JP5334021B2 - リチウム二次電池、そのリチウム二次電池の製造方法及びそれに用いられるリチウム二次電池負極用バインダー前駆体溶液 - Google Patents

リチウム二次電池、そのリチウム二次電池の製造方法及びそれに用いられるリチウム二次電池負極用バインダー前駆体溶液 Download PDF

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本発明はリチウム二次電池に関し、詳しくは負極活物質としてケイ素を含む材料を用いたリチウム二次電池、そのリチウム二次電池の製造方法及びそれに用いられるリチウム二次電池用バインダー前駆体溶液に関する。
最近、リチウム二次電池では、エネルギー密度をさらに高めるために、現在実用化されている黒鉛材料に代わり、リチウムと合金化することによってリチウムを吸蔵し、高い体積比容量を有するAl、Sn、Siなどの元素を含む合金材料を新たな負極活物質として用いることが検討されている。
しかしながら、リチウムと合金化する材料を負極活物質として用いた負極では、リチウムの吸蔵、放出時における活物質の体積変化が大きい。このため、活物質の微粉化や集電体からの活物質の離脱が生じ、負極における集電性が低下して充放電サイクル特性が低下する場合があるという問題がある。
それに対して、例えば下記の特許文献1には、ケイ素を含む活物質とポリイミドバインダーとを含む活物質層を非酸化性雰囲気下で焼結することが記載されている。これによれば、高い集電性を有する負極が得られるため、良好な充放電サイクル特性が得られる旨が特許文献1に記載されている。
また、下記の特許文献2〜4には、ある特定のポリイミドを負極のバインダーとして用いることによりサイクル特性をさらに改善できることが記載されている。例えば、特許文献4には、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と、m−フェニレンジアミンまたは4,4’−ジアミノジフェニルメタンとからなるポリイミドを負極のバインダーとして用いることにより高いサイクル特性を実現できる旨が記載されている。しかし、上記の場合においても、依然として、バインダーによる負極部材間の密着性が不十分であり、サイクル特性が不十分である。
ところで、例えば下記の特許文献5に記載されているように、密着力を向上させるために、ポリイミドにシリコーン構造を導入することが知られている。しかし、負極バインダーに関しては、ポリイミド中にシリコーン構造を導入したものは今までなかった。
特開2002−260637号公報 WO04/004031 A1号公報 特開2007−242405号公報 特開2008−34352号公報 特開平05−179224号公報
ケイ素を含む材料を負極活物質として用いたリチウム二次電池において、さらに高いサイクル特性を実現したいという要望がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、負極活物質としてケイ素を含む材料を用いた場合においても、充放電時のバインダー自体の崩壊や、負極活物質及び負極集電体とバインダーとの界面での剥離の発生を抑制し,高エネルギー密度且つサイクル特性に優れたリチウム二次電池、そのリチウム二次電池の製造方法及びそれに用いられるリチウム二次電池用バインダー前駆体溶液を提供することにある。
本発明に係るリチウム二次電池は、電極体と、非水電解質とを備えている。非水電解質は、電極体に含浸されている。電極体は、負極と、正極と、セパレータとを含む。セパレータは、負極と正極との間に配置されている。負極は、負極集電体と、負極活物質層とを有する。負極活物質層は、負極集電体の上に形成されている。負極活物質層は、ケイ素及びケイ素合金のうちの少なくとも一方を含む負極活物質粒子とバインダーとを含む。バインダーは、下記の式(1)で示される構造を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂を含む。
Figure 0005334021
(上記式(1)中、Rは、下記式(2)で示される官能基と式(3)で示される官能基とを含み、nは、2以上の整数である。)
Figure 0005334021
Figure 0005334021
(上記式(3)中、R〜Rは、炭素数1〜8の置換または非置換の一価の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。R、Rは、炭素数1〜8の置換または非置換の二価の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。aは、1以上4以下の整数である。)
上記の式(3)中のaは、1であってもよい。
また、上記の式(3)で示される官能基の具体例としては、例えば、下記の式(4)で表される官能基が挙げられる。
Figure 0005334021
本発明において負極バインダーとして使用されている、上記式(1)で示される構造を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂(以下、単に「シロキサン含有ポリイミド樹脂」とする。)は、芳香環と、高い可撓性を有するシロキサンとを含むため、高い機械的強度と柔軟性とを兼ね備えている。ここで、バインダーの柔軟性が向上すると、負極活物質や負極集電体の表面の凹凸にバインダーが入り込みやすくなる。このため、バインダーによる結着効果が向上し、よって、高い密着性が得られる。従って、充放電時にケイ素及びケイ素合金のうちの少なくとも一方を含む負極活物質粒子の体積が変化した場合であっても、バインダーの崩壊や、負極活物質層と負極集電体との剥離が生じ難い。よって、充放電による負極の電子導電性の低下が抑制されるので、優れたサイクル特性が実現される。
上記式(1)中のnは、10以上、10000以下であることが好ましい。nをこの範囲内とした場合、分子鎖の長さがバインダーとしての機能を発現するに適正なものとなる。これに対し、nが10未満である場合は、シロキサン含有ポリイミド樹脂の分子量が小さくなるため、シロキサン含有ポリイミド樹脂の機械的強度が低下し、サイクル特性が低下する傾向にある。また、nが10000を超える場合は、シロキサン含有ポリイミド樹脂の分子鎖が長くなるため、バインダーによる負極活物質粒子の表面の被覆率が高くなり、負極活物質粒子の非水電解質、他の負極活物質粒子や負極集電体と直接接触している部分の面積が低減する傾向にある。従って、負極内のリチウムイオン伝導性や電子伝導性が低下し、分極の度合いが増大し、よって、電池容量が低下する傾向にある。
バインダーにおける式(2)で示される官能基と式(3)で示される官能基とのモル比((式(2)で示される官能基):(式(3)で示される官能基))は、99:1〜75:25であることが好ましく、より好ましくは95:5〜90:10である。バインダーにおける式(2)で示される官能基と式(3)で示される官能基とのモル比が上記範囲内である場合、シロキサン含有ポリイミド樹脂のバインダーとしての機能が特に優れたものとなる。これに対し、バインダーにおける式(2)で示される官能基と式(3)で示される官能基とのモル比が99:1を下回る(式(3)で示される官能基の割合が小さい)場合は、シロキサンの含有量が少なすぎるため、シロキサン含有ポリイミド樹脂の柔軟性が低くなる傾向にある。従って、十分な密着性が得られず、サイクル特性が低下する傾向にある。また、バインダーにおける式(2)で示される官能基と式(3)で示される官能基とのモル比が75:25を上回る(式(3)で示される官能基の割合が大きい)場合は、シロキサンの含有量が多すぎるため、シロキサン部分の相分離が顕著となる場合が多く、重合がうまく進行せずにシロキサン含有ポリイミド樹脂の機械的強度が低下し、サイクル特性が低下する場合がある。
本発明に係るリチウム二次電池の製造方法は、上記本発明に係るリチウム二次電池を製造するための方法であって、下記の式(5−1)に示される構造のバインダー前駆体、(5−2)に示される構造のバインダー前駆体及び(5−3)に示される構造のバインダー前駆体のうちの少なくともひとつと、式(6)に示される構造のバインダー前駆体と、式(7)に示される構造のバインダー前駆体とを含むリチウム二次電池用バインダー前駆体溶液中に、ケイ素及びケイ素合金のうちの少なくとも一方を含む負極活物質粒子を分散させることにより負極合剤スラリーを作製する工程と、負極合剤スラリーを負極集電体の上に塗布する工程と、負極合剤スラリーが塗布された負極集電体を非酸化性雰囲気下で熱処理し、下記の式(5−1)に示される構造のバインダー前駆体、(5−2)に示される構造のバインダー前駆体及び(5−3)に示される構造のバインダー前駆体のうちの少なくともひとつと、式(6)に示される構造のバインダー前駆体と、式(7)に示される構造のバインダー前駆体とを重合及びイミド化させることにより上記式(1)に示される構造を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂をバインダーとして含む負極を作製する工程と、負極と正極との間にセパレータを配置することにより電極体を作製する工程と、電極体に非水電解質を含浸させることによりリチウム二次電池を得る工程とを備えている。
Figure 0005334021
(上記式(5−1)中、Rは1価の有機基である。)
Figure 0005334021
(上記式(5−2)中、Rは1価の有機基である。)
Figure 0005334021
(上記式(5−3)中、Rは1価の有機基である。)
Figure 0005334021
Figure 0005334021
(上記式(7)中、R〜Rは、炭素数1〜8の置換または非置換の一価の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。R、Rは、炭素数1〜8の置換または非置換の二価の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。aは、1以上4以下の整数である。)
本発明に係るリチウム二次電池の製造方法によれば、上述のように優れたサイクル特性を有するリチウム二次電池を製造することができる。
上記式(5−1)に示される構造を有する、芳香族テトラカルボン酸二無水物成分のバインダー前駆体(3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物のアルコール類によるエステル化物)と、上記式(6)で示される構造を有する、芳香族ジアミン成分のバインダー前駆体(m−フェニレンジアミン)と、上記式(7)で示される構造を有する、シロキサンジアミン成分のバインダー前駆体との混合物(以下、「前駆体混合物」とする。)を用いることにより、熱処理による重合反応と、それに引き続くイミド化反応とが適正に進行するため、上記式(1)に示される構造を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂を効果的に生成させることができる。
また、上記式(5−1)で示される構造を有するバインダー前駆体に替えて、または、上記式(5−1)で示される構造を有するバインダー前駆体と共に、上記式(5−2)や式(5−3)で示される構造を有するバインダー前駆体を用いた場合であっても同様に、上記式(1)に示される構造を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂を効果的に生成させることができる。
また、上記前駆体混合物は、ポリイミド樹脂の前駆体として一般的であるポリアミド酸のようなポリマー状態のバインダー前駆体と比べて低い粘度を有するため、負極合剤スラリーの作製時において、負極活物質粒子表面の凹凸に上記前駆体混合物が入り込みやすい。従って、上記前駆体混合物を用いた場合、負極活物質粒子とバインダー間のアンカー効果が大きく発現し、負極活物質層と負極集電体との間のより高い密着性が得られる。
負極合剤スラリーにおいて、式(6)で示されるバインダー前駆体と式(7)で示されるバインダー前駆体とのモル比((前記式(6)で示されるバインダー前駆体):(前記式(7)で示されるバインダー前駆体))は、99:1〜75:25であることが好ましく、95:5〜90:10であることがより好ましい。同様に、リチウム二次電池用バインダー前駆体溶液においても、式(6)で示されるバインダー前駆体と式(7)で示されるバインダー前駆体とのモル比((前記式(6)で示されるバインダー前駆体):(前記式(7)で示されるバインダー前駆体))は、99:1〜75:25であることが好ましく、95:5〜90:10であることがより好ましい。
式(6)で示されるバインダー前駆体と式(7)で示されるバインダー前駆体とのモル比が上記範囲内である場合、バインダーとしての機能がより優れたシロキサン含有ポリイミド樹脂を得ることができる。これに対し、式(6)で示されるバインダー前駆体と式(7)で示されるバインダー前駆体とのモル比が99:1を下回る(前記式(7)で示されるバインダー前駆体の割合が小さい)場合は、シロキサンの含有量が少なくなり、高い柔軟性を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂が得難くなる傾向にある。従って、十分な密着性が得られず、サイクル特性が低下する傾向にある。また、式(6)で示されるバインダー前駆体と式(7)で示されるバインダー前駆体とのモル比が75:25を上回る(前記式(7)で示されるバインダー前駆体の割合が大きい)場合は、シロキサンの含有量が多くなるため、シロキサン部分の相分離が顕著となる場合が多く、重合が好適に進行しにくくなる。その結果、高い機械的強度を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂が得難くなり、高いサイクル特性を実現するのが困難となる。
なお、上記式(5−1)で示される3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物のアルコール類によるエステル化物は、3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物とアルコール性OH基を1個有する化合物とを反応させることにより得られる。アルコール性OH基を1個有する化合物の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチルカルビトールなどの脂肪族アルコールや、ベンジルアルコール、シクロヘキサノールなどの環状アルコールなどが挙げられる。
シロキサン含有ポリイミド樹脂の原料となる芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、シロキサンジアミンとしては、本発明のもの以外にも公知のものが存在する。
例えば、芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の他に、ピロメリット酸二無水物、3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3、3’、4、4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4、4’−オキシジフタル酸無水物等が挙げられる。しかしながら、ピロメリット酸二無水物は、剛直性が高すぎる。このため、得られる樹脂の可撓性が低くなり、高い密着性が得難い。また、3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物は溶剤への溶解度が低いため、負極合剤スラリーの塗布、乾燥時に3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物がジアミンやシロキサンより先に析出しやすく、均一な組成物とならないため、重合反応が適切に進行しにくい。また、3、3’、4、4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物は、それ自身の機械的強度が低い。従って、得られる樹脂の機械的強度を高くし難い。また、4、4’−オキシジフタル酸無水物も、自身の機械的用度が低いため、得られる樹脂の機械的強度を高くし難い。
また、芳香族ジアミンとしては、本発明のm−フェニレンジアミンの他に、p−フェニレンジアミン、4、4’−ジアミノジフェニルエ−テル、2、2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。しかしながら、p−フェニレンジアミンは、剛直性が高すぎる。このため、得られる樹脂の可撓性が低くなり、高い密着性が得難い。また、4、4’−ジアミノジフェニルエ−テルと、2、2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパンとは、自身の機械的強度が低い。従って、得られる樹脂の機械的強度を高くし難い。
本発明において、上記式(7)におけるaは、1以上4以下の整数である。aが4より大きいと、芳香族テトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミンとの相溶性が低くなる。このため、負極合剤スラリーの塗布、乾燥時に均一な組成物とならず、よって、好適なバインダーを得ることができない。上記式(7)において、aは、1であってもよい。
上記式(7)で示される構造を有する、シロキサンジアミン成分のバインダー前駆体は、下記の式(8)で示される化合物であることが好ましい。
Figure 0005334021
非酸化性雰囲気下での熱処理の温度は、シロキサン含有ポリイミド樹脂のガラス転移温度よりも高い温度であり、かつ、5%重量減少開始温度よりも低い温度であることが好ましい。シロキサン含有ポリイミド樹脂のガラス転移温度を超える温度で熱処理を行うことにより、バインダー前駆体の重合反応と、それに引き続くイミド化反応によるシロキサン含有ポリイミド樹脂の生成後に、シロキサン含有ポリイミド樹脂が可塑性領域となる。このため、負極活物質粒子や負極集電体の表面に存在する凹凸にシロキサン含有ポリイミド樹脂がさらに入り込みやすくなる。従って、アンカー効果がより大きく発現(樹脂の熱融着効果が発現)し、より大きな密着性が得られる。
シロキサン含有ポリイミド樹脂のガラス転移温度及び5%重量減少開始温度は、上記式(2)に示される構造のバインダー前駆体と上記式(3)に示される構造のバインダー前駆体とのモル比によって変化する。例えば、上記式(2)に示される構造のバインダー前駆体と上記式(3)に示される構造のバインダー前駆体とのモル比が90:10の場合、ガラス転移温度は290℃となり、5%重量減少開始温度は485℃となるため、熱処理温度は290〜485℃であることが好ましい。
本発明によれば、バインダー自身の機械的強度を高めることができ、またバインダーによる結着性を高めることができるため、充放電によりケイ素を含む負極活物質粒子の体積が変化した際にも、バインダーの崩壊や負極活物質層と負極集電体との剥離が生じ難く、負極内部における電子伝導性の低下を抑制できるため、優れたサイクル特性を得ることができる。
電極体の模式的斜視図である。 扁平型電池の模式的平面図である。 図2のIII−III矢視図である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
(実施例1)
〔負極の作製〕
(1)負極活物質の作製
先ず、内温800℃の流動層内に多結晶珪素微粒子を導入し、モノシラン(SiH)を送入することで粒状の多結晶ケイ素を作製した。
次に、この粒状の多結晶ケイ素をジェットミルを用いて粉砕した後、分級機にて分級し、メディアン径が10μmの多結晶ケイ素粉末(負極活物質)を作製した。ここで、メディアン径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における累積体積50%径とした。また、この多結晶ケイ素粉末の結晶子サイズは、44nmであった。ここで、結晶子サイズは、粉末X線回折によるケイ素の(111)ピークの半値幅を用いてscherrerの式により算出されたものである。
(2)負極バインダー前駆体の作製
下記式(9)で示される構造を有する3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジエチルエステルと、前記式(6)で示される構造を有するm−フェニレンジアミンと、前記式(8)で示される構造を有するビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンとをモル比(3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジエチルエステル:m−フェニレンジアミン:ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン)が100:90:10となるようにNMP(N−メチル−2−ピロリドン)に溶解させ、バインダー前駆体溶液a1を得た。
Figure 0005334021
なお、下記式(9)で示される構造を有する3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジエチルエステルは、下記式(10)で示される構造を有する3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物に2当量のエタノールを反応させることにより作製した。
Figure 0005334021
(3)負極合剤スラリーの作製
上記作製の負極活物質と、負極導電剤としての平均粒径3μmの黒鉛粉末と、上記作製の負極バインダー前駆体溶液a1とを、負極活物質粉末と負極導電剤粉末と負極バインダー(負極バインダー前駆体溶液a1の乾燥によるNMP除去、重合反応、イミド化反応後のもの)の重量比が97:3:8.6となるように混合し、負極合剤スラリーとした。
(4)負極の作製
厚さ18μmの銅箔の両面を、表面粗さRa(JISB0601−1994)が0.25μm、平均山間隔S(JISB0601−1994)が0.85μmとなるように電解銅粗化することにより負極集電体を作製した。その負極集電体の両面に上記作製の負極合剤スラリーを、25℃の空気中で塗布し、120℃の空気中で乾燥した後、25℃の空気中で圧延した。得られたものを、アルゴン雰囲気下で400℃、10時間熱処理し、負極集電体の表面に負極活物質層が形成された負極を作製した。
なお、負極の端部には、負極集電タブとしてのニッケル板を接続した。
上記負極の熱処理によって、バインダー前駆体溶液a1からポリイミド化合物が生成したことを確認するために以下の実験を行った。バインダー前駆体溶液a1を、120℃の空気中で乾燥させてNMPを除去後、後述の負極の熱処理と同様に、アルゴン雰囲気下、400℃で10時間熱処理したものの赤外線(IR)吸収スペクトルを測定した。その結果、1720cm−1付近にイミド結合由来のピークが検出された。これにより、バインダー前駆体溶液a1の熱処理により、重合反応とイミド化反応とが進行してポリイミド化合物が生成したことを確認した。
〔正極の作製〕
(1)リチウム遷移金属複合酸化物の作製
LiCOとCoCOとを、LiとCoのモル比(Li:Co)が1:1になるようにして乳鉢にて混合した後、空気雰囲気中にて800℃で24時間熱処理後に粉砕することにより、平均粒子径11μmのリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)の粉末を得た。このリチウムコバルト複合酸化物粉末のBET比表面積は0.37m/gであった。
(2)正極の作製
上記作製の正極活物質としてのLiCoO粉末と、正極導電剤としての炭素材料粉末と、正極バインダーとしてのポリフッ化ビニリデンとを、活物質と導電剤とバインダーとの重量比が95:2.5:2.5となるように分散媒としてのN−メチル−2−ピロリドンに加えた後、混練することにより、正極合剤スラリーを得た。
この正極合剤スラリーを、正極集電体としての厚み15μmアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥した後、圧延することにより正極を作製した。
なお、正極の端部には、正極集電タブとしてアルミニウム板を接続した。
〔非水電解液の作製〕
アルゴン雰囲気下で、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比(EC:DEC)が3:7となるように混合した溶媒に対し、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1モル/リットル溶解させ、非水電解液とした。
〔電極体の作製〕
図1に、作製した電極体の模式図を示す。図2に、作製した扁平型電池の模式的平面図を示す。図3は、図2のII−II矢視図である。図3に示す正極6及び負極7と、厚さ20μmのポリエチレン製微多孔膜からなる2枚のセパレータ8とを用意した。正極6と、負極7と、正極6と負極7との間に配置されたセパレータ8とを、正極集電タブ1と負極集電タブ2とが共に最外周に位置するように図示しない円柱状の巻き芯を用いて渦巻き状に巻回した後、巻き芯を引き抜いて、渦巻状の電極体を作製した。その渦巻状の電極体を押し潰すことにより、図1に模式的に示すような扁平型電極体3を作製した。
〔電池の作製〕
上記扁平型電極体3及び上記作製の電解液を、25℃、1気圧のアルゴン雰囲気下でアルミニウムラミネート製の外装体4内に挿入し、扁平型の本発明電池A1を作製した。なお、外装体4の開口部4aは、ヒートシールした。
(実施例2)
上記式(6)で示される構造を有するm−フェニレンジアミンと、上記式(8)で示される構造を有するビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンとのモル比を95:5とした他は、上記実施例1と同様にして、本発明電池A2を作製した。
(実施例3)
上記式(6)で示される構造を有するm−フェニレンジアミンと、上記式(8)で示される構造を有するビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンとのモル比を80:20とした他は、上記実施例1と同様にして、本発明電池A3を作製した。
(比較例1)
上記式(9)で示される3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジエチルエステルと、上記式(6)で示されるm−フェニレンジアミンと、上記式(8)で示されるビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンとのモル比を100:100:0とした他は、上記実施例1と同様にして、比較電池B1を作製した。
(比較例2)
上記式(9)で示される3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジエチルエステルの替わりに、下記式(11)で示される3、3’、4、4’ −ビフェニルテトラカルボン酸ジエチルエステルを用いた他は、上記実施例1と同様にして、比較電池B2を作製した。
なお、下記式(11)で示される3、3’、4、4’ −ビフェニルテトラカルボン酸ジエチルエステルは、下記式(12)で示される3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物に2当量のエタノ−ルを反応させることにより作製した。
Figure 0005334021
Figure 0005334021
(比較例3)
上記式(9)で示される3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジエチルエステルの替わりに、上記式(11)で示される3、3’、4、4’ −ビフェニルテトラカルボン酸ジエチルエステルを用いた他は、上記比較例1と同様にして、比較電池B3を作製した。
(比較例4)
上記式(8)で示される構造を有するビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの替わりに、下記式(13)で示されるジアミノポリシロキサンを用いた他は、上記実施例2と同様にして、比較電池B4を作製した。
Figure 0005334021
〔充放電サイクル特性の評価〕
上記の本発明電池A1〜A3及び比較電池B1〜B4のそれぞれについて、下記の充放電サイクル条件にて充放電サイクル特性を評価した。
(充放電サイクル条件)
・1サイクル目の充電条件
50mAの電流で4時間定電流充電を行った後、200mAの電流で電池電圧が4.2Vとなるまで定電流充電を行い、更に、4.2Vの電圧で電流値が50mAとなるまで定電圧充電を行った。
・1サイクル目の放電条件
200mAの電流で電池電圧が2.75Vとなるまで定電流放電を行った。
・2サイクル目以降の充電条件
1000mAの電流で電池電圧が4.2Vとなるまで定電流充電を行い、更に、4.2Vの電圧で電流値が50mAとなるまで定電圧充電を行った。
・2サイクル目以降の放電条件
1000mAの電流で電池電圧が2.75Vとなるまで定電流放電を行った。
以下の計算方法で、初期充放電効率、サイクル寿命を求めた。
・初期充放電効率(%)
;1サイクル目の放電容量/1サイクル目の充電容量×100
・サイクル寿命
;容量維持率(nサイクル目の放電容量を、2サイクル目の放電容量で除した値)が70%になった時のサイクル数
本発明電池A1〜A3及び比較電池B1〜B4の初期充放電効率及びサイクル寿命を下記の表1に示す。
Figure 0005334021
表1から明らかなように、負極バインダーが上記式(1)に示される構造を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂である本発明電池A1〜A3は、負極バインダーの構造が上記式(1)に示される構造とは異なる比較電池B1〜B4と比べて、ほぼ同等の初期充放電効率を有しており、かつ長いサイクル寿命を有していることが分かる。
これは、上記式(1)に示される構造を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂が、高い機械的強度と優れた結着性を有しているため、充放電時においてケイ素を含む負極活物質粒子の体積変化が生じた際にも、バインダー自体の崩壊や負極活物質層と負極集電体との剥離が発生し難く、負極における電子伝導性の低下が抑制されたためであると考えられる。
これに対し、比較電池B1では、バインダーがシロキサンを含まないため、バインダーの柔軟性が低く、よって、バインダーの密着性が低下し、充放電サイクル特性が低下したものと考える。
また、酸二無水物成分として式(11)で示される3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジエチルエステルを用いた比較電池B2、B3では、重合反応が適切に生じなかったため、樹脂の強度が低下し、充放電サイクル特性が低下したものと考える。重合反応が適切に生じなかったのは、3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジエチルエステルの溶剤への溶解度が低く、負極合剤スラリーの塗布、乾燥時にジアミンやシロキサンより先に3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジエチルエステルが析出したため、均一な組成物が得られなかったためであると考えられる。
シロキサン成分としてジアミノポリシロキサンを用いた比較電池B4においても、重合反応が適切に生じなかったため、樹脂の強度が低下し、充放電サイクル特性が低下したものと考える。重合反応が適切に生じなかったのは、ジアミノポリシロキサンと、芳香族テトラカルボン酸二無水物及び芳香族ジアミンとの相溶性が低く、負極合剤スラリーの塗布、乾燥時に均一な組成物が得られなかったためであると考えられる。
また、式(2)に示す化合物と式(3)に示す化合物とのモル比が80:20である本発明電池A3では、式(2)に示す化合物と式(3)に示す化合物とのモル比が90:10、95:5である本発明電池A1、A2に比べ、サイクル寿命が低かった。これは、本発明電池A3においては、樹脂の強度が低かったためであると考えられる。この結果から、式(2)に示す化合物と式(3)に示す化合物とのモル比は、95:5〜90:10であることが好ましいことがわかる。
本発明は、例えば、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の駆動電源などの、高エネルギー密度が必要とされる用途に特に好適である。また、HEVや電動工具としった高出力用途への展開も期待できる。
1…正極集電タブ
2…負極集電タブ
3…電極体
4…外装体
4a…外装体の開口部
6…正極
7…負極
8…セパレータ

Claims (15)

  1. 負極集電体と、前記負極集電体の上に形成されており、ケイ素及びケイ素合金のうちの少なくとも一方を含む負極活物質粒子とバインダーとを含む負極活物質層とを有する負極と、正極と、前記負極と前記正極との間に配置されているセパレータとを含む電極体と、前記電極体に含浸されている非水電解質とを備えるリチウム二次電池であって、
    前記バインダーは、下記の式(1)で示される構造を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂を含むリチウム二次電池。
    Figure 0005334021
    (上記式(1)中、Rは、下記式(2)で示される官能基と式(3)で示される官能基とを含み、nは、2以上の整数である。)
    Figure 0005334021
    Figure 0005334021
    (上記式(3)中、R〜Rは、炭素数1〜8の置換または非置換の一価の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。R、Rは、炭素数1〜8の置換または非置換の二価の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。aは、1以上4以下の整数である。)
  2. 前記式(3)中のaは、1である請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記式(3)で示される官能基は、下記の式(4)で表される官能基である請求項1または2に記載のリチウム二次電池。
    Figure 0005334021
  4. 前記バインダーにおける前記式(2)で示される官能基と前記式(3)で示される官能基とのモル比((前記式(2)で示される官能基):(前記式(3)で示される官能基))が99:1〜75:25である請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  5. 前記バインダーにおける前記式(2)で示される官能基と前記式(3)で示される官能基とのモル比((前記式(2)で示される官能基):(前記式(3)で示される官能基))が95:5〜90:10である請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウム二次電池の製造方法であって、
    下記の式(5−1)に示される構造のバインダー前駆体、(5−2)に示される構造のバインダー前駆体及び(5−3)に示される構造のバインダー前駆体のうちの少なくともひとつと、式(6)に示される構造のバインダー前駆体と、式(7)に示される構造のバインダー前駆体とを含む溶液中に、ケイ素及びケイ素合金のうちの少なくとも一方を含む負極活物質粒子を分散させることにより負極合剤スラリーを作製する工程と、
    前記負極合剤スラリーを前記負極集電体の上に塗布する工程と、
    前記負極合剤スラリーが塗布された前記負極集電体を非酸化性雰囲気下で熱処理し、前記バインダー前駆体を重合及びイミド化させることにより前記式(1)に示される構造を有するシロキサン含有ポリイミド樹脂を前記バインダーとして含む前記負極を作製する工程と、
    前記負極と前記正極との間に前記セパレータを配置することにより前記電極体を作製する工程と、
    前記電極体に前記非水電解質を含浸させることにより前記リチウム二次電池を得る工程とを備えるリチウム二次電池の製造方法。
    Figure 0005334021
    (上記式(5−1)中、Rは1価の有機基である。)
    Figure 0005334021
    (上記式(5−2)中、Rは1価の有機基である。)
    Figure 0005334021
    (上記式(5−3)中、Rは1価の有機基である。)
    Figure 0005334021
    Figure 0005334021
    (上記式(7)中、R〜Rは、炭素数1〜8の置換または非置換の一価の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。R、Rは、炭素数1〜8の置換または非置換の二価の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。aは、1以上4以下の整数である。)
  7. 前記式(7)中のaは、1である請求項6に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  8. 前記式(7)で示されるバインダー前駆体は、下記の式(8)で表されるバインダー前駆体である請求項6または7に記載のリチウム二次電池の製造方法。
    Figure 0005334021
  9. 前記負極合剤スラリーにおいて、前記式(6)で示されるバインダー前駆体と前記式(7)で示されるバインダー前駆体とのモル比((前記式(6)で示されるバインダー前駆体):(前記式(7)で示されるバインダー前駆体))が99:1〜75:25である請求項6〜8のいずれか一項に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  10. 前記負極合剤スラリーにおいて、前記式(6)で示されるバインダー前駆体と前記式(7)で示されるバインダー前駆体とのモル比((前記式(6)で示されるバインダー前駆体):(前記式(7)で示されるバインダー前駆体))が95:5〜90:10である請求項6〜9のいずれか一項に記載のリチウム二次電池の製造方法。
  11. ケイ素及びケイ素合金のうちの少なくとも一方を含む負極活物質粒子を備えたリチウム二次電池の負極用バインダーを形成するためのバインダー前駆体溶液であって、下記の式(5−1)に示される構造のバインダー前駆体、(5−2)に示される構造のバインダー前駆体及び(5−3)に示される構造のバインダー前駆体のうちの少なくともひとつと、式(6)に示される構造のバインダー前駆体と、式(7)に示される構造のバインダー前駆体とを含むリチウム二次電池負極用バインダー前駆体溶液。
    Figure 0005334021

    (上記式(5−1)中、Rは1価の有機基である。)
    Figure 0005334021

    (上記式(5−2)中、Rは1価の有機基である。)
    Figure 0005334021

    (上記式(5−3)中、Rは1価の有機基である。)
    Figure 0005334021

    Figure 0005334021

    (上記式(7)中、R〜Rは、炭素数1〜8の置換または非置換の一価の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。R、Rは、炭素数1〜8の置換または非置換の二価の炭化水素基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。aは、1以上4以下の整数である。)
  12. 前記式(7)中のaは、1である請求項11に記載のリチウム二次電池負極用バインダー前駆体溶液。
  13. 前記式(7)で示されるバインダー前駆体は、下記の式(8)で表されるバインダー前駆体である請求項11または12に記載のリチウム二次電池負極用バインダー前駆体溶液。
    Figure 0005334021
  14. 前記式(6)で示されるバインダー前駆体と前記式(7)で示されるバインダー前駆体とのモル比((前記式(6)で示されるバインダー前駆体):(前記式(7)で示されるバインダー前駆体))が99:1〜75:25である請求項11〜13のいずれか一項に記載のリチウム二次電池負極用バインダー前駆体溶液。
  15. 前記式(6)で示されるバインダー前駆体と前記式(7)で示されるバインダー前駆体とのモル比((前記式(6)で示されるバインダー前駆体):(前記式(7)で示されるバインダー前駆体))が95:5〜90:10である請求項11〜14のいずれか一項に記載のリチウム二次電池負極用バインダー前駆体溶液。
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