JP5327386B2 - サイドエアバッグ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の側面衝突時等に乗員を保護するためのサイドエアバッグ及びその製造方法に関する。
下記特許文献1には、細長矩形状の隔壁(テザー)の両側縁近傍を2枚の基布(パネル)に縫合すると共に、隔壁を上方へ二つ折りにした状態で2枚のパネルを重ね合わせて外周縁部近傍を縫合(共縫い)した構成の扁平な2チャンバサイドエアバッグが開示されている。このサイドエアバッグは、車両の座席の側部に収納されており、側面衝突時等に乗員と車体側部との間に膨張展開することにより、乗員の腰部及び胸部を保護する。
しかしながら、上述の如きサイドエアバッグでは、2枚のパネルの外周縁部近傍が重ね合わされて縫合されているため、膨張展開状態での厚さ寸法(バッグ厚)を厚くして衝撃吸収性を高めるためには、2枚のパネルの幅寸法(膨張展開状態で車体前後方向に沿った長さ寸法)を長くする必要がある。そのため、サイドエアバッグが大型化して展開完了時間が遅くなる可能性がある。
一方、下記特許文献2には、互いに対向して配置された略同型の2枚のパネル(メインパネル)と、当該2枚のメインパネルの外周縁部に縫合されることにより、2枚のメインパネルと共に袋体を形成した1枚の帯状パネル(側面パネル)と、細長矩形状に形成されて袋体の内部に設けられ、2枚のメインパネルに縫合されることにより袋体の内部を上下に区画したテザーと、からなる扁平な箱状のサイドエアバッグ(所謂2チャンバ3Dサイドエアバッグ)が開示されている。このような2チャンバ3Dサイドエアバッグでは、側面パネルが設定されることによりバッグ厚を厚くすることができるので、衝撃吸収性を確保しつつ、必要以上の大型化を回避することができる。
特開2004−338698号公報 特開2007−38712号公報
しかしながら、上述の如き2チャンバ3Dサイドエアバッグを製造する際には、テザーの両側縁部を2枚のパネルに縫合した後で、2枚のパネルの外周縁部を側面パネルに縫合する。この場合、その後にテザーと側面パネルとを縫合しようとすると、立体縫製となってしまうため、縫製作業が煩雑になり、量産が困難になる。
本発明は上記事実を考慮し、側面パネルが設定されることにより、必要以上の大型化を伴わずにバッグ厚を厚くすることができると共に、テザーと側面パネルとの縫合を平面縫製により行うことができるサイドエアバッグ及びその製造方法を得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係るサイドエアバッグは、互いに対向して配置された一対のメインパネルと、帯状に形成され、一方の長辺縁部が一方の前記メインパネルの周縁部に縫合されると共に他方の長辺縁部が他方の前記メインパネルの周縁部に縫合され、前記一対のメインパネルと共にエアバッグ袋体を形成した側面パネルと、帯状に形成され、長手方向両側が前記一対のメインパネルの対向方向に並ぶように長手方向中央側で折られた状態で前記エアバッグ袋体の内部に設けられ、一方の長辺縁部が前記一対のメインパネル及び前記側面パネルにおける前記エアバッグ袋体の前面を構成する部位に縫合されると共に、他方の長辺縁部における長手方向両側が互いに重ね合わされて縫合されることにより前記エアバッグ袋体の内部を上方チャンバと下方チャンバとに区画したテザーと、を備えている。
なお、請求項1に記載の「上」、「下」及び「前」の方向は、本サイドエアバッグが車両に配設されて膨張展開された状態での車両に対する方向を示している。また、請求項1に記載のテザーに係る「帯状」には、細長矩形状だけでなく、細長矩形状の本体部分から長手直角方向に延出された1又は複数の延出部を有するものも含まれる。
請求項1に記載のサイドエアバッグでは、互いに対向して配置された一対のメインパネルの周縁部に、帯状に形成された側面パネルが縫合されることにより、エアバッグ袋体が形成されている。このように、側面パネルが設定されているため、必要以上の大型化を伴わずにバッグ厚を厚くすることができる。また、エアバッグ袋体の内部に設けられ、エアバッグ袋体の内部を上方チャンバと下方チャンバとに区画した帯状のテザーは、長手方向両側が一対のメインパネルの対向方向に並ぶように長手方向中央側で折られている。このテザーは、一方の長辺縁部が一対のメインパネル及び側面パネルにおけるエアバッグ袋体の前面を構成する部位に縫合されると共に、他方の長辺縁部における長手方向両側が互いに重ね合わされて縫合されている。このようにテザーが設定されているため、本サイドエアバッグを製造する際には、一対のメインパネルの周縁部と側面パネルとを縫合する前に、テザーの一方の長辺縁部を一対のメインパネル及び側面パネルに縫合することができる。そしてその後で、テザーの他方の長辺縁部における長手方向両側を重ね合わせて縫合し、最後に一対のメインパネルの周縁部と側面パネルを縫合すればよい。これにより、全ての縫製作業を平面縫製により行うことができる。
請求項2に記載の発明に係るサイドエアバッグは、請求項1に記載のサイドエアバッグにおいて、前記エアバッグ袋体は、ガス供給手段から内部にガスが供給されることにより、車両用シートに着座した乗員の腰部と車体側部との間に前記下方チャンバが膨張展開し、前記乗員の胸部と車体側部との間に前記上方チャンバが膨張展開するように前記車両シートに配設されると共に、前記一対のメインパネルの前縁部の上部側には、前記エアバッグ袋体の展開完了状態での前記上方チャンバの車体前後方向に沿った長さ寸法を上方へ向かうほど短くするように傾斜した傾斜部が設けられている。
請求項2に記載のサイドエアバッグでは、エアバッグ袋体の内部にガス供給手段からガスが供給されることにより、車両用シートに着座した乗員の腰部と車体側部との間に下方チャンバが膨張展開し、前記乗員の胸部と車体側部との間に上方チャンバが膨張展開する。そして、エアバッグ袋体の展開が完了した状態では、一対のメインパネルの前縁部の上部側に傾斜部が設けられていることにより、上方チャンバの車体前後方向に沿った長さ寸法が上方へ向かうほど短くなるように構成されている。これにより、上方チャンバによる乗員の拘束性を確保しつつ、上方チャンバの容量を低減することができるので、乗員の腰部を拘束する下方チャンバ側へ迅速にガスを供給することが可能になる。これにより、乗員の腰部を早期に拘束することが可能になるので、本サイドエアバッグの展開初期における乗員拘束性能を向上させることができる。
請求項3に記載の発明に係るサイドエアバッグは、請求項2に記載のサイドエアバッグにおいて、前記車両用シートは、運転席であり、前記エアバッグ袋体は、前記展開完了状態において車体幅方向から見た場合に、前記運転席に着座した米国人の標準男性のダミーにおける上腕部とは上方チャンバが重ならず、且つ、前記運転席に着座した米国人の小柄な女性のダミーにおける肩部とは上方チャンバが重なるように形成されている。
なお、請求項3においては、「米国人の標準男性のダミー」及び「米国人の小柄な女性のダミー」は、現在、日本、欧州で採用されている側面衝突試験法(ECE R95)、および米国の側面衝突試験法(FMVSS214)で定められた着座姿勢で車両の運転席に着座しているものとする。
請求項3に記載のサイドエアバッグでは、エアバッグ袋体が上述のように形成されている。ここで、運転席に米国人の標準男性のダミー(以下、「AM50」という)が着座している場合には、車両のサイドドアのベルトラインよりも上方側にAM50の肩部が位置する場合が多い。そのため、側面衝突等の衝撃によってサイドドアガラスが割れてしまうと、AM50の肩部と上方チャンバとが車体幅方向から見て重なっている場合でも、AM50の肩部に反力を付与することができなくなる可能性がある。その反面、AM50の上腕部と上方チャンバとが車体幅方向から見て重なっている場合には、上方チャンバからの反力によってAM50の上腕部が胸部に押し付けられる可能性があるが、本発明では、上記構成によりこれを回避することができる。
一方、運転席に米国人の小柄な女性のダミー(以下、「AF05」という)が着座している場合には、AF05の肩部は車両のサイドドアのベルトラインよりも下方側に位置することが多い。このため、本発明では、AF05の肩部と上方チャンバとが車体幅方向から見て重なるように上方チャンバを膨張展開させる。これにより、サイドドアからの反力を上方チャンバを介してAF05の肩部に付与することができるので、AF05の肩部(耐性が高い部位)を良好に拘束することができる。
請求項4に記載の発明に係るサイドエアバッグは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のサイドエアバッグにおいて、前記側面パネルにおける前記エアバッグ袋体の後面を構成する部位と前記テザーとの間には、前記上方チャンバと前記下方チャンバとを連通させた隙間が形成されている。
請求項4に記載のサイドエアバッグでは、側面パネルにおけるエアバッグ袋体の後面を構成する部位とテザーとの間に形成された隙間を介して、上方チャンバと下方チャンバとが連通されている。したがって、上方チャンバ及び下方チャンバにガスを供給するためのインフレータ(ガス供給手段)を、上記隙間に配設することにより、上方チャンバ及び下方チャンバにガスを良好に供給することができる。
請求項5に記載の発明に係るサイドエアバッグは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のサイドエアバッグにおいて、前記テザーは、長手方向両端側における前記他方の長辺縁部から前記テザーの長手直交方向に延出された一対の延出部を有し、当該一対の延出部が縫製されることにより前記上方チャンバ及び前記下方チャンバのうちの一方の側へ延びた逆止弁が形成されており、前記逆止弁の内側を介して前記上方チャンバと前記下方チャンバとが連通されている。
請求項5に記載のサイドエアバッグでは、テザーの長手方向両端側における他方の長辺縁部から延出された一対の延出部が縫製されることにより逆止弁が形成されており、当該逆止弁の内側を介して上方チャンバと下方チャンバとが連通されている。したがって、上記逆止弁の内側にインフレータ(ガス供給手段)を配設することにより、上方チャンバ及び下方チャンバにガスを良好に供給することができる。しかも、上記の逆止弁は、上方チャンバ及び下方チャンバのうちの一方の側へ延びているため、当該一方の内圧が高くなることにより、逆止弁が閉止される。これにより、上記一方の内圧を高い状態に保持することができる。
請求項6に記載の発明に係るサイドエアバッグは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のサイドエアバッグにおいて、前記テザーの長手方向両端側間には、筒状に縫製されると共に、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバのうちの一方の側へ延びる状態で前記テザーの他方の長辺縁部に縫合された逆止弁が設けられており、当該逆止弁の内側を介して前記上方チャンバと前記下方チャンバとが連通されている。
請求項6に記載のサイドエアバッグでは、テザーの長手方向両端側間に筒状に縫製された逆止弁が設けられている。この逆止弁は、テザーの他方の長辺縁部に縫合されており、当該逆止弁の内側を介して上方チャンバと下方チャンバとが連通されている。したがって、上記逆止弁の内側にインフレータ(ガス供給手段)を配設することにより、上方チャンバ及び下方チャンバにガスを供給することができる。しかも、上記の逆止弁は、上方チャンバ及び下方チャンバのうちの一方の側へ延びているため、当該一方の内圧が高くなることにより、逆止弁が閉止される。これにより、上記一方の内圧を高い状態に保持することができる。
請求項7に記載の発明に係るサイドエアバッグは、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のサイドエアバッグにおいて、前記テザーの長手方向中央側には、前記他方の長辺縁部から切り込まれて前記一方の長辺縁部側へ向かうほど幅狭になる一対の三角形の切込みが前記テザーの長手方向に並んで形成されると共に、前記各切込みにおける前記他方の長辺縁部側の開口が閉じるように前記各切込みの縁部が互いに重ね合わされて縫合されている。
請求項7に記載のサイドエアバッグでは、テザーの長手方向中央側に上述のような一対の切込みが形成されており、各切込みにおける他方の長辺縁部側の開口が閉じるように各切込みの縁部が互いに重ね合わされて縫合されている。これにより、請求項1に記載のテザーにおいて、長手方向中央側に生じる余長部を少なくすることができる。
請求項8に記載の発明に係るサイドエアバッグの製造方法は、請求項1に記載のサイドエアバッグを製造するためのサイドエアバッグの製造方法であって、前記側面パネルと前記テザーとを交差するように重ね合わせると共に、一方の前記メインパネルを前記テザーの長手方向一側及び前記側面パネルの一方の長辺縁部に重ね合わせ、他方の前記メインパネルを前記テザーの長手方向他側及び前記側面パネルの他方の長辺縁部に重ね合わせた状態で前記テザーの一方の長辺縁部を前記一対のメインパネル及び前記側面パネルに直線状に縫合する第1工程と、前記テザーの他方の長辺縁部における長手方向両側を互いに重ね合わせて縫合する第2工程と、一方の前記メインパネルの周縁部と前記側面パネルの一方の長辺縁部とを縫合すると共に、他方の前記メインパネルの周縁部と前記側面パネルの他方の長辺縁部とを縫合する第3工程と、を有する。
請求項8に記載のサイドエアバッグの製造方法では、先ず第1工程において、側面パネルとテザーとを交差するように重ね合わせると共に、一方のメインパネルをテザーの長手方向一側及び側面パネルの一方の長辺縁部に重ね合わせ、他方のメインパネルをテザーの長手方向他側及び側面パネルの他方の長辺縁部に重ね合わせる。この状態で、テザーの一方の長辺縁部を一対のメインパネル及び側面パネルに直線状に縫合する。この第1工程において、テザーと側面パネルとを平面縫製により縫合することができる。次いで第2工程では、テザーの他方の長辺縁部における長手方向両側を互いに重ね合わせて縫合する。次いで第3工程では、一方の前記メインパネルの周縁部と前記側面パネルの一方の長辺縁部とを縫合すると共に、他方の前記メインパネルの周縁部と前記側面パネルの他方の長辺縁部とを縫合する。これにより、請求項1に記載のサイドエアバッグを製造することができる。しかも、上記第1〜第3工程は、何れも平面縫製により行うことができる。
以上説明したように、本発明に係るサイドエアバッグ及びその製造方法では、側面パネルが設定されることにより、必要以上の大型化を伴わずにバッグ厚を厚くすることができると共に、テザーと側面パネルとの縫合を平面縫製により行うことができる。
本発明の第1実施形態に係るサイドエアバッグを備えたサイドエアバッグ装置が搭載された車両用シート(運転席)の主要部の構成を示す側面図である。 同サイドエアバッグの斜視図である。 同サイドエアバッグの縫製途中の状態を示す展開図であり、同サイドエアバッグの縫製工程における第1工程を説明するための図である。 同サイドエアバッグの縫製途中の状態を示す展開図であり、同サイドエアバッグの縫製工程における第2工程を説明するための図である。 本発明の実施形態の比較例の製造工程を示し、(A)は第1工程を示す平面図であり、(B)は第2工程を示す斜視図であり、(C)は第3工程を示す斜視図であり、(D)は第4工程を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るサイドエアバッグの斜視図である。 同サイドエアバッグの縫製途中の状態を示す図3に対応した展開図である。 本発明の第3実施形態に係るテザー及び逆止弁の構成を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るテザーの展開図である。 同テザーの一部が縫合された状態を示す斜視図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図5を用いて、本発明の第1実施形態に係るサイドエアバッグ10及びその製造方法について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FRは、このサイドエアバッグ10が搭載された車両の前方向を示し、矢印UPは当該車両の上方向を示し、矢印Wは当該車両の幅方向を示している。
図1に示されるように、本第1実施形態に係るサイドエアバッグ10は、サイドエアバッグ装置12の構成部材であり、車両の運転席14(車両用シート)におけるシートバック16のドア側サイド部16A(図示しないサイドドア側の側部)に搭載されている。このシートバック16は、シートクッション18の後端部に傾倒可能に連結されており、上端部にはヘッドレスト20が連結されている。なお、本実施形態では、運転席14の前方向、上方向、及び幅方向は、車両の前方向、上方向、及び幅方向と一致している。
サイドエアバッグ装置12は、サイドエアバッグ10内でガスを発生させるガス供給手段としてのインフレータ22(図2では図示省略)を備えており、サイドエアバッグ10が折り畳まれた状態でインフレータ22等と共にユニット化されたものが、ドア側サイド部16Aの内部に配設される。なお、図1及び図2においては、インフレータ22が発生するガスの圧力でサイドエアバッグ10が膨張展開した状態(展開完了状態)が図示されている。また、図示は省略するが、サイドエアバッグ装置12の周囲には、シート表皮によって覆われたシートバッグパッド(ウレタンパッド)が配置されており、サイドエアバッグ10が膨張展開する際には、シート表皮の縫合部およびシートバッグパッドが開裂される構成になっている。
図2に示されるように、サイドエアバッグ10は、所謂2チャンバ3Dサイドエアバッグであり、一対のメインパネル(基布)24、26と、側面パネル(側面布)28と、テザー(隔壁布)30とが縫製されることにより形成されている。
一対のメインパネル24、26は、何れも長尺な略矩形状(五角形状)に形成されており、互いに対向する状態で配置されている。側面パネル28は、帯状(細長矩形状)に形成されており、一方の長辺縁部28Aが縫合部S3において一方のメインパネル24の周縁部に縫合されると共に、他方の長辺縁部28Bが縫合部S4において他方のメインパネル26の周縁部に縫合されている。これにより、一対のメインパネル24、26と側面パネル28とによって扁平な箱形袋状のエアバッグ袋体32(バッグ本体)が形成されている。
このエアバッグ袋体32は、図1及び図2に示される展開完了状態では、一対のメインパネル24、26が車両幅方向に対向し、一対のメインパネル24、26の長手方向がシートバック16の上下方向に沿う状態で配置される。なお、以下の説明で記載するサイドエアバッグ10についての前後上下の方向は、図1及び図2に示される展開完了状態での方向であり、車両における前後上下の方向と略一致している。
一方、テザー30は、帯状(細長矩形状)に形成されており、長手方向両側が一対のメインパネル24、26の対向方向に並ぶように長手方向中央側で折られた(曲げられた)状態で、エアバッグ袋体32の内部における上下方向中央部よりも若干下側に配置されている。テザー30の長手方向中央側は、側面パネル28におけるエアバッグ袋体32の前面を構成する部位(以下、「前面部28C」という)と対向して配置されている。
このテザー30は、一方の長辺縁部30Aが縫合部S1において一対のメインパネル24、26及び側面パネル28の前面部28Cに縫合されている。具体的には、一方の長辺縁部30Aは、長手方向一側が一方のメインパネル24に縫合され、長手方向中央側が側面パネル28の前面部28Cに縫合され、長手方向他側が他方のメインパネル26に縫合されている。また、テザー30の他方の長辺縁部30Bは、長手方向中央部で折り返されて長手方向両側が互いに重ね合わされており、当該重ね合わされた部分が縫合部S2において縫合されている。これにより、エアバッグ袋体32の内部が、テザー30によって上方チャンバ34と下方チャンバ36とに区画されている。なお、本実施形態では、テザー30の他方の長辺縁部30Bは、一方の長辺縁部30Aよりもエアバッグ袋体32の上方側に配置されている。
また、テザー30と、側面パネル28におけるエアバッグ袋体32の後面を構成する部位(以下、「後面部28D」という)との間には、上方チャンバ34と下方チャンバ36とを連通させた隙間37が形成されている。この隙間37には、図1に示されるように、インフレータ22が配置されている。
インフレータ22は、円柱状に形成されており、軸線方向がシートバック16の上下方向に沿う状態で配置されている。このインフレータ22は、筒状に形成されたリテーナ38の内側に挿入されており、カシメ等の手段によってリテーナ38に固定されている。リテーナ38の外周部からは、車両後方側へ向けて上下一対のスタッドボルト40が突出している。これらのスタッドボルト40は、側面パネル28の後面部28Dを貫通すると共に、シートバックフレームのサイドフレーム17を貫通しており、先端側にナットが螺合している。これにより、リテーナ38がサイドフレーム17に固定されており、当該リテーナ38によってサイドエアバッグ10がサイドフレーム17に取り付けられている。
上述のインフレータ22には、車両に搭載されたエアバッグECU及びエアバッグセンサ(何れも図示省略)が電気的に接続されている。このエアバッグECUは、自動車が側面衝突や横転等をした際に、エアバッグセンサからの検知信号に基づいてサイドエアバッグ装置12を作動させるか否かを判定する。この判定が肯定されると所定電流がインフレータ22に通電される。これにより、インフレータ22が作動して、インフレータ22の下端側に設けられた図示しないガス噴出口からガスが噴出される。
インフレータ22から噴出されるガスは、リテーナ38の上端開口部を介して上方チャンバ34内へ流入すると共に、リテーナ38の下端開口部を介して下方チャンバ36内へ流入する。つまり、リテーナ38は、インフレータ22から噴出されるガスを整流するディフューザーとしても機能する。これにより、図1に示されるように、サイドエアバッグ10がシートバック16の前方側及び上下方向へ膨張展開する。具体的には、運転席14に着座した乗員(図1のAM50及びAF05参照)の腰部とサイドドア(図示省略)との間に下方チャンバ36が膨張展開し、乗員の胸部とサイドドアとの間に上方チャンバ34が膨張展開する。この場合、インフレータ22のガス噴出口が下方に向けて配置されていることにより、下方チャンバ36が上方チャンバ34よりも先行して展開完了する。また、下方チャンバ36の内圧が上方チャンバ34の内圧よりも高くなるように設定されている。
なお、図1において、AM50は、米国人の標準男性のダミーであり、AF05は、米国人の小柄な女性のダミーである。これらのダミーは、現在、日本、欧州で採用されている側面衝突試験法(ECE R95)、および米国の側面衝突試験法(FMVSS214)で定められた着座姿勢で運転席14に着座している。
図2に示されるように、一対のメインパネル24、26の前縁部の上部側には、エアバッグ袋体32の展開完了状態での上方チャンバ34の車体前後方向に沿った長さ寸法を上方へ向かうほど短くするように傾斜した傾斜部24A、26Aが設けられている。これにより、エアバッグ袋体32は、図1に示されるように、展開完了状態において車体幅方向から見た場合に、運転席14に着座したAM50の上腕部X1とは上方チャンバ34が重ならず、且つ、運転席14に着座したAF05の肩部Y2とは上方チャンバ34が重なるように形成されている。なお、図1においてX2は、AF05の上腕部であり、Y1はAM50の肩部である。
次に、上述したサイドエアバッグ10の製造方法について説明する。
本第1実施形態では、サイドエアバッグ10の製造工程として、第1工程〜第3工程が設定されている。第1工程では、先ず、図3に示されるように、側面パネル28とテザー30とを交差(直交)するように重ね合わせると共に、一方のメインパネル24をテザー30の長手方向一側及び側面パネル28の一方の長辺縁部28Aに重ね合わせ、他方のメインパネル26をテザー30の長手方向他側及び側面パネル28の他方の長辺縁部28Bに重ね合わせる。この状態で、テザー30の一方の長辺縁部30Aを一対のメインパネル24、26及び側面パネル28に直線状に縫合する(図3の縫合部S1参照)。
次いで、第2工程では、図4に示されるように、テザー30を内側にして一対のメインパネル24、26を互いに接近させ、テザー30の他方の長辺縁部30Bにおける長手方向一側(図4のb−c間)と長手方向他側(図4のa−c間)とを互いに重ね合わせる。そして、当該重ね合わせた部分を、図2に示されるように縫合する(図2の縫合部S2参照)。なお、図2〜図4では、テザー30における各部の位置関係を理解し易くするために、仮想の黒丸及びa〜gの符号を付与してある。
次いで、第3工程では、一方のメインパネル24の周縁部と側面パネル28の一方の長辺縁部28Aとを縫合する(図2の縫合部S3参照)と共に、他方のメインパネル26の周縁部と側面パネル28の他方の長辺縁部28Bとを縫合する(図2の縫合部S4参照)。これにより、本実施形態に係るサイドエアバッグ10が製造される。
なお、上記第1工程〜第3工程は、何れも平面縫製により行われる。また、第1工程において、一対のメインパネル24、26、側面パネル28、及びテザー30を重ね合わせる順番は、上述の順番に限らず適宜変更することができる。また、第3工程において、縫合部S3、S4を縫合する順番は、何れが先でもよい。但し、縫合部S3、S4のうち後の方を完全に縫合する前に、インフレータ22をエアバッグ袋体32の内部に挿入する必要がある。
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成のサイドエアバッグ10では、互いに対向して配置された一対のメインパネル24、26の周縁部に、帯状に形成された側面パネル28が縫合されることにより、エアバッグ袋体32が形成されている。このように、側面パネルが設定されているため、必要以上の大型化を伴わずにバッグ厚(展開完了状態での車体幅方向に沿ったエアバッグ袋体32の厚さ寸法)を厚くすることができる。
また、エアバッグ袋体32の内部に設けられ、エアバッグ袋体32の内部を上方チャンバ34と下方チャンバ36とに区画したテザー30は、長手方向両側が一対のメインパネル24、26の対向方向に並ぶように長手方向中央側で折られている。このテザー30は、一方の長辺縁部30Aが一対のメインパネル24、26及び側面パネル28の前面部28Cに縫合されると共に、他方の長辺縁部30Bにおける長手方向両側が互いに重ね合わされて縫合されている。このようにテザー30が設定されているため、本サイドエアバッグ10を製造する際には、一対のメインパネル24、26の周縁部と側面パネル28とを縫合する前に、テザー30の一方の長辺縁部30Aを一対のメインパネル24、26及び側面パネル28の前面部28Cに縫合することができる。そしてその後で、テザー30の他方の長辺縁部30Bにおける長手方向両側を重ね合わせて縫合し、最後に一対のメインパネル24、26の周縁部と側面パネル28を縫合すればよい。これにより、全ての縫製作業を平面縫製により行うことができるので、縫製作業を容易なものにすることができ、量産の効率を向上させることができる。
つまり、図5(A)〜図5(D)に示される比較例(背景技術の欄で説明した2チャンバ3Dサイドエアバッグとテザーの構成が基本的に同様のサイドエアバッグ)では、その製造時には、例えば、先ず図5(A)に示されるように、一方のメインパネル24にテザー100の一方の長辺縁部100Aを縫合する(縫合部T1参照)。次いで、図5(B)に示されるように、テザー100の他方の長辺縁部100Bを他方のメインパネル26に縫合する(縫合部T2参照)。次いで、図5(C)に示されるように、テザー100の一方の短辺縁部100Cを側面パネル28に縫合する(縫合部T3参照)。次いで、図5(D)に示されるように、一対のメインパネル24、26の周縁部と側面パネル28とを縫合する(縫合部T4及び縫合部T5参照)。このような製造方法の場合、縫合部T3を縫合する際に、立体縫製となってしまうため、縫製作業が煩雑になり、量産が困難になる(なお、図5(A)〜図5(D)では、本実施形態と基本的に同様の構成については同符号を付与してある)。これに対し、本実施形態では、上述の如く全ての縫製作業を平面縫製により行うことができるので、2チャンバ3Dサイドエアバッグの量産を容易なものにすることができ、製造コストを低減することができる。
しかも、このサイドエアバッグ10では、インフレータ22がエアバッグ袋体32の内部でガスを発生させることにより、運転席14に着座した乗員(図1のAM50及びAF05参照)胸部とサイドドアとの間に上方チャンバ34が膨張展開し、乗員の腰部とサイドドアとの間に下方チャンバ36が膨張展開する。そして、エアバッグ袋体32の展開完了状態(図1図示状態)では、一対のメインパネル24、26の前縁部の上部側に傾斜部24A、26Aが設けられていることにより、上方チャンバ34の車体前後方向に沿った長さ寸法が上方へ向かうほど短くなるように構成されている。これにより、上方チャンバ34による乗員の拘束性を確保しつつ、上方チャンバ34の容量を低減することができるので、乗員の腰部を拘束する下方チャンバ36側へ迅速にガスを供給することが可能になる。これにより、乗員の腰部を早期に拘束することが可能になるので、本サイドエアバッグ10の展開初期における乗員拘束性能を向上させることができる。
さらに、このサイドエアバッグ10では、エアバッグ袋体32は、展開完了状態において車体幅方向から見た場合に、運転席14に着座したAM50の上腕部X1とは上方チャンバ34が重ならず、且つ、運転席14に着座したAF05の肩部Y2とは上方チャンバ34が重なるように形成されている。
ここで、運転席14にAM50が着座している場合には、サイドドアのベルトラインよりも上方側にAM50の肩部Y1が位置する場合が多い。そのため、側面衝突等の衝撃によってサイドドアガラスが割れてしまうと、AM50の肩部Y1と上方チャンバ34とが車体幅方向から見て重なっている場合でも、AM50の肩部Y1に反力を付与することができなくなる可能性がある。その反面、AM50の上腕部X1と上方チャンバ34とが車体幅方向から見て重なっている場合には、上方チャンバ34からの反力によってAM50の上腕部X1がAM50の胸部に押し付けられる可能性があるが、本実施形態では、上記構成によりこれを回避することができる。
一方、運転席14にAF05が着座している場合には、AF05の肩部Y2は車両のサイドドアのベルトラインよりも下方側に位置することが多い。このため、本実施形態では、AF05の肩部Y2と上方チャンバ34とが車体幅方向から見て重なるように上方チャンバ34を膨張展開させる。これにより、サイドドアからの反力を上方チャンバ34を介してAF05の肩部Y2に付与することができるので、AF05の肩部Y2を良好に拘束することができる。
また、このサイドエアバッグ10では、側面パネル28の後面部28Dとテザー30との間に、上方チャンバ34と下方チャンバとを連通させた隙間37が形成されており、当該隙間37にインフレータ22及びリテーナ38が配置されている。これにより、上方チャンバ34及び下方チャンバ36にガスを良好に供給することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
<第2の実施形態>
図6には、本発明の第2実施形態に係るサイドエアバッグ60が図2に対応した斜視図にて示されている。また、図7には、このサイドエアバッグ60の主要部の構成が図3に対応した展開図にて示されている。この実施形態は、前記第1実施形態と基本的に同様の構成とされている。但し、この実施形態では、前記第1実施形態に係る隙間37が省略されている。また、この実施形態では、テザー30の他方の長辺縁部30Bは、一方の長辺縁部30Aよりもエアバッグ袋体32の下方側に配置されており、テザー30の他方の長辺縁部30Bから延出された一対の延出部30C、30Dによって逆止弁62が構成されている。
一方の延出部30Cは、テザー30の長手方向一端部における他方の長辺縁部30Bからテザー30の長手直交方向に延出されている。他方の延出部30Dは、テザー30の長手方向他端部における他方の長辺縁部30Bからテザー30の長手直交方向に延出されている。これらの延出部30C、30Dは、テザー30の長手方向中央側を向いた縁部が互いに重ね合わされると共に、縫合部S2の後端側においてエアバッグ袋体32の上下方向に縫合されている。これにより、逆止弁62が形成されており、当該逆止弁62の内側を介して上方チャンバ34と下方チャンバ36とが連通されている。この逆止弁62の内側には、インフレータ22及びリテーナ38(図6では図示省略)が配置される。
上述の逆止弁62は、インフレータ22からガスが噴出された当初は、当該ガスの風圧によって延出部30C、30Dの下端側が互いに離間することにより、下方チャンバ36へのガスの供給を許容する。一方、下方チャンバ36内のガス圧が所定値以上に上昇すると、延出部30C、30Dの下端側が互いに接近して密着することにより逆止弁62が閉止され、下方チャンバ36から上方チャンバ34へのガスの移動を規制する構成になっている。これにより、下方チャンバ36の内圧を高い状態に保持することができるので、耐性が高い乗員の腰部を下方チャンバ36によって良好に拘束することができる。しかも、テザー30に設けられた一対の延出部30C、30Dによって逆止弁62が構成されているので、簡単かつ低コストに逆止弁を設定することができる。
<第3の実施形態>
図8には、本発明の第3実施形態に係るテザー30及び逆止弁70の構成が斜視図にて示されている。この実施形態は、前記第1実施形態と基本的に同様の構成とされているが、この実施形態では、前記第2実施形態と同様に隙間37が省略されており、逆止弁70の内側を介して上方チャンバ34と下方チャンバ36とが連通されている。但し、この逆止弁70は、テザー30とは別体の布材が縫合部S5において縫合されて筒状に縫製されたものであり、テザー30の長手方向両端側間に配置されると共に、縫合部S2においてテザー30の他方の長辺縁部30Bに縫合されている。この逆止弁70は、下方チャンバ36側へ延びており、当該逆止弁70の内側には、インフレータ22及びリテーナ38(図8では図示省略)が配置される。この実施形態においても、前記第2実施形態と同様に、下方チャンバ36の内圧の上昇によって逆止弁70の下端側が閉止されることにより、下方チャンバ36の内圧を高い状態に保持することができる。
なお、上記第3実施形態では、逆止弁70が縫合部S2においてテザー30に縫合された構成にしたが、これに限らず、逆止弁70がテザー30に縫合されない構成にしてもよい。すなわち、例えば、前記第1実施形態における隙間37(図1及び図2参照)に、テザー及び逆止弁の機能を有する布製のインナーチューブ(ディフューザ)を嵌合させる(通す)と共に、当該インナーチューブの内側にインフレータ22を配置させる構成にしてもよい。この場合、インフレータ22からのガスの供給を受けてインナーチューブが膨張することにより隙間37が詰まるようにすることができる。これにより、隙間37を介した上下のチャンバ34、36間でのガスの流れを抑制することができる。
<第4の実施形態>
図9には、本発明の第4実施形態に係るテザー30の構成が展開図にて示されている。また、図10には、このテザー30の一部が縫合された状態が斜視図にて示されている。この実施形態は、前記第1実施形態と基本的に同様の構成とされているが、図9に示されるように、テザー30の長手方向中央側には、他方の長辺縁部30Bから切り込まれて一方の長辺縁部30A側へ向かうほど幅狭になる一対の三角形の切込み80、82がテザー30の長手方向に並んで一対形成されている。このテザー30は、図10に示されるように、各切込み80、82における他方の長辺縁部30B側の開口が閉じるように各切込み80、82の縁部が互いに重ね合わされており、これらの重ね合わされた部分が縫合部S6、S7において縫合されている。これにより、テザー30の長手方向中央側に生じる余長部を少なくすることができるので、テザー30の軽量化を図ることができる。
<実施形態の補足説明>
上記各実施形態では、エアバッグ袋体32の展開完了状態を車体幅方向から見た場合に、運転席14に着座したAM50の上腕部X1とは上方チャンバ34が重ならず、且つ、運転席14に着座したAF05の肩部Y2とは上方チャンバ34が重なるようにエアバッグ袋体32が形成された構成にしたが、請求項1及び請求項2に係る発明はこれに限らず、エアバッグ袋体32の形状は適宜変更することができる。
また、上記各実施形態では、サイドエアバッグ10、60が車両の運転席14に配設された場合について説明したが、請求項1及び請求項2に係るサイドエアバッグは、車両の助手席や後部座席に配設することもできる。
また、上記各実施形態では、一対のメインパネル24、26に傾斜部24A、26Aが設けられることにより、一対のメインパネル24、26が長尺な五角形状に形成された構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、一対のメインパネルの形状は適宜変更することができる。例えば、一対のメインパネルが四角形状又は六角形状に形成された構成にしてもよい。
また、上記第2実施形態及び第3実施形態では、逆止弁62、70が下方チャンバ36側へ延びた構成にしたが、請求項1〜請求項7に係る発明はこれに限らず、逆止弁が上方チャンバ側へ延びた構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことはいうまでもない。

Claims (8)

  1. 互いに対向して配置された一対のメインパネルと、
    帯状に形成され、一方の長辺縁部が一方の前記メインパネルの周縁部に縫合されると共に他方の長辺縁部が他方の前記メインパネルの周縁部に縫合され、前記一対のメインパネルと共にエアバッグ袋体を形成した側面パネルと、
    帯状に形成され、長手方向両側が前記一対のメインパネルの対向方向に並ぶように長手方向中央側で折られた状態で前記エアバッグ袋体の内部に設けられ、一方の長辺縁部が前記一対のメインパネル及び前記側面パネルにおける前記エアバッグ袋体の前面を構成する部位に縫合されると共に、他方の長辺縁部における長手方向両側が互いに重ね合わされて縫合されることにより前記エアバッグ袋体の内部を上方チャンバと下方チャンバとに区画したテザーと、
    を備えたサイドエアバッグ。
  2. 前記エアバッグ袋体は、ガス供給手段から内部にガスが供給されることにより、車両用シートに着座した乗員の腰部と車体側部との間に前記下方チャンバが膨張展開し、前記乗員の胸部と車体側部との間に前記上方チャンバが膨張展開するように前記車両シートに配設されると共に、前記一対のメインパネルの前縁部の上部側には、前記エアバッグ袋体の展開完了状態での前記上方チャンバの車体前後方向に沿った長さ寸法を上方へ向かうほど短くするように傾斜した傾斜部が設けられている請求項1に記載のサイドエアバッグ。
  3. 前記車両用シートは、運転席であり、前記エアバッグ袋体は、前記展開完了状態において車体幅方向から見た場合に、前記運転席に着座した米国人の標準男性のダミーにおける上腕部とは上方チャンバが重ならず、且つ、前記運転席に着座した米国人の小柄な女性のダミーにおける肩部とは上方チャンバが重なるように形成されている請求項2に記載のサイドエアバッグ。
  4. 前記側面パネルにおける前記エアバッグ袋体の後面を構成する部位と前記テザーとの間には、前記上方チャンバと前記下方チャンバとを連通させた隙間が形成されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のサイドエアバッグ。
  5. 前記テザーは、長手方向両端側における前記他方の長辺縁部から前記テザーの長手直交方向に延出された一対の延出部を有し、当該一対の延出部が縫製されることにより前記上方チャンバ及び前記下方チャンバのうちの一方の側へ延びた逆止弁が形成されており、前記逆止弁の内側を介して前記上方チャンバと前記下方チャンバとが連通されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のサイドエアバッグ。
  6. 前記テザーの長手方向両端側間には、筒状に縫製されると共に、前記上方チャンバ及び前記下方チャンバのうちの一方の側へ延びる状態で前記テザーの他方の長辺縁部に縫合された逆止弁が設けられており、当該逆止弁の内側を介して前記上方チャンバと前記下方チャンバとが連通されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のサイドエアバッグ。
  7. 前記テザーの長手方向中央側には、前記他方の長辺縁部から切り込まれて前記一方の長辺縁部側へ向かうほど幅狭になる一対の三角形の切込みが前記テザーの長手方向に並んで形成されると共に、前記各切込みにおける前記他方の長辺縁部側の開口が閉じるように前記各切込みの縁部が互いに重ね合わされて縫合されている請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のサイドエアバッグ。
  8. 請求項1に記載のサイドエアバッグを製造するためのサイドエアバッグの製造方法であって、
    前記側面パネルと前記テザーとを交差するように重ね合わせると共に、一方の前記メインパネルを前記テザーの長手方向一側及び前記側面パネルの一方の長辺縁部に重ね合わせ、他方の前記メインパネルを前記テザーの長手方向他側及び前記側面パネルの他方の長辺縁部に重ね合わせた状態で前記テザーの一方の長辺縁部を前記一対のメインパネル及び前記側面パネルに直線状に縫合する第1工程と、
    前記テザーの他方の長辺縁部における長手方向両側を互いに重ね合わせて縫合する第2工程と、
    一方の前記メインパネルの周縁部と前記側面パネルの一方の長辺縁部とを縫合すると共に、他方の前記メインパネルの周縁部と前記側面パネルの他方の長辺縁部とを縫合する第3工程と、
    を有するサイドエアバッグの製造方法。
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