JP5324163B2 - 筆記シート - Google Patents

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Description

本発明は、筆記シートに関する。詳しくは、エンボス加工による凹凸を有する表面クリア層、ベースフィルム層、及び粘着剤層からなる筆記シートに関する。
ホワイトボード兼スクリーンとして使用されるシートが実用化されている。
このようなシートは、ホワイトボードとして、マーカーで筆記が可能であること(筆記性)、かつマーカーで記載した文字等がイレーサーで消去できること(消去性)、さらにスクリーンとして、各種プロジェクタで投影した画像が眩しくなく目視できること(防眩性)が要求される。
特許文献1には、基材に、アクリル系モノマーから構成される紫外線硬化型樹脂性の皮膜を有し、基材の表面側または裏側からエンボスを施した筆記ボード/反射型スクリーン両用シートが記載されている。このシートの皮膜を構成する樹脂にはフッ素は含まれていない。
特許文献2には、白色基材と、活性化光線が照射されることによって親水性あるいは極性が増強されたフッ素フィルムを貼り合せたラミネートフィルムのフッ素フィルムの表面に、エンボス版によりエンボスを転写したホワイトボード用シートが記載されている。
国際公開第01/32440号パンフレット 特開平11−254885号公報
本発明は、ホワイトボード兼スクリーンとして使用されるシートの要求特性である筆記性、消去性、防眩性を備え、さらにシート表面のクラックの発生が無く、表面に傷がつきにくい筆記シートを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、エンボス加工による凹凸を有する表面クリア層、ベースフィルム層、及び粘着剤層からなり、前記表面クリア層が、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーおよび/またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーを構成要素とする樹脂を含む塗膜であり、かつ前記樹脂が、固形分換算で0.02質量%〜0.1質量%のフッ素を含む筆記シートを提供するものである。
本発明の筆記シートは、筆記性、消去性、防眩性に優れ、さらにシート表面のクラックの発生がなく、耐擦傷性に優れ表面に傷がつきにくいホワイトボード兼スクリーンとして使用可能なシートを提供することができる。
本発明の筆記シートは、表面クリア層、ベースフィルム層、及び粘着剤層からなる。これらの層は、表面クリア層、ベースフィルム層、及び粘着剤層の順に積層されることが好ましく、さらに粘着剤層に接するようにライナーを積層してもよい。
前記表面クリア層は、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーおよび/またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーを構成要素とする樹脂を含む。すなわち前記樹脂は、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマー、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマー、またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーとフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーとの混合物を構成要素とすることができる。あるいは、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーとフッ素官能基を有しない紫外線硬化型のモノマーとの混合物、フッ素官能基を有しない紫外線硬化型のアクリル系オリゴマーとフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーとの混合物を構成要素とすることもできる。いずれの場合も、さらに公知の光重合性モノマー、公知のポリマー、および/または公知の光重合開始剤を含んでも良い。
そして前記樹脂は、固形分換算で約0.02質量%〜約0.1質量%のフッ素を含む。かかる含量のフッ素を含むことにより、筆記シートの筆記性、消去性が向上し、また表面クリア層表面にクラックが発生しにくくなる。フッ素含量は、約0.02質量%〜約0.1質量%の他、例えば約0.02質量%〜約0.09質量%、約0.03質量%〜約0.09質量%、または約0.033質量%〜約0.084質量%とすることができる。
前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーとしては、フッ素官能基を有し、紫外線の照射によって架橋硬化する、分子量が約400〜約10000程度のオリゴマーを用いることができる。このようなオリゴマーとしては、例えばアクリル系オリゴマー、またはアクリルウレタン系オリゴマーを挙げることができる。さらに、前記アクリル系オリゴマーとしては、エポキシ系アクリレート、ポリエステル系アクリレート、またはポリウレタン系アクリレート等を、前記アクリルウレタン系オリゴマーとしては、ポリエーテルウレタンアクリレートをそれぞれ挙げることができる。前記樹脂において、かかるオリゴマーの含量は、前記樹脂中のフッ素含量が所望の値となるように、また本発明の表面クリア層が形成できるように適宜選択することができ、特に限定されない。例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約80質量%(固形分換算)とすることができる。
前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーとしては、フッ素官能基を有し、紫外線の照射によって架橋硬化するモノマーを用いることができる。このようなモノマーとしては、例えば、フッ素官能基置換を有する、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオベンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ヒドロキシビバリン酸エステルネオベンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、またはアクリロイルモルホリン等から選ばれる1種以上を使用することができる。前記樹脂において、かかるモノマーの含量は、前記樹脂中のフッ素含量が所望の値となるように、また本発明の表面クリア層が形成できるように適宜選択することができ、特に限定されない。例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約80質量%(固形分換算)とすることができる。
前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーと前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のアクリル系モノマーを同時に用いる場合、これらの合計は前記樹脂中の約80質量%〜約99.5質量%(固形分換算)とすることができる。
前記フッ素官能基を有しない紫外線硬化型のオリゴマーとしては、フッ素官能基を有さず、紫外線の照射によって架橋硬化する分子量が約400〜約10000程度のオリゴマーを用いることができる。このようなオリゴマーとして、例えばアクリル系オリゴマー、またはアクリルウレタン系オリゴマーを挙げることができる。さらに、前記アクリル系オリゴマーとしては、エポキシ系アクリレート、ポリエステル系アクリレート、またはポリウレタン系アクリレート等を、前記アクリルウレタン系オリゴマーとしては、ポリエーテルウレタンアクリレートをそれぞれ挙げることができる。かかるオリゴマーの含量は、前記樹脂中のフッ素含量が所望の値となるように、また本発明の表面クリア層が形成できるように適宜選択することができ、特に限定されない。例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約80質量%(固形分換算)とすることができる。
前記フッ素官能基を有しない紫外線硬化型のモノマーとしては、フッ素官能基を有さず、紫外線の照射によって架橋硬化するモノマーを用いることができる。このようなモノマーとしては、例えば、フッ素官能基置換を有しない、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオベンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ヒドロキシビバリン酸エステルネオベンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、またはアクリロイルモルホリン等から選ばれる1種以上を使用することができる。前記樹脂において、かかるモノマーの含量は、前記樹脂中のフッ素含量が所望の値となるように、また本発明の表面クリア層が形成できるように適宜選択することができ、特に限定されない。例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約80質量%(固形分換算)とすることができる。
前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーまたは前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマー中に含まれるフッ素官能基としては、例えば、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基の水素原子の少なくとも1つがフッ素原子で置換されたフルオロアルキル基を挙げることができる。
このようなフルオロアルキル基として、具体的には例えば、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、2−(パーフルオロヘキシル)エチル、2−(パーフルオロオクチル)エチル、2−(パーフルオロデシル)エチル、6−(パーフルオロエチル)ヘキシル、6−(パーフルオロブチル)ヘキシル、6−(パーフルオロヘキシル)ヘキシル、6−(パーフルオロオクチル)ヘキシル、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エチル、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチル、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチル、6−(パーフルオロ−1−メチルエチル)ヘキシル、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)ヘキシル、6−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)ヘキシル、または6−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)ヘキシルが挙げられる。
前記公知の光重合性モノマーは、従来積層フィルムの表面層あるいは表面コーティングとして使用されるものを適宜使用することができ、特に限定されない。かかるモノマーの含有量は特に限定されないが、例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約50質量%(固形分換算)とすることができる。
前記公知のポリマーは、従来積層フィルムの表面層あるいは表面コーティングとして使用されるものを適宜使用することができ、特に限定されない。かかるポリマーの含有量は特に限定されないが、例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約50質量%(固形分換算)とすることができる。
前記光重合開始剤としては、従来公知の開始剤を用いることができるが、具体的には例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(R)184)、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(R)651)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製ダロキュア(R)1173)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(R)907)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフォスフィンオキサイド、またはビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等を挙げることができる。これらの開始剤は1種類または2種類以上を使用することができる。
本発明の紫外線硬化型アクリル系樹脂組成物中の光重合開始剤の含有量としては前記樹脂全体約0.5質量%〜約20重量%、または約1質量%〜約10質量%(固形分換算)とすることができる。
前記表面クリア層を構成する樹脂として、具体的には例えば、
セイカボンドP−1301(大日精化工業株式会社製:ポリエーテルウレタンアクリレート、アクリル系モノマー、及び光重合開始剤を含み、フッ素官能基を含まない樹脂:固形分80%)、
SN−5X−7624(サンノプコ株式会社製:ポリエーテルウレタンアクリレート、光重合性モノマー、ポリエステルウレタン、及び光重合開始剤を含み、フッ素官能基を含まない樹脂:固形分40%)、及び
アデカオプトマーKR566(株式会社ADECA製:アクリル系モノマー及び光重合開始剤を含み、フッ素官能基を含まない樹脂:固形分80%)
から選ばれる一つと、
ディフェンサFH−800ME(大日本インキ株式会社製:フッ素官能基含有ウレタンアクリレート、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を含む:固形分90%)との混合物を挙げることができる。
上記それぞれの樹脂の含量は、例えば、
セイカボンドP−1301、SN−5X−7624、およびアデカオプトマーKR566から選ばれる一つが約100質量部に対して、
ディフェンサFH−800MEを約25質量部〜約100質量部とすることができる。
本発明の表面クリア層は、ベースフィルム層とは反対側の面にエンボス加工による凹凸を有する。そのため、前記表面クリア層は、その表面の光沢度が押さえられ、本発明の筆記シートをプロジェクタとして使用した場合も眩しくなく、筆記シートに投影された画像をいろいろな角度から見ることができる。具体的には、表面クリア層表面の60度鏡面光沢度が、通常眩しさを感じないとされる約30%以下、または約10%〜約30%であることが好ましい。
エンボスの凹凸形状は、ランダムでも規則的であってもよく、特に限定されない。例えば、算術平均粗さ(Ra)(JIS B 0601−2001)は、約1μm〜約5μmに、凸部間の平均間隔(Sm)(JIS B 0601−1994)は、約200μm〜約800μmに、また最大断面高さ(Rt)(JIS B 0601−2001)は、約1μm〜約30μmとすることができる。
より好ましくは、算術平均粗さ(Ra)(JIS B 0601−2001)を約1μm〜約5μmに、凸部間の平均間隔(Sm)(JIS B 0601−1994)を約200μm〜約800μmに、かつ最大断面高さ(Rt)(JIS B 0601−2001)を約1μm〜約30μmとすることができる。
本発明の表面クリア層は、従来公知の方法により、ベースフィルム層表面に樹脂組成物溶液を塗布、重合、乾燥することにより製造することができる。例えば、前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマー及び/またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーと、必要に応じて光重合性モノマー及び/または光重合開始剤とを溶媒中で混合して組成物溶液を作成し、ベースフィルム層となるフィルム上に塗布、硬化し、さらにエンボス加工を施すことにより製造することができる。
組成物溶液の塗布は、例えばワイヤーバーコーティング等のバーコーティング、ナイフコーティング、またはグラビアコーティング等、従来公知のコーティング方法により行うことができる。また、組成物溶液の硬化は、UVオーブン等を用いて行うことができる。また、エンボス加工については以下に説明する。
前記エンボス加工は、従来公知の方法を採用することができる。通常、エンボス加工用ロールとバックアップロールとの間に、表面クリア層とベースフィルム層とを積層したシートを挟み、エンボス加工用ロール表面のパターンを表面クリア層表面に転写する様にして行う。エンボス加工は、加熱しながら行うのが好ましい。加熱温度は従来公知の範囲で、使用する樹脂の特性等に合わせて適宜調整すればよく特に限定されない。例えば、約50℃〜約270℃程度を使用することができる。またエンボス加工時のロールの圧力も従来公知の範囲から選択可能であり特に限定されない。例えば、約0.4MPa〜約1.0MPaの範囲から選択することができる。
前記バックアップロールは、前記加工用ロールと同じ材質のものでも良いが、通常、ラバーやコットン等の柔軟な材料からなる表面被覆材を金属ロールの表面に巻きつけて形成した、軟質ロールを使用することができる。なお、その他の加工条件は、従来のシートの保護層の表面をエンボス加工する一般的な方法に準ずる。
前記表面クリア層の厚さは、特に限定されないが、例えば、約2μm〜約20μm、または約2μm〜約6μmとすることができる。
本発明のベースフィルム層は、熱可塑性樹脂からなるフィルムを用いることができる。前記熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、PETやPET−G等のポリエステル系樹脂、またはセルロース系樹脂等を挙げることができる。これらのフィルムが白色であれば、本発明の筆記シートはホワイトボード様のシートになるが、白色に限定されない。マーカーの色が視認可能な範囲で所望の色のフィルムを使用することができる。
前記ベースフィルム層の厚さは、特に限定されないが、例えば約50μm〜約300μmとすることができる。
本発明の粘着剤層は、従来公知の粘着剤からなる。このような粘着剤としては特に限定されないが、例えば、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、またはポリウレタン系粘着剤などを挙げることができる。
前記粘着剤層は、例えば、ライナーの剥離面の上に塗膜化した粘着剤層を有するライナー付き粘着剤層を用意し、この粘着剤層とベースフィルム層とをドライラミネートすることによって形成される。
前記粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、例えば約5μm〜約200μmとすることが出来る。
本発明の筆記シートは、その粘着剤層の外側面にさらにライナーを積層することができる。このようなライナーは、粘着テープなどの分野で一般的に使用されているものでよく、特定の部材に限定されるものではない。好適なライナーとしては、例えば、紙、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、または酢酸セルロース等のプラスチック材料、あるいはこのようなプラスチック材料で被覆又はそれを積層された紙やその他の材料などを挙げることができる。これらのライナーは、そのまま使用してもよいが、シリコーン処理あるいはその他の方法で処理して剥離特性を向上させた後に使用することができる。
本発明の筆記シートは、従来公知の方法を適宜選択することにより製造することができる。一例を以下に説明する。
まず、上述のようにして作成した表面にエンボス加工による凹凸を有する表面クリア層とベースフィルム層との積層体を準備する。続いて、ライナーに、粘着剤溶液を公知の方法により塗布、乾燥して粘着剤層を作成し、粘着面を上記ベースフィルム層の表面クリア層とは反対側の面に積層し、本発明の筆記シートを得る。
前記筆記シート全体の厚さは、特に限定されないが、例えば、約80μm〜約500μmとすることができる。
本発明の筆記シートは、ホワイトボード等に代表される筆記ボードと、各種プロジェクタ用のスクリーンの両方の機能を兼ね備えている。ホワイトボード用基台等に貼り付けることにより、可動式の筆記ボード兼スクリーンとして用いることができる。また、前記筆記シートを直接壁面に貼付することにより、さらに壁紙として使用することもできる。後者の場合、会議室等の壁がそのまま筆記ボード兼スクリーンとなるので、省スペースに貢献することができる。
コーティング組成物の製造
コーティング組成物1:セイカボンドP−1301(固形分80%、大日精化工業株式会社製)100部に対し、ディフェンサFH−800ME(固形分90%、大日本インキ株式会社製)を25部の質量比で混合し、混合溶液をメチルエチルケトンで2倍に希釈した。
コーティング組成物2〜6:コーティング組成物1と同様にして作成した。各成分の含量は表1に記載のとおりであった。
コーティング組成物7:アデカオプトマーKR566(固形分80%、株式会社ADECA製)100部をメチルエチルケトンで2倍に希釈した。
コーティング組成物8:SN−5X−7624(固形分40%、サンノプコ株式会社製)100部に対し、ディフェンサFH−800ME(固形分90%、大日本インキ株式会社製)を25部の重量比で混合し、混合溶液をメチルエチルケトンで2倍に希釈した。各成分の含量は表1に記載のとおりであった。
コーティング組成物9〜12:コーティング組成物8と同様にして作成した。各成分の含量は表1に記載のとおりである。
実施例1〜4
コーティング組成物1〜4を、それぞれ厚さ100μmの白色PET−Gフィルム(アキレス株式会社製)に、乾燥後の厚さが5μmになるようにワイヤーバーにより塗布し、UVオーブン(Fusion UV System製)で硬化させて、ベースフィルム層上に表面クリア層を形成した。続いて、得られたシートの表面クリア層側にエンボスロールが接するようにしてエンボス加工した。ライナーに、アクリル系粘着剤(ブチルアクリレート:アクリル酸=90:10、質量比、固形分32%)を乾燥後の厚さが40μmになるようにコーティングして粘着剤層を作成し、上記で得られたシートのベースフィルム層側に積層して筆記シートを得た。Ra、Sm、Rtは表2に記載の値であった。
実施例5
Ra、Sm、Rtを表2に記載の値となるようにエンボスを施した他は実施例1と同様にして筆記シートを得た。
実施例6〜9
コーティング組成物8〜11を用い、Ra、Sm、Rtを表2に記載の値となるようにエンボスを施した他は実施例1と同様にして筆記シートを得た。
比較例1
エンボス加工をしなかった以外は実施例1と同様にして筆記シートを得た。
比較例2
Ra、Sm、Rtを表2に記載の値となるようにエンボスを施した他は実施例1と同様にして筆記シートを得た。
比較例3
コーティング組成物5を使用した以外は実施例1と同様にして筆記シートを得た。
比較例4
コーティング組成物6を使用した以外は実施例1と同様にして筆記シートを得た。
比較例5
コーティング組成物7を使用した以外は実施例1と同様にして筆記シートを得た。
比較例6
コーティング組成物12を使用した以外は実施例6と同様にして筆記シートを得た。
比較例7
厚さ100μmの白色PET−Gフィルム(アキレス株式会社製)の片面に厚さ25μmのエチレンテトラフルオロエチレン共重合体樹脂フィルム(旭硝子株式会社製)をラミネートして積層体を得た。この積層体のエチレンテトラフルオロエチレン共重合体樹脂フィルム側にエンボスロールが接するようにしてエンボス加工した。ライナーに、アクリル系粘着剤(ブチルアクリレート:アクリル酸=90:10、質量比、固形分32%)を乾燥後の厚さが40μmになるようにコーティングして粘着剤層を作成し、上記積層体のPET−Gフィルム側に粘着剤面を積層して筆記シートを得た。Ra、Sm、Rtは表2に記載の値であった。
算術平均粗さ(Ra)測定
実施例・比較例で得られた各シートについて、ハンディサーフ(東京精密株式会社製)を用いて測定した。結果を表2に示した。
凸部間の平均間隔(Sm)、及び最大断面高さ(Rt)の測定
実施例・比較例で得られた各シートについて、高性能非接触3次元表面粗さ測定システム(日本ビーコ株式会社製)を用いて測定した。結果を表2に示した。
筆記性試験
ホワイトボードマーカー(パイロット株式会社製WBMAR−12L−B 補充タイプ 中字大型 黒)を用いて、シート表面に5cmの直線を書き、その線にはじきがあるかを目視にて評価した。はじきが無い場合は○、はじきがある場合は×とした。結果を表3に示した。
消去性試験
テスター産業(株)製学振摩耗試験機を用い、摩擦材:PLUS専用イレーザー(プラス株式会社製)の生地部分を切り取ったもの、垂直加重:500gで、予めホワイトボードマーカー 補充タイプ 中字大型 黒(WBMAR−12L−B パイロット株式会社製)を用いて、シート表面に5cmの直線を書いたシート表面を往復1回摩耗後、目視にて直線が消えているかを評価した。直線が消えている場合は○、消えてない場合は×とした。結果を表3に示した。
表面クリア層のクラック有無
テスター産業(株)製学振摩耗試験機を用い、摩擦材:PLUS専用イレーザー(プラス株式会社製)の生地部分を切り取ったもの、垂直加重:500gで、予めホワイトボードマーカー 補充タイプ 中字大型 黒(WBMAR−12L−B パイロット株式会社製)を用いて、シート表面に5cmの直線を書いたシート表面を往復1回摩耗後、目視にて直線が消えているかを評価した。直線が消えている(クラック無し)場合は○、消えてない(クラックがあるため、クラックにマーカーが入り込んでいる)場合は×とした。結果を表3に示した。
耐擦傷性試験
テスター産業(株)製学振摩耗試験機を用い、摩擦材(スチールウール#0000)垂直加重500gで実施例・比較例で得られた各シートの表面を往復10回摩耗した後、目視にて傷の具合を評価した。傷が見えない場合は○、傷が見える場合は×とした。結果を表3に示した。
光沢度測定
実施例・比較例で得られた各シートについて、携帯用光沢計(株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて60度鏡面光沢度を測定した。結果を表3に示した。
Figure 0005324163
Figure 0005324163
Figure 0005324163
(態様)
(態様1)
エンボス加工による凹凸を有する表面クリア層、ベースフィルム層、及び粘着剤層からなり、前記表面クリア層が、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーおよび/またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーを構成要素とする樹脂を含む塗膜であり、かつ前記樹脂が、固形分換算で0.02質量%〜0.1質量%のフッ素を含む筆記シート。
(態様2)
前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーが、アクリル系オリゴマーまたはアクリルウレタン系オリゴマーである態様1に記載の筆記シート。
(態様3)
前記エンボス加工による凹凸の算術平均粗さ(Ra)が1μm〜5μmである態様1または2に記載の筆記シート。
(態様4)
前記エンボス加工による凹凸の凸部間の平均間隔(Sm)が200μm〜800μmである態様1〜3のいずれか一つに記載の筆記シート。
(態様5)
前記エンボス加工による凹凸の最大断面高さ(Rt)が1μm〜30μmである態様1〜4のいずれか一つに記載の筆記シート。
(態様6)
前記表面クリア層表面の60度鏡面光沢度が30%以下である態様1〜5のいずれか一つに記載の筆記シート。

Claims (4)

  1. エンボス加工による凹凸を有する表面クリア層、ベースフィルム層、及び粘着剤層からなり、前記表面クリア層が、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーおよび/またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーを構成要素とする樹脂を含む塗膜であり、前記樹脂が、固形分換算で0.02質量%〜0.1質量%のフッ素を含み、前記エンボス加工による凹凸の最大断面高さ(Rt)が1μm〜30μmであり、前記表面クリア層表面の60度鏡面光沢度が30%以下である筆記シート。
  2. 前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーが、アクリル系オリゴマーまたはアクリルウレタン系オリゴマーである請求項1に記載の筆記シート。
  3. 前記エンボス加工による凹凸の算術平均粗さ(Ra)が1μm〜5μmである請求項1または2に記載の筆記シート。
  4. 前記エンボス加工による凹凸の凸部間の平均間隔(Sm)が200μm〜800μmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の筆記シート。
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