JP5321204B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの冷機始動時、負荷運転によりエンジン暖機を促す制御を行うハイブリッド車両の制御装置に関する。
車両走行用のエンジン(以下、「エンジン」)を停止させ、車両に搭載された走行用モータのみで走行するモード(以下、「モータ走行モード」)を備えたハイブリッド車両は、冷機始動時において、燃焼安定性や排気性能の問題から、エンジン水温がある一定温度に達するまでアイドリングストップを禁止する。従って、低負荷走行域では効率の悪いエンジンを停止させることによって燃費を向上しているハイブリッド車両は、冷機始動時はエンジンが無負荷で回り続ける機会が増加することにより燃費が悪化してしまう。そこで、冷機始動時にエンジンを早期に暖機させることは、燃費向上の観点で重要な課題である。
ハイブリッド車両は、停車状態であってもエンジンを出力させ、モータを発電機として利用し、バッテリに充電することで、エンジンの負荷を上昇し発熱を促進することで暖機を早期化できることが知られている。具体的には、エンジンの冷機始動直後は、バッテリの目標SOC(=目標充電容量)を上昇する制御を行い、エンジンに発電負荷を上乗せさせて暖機を早期化させている(例えば、特許文献1参照)。
このとき、発電負荷が上乗せされた分、エンジンはより多くの燃料を消費してしまうが、発電によって充電された電力は、エンジンの暖機後の「モータ走行モード」による発進や走行等に利用することが可能である。
特開2000−40532号公報
しかしながら、従来のハイブリッド車両の制御装置にあっては、目標SOCをある一定値上昇させることでエンジンの暖機を早期化することができるが、暖機前後の燃費が悪くなってしまう場合がある、という問題があった。以下に2点の実例を示す。
1. 初期水温が低い、もしくは初期SOCが高い場合、バッテリに充電する電気エネルギに比べ、エンジン暖機に要する熱エネルギは大きい。すなわち、発電負荷運転を行っても暖機が完了する前にバッテリSOCが満充電となるため、それ以降は無負荷運転となってしまう。一般にエンジンは負荷が落ちるほど燃費率が悪く、無負荷のアイドリング運転の場合エンジンを回すだけで多くの燃料を消費してしまう。
2. 初期水温が高い、もしくは初期SOCが低い場合、バッテリに充電する電気エネルギに比べ、エンジン暖機に要する熱エネルギは小さい。すなわち、発電負荷運転を行ってもバッテリSOCが満充電となる前に暖機が先に終了するため、それ以降の負荷運転は熱エネルギがラジエタより放出されるだけで暖機には使用されず、無駄な燃料を消費してしまう。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、エンジンの冷機始動時、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングの乖離を小さくすることで、効率の悪い燃料消費を抑制し、燃費を向上させることができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両の制御装置では、駆動源に、車両走行用のエンジンと、バッテリへの充電電力により駆動する走行用モータを搭載し、前記エンジンの冷機始動時、前記走行用モータを発電機として利用して、前記エンジンの出力によって前記走行用モータに発電させて、前記エンジンの負荷とするとともに前記バッテリを充電する負荷運転によりエンジン暖機を促す制御を行うエンジン暖機制御手段を備えている。
このハイブリッド車両の制御装置において、前記エンジン暖機制御手段は、前記エンジンの冷機始動時、前記エンジンの暖機時間と前記バッテリの充電時間を予測し、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内となる動作点の集合を抽出し、抽出した集合の何れかの動作点による負荷運転を行う。
よって、本発明のハイブリッド車両の制御装置にあっては、エンジンの冷機始動時、エンジン暖機制御手段において、エンジンの暖機時間とバッテリの充電時間が予測され、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内となる動作点の集合が抽出され、抽出した集合の何れかの動作点による負荷運転が行われる。
すなわち、エンジンの冷機始動条件は、一定でなく様々に変化し、例えば、発電負荷を上乗せするだけでは、エンジンの暖機が完了する前にバッテリの充電が完了したり、バッテリの充電が完了する前にエンジンの暖機が完了したりする。これに対し、本発明では、確実にエンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内で終わるため、無負荷のアイドリング運転を続けたり、負荷運転により熱エネルギを放出し続けたりすることが解消される。
この結果、エンジンの冷機始動時、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングの乖離を小さくすることで、効率の悪い燃料消費を抑制し、燃費を向上させることができる。
実施例1の制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。 実施例1のエンジンコントローラにて実行されるエンジン暖機制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のエンジン暖機制御における領域A上のエンジン動作点と高効率運転線上の高効率動作点の対比を示す動作点比較図である。 実施例1のエンジン暖機制御において等充電量線を書き込んだバッテリ充電マップの一例を示す模式図である。 実施例1のエンジン暖機制御において等発熱量線を書き込んだエンジン発熱マップの一例を示す模式図である。 実施例1のエンジン暖機制御において等充電線を異ならせたとき暖機よりも先に充電が終了する点と充電よりも先に暖機が終了する点と暖機と充電が同時に終了する点の傾向をあらわす一例を示すバッテリ充電マップ図である。 実施例1のエンジン暖機制御において暖機と充電が過不足なく終了する動作点の集合である領域Aの一例を示すエンジン発熱マップ図である。 実施例1のエンジン暖機制御において充電が先に終了する領域Bと暖機が先に終了する領域Cが初期エンジン水温・エンジン熱容量・初期SOC・バッテリ容量の各条件により変化する様子を示すエンジン発熱マップ図である。 実施例1のエンジン暖機制御において抽出された領域Aの中から消費燃料量が最小となる発電負荷量Pminを選択する手法を示す発電負荷量−消費燃料量関係特性図である。 実施例1のエンジン暖機制御において最終的なアイドリング動作点を領域Aと等出力(Pmin)線の交点で決定する手法を示すエンジン発熱マップ図である。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEngと、フライホイールFWと、モータ/ジェネレータMG(走行用モータ)と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RLと、右後輪RRと、を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
前記エンジンEngは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、エンジンコントローラ1からのエンジン制御指令に基づいて、エンジン始動制御やエンジン停止制御やスロットルバルブのバルブ開度制御が行われる。なお、エンジン出力軸には、フライホイールFWが設けられている。
前記モータ/ジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータ/ジェネレータであり、モータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータ/ジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータがエンジンEngや駆動輪から回転エネルギを受ける場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能し、バッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータ/ジェネレータMGのロータは、ダンパーを介して自動変速機ATの変速機入力軸に連結されている。
前記自動変速機ATは、例えば、有段階の変速段を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える有段変速機、無段階の変速比を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える無段変速機である。そして、前記自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。
実施例1のハイブリッド駆動系は、走行モードとして、「モータ走行モード」と、「エンジン走行モード」と、「モータアシスト走行モード」と、「走行発電モード」と、「減速回生モード」等を有する。「モータ走行モード」は、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行する。「エンジン走行モード」は、エンジンEngの動力のみで走行する。「モータアシスト走行モード」は、エンジンEngの動力をモータ/ジェネレータMGによりアシストしながら走行する。「走行発電モード」は、エンジンEngの動力の一部をモータ/ジェネレータMGの発電動力としながら走行する。「減速回生モード」は、制動時や減速時にモータ/ジェネレータMGにより回生発電しながら減速走行する。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、バッテリコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、バッテリコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、情報交換が互いに可能なCAN通信線11を介して接続されている。
前記エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報と、エンジン水温センサ23(エンジン水温検出手段)からのエンジン水温情報と、外気温センサ24(外気温検出手段)からの外気温情報等を入力する。そして、統合コントローラ10からバッテリSOC情報、バッテリ電圧情報、目標エンジントルク指令等を入力する。そして、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、エンジンEngのスロットルバルブアクチュエータ等へ出力する。なお、前記バッテリSOC情報とバッテリ電圧情報は、バッテリSOCやバッテリ電圧を監視するバッテリコントローラ5(バッテリ充電容量検出手段、バッテリ電圧検出手段)から統合コントローラ10に供給される。
前記モータコントローラ2は、モータ/ジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報と、統合コントローラ10からの目標MGトルク指令および目標MG回転数指令と、他の必要情報を入力する。そして、モータ/ジェネレータMGのモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指令をインバータ3へ出力する。
前記ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と、車速センサ17と、他のセンサ類18(変速機入力回転数センサ、インヒビタースイッチ等)からの情報を入力する。そして、Dレンジを選択しての走行時、アクセル開度APOと車速VSPにより決まる運転点がシフトマップ上で存在する位置により最適な変速段を検索し、検索された変速段を得る制御指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVUに出力する。上記自動変速制御に加えて、統合コントローラ10から変速禁止指令等の変速制御指令を入力した場合、シフトマップを用いた通常の変速制御に優先し、統合コントローラ10からの指示に基づく変速制御が行われる。
前記ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19と、ブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの回生協調制御指令と、他の必要情報を入力する。そして、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、回生協調ブレーキ制御を行う。
前記統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21や他のセンサ・スイッチ類22からの必要情報およびCAN通信線11を介して情報を入力する。そして、エンジンコントローラ1へ目標エンジントルク指令、モータコントローラ2へ目標MGトルク指令および目標MG回転数指令、バッテリコントローラ5へ充電/放電指令、ATコントローラ7へ変速制御指令、ブレーキコントローラ9へ回生協調制御指令を出力する。また、車室内のインストルメントパネル等に設定された表示器26に対し、エンジンEngの暖機運転時、暖機運転中であることを表示すると共に、暖機終了予定時刻を表示する。
図2は、実施例1のエンジンコントローラ1にて実行されるエンジン暖機制御処理の流れを示すフローチャートである(エンジン暖機制御手段)。以下、図2の各ステップについて説明する。
ステップS1では、エンジン水温センサ23から現在のエンジン水温を読み込み、ステップS2へ進む。
ステップS2では、ステップS1でのエンジン水温の読み込みに続き、暖機完了となるエンジン水温から現在のエンジン水温を引くことで、エンジン暖機のために必要なエンジン水温上昇量を計算し、ステップS3へ進む。
ステップS3では、ステップS2での必要なエンジン水温上昇量の計算に続き、必要なエンジン水温上昇量にエンジンEngの熱容量をかけることで、エンジン暖機に必要な熱エネルギを計算し、ステップS4へ進む。
ステップS4では、ステップS3でのエンジン暖機に必要な熱エネルギの計算に続き、現在のバッテリSOCを読み込み、ステップS5へ進む。
ステップS5では、ステップS4での現在のバッテリSOCの読み込みに続き、バッテリ充電限界のバッテリSOCから現在のバッテリSOCを引くことで、必要なバッテリSOC上昇量を計算し、ステップS6へ進む。
ステップS6では、ステップS5での必要なバッテリSOC上昇量の計算に続き、現在のバッテリ電圧を読み込み、ステップS7へ進む。
ステップS7では、ステップS6での現在のバッテリ電圧の読み込みに続き、必要なバッテリSOC上昇量にバッテリ電圧とバッテリSOCをかけることで、充電必要電気エネルギを計算し、ステップS8へ進む。
ステップS8では、ステップS7での充電必要電気エネルギの計算に続き、外気温センサ27からの外気温度を読み込み、ステップS9へ進む。
ステップS9では、ステップS8での外気温度の読み込みに続き、予め設定されているエンジン発熱量のエンジン発熱マップ(図5参照)を読み込み、ステップS10へ進む。このエンジン発熱マップは、図5に示すように、横軸にエンジン回転数、縦軸にエンジントルクをとっていて、エンジン動作点(回転数,トルク)が決まれば、エンジンEngの単位時間当たりの発熱量が参照される。
ステップS10では、ステップS9でのエンジン発熱マップの読み込みに続き、エンジン発熱量のエンジン発熱マップから熱損失を引くことで、実質的なエンジン発熱量のエンジン発熱マップを作成してこれを更新し、ステップS11へ進む。
ここで、熱損失は、エンジンEngの温度から外気温度を引いて、予め設定された係数をかけて算出する。エンジンEngの温度は、ステップS1の初期エンジン水温と暖機終了の水温の平均値で代表させる。
ステップS11では、ステップS10でのエンジン発熱マップの作成に続き、予め設定されているエンジン出力のエンジン出力マップを読み込み、ステップS12へ進む。
このエンジン出力マップは、横軸にエンジン回転数、縦軸にエンジントルクをとっており、エンジンEngの動作点(回転数,トルク)が決まればエンジンEngの出力、すなわち、時間当たりの仕事量が参照される。
ステップS12では、ステップS11でのエンジン出力マップの読み込みに続き、充電時の電気損失を計算し、ステップS13へ進む。
すなわち、充電時の電気損失は、モータ/ジェネレータMGのモータ損失マップからのモータ損失を計算し、モータ損失とバッテリ4の損失の和をとることで計算される。ここで、バッテリ4の損失は、バッテリ4の抵抗マップから読み出した抵抗に、電流の二乗をかけたものから計算する。
ステップS13では、ステップS12での充電時の電気損失の計算に続き、エンジンEngの出力から充電時の電気損失を引くことで、最終的にバッテリ4に充電される電力のバッテリ充電マップ(図4参照)を作成し、ステップS14へ進む。
ステップS14では、ステップS13でのバッテリ充電マップの作成に続き、各動作点で暖機時間および充電時間を計算し、ステップS15へ進む。
この各動作点で暖機時間および充電時間の計算によって、充電が先に終わる領域Bと暖機が先に終わる領域Cを抽出することができる(図8参照)。
ステップS15では、ステップS14での各動作点で暖機時間および充電時間の計算に続き、充電が先に終わる領域Bと暖機が先に終わる領域Cの境界となる部分を、領域Aとして抽出し、ステップS16へ進む。
すなわち、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内となる動作点の集合が、領域Aとして抽出される。
ステップS16では、ステップS15での領域Aの抽出に続き、ステップS14で計算された暖機終了時間に基づいて、表示器26に対し暖機運転中であることを表示すると共に、暖機終了予定時刻を表示する指令を出力し、ステップS17へ進む。
ステップS17では、ステップS16での暖機終了予定時刻の表示に続き、領域Aにある各動作点において、単位時間当たりの燃料流量を読み込み、ステップS18へ進む。
ここで、単位時間当たりの燃料流量は、エンジンEngの燃料噴射制御に用いられる各動作点の燃料流量マップ(燃料噴射量マップ)から読み込まれる。
ステップS18では、ステップS17での単位時間当たりの燃料流量を読み込みに続き、領域Aにある各動作点において、暖機終了までに消費する燃料量を計算し、ステップS19へ進む。
この暖機終了までに消費する燃料量は、燃料流量(ステップS17)にエンジン暖機時間(ステップS14)を掛けることで計算される。
ステップS19では、ステップS18での暖機終了までに消費する燃料量の計算に続き、領域Aに存在する各動作点において、暖機終了までに消費する燃料量が最も小さい動作点を抽出し、ステップS20へ進む。
ステップS20では、ステップS19での消費燃料量が最小の動作点の選択に続き、選択された消費燃料量が最小の動作点において負荷運転を行い、ステップS21へ進む。
ステップS21では、ステップS20での選択された動作点での負荷運転に続き、エンジン水温が暖機終了水温より大きいか小さいか判定を行い、YES(エンジン水温<暖機終了水温)の場合は暖機運転の継続が必要なのでステップS1へ戻り、NO(エンジン水温≧暖機終了水温)の場合は暖機終了とし、ステップS22へ進む。
ステップS22では、ステップS21でのエンジン水温≧暖機終了水温であるとの判断に続き、暖機終了の信号を統合コントローラ10に送り、エンドへ進む。
この暖機終了信号を統合コントローラ10が受信することで、FRハイブリッド車両は、信号停車時や低負荷走行域等でアイドリングストップ制御を行うことが可能となる。
次に、作用を説明する。
実施例1では、一例として、低温状態からのエンジン始動後、エンジン暖機が終了し、室内ヒーターが効き、窓晴れも完了するまで待機させた後、出発するシーンを想定した。ドライバーは、そのような状態になるまで待っていて、その後、走り出すため暖機完了前に消費してしまった燃料と、発電負荷によって充電された電力量が全体の燃費に影響する。以下、実施例1のFRハイブリッド車両の制御装置における作用を、「エンジン暖機制御作用」、「エンジン暖機時の燃費向上作用」、「エンジン暖機終了までの消費燃料量の最小化作用」、「暖機運転中と暖機終了予定時刻の告知作用」に分けて説明する。
[エンジン暖機制御作用]
低温状態のエンジンEngを始動した後、エンジン水温<暖機終了水温であると、エンジン暖機制御が開始され、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS14→ステップS15→ステップS16→ステップS17→ステップS18→ステップS19→ステップS20→ステップS21へと進む。そして、ステップS20における選択された動作点での負荷運転にかかわらず、エンジン水温<暖機終了水温である間は、上記ステップS1からステップS21へと進む流れが繰り返される。
そして、ステップS20における選択された動作点での負荷運転により、エンジン水温≧暖機終了水温になると、ステップS21からステップS22→エンドへと進み、暖機終了の信号を統合コントローラ10に送り、信号停車時等でアイドリングストップ制御を行うことを可能としてからエンジン暖機制御を終了する。
したがって、エンジン暖機制御を終了した後は、信号停車時や低負荷走行域等でアイドリングストップ制御を行っても燃焼安定性や排気性能の問題が無くなる。特に、実施例1のFRハイブリッド車両のように、「モータ走行モード」を有する場合、信号停車時ばかりでなく、低負荷走行域にて効率の悪いエンジンEngを停止させ、「モータ走行モード」で走行することによって、燃費の向上を図ることができる。さらに、エンジン暖機制御での発電によってバッテリ4に充電された電力は、暖機後の「モータ走行モード」での発進や走行に利用することができる。
[エンジン暖機時の燃費向上作用]
実施例1では、冷機始動時において、エンジン暖機時間とバッテリ充電時間を予想し、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内となる動作点の集合(図3の領域A参照)を抽出する(ステップS1〜ステップS15)。暖機終了までこの集合のいずれかの動作点で負荷運転を行うようにしている。なお、実施例1では、図1に示すように、エンジンEngとモータ/ジェネレータMGが同軸結合されているハイブリッドシステムを備えた車両を想定している。
したがって、初期エンジン水温、初期バッテリSOC、外気温等の条件が変化した場合でも、確実にエンジン暖機とバッテリ充電が過不足なく終わるため、従来例の問題点であった効率の悪い燃料消費を抑制することができる。以下、実施例1でのエンジン暖機時の燃費向上作用の詳細を説明する。
まず、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内となる動作点の集合を領域Aと定義する(図3参照)。領域Aの動作点は、図3に示すように、高効率運転線とは異なる形状をしているが、なぜこの領域Aに着目するかを以下に説明する。
通常、エンジンから発電による電力を効率的に得るには、充電時の損失を考慮しても高効率運転線の上にある動作点で運転するのがよい(図3の高効率動作点を参照)。しかしながら、バッテリ容量に限界があるため、このような高効率動作点上で運転すると、エンジン暖機が終了する前にバッテリが満充電となってしまう。このため、その後は効率の悪いアイドリング運転を行うことになってしまう。
そこで、エンジン暖機とバッテリ充電が過不足なく終了する動作点の集合(図3領域A参照)を抽出し、このバッテリ限界線上にある動作点で運転する。この領域は、バッテリ容量が有限であるという制限下では、エネルギ効率が最大となる動作点の集合である。
このような理由により、実施例1の車両システム(エンジンEng、モータ/ジェネレータMG、バッテリ4等)により領域Aを定義すれば、エネルギ効率のよい暖機運転を実施できる。
しかし、領域Aは、車両システムだけでなく、初期エンジン水温、初期バッテリSOC、外気温といった条件によっても変化するため、つねに車両上で演算を行い、この領域Aを抽出する必要がある。そこで、以下に領域Aの抽出方法について説明する。
図4に、一般的なモータの等充電量の線をエンジンの動作点上で図示したバッテリ充電マップを示し、図5に、エンジンの等発熱量線をエンジンの動作点上で図示したエンジン発熱マップを示す(横軸:エンジン回転数、縦軸:エンジントルク)。ここで、等充電量線は、等出力線から充電時の損失を差し引いたものであるが、本質的に等出力線の分布と同一である。一方、等発熱量線の示す発熱量は、高出力・高回転数になるにつれ増加する傾向にある。
そして、バッテリ充電量が多いとバッテリ充電時間が短くなり、また、エンジン発熱量が多いとエンジン暖機時間が短くなる。領域Aは、バッテリ充電時間とエンジン暖機時間がほぼ等しくなる動作点の集合であることから、領域Aは、バッテリ充電量とエンジン発熱量の関係から計算される。
この関係を図6及び図7に示す。この図6では、等発熱線と等充電線を重ねて図示しており、例として、等充電線(a)に着目すると、この等充電線(a)の上にある任意の動作点で負荷運転を行うと充電終了までに必要な時間は同一である。一方で、これら動作点のうち低回転側のものは発熱量が小さいことから、エンジン暖機に必要な時間が長く、暖機よりも先に充電が終了する(例えば、△(a)-1点)。逆に、高回転側のものは発熱量が大きいことから、エンジン暖機に必要な時間が短く、充電よりも先に暖機が終了する(例えば、▲(a)-3点)。すなわち、等充電線(a)の上で△(a)-1と▲(a)-3の間には、必ず暖機と充電が同時に終了する動作点が存在することになり、この動作点を●(a)-2とする。
同じように、等充電線(b)や等充電線(c)といった他の線の上でも、暖機よりも先に充電が終了する△で示された点と、逆に充電よりも先に暖機が終了する▲で示された点を見つけることができる。このことから、等充電線の電力を変化させながら●を結んでいけば暖機と充電が過不足なく終了する動作点の集合である領域Aを抽出することができる。
以上述べたように、等充電線の上では充電時間が同じであるが、その線の上のどこかに暖機時間と充電時間が同一となる動作点が存在する。これら動作点の集合から領域Aが決定される。この抽出方法により抽出された領域Aを図7に示す。
このように抽出された領域Aは、条件によって変化するため、この暖機/充電の領域の傾向をまとめて図8に示す。
ここで、領域Aより高負荷の動作点では、エンジン暖機よりもバッテリ充電が先に終了するが、これを領域Bと定義する。また、領域Aより低負荷の動作点では、バッテリ充電よりもエンジン暖機が先に終了するが、これを領域Cと定義する。
領域Bは、図8の上向き矢印側に示すように、エンジン暖機に必要な熱量が多いという条件、すなわち、初期エンジン水温が低い、エンジン熱容量が大きい、初期バッテリSOCが大きい、バッテリ容量が小さい等の条件によって領域占有面積が広がる。
また、領域Cは、図8の下向き矢印側に示すように、バッテリ充電に必要な電力が多いという条件、すなわち、初期バッテリSOCが小さい、バッテリ容量が大きい、初期エンジン水温が高い、エンジン熱容量が小さい、等の条件によって領域占有面積が広がる。
上記のように、実施例1では、異なった条件下でもバッテリ容量を見据えたエネルギ効率を最大にする動作点の集合である領域Aを抽出し、エネルギ効率よく充電できることから、暖機後の走行まで含めた視点で燃費を向上させることができる。
[エンジン暖機終了までの消費燃料量の最小化作用]
実施例1では、領域Aにある動作点の中から、暖機までに消費してしまう燃料量が最小となる動作点を選択する。そして、暖機終了までこの動作点でアイドリング運転を行うようにしている(ステップS17〜ステップS21)。
したがって、消費燃料量の最小化を達成しながら、エンジン暖機とバッテリ充電を過不足なく終わらせることができる。以下、実施例1でのエンジン暖機終了までの消費燃料量の最小化作用の詳細を説明する。
まず、領域Aにある動作点の集合は、どの動作点を選択してもエンジン暖機終了時にバッテリ4が満充電となる。満充電時の充電量はある値に設定されているため、エンジン暖機後に得る充電エネルギは同一であることから、単純に暖機終了までに消費してしまう燃料消費予測量を比較するだけで、燃費の優劣を決定することが可能である。
そこで、各動作点の発電負荷量と消費燃料量を計算し比較を行う(図9参照)。
図9の発電負荷量は、各動作点でエンジントルク×エンジン回転数にて計算される単位時間当たりの仕事量である。図9の消費燃料量は、その動作点上の燃料流量×暖機時間で計算され、暖機時間はエンジン暖機必要熱エネルギ/エンジン発熱量で計算される。この計算過程にて消費燃料量が最小となる発電負荷量Pminを選択する。
ここで、発電負荷量Pminは、条件によって変化することが考えられる。例えば、低温状態においては熱損失が増加し実質的なエンジン発熱量が小さくなることから暖機時間が増加してしまう。そこで、そのような状態では熱損失に見合うだけのエンジン発熱量を確保することが必要となり、結果的に発電負荷量Pminは、高負荷側にシフトすることが考えられる。実施例1では、図9の最適点B→最適点Aに示すように、常温から低温となるにしたがって発電負荷量Pminを高負荷側にシフトするように、発熱条件に応じて変化する最適なPminを選択することで、暖機終了までに消費してしまう燃料量を最小化することが可能である。そして、最終的なエンジン動作点は、図10に示すように、領域Aと等出力(Pmin)線の交点によって決定され、暖機終了までこの動作点で発電負荷運転を行う。
[暖機運転中と暖機終了予定時刻の告知作用]
実施例1では、乗員から視認できる位置に設定された表示器26(車内計器類、モニター類等)を用いて、暖機運転中であることを乗員に知らせると共に、暖機終了予定時刻を表示するようにしている(ステップS16)。
例えば、外気温度が極低温である場合や、逆に高温である場合には、音振が厳しい動作点が選択されることがある。そのような動作点でアイドリング運転を行うと乗員に不信感を与えるという問題がある。そこで、暖機運転中であることを乗員に知らせることで、音振が厳しい動作点でアイドリング運転が行われても、乗員に不信感を与えるような事態を回避することができる。
また、実施例1は、暖機終了まで車両を待機させた後、走行を開始するというシーンを想定している。よって、暖機終了直後に走行開始することがエネルギ面で最も効果を発揮することができる。従って、エンジン暖機制御中に予測した暖機終了時間を用いて暖機終了時刻を乗員に知らせることによって、暖機後の発進からの走行において、バッテリ4の充電電力を放電しモータ/ジェネレータMGを駆動する「モータ走行モード」が大いに利用可能であることを知らせることになる。このため、ドライバーが「モータ走行モード」を認識しつつ走行することで、エンジンEngの運転を停止して走行する走行距離が延び、燃費低減効果を最大限に引き出すことができるようになる。
次に、効果を説明する。
実施例1のFRハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 駆動源に、車両走行用のエンジンEngと、バッテリ4への充電電力により駆動する走行用モータ(モータ/ジェネレータMG)を搭載し、前記エンジンEngの冷機始動時、負荷運転によりエンジン暖機を促す制御を行うエンジン暖機制御手段を備えたハイブリッド車両(FRハイブリッド車両)の制御装置において、前記エンジン暖機制御手段(図2)は、前記エンジンEngの冷機始動時、前記エンジンEngの暖機時間と前記バッテリ4の充電時間を予測し、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内となる動作点の集合を抽出し、抽出した集合の何れかの動作点による負荷運転を行う。
このため、エンジンEngの冷機始動時、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングの乖離を小さくすることで、効率の悪い燃料消費を抑制し、燃費を向上させることができる。
(2) 前記エンジンEngの冷却水温を検出するエンジン水温検出手段(エンジン水温センサ23)と、外気温度を検出する外気温検出手段(外気温センサ24)と、を設け、前記エンジン暖機制御手段(図2)は、エンジン水温検出値に基づきエンジン暖機必要熱エネルギを計算し(ステップS3)、外気温度検出値とエンジン発熱マップに基づいてエンジン発熱マップを作成し(ステップS10)、前記エンジン暖機必要熱エネルギと前記エンジン発熱マップによる前記エンジンEngの暖機時間予測を、暖機終了と判断されるまで繰り返し行う(ステップS14)。
このため、エンジン暖機制御中、エンジン水温と外気温度の条件変化にかかわらず、精度良くエンジンEngの暖機時間を予測することができる。
(3) 前記バッテリ4の充電容量を検出するバッテリ充電容量検出手段(バッテリコントローラ5)と、前記バッテリ4の電圧を検出するバッテリ電圧検出手段(バッテリコントローラ5)と、を設け、前記エンジン暖機制御手段(図2)は、バッテリ充電容量検出値とバッテリ電圧検出値に基づき充電必要電気エネルギを計算し(ステップS7)、充電ロスとエンジン出力マップに基づいて充電マップを作成し(ステップS13)、前記充電必要電気エネルギと前記充電マップによる前記バッテリ4の充電時間予測を、暖機終了と判断されるまで繰り返し行う(ステップS14)。
このため、エンジン暖機制御中、バッテリ充電容量(バッテリSOC)やバッテリ電圧の条件変化にかかわらず、精度良くバッテリ4の充電時間を予測することができる。
(4) 前記エンジン暖機制御手段(図2)は、予測したエンジンの暖機時間とバッテリの充電時間によって、充電が先に終わる第2領域(領域B)と暖機が先に終わる第3領域(領域C)を抽出し、抽出した2つの領域(領域B,C)の境界となる部分を、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内となる動作点が集合する第1領域(領域A)として抽出する(ステップS15)。
このため、等充電線の電力を変化させながら異なる動作点での暖機と充電の終了タイミングを判断すると、第1領域(領域A)と第2領域(領域B)と第3領域(領域C)の何れかの領域に含まれることで、少ない動作点チェックによる抽出処理としながら、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内となる動作点が集合する第1領域(領域A)を精度良く抽出することができる。
(5) 前記エンジン暖機制御手段(図2)は、エンジン暖機とバッテリ充電が過不足なく終わる各動作点での単位時間当たりの燃料流量に基づき暖機終了までの消費する燃料量を計算し(ステップS18)、消費燃料量を計算した各動作点のうち、消費燃料量が最小の動作点を選択し(ステップS19)、暖機終了するまで選択した動作点で負荷運転を行う(ステップS20)。
このため、エンジン暖機制御の際、消費燃料量の最小化を達成しながら、エンジン暖機とバッテリ充電を過不足なく終わらせることができる。
(6) 前記エンジン暖機制御手段(図2)は、エンジン暖機制御中、暖機運転中であることを乗員に知らせる(ステップS16)。
このため、例えば、音振が厳しい動作点でアイドリング運転が行われても、乗員に不信感を与えるような事態を回避することができる。
(7) 前記エンジン暖機制御手段(図2)は、エンジン暖機制御中、予測された前記エンジンEngの暖機終了時間に基づき、暖機終了予定時刻を車室内の乗員が視認できる位置に表示する(ステップS16)。
このため、エンジンEngの運転を停止して走行する走行距離が延び、燃費低減効果を最大限に引き出すことができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、エンジン暖機制御中、暖機運転中であることと暖機終了予定時刻を表示器26により表示する例を示した。しかし、計器やモニター等により視覚的に知らせるばかりでなく、告知音等による聴覚的な告知、ステアリングホイール振動等による触覚的な告知、等と併用するような例としても良い。
実施例1では、冷機始動時に条件の変化に追従して常にエンジン発熱マップや充電マップ作成し、領域Aを抽出する例を示した。しかし、冷機始動時に初期条件に応じて予め設定された領域マップや冷機始動時に条件変化に応じて予め設定された領域マップを用い、計算処理を簡略化しながら条件に適合する領域Aを抽出する例としても良い。
実施例1では、エンジンとモータが同軸結合されているモータアシストタイプのFRハイブリッド車両への適用例を示したが、エンジンとモータの間にクラッチを介装したFRハイブリッド車両や他の方式によるFFあるいはFRハイブリッド車両に対しても適用することができる。要するに、駆動源に、車両走行用のエンジンと、バッテリへの充電電力により駆動する走行用モータを搭載したハイブリッド車両であれば適用できる。
Eng エンジン
MG モータ/ジェネレータ(走行用モータ)
AT 自動変速機
RL 左後輪
RR 右後輪
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 バッテリコントローラ(バッテリ充電容量検出手段、バッテリ電圧検出手段)
7 ATコントローラ
9 ブレーキコントローラ
10 統合コントローラ
23 エンジン水温センサ(エンジン水温検出手段)
24 外気温センサ(外気温検出手段)
26 表示器

Claims (7)

  1. 駆動源に、車両走行用のエンジンと、バッテリへの充電電力により駆動する走行用モータを搭載し、
    前記エンジンの冷機始動時、前記走行用モータを発電機として利用して、前記エンジンの出力によって前記走行用モータに発電させて、前記エンジンの負荷とするとともに前記バッテリを充電する負荷運転によりエンジン暖機を促す制御を行うエンジン暖機制御手段を備えたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン暖機制御手段は、前記エンジンの冷機始動時、前記エンジンの暖機時間と前記バッテリの充電時間を予測し、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内となる動作点の集合を抽出し、抽出した集合の何れかの動作点による負荷運転を行う
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジンの冷却水温を検出するエンジン水温検出手段と、
    外気温度を検出する外気温検出手段と、を設け、
    前記エンジン暖機制御手段は、エンジン水温検出値に基づきエンジン暖機必要熱エネルギを計算し、外気温度検出値とエンジン動作点に基づき予め設定されているエンジン発熱量のエンジン発熱マップに基づいて前記エンジン発熱マップから熱損失を引いたエンジン発熱量のエンジン発熱マップを作成し、前記エンジン暖機必要熱エネルギと前記作成したエンジン発熱マップによる前記エンジンの暖機時間予測を、暖機終了と判断されるまで繰り返し行う
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記バッテリの充電容量を検出するバッテリ充電容量検出手段と、
    前記バッテリの電圧を検出するバッテリ電圧検出手段と、を設け、
    前記エンジン暖機制御手段は、バッテリ充電容量検出値とバッテリ電圧検出値に基づき充電必要電気エネルギを計算し、充電ロスとエンジン出力マップに基づいて充電マップを作成し、前記充電必要電気エネルギと前記充電マップによる前記バッテリの充電時間予測を、暖機終了と判断されるまで繰り返し行う
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか1項に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン暖機制御手段は、予測したエンジンの暖機時間とバッテリの充電時間によって、充電が先に終わる第2領域と暖機が先に終わる第3領域を抽出し、抽出した2つの領域の境界となる部分を、エンジン暖機完了タイミングとバッテリ充電完了タイミングが所定範囲内となる動作点が集合する第1領域として抽出する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか1項に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン暖機制御手段は、エンジン暖機とバッテリ充電が過不足なく終わる各動作点での単位時間当たりの燃料流量に基づき暖機終了までの消費する燃料量を計算し、消費燃料量を計算した各動作点のうち、消費燃料量が最小の動作点を選択し、暖機終了するまで選択した動作点で負荷運転を行う
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか1項に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン暖機制御手段は、エンジン暖機制御中、暖機運転中であることを乗員に知らせる
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  7. 請求項6に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン暖機制御手段は、エンジン暖機制御中、予測された前記エンジンの暖機終了時間に基づき、暖機終了予定時刻を車室内の乗員が視認できる位置に表示する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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