JP5321159B2 - 現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に関し、さらに詳しくは、充填される現像剤の流動異常による異常画像の発生を防止する構成に関する。
周知のように、複写機やファクシミリあるいはプリンタさらには印刷機などの画像形成装置においては、潜像担持体である感光体上に担持されている静電潜像に対して一成分系あるいは二成分系の現像剤を用いて可視像処理が行われる。
現像装置の構成には、容器内に内包された非磁性あるいは磁性のトナーを用いた一成分系現像剤を発泡ポリウレタン製の現像剤供給部材により担持したうえで、可視像処理に用いられる現像スリーブに対して供給する構成がある。
現像スリーブに担持される現像剤は、感光体と対峙する前に弾性を有する金属製薄板などが用いられる層厚規制部材により担持厚さを均一に規制されるようになっている(例えば、特許文献1)。
可視像処理には、トナーを帯電させる方法の違いによって、トナーとキャリアの攪拌及び混合による摩擦帯電を用いる二成分現像方式と、キャリアを用いずトナーへの電荷付与を行う一成分現像方式とに大別される。この一成分現像方式では、更に、現像ローラへのトナーの保持に磁気力を使用するか否かにより、磁性一成分現像方式、非磁性一成分現像方式に分類される。
これまで、高速性および画像再現性を要求される複写機、または複写機をベースとした複合機等では、トナーの帯電安定性、立上り性、画像品質の長期的安定性等の要求から、二成分現像方式が多く採用されている。一方、省スペース性、低コスト化等の要求が大きい、小型のプリンタ、ファクシミリ等には、一成分現像方式が多く採用されている。
昨今、いずれの現像方式においても、出力画像のカラー化が進み、画像の高画質化や画像品質の安定化に対する要求は、これまでにも増して強くなっている。
このような高画質化を図るため、トナーの平均粒径は小さくされて、その粒子形状に角張った部分をなくす傾向が多く見受けられ、このことから、トナーはより丸い形状になってきている。
ところで、現像装置では、前述したように、層厚規制部材により担持厚さを規定されるが、トナーの小粒径化や球形状化により層圧規制部材先端からトナーがすり抜け易くなることがある。
現像スリーブ上で層厚を規定されたトナーのうちで可視像処理のために消費されないトナーは、特許文献1にも開示されているように、回収部材を用いて現像槽内に回収され、再度攪拌されて帯電量を所定量にされたうえで再度、現像スリーブに向け供給される。
このため、現像スリーブに担持されて層厚規制部材をすり抜けることが繰り返されることになるが、すり抜けが繰り返される際の摺擦によってトナーの外添剤である流動化促進用粒子が剥落したり、形状変化によってトナー本来の機能から劣化が促進される場合がある。
これは、次の理由が考えられる。
層厚規制部材の位置に達したトナーのうちで、層厚規制部材により規定された厚さを超える穂立ち高さの位置にあるトナーが層厚規制部材と衝突してその衝撃により形状変化が起こったり一部が欠損してしまうと、正規形状を前提とする帯電量の確保ができなくなる。 また、現像スリーブから回収された場合においても回収部材から受ける掻き取り力によって高い摩擦力を受ける場合も同様である。
トナーの劣化は、上述したように、形状変化や一部の欠損により内封されている添加剤やワックスの露出を招き、この状態では、トナー表面での帯電に対する性状が変化しているので、所定の帯電量を確保することができないという不具合を招く。
トナーの劣化、特に流動化促進用粒子が剥落していると、トナーの流動が損なわれることにより層厚規制部材の表面に劣化トナーが溜まって凝縮され、この結果、凝縮トナーが層厚規制部材の表面に固着してしまう。このため、層厚規制部材表面においてトナーが固着していない部分と固着している部分とができてしまうことになり、結果として、層厚規制部材により規定される層厚の分布が異なってしまい、均一な層厚を規定することができないという不具合が生じる。
特に、層厚規制部材として用いられるブレードの表面には、ブレード圧延工程時に生じるスジ目や打痕、さらには傷あるいは凹凸が生じていることがある。このような凹凸が生じていると、層厚規制部材の幅方向で同じ位置にあるスジ目などにトナーが入り込みやすくなる。このため、この状態が継続されてその部分でトナーが凝縮されて固着してしまうことになる。
層厚規制部材の幅方向において部分的にトナーの固着が生じているとその部分が正規の層厚規制寸法と異なる場合があり、これにより層厚規制部材の幅方向、換言すれば、現像スリーブの軸方向での層厚分布が均一でなくなるという問題が発生する。
そこで、従来では、層厚規制部材として用いられるブレードの表面を研磨してトナーが溜まりやすくなる傷や凹凸部をなくす方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
層厚規制部材として用いられるブレードの表面を研磨して傷や凹凸をなくす場合には、研磨という2次加工を行わない場合に比べて製造工程が一工程増加して二工程となることから加工コストが高くなる。
また、トナーが上述したブレード表面に生じている凹凸部に溜まりやすくなる原因としては、ブレード側だけではなくトナー自体の動きやすさもある。つまり、トナーがブレードのニップ部をすり抜ける要因には、トナーの動きやすさに影響するトナーの加速凝集度が影響することも考えられる。
トナーの加速凝集度が高い程トナーは動きにくくなり、これとは逆にトナー加速凝集度が低い程トナーは動きやすくなる。このため、トナーの加速凝集度が低い場合にはトナーが狭いところまで侵入しやすくなり、ブレードニップ部も通過しやすくなるため、すり抜けが繰り返されやすくなることで上述したトナーの劣化が生じやすくなる。
本発明の目的は、上記従来の現像装置、特に層厚規制のために用いられる部材およびこの部材による層厚規制を受ける対象となるトナーにおける問題に鑑み、安価なコストでトナーの固着を防止してトナーの劣化抑制することができる構成を備えた現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供することにある。
この目的を達成するために本発明は次の構成よりなる。
(1)回転自在に設けられた現像剤担持体と、該現像剤担持体に担持される現像剤の層厚を均一化する層厚規制部材を備えた現像装置において、
上記現像剤として、加速凝集度が40%以下の現像剤を用い、上記層厚規制部材をブレードで構成し、該ブレードの圧延方向を上記現像剤担持体の回転方向に対する角度(θ)をθ=5°〜80°に設定したことを特徴とする現像装置。
(2)上記現像剤は、平均円形度が0.95以上であることを特徴とする(1)に記載の現像装置。
(3)上記現像剤は、体積平均粒径が3〜9μmであることを特徴とする(1)または(2)に記載の現像装置。
(4)上記現像剤として重合トナーが用いられることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の現像装置。
(5)上記層厚規制部材として、微細結晶粒ステンレス(SUS)材が用いられることを特徴とする(1)に記載の現像装置。
)上記層厚規制部材は、圧延方向のスジ目幅が1μmに設定されていることを特徴とする(1)または(5)に記載の現像装置。
)(1)乃至()のいずれかに記載の現像装置を備え、該現像装置により可視像処理される静電潜像を担持する像担持体を含むとを特徴とするプロセスカートリッジ。
)()に記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、トナーの流動性の設定と、層厚規制部材における圧延方向の設定とにより、トナー側では凝縮しにくくできるとともに、層厚規制部材側ではトナーの溜まりやすい状態をなくすことによりトナーの固着を防止することができる。
特に、本発明によれば、トナーの流動性によるトナーのすり抜けを防止するために、トナーの加速凝集性を40%以下とすることにより、層厚規制部材であるブレードとの間で生じる圧力をその流動性を考慮して強くした場合でもトナーの固着が起こらないようにすることができる。
また、本発明によれば、層厚規制部材であるブレードの圧延方向を上記現像剤担持体の回転方向に対する角度(θ)をθ=5°〜80°に設定することにより、圧延方向と平行とした場合と違ってトナーが層厚規制部材表面のスジ目内に入りにくくすることができるので、トナーが溜まるのを防止してトナーの固着を抑制することができる。
本発明に係る現像装置を用いる画像形成装置の概略構成を示す図である。 図1に示した現像装置を含むプロセスカートリッジの概略構成を示す図である。 現像装置に用いられる層厚規制部材に相当するドクターブレードの圧延方向を説明するための図である。 ドクターブレードの圧延方向の違いによるスジ目の方向の違いを説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
まず、本発明による現像装置に用いられる現像剤について説明すると、現像剤は、次の条件を満足するものがトナーとして用いられる。
現像装置に用いられるトナーは流動性の高いものが用いられ、具体的には、加速凝集度が40%以下のトナーが用いられている。この場合の加速凝集度とは、トナーの流動性を示す指数である。
トナーの加速凝集度は、次の測定方法により確認される。
測定装置
ホソカワミクロン製 パウダテスタ
測定方法
測定対象サンプルを恒温槽に放置(35±2(℃)、24±1(h))
パウダテスタを用いて測定
目開きの異なる3種の篩を使用(例えば、75(μm)・44(μm)・22(μm])
篩ったときのトナー残量から算出、以下の計算により、凝集度を求める。
((上段の篩に残った粉体重量)/(試料採取量))×100
((中段の篩に残った粉体重量)/(試料採取量))×100×3/5
((下段の篩に残った粉体重量)/(試料採取量))×100×1/5
上記3つの計算値の合計をもって加熱凝集度(%)とする。
トナー加熱凝集度は上述のように目開きの異なる3種類のメッシュを目開きの大きい順に積み重ね、最上段の粒子をおき、一定の振動でふるい、各メッシュ上の粉体重量から求める指数である。
ここで、本実施形態において挙げるトナーの加速凝集度について説明する。
上述したように、トナーの加速凝集度はトナーの流動性に影響する要素であり、加速凝集度が高くなるほどトナーが動きにくくなり、反対に加速凝集度が低くなるほどトナーは動きやすくなるという特性がある。
従って、トナーの加速凝集度が低い程、トナーが狭いところにも侵入しやすくなり、これによりブレードニップ部を通過しやすくなる。この結果、前述したように、トナーのすり抜けが繰り返されることにより、その際の摺擦によってトナーの劣化が進行しやすくなる。
一方、トナーの劣化には、前述したように、トナーの流動化促進剤として用いられる外添剤の剥落があり、この外添剤の剥落によりトナーの流動化が悪化し、動きにくくなることも原因として考えられる。
流動性に影響する外添剤の剥落はトナー表面での帯電に対する性状を変化させることとなり、帯電量の低下を招く虞がある。
そこで、本実施形態では、トナー凝集度に関して実験を行い、後で説明する表1に挙げる実験結果を得た。
加速度凝集度が43%(表1においてトナーDで示す)の場合には、本発明の目的とするトナー固着が発生しない結果が得られ、加速度凝集度が36%の(表1においてトナーAで示す)の場合には、上述したトナー固着が発生する結果が得られた。このように、トナー固着に関しては、トナーの加速凝集度が40%を境にして発生の有無が顕著となることが判明した。
また、トナーの加速凝集度が高い場合、例えば、上記表1におけるトナーDの場合には、はじめからトナー加速凝集度が高いことによってトナーの流動性、換言すれば、動きが悪いために、ブレードニップ圧を比較的低く設定する傾向があった場合でも、この条件下においてニップ部を通過する量が変化しにくく、劣化もしにくいとともに固着も発生しにくいという結果が得られる。
一方、これとは逆にトナーの加速凝集度が低い場合、例えば、上記表1におけるトナーAの場合には、新品トナーの流動性が高く、換言すれば、動きやすいためにブレードニップ圧を比較的高め(強め)に設定する傾向がある場合、この条件下では、トナーの動きやすさが悪い方向に変化すると固着が始まるという結果が得られる。このように、トナーの凝集度とクリーニングニップの圧力との関係においてもトナーの固着に影響があるといえる。
この結果から、本発明においては、上述したように、加速凝集度を40%以下に設定している。
次にトナーは、下記式1で表される円形度SRの平均値である平均円形度が、0.93〜1.00であるものが用いられる。
円形度SR=(トナー粒子の投影面積と同じ面積の円の周囲長)/(トナー粒子の投影像の周囲長)・・・(式1)
前記平均円形度が0.93〜1.00の範囲では、トナー粒子の表面は滑らかであり、トナー粒子同士、トナー粒子と感光体との接触面積が小さいために転写性に優れる。また、トナー粒子に角がないため、現像装置内での現像剤の攪拌トルクが小さく、攪拌の駆動が安定するために異常画像が発生しない。また、ドットを形成するトナーの中に、角張ったトナー粒子がないため、転写で記録媒体に圧接する際に、その圧がドットを形成するトナー全体に均一にかかり、転写中の抜けが生じにくい。また、トナー粒子が角張っていないことから、トナー粒子そのものの研磨力が小さく、像担持体の表面を傷つけたり、磨耗させたりしない。
前記円形度SRは、例えばフロー式粒子像分析装置(東亜医用電子社製、FPIA−1000)を用いて測定することができる。
まず、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml(リットル)中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩)を0.1〜0.5ml(リットル)加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜10000個/μl(リットル)として前記装置によりトナーの形状、粒度を測定する。
600dpi以上の微小ドットを再現するためおよび層厚規制部材での固着防止を達成するために、本実施形態では、トナーの重量平均粒径(D4)として3〜8μmが好ましい結果を得ている。
この範囲では、微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を有していることから、ドット再現性に優れる。前記重量平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすいことがあり、8μmを超えると、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しいことがある。
また、トナーは、重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)の比(D4/D1)は1.00〜1.40が好ましく、1.00〜1.30がより好ましい。前記比(D4/D1)が1に近づくほど、そのトナーの粒度分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、帯電量分布が均一になり、地肌カブリの発生が抑えられた高品位な画像を得ることができる。また、トナー粒径が揃っていると、潜像ドットに対して、緻密にかつ整然と並ぶように現像されるので、ドット再現性に優れるばかりでなく、静電転写方式を用いた場合の転写率を高くすることができる。
前記トナーの重量平均粒径(D4)、及び粒度分布の測定には、コールターカウンター方式が用いられる。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。
まず、電解水溶液100〜150ml(リットル)中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
このような略球形の形状のトナーとしては、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させることにより作製することができる。以下に、トナーの構成材料および製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)として
は、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。さらに、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得たうえで、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)
などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
[NCO]/[NHx]が2を超える場合、あるいは、1/2未満である場合には、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。なお、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブ
リリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。
マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEGVP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙
げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流
動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。
しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
以上のようなトナーを現像剤として用いる本発明による現像装置は、図1に示す画像形成装置に装備されている。以下、画像形成装置の構成について説明する。
図1は、本発明による現像装置が含まれる画像形成装置の一例を示す模式図であり、同図に示す画像形成装置は、複数の色の画像を形成可能な作像ユニットとしてのプロセスカートリッジが並置されたタンデム方式のカラープリンタ1である。なお、本発明における画像形成装置には、プリンタに加えて、複写機やファクシミリ装置あるいは印刷機が含まれる。
図1に示すカラープリンタの構成は次の通りである。
カラープリンタ1の筐体本体1Aの内部には、複数の色画像を形成するための作像ユニット2,3,4,5が並置されている。なお、図1においては、作像ユニットの符号2,3,4,5の並び順でイエロー、シアン、マゼンタおよびブラックの画像がそれぞれ形成されるようになっている。
作像ユニット2,3,4,5は、原稿画像あるいは画像情報に基づく色と補色関係にあるトナーを用いた画像を形成するためのユニットであり、並置方向に沿った展張方向を有する中間転写体6Aを有する転写装置6に対向して配置されている。
作像ユニット2,3,4,5は、カラープリンタ1の筐体本体1Aに着脱可能に設けられていずれも同じ構成からなり、後で図2によりその詳細を説明する。
一方、カラープリンタ1の筐体本体1A内には、各作像ユニット2,3,4,5の感光体と対向する位置に転写装置6が配置されており、転写装置6は、作像ユニット2,3,4,5の並置方向に沿った展張部を有する中間転写体6Aと、中間転写体6Aを挟んで感光体と対向する位置に設けられている転写バイアス装置6Bとを備えている。
転写装置6の下方には、給紙装置7が設けられており、給紙装置7は、給紙カセット7A内に収容されている記録紙Sを、繰り出しローラ7Bによって繰り出すようになっている。繰り出された記録紙Sは、レジストローラ8によってレジストタイミングが設定された上で各作像ユニットに対する転写位置に向け給送するようになっている。
筐体本体1Aの内部において作像ユニットと転写装置6との対向位置を記録紙がそれぞれ通過した位置には定着装置9が配置されており、記録紙S上に転写されたトナー像を熱と圧力により融着するようになっている。
定着された記録紙Sは、排紙装置10を介して筐体本体1Aに設けられている排紙トレイ1Bに向け排出される。なお、図1において符号11は、書込ユニットを示している。
現像装置の構成を図2において説明すると次の通りである。
図2はイエロー画像を形成可能な作像ユニット2を対象として示す図であるが、他の作像ユニットも同じ構成である。
図2において作像ユニット2には、図示矢印方向に回転する感光体20および感光体20に形成された静電潜像を可視像処理するための現像装置30,転写後の感光体20に残存しているトナーを回収するクリーニング装置40がプロセスカートリッジの同一空間内に設けられている。現像装置30の構成については後で詳しく説明するので、クリーニング装置40の構成について簡単に説明すると、クリーニング装置40は、感光体20に当接して残留トナーを掻き取るクリーニングブレード40A、40Bおよび除電ローラ40Cを備え、感光体20から除去されたトナーは、回収スクリューなどの搬送部材40Dにより現像装置30の現像剤供給部35A2に向け移送されてリサイクルトナーとして利用される。
次に現像装置30の構成について説明すると、現像装置30は、次の構成よりなる。
表面に現像剤を担持して感光体20に対する現像処理に用いられる現像スリーブ31と、現像スリーブ31と当接して回転自在に設けられたローラかなる現像剤供給部材32と、現像スリーブ31の表面に担持されている現像剤の層厚を規定する層厚規制部材として用いられるドクターブレード33と、現像剤供給部材32が位置する現像槽内で現像剤を撹拌する回転自在のパドルなどが用いられる攪拌部材34と、現像剤補給手段35とを備えている。
現像剤補給手段35は、現像剤供給部材32の上方に配置された縦長状の現像剤収納部に相当する現像剤貯留槽35Aと、現像剤貯留槽35Aの下部に形成されている排出口35A1近傍において矢印で示すように時計方向に回転可能な現像剤補給部材35Bと、現像剤貯留槽35A内に収容されている現像剤を現像剤排出口35A1に向けて移送する回転自在の現像剤搬送部材35Cとを備えている。なお、現像剤排出口35A1には、これを開閉するシャッター(図示されず)を設けて排出量や排出時期を制御することも可能である。また、符号Lは、現像槽内の現像剤供給部材32と現像剤貯留槽35A内の現像剤補給部材35Bとが駆動力の伝達関係を有する部材であることを意味させたものである。
層厚規制部材として用いられるドクターブレード33は、JISG4313に規定されるSUS301−CSPに3/4H、H、もしくはEHの調質処理を施したもの、又はSUS304−CSPに3/4H、Hの調質処理を施したものからなるステンレス薄板で形成されている。
圧延により形成されたステンレス薄板には、圧延工程時に生じる圧延方向に沿った微小なスジ目が溝のように存在している。このため、圧延方向と現像ローラの回転方向を平行にした場合には、ブレードのスジ目内にトナーが入り込んだ状態のままでトナーが溜まってしまい、凝縮によりトナーが固着しやすくなる。
そこで、本実施形態では、図3(A)に示す従来構造のように、現像スリーブ31の回転方向に対して圧延方向を平行とするのではなく、図3(B)に示すように、上記の回転方向に対して角度(θ)をθ=5°〜80°の範囲に傾けた状態を設定している。
ドクターブレード33は、現像スリーブの回転方向に対して圧延方向を上述した角度に傾けていることにより、図4に示すように(図4中、(本実施形態)と表示してあるもの)、表面の微少なスジ目が傾いた状態となる。なお、図4において(従来構造)と表示された内容は、図3(A)に示したものの表面状態である。
これにより、ドクターブレード33の幅方向、つまり現像スリーブ31の軸方向において一部の同じ位置、つまり、現像スリーブの回転方向に平行する圧延方向とした場合に存在する微小なスジ目内にトナーが溜まり込むのを防止して現像スリーブ31の軸方向での層厚を均一化することができる。
ドクターブレード33は次の材料および加工が施されてもよいものである。
材料としては、住友金属製の微結晶粒SUS材(NAR)であり、圧延方向を上述した角度(θ)に設定している。
ドクターブレード33は、研磨を行うことも可能であり、その場合には、現像スリーブ31の回転方向に対して上述した角度(θ)で研磨の方向が設定され、加えて、スジ目の深さやピッチにおいても圧延によってできるスジ目と同等となることが好ましい。
また、圧延に対しては、スジ目の幅を1μm以下に規定することがトナーの堆積および凝縮を防ぐ上で望ましい。
以上のような構成においては、トナー側での加速凝集度、円形度、体積平均粒径を規定することと、ドクターブレード33側でのスジ目や傷あるいは凹凸の延長方向あるいは研磨の方向を現像スリーブ31の回転方向に対して傾け、さらには、圧延でのスジ目の深さや幅を規定することとにより、スジ目内をトナーが移動することができる。これにより、同じスジ目内に堆積するトナーをなくしてスジ目内に溜まったトナーが凝縮されて固着するのを防止することができる。
特に、トナー側での平均円形度を0.95以上とすることにより、円形度が高いトナーの方が、微小な部分でも動きやすく、圧延方向のスジ目に沿って動きやすいので、スジ目内での滞留による凝集が防がれてトナーの固着が解消されやすくなる。
また、体積平均粒径が3〜9μmの現像剤を用いているので、3μm以下の場合のような粒径が小さくて動き難いという現象を避けることができる。これにより、粒径が小さすぎると圧延のスジ目に集積して更に固着しやすいのを防止でき、また粒径が大きすぎると圧延のミゾの効果が無くなる。
このように、体積平均粒径が3〜9μmの現像剤を用いると、スジ目などの微小部分での動きが妨げられることがなく、滞留による凝縮を防止して固着を発生させないようにできる。
さらに重合トナーを用いることで、円形度が高く粒子径のばらつきも小さいことを理由にスジ目内での移動が円滑化されるので、トナーの固着を防止することがより促進される。
本発明者は、上述した条件のトナーを用いてドクターブレード33の圧延方向に対するトナーの固着状況について実験したところ、表1に示す結果を得た。
表1の結果は、次の条件による。
ドクターブレード33の圧延方向を50°〜90°とに分類し、トナーの加速凝集度を40%以下、円形度0.95、体積平均粒径を4種類(A〜D)に分類した重合トナーを使用する。なお、トナーDは、本実施形態での結果に対する比較対象として、加速凝集度を43%とした場合に上述した圧延方向の角度を従来のものと同じように、図3(A)に示した場合を対象としたものの結果を示している。
Figure 0005321159
表1において、トナーAは、平均粒径が9μmでブレ−ド固着は発生しにくいが、圧延方向を変えることによってさらに効果が上がる。トナーBは平均粒径3μmでブレ−ド固着が発生しやすく、圧延方向を変えることで効果が大きいという結果が得られた。特に、圧延方向に関し、上限値を80°とすることでトナー固着の発生が抑制されることが分かる。また、下限値に関して5°未満とした場合には、実験データはないが、トナー固着が見受けられることが判明した。
トナーDに関しては、トナーの加速凝集度に関して先に説明したように、加速凝集性が高いことによるトナーの流動性が高いことによってトナーが動きにくいことから、ブレードニップの圧力を低い傾向とした場合でもトナーの固着があまり発生しないことを裏付けている。
ドクターブレード33側でのスジ目の深さを1μm以下とすることで、トナーがスジ目内に入り込みにくくでき、滞留による凝縮が原因する固着を防止することができる。
さらに、上述した現像装置30をプロセスカートリッジおよびこのプロセスカートリッジを組み込んだ画像形成装置とすることで、現像スリーブに供給されるトナーの層厚が現像スリーブ31の軸方向で均一化されているので、画像内での白スジの発生や濃度ムラの発生などがない良好な画像を得ることができる。
1 カラープリンタ
2,3,4,5 作像ユニットとして用いられるプロセスカートリッジ
20 感光体
30 現像装置
31 現像剤担持体
32 現像剤供給部材
33 ドクターブレード
35 現像剤補給手段
35A 現像剤収納部に相当する現像剤貯留部
35A1 排出口
35B 現像剤補給部材
特許第3320954号 特開平07−117267号公報

Claims (8)

  1. 回転自在に設けられた現像剤担持体と、該現像剤担持体に担持される現像剤の層厚を均一化する層厚規制部材を備えた現像装置において、
    上記現像剤として、加速凝集度が40%以下の現像剤を用い、上記層厚規制部材をブレードで構成し、該ブレードの圧延方向を上記現像剤担持体の回転方向に対する角度(θ)をθ=5°〜80°に設定したことを特徴とする現像装置。
  2. 上記現像剤は、平均円形度が0.95以上であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 上記現像剤は、体積平均粒径が3〜9μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
  4. 上記現像剤として重合トナーが用いられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像装置。
  5. 上記層厚規制部材として、微細結晶粒ステンレス(SUS)材が用いられることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  6. 上記層厚規制部材は、圧延方向のスジ目幅が1μmに設定されていることを特徴とする請求項1または5に記載の現像装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の現像装置を備え、該現像装置により可視像処理される静電潜像を担持する像担持体を含むことを特徴とするプロセスカートリッジ
  8. 請求項7に記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置
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