JP2011037600A - エレベータのダブルブレーキ制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】充分なブレーキ性能が確保されているか否かについての確認作業を、エレベータ保守会社の保守作業員が容易且つ安全に行うことができるようにする。
【解決手段】エレベータ保守会社の保守作業員は、主制御盤7A内に配設されている第1のブレーキコイル用接点14及び第2のブレーキコイル用接点15の切り換えにより第1のブレーキコイル3及び第2のブレーキ4の配線状態を切り換え、ブレーキ制御回路8を手動モードで操作してブレーキ主接点9のオンオフを制御することだけで、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4のブレーキ性能を個別にチェックすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】エレベータ保守会社の保守作業員は、主制御盤7A内に配設されている第1のブレーキコイル用接点14及び第2のブレーキコイル用接点15の切り換えにより第1のブレーキコイル3及び第2のブレーキ4の配線状態を切り換え、ブレーキ制御回路8を手動モードで操作してブレーキ主接点9のオンオフを制御することだけで、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4のブレーキ性能を個別にチェックすることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレベータのダブルブレーキ制御システムに関するものである。
ダブルブレーキ制御システムとは、例えば特許文献1(図5)又は特許文献2(第1図)に示されているように、ブレーキドラムに対して接触・離間を繰り返す2つのブレーキシューの制御を、2つのブレーキコイル(電磁石)に対する電流供給・電流遮断により行うブレーキ制御システムのことである。
このダブルブレーキ制御システムでは、2つのブレーキコイルに対する電流供給・電流遮断を同時に行うため、ブレーキドラムに対する2つのブレーキシューの接触・離間も同時に行われることになる(特許文献2の場合、乗り心地改善のため2つのブレーキシューの接触タイミングは僅かにずれているが、概略的には同時と見なすことができる)。
図3は、従来のダブルブレーキ制御システムの概略構成図である。ブレーキ装置1は巻上機に隣接して設置されているものであり、第1のブレーキコイル3を持つ第1のブレーキ2、及び第2のブレーキコイル5を持つ第2のブレーキ4を有している。そして、第1のブレーキコイル3及び第2のブレーキコイル5の一端側及び他端側はそれぞれ共通接続されている。
通常運転時に用いられるブレーキ電源回路6は、商用電源からの交流電力を入力し、これを直流電力に変換して出力するようになっている。
主制御盤7は、ブレーキ制御回路8、及びこのブレーキ制御回路8によりオンオフされるブレーキ主接点9(常開接点)を有している。なお、この従来システム及び本発明に係るシステムは、昇降路上方に機械室が設置されないタイプの所謂マシンルームレスエレベータに適用される場合を想定しており、主制御盤7は或る特定階床の乗場ドア付近に設置されている。また、巻上機は昇降路内の最上部に設置されている。
ブレーキコイル3,5の一端側及び他端側の各共通接続点間には、非常時に用いられるバッテリ10が、常開接点12を有する操作器11を介して接続されている。この操作器11は、災害等により停電事故が発生した場合に、建物内に常駐するエレベータ管理者又はエレベータ保守会社の保守作業員等が操作して、乗りかご内に閉じ込められた乗客を救出するためのものである。
次に、図3の動作につき説明する。乗りかごの停止時にはブレーキ主接点9はオフとなっているので、ブレーキ電源回路6からブレーキコイル3,5に電流が供給されることはない。したがって、この状態では、ブレーキ装置1の2つのブレーキシューがコイルバネ(図示せず)のバネ力によりブレーキドラムに対して圧接されている。つまり、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4は、共にブレーキがかかった状態になっており、巻上機の回転が拘束されるので乗りかごが移動することはない。
しかし、主制御盤7に配設されているエレベータ主制御回路(図示せず)が、乗りかごを移動させるべくブレーキ解除指令をブレーキ制御回路8に出力すると、ブレーキ制御回路8はブレーキ解除制御信号を出力し、それまでオフ状態になっていたブレーキ主接点9をオン状態に切り換える。これにより、ブレーキ電源回路6から出力されるブレーキ電流がブレーキコイル3,5に供給される。すると、それまでコイルバネのバネ力によりブレーキドラムに圧接されていた2つのブレーキシューは、ブレーキコイル3,5の電磁力によってブレーキドラムから離間する。したがって、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4は、共にブレーキが解除された状態になり、巻上機が回転可能になるので乗りかごが移動できるようになる。
また、地震などの災害により階床間で乗りかごが停止し、これと同時に停電事故が発生すると、ブレーキ電源回路6の出力が停止され、ブレーキコイル3,5に対するブレーキ電流の供給が遮断される。したがって、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4は、再びブレーキがかかった状態になるので、閉じ込め事故が発生する場合がある。
このような場合、建物内に常駐するエレベータ管理者又はエレベータ保守会社の保守作業員は、操作器11の常開接点12をオンにして、バッテリ10からのブレーキ電流をブレーキコイル3,5に供給する。これにより、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4のブレーキがかかった状態を解除することができるので、乗りかごを最寄り階に移動することができ、乗りかご内の乗客を救出することができる。
ところで、ブレーキ装置1は乗客の安全に直結する重要機器であるため、常に充分なブレーキ性能が確保されているか否かをメンテナンスにより確認しておく必要がある。ここで、ダブルブレーキ制御システムにおける充分なブレーキ性能とは、2つのブレーキのうちの1つが故障したとしても、残りのブレーキにより巻上機の回転すなわち乗りかごの移動を拘束できるだけのブレーキ力が得られていることである。
そのため、従来は、エレベータ保守会社の保守作業員がメンテナンス時に、昇降路内の最上部に登り、2つのブレーキの配線を切り換える作業を行いながらブレーキ性能の確認作業を行っていた。例えば、最初に第2のブレーキコイル5のみにブレーキ電流が流れるように配線作業を行い、第1のブレーキ2だけで巻上機の回転を拘束できるかどうかをチェックするようにし、次いで、第1のブレーキコイル3のみにブレーキ電流が流れるように配線作業を行い、第2のブレーキ4だけで巻上機の回転を拘束できるかどうかをチェックするようにしていた。
なお、ブレーキ電流はブレーキ電源回路6又はバッテリ10のいずれからの電流を流すようにしてもよい。但し、ブレーキ電源回路6からのブレーキ電流を流す場合は、配線作業の後にブレーキ制御回路8に対して手動操作を行うことによりブレーキ主接点9をオン状態に切り換える必要がある。バッテリ10からのブレーキ電流を流す場合は、配線作業の後に操作器11の常開接点12をオンにすればよい。
上記のように、従来のダブルブレーキ制御システムでは、充分なブレーキ性能が確保されているか否かを確認するために、エレベータ保守会社の保守作業員がメンテナンス時に昇降路最上部に登って、ブレーキ電流の電流経路を切り換えるための配線作業を少なくとも2回行わなければならなかった。
しかし、このような昇降路最上部での複数回の配線作業は、保守作業員に対して多大な労力を強いるばかりか、保守作業員の作業上の安全を害する虞もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、充分なブレーキ性能が確保されているか否かについての確認作業を、エレベータ保守会社の保守作業員が容易且つ安全に行うことが可能なエレベータのダブルブレーキ制御システムを提供することを目的としている。
本発明は上記課題を解決するための手段として、第1のブレーキコイル及び第2のブレーキコイルを有するブレーキ装置と、第1のブレーキコイル及び第2のブレーキコイルに供給するためのブレーキ電流を出力するブレーキ電源回路と、ブレーキ電源回路とブレーキ装置との間の電流経路に設けられたブレーキ主接点のオンオフを制御することにより、第1のブレーキコイル及び第2のブレーキコイルに対する通電制御を行うブレーキ制御回路と、ブレーキ主接点と第1のブレーキコイルとの間に介挿された第1のブレーキコイル用接点、及びブレーキ主接点と第2のブレーキコイルとの間に介挿された第2のブレーキコイル用接点を有するスイッチ回路と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、充分なブレーキ性能が確保されているか否かについての確認作業を、エレベータ保守会社の保守作業員が容易且つ安全に行うことが可能になる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るダブルブレーキ制御システムの構成図である。なお、図3と同様の構成要素には同一符号を付して重複した説明は省略することとする。
図1が図3と異なる主な点は、主制御盤7A内に、第1のブレーキコイル用接点14及び第2のブレーキコイル用接点15により構成されるスイッチ回路13が配設されている点である。これら第1及び第2の接点14,15は手動式の切換接点であり、両接点の一端側は共通接続されてブレーキ主接点9に接続されており、また、両接点の各他端側は第1及び第2のブレーキコイル3,5にそれぞれ接続されている。
次に、図1の動作につき説明する。通常運転時は、第1のブレーキコイル用接点14及び第2のブレーキコイル用接点15はオンになっているので、図3の従来システムと同様の動作を行う。すなわち、乗りかごの停止時にはブレーキ主接点9はオフとなっているので、ブレーキ電源回路6からブレーキコイル3,5に電流が供給されることはない。したがって、この状態では、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4は、共にブレーキがかかった状態になっており、巻上機の回転が拘束されるので乗りかごが移動することはない。
しかし、主制御盤7に配設されているエレベータ主制御回路(図示せず)が、乗りかごを移動させるべくブレーキ解除指令をブレーキ制御回路8に出力すると、ブレーキ主接点9がオン状態に切り換わり、ブレーキ電源回路6からのブレーキ電流がブレーキコイル3,5に供給される。これにより、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4は、共にブレーキが解除された状態になり、巻上機が回転可能になるので乗りかごが移動できるようになる。
また、地震などの災害により階床間で乗りかごが停止し、閉じ込め事故が発生した場合、建物内に常駐するエレベータ管理者又はエレベータ保守会社の保守作業員は、操作器11の常開接点12をオンにして、バッテリ10からのブレーキ電流をブレーキコイル3,5に供給する。これにより、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4のブレーキがかかった状態を解除することができるので、乗りかごを最寄り階に移動することができ、乗りかご内の乗客を救出することができる。
そして、エレベータ保守会社の保守作業員は、メンテナンス時にブレーキ性能確認作業を次のようにして行う。
まず、保守作業員は、乗りかごが停止中であることを確認した後、主制御盤7Aの扉を開き、接点14,15のうちチェックしようとする側のブレーキに係る接点をオンからオフに切り換える。例えば、最初に第1のブレーキ2の性能をチェックするのであれば、第1のブレーキコイル用接点14のみをオンからオフに切り換える。次いで、保守作業員は、ブレーキ制御回路8の制御モードを自動モードから手動モードに切り換え、手動操作によりブレーキ解除制御信号をブレーキ制御回路8に出力させるようにする。これにより、ブレーキ主接点9がオン状態に切り換わり、ブレーキ電源回路6からのブレーキ電流が第2のブレーキコイル用接点15を介して第2のブレーキコイル5のみに流れる。したがって、第2のブレーキ4はブレーキが解除された状態となり、第1のブレーキ2のみブレーキがかかった状態となる。
このとき、メンテナンス作業中であるため、エレベータの乗場ドアは開放されており、保守作業員はかごドアを視認できる状態になっている。そして、保守作業員は、第1のブレーキ2のみにブレーキがかかった状態で乗りかごが上下動しないことを確認することにより、第1のブレーキ2のブレーキ性能は正常に維持されていると判別する。
このようにして、第1のブレーキ2のブレーキ性能のチェックを終えた後、保守作業員は手動操作によりブレーキ制御回路8のブレーキ解除制御信号の出力を停止させる。これにより、ブレーキ主接点9が再びオフ状態に切り換わるので、接点14,15の双方への電流供給が停止され、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4の双方がブレーキがかかった状態となる。
次いで、保守作業員は、今度は第2のブレーキ4の性能をチェックすべく、第1のブレーキコイル用接点14をオフからオンに戻すと共に、第2のブレーキコイル用接点15をオンからオフに切り換える。この後、保守作業員は、再度手動操作によりブレーキ解除制御信号をブレーキ制御回路8に出力させる。すると、ブレーキ主接点9がオン状態に切り換わり、ブレーキ電源回路6からのブレーキ電流が第1のブレーキコイル用接点14を介して第1のブレーキコイル3のみに流れる。したがって、第1のブレーキ2はブレーキが解除された状態となり、第2のブレーキ4のみブレーキがかかった状態となる。
保守作業員は、前と同様にして、第2のブレーキ4のみにブレーキがかかった状態で乗りかごが上下動しないことを確認することにより、第2のブレーキ4のブレーキ性能は正常に維持されていると判別する。この後、保守作業員は手動操作によりブレーキ制御回路8のブレーキ解除制御信号の出力を停止させ、ブレーキ主接点9をオフ状態に戻すようにする。
このように本実施形態によれば、エレベータ保守会社の保守作業員は、主制御盤7A内に配設されている第1のブレーキコイル用接点14及び第2のブレーキコイル用接点15の切り換えにより第1のブレーキコイル3及び第2のブレーキ4の配線状態を切り換え、ブレーキ制御回路8を手動モードで操作してブレーキ主接点9のオンオフを制御することだけで、第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4のブレーキ性能を個別にチェックすることができる。つまり、本実施形態の構成によれば、充分なブレーキ性能が確保されているか否かについての確認作業を、エレベータ保守会社の保守作業員が容易且つ安全に行うことが可能になる。
なお、上記の例では、ブレーキ電流の供給源をブレーキ電源回路6としてブレーキ性能確認作業を行う場合につき説明したが、勿論、ブレーキ電流の供給源をバッテリ10とし、操作器11を操作しながらブレーキ性能確認作業を行うことも可能である。
図2は、本発明の第2の実施形態に係るダブルブレーキ制御システムの構成図である。図2が図1と異なる主な点は、図1におけるスイッチ回路13の代わりにスイッチ回路13Aが主制御盤7B内に配設され、更に、ブレーキ性能確認制御回路18が配設されている点である。
スイッチ回路13Aは、常閉接点である第1のブレーキコイル用接点16及び第2のブレーキコイル用接点17により構成されている。そして、これら接点16,17のオンオフ動作はブレーキ性能確認制御回路18により制御されるようになっている。
ブレーキ性能確認制御回路18は、「手動モード」及び「自動モード」の2種類の制御モードを持っている。手動モードによれば、保守作業員は、図1の場合と同様に、手動操作によってブレーキ性能確認作業を行うことができる。そして、自動モードによれば、保守作業員は自動モード起動釦(図示せず)を操作するだけでブレーキ性能確認作業を自動的に終了させることができる。
ブレーキ性能確認制御回路18には、青色表示灯19及び赤色表示灯20が取り付けられている。また、自動モードの場合、巻上機に設けられている巻上機回転数検出器からの検出信号がブレーキ性能確認制御回路18に入力されるようになっている。そして、この入力した検出信号に基づき、ブレーキ性能確認制御回路18はブレーキ性能の正常又は異常の判別を行い、正常の場合は青色表示灯19を点灯させ、一方、異常の場合は赤色表示灯20を点灯させるようになっている。
次に、図2の動作につき説明する。通常運転時における動作は図1の場合とほぼ同様であるため説明を省略し、保守作業員がブレーキ性能確認作業を行う場合のみにつき説明する。まず、保守作業員がブレーキ性能確認制御回路18を「手動モード」に設定してブレーキ性能確認作業を行う場合につき説明する。
保守作業員は、乗りかごが停止中であることを確認した後、主制御盤7Bの扉を開き、接点16,17のうちチェックしようとする側のブレーキに係る接点をオンからオフに切り換える操作をブレーキ性能確認制御回路18に対して行う。例えば、最初に第1のブレーキ2の性能をチェックするのであれば、第1のブレーキコイル用接点16のみをオンからオフに切り換えるための制御信号をブレーキ性能確認制御回路18に出力させるようにする。これにより、第1のブレーキコイル用接点16のみがオフに切り換わる。
次いで、保守作業員は、ブレーキ制御回路8に対するブレーキ解除指令をブレーキ性能確認制御回路18に出力させるようにする。これにより、ブレーキ制御回路8はブレーキ解除制御信号を出力し、ブレーキ主接点9がオン状態になるので、ブレーキ電源回路6からのブレーキ電流は第2のブレーキコイル用接点17を介して第2のブレーキコイル5のみに流れる。したがって、第2のブレーキ4はブレーキが解除された状態となり、第1のブレーキ2のみブレーキがかかった状態となる。
保守作業員は、この状態で乗りかごが上下動しないことを確認することにより、第1のブレーキ2のブレーキ性能は正常に維持されていると判別する。
この後、保守作業員は、第2のブレーキ4のブレーキ性能をチェックすべく、ブレーキ主接点9をオンに維持した状態でブレーキ性能確認制御回路18に対して操作を行い、第2のブレーキコイル用接点17をオンからオフに切り換えた後に、第1のブレーキコイル用接点16をオンに戻す。これにより、第2のブレーキ4のみにブレーキがかかった状態になる。
なお、図1の場合は、接点14,15は手動によりオンオフの切換が行われるものであるため、接点オフ時の過大な電流を抑制するために一旦ブレーキ主接点9をオフするようにしていたが、この図2の構成では、接点16,17はブレーキ性能確認制御回路18により瞬時にオンオフされるものであるため、ブレーキ主接点9をオンに維持したままにしている。したがって、図1の構成に比べてその分だけ作業時間を短縮することができる。
保守作業員は、前と同様にして、第2のブレーキ4のみにブレーキがかかった状態で乗りかごが上下動しないことを確認することにより、第2のブレーキ4のブレーキ性能は正常に維持されていると判別する。この後、保守作業員は手動操作によりブレーキ性能確認制御回路18のブレーキ解除指令の出力を停止させる。すると、ブレーキ制御回路8はブレーキ解除制御信号の出力を停止し、ブレーキ主接点9はオフ状態に戻る。これにより、「手動モード」での保守作業員のブレーキ性能確認作業が終了する。
次に、保守作業員がブレーキ性能確認制御回路18を「自動モード」に設定してブレーキ性能確認作業を行う場合につき説明する。
保守作業員は、乗りかごが停止中であることを確認した後、主制御盤7Bの扉を開き、ブレーキ性能確認制御回路18の自動モード起動釦を操作する。すると、ブレーキ性能確認制御回路18は、予め設定されている手順に従って第1のブレーキ2及び第2のブレーキ4のブレーキ性能を確認する制御を実行する。
すなわち、ブレーキ性能確認制御回路18は、まず、第1のブレーキ2の性能をチェックするため、第1のブレーキコイル用接点16をオンからオフに切り換えた後、ブレーキ制御回路8に対してブレーキ解除指令を出力する。これにより、ブレーキ制御回路8はブレーキ解除制御信号を出力し、ブレーキ主接点9をオフからオンに切り換える。
すると、ブレーキ電源回路6からのブレーキ電流は第2のブレーキコイル用接点17を介して第2のブレーキコイル5のみに流れるので、第2のブレーキ4はブレーキが解除された状態となり、第1のブレーキ2のみブレーキがかかった状態となる。
ブレーキ性能確認制御回路18は、このように第2のブレーキコイル5のみの通電が所定時間おこなわれている状態で、巻上機回転数検出器から入力する検出信号に基づき、第1のブレーキ2の性能について正常又は異常の判別を行う。すなわち、この所定時間の間に巻上機回転数が一定値以上変動しなければ正常と判別して青色表示灯19を点灯し、一定値を超えて変動すれば異常と判別して赤色表示灯20を点灯する。したがって、保守作業員は「手動モード」の場合のように、乗りかごの上下動を注意深く目視する必要はなく、これらの表示灯の点灯色を確認するだけでブレーキ性能の正常又は異常を確認することができる。
ブレーキ性能確認制御回路18は、上記のように第1のブレーキ2の性能をチェックした後、今度は第2のブレーキ4の性能をチェックするため、第2のブレーキコイル用接点17をオンからオフに切り換えた後、第1のブレーキコイル用接点16をオフからオンに切り換える。このとき、ブレーキ主接点9はオンの状態を維持している。
すると、ブレーキ電源回路6からのブレーキ電流は第1のブレーキコイル用接点16を介して第1のブレーキコイル3のみに流れるので、第1のブレーキ2はブレーキが解除された状態となり、第2のブレーキ4のみブレーキがかかった状態となる。
ブレーキ性能確認制御回路18は、前と同様に、第1のブレーキコイル2のみの通電が所定時間おこなわれている状態で、巻上機回転数検出器から入力する検出信号に基づき、第2のブレーキ4の性能について正常又は異常の判別を行い、青色表示灯19又は赤色表示灯20を点灯する。
この後、ブレーキ性能確認制御回路18はブレーキ制御回路8に対するブレーキ解除指令の出力を停止する。すると、ブレーキ制御回路8はブレーキ解除制御信号の出力を停止するのでブレーキ主接点9はオン状態からオフ状態に戻る。これにより、「自動モード」でのブレーキ性能確認制御が終了する。
このように、ブレーキ性能確認制御回路18の「自動モード」を利用することとすれば、保守作業員は、自動モード起動釦を操作した後、青色表示灯19又は赤色表示灯20の点灯色を確認するだけでよいので、一層容易且つ安全にブレーキ性能確認作業を行うことが可能になる。
1:ブレーキ装置
2:第1のブレーキ
3:第1のブレーキコイル
4:第2のブレーキ
5:第2のブレーキコイル
6:ブレーキ電源回路
7,7A,7B:主制御盤
8:ブレーキ制御回路
9:ブレーキ主接点
10:バッテリ
11:操作器
12:常開接点
13,13A:スイッチ回路
14:第1のブレーキコイル用接点
15:第2のブレーキコイル用接点
16:第1のブレーキコイル用接点
17:第2のブレーキコイル用接点
18:ブレーキ性能確認制御回路
19:青色表示灯
20:赤色表示灯
2:第1のブレーキ
3:第1のブレーキコイル
4:第2のブレーキ
5:第2のブレーキコイル
6:ブレーキ電源回路
7,7A,7B:主制御盤
8:ブレーキ制御回路
9:ブレーキ主接点
10:バッテリ
11:操作器
12:常開接点
13,13A:スイッチ回路
14:第1のブレーキコイル用接点
15:第2のブレーキコイル用接点
16:第1のブレーキコイル用接点
17:第2のブレーキコイル用接点
18:ブレーキ性能確認制御回路
19:青色表示灯
20:赤色表示灯
Claims (2)
- 第1のブレーキコイル及び第2のブレーキコイルを有するブレーキ装置と、
前記第1のブレーキコイル及び第2のブレーキコイルに供給するためのブレーキ電流を出力するブレーキ電源回路と、
前記ブレーキ電源回路と前記ブレーキ装置との間の電流経路に設けられたブレーキ主接点のオンオフを制御することにより、前記第1のブレーキコイル及び第2のブレーキコイルに対する通電制御を行うブレーキ制御回路と、
前記ブレーキ主接点と前記第1のブレーキコイルとの間に介挿された第1のブレーキコイル用接点、及び前記ブレーキ主接点と前記第2のブレーキコイルとの間に介挿された第2のブレーキコイル用接点を有するスイッチ回路と、
を備えたことを特徴とするエレベータのダブルブレーキ制御システム。 - ブレーキ性能確認指令が入力された場合、前記ブレーキ制御回路に対して前記ブレーキ主接点をオン状態に維持することを指令すると共に、前記第1のブレーキコイル用接点又は第2のブレーキコイル用接点のうちのいずれか一方のみに所定時間通電を行った状態でブレーキ作動の正常又は異常を判別し、その後に他方のみに所定時間通電を行った状態でブレーキ作動の正常又は異常を判別するブレーキ性能確認制御回路を、
備えたことを特徴とする請求項1記載のエレベータのダブルブレーキ制御システム。
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