JP5318463B2 - 微粒子の製造方法およびそれに用いる製造装置 - Google Patents

微粒子の製造方法およびそれに用いる製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、微粒子の製造方法およびそれに用いる製造装置に関する。より詳しくは、電子部品用として好適な分散性に優れた微粒子の熱プラズマを用いた製造方法およびそれに用いる製造装置に関する。
近年の技術の多様化により、高周波部品等に使用される誘電体微粒子や電極用微粒子、或いは半導体基板用に用いられる導電性に優れた絶縁性を有する微粒子など、優れた特性を有する微粒子が要求されている。
例えば、積層セラミックコンデンサ(MLCC)においては、要求されている特性のひとつとしてMLCC用電極材料の薄膜化に対応する小粒径化がある。材料としては主にニッケル微粒子が用いられており、次世代のMLCC用として粒径200nm以下で分散性の良い高品質の微粒子が要求されている。
従来、微粒子の合成や処理において、様々な加熱手段を用いた製造方法が採用されている。その加熱手段の発熱源としては、高周波プラズマ、アークプラズマ、抵抗加熱、レーザー、バーナー等が使用されているが、この中でも特に高温への加熱が可能な高周波プラズマが有用である。高周波プラズマでは、加熱コイルに高周波電流を流し、プラズマフレーム(プラズマ炎)を発生させる。このようなプラズマフレームの温度は2000℃以上、最大で10000℃と高温であるため、プラズマフレーム内に微粒子原料粉末を供給することによって、瞬時に蒸発して蒸気となり、その蒸気はプラズマフレーム尾端での急冷により微粒子化される。
この熱プラズマを用いた金属、酸化物など、様々な材料の微粒子の製造方法が開示されている。例えば、プラズマ炎尾部に、水平面上で半径方向に対し45°以上の角度で旋回流を供給し、かつ旋回流のガス供給量をプラズマ炎に供給するガス供給量の総計の50%以下とし、旋回流の向きを水平面から下方向の傾角60°以下とするか、総計の50%以上とし、旋回流の向きを水平面から下方向の傾角45°以下とすることによる高周波プラズマ流の均質化方法が特許文献1に開示されている。
また、特許文献2には、チャンバ内に設けられた加熱領域において、回収方向へ向かう方向に対して交差する方向へ旋回気流を形成するようにガスを供給して処理粉末を加熱領域に滞留させることにより、単結晶等の優れた特性を有する粉末を製造する方法が開示されている。
回収率を改善した粉末の製造方法として、発熱源に熱プラズマ以外を用いた製造方法であるが、旋回流を用いた製造方法が特許文献3に開示されている。特許文献3においては、球状化バーナーを炉頂部に垂直方向下向きに備えた縦型球状化炉において、円筒状の炉内壁にそって接線方向下向きに遮断空気を導入する遮断空気導入孔を有した無機質球状化粒子の製造装置が開示されている。この製造装置では、炉内壁の表面に渦巻状の下降気流からなる空気層を形成できるため、炉内で生成した球状化処理物が炉内壁に付着して堆積することを防止できるとしている。
特開2004−213942号公報 特開2002−336688号公報 特開平10−85577号公報
しかしながら、この特許文献1においては、プラズマの均質化により、微粒子生成時の粒径、結晶構造、化学組成の分布の改善について開示されているものの、微粒子生成後に生じる凝集等については考慮されておらず、最終的な回収まで考慮した微粒子の粒径分布の改善までは開示されていない。
特許文献2で提案されている製造方法は、粉末の球状化と結晶性の改善を目的としており、粒度分布の改善を考慮したものではなく、また、得られた粉末の平均粒径は、0.8μm以上であり、近年要求されている微粒子を製造する方法としては適したものではない。
また、特許文献3の製造装置でも、微粒子の製造時に生じる凝集等について考慮されたものではなく、また、加熱方法としてバーナーを用いていることから、近年要求されている微粒子の製造に適用できる可能は低い。
更に、これまでの特性面からの要求ばかりでなく、コストの面でも年々、低コスト化が要求されており、微粒子を効率よく製造できる方法が期待されている。高周波プラズマによって製造された微粒子は結晶性が高く、例えばMLCCで用いる場合、熱収縮開始温度が高くできるなどの利点があり注目されているが、微粒子製造後の回収率が低く、コストが高くなるので、回収率の向上は重要な課題となっている。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、プラズマを用いる微粒子の製造方法において、分散性に優れた微粒子を得ることができ、かつその微粒子を高効率で回収できる製造方法および、その製造方法に用いる製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者はプラズマを用いた微粒子の製造方法における分散性の改善について鋭意検討を行ったところ、プラズマで生成した微粒子の移動を制御すること、そのために生成した微粒子を旋回流としたガス気流に乗せて微粒子回収装置へと搬送することが重要であることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明の第一の発明である微粒子の製造方法は、微粒子原料を熱プラズマにより微粒子成分蒸気とし、前記微粒子成分蒸気をプラズマ炎(プラズマフレーム)尾部で凝縮し、プラズマ炎領域外で微粒子を生成させた後、前記微粒子をガス気流を介して微粒子回収装置へ搬送して前記微粒子を回収する微粒子の製造方法において、前記ガス気流は、プラズマ炎に対して円周方向及び放出方向に設置された複数の旋回流形成用ガス供給口から供給され、前記プラズマ炎領域外を旋回しながら、前記微粒子を前記プラズマ炎尾部から凝集が起きない低温領域へと搬送する旋回流であり、前記旋回流が前記プラズマ炎の中心軸の延長線を回転軸として前記微粒子回収装置方向に螺旋状に旋回するものである。
なお、その旋回流の形成は、プラズマ炎の中心軸の延長線を回転軸とした円周方向に旋回流形成用ガスを供給して形成されるものであり、また、使用する熱プラズマは、高周波誘導プラズマであることが望ましい。
ところで、旋回流形成用ガスは、プラズマ炎の中心軸の延長線である旋回流の回転軸に垂直な円周上において、半径方向に対して45〜85°、円周面から前記プラズマ炎の放出方向に30〜60°の角度に供給されることで要求される旋回流を形成する。
また、旋回流形成用ガスは、プラズマガス、シースガスおよび微粒子原料供給用ガスの合計に対して100〜5000%の範囲で供給され、更にプラズマガス、シースガスおよび原料供給用ガスとともに微粒子生成場と微粒子回収装置の間を循環され、且つ旋回流形成用ガスの一部が排出されて微粒子生成場の雰囲気圧力を調整するものである。
本発明の第二の発明である微粒子製造装置は、プラズマ炎を発生する熱プラズマ装置を備えるプラズマ炎の中心軸と一致する軸を中心軸とする円筒状の微粒子発生室と、微粒子発生室の熱プラズマ装置と対向する側に連結部を介して備わる微粒子回収装置と、その微粒子発生室内壁面において、円周上及びプラズマ炎の放出方向に設置された複数の前記微粒子発生室の円周方向に旋回流形成用ガスを供給するガス供給口を備え、プラズマ炎の中心軸の延長線を中心軸とした螺旋状の旋回流を形成する手段と、プラズマ炎領域外に形成される螺旋状の旋回流により微粒子発生室内で生成した微粒子をプラズマ尾炎部からプラズマ炎領域外の方向のみに搬送する手段とを備えた微粒子製造装置であることを特徴とするものである。
更に、その熱プラズマ装置が、高周波誘導プラズマ装置であることを特徴とするものである。
更に、ガス供給口は、微粒子発生室の半径方向に対する角αが45〜85°、中心軸の垂直面からプラズマ炎の放出方向に対する角βが30〜60°で設置されているものである。
また、旋回流形成用ガス、プラズマガス、シースガス及び原料供給用ガスを循環させて用いる手段と、旋回流形成用ガスの一部を排出して微粒子生成場の雰囲気圧力を調整する手段とを備えたことを特徴としている。
本発明の製造方法及びその製造装置によれば、プラズマを用い、分散性に優れた微粒子を得ることができると同時に所望の粒径を有する微粒子のみを極めて高い生産性をもって製造でき、また、微粒子の回収も高効率で行なうことを可能とし、工業的に顕著な効果を奏するものである。
以下に、本発明の微粒子の製造方法及び微粒子製造装置について図を用いて説明する。
図1は、本発明に係る微粒子製造装置及び微粒子の製造方法の流れの一例を示す図である。図2は、図1の熱プラズマ装置1及び微粒子発生室7の部分拡大断面図である。図3は、微粒子発生室内における旋回流形成のためのガス供給口設置位置を説明する図である。
本発明の骨子は、プラズマで生成した後の微粒子の移動を適正に制御すること、即ち生成後の微粒子を速やかに旋回流としたガス流に乗せて微粒子回収装置へと搬送することにある。
[微粒子の製造方法]
熱プラズマによる微粒子の製造方法は、熱プラズマによってあらゆる物質を気化させ、得られた蒸気を凝縮させて微粒子化する方法であり、高周波誘導プラズマやアークプラズマのような熱プラズマは、プラズマ炎領域が10000℃以上の温度を有するため、その内部に導入された微粒子原料は瞬時に気化する。
以下に、本発明の製造方法をニッケル微粒子の製造を例として説明する。
熱プラズマによって気化したニッケル蒸気は、急冷凝縮して微粒子化する。即ち、熱プラズマは外部加熱方式等と比較すると高温領域が狭いため、気化したニッケル蒸気はプラズマ炎尾部6bへの移動中に凝縮し、プラズマ炎6aから出ると急冷凝固されるため、強制的な冷却を行わなくても微粒子化されるので、プラズマ炎6aである高温領域から出る際、如何に冷却するか、或いは高温領域の滞留時間を如何に短く制御できるかが重要となってくる。
一方、ニッケル微粒子がプラズマ炎内へ再突入すると微粒子が再溶融して微粒子同士が結合して粗大粒子が生成してしまう。特に、ニッケルのような材料は、粒径がサブミクロンサイズになると300〜400℃という低い温度でも融着してネッキングを起こす恐れがあるため、微粒子がプラズマ炎近傍の融着可能な温度領域へ再突入すると、ネッキングを含む粒子同士の凝集が起こる。このため、従来の製造方法で行われているように高温領域の滞留時間を短く制御するのみでなく、微粒子を高温領域から凝集が起きない低温領域のみに素早く移動させること、即ち、プラズマ炎尾部6bからプラズマ炎領域外6cの方向のみに短時間で搬送することが必要である。
以上のように、高温領域の滞留時間を短く制御するのみでなく、熱プラズマで生成した後の微粒子の移動、即ち低温領域であるプラズマ炎領域外6cへの速やかな搬送を制御することにより、所望の粒径を有し分散性に優れた微粒子を効率よく得ることができる。
ここで、微粒子の移動、即ち搬送は、生成した微粒子を、旋回流としたガス気流に乗せることで容易に行うことができる。これは、ガス気流をプラズマ炎尾部6bからプラズマ領域外6cの方向へ旋回しながら進む気流、すなわち、プラズマ炎尾部6bからプラズマ炎領域外6cの方向への旋回流とすることで、気流の乱れなくなり、プラズマ炎尾部6bからプラズマ炎領域外6cの方向のみに移動させることができる。
一方、ガス気流をプラズマ炎尾部6bからプラズマ炎領域外6cの方向へ直線的な気流、例えば、プラズマ炎外周からプラズマ炎放出方向にガスを送り込んだ場合、ガス気流に渦流(逆流)が起こり、プラズマ炎内あるいは近傍の融着可能な温度領域に、生成した微粒子が再突入するため、ネッキングを含む凝集が起こってしまい粗大化を招く。
ニッケル微粒子の場合、微粒子同士の融着によるネッキングを防ぐためにも、微粒子回収装置に繋がる微粒子発生室の出口配管30a付近の温度を300℃以下、好ましくは30〜300℃になるようにする。本発明例でも、出口配管30a付近に設置した熱電対8による測定で確認している。
一方、比較例においては、ガスの滞留時間が長いため微粒子発生室壁面7dからの冷却効果を受け100℃以下にすることができるが、ガス気流の制御がされていないため、渦流が起こり、プラズマ炎内或いは近傍の高温領域へ微粒子が再突入するため、微粒子のネッキングを含む凝集が起こってしまう。
ニッケル微粒子以外の金属微粒子或いはセラミック微粒子などにおいても粒子の粗大化或いは凝集の起こるメカニズムは同様であり、旋回流を制御することにより所望の粒径を有し分散性に優れた微粒子を同様に得ることができる。
本発明の微粒子の製造方法に用いる熱プラズマは、特に限定されるものではなく、高周波誘導プラズマやアークプラズマなど高温のプラズマ炎が得られる熱プラズマであればよいが、高周波誘導プラズマを用いることが好ましい。高周波誘導プラズマは電極からの不純物の混入がなく、安定した熱プラズマが得られることから、高純度で粗粒の混入が少ない微粒子が得られる。
また、旋回流については、プラズマ炎6aの中心軸の延長線を旋回の中心軸として螺旋状に旋回するように形成させることが好ましい。この延長線を中心軸として旋回流を形成させることにより、ガス気流の渦流(逆流)発生を防止することができ、粒子の粗大化或いは凝集を防止するとともに、熱プラズマを安定化させ、より均一化した粒径の微粒子を得ることが可能となる。旋回流の中心軸がプラズマ炎6aの中心軸の延長線からずれると、ガス気流に渦流が発生する場合があり好ましくない。
このような旋回流の形成は、円筒状の微粒子生成室7の中心軸、即ちプラズマ炎の中心軸の延長線を中心軸zとした円周方向に、旋回流形成用ガス5aを供給することで、旋回流を形成する。旋回流形成用ガス5aを、このように円周方向に供給することにより、プラズマの中心軸の延長線を中心軸とする旋回流が容易に形成されるもので、渦流の発生も防止することができる。
旋回流形成用ガス5aは、図3(a)、(b)に示すように、プラズマ炎6aの中心軸の延長線を中心軸zに垂直な円周面xにおいて、半径方向(図3(a)矢印)に対する角度αが45〜85°の角度で供給することが好ましく、60〜70°の角度で供給することがより好ましい。また、円周面xからプラズマ炎6aの放出方向に対する角度βが30〜60°の角度で供給することが好ましく、40〜50°の角度で供給することがより好ましい。
旋回流形成用ガス5aを半径方向に対して45〜85°、円周面からプラズマ炎6aの放出方向に30〜60°で供給することでプラズマ炎尾部6bからプラズマ炎領域外6cの方向への旋回流を効率よく安定して形成することができる。
尚、旋回流形成用ガス5aを半径方向に対して45°未満の角度で供給すると、旋回流が十分に形成されないばかりかプラズマ炎6aを不安定にさせ均一な粒径の粒子が得られない場合がある。また、半径方向に対して85°を越えても旋回流が十分に形成されないばかりか微粒子発生室内壁と干渉して過流が発生する場合があり好ましくない。
また、旋回流形成用ガス5aを円周面からプラズマ炎6aの放出方向に30°未満で供給すると、プラズマ炎尾部6bからプラズマ炎領域外6cの方向への流れが小さく、プラズマ炎内或いは近傍の融着可能な温度領域へ再突入する微粒子がある場合があり好ましくない。円周面からプラズマ炎6aの放出方向に60°を越えて供給すると、旋回流が十分に形成されない場合がある。
本発明の製造方法では、旋回流形成用ガス5aは、プラズマガス2a、シースガス3aおよび原料供給用ガス4aの合計に対して100〜5000%、より好ましくは500〜1500%の範囲で供給することが好ましい。
旋回流形成用ガスの供給量が、プラズマガス2a、シースガス3aおよび原料供給用ガス4aの合計に対して100%未満の場合は、微粒子生成後の冷却が十分でなくなり得られる微粒子の分散性が悪く、回収率が低くなる場合がある。一方、5000%を越えると、プラズマ炎6aが不安定になる場合がある。また、装置上、大掛かりになるため非現実的であり、コスト高になるため好ましくない。
旋回流形成用ガス5aは、プラズマガス2a、シースガス3aおよび原料供給用ガス4aと一緒に循環させて使用され、更に旋回流形成用ガス5aの一部を排出させて微粒子生成場の雰囲気圧力を調整することが好ましい。
旋回流形成用ガス5aは、その供給量が多く循環させない場合はコスト高となり好ましくない。ガスを循環させて用いる場合、プラズマガス2a、シースガス3aおよび原料供給用ガス4aを新たに供給していくと系内の圧力が高くなり過ぎてしまう。従って、プラズマガス2a、シースガス3aおよび原料供給用ガス4aは、自動圧力調整バルブ14にて制御して排出し、微粒子生成場の雰囲気圧力および流量を制御することが好ましい。圧力および流量を制御することによって、プラズマ炎を安定化させるとともに旋回流を十分な流量として微粒子がネッキングを起こさない領域まで冷却させることができ、粒径が均一で分散性に優れた微粒子を得ることができる。
本発明の製造方法に用いる原料は、原料供給用ガス4aによって搬送可能な粉末であれば特に限定されるものではなく、単体粉、化合物粉のいずれでもよい。取り扱いの容易さとガスによる搬送を考慮して、原料粉末の粒径は0.5〜20μmとすることが好ましい。更に1〜10μmにすることがより好ましい。また、複数の元素を含む微粒子を製造する場合、得ようとする微粒子と同様の組成の粉末を用いてもよく、各元素を含む粉末を混合して用いてもよい。更に、原料粉末によっては安定供給するのが難しい場合があり、その場合はスラリー状にしてもよい。反応系で用いる場合は、ガス状の原料を用いても良い。
旋回流形成用ガス5a、プラズマガス2a、シースガス3a及び原料供給用ガス4aは、熱プラズマによる微粒子の製造に通常用いられるガスであれば特に問題ない。すなわち、容易に酸化する微粒子、例えば、金属微粒子の製造においては、不活性ガスあるいは還元性ガスを用いれば良く、また、化合物微粒子の製造では、化合物が分解しない雰囲気ガス、例えば、酸化物微粒子の製造においては酸化性ガスを用いるとよい。
例えば、実施例のようなニッケル微粒子の製造においては、原料は金属ニッケル粉、ニッケル化合物粉のいずれを使用しても良い。特に酸化物を使用する場合、ニッケル蒸気が凝縮中に化合物元素、特に酸素と再結合する可能性があるが、微粒子の生成を不活性ガス及び水素ガスを含む還元性雰囲気中で行うことにより、酸素との結合が阻害されニッケルの微粒子を得ることができる。
尚、ニッケル微粒子などの活性な微粒子は、大気中では発火の恐れがあるため、酸素を含む不活性ガス雰囲気、例えばアルゴン−1〜5%酸素雰囲気中において、一定時間保持して酸化する徐酸化処理を行うことが好ましい。また、水洗による除酸化処理後、乾燥させても良い。この徐酸化処理により、例えば、ニッケル微粒子においては、表面に酸化物の薄膜が形成された微粒子が得られる。このニッケル酸化物の薄膜が表面に形成されたニッケル微粒子は、表面が安定しているため発火の恐れがなく、取り扱いが極めて容易になる。
[製造装置]
次に、本発明の微粒子製造装置について図を用いて詳細する。
図1は、本発明の微粒子製造装置の一例及び製造の流れを示す図である。図2は、図1のプラズマ装置1及び微粒子生成室7の拡大断面図である。
図1、図2において、1はプラズマ装置、2はプラズマガス供給口、2aはプラズマガス、3はシースガス供給口、3aはシースガス、4は原料粉末供給口、4aは原料供給用ガス、5aは旋回流形成用ガス、6aはプラズマ炎、6bはプラズマ炎尾部、6cはプラズマ炎領域外、7は微粒子発生室、7bは微粒子発生室下部、7cは微粒子発生室底部、7dは微粒子発生室壁面、8は熱電対、9はサイクロン、10は微粒子回収装置、11はガス供給口、12はサージタンク、13は循環用ポンプ、14は自動圧力調整バルブ、15はガスヘッダー、16は熱交換器、20は微粒子、30は配管、30aは出口配管、100は微粒子製造装置である。
本発明の微粒子製造装置100は、微粒子発生室7にプラズマ装置1(プラズマトーチ)を備え付け、微粒子発生室7は配管30を介して微粒子回収装置10と連結されており、プラズマ装置1に供給されるガス(2a、3a、4a)及び微粒子発生室7へ供給される旋回流形成用ガス5aにより発生する旋回流のガス気流により、微粒子発生室内7で生成した微粒子20を微粒子回収装置10へ搬送し、微粒子20を微粒子回収装置10にて回収する構造となっている。微粒子回収装置10としては、微粒子20の回収に適したバグフィルターなどが用いられる。また、プラズマ装置1は、高周波誘導プラズマ装置とすることが好ましく、微粒子のプラズマ炎内あるいは近傍の融着可能な温度領域へ再突入を防止するため、微粒子発生室7の上方に備え付けることが好ましい。
プラズマ装置1と対向する側の微粒子発生室7、即ち、図1の実施形態では微粒子発生室下部7bで微粒子回収装置10と連結部、ここでは出口配管30a及び配管30を介して連結されている。更に、微粒子発生室下部7bの側面に出口配管30aを取り付けることが好ましい。微粒子発生室下部7bで微粒子回収装置10と連結することで微粒子発生室上部7aのプラズマ装置1で生成した微粒子20が十分に冷却されてから微粒子回収装置10に搬送され、微粒子20の凝集をも防止することができる。また、微粒子発生室下部7bの側面で連結することにより、未蒸発の原料や粒子生成過程での凝集を含む粗大粒子を微粒子発生室底部7cで捕捉することができ、得られる微粒子中への粗大粒子の混入を防止することができる。
また、微粒子発生室7と微粒子回収装置10の中間にはサイクロン9を設置することが好ましい。サイクロン9によって粗大粒子が細くされ、微粒子回収装置10で回収される微粒子20への粗大粒子の混入を防止することができる。
微粒子発生室7は、プラズマ炎6aの中心軸zと中心軸が一致した円筒状の構造となっており、下部は円錐状に直径が細くなった構造としている。このような円筒状構造とすることで、プラズマ炎領域外6cのガス気流が制御し易くなり、効率よく旋回流を形成させることができ、その旋回流において過流の発生を防止することができる。また、中心軸を一致させることで旋回流によるプラズマ炎6aの乱れを防止して、微粒子の生成を安定させて粗大粒子の生成を防止することができる。更に、円筒状構造と旋回流の効果により、微粒子発生室壁面7dへの微粒子を防止することができ、微粒子の回収率を大幅に向上させることを可能とする。
旋回流は、図2のプラズマ炎領域外6cのA−A面下部において、ガス気流を制御して形成するもので、旋回流形成用ガス5aを微粒子発生室7内において、ガス旋回方向に供給できる構造となっていて、適正な供給によりガス気流を制御することができる。旋回流形成用ガス5aの供給を調整することで、旋回流により微粒子20をプラズマ炎尾部6bからプラズマ炎領域外6cの方向のみに移動させることができる。
旋回流形成用ガス5aのガス供給口11は、微粒子発生室7の外周面から室内に向けて、円周上及びプラズマ炎の放出方向に複数個設置することが好ましい。複数個設置することで、旋回流をより安定させて形成することができる。このガス供給口11より供給する旋回流形成用ガス5aを調整することで、プラズマ炎6aの中心軸zの延長線を中心軸とする旋回流を形成することができる。
各々のガス供給口11からのガス流量を調整することによって粒径制御、分散性制御ができ、回収率を向上させることができる。そのガス供給口11の本数および設置位置は、微粒子発生室7の大きさから見積もって最適化すればよい。具体的には、ガス供給口11を微粒子発生室7の半径方向に対して45〜85°(各α)に設置することが好ましく、より好ましくは60〜70°に設置する。また、中心軸の垂直面からプラズマ炎6aの放出方向に30〜60°の角度(各β)で設置することが好ましく、40〜50°の角度で設置することがより好ましい。
旋回流形成用ガス5aは、プラズマガス2a、シースガス3a及び原料供給用ガス4aと共に循環させて用いる構造とすることが好ましい。微粒子回収装置10は、途中にサージタンク12と循環用ポンプ13を介して配管30によってガス供給口11と連結されている。微粒子回収装置10から排出されたガスは、循環用ポンプ13によって流量が調整されてガス供給口11に送られ、旋回流形成用ガス5aとして循環使用される。
この循環用ポンプ13とガス供給口11の間には、自動圧力調整バルブ14を設置することが好ましい。圧力調整バルブ14により、旋回流形成用ガス5aの一部を排出させて微粒子生成場の雰囲気圧力を調整することができる。また、自動圧力調整バルブ14とガス供給口11の間には、ガスヘッダー15を設置することが好ましい。ガスヘッダー15により旋回流形成用ガス量の変動が防止され、旋回流を安定させることができる。
更に、循環用ポンプ13の入口側には熱交換器16を設置することが好ましい。旋回流形成用ガス5aが微粒子20の冷却ガスも兼ねていることから、連続稼動した場合、旋回流形成用ガス5aの温度が上昇する。そこで、熱交換器16を設置することで、旋回流形成用ガス5aの温度上昇を抑制して微粒子20に対する十分な冷却効果を得る。
以上、微粒子製造方法及び微粒子製造装置を詳細したが、本発明によれば、次世代の積層セラミックコンデンサ用電極材料に用いられると予想される200nm以下のニッケル微粒子を得ることができ、しかも、凝縮により微粒子化させるため、結晶性の高いニッケル微粒子を容易に得ることができる。従って、焼結体の熱収縮特性改善にも有利であり、表面に有機物、分散剤などにより表面を被覆されていないため、ペースト等の作製が容易で、焼結時にも均一に収縮が起こり、クラック等の発生も防止することができるニッケル微粒子が得られるものである。
以下に、本発明による微粒子の製造方法および製造装置を、更に実施例を用いて詳細に説明するが、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。
本発明の実施例においては、図1、図2、図3に示す製造装置を用い、ニッケル微粒子を製造した。
プラズマ装置1には、最高入力200kWの高周波プラズマ微粒子製造装置(高周波プラズマ発振機:日本電子社製、TP―12020)を用い、微粒子発生室7として内径600mm、円柱部の長さ800mmの円筒状微粒子発生室を用いた。また、旋回流形成用ガスのガス供給口11は微粒子発生室7の円周方向に均等に4箇所、円筒部の長さ方向に5箇所の合計20箇所設置した。
また、プラズマガス供給口2からは、アルゴンガスを50〜200リットル/分及び水素ガスを0〜50リットル/分の流量で混合したプラズマガス2a、シースガス供給口3からは、アルゴンガスを0〜200リットル/分及び水素ガスを0〜50リットル/分の流量で混合したシースガス3aを供給した。シースガス3aとプラズマガス2aの比率は、シースガス:プラズマガス=6:4〜10:0で調整した。プラズマ装置1に50〜170kWの入力で高周波プラズマを点火して、安定したプラズマ炎6aを得た。旋回流形成用ガス5aは、プラズマガス2a、シースガス3aおよび原料供給用ガス4aと共に循環して用い、その際、熱プラズマに使用される全ガスの100〜5000%の量を供給した。
実施例における各種特性の測定は以下の方法を用いて行なっている。
(1)走査型電子顕微鏡(SEM)観察
走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製、S−4700:以下FE−SEMと記載)を用いて観察した。
(2)比表面積径
多検体BET比表面積測定装置(ユアサアイオニクス(株)製、Multisorb―16)を用いて比表面積を測定し、比表面積径に換算した。
(3)結晶子サイズ
X線回折装置(PANalytical製、X‘PertPRO:以下XRDと記載)を用いて測定した。
(4)粒度分布測定
ニッケル微粒子を約0.1g採取し、分散媒として0.2質量%のヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を約50ml添加した後、超音波ホモジナイザー(株式会社日本精機製作所社製、US−300T)により、300μAの出力で30秒〜5分間分散させてサンプル液を調製した。粒度分布はレーザー回折法(日機装(株)製、MICROTRAC HRA MODEL:9320−X100)によりサンプル液を測定した。平均粒径は、体積積算で50%の値(D50)を用いた。
[実施例1]
プラズマガス供給口2からアルゴンガス50リットル/分及び水素ガス6.4リットル/分の流量で混合したプラズマガス2a、シースガス供給口3からシースガス3aとしてアルゴンガスを110リットル/分で供給し、プラズマ装置1に約60kWの入力で高周波プラズマを点火して、安定したプラズマ炎6aを得た。このときの雰囲気圧力は、自動圧力調整バルブにより60kPaに調整した。
原料粉末供給口4から、原料供給用ガス4a(アルゴン15リットル/分)によりニッケル粉末((株)高純度化学研究所製、ニッケル、Ni、NIE02PB、粒径2〜3μm)を導入して、約20g/分の割合でプラズマ炎6aの内部に供給した。このプラズマ炎6aは10000℃以上であるため、原料粉末は瞬時に蒸発気化し、温度が低くなるプラズマ炎尾部6bで凝縮し、微粒子化した。旋回流形成用ガス5aとしての循環ガスの流量は、1,400リットル/分(ノズル出口流速:約39m/秒、流量比:770%、20箇所の旋回ガス用ノズル11:各70リットル/分)とし、循環用ポンプ13により循環して使用した。微粒子発生室内の雰囲気温度は、熱電対8で測定したところ150〜200℃であった。
得られたニッケル微粒子20は、配管30内を搬送されてサイクロン9を経由して、大気雰囲気に暴露することなく回収装置10に到達した。さらに、得られたニッケル微粒子20は、回収装置10内にて、アルゴン−10%空気(約2%酸素)雰囲気中で約20時間保持する徐酸化処理を行った後、装置から回収した。ニッケル微粒子の回収率は、投入した原料に対して78%であった。
図4に回収したニッケル微粒子のSEM観察結果を示す。このSEM観察結果を用いて500点の粒径を測定した結果、平均粒径は174nmであった。また、比表面積径では172nmであり、SEM観察からの粒径と同等であった。粒度分布測定による粒径分布としては36nm〜650nmであり、平均粒径は、D50=403nmであることからも分散性の良い物ができているのがわかる。
このニッケル微粒子をX線回折(XRD)により解析し、そのXRD測定チャートを図5に示した。結晶子サイズはScherrer法によって算出し、997Åであり、単結晶に近い結晶性のものができていることがわかる。
[実施例2]
旋回流形成用ガス5aとしての循環ガスの流量を700リットル/分(ノズル出口流速:約19m/秒、流量比:385%、20箇所の旋回流用ガス供給口11:各35リットル/分)とした以外は実施例1と同様にしてニッケル微粒子20を得た。微粒子発生室内の雰囲気温度は、250〜300℃であった。また、実施例1と同様のニッケル微粒子の回収率は62%であった。
図6に回収したニッケル微粒子のSEM観察結果を示す。実施例1と同様にして測定したSEM結果を用いた平均粒径は183nmであった。また、比表面積径は234nmであり、SEM観察からの粒径と比較するとやや比表面積径が大きい結果となった。一方、粒度分布測定による粒径分布としては38nm〜820nmと、最大粒径も1μm以下であり、平均粒径は、D50=518nmであることからも分散性の良いものができている。
更に、このニッケル微粒子をXRD測定し、結晶子サイズはScherrer法によって算出したところ、1171Åであり、単結晶に近い結晶性のものができていることがわかる。
[比較例1]
旋回流形成用ガス5aを供給しなかった以外は実施例1と同様に行い、ニッケル微粒子20を得た。微粒子発生室7内の雰囲気温度は、40〜50℃であった。また、実施例1と同様のニッケル微粒子の回収率は48%と低いものであった。更に、微粒子発生室内、搬送配管内で微粒子が瞬時に付着し、連続操業ができない状態となってしまった。
図7に回収したニッケル微粒子のSEM観察結果を示す。実施例1と同様にして測定したSEM結果を用いた平均粒径は、186nmであった。また、比表面積径では277nmとSEM観察からの粒径より大きく、SEM観察結果からもネッキングを伴う凝集が起こっていることが確認できる。さらに、粒度分布測定による粒径分布としても30nm〜1.5μmと粒度分布が大きく、最大粒径も1μm以上の粗粒が含まれており、平均粒径、D50=910nmで凝集が進んでいることがわかる。
図1は、本発明の微粒子製造装置の一例及び製造の流れを示す図である 図1の微粒子製造装置の部分拡大断面図である。 微粒子発生室内における旋回流形成のためのガス供給口設置位置を説明する図で、(a)は微粒子発生室円周方向、(b)はプラズマ炎の放出方向における説明図である。 実施例1により得られたニッケル微粒子のSEM観察結果である。 実施例1により得られたニッケル微粒子のXRDチャートである。 実施例2により得られたニッケル微粒子のSEM観察結果である。 比較例1により得られたニッケル微粒子のSEM観察結果である。
符号の説明
1 プラズマ装置(プラズマトーチ)
2 プラズマガス供給口
2a プラズマガス
3 シースガス供給口
3a シースガス
4 原料粉末供給口
4a 原料供給用ガス
5a 旋回流形成用ガス
6a プラズマ炎
6b プラズマ炎尾部
6c プラズマ炎領域外
7 微粒子発生室
7a 微粒子発生室上部
7b 微粒子発生室下部、
7c 微粒子発生室底部
7d 微粒子発生室壁面
8 熱電対
9 サイクロン
10 回収装置
11 ガス供給口
12 サージタンク
13 循環用ポンプ
14 自動圧力調整バルブ
15 ガスヘッダー
16 熱交換器
20 微粒子
30 配管
30a 出口配管
100 微粒子製造装置

Claims (10)

  1. 微粒子原料を熱プラズマにより微粒子成分蒸気とし、前記微粒子成分蒸気をプラズマ炎(プラズマフレーム)尾部で凝縮し、プラズマ炎領域外で微粒子を生成させた後、前記微粒子をガス気流を介して微粒子回収装置へ搬送して前記微粒子を回収する微粒子の製造方法において、
    前記ガス気流は、プラズマ炎に対して円周方向及び放出方向に設置された複数の旋回流形成用ガス供給口から供給され、前記プラズマ炎領域外を旋回しながら、前記微粒子を前記プラズマ炎尾部から凝集が起きない低温領域へと搬送する旋回流であり、前記旋回流が前記プラズマ炎の中心軸の延長線を回転軸として前記微粒子回収装置方向に螺旋状に旋回することを特徴とする微粒子の製造方法。
  2. 前記熱プラズマが、高周波誘導プラズマであることを特徴とする請求項1に記載の微粒子の製造方法。
  3. 前記旋回流が、前記延長線を回転軸とした円周方向に旋回流形成用ガスが供給されて形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の微粒子の製造方法。
  4. 前記旋回流形成用ガスが、前記回転軸に垂直な円周上において、半径方向に対して45〜85°、円周面から前記プラズマ炎の放出方向に30〜60°の角度で供給されることを特徴とする請求項3に記載の微粒子の製造方法。
  5. 前記旋回流形成用ガスが、プラズマガス、シースガスおよび微粒子原料供給用ガスの合計に対して100〜5000%の範囲で供給されることを特徴とする請求項3または4に記載の微粒子の製造方法。
  6. 前記旋回流形成用ガスが、プラズマガス、シースガスおよび原料供給用ガスとともに微粒子生成場と微粒子回収装置の間を循環され、且つ前記旋回流形成用ガスの一部が排出されて微粒子生成場の雰囲気圧力を調整することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の微粒子の製造方法。
  7. プラズマ炎を発生する熱プラズマ装置を備える前記プラズマ炎の中心軸と一致する軸を中心軸とする円筒状の微粒子発生室と、
    前記微粒子発生室の前記熱プラズマ装置と対向する側に連結部を介して備わる微粒子回収装置と、
    前記微粒子発生室内壁面において、円周上及びプラズマ炎の放出方向に設置された複数の前記微粒子発生室の円周方向に旋回流形成用ガスを供給するガス供給口を備え、プラズマ炎の中心軸の延長線を中心軸とした螺旋状の旋回流を形成する手段と、
    プラズマ炎領域外に形成される螺旋状の旋回流により前記微粒子発生室内で生成した微粒子を、プラズマ尾炎部から前記プラズマ炎領域外の方向のみに搬送する手段と、
    を備えたことを特徴とする微粒子製造装置。
  8. 前記熱プラズマ装置が、高周波誘導プラズマ装置であることを特徴とする請求項7に記載の微粒子製造装置。
  9. 前記ガス供給口が、前記微粒子発生室の半径方向に対する角αが45〜85°、中心軸の垂直面から前記プラズマ炎の放出方向に対する角βが30〜60°で設置されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の微粒子製造装置。
  10. 前記旋回流形成用ガス、プラズマガス、シースガス及び原料供給用ガスを循環させて用いる手段と、
    前記旋回流形成用ガスの一部を排出して微粒子生成場の雰囲気圧力を調整する手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の微粒子製造装置。
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