JP5312866B2 - 集合住宅の防犯構造 - Google Patents

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Description

本発明は、前面道路に隣接する敷地内に建てられた集合住宅の防犯構造であり、空き巣などの賊に、住戸への侵入を躊躇させる効果を期待できる防犯構造に関する。
従来、集合住宅では、火災などの発生時の避難経路を確保するため、または採光用の空間を確保するために、南側に面した窓先にバルコニーを設けたり(特許文献1及び2参照)、1階部分であれば避難用の空地領域が設けられている場合が多い。避難用の空地領域は、居住者が室外に出て物干しなどの作業をする場でもあり、隣接する住戸間の視線を遮りプライバシーを保護するためにパーティションなどを設けるのが一般的である。
style='font-family:"MS 明朝"'>ある。
実公昭63−24726号公報 実開平5−85901号公報
最近の集合住宅の空き巣被害を分析すると、玄関ドアのロック機構にはピッキング防止策が施されてきていることもあって玄関からの侵入が減少し、これに代わって窓からの侵入が増えている。特に、西(東)道路や北道路の敷地内に建てられた集合住宅では、南面に設けられた窓が南側隣地に面するように設けられることが多く、さらにパーテーションがあれば賊が身を隠し易くなってしまうので、道路の通行人の視界に入り難くなり、被害が増加している。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、空き巣などの賊に、住戸への侵入を躊躇させる効果を期待でき、防犯性を向上できる集合住宅の防犯構造を提供することを目的とする。
本発明は、前面道路に接する敷地内に建てられた集合住宅の防犯構造であって、少なくとも1階部分に複数の住戸を有する建物部と、前面道路に面し、且つ複数の住戸の居住者の通常の動線に沿って設けられたステージ通路と、前記複数の住戸の玄関が面しておらず、且つ前記複数の住戸の窓が面している空地領域と、敷地内に備え、ステージ通路の高さは、前面道路の高さよりも高く設定されており、ステージ通路の一部は、空地領域に面しており、ステージ通路を通行する居住者が空地領域を見通せるように構成されていることを特徴とする。
集合住宅に侵入する空き巣などの賊は、怪しまれないようにするために住戸の居住者を装い、または、住戸の居住者を訪ねてきた風を装って集合住宅の敷地内に侵入することが想定される。この場合、賊は居住者の通常の動線を外れて侵入すると、周囲に怪しまれるため、居住者の通常の動線に沿って侵入すると考えられる。本発明では、この通常の動線に沿ってステージ通路が設けられており、このステージ通路の高さは敷地に面する前面道路の高さよりも高く設定されているため、賊はステージ通路を通る際に目立ってしまい、前面道路の通行者等から視認され易くなる。そのため、賊には、そのような危険を冒してまでは侵入したくないという意識が働き、賊に侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。
また、従来から、1階部分の住戸の居室に面した空地領域は、敷地に面する前面道路からの見通しも悪くなり易く、防犯上の死角になり易い。上記構成では、ステージ通路の一部が空地領域に面しており、ステージ通路を通行する居住者が空地領域を見通せるように構成されているため、空地領域に賊が侵入すると、ステージ通路を通る居住者の視界に入り易くなる。賊にとっては、ステージ通路を通る居住者の視界に入り易くなるというのは脅威であり、賊に空地領域への侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。特に、従来の集合住宅では、入居検討者、特に女性の入居検討者が防犯性に劣る1階住戸への入居を拒むことが多く、空き住戸が発生し易くなっていたが、上記構成では、1階住戸の防犯性を向上できるので入居検討者へも積極的に推奨し易くなる。
さらに、建物部は、複数の住戸が所定の方向に連続的に並んで配置されており、ステージ通路の一部は、建物部の妻面側に設けられていると好適である。
さらに、外部専有領域は、隣接する他の住戸との境界から延長して設けられた透視性のないフェンスによって他の住戸の外部専有領域と区画され、採光及び通風が可能フェンスによって外部専有領域以外の空地領域と区画されていると好適である。上記構成では、各住戸の外部専有領域がフェンスで囲まれているため、賊がパーティションの陰に身を隠すことができず、ステージ通路を通行する居住者の視界に入り易くなって賊に空地領域への侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。しかも、各住戸には外部専有領域が確保され居住者が物干しなどの作業場として利用することができる。
また、1階部分の前記複数の住戸のうち、空地領域に面する前記ステージ通路の一部から最も離れた場所に配置された住戸は、他の住戸に比べて空地領域側に突出した突出室部を有しており、突出室部には、ステージ通路の一部に対向して窓が設けられていることを特徴とすることも可能である。室内テラスでは窓を介して採光可能なので、居住者は、室内テラス部でプライバシーを保ちながら、物干しなどの作業が可能であるので、空地領域を物干し場等として利用する際のプライバシー保護のためにパーテーションで区切る必要がなくなる。従って、侵入した賊が身を隠すことができず、ステージ通路を通行する居住者の視界に入り易くなって賊に空地領域への侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。また、空地領域に面する各住戸の窓から賊が侵入しようと考えた場合に、突出室部の窓から空地領域が見渡せるため、賊にとっては、突出室部の窓を介して居住者の視界に入るのではないかとの恐怖心が働くと考えられ、賊が空地領域への侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。
本発明の集合住宅の防犯構造によれば、空き巣などの賊に、住戸への侵入を躊躇させる効果を期待でき、防犯性を向上できる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る集合住宅の1階部分を模式化した断面として示す平面図であり、図2は室内テラスを拡大して示す図であり、図3は防犯構造のステージ通路を拡大して示す側面図である。
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して集合住宅1Aの防犯構造3Aについて説明する。集合住宅1Aは、西側の前面道路5に隣接する矩形の敷地7内に建てられた建物部9を備える。建物部9は、各階四つの住戸11A,11Bからなり、これを二層積み重ねて構成した総2階の建物である。1階部分の各住戸11A,11Bは、平面視で南北に長い矩形であり、各住戸11A,11Bは東西方向に並んで全体として東西に長い矩形の住棟を形成している。
四つの住戸11A,11Bのうち、最も東側の住戸11Bを除く、西側の三つの住戸11Aの間取りなどは実質的に同様であり、北側の外壁面には、玄関扉11aが配置され、南側には、室内テラス13Aが設けられている。室内テラス13A(図2参照)の北側には、居室11bが配置されている。室内テラス13Aと居室11bとは、光の透過性の高い引き違い式の建具11cで仕切られている。
室内テラス13Aの壁面には、掃き出し形式の窓13aが設けられて採光可能になっており、また、タイルなどの耐水性の高い床仕上げが施されて物干しなどの作業場として利用可能な外部的な空間を形成している。
最も東側の住戸11Bは、他の三つの住戸11Aに比べて、南側に突出して突出室部が形成され、この突出室部の一部が、物干しなどの作業場として利用可能な外部的な空間を形成する室内テラス13Bとなっている。室内テラス13Bには、西向きの掃き出し形式の窓13bが設けられている。
建物部9が建てられた敷地7は南北に長い矩形であり、周りを垣根やフェンスなどで囲まれている。敷地7の西側は、南北に延びる前面道路5に接している。また、敷地7の南側、北側及び東側は隣地に接している。敷地7の地盤面Gは、前面道路5よりも数cm程度高く設定されている。
敷地7内には、建物部9を挟んで北隣地側の空地と南隣地側の空地とが形成されている。北隣地側の空地には、通常時に1階住戸の居住者Pや来訪者などが住戸への出入りに使用する共用の外廊下15が形成されている。外廊下15は、上面、すなわち居住者Pなどが歩行する面が、敷地7の地盤面Gよりも3〜40cm程度高い位置となるように仕上げられており、外廊下15の入り口側には、共用玄関17が設けられている。なお、北隣地側の空地には駐輪スペース19なども設けられている。
南隣地側の空地は、地震、火災等の際に居住者Pが玄関11aを経由して避難できない場合に、室内テラス13A,13Bの掃き出し窓13a,13bから脱出して避難が可能な避難通路21になっている。避難通路21は、空地領域に相当する。
前面道路5に接する西側の空地には、前面道路5と外廊下15とを連絡するステージ通路23が設けられている。ステージ通路23は、居住者Pや来訪者が日常的に使用する通常の動線L1に沿って配置された通路である。通常の動線L1とは、集合住宅の設計者が意図した敷地7の出入口Eから建物部9の共用玄関17までのルートであり、本実施形態では、前面道路5から敷地7内へ入るための出入口Eから前面道路5に沿って南北に延在し、建物部9の共用玄関17へと繋がり、さらに共用玄関17から外廊下15へと繋がっている。ステージ通路23は、上面、すなわち居住者Pなどが歩行する面が、敷地7の地盤面Gよりも30〜40cm程度高い位置となるように仕上げられており、共用玄関17を経由して外廊下15に段差無く繋がっている。
敷地7の南西の隅部付近の出入口Eは前面道路5に連絡し、この出入口Eにはステージ通路23に繋がるステップ(階段)25が設けられている。ステップ25の最上段はステージ通路23の一部23aに連絡するようになっている。このステージ通路23の一部23aは、避難通路21に面している。ステージ通路23と避難通路21との間には、見通しの良い縦格子状のフェンス27が設けられている。住戸11A,11Bの居住者Pや来訪者は、ステップ25を昇ってステージ通路23の一部23aに到達すると、正面に避難通路21を臨むことなり、避難通路21を見通すことができる。
ステップ25を昇ってステージ通路23に到達した居住者Pや来訪者は、ステージ通路23上を南から北の端まで進んで共用玄関17を通る。その後、右側(東側)に折れて外廊下15に入り、外廊下15を経由して各住戸11A,11Bの玄関11aに到達する。
1階部分の四つの住戸11A,11Bのうち、最も東側の住戸11Bは、ステージ通路23の一部23aから最も離れた場所に配置されており、この住戸11Bは、避難通路21側に突出した室内テラス13Bを有している。室内テラス13Bには、ステージ通路23の一部23aに対向して窓13bが設けられている。室内テラス13B内で物干しなどの作業を行う居住者Pは、窓13bを介して避難通路21を臨むことが出来るようになっている。本実施形態では、建物部9及びステージ通路23によって集合住宅1Aの防犯構造3Aが構成される。
以上の集合住宅1Aの防犯構造3Aの作用、効果について説明する。集合住宅1Aに侵入する空き巣などの賊は、怪しまれないようにするために住戸11A,11Bの居住者Pを装い、または、住戸11A,11Bの居住者Pを訪ねてきた風を装って集合住宅1Aの敷地7内に侵入することが想定される。この場合、賊は、居住者P11A,11Bの通常の動線L1を外れて侵入すると周囲に怪しまれるため、居住者Pの通常の動線L1に沿って侵入すると考えられる。本実施形態に係る集合住宅1Aの防犯構造3Aでは、この通常の動線L1に沿ってステージ通路23が設けられており、このステージ通路23は敷地7に隣接する前面道路5よりも高い位置に配置されているため、賊はステージ通路23を通る際に、どうしても高い位置を通過することになって目立ってしまい、前面道路5の通行者等から視認され易くなる。そのため、賊には、そのような危険を冒してまでは侵入したくないという意識が働き、賊に侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。
また、従来から、1階部分の住戸に面した避難通路は、敷地に面する前面道路からの見通しも悪くなり易く、防犯上の死角になり易い。本実施形態では、ステージ通路23の一部23aが避難通路21に隣接しており、ステージ通路23の高さは、居住者Pが避難通路21を見通せる高さに規定されているため、避難通路21に賊が侵入すると、ステージ通路23を通る居住者Pの視界に入り易くなる。賊にとっては、ステージ通路23を通る居住者Pの視界に入り易くなるというのは脅威であり、賊に避難通路21への侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。特に、従来の集合住宅では、1階住戸の防犯性が上階の住戸に比べて劣るので、入居検討者、特に女性の入居検討者が1階住戸への入居を拒むことが多く、空き住戸が発生し易くなっていた。しかしながら、本実施形態では、1階住戸11A,11Bの防犯性を向上できるので入居検討者へも積極的に推奨し易くなる。
さらに、本実施形態では、1階部分の複数の住戸11A,11Bそれぞれには、避難通路21に面した窓13a,13bが設けられ、窓13a,13bの内側には、窓13a,13bを介して採光可能な室内テラス13Aが設けられている。室内テラス13Aでは窓13a,13bを介して採光可能なので、居住者Pは、室内テラス13Aでプライバシーを保護されながら、物干しなどの作業が可能である。さらに、例えば、物干し場などをプライバシーを保護するためにパーテーションで区切っているような場合に比べて、死角は形成され難くなり、ステージ通路23を通行する居住者Pの視界に入り易くなって賊に避難通路21への侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。
さらに、本実施形態では、避難通路21に面するステージ通路23の一部23aから最も離れた場所に配置された住戸11Bは、他の住戸11Aに比べて避難通路21側に突出した突出室部を有しており、突出室部の室内テラス13Bには、ステージ通路23の一部23aに対向して掃き出し形式の窓13bが設けられている。賊が避難通路21に侵入しようと考えた場合に、窓13bを介して居住者Pの視界に入るのではないかとの恐怖心が働くと考えられ、賊が避難通路21へ侵入するのを躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る集合住宅の防犯構造について図4を参照して説明する。図4は、第2実施形態に係る集合住宅の1階部分を模式化して示す平面図である。なお、第2実施形態に係る集合住宅の防犯構造について、第1実施形態に係る集合住宅の防犯構造と同様の要素や構造物については、同一の符号を付して詳細説明は省略する。
集合住宅1Bは、西側の前面道路5に隣接する矩形の敷地7内に建てられた建物部31を備え、建物部31は、各階四つの住戸11Aからなる。1階部分の各住戸11Aは、平面視で南北に長い矩形であり、各住戸11Aは東西方向に並んで全体として東西に長い矩形の住棟を形成している。本実施形態に係る四つの住戸11Aは、全て実質的に同様な間取りを備えている。なお、各住戸の構成は、第1実施形態に係る西側の三つの住戸の構成と実質的に同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る集合住宅1Bの防犯構造3Bにおいても、賊はステージ通路23を通る際に、目立ってしまい、前面道路5の通行者等から視認され易くなる。そのため、賊には、そのような危険を冒してまでは侵入したくないという意識が働き、賊に侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る集合住宅の防犯構造について図5及び図6を参照して説明する。図5は、第3実施形態に係る集合住宅の1階部分を模式化した断面として示す平面図であり、図6は外部専有領域を拡大して示す図である。なお、第3実施形態に係る集合住宅の防犯構造について、第1実施形態または第2実施形態に係る集合住宅の防犯構造と相違する点を中心に説明し、同様の要素や構造物については、同一の符号を付して詳細説明は省略する。
集合住宅1Cは、西側の前面道路5に隣接する矩形の敷地7内に建てられた建物部41を備え、建物部41は、各階四つの住戸11Cからなる。1階部分の各住戸11Cは、平面視で南北に長い矩形であり、各住戸は東西方向に並んで全体として東西に長い矩形の住棟を形成している。
本実施形態に係る集合住宅1Cでは、1階部分の住戸11aは全て実質的に同様の間取りになっている。住戸11aの南面には掃き出し形式の窓43aが設けられ、住戸11aの南側には、室内テラス13A(図2参照)の代わりに、外部専有領域43が屋外に設けられている。外部専有領域43は、掃き出し形式の窓43aを介して居室11bに面しており、1階部分の四つの住戸11Cそれぞれに対応して四カ所に設けられている。
図6に示されるように、外部専有領域43は矩形の領域空間を形成し、その領域空間の水平面上の境界のうち、隣接する他の住戸との境界には、プライバシーを保護するパーテーションとなる透視性のないフェンス43bが立設されており、住戸の窓43aに対向する南側の境界、すなわち避難通路21に面した境界には、採光及び通風が可能な縦格子状のフェンス43cが立設されている。縦格子状のフェンス43cは、人の身長を考慮して2m程度の高さとなっており、さらに、縦格子の間隔は賊の侵入を抑止できる程度の寸法に設定されている。さらに、縦格子状のフェンス43cは、開閉可能な鍵付きの扉43dを備えている。外部専有領域43は採光及び通風が可能であるため、窓43aから出入りして物干しなどの作業場として利用可能な空間を形成している。さらに、外部専有領域43の内側は、フェンス43b,43cによって外側から区画されており、物干しなどの作業を行う居住者のプライバシーは確保される。
図5に示されるように、前面道路5に隣接する西側の空地には、前面道路5と外廊下15とを連絡するステージ通路23が設けられている。ステージ通路23は、居住者Pや来訪者が日常的に使用する通常の動線L1に沿って配置された通路であり、前面道路5から敷地7内へ入るための出入口Eから前面道路5に沿って南北に延在し、建物部41の共用玄関17へと繋がり、共用玄関17は外廊下15へと繋がっている。ステージ通路23は、上面、すなわち居住者Pなどが歩行する面が、敷地の地盤面Gよりも3〜40cm程度高い位置となるように仕上げられており、共用玄関17を経由して外廊下15に段差無く繋がっている。
本実施形態に係る集合住宅1Cの防犯構造3Cによれば、前述の実施形態と同様に、賊はステージ通路23を通る際に目立ってしまい、道路の通行者等から視認され易くなる。そのため、賊には、そのような危険を冒してまでは侵入したくないという意識が働き、賊に侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。
さらに、本実施形態では、外部専有領域43がフェンス部43cで囲まれているため、死角になり難く、ステージ通路23を通行する居住者Pの視界に入り易くなって賊に避難通路21への侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る集合住宅の防犯構造について図7を参照して説明する。図7は、第4実施形態に係る集合住宅の1階部分を模式化した断面として示す平面図である。なお、第4実施形態に係る集合住宅の防犯構造について、第1〜第3実施形態に係る集合住宅の防犯構造と同様の要素や構造物については、同一の符号を付して詳細説明は省略する。
集合住宅1Dは、北側の前面道路50に隣接する矩形の敷地51内に建てられた建物部53を備える。建物部53は、各階三つの住戸11D,11Eからなり、これを二層積み重ねて構成した総2階の建物である。1階部分の各住戸11D,11Eは、平面視で南北に長い矩形であり、各住戸11D,11Eは東西方向に並んで全体として東西に長い矩形の住棟を形成している。また、建物部53の東側には、2階への階段55が設けられている。
1階部分の三つの住戸11D,11Eのうち、東側の二つの住戸11Dには、南側に外部専有領域43が設けられている。また、最も西側の住戸11Dは、他の二つの住戸11Eに比べて南側に突出した突出室部が形成されており、この突出室部には、室内テラス13Bが設けられている。室内テラス13Bには、掃き出し形式の窓13bが東側に設けられている。
建物部53が建てられた敷地51は東西に長い矩形であり、敷地51の北側は、東西に延びる前面道路50に隣接している。また、敷地51の南側、東側及び西側は隣地に接している。敷地51の地盤面Gは、前面道路50よりも数cm程度高く設定されている。
敷地51内には、建物部53を挟んで北隣地側の空地と南隣地側の空地とが形成されている。北隣地側の空地には、通常時に1階住戸の居住者Pや来訪者などが住戸への出入りに使用する共用の外廊下57が形成されている。
南隣地側の空地は、地震、火災等の際に居住者Pが玄関を経由して避難できない場合に、外部専有領域43の扉から脱出して避難することが可能な避難通路59になっている。避難通路59は、空地領域に相当する。
敷地51の東側の空地には、前面道路50から2階への階段55へと連絡するステージ通路61が設けられている。ステージ通路61は、2階の住戸の居住者Pや来訪者が日常的に使用する通常の動線L2に沿って配置された通路であり、前面道路50から敷地51内へ入るための出入口Eから南北に延在し、南側の端部61aで階段の最下段に繋がっている。ステージ通路61は、上面、すなわち居住者Pなどが歩行する面が、敷地51の地盤面Gよりも30〜40cm程度高い位置となるように仕上げられている。
ステージ通路61の一部である南側の端部61aは、避難通路59に面している。ステージ通路61と避難通路59との間には、見通しの良い縦格子状のフェンス27が設けられている。居住者Pや来訪者は、階段55を昇るためにステージ通路61の南側の端部61aまで到達すると、避難通路59を臨むことなり、避難通路59を見通すことができる。
本実施形態に係る集合住宅1Dの防犯構造3Dによれば、前述の実施形態と同様に、賊はステージ通路61を通る際に、目立ってしまい、道路の通行者等から視認され易くなる。そのため、賊には、そのような危険を冒してまでは侵入したくないという意識が働き、賊に侵入を躊躇させることが期待でき、防犯性を向上できる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、1階部分の住戸の数は三または四に限定されず、任意の複数であってもよい。さらに、東西南北における建物部の向きも上記の各実施形態に限定されるものでは無く、敷地が隣接する道路や採光のための好適な配置にすることが可能である。
第1実施形態に係る集合住宅の1階部分を模式化した断面として示す平面図である。 室内テラスを拡大して示す図である。 防犯構造のステージ通路を拡大して示す側面図である。 第2実施形態に係る集合住宅の1階部分を模式化して示す平面図である。 第3実施形態に係る集合住宅の1階部分を模式化した断面として示す平面図である。 外部専有領域を拡大して示す図である。 第4実施形態に係る集合住宅の1階部分を模式化した断面として示す平面図である。
符号の説明
1A〜1D…集合住宅、3A〜3D…防犯構造、5,50…前面道路、7,51…敷地、9,31,41,53…建物部、11A,11C…住戸、11B,11D…住戸(ステージ通路の一部から最も離れた場所に配置された住戸)、13A,13B…室内テラス、13b…窓(突出室部の窓部)、21,59…避難通路(空地領域)、23,61…ステージ通路(ステージ通路)、23a,61a…ステージ通路の一部、43…外部占有領域、L1,L2…住戸の居住者の通常の動線。

Claims (4)

  1. 前面道路に接する敷地内に建てられた集合住宅の防犯構造であって、
    少なくとも1階部分に複数の住戸を有する建物部と、
    前面道路に面し、且つ前記複数の住戸の居住者の通常の動線に沿って設けられたステージ通路と、
    前記複数の住戸の玄関が面しておらず、且つ前記複数の住戸の窓が面している空地領域と、前記敷地内に備え、
    前記ステージ通路の高さは、前記前面道路の高さよりも高く設定されており、
    前記ステージ通路の一部は、前記空地領域に面しており、
    前記ステージ通路を通行する居住者が前記空地領域を見通せるように構成されていることを特徴とする集合住宅の防犯構造。
  2. 前記建物部は、前記複数の住戸が所定の方向に連続的に並んで配置されており、前記ステージ通路の一部は、前記建物部の妻面側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載した集合住宅の防犯構造。
  3. 前記空地領域における前記建物部側の領域は、それぞれの住戸の居住者が専有する外部専有領域とされており、
    前記外部専有領域は、隣接する他の住戸との境界から延長して設けられた透視性のないフェンスによって前記他の住戸の外部専有領域と区画され、採光及び通風が可能フェンスによって前記外部専有領域以外の空地領域と区画されていることを特徴とする請求項2記載の集合住宅の防犯構造。
  4. 1階部分の前記複数の住戸のうち、前記空地領域に面する前記ステージ通路の一部から最も離れた場所に配置された住戸は、他の住戸に比べて前記空地領域側に突出した突出室部を有しており、
    前記突出室部には、前記ステージ通路の一部に対向して窓が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の集合住宅の防犯構造。
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