JP5312355B2 - 反応器およびこれを用いた反応生成物製造方法 - Google Patents
反応器およびこれを用いた反応生成物製造方法 Download PDFInfo
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Description
(i)断熱クエンチ式反応器…竪型円筒状の加圧容器に触媒を多段に充填し、原料ガスを上部より供給する。触媒層で反応が進行して発生する熱により温度が上昇するので、触媒層間に低温の原料ガス(クエンチガス)を導人して触媒層の温度制御が行われる。
(ii)管型反応器…竪型の熱交換器の管内に触媒を充填し、シェル側にボイラ水を入れて反応熱を水蒸気として回収する。
(iii)管型二重管式反応器…竪型の熱交換器に二重管を用い、内管と外管の間の円周部に触媒を充填し、内管中に合成ガスを通過させ、外管の外側(シェル側)にボイラ水を入れて反応熱を水蒸気として回収するもの。
(iv)ラジアルフロー熱交換式反応器…反応ガスをラジアルフローとし、触媒層内に軸方向に多数の伝熱管を設け、反応熱を高圧高温の水蒸気として回収するもの。
CO+2H2→CH3OH ・・式1
CO2+3H2→CH3OH+H2O ・・式2
CO+H2O→H2+CO2 ・・式3
一般に、メタノール合成反応は、上式1の反応が支配的であり、式1の反応熱は標準状態で90.8kJmol−1であり、発熱量の大きな反応である。ここで、高温になるほど平衡転化率が小さくなることから、反応器の設計にあたっては、反応熱を適切に除去し、触媒の温度制御を十分考慮する必要がある。また,除熱の方法がプロセスのエネルギー効率に関わりをもってくるので,様々な方式が考えられている。
(i)従前の技術においては、発熱反応により生じた熱が系外に取り出されるが、いずれの方式も生成する反応生成物(例えばメタノール)の露点以上の冷却温度である。そのため、平衡転化率を超える転化率での合成反応が不可能である、また転化率が平衡転化率に近づくと反応速度が低下し、反応器の効率が低下するという問題があった。
(ii)また、触媒層入口付近では、原料ガス中の濃度が高く反応速度が高いことから十分に反応が進むが、触媒層出口付近では、原料ガスの濃度が低く反応速度が十分でないことから反応が十分に進まないという問題点があった。
(iii)一般に冷却管は反応器の上部と下部で固定されるが、熱応力による負荷のため冷却管の破損を招く原因になることから、反応器の実用機規模へのスケールアップが難しい。
(iv)また、こうした構成においては、反応器上部に比べて下部がより温度低下し、鉛直方向に温度むらを生ずることがあり、冷却管の上下方向あるいは反応ガスの流通方向における温度むらが生じる。このため、触媒層全域を反応に最適な撮度とすることが難しく、アルコール合成反応などのように反応温度の微妙な変化が反応率に影響するような場合にあっては、メタノールの凝縮引抜きを行っているにも関わらずメタノール収率が増加しない場合がある。冷却管を反応器上部から底部まで挿入した場合や反応器底部から上向きに押入した場合のいずれにおいても同様の現象が生ずる。従って、一定の反応率の確保や最適な反応温度維持が難しくなり、所望の反応生成物の収率が得られないという課題があった。
(v)また、各反応管の間に凝縮部や凝縮液の抜出部を有し、凝縮後のガスが再度触媒層に戻る構造をとった場合にあっては、凝縮液を所定量貯留し、貯留された凝縮液を一定量ずつあるいは一定時間ごとに系外に供出されることから、連続的に凝縮液を確保することができなかった。また、メタノール等の凝縮液を貯留するためには貯留槽のみならず反応器全体を耐食性材料とする必要があり、耐圧容器である反応器の構造が複雑となることから製造コストが高くなるという課題があった。さらに触媒層へ導入するガスの再加熱が必要となり、エネルギー効率の低下につながり、冷却水のユーティリティ量が大きくなるとの課題があった。
(vi)一般に、触媒充填部は単管式となっている。ガス流速を固定して設計する場合、ガス流量の増大に応じて反応管の管径を大きくする必要があり、圧力容器の場合、反応管径を大きくすると、それに応じて必要肉厚も大きくなり、製造コストの増大を招く。こうした理由から、反応器の実用機規模へのスケールアップが難しいという課題があった。
(vii)さらに、図10に示すような方法を実用化する場合にあっては、触媒充填層への原料ガスの導入に際し、ガスの偏流を起せば反応率の低下を招き、触媒充填層にホットスポットを生じる可能性があることから、均一なガスの流れを確保できる反応器の構造が課題となっていた。また、触媒充填層内での精製したメタノールと冷却管の接触効率が上げ、反応器内部での凝縮効果を向上させる構成も重要な課題であった。
(viii)図11に示すような方法を実用化する場合にあっては、触媒充填層を有する反応管を複数直列に接続した形をとるため、触媒の充填や抜き出しが煩雑になるという課題があった。
前記原料ガス導入部が、反応器の胴部に設けられ、反応ガス排出部が、反応器の中軸部に設けられ、前記反応生成物供出部が、反応器の上端部から内挿され、一部に三重管を形成する反応生成物冷却部と、反応器の上部から反応生成物の一部が抜き出される反応生成物抜出部と、から一体として構成され、前記三重管が、冷却媒体が導入され流通される外管と、該外管の内部に設けられ先端部から反応生成物の一部が抜き出される内管と、該内管の外周であって前記外管の内部に設けられ前記冷却媒体が流通され排出される中管と、から構成されるとともに、前記内管の先端部が、反応器内部の上部から略中央部のいずれかに位置することを特徴とする。
(a)触媒充填層の上流側で生成した反応生成物を触媒充填層内において抜き出すことによって、より高い転化率を確保することができる。つまり、可逆反応においては、反応生成物を系から除去することによって反応を促進する方向に化学平衡を移行させることができることから、触媒充填層上流側で合成された反応生成物を凝縮させて反応器外へと抜き出すことで反応を促進させ、より高い収量が得られるとの知見を利用したものである。
(b)反応器内部の上部あるいは略中央部までの冷却部によって反応生成物を凝縮させ、その端部から反応生成物を抜き出すことによって、反応生成物を効率よく凝縮させ抜き出すことが可能となる。つまり、冷却部を触媒充填層上部もしくは触媒充填層上部から略中央部までに限定することで、触媒充填層の温度ムラが解消されるとともに、流下過程における反応生成物の蒸散による損失を防止することができるとの知見を得たものである。
(c)反応器の胴部から導入された原料ガスを反応器軸方向に対し垂直方向に流し、冷却部を反応器軸方向に設置することで、ガスが確実に触媒充填層を通過するようにできる。
(d)反応熱によって変化する原料ガスの温度を、反応生成物冷却部(以下「冷却部」という)の冷熱を利用し最適反応温度範囲内に維持することによって、高い反応効率を確保することができる。
また、抜出部を反応器の上端部から内挿されることによって、一方向からの冷却媒体の供給と回収が可能となり反応器の構造の簡便化を図ることができるとともに、触媒充填層内部の温度差の拡大の防止を図ることが可能となる。さらに、冷却部自体に係る熱応力による負荷の軽減を図ることもできる。
凝縮された反応生成物(凝縮液)は、自重によって三重管の外周面に沿って落下し三重管の内管内部から抜き出される。このとき、例えば、外管の外周端部あるいは三重管先端の外周端部が内管先端部の内壁部から遠い場合には、凝縮液が外周端部から落下することがある。また、三重管先端の外周部が内管の中心軸に対して平行に形成あるいは内管の先端部に対して鋭角的に形成された場合も同様である。本発明は、三重管の外周部が、漸次外径が縮小または一部に同一径部を有しつつ縮小するとともに、内管の先端部に、内管の中心軸に垂直な平坦面を有する構造とすることによって、凝縮液が外周端部から落下することなく内管内部に流入し抜き出すことが可能となった。具体的な三重管の外周部の形状として、例えば略錐形状、一部に直管部を有する略錐形状または一部に脹らみを有する略円錐状などが挙げられる。
三重管の外周が形成する冷却部は、冷却部表面での凝縮による反応生成物の反応器内部での凝縮とともに、原料ガスの冷却による触媒反応の効率確保を担っている。このとき、冷却部が直接触媒と接触すると、熱伝導による触媒温度の低下に伴う反応効率の低下を招くとともに、凝縮液の触媒表面への付着に伴う凝縮液の回収量の低下と触媒表面での反応効率の低下を招く可能性がある。本発明は、冷却部の周囲を円筒多孔板で仕切ることによって、冷却空間(冷却層)の形成と凝縮液の回収流路を確保することができる。また、複数の三重管によって、反応生成物を効率よく冷却し凝縮させることによって、凝縮液として高い回収効率を確保することができ、さらに触媒充填層の上流から複数の冷却層によって順次反応生成物を回収することによって、平衡転化率を超える高い転化率を確保することができる。ここで、「同心状」とは、複数の抜出部を幾重もの周回状の断面を有するように配列する場合であって、複数の円形を形成する場合には同心円状とし、複数の正方形を形成する場合には、その中心点を共通とする同心形状とし、複数の他の形状を形成する場合も同様とする。
触媒反応においては、触媒充填層の内部でのガスの均一な流れが好ましい。本発明は、触媒充填層の外部からの原料ガスの供給においてこれを実現するもので、ガス導入部と触媒充填層の間、および反応ガス排出部と触媒充填層の間にガス整流層を設けることによって、触媒充填層内における反応効率のバラツキをなくし、最小容量の触媒充填層によって高い反応効率を確保することが可能となる。
触媒充填層の内部でのガスの均一な流れは、特定の流路への偏流の形成によって阻害される。本発明は、触媒充填層の導入側だけでなく排出側にも同様の整流機能を形成することによって、触媒充填層内部でのガス流のさらに高い均一性を確保することができ、最小容量の触媒充填層によって高い転化率を確保することが可能となる。
上記では、触媒充填層を通過するガスを整流化することによって、触媒充填層の内部でのガスの均一な流れの形成を図った。本発明は、触媒充填層内部のガスの流れを規制することによって、ガスと冷却部との接触効率の向上を図ったもので、後述するような複数の抜出部同士の間など、所定の間隔あるいは所定の場所に遮蔽板を配設することによって、反応器内部での反応生成物の高い凝縮量を確保することが可能となる。つまり、ワンパスで平衡転化率を超える高い転化率を確保し高い収率を得ることができる反応器を構成することができる。
上記反応器は、上記(a)〜(d)という基本機能を有するもので、本発明はこうした優れた機能を生かすことによって、ワンパスで平衡転化率を超える高い転化率を確保し、原料ガスを循環せずとも高い収率を得ることができる反応生成物製造方法を構成することができる。特に(a)触媒充填層の上流から複数の冷却層によって順次反応生成物を回収することによって、平衡転化率を超える高い転化率を確保することができるとの知見に基づく反応生成物製造方法は、従前にない高い収率を得ることができる。
本装置の1つの実施態様として、第1構成例の概略全体構成を、図1に示す。本装置1の正面からの断面を図1(A)に、供出部5の正面からの断面を図1(B)に示す。本装置1の外周から順に、ガス導入部2、第1ガス整流層3、触媒充填層4で構成され、触媒充填層4内には、1または同心円状に複数の供出部5が配置される(第1構成例では1つの供出部5が設けられた例を示す)。触媒充填層4の中心部は、第2ガス整流層6で仕切られ、ガス排出部7が設けられている。本装置1内部の最外周部にはガス導入部2があり、原料ガス入口2aから導入された原料ガスが、ガス導入部2を介して外周全体から、本装置1の軸方向Mに対し垂直方向に流れる。ガス導人部2と触媒充填層4の間には第1ガス整流層3を有する。第1ガス整流層3で均一に分散された原料ガスは、軸方向Mに対し垂直方向に触媒充填層4に導入される。触媒充填層4には合成反応用触媒(例えばメタノール合成触媒等)が充填されている。触媒充填層4に導入された原料ガスは、反応して反応生成物を含む反応ガスとなり、供出部5を通過するとき供出部5の外表面の冷却部5aに接触した反応生成物の一部は凝縮する。反応ガスは、供出部5において凝縮した反応生成物を分離して、排出ガスとして第2ガス整流層6および反応ガス排出部7を介して排出される。冷却部5aにおいて凝縮した反応生成物は、自重により冷却部5aの外表面に沿って供出部5の下部に流下し、供出部5の下端部から抜き出される。
本装置1は、合成反応の使用条件(圧力)に耐えうる金属製の圧力容器であり、縦型円筒状の容器であり、一般に、炭素鋼またはステンレス(SUS)製の耐圧容器を用いることができる。原料ガス入口2aの内側には邪魔板を設置し、ガスを分散させる機能を有することができる。また、原料ガス入口2aの設置箇所および個数は特に指定されるものではない。本装置1は、上述するようにワンパスで平衡転化率を超える高い転化率を得られることから、従来の反応条件よりも低圧力で、従来と同程度の収率を得ることができるために、原料ガスの圧縮に必要な動力を削減できる。また、原料ガスを循環せずとも高い収率を得ることができるため、従来オフガスの循環に必要であった循環ポンプ等の設備を省略することででき、設備の簡素化、低廉化、省スペース化を図ることができる。従って、例えばバイオマス等を原料とする比較的小規模(数百kg/日〜数トン/日の生産規模)なメタノール製造プラントに好適に用いることができる。
冷却部5aは、触媒充填層4との間を円筒多孔板55で仕切られることが好ましい。図4(A)〜(E)および拡大図に例示するように、冷却部5aの周囲を仕切る円筒多孔板55が配置されることによって冷却層56が形成される。このとき、冷却部5aが触媒充填層4と接触していないことから触媒充填層4の温度を熱伝導により直接下げることがなく、触媒充填層4に対しては、凝縮された反応生成物が除かれた熱容量の小さな反応ガスによる冷熱効果しか及ぼさない。このとき、冷却層56は、図4(A),(B),(D)および(E)のように、各冷却部5aの周囲に円筒多孔板55が配置されて仕切られる構成や、図4(C)のように、同心状に配置された4つの冷却部5aを、2つの大きな円筒多孔板55によって挟むように同心状に配置されて仕切られる構成、あるいは、複数の冷却部5aが同心状に配置され、それらの上下流側から円筒多孔板55によって挟むように同心状に配置されて仕切られる構成(図示せず)によって形成することができる。
次に、本装置1を用いた反応生成物製造方法を詳述する。本装置1において、導入される原料ガスが反応して反応ガスとして供出されるとともに、反応生成物が凝縮液として抜き出される。つまり、原料ガスを反応器軸方向に対して垂直方向に導入し、触媒充填層の合成反応により生成した反応生成物の一部を三重管の外周部上で凝縮させ、凝縮した反応生成物を反応器の外部へ抜き出すとともに、原料ガスの分圧の向上により後段の触媒充填層での合成反応を促進させることを特徴とする。以下、その一例として、原料ガスをH2およびCO,CO2を主成分とし、反応生成物をメタノールとし、上記第1構成例に係る反応器を備えた図5に例示する反応生成物製造装置(以下「本製造装置」という)を用いたメタノール合成プロセスについて説明する。本製造装置は、本装置1と、その供出部5から抜き出されたメタノールを含む抜出ガスを気液分離器8に導入して液状メタノールと供出ガスに分離する流路と、ガス排出部7から排出された排出ガスを凝縮器9および気液分離器10に導入して排出ガスに含まれるメタノールを凝縮させて分離する流路と、メタノールが分離された後の排出ガスを供出ガスと混合する流路を有している。
H2およびCO,CO2を主成分とする原料ガスが、ガス導入部2を介して本装置1に導入される。このとき、原料ガスは、180〜300℃(望ましくは190〜230℃)および1〜15MPa(望ましくは2〜8MPa)に整えられて、所定流量に調整された上で導入される。望ましくは、H210〜80%、CO5〜40%、CO25〜30%を含むガスである。
導入された原料ガスは、第1ガス整流層3で均一に分散され、軸方向Mに対し垂直方向に触媒充填層4に導入される。本装置1の外周全体から中心に向けて整流し流通させることによって、その均一性を高めることができる。
均一に分散され、触媒充填層4に導入された原料ガスは、既述の反応式1〜3により反応し、メタノールを含む反応ガスとなる。既述のように、一般的な銅−亜鉛系の固形メタノール合成触媒を用いる場合、反応温度を200〜230℃に保つことで、触媒充填層4での反応率を最大化できる。
反応ガスは、触媒充填層4から1または複数の供出部5に移送され、供出部5を構成する冷却部5aによって冷却され、反応ガス中のメタノールの一部が冷却部5aの表面において凝縮する。冷却条件は、具体的には、冷却部5aの表面がメタノールの露点より低い温度であって、触媒充填層4が適正温度範囲である170〜250℃(望ましくは190〜250℃)に保たれる条件とする。
供出部5において凝縮したメタノールを分離した反応ガスは、第2ガス整流層6およびガス排出部7を介して、本装置1の外部に供出される。複数の供出部5が配置された場合には、最前段の供出部5において凝縮したメタノールを分離した反応ガスが、次の触媒充填層4に導入され、さらに合成反応によって新たなメタノールを含む反応ガスを形成し、次の供出部5に導入され、反応ガスの冷却および凝縮したメタノールの供出を繰り返す。最後段の供出部5を流通した反応ガスは、第2ガス整流層6,ガス排出部7を介し、排出ガスとして本装置1の外部に供出される。
上記(4)のように、反応ガス中のメタノールが冷却部5aの表面において凝縮する。凝縮されたメタノールは、微小な液滴から徐々に増大し凝縮液となり、冷却部5aに沿って下部に流下し先端部52aを介して供出部5から抜き出される。本装置1においては、適正な配置の供出部5によって、効率よくメタノールを凝縮させることができることから、高い回収率を確保することができる。
供出部5からの抜出ガスは、気液分離器8に導入され液状メタノールと供出ガスに分離される。分離された粗メタノールは、気液分離器8に所定量貯留された後、下部の開閉弁V1を開とし系外に抜き出される。
ガス排出部7からの排出ガスは、凝縮器9によって排出ガス中のメタノールを凝縮させた後、気液分離器10に導入され液状メタノール(粗メタノール)と排出ガスに分離される。分離された粗メタノールは、気液分離器10に所定量貯留された後、下部の開閉弁V2を開とし系外に抜き出される。系外に抜き出された粗メタノールは、気液分離器8から抜き出されたメタノールと混合された上で、別途精製プロセス等を経由して製品メタノールとして用いられる。
気液分離器8からの供出ガスは、減圧弁V3により大気圧にまで減圧された後、流量調節弁V4によって所定流量に調整される。一方、気液分離器10からの排出ガスは減圧弁V5により大気圧にまで減圧される。流量調整された排出ガスと供出ガスは、混合された後、ガス発電あるいは燃料として利用したり、再度メタノール製造システムに循環利用することができる。
反応器における冷却部の構成が、触媒充填層に対して大きな影響を与える。ここでは、触媒充填層内の温度分布を実証し、その技術的効果を検証した。
図6(A)に示す本構成例および図6(B)に示す従来構成例に係る反応器について、触媒充填層内の鉛直方向の温度分布を実証した。従来構成例は、触媒充填層R4内鉛直方向に2本の冷却管R5が反応器R1上部から反応器R1底部まで挿入されており、反応器R1内部で凝縮したメタノールは冷却管R5外表面に沿って流下し、反応器R1底部より排出される。一方、本構成例は、4本の三重管型冷却管5が反応器1上部から触媒充填層4中間高さまで挿入される。反応器1内部で凝縮したメクノールは冷却管5外表面に沿って流下し、冷却管5下端から抜出ガスとともに冷却管5の内部を通って反応器1上部から排出される。三重管型冷却管5最中央の抜出ガスが流通する管の内径は2mmである。
反応器入口の原料ガスの組成は、H214〜20%、CO8〜11%、CO215〜20%、その他(N2など)成分50〜60%とし、ガス供給流量は約50m3N/h、ガスの圧力は4〜5MPa、ガス温度は200〜240℃として反応器に導入した。冷却媒体には冷却水を用い(冷却水温度は5〜40℃)、本構成例における三重管型冷却管からの抜出ガス流量は、冷却管1本あたり0.25m3N/hとした。
触媒充填層の鉛直方向の温度分布パターンを図6(C)に示す。なお、温度計測点は触媒充填層の最下流部(反応器の中心寄り)にて測定した。図6(C)に示す2つの結果は、触媒充填層下流側平均温度(上部/中部/下部の算術平均)、反応器出口ガス温度ともほぼ等しい。しかし温度分布パターンは異なり、従来構成例では触媒充填層の鉛直方向に約30℃の温度差があったものが、本構成例では鉛直方向の温度差を約10℃にまで圧縮することができた。また、触媒充填層の温度ムラを抑制できたことで本構成例においては、従来構成例に比べて反応率が約10%向上した。
本構成例に係る反応器を用い、反応器内部の水平方向の温度状態および反応率を実証した。
(1)実験条件
原料ガスの組成は下表1の通りとし、ガス供給流量約3.5m3N/h、圧力3MPa、温度180〜230℃として反応器に導入した。このときの触媒充填層内の水平方向の温度分布について、触媒充填層に冷却部(冷却層)を配設した場合と配設しなかった場合を比較した。反応器内には水平方向に鞘管を挿入し、その中に熱電対を挿入することで反応器内の触媒温度分布を計測した。また、反応器の入口および出口でガス組成をマイクロガスクロマトグラフで計測し、反応率の計測を行った。なお、ここでは反応率として、CO転化率を用いた。なお、本実施例ではガス流量が小さく、また反応器からの放熱が大きく、触媒充填層を一定温度に保つことができないため、反応器胴部の側面から電気ヒータによる加温を行い、放熱分を補う形とした。
(2−1)温度分布
このときの触媒充填層内の水平方向の温度分布を図7に示す。冷却部(冷却層)を配設していない反応器に鞘管内に挿入した熱電対では、触媒充填層に入るとともに、反応熱により、触媒温度の上昇が見られ、触媒充填層入口付近近辺で温度が横ばいになっているのがわかる。つまり、それ以降では触媒充填層内では反応が進行していない。それに対し、冷却層を配設している反応器では、冷却層からの伝熱により触媒充填層での温度上昇が若干低く、冷却層内ではガスが冷却されることから、ガス温度の低下が確認された。冷却層後の触媒充填層においては、再度、触媒温度が上昇しているのがわかる。つまり、冷却層内で反応生成物であるメタノールを分離し、化学平衡が生成物側に移動したことで、後段の触媒充填層でも反応が促進された。
(2−2)反応率(CO転化率)
反応器の入口および出口で計測したガス組成から算出したCO転化率は64.6%であった。一方、反応器入口ガス組成の触媒充填層出口温度における平衡転化率は53.7%であり、化学平衡値を超える反応率を達成していることが分かる。このとき、反応器内部で凝縮・回収したメタノール量は、反応により生成したメタノール(ガス流量×入口CO濃度×CO転化率)の51.3%であった。
反応器内部で反応生成物(メタノール)を凝縮させ反応系外に分離することによって、上反応式1〜3の化学平衡は移動する。ここでは、化学平衡計算により、化学平衡を移動させることの技術的効果を検証した。
(1)検証条件
原料ガスとして、木質系バイオマスのガス化ガス(ガス化剤:空気および水蒸気)を用いた。ガス組成は、下表2に示す。メタノール合成反応の圧力は4.0MPaとし、触媒充填層においては、反応温度493.15Kで化学平衡値まで反応が進むと仮定した。第3構成例に示す反応器を用い、試算例1は、触媒充填層3層(冷却層2層)を有し、冷却層におけるメタノール凝縮率(生成メタノール量に対する凝縮メタノール量の割合)を0〜50%とした場合である(0%はすなわち化学平衡値)。試算例2は、第1構成例に示す反応器を用い、触媒充填層2層(冷却層1層)の場合である。
試算例1および2について、このときの反応率(CO転化率=反応器入口のCOの物質量のうち、メタノールに転換する割合)を図8に示す。反応器内部で反応生成物であるメタノールを−部凝縮・抜き出すことで、化学平衡値に対して高い反応率が得られることがわかった。また、複数段の冷却層を設置することでより高い収率向上が可能になることがわかった。
つぎに、反応速度解析に基づいて反応生成物を分離し化学平衡を移動させることの効果および冷却層を設けて触媒充填層を複数段有することの効果を示す。実験により得た反応速度係数を用い、反応速度式から反応器の温度分布およびCO転化率を試算した。
(1)試算条件
原料ガスの供給条件は、下表2に示すとおりである。
触媒充填層の長さを横軸にとったときの反応器内の温度分布およびCO転化率を図9に示す。後段に進むにつれて、原料ガスの分圧が低下するために、反応速度が徐々に低下するが、複数の触媒充填層を経ることで、反応率が大きく上昇することが分かる。なお、既述のように、触媒充填層の数が増えることは、反応器の塔径が大きくなることを意味し、耐圧容器の耐圧部は塔径が大きくなるほど肉厚が大きくなり、反応器の製造コスト増大につながる。従って、試算結果を考慮すると、反応効率と反応器塔径の関係から触媒充填層数は2〜4程度が好ましいといえる。
(i)気相反応であること
(ii)可逆反応であること
(iii)冷却することで反応生成物が凝縮し、且つ反応物ならびに反応中間体が凝縮しない運転条件が存在すること
(iv)発熱反応であること
例えば、触媒充填層を用い複数の冷却層によって反応合成物の抜き出しが可能な各種プロセスに適用することができる。特に、F−T合成プロセス、エタノール合成プロセスなどに用いることができる。
1a,1c 環状端部
1b 反応器の胴部(胴部)
2 原料ガス導入部(ガス導入部)
2a 原料ガス入口
3 第1ガス整流層
4 触媒充填層
4a 触媒充填口
4b 触媒抜出口
5 反応生成物供出部(供出部)
5a 反応生成物冷却部(冷却部)
5b 反応生成物抜出部(抜出部)
50 三重管
51 外管
52 内管
53 中管
51a,52a,53a 外周部
51b,52b,53b 流通路
52c 先端部
6 第2ガス整流層
7 反応ガス排出部(ガス排出部)
Claims (7)
- 原料ガス導入部、触媒充填層、反応生成物供出部および反応ガス排出部を有し、触媒反応によって反応生成物が作製される反応器において、
前記原料ガス導入部が、反応器の胴部に設けられ、
反応ガス排出部が、反応器の中軸部に設けられ、
前記反応生成物供出部が、反応器の上端部から内挿され、一部に三重管を形成する反応生成物冷却部と、反応器の上部から反応生成物の一部が抜き出される反応生成物抜出部と、から一体として構成され、
前記三重管が、冷却媒体が導入され流通される外管と、該外管の内部に設けられ先端部から反応生成物の一部が抜き出される内管と、該内管の外周であって前記外管の内部に設けられ前記冷却媒体が流通され排出される中管と、から構成されるとともに、
前記内管の先端部が、反応器内部の上部から略中央部のいずれかに位置することを特徴とする反応器。 - 前記反応器に内挿された前記三重管の外周部が、漸次外径が縮小または一部に同一径部を有しつつ縮小するとともに、前記内管の先端部に、内管の中心軸に垂直な平坦面を有することを特徴とする請求項1記載の反応器。
- 前記反応生成物供出部が、前記三重管の周囲を仕切る円筒多孔板を有し、前記触媒充填層内に同心状に複数配列されることを特徴とする請求項1または2記載の反応器。
- 前記原料ガス導入部と触媒充填層間がガス整流層で仕切られ、整流された原料ガスを前記触媒充填層に導人することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反応器。
- 前記反応ガス排出部と触媒充填層間がガス整流層で仕切られ、触媒充填層内部でのガス流の均一性を高めることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の反応器。
- 前記触媒充填層内にガスの流れを規制する遮蔽板を配設し、ガスと冷却管との接触効率を高めることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の反応器。
- 前記請求項1〜6のいずれかの反応器を用いた反応生成物製造方法であって、原料ガスを反応器軸方向に対して垂直方向に導入し、触媒充填層の合成反応により生成した反応生成物の一部を前記三重管の外周部上で凝縮させ、凝縮した反応生成物の一部を反応器の外部へ抜き出すとともに、反応生成物の分圧を低減することで後段の触媒充填層での合成反応を促進させることを特徴とする反応生成物製造方法。
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