JP5309833B2 - 熱転写プリンタの印刷対象物弛み形成機構、及び熱転写プリンタ - Google Patents

熱転写プリンタの印刷対象物弛み形成機構、及び熱転写プリンタ Download PDF

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Description

本発明は、複数の印刷ユニットを備えた熱転写プリンタに適用され、印刷ユニット間において印刷対象物を弛ませるための弛み形成機構、及び熱転写プリンタに関するものである。
従来より、用紙等の印刷対象物の搬送方向に沿って複数の印刷ユニットを並べた熱転写プリンタとして、印刷ユニット間における搬送対象物を積極的に弛ませ、複数の印刷ユニットを跨いで搬送される印刷対象物に作用し得る負荷変動をその弛みで吸収することによって、負荷変動が印刷対象物を伝達して他の印刷ユニットの印刷処理が適切に行えるようにしたものが知られている。印刷ユニット間における搬送対象物を積極的に弛ませる機構の一例として、印刷ユニット間に、2つの湾曲したガイド板を対向配置するとともに、これらガイド板間を搬送する印刷対象物を押えばねにより湾曲方向内側のガイド板に向かって押し付けた状態で、印刷対象物を上流側と下流側との間で速度差を設けて搬送し続けることにより弛みを形成するようにした機構が知られている(特許文献1参照)。
特許第3494783号公報
ところが、上述した態様は、印刷ユニット間における印刷対象物に弛みを持たせる際に、先ず印刷対象物の先端部を、このサーマルヘッドと対向する位置に配置されたプラテンローラとサーマルヘッドとの間に挟み込ませ、その状態で印刷対象物の上流側と下流側との間で速度差を設けて搬送し続けることが必須であるため、サーマルヘッドとプラテンローラとの間に印刷対象物の先端部を挟み込んだ際に、印刷対象物に作用する負荷が印刷対象物を通じて上流側の印刷ユニットに伝達されてその印刷処理に影響を与え、ミスレジストレーション(色ずれ)やスジ状の跡が起こるという問題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、搬送中に印刷対象物に作用する負荷変動が、印刷対象物を伝達して上流側の印刷ユニットの印刷処理に影響を与えることを防止できる印刷対象物弛み形成機構、及びこのような印刷対象物弛み形成機構を備えた熱転写プリンタを提供することにある。
すなわち本発明の印刷対象物弛み形成機構は、印刷対象物を挟み込んだ状態で印刷方向に搬送する搬送部を備えた印刷対象物搬送機構と、サーマルヘッドとを有する印刷ユニットを、印刷対象物の印刷方向に沿って複数並べて配置した熱転写プリンタに適用され、各印刷ユニット間において印刷対象物を弛ませるものである。そして、本発明の印刷対象物弛み形成機構は、各印刷ユニット間において印刷対象物を湾曲させた経路に沿って搬送するためのガイド部を備え、相対的に下流側に配置された印刷ユニットにおいて搬送部により印刷対象物の先端部を挟み込んだ際に、ガイド部を所定方向へ退避させることにより各印刷ユニット間において印刷対象物を弛ませるものであることを特徴とする。
ここで、印刷対象物とは、用紙やフィルム等、印刷可能な印刷面を有する種々の媒体を含む概念である。
このようなものであれば、ガイド部により印刷ユニット間における印刷対象物を湾曲させた経路に沿って搬送させることができるとともに、印刷対象物の先端部を印刷対象物搬送機構における搬送部によって挟み込んだ際に、ガイド部が所定方向に退避することにより印刷対象物を弛ませる態様であるため、印刷対象物の先端部を印刷対象物搬送機構における搬送部によって挟み込んだ際に印刷対象物に作用する負荷変動を弛みで吸収することができる。したがって、印刷対象物の先端部を挟み込んだ搬送部が属する印刷ユニットよりも上流側の印刷ユニットの印刷処理に負荷変動に起因する悪影響を与えることを防止できる。なお、本発明において、「印刷対象物の先端部を挟み込んだ際」とは、「印刷対象物の先端部を挟み込むのと同時」はもちろんのこと、「印刷対象物の先端部を挟み込んだ後」、「印刷対象物の先端部を挟み込む前」を包含する概念である。
ガイド部の好適な態様としては、印刷対象物の一方の面側に設けられる第1ガイド要素と、他方の面側に設けられる第2ガイド要素とによって構成し、これら第1ガイド要素及び第2ガイド要素のうち少なくとも何れか一方を、相対的に下流側に配置された印刷ユニットにおいて搬送部により印刷対象物の先端部を挟み込んだ際に、印刷対象物から退避する方向に移動させる態様が挙げられる。
また、印刷対象物弛み形成機構が、相対的に下流側に配置された印刷ユニットにおいて搬送部により印刷対象物の先端部を挟み込んだ際に、所定方向に印刷対象物を付勢する付勢手段を備えたものであれば、付勢手段により印刷対象物を所定方向に積極的に弛ませることができる。
また、本発明の熱転写プリンタは、印刷対象物を印刷方向に搬送する印刷対象物搬送機構及びサーマルヘッドを有した印刷ユニットと、上述した構成をなす印刷対象物弛み形成機構とを備え、印刷ユニットを印刷方向に沿って複数並べたものである。このようなものであれば、上述した種々の作用効果を発揮し、実用性に富む熱転写プリンタとなる。
特に、本発明の熱転写プリンタは、印刷対象物搬送機構における搬送部を、印刷対象物の搬送速度を制御するフィードローラと、フィードローラとの間で印刷対象物を挟み込むピンチローラとを用いて構成することができる。
本発明によれば、搬送中に印刷対象物に作用する負荷変動が、印刷対象物を伝達して上流側の印刷ユニットの印刷処理に影響を与えることを防止できる印刷対象物弛み形成機構、及びこのような印刷対象物弛み形成機構を備えた熱転写プリンタを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る印刷対象物弛み形成機構Zは、複数の印刷ユニット3を印刷方向に沿って並べた熱転写プリンタ1に適用され、印刷ユニット3間において用紙等の印刷対象物Sを弛ませるために設けられるものである。
熱転写プリンタ1は、図1に示すように、本実施形態における印刷対象物たるロール紙Sを巻回して順次印刷方向に向かって巻き出す印刷対象物供給部2と、印刷方向に沿って並べた複数の印刷ユニット3と、排出口側に設けたカット部4とを備えたものである。
熱転写プリンタ1は、図1に示すように、ロール紙Sをロール状に巻回して順次印刷方向に向かって巻き出す印刷対象物供給部2と、印刷方向に沿って並べた複数の印刷ユニット3と、排出口側に設けたカット部4とを備えたものである。
各印刷ユニット3は、図1及び図2に示すように、サーマルヘッド5と、印刷対象物搬送機構6と、インクリボン7とを備えたものである。
サーマルヘッド5は、発熱素子(図示省略)を発熱させてロール紙Sに印刷を行う周知のものである。
印刷対象物搬送機構6は、サーマルヘッド5との間でロール紙Sを押し付けて挟み込むプラテン61と、ロール紙Sの搬送速度を制御するフィードローラ62と、フィードローラ62との間でロール紙Sを挟み込むピンチローラ63とを備えたものである。フィードローラ62及びピンチローラ63によって、本発明の「印刷対象物(ロール紙S)を挟み込んだ状態で印刷方向に搬送する搬送部6X」を構成している。
本実施形態では、プラテン61として、回転可能に設けられたプラテンローラ61を適用している。このプラテンローラ61は、図3に示すように、ロール紙Sが直接接するプラテンローラ本体611と、このプラテンローラ本体611よりも外側方に設けられたプラテンローラ側ギア612とを一体又は一体的に有するものである。これらプラテンローラ本体611及びプラテンローラ側ギア612は、共通の軸周りに回転するものである。
フィードローラ62は、図3に示すように、ロール紙Sが直接接するフィードローラ本体621と、このフィードローラ本体621よりも外側方に設けられたフィードローラ側ギア622とを一体又は一体的に有するものである。これらフィードローラ本体621及びフィードローラ側ギア622は、共通の軸周りに回転するものである。
ピンチローラ63は、フィードローラ62との間でロール紙Sを挟み込み得る挟込位置と、フィードローラ62から離間してこのフィードローラ62との間でロール紙Sを挟み込み得ない非挟込位置(図示省略)との間で移動可能に設けられたものである。
本実施形態に係る印刷対象物搬送機構6は、プラテンローラ61を、フィードローラ62に追従して動作させる連動手段64をさらに備えている。なお、図1では、最上流側の印刷ユニット3にのみ連動手段64を図示し、他の印刷ユニット3では図示を省略している。
連動手段64は、プラテンローラ側ギア612とフィードローラ側ギア622との間に設けた複数のギア(第1ギア641、第2ギア642、第3ギア613)により構成されたギア機構である。具体的には、連動手段64を、フィードローラ側ギア622に噛み合う第1ギア641と、この第1ギア641に噛み合う相対的に小さい径を有する第2ギア642と、この第2ギア642及びプラテンローラ側ギア612に噛み合う第3ギア613とから構成している。なお、プラテンローラ側ギア612とフィードローラ側ギア622を連動手段64(ギア機構)の一部と見なした場合、本実施形態のプラテンローラ61及びフィードローラ62は、それぞれ対応する部分に連動手段64の一部を設けたものであるといえる。また、各図では、各ギア(プラテンローラ側ギア612、フィードローラ側ギア622、第1ギア641、第2ギア642、第3ギア613)の外周面に形成している複数の歯を省略している。
このような構成により、フィードローラ62を回転駆動させる単一の駆動源(図示省略)を用いて、プラテンローラ61を、連動手段64を介してフィードローラ62の回転に従動させることが可能になる。
そして、本実施形態では、各印刷ユニット3において、フィードローラ62及びピンチローラ63をサーマルヘッド5及びプラテンローラ61よりも印刷方向における上流側に配置している。つまり、本実施形態の印刷対象物搬送機構6は、フィードローラ62及びピンチローラ63によりロール紙Sをサーマルヘッド5及びプラテンローラ61に向かって送り出す構成のものである。さらに、相対的に印刷方向における下流側に配置したプラテンローラ61と相対的に印刷方向における上流側に配置したフィードローラ62との間でロール紙Sに必要以上の弛みが生じないように、プラテンローラ61の回転速度をフィードローラ62の回転速度よりも速く設定している。さらに、この印刷対象物搬送機構6は、プラテンローラ61にトルクリミッタ613を設け、プラテンローラ61に対して所定回転速度よりも速く回転させるような一定の負荷がかかるとプラテンローラ61が空転するようにしている。なお、本実施形態の印刷対象物搬送機構6は、次に説明するインクリボン7の剥離部材73によってリボンを剥離したロール紙Sを印刷方向へ案内するガイド部材65をさらに備えている。ガイド部材65は、剥離部材73よりも印刷方向における下流側に設けられた回転可能なロール状のものである。
また、各印刷ユニット3に着脱可能に搭載されたインクリボン7は、供給側リボンコア71と、供給側リボンコア71から巻き出したリボンをサーマルヘッド5側に案内する供給側リボンガイド72と、サーマルヘッド5を通過してロール紙Sに密着したリボンをロール紙Sから剥離するための剥離部材73と、巻取側リボンコア74とを備えたものである。供給側リボンガイド72は、サーマルヘッド5よりも印刷方向における上流側に設けられたものである。剥離部材73は、サーマルヘッド5よりも印刷方向における下流側に設けられたものである。これら供給側リボンガイド72及び剥離部材73は、それぞれ回転可能に設けられたロール状のものである。供給側リボンコア71に巻回した供給側リボン75は、サーマルヘッド5側に巻き出されて熱転写処理に供された後、巻取側リボン76として巻取側リボンコア74に順次巻き取られる。
本実施形態に係る熱転写プリンタ1は、このような印刷対象物搬送機構6を備えた印刷ユニット3を、円弧状をなす印刷方向に沿って、所定ピッチ毎に複数配置している。各印刷ユニット3にはそれぞれ異なる色のインクをリボンに塗布したインクリボン7がセットされており、搬送方向に沿って搬送されるロール紙Sに順次印刷処理を行うようにしている。最下流側に配置される印刷ユニット3は、ロール紙Sの少なくとも一方の面に保護層を形成するオーバープリント用のものである。また、熱転写プリンタ1は、印刷方向に沿った最上流側の印刷ユニット3よりも上流側に、ロール紙Sの裏面に、少なくとも画像印刷処理の設定情報である印刷設定情報、いわゆるバックプリントを印刷する裏面印刷部8を配置している。
そして、この熱転写プリンタ1は、印刷方向に沿って隣り合う印刷ユニット3間に、各印刷ユニット3間を搬送するロール紙Sに弛みを形成するための印刷対象物弛み形成機構Zを備えている。
印刷対象物弛み形成機構Zは、図4及び図5に示すように、各印刷ユニット3間においてロール紙Sを湾曲させた経路に沿って搬送するためのガイド部Zaを備えている。
本実施形態のガイド部Zaは、ロール紙Sの裏面側に設けられる第1ガイド要素Z1Z1と、ロール紙Sの表面側に設けられる第2ガイド要素Z2とを備えたものである。第1ガイド要素Z1は、ロール紙Sの裏面に近接し得るガイド位置(図4参照)と、印刷体対象物Sの裏面から離間する方向に退避した退避位置(図5参照)との間で移動可能なものである。
第1ガイド要素Z1は、印刷ユニット3間において相対的に印刷方向に沿った下流側に配置された下流側第1ガイド要素Z11と、この下流側第1ガイド要素Z11に相対角度変更可能に連結された上流側第1ガイド要素Z12とにより構成されている。
具体的に、下流側第1ガイド要素Z11は、湾曲させた形状をなす湾曲底壁Z11aと、スライド案内孔Z11bを形成した一対のガイド用起立壁Z11cと、下流側第1ガイド要素Z11の回転軸である下流側第1ガイド要素回転軸Z11dを支持する一対の回転軸用起立壁Z11eとを一体又は一体的に有するものである。
上流側第1ガイド要素Z12は、ほぼフラット形状をなすフラット底壁Z12aと、スライド案内孔Z11bに案内される被案内軸Z12bを下流端側に支持するとともに上流側第1ガイド要素Z12の回転軸である上流側第1ガイド要素回転軸Z12cを支持する一対の起立壁Z12dとを一体又は一体的に有するものである。
第1ガイド要素Z1をガイド位置に位置付けた場合、下流側第1ガイド要素Z11及び上流側第1ガイド要素Z12は相互にほぼ直線状となる姿勢をとり(図4参照)、第1ガイド要素Z1を退避位置に位置付けた場合、下流側第1ガイド要素Z11及び上流側第1ガイド要素Z12は相互にくの字状をなす姿勢をとる(図5参照)。下流側第1ガイド要素Z11と上流側第1ガイド要素Z12との相対角度変化は、上流側第1ガイド要素Z12の被案内軸Z12bを下流側第1ガイド要素Z11のスライド案内孔Z11b内でスライド移動させることによってスムーズに行えるようにしている。
一方、第2ガイド要素Z2は、上流側第1ガイド要素Z12のフラット底壁Z12aと対面し得るフラット壁Z21を備えたものである。この第2ガイド要素Z2は移動不能なものである。
さらに、本実施形態の印刷対象物弛み形成機構Zは、ロール紙Sを所定方向に付勢する付勢手段Z3を備えている。付勢手段Z3は、ロール紙Sの表面に直接接する付勢用ローラZ31と、この付勢用ローラZ31を先端部で支持し、他端部に回転軸を設けた揺動ベースZ32と、揺動ベースZ32のうち先端部側に寄った箇所に一端部を引っ掛けるともに、他端部を第1ガイド要素Z1の一部に引っ掛けたばね部材Z33とを備えたものである。ばね部材Z33の付勢力により揺動ベースZ32は、付勢用ローラZ31をロール紙Sの表面に押し付ける方向に付勢されている。本実施形態では、付勢用ローラZ31を、第1ガイド要素Z1の下流端側、具体的には下流側第1ガイド要素Z11の湾曲底壁Z11aに対向する位置に配置している。そして、第1ガイド要素Z1が通常位置から退避位置に移動した場合、揺動ベースZ32もばね部材Z33の付勢力により付勢用ローラZ31をロール紙Sに押し当てた状態で第1ガイド要素Z1に近付く方向に回動する。
このような構成をなす印刷対象物弛み形成機構Zを各印刷ユニット3間に設けている。
次に、このような熱転写プリンタ1の動作及び作用について説明する。
先ず、印刷対象物供給部2から供給されて裏面印刷部8に到達したロール紙Sは、裏面印刷部8によって裏面に少なくとも印刷設定情報が印刷される。次いで、最上流側に配置された印刷ユニット3にロール紙Sが到達すると、その印刷ユニット3におけるフィードローラ62と挟込位置に位置付けたピンチローラ63とによってロール紙Sを挟み込む。そして、フィードローラ62及びピンチローラ63が回転することにより、ロール紙Sを印刷方向に沿ってサーマルヘッド5側へ搬送する。ところで、サーマルヘッド5を通過したロール紙Sは、ガイド部材65によって次点の印刷ユニット3に向かって印刷方向へ案内される一方、サーマルヘッド5によってロール紙Sに密着したインクリボン7のリボンは、剥離部材73によってロール紙Sから剥離される。したがって、ロール紙Sは、その先端部から、ガイド部材65と剥離部材73との離間寸法と同一寸法又はガイド部材65と剥離部材73との離間寸法よりも大きな離れた箇所から印刷処理が開始されれば、剥離部材73によりリボンを剥離させることが可能である。この点に着目し、本実施形態の印刷対象物搬送機構6は、ガイド部材65と剥離部材73との離間距離を調整することにより、ロール紙Sにおける先端部と印刷開始位置との寸法を調整可能に構成している。本実施形態では、ガイド部材65と剥離部材73との離間距離を例えば十数mm〜数mmに設定している。これにより、フィードローラ62及びピンチローラ63によってサーマルヘッド5側に搬送されたロール紙Sのうち、サーマルヘッド5とプラテンローラ61との間に挟み込まれる箇所が、ロール紙Sの先端部から十数mm〜数mm離れた箇所となった時点で、サーマルヘッド5により印刷処理が開始される。
サーマルヘッド5によりロール紙Sに密着したリボンは、剥離部材73によってロール紙Sから剥離された後、巻取側リボン76として巻取側リボンコア74に巻き取られる。なお、リボンに塗布されたインクは、印刷処理命令に応じてロール紙Sに熱転写される、或いはロール紙Sに熱転写されることなくリボンに塗布した状態のまま巻取側リボン76として巻取側リボンコア74に巻き取られる。印刷処理命令とは、印刷処理開始前に入力された印刷画像に関する情報である印刷画像入力情報に基づいてロール紙Sに対してインクを転写するか否かを指示する命令(印刷パターン)である。
リボンを剥離したロール紙Sは、次の印刷ユニット3に搬送される。
そして、ロール紙Sが次点の印刷ユニット3に搬送される際、このロール紙Sは、印刷対象物弛み形成機構Zの第1ガイド要素Z1及び第2ガイド要素Z2により形成された湾曲した経路に沿って搬送される。次点の印刷ユニット3におけるピンチローラ63は、ロール紙Sの先端部がフィードローラ62に到達する前の時点では、フィードローラ62から離間してこのフィードローラ62との間でロール紙Sを挟み込み得ない非挟込位置(図示省略)に位置付けられており、ロール紙Sの先端部がフィードローラ62に到達した時点で、フィードローラ62との間でロール紙Sを挟み込み得る挟込位置に移動する。本実施形態の印刷対象物弛み形成機構Zは、ピンチローラ63の非挟込位置から挟込位置への移動に同期して、第1ガイド部Zaが通常位置から退避位置へ移動するようにしている。なお、印刷対象物弛み形成機構Zとピンチローラ63とを同期させる態様としては、ギアで連動させて同期させる態様や、或いは印刷対象物弛み形成機構Zとピンチローラ63とが同期するようにアクチュエータで印刷対象物弛み形成機構Zとピンチローラ63とを別々に駆動させる態様が挙げられる。
したがって、ロール紙Sの先端部がフィードローラ62に到達した時点で、フィードローラ62及びピンチローラ63によってロール紙Sの先端部を挟み込むのと同時又はほぼ同時に第1ガイド要素Z1が退避位置へ移動する。そして、第1ガイド要素Z1の退避位置への移動に追従して、付勢手段Z3の揺動ベースZ32は、ばね部材Z33の付勢力により第1ガイド要素Z1側に引っ張られ、付勢用ローラZ31をロール紙Sに押し当てる方向に回動する。その結果、搬送対象物Sは、退避位置に位置付けられた第1ガイド要素Z1と第2ガイド要素Z2との間に形成されるスペースにおいて大きく弛む。その弛み量は、通常位置に位置付けた第1ガイド要素Z1と第2ガイド要素Z2との間を湾曲しながら搬送されるロール紙Sの弛み量を大幅に超えるものであり、ロール紙Sの先端部をフィードローラ62とピンチローラ63との間に挟み込んだ際に、ロール紙Sに作用し得る負荷変動をこの大きな弛みで吸収することができるようにしている。なお、本実施形態では、付勢手段Z3の付勢力により、退避位置に位置付けた第1ガイド要素Z1と第2ガイド要素Z2との間におけるロール紙Sは、通常位置に位置付けた第1ガイド要素Z1と第2ガイド要素Z2との間を湾曲しながら搬送されるロール紙Sの弛み方向とは逆の方向に弛む。
ロール紙Sの先端部をフィードローラ62とピンチローラ63との間に挟み込み終えた時点、例えばロール紙Sの先端部をフィードローラ62とピンチローラ63との間に挟み込んだ時点から数秒後の時点で第1ガイド要素Z1が退避位置から通常位置へ移動し、揺動ベースZ32も第1ガイド要素Z1の動作に連動して元の位置(第1ガイド要素Z1に近接してばね部材Z33が縮んでいる位置)に復帰する。
このような工程を繰り返し、全ての印刷ユニット3を通過し終えた後にカット部4でカットされ、排出口から排出される。
このように、本実施形態に係る印刷対象物弛み形成機構Zは、ガイド部Zaにより印刷ユニット3間におけるロール紙Sを湾曲させた経路に沿って搬送させることができるとともに、ロール紙Sの先端部をフィードローラ62とピンチローラ63との間に挟み込んだ際に、ガイド部Zaの第1ガイド要素Z1が印刷対象物から離間する方向に退避することによりロール紙Sを大きく弛ませるため、フィードローラ62とピンチローラ63との間に挟み込んだ際にロール紙Sに作用し得る負荷変動をその大きな弛みで吸収することができ、上流側の印刷ユニット3の印刷処理において、負荷変動に起因するミスレジストレーションやスジ跡の発生等の悪影響を与えることを防止できる。
さらに、ガイド部Zaを、ロール紙Sの一方の面側に設けられる第1ガイド要素Z1と、他方の面側に設けられる第2ガイド要素Z2とを用いて構成し、これら第1ガイド要素Z1及び第2ガイド要素Z2によりロール紙Sを湾曲させる経路を簡単に形成することができるのみならず、第1ガイド要素Z1がロール紙Sから退避する方向に移動することにより、ロール紙Sを大きく弛ませるためのスペースを第2ガイド要素Z2との間で簡単に形成することができる。
また、本実施形態に係る印刷対象物弛み形成機構Zは、フィードローラ62及びピンチローラ63によりロール紙Sの先端部を挟み込んだ際に、所定方向にロール紙Sを付勢する付勢手段Z3を備えたものであるため、この付勢手段Z3の付勢力によりロール紙Sを積極的に弛ませることができる。特に、ロール紙Sと、印刷対象物弛み形成機構Z以外の機構や部品、或いは熱転写プリンタ1のケーシングとの相対位置関係でロール紙Sを弛ませる方向が制約されている場合には、付勢手段Z3を備えた印刷対象物弛み形成機構Zとすることにより、付勢手段Z3によりロール紙Sをその制約された方向へ的確に弛ませることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、フィードローラ及びピンチローラによって本発明の「印刷対象物を挟み込んだ状態で印刷方向に搬送する搬送部」を構成した態様を例示したが、搬送部を、対向配置した一対のピンチローラによって構成した態様や、対向配置したピンチローラと送りローラとによって構成した態様であっても構わない。これらの場合には、フィードローラを、搬送部を構成するローラ(ピンチローラ、送りローラ)から所定距離離間した位置又は近接した位置に配置しておけばよい。
また、印刷対象物弛み形成機構ガイド部を、単一のガイド要素のみで構成し、搬送部により印刷対象物の先端部を挟み込んだ際に、このガイド要素を所定方向へ退避させることにより印刷ユニット間において印刷対象物が自重で大きく弛むようにしてもよい。
また、第1ガイド要素及び第2ガイド要素の何れもが、搬送部により印刷対象物の先端部を挟み込んだ際に、印刷対象物から退避する方向に移動するものであっても構わない。
また、印刷対象物弛み形成機構が、搬送部により印刷対象物の先端部を挟み込んだ後に、ガイド部を所定方向へ退避させることにより各印刷ユニット間において印刷対象物を弛ませるものであってもよく、或いは、搬送部により前記印刷対象物の先端部を挟み込む前に、ガイド部を所定方向へ退避させることにより各印刷ユニット間において印刷対象物を弛ませるものであってもよい。これらの場合、特に、印刷対象物弛み形成機構が、搬送部により印刷対象物の先端部を挟み込んだ直後、或いは、搬送部により印刷対象物の先端部を挟み込む直前に、ガイド部を所定方向へ退避させることにより各印刷ユニット間において印刷対象物を弛ませるものであることが好ましい。
また、上述した実施形態では、通常位置から退避位置へ移動した第1ガイド要素が、再度退避位置から通常位置へ移動するタイミングとして、例えば印刷対象物の先端部を搬送部(フィードローラ及びピンチローラ)により挟み込んだ時点から数秒後の時点を例示したが、これに代えて、例えば印刷対象部の先端部がサーマルヘッド側に所定距離搬送された時点を採用しても構わない。
また、印刷対象物として、熱せられると化学反応を起こす発色剤を紙に塗った感熱紙を適用した場合には、インクリボンを有さない熱転写プリンタであっても構わない。さらに、印刷対象物として、ロール状に巻回されたものに代えて、カード状のものを適用してもよい。
また、上述した実施形態では、複数の印刷ユニットを備えたマルチヘッダタイプの熱転写プリンタとして、複数の印刷ユニットを円弧状に並べたものを例示したが、複数の印刷ユニットを直線状に並べた熱転写プリンタであっても構わない。
各印刷ユニットにおけるプラテンとしては、回転可能に設けられたプラテンローラに代えて、ボード状のものを適用してもよい。インクリボンにおける各リボンガイドや剥離部材、或いは搬送機構におけるガイド部材が、それぞれ回転しないもの、例えば板状のものでもあっても構わない。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本実施形態に係る熱転写プリンタの全体概要図。 図1の一部拡大図。 同実施形態における印刷対象物搬送機構の連動手段を示す図。 本実施形態に係る印刷対象物弛み形成機構を一部省略して模式的に示す図。 作用説明図。
符号の説明
1…熱転写プリンタ
3…印刷ユニット
5…サーマルヘッド
6…印刷対象物搬送機構
6X…搬送部
62…フィードローラ
63…ピンチローラ
Z…印刷対象物弛み形成機構
Za…ガイド部
Z1…第1ガイド要素
Z2…第2ガイド要素
Z3…付勢手段
S…印刷対象物(ロール紙)

Claims (5)

  1. 印刷対象物を挟み込んだ状態で印刷方向に搬送する搬送部を備えた印刷対象物搬送機構と、サーマルヘッドとを有する印刷ユニットを、前記印刷対象物の印刷方向に沿って複数並べて配置した熱転写プリンタに適用され、各印刷ユニット間において前記印刷対象物を弛ませる印刷対象物弛み形成機構であって、
    各印刷ユニット間において前記印刷対象物を湾曲させた経路に沿って搬送するためのガイド部を備え、相対的に下流側に配置された前記印刷ユニットにおいて前記搬送部により前記印刷対象物の先端部を挟み込んだ際に、前記ガイド部を所定方向へ退避させることにより各印刷ユニット間において前記印刷対象物を弛ませるものであることを特徴とする熱転写プリンタの印刷対象物弛み形成機構。
  2. 前記ガイド部が、前記印刷対象物の一方の面側に設けられる第1ガイド要素と、他方の面側に設けられる第2ガイド要素とを備え、これら第1ガイド要素及び第2ガイド要素のうち少なくとも何れか一方が、相対的に下流側に配置された前記印刷ユニットにおいて前記搬送部により前記印刷対象物の先端部を挟み込んだ際に、前記印刷対象物から退避する方向に移動するものである請求項1に記載の熱転写プリンタの印刷対象物弛み形成機構。
  3. 相対的に下流側に配置された前記印刷ユニットにおいて前記搬送部により前記印刷対象物の先端部を挟み込んだ際に、所定方向に前記印刷対象物を付勢する付勢手段を備えたものである請求項1又は2の何れかに記載の熱転写プリンタの印刷対象物弛み形成機構。
  4. 印刷対象物を印刷方向に搬送する印刷対象物搬送機構及びサーマルヘッドを有し、印刷方向に沿って並べた複数の印刷ユニットと、
    請求項1乃至3の何れかに記載の印刷対象物弛み形成機構とを備えたものであることを特徴とする熱転写プリンタ。
  5. 前記印刷対象物搬送機構における搬送部が、前記印刷対象物の搬送速度を制御するフィードローラと、当該フィードローラとの間で印刷対象物を挟み込むピンチローラとによって構成したものである請求項4に記載の熱転写プリンタ。
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