JP5304656B2 - ポリエステル樹脂組成物、これを含む接着剤、接着テープおよびフレキシブルフラットケーブル - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物、これを含む接着剤、接着テープおよびフレキシブルフラットケーブル Download PDF

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Description

本発明は、電気、電子機器の配線などに使用されるフレキシブルフラットケーブル、フレキシブルフラットケーブルの製造に用いられる接着剤および接着テープ、これに特に適した接着剤用樹脂組成物に関するものである。さらに詳細にはフレキシブルフラットケーブルの絶縁フィルムを接着するための接着剤および接着テープとして好適なものである。本発明の接着剤および接着テープは、優れた耐ブロッキング性、ポリエステルフィルムや錫メッキ銅および電解銅に対する接着性に優れた性能を発揮する。
近年、家電製品や自動車部品の軽薄短小化に伴い、回路基板同士の配線には多芯平型のフレキシブルフラットケーブル(以下FFCと略することがある)が多用されるようになった。FFCは錫メッキ銅線を、接着剤を介して絶縁フィルムと貼り合わせる構造、すなわち絶縁フィルム/接着剤/金属導線/接着剤/絶縁フィルムの構造を有している。絶縁基材としては、機械特性、電気特性の優れた2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム層が用いられていることが多い。
最近、フラットケーブルは可動部分の配線に使用されることが多くなっており、これに伴い、耐屈曲特性、耐熱性の要求も高まってきている。フラットケーブルの耐屈曲特性を向上させるには、一般に導体と絶縁基材の接着性を高める必要があるため、接着剤層には導体との接着性に優れる樹脂が選択され、熱可塑性飽和共重合体ポリエステルが主に用いられている。
家電製品や自動車部品用途においては、部品の誤動作による異常加熱で万一高分子材料が着火しても火災の原因とならないようにすることが必要とされており、速やかな自己消火が重要となってきている。このような状況においては、それに用いる接着剤について難燃化する必要がある。
これまでの難燃化接着剤には、ポリエステル樹脂骨格にハロゲン原子を導入することや、ハロゲン系難燃剤と三酸化アンチモンを併用する難燃化処方が良く知られている。
しかし、これらのハロゲン含有難燃剤を用いた接着剤は、焼却時にダイオキシンが発生するのではないかと言われている中、ハロゲン系難燃剤の使用量を減らしていこうとする取り組みが行われてきている。
そこで、ハロゲンを用いずにポリエステル樹脂自体に難燃性を付与する方法としては種々提案されているが、その中でも、リン化合物の共重合による難燃化技術が提案されている。
従来のポリエステル系接着剤は、これまでに、種々の用途に用いられてきたが、被着体に対する接着性と耐ブロッキング性を両立できないことが多いために、様々な製品製造上の問題が発生してきた。このような接着剤は典型的には、ポリエチレンテレフタレート製フィルム(以下PETフィルムと略す)に塗布し、乾燥して接着テープを形成し、これを巻き取り、その後に再び巻き出して、もう一方の被着体である金属等に貼り合わせる、という工程で積層体を製造するのに用いられる。この際、接着テープを製造し、これを生産工程でロール上に巻取ったとき、ブロッキングが起こると、接着テープは、一塊の接着ロールとなって使用できなくなるという問題が起こる。これらの問題を解決するために、接着剤へのブロッキング防止剤の添加、高ガラス転移温度樹脂ブレンド、または、接着テープの製造工程中に接着剤表面を離型フィルムでカバーし、ロール状に巻取るという作業が行われているのが現状である。
特開2002−284867号公報(特許文献5)および特開2000−128967号公報(特許文献6)に用いられているリン含有ポリエステル接着剤についての接着性と耐ブロッキング性を調べたところ、接着剤のブロッキングが認められることが判明した。このため、特許文献5、6に用いられているリン含有ポリエステル接着剤を上述したような積層体の製造工程に適用するためには、ブロッキング防止処方が必要となる。しかしながら、ブロッキング防止剤の添加や高ガラス転移温度樹脂ブレンドは耐ブロッキング性は向上するものの著しく被着体に対する接着力が低下する。また、接着剤表面に離型フィルムでカバーし、ロール状に巻き取るという作業は作業性の低下やコストアップになる。このように従来提案されてきたポリエステルを含む接着剤は、以上のような種々の課題を抱えている。
特開平5−17727号公報 特開昭52−29830号公報 特開昭53−128195号公報 特開昭63−150352号公報 特開2002−284867号公報 特開2000−128967号公報
本発明は、各種プラスチックフィルム、および金属に対する接着性に優れており、特に、電気、電子機器の配線、自動車部品等に使用されるフレキシブルフラットケーブル用途において、ポリエステルフィルムや錫メッキ銅および電解銅に対して、相反する特性である接着性と耐ブロッキング性に優れた性能を持つポリエステル樹脂組成物、それを含む接着剤、接着テープおよびフレキシブルフラットケーブルに関するものである。本発明の好ましい実施形態によれば、ハロゲン系難燃剤を配合することなしに、高い難燃性を有する接着剤、接着テープおよびフレキシブルフラットケーブルを得ることができる。
本発明者等は、鋭意検討した結果、以下に示す手段により上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(a) ガラス転移温度が60℃以上75℃以下、酸価が50当量/106g以上150当量/106g以下、比重が1.20以上1.23以下であるポリエステル樹脂(A)と、ガラス転移温度が−10℃以上30℃以下であるポリエステル樹脂(B)を含み、かつその配合重量比(A)/(B)が10/90以上40/60以下である接着剤用樹脂組成物。
(b) 前記ポリエステル樹脂(B)は、共重合ポリエステルの主骨格にリン成分が導入されたリン変性ポリエステル樹脂である、(a)に記載の接着剤用樹脂組成物。
(c) 前記ポリエステル樹脂(A)の全グリコール成分を100モル%としたとき、1,4−シクロヘキサンジメタノールを20モル%以上40モル%以下含有することを特徴とする(a)または(b)に記載の接着剤用樹脂組成物。
(d) 前記ポリエステル樹脂(A)が、下記式(1)を満たすことを特徴とする(a)〜(c)に記載の接着剤用樹脂組成物。
2.5 ≦ 重量平均分子量/数平均分子量 ≦ 3.2 (1)
(e) 前記(a)〜(d)のいずれかに記載の接着剤用樹脂組成物を用いた接着剤。
(f) プラスチックフィルムの表面に、(a)〜(d)のいずれかに記載の接着剤用樹脂組成物からなる層を有する接着テープ。
(g) 前記(a)〜(d)のいずれかに記載の接着剤用樹脂組成物からなる層を有するフレキシブルフラットケーブル。
本発明により、各種プラスチックフィルムおよび金属に対する接着性に優れて、特に、ポリエステルフィルムや錫メッキ銅および電解銅に対して高い接着性を示すとともに、相反する特性である耐ブロッキング性に優れた性能を持つ樹脂組成物を得ることができる。また、適切な難燃剤を適切な比率で配合すれば、ハロゲン系難燃剤を配合し、あるいは配合することなしに、高い難燃性を有する接着剤、接着テープおよびフレキシブルフラットケーブルを得ることができる。
本発明のポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度は60℃〜75℃、好ましくは63℃〜70℃である。ガラス転移温度が60℃未満になると、高温下での弾性率が低下し、ブロッキングが発生する場合があり、接着剤を塗布した後、フィルム等の基材の取り扱いが困難となる。75℃を超えると接着力が不足することがある。一方、ポリエステル樹脂(B)のガラス転移温度は−10〜30℃であり、好ましくは0℃〜15℃である。ガラス転移温度が−10℃未満になると、高温下での弾性率が低下し、接着力が不足することがある。例えば、自動車用部品や家電製品の接着剤として用いる場合、夏場の高温環境下での接着強度の低下が起こり、部品と部品を十分に接着しておくことが難しくなる場合がある。さらには、樹脂のブロッキングが生じ易くなることもあり、接着剤を塗布した後、フィルム等の基材の取り扱いが難しくなることがある。また、ガラス転移温度が30℃を超えると、室温付近での弾性率が高くなり樹脂自体が硬すぎて被着体に対して接着性が発現しないことがある。
本発明において用いられるポリエステル樹脂(A)の酸価は50〜150eq/106gである。より好ましくは70〜120eq/106g、さらに好ましくは75〜100eq/106gである。酸価が50未満であると、金属への接着性が不足し、酸価が150を超えると、耐加水分解性などの特性に劣る場合がある。
本発明において用いられるポリエステル樹脂(A)の比重は、共重合成分の種類と比率により調整することができ、1.20〜1.23であることが必要である。比重がかかる範囲を越えると、耐ブロッキング性などの特性に劣る場合がある。また、比重がかかる範囲を下回るように共重合成分を調整するとガラス転移温度が同時に低下する傾向にあり、耐ブロッキング性が低下する傾向にある。
本発明において用いられるポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の配合比は重量比で(A)/(B)=10/90〜40/60ある。より好ましくは20/80〜30/70である。ポリエステル樹脂(A)成分が10重量%より少ないと、ブロッキング性が劣る場合がある。また、ポリエステル樹脂(B)が60重量%より少ないと、金属への接着性が低下することがある。
本発明において用いられるポリエステル樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の分散比(以下、Mw/Mnと略記する場合がある)は2.5〜3.2が好ましい。より好ましくは2.6〜3.0である。Mw/Mnが2.5より小さいと接着剤としての耐ブロッキング性に劣る傾向にある。一方、3.2を越えると接着剤としての接着性が劣る場合がある。
本発明において用いられるポリエステル樹脂(A)を構成するグリコール成分としては、1,4−シクロヘキサンジメタノールを20〜40モル%、好ましくは25〜35モル%である。20モル%未満であると樹脂の比重が高くなり、耐ブロッキング性が劣る。40モル%を超えると、溶媒への溶解性および保存安定性が低下してしまう傾向にある。
本発明において用いられるポリエステル樹脂(A)を構成するその他のグリコール成分としては特に制限されるものでは無いが、エチレングリコ−ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、1,9−ノナンジオール、2−メチルオクタンジオール、1,10−デカンジオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリカーボネートグリコール等が挙げられる。これらのグリコール成分の中ではエチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物が金属への接着性および耐ブロッキング性の点から好ましい。なお、以下、エチレンオキサイド付加物をEO付加物、プロピレンオキサイド付加物をPO付加物と略記する場合がある。
また、本発明において用いられるポリエステル樹脂(A)を構成する二塩基酸成分としては、以下に示す多価カルボン酸、もしくはそのアルキルエステル、酸無水物を使用できる。多価カルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボンル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族二塩基酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂肪族や脂環族ジカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)等の芳香族多価カルボン酸等が挙げられる。屈曲性や耐ブロッキング性を考慮するとテレフタル酸および/またはイソフタル酸を全酸成分のうち、80モル%以上必須成分とするのがより好ましい。
本発明において用いられるポリエステル樹脂(B)を構成するグリコール成分としては、特に制限されるものでは無いが、エチレングリコ−ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ−ル、2−メチル−1,3プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、1,9−ノナンジオール、2−メチルオクタンジオール、1,10−デカンジオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリカーボネートグリコール等が挙げられる。これらのグリコール成分の中ではエチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ−ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコールが金属への接着性の点から好ましい。
また、本発明において用いられるポリエステル樹脂(B)を構成する二塩基酸成分としては、以下に示す多価カルボン酸、もしくはそのアルキルエステル、酸無水物を使用できる。多価カルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族二塩基酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂肪族や脂環族ジカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)等の芳香族多価カルボン酸等が挙げられる。
本発明において用いられるポリエステル樹脂(B)は、共重合ポリエステルの主骨格にリン成分が導入されたリン変性ポリエステル樹脂であることが好ましい。このようなリン変性ポリエステル樹脂は、ハロゲンを用いずに難燃性を付与するためにリン原子を有するモノマーを共重合や変性によって導入し、分子鎖中にリン原子を含むものである。これらの樹脂にリン原子を導入する方法としては、一般的な方法が用いられるが、その中でも特に下記化学式1、または、化学式2で示される含リンカルボン酸、あるいはそのエステル化物を共重合成分として用いる方法が重合反応性の面より好ましい。
化学式1;
Figure 0005304656
1、R2:水素原子、または炭化水素基
3、R4:水素原子、炭化水素基またはヒドロキシ基置換炭化水素基
l、m:0〜4の整数
化学式2;
Figure 0005304656
5:水素原子、または炭化水素基
6、R7:水素原子、炭化水素基またはヒドロキシ基置換炭化水素基
一般式1、2において、R1、R2、R5の具体例としては水素原子、メチル、エチル、プロピル、フェニルのような炭化水素基である。R1、R2は同じであっても良いし、また相異なっていても良い。R5はメチル、エチル、プロピル、フェニルのような炭化水素基である。
また、一般式1、2において、R3、R4、R6、R7は水素原子、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシエチルオキシエチルのような炭化水素基またはヒドロキシ基置換炭化水素基である。
本発明の樹脂組成物には各種の添加剤を混合することができる。添加剤としては、難燃剤、顔料、ブロッキング防止剤を配合して使用することが好ましい。難燃剤としてはデカブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、テトラブロモビスフェノールA等の臭素系難燃剤やトリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリキシレニルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、キシレニルジフェニルフォスフェート、クレジルビス(2,6−キシレニル)フォスフェート、2−エチルヘキシルフォスフェート、ジメチルメチルフォスフェート、ジメチルエチルフォスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニル)フォスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)フォスフェート、ビスフェノールAビス(ジクレジル)フォスフェート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルフォスフェート、リン酸アミド、有機フォスフィンオキサイド、赤燐等のリン系難燃剤、ポリリン酸アンモニウム、フォスファゼン、シクロフォスファゼン、トリアジン、メラミンシアヌレート、サクシノグアナミン、エチレンジメラミン、トリグアナミン、シアヌル酸トリアジニル塩、メレム、メラム、トリス(β−シアノエチル)イソシアヌレート、アセトグアナミン、硫酸グアニルメラミン、硫酸メレム、硫酸メラム等の窒素系難燃剤、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリウム、芳香族スルフォンイミド金属塩、ポリスチレンスルフォン酸アルカリ金属塩等の金属塩系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸化スズ等の水和金属化合物系難燃剤、シリカ、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、スズ酸亜鉛等無機系難燃剤、シリコーンパウダー等のシリコーン系難燃剤を挙げることができる。これらの中でも、ポリエステル樹脂に対する分散性、混合性、接着性等の点からメラミンシアヌレートが好ましく、リン化合物含有樹脂自身の高い難燃性と難燃剤が持つ難燃機構の複合効果からより高い難燃効果が得られる。また、ハロゲン系難燃剤の使用が許容される場合には、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン等の臭素系難燃剤が好ましく使用される。また、これらの難燃剤を2種類以上組み合わせて使用することが可能であり、特に、ビス(ペンタブロモフェニル)エタン等の臭素系難燃剤と酸化アンチモン等の無機系難燃剤の組み合わせが好ましい。顔料には酸化チタン、カーボンブラック等が用いられる。ブロッキング防止剤にはシリカ、炭酸カルシウム、タルク等が用いられ、接着性の面より、特にシリカが好ましい。
本発明の樹脂組成物には必要に応じてシランカップリング剤、タッキファイヤー、結晶核剤、エポキシ化合物、イソシアネート化合物等を配合することができる。
本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物そのままで、あるいは更に何らかの添加剤を配合して、接着剤とすることができる。
本発明のFFCは、典型的には、導電体である錫メッキ銅からなる線状体および/または箔状体を、接着剤を介して絶縁フィルムと貼り合わせる構造、すなわち、例えば、絶縁フィルム/接着剤/導電体/接着剤/絶縁フィルムといった積層構造を有している。
本発明のFFCに用いられる前記導電体としては、前記錫メッキ銅に限定されるものではなく、金、銀、アルミニウム等の高導電性物質およびそれにメッキを施したものを好ましい例として挙げることができる。
本発明のFFCに用いられる前記絶縁フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下PETフィルムと略す)、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオキサベンザゾールフィルム等、任意の絶縁性プラスチックフィルムが用いられるが、ポリエチレンテレフタレートフィルムが経済性や汎用性の面で好ましい。プラスチックフィルムには、必要に応じコロナ処理や易接着層設置等を行うことができる。
本発明の樹脂組成物を、乾燥後の厚みが5μm以上60μm以下となるように絶縁フィルムに塗布し、乾燥した積層体とすることで接着テープを得ることができる。この接着テープのコーティング層を内側にして、導電体を挟み込んで接着することにより、FFCを製造することができる。
本発明をさらに詳細に説明するために以下に実施例を挙げるが、本発明は実施例になんら限定されるものではない。実施例中、単に部とあるのは質量部を示す。なお、実施例に記載された測定値は以下の方法によって測定したものである。
樹脂組成:樹脂を重クロロホルムに溶解し、ヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行ってその積分比より決定した。
ガラス転移温度:示差走査熱量計を用い、測定試料10mgをアルミパンに入れ、蓋を押さえて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計(DSC)DSC−220を用いて、20℃/minの昇温速度で測定し、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とした。
重量平均分子量、数平均分子量:テトラヒドロフランを移動相としたウォーターズ社製ゲルろ過浸透クロマトグラフ(GPC)150cを用い、カラム温度30℃、流量1ml/分にてGPC測定を行った結果から計算して、ポリスチレン換算の測定値を得た。但し、カラムは昭和電工(株)shodex KF−802、804、806を用いた。
酸価:ポリエステル0.2gを20mlのクロロホルムに溶解し、0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定し、樹脂106gあたりの当量(eq/106g)を求めた。
比重:塩化カルシウム水溶液を入れたメスシリンダーに樹脂サンプルを入れ、水もしくは塩化カルシウム溶液を入れてメスシリンダー内の比重を調整し、サンプルが溶液中で浮かんで止まっている状態にし、その時の溶液の比重を測定値とした。
<ポリエステル樹脂(A)の合成例1>
撹拌器、温度計、流出用冷却機を装備した反応缶内に、テレフタル酸100部、イソフタル酸229部、無水トリメリット酸4部、エチレングリコール37部、ネオペンチルグリコール172部、1,4−シクロヘキサンジメタノール108部、テトラブチルチタネート0.14部を仕込み、4時間かけて230℃まで徐々に上昇し、留出する水を系外に除きつつエステル化反応を行った。エステル化反応終了後20分かけて10mmHgまで減圧初期重合を行うと共に温度を260℃まで昇温し、更に1mmHg以下で1時間後期重合を行った。その後、窒素雰囲気下中、200℃まで冷却した後、無水トリメリット酸4部を仕込み、30分間撹拌を行い、ポリエステル樹脂(A)合成例1を得た。この様にして得られたポリエステル樹脂(A)の組成および特性を表1に示した。
<ポリエステル樹脂(A)の合成例2〜7、比較合成例2、3>
ポリエステル樹脂(A)の合成例1と同様にポリエステル(A)の合成例2〜7、比較合成例2、3の作成を行った。この様にして得られたポリエステル樹脂(A)の組成および特性を表1に示した。
<ポリエステル樹脂(A)の比較合成例1>
撹拌器、温度計、流出用冷却機を装備した反応缶内に、テレフタル酸166部、イソフタル酸166部、エチレングリコール145部、ネオペンチルグリコール166部、テトラブチルチタネート0.14部を仕込み、4時間かけて230℃まで徐々に上昇し、留出する水を系外に除きつつエステル化反応を行った。エステル化反応終了後20分かけて10mmHgまで減圧初期重合を行うと共に温度を260℃まで昇温し、更に1mmHg以下で1時間後期重合を行い、ポリエステル樹脂(A)比較合成例1を得た。この様にして得られたポリエステル樹脂(A)の組成および特性を表1に示した。
<ポリエステル樹脂(A)の比較合成例4〜7、ポリエステル樹脂(B)の合成例1〜3、比較合成例1、2>
ポリエステル樹脂(A)の比較合成例1と同様にポリエステル(A)の比較合成例4〜7およびポリエステル樹脂(B)の合成例1〜3、比較合成例1、2の作成を行った。この様にして得られたポリエステル樹脂(A)の組成および特性を表1に示した。また、ポリエステル樹脂(B)の組成および特性を表2に示した。
Figure 0005304656
Figure 0005304656
<ポリエステル樹脂(B)の合成例4>
撹拌器、温度計、流出用冷却機を装備した反応缶内に、テレフタル酸199部、イソフタル酸129部、イタコン酸133部、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン200部、エチレングリコール205部、1,6−ヘキサンジオール319部、n−トリブチルアミン0.6部、酸化防止剤IRGANOX1330(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製)0.9部を仕込み、4時間かけて230℃まで徐々に上昇し、留出する水を系外に除きつつエステル化反応を行った。反応終了後、200℃まで冷却を行い、数平均分子量1000のポリプロピレングリコール21部、酸化防止剤IRGANOX1330(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製)0.9部、テトラブチルチタネート1.2部を投入し、200℃にて10分間撹拌を行った。続いて、エステル化反応終了後20分かけて10mmHgまで減圧初期重合を行うと共に温度を250℃まで昇温し、更に1mmHg以下で1時間後期重合を行い、ポリエステル樹脂(B)の合成例4を得た。この様にして得られたポリエステル樹脂(B)の組成および特性を表3に示した。
<ポリエステル樹脂(B)の合成例5、6、比較合成例3、4>
ポリエステル樹脂(B)の合成例4と同様にポリエステル(B)の合成例5、6、比較合成例3、4の作成を行った。この様にして得られたポリエステル樹脂(B)の組成及び特性を表3に示した。
Figure 0005304656
<接着剤組成物1の調製>
合成例1で得られたポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)をそれぞれ固形分濃度が30%となるように、メチルエチルケトン/トルエン=1/1(重量比)にて溶解した。このポリエステル樹脂(A)溶液を10部、ポリエステル樹脂(B)を23.3部、デカブロモジフェニルを5部、三酸化アンチモンを3.6部、二酸化チタンを1部、シリカ(日本アエロジル(株)製アエロジル200)を0.4部、直径2mmのガラスビーズを入れた140mlのガラス瓶に仕込み、シェーカーにて3時間分散を行い、目的とする接着剤組成物1を得た。
<接着剤組成物2〜10、比較組成物1〜11の調製>
接着剤組成物1と同様にポリエステル樹脂(A)の合成例1〜7、比較合成例1〜7で得られた樹脂とポリエステル樹脂(B)の合成例1〜3、比較合成例1、2を用いて、各種添加剤を配合し、目的とする接着剤組成物2〜10、比較組成物1〜11を得た。このようにして得られた接着剤組成物の組成を表4、表5に示した。
<接着剤組成物11の調製>
合成例1で得られたポリエステル樹脂(A)とリン変性ポリエステル樹脂(B)をそれぞれ固形分濃度が30%となるように、メチルエチルケトン/トルエン=1/1(重量比)にて溶解した。このポリエステル樹脂(A)溶液を10部、リン変性ポリエステル樹脂(B)溶液を23.3部、メラミンシアヌレートを8部、二酸化チタンを1.6部、シリカ(日本アエロジル(株)製アエロジル200)を0.4部、直径2mmのガラスビーズを入れた140mlのガラス瓶に仕込み、シェーカーにて3時間分散を行い、目的とする接着剤組成物11を得た。このようにして得られた接着剤組成物の組成を表6に示した。
<接着剤組成物12〜20、比較組成物12〜22の調製>
接着剤組成物11と同様にして目的とする接着剤組成物12〜20、比較組成物12〜22を得た。このようにして得られた接着剤組成物の組成を表6、表7に示した。
<実施例1>
接着剤組成物1で得られた接着剤を、以下に示す通りの評価項目に従い評価を行った。
接着強度:接着剤組成物1を25μmの二軸延伸PETフィルム上に乾燥後の厚みが35μmとなるように塗布し、120℃で5分乾燥したものを作成した。このようにして得られた接着剤組成物塗布PETフィルムの接着剤塗布面と錫メッキ銅箔とをテスター産業社製ロールラミネータを用いて、ラミネート温度140℃、圧力0.3MPa、速度1m/minの条件にて貼り合わせ、東洋ボールドウイン社製RTM100を用いて、サンプル幅1cm、25℃雰囲気下で、50mm/minの引っ張り速度で引っ張り試験を行い、90°剥離接着力を測定した。
(判定)5:1.3kg/cm以上
4:1kg/cm以上1.3kg/cm未満
3:0.7kg/cm以上1kg/cm未満
2:0.4kg/cm以上0.7kg/cm未満
1:0.4kg/cm未満
耐ブロッキング性:上記得られた接着フィルムを同方向に5枚重ね、接着層とPETフィルムが交互に重なるようにした。次いで、このようにして重ねた接着フィルムの上に50g/cm2の荷重をかけ、60℃雰囲気中に24時間保存した。この後、接着シートを取り出し、重ねたシート間の接着強度を東洋ボールドウイン社製RTM100を用いて、サンプル幅5cm、25℃雰囲気下で、50mm/minの引っ張り速度で引っ張り試験を行い、180°剥離接着力を測定し、下記の判定を行った。
(判定)4:5g/5cm未満
3:5g/5cm以上10g/5cm未満
2:10g/5cm以上50g/5cm未満
1:50g/5cm以上
難燃性:UL規格 VW−1に記載の垂直燃焼テストに準じて難燃性の評価を行った。そして、上記規格に合格のものを「可」、不合格のものを「不可」として評価した。
<実施例2〜10および比較実施例1〜11>
実施例1における接着剤組成物1を接着剤組成物2〜10、比較組成物1〜11に置き換えて評価を行ない、実施例2〜10、比較例1〜11とした。結果を表4、表5に示した。
Figure 0005304656
Figure 0005304656
<実施例11>
接着剤組成物11で得られた接着剤を、以下に示す通りの評価項目に従い評価を行った。
接着強度:上述の実施例1の評価とは判定基準が以下のように異なる他は、実施例1と同様の評価方法により評価した。
(判定)5:80g/mm以上
4:60g/mm以上80g/mm未満
3:40g/mm以上60g/mm未満
2:20g/mm以上40g/mm未満
1:20g/mm未満
耐ブロッキング性、および難燃性の試験は、実施例1と同様の評価方法により評価した。
<実施例12〜20および比較実施例12〜22>
実施例1における接着剤組成物11を接着剤組成物12〜20、比較組成物12〜22に置き換えて評価を行ない、実施例12〜20、比較例12〜22とした。結果を表6、表7に示した。
Figure 0005304656
Figure 0005304656
実施例1〜20はいずれも、接着性、耐ブロッキング性に優れ、なおかつ高い難燃性を示すものであった。
比較例1および12は接着性と耐ブロッキング性に劣る。比較組成物1および12に含まれるポリエステル樹脂(A)は、酸価が低く、また比重が高く、特許請求の範囲外である。
比較例2、3、13および14は接着性に優れるが、耐ブロッキング性が劣る。比較組成物2、3、13および14に含まれるポリエステル樹脂(A)は、比重が高く、特許請求の範囲外である。
比較例4および15は接着性に優れるが、耐ブロッキング性に劣る。比較組成物4および15に含まれるポリエステル樹脂(A)は、ガラス転移温度が低く、また、酸価が低く、比重が高く、特許請求の範囲外である。
比較例5および16は耐ブロッキング性に優れるが、接着性に劣る。比較組成物5および16に含まれるポリエステル樹脂(A)は、ガラス転移温度が高く、また、酸価が低く、比重が高く、特許請求の範囲外である。
比較例6および17は接着性に劣る。比較組成物6および17に含まれるポリエステル樹脂(A)は酸価が低く、特許請求の範囲外である。
比較例7および18は接着性と耐ブロッキング性に劣る。比較組成物7および18に含まれるポリエステル樹脂(A)は酸価が低く、特許請求の範囲外である。
比較例8および19は接着性に優れるが、耐ブロッキング性に劣る。比較組成物8および19に含まれる樹脂(A)と樹脂(B)の配合重量比(A)/(B)が低く、特許請求の範囲外である。
比較例9および20は耐ブロッキング性に優れるが、接着性に劣る。比較組成物9および20に含まれる樹脂(A)と樹脂(B)の配合重量比(A)/(B)が高く、特許請求の範囲外である。
比較例10は接着性に優れるが、耐ブロッキング性に劣る。比較組成物10に含まれるポリエステル樹脂(B)はガラス転移温度が低く、特許請求の範囲外である。
比較例11は耐ブロッキング性に優れるが、接着性に劣る。比較組成物11に含まれるポリエステル樹脂(B)はガラス転移温度が高く、特許請求の範囲外である。
比較例21は接着性に優れるが、耐ブロッキング性に劣る。比較組成物21に含まれるリン変性ポリエステル樹脂(B)はガラス転移温度が低く、特許請求の範囲外である。
比較例22は耐ブロッキング性に優れるが、接着性に劣る。比較組成物22に含まれるリン変性ポリエステル樹脂(B)はガラス転移温度が高く、特許請求の範囲外である。
本発明で得られる接着剤組成物は、従来技術と比較して、ポリエステルフィルムや錫メッキおよび電解銅に対する優れた接着性を有すると共に、耐ブロッキング性にも優れる。さらに、本発明の好ましい実施態様においては、ハロゲン系難燃剤を配合することなしに、高い難燃性を有する接着テープおよびフレキシブルフラットケーブルを得ることができる。このため、接着剤組成物として有用であり、特に、自動車、電気、電子機器の配線等に使用されるフレキシブルフラットケーブル用途において優れた性能を発揮するものである。

Claims (7)

  1. ガラス転移温度が60℃以上75℃以下、酸価が50当量/106g以上150当量/106g以下、比重が1.20以上1.23以下であるポリエステル樹脂(A)と、ガラス転移温度が−10℃以上30℃以下であるポリエステル樹脂(B)を含み、かつその配合重量比(A)/(B)が10/90以上40/60以下である接着剤用樹脂組成物。
  2. 前記ポリエステル樹脂(B)は、共重合ポリエステルの主骨格にリン成分が導入されたリン変性ポリエステル樹脂である、請求項1に記載の接着剤用樹脂組成物。
  3. 前記ポリエステル樹脂(A)の全グリコール成分を100モル%としたとき、1,4−シクロヘキサンジメタノールを20モル%以上40モル%以下含有することを特徴とする請求項1に記載の接着剤用樹脂組成物。
  4. 前記ポリエステル樹脂(A)が、下記式(1)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の接着剤用樹脂組成物。
    2.5 ≦ 重量平均分子量/数平均分子量 ≦ 3.2 (1)
  5. 請求項1に記載の接着剤用樹脂組成物を用いた接着剤。
  6. プラスチックフィルムの表面に、請求項1に記載の接着剤用樹脂組成物からなる層を有する接着テープ。
  7. 請求項1に記載の接着剤用樹脂組成物からなる層を有するフレキシブルフラットケーブル。
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