JP5299140B2 - ショットピーニング用投射材の材料、及びショットピーニング用投射材の製造方法 - Google Patents

ショットピーニング用投射材の材料、及びショットピーニング用投射材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ショットピーニング用投射材の材料、及びショットピーニング用投射材の製造方法に関する。
従来、ショットピーニング用投射材の製造において、いわゆる軸受鋼を伸線加工して伸線とし、この伸線をその径と同じ長さに切断し、その後、剛壁に投射してエッジに丸みを付与し、更に、これを研磨して所定の真球度が得られるようにし、その後、焼入れ・焼戻しを行って、所定のビッカース硬さとすることは公知である(たとえば、特開2001−79766号公報参照)。
しかしながら、ショットピーニング用投射材の材料として、いわゆる軸受鋼をその規格のまま(例えば、日本工業規格JIS G4805に規定されている高炭素クロム軸受鋼SUJ2、その組成は表2に示す)使うと、伸線して仕上げ線を得る工程で断線が生じてしまい生産性の向上が得られないという問題があった。即ち、伸線工程で断線が発生すると、100m/min程度の高速で伸線しているラインが止まってしまうので、生産効率に大きな影響を与えてしまうことになる。この結果、投射材の生産性も低くなってしまう。特に、伸線した線材の直径が0.7mmより細くなると(例えば、0.3mm程度)、その傾向が顕著であり、伸線工程での断線が頻繁に発生することになる。すなわち、細い仕上げ線から最適なショットピーニング用投射材を得るためのショットピーニング用投射材の製造方法は確立されていなかった。
本発明は、上記の問題を解消するためになされたもので、その目的は、ショットピーニング用投射材の製造において、伸線して仕上げ線を得る工程で断線の防止をして、生産性の向上が得られるショットピーニング用投射材の材料、仕上げ線と、生産性の向上が得られるショットピーニング用投射材の製造方法とその製法による投射材を提供することにある。
つまり、本発明のショットピーニング用投射材の製造方法は、まず、断線を防止して清浄度を確保するために、特定のショットピーニング用投射材の材料を用い、この材料から適正な仕上げ線を確保し、焼入れ前の炭化物微細状態を維持し、焼入れ焼戻し後の適正組織を確保する。更に、本発明は、ショットピーニング投射材の寿命と適正な圧縮残留応力付与ができるショットピーニング用投射材を提供する。加えて、本発明は、焼入れ性が良くショットピーニングに適したショットピーニング用投射材の製造方法を提供する。
本願発明者は上記の問題を解消すべく鋭意研究した結果、本発明の第1の態様として、ショットピーニング用投射材の材料において、質量%で、炭素を0.95〜1.10%、珪素を0.15〜0.30%、マンガンを0.40%以下、リンを0.020%以下、硫黄を0.010%以下、クロムを1.40〜1.60%、酸素を0.0015%以下、を含有し、残部が鉄及び不可避不純物とすることにより、所期の目的を達成し得ることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成したのである。
このような材料にしたのは、伸線での割れによる断線の防止のために基地の結合性を劣化させる非金属介在物の量を低減するためである。すなわち、特開2001−79766号公報の製造方法と比較して、酸化物を安定的に減らすためには酸化量を低くする必要があり、酸素を0.0015%以下に極めて低くした。また、珪素量の上限を17%下げている。更に、硫化物、特にMnS量低減のため、マンガンと硫黄を低減した。総じて全体的に鉄以外の成分の含有量の上限を厳しくした。基本的な炭化物量は一定にするため、炭素量は同じとした。
また、本発明のショットピーニング用投射材の仕上げ線は、本発明の第1の態様に記載のショットピーニング用投射材の材料を、線材に伸線する工程と、該線材を焼鈍及び冷間引抜きを繰り返して仕上げ線とする工程と、によって、該仕上げ線での粒径2μm以下である炭化物の占める面積が仕上げ線全体の面積の80%以上としたものである。
すなわち、本発明においては、インゴットから引抜加工により「伸線」されて線材が製造され、次いで、この線材は「焼鈍」及び「冷間引抜き」を繰り返して伸線加工されて仕上げ線にされる。そして、このときの仕上げ線での炭化物の状態は、粒径2μm以下である炭化物の占める面積が仕上げ線全体の面積の80%以上となっている。
本発明の第2の態様では、本発明の第1の態様に記載のショットピーニング用投射材の材料を伸線して得られた線材を、焼鈍及び冷間引抜きを繰り返して仕上げ線とする工程としたのは、伸線減面率が高いと、線材は伸びがなくなり、破断しやすくなるので、少なくとも伸びが鈍化して一定になってきた状態で焼鈍して加工硬化を除去して、再度延性を回復した状態で伸線を行なうことが好ましいからである。
冷間引抜きとしたのは、熱間では結晶粒の延展が生じ微細化効果が得られないので、加工硬化と結晶粒の微細化が伴う冷間としたのである。
焼鈍の回数は3回から5回が好ましい。伸線減面率は、10%乃至40%が好ましい。
仕上げ線において、粒径2μm以下である炭化物の占める面積が仕上げ線全体の面積の80%以上としたのは、細い仕上げ線において適正な組織を得ることによって、その後のショットピーニング用投射材に最適な組織を確保するためである。また、仕上げ線での性質の確認により、最終製品の品質の向上に繋がり、材料の無駄を生じることがなくなる。
ここで仕上げ線とは、仕上げをした細線であって切断前のものであり、圧延、引き抜きにより得られた材料の線材を焼鈍及び冷間引抜きを繰り返して得られるものである。
また、仕上げ線は、焼鈍を720℃以下で行うことにより、ショットピーニング用投射材の仕上げ線の炭化物の粗大化を防止して、焼入れ前の炭化物の微細状態を維持する。この結果、結晶粒微細化により破壊強度が増加するのでより大きな負荷を被ショットピーニング材に与えることが確保できる。なお、焼鈍は、光輝焼鈍炉を使用して700℃の加熱で行なうことが好ましい。光輝焼鈍炉を用いることによって、酸化スケールの生成が線材の表面に無く、酸洗工程が不要となる。
また、本発明のショットピーニング用投射材の製造方法は、本発明の第2の態様に記載のショットピーニング用投射材の仕上げ線を、切断し塑性加工してショットピーニング素材とする工程と、該ショットピーニング素材を焼入れ焼戻する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、伸線性の優れた、性質の確認された仕上げ線を用いているので、生産性が高く、また、品質のよいショットピーニング用投射材を提供することができる。
ここで、前記焼戻しは、焼戻しパラメータ=T((21.3-5.8×[C])+logt)で規定し、その値が6200〜7300となるようなTとしてCを設定する。ここで、T:焼戻し温度(K)、t:焼戻し時間(h)、C:炭素量(%)である。焼戻しパラメータを6200〜7300となるような、焼戻し温度T、炭素量C、焼戻し時間tとすると、結晶粒の粗大化が防止されるとともに加工応力が緩和され靭性が増加するなどの特長を持ち好ましい。
また、更に塑性加工する工程を有しても良い。本発明によれば、投射材の角がなくなるのでピーニング時に破壊の起点が生じにくいという利点がある。なおここで、塑性加工してショットピーニング素材とするとは、短い線材形状を有する、切断した仕上げ線を、塑性加工により丸いショットピーニング素材の形状とすることをいう。すなわち、ショットピーニング素材は、切削、研磨等により丸い形状にされるのではない。
また、本発明のショットピーニング用投射材の製造方法は、本発明の第1の態様に記載のショットピーニング用投射材の材料を、線材に伸線する工程と、焼鈍及び冷間引抜きを繰り返して仕上げ線とする工程と、該仕上げ線を切断し塑性加工してショットピーニング素材とする工程と、該ショットピーニング素材を焼入れ焼戻する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、熱処理後に結晶粒の微細化と靭性の回復という利点がある。
更に、本発明のショットピーニング用投射材の製造方法は、上記のショットピーニング用投射材の製造方法において、焼入れ温度が820〜850℃であることを特徴とする。
本発明によれば、残留オーステナイトが生成しにくくなり、材料全体において均一なマルテンサイト組織が得られるという利点がある。
そして、本発明のショットピーニング用投射材は、上記の製造方法により製造されたショットピーニング用投射材で、組織が実質的に基地が焼戻しマルテンサイトであり微細炭化物が析出している。また、炭化物の面積率は、好ましくは70%から95%である。結合層である金属部分が少なくなると基地の結合性が弱まるところ、炭化物が95%を超え金属部分が非常に少なくなると炭化物同士が接触状態に近づいてしまうからである。また、炭化物の面積率が70%未満の場合、たとえばJIS SUJ2材のようなショットピーニング用投射材として好適な硬さであるビッカース硬さHV950を満たせなくなる場合がある。本発明によれば、ショットピーニングに最適な投射材とすることができる。
一方、炭化物の粒径は粒径2μmより小さいことが好ましい。より好ましくは1から0.1μmである。なぜなら、粒径が2μm以上であるとショットピーニング用投射材のショットでのクラックの起点としての影響が大きくなるからである。粒径が1から0.1μmの大きさならば、基地からの露出が少なくなるので炭化物の影響が少なくなり好ましい。
また、本発明のショットピーニング用投射材は、質量%で、炭素を0.95〜1.10%、珪素を0.15〜0.30%、マンガンを0.40%以下、リンを0.020%以下、硫黄を0.010%以下、クロムを1.40〜1.60%、酸素を0.0015%以下、を含有し、残部が鉄及び不可避不純物とからなるショットピーニング用投射材の材料を、線材に伸線し、該伸線を焼鈍及び冷間引抜きを繰り返して仕上げ線とし、該仕上げ線を切断し塑性加工してショットピーニング素材とし、該ショットピーニング素材を焼入れ焼戻することにより製造するショットピーニング用投射材であって、組織が微細炭化物と焼戻しマルテンサイトからなること、また、炭化物の面積率が70%から95%であること、さらに、塑性加工をすることによって硬度を調整してビッカース硬度が950HV乃至1050HVとすることが好ましい。そのビッカース硬度が950HV乃至1050HVであると、高硬度の製品に好適なピーニング処理ができる。
本発明の材料は、断線が少ない組成材料になっているため生産性が向上する。また、細い線まで高速で加工することができる。本発明の仕上げ線は、ショットピーニング用投射材の製造に好適である。本発明の製造方法は、生産性及び品質が高くショットピーニングに好適な投射材を製造できる。本発明の投射材は、ショットピーニングに好適である。
本発明のショットピーニング用投射材の製造方法のフローである。 本発明のショットピーニング用投射材用の仕上げ線のSEMを用いたミクロ組織(×1000)である。 本発明のショットピーニング用投射材用の仕上げ線のSEMを用いたミクロ組織(×5000)である。 本発明のショットピーニング用投射材のSEMを用いたミクロ組織(×1000)である。 本発明のショットピーニング用投射材のSEMを用いたミクロ組織(×3000)である。 本発明のショットピーニング用投射材のSEMを用いたミクロ組織(×1000)である。 本発明のショットピーニング用投射材のSEMを用いたミクロ組織(×3000)である。 本発明のショットピーニング用投射材の炭化物の粒度分布を表すグラフである。 本発明のショットピーニング用投射材の炭化物面積率と硬さ(複合硬さ)との関係を示すグラフである。(高硬度の組成のとき) 本発明のショットピーニング用投射材の炭化物面積率と硬さ(複合硬さ)との関係を示すグラフである。(低硬度の組成のとき)
本願発明者らは、JISG4805-SUJ軸受鋼の組成に対して、軸受鋼をショットピーニング用投射材用の細線に優れた組成に調整すると共に、その組成の性質を引き出すことにより、細線からショットピーニングに優れた投射材を提供する。本発明のショットピーニング用投射材の材料を表1に示す。比較例として従来のSUJ2の材料(JIS規格)を表2に示す。
Figure 0005299140
Figure 0005299140
表1、表2に比較するように、本願発明の材料は、JIS G4805-SUJ軸受鋼の組成に比べて、硫黄を0.010%以下、酸素を0.0015%以下に低く制限されているので、硫化物や酸化物などの介在物の析出が少なく材料の清浄度を確保でき、断線の原因となる不均一な組織の発生を防止でき、もって、断線を未然に防いだり最小限に抑制したりすることができる。このため、線が細くなっても伸線工程での断線を可及的に防止できる。
また、JIS G4805-SUJ軸受鋼の組成に比べて、マンガン、リンが低く制限されている。これらの制限は、残留オーステナイトの生成と結晶粒間三元化合物の生成が抑制されるという点で好ましい。
また、銅を0.15%以下に制限すると、浸炭性が悪くならない点で好ましい。
また、ニッケルを0.15%以下に制限すると、浸炭性が悪くならない点で好ましい。
以下、図1に、本発明のショットピーニング用投射材の材料を用いて、ショットピーニング用投射材を製造した方法のフローチャートを示す。以下、図1に沿って詳細に説明する。フローチャートでは、まず第1工程で、表1で特定された組成の材料を用意する。第2工程で線材に伸線する。第3工程で焼鈍と冷間引抜きを繰り返す。第4工程で切断する。
第5工程で塑性加工する。第6工程で焼入れ焼戻しする。第7工程で場合により空打ちする。
第1工程から第3工程について、表2のJISG4805-SUJ軸受鋼の組成と実施例1との比較を表3に示す。第2工程で線材に伸線した後の引き抜き材の線径は1.6mmであり、硬度はHV320であった。
Figure 0005299140
表3において、実施例1で、ショットピーニング用投射材の製造において伸線して仕上げ線を得る工程で断線が生じない。一方、比較例は、ショットピーニング用投射材の製造において伸線して仕上げ線を得る工程で断線が生じてしまう。
Figure 0005299140
第3工程で焼鈍及び冷間引抜きを繰り返して、ショットピーニング用投射材の仕上げ線を製造した。このとき、仕上げ線の材料となる引き抜き材の線径は1.6mmであり、硬度はHV320であった。この材料は、HV320であり、加工硬化していないため、冷間引き抜きが容易にできる。第3工程で焼鈍と冷間引抜きを繰り返す工程では、具体的には、8mの光輝(BA)焼鈍炉を使用して4mを700℃加熱、4mを冷却する方法を用いた。
サイズ変遷は、例えば、
径1.6mm〜1.5mm〜1.4mm→(BA焼鈍)→1.3mm〜1.2mm〜1.1mm〜1.0mm →(BA焼鈍)→0.9mm〜0.8mm〜0.75mm〜0.7mm →(BA焼鈍)→ 0.6mm〜0.55mm〜0.5mm〜0.45mm〜0.4 mm→(BA焼鈍)→ 0.35mm〜0.3mm(終了)であり、計4回の焼鈍が入っている。
Figure 0005299140
この仕上げ線の組織を確認したところ、粒径2μm以下である炭化物の占める面積が仕上げ線全体の面積の80%以上であった。
本発明のショットピーニング用投射材用の仕上げ線(直径0.3mmのナイタール腐食後)のSEMを用いたミクロ組織を図2に示す。
これにより、ショットピーニング用投射材に優れた仕上げ線の組織が得られたことを確認できた。
このときの仕上げ線の直径は、焼鈍及び冷間引抜きを繰り返して、最終径が0.6mm以下0.25mm以上になるようにする。最終径が0.3mmのとき、ビッカース硬度はHV350であった。ビッカース硬度がHV350であっても、材料があまり加工硬化していないため、細線においても切断が容易にできる。
なお、本実施例1では、ショットピーニング用投射材としては、直径が0.3mm乃至0.6mmのものを製造した例を挙げた。しかし、1.0mm程度までの直径のものはショットピーニングに使用される。但し、本発明の実施例1を使わなくても、すなわち、冷間引抜きと焼鈍とを繰り返さなくても、1.0mmのものは比較的容易に製造が可能である。この意味で、伸線工程は線径が小さくなるほど面倒であることから、本発明は、0.6mm以下の直径のショットピーニング用投射材(0.6mm以下の線径の仕上げ線)に好適である。なお、ショットピーニング用投射材の粒径は、たとえば、日本工業規格JIS G5904に規定された粒度試験方法を用いて測定する。
Figure 0005299140
次いで、第4工程で仕上げ線材を切断した。材料ストッパに押し当て、材料のバラツキを抑え定寸にするためバックリング防止ワイヤグリップ装置で固定し切断金型により冷間剪断した。冷間切断装置としてはクランク軸のカム駆動による機械プレス、あるいは油圧、電動プレスが用いられる。ダイイングマシンを使用してもよい。この切断の長さは、仕上げ線の直径と同等から1.5倍の範囲とした。
第5工程で塑性加工する。例えば、圧造により形状を球状に近くする。或いは、別途、壁に高速で衝突させることにより、円柱の角を丸くする。
第6工程で焼入れ焼戻しする。本実施例1では、焼入れ焼戻しに適切なように、組織と硬度を調整している。この際の焼戻しパラメータは6200〜7300にする。その時の効果を表7に示す。
Figure 0005299140
表7に示すように、投射材の寿命は、焼き戻しパラメータを適切に管理することにより改善される。また、投射材の寿命は、介在物の析出による不均一な組成によっても生じるが、本発明では既に粒径2μm以下である炭化物の占める面積が仕上げ線全体の面積の80%以上とされている仕上げ線を用いている(図2)ので、この点でも、投射材の寿命に良い影響を与える。更に、後述するように、ショットピーニング条件を適正にする(ワークと同等以上の投射材の硬さにする等)ことによっても投射材の寿命に良い影響を与える。本発明において投射材のビッカース硬度は直径0.6mmでHV940、直径0.3mmでHV960であった。ここで、図2aは、直径0.3mmの仕上げ線のSEM(×1000)を用いたミクロ組織を示す。図2bは、直径0.3mmの仕上げ線のSEM(×5000)を用いたミクロ組織を示す。
実施例1と比較例で得られた投射材の組織観察した結果を以下に説明する。実施例においては、組織は微細炭化物と焼戻しマルテンサイト組織である(表8)。また、このため、投射によって介在物を破壊起点とする投射材の破壊が少ないという効果がある。これは、使用前後の投射材の組織を比較することにより明らかであった。直径0.6mm(使用前)、直径0.3mm(使用後)のナイタール腐食後の本発明のショットピーニング用投射材のSEMを用いたミクロ組織を図3、図4に示す。ここで、図3aは、直径0.6mm投射材のSEM、使用前(×1000)を用いたミクロ組織である。図3bは、直径0.6mm投射材SEM、使用前(×3000)を用いたミクロ組織である。また、図4aは、直径0.3mm投射材のSEM、使用後(×1000)を用いたミクロ組織である。図4bは、直径0.3mm投射材SEM、使用後(×3000)を用いたミクロ組織である。
Figure 0005299140
Figure 0005299140
本発明の製造方法で得られた投射材の実施例1と比較例を以下に説明する(表9)。このように、本発明では、焼き入れ温度を820℃〜850℃とすると炭化物の固溶が適正であった。
図5は、本発明に係る図3bのショットピーニング用投射材の炭化物の粒度分布を表すグラフである。炭化物の割合は、各炭化物を投影後、方眼紙を用い面積を求め、求めた面積を平方根にすることにより各炭化物の粒径及びその分布を求めた。平均粒径としては0.8μmであった。粒径は2.0μm以下0.5μm以上であった。なお、粒径0.5μm未満の炭化物は、実質的に測定が困難であり、測定から除外する。また、平均粒径は、数平均で求めた。
本発明の投射材を用いてワークに実際に投射してショットピーニング処理を施した時の条件と結果を表10に示す。
本実施例2によれば、本発明の投射材(ビッカース硬度がHV950)は、高硬度のワークに対して削食する量が少なく、かつ、ワークを加工硬化させやすく、大きな残留応力を導入できた。(実験番号11乃至17)。
なお、実験番号11乃至17においては、投射材のビッカース硬度は当初950HVであったが、使用により1050HVまで硬化することがあった。
ここで削食量は、次のように測定した。
<削食量測定方法>
レーザー寸法測定装置を用い、ショットピーニング処理前および処理後の被処理材の直径を測定し、削食量は、次式によって計算された値を使用した。なお削食量はn=10回測定した平均値を用い、測定部位はショットピーニング狙い位置中心(最大削食量発生箇所)とした。
削食量=(D1-D2)/2
Dl=ショットピーニング処理前の直径
D2=ショットピーニング処理後の直径
また圧縮残留応力は、次のように測定した。
<圧縮残留応力測定方法>
ショットピーニング処理後の処理品の圧縮残留応力測定方法は、非破壊的方法として一般的な「JIS B2711」に規定されているX線回折を利用したX線応力測定法を用いた。今回のサンプルは、マルテンサイト組織の鋼である為、測定は特性X線の種類=CrKα線、X線応力係数k=−318[MPa/°]を用いて行った。
また、測定部位はショットピーニング狙い位置中心とした。
尚、圧縮残留応力のピーク値(=最大値)は、入射X線束の断面寸法のほぼ2倍の範囲を、電解研磨によって、所定の深さになるように除去した後、残留応力分布を測定することにより求めた。
更に、処理品の断面硬度は次のように測定した。
<断面硬度測定方法>
表中にあるHV0.3は、断面の表面から50μm位置を300gの押し込み力で測定したときの断面のビッカース硬度の値を示す。
一般に、ガス浸炭品の表面には浸炭異常層が25μm程度の深さまであって、硬度が非常に低い状態となっている。そのような状態の場所を測っても、材料と熱処理の評価はできないため、断面硬度を測ることとしている。
<相対硬さ測定方法>
表中にある相対硬さは、処理品の表面から測定した表面の硬度から、投射材の硬さを減算した値である相対硬さの値を示す。材料と熱処理の評価を行なう断面硬度に対し、投射材硬度を選択するためには表面の硬度が重要になるので、表面に直接圧子を落として測定する。なお、硬度の測定はマイクロビッカース硬さ試験機(荷重500g)を使用した。
したがって、ガス浸炭品の場合は、表面異常層の硬さを含んだ値となる。なお、真空浸炭品は表面異常層ができないことが特徴とされているが、焼き入れの特性によっては表面の硬度が落ちる場合もある。
更に、炭化物の面積率は70%乃至95%が好ましい。より好ましくは、80%から95%である。図6aは、本発明のショットピーニング用投射材の炭化物面積率と硬さ(複合硬さ)との関係を示すグラフである(高硬度の組成のとき)。図6bは、本発明のショットピーニング用投射材の炭化物面積率と硬さ(複合硬さ)との関係を示すグラフである(低硬度の組成のとき)。
これらのグラフから、炭化物の面積率が70%から95%であると、ビッカース硬度は920HV乃至1030HVであることがわかる。尚、950HVの場合には、炭化物の面積率は、70%乃至78%である。
すなわち、ショットピーニング用投射材の硬さHV(m)は、下記式(1)〜(3)で与えられる。
Figure 0005299140
そして、式(1)に式(2)と式(3)を代入すると、
Figure 0005299140
炭素量は0.75%とした。
これはマトリックス(マルテンサイト)の炭素許容限界付近の値として用いている。マトリックス硬さを求める式であるため、このときの炭素量を0.75%として、許容限界を超えて析出する炭化物を除外したものである。
更に、熱処理時に残る残留オーステナイトγRを次のように考慮した。
Figure 0005299140
これらから、ショットピーニング用投射材の硬さの複合硬さを求めて、図6a、図6bに記載した。
一方、比較例1において、鋼線切断後稜線を丸めた投射材(硬度がHV700で、材料は、例えば、質量%で、炭素0.81%、マンガン0.48%、珪素0.23%、リン0.012%、硫黄0.004%、及び不可避不純物、CCW式と略す)は、高濃度浸炭専用鋼(炭化物分散型浸炭に適した鋼種で、ビッカース硬さが880から990HV)などの高硬度ワークに対して、大きな残留応力を導入できなかった(実験番号8)。尚、本発明では実験番号15が対応する。
比較例2である超硬製投射材(ビッカース硬さがHV1380)は硬過ぎて、ワーク(SCM420H:焼き入れ鋼)を削食する量が多いという欠点があるので、ピーニング用としては使用圧力に限界がある(実験番号10番)。尚、本発明では実験番号11が対応する。
Figure 0005299140
以上のように、本発明によれば、ショットピーニング用投射材の製造において、伸線して仕上げ線を得る工程で断線の防止をして、生産性の向上が得られるショットピーニング用投射材の材料、仕上げ線と、生産性の向上が得られるショットピーニング用投射材の製造方法とその製法による投射材を提供することができる。
また、本発明によれば、ショットピーニング投射材の寿命と適正な圧縮残留応力付与ができるショットピーニング用投射材を提供できる。加えて、本発明によれば、焼入れ性が良くショットピーニングに適したショットピーニング用投射材の製造方法を提供できる。
この出願は、日本国で2008年2月28日に出願された特願2008−046967号ならびに2008年6月30日に出願された特願2008−169971号に基づいており、その内容は本出願の内容として、その一部を形成する。
また、本発明は以下の詳細な説明により更に完全に理解できるであろう。しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の望ましい実施の形態であり、説明の目的のためにのみ記載されているものである。この詳細な説明から、種々の変更、改変が、当業者にとって明らかだからである。
出願人は、記載された実施の形態のいずれをも公衆に献上する意図はなく、開示された改変、代替案のうち、特許請求の範囲内に文言上含まれないかもしれないものも、均等論下での発明の一部とする。
本明細書あるいは請求の範囲の記載において、名詞及び同様な指示語の使用は、特に指示されない限り、または文脈によって明瞭に否定されない限り、単数および複数の両方を含むものと解釈すべきである。本明細書中で提供されたいずれの例示または例示的な用語(例えば、「等」)の使用も、単に本発明を説明し易くするという意図であるに過ぎず、特に請求の範囲に記載しない限り本発明の範囲に制限を加えるものではない。

Claims (3)

  1. 質量%で、炭素を0.95〜1.10%、珪素を0.15〜0.30%、マンガンを0.40%以下、リンを0.020%以下、硫黄を0.010%以下、クロムを1.40〜1.60%、酸素を0.0015%以下、を含有し、残部が鉄及び不可避不純物とからなるショットピーニング用投射材の材料を、
    線材に伸線する工程と、
    焼鈍及び冷間引抜きを繰り返して仕上げ線とする工程と、
    該仕上げ線を切断し塑性加工してショットピーニング素材とする工程と、
    該ショットピーニング素材を焼入れ焼戻する工程とを有し、
    前記焼入れの焼入れ温度が820〜850℃であり、
    前記焼戻しにおける焼戻しパラメータ=T((21.3-5.8×[C])+logt)が6200〜7300、ここで,T:焼戻し温度(K)、t:焼戻し時間(h)、C:炭素量(%)である、
    ことを特徴とするショットピーニング用投射材の製造方法。
  2. 前記焼鈍の回数が3回から5回である、
    請求項1に記載のショットピーニング用投射材の製造方法。
  3. 前記伸線する工程の減面率が10%乃至40%である、
    請求項1または請求項2に記載のショットピーニング用投射材の製造方法。
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