JP5296136B2 - 電子機器、その制御方法、及び半導体集積回路 - Google Patents

電子機器、その制御方法、及び半導体集積回路 Download PDF

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Description

本発明は、CMOSを内蔵する半導体集積回路、当該半導体集積回路を備える電子機器、及びその制御方法に関する。
例えば中央処理装置(CPU)やSOC(System-on-a-chip)等、CMOSを備える半導体集積回路が電子機器の部品として広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
米国特許第6518823号明細書
近年、CMOSの微細化に伴って、その性能の温度依存性に従来品とは異なる傾向が現れるようになっている。しかしながら、このような特徴に応じて半導体集積回路を効率的に使用する方法については、未だ十分考慮されていない。
本発明は上記実情を考慮してなされたものであって、その目的の一つは、動作電圧を低く抑えることのできる半導体集積回路、当該半導体集積回路を備える電子機器、及びその制御方法を提供することにある。
本発明に係る電子機器は、電源回路と、前記電源回路から供給される供給電圧により動作する半導体集積回路と、前記半導体集積回路の温度を計測する温度センサと、を含み、前記電源回路は、前記計測される温度の上昇に応じて、前記供給電圧を下げることを特徴とする。
前記電子機器において、前記電源回路は、前記計測される温度が所定の閾値以上になったときに、所定の下げ幅だけ前記供給電圧を下げることとしてもよい。
また、本発明に係る電子機器の制御方法は、電源回路と、前記電源回路から供給される供給電圧により動作する半導体集積回路と、前記半導体集積回路の温度を計測する温度センサと、を含む電子機器の制御方法であって、前記計測される温度を取得するステップと、前記取得した温度の上昇に応じて、前記電源回路が前記半導体集積回路に供給する供給電圧を下げるステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る半導体集積回路は、電源回路から供給される供給電圧により動作する半導体集積回路であって、当該半導体集積回路の温度を計測する温度センサと、前記計測される温度の上昇に応じて、前記供給電圧を下げるよう前記電源回路に要求する手段と、を含むことを特徴とする。
本発明の実施の形態に係る半導体集積回路を備える電子機器の概略構成図である。 従来例における動作周波数f変更時の動作周波数f及び供給電圧Vpの時間変化を模式的に示す図である。 本実施形態における動作周波数f変更時の動作周波数f及び供給電圧Vpの時間変化を模式的に示す図である。 動作周波数f変更時における変更回数Nと、当該変更に要する所要時間R、及び目標電圧Vp2との関係を示すグラフである。 動作周波数fの下限電圧Vlと温度Tとの関係を模式的に示すグラフである。 温度に応じた電圧制御を行う場合と行わない場合の消費電力を比較するグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
[電子機器の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体集積回路10を備える電子機器1の概略の回路構成を示す構成図である。電子機器1は、半導体集積回路10と、温度センサ11と、温度コントローラ12と、電源回路13と、電源制御回路14と、を含んで構成されている。
半導体集積回路10は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を含んで構成される集積回路であって、例えばCPUやSOC等であってよい。半導体集積回路10は、電源回路13から供給される供給電圧Vpにより動作する。以下では半導体集積回路10は、内蔵メモリ又は外部メモリに格納されるプログラムに従って各種の情報処理を行う演算装置であるものとする。半導体集積回路10は、その動作内容(ここでは実行するプログラムの内容)に応じて、自身の動作周波数fを内部的に変更可能になっている。自身の動作周波数fを変更する際には、半導体集積回路10は、当該変更に応じて供給電圧Vpを変化させるための指示を電源制御回路14に対して出力する。
また、半導体集積回路10には温度センサ11が内蔵されている。温度センサ11は、半導体集積回路10の温度を計測し、その結果を示す電気信号を温度コントローラ12に対して出力する。
温度コントローラ12は、温度センサ11が出力する信号を受け付けて、当該受け付けた信号に応じて求められる半導体集積回路10の温度Tを表す情報を電源制御回路14に対して出力する。
電源回路13は、例えばスイッチングレギュレータとして機能する電源用IC等を含んで構成され、電子機器1外部の電力供給源(例えば商用の交流電源やUSBホスト機器)や、電子機器1に内蔵される電池などが供給する電力を、所与の電圧に変換して電子機器1の各部に供給する。特に電源回路13は、電源制御回路14から入力される指示に応じた供給電圧Vpで、半導体集積回路10に対する電力供給を行う。
電源制御回路14は、電源回路13の動作を制御する回路であって、マイクロコンピュータ等により構成される。本実施形態において電源制御回路14は、半導体集積回路10から入力される動作周波数fの変更に応じた指示、及び/又は温度コントローラ12から入力される半導体集積回路10の温度Tを表す情報に基づいて供給電圧Vpを決定し、当該決定した供給電圧Vpで半導体集積回路10への電力供給を行うよう電源回路13に指示する。
[動作周波数の変更]
次に、本実施形態において半導体集積回路10が動作周波数fを変更する際の制御について、説明する。
一般的に、半導体集積回路10に供給すべき供給電圧Vpの下限値(半導体集積回路10を正常に動作させるために最低限必要な電圧の値)は、動作周波数fに応じて変化する。すなわち、動作周波数fが高くなればなるほど、必要な供給電圧Vpの値も大きくなる。そこで、半導体集積回路10の消費電力を抑えるために、動作周波数fを動的に変更する場合には、それに合わせて供給電圧Vpも変更して、動作周波数fの変更前後にわたって、できる限り下限値に近い供給電圧Vpを半導体集積回路10に供給することが望ましい。具体的に、半導体集積回路10が動作周波数fを初期周波数f1から目標周波数f2(>f1)に変更する場合、供給電圧Vpも、初期周波数f1に対応する初期電圧Vp1から目標周波数f2に対応する目標電圧Vp2(>Vp1)に変更する。なお、以下では目標周波数f2で半導体集積回路10が安定的に動作するために最低限必要な電圧の下限値を下限電圧Vlとする。
ここで、目標電圧Vp2を下限電圧Vlとほぼ等しい値に設定してしまうと、動作周波数fの変更に伴って半導体集積回路10内に生じるノイズにより、半導体集積回路10内に流れる電流が変動し、供給電圧Vpが下限電圧Vlを下回ってしまうおそれがある。そのため電源制御回路14は、目標電圧Vp2を下限電圧Vlよりも大きな値に設定する。すなわち、目標電圧Vp2は、
Vp2=Vl+α
で表される値に設定する必要がある。ここで、αの値はノイズによる供給電圧Vpの変動分を考慮して決定される。しかしながら、このように下限電圧Vlよりも大きな供給電圧Vpを半導体集積回路10に供給することとすると、その分だけ半導体集積回路10の消費電力は増大してしまう。
そこで本実施形態においては、半導体集積回路10は、初期周波数f1から目標周波数f2への変更を複数回に分けて、1又は複数の中間周波数fm(f1<fm<f2)を経て段階的に動作周波数fを変更する。こうすれば、ノイズによって生じる電圧の変動を小さくすることができるので、初期周波数f1から目標周波数f2への変更を一度に行う場合と比較して、αの値を小さくすることができる。
図2A及び図2Bは、動作周波数fの変更時における従来例の電圧制御と本実施形態の電圧制御とを比較するための図であって、図2Aは従来例における動作周波数f及び供給電圧Vpの時間変化を、図2Bは本実施形態における動作周波数f及び供給電圧Vpの時間変化を、それぞれ模式的に示している。いずれの図においても、横軸は時間であって、時刻t0は初期電圧Vp1から目標電圧Vp2への変更タイミングを示している。また、縦軸は供給電圧Vp及び動作周波数fの大きさを示している。図2Aに示すように、初期周波数f1から目標周波数f2への変更を一度に行っている場合には、周波数変更後、ノイズにより供給電圧Vpが比較的大きく変動しており、そのため目標電圧Vp2は、このような変動後の供給電圧Vpが下限電圧Vlを下回らないように、比較的大きな値となっている。一方図2Bでは、初期周波数f1から目標周波数f2への変更を3回に分けて実施している。すなわち、まず初期周波数f1から第1中間周波数fm1へ、次に第1中間周波数fm1から第2中間周波数fm2へ、さらに第2中間周波数fm2から目標周波数f2へと段階的に動作周波数fが変更される。こうすれば、複数回の変更のそれぞれにおいて、変更前の周波数に対する変更後の周波数の比が一度に変更してしまう場合と比較して相対的に小さくなるので、その分ノイズにより発生する供給電圧Vpの変動も小さくなる。そのため、図2Aの例と比較して目標電圧Vp2を低くしても、供給電圧Vpが下限電圧Vlを下回らないようにすることができる。
図2Bから明らかなように、本実施形態ではまず一度だけ供給電圧Vpを変更し、その後に複数回にわたって動作周波数fを変更することとしている。一般的に、供給電圧Vpの変更は半導体集積回路10外部の電源回路13を制御して行うため、時間を要する。一方、動作周波数fの変更は、半導体集積回路10自身で内部的に行われるので、それほど時間を要しない。本実施形態では、動作周波数fの変更回数が従来例と比較して増えるものの、供給電圧Vpの変更回数は1回で従来と変わらないため、初期周波数f1から目標周波数f2への変更に要する時間は、従来と比べてほとんど変わらない。なお、供給電圧Vpの変更にそれほど時間を要さない場合には、動作周波数fを段階的に変更するのに合わせて供給電圧Vpも複数回に分けて段階的に変更してもよい。
ここで、初期周波数f1から目標周波数f2への変更を行う際に、動作周波数fの変更を何回に分けて行うべきか、また1又は複数の中間周波数fmのそれぞれをどのように決定すべきか、について説明する。
ある初期周波数f1からある目標周波数f2への変更を行う際の動作周波数fの変更回数を仮にN回とすると、半導体集積回路10は、(N−1)個の中間周波数fmを経て動作周波数fの変更を行うことになる。この場合の中間周波数fmは、各回の変更により発生するノイズの大きさのばらつきができる限り少なくなるように決定すべきである。ここで、1回の変更に起因して生じるノイズの大きさは、変更前後の動作周波数fの比に応じて決まる。そのため、n回目(nは1からN−1までの自然数)の変更で設定すべき中間周波数fmをfm(n)と表記すると、中間周波数fm(n)は、理想的には以下の計算式により求められる。
Figure 0005296136
このような計算式によれば、半導体集積回路10の動作周波数fは、初期周波数f1から始まって(N−1)個の中間周波数fm(n)を経て目標周波数f2まで等比数列的に増加することになる。なお、実際には半導体集積回路10で変更可能な動作周波数fの値には制約がある場合もあるが、そのときには変更可能な動作周波数fのうち上述した計算式で求められる値に近い値を設定すればよい。
中間周波数fm(n)が決定されると、これに応じて目標電圧Vp2として設定すべき値も決定される。上述した計算式によれば、1回あたりの変更において、動作周波数fは変更前の(f2/f1)(1/N)倍に増えることになる。電子機器1の製造者は、例えば事前にプロトタイプを用いて測定するなどの方法で、このような動作周波数fの変更に伴ってどの程度の大きさの電圧低下が生じるかに関する情報を取得することができる。そして、この情報を用いてαの値を決定することにより、目標電圧Vp2を決定できる。
さらに、初期周波数f1から目標周波数f2への変更を何回に分けて行うべきかは、以下のようにして決定できる。図3は、初期周波数f1から目標周波数f2へと動作周波数fを変更する際における変更回数Nと、当該変更に要する所要時間R、及び目標電圧Vp2との関係を示すグラフである。この図に示されるように、変更回数Nを増やせば増やすほど、動作周波数fの変更に要する全体の所要時間Rは延びることになる。一方で、変更回数Nを増やせば1回あたりの動作周波数fの変更幅を小さくすることができるため、それだけ目標電圧Vp2を下げることができる。ただし、図から分かるように、変更回数Nがある程度以上になると、それ以上変更回数Nを増やしても目標電圧Vp2の低下率はそれほど大きくならない。そこで、変更回数Nは、目標電圧Vp2をどの程度低く抑えたいか、及び変更に要する所要時間Rをどの程度の範囲に収めたいか、の兼ね合いにより決定する必要がある。図3の例では、変更回数Nと所要時間Rの間の関係を示す曲線と、変更回数Nと目標電圧Vp2の間の関係を示す曲線とが、変更回数=3の近傍で交差している。そのため、短い所要時間Rと低い目標電圧Vp2とを両立させたい場合、変更回数Nを3回にすればよい。あるいは、所要時間R及び目標電圧Vp2のいずれかをより重視して他の変更回数を採用してもよい。
目標電圧Vp2及び中間周波数fmとして設定すべき値は、初期周波数f1と目標周波数f2の組み合わせごとに決定される必要がある。これらの値は、予め電子機器1の工場出荷時に半導体集積回路10内に記録されることとしてもよい。半導体集積回路10は、動作周波数fをある初期周波数f1からある目標周波数f2に変更する際には、この初期周波数f1と目標周波数f2の組み合わせに関連づけられて記録されている目標電圧Vp2の値を電源制御回路14に出力することによって、当該目標電圧Vp2での電力供給を電源回路13に要求する。その後に半導体集積回路10は、この初期周波数f1と目標周波数f2の組み合わせに関連づけられて記録されている(N−1)個の中間周波数fmを経由するように、N回に分けて動作周波数fの変更を行う。こうすれば、動作周波数fの変更に伴うノイズの発生を抑えて、目標電圧Vp2を低くすることができる。
これまでは、特に動作周波数fを上げる変更を行う場合の制御について説明した。消費電力を抑えるために供給電圧Vpを下げるという観点からは、動作周波数fを下げる変更を行う場合には、以上説明したように複数回に分けて動作周波数fを変更する必要は必ずしもない。しかしながら、半導体集積回路10には、下限電圧Vlだけでなく、動作周波数fに応じた上限電圧Vuが設定されている場合もある。この場合、半導体集積回路10を正常に動作させるために、この上限電圧Vuを超える電圧が印加されないようにする必要があるが、動作周波数fを一度に大きく変更させると、動作周波数fの変更に伴って生じるノイズにより、供給電圧Vpが一時的に上限電圧Vuを超えてしまうおそれがある。上限電圧Vuが動作周波数fに応じて変化する値である場合、動作周波数fを下げる変更を行う場合にも、変更後の供給電圧Vpが上限電圧Vuを超えてしまうことが考えられる。そこで半導体集積回路10は、動作周波数fを下げる変更を行う場合にも、目標周波数f2への変更を複数回に分けて行ってよい。この場合の変更回数N、及び中間周波数fmは、いずれも前述した動作周波数fを上げる場合と同様にして決定されてよい。また、変更後の目標電圧Vp2は、上限電圧Vuからノイズによる変動として予想される値以上低い値に設定される。
なお、以上の説明においては電源制御回路14が電源回路13の供給電圧Vpを制御することとしたが、半導体集積回路10が直接電源回路13の供給電圧Vpを制御してもよい。また、以上説明した動作周波数fの変更制御を行うためだけであれば、温度センサ11及び温度コントローラ12は必ずしも必要ない。
[温度に応じた電圧制御]
電源制御回路14は、温度センサ11によって測定される半導体集積回路10の温度変化に応じて、電源回路13が半導体集積回路10に供給する供給電圧Vpを変化させてもよい。特に本実施形態では、半導体集積回路10の温度上昇に応じて供給電圧Vpを下げる制御を行う。これについて、以下に説明する。
半導体集積回路10に使用されるCMOSの特性により、前述した動作周波数fに対応する下限電圧Vlは、温度Tに依存して変化する。図4は、この下限電圧Vlと温度Tとの関係を模式的に示すグラフであって、破線は従来のゲート長が65nmを超えるCMOSの特性を、実線は近年のゲート長が65nm以下のCMOSの特性を、それぞれ示している。具体的に、CMOSは、その性能を決定するパラメタである移動度及び閾値電圧に温度依存性があり、移動度については高温になるほど性能が劣化し、閾値電圧については高温になるほど性能が向上する。従来のゲート長が65nmを超えるCMOSは、移動度の影響が支配的であったため、高温になると性能が劣化する傾向があった。すなわち、このようなCMOSを備える半導体集積回路は、図4に示すように、同じ動作周波数で動作する場合であっても、温度が高くなったときには温度が低いときよりも下限電圧Vlが上昇する。それゆえ、温度が高い環境下でこのようなCMOSを備える半導体集積回路を使用する場合、比較的高い供給電圧Vpで動作させる必要があった。ところが近年、CMOSの微細化に伴って、CMOSの性能の温度依存性にもこれまでと異なる傾向が見られるようになった。すなわち、近年登場したゲート長が65nm以下のCMOSは、高温になったときに閾値電圧の影響が支配的となり、高温になると性能が向上する傾向が見られるようになった。そのため、このようなゲート長の短いCMOSを備える半導体集積回路は、図4に示すように、温度が高くなるほど下限電圧Vlが低くなる傾向にある。
そこで本実施形態に係る電子機器1は、半導体集積回路10の温度上昇に応じて、半導体集積回路10に供給する供給電圧Vpを下げることとしている。具体的に、例えば電源制御回路14は、温度コントローラ12が出力する情報が示す半導体集積回路10の温度Tが所定の閾値Tth以上になったときには、所定の下げ幅βだけ供給電圧Vpを下げるよう電源回路13に指示する。なお、この場合のβの値は予め電源制御回路14に記録されているものとする。また、電源制御回路14は、温度Tが所定の閾値Tth未満になったときには、供給電圧Vpを下げる前の値に戻すこととする(つまり、供給電圧Vpをβだけ上昇させる)。
図5は、このような制御を行う場合と行わない場合の消費電力を比較するグラフであって、横軸は温度Tを、縦軸は電力Pを、それぞれ示している。また、実線は温度上昇に伴う供給電圧Vpの変更制御を行わない場合を、破線は変更制御を行う場合を、それぞれ示している。この図の例では、電源回路13は閾値Tth以上になると供給電圧Vpを0.5V下げることとしており、その結果として温度Tが閾値Tth以上の領域で半導体集積回路10の消費電力が大きく改善していることが分かる。
なお、図5の例では閾値Tthは1つだけであることとしたが、閾値Tthは複数あってもよい。例えば20度ごとに閾値Tthを設定する場合、電源制御回路14は、半導体集積回路10の温度が20度上昇するごとに段階的に供給電圧Vpを下げることになる。この場合、供給電圧Vpの下げ幅βは複数の閾値Tthのそれぞれに対応して互いに異なる値であってもよい。こうすれば、温度Tの上昇に対して下限電圧Vlが非線形に変化する場合であっても、温度Tの上昇に伴って最適な値に供給電圧Vpを変更することができる。
また、供給電圧Vpを下げる際のβの値は、余裕を持って設定されることが望ましい。例えば閾値Tthが50℃とすると、電源制御回路14は、温度Tが50℃以上になった場合には、半導体集積回路10の温度が(50−γ)度の場合の下限電圧Vl以上となるように供給電圧Vpを変更する。このγの値は、例えば温度センサ11の測定誤差に応じて決定される。こうすれば、電源回路13は、温度センサ11の測定誤差などがあったとしても、半導体集積回路10の動作に必要な電圧を供給することができる。また、電源制御回路14は、温度Tが閾値Tth以上となったことを検知したときに、直ちに供給電圧Vpを変更するのではなく、所定時間の経過を待ってから供給電圧Vpを変更してもよい。また、電源制御回路14は、半導体集積回路10の動作状況に応じて決まるタイミングで供給電圧Vpを変更してもよい。具体的には、半導体集積回路10の処理負荷が所定値未満のときには、温度Tがそれほど上昇しない傾向にあるので、温度Tが閾値Tth以上になっても直ちに供給電圧Vpを下げるのではなく、温度Tが閾値Tth以上となる状態が所定時間以上続いてから供給電圧Vpを下げることとし、逆に温度Tが閾値Tth以上となった時点で半導体集積回路10の処理負荷が所定値以上の場合には直ちに供給電圧Vpを下げることとしてもよい。
以上の説明では、温度センサ11が半導体集積回路10自身に内蔵されているものとしたが、温度センサ11は半導体集積回路10の外部に配置されてもよい。この場合、温度Tの測定精度は温度センサ11が半導体集積回路10内部に配置されている場合よりも低くなる。しかしながら、事前に温度センサ11の測定結果と半導体集積回路10の実際の温度を調査し、その結果に応じて閾値Tth及び下げ幅βを決定すれば、温度センサ11が半導体集積回路10内部に配置されている場合と同様に、半導体集積回路10の温度上昇に応じて供給電圧Vpを下げる制御を実現できる。
また、以上の説明では、温度コントローラ12は温度Tに関する情報を電源制御回路14に直接出力することとしたが、これに代えて、温度コントローラ12は温度Tに関する情報を半導体集積回路10に対して出力することとしてもよい。この場合、半導体集積回路10自身が、温度Tが閾値Tth以上となったか否かを判定し、当該判定結果に応じて供給電圧Vp変更の要求を電源制御回路14に出力する。
以上説明した動作周波数f変更時の制御、及び温度による供給電圧Vpの制御は、それぞれ単独で実施してもよいし、互いに組み合わせて実施してもよい。組み合わせる場合、動作周波数fの変更時には、変更後の目標周波数f2に応じて決まる目標電圧Vp2から、当該時点の温度Tに応じて決まる下げ幅βを減じることで、変更後の供給電圧Vpを決定できる。
1 電子機器、10 半導体集積回路、11 温度センサ、12 温度コントローラ、13 電源回路、14 電源制御回路。

Claims (3)

  1. 電源回路と、
    前記電源回路から供給される供給電圧により動作し、安定的に動作するために必要な下限電圧が温度の上昇に応じて低下する特性を備える半導体集積回路と、
    前記半導体集積回路の温度を計測する温度センサと、
    を含み、
    前記電源回路は、前記計測される温度が所定の閾値以上になった後、前記半導体集積回路の処理負荷に応じて決まるタイミングで、前記計測される温度の上昇に応じて低下する前記半導体集積回路の下限電圧に合わせて、前記供給電圧を下げる
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 電源回路と、
    前記電源回路から供給される供給電圧により動作し、安定的に動作するために必要な下限電圧が温度の上昇に応じて低下する特性を備える半導体集積回路と、
    前記半導体集積回路の温度を計測する温度センサと、
    を含む電子機器の制御方法であって、
    前記計測される温度を取得するステップと、
    前記取得した温度が所定の閾値以上になった後、前記半導体集積回路の処理負荷に応じて決まるタイミングで、前記取得した温度の上昇に応じて低下する前記半導体集積回路の下限電圧に合わせて、前記電源回路が前記半導体集積回路に供給する供給電圧を下げるステップと、
    を含むことを特徴とする電子機器の制御方法。
  3. 電源回路から供給される供給電圧により動作し、安定的に動作するために必要な下限電圧が温度の上昇に応じて低下する特性を備える半導体集積回路であって、
    当該半導体集積回路の温度を計測する温度センサと、
    前記計測される温度が所定の閾値以上になった後、当該半導体集積回路の処理負荷に応じて決まるタイミングで、前記計測される温度の上昇に応じて低下する当該半導体集積回路の下限電圧に合わせて、前記供給電圧を下げるよう前記電源回路に要求する手段と、
    を含むことを特徴とする半導体集積回路。
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