JP5294314B2 - シャシーダイナモメータの拘束装置と車両剛性の特性同定方法 - Google Patents

シャシーダイナモメータの拘束装置と車両剛性の特性同定方法 Download PDF

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Description

本発明はシャシーダイナモメータの拘束装置と車両剛性の特性同定方法に関するものである。
動力計計測システムの負荷側または駆動側で、動力計測対象の機械慣性成分を電気的に補償するために電気慣性制御方式が採られている。この電気慣性制御方式としては、特許文献1が公知となっている。この特許文献1では、設置された軸トルクメータにより車両の動力伝達軸に発生する軸トルクを検出する。動力計は、軸トルクの検出値と、機械慣性分を除いた走行抵抗分のトルク設定値と、動力計の機械慣性及び設定慣性から電気慣性トルク設定値を求め、この電気慣性トルク設定値と走行抵抗分のトルク設定値との和で吸収トルクを制御する。そして、電気慣性制御のための加速度検出を不要としたことにより、電気慣性制御の応答性を高め、かつ安定化した制御を可能とすることが記載されている。
特開2004−361255
シャシーダイナモメータシステムは、図14で示すように動力計DyとローラRとを軸トルクメータTMを介して直結されており、軸トルクメータTM、第1及び第2のエンコーダEC1,EC2によって検出された軸トルク、動力計回転数及びローラ回転数を電気慣性制御回路EIに導入してトルク電流指令を生成し、インバータIVを介して動力計を制御するよう構成されている。また、電気慣性制御回路EIは計測制御ユニットMUの内部に構成される。図13は、図11で示すシステムをモデル化したものである。すなわち、ローラR上に被試験車両Vcを載置し、拘束装置Reを用いて固定側に拘束する。この拘束した状態で、走行抵抗制御などの運転を行って耐久試験や性能試験を実施している。
図13において、1はエンジンのトルク信号と駆動力信号等を元にタイヤ速度を算出する駆動系モデル、2はシャシーダイナモメータモデル部で、このモデル部2で推定された推定値Vrollerと車速Vcarとの偏差分Vが減算部において求められる。この偏差分Vは、さらに減算部に出力されて駆動系モデル1からのタイヤ速度との差演算が実行され、その差分によるタイヤ速度はタイヤモデル3に入力される。タイヤモデル3では入力された信号に基づいて駆動力Fxを演算し、その駆動力信号Fxを駆動系モデル1とシャシーダイナモメータモデル部2に出力されると共に、減算部を介して車両速度演算部4に出力されて車速Vcarが演算される。5は拘束力演算部で、車両速度演算部4で求められた車速Vcarに応じた拘束力Fbindを算出して拘束装置Reの拘束力とすると共に、減算部において駆動力Fxとの偏差が求められ、その差分が車両速度演算部4に入力される。
なお、拘束力算出部5のパラメータCcはダビング、Kcはバネ剛性、sはラプラス演算子である。
図13で示す走行モデルでは、シャシーダイナモメータモデル部2がダイナモメータ分部であり、図11で示すローラから上部の車体部分が、このシャシーダイナモメータモデル部2を除いた各要素である。
上述のようにシャシーダイナモメータシステムでは、実際に路上を走行した走行データに基づいてシャシーダイナモメータ上で耐久試験や性能試験を実行するが、その際、実路上では図12(a)で示すようなモデルとなり、シャシーダイナモメータ上では(b)図のすようなモデルとなる。○で囲んだ部分が両者の相違箇所であり、シャシーダイナモメータでは拘束装置の剛性が存在することにより拘束装置と車両剛性の特性を把握することが困難となっている。このため、
過渡的な挙動試験を正確に実施することができず、例えば、車両が振動する挙動を再現させる試験が正確に実行できなくなる問題を有している。
そこで本発明が目的とするとこは、拘束装置と車両剛性の特性を把握することを可能とした拘束装置と車両剛性の特性同定方法を提供することにある。
本発明請求項1は、ローラ上に載置した被試験車両を拘束装置で拘束し、駆動力信号と拘束装置の拘束力信号の検出可能なシャシーダイナモメータシステムであって、拘束装置と車両剛性の特性を把握するものにおいて、
前記被試験車両重量を設定し、複数回のアクセル操作時の駆動力信号と拘束装置
の拘束力信号をそれぞれ検出し、各検出信号をアクセル操作毎に分割して各回の
各検出信号を抽出し、抽出データから駆動力信号と拘束力信号に基づいて各回毎の伝達関数を演算すると共に、求めた伝達関数を同定して特性パラメータを導出し、各回毎の同定前の拘束力検出信号と各回毎の駆動力信号と同定した伝達関数から演算された拘束力検出信号との差分が評価値となったときの特性パラメータを拘束装置と車両剛性の特性パラメータとすることを特徴としたものである。
本発明請求項2は、前記伝達関数は、被試験車両重量をMcar、ダンピングをCc、バネ剛性をKcとしたとき、伝達関数Gとして次式により求めることを特徴としたものである。
G=(Cc・s+Kc)/(Mcar・s2+Cc・s+Kc)
ただし、sはラプラス演算子
本発明請求項3は、前記伝達関数は、s/(Mcar・s2+Cc・s+Kc)により求めることを特徴としたものである。
本発明請求項4は、前記駆動力信号は、被試験車両から直接検出して得られた駆動力信号であることを特徴としたものである。
本発明請求項5は、前記駆動力信号は駆動力演算部により求められた演算駆動力を用い、演算駆動力は、1次のローパスフィルタを1/Td・s+1としてローパスフィルタの時定数Tdを設定し、ローラ慣性Jrollerに角加速度dω/dtを乗算してローパスフィルタを通し、この乗算値と軸トルク検出値との差演算の差分信号を演算駆動力とすることを特徴としたものである。
本発明請求項6は、前記駆動力信号は、前記電気慣性制御回路のコントローラ設計手法により設計されたオブザーバのローラ表面駆動力推定値であることを特徴としたものである。
以上のとおり、本発明によれば、駆動力信号と、拘束力信号から2次の伝達関数に近似させる構成とすることで、特性パラメータを算出し、これによって拘束装置と車両剛性の特性把握を可能としたものである。
図1は、本発明の実施例で実行される拘束装置と車両剛性特性を同定するための運転手順である。この運転手順は、シャシーダイナモメータ上での試験に先立って演算装置(パソコン)にて拘束装置と車両剛性の特性パラメータを把握するもので、ステップS1で供試体である被試験車両に変更があった場合にはステップS3に進み、変更がない場合にはステップS2に進む。S2では被試験車両に変更がなくても、車両に搭載される積荷が満載か空かなどのように重量変更がある場合にはステップS3進み、車両重量Mcarが設定される。ステップS4では、設定された車両重量時におけるスロットル、若しくはアクセル開度全開(WOT)時のデータを複数回(ここでは3〜5回)収集し、ステップS5で拘束装置と車両剛性の特性パラメータCc、Kcを把握する。
図2は、パラメータ導出手段による拘束装置と車両剛性の特性パラメータ導出のためのフローチャートである。先ずS10で、図1の手順によって求められた特性パラメータを含む各種収録データの読み込みが実行される。S11では、S4で行った複数回のアクセル全開時毎の組みに分けられ、各回毎のアクセル全開時の駆動力信号、拘束力信号、アクセル開度信号、その時の軸トルク信号、回転数信号など評価に必要なデータの抽出をS12で行う。この評価データは、S13でローパスフィルタ処理が実行された後、S14で(1)式を用いて伝達関数[G]の演算が行われる。
[G]=(Cc・s+Kc)/(Mcar・s2+Cc・s+Kc)…… (1)
求められた伝達関数[G]は、駆動力信号から拘束力信号の伝達関数であり、S13でローパスフィルタ処理を実行後に伝達関数[G]を用いてS15で同定し、S16では同定パラメータを微調整した後、この微調整した特性パラメータCc、Kcを用いて伝達関数[Gfit]を求める(S17)。同定方法としては、最小二乗法、主成分分析法などがあるが、ここでは最小二乗法を用いて同定している。S14〜S17により、S18では先に抽出した拘束力[Fout]と今回算出した伝達関数[Gfit]による拘束力[Ffit-out]との差分を誤差評価値としてシミュレーションを実行する。この過程をS11で分割した数だけ繰返して誤差評価値を求め、確からしい評価となったときに駆動力から拘束力までの伝達関数の各パラメータが出力される。
したがって、第1の実施例によれば、拘束装置と車両剛性の特性を同定するために、車両重量Mcarを設定(ステップS3)し、車両側よりアクセル開度を操作(ステップS4)することにより、その時の駆動力検出と拘束力検出を使用して伝達関数[G]のパラメータCc、Kcの算出を可能としたものである。これにより、拘束装置と車両剛性の特性を伝達関数[G]に近似させることが可能となり、拘束装置と車両剛性の特性を把握することができる。
図3は第2の実施例を示したもので、図11で示すような拘束装置と車両剛性の特性を、拘束力Fbindと駆動力Fxから伝達関数[G]に近似させるための導出模式図を示したものである。ここで、各伝達関数に使用しているsはラプラス演算子で、図3(a)は、図2のステップS13で求めるアクセル全開時の回数毎に抽出した同定前の導出過程であり、ステップS12で抽出された各回毎のアクセル操作時の評価データを元に駆動力Fx[Fin]と拘束力Fbind[Fout]が算出される。また、図3(b)は各回毎のアクセル全開時の同定後の導出過程である。
拘束装置と車両剛性の共振周波数は、低周波数領域においては車体バネ上とバネ下は一体と看做せる。このため、車両の質量をMcarとし、拘束されている車体特性を(2)式として、拘束力Fbindと駆動力Fxから2次の伝達関数に近似させる伝達関数[G]は(3)式となる。
Figure 0005294314
Figure 0005294314
この実施例によれば、駆動力Fx[Fin]と拘束力Fbind[Fout]から伝達関数[G]に近似させる構成とすることで各特性パラメータCc、Kcの算出が可能となり、拘束装置と車両剛性の特性パラメータを把握することができる。
図4は第3の実施例を示したものである。シャシーダイナモメータシステムにおいては、駆動力Fxを得るために演算して求めることではなく、車両に六分力計などを取り付け直接駆動力Fxを検出している。したがって、この実施例は、駆動力Fxを直接検出できる場合の伝達関数[G]の導出時に使用するものである。この場合、図2で示す拘束装置と車両剛性の特性パラメータ導出部において評価するデータが、アクセル全開試験時毎のものとなり、各全開試験時に六分力計などにより検出された駆動力Fxから伝達関数[G]に近似させる構成とする。これにより、各特性パラメータCc、Kcの算出が可能となり、拘束装置と車両剛性の特性を把握することができる。
図5は第4の実施例を示したものである。この実施例は、車両に六分力計などの計測機器の取り付けが不可能な場合で、駆動力Fx[Fin]を演算によって求める例である。駆動力の演算は図6で示す駆動力演算部によって実施される。ローパスフィルタを1/Td・s+1としてローパスフィルタの時定数Tdを設定し、ローラ慣性Jrollerに角加速度dω/dtを乗算し、ローパスフィルタを通す。このローパスフィルタを通過した乗算値と軸トルク検出値との差演算を実行し、差分信号を演算駆動力Fv[Fin]とする。以下は、図4と同様である。
この実施例によれば、車両に六分力計などの計測機器がない場合でも、軸トルク検出と角速度検出により演算駆動力Fvを求め、この演算駆動力Fvと、拘束力Fbindから2次の伝達関数[G]に近似させる構成とすることで各特性パラメータCc、Kcの算出が可能となり、拘束装置と車両剛性の特性を把握することができる。
図7は第5の実施例を示したものである。図3〜図5で示す伝達関数の同定については、図2のステップS14で(1)式に基づいて実行されているが、この実施例での伝達関数[G]の演算は(4)式に基づいて実行される。
Figure 0005294314
この(4)式は、拘束されている車体の特性を(2)式としていることにより、車両速度と駆動力から2次の伝達関数[G]に近似させる伝達関数[G]は(5)式となり、図7(a)(b)のような構成で伝達関数を導出する。この場合の[Vout]と[Vfit-out]は車両速度検出Vcarとなる。
Figure 0005294314
この実施例によれば、車両速度Vcarと駆動力Fxから2次の伝達関数に近似させる構成とすることにより、各特性パラメータCc、Kcの算出が可能となり、拘束装置と車両剛性の特性を把握することができる。
図8は第6の実施例を示したものである。シャシーダイナモメータシステムの電気慣性制御回路にはオブザーバ部(ローラ表面駆動力推定部)が設けられている。このオブザーバ部をH∞制御、μ設計法と呼称されるコントローラ設計手法により慣性モーメントを設計し、慣性モーメントに基づいて電気慣性制御を実行することが行われている。この実施例は、コントローラ設計手法により設計されたオブザーバ部の出力を駆動力検出に用いるものである。
図9はμ設計法にて設計されたオブザーバの一般化プラントモデルで、
その外乱としてローラ表面駆動力w1、動力計トルク指令w2、軸トルク観測ノイズw3、及び動力計角速度観測ノイズw4が入力され、観測量A,Bが検出されてコントローラ20に入力される。外乱信号は、実際にシャシーダイナモメータシステムが駆動されていることを想定し、その時の制御ループに発生するノイズが外乱信号となり、ここではw1〜w4の4つになっている。コントローラ20では、オブザーバの状態方程式のパラメータを設定し、ゲインが小さくなるようアルゴリズムに基づいてパラメータを決定する。また、一般化プラントモデルでは、制御量としてz1〜z4が生成される。
入力された外乱には、それぞれは重み係数付加手段1(Ow1(s))〜4(Ow4(s))、及び11(Oz1(s))〜14(Oz4(s))において各別に重み付けされ、求める特性が得られるようになっている。すなわち、手段11では、車両駆動力にかける重みで、ある定数がかけられてローラの回転モーメントトルクJ1.Tとし機械系モデル30(Omec(s))に出力されると共に、減算手段17に出力される。手段12では、動力計のトルク指令にかける重みで、ある定数がかけられてその出力はJ2.Tとして機械系モデル30に出力される。手段13では、軸トルクの検出誤差にかける重みで、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされ、加算手段15に出力される。手段14では、動力計角速度検出誤差にかける重みで、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような特性にされて、加算手段16に出力される。
18(Otm(s))は軸トルクを検出するトルクメータ特性生成手段(トルクメータ特性モデル)で、機械モデル30からの結合シャフトの軸トルクK12.Tを入力して所定のトルクメータ特性として加算手段5に出力する。加算手段15では、重み付けされた軸トルクの検出誤差信号とトルクメータ特性を加算して軸トルク検出値を生成して観測量Aとしてコントローラ20に入力される。19(Oenc(s))はエンコーダ特性生成手段(エンコーダ特性モデル)で、機械モデル30からの動力計角速度J2.wを入力して所定のエンコーダ特性を生成し、加算部16に出力する。加算部16では、重み付けされた動力計角速度検出誤差信号とエンコーダ特性を加算して動力計角速度検出値を生成し、観測量Bとしてコントローラ20に出力する。コントローラ20では入力された信号に基づいて所定の演算を実行する。その演算信号は減算手段7に出力してローラの回転モーメントトルクJ1.Tとの減算が行われ、手段21に出力される。
手段21(Oz1(s))は、ローラ表面駆動力推定の偏差値に重み付けをする手段で、積分特性、または、高域でゲインが低くなるような所定の特性にして重みつきローラ表面駆動力推定値z1とし出力する。手段22(Oz2(s))は、軸トルクに重みをかける手段で、機械系モデル30からの軸トルクK12.Tを入力してある定数、または、高域でゲインが高くなるような所定の特性にして軸トルク制御指令z2とし出力する。手段23(Oz3(s))は、機械系モデル30からの動力計角速度J2.wに重みをかける手段で、ある定数、または、高域でゲインが高くなるような所定の特性にして重み付けされた動力計角速度指令z3とし出力する。手段24(Oz4(s))は機械系モデル30からのローラ角速度検出に重みをかける手段で、ある定数、または、高域でゲインが高くなる特性として重みつきローラ角速度指令z4として出力する。
図10はオブザーバの説明図で、(a)は駆動力オブザーバのブロック図、(b)はオブザーバの機械系モデルを示したものである。オブザーバの機械系モデル30は、動力計の機械特性を伝達関数で表現したもので、2慣性機械系のモデルである。この実施例の機械系モデルは、J1.TとJ2.Tを入力として持ち、J1.w、K12.T、及びJ2.wを出力として持つ。同図において、31はローラ慣性モーメント要素で、その出力はローラ角速度J1.wとして一般化プラントへ出力すると共に、減算手段36に出力する。32はバネ剛性要素で、減算手段36により演算された動力計角速度とローラ角速度の差信号が入力されてシャフト捩れトルクK12.T信号として一般化プラントへ出力すると共に、加算手段34と減算手段35に出力する。加算手段34では、ローラ表面にかかる車両駆動力によるローラの回転モーメントJ1.Tとシャフト捩れトルクK12.Tが加算されてローラ慣性モーメント要素31に入力される。また、減算手段35では、入力された動力計トルク信号J2.Tとシャフト捩れトルクK12.Tの差信号が求められて動力計慣性モーメント要素33に出力され、この動力計慣性モーメント要素23において動力計角速度J2.wを演算して一般化プラントへ出力すると共に、減算手段36に出力される。
上述のように設計されたオブザーバでは、図10(a)で示すように動力計の角速度検出と軸トルク検出が入力されており、その出力としてローラ表面駆動力推定値が出力される。図8で示す拘束装置と車両剛性の特性パラメータ導出に用いられるオブザーバ出力Fobsは、この出力のローラ表面駆動力推定値が使用されて伝達関数演算部に入力される。なお、この場合の伝達関数の演算は(1)式が用いられる。
したがって、この実施例によれば、車両に駆動力検出を行う測定機器がなく、駆動力検出の採取が困難なシステムにおいて、μ設計法にて設計したオブザーバ部の出力Fobsと拘束力Fbindから2次の伝達関数に近似させることにより、各特性パラメータCc、Kcの算出が可能となり、拘束装置と車両剛性の特性を把握することができる。
本発明の実施形態を示す拘束装置と車両剛性の特性を同定するためのフローチャート。 拘束装置と車両剛性の特性パラメータ導出のフローチャート。 2次の伝達関数に近似させるための伝達関数導出図で、(a)は同定前の伝達関数導出図、(b)は同定後の伝達関数導出図。 他の実施例による2次の伝達関数に近似させるための伝達関数導出図で、(a)は同定前の伝達関数導出図、(b)は同定後の伝達関数導出図。 演算駆動力を用いて2次の伝達関数に近似させるための伝達関数導出図で、(a)は同定前の伝達関数導出図、(b)は同定後の伝達関数導出図。 駆動力演算部の構成図 他の実施例による2次の伝達関数に近似させるための伝達関数導出図で、(a)は同定前の伝達関数導出図、(b)は同定後の伝達関数導出図。 オブザーバ出力を用いて2次の伝達関数に近似させるための伝達関数導出図で、(a)は同定前の伝達関数導出図、(b)は同定後の伝達関数導出図。 オブザーバ一般化モデル図。 オブザーバの説明図で、(a)は駆動力オブザーバのブロック図、(b)はオブザーバ機械系モデル図。 シャシーダイナモメータシステムの構成図。 エンジンを起振原としたときの振動波形の伝達モデルで、(a)は実路上、(b)はシャシーダイナモメータ上。 シャシーダイナモメータシステムによる走行モデル図。 シャシーダイナモメータシステムの制御系概略構成図。
符号の説明
1… 駆動系モデル
2… シャシーダイナモメータモデル
3… タイヤモデル
4… 車速演算部
5… 拘束力演算部
Dy… 動力計
R… ローラ
IV… インバータ
EI… 電気慣性回路
MU… 計測制御ユニット

Claims (6)

  1. ローラ上に載置した被試験車両を拘束装置で拘束し、駆動力信号と拘束装置の拘束力信号の検出可能なシャシーダイナモメータシステムであって、拘束装置と車両剛性の特性を把握するものにおいて、
    前記被試験車両重量を設定し、複数回のアクセル操作時の駆動力信号と拘束装置
    の拘束力信号をそれぞれ検出し、各検出信号をアクセル操作毎に分割して各回の
    各検出信号を抽出し、抽出データから駆動力信号と拘束力信号に基づいて各回毎の伝達関数を演算すると共に、求めた伝達関数を同定して特性パラメータを導出し、各回毎の同定前の拘束力検出信号と各回毎の駆動力信号と同定した伝達関数から演算された拘束力検出信号との差分が評価値となったときの特性パラメータを拘束装置と車両剛性の特性パラメータとすることを特徴としたシャシーダイナモメータの拘束装置と車両剛性の特性同定方法。
  2. 前記伝達関数は、被試験車両重量をMcar、ダンピングをCc、バネ剛性をKcとしたとき、伝達関数Gとして次式により求めることを特徴とした請求項1記載のシャシーダイナモメータの拘束装置と車両剛性の特性同定方法。
    G=(Cc・s+Kc)/(Mcar・s2+Cc・s+Kc)
    ただし、sはラプラス演算子
  3. 前記伝達関数は、s/(Mcar・s2+Cc・s+Kc)により求めることを特徴とした請求項1記載のシャシーダイナモメータの拘束装置と車両剛性の特性同定方法。
  4. 前記駆動力信号は、被試験車両から直接検出して得られた駆動力信号であることを特徴とした請求項1又は2記載のシャシーダイナモメータの拘束装置と車両剛性の特性同定方法。
  5. 前記駆動力信号は駆動力演算部により求められた演算駆動力を用い、演算駆動力は、1次のローパスフィルタを1/Td・s+1としてローパスフィルタの時定数Tdを設定し、ローラ慣性Jrollerに角加速度dω/dtを乗算してローパスフィルタを通し、この乗算値と軸トルク検出値との差演算の差分信号を演算駆動力とすることを特徴とした請求項1記載のシャシーダイナモメータの拘束装置と車両剛性の特性同定方法。
  6. 前記駆動力信号は、前記電気慣性制御回路のコントローラ設計手法により設計されたオブザーバのローラ表面駆動力推定値であることを特徴とした請求項1記載のシャシーダイナモメータの拘束装置と車両剛性の特性同定方法。
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