JP5286863B2 - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

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Description

本発明は、フェノール樹脂成形材料に関するものである。
フェノール樹脂成形材料は、機械的強度、耐熱性、寸法精度及びコストのバランスに優れた材料として、各種分野において広く用いられている。しかしながら、一般的に成形品は熱伝導性に乏しい。
近年の製品の小型化に伴い、成形品の小型化もしくは成形品周りのスペースの縮小により、成形品への熱の蓄積が起こることによる不具合が懸念される。このため成形品の熱放散性、つまり熱伝導率の向上が求められている。
こうした問題に対して、グラファイトやカーボン繊維といった基材をフェノール樹脂に配合することによって、熱伝導率を従来の倍以上に向上させていた。しかしながら、これらの基材は導電性であることから、成形品の絶縁抵抗を大幅に低下させてしまうため、電気電子部品用途には適用できなかった。
これに対して、窒化ホウ素をフェノール樹脂に配合することにより、電気絶縁性を損なうことなく、熱伝導率を倍以上に向上させた材料が開発されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、窒化ホウ素を配合したフェノール樹脂成形材料は成形性に難があり、また、窒化ホウ素が比較的高価な材料であることから、経済的に合理性がないものであった。
特開2006−96858
本発明は、電気絶縁性を損なうことなく、機械的強度、耐熱性、寸法精度に優れ、且つ熱伝導率の高い成形品を得ることができるフェノール樹脂成形材料を提供するものである。
このような目的は以下の本発明(1)により達成される。
(1)フェノール樹脂成形材料100重量部中に、フェノール樹脂15〜30重量部、タルク30〜50重量部、ウォラストナイト10〜40重量部を含有してなり、前記タルクの平均粒径が1〜50μmであり、前記ウォラストナイトが針状であり、その平均長さが0.1〜100μmであることを特徴とするフェノール樹脂成形材料
本発明によれば、電気絶縁性を損なうことなく、機械的強度、耐熱性、寸法精度、成形性、コストのバランスに優れ、且つ熱伝導率の高いフェノール樹脂組成物を得ることができる。
本発明に用いるフェノール樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂が挙げられる。これらを単独で使用又は併用することができる。
ノボラック型フェノール樹脂を単独で用いる場合、通常、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを使用することができる。ヘキサメチレンテトラミンの含有量は特に限定されないが、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対し、10〜30重量部が好ましく、さらに好ましくは、10〜20重量部である。また、レゾール型フェノール樹脂単独、またはノボラック型フェノール樹脂とレゾール型フェノール樹脂を併用する場合は、ヘキサメチレンテトラミンを用いなくてもよい。
本発明の成形材料において、フェノール樹脂の含有量は、成形材料100重量部中に、10〜40重量部であり、好ましくは15〜30重量部である。前記上限値を超えると、材料中のタルク粒子同士の距離が大きくなり、熱伝導率が大きく低下する場合がある。また、前記下限値を下回ると、十分に材料を混錬することができなくなるため、成形材料の生産が難しくなったり、成形時の流動性が低下し、成形が難しくなったりすることがある。
本発明の成形材料は、タルクとウォラストナイトを含有することを特徴とする。これらを含有することにより以下の効果を発現することができる。
フェノール樹脂成形材料中にタルクを多く配合させることにより、成形材料の電気絶縁性を損なうことなく熱伝導率を倍以上に向上させることができる。しかし、タルクの配合量が多い場合、成形材料の生産性や成形品の機械的強度が著しく低下する。
タルクの一部を他の充填材で置換すると、生産性や成形品の機械的強度の低下を抑えることができるが、熱伝導率が大きく低下する。
しかしながら、ウォラストナイトで置換する場合、熱伝導率の低下を抑えることができ、なおかつ、生産性や成形品の機械的強度の低下を抑えることができる。これは、ウォラストナイトが針状であるため、タルクの配合量を減少させても、タルク粒子間の橋渡しのような役目を果たし、効率よく熱を伝道させるためであると考える。
このことから、タルクとウォラストナイトを併用することにより、熱伝導率、電気絶縁性、機械的強度のバランスのとれた成形材料を得ることができる。
本発明の成形材料において、タルクの含有量は、成形材料100重量部中に20〜60重量部であり、好ましくは30〜50重量部である。前記上限値を超えると機械的強度の低下を招き、また、相対的にレジンの配合量が減少するため、材料の混錬が不十分になり、成形材料の生産が難しくなる場合がある。前記下限値を下回ると、十分な熱伝導率が得られない場合がある。また、タルクの平均粒径は1〜50μmが好ましく、さらに好ましくは、5〜20μmである。前記上限値を超えると機械的強度の低下を招く場合があり、前記下限値を下回ると十分な熱伝導率が得られない場合がある。
本発明の成形材料において、ウォラストナイトの含有量は、成形材料100重量部中に10〜40重量部であり、好ましくは、15〜30重量部である。前記上限値を超えると、相対的にタルクの配合量が低下し、十分な熱伝導率が得られない場合がある。前記下限値を下回ると、機械的強度の低下を招く場合がある。また、ウォラストナイトの平均長さは0.1〜100μmが好ましく、さらに好ましくは、5〜50μmである。前記上限値を超えると、混錬時に繊維が折れてしまうので、十分な機械的強度を得ることができない場合があり、前記下限値を下回ると、機械的強度の低下や十分な熱伝導率が得られない場合がある。
本発明の成形材料においては、このほか、タルク、ウォラストナイト以外の無機充填材を用いることができる。
このような無機充填材としては、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維、クレー、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ロックウール、マイカなどが挙げられ、これらを単独、または2種類以上併用することができる。
本発明の成形材料においては、以上に説明した原材料のほかに、必要に応じて、硬化助剤、着色剤、離型剤、可塑剤などを配合することができる。
本発明の成形材料は、通常の方法により製造される。即ち、上記の各成分を所定の配合割合で混合し、加熱ロール、コニーダ、二軸押出機を使用して溶融混練した後、冷却、粉砕することにより得られる。
本発明の成形材料は、圧縮成形、トランスファ成形、射出成形などの通常の成形方法により成形品を得ることができる。
以下、実施例にて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例に用いた各原料は以下の通りである。
(1)レゾール型フェノール樹脂:住友ベークライト社製スミライトレジンPR
(2)ノボラック型フェノール樹脂:住友ベークライト社製スミライトレジンPR
(3)ガラス繊維:日本板硝子社製チョップドストランドRES
(4)ウォラストナイト:平均長さ20μm
(5)タルク:平均粒径15μm
(6)着色剤:カーボンブラック
(7)離型剤:ステアリン酸
(8)硬化助剤:消石灰
(実施例1)
レゾール型フェノール樹脂18重量部、ノボラック型フェノール樹脂7重量部、タルク50重量部、ウォラストナイト18重量部、ガラス繊維4重量部、着色剤、離型剤、硬化助剤各1重量部を配合した原料混合物を、70℃の加熱ロールにより3分間溶融混練した後取り出し、粉砕し、顆粒状に粉砕して成形材料を得た。
(実施例2)
タルクを42重量部に減量、ウォラストナイトを26重量部に増量した以外は実施例1と同様にして成形材料を得た。
(実施例3)
タルクを34重量部に減量、ウォラストナイトを34重量部に増量した以外は実施例1と同様にして成形材料を得た。
(比較例1)
配合をレゾール型フェノール樹脂19重量部、ノボラック型フェノール樹脂8重量部、ガラス繊維70重量部、着色剤、離型剤、硬化助剤各1重量部とした以外は実施例1と同様にして成形材料を得た。
(比較例2)
配合をレゾール型フェノール樹脂19重量部、ノボラック型フェノール樹脂8重量部、タルク65重量部、ガラス繊維5重量部、着色剤、離型剤、硬化助剤各1重量部とした以外は実施例1と同様にして成形材料を得た。
(比較例3)
配合をレゾール型フェノール樹脂18重量部、ノボラック型フェノール樹脂7重量部、ウォラストナイト67重量部、ガラス繊維5重量部、着色剤、離型剤、硬化助剤各1重量部とした以外は実施例1と同様にして成形材料を得た。
(評価方法)
(1)熱伝導率
実施例及び比較例で得られた成形材料を用いて、コンプレッション成形により120×120×10mmの試験片を作製した。成形条件は、金型温度175℃、硬化時間4分間とした。得られた試験片を迅速熱伝導率計(京都電子工業製)にてプローブ法により測定した。
(2)曲げ強さ
実施例及び比較例で得られた成形材料を用いて、トランスファー成形により試験片を作成した。成形条件は、金型温度175℃、硬化時間3分間とした。得られた試験片をJIS K 6911「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠し、測定した。
(3)絶縁抵抗
実施例及び比較例で得られた成形材料を用いて、トランスファー成形により試験片を作成した。成形条件は、金型温度175℃、硬化時間3分間とした。得られた試験片をJIS K 6911「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠し、測定した。
実施例及び比較例の成形材料の原材料配合、及び、得られた成形品の評価結果を表1に示す。

Figure 0005286863
実施例1〜3は、タルクとウォラストナイトを配合した本発明の成形材料であり、これから得られた成形品は熱伝導率に優れている。一般的なガラス繊維強化フェノール樹脂成形材料である比較例1と比べると、2倍以上の熱伝導率を有している。特に、実施例3は熱伝導率1.5W/mK以上、曲げ強さ100MPa以上、を有しており、熱伝導率と機械的強度のバランスの取れた成形品を得ることができた。
比較例2、3はそれぞれタルク、ウォラストナイトを単独で用いた成形材料であり、タルク単独では曲げ強さが弱く、ウォラストナイト単独では熱伝導率が低い結果となった。
本発明によって得られるフェノール樹脂成形材料は、従来に比べ電気絶縁性を損なうことなく、熱伝導率の優れた成形品を得ることができるものである。このため、電気電子部品、自動車用部品、汎用機械部品等の放熱を必要とし且つ電気絶縁性や機械的強度の必要な部品に好適に適用されるものである。

Claims (1)

  1. フェノール樹脂成形材料100重量部中に、フェノール樹脂15〜30重量部、タルク30〜50重量部、ウォラストナイト10〜40重量部を含有してなり、
    前記タルクの平均粒径が1〜50μmであり、
    前記ウォラストナイトが針状であり、その平均長さが0.1〜100μmである
    ことを特徴とするフェノール樹脂成形材料。
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