JP5277877B2 - 光導波路素子の製造方法 - Google Patents

光導波路素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5277877B2
JP5277877B2 JP2008286369A JP2008286369A JP5277877B2 JP 5277877 B2 JP5277877 B2 JP 5277877B2 JP 2008286369 A JP2008286369 A JP 2008286369A JP 2008286369 A JP2008286369 A JP 2008286369A JP 5277877 B2 JP5277877 B2 JP 5277877B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
core layer
layer
mask pattern
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008286369A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010114295A (ja
Inventor
滋一 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2008286369A priority Critical patent/JP5277877B2/ja
Publication of JP2010114295A publication Critical patent/JP2010114295A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5277877B2 publication Critical patent/JP5277877B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明は、アルミニウム(Al)を含む化合物半導体からなる2種類のコア層を結合させた光導波路素子の製造方法及び光導波路素子に関する。
光ファイバ通信では、周囲温度が変化しても安定して動作する光素子が望まれる。このような光素子においては、温度調節が不要となるため、電力消費量を低減させることができる。光ファイバ通信の一般的な波長帯域である1.3μm帯及び1.55μm帯の光素子には、通常InP基板が用いられ、活性層にはInGaAsP系化合物半導体が用いられる。高い温度で安定した動作を確保するために、伝導帯バンドオフセットの大きいAlGaInAs系化合物半導体を用いることが有効である。
1枚の半導体基板の上に複数の機能素子を集積することにより、光素子の小型化を図ることができる。
コア層にAlGaInAs系材料を用いた複数の機能素子を1枚の半導体基板上に形成する場合、バットジョイント構造により少なくとも2つのコア層を結合させる必要がある。第1のコア層をパターニングして端面を露出させ、第1のコア層の端面に接するように第2のコア層を選択成長させることにより、バットジョイント構造で結合された2つのコア層を形成することができる。
第1のコア層の端面が露出したときに、第1のコア層内のAlが酸化される。第2のコア層を選択成長させるときに、第1のコア層の端面が酸化されていると、異常成長が生じ、多数の欠陥が発生する。光素子の動作時に欠陥部分を起点として結晶の劣化が進行し、光素子の信頼性低下をもたらす。
第2のコア層の選択成長を行う直前に、第1のコア層の端面をハロゲン系のガスに晒して酸化物を除去することにより、異常成長を抑制することができる(特許文献1)。
特開2005−150181号公報
選択成長の直前にハロゲン系ガスを導入すると、InPのバッファ層やクラッド層の露出した表層部も同時にエッチングされてしまう。このため、バットジョイント構造の形状を安定して制御することが困難である。また、成膜装置のガス配管や反応室内にハロゲン系ガスを導入すると、内壁に付着していた付着物が剥離され易くなる。剥離された付着物は、再成長表面に付着する場合がある。
上記課題を解決するための光導波路素子の製造方法は、
半導体基板の上に、III族元素としてAlを含まない化合物半導体からなる第1のコア層を形成する工程と、
前記半導体基板の上に形成すべき導波路の導波方向に関する一部分である第1の領域に接する第2の領域の前記第1のコア層を除去し、前記第1の領域と前記第2の領域との境界に前記第1のコア層の端面を露出させる工程と、
前記第1のコア層が除去された前記第2の領域に、III族元素としてAlを含む化合物半導体からなる第2のコア層を形成する工程と、
前記第1の領域を基準として前記第2の領域とは反対側に配置され、前記第1の領域に接する第3の領域内の前記第1のコア層を除去し、該第1の領域と該第3の領域との境界に該第1のコア層の端面を露出させる工程と、
前記第1のコア層が除去された前記第3の領域に、III族元素としてAlを含む化合物半導体からなる第3のコア層を形成する工程と
を有し、
前記第2の領域の前記第1のコア層を除去する時に、前記第3の領域のうち前記第1の領域と前記第3の領域との境界に接する一部の領域に前記第1のコア層を残し、該第1の領域から離れた領域の前記第1のコア層を除去し、
前記第2のコア層を形成する工程において、前記第3の領域内で前記第1のコア層が除去された領域にも前記第2のコア層を形成し、
前記第3の領域内の前記第1のコア層を除去する工程において、該第3の領域内の前記第2のコア層も除去する。
第2のコア層形成時には、第1のコア層の端面が露出している。第3のコア層形成時にも、第1のコア層の端面が露出しており、第2のコア層の端面は露出しない。第1のコア層はAlを含まないため、露出しているコア層の端面の酸化を抑制することができる。これにより、端面の酸化に起因する異常成長を抑制することができる。
第2のコア層及び第3のコア層の成長前にハロゲン系のガスを用いる必要がないため、余分なエッチングの発生を抑制することができる。
以下、図面を参照しながら、実施例を説明する。
図1A〜図1Vを参照して実施例1による光導波路素子の製造方法について説明する。以下に説明するIII−V族化合物半導体の成長には、一例として有機金属気相成長(MOVPE)を採用することができる。In原料としてトリメチルインジウム、Ga原料としてトリエチルガリウム、Al原料としてトリメチルアルミニウム、As原料としてアルシン、P原料としてフォスフィンを用いることができる。ドーピング元素であるSiの原料としてモノシラン、Zn原料としてジエチルジンクを用いることができる。キャリアガスには水素ガスを用いる。成長圧力は約670Pa(約50Torr)とする。
図1Aに示すように、n型InPからなり、(001)面を主表面とする半導体基板10の上に、成長温度630℃で、n型InPからなる厚さ300nmのバッファ層11を形成する。バッファ層11の上に、遷移波長1.15μmのn型InGaAsPからなる厚さ50nmの回折格子形成層12を形成する。回折格子形成層12の上に、n型InPからなる厚さ10nmの回折格子キャップ層13を形成する。バッファ層11、回折格子形成層12、及び回折格子キャップ層13のキャリア濃度は、例えば5.0×1017cm−3である。
図1Bに示すように、回折格子キャップ層13及び回折格子形成層12をパターニングすることにより、回折格子14を形成する。回折格子14は、[110]方向に周期性を持ち、その周期は200nm、デューティ比は50%である。回折格子14の形成には、例えば電子ビーム露光が用いられる。
図1Cに示すように、n型InPで回折格子14の隙間を埋め込み、連続して、n型InPからなる厚さ50nmのスペーサ層15を形成する。スペーサ層15のキャリア濃度は、5.0×1017cm−3とする。スペーサ層15の上に、遷移波長1.15μmのInGaAsPからなる厚さ335nmの第1のコア層20を形成する。第1のコア層20は、分布反射領域DR1のコア層として機能する。第1のコア層20の上に、p型InPからなる厚さ150nmの第1の上部クラッド層21を形成する。第1の上部クラッド層21のZnのキャリア濃度は5.0×1017cm−3とする。
図1Dxに示すように、第1の上部クラッド層21の上に酸化シリコンからなる厚さ300nmの第1の第1のマスクパターン22を形成する。第1の第1のマスクパターン22の形成には、減圧気相成長(LPCVD)による酸化シリコン膜の成膜工程、及びフォトリソグラフィ技術を用いたパターニング工程が適用される。図1Dyに、第1の第1のマスクパターン22の平面図を示す。図1Dyの一点鎖線1D−1Dにおける断面図が、図1Dxに相当する。
半導体基板10の表面が、格子状のへき開線によって複数の単位領域23が区分されている。単位領域23の各々が、1つの光導波路素子に対応する。単位領域23は、[110]方向、及び[1−10]方向に行列状に配置される。[110]方向が、光の導波方向に対応する。各単位領域23内に、導波方向に並ぶ第1〜第3の領域A1〜A3を定義する。第2の領域A2は、第1の領域A1の一方の縁に接し、単位領域23の縁まで達する。第3の領域A3は、第1の領域A1を基準として第2の領域A2とは反対側に配置され、単位領域23の他方の縁まで達する。
導波方向に隣り合う2つの単位領域23においては、第1〜第3の領域の並び順が反転している。すなわち、1つの単位領域23の第2の領域A2は、導波方向に隣り合う単位領域23の第2の領域A2に連続する。また、1つの単位領域23の第3の領域A3は、導波方向に隣り合う単位領域23の第3の領域A3に連続する。導波方向に直交する方向([1−10]方向)に隣り合う2つの単位領域23においては、第1〜第3の領域A1〜A3の並び順は同一である。
各単位領域23の導波方向の長さは200μmである。第1の領域A1、第2の領域A2、及び第3の領域A3の導波方向の長さは、それぞれ50μm、100μm、及び50μmである。後の工程で、第2の領域A2内に分布帰還型(DFB)レーザ素子が形成され、第1の領域A1及び第3の領域A3内に、分布反射導波路が形成される。
導波方向に1列に並ぶ複数の単位領域23に対して、導波路を構成する1つのメサストライプ領域25が画定されている。メサストライプ領域25は、導波方向に直交する方向に関して、単位領域23のほぼ中央に配置される。導波方向に関しては、各単位領域23の一方の縁から他方の縁まで達する。
第1のマスクパターン22は、主部22Aと副部22Bとで構成される。主部22Aは、第1の領域A1及び第3の領域A3内において、メサストライプ領域25に沿い、メサストライプ領域25を内包する。副部22Bは、第1の領域A1と第2の領域A2との境界線に沿って導波方向と直交する方向に延びる。主部22Aの幅は15μmであり、副部22Bの幅は5μmである。複数の単位領域23に跨る第1のマスクパターン22は、梯子状の平面形状になる。梯子状にしたことにより、第1のマスクパターン22が、外に向かって突出した角を含まないこととなる。
図1Eに示すように、第1のマスクパターン22をエッチングマスクとして、第1の上部クラッド層21及び第1のコア層20をエッチングする。第1の上部クラッド層21のエッチングには希塩酸を用い、第1のコア層20のエッチングには、希塩酸と過酸化水素水との混合液を用いる。第1のマスクパターン22で覆われていなかった領域、例えば第2の領域A2等に、スペーサ層15が露出する。第1の領域A1と第2の領域A2との境界に相当する第1の端部E1に、第1のコア層20の端面が露出する。第1のコア層20はAlを含まないため、露出した端面は酸化され難い。
図1Fに示すように、第1のマスクパターン22を選択成長用のマスクとして用い、露出しているスペーサ層15の上に、第2のコア層30、及び第2の上部クラッド層31を、この順番に選択成長させる。第1のマスクパターン22が、外に向かって突出した角を含まないため、第1のマスクパターン22の縁から第1のマスクパターン22の内側に向かう被り成長が抑制される。
第2のコア層30は、基板側から、下側分離閉込ヘテロ(下側SCH)層、多重量子井戸層、及び上側分離閉込ヘテロ(上側SCH)層が積層された積層構造を有する。下側SCH層及び上側SCH層は、遷移波長1.0μmのAlGaInAsで形成され、その各々の厚さは50nmである。多重量子井戸層は、交互に15周期分積層されたバリア層と井戸層とを含む。バリア層の各々は、遷移波長1.05μmのAlGaInAsで形成され、その厚さは10nmであり、井戸層の各々は、遷移波長1.45μmのAlGaInAsで形成され、その厚さは5nmである。第2のコア層30は、分布帰還型(DFB)レーザ素子の活性層となり、発光波長は1.3μmになる。第2の上部クラッド層31の組成及び膜厚は、第1の上部クラッド層21の組成及び膜厚と同一である。
以下、選択成長の手順について説明する。まず、図1Eに示した半導体基板10をMOVPE成長炉内に装填し、PH雰囲気下で630℃まで基板を加熱する。続いて、PHをAsHに置換し、III族元素の原料ガスを導入する。第1のコア層20の端面が酸化されていないため、選択成長時の異常成長が抑制される。第2の上部クラッド層31を形成した後、基板温度を下げて、成長炉から取り出す。
図1Gに示すように、選択成長後、フッ酸を用いて第1のマスクパターン22を除去する。第1のマスクパターン22で覆われていた第1の上部クラッド層21が露出する。
図1Hxに示すように、第1及び第2の上部クラッド層21、31の上に、酸化シリコンからなる第2のマスクパターン33を形成する。図1Hyに、第2のマスクパターン33の平面図を示す。図1Hyの一点鎖線1H−1Hにおける断面図が図1Hxに対応する。図1Dyに示した工程で形成されていた第1のマスクパターン22を、破線で示す。
第2のマスクパターン33は、第1の領域A1及び第2の領域A2内において、メサストライプ領域25に沿って配置され、メサストライプ領域25を内包する。なお、第2のマスクパターン33の幅は、図1Dyに示した第1のマスクパターン22の主部22Aの幅よりもやや広い。例えば、第2のマスクパターン33の幅は、25μmである。第1のマスクパターン22は、第2の領域A2同士を接して相互に隣り合う2つの単位領域23の一方から他方まで、連続した平面形状を持ち、その長さは300μmになる。
図1Iに示すように、第2のマスクパターン33をエッチングマスクとして、第1の上部クラッド層21及び第1のコア層20を、誘導結合プラズマ(ICP)エッチング装置を用いてドライエッチングする。エッチングされた領域の底面が第1のコア層20の底面に達する前に、エッチングを停止させる。このとき、図1Hyに示した第2のマスクパターン33で覆われていない領域の第2のコア層30及び第2の上部クラッド層31も同時にエッチングされる。
図1Jに示すように、第2のマスクパターン33をエッチングマスクとして、第1のコア層20を、その底面までウェットエッチングする。エッチャントには、希塩酸と過酸化水素水との混合液が用いられる。このとき、図1Hyに示した第2のマスクパターン33で覆われていない領域の第2のコア層30も同時にエッチングされる。
ウェットエッチングを適用することにより、スペーサ層15が露出した時点で、再現性よくエッチングを停止させることができる。すなわち、深さ制御を容易に行うことができる。
ウェットエッチングを採用すると、InGaAsPを含む第1のコア層20のエッチングレートが、AlGaInAsを含む第2のコア層30のエッチングレートよりも遅くなる。ドライエッチングを行うことなく、ウェットエッチングのみにより第1のコア層20をエッチングすると、第3のコア層30の[−110]方向からのサイドエッチングが生じやすい。このため、第1のコア層20のエッチングが完了するまでに、第3のコア層30のサイドエッチングが過剰に進み、メサストライプ領域25の第3のコア層30まで除去されてしまうおそれがある。
ドライエッチングにより第1のコア層20及び第3のコア層30を、厚さ方向の途中まで除去しておくと、ウェットエッチングの時間を短くすることができる。このため、第3のコア層30が過剰にサイドエッチングされることを防止できる。
第1の領域A1と第3の領域A3との境界に、第1のコア層20の端面が露出する。Alを含む第2のコア層30の、導波方向に直交する端面は露出しない。このように、Alを含む第2のコア層30の端面が露出しない構成とすることができる。なお、図1Hyに示した第2のマスクパターン33の導波方向に平行な縁には、第2のコア層30の端面が露出する。ただし、この部分は最終的に除去されるため、選択成長時に異常成長が生じても、素子特性に与える影響は小さい。
図1Kに示すように、第2のマスクパターン33を選択成長用マスクとして、露出したスペーサ層15の上に、第3のコア層35選択成長させる。さらにその上に、第3の上部クラッド層36を選択成長させる。成長の基本手順は、図1Fに示した第2のコア層30及び第2の上部クラッド層31の成長の手順と同一である。第3のコア層35は、遷移波長1.12μmのAlGaInAsで形成され、その厚さは335nmである。第3の上部クラッド層36の組成及び膜厚は、第1の上部クラッド層21の組成及び膜厚と同一である。第1のコア層21の露出した端面が酸化され難いため、端面における異常成長の発生を抑制することができる。
図1Lに示すように、選択成長後、第2のマスクパターン33を、フッ酸を用いて除去する。
図1Mに示すように、第1〜第3の上部クラッド層21、31、36の上に、p型InPからなる厚さ1.5μmの上部クラッド層40を形成する。上部クラッド層40のZnのキャリア濃度は、1.0×1018cm−3とする。上部クラッド層40の上に、p型InGaAsからなる厚さ0.5μmのコンタクト層41を形成する。コンタクト層41のZnキャリア濃度は、1.0×1019cm−3とする。
図1Nxに示すように、コンタクト層41の上に、酸化シリコンからなるメサ用マスクパターン45を形成する。図1Nxは、導波方向に対して直交する断面を示している。図1Nyに、メサ用マスクパターン45の平面図を示す。図1Hyの工程で形成されていた第2のマスクパターン33が、破線で示されている。図1Nyの一点鎖線1N−1Nにおける断面図が図1Nxに相当する。メサ用マスクパターン45は、メサストライプ領域25に一致し、その幅は1.5μmである。
図1Nxに示した断面(第2の領域A2の断面)において、メサ用マスクパターン45の直下には、第2のコア層30及び第2の上部クラッド層31が配置される。第2のコア層30及び第2の上部クラッド層31の幅は、メサ用マスクパターン45の幅よりも広い。第2のコア層30の両側には、第3のコア層35が配置され、第2の上部クラッド層31の両側には、第3の上部クラッド層36が配置されている。
第1の領域A1の断面においては、メサ用マスクパターン45の直下に、第1のコア層20及び第1の上部クラッド層21が配置される。
図1Oに示すように、メサ用マスクパターン45をエッチングマスクとして、コンタクト層41から、半導体基板10の表層部までエッチングする。このエッチングは、ICPエッチング装置を用いて行う。これにより、メサ用マスクパターン45と同一の平面形状を持つストライプメサ構造体47が形成される。
図1Pに示すように、メサ用マスクパターン45を選択成長用のマスクとして、ストライプメサ構造体47の両側に、Feドープの高抵抗InPからなる埋込層48を選択成長させる。埋込層48の上面が、コンタクト層41の上面と同じ高さになるように、埋込層48の厚さを制御する。埋込層48を形成した後、メサ用マスクパターン45を除去する。
図1Qxに示すように、コンタクト層41の上に、酸化シリコンからなるコンタクト用マスクパターン50を形成する。図1Qyに、コンタクト用マスクパターン50の平面図を示す。図1Qyの一点鎖線1Q−1Qにおける断面図が図1Qxに相当する。コンタクト用マスクパターン50は、第2の領域A2を覆う。
図1Rに示すように、コンタクト用マスクパターン50をエッチングマスクとして、コンタクト層41を、フッ酸と硝酸との混合液を用いてエッチングする。コンタクト用マスクパターン50で覆われていない領域に、上部クラッド層40が露出する。
図1Sに示すように、コンタクト用マスクパターン50を除去する。
図1Tに示すように、第2の領域A2に残っているコンタクト層41の上に、上部電極51を形成し、半導体基板10の背面に、下部電極52を形成する。上部電極51は、Au/Zn/Auの3層構造を有し、下部電極52は、AuGe/Auの2層構造を有する。
図1Uに示すように、導波方向に垂直な(110)面に沿ってへき開し、チップアレイに分割する。
図1Vに示すように、チップアレイの両側のへき開面に、無反射膜54、55を形成する。その後、導波方向に平行な(1−10)面に沿ってへき開することにより、チップに分割する。第2の領域A2が、分布帰還型半導体レーザ素子として作用し、第1の領域A1及び第2の領域A3が、分布反射領域として作用する。第1の領域A1の第1のコア層20と第2の領域A2の第2のコア層30とが、バットジョイント構造で結合され、第1の領域A1の第1のコア層20と第3の領域A3の第3のコア層35とが、バットジョイント構造で結合される。第2の領域A2の端部から、外部にレーザ光が出射される。
実施例1では、既に説明したように、Alを含む第2のコア層30と第3のコア層35とを、Alを含まない第1のコア層20を介して結合させる構成としたことにより、選択成長時のコア層の端面の酸化を防止し、異常成長を抑制することができる。
図2Ayに、実施例2で用いる第1のマスクパターン22の平面図を示す。図2Axに、図2Ayの一点鎖線2A−2Aにおける断面図を示す。実施例1で用いた第1のマスクパターン22の主部22Aは、図1Dyに示したように、メサストライプ領域25のうち、第1の領域A1及び第3の領域A3内の全域を覆っていた。実施例2で用いる第1のマスクパターン22の主部22Aは、メサストライプ領域25のうち、第1の領域A1内の全域を覆うが、第3の領域A3内においては、第1の領域A1に接する一部分のみを覆う。第3の領域A3内のメサストライプ領域25のうち、第1の領域A1から離れた領域には、第1のマスクパターン22が配置されない。
主部22Aの両端から、導波方向に直交する方向に副部22Bが延びる。第1の領域A1と第3の領域A3との境界は、副部22Bの内側に位置する。
図2Axは、実施例1の図1Fに示した断面図に相当する。実施例1では、メサストライプ領域25内においては、第1の領域A1にのみ第2のコア層30が成長した。実施例2では、図2Axに示すように、第3の領域A3にも第2のコア層30が成長する。
図2Byに、実施例2で用いる第2のマスクパターン33の平面図を示す。図2Bxに、図2Byの一点鎖線2B−2Bにおける断面図を示す。図2Ayに示した工程で形成されていた第1のマスクパターン22を破線で示している。第2のマスクパターン33の形状及び配置は、図1Hx及び図12Hyに示した実施例1で用いた第2のマスクパターン33の形状及び配置と同一である。すなわち、第2のマスクパターン33は、メサストライプ領域25よりも広く、第1の領域A1及び第2の領域A2においてメサストライプ領域25を内包する。
第2のマスクパターン33をエッチングマスクとして、第1及び第2の上部クラッド層21、31、第1及び第2のコア層20、30をエッチングする。エッチング後の構造は、図1Jに示した実施例1による製造方法の途中段階における構造と同一になる。その後の工程は、実施例1の工程と同一である。
実施例2で用いられる第1のマスクパターン22の面積は、実施例1で用いられる第1のマスクパターン22の面積よりも小さい。このため、図2Axに示した第2のコア層30を選択成長させる際に、選択成長効果による組成ずれや膜厚ずれを抑制することができる。特に、多重量子井戸構造の組成や膜厚が目標値からずれると、バルク構造の膜の組成や膜厚が目標値からずれた場合に比べて、遷移波長のずれが大きくなる。このため、バルク構造を有する第3のコア層35の選択成長時に用いる第2のマスクパターン33よりも、多重量子井戸構造を有する第2のコア層30の選択成長時に用いる第1のマスクパターン22を、より小さくすることが有効である。
実施例2では、実施例1に比べて、第2のコア層30を活性層とする分布帰還型(DFB)半導体レーザ素子の利得低下を抑制し、バットジョイント部分の反射の影響を小さくすることができる。
図3A〜図3Yを参照して、実施例3による光導波路素子の製造方法について説明する。III−V族化合物半導体層の形成には、実施例1の場合と同様にMOVPEを用いる。実施例3による方法で製造される光導波路素子は、図3Yに示すように、一列に並ぶDFB半導体レーザ部DFB、パッシブ部PS、電子吸収変調部EA、パッシブ部PS、及び半導体光増幅部SOAを含む。導波方向に関して、電子吸収変調部EA、及びその両側のパッシブ部PSが配置される領域を、第1の領域A1と定義し、DFB半導体レーザ部が配置される領域を、第2の領域A2と定義し、半導体光増幅部SOAが配置される領域を第3の領域A3と定義する。また、第1の領域A1のうち、電子吸収変調部EAが配置される領域を第4の領域A4と定義する。
図3Aに示すように、半導体基板10の上に、バッファ層11、回折格子形成層12、及び回折格子キャップ層13を形成する。これらの層の構造は、実施例1の図1Aに示したものと同一である。
図3Bに示すように、回折格子形成層12、及び回折格子キャップ層13をパターニングすることにより、第2の領域A2に回折格子14を形成する。回折格子14は、導波方向([110]方向)に周期性を持ち、その周期は200nm、デューティ比は50%である。第1の領域A1及び第3の領域A3には、回折格子は形成されない。
図3Cに示すように、回折格子14をスペーサ層15で埋め込む。スペーサ層15は、図1Cに示した実施例1のスペーサ層15と同一の組成及び膜厚を有する。スペーサ層15の上に、遷移波長1.12μmのInGaAsPからなる第1のコア層20を形成する。第1のコア層20は、最終的にパッシブ部PSのコア層になる。第1のコア層20の上に、第1の上部クラッド層21を形成する。第1の上部クラッド層21は、図1Cに示した実施例1の第1の上部クラッド層21と同一の組成及び膜厚を有する。
図3Dxに示すすように、第1の上部クラッド層21の上に、酸化シリコンからなる第1のマスクパターン22を形成する。図3Dyに、第1のマスクパターン22の平面図を示す。図3Dyの一点鎖線3D−3Dにおける断面図が図3Dxに相当する。実施例1の場合と同様に、半導体基板10の表面に、単位領域23及びメサストライプ領域25が画定されている。単位領域23の各々は、第1の領域A1、第2の領域A2、及び第3の領域A3に区画されている。導波方向に、第2の領域A2、第1の領域A1、及び第3の領域A3がこの順番に並ぶ。第2の領域A2、第1の領域A1、及び第3の領域A3の、導波方向の寸法は、それぞれ300μm、400μm、及び300μmである。
第1のマスクパターン22は、第1の領域A1及び第2の領域A2内においてメサストライプ領域25に沿って配置され、メサストライプ領域25を内包する。第1のマスクパターン22の幅は、例えば15μmである。実施例3で用いた第1のマスクパターン22は、実施例1で用いた第1のマスクパターン22の副部22Bに相当する部分を有しない。
図3Eに示すように、第1のマスクパターン22をエッチングマスクとして、第1の上部クラッド層21及び第1のコア層20をエッチングする。第3の領域A3に、スペーサ層15が露出する。第1のコア層20の端面が露出するが、第1のコア層20はAlを含まないため、露出した端面が酸化され難い。
図3Fに示すように、第1のマスクパターン22を選択成長用のマスクとして、スペーサ層15の上に、第2のコア層30を選択成長させ、その上に、第2の上部クラッド層31を選択成長させる。第1のコア層20の露出した端面が酸化され難いため、選択成長時における異常成長が抑制される。第2のコア層30は、遷移波長1.3μmのAlGaInAsで形成され、その厚さは335nmである。第2の上部クラッド層31は、第1の上部クラッド層21と同一の組成及び膜厚を有する。第2のコア層30は、半導体光増幅部SOAのコア層となる。
図3Gに示すように、第1のマスクパターン22を、フッ酸を用いて除去する。
図3Hxに示すように、第1及び第2の上部クラッド層21、31の上に、酸化シリコンからなる第2のマスクパターン33を形成する。図3Hyに、第2のマスクパターン33の平面図を示す。図3Hyの一点鎖線3H−3Hにおける断面図が図3Hxに相当する。第2のマスクパターン33は、第1の領域A1及び第3の領域A3内においてメサストライプ領域25に沿って配置され、メサストライプ領域25を内包する。第2のマスクパターン33の幅は、例えば25μmである。
図3Iに示すように、第2のマスクパターン33をエッチングマスクとして、第1の上部クラッド層21及び第1のコア層20をエッチングする。このとき、図3Hyに示したメサストライプ領域25の両脇の領域において、第2の上部クラッド層31及び第2のコア層30も同時に除去される。第2のマスクパターン33で覆われていなかった領域に、スペーサ層15が露出する。第1のコア層20の端面が露出するが、露出した端面は酸化され難い。
図3Jに示すように、第2のマスクパターン33を選択成長用マスクとして、露出したスペーサ層15の上に、第3のコア層35を選択成長させる。さらにその上に、第3の上部クラッド層36を選択成長させる。第1のコア層20の露出した端面が酸化され難いため、選択成長時の異常成長が抑制される。第3のコア層35の積層構造は、図1Fに示した実施例1の第2のコア層30の積層構造と同一である。第3の上部クラッド層36の組成及び膜厚は、第1の上部クラッド層21の組成及び膜厚と同一である。
図3Kに示すように、第2のマスクパターン33を、フッ酸を用いて除去する。
図3Lxに示すように、第1〜第3の上部クラッド層21、31、36の上に、酸化シリコンからなる第3のマスクパターン60を形成する。第3のマスクパターン60は、メサストライプ領域25に沿って配置され、第1の領域A1の内部に定義されている第4の領域A4以外の部分のメサストライプ領域25を内包する。第4の領域A4内のメサストライプ領域25は、第3のマスクパターン60で覆われていない。第3のマスクパターン60の幅は、例えば35μmである。第4の領域A4の導波方向の長さは300μmであり、第2の領域A2及び第3の領域A3のいずれからも50μm離れている。
図3Mに示すように、第3のマスクパターン60をエッチングマスクとして、第1の上部クラッド層21及び第1のコア層20をエッチングする。第1のコア層20の端面が露出するが、第1のコア層20はAlを含まないため、露出した端面は酸化され難い。このとき、図3Lyに示した第3のマスクパターン60で覆われていない領域の第2及び第3の上部クラッド層31、36、第2及び第3のコア層30、35も同時に除去される。
図3Nに示すように、第3のマスクパターン60を選択成長用のマスクとして、スペーサ層15の上に、第4のコア層65を選択成長させる。さらに、第4のコア層65の上に、第4の上部クラッド層66を選択成長させる。
第4のコア層65は、下側SCH層、多重量子井戸層、及び上側SCH層がこの順番に積層された構造を有する。上側SCH層及び下側SCH層は、遷移波長1.0μmのAlGaInAsで形成され、その厚さは50nmである。多重量子井戸層は、交互に積層された遷移波長1.05μmのAlGaInAsからなる厚さ5nmのバリア層と、遷移波長1.30μmのAlGaInAsからなる厚さ10nmの井戸層とを含む。交互積層の繰り返し回数は、例えば15回とする。第4のコア層65は、電子吸収変調部EAのコア層になる。第4の上部クラッド層66の組成及び膜厚は、第1の上部クラッド層21の組成及び膜厚と同一である。
図3Oに示すように、第3のマスクパターン60を、フッ酸を用いて除去する。
図3Pに示すように、第1〜第4の上部クラッド層21、31、36、66の上に、上部クラッド層40を形成し、その上にコンタクト層41を形成する。上部クラッド層40及びコンタクト層41の組成と膜厚は、図1Mに示した実施例1の上部クラッド層40及びコンタクト層41の組成と膜厚に等しい。
図3Qxに示すように、コンタクト層41の上に、メサ用マスクパターン45を形成する。図3Qyに、メサ用マスクパターン45の平面図を示す。図3Qyの一点鎖線3Q−3Qにおける断面図が図3Qxに相当する。すなわち、図3Qxは、導波方向に垂直な断面を示している。メサ用マスクパターン45は、メサストライプ領域25に一致する。メサ用マスクパターン45の幅は、1.5μmである。
図3Qxに示した断面(第2の領域A2の断面)において、メサ用マスクパターン45の直下には、第3のコア層35及び第3の上部クラッド層36が配置される。第3のコア層35及び第3の上部クラッド層36の幅は、メサ用マスクパターン45の幅よりも太い。第3のコア層35の両側には、第4のコア層65が配置され、第3の上部クラッド層36の両側には、第4の上部クラッド層66が配置される。
図3Rに示すように、メサ用マスクパターン45をエッチングマスクとして、コンタクト層41から半導体基板10の表層部までエッチングする。これにより、第1〜第4のコア層20、30、35、65を含むストライプメサ構造体47が形成される。
図3Sに示すように、メサ用マスクパターン45を選択成長用のマスクとして、ストライプメサ構造体47の両側に、埋込層48を選択成長させる。埋込層48の組成は、図1Pに示した実施例1の埋込層48と同一である。埋込層48の厚さは、その上面がコンタクト層41の上面と同じ高さになるように制御される。埋込層48の形成後、メサ用マスクパターン45を、フッ酸を用いて除去する。
図3Txに示すように、コンタクト層41の上に、酸化シリコンからなるコンタクト用マスクパターン50を形成する。図3Tyに、コンタクト用マスクパターン50の平面図を示す。図3Tyの一点鎖線3T−3Tにおける断面図が、図3Txに相当する。コンタクト用マスクパターン50は、第2〜第4の領域A2〜A4を覆う。
図3Uに示すように、コンタクト用マスクパターン50をエッチングマスクとして、コンタクト層41を、フッ酸と硝酸との混合液でエッチングする。
図3Vに示すように、コンタクト用マスクパターン50を除去する。第2〜第4の領域A2〜A4に、コンタクト層41が露出する。
図3Wに示すように、コンタクト層41の上に上部電極51を形成し、半導体基板10の背面に下部電極52を形成する。
図3Xに示すように、単位領域23の、導波方向に直交する境界線に沿って、半導体基板10をへき開する。
図3Yに示すように、へき開面に無反射膜54、55を形成する。これにより、導波方向の長さが1000μmの光素子アレイが形成される。光素子アレイを、単位領域23の、導波方向に平行な境界線に沿ってへき開することにより、光素子に分割する。
実施例3においても、第2〜第4のコア層30、35、65の選択成長時に、導波方向に直交する露出した端面は、常にAlを含まない第1のコア層20で形成される。Alを含むコア層の端面は露出しない。このため、端面の酸化を抑制し、選択成長時の異常成長を抑制することができる。
実施例3で用いた第1のマスクパターン22は、図3Dyに示したように、実施例1で用いた第1のマスクパターン22の副部22B(図1Dy)に相当する部分を有しない。実施例3でも、図4に示すように、主部22Aに、副部22Bを連続させた平面形状を持つ第1のマスクパターン22を用いてもよい。また、逆に、実施例1において、副部22Bを有しない第1のマスクパターン22を用いてもよい。
図5Ax及び図5Ayに、実施例4による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における断面図及び平面図を示す。図5Ayの一点鎖線5A−5Aにおける断面図が、図5Axに相当する。
実施例3では、図3Fに示した第1回目の選択成長によって形成された第2のコア層30が、、半導体光増幅部SOAの活性層であった。実施例4では、第1回目の選択成長によって形成される第1のコア層30は、DFBレーザ素子の活性層になる。
第1回目の選択成長時に用いられる第1のマスクパターン22は、主部22Aと副部22Bとを含む。主部22Aは、第2の領域A2と第4の領域A4との間の第1の領域A1内、及び第3の領域A3と第4の領域A4との間の第1の領域A1内に配置されている。
第2の領域A2寄りに配置された主部22Aの一方の端部は、第1の領域A1と第2の領域A2との境界に一致する。他方の端部は、第4の領域A4の縁よりも第4の領域A4内に入り込んでいる。第3の領域A3寄りに配置されている主部22Aの一方の端部は、第1の領域A1と第3の領域A3との境界よりも第3の領域A3内に入り込み、他方の端部は、第4の領域A4の縁よりも第4の領域A4内に入り込んでいる。副部22Bは、主部22Aの端部から、導波方向に直交する方向に延びる。
第1回目の選択成長時には、実施例3の場合と同様に、第1のコア層20の端面が露出する。第1のコア層20はAlを含まないため、酸化され難い。このため、選択成長時における異常成長を抑制することができる。また、図3Dyの実施例3で用いた第1のマスクパターン22の主部22Aは、第4の領域A4内に配置されていた。これに対し、実施例4で用いる第1のマスクパターン22の主部22Aは、第4の領域A4の縁の極近傍に配置されているのみであり、第4の領域A4の内側には配置されていない。実施例4では、実施例3の場合に比べて、第2のコア層30が選択成長すべき領域が広い。このため、第1のマスクパターン22の近傍における第2のコア層30の組成ずれや膜厚ずれを抑制することができる。
図5Bxに、2回目の選択成長後の断面図を示す。図5Byに、2回目の選択成長時にマスクとして用いた第2のマスクパターン33の平面図を示す。図5Byの一点鎖線5B−5Bにおける断面図が図5Bxに相当する。なお。第1のマスクパターン22が配置されていた領域を破線で示している。第2のマスクパターン33は、第1の領域A1及び第2の領域A2において、メサストライプ領域25を内包する。第3の領域A3内のメサストライプ領域25の上には、第2のマスクパターン33が形成されていない。
第1のマスクパターン22は、第1の領域A1と第3の領域A3との境界よりも、第3の領域A3内に入り込んでいた。第2のマスクパターン33の一方の端部は、第1の領域A1と第3の領域A3との境界に一致する。このため、2回目の選択成長時に、第1の領域A1と第3の領域A3との境界に第1のコア層20の端面が露出する。第1のコア層20は酸化され難いため、選択成長時における異常成長を抑制することができる。
図5Cxに、3回目の選択成長後の断面図を示す。図5Cyに、3回目の選択成長時にマスクとして用いる第3のマスクパターン60の平面図を示す。図5Cyの一点鎖線5C−5Cにおける断面図が図5Cxに相当する。なお、第2のマスクパターン33が形成されていた領域を破線で示している。第3回目の選択成長時には、第4の領域A4の両端に、第1のコア層20が露出するが、Alを含む第2及び第3のコア層30、35の導波方向に直交する端面は露出しない。このため、選択成長時の異常成長を抑制することができる。
上記実施例1〜実施例4では、Alを含むコア層を、DFBレーザ素子の活性層、分布反射領域の導波層、半導体光増幅器の活性層、及び電子吸収変調器の活性層等に適用したが、その他の光素子の活性層や導波層に適用することも可能である。一般的に、Alを含む2種類以上の導波層等が1枚の基板上に集積される場合に適用可能である。この場合、Alを含む2種類以上の導波層が、Alを含まない導波層を介して結合される。選択成長時には、Alを含まない導波層の端面のみが露出し、Alを含む導波層の端面は露出しない。
実施例1及び実施例2では、2回の選択成長を行い、Alを含む2種類の導波層を形成し、実施例3及び実施例4では、3回の選択成長を行い、Alを含む3種類の導波層を形成した。さらに選択成長の回数を増やして、4回以上の選択成長を行い、Alを含む4種類以上の導波層を形成することも可能である。
実施例1〜実施例4では、半導体基板10、及びコア層よりも基板側の各層をn型とし、コア層よりも上方の各層をp型としたが、導電型を反転させてもよい。また、Alを含まない第1のコア層20の材料として、InGaAsP以外のIII−V族化合物半導体を用いてもよい。例えば、GaInNAs系混晶、InGaAsSb系混晶、TlInGaAs系混晶、InGaAsBi系混晶等を用いることができる。また、Alを含む第2〜第4のコア層30、35、65に、AlGaInAs以外のIII−V族化合物半導体を用いてもよい。例えば、AlGaInAsP系混晶、AlGaInNAs系混晶、AlInGaAsSb系混晶、TlAlInGaAs系混晶、AlInGaAsBi系混晶等を用いることができる。
実施例1〜実施例4では、ストライプメサ構造体の埋込構造に、半絶縁性埋込ヘテロ(SI−BH)構造を採用したが、半絶縁性プレナー型埋込へテロ(SI−PBH)構造や、PN接合埋込へテロ(PN−BH)構造を採用することも可能である。また、半導体からなる埋込層を形成せず、所謂ハイメサ型導波路にすることも可能である。さらに、コア層をメサ状にパターニングしないリッジ型導波路にすることも可能である。
コア層には、多重量子井戸構造及びバルク構造以外に、量子細線構造、量子ドット構造、及びこれらの組み合わせた構造を適用することも可能である。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
(1A)〜(1C)は、実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (1Dx)及び(1Dy)は、それぞれ実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (1E)〜(1G)は、実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (1Hx)及び(1Hy)は、それぞれ実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (1I)〜(1J)は、実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (1K)〜(1L)は、実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (1M)は、実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (1Nx)及び(1Ny)は、それぞれ実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (1O)〜(1P)は、実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (1Qx)及び(1Qy)は、それぞれ実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (1R)〜(1S)は、実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (1T)〜(1U)は、実施例1による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (1V)は、実施例1による光導波路素子の製造方法で製造した素子の断面図である。 (2Ay)及び(2Ax)は、それぞれ実施例2による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の平面図及び断面図である。 (2By)及び(2Bx)は、それぞれ実施例2による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の平面図及び断面図である。 (3A)〜(3C)は、実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (3Dx)及び(3Dy)は、それぞれ実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (3E)〜(3G)は、実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (3Hx)及び(3Hy)は、それぞれ実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (3I)〜(3K)は、実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (3Lx)及び(3Ly)は、それぞれ実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (3M)〜(3O)は、実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (3P)は、実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (3Qx)及び(3Qy)は、それぞれ実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (3R)〜(3S)は、実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (3Tx)及び(3Ty)は、それぞれ実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (3U)〜(3V)は、実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (3W)〜(3X)は、実施例3による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図である。 (3Y)は、実施例3による光導波路素子の製造方法で製造した素子の断面図である。 実施例3の変形例による方法で用いる第1のマスクパターンの平面図である。 (5Ax)及び(5Ay)は、それぞれ実施例4による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (5Bx)及び(5By)は、それぞれ実施例4による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。 (5Cx)及び(5Cy)は、それぞれ実施例4による光導波路素子の製造方法の製造途中段階における素子の断面図及び平面図である。
符号の説明
10 半導体基板
11 バッファ層
12 回折格子形成層
13 回折格子キャップ層
14 回折格子
15 スペーサ層
20 第1のコア層
21 第1の上部クラッド層
22 第1のマスクパターン
23 単位領域
25 メサストライプ領域
30 第2のコア層
31 第2の上部クラッド層
33 第2のマスクパターン
35 第3のコア層
36 第3の上部クラッド層
40 第4の上部クラッド層
41 コンタクト層
45 メサ用マスクパターン
47 ストライプメサ構造体
48 埋込層
50 コンタクト用マスクパターン
51 上部電極
52 下部電極
54、55 無反射膜
60 第3のマスクパターン
65 第4のコア層
66 第4の上部クラッド層
A1〜A4 第1〜第4の領域

Claims (4)

  1. 半導体基板の上に、III族元素としてAlを含まない化合物半導体からなる第1のコア層を形成する工程と、
    前記半導体基板の上に形成すべき導波路の導波方向に関する一部分である第1の領域に接する第2の領域の前記第1のコア層を除去し、前記第1の領域と前記第2の領域との境界に前記第1のコア層の端面を露出させる工程と、
    前記第1のコア層が除去された前記第2の領域に、III族元素としてAlを含む化合物半導体からなる第2のコア層を形成する工程と、
    前記第1の領域を基準として前記第2の領域とは反対側に配置され、前記第1の領域に接する第3の領域内の前記第1のコア層を除去し、該第1の領域と該第3の領域との境界に該第1のコア層の端面を露出させる工程と、
    前記第1のコア層が除去された前記第3の領域に、III族元素としてAlを含む化合物半導体からなる第3のコア層を形成する工程と
    を有し、
    前記第2の領域の前記第1のコア層を除去する時に、前記第3の領域のうち前記第1の領域と前記第3の領域との境界に接する一部の領域に前記第1のコア層を残し、該第1の領域から離れた領域の前記第1のコア層を除去し、
    前記第2のコア層を形成する工程において、前記第3の領域内で前記第1のコア層が除去された領域にも前記第2のコア層を形成し、
    前記第3の領域内の前記第1のコア層を除去する工程において、該第3の領域内の前記第2のコア層も除去する光導波路素子の製造方法。
  2. さらに、前記第3のコア層を形成した後、前記第1〜第3のコア層をパターニングすることにより、前記導波方向に長いメサ構造体を形成する工程を有する請求項1に記載の光導波路素子の製造方法。
  3. 前記第3のコア層を形成した後、前記メサ構造体を形成する前に、さらに、
    前記第1の領域内のうち、前記第2の領域側の縁、及び前記第3の領域側の縁のいずれからも離れた第4の領域の前記第1のコア層を除去し、該第4の領域の両端に、前記第1のコア層の端面を露出させる工程と、
    前記第4の領域に、III族元素としてAlを含む化合物半導体からなる第4のコア層を形成する工程と
    を含み、
    前記メサ構造体を形成する工程において、前記第4のコア層もパターニングする請求項1または2に記載の光導波路素子の製造方法。
  4. 前記第3の領域内の前記第1のコア層を除去する工程が、
    ドライエッチングにより、前記第1のコア層を、その途中まで除去する工程と、
    ウェットエッチングにより、前記第1のコア層を、その底面まで除去する工程と
    を含む請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光導波路素子の製造方法。
JP2008286369A 2008-11-07 2008-11-07 光導波路素子の製造方法 Expired - Fee Related JP5277877B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008286369A JP5277877B2 (ja) 2008-11-07 2008-11-07 光導波路素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008286369A JP5277877B2 (ja) 2008-11-07 2008-11-07 光導波路素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010114295A JP2010114295A (ja) 2010-05-20
JP5277877B2 true JP5277877B2 (ja) 2013-08-28

Family

ID=42302629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008286369A Expired - Fee Related JP5277877B2 (ja) 2008-11-07 2008-11-07 光導波路素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5277877B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5786425B2 (ja) * 2011-04-11 2015-09-30 住友電気工業株式会社 光集積素子の製造方法
JP6827562B2 (ja) * 2017-12-04 2021-02-10 三菱電機株式会社 電界吸収型変調器、光半導体装置及び光モジュール

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4676068B2 (ja) * 2001-02-02 2011-04-27 古河電気工業株式会社 半導体光素子の作製方法
JP2008235519A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光半導体素子及び光半導体素子の作製方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010114295A (ja) 2010-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007019492A (ja) 単一のステップmocvdによって製造される導波格子を組み込んだ埋め込みヘテロ構造デバイス
JP5691216B2 (ja) 光半導体集積素子及びその製造方法
JP2009088392A (ja) 半導体発光素子及びその製造方法
JP6084428B2 (ja) 半導体光集積素子及びその製造方法
KR20080014613A (ko) 반도체 광 소자 및 그 제조 방법
JP5277877B2 (ja) 光導波路素子の製造方法
JP5169534B2 (ja) 集積型光半導体装置の製造方法及び集積型光半導体装置
JP4899755B2 (ja) 半導体光素子を作製する方法
JP5957856B2 (ja) 半導体集積素子
US7618836B2 (en) Method for manufacturing semiconductor optical device
JP5924138B2 (ja) 光半導体集積回路装置及びその製造方法
JP4917157B2 (ja) リッジ型半導体レーザ及びリッジ型半導体レーザの製造方法
JP2009088242A (ja) 光半導体装置およびその製造方法
JP5370096B2 (ja) 光半導体集積素子の製造方法
JP4457578B2 (ja) 半導体光素子を製造する方法、及び半導体光素子
JP4769778B2 (ja) 光半導体素子及びその製造方法
JP2009194149A (ja) 半導体光集積素子及びその作製方法
JP4638753B2 (ja) 半導体光素子および半導体光素子の製造方法
JP5025898B2 (ja) 半導体レーザ素子の製造方法
JP2010093156A (ja) 半導体光素子
JP5108687B2 (ja) 光半導体装置及びその製造方法
JP2009244648A (ja) 光変調器、その製造方法、光集積素子およびその製造方法
JP2003060284A (ja) 光集積デバイスの作製方法
JP2016127131A (ja) 光半導体装置及びその製造方法
JP5151532B2 (ja) 半導体光集積素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130506

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5277877

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees