JP5275153B2 - 弾性波デバイスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は弾性波デバイスの製造方法に関し、特に電極膜厚又は材料が異なる複数の弾性波フィルタを有する弾性波デバイスの製造方法に関する。
移動体通信機器等では、高機能化を図るために、マルチバンド対応の機器が開発されている。これに伴い、弾性波デバイスを利用したバンドパスフィルタについても、2つの通過帯域に対応したデュアルフィルタや、3つの通過帯域に対応したトリプルフィルタ等が開発されている。こうしたマルチバンド対応の弾性波デバイスは、通常1つのパッケージに通過帯域の異なる弾性波フィルタを複数個実装することで構成される。しかし、近年のデバイスの小型化や低コスト化に伴い、同一圧電基板上に通過帯域の異なる複数の弾性波フィルタを構成することが求められている。
しかしながら、弾性波フィルタを構成するIDT(Inter Digital Transducer)の最適な膜厚は、通過帯域によって異なる。従って、同一の圧電基板上にデュアルフィルタやトリプルフィルタ等を形成する場合、各弾性波フィルタが備えるIDTの電極膜厚を最適な膜厚にすることができず、弾性波デバイスの特性が悪化することがあった。
特許文献1には、リフトオフ又はハーフエッチングを用いることにより、同一の圧電基板上に膜厚の異なるIDTを形成する弾性波デバイスの製造方法が開示されている。特許文献2には、リフトオフを用いることにより、同一の圧電基板上に電極膜厚の異なるIDTを形成する弾性波デバイスの製造方法が開示されている。
特開平10−190390号公報 特開2001−267868号公報
しかしながら、リフトオフ法では精度の高い加工が困難となることがある。弾性波デバイスの高周波化に伴い、IDTの電極幅も細くなっており、リフトオフ法ではIDTの微細化に対応困難となる可能性がある。また、ハーフエッチングでは、エッチングレートの厳密なコントロールが困難となり、やはり精度よく加工できない恐れがある
本発明は上記課題に鑑み、同一圧電基板上に複数の弾性波フィルタを精度よく形成し、かつ特性の改善が可能な弾性波デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、圧電基板上に第1金属膜を形成する工程と、前記第1金属膜をドライエッチングすることにより、前記圧電基板上に前記第1金属膜から第1IDTを形成する工程と、前記第1IDT上にレジストを形成する工程と、前記レジスト上、及び前記圧電基板上に、前記第1金属膜とは膜厚及び材料の少なくとも一方が異なる第2金属膜を形成する工程と、前記レジスト上に形成された前記第2金属膜をリフトオフにより除去する工程と、前記レジスト上の前記第2金属膜を除去する工程の後に、前記第2金属膜をドライエッチングすることにより、前記圧電基板上に、前記第2金属膜から第2IDTを形成する工程と、を有する弾性波デバイスの製造方法である。本発明によれば、ドライエッチングを行うため、同一圧電基板上に、IDTの電極膜厚及び材料の少なくとも一方が異なる複数の弾性波フィルタを精度よく形成することが可能となる。また、弾性波フィルタの特性に応じて、最適膜厚または最適材料を有するIDTを形成できるため、弾性波デバイスの特性の改善が可能となる。
上記構成において、前記第2IDTを形成する工程のドライエッチングと同時に、前記レジスト上に形成された第2金属膜をドライエッチングすることにより、前記レジスト上に形成された第2金属膜を除去する工程を有する構成とすることができる。この構成によれば、工程を簡略化することが可能となる。
上記構成において、前記第1金属膜と前記第2金属膜とでは、構成する金属の種類、又は構成する金属の膜厚が異なる構成とすることができる。この構成によれば、第1IDT及び第2IDTにおいて、金属膜の構成を弾性波デバイスの特性に応じて最適化することができる。
上記構成において、前記第1金属膜及び前記第2金属膜の少なくとも一方は、Tiからなる金属膜、及びAlからなる金属膜の2層構造である構成とすることができる。この構成によれば、圧電基板とIDTとの密着性を向上させることができる。
上記構成において、前記圧電基板上に、第1配線と第2配線とからなる配線を形成する工程をさらに有し、前記配線を形成する工程は、前記第1金属膜をドライエッチングすることにより前記圧電基板上に前記第1金属膜から前記第1配線を形成する工程と、前記第1配線上に前記第2金属膜から前記第2配線を形成する工程とを含み、前記第1配線を形成する工程のドライエッチングは、前記第1IDTを形成する工程のドライエッチングと同時に行われ、前記第2配線を形成する工程は、前記第2金属膜を形成する工程と同時に行われる構成とすることができる。この構成によれば、配線を厚膜化できるため、配線の電気抵抗が低減され、弾性波デバイスの特性の改善が可能となる。また、工程を追加することなく厚膜化した配線を形成することができる。
本発明によれば、同一圧電基板上に複数の弾性波フィルタを精度よく形成し、かつ特性の改善が可能な弾性波デバイスの製造方法を提供することができる。
図1(a)から図1(e)は比較例1に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。 図2(a)から図2(f)は比較例2に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。 図3(a)から図3(c)は比較例3に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。 図4は実施例1に係る弾性表面波デバイスを例示する平面図である。 図5(a)から図5(e)は実施例1に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。 図6(a)から図6(c)は実施例1に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。 図7(a)及び図7(b)は実施例2に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。 図8(a)から図8(e)は実施例3に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。 図9(a)から図9(c)は実施例3に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。 図10(a)から図10(d)は実施例4に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。
実施例の説明の前に、まず比較例について説明する。図1(a)から図1(e)は比較例1に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。
図1(a)に示すように、例えばLiTaOやLiNbO等の圧電体からなる圧電基板2上に金属膜3を形成する。続いて、図1(b)に示すように、金属膜3上にレジスト6を形成する。その後、パターニングを行うことでレジスト6の一部を除去する。これにより、金属膜3の一部が露出する。
図1(c)に示すように、金属膜3の露出している領域にハーフエッチングを行う。金属膜3のレジスト6に保護されている領域は、エッチングされない。つまり、金属膜3の露出している領域の膜厚は、露出していない領域よりも薄くなる。ハーフエッチング後、レジスト6を除去する。金属膜3のハーフエッチングされた領域を金属膜3a、ハーフエッチングされていない領域を金属膜3bとする。
図1(d)に示すように、レジスト6を除去した後、別のレジスト10を金属膜3a上、及び金属膜3b上に形成する。その後、パターニングを行うことでレジスト10の一部を除去する。このとき、金属膜3aであって第1IDT8の電極指となる領域、及び金属膜3bであって第2IDT16の電極指となる領域が、レジスト10で保護されるように、レジスト10のパターニングを行う。
図1(e)に示すように、金属膜3a及び3bに対してエッチングを行う。このとき、金属膜3a及び3bの露出している領域が除去される。すなわち、金属膜3aのレジスト10で保護された領域が第1IDT8の電極指となり、金属膜3bのレジスト10で保護された領域が第2IDT16の電極指となる。
比較例1によれば、図1(c)に示すように、ハーフエッチングを行うため、第1IDT8と第2IDT16とでは、電極膜厚を異ならせることができる。しかしながら、ハーフエッチングはエッチングレートのコントロールが困難であり、所望の電極膜厚を得られないことがある。
次に、比較例2について説明する。図2(a)から図2(f)は、比較例2に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。
図2(a)に示すように、まず圧電基板2上にレジスト6を形成し、レジスト6のパターニングを行う。レジスト6は、圧電基板2上であって、第1IDT8が形成される領域が露出するように、パターニングされる。
図2(b)に示すように、圧電基板2上、及びレジスト6上に第1金属膜4を形成する。図2(c)に示すように、リフトオフすることにより、レジスト6及びレジスト6上の第1金属膜4を除去する。圧電基板2の露出した領域に形成された第1金属膜4が、第1IDT8となる。
図2(d)に示すように、レジスト6を除去した後、圧電基板2上、及び第1IDT8上にレジスト10を形成する。その後、レジスト10は、圧電基板2上であって第2IDT16が形成される領域が露出するように、パターニングされる。
図2(e)に示すように、圧電基板2上、及びレジスト10上に第1金属膜4と異なる膜厚の第2金属膜12を形成する。図2(f)に示すように、リフトオフすることにより、レジスト10及びレジスト10上の第2金属膜12を除去する。圧電基板2が露出した領域に形成された第2金属膜12が、第2IDT16となる。
次に、比較例3について説明する。図3(a)から図3(c)は、比較例3に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。
図3(a)に示すように、圧電基板2上に第1金属膜4を形成する。次に、図3(b)に示すように、第1金属膜4上にレジスト6を形成し、さらにレジスト6のパターニングを行う。このとき、第1金属膜4であって、第1IDT8の電極指となる領域がレジスト6に保護されるように、レジスト6のパターニングを行う。
図3(c)に示すように、第1金属膜4に対してエッチングを行う。エッチングにより、第1金属膜4の露出している領域が除去され、第1IDT8が形成される。図3(c)から後の工程は、図2(d)から図2(f)に示したものと同じなので、説明を省略する。
比較例2及び3によれば、図2(e)に示すように、異なる膜厚の第1金属膜4と第2金属膜12とを形成するため、第1IDT8と第2IDT16とで、電極膜厚を異ならせることができる。しかしながら、図2(c)、及び図2(f)に示したようなリフトオフ法では、加工の精度を高めることが難しい。このため、IDTを精度よく形成することが困難となる可能性がある。特に、第1IDT8や第2IDT16の電極幅が細くなった場合に、より難しくなる。
次に、図面を用いて、本発明の実施例について説明する。
まず、実施例1に係る弾性表面波デバイス100の構成について説明する。図4は、実施例1に係る弾性表面波デバイス100を例示する平面図である。図中に太線の網掛けで示した領域はIDTを、細線の網掛けで示した領域は電極を、各々表す。
図4に示すように、弾性表面波デバイス100は、同一の圧電基板である圧電基板2上に、弾性表面波フィルタ110、及び弾性表面波フィルタ120の2つの弾性表面波フィルタを有している。弾性表面波フィルタ110は第1IDT8、配線22、及び電極24を備える。弾性表面波フィルタ120は第2IDT16、配線22、及び電極24を備える。
第1IDT8及び第2IDT16は、例えばLiTaOやLiNbO等の圧電体からなる同一の圧電基板2上に形成されている。第1IDT8及び第2IDT16は、それぞれ対向する櫛型電極から構成されており、電圧が印加されることにより弾性表面波を励振する。励振される弾性表面波の周波数は、IDTを構成する櫛形電極の電極指間のピッチに依存する。
弾性表面波フィルタ110は、第1IDT8が励振する弾性表面波の周波数に対応した信号を通過させる。弾性表面波フィルタ120は、第2IDT16が励振する弾性表面波の周波数に対応した信号を通過させる。弾性表面波フィルタ110と弾性表面波フィルタ120とでは、通過帯域が異なっている。弾性表面波フィルタ110の通過帯域の中心周波数は例えば1960MHzであり、弾性表面波フィルタ120の通過帯域の中心周波数は例えば881.5MHzである。
また、第1IDT8と第2IDT16とでは、櫛型電極を構成する金属の種類、及び電極膜厚が異なっている。第1IDT8は、例えばAl等の金属からなる金属膜により構成され、膜厚は例えば160nmである。第2IDT16は、圧電基板2に近い方から順に、例えば膜厚が10nmのTiからなる金属膜、及び例えば膜厚が320nmのAlからなる金属膜の2層構造である。
電極24は入力端子、出力端子、又は接地端子として機能する。配線22は第1IDT8同士、第2IDT16同士、電極24と第1IDT8、及び電極24と第2IDT16と、を接続する。さらに、第1IDT8の両側、及び第2IDT16の両側には、反射器が設けられていてもよい。
次に、弾性表面波デバイス100の製造方法について説明する。図5(a)から図6(c)は実施例1に係る弾性表面波デバイスの製造方法を例示する断面図である。なお、図5(a)から図7(b)においては、図4の破線A−Aに沿った断面を例示する。また、電極指の本数は省略して図示している。
図5(a)に示すように、まず圧電基板2上に、膜厚T1が例えば160nmである、例えばAl等の金属からなる第1金属膜4を、例えばスパッタリング法により形成する。
図5(b)に示すように、第1金属膜4上にレジスト6を形成し、その後レジスト6のパターニングを行う。このとき、第1金属膜4であって、第1IDT8の電極指となる領域がレジスト6で保護されるように、レジスト6を例えばフォトリソグラフィ法によりパターニングする。
図5(c)に示すように、第1金属膜4をドライエッチングすることにより、圧電基板2上に、第1金属膜4から第1IDT8を形成する。つまり、第1金属膜4の露出した領域がエッチングされ、レジスト6で保護された領域が第1IDT8の電極指となる。第1IDT8の電極幅W1は例えば613nmである。ドライエッチングは、例えばCl、BClをエッチャントとして用いたECR(Electron Cyclotron Resonance)ドライエッチング法により行われる。
図5(d)に示すように、圧電基板2上及び第1IDT8上にレジスト10を形成し、第1IDT8上にレジスト10が残存するようにパターニングを行う。すなわち、第1IDT8上にレジスト10を形成する。第1IDT8の電極指の上面及び側面は、レジスト10に覆われる。また、圧電基板2上であって、第2IDT16が形成される領域が暴露されるように、レジスト10はパターニングされる。
図5(e)に示すように、圧電基板2上及びレジスト10上に、第1金属膜4とは膜厚の異なる第2金属膜12を形成する。第2金属膜12の形成は、圧電基板2上に例えば膜厚10nmであるTiからなる金属膜を、例えばスパッタリング法により形成した後、例えば膜厚320nmのAlからなる金属膜を、例えばスパッタリング法により形成することにより行われる。つまり、第2金属膜12は、例えばTiとAlとの2層構造であり、膜厚T2は例えば330nmである。
図6(a)に示すように、リフトオフにより、レジスト10及びレジスト10上に形成された第2金属膜12を除去する。言い換えれば、第1IDT8上に形成された第2金属膜12をリフトオフすることにより除去する。圧電基板2上の第2金属膜12は残存する。
図6(b)に示すように、第1IDT8上、及び第2金属膜12上にレジスト14を形成する。その後、第2金属膜12であって第2IDT16の電極指となる領域がレジスト14で保護されるように、レジスト14のパターニングを行う。このとき、第1IDT8上のレジスト14は残存し、第1IDT8の電極指の上面及び側面はレジスト14により覆われる。
図6(c)に示すように、第2金属膜12をドライエッチングすることにより、圧電基板2上に、第2金属膜12から第2IDT16を形成する。つまり、第2金属膜12の露出した領域がエッチングされ、レジスト14で保護された領域が第2IDT16の電極指となる。第2IDT16の電極幅W2は、例えば1565nmである。ドライエッチングは、例えばCl、BClをエッチャントとして用いたECRドライエッチング法により行われる。第1IDT8は、レジスト14で保護されているためエッチングされない。その後、第1IDT8上のレジスト14を除去する。以上の工程により、実施例1に係る弾性表面波デバイス100が完成する。
実施例1によれば、図5(c)及び図6(c)に示すように、電極膜厚が異なる第1IDT8及び第2IDT16を、ドライエッチングにより形成することができる。ドライエッチングによる加工は、リフトオフによる加工よりも、精度よく行うことができる。また、実施例1においては、比較例1のようなハーフエッチングを行わなくてよい。従って、実施例1によれば、同一の圧電基板2上に、IDTの電極膜厚が異なる複数の弾性表面波フィルタ110及び120を、精度よく形成することが可能となる。これによれば、電極幅またはスペース幅が0.5μm以下であっても、IDTを精度よく形成することができる。
また、弾性表面波フィルタ110及び120それぞれの特性に対して最適膜厚になるように、第1IDT8及び第2IDT16の電極膜厚を調節することが可能となる。これにより、弾性表面波デバイス100の特性の改善が可能となる。
第1金属膜4、すなわち第1IDT8はAlとし、第2金属膜12、すなわち第2IDT16はAl及びTiの2層構造としたが、これに限定されない。つまり、第1IDT8と第2IDT16とで、同じ構造を有していてもよい。しかし、弾性表面波フィルタ110及び120それぞれの特性に最適化したIDTを形成するためには、第1金属膜4と第2金属膜12とでは、構成する金属の種類、又は構成する金属の膜厚、若しくはその両方を自由に設計できることが好ましい。
また、第2金属膜12のように、圧電基板2上に接触してTiからなる金属膜が形成されることで、圧電基板2とIDTの密着性を向上させることができる。ただし、IDTは単層構造でもよいし、3層以上の多層構造であってもよい。
次に実施例2について説明する。図7(a)及び図7(b)は実施例2に係る弾性表面波デバイス100の製造方法を例示する断面図である。実施例2においても、図5(a)から図5(e)に示した工程は実施例1と同様なので、説明を省略する。
図7(a)に示すように、第2金属膜12上にレジスト14を形成する。その後、第2金属膜12であって、第2IDT16の電極指となる領域がレジスト14で保護されるように、レジスト14のパターニングを行う。このとき、第1IDT8上にはレジスト10が残存しており、レジスト10上には第2金属膜12が露出している。
図7(b)に示すように、第2金属膜12をドライエッチングすることにより、圧電基板2上に第2金属膜12から第2IDT16を形成する。また、レジスト10上に形成された第2金属膜12も同時にエッチングされる。すなわち、第2IDT16を形成するドライエッチングと同時に、レジスト10上に形成された第2金属膜12をドライエッチングすることにより、レジスト10上の第2金属膜12を除去する。第2IDT16を形成した後、レジスト10及び14を除去する。以上の工程により、実施例2に係る弾性表面波デバイス100が完成する。
実施例2によれば、実施例1の図6(a)に示したリフトオフ工程を省略し、第2IDT16を形成するとともに、レジスト10上の第2金属膜12を除去するドライエッチングを行うため、工程を簡略化することができる。
次に実施例3について説明する。図8(a)から図9(c)は実施例3に係る弾性表面波デバイス100の製造方法を例示する断面図であり、一点鎖線B−Bに沿った断面を例示している。
図8(a)に示すように、圧電基板2上に第1金属膜4を形成する。この工程は、図5(a)に示したものと同じである。
図8(b)に示すように、第1金属膜4上にレジスト6を形成し、その後パターニングを行う。このとき、第1金属膜4であって、第1IDT8の電極指となる領域、及び第1配線18となる領域がレジスト6で保護されるように、レジスト6を例えばフォトリソグラフィ法によりパターニングする。
図8(c)に示すように、第1金属膜4をドライエッチングすることにより、圧電基板2上に、第1金属膜4から第1IDT8及び第1配線18を形成する。すなわち、第1配線18を形成するドライエッチングと、第1IDT8を形成するドライエッチングとは、同時に行われる。
図8(d)に示すように、圧電基板2上、第1IDT8上、及び第1配線18上に、レジスト10を形成する。その後、圧電基板2上であって第2IDT16が形成される領域、及び第1配線18の上面が露出するように、レジスト10のパターニングを行う。
図8(e)に示すように、圧電基板2上、レジスト10上、及び第1配線18上に、第1金属膜4とは膜厚の異なる第2金属膜12を形成する。このとき、第1配線18の上面に接触するように、第2金属膜12が形成される。すなわち、第1配線18上に、第2金属膜12からなる第2配線20が設けられ、厚膜化された配線22が形成される。言い換えれば、配線22は、第1配線18と第2配線20とからなる。このように、第2配線20を形成する工程は、第2金属膜12を形成する工程と同時に行われる。配線22の膜厚T3は、第1配線18の膜厚T1と、第2配線20の膜厚T2とを合わせた厚さとなる(図9(a)参照)。
図9(a)に示すように、レジスト10を除去する。これにより、第1IDT8が露出する。
図9(b)に示すように、第1IDT8上、第2金属膜12上、及び配線22上に、レジスト14を形成する。その後、第2金属膜12であって第2IDT16の電極指となる領域が、レジスト14で保護されるように、レジスト14のパターニングを行う。このとき、第1IDT8の電極指の上面及び側面、並びに配線22の上面及び側面は、レジスト14に覆われる。
図9(c)に示すように、第2金属膜12をドライエッチングすることにより、圧電基板2上に、第2金属膜12から第2IDT16を形成する。第2IDT16を形成した後、レジスト14を除去する。これにより、実施例3に係る弾性表面波デバイス100が完成する。
このように、圧電基板2上に配線22を形成する工程は、第1金属膜4から第1配線18を形成する工程(図8(c))と、第1配線18上に第2金属膜12から第2配線20を形成する工程(図8(e))と、を含む。従って、実施例3によれば、配線22が厚膜化され、配線22の電気抵抗を低減することができるため、弾性表面波フィルタ110の特性を改善することができる。
また、第1配線18を形成するドライエッチングと第1IDT8を形成するドライエッチングとは同時に行われ、かつ第2配線20を形成する工程は、第2金属膜12を形成する工程と同時に行われる。従って、工程を追加することなく厚膜化した配線22を形成することができ、工程の簡略化が可能となる。
なお、実施例3では弾性表面波フィルタ110の配線22についてのみ説明したが、弾性表面波フィルタ120の配線22においても、実施例3に係る工程は適用可能である。また、第1IDT8を形成する工程や第2IDT16を形成する工程と同時に、電極24を形成する工程を行ってもよい(図4参照)。これにより、工程がより簡略化される。
次に実施例4について説明する。図10(a)から図10(d)は実施例4に係る弾性表面波デバイス200の製造方法を例示する断面図である。弾性表面波デバイス200の上面図は図4に例示したものと同じであり、図10(a)から図10(d)は図4の破線A−Aに沿った断面を例示している。また、実施例4においても、図5(a)から図5(e)に示した工程は実施例1と同様なので、説明を省略する。
図10(a)に示すように、圧電基板2上、及びレジスト10上に第2金属膜12を形成する。実施例4においては、第1金属膜4、つまり第1IDT8はAl合金の1層からなり、膜厚T1は例えば160nmである。第2金属膜12はCr/Al合金/Tiの3層からなり、T2は例えば160nmである。すなわち、第1金属膜4と第2金属膜12とは、材料が異なり、膜厚は等しい。
図10(b)に示すように、リフトオフにより、レジスト10及びレジスト10上に形成された第2金属膜12を除去する。次に、図10(c)に示すように、第1IDT8上、及び第2金属膜12上にレジスト14を形成する。その後、第2金属膜12であって第2IDT16の電極指となる領域がレジスト14で保護されるように、レジスト14のパターニングを行う。
図10(d)に示すように、第2金属膜12をドライエッチングすることにより、圧電基板2上に、第2金属膜12から第2IDT16を形成する。つまり、第1IDT8と第2IDT16とでは、電極膜厚が等しく、材料が異なる。
実施例4によれば、弾性表面波フィルタの特性に応じて、第1IDT8と第2IDT16とで材料を異ならせることができるため、弾性表面波フィルタ110及び120それぞれの特性に応じて、最適な材料を選択することができる。従って、弾性表面波デバイス200の特性を改善することができる。また、第1IDT8と第2IDT16とで電極膜厚を等しくすることができるため、通過帯域が重なる複数の弾性表面波フィルタを圧電基板2上に構成し、かつ弾性表面波デバイス200の特性の改善をすることができる。
実施例1のように、第1金属膜4と第2金属膜12とで膜厚及び材料を異ならせてもよい。また、実施例4のように、第1金属膜4と第2金属膜12とで、膜厚を同一とし、材料を異ならせてもよい。さらに、第1金属膜4と第2金属膜12とで、材料を同一とし、膜厚を異ならせてもよい。すなわち、第1金属膜4と第2金属膜12とでは、膜厚及び材料の少なくとも一方が異なる。
実施例1から4では、弾性表面波フィルタが2つであるデュアルフィルタについて説明したが、弾性表面波フィルタは3つ以上でもよい。また、弾性表面波デバイスについて説明したが、本発明は弾性境界波デバイスについても適用可能である。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
圧電基板 2
第1金属膜 4
レジスト 6、10、14
第1IDT 8
第2金属膜 12
第2IDT 16
第1配線 18
第2配線 20
配線 22
電極 24
弾性表面波デバイス 100、200
弾性表面波フィルタ 110、120

Claims (4)

  1. 圧電基板上に第1金属膜を形成する工程と、
    前記第1金属膜をドライエッチングすることにより、前記圧電基板上に前記第1金属膜から第1IDTを形成する工程と、
    前記第1IDT上にレジストを形成する工程と、
    前記レジスト上、及び前記圧電基板上に、前記第1金属膜とは膜厚及び材料の少なくとも一方が異なる第2金属膜を形成する工程と、
    前記レジスト上に形成された前記第2金属膜をリフトオフにより除去する工程と、
    前記レジスト上の前記第2金属膜を除去する工程の後に、前記第2金属膜をドライエッチングすることにより、前記圧電基板上に、前記第2金属膜から第2IDTを形成する工程と、を有することを特徴とする弾性波デバイスの製造方法。
  2. 前記第1金属膜と前記第2金属膜とでは、構成する金属の種類、又は構成する金属の膜厚が異なることを特徴とする請求項記載の弾性波デバイスの製造方法。
  3. 前記第1金属膜及び前記第2金属膜の少なくとも一方は、Tiからなる金属膜、及びAlからなる金属膜の2層構造であることを特徴とする請求項1又は2記載の弾性波デバイスの製造方法。
  4. 前記圧電基板上に、第1配線と第2配線とからなる配線を形成する工程をさらに有し、
    前記配線を形成する工程は、前記第1金属膜をドライエッチングすることにより前記圧電基板上に前記第1金属膜から前記第1配線を形成する工程と、前記第1配線上に前記第2金属膜から前記第2配線を形成する工程とを含み、
    前記第1配線を形成する工程のドライエッチングは、前記第1IDTを形成する工程のドライエッチングと同時に行われ、
    前記第2配線を形成する工程は、前記第2金属膜を形成する工程と同時に行われることを特徴とする請求項1からいずれか一項記載の弾性波デバイスの製造方法。
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