JP5273116B2 - 電磁弁駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁弁(ソレノイドバルブ)を駆動する電磁弁駆動装置に関する。
電磁弁駆動装置は、電磁弁のコイルに通電する通電経路に直列に設けられたMOSFET(電界効果トランジスタ)等のスイッチング素子を、駆動信号によってオンオフさせることにより、その電磁弁を駆動する。
また、この種の電磁弁駆動装置では、電磁弁のコイルに通電する通電期間のうち、該通電期間の開始時から所定時間が経過するまでは、駆動信号を、スイッチング素子をオンさせる方のアクティブレベルのままにすることで、電磁弁の弁体を速やかに動かすことが可能な大きなピーク電流をコイルに流し、上記所定時間が経過してから通電期間が終了するまでの残りの期間は、駆動信号を、所定周期で且つ所定のデューティ比でアクティブレベルとなるパルス列信号にすることで、コイルへの通電電流を制限して、電力消費を抑えるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、駆動対象の電磁弁が、開度調節が行われるリニアソレノイドバルブである場合には、上記のように駆動信号の形態を通電期間中にパルス列信号へと切り替える技術と、通電期間自体をPWM(パルス幅変調)制御する技術とを、組み合わせることが考えられる。以下、具体例を挙げて説明する。
まず図9に示すように、この例の電磁弁駆動装置100では、電磁弁VのコイルLよりも上流側にスイッチング素子(この例ではNチャンネルMOSFET)Trを配置したハイサイド駆動形態を採っている。このため、コイルLの一端がグランドラインに接続されており、スイッチング素子Trがオンすることで、コイルLの他端に電源電圧VBが印加されて該コイルLに電流が流れる。
そして、電磁弁駆動装置100では、図9(e)に示すような周期性を有する駆動信号DRを、下記の手順で生成する。尚、この例では、駆動信号DRがハイのときにスイッチング素子Trがオンされる。つまり、駆動信号DRのアクティブレベルはハイである。
まず、図9(a)に示すように、駆動信号DRの周期Tbaseと同じ周期で且つ駆動信号DRの1周期の開始時から所定時間TpだけハイになるワンショットパルスOSを生成すると共に、図9(b)に示すように、周期が上記周期Tbaseよりも短く且つ所定のデューティ比でハイになるパルス列信号(以下、ホールド信号という)HDを生成する。そして、図9(c)に示すように、ワンショットパルスOSとホールド信号HDとから、その両信号OS,HDの論理和をとった信号であるベース信号BAを生成する。
更に、電磁弁駆動装置100では、図9(d)に示すように、駆動信号DRの周期Tbaseと同じ周期で且つ駆動信号DRの1周期の開始時にてハイになるPWM信号である駆動デューティ信号DDを生成する。その駆動デューティ信号DDのハイ時間とロー時間とのうち、ハイ時間は、コイルLに通電する通電時間Tonを意味し、ロー時間は、コイルLに通電しない非通電時間Toffを意味しており、駆動デューティ信号DDがハイになっている期間が、コイルLに通電する通電期間を意味する。
そして、電磁弁駆動装置100では、図9(e)に示すように、駆動デューティ信号DDとベース信号BAとの論理積をとった信号を、駆動信号DRとして生成する。
このため、駆動信号DRは、駆動デューティ信号DDがハイになる通電期間(即ち、1周期の開始時から通電時間Tonが経過するまでの期間)のうち、1周期の開始時から上記所定時間Tpが経過するまでは、ハイのままになり、その後、通電期間が終了するまでは、上記ホールド信号HDとなる。また、通電期間が終了してから当該駆動信号DRの1周期が終了するまでの期間(即ち、駆動デューティ信号DDがローになっている非通電時間Toffの期間)は、ローのままになる。
そして、図10(A)に示すように、駆動信号DRの1周期の開始時から該駆動信号DRがハイのままになる所定時間Tpの期間は、スイッチング素子Trのオンが継続して、コイルLに、電磁弁Vの弁体を初期位置(この例では全閉位置)から動作完了位置(この例では全開位置)へ向けて動かすことが可能な大きなピーク電流Ipが流れ、その後、駆動信号DRがホールド信号HDの形態になっている期間は、スイッチング素子Trがホールド信号HDに応じてオンオフされることにより、コイルLには、上記ピーク電流Ipより小さいものの初期位置から移動した弁体の位置を少なくとも保持可能なホールド電流Ihが流れる。
そして、駆動信号DRがホールド信号HDの形態からローのままになると、コイルLへの通電が停止する。すると、電磁弁Vの弁体が初期位置の方向に戻り始め、その後、弁体が初期位置に戻る前に、次周期の駆動信号DRの開始タイミングが到来して、該駆動信号DRがハイになれば、電磁弁Vは全閉状態(完全に閉じた状態)に戻ることなく、弁体の動作完了位置への移動が行われることとなる。尚、図10において、「電流値」とは、電磁弁のコイルに流れる電流を意味している。また、図10において、「バルブ」の段の“閉”と“開”は、全閉と全開を意味しているのではなく、“閉”から“開”への立ち上がりが、「弁体が動作完了位置の方向に動き始めたタイミング」を示しており、“開”から“閉”への立ち下がりが、「弁体が初期位置の方向に戻り始めたタイミング」を示している。そして、これらのことは、後述する他の図についても同様である。
よって、駆動信号DRがハイ又はホールド信号HDになる通電時間Tonの周期Tbaseに対する割合(=Ton/Tbase)が、該駆動信号DRのデューティ比であり、以下では、このような駆動信号DRのデューティ比のことを、一般的なパルス列信号のデューティ比(即ち、連続する1組のハイ時間とロー時間との合計を1周期とするパルス列信号のデューティ比)と区別するために、駆動デューティ比と言う。また、本明細書では、デューティ比(駆動デューティ比を含む)の単位として、特に断らない限りは、百分率(%)を用いる。
特開平05−272391号公報
ところで、上記従来の電磁弁駆動装置100においては、図10(B)に示すように、駆動デューティ比が、100%未満であっても、所定値以上になると、駆動信号DRの複数の周期にわたって、電磁弁Vの弁体が初期位置の方向に戻ることなく動作完了位置へ向けて移動していく状態となる。
つまり、駆動信号DRの形態がホールド信号HDからローのままに変わってから弁体が初期位置の方向に戻り始めるまでの遅れ時間を「Tcs」とすると(図10(A)参照)、駆動デューティ比が大きくなって、非通電時間Toff(=Tbase−Ton)がTcsよりも短くなったならば、駆動信号DRがローのままになってから弁体が初期位置の方向に戻り始める前に、駆動信号DRが次の周期開始により再びハイになるため、弁体は初期位置の方向に戻ることなく動作完了位置へ向けての移動を継続する。
ここで、電磁弁Vの弁体を動作完了位置に移動させる場合、一般には、駆動デューティ比を徐々に大きくしていくこととなるため、駆動デューティ比が上記所定値以上に設定される場合には、電磁弁Vは全開あるいは全開に近い状態になっており、そのような状況では、コイルLにピーク電流Ipを流さなくても、弁体が初期位置の方向へ戻ってしまうことはなく、電磁弁Vの開状態は維持できると考えられる。
しかし、従来の電磁弁駆動装置100では、そのような状況においても、駆動信号DRの各周期の開始時から所定時間Tpは、駆動信号DRをハイのままにしてコイルLにピーク電流Ipを流すことから、そのピーク電流Ipの分の電力を無駄に消費してしまうこととなる。
本発明は、こうした点に着目し、無駄な電力消費を防止可能な電磁弁駆動装置の提供を目的としている。
請求項1の電磁弁駆動装置は、電磁弁のコイルに通電する通電経路に直列に設けられたスイッチング素子を、所定の駆動周期時間Tbaseを周期とする駆動信号によってオンオフさせることにより、その電磁弁を駆動するものであり、決定手段と、駆動信号をスイッチング素子に出力する駆動信号出力手段とに加えて、更に、判定手段と信号形態変更手段とを備えている。
この電磁弁駆動装置では、決定手段が、駆動信号の1周期毎に、今回の駆動信号の1周期においてコイルへの通電を行う通電時間Tonを決定する。尚、その通電時間Tonの駆動周期時間Tbaseに対する割合が、前述の駆動デューティ比である。
そして、駆動信号出力手段は、駆動信号の1周期の開始時から前記決定手段により決定された通電時間Tonが経過するまでの期間である通電期間のうち、前記1周期の開始時から、電磁弁の弁体を初期位置から動作完了位置へ向けて動かすことが可能なピーク電流をコイルに流すためのピーク電流供給時間Tpが経過するまでは、駆動信号を、スイッチング素子をオンさせる方のアクティブレベルのままにし、その後、前記通電期間が終了するまでは、駆動信号を、駆動周期時間Tbaseよりも短い周期で且つ所定のデューティ比でアクティブレベルとなるパルス列信号であって、ピーク電流より小さいものの前記初期位置から移動した弁体の位置を少なくとも保持可能なホールド電流をコイルに流すためのホールド電流用パルス列信号(前述したホールド信号HDに相当)にし、前記通電期間が終了してから当該駆動信号の1周期が終了するまでは、駆動信号を非アクティブレベル(即ち、スイッチング素子をオフさせる方のレベル)にする。
更に、この電磁弁駆動装置では、決定手段が通電時間Tonを決定する毎に、判定手段が作動して、その判定手段は、駆動周期時間Tbaseから前記決定された通電時間Tonを引いた残り時間である非通電時間Toff(=Tbase−Ton)が、所定の下限値Toffmin以下であるか否かを判定する。その下限値Toffminは、スイッチング素子への駆動信号の形態がホールド電流用パルス列信号から非アクティブレベルのままに変わってから電磁弁の弁体が初期位置の方向に戻り始めるまでの遅れ時間Tcsよりも小さい値に設定されている。
そして、判定手段により非通電時間Toffが下限値Toffmin以下であると判定(肯定判定)されたならば、信号形態変更手段が、以下の動作を行う。
即ち、信号形態変更手段は、前記決定された通電時間Tonを駆動周期時間Tbaseに変更して、駆動信号出力手段により今回出力される駆動信号が、ピーク電流供給時間Tpの経過時から次回の1周期の開始時までホールド電流用パルス列信号となるようにすると共に、次回の駆動信号の1周期の開始時からピーク電流供給時間Tpが経過するまでの間に駆動信号出力手段が出力する駆動信号の形態を、駆動周期時間Tbaseよりも短い周期で且つホールド電流用パルス列信号のデューティ比以上の所定デューティ比でアクティブレベルとなる電流抑制用パルス列信号に変更する。
このような電磁弁駆動装置では、決定手段により決定された通電時間Tonが、「Toff≦Toffmin」とならない値であって、「Tbase−Toffmin」未満であった場合には、判定手段が否定判定(即ち、「Toff≦Toffmin」でないと判定)することとなり、信号形態変更手段は機能しない。
よって、その場合、駆動信号出力手段により出力される駆動信号は、1周期の開始時から決定手段により決定された通電時間Tonが経過するまでの通電期間のうち、1周期の開始時からピーク電流供給時間Tpが経過するまでの期間(以下、ピーク電流供給期間という)は、アクティブレベルのままになり、その後、通電期間が終了するまで、ホールド電流用パルス列信号になり、通電期間が終了してから当該駆動信号の1周期が終了するまでは、非アクティブレベルのままになる。
そして、電磁弁の弁体は、駆動信号がアクティブレベルのままになるピーク電流供給期間において、動作完了位置の方向に動き、駆動信号がホールド電流用パルス列信号になる期間においては、少なくとも位置が保持され(即ち、動作完了位置の方向に動くこともあり得る)、1周期中の通電期間が終了して駆動信号が非アクティブレベルになると、初期位置の方向へ戻り始めることとなる。
一方、決定手段により決定された通電時間Tonが、「Toff≦Toffmin」となる値であって、「Tbase−Toffmin」以上であった場合には、判定手段が肯定判定(即ち、「Toff≦Toffmin」であると判定)することとなり、信号形態変更手段が機能する。
すると、駆動信号出力手段により出力される今回周期の駆動信号は、ピーク電流供給時間Tpの経過時(ピーク電流供給期間の終了時)から次回周期の駆動信号の開始時まで、ホールド電流用パルス列信号のままになり、更に、次回周期の駆動信号のピーク電流供給期間における信号形態が、アクティブレベルのままではなく、電流抑制用パルス列信号となる。よって、駆動信号は、今回周期におけるピーク電流供給期間の終了時から、次回周期における通電期間の終了時まで、電磁弁の弁***置を少なくとも保持可能なパルス列信号(ホールド電流用パルス列信号あるいは電流抑制用パルス列信号)となる。
このため、次回周期の駆動信号がピーク電流供給期間においてアクティブレベルのままにならなくても、電磁弁の弁***置が少なくとも保持される。
つまり、決定手段により決定された通電時間Tonが「Tbase−Toffmin」以上であって、判定手段が肯定判定する場合に、もし、信号形態変更手段が機能せずに、今回周期の駆動信号が、ホールド電流用パルス列信号から非アクティブレベルのままになったとしても、その非アクティブレベルになる時間(非通電時間Toff)は、弁体が初期位置の方向に戻り始めるまでの遅れ時間Tcsより短いため、弁体は、少なくとも次回周期の駆動信号での通電期間が終了するまでは初期位置の方向に戻らない。
この点に着目して、本発明の電磁弁駆動装置では、信号形態変更手段が機能することにより、次回周期の駆動信号がピーク電流供給期間においてアクティブレベルのままにならなくても、電磁弁の弁***置が少なくとも保持されるようにしている。
そして、駆動信号がピーク電流供給期間においてアクティブレベルのままにならなくても良いということは、そのピーク電流供給期間において、スイッチング素子がオンしたままにならず、コイルに流す電流が少なくても済むということであり、その分、無駄な電力消費を防止することができる。
尚、判定手段が連続して肯定判定する場合(換言すれば、決定手段により決定された通電時間Tonが連続して「Tbase−Toffmin」以上となる場合)には、駆動信号は、複数の周期にわたって、パルス列信号(ホールド電流用パルス列信号あるいは電流抑制用パルス列信号)のままとなる。
一方、決定手段は、通電時間Tonの値を直接決定しなくても、駆動デューティ比(Ton/Tbase)または非通電時間Toffの値を、通電時間Tonとして決定しても良い。駆動デューティ比と非通電時間Toffとの何れかが決まれば、通電時間Tonが決まるからである。
また、判定手段は、「Toff≦Toffmin」であるか否かの判定として、駆動デューティ比または通電時間Tonが、「Toff≦Toffmin」を満たす所定値以上であるか否かを判定する、というものでも良い。
ところで、請求項2に記載のように、ホールド電流用パルス列信号は、ホールド電流として、前記ピーク電流より小さいものの電磁弁の弁体を動作完了位置へ向けて動かすことが可能な電流を、電磁弁のコイルに流すパルス列信号であることが好ましい。
このようにすれば、通電時間Tonを、例えば、0あるいは0に近い値から、一気に、判定手段で肯定判定される値(「Tbase−Toffmin」以上の値)に変更して、その設定状態を続けたとしても、電磁弁の弁体を動作完了位置へと確実に動かすことができるからである。
次に、請求項3の電磁弁駆動装置では、請求項1,2の電磁弁駆動装置において、電流抑制用パルス列信号は、ホールド電流用パルス列信号と同じ周期及びデューティ比のパルス列信号である。
この構成によれば、判定手段が肯定判定した場合(信号形態変更手段が機能する場合)に、駆動信号出力手段は、電流抑制用パルス列信号として、ホールド電流用パルス列信号と同じパルス列信号を出力すれば良いため、駆動信号を出力するための処理を簡素化することができるという利点がある。
一方、請求項4の電磁弁駆動装置では、請求項1,2の電磁弁駆動装置において、信号形態変更手段は、判定手段の判定結果が、否定判定結果(非通電時間Toffが下限値Toffmin以下でないという判定結果)から、肯定判定結果(非通電時間Toffが下限値Toffmin以下であるという判定結果)に変わった場合には、電流抑制用パルス列信号のデューティ比を、ホールド電流用パルス列信号のデューティ比よりも大きい初期値に設定し、判定手段の判定結果が連続して肯定判定結果になった場合(即ち、前回も今回も肯定判定結果になった場合)には、電流抑制用パルス列信号のデューティ比を、ホールド電流用パルス列信号のデューティ比以上で、且つ、前回周期の駆動信号における当該電流抑制用パルス列信号のデューティ比よりも小さい値に設定する。
よって、判定手段が連続して肯定判定する場合には、駆動信号のピーク電流供給期間における電流抑制用パルス列信号のデューティ比が、初期値から、当該駆動信号の1周期毎に次第に小さくなって、ホールド電流用パルス列信号のデューティ比へと近づいていくこととなる。
そして、この請求項4の電磁弁駆動装置によれば、駆動デューティ比(Ton/Tbase)を徐々に100%に近づけていくことで、電磁弁の弁体を初期位置から動作完了位置に移動させる制御を行う場合に、請求項3の電磁弁駆動装置と比較すると、弁体を動作完了位置へと早く移動させることができる。なぜなら、判定手段が連続して肯定判定するようになってからの、各駆動信号のピーク電流供給期間における電流抑制用パルス列信号のデューティ比が、ホールド電流用パルス列信号のデューティ比よりも大きくなるからである。このため、弁体の動作応答性と省電力性とを、バランス良く両立することができる。
次に、請求項5の電磁弁駆動装置では、請求項1〜4の電磁弁駆動装置において、当該電磁弁駆動装置は、複数の電磁弁を駆動するものであって、その電磁弁の各々について、前記スイッチング素子、前記決定手段、前記駆動信号出力手段、前記判定手段、及び前記信号形態変更手段を備えている。そして、電磁弁の各々に対応する各駆動信号の1周期の開始タイミングは、各駆動信号がアクティブレベルのままになる期間(ピーク電流供給期間)が互いに重ならないように、ピーク電流供給時間Tp以上の所定時間だけずらされている。
そして、このような電磁弁駆動装置によれば、複数の電磁弁のコイルに、同時に大きなピーク電流が流れることが回避され、その結果、各コイルに電流を流すための電源の電圧が瞬間的に低下してしまうことを、防止することができる。
次に、請求項6の電磁弁駆動装置では、請求項5の電磁弁駆動装置において、前記各駆動信号のうちの何れかである特定駆動信号について、判定手段により、非通電時間Toffが下限値Toffmin以下であると連続して判定(肯定判定)されており、且つ、前記特定駆動信号とは別の駆動信号について、決定手段が通電時間Tonを0に決定している状況で、前記別の駆動信号に対応する電磁弁の駆動を開始する要求が発生したときに、前記別の駆動信号の1周期の開始タイミングよりも、前記特定駆動信号の1周期の開始タイミングの方が早く到来するのなら、前記別の駆動信号の1周期の開始タイミングを、前記特定駆動信号の1周期の開始タイミングまで早め、その早めた1周期の開始タイミングにて、前記別の駆動信号のアクティブレベルでの出力を開始する。
つまり、この場合、前記特定駆動信号はパルス列信号のままとなるため、前記特定駆動信号の本来の1周期開始タイミングにて、別の駆動信号に対応する電磁弁の駆動を開始する(即ち、別の駆動信号のアクティブレベルでの出力を開始する)ようにしても、複数の電磁弁のコイルに同時にピーク電流が流れることはなく、電源電圧が低下することはない。よって、このような電磁弁駆動装置によれば、電源電圧の瞬間的な低下を防止できると共に、前記別の駆動信号に対応する電磁弁の駆動開始応答性を向上させることができる。
尚、電流抑制用パルス列信号を、ホールド電流用パルス列信号と同じ周期及びデューティ比のパルス列信号にしない場合であっても、駆動信号を出力するための処理を簡素化するという観点から、電流抑制用パルス列信号の周期は、ホールド電流用パルス列信号の周期と同じ値に設定することが好ましい。但し、電流抑制用パルス列信号とホールド電流用パルス列信号とで、周期を相違させることも勿論可能である。
実施形態の電磁弁駆動装置の構成と基本動作を説明する説明図である。 マイコンが行う処理を表すフローチャートである。 実施形態の作用を説明する第1の説明図である。 実施形態の作用を説明する第2の説明図である。 第1変形例を説明するための第1の説明図である。 第1変形例を説明するための第2の説明図である。 第2変形例を説明するための第1の説明図である。 第2変形例を説明するための第2の説明図である。 従来の電磁弁駆動装置の構成及び動作を説明する説明図である。 課題を説明する説明図である。
以下に、本発明が適用された実施形態の電磁弁駆動装置について説明する。尚、本実施形態の電磁弁駆動装置は、例えば、自動車の自動変速機を変速させるための油圧経路に設けられた複数(本実施形態では3つ)のリニアソレノイドバルブを駆動するものである。
図1(A)に示すように、3つのリニアソレノイドバルブ(以下単に、電磁弁という)V1〜V3のコイルL1〜L3の一端は、グランドラインに接続されており、その各コイルL1〜L3の他端が、電磁弁駆動装置1の端子J1〜J3にそれぞれ接続されている。
そして、電磁弁駆動装置1は、電磁弁V1〜V3の各々について、コイルL1〜L3に電流を流すためのスイッチング素子(本実施形態ではNチャンネルMOSFET)Tr1〜Tr3を備えている。
各スイッチング素子Trx(xは1〜3の何れかであり、以下も同様)の2つの出力端子のうち、一方(本実施形態ではドレイン)は、電源電圧としてのバッテリ電圧VBに接続されており、他方(本実施形態はソース)は、電磁弁駆動装置1の端子Jxを介して、コイルLxのグランドライン側とは反対側に接続されている。そして、スイッチング素子Trxがオンすることにより、コイルLxのグランドライン側とは反対側にバッテリ電圧VBが印加されて該コイルLxに電流が流れ、電磁弁Vxが開き側に駆動される。
また、上記スイッチング素子Tr1〜Tr3は、電磁弁駆動装置1に備えられた出力ドライバ2に内蔵されている。その出力ドライバ2は、スイッチング素子Tr1〜Tr3等の複数の素子及び論理回路を1つのパッケージに収めたICである。
更に、電磁弁駆動装置1は、電磁弁V1〜V3を制御するための処理を行うマイコン3を備えており、出力ドライバ2は、マイコン3から出力される後述の信号に基づいて、スイッチング素子Tr1〜Tr3に対する駆動信号DR1〜DR3を生成する。そして、出力ドライバ2では、生成した駆動信号DR1〜DR3をスイッチング素子Tr1〜Tr3の制御端子(本実施形態ではゲート)に出力することにより、該各スイッチング素子Tr1〜Tr3をオンオフさせて、電磁弁V1〜V3を駆動する。
ここで、駆動信号DR1〜DR3は、図9に示した電磁弁駆動装置100における駆動信号DRと同様の形態の信号である。
即ち、図1(B)に示すように、各駆動信号DRx(DR1〜DR3)は、同じ一定の周期Tbaseを持つと共に、その1周期中においてコイルLxへの通電期間を意味する信号形態になる継続時間(即ち、通電時間Ton)が変更される信号である。そして、各駆動信号DRxは、1周期の開始時から通電時間Tonが経過するまでの通電期間のうち、1周期の開始時から所定時間Tpが経過するまでは、ハイのままになり、その後、通電期間が終了するまでは、当該駆動信号の周期Tbaseよりも短い周期で且つ所定のデューティ比でハイになるパルス列信号であるホールド信号HDとなり、通電期間が終了してから当該駆動信号の1周期が終了するまでの期間は、ローのままになる(図1(B)における「DR1」,「DR2」の段参照)。但し、通電時間Tonが上記所定時間Tpよりも短い場合には、1周期の開始時から通電時間Ton(<Tp)だけハイのままになり、その後、当該駆動信号の1周期が終了するまでローのままになる(図1(B)における「DR3」の段参照)。
尚、本実施形態では、例えば、駆動信号DRxの周期Tbaseは20msであり、上記所定時間Tpは5msであり、ホールド信号HDの周期は250μsであり、ホールド信号HDのデューティ比は50%である。
更に、図1(B)に示すように、各駆動信号DR1〜DR3の1周期の開始タイミングは、該各駆動信号DR1〜DR3がハイのままになる所定時間Tpの期間が、互いに重ならないように、少なくともその所定時間Tpだけ順次ずらされている。尚、本実施形態では、所定時間Tpずつずらされている。
なぜなら、駆動信号DRxの1周期の開始時から所定時間Tpが経過するまでの期間であって、駆動信号DRxがハイのままになる所定時間Tpの期間は、電磁弁Vxの弁体を初期位置(本実施形態では全閉位置)から動作完了位置(本実施形態では全開位置)へ向けて速やかに動かすことが可能な大きなピーク電流IpをコイルLxに流すためのピーク電流供給期間であるため、その期間が複数の駆動信号で重なってしまうと、複数のコイルに同時にピーク電流Ipが流れて、電源電圧としてのバッテリ電圧VBが瞬間的に低下してしまうからであり、その電源電圧低下を回避するために、各駆動信号DR1〜3の1周期の開始タイミングが所定時間Tpずつずらされている。
尚、図1(B)において、Tonx(Ton1〜Ton3)は、駆動信号DRxの1周期において、コイルLxに通電する通電時間を示しており、Toffx(Toff1〜Toff3)は、駆動信号DRxの1周期において、コイルLxに通電しない非通電時間(=Tbase−Tonx)を示している。一方、本実施形態では、スイッチング素子TrxとしてNチャネルMOSFETを用いると共に、ハイサイド駆動形態でコイルLxに通電するため、スイッチング素子Trxへの駆動信号DRxのハイレベルは、バッテリ電圧VB(例えば通常10〜14V)よりも大きい電圧であって、例えば20Vであり、また、駆動信号DRxのローレベルは、例えば0Vである。
次に、駆動信号DR1〜DR3を生成するためにマイコン3から出力ドライバ2へ出力される信号について説明する。尚、ここでは、駆動信号DR1を生成するための信号について詳細に説明するが、他の駆動信号DR2,DR3を生成するための信号についても同様である。
マイコン3は、図1(B)における1段目に示すように、駆動信号DR1の周期Tbaseと同じ周期を持つ信号であって、駆動信号DR1の1周期の開始時から所定時間Tpだけハイになり、その後、駆動信号DR1の1周期が終了するまでの期間は、前述したホールド信号HDの形態となるベース信号BA1を生成して出力する。
また、マイコン3は、図1(B)における4段目に示すように、駆動信号DR1の周期Tbaseと同じ周期で且つ駆動信号DR1の1周期の開始時にてハイになるPWM信号である駆動デューティ信号DD1を生成して出力する。
そして、出力ドライバ2では、スイッチング素子Tr1に対応して設けられた信号生成回路11が、マイコン3からのベース信号BA1と駆動デューティ信号DD1との論理積をとり、その両信号BA1,DD1の論理積信号のハイレベルを前述の20V(即ち、スイッチング素子Tr1を十分にオンさせることが可能な電圧)に変換した信号を、駆動信号DR1として、スイッチング素子Tr1のゲートに出力する。よって、駆動信号DR1は、図1(B)における7段目に示すような信号になる。
また、マイコン3は、図1(B)における2段目に示すように、ベース信号BA1と同じ信号形態で、且つ、ベース信号BA1に対して位相を所定時間Tpだけ遅らせた信号を、ベース信号BA2として出力し、図1(B)における3段目に示すように、ベース信号BA1と同じ信号形態で、且つ、ベース信号BA1に対して位相を「所定時間Tp×2」の時間だけ遅らせた信号を、ベース信号BA3として出力する。
更に、マイコン3は、図1(B)における5段目に示すように、駆動デューティ信号DD1と周期が同じで且つ駆動デューティ信号DD1に対して位相を所定時間Tpだけ遅らせたPWM信号である駆動デューティ信号DD2を生成して出力し、図1(B)における6段目に示すように、駆動デューティ信号DD1と周期が同じで且つ駆動デューティ信号DD1に対して位相を「所定時間Tp×2」の時間だけ遅らせたPWM信号である駆動デューティ信号DD3を生成して出力する。
そして、出力ドライバ2には、スイッチング素子Tr2,Tr3についても、信号生成回路11と同様の信号生成回路12,13が備えられており、信号生成回路12が、マイコン3からのベース信号BA2と駆動デューティ信号DD2とから、駆動信号DR2を生成してスイッチング素子Tr2のゲートに出力し、同様に、信号生成回路13が、マイコン3からのベース信号BA3と駆動デューティ信号DD3とから、駆動信号DR3を生成してスイッチング素子Tr3のゲートに出力する。
尚、既述したように、駆動デューティ信号DDxのハイ時間とロー時間とのうち、ハイ時間は、コイルLxに通電する通電時間Ton(Tonx)を意味し、ロー時間は、コイルLxに通電しない非通電時間Toff(Toffx)を意味しており、駆動デューティ信号DDxがハイになっている期間が、コイルLxに通電する通電期間を意味する。また、図1(B)の例では、駆動デューティ信号DD3のハイ時間である通電時間Ton3が所定時間Tpよりも短いため、駆動信号DR3は、1周期の開始時から通電時間Ton3だけハイのままになり、その後、当該駆動信号DR3の1周期が終了するまでローのままになっている。
そして、上記のように生成される駆動信号DRxがスイッチング素子Trxのゲートに供給されることで、電磁弁VxのコイルLxに電流が流れて該電磁弁Vxが駆動される。
即ち、図3(A)に示すように、駆動信号DRxの1周期の開始時から所定時間Tpの期間は、スイッチング素子Trxのオンが継続して、コイルLxにピーク電流Ipが流れ、その後、駆動信号DRxがホールド信号HDの形態になっている期間は、スイッチング素子Trxがホールド信号HDに応じてオンオフされることにより、コイルLxには、ピーク電流Ipより小さいものの初期位置から移動した弁体の位置を少なくとも保持可能なホールド電流Ihが流れる。尚、本実施形態において、ホールド電流Ihは、実際には、ピーク電流Ipより小さいものの電磁弁の弁体を動作完了位置へ向けて動かすことが可能な値に設定されている。換言すれば、ホールド信号HDの周期とデューティ比は、ホールド電流Ihとして、ピーク電流Ipより小さいものの電磁弁の弁体を動作完了位置へ向けて動かすことが可能な電流を、コイルに流すことのできる値に設定されている。
そして、駆動信号DRxがホールド信号HDの形態からローのままになると、コイルLxへの通電が停止し、その時点から所定の遅れ時間Tcsが経つと、電磁弁Vxの弁体が初期位置の方向に戻り始めることとなる。このため、弁体が初期位置の方向に戻り始める前か、あるいは、少なくとも弁体が初期位置に戻る前に、次周期の駆動信号DRxの開始タイミングが到来して該駆動信号DRxがハイになれば、電磁弁Vxは全閉状態に戻ることなく、弁体の動作完了位置への移動が行われることとなる。
よって、駆動信号DRxがハイ又はホールド信号HDになる通電時間Tonの周期Tbaseに対する割合(=Ton/Tbase)である駆動デューティ比を制御することで、電磁弁Vxの開度を調節することができる。尚、本実施形態では、駆動デューティ信号DDxのデューティ比が、駆動デューティ比となっている。
次に、マイコン3が駆動デューティ信号DD1〜DD3とベース信号BA1〜BA3とを出力するために行う各処理について、図2を用いて説明する。
まず、図2(A)は、マイコン3が、駆動デューティ信号DD1〜DD3を出力するために行う処理を表すフローチャートである。
尚、図2(A)の処理は、駆動デューティ信号DD1〜DD3の各々について行われるが、ここでは、駆動デューティ信号DD1〜DD3のうちの何れかであるDDxを出力するための処理として説明する。そして、図2(A)の処理は、駆動デューティ信号DDxを元にして生成される駆動信号DRxの1周期毎であって、例えば、その1周期の開始タイミングの直前毎に実行される。
マイコン3は、図2(A)の処理を開始すると、まずS110にて、今回出力する駆動信号DRxの駆動デューティ比(=Ton/Tbase)を決定する。例えば、自動車の走行速度(車速)や運転者のアクセル操作量などから、自動変速機の変速段や変速の必要性を決定し、その決定結果から、駆動信号DRxに対応する電磁弁Vxの目標開度を決定して、その目標開度を実現するのに必要な駆動デューティ比を決定する。尚、周期Tbaseは既知であるため、駆動デューティ比を決めるということは、通電時間Ton又は非通電時間Toffを決めているのと同じことである。
そして、次のS120にて、上記S110で決定した駆動デューティ比が所定値Dth以上であるか否かを判定する。その所定値Dthは、決定された駆動デューティ比によって決まる非通電時間Toff(=Tbase−Ton)が、所定の下限値Toffmin以下となる値であり、その下限値Toffminとは、前述の遅れ時間Tcsよりも小さい値である。このため、S120では、S110で決定された駆動デューティ比によって決まる非通電時間Toffが、下限値Toffmin以下であるか否かを判定していると言える。尚、本実施形態において、所定値Dthは、例えば95%に設定されており、この場合、「Tbase=20ms」であることから、上記下限値Toffminは、1msに設定されているということになる。
ここで、上記S120にて、駆動デューティ比が所定値Dth以上ではないと判定(否定判定)した場合には、そのままS140に移行する。
また、上記S120にて、駆動デューティ比が所定値Dth以上であると判定(肯定判定)した場合には、S130に進み、決定された駆動デューティ比を100%に変更する。これは、駆動信号DRxがハイ又はホールド信号HDとなる通電時間Tonを、周期Tbaseと同じ値に設定し直す(換言すれば、非通電時間Toffを0にする)、ということである。そして、その後、S140に進む。
S140では、その時点で決定されている駆動デューティ比(即ち、S110で決定された値、あるいは、S130で変更された100%)を、駆動デューティ信号DDxを出力するための当該マイコン3内のPWM回路に、PWM信号のデューティ比としてセットする。すると、そのPWM回路は、周期が「Tbase」で且つ上記S140でセットされたデューティ比のPWM信号を、駆動デューティ信号DDxとして出力するが、その新たなデューティ比での出力開始タイミングは、これから到来する駆動信号DRxの1周期の開始タイミングである。
そして、このような図2(B)の処理が駆動信号DRxの1周期毎に行われることで、駆動デューティ比と同じデューティ比のPWM信号である駆動デューティ信号DDxが、マイコン3から出力されるが、S120で肯定判定された場合には、S130で駆動デューティ比が100%に変更されるため、駆動デューティ信号DDxは、図4(B)に示すように、今回の1周期Tbaseに亘ってハイのままになる。
尚、PWM回路は、駆動デューティ信号DD1〜DD3の各々について設けられており、その各PWM回路が駆動デューティ信号DD1〜DD3の出力を開始するタイミングは、図1(B)に示すように所定時間Tpずつずらされている。
次に、図2(B)は、マイコン3が、ベース信号BA1〜BA3を出力するために行う処理を表すフローチャートである。
尚、図2(B)の処理は、ベース信号BA1〜BA3の各々について行われるが、ここでは、ベース信号BA1〜BA3のうちの何れかであるBAxを出力するための処理として説明する。また、図2(B)の処理は、ベース信号BAxを元にして生成される駆動信号DRxの1周期の開始タイミング毎に開始される。よって、ベース信号BA1〜BA3の各々についての図2(B)の処理は、前述の所定時間Tpずつずれて開始されることとなる。
マイコン3は、図2(B)の処理を開始すると、まずS210にて、前回周期の駆動信号DRxについて、上記S120で肯定判定されたか否かを判定する。そして、前回周期の駆動信号DRxについて、上記S120で肯定判定されていなければ(否定判定されていれば)、S220に進む。
そして、S220にて、前述した所定時間Tpの間(即ち、駆動信号DRxの1周期開始時から所定時間Tpの間)、ベース信号BAxをハイのままにし、その所定時間Tpが経過したら、S240に進んで、駆動信号DRxの1周期が終了するまで、ベース信号BAxをホールド信号HDの形態で出力する。
よって、前回周期の駆動信号DRxについて、上記S120で否定判定されていれば、ベース信号BAxは、図1(B)に示した通りの形態となる。
一方、S210にて、前回周期の駆動信号DRxについて、上記S120で肯定判定されたと判定した場合には、S230に移行して、所定時間Tpの間(即ち、駆動信号DRxの1周期開始時から所定時間Tpの間)、ベース信号BAxを、ハイのままにせずに、ホールド信号HDの形態で出力する。そして、所定時間Tpが経過したら、S240に進んで、引き続き、ベース信号BAxを、駆動信号DRxの1周期が終了するまでホールド信号HDの形態で出力する。
よって、前回周期の駆動信号DRxについて、上記S120で肯定判定されていれば、ベース信号BAxは、図4(B)に示すように、駆動信号DRxの1周期開始タイミングから所定時間Tpの間も、ホールド信号HDの形態となり、結局、駆動信号DRxの1周期の間ずっとホールド信号HDの形態となる。
次に、以上のような電磁弁駆動装置1の作用について説明する。
まず、図2(A)のS120で“NO”と否定判定された場合には、今回周期の駆動信号DRxの元となる駆動デューティ信号DDxについて、S130の処理(即ち、駆動デューティ信号DDxのデューティ比を強制的に100%に変更する処理)が行われず、次回周期の駆動信号DRxの元となるベース信号BAxについて、S230の処理(即ち、ベース信号BAxを周期の開始時からホールド信号HDに変更する処理)も行われない。
よって、その場合、マイコン3から出力される駆動デューティ信号DDxは、図1(B)に示したように、駆動デューティ比と同じデューティ比のPWM信号となり、マイコン3から出力されるベース信号BAxも、図1(B)に示した基本の信号形態となる。このため、スイッチング素子Trxへの駆動信号DRxは、図1(B)や図3(A)に示した通常の信号形態となる。
そして、電磁弁Vxの弁体は、駆動信号DRxがハイのままになる所定時間Tpの期間において、動作完了位置の方向へ速やかに動き、駆動信号DRxがホールド信号HDの形態になる期間においては、遅いながらも動作完了位置の方向に動くかあるいは位置が保持され、駆動信号DRxがホールド信号HDの形態からローのままになると、初期位置の方向へ戻り始めることとなる。
一方、図2(A)のS120で“YES”と肯定判定された場合には、今回周期の駆動信号DRxの元となる駆動デューティ信号DDxについて、S130の処理が行われ、更に、次回周期の駆動信号DRxの元となるベース信号BAxについて、S230の処理も行われる。
よって、その場合、マイコン3からの今回周期の駆動デューティ信号DDxは、図4(B)に示すように、1周期に亘ってハイのままになるため、スイッチング素子Trxへの今回周期の駆動信号DRxは、図3(B)における一点鎖線の楕円内に示すように、所定時間Tpのピーク電流供給期間が終了した時から次回周期の開始時まで、ホールド信号HDのままになる。更に、マイコン3からの次回周期のベース信号BAxは、図4(B)に示すように、周期の開始タイミングから所定時間Tpの間もホールド信号HDの形態となるため、図3(B)における二点鎖線の楕円内に示すように、次回周期の駆動信号DRxは、それのピーク電流供給期間における信号形態が、ハイのままではなくホールド信号HDとなる。
よって、駆動信号DRxは、今回周期におけるピーク電流供給期間の終了時から、次回周期における通電時間Tonの経過時まで、ホールド信号HDの形態となる。
このため、次回周期の駆動信号DRxがピーク電流供給期間においてハイのままにならなくても、電磁弁Vxの弁***置が少なくとも保持される。
つまり、S110で決定された駆動デューティ比が所定値Dth以上であった場合に、もし、S130とS230の処理が行われなければ、駆動信号DRx及びコイルLxの電流は、前述した図10(B)と同様の図4(A)に示すようになり、今回周期の駆動信号DRxがローのままになる時間(非通電時間Toff)は前述の遅れ時間Tcsより短いため、電磁弁Vxの弁体は、少なくとも次回周期の駆動信号DRxでの通電期間が終了するまでは初期位置の方向に戻らない。
そこで、本実施形態の電磁弁駆動装置1では、S110で決定された駆動デューティ比が所定値Dth以上であった場合に、S130とS230の処理が行われるようにして、次回周期の駆動信号DRxがピーク電流供給期間においてハイのままにならなくても済むようにしている。そして、駆動信号DRxがピーク電流供給期間においてハイのままにならなくても良いということは、そのピーク電流供給期間において、スイッチング素子Trxがオンしたままにならず、コイルLxに流す電流が少なくても済むということであり、その分、本実施形態の電磁弁駆動装置1によれば、無駄な電力消費を防止することができる。
尚、図2(A)のS120で連続して肯定判定する場合(即ち、S110で決定される駆動デューティ比が連続して所定値Dth以上となる場合)には、図4(B)に示すように、駆動信号DRxは、複数の周期にわたって、ホールド信号HDのままとなる。
また、上記S120では、例えば、駆動デューティ比によって決まる通電時間Tonが、「Toff≦Toffmin」を満たす所定値以上であるか否かを判定しても良いし、駆動デューティ比によって決まる非通電時間Toffが下限値Toffmin以下であるか否かを直接判定しても良い。
一方、本実施形態では、ホールド信号HDによってコイルLxに流すホールド電流Ihを、電磁弁Vxの弁体を動作完了位置へ向けて動かすことが可能な値に設定したため、仮に、駆動デューティ比を0あるいは0に近い値から一気に所定値Dth以上の値に変更して、その設定状態を続けたとしても、少し時間はかかるものの、電磁弁Vxの弁体を動作完了位置へと確実に動かすことができる。
但し、ホールド電流Ihは、電磁弁Vxの弁***置を保持可能な最低限の電流でも良い。この場合、電磁弁Vxを全開させる際には、例えば、駆動デューティ比を所定値Dth未満の範囲で徐々に大きくすることにより電磁弁Vxを全開にし、その後に、駆動デューティ比を所定値Dth以上に設定すれば、電磁弁Vxを全開状態に維持できる。
また、本実施形態では、図2(B)のS230にて、ベース信号BAxの1周期開始時からの形態(延いては、駆動信号DRxの1周期開始時からの形態)を、ホールド信号HDにしているため、ホールド信号HDとは異なる周期及びデューティ比のパルス列信号に変更する場合と比較すると、駆動信号DRxを出力するための処理を簡素化することができる。
一方、本実施形態では、マイコン3による図2(A)のS110の処理が、決定手段に相当し、マイコン3による図2(A)のS140の処理、マイコン3内のPWM回路、マイコン3による図2(B)のS220,S240の処理、及び出力ドライバ2内の信号生成回路11〜13が、駆動信号出力手段に相当している。そして、マイコン3による図2(A)のS120の処理が、判定手段に相当し、マイコン3による図2(A)のS130の処理と、図2(B)のS210,S230の処理とが、信号形態変更手段に相当している。また、本実施家形態では、ホールド信号HDが、ホールド電流用パルス列信号に相当しており、電流抑制用パルス列信号にも相当している。また、所定時間Tpがピーク電流供給時間に相当している。
次に、幾つかの変形例について説明する。
[第1変形例]
駆動デューティ比を徐々に大きくしていくことで、電磁弁Vxを全閉状態から全開状態にする制御は、弁体のリバウンド(即ち、弁体が勢いよく動作完了位置に当たって戻ってしまうこと)を防ぐ上で有効である。
ここで、前述した実施形態の電磁弁駆動装置1では、図5の上段に示すように、決定される駆動デューティ比が所定値Dth以上の制御領域において、実際の駆動デューティ比は100%になると共に、その制御領域では、駆動信号DRxの形態が、ハイのままにならずにホールド信号HDのみとなるため(図4(B)参照)、図5の下段における実線波形で示すように、電磁弁Vxの開度であるバルブ開度の増加速度(弁体の移動速度)が低下する。
即ち、図5の下段において、点線で示す波形は、決定された駆動デューティ比が所定値Dth以上であっても、その決定された駆動デューティ比を駆動信号DRxに反映すると共に、その駆動信号DRxのピーク電流供給期間における形態をホールド信号HDにせずにハイのままにする電磁弁駆動装置(具体的には、図2におけるS120,S130,S210,S230の処理が行われない電磁弁駆動装置)を対比例として、その対比例の装置によるバルブ開度の変化を示している。そして、時刻taは、対比例の場合にバルブ開度が100%に達する時刻であり、時刻tbは、上記実施形態の場合にバルブ開度が100%に達する時刻であり、その両時刻tb,taの差が、弁体の動作応答遅れということになる。
そこで、このような動作応答遅れを抑制するためには、前述した実施形態を下記のように変形すれば良い。
まず、マイコン3は、図2(B)のS210にて、前回“NO”と判定し、今回“YES”と判定した場合には、S230にて、駆動信号DRxの1周期開始時から所定時間Tpが経過するまで、ベース信号BAxとして、ホールド信号HDではなく、ホールド信号HDの周期と同じ周期で且つホールド信号HDのデューティ比よりも大きい初期値α(例えば90%)のデューティ比でハイになるパルス列信号を出力する。
そして、マイコン3は、図2(B)のS210にて、前回“YES”と判定し、今回も“YES”と判定した場合には、S230にて、駆動信号DRxの1周期開始時から所定時間Tpが経過するまで、ベース信号BAxとして、ホールド信号HDの周期と同じ周期で且つ前回の当該S230で出力したパルス列信号のデューティ比よりも小さいデューティ比でハイになるパルス列信号を出力する。但し、そのパルス列信号のデューティ比は、ホールド信号のデューティ比以上の範囲で設定する。
つまり、図2(A)におけるS120の判定結果が、否定判定結果(NO)から肯定判定結果(YES)に変わった場合には、図6における二点鎖線の楕円内に示すように、次周期の駆動信号DRxのピーク電流供給期間における形態を、ホールド信号HDのデューティ比よりも大きい初期値αのデューティ比を有したパルス列信号にし、図2(A)におけるS120の判定結果が連続して肯定判定結果になった場合(即ち、前回も今回も肯定判定結果になった場合)には、次周期の駆動信号DRxのピーク電流供給期間における形態を、ホールド信号HDのデューティ比以上で、且つ、前回周期の駆動信号DRxのピーク電流供給期間におけるパルス列信号のデューティ比よりも小さいデューティ比のパルス列信号にする。
このため、S120の判定結果が連続して肯定判定結果になる場合には、駆動信号DRxのピーク電流供給期間におけるパルス列信号のデューティ比が、ホールド信号HDのデューティ比よりも大きい初期値αから、当該駆動信号DRxの1周期毎に次第に小さくなって、ホールド信号HDのデューティ比へと近づいていくこととなる。
そして、このような変形例によれば、駆動デューティ比を徐々に100%に近づけていくことで電磁弁Vxを全開状態にする制御を行う場合に、電磁弁Vxの弁体を動作完了位置(全開位置)へと早く移動させることができる。
なぜなら、決定される駆動デューティ比が所定値Dth以上になってからの、駆動信号DRxのピーク電流供給期間におけるパルス列信号のデューティ比が、ホールド信号HDのデューティ比よりも大きくなるからである。例えば、図6における「Ip’」は、駆動信号DRxのピーク電流供給期間におけるパルス列信号のデューティ比が初期値αである場合に、電磁弁VxのコイルLxに流れる電流を示しており、その電流Ip’は、通常のピーク電流Ipより小さいものの、ホールド電流Ihよりは大きくなる。
以上のことから、この変形例によれば、弁体の動作応答性と省電力性とをバランス良く両立することができる。
尚、この変形例では、駆動信号DRxのピーク電流供給期間におけるパルス列信号が、電流抑制用パルス列信号に相当している。また、そのピーク電流供給期間におけるパルス列信号の周期は、ホールド信号HDの周期と同じでなくても良いが、ホールド信号HDの周期と同じにしておけば、駆動信号DRxを出力するための処理を簡素化できる。
[第2変形例]
ところで、図7は、前述した実施形態の電磁弁駆動装置1において、電磁弁V1の駆動信号DR1に関し、駆動デューティ比が所定値Dth以上に決定され、電磁弁V2の駆動信号DR2に関し、駆動デューティ比が0%に決定され、電磁弁V3の駆動信号DR3に関し、駆動デューティ比が所定値Dth未満の例えば50%に決定されている場合を示している。
この場合、ベース信号BA1は、図1(B)に示した基本の信号形態でなく、ホールド信号HDのままとなり、駆動デューティ信号DD1はハイのままになるため、駆動信号DR1は、ホールド信号HDのままの形態となる。また、ベース信号BA2は、図1(B)に示した基本の信号形態になるが、駆動デューティ信号DD2は、駆動デューティ比が0%であるため、ローのままになり、その結果、駆動信号DR2もローのままとなる。
つまり、図7が示す状況は、3つの駆動信号DR1〜DR3のうちの1つである駆動信号DR1について、図2(A)のS120により連続して肯定判定されており、且つ、別の駆動信号DR2については、図2(A)のS110により駆動デューティ比が0%に決定されている(換言すれば、通電時間Tonが0に決定されている)という状況である。
ここで、このような状況で、駆動信号DR2に対応する電磁弁V2の駆動を開始する要求(駆動開始要求)が発生したとする。尚、この駆動開始要求は、マイコン3が行う他の制御処理によって発生する。
その場合、図8(A)に示すように、電磁弁V2の駆動開始要求が発生してから最初に到来する駆動信号DR2の1周期開始タイミング(時刻t6)にて、駆動信号DR2のハイでの出力を開始すれば良いが、もし、駆動信号DR2の1周期開始タイミングよりも、ホールド信号HDのままになっている駆動信号DR1の1周期開始タイミングの方が早く到来するのであれば、図8(B)に示すように、駆動信号DR2の1周期開始タイミングを、駆動信号DR1の本来の1周期開始タイミング(時刻t5)まで早め、その早めた1周期開始タイミング(時刻t5)にて、駆動信号DR2のハイでの出力を開始し、また、駆動信号DR1の1周期開始タイミングは、所定時間Tpだけ遅らせれば良い。
つまり、駆動信号DR2の1周期開始タイミングが早まるように、その駆動信号DR2の1周期開始タイミングと、ホールド信号HDのままにされている駆動信号DR1の1周期開始タイミングとを入れ替える処理を行えば良い。
このような入れ替え処理を行えば、バッテリ電圧VBの瞬間的な低下を防止しつつ駆動信号DR2に対応する電磁弁V2の駆動開始応答性を向上させることができる。具体的には、図8(A)の場合よりも所定時間Tpだけ早く電磁弁V2の駆動を開始することができる。尚、駆動信号DR1はパルス列信号(この例ではホールド信号HD)のままとなっているため、その駆動信号DR1の本来の1周期開始タイミング(時刻t5)にて、駆動信号DR2のハイでの出力を開始するようにしても、複数の電磁弁V1,V2のコイルL1,L2に同時にピーク電流Ipが流れることはないし、電磁弁V1の制御に支障もない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、駆動対象の電磁弁は、自動変速機を変速させるための電磁弁以外でも良い。
また、電磁弁の数は1つでも良いし、3以外の複数でも良い。
また、電磁弁の駆動形態は、スイッチング素子がコイルの下流側に配置されるローサイド駆動形態でも良い。
また、駆動信号DR1〜DR3を生成する信号生成回路11〜13の機能のうち、ハイレベルを20Vに変換する機能以外は、マイコン3が担うように構成しても良い。よって、電磁弁の駆動形態がローサイド駆動形態であると共に、マイコン3の電源電圧(例えば5V)をハイレベルとする駆動信号によってスイッチング素子Tr1〜Tr3をオンすることができるのであれば、マイコン3からスイッチング素子Tr1〜Tr3へ駆動信号DR1〜DR3を直接出力するように構成することもできる。
1…電磁弁駆動装置、2…出力ドライバ、3…マイコン、11〜13…信号生成回路、J1〜J3…端子、V1〜V3…電磁弁、L1〜L3…コイル、Tr1〜Tr3…スイッチング素子

Claims (6)

  1. 電磁弁のコイルに通電する通電経路に直列に設けられたスイッチング素子を、所定の駆動周期時間を周期とする駆動信号によってオンオフさせることにより、前記電磁弁を駆動する電磁弁駆動装置であって、
    前記駆動信号の1周期毎に、今回の前記駆動信号の1周期において前記コイルへの通電を行う通電時間を決定する決定手段と、
    前記駆動信号を前記スイッチング素子に出力する手段であって、前記駆動信号の1周期の開始時から前記決定手段により決定された通電時間が経過するまでの期間である通電期間のうち、前記1周期の開始時から、前記電磁弁の弁体を初期位置から動作完了位置へ向けて動かすことが可能なピーク電流を前記コイルに流すためのピーク電流供給時間が経過するまでは、前記駆動信号を、前記スイッチング素子をオンさせる方のアクティブレベルのままにし、その後、前記通電期間が終了するまでは、前記駆動信号を、前記駆動周期時間よりも短い周期で且つ所定のデューティ比でアクティブレベルとなるパルス列信号であって、前記ピーク電流より小さいものの前記初期位置から移動した前記弁体の位置を少なくとも保持可能なホールド電流を前記コイルに流すためのホールド電流用パルス列信号にし、前記通電期間が終了してから当該駆動信号の1周期が終了するまでは、前記駆動信号を非アクティブレベルにする駆動信号出力手段と、
    前記決定手段が前記通電時間を決定する毎に、前記駆動周期時間から前記決定された通電時間を引いた残り時間である非通電時間が所定の下限値以下であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記非通電時間が前記下限値以下であると判定されたならば、前記決定された通電時間を前記駆動周期時間に変更して、前記駆動信号出力手段により今回出力される駆動信号が、前記ピーク電流供給時間の経過時から次回の1周期の開始時まで前記ホールド電流用パルス列信号となるようにすると共に、次回の駆動信号の1周期の開始時から前記ピーク電流供給時間が経過するまでの間に前記駆動信号出力手段が出力する前記駆動信号の形態を、前記駆動周期時間よりも短い周期で且つ前記ホールド電流用パルス列信号のデューティ比以上の所定デューティ比でアクティブレベルとなる電流抑制用パルス列信号に変更する信号形態変更手段と、
    を備え、
    前記下限値は、前記駆動信号の形態が前記ホールド電流用パルス列信号から非アクティブレベルのままに変わってから前記弁体が前記初期位置の方向に戻り始めるまでの遅れ時間よりも小さい値であること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  2. 請求項1に記載の電磁弁駆動装置において、
    前記ホールド電流用パルス列信号は、前記ホールド電流として、前記ピーク電流より小さいものの前記弁体を前記動作完了位置へ向けて動かすことが可能な電流を、前記コイルに流すパルス列信号であること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電磁弁駆動装置において、
    前記電流抑制用パルス列信号は、前記ホールド電流用パルス列信号と同じ周期及びデューティ比のパルス列信号であること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の電磁弁駆動装置において、
    前記信号形態変更手段は、
    前記判定手段の判定結果が、前記非通電時間が前記下限値以下でないという否定判定結果から、前記非通電時間が前記下限値以下であるという肯定判定結果に変わった場合には、前記電流抑制用パルス列信号のデューティ比を、前記ホールド電流用パルス列信号のデューティ比よりも大きい初期値に設定し、前記判定手段の判定結果が連続して前記肯定判定結果になった場合には、前記電流抑制用パルス列信号のデューティ比を、前記ホールド電流用パルス列信号のデューティ比以上で、且つ、前回周期の前記駆動信号における当該電流抑制用パルス列信号のデューティ比よりも小さい値に設定すること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の電磁弁駆動装置において、
    当該電磁弁駆動装置は、複数の電磁弁を駆動するものであって、その電磁弁の各々について、前記スイッチング素子、前記決定手段、前記駆動信号出力手段、前記判定手段、及び前記信号形態変更手段を備えており、
    前記電磁弁の各々に対応する各駆動信号の1周期の開始タイミングは、該各駆動信号がアクティブレベルのままになる期間が互いに重ならないように、前記ピーク電流供給時間以上の所定時間だけずらされていること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
  6. 請求項5に記載の電磁弁駆動装置において、
    前記各駆動信号のうちの何れかである特定駆動信号について、前記判定手段により、前記非通電時間が前記下限値以下であると連続して判定されており、且つ、前記特定駆動信号とは別の駆動信号について、前記決定手段が前記通電期間を0に決定している状況で、前記別の駆動信号に対応する電磁弁の駆動を開始する要求が発生したときに、前記別の駆動信号の1周期の開始タイミングよりも、前記特定駆動信号の1周期の開始タイミングの方が早く到来するのなら、前記別の駆動信号の1周期の開始タイミングを、前記特定駆動信号の1周期の開始タイミングまで早め、その早めた1周期の開始タイミングにて、前記別の駆動信号のアクティブレベルでの出力を開始すること、
    を特徴とする電磁弁駆動装置。
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