JP5270192B2 - マスクおよびこのマスクを用いた基板の製造方法 - Google Patents

マスクおよびこのマスクを用いた基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば直径が1mm以下の導電性ボールを基板の複数の電極のそれぞれに搭載する際に好適に用いることができるマスク、およびこのマスクを用いた基板の製造方法に関するものである。
ウエハ(半導体ウエハ)には、所定の配列パターンで電極が設けられているものがある。このようなウエハでは、電極と半導体などとの間の電気的な接続を得るために、電極のそれぞれに半田ボールなどの導電性ボールが配列(搭載)されることがある。ウエハに設けられた電極のそれぞれに導電性ボールを配列する方法としては、所定の配列パターン(電極パターン)で設けられた電極と対応するように所定のマスクパターンで開口部(孔)が設けられたマスクをウエハと重ね合わせ、このマスクを介して、電極のそれぞれに導電性ボールを配列する方法が知られている。
特許文献1には、規則的に配置された複数の半導体チップから構成されているウエハの、所定の配列パターンで設けられた電極の上に、導電性ボールを配列するためのマスクが開示されている。このマスクは、所定の配列パターンに対応し形成され導電性ボールが挿通可能な開口部と、非開口部とを備えている。
所定の配列パターンで設けられた電極の上面には、電極と導電性ボールとを結合させるためのハンダペースト又はフラックスが所定の厚さで印刷されることにより、粘着膜が形成される。このため、マスクをウエハに重ね合わせたときに、マスクに粘着膜が接触しないように、このマスクは、さらに、非開口部の下面に形成された凸部を備え、凸部は開口部の開口端の周囲に形成されている。
特開2006−5276号公報
近年、半導体装置や回路基板などのデバイスは、処理速度の高速化や多機能化などに伴い、実装される回路が高密度化され、微細化される傾向にある。このため、そのようなデバイスを製造する過程において、半導体基板および/または回路基板に搭載される電極形成用の導電性ボール(導電性粒子、微細粒子)も微小になる傾向にある。
これらの基板上に導電性ボールを搭載するための1つの好適な方法は、多孔を備えたマスクを用いる方法であり、そのマスクに形成される多孔は、導電性ボールが基板上に搭載(配置)される位置を1つ1つ制御するためのものである。したがって、孔の大きさは、基板へ搭載(配置)する対象となる導電性ボールの直径に依存する。
マスクは、薄くなるほどハンドリングは難しくなる。マスクと基板とを位置合わせ(セット)したときに、マスクの基板に重なる部分に歪みが生じると、種々の問題を生じさせる。例えば、マスクに歪みが生じると、マスクと基板との間に隙間が形成され、その隙間に導電性ボールが入り込む。それらのボールは、迷いボールとなって、基板上の所望の位置に対してずれた位置に配置されたり、不要な位置に配置される(ダブルボールとなる)おそれがある。
本発明の一態様は、基板に設けられた電極パターンに含まれる複数の電極のそれぞれに導電性ボールを搭載するためのマスクである。このマスクは、マスクパターンと、マスクパターンを囲い、第1の厚さを備えた第1の領域と、この第1の領域を囲う第2の領域とを有する。第2の領域は、マスクの裏面が凹むことにより第1の領域よりも薄くなっている。マスクパターンは、複数の電極と対応するように設けられた複数の孔を含む。このマスクでは、マスクパターンと基板の電極パターンとが対応するように、マスクと基板とを位置合わせさせたときに、第1の領域と第2の領域との境界が基板の縁よりも内側に位置し、第2の領域が基板の縁よりも外側に広がっている。
本発明の一態様の上記のマスクによれば、マスクの裏面が凹み、第1の領域よりも薄くなった第2の領域により第1の領域が囲われている。さらに、マスクのマスクパターンと基板の電極パターンとを対応させたときに、第1の領域と第2の領域との境界が基板の縁よりも内側に位置し、第2の領域が基板の縁よりも外側に広がる。このマスクによれば、マスクのマスクパターンと基板の電極パターンとを位置合わせしたときに、第1の領域よりも薄くなった第2の領域は、少なくとも基板の縁に対応(対峙)する領域を含み、第2の領域は、基板の縁よりも内側から外側に広がっている。
このマスクを用いて導電性ボールを搭載するために、マスクと基板とを位置合わせしたときに、基板の縁はマスクの第2の領域と対向し、第2の領域は第1の領域よりも薄い。このため、基板の縁におけるマスクの基板への追従性(なじみ性)が向上する。したがって、マスクに歪みが生じたり、マスクと基板との間(典型的には、基板の縁の近傍)に隙間が形成されることを抑制できる。このため、このマスクを用いることにより、基板に設けられた電極パターンに含まれる複数の電極のそれぞれに導電性ボールを良好に搭載することができる。
このマスクを形成する方法の1つは、マスクの裏面を機械加工あるいはエッチング加工し、第2の領域を第1の領域よりも薄くすることである。このマスクを形成する他の方法の1つは、マスクの裏面をアディティブ加工し、第1の領域を第2の領域よりも厚くすることである。
このマスクでは、第1の領域の外側の全域が第2の領域であっても良い。また、このマスクは、第2の領域を囲い、このマスクの裏面が突き出ることにより第2の領域よりも厚くなった第3の領域をさらに有する。マスクの裏面が突き出ることにより第2の領域よりも厚くなった第3の領域を第2の領域の周囲に設けることにより、マスクの強度を高めることができる。
第3の領域を有するマスクの一形態は、第1の領域の厚さと第3の領域の厚さとが等しいものである。そのようなマスクは、エッチング加工あるいはアディティブ加工などによりマスクを製造し易い。すなわち、そのようなマスクは、エッチング加工の場合は、マスクの裏面の第1ないし第3の領域のうちの第2の領域のみをエッチングすることにより製造できる。アディティブ加工の場合は、第1の領域と第3の領域において同じ条件で金属層を形成することにより、第1の領域の厚さと第3の領域の厚さとが等しいマスクを製造できる。
第3の領域を有するマスクの他の形態の1つは、第3の領域の少なくとも一部が第1の領域よりも厚いものである。マスクの裏面が突き出ることにより第2の領域に対して厚くなった第3の領域を第2の領域の周囲に設けることは、マスクの強度を高めることができる要因となる。第3の領域の少なくとも一部を第1の領域に対して厚くすることにより、さらにマスクの強度を高めることができる。マスクは、多くの場合、マスク枠に取り付けられている(固定されている)。第3の領域の少なくとも一部を第1の領域よりも厚くし、マスクの強度をさらに高めることにより、マスクをマスク枠に取り付けるときに、マスクに歪みが発生しにくくなる。
また、第3の領域を有するマスクのさらに他の形態の1つは、第3の領域の裏面の少なくとも一部が、ガイド部材の上面と接するものである。ガイド部材は、基板の裏面を吸着支持するための支持テーブルの支持面を囲み、支持面に対し突出し、基板を囲むように配置された部材である。第3の領域の裏面の少なくとも一部が接触部分となり、ガイド部材の上面と接することにより、マスクと基板とを位置合わせしたときに、マスクの高さをより安定して支持できる。また、この場合、ガイド部材により、マスクの高さ調整を行うことも可能である。
第3の領域を有するマスクのさらに他の形態の1つは、第3の領域の裏面の少なくとも一部とガイド部材の上面との間に隙間が設けられるものである。マスクと基板とを位置合わせしたときに、マスク(第3の領域の少なくとも一部)とガイド部材との干渉を防止でき、ガイド部材がマスクの高さ調整の障害となることを防止できる。
基板は、プリント配線板(プリント回路板)やウエハなどを含む。基板がプリント配線板を含む場合、第1の領域は、典型的には、方形となる。また、基板がウエハを含む場合、第1の領域は、典型的には、円形となる。いずれの場合も、基板の縁を、第1の領域よりも薄くなった第2の領域と対向させることにより、基板の縁におけるマスクの基板への追従性(なじみ性)が向上し、マスクに歪みが生じたり、マスクと基板との間に隙間が形成されることを抑制できる。
本発明の他の態様は、上記のマスクを用いた基板の製造方法である。この製造方法は、以下の工程を有する。
(1)基板の裏面を支持テーブルにより吸着支持すること(吸着支持する工程)。
(2)基板に設けられた電極パターンに含まれる複数の電極のそれぞれに導電性ボールを搭載するためのマスクと、基板と、を直接的または間接的に位置合わせすること(位置合わせする工程)。
マスクは、複数の電極と対応するように設けられた複数の孔を含むマスクパターンと、マスクパターンを囲い、第1の厚さを備えた第1の領域と、第1の領域を囲い、マスクの裏面が凹むことにより第1の領域よりも薄くなった第2の領域とを備えている。そして、位置合わせする工程において、マスクのマスクパターンと基板の電極パターンとが対応するとともに、第1の領域と第2の領域との境界が基板の縁よりも内側に位置し、第2の領域が基板の縁よりも外側に広がる。さらに、この製造方法は、以下の工程を有する。
(3)マスクの表面に複数の導電性ボールを供給し、マスクパターンに含まれる複数の孔に導電性ボールを充填すること(充填する工程)。
この製造方法において、位置合わせすることは、マスクと基板とを直接的に位置合わせすることであってもよく、また、例えば、マスクと支持テーブルとを位置合わせすることにより、マスクと支持テーブルに吸着支持されている基板とを間接的に位置合わせすることであっても良い。
この製造方法によれば、位置合わせすることにより、マスクのマスクパターンと基板の電極パターンとが対応するとともに、第1の領域と第2の領域との境界が基板の縁よりも内側に位置し、第2の領域が基板の縁よりも外側に広がるようになる。すなわち、この製造方法によれば、基板の縁が、第1の領域よりも薄くなった第2の領域と対向するように位置合わせされるため、基板の縁におけるマスクの基板への追従性(なじみ性)が向上する。このため、マスクに歪みが生じたり、マスクと基板との間に隙間が形成されることを抑制できる。したがって、マスクパターンに含まれる複数の孔に導電性ボールを充填することによって、マスクを介して、基板の複数の電極のそれぞれに導電性ボールを良好に搭載することができる。
この製造方法によれば、第2の領域を囲い、マスクの裏面が突き出ることにより第2の領域よりも厚くなった第3の領域をさらに備えたマスクを用いる。支持テーブルは、基板の裏面を吸着支持するための支持面と、支持面を囲み、支持面に対し突き出るように配置されたガイド部材とを備えていても良い。
位置合わせする際に、第3の領域の裏面の少なくとも一部とガイド部材の上面との間に隙間を設けるようにしても良い。マスク(第3の領域の裏面の少なくとも一部)がガイド部材により不用意に上方に押し上げられることが無いため、ガイド部材がマスクを押し上げることに起因し、基板とマスクとの間に隙間あるいは必要以上に大きな隙間が生じることが無い。
また、位置合わせする際に、第3の領域の裏面の少なくとも一部がガイド部材の上面と接するようにしても良い。マスクの第3の領域の裏面の少なくとも一部、例えば、基板の周囲と対応する領域(基板の縁の近傍と対応する領域)をガイド部材の上面により支持させたり、ガイド部材によりマスクの高さ調整を行うことができる。
本発明のさらに他の態様は、基板に導電性ボールを搭載するためのボール搭載装置である。このボール搭載装置は、基板の裏面を支持した状態(例えば、吸着支持して)で移送可能な支持テーブルと、上述したマスクと、このマスクと支持テーブルに支持された基板とを位置合わせして基板に導電性ボールを搭載するボール充填装置とを有する。このボール搭載装置によれば、基板に設けられた電極パターンに含まれる複数の電極のそれぞれに導電性ボールを良好に搭載することができる。
また、このボール搭載装置では、ボール充填装置に移送される前に、支持テーブルに支持された基板にフラックスを塗布するフラックス塗布装置をさらに有することが好ましい。基板にフラックスを塗布し、その後、基板に導電性ボールを搭載する工程を、一連の作業とし、典型的には、自動的に行うことができる。
以下、マスクの一実施形態および基板の製造方法の一実施形態を説明する。この製造方法では、例えば、図1に示したボール搭載装置を用いることができる。図1は、ボール搭載装置の一例の概略構成を平面図により示している。図1に示すボール搭載装置1は、基板110に設けられた電極パターンに含まれる複数の電極のそれぞれに導電性ボールを搭載するための装置であって、ボールマウンタなどとも呼ばれる。このボール搭載装置1は、ボール充填装置9を備えており、ボール充填装置9にはマスク90をセット可能である。このマスク90は、複数の孔を備えており、それらは一定のパターン(マスクパターン)を形成している。ボール充填装置9により、マスクパターンに含まれる複数の孔に導電性ボールを充填することにより、このマスク90を介して、基板110の電極パターンに含まれる複数の電極のそれぞれに導電性ボールを搭載できる。
したがって、このボール搭載装置1では、基板110を製造する過程(工程)の中の、マスク90を用いて基板110の複数の電極のそれぞれに導電性ボールを搭載する処理(工程)が実施される。
図1に示した基板110は、平面矩形状(方形状)のプリント配線板(プリント回路板)である。図2は、プリント配線板の一例の概略構成を平面図により示している。図3は、図2中の円IIIで囲まれた領域を拡大して示している。プリント配線板110は、プリント配線基板、プリント回路板、プリント回路基板、回路基板、あるいはプリント基板などとも呼ばれ、半導体が実装される半導体実装基板、ビルドアップ基板、多層基板などを含む。プリント配線板110には、その一方の面(本例では上面)110aに、複数の電極112を含む電極パターン111が設けられている。典型的には、プリント配線板110には、マトリックス状あるいはアレイ状に配置された複数の電極112を含む少なくとも1つの電極パターン111が設けられている。そして、電極112と半導体などとの間の電気的な接続を得るために、プリント配線板110の複数の電極112のそれぞれに導電性ボールBを搭載することが求められている。
本例にて導電性ボールBを搭載するプリント配線板110には、図2および図3に示すように、複数の半導体チップ(半導体デバイス)をマトリックス状あるいはアレイ状に実装できるように設けられた複数の電極112を含む電極パターン111と、それらの電極112に関する配線(不図示)とがプリントあるいは他の方法により設けられている(形成されている)。それぞれの電極112に導電性ボールBの搭載を含む処理を行った後、このプリント配線板110に半導体チップを搭載してリフローすることにより、半導体チップと配線とが接続される。プリント配線板110は、その後、適当な数の半導体チップを含む基板に断裁することも可能である。したがって、このプリント配線板110には、個々の半導体チップの電極配置に対応するように電極112が配置された電極パターン111が複数設けられている。これら複数の電極パターン111の集合を1つの電極パターンと捉えても良い。
プリント配線板110に設けられている電極112は、例えば、ランド状(凸状)の電極(ランド)である(図4参照)。なお、プリント配線板110が多層基板などの場合、レジスト層が形成されており、レジスト層は、電極112に対応する部分がエッチングなどにより除去されている。したがって、このようなプリント配線板110では、電極部分が凹状となっている場合もある。
プリント配線板110の電極112の上に搭載される導電性ボールBは、電気的な接続を得るために機能するものであり、その直径は、例えば1mm以下、具体的には、10〜500μm程度である。このような導電性ボールBは、微小ボール(マイクロボール)と呼ばれることもある。導電性ボールBには、半田ボール(銀(Ag)や銅(Cu)などを含む、主成分が錫(Sn)からなるボール)、金あるいは銀などの金属製のボール、さらに、セラミックス製のボールあるいはプラスチック製のボールに導電性のメッキなどの処理が施されたものが含まれる。本例では、導電性ボールBとして、直径90μm程度の半田ボールが用いられている。
図1に示すボール搭載装置1は、ローダ・アンローダ装置2と、XYZθ支持テーブル(移動テーブル)3と、搬送ロボット4と、アライナ5と、矯正装置6と、フラックス塗布装置(フラックス印刷装置、スクリーン印刷装置)7と、第1および第2のカメラ8aおよび8bと、ボール充填装置9とを有している。矯正装置6、フラックス塗布装置7、カメラ8aおよび8b、およびボール充填装置9は、X方向に並んで配置されている。
ローダ・アンローダ装置2は、第1のパッケージ2aと第2のパッケージ2bとを有し、プリント配線板110をロード(供給)およびアンロード(収納)するための装置である。アライナ5は、プリント配線板110と支持テーブル3との粗位置合わせ(プリアライメント)を行うための装置である。矯正装置6は、プリント配線板110の反りを矯正するための装置である。フラックス塗布装置7は、プリント配線板110の複数の電極112に、フラックス塗布用マスク7aを介して、プリント配線板110と導電性ボールBとを結合させるための素材(フラックス)を塗布するための装置である。2つのカメラ8aおよび8bは、プリント配線板110に設けられた2つのアライメントマーク(不図示)をそれぞれ検出し、支持テーブル3に搭載されたプリント配線板110の支持テーブル3に対する詳細な位置を求めるためのものである。ボール充填装置9は、マスク90に設けられた複数の孔92のそれぞれに導電性ボールBを充填することにより、プリント配線板110の複数の電極112の上に、フラックスを介して、導電性ボールBを搭載(配置、配列)するための装置である。搬送ロボット4は、ローダ・アンローダ装置2の第1のパッケージ2aからプリント配線板110をアライナ5の上方に搬入し、アライナ5からプリント配線板110を支持テーブル3へ搬送し、支持テーブル3からプリント配線板110をローダ・アンローダ装置2の第2のパッケージ2bに搬出するためのものである。
支持テーブル3は、X軸テーブル、Y軸テーブル、Z軸テーブル、およびθテーブルを備えている。支持テーブル3は、減圧吸引などの方法によりプリント配線板110の反りを矯正した状態で、このプリント配線板110の裏面(下面)110bを、その上面(支持面、本例ではX−Y平面)21aの上に吸着支持する。本例では、支持テーブル3は、プリント配線板110を、その長手方向がY方向に沿うような姿勢で、吸着支持する。
そして、支持テーブル3は、このプリント配線板110を、矯正装置6、フラックス塗布装置7、カメラ8aおよび8b、およびボール充填装置9の間の任意の位置に移動させる。また、支持テーブル3は、プリント配線板110の位置(向き)を、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向およびθ方向に調整することができる。プリント配線板110を支持テーブル3に吸着支持する方法の一例は、減圧吸引であるが、プリント配線板110を支持テーブル3に吸着支持する方法は、減圧吸引に限定されるものではなく、静電チャックのようなものであってもよく、また、それらを併用することも可能である。
図4は、ボール搭載装置1に含まれるボール充填装置9の概略構成を部分的に拡大した断面図にて示している。図5は、ボール充填装置9にセットされる、本発明の第1の実施形態にかかるマスク90を、下方から見た様子を示している。図5において、二点鎖線は、マスク90をプリント配線板110に位置合わせした際の、プリント配線板110の縁(エッジ)113を示している。図6は、図5中の円VIで囲まれた領域を拡大して示している。
図1および図4に示すように、ボール充填装置9は、マスク90を保持するマスクホルダ11と、2つのボールディスペンサ12aおよび12bと、2つのボールディスペンサ12aおよび12bを支持する支持部材13と、支持部材13を介して2つのボールディスペンサ12aおよび12bをXおよびY方向へ移動させるためのディスペンサ移動機構14と、ディスペンサ移動機構14に搭載された第3のカメラ15とを備えている。
マスクホルダ11に取り付けられるマスク90は、プリント配線板110に設けられた複数の電極112のそれぞれに導電性ボールBを搭載するためのものである。マスク90は、図4ないし図6に示すように、複数の電極112と対応するように設けられた複数の孔(微小開口、アパーチャ、マイクロアパーチャ)92を有している。本例のマスク90は、直径が90μmの半田ボールBを配置するためのものであり、複数の孔92の各々の直径は90〜100μm程度となっている。また、ボールBを搭載するプリント配線板110は、複数の電極112をそれぞれ含む複数の電極パターン111が、2次元的にマトリックス状あるいはアレイ状に配置されている。
ボール搭載用マスク90と支持テーブル3に支持されたプリント配線板110とは、例えば、直接的に位置合わせすることができる。この例では、カメラ8aおよび8bによって、支持テーブル3に搭載されたプリント配線板110の2つのアライメントマークを検出することにより、支持テーブル3に搭載されたプリント配線板110の支持テーブル3に対する詳細な位置を求める。さらに、ディスペンサ移動機構14に搭載されたカメラ15によって、マスクパターン91の開口92と電極パターン111の電極112とを上方から見て、マスクパターン91と電極パターン111とを合致させる。これらの処理(工程)により、ボール搭載用マスク90と支持テーブル3に支持されたプリント配線板110とを詳細に位置合わせすることができ、マスクパターン91と電極パターン111とを精度良く対応させることができる。この方法に限らず、マスク90のアライメントマークの検出結果とプリント配線板110のアライメントマークの検出結果とを用いることにより、マスク90とプリント配線板110とを直接的に位置合わせしても良い。
ボール搭載用マスク90と支持テーブル3に支持されたプリント配線板110とは、間接的に位置合わせしても良い。例えば、ディスペンサ移動機構14に搭載されたカメラ15によって、支持テーブル3のアライメントマークとマスクのアライメントマークとを検出する。さらに、カメラ8aおよび8bにより得られたオフセット値(支持テーブル3に対するプリント配線板110のオフセット値)を反映させる。これらの処理(工程)により、ボール搭載用マスク90と支持テーブル3に支持されたプリント配線板110とを、支持テーブル3を介して間接的に位置合わせしても良い。
これらの方法により、ボール搭載用マスク90と支持テーブル3に支持されたプリント配線板110とを、直接的または間接的に位置合わせすることは、ボール搭載用マスク90のマスクパターン91と支持テーブル3に支持されたプリント配線板110の電極パターン111とを対応(対向、対面)させることを目的とするものである。このため、支持テーブル3は、プリント配線板110をX方向、Y方向およびθ方向に移動できる手段を備えている。
充填装置9では、2つのボールディスペンサ12aおよび12bによりマスク90の表面に複数の導電性ボールBが供給され、複数のマスクパターン91にそれぞれ含まれる複数の孔92に導電性ボールBが充填される。これにより、マスク90を介して、プリント配線板110の複数の電極パターン111にそれぞれ含まれる複数の電極112の上に導電性ボールBをそれぞれ搭載することができる。
さらに詳しくは、まず、このマスク90は、ある程度の張力(テンション)が与えられた状態で、マスク枠99に取り付けられている。マスク90は、例えば、強力な両面テープなどにより、マスク枠99に固定されている。マスク90は、マスク枠99を介して、ボール充填装置9に設けられたマスクホルダ11にセットされる。
図1に示すように、2つのボールディスペンサ12aおよび12bは、支持部材13に支持され、X軸テーブル14aおよび一対のY軸テーブル14bおよび14cを含むディスペンサ移動機構14により、マスク90の表面(上面)90aの2次元方向の任意の位置に移動する。また、図4に示すように、2つのボールディスペンサ12aおよび12bは、マスク90の表面90aに、2つの動区域M1およびM2を形成する。このため、独立した2つの導電性ボールBの集団Bgが、マスクホルダ11に保持されたマスク90の表面90aの異なる場所M1およびM2にそれぞれ保持される。このボール充填装置9では、2つのボールディスペンサ12aおよび12bを、動区域M1およびM2が独立または連動するように動かすことにより、マスク90の上から、複数の孔92のそれぞれに導電性ボールBを充填する。
2つのボールディスペンサ12aおよび12bは、実質的に同一の構成である。ボールディスペンサ12aおよび12bは、それぞれ、円盤状のスキージサポート16と、スキージサポート16の下面からマスク90の上面90aに向かって突き出たスキージ17とを備えている。スキージサポート16の中心は、マスク90に対して垂直方向に延びたシャフト18に繋がっている。スキージ17は、マスク90の上面90aに比較的柔らかく接し、このマスク90の上の導電性ボールBを掃き集めることができるものであれば良い。
2つボールディスペンサ12aおよび12bは、それぞれ、モータ(不図示)により、シャフト18を中心として、回転駆動される。2つボールディスペンサ12aおよび12bが回転することにより、導電性ボールBは、逸散しないように、動区域M1およびM2の周囲の領域から、動区域M1およびM2の内部に集められる。したがって、2つボールディスペンサ12aおよび12bにより形成される円形の動区域M1およびM2に、それぞれ、複数の導電性ボールBからなる集団Bgが保持される。ボールディスペンサ12aおよび12bの移動に伴い、ボールディスペンサ12aおよび12bに保持された導電性ボールBの集団Bgも移動する。そして、円形の動区域M1およびM2に保持された導電性ボールBは、マスク90の孔92に順次充填され、プリント配線板110の電極112の上にそれぞれ搭載される。
なお、本例では、2つのボールディスペンサを備えるボール充填装置9を例に説明しており、ボール充填装置9のマスクホルダ11にマスク90を予めセットしている。マスク90がセットされるボール充填装置は、ボールディスペンサの数が1つであっても、3つ以上のボール充填装置であっても良い。また、ボール充填装置が備えるボールディスペンサのタイプは、上記の回転型に限定されるものではなく、マスク90の複数の孔92にボールBを充填できるものであれば良い。例えば、マスク90の上面90aを往復動したり、振動しながら、ボールBを移動させて振り込むタイプのディスペンサ(スキージ)であっても良い。
近年、プリント配線板(プリント回路板)に設けられた複数の電極と半導体チップとを接続するために、プリント配線板に導電性ボール、特に、直径が1mm以下の微細な導電性ボールを搭載することが検討されている。プリント配線板に導電性ボールを搭載する1つの方法は、上記のマスクを用いたものである。複数の開口部(多孔)を含むマスクパターンを備えたマスクを用いる方法は、ウエハ上の電極に微細な導電性ボール、特に直径が1mm以下のボールを搭載する方法として注目されつつある途上である。したがって、プリント配線板上の電極に微細な導電性ボールを搭載する方法としては、さらに検討が必要とされている。
例えば、シリコンウエハ(シリコンウェーハ、半導体ウエハ)は固くてもろいため、加工時に容易に割れたり欠けたりする。それを防ぐため、切り出された円板の外周を面取りする処理が行われている(ベベリング)。このため、マスクをウエハに重ね合わせたときに、ウエハの縁がマスクに干渉し難い。これに対し、プリント配線板は、ベベリングは通常要求されないという相違がある。
プリント配線板110は、多数枚取りの基板を断裁して形成することがあり、このような場合には、プリント配線板110の縁113に、断裁時に生じるバリが残っていることがある。また、プリント配線板110は、その表面にめっき処理を施していることがあり、このような場合には、プリント配線板110の縁113に、めっきが異常析出していることがある。プリント配線板110にマスク90を介して微細な導電性ボールBを搭載する際、プリント配線板110の縁113のバリやめっきの異常析出物などの突起物がマスク90と干渉すると、プリント配線板110とマスク90との間の隙間の制御が難しくなり、プリント配線板110とマスク90との間に導電性ボールBが入り込み、迷いボールなどの不具合の要因となる可能性がある。
このため、本例のマスク90は、導電性ボールBが移動できるように上面90aは平坦な面であるが、下面(裏面)90bが加工されて厚さが変化しており、プリント配線板110の縁113にバリやめっきの異常析出物などによる突起物が存在していたとしても、この突起物がマスク90の下面90bに干渉し難いようになっている。したがって、このマスク90を用いることにより、プリント配線板110の縁113に存在するバリやめっきの異常析出物などの突起物に起因して、プリント配線板110とマスク90との間の隙間の制御が困難になることが抑制される。また、プリント配線板110の縁113におけるマスク90のプリント配線板110への追従性(なじみ性)、すなわち、プリント配線板110の縁113においてプリント配線板110に若干の歪みや傾きなどの変位があっても、その形状の変位にマスク90が追従して変形する性能が向上する。このため、マスク90に歪みが生じたり、マスク90とプリント配線板110との間(典型的には、プリント配線板110の縁113の近傍)に隙間が形成されることを抑制できる。
詳しくは、このマスク90は、マトリックス状あるいはアレイ状に配置された複数の孔92をそれぞれ含む複数のマスクパターン91と、複数のマスクパターン91をそれぞれ囲う、第1の厚さd1(図9参照)の方形の第1の領域101と、第1の領域101を囲い、マスク90の裏面90bが凹むことにより第1の領域101よりも薄くなった、第2の厚さd2(図9参照)の第2の領域102とを備えている。また、このマスク90は、複数の孔92がマトリックス状あるいはアレイ状に配置された領域(1つのマスクパターン91を含む領域、以下、パターン領域という)104を複数含んでいる。第2の領域102は、複数のパターン領域104を包括するように、それらパターン領域104の外周を形成する第1の領域101のさらに外側を囲っている。マスク90は、さらに、第2の領域102の外周を囲い、マスク90の裏面が突き出ることにより第2の領域102よりも厚くなった、第3の厚さd3(図9参照)の第3の領域103を備えている。
本例のマスク90の複数のパターン領域104は、それぞれ、マスク90の裏面90bが凹むことにより第1の領域101よりも薄くなった、第4の厚さd4の領域である。マスク90の裏面90bは、第1の領域101が、複数のパターン領域104をそれぞれ囲っているため、第1の領域101は格子状に突き出ている部分と、その外側で格子状に突き出ている部分を囲う枠状に突き出た部分とを備えている。第1の領域101の、枠状に突き出た部分の外側が第2の領域102となり、第1の領域101に対して凹んでいる。さらに、第2の領域102の外側の第3の領域103が突き出ているので、マスク90の裏面90bのうちの第2の領域102に対応する領域は、第1の領域101の外周を囲うような平面矩形状の溝部となっている。
本例のマスク90では、第1の領域101の厚さd1は、第3の領域103の厚さd3と等しい。複数のパターン領域104の厚さd4はそれぞれ等しく、さらに、第2の領域102の厚さd2と等しい。したがって、本例のマスク90は、厚さd1(すなわち厚さd3)の板に、厚さd2(すなわち厚さd4)のパターン領域104および第2の領域102が形成されており、これらの領域102および104は、板を同じ条件でエッチングすることにより、比較的簡単に形成することができる。逆に、このマスク90は、厚さd2(すなわち厚さd4)の板にアディティブ加工にて、同じ条件で金属を析出させるなどすることにより、厚さd1(すなわち厚さd3)の第1の領域101と第3の領域103を比較的簡単に形成することができる。このマスク90は、機械加工などの他の方法により製造することも可能である。本例のマスク90は、ベースとなる金属板に、ニッケルまたはニッケル合金を、電鋳(electroforming)または無電解メッキすることにより形成されている。
このマスク90では、マスク90のマスクパターン91とプリント配線板110の電極パターン111とが対応するように、マスク90とプリント配線板110とを重ねたとき(位置合わせしたとき)に、マスク90の第1の領域101の裏面がプリント配線板110の上面110aの電極112が形成されていない領域と接触するようになっている。したがって、第1の領域101の厚さd1を利用して、パターン領域104の裏面と電極112との間のギャップを所定の値に維持できる。このため、プリント配線板110とマスク90との間に導電性ボールBが入り込んで迷いボールBとなるおそれを低減できる。また、第1の領域101は、マスク90の裏面90bからリブのように突き出ているので、マスク90の強度を良好に保つことができる。
一方、マスク90とプリント配線板110とを重ねたときに、マスク90の第1の領域101の裏面がプリント配線板110に接しないようにすることも有効である。すなわち、マスク90の裏面90bとプリント配線板110との間に、所定の隙間が設けられるようにしても良い。プリント配線板110の表面に形成された配線とマスク90の裏面90bとを接触させずに導電性ボールBを搭載できる。
図7は、支持テーブル3の一例であって、上側から見た図にて示している。図8は、支持テーブル3に支持されたプリント配線板110にマスク90をセットした状態の一例を示している。図9は、マスク90の第1の領域101と第2の領域102の境界E1の近傍を拡大して示している。
支持テーブル3は、基板(プリント配線板)110の裏面110bを吸着支持するための支持面21aを有する支持台21と、支持面21aを囲み、支持面21aに対し突き出し、プリント配線板110を囲むように配置された枠状(フレーム状)のガイド部材(プリント配線板110をガイドする部材、基板ガイド部材)22と、基板ガイド部材22の上面(上端面)22aを囲み、突没可能に設けられた枠状(フレーム状)のマスク支持部材23とを備えている。マスク支持部材23の上面(上端面)23aは、外形がほぼ正方形であって、マスク90の第3の領域103の一部と接して、プリント配線板110の外側(基板ガイド部材22の外側)でマスク90を支持する。
支持テーブル3は、さらに、支持台21を上下に移動できるように支持台21の縁部に沿って略等間隔に設けられた複数の第1のアクチュエータ(図8では2つのみ図示)24と、マスク支持部材23を上下に移動できるようにマスク支持部材23の四隅に配置された4つの第2のアクチュエータ(図8では2つのみ図示)25とを備えている。これらのアクチュエータ24および25は、それぞれが1つまたは複数のモータにより駆動されるようになっており、連動して、あるいは独立に動かすことができる。したがって、この支持テーブル3は、第1のアクチュエータ24および/または第2のアクチュエータ25により、マスク支持部材23の上面23aを、支持台21の支持面21aに対して、相対的に上下に移動させ、マスク90とプリント配線板110の表面110aとの間隔を相対的に調整できる。
基板ガイド部材22は、その上面(上端面)22aが支持面21aに対し上方へ突き出るように、支持台21の側壁にねじ止めされている。支持台21と基板ガイド部材22とにより、プリント配線板110を搭載する空間が形成されるため、支持テーブル3にプリント配線板110を搭載する際に、プリント配線板110をある程度決まった位置に配置(搭載、ガイド)することができる。
支持台21の支持面21aは、基板ガイド部材22に囲まれ、プリント配線板110とほぼ同じ大きさまたは若干これよりも大きく形成されている。支持面21aは、減圧吸引によりプリント配線板110の反りを矯正した状態で、このプリント配線板110の裏面110bを、その上面(支持面)21aの上に吸着支持できるようになっている。このため、支持台21には、支持面21aに露出するように、プリント配線板110を吸着によって支持するための複数の吸着孔26が設けられている。支持台21は、プリント配線板110を吸引支持しながら、第1のアクチュエータ24により、マスク支持部材23の内側(枠内)において、上下に移動する。支持テーブル3は、さらに、プリント配線板110を支持面21aに対して着脱するために、支持面21aに対して突没する4つのピン(図8では2つのみ図示)27を備えている。図7に示されている、支持面21aに設けられた4つの孔28は、これらのピン27を支持面21aから突出させるための孔である。
基板ガイド部材22は、支持台21の側壁にねじ止めされており、基板ガイド部材22の上面22aと支持台21の支持面21aとの間の段差(高さ)Hが調整できるようになっている。段差Hは、プリント配線板110の厚さdを考慮して決定される。本例では、段差Hが、プリント配線板110の厚さdよりも若干小さくなるように調整されている。したがって、プリント配線板110が支持台21に設置されると、プリント配線板110の表面110aは基板ガイド部材22の上面22aよりも若干突き出た状態になる。段差Hは、ボールBの搭載対象となるプリント配線板110が変わり、プリント配線板110の厚さdが変化したときに、厚さdにあわせて変更できる。
充填装置9においては、プリント配線板110が支持台21に支持された状態で、マスク90のマスクパターン91とプリント配線板110の電極パターン111とが対応するように、マスク90をプリント配線板110に重ねることができる。このとき、マスク90の第1の領域101と第2の領域102との境界E1がプリント配線板110の縁113よりも内側に位置し、第2の領域102がプリント配線板110の縁113よりも外側に広がるようにマスク90の第2の領域102は形成されている。マスク90とプリント配線板110とを位置合わせすると、裏面が凹んだ第2の領域102は、プリント配線板110の縁113およびその近傍を覆う。
本例のマスク90は、プリント配線板110の縁113にバリやめっきの異常析出物などの突起物があったとしても、この突起物は第2の領域102の裏側(下側)に形成された空間(マスク90の第2の領域102の裏面とプリント配線板110の上面110aとの間)G2に入り、逃がすことができる。このため、プリント配線板110の縁113のバリやめっきの異常析出物などの突起物がマスク90の下面90bと接触したり、干渉したりすることがなく、プリント配線板110とマスク90との間の隙間の制御に影響を与えることを防止できる。
すなわち、プリント配線板110に設けられた電極パターン111に含まれる複数の電極112のそれぞれに導電性ボールBを搭載する際に、このマスク90を用いると、プリント配線板110の縁113に存在するバリやめっきの異常析出物などの突起物に起因し、プリント配線板110とマスク90との間の隙間(パターン領域104の隙間、マスク90のパターン領域104の裏面とプリント配線板110の上面110aとの間)G4が大きくなりすぎてプリント配線板110とマスク90との間に導電性ボールBが入り込んで迷いボールBとなるような不具合を未然に防止できる。したがって、プリント配線板110のエッジ113の部分の影響を抑制でき、プリント配線板110に設けられた電極パターン111に含まれる複数の電極112のそれぞれに導電性ボールBを良好に搭載することができる。
また、マスク90をプリント配線板110と重ねたときに、マスクパターン91が設けられている領域(パターン領域104)は、電極パターン111が設けられている領域(半導体チップとなる領域)と対応する。このため、マスク90の裏面90bのうちのパターン領域104と対応する領域(パターン領域104の裏面)がプリント配線板110に接触すると、電極112に塗布されているフラックスが付着するおそれがある。このマスク90では、パターン領域104にフラックスが付着し難いように、パターン領域104の裏面が第1の領域101の裏面よりも凹んでいる。マスク90の裏面90bのうちのパターン領域104に対応する領域は、平面矩形状の半導体チップとなる部分(領域)と対応する大きさの平面矩形状の凹部となっているため、マスク90をプリント配線板110と重ねたときに、パターン領域104の下側に形成された空間(マスク90のパターン領域104の裏面とプリント配線板110の上面110aとの間)G4にフラックスを逃がすことができる。
本例のマスク90は、マスク90の表面90aは、ボールBが移動しやすいように平面となり、裏面90bは出入り(上下、凹凸、ランドおよびグルーブ)があり、マスク90によりボールを搭載する対象物であるプリント配線板110の外形(外周)形状が、第2の領域102に関連して反映されているものである。なお、第1の領域101の厚さd1と第3の領域103の厚さd3は、必ずしも等しくなくても良い。また、パターン領域104の厚さd4と第2の領域102の厚さd2は、必ずしも等しくなくても良い。パターン領域104の厚さd4は、マスク90をプリント配線板110と重ねたときに、パターン領域104の裏面とプリント配線板110の表面との間にプリント配線板110の電極112に塗布されたフラックスが付着しない程度の隙間G4ができることが望ましい。さらに、その隙間G4とプリント配線板110との間にボールBが流通しないものであることが望ましい。第2の領域102を設けることにより、そのような要求に合致する隙間を精度良く設けることができる。
例えば、第2の領域102の厚さd2をパターン領域104の厚さd4よりも厚くした場合、マスク90の強度をより高めることができる点で好ましい。第2の領域102の厚さd2をパターン領域104の厚さd4よりも薄くした場合、第2の領域102をやわらかく、フレキシビリティが高い状態とすることができる点で好ましい。第3の領域103を設けることにより、マスク90の強度をより高めることができるが、第3の領域103は無くても良い。
上記の例では、基板ガイド部材22の上面22aが、プリント配線板110の表面より下になるように基板ガイド部材22が支持台21にセットされている。さらに、図9に示すように、マスク90の第1の領域101がプリント配線板110の上面110aと接するように、マスク90をプリント配線板110に重ねると、第2の領域102と第3の領域103との境界E2が基板ガイド部材22の上面22aの上方に位置する。したがって、マスク90の第3の領域103の裏面と基板ガイド部材22の上面22aとの間には、隙間(ギャップ)G3が設けられる。マスク90の第3の領域103の裏面と基板ガイド部材22の上面22aとの隙間G3は、例えば、10〜50μm程度とすることができる。この例では、マスク90の裏側が基板ガイド部材22と接しないようにすることにより、基板ガイド部材22の高さがパターン領域104のギャップG4に影響を与えないようにしている。マスク90の裏面が基板ガイド部材22の上面22aと接しないようにするためには、マスクの裏側が凹んだ第2の領域102を基板ガイド部材22の外側まで延設しても良い。この例では、第3の領域103を基板ガイド部材22の上に延ばして、マスクの強度が低下し易い第2の領域102をできるだけ狭めるようにしている。
図10に、ボール搭載装置1における、プリント配線板110の製造方法(製造過程)の概要をフローチャートにより示している。
ステップ201において、アライナ5などを介してプリント配線板110を支持テーブル3に搭載し、プリント配線板110の裏面110bを支持テーブル3により吸着支持する。ステップ202において、支持テーブル3をフラックス塗布装置7の下に移動させる。フラックス塗布装置7においては、予め塗布装置7にセットされた塗布用のマスク7aと支持テーブル3のプリント配線板110とを位置合わせし、マスク7aを介してプリント配線板110の複数の電極112の上にフラックスを塗布する。
ステップ203において、フラックス塗布装置7でフラックスが塗布されたプリント配線板110を搭載した支持テーブル3をボール充填装置9の下へ移動させる。支持テーブル3をX方向、Y方向および/またはθ方向に動かして、マスク90とプリント配線板110とを位置合わせする。位置合わせの方法の1つは、マスクパターン91の開口92と電極パターン111の電極112とを用いて直接的に位置合わせすることである。詳しくは、アライナ5によって、プリント配線板110と支持テーブル3との粗位置合わせ(プリアライメント)を行い、カメラ8aおよび8bによって、プリント配線板110のアライメントマークを検出することにより、支持テーブル3に対するプリント配線板110の位置決めを行う。そして、充填装置9のカメラ15によって、所定の開口92を介して、これに対応する所定の電極112を検出することにより、マスク90とプリント配線板110との位置合わせを行う。
ステップ203において、マスク90のマスクパターン91とプリント配線板110の電極パターン111とが対応するように位置合わせを行うと、プリント配線板110のエッジ(縁)113がマスク90の第2の領域102の下になり、エッジ113の部分のバリなどは第2の領域102の下のギャップG2に入る。このため、プリント配線板110のエッジ113にバリなどの突起があっても、パターン領域104の下側のギャップG4は予め設定した状態に維持できる。
また、このとき、マスク90の第3の領域103の裏面と基板ガイド部材22の上面22aとの間には、隙間G3が設けられる。このため、マスク90が基板ガイド部材22に接することがなく、この点でも、パターン領域104の下側のギャップG4は予め設定した状態に維持できる。
ステップ204において、マスク90の表面90aに複数の導電性ボールBを供給し、マスクパターン91に含まれる複数の孔92に導電性ボールBを充填する。マスク90の上面は平らなので導電性ボールBはディスペンサにしたがってマスク90の上を移動して、マスク90の孔に充填される。パターン領域104の下側のギャップG4は規定の状態に維持されるので、迷いボールの発生は未然に防止でき、図11に示すように、マスク90を介して、プリント配線板110の複数の電極112のそれぞれに導電性ボールBが搭載される。
図12に、上記の例と異なり、マスク90の裏面が基板ガイド部材22の上面22aに接するように充填装置9がセットされた状態を示している。この例では、基板ガイド部材22の上面22aと支持台21の支持面21aとの間の段差Hが、プリント配線板110の厚さdと等しくなるように、基板ガイド部材22が支持台21にセットされている。したがって、上記のステップ203において、プリント配線板110と、マスク90とを位置合わせすると、基板ガイド部材22の上面22aはプリント配線板110の上面110aと高さが一致する。第2の領域102と第3の領域103との境界E2が基板ガイド部材22の上面22aに位置し、マスク90の第3の領域103の裏面の一部が接触部分103cとなり、基板ガイド部材22の上面22aと接する。接触部分103cが基準となり、第3の領域103の裏面の高さ方向の位置を、基板ガイド部材22の上面22aにより制御し、マスク90の支持および/または高さ調整を行える。したがって、基板ガイド部材22により、位置合わせ(重ねる)したときのマスク90とプリント配線板110との高さ関係を積極的に制御できる。パターン領域104のギャップG4をより精度良く、また、積極的に制御するための一例として挙げることができる。
さらに、基板ガイド部材22の上面22aと支持台21の支持面21aとの間の段差Hを、プリント配線板110の厚さdよりも大きくしても良い。この場合、上記のステップ201においては、プリント配線板110を支持テーブル3に吸着支持させると、基板ガイド部材22の上面22aは、プリント配線板110の上面110aより突き出た状態となる。この状態で基板ガイド部材22の上面22aによりマスク90を支持し、マスク90の裏面90bが、第1の領域101の裏面も含めてプリント配線板110の上面110aに接しないようにしても良い。
以上のように、本例のマスク90によれば、マスク90のマスクパターン91とプリント配線板110の電極パターン111とを対応させたときに、第1の領域101よりも薄くなった第2の領域102の裏面が、少なくともプリント配線板110の縁113に対峙する。このため、プリント配線板110の縁113にバリやめっきの異常析出物などの突起物が存在していたとしても、この突起物は、薄くなっている第2の領域102の下側に逃げるため、マスク90の下面90bと接触(干渉)し難い。
したがって、このマスク90を用いてプリント配線板110に導電性ボールBを搭載する際に、プリント配線板110の縁113に存在するバリやめっきの異常析出物などの突起物が、プリント配線板110とマスク90との間の隙間の制御に影響を与え難い。このため、プリント配線板110とマスク90との間に導電性ボールBが入り込んで迷いボールBとなることが無いあるいは少なく、プリント配線板110に設けられた電極パターン111に含まれる複数の電極112のそれぞれに導電性ボールBを良好に搭載することができる。
上記第1の実施形態のマスク90は、上述のように、例えば、直径90μmの導電性ボールBを搭載する際に好適に用いられるものであり、この場合、第1の領域101の厚さd1の一例は、100μmである。
ところで、マスクの剛性に最も寄与するのは、全体に対して大きな面積割合を有する、第1の領域(マスクパターン91を囲む領域、パターン領域104を囲む領域)101である。第1の領域101の厚さd1は、一般に、搭載する導電性ボールBの直径が小さくなればなるほど薄くなるため、搭載する導電性ボールBの直径が小さくなればなるほどマスクの強度(マスクの剛性)は低下する。
本願発明者らの実験では、マスクの厚さ(第1の領域101の厚さd1)が100μm程度の場合(第1の実施形態の場合)には、比較的良好な剛性を得ることができるが、マスクの厚さ(第1の領域101の厚さd1)が90μm以下となると、マスクの剛性が急激に低下することがわかった。例えば、第1の領域101の厚さd1が80μmのマスクの剛性は、第1の領域101の厚さd1が100μmのマスクの剛性の大略半分となる。マスクの剛性が小さくなると、マスクが波打つようになり、マスクの平坦度が低下する。また、マスクの厚さ(第1の領域101の厚さd1)が薄くなると、マスクに均一な張力を持たせてマスク枠99に固定することが難しくなる。マスクの平坦度が低下したり、マスクをマスク枠に良好に取り付けられない(マスクに歪みが生じた状態でマスク枠に取り付けられる)と、迷いボール発生の原因となり、導電性ボールBを基板110に良好に搭載することが難しくなる。しかしながら、第1の領域101の厚さd1は、ボール径に依存しており、マスクの剛性を高めるためにその厚さd1を自由に変更することはできない。
本願発明者らは、第3の領域103の厚さd3を厚くし、剛性の比較的小さい領域の面積を小さくすることにより、マスク全体としての剛性を高めることができることを見出した。すなわち、上記第1の実施形態のようなマスク90は、第3の領域103の厚さd3が、第1の領域101の厚さd1と同じであるため、搭載する導電性ボールBの直径が小さくなると、第1の領域101だけでなく、第3の領域103の剛性も小さくなる。つまり、剛性の比較的小さい領域の面積が大きくなり、場合によってはマスク全体の剛性が低下する。第1の領域101の厚さd1は、基本的には、導電性ボールBの直径によって決まってしまうため、導電性ボールBの直径には依存しない第3の領域103の厚さd3を厚くすることにより、剛性の比較的小さい領域の面積が小さくなる。このため、マスク全体としての剛性を高めることができる。
図13に、第1ないし第4の領域の厚さ、対応する導電性ボールの直径、およびマスク枠に取り付ける際にマスクに発生する歪みについての評価結果を纏めて示している。評価(特性評価)は、マスクをマスク枠に取り付けた後に行った。図13中の評価の基準は、以下の通りである。
A 歪みは発生しない
B 歪みは殆ど発生しない
C 取り付け方により歪みが発生
D 歪みが発生
E 大きな歪みが発生
第1の領域101の厚さd1が100μmのときは、第1の領域101の厚さd1と第3の領域103の厚さd3とが等しくても、マスクをマスク枠に取り付けるときに、マスクに歪みが殆ど生じなかった(試料番号1の結果を参照、評価B)。
しかしながら、第1の領域101の厚さd1が90μmになると、第1の領域101の厚さd1と第3の領域103の厚さd3とが等しい場合、取り付け方によっては、歪みが発生するようになることがわかった(試料番号2の結果を参照、評価C)。さらに、第1の領域101の厚さd1が90μm未満になると、第1の領域101の厚さd1と第3の領域103の厚さd3とが等しい場合に、歪みが発生することがわかった(試料番号5、9、11、13および15の結果を参照、評価D〜E)。
これに対し、第1の領域101の厚さd1が90μm未満であっても、第3の領域103の厚さd3を第1の領域101の厚さd1よりも厚くすることにより、歪みの発生を抑制できることがわかった(試料番号6〜8、10、12、14、16の結果を参照、評価をA〜C)。また、第1の領域101の厚さd1が90μmの場合も、第3の領域103の厚さd3を第1の領域101の厚さd1よりも厚くすることにより、歪みの発生をさらに抑制できることがわかった(試料番号3および4の結果を参照、評価A〜B)。
上記評価結果からもわかるように、第3の領域103の厚さd3が100μm以上であれば、マスクが波打つようなことがなく(へなへなするようなことがなく)、取り付け時に発生する歪みは、殆ど問題にはならない。反対に、第1の領域101の厚さd1および第3の領域103の厚さd3がともに80μm以下となると、マスクが波打つようになり(へなへなするようになり)、取り付け時に比較的大きな歪みが発生し易くなる。特に、第1の領域101の厚さd1および第3の領域103の厚さd3がともに70μm以下となると、これらの度合はさらに大きくなる。
したがって、マスクの強度の点から、第1の領域101の厚さd1および第3の領域103の厚さd3は、100μm以上であることが好ましい。また、第1の領域101の厚さd1が、100μm未満であっても、第3の領域103の厚さd3を、厚さd1よりも厚くすることにより、歪みの発生をある程度回避できる。すなわち、第3の領域103の厚さd3は、少なくとも第1の領域101の厚さd1であることが好ましい。特に、第1の領域101の厚さd1が90μm以下の場合は、厚さd3は、厚さd1よりも少なくとも10μmは厚いことがさらに好ましい。さらに好ましくは、第3の領域103の厚さd3は100μm以上である。第3の領域103において厚さd3の部分(領域)は、第2の領域102の外側のマスクすべてをカバーしなくても良い。たとえば、第3の領域103に、リブ、桟あるいは梁を構成するように厚い部分を設けても良く、段階的に厚い部分を設けても良い。
第3の領域103の厚さd3を厚くすることによりマスク全体の歪みの発生を抑制できる理由としては、第3の領域103(マスクの外周部(外延部))の剛性を高めることにより、第1の領域101(マスクの中心部(中央部))も波打ち難くなることが考えられる。反対に、第3の領域103(マスクの外周部(外延部))の剛性が低いと、第1の領域101(マスクの中心部(中央部))まで歪みが発生し易くなると考えられる。
なお、第2の領域102の裏面の溝は、基板の縁のバリを逃がすことを目的としたものであり、パターン領域104の裏面の凹みは、フラックスを逃がすことを目的としたものである。したがって、上記の評価においては、試料として、第2の領域の厚さd2とパターン領域104の厚さd4とが等しいマスクを用いたが、必ずしも、第2の領域の厚さd2とパターン領域104の厚さd4とは等しくなくてもよい。
また、このようなマスク(試料として用いたようなマスク)は、典型的には、上述のように、ニッケルまたはニッケル合金の電鋳や無電解メッキなどにより形成することができる。組成や電鋳条件(メッキ条件)などにより、形成されるマスクの強度は多少異なるが、メンテナンスなどにおいてマスクをハンドリングするときにマスクが外力により容易に破損されないことを考慮すると、マスクの厚さ(第1の領域101の厚さd1)は20μm程度(対応する導電性ボールBの直径は15μm程度)以上であることが好ましく、厚さd1は、概ね30μm以上であることがさらに好ましい。マスクの厚さがそれ以下であると、現状では、大変に慎重なハンドリングが要求される。一方、厚さ(第1の領域101の厚さd1も含め)が1mm程度あるいはそれ以上のマスクであっても、適当な製造方法により製造できる。半導体実装技術において、ボール径が500μm前後以上ものは、他の技術においてカバーされうる。したがって、上記のようなマスクを用いたボール振込方法は、ボール径が500μm前後以下において有用である。更に、ボール径が100μm以下で特段に有効である。図13に示したように、ボール径が100μm〜35μmのアプリケーションにおける顕著な効果が確認されており、ボール径が10μm程度までのアプリケーションにおける顕著な効果は十分に推定され得る。
図14は、本発明の異なる実施形態(第2の実施形態)にかかるマスクを示している。図14では、第2の実施形態のマスクと、支持テーブルに支持されたプリント配線板とが位置合わせされた状態を示し、さらに、マスクの第1の領域と第2の領域との境界の近傍を断面(端面)図により拡大して示している。
この第2の実施形態におけるマスク190は、第3の領域103の厚さd3が第1の領域101の厚さd1よりも厚い。また、このマスク190では、さらに、第2の領域102の幅を、第1の実施形態のマスク90よりも大きくしている。より具体的には、第1の実施形態では、第2の領域102と第3の領域103との境界E2が基板ガイド部材22の上面22aの上または上方に位置するように(第2の領域102と第3の領域103との境界E2が基板ガイド部材22の上面22aと対応するように)している。しかしながら、本実施形態では、第2の領域102と第3の領域103との境界E2が基板ガイド部材22を越えた位置となるように(第2の領域102と第3の領域103との境界E2が基板ガイド部材22よりも外側と対応するように)、第2の領域102の幅を広くしている。
本例のマスク190によれば、第3の領域103の厚さd3を第1の領域101の厚さd1よりも厚くしているため、マスクの歪みを抑制できる。また、プリント配線板のような基板110は、誤差が大きく、1辺の長さが数mm程度変動することがある。本例のマスク190は、第2の領域102の幅が広いため、個々の基板110の間で1辺の長さに数mm程度の相違があっても、基板110の縁113を第2の領域102と対向させ、バリやめっきの異常析出物などの突起物を、第2の領域102の裏側(下側)に形成された空間(マスク190の第2の領域102の裏面とプリント配線板110の上面110aとの間)G2に逃がすことができる。
本例のマスク190を用いる場合、図14に示すように、第2の領域102の裏面と基板ガイド部材22の上面22aとが接する状態で、基板110とマスク190とを位置合わせするとよい。すなわち、第2の領域102が、基板ガイド部材22の上面22aと接する接触部分102cを備えていることが望ましい。比較的剛性の小さい第2の領域102を接触部分102cにより基板ガイド部材22で支持することができるため、第2の領域102が曲がって、マスク190が撓むといったことを抑制できる。あるいは、接触部分102cを基準として、第2の領域102の裏面と基板ガイド部材22の上面22aとの間に隙間が設けられるように、基板110とマスク190との高さ方向の位置を含めて位置合わせしてもよい。
図15は、本発明のさらに異なる実施形態(第3の実施形態)にかかるマスクを示している。図15では、第3の実施形態のマスクと、支持テーブルに支持されたプリント配線板とが位置合わせされた状態を示し、さらに、マスクの第1の領域と第2の領域との境界の近傍を断面(端面)図により拡大して示している。
第3の実施形態のマスク290においても、第3の領域103の一部を、第1の領域101の厚さd1よりも厚くしている。具体的には、第3の領域103は、第2の領域102の外側であって、厚さd3aが第1の領域101の厚さd1と等しい内側領域103aと、この内側領域103aの外側であって、厚さd3bが第1の領域101の厚さd1よりも厚い外側領域103bとを有している。
また、本実施形態のマスク290では、第2の領域102と第3の領域103の内側領域103aとの境界E2aが基板ガイド部材22の上面22aの上または上方に位置するように(第2の領域102と第3の領域103の内側領域103aとの境界E2aが基板ガイド部材22の上面22aと対応するように)、内側領域103aを形成している。さらに、本実施形態では、第3の領域103の内側領域103aと外側領域103bとの境界E2bが基板ガイド部材22を越えた位置となるように(第3の領域103の内側領域103aと外側領域103bとの境界E2bが基板ガイド部材22よりも外側と対応するように)、内側領域103aと外側領域103bとを形成している。
上述のように、マスクの外周部(外延部)の剛性を高めることにより、マスクの中心部(中央部)の歪みを抑制できる。第3の領域103全域の厚さを厚くしてもよいが、第3の領域103の外側領域103bの厚さd3bを第1の領域101の厚さd1よりも厚くすることによっても、マスクの歪みを抑制できる。
本例のマスク290を用いる場合、図15に示すように、第3の領域103の内側領域103aの裏面の一部を接触部分103cとして、接触部分103cと基板ガイド部材22の上面22aとが接する状態で、基板110とマスク290とを位置合わせするとよい。第3の領域103の内側領域103aの裏面の高さ方向の位置を、接触部分103cを介して基板ガイド部材22の上面22aにより制御し、マスク290の支持および/または高さ調整を行うことができる。あるいは、第3の領域103の内側領域103aの裏面と基板ガイド部材22の上面22aとの間に隙間が設けられるように、基板110とマスク290とを位置合わせしてもよい。マスク290(第3の領域103の内側領域103a)と基板ガイド部材22との干渉を防止でき、基板ガイド部材22がマスク290の高さ調整の障害となることを防止できる。
図16は、本発明の第4の実施形態にかかるマスクを示している。図16において、リング状の二点鎖線は、マスク390を基板310に位置合わせした際の、基板310の縁(エッジ)113の位置を示している。図16では、第4の実施形態のマスク390と、支持テーブルに支持された基板とが位置合わせされた状態を示している。さらに、図17に、マスク390の第1の領域と第2の領域との境界の近傍を断面(端面)図により拡大して示している。
本例では、基板310として、円形状の半導体ウエハを用いている。半導体ウエハ310もまた、マトリックス状あるいはアレイ状に配置された複数の電極112を含む少なくとも1つの電極パターン111が設けられている。そして、電極112と半導体などとの間の電気的な接続を得るために、半導体ウエハ310の複数の電極112のそれぞれに導電性ボールBを搭載することが求められている。
この基板310に導電性ボールBを搭載するために用いられるマスク390は、マトリックス状あるいはアレイ状に配置された複数の孔92をそれぞれ含む複数のマスクパターン91と、複数のマスクパターン91をそれぞれ囲う、第1の厚さd1の第1の領域101と、第1の領域101を囲い、マスク390の裏面90bが凹むことにより第1の領域101よりも薄くなった、第2の厚さd2の第2の領域102とを備えている。
また、このマスク390は、複数の孔92がマトリックス状あるいはアレイ状に配置された領域(パターン領域)104を複数含んでいる。第2の領域102は、複数のパターン領域104を包括するように、それらパターン領域104の外周を形成する第1の領域101のさらに外側を囲っている。マスク390は、さらに、第2の領域102の外周を囲い、マスク390の裏面が突き出ることにより第2の領域102よりも厚くなった、第3の厚さd3の第3の領域103を備えている。第1の領域101は、基板310の形状に対応して円形であり、第2の領域102は、円環状(ドーナツ状)の溝となっている。また、第3の領域103の厚さd3と第1の領域101の厚さd1は等しくてもよく、第3の領域103の厚さd3あるいは、第3の領域103の少なくとも一部の厚さが第1の領域101の厚さd1よりも大きくてもよい。
なお、半導体ウエハ310にマスク390を介して導電性ボールBを搭載する場合、支持テーブル3にガイド部材22を設けてもよい。典型的には、基板が半導体ウエハ310である場合、支持テーブル3にガイド部材22を設けていない。また、図17に示すように、支持台21の周縁150は、凹状となっている。したがって、支持テーブル3に支持された基板(半導体ウエハ)310と、マスク390とを位置合わせしたときに、基板310の縁113は、上面(上端)および下面(上面)ともが、マスク390にも支持台21にも接していない状態となっている。
さらに、図17に示すように、第3の領域103は、突没可能に設けられた枠状(フレーム状)のマスク支持部材23に支持される。第3の領域103は省略可能であり、この場合には、第2の領域102の一部がマスク支持部材23に支持される。なお、図13に基づき説明したように、基板310が半導体ウエハである場合も、第3の領域103を設けることが望ましく、また、第3の領域103の厚さd3は、第1の領域101の厚さd1よりも厚いことが望ましい。さらに、第3の領域103の厚さd3は、第1の領域101の厚さd1よりも少なくとも10μm程度大きいことが望ましい。さらには、第3の領域103の厚さd3は90μmより大きいことが望ましい。さらに、第3の領域103の厚さd3は100μmより大きいことがいっそう望ましい。
第2の領域102の効果は、搭載するボールの直径が小さくなるほど大きい。ボールの直径が200μmを越える場合、ボール搭載ミスの発生率は、第2の領域102が無いマスクを用いたケースと比べて大差がない。しかしながら、基板に搭載するボールの直径が200μm以下であると、第2の領域102が有るマスク390を用いることにより、第2の領域102が無いマスク(溝なしマスク)を用いた場合と比べて、ボール搭載ミスの発生率が小さくなる。
例えば、ボールの直径が150μmである場合、ボール搭載ミスの発生率は、マスク390を用いることにより、溝なしマスクを用いた場合に対して大略4/5と小さくなる。ボールの直径が100μmである場合、ボール搭載ミスの発生率は、マスク390を用いることにより、溝なしマスクを用いた場合に対して大略1/2と小さくなる。ボールの直径が75μmである場合、ボール搭載ミスの発生率は、マスク390を用いることにより、溝なしマスクを用いた場合に対して大略1/4と小さくなる。ボールの直径が50μmである場合、マスク390を用いることにより、溝なしマスクを用いた場合に対してボール搭載ミスの発生率は、大略1/10と小さくなる。
これは、半導体ウエハ310の縁113におけるマスク390の追従性(なじみ性)が向上するためであると考えられる。すなわち、基板310の縁113における形状の変化あるいは変位(例えば、微小な基板の歪み、変形など)に対して、マスク390が追従して変化する性能が向上すると考えられる。また、マスク390と基板310とを位置合わせしたときに、マスク390の基板310と重なる部分の端に微小な歪みや変形が残存することも抑制できると考えられる。したがって、マスク390を用いることにより、マスク390と半導体ウエハ310との間(典型的には、半導体ウエハ310の縁113の近傍)に隙間が形成されることを抑制できる。
したがって、上述した第2の領域102を含むマスク90、190、290および390は、プリント配線板に導電性ボールBを搭載する場合だけでなく、半導体ウエハに導電性ボールBを搭載する場合にも好適であり、電極パターン111に含まれる複数の電極112のそれぞれに導電性ボールBを良好に搭載することができる。
なお、マスクは、パターン領域104を囲う第1の領域101の外側全体が第2の領域102であっても良い。第2の領域102を囲い、このマスクの裏面90bが突き出ることにより第2の領域102よりも厚くなった第3の領域103を設けることにより、マスクの強度をより高めることができる。さらに、第2の領域102の裏面の形状は、上記の例のように階段状に凹んでいるものに限られない。第2の領域102と第1の領域101および第3の領域103との境界部分は、斜面でも良くあるいは湾曲した面であっても良く、あるいは斜面、曲面、垂直な面などの複数の形状の面が組み合わされていても良い。
また、上記の例に示した、基板の形状、電極パターン、マスクに設けられたマスクパターンは例示であり、これらに限定されるものではない。基板は、外周形状が長方形に限らず正方形または円形であっても良く、さらに、他の多角形であっても良い。プリント配線板は、典型的には長方形または正方形といった多角形であり、半導体ウエハは、典型的には円形である。また、これらの基板に設けられた電極パターンは、マトリックス状に繰り返されるものである必要はない。さらに、マスクに導電性ボールを充填する方法は、回転型のディスペンサに限られないことは、上述したとおりである。本発明のマスクが用いられる装置は、上述の塗布装置およびボール充填装置を備えたボール搭載装置に限定されるものではなく、他の構成、例えば、塗布装置を含まないボール搭載装置、リペア装置あるいはリフローまで含んだボール搭載装置などであっても良い。本発明の基板の製造方法は、上述のボール搭載装置に限らず、本発明に含まれるマスクを用いた、あるいは用いる他のボール搭載装置あるいはボール充填装置において適用される。
ボール搭載装置の一例の概略構成を示す平面図。 プリント配線板の一例を示す平面図。 図2中の円IIIで囲まれた領域を拡大して示す図。 図1のボール搭載装置が備えるボール充填装置の概略構成を拡大して示す図。 本発明の第1の実施形態にかかるマスクを下側から見た図。 図5中の円VIで囲まれた領域を拡大して示す図。 支持テーブルの一例を上側から見た図。 支持テーブルに支持されたプリント配線板にマスクをセットした状態の一例を示す図。 図8において、マスクの第1の領域と第2の領域の境界の近傍を拡大して示す図。 プリント配線板の製造方法の一例を説明するためのフローチャート。 図9において、マスクの孔に導電性ボールを充填した状態を示す図。 支持テーブルに支持されたプリント配線板にマスクをセットした状態の他の例であって、マスクの第1の領域と第2の領域の境界の近傍を拡大して示す図。 第1ないし第4の領域の厚さ、対応する導電性ボールの直径、およびマスクに発生する歪みに関する評価結果を纏めて示す図。 本発明の第2の実施形態にかかるマスクを、支持テーブルに支持されたプリント配線板にセットした状態の一例において、第1の領域と第2の領域の境界の近傍を拡大して示す図。 本発明の第3の実施形態にかかるマスクを、支持テーブルに支持されたプリント配線板にセットした状態の一例において、第1の領域と第2の領域の境界の近傍を拡大して示す図。 本発明の第4の実施形態にかかるマスクを下側から見た図。 図16のマスクを、支持テーブルに支持された半導体ウエハにセットした状態の一例において、第1の領域と第2の領域の境界の近傍を拡大して示す図。
符号の説明
1 ボール搭載装置、 3 支持テーブル
21a 支持面、 22 ガイド部材
22a ガイド部材の上面、 90、190、290、390 マスク
91 マスクパターン、 92 マスクの孔
90a マスクの上面(表面)、 90b マスクの下面(裏面)
101 第1の領域、 102 第2の領域
103 第3の領域、 110、310 基板(プリント配線板、半導体ウエハ)
110b 基板の下面(裏面)
111 電極パターン、 112 電極
113 基板の縁
B 導電性ボール、 E1 第1の領域と第2の領域との境界
d1 第1の領域の厚さ、 d2 第2の領域の厚さ
d3 第3の領域の厚さ
G3 第3の領域の裏面とガイド部材の上面との間の隙間

Claims (10)

  1. 基板に設けられた電極パターンに含まれる複数の電極のそれぞれに導電性ボールを搭載するためのマスクであって、
    複数の孔を含むマスクパターンであって、前記複数の孔は前記複数の電極と対応するように設けられている、マスクパターンと、
    前記マスクパターンを囲い、第1の厚さを備えた第1の領域と、
    前記第1の領域を囲う第2の領域であって、当該マスクの裏面が凹むことにより前記第1の領域よりも薄くなった第2の領域とを有し、
    当該マスクのマスクパターンと前記基板の電極パターンとが対応するように当該マスクと前記基板とを位置合わせさせたときに、前記第1の領域と前記第2の領域との境界が前記基板の縁よりも内側に位置し、前記第2の領域が前記基板の縁よりも外側に広がり、さらに、
    前記第2の領域を囲う第3の領域であって、当該マスクの裏面が突き出ることにより前記第2の領域よりも厚くなった第3の領域を有する、マスク。
  2. 請求項において、前記第3の領域の裏面の少なくとも一部は、前記基板の裏面を吸着支持するための支持面を備えた支持テーブルの一部と接触するための接触部分であり、
    前記支持テーブルは、前記支持面を囲み、前記支持面に対し突出したガイド部材であって、前記基板を囲むように配置されたガイド部材を含み、
    前記接触部分は、前記ガイド部材の上面と接する、マスク。
  3. 請求項1または2において、前記第3の領域の厚さと、前記第1の領域の厚さは等しい、マスク。
  4. 請求項1または2において、前記第3の領域の少なくとも一部は、前記第1の領域よりも厚い、マスク。
  5. 請求項1ないしのいずれかにおいて、前記基板は、プリント配線板を含み、前記第1の領域は、方形である、マスク。
  6. 請求項1ないしのいずれかにおいて、前記基板は、半導体ウエハを含み、前記第1の領域は、円形である、マスク。
  7. 基板の製造方法であって、
    前記基板の裏面を支持テーブルにより吸着支持する工程と、
    前記基板に設けられた電極パターンに含まれる複数の電極のそれぞれに導電性ボールを搭載するためのマスクと、前記基板と、を直接的または間接的に位置合わせする工程とを有し、
    前記マスクは、前記複数の電極と対応するように設けられた複数の孔を含むマスクパターンと、前記マスクパターンを囲い、第1の厚さを備えた第1の領域と、前記第1の領域を囲い、当該マスクの裏面が凹むことにより前記第1の領域よりも薄くなった第2の領域と、前記第2の領域を囲い、当該マスクの裏面が突き出ることにより前記第2の領域よりも厚くなった第3の領域とを備え、前記支持テーブルは、前記基板の裏面を吸着支持するための支持面と、前記支持面を囲み、前記支持面に対し突出し、前記基板を囲むように配置されたガイド部材とを備えており、
    前記位置合わせする工程において、前記マスクのマスクパターンと前記基板の電極パターンとが対応するとともに、前記第1の領域と前記第2の領域との境界が前記基板の縁よりも内側に位置し、前記第2の領域が前記基板の縁よりも外側に広がり、前記位置合わせする工程は、前記第3の領域の裏面の少なくとも一部と前記ガイド部材の上面との間に隙間を設けることを含む、さらに、
    当該製造方法は、
    前記マスクの表面に複数の導電性ボールを供給し、前記マスクパターンに含まれる複数の孔に導電性ボールを充填する工程を有する、製造方法。
  8. 基板の製造方法であって、
    前記基板の裏面を支持テーブルにより吸着支持する工程と、
    前記基板に設けられた電極パターンに含まれる複数の電極のそれぞれに導電性ボールを搭載するためのマスクと前記基板とを直接的または間接的に位置合わせする工程とを有し、
    前記マスクは、前記複数の電極と対応するように設けられた複数の孔を含むマスクパターンと、前記マスクパターンを囲い、第1の厚さを備えた第1の領域と、前記第1の領域を囲い、当該マスクの裏面が凹むことにより前記第1の領域よりも薄くなった第2の領域と、前記第2の領域を囲い、当該マスクの裏面が突き出ることにより前記第2の領域よりも厚くなった第3の領域とを、さらに備え、
    前記支持テーブルは、前記基板の裏面を吸着支持するための支持面と、前記支持面を囲み、前記支持面に対し突出し、前記基板を囲むように配置されたガイド部材とを備えており、
    前記位置合わせする工程において、前記マスクのマスクパターンと前記基板の電極パターンとが対応するとともに、前記第1の領域と前記第2の領域との境界が前記基板の縁よりも内側に位置し、前記第2の領域が前記基板の縁よりも外側に広がり、前記位置合わせする工程は、前記第3の領域の裏面の少なくとも一部が前記ガイド部材の上面と接することを含み、さらに、
    当該製造方法は、
    前記マスクの表面に複数の導電性ボールを供給し、前記マスクパターンに含まれる複数の孔に導電性ボールを充填する工程を有する、製造方法。
  9. 基板に導電性ボールを搭載するための装置であって、
    前記基板の裏面を支持した状態で移送可能な支持テーブルと、
    請求項1ないしのいずれかに記載のマスクと、
    前記マスクと前記支持テーブルに支持された前記基板とを位置合わせして前記基板に導電性ボールを搭載するボール充填装置とを有する、ボール搭載装置。
  10. 請求項において、前記ボール充填装置に移送される前に、前記支持テーブルに支持された前記基板にフラックスを塗布するフラックス塗布装置をさらに有する、ボール搭載装置。
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