JP5269282B2 - 粘着剤 - Google Patents
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Description
さらに、最近ではカーナビゲーションシステムなどの車載用として液晶表示装置が用いることが試みられているが、車載用においては高温・高湿条件下でも発泡、浮き、剥れ、曇り等の外観変化が生じないという耐久性も必要となってきた。
かかる問題を解消するために、重量平均分子量600,000〜2,000,000の高分子量アクリル樹脂と、重量平均分子量500,000以下の低分子量アクリル樹脂とを主成分とする粘着剤が熱及び湿熱条件下で耐久性に優れることが報告されている(特許文献1)。
本発明の目的は、光学積層体の白抜けを抑制するとともに、光学積層体におけるガラス基材と粘着剤層との間の浮き、剥れや、粘着剤層内での発泡を抑制し得、しかも加熱・冷却を繰り返しても、白抜け、浮き、剥れ、発泡、曇りなどの外観変化が生じないという耐久性に優れる粘着剤を提供し、該粘着剤と光学フィルムとからなる粘着剤付光学フィルムを提供し、さらに、該粘着剤付光学フィルムの粘着剤層を介して光学フィルムとガラス基板とが積層された光学積層体を提供することである。
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜14のアルキル基または炭素数7〜14のアラルキル基を表すが、R2のアルキル基の水素原子またはアラルキル基の水素原子は炭素数1〜10のアルコキシ基によって置換されていてもよい。)
さらに、該粘着剤付き光学フィルムを貼り直すために光学積層体から該フィルムを剥離した後でも、粘着剤層と接していたガラス基材の表面に、曇りや糊残り等がほとんど発生しない、いわゆる、リワーク性に優れる。このことにより、一度積層した粘着剤付光学フィルムを光学積層体のガラス基板から剥離しても、剥離後のガラス基板の表面に糊残りや曇りが抑制され、再び、ガラス基板として用いることができる。
本発明のアクリル樹脂(1)及び(2)に用いられる単量体(a)は、下記式(A)で表される(メタ)アクリル酸エステルである。
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜14のアルキル基または炭素数7〜14のアラルキル基を表す。R2のアルキル基の水素原子またはアラルキル基の水素原子は炭素数1〜10のアルコキシ基によって置換されていてもよい。)
単量体(a)として、異なる2種類以上の単量体(a)を用いてもよい。
また、アクリル樹脂(2)における、単量体(a)に由来する構造単位(構造単位(a))の含有量としては、アクリル樹脂(2)100重量部に対し、通常、70〜99.9重量部程度であり、好ましくは90〜99.6重量部程度である。
極性官能基がエポキシ基である単量体(b)としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート等が挙げられる。ここで、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートなどのように酸素原子が3員環及び7員環を構成している単量体は、反応性の高いエポキシ基を有していることから、単量体(b)である。
極性官能基がオキセタニル基である単量体(b)として、例えば、オキセタニル(メタ)アクリレート、3−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。さらに、極性官能基がアミノ基である単量体(b)としては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アリルアミン等が挙げられ、極性官能基がイソシアネート基である単量体(b)としては、例えば、2−メタクリロイロキシエチルイソシアネート等が挙げられ、極性官能基がアルデヒド基である単量体(b)としては、例えば、アクリルアルデヒド等が挙げられる。
単量体(b)としては、中でも、極性官能基が水酸基である単量体(b)及び極性官能基がカルボキシル基である単量体(b)が好ましく、とりわけ、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トが好適である。
アクリル樹脂(1)に単量体(b)を用いる場合、アクリル樹脂(1)に含有される構造単位(b)の含有量としては、通常、アクリル樹脂(1)100重量部に対し、0〜20重量部程度である。構造単位(b)の含有量が20重量部以下であるとガラス基板と粘着剤層との間の浮き剥れが抑制される傾向にあることから好ましい。
具体的な分子内に1つのオレフィン性二重結合と、脂環式構造を含有する単量体としては、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ジシクロペンタニル、アクリル酸シクロドデシル、メチルシクロヘキシルアクリレート、トリメチルシクロヘキシルアクリレート、アクリル酸tert-ブチルシクロヘキシル、シクロヘキシルα−エトキシアクリレート、シクロヘキシルフェニルアクリレート等の脂環式構造を有するアクリル酸エステル;メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸シクロドデシル、メチルシクロヘキシルメタクリレート、トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、メタクリル酸tert-ブチルシクロヘキシル、シクロヘキシルフェニルメタクリレート等の脂環式構造を有するメタクリル酸エステルなどが例示される。
脂環式単量体の中でも、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ジシクロペンタニルは、入手が容易なことから好ましい。
具体的には、アクリロイルモルホリン、ビニルカプロラクタム、N−ビニル−2−ピロリドン、テトラハイドロフルフリルアクリレート、テトラハイドロフルフリルメタクリレート、カプロラクトン変性テトラハイドロフルフリルアクリレート等を挙げることができる。さらに、2,5−ジヒドロフランなどのように、オレフィン性二重結合が複素環基に含まれていてもよい。分子内に1つのオレフィン性二重結合と、複素環式構造を含有する単量体としては、中でも、N−ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリンが好適である。
本発明のアクリル樹脂(1)または(2)に含有される単量体(c)に由来する構造単位(構造単位(c))の含有量としては、アクリル樹脂100重量部に対し、通常、10重量部程度以下である。構造単位(c)を含有すると、光学フィルムの寸法が変化しても、その寸法変化に粘着剤層が追随して変動するので、液晶セルの周縁部の明るさと中心部の明るさとの間に差がなくなり、白抜け、色ムラが抑制される場合がある。
ハロゲン化ビニルとしては、塩化ビニルおよび臭化ビニル等が例示され、ハロゲン化ビニリデンとしては、塩化ビニリデン等が例示され、(メタ)アクリロニトリルとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルが例示される。
共役ジエン化合物とは、分子内に共役二重結合を有するオレフィンであり、具体例としては、イソプレン、ブタジエン、クロロプレンなどが挙げられる。
スチレン系単量体としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレン、オクチルスチレン、フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン、ニトロスチレン、アセチルスチレン、メトキシスチレン及びジビニルベンゼンなどが挙げられる。含窒素芳香族ビニルとしては、例えば、ビニルピリジン、ビニルカルバゾールなどが挙げられる。
アクリル樹脂(1)または(2)に含有される単量体(d)に由来する構造単位(d)は、通常、アクリル樹脂100重量部に対し、5重量部以下、好ましくは0.05重量部以下であり、とりわけ、実質的に含有しないことが好ましい。
アクリル樹脂(1)または(2)に含有される単量体(e)に由来する構造単位(e)は、通常、アクリル樹脂100重量部に対し、5重量部以下、好ましくは0.05重量部以下であり、とりわけ、実質的に含有しないことが好ましい。
また、アクリル樹脂(1)の製造において、通常、重合開始剤が用いられる。重合開始剤はアクリル樹脂(1)の製造に用いられる全ての単量体の合計100重量部に対して0.1〜5重量部程度、使用される。
ここで、有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の脂肪族アルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などが挙げられる。
溶液重合法の具体例としては、所望の単量体及び有機溶媒を混合して単量体の濃度を50重量%以上、好ましくは50〜60重量%の混合液に調製したのち、窒素雰囲気下にて、重合開始剤を0.001〜0.1重量部程度添加し、40〜90℃程度、好ましくは50〜70℃程度にて8時間以上、好ましくは、10〜12時間程度攪拌する方法などが挙げられる。
アクリル樹脂(2)で用いられる重合開始剤は、アクリル樹脂(1)で用いられたものと同様の重合開始剤が用いられる。また、有機溶媒としては、アクリル樹脂(1)で用いられたものと同様の有機溶媒が用いられる。
アクリル樹脂(2)のTgは特には限定されないが、0℃以下のものが好ましい。
なお本明細書におけるアクリル樹脂のTgとは、Foxの式(高分子科学序論第2版、第172項に記載)より算出したものを用いる。
ここで、ゲル分率とは下記(I)〜(IV)に従って測定された値である。
(I)約8cm×約8cmの面積の粘着層(厚さ25μm)とSUS304メッシュ(約10cm×約10cm、重量(Wm))の金属メッシュとを貼合する。
(II)(I)で得られた貼合物の重量(Ws)を秤量し、粘着層を包み込むように4回折りたたんでホッチキスで留めたのち、秤量する(Wb)。
(III)125mlのガラス容器に(II)で得られたメッシュを入れ、酢酸エチル60mlを加えて浸漬した後、このガラス容器を室温で3日間保管する。
(IV)ガラス容器からメッシュを取り出し、120℃で24時間乾燥した後、秤量し(Wa)、次式に基づいてゲル分率を計算する。
ゲル分率(重量%)=[{Wa−(Wb−Ws)−Wm/(Ws−Wm)}×100
ここで、イソシアネート系化合物とは、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートなどが挙げられる。また、前記イソシアネート化合物にグリセロール、トリメチロールプロパンなどポリオールとを反応せしめたアダクト体やイソシアネート化合物を2、3量体等にしたものについても本発明の架橋剤である。
シラン系化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−グリシドキシプロピルエトキシジメチルシランなどが挙げられる。
本発明の粘着剤に、2種類以上のシラン系化合物を使用してもよい。
中でも、粘着剤に架橋触媒と架橋剤とを配合すると、粘着剤付光学フィルムを短時間の熟成で調製することができ、該フィルムを含む光学積層体は、光学フィルムと粘着剤層と間の浮き、剥れや、粘着剤層内での発泡を抑制し、しかもリワーク性に優れる場合がある。
架橋触媒としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、トリエチレンジアミン、ポリアミノ樹脂およびメラミン樹脂などのアミン系化合物などが挙げられる。粘着剤に架橋触媒としてアミン化合物を用いる場合、架橋剤としてはイソシアネート系化合物が好適である。
ここで、剥離フィルムは、粘着剤層を形成する際の基材である。熟成中や粘着剤付光学フィルムとして保存する際に塵や埃などの異物から粘着剤層を保護する基材である場合もある。剥離フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等の各種樹脂からなるフィルムを基材とし、この基材の粘着剤層との接合面に、離型処理(シリコーン処理等)が施されたものなどが挙げられる。
光学積層体は、通常、粘着剤付光学フィルムの粘着剤層をガラス基板に貼合して製造することができる。ここで、ガラス基板としては、例えば、液晶セルのガラス基板、防眩用ガラス、サングラス用ガラスなどが挙げられる。中でも、液晶セルの上部のガラス基板に粘着剤付光学フィルム(上板偏光板)の粘着剤層を貼合し、液晶セルの下部のガラス基板に別の粘着剤付光学フィルム(下板偏光板)の粘着剤層を貼合してなる光学積層体は液晶表示装置として使用し得ることから好ましい。ガラス基板の材料としては、例えば、ソーダライムガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラスなどが挙げられる。
冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応器に、酢酸エチル222部を仕込み、窒素ガスで装置内の空気を置換し、酸素不含としたあと、内温を75℃に昇温した。アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.55部を酢酸エチル12.5部に溶かした溶液を全量添加したあと、内温を69〜71℃に保ちながら、単量体(a)としてアクリル酸ブチル36部、メタクリル酸ブチル44部、アクリル酸メチル20部の混合溶液を3時間かけて反応系内に滴下した。その後、内温69〜71℃で5時間保温し、反応を完結した。GPCのポリスチレン換算の重量平均分子量は100,000、Tgは−13℃であった。
アクリル酸ブチルを35部、単量体(b)としてアクリル酸ヒドロキシエチルを1部用いる以外は、重合例1とほぼ同様にして反応を完結した。GPCのポリスチレン換算の重量平均分子量は90,000、Tgは−13℃であった。
冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応器に、酢酸エチル100部、単量体(a)としてアクリル酸ブチル98.9部、単量体(b)としてアクリル酸1.1部の混合溶液を仕込み、窒素ガスで装置内の空気を置換し、酸素不含としながら、内温を70℃に昇温したのち、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.03部を酢酸エチル10部に溶かした溶液を全量添加した。その後、内温69〜71℃で12時間保温し、反応を完結した。GPCのポリスチレン換算の重量平均分子量は1,200,000、Mw/Mnは3.9であった。
単量体(a)としてアクリル酸ブチル99部、単量体(b)としてアクリル酸1.0部の混合溶液を仕込み、窒素ガスで装置内の空気を置換し、酸素不含としながら、内温を65℃に昇温したのち、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2部を酢酸エチル10部に溶かした溶液を全量添加した。引き続き内温65℃で6時間保温し、その後AIBN0.4部を酢酸エチル20部に溶解させた溶液を1時間かけて敵下し、さらに2時間反応させて重合を完結した。GPCのポリスチレン換算の重量平均分子量は1,050,000、Mw/Mnは10.0であった。
<粘着剤の製造例>
アクリル樹脂(1)及び(2)を、表1の重量比率で混合し、アクリル樹脂組成物の酢酸エチル溶液を得た。得られた溶液の固形分100部に、架橋剤であるポリイソシアネート系化合物(商品名:タケネートD-160N、三井武田ケミカル製)0.07部(固形分)と、シラン化合物(商品名:Y11597、日本ユニカー製)0.1部(固形分)とを混合し、本発明の粘着剤を得た。
このようにして得られた粘着剤を、アプリケーターを用いて、離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製、商品名:PET3811)の離型処理面に乾燥後の厚さが25μmになるように塗布し、90℃で1分間乾燥させ、シート状の粘着剤を得た。次いで、光学フィルムとして偏光フィルム(ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させて延伸したものの両面からトリアセチルセルロース系保護フィルムで挟んだ3層構造にしたフィルム)を用い、該光学フィルム上に、前記で得られた粘着剤を有する面をラミネーターによって貼り合せたのち、温度23℃、湿度65%の条件で10日間熟成させて、粘着剤層が設けられた粘着剤付き光学フィルムを得た。続いて、該粘着剤付光学フィルムを液晶セル用ガラス基板(コーニング社製、1737)の両面にクロスニコルになるように貼着し、光学積層体を得た。これを、80℃、Dryで96時間保管した場合(条件1)、60℃、90%RHで96時間保管した場合(条件2)、60℃に加熱後、−20℃に降温、さらに60℃に昇温する過程を1サイクル(1時間)とし、100サイクル保管した場合(条件3)のそれぞれについて、保管後の光学積層体における耐久性、および条件1のときの白ヌケの発現状態を目視で観察した。結果を下記要領にて分類し、表1にまとめた。
白ヌケの発現状態の評価は、以下の4段階で行った。
◎ :白ヌケが全くみられない。
○ :白ヌケがほとんど目立たない。
△ :白ヌケがやや目立つ。
× :白ヌケが顕著にみとめられる。
耐久性の評価は、以下の4段階で行った。
◎ :浮き、剥れ、発泡等の外観変化が全くみられない。
○ :浮き、剥れ、発泡等の外観変化がほとんどみられない。
△ :浮き、剥れ、発泡等の外観変化がやや目立つ。
× :浮き、剥れ、発泡等の外観変化が顕著にみとめられる。
リワーク性の評価は次のように行った。まず、前記光学積層体を25mm×150mmの試験片に調製した。次に、この試験片を貼付装置(富士プラスチック機械(株)製「ラミパッカー」)を用いて液晶セル用ガラス基板に貼付し、50℃、5kg/cm2(490.3kPa)で20分間オートクレーブ処理を行った。続いて70℃で2時間加熱処理を行い、50℃のオーブン中にて48時間保管した後、23℃、相対湿度50%RH雰囲気中にてこの貼着試験片を300mm/minの速度で180°方向に剥離し、下記要領で分類したガラス板表面の状態を観察した結果を、表1に示した。
ガラス板表面の状態によりリワーク性の評価を以下の4段階で行った。
◎ :ガラス板表面に曇りおよび糊残りが全くみられない。
○ :ガラス板表面に曇り等がほとんど認められない。
△ :ガラス板表面に曇り等が認められる。
× :ガラス板表面に糊残りが認められる。
アクリル樹脂(1)及び(2)を、表2の重量比率で、実施例1に準じて、アクリル樹脂(組成物)、粘着剤、粘着剤付光学フィルム及び光学積層体を製造した。得られた光学積層体の評価を実施例1と同様に実施し、結果を実施例1とともに表1に示した。
Claims (10)
- アクリル樹脂組成物に架橋剤を配合してなる粘着剤であって、
該アクリル樹脂組成物は、下記式(A)
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜14のアルキル基または炭素数7〜14のアラルキル基を表すが、R2のアルキル基の水素原子またはアラルキル基の水素原子は炭素数1〜10のアルコキシ基によって置換されていてもよい。)
で表される(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位(a)を含有し、重量平均分子量が 50,000〜500,000であるアクリル樹脂(1)並びに、
上記式(A)で表される(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位(a)を主成分とし、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、アルデヒド基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも一つの極性官能基と、一つのオレフィン性二重結合とを分子内に有する単量体に由来する構造単位(b)を含有し、重量平均分子量が1,000,000〜1,500,000であり、分子量分布(Mw/Mn)が3〜4であるアクリル樹脂(2)を含有し、
アクリル樹脂(1)及び(2)の合計100重量部(不揮発分)に対し、アクリル樹脂(1)の含有量が10〜50重量部(不揮発分)であり、
該粘着剤のゲル分率が10〜50重量%である粘着剤。 - さらにシラン化合物を含有する請求項1に記載の粘着剤。
- アクリル樹脂(1)のガラス転移温度が−30℃〜−5℃である請求項1又は2に記載の粘着剤。
- アクリル樹脂(1)が、さらに構造単位(b)を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤。
- アクリル樹脂(2)における構造単位(b)の含有量が、アクリル樹脂(2)100重量部に対し、0.1〜2重量部である請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤。
- 光学フィルムの両面または片面に請求項1〜5のいずれかに記載の粘着剤を積層してなる粘着剤付光学フィルム。
- 光学フィルムが、偏光フィルム及び/又は位相差フィルムである請求項6に記載の粘着剤付光学フィルム。
- 光学フィルムが、さらにアセチルセルロース系フィルムを保護フィルムとして貼着してなる光学フィルムである請求項6又は7に記載の粘着剤付光学フィルム。
- 粘着剤付光学フィルムの粘着剤層に、さらに、剥離フィルムを積層してなる請求項6〜8のいずれかに記載の粘着剤付光学フィルム。
- 請求項6〜8のいずれかに記載の粘着剤付光学フィルムの粘着剤層にガラス基材を積層してなる光学積層体。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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