従来、インターネット等の通信回線を利用したコンテンツダウンロードサービスが知られている。このコンテンツダウンロードサービスは、パーソナルコンピュータ(受信装置)を用いてブラウザにより画面表示されたコンテンツをユーザが選択することにより、サーバに保持されたコンテンツが通信回線を介してダウンロードされ、ダウンロードされたコンテンツを再生してユーザに視聴させるものである。コンテンツのダウンロードに伴って、課金処理がされる場合がある。
図15は、通信回線による従来のコンテンツダウンロードサービスを実現する伝送システムの全体構成を示す図である。また、図16は、図15の伝送システムによる一般的なコンテンツダウンロードサービスの処理を示すフローチャートである。この伝送システム100は、ユーザの操作に従ってコンテンツをダウンロードして視聴可能にする受信装置200と、受信装置200のブラウザによりコンテンツリストを画面表示するための情報を提供するポータルサイトに設けられたサーバ8と、コンテンツ及びコンテンツに関する情報等が蓄積された蓄積装置10を有し、コンテンツの配信を行うコンテンツ配信サイトに設けられたサーバ9と、を備えて構成される。受信装置200と、ポータルサイトのサーバ8及びコンテンツ配信サイトのサーバ9とは、通信回線12を介して接続される。
ここで、ポータルサイトのサーバ8は、コンテンツリストを画面表示するための情報を含むポータルサイト用HTML(HyperText Markup Language)ファイルを保持している。また、コンテンツ配信サイトの蓄積装置10には、コンテンツ、ダウンロード制御情報(DCI(Download Control Information))、ECG(Electronic Content Guide)メタデータ及び再生制御情報が蓄積されているものとする。これらの情報の説明については後述する。
受信装置200は、パーソナルコンピュータ等の端末装置であり、蓄積装置21、通信回線サービス処理部201、通信処理部202、DCI保持・解釈部203、通信ダウンローダ204、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部205、購入処理部206、ライセンス管理部207、デクリプタ208及びAVプレイヤ209を備えている。
受信装置200を用いてユーザがコンテンツダウンロードサービスを受ける場合、ユーザによるキーボード及びマウスの操作により、通信回線サービス処理部201は、ポータルサイトからポータル用HTMLファイルを取得するためのリクエストを通信処理部202に出力し、通信処理部202は、このリクエストを、通信回線12を介してポータルサイトのサーバ8へ送信する。そして、通信処理部202は、ポータルサイトのサーバ8からポータル用HTMLファイルを、通信回線12を介して受信し、通信回線サービス処理部201に出力する。このようにして、受信装置200は、ポータル用HTMLファイルを取得する(ステップS1601)。そして、受信装置200のブラウザにより、ポータル用HTMLファイルが画面表示される。
ここで、ポータル用HTMLファイルは、複数のコンテンツのそれぞれの名称、コンテンツID、及び、各コンテンツのダウンロード制御情報(DCI)が保存されている場所を示す所在情報(リンク情報)等を含むファイルである。ダウンロード制御情報(DCI)の詳細については後述する。
ユーザは、画面表示された複数のコンテンツ名称等が示されたコンテンツリストの中から、蓄積装置21にダウンロードして蓄積するための蓄積用コンテンツを選択する(ステップS1602)。
通信回線サービス処理部201は、ユーザによる蓄積用コンテンツの選択操作により、選択された蓄積用コンテンツのダウンロード制御情報(DCI)を取得するためのリクエストを通信処理部202に出力する。通信処理部202は、このリクエストを、ポータル用HTMLファイルに含まれるダウンロード制御情報(DCI)の所在情報に基づいて、その所在先へ送信する。そして、通信処理部202は、コンテンツ配信サイトのサーバ9から蓄積装置10に蓄積されたダウンロード制御情報(DCI)を受信し、通信回線サービス処理部201に出力する。このようにして、受信装置200は、ユーザにより選択された蓄積用コンテンツのダウンロード制御情報(DCI)を取得する(ステップS1603)。
ここで、ダウンロード制御情報(DCI)は、蓄積用コンテンツが保存されている所在情報(リンク情報)、ECGメタデータの所在情報、再生制御情報の所在情報、ライセンス(ライセンスデータ)の所在情報、コンテンツID、ライセンスID等を含む制御情報であり、蓄積用コンテンツのダウンロードのために必要な制御情報により構成される。
通信回線サービス処理部201は、蓄積用コンテンツのダウンロード制御情報(DCI)を取得すると、ダウンロード制御情報(DCI)をDCI保持・解釈部203に出力する。DCI保持・解釈部203は、通信回線サービス処理部201からダウンロード制御情報(DCI)を入力すると、ダウンロード制御情報(DCI)を保持して解釈する。
通信ダウンローダ204は、DCI保持・解釈部203によるダウンロード制御情報(DCI)の解釈に従い、蓄積用コンテンツのECGメタデータ及び再生制御情報を取得するためのリクエストを通信処理部202に出力する。通信処理部202は、これらのリクエストを、ダウンロード制御情報(DCI)に含まれるECGメタデータの所在情報及び再生制御情報の所在情報に基づいて、所在先へそれぞれ送信する。そして、通信処理部202は、コンテンツ配信サイトのサーバ9から蓄積装置10に蓄積されたECGメタデータ及び再生制御情報を受信し、通信ダウンローダ204に出力する。通信ダウンローダ204は、通信処理部202からECGメタデータ及び再生制御情報を入力し、ECGメタデータを蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部205に出力すると共に、再生制御情報及び後述する蓄積用コンテンツを蓄積装置21に蓄積する。このようにして、受信装置200は、ユーザにより選択された蓄積用コンテンツのECGメタデータ及び再生制御情報を取得する(ステップS1604)。
ここで、ECGメタデータは、コンテンツにおける、タイトル名及び概要等のコンテンツ属性メタデータ、グループのタイトル名及び概要等のグループ属性メタデータ、料金及び購入条件等の購入属性メタデータ、利用条件及びタイプ等のライセンス属性メタデータ等のメタデータから構成される。尚、ECGメタデータについてはARIB STD−B38に記載されているので、ここでは詳細な説明を省略する(ARIB STD−B38については非特許文献1を参照)。また、再生制御情報は、受信装置200がコンテンツを再生するために必要な情報を含む制御情報である。具体的には、特殊再生及びジャンプ等を行うための、コンテンツの時間軸及びバイト位置のマッピング情報を提供する情報に加え、対象コンテンツが暗号化コンテンツであるか否かを識別するための情報、及び、コンテンツのライセンスまたは権利保護に関連する情報をいう。
通信処理部202は、ECGメタデータ及び再生制御情報の受信に伴い、ECGメタデータにおける購入属性メタデータを購入処理部206に出力する。購入処理部206は、通信処理部202から購入属性メタデータを入力すると、その蓄積用コンテンツの購入処理すなわち課金処理を行う(ステップS1605)。具体的には、通信処理部202は、購入処理部206からの指示により、蓄積用コンテンツを特定するコンテンツID及び利用者を特定するユーザ情報を、通信回線12を介してサーバ9へ送信する。サーバ9は、送信されたコンテンツID及びユーザ情報に基づいて、ユーザに対する、コンテンツのライセンス付与に必要な金額を課金し、正常に課金することができた場合には課金処理の終了を通信処理部202へ送信する。そして、通信処理部202は、課金処理の終了を購入処理部206に出力する。尚、課金の金額が0円である場合もある。購入処理部206は、課金処理が完了すると、その旨を、通信処理部202を介してコンテンツ配信サイトのサーバ9へ送信する。尚、説明の便宜上、コンテンツ提供事業者Bに設置されたサーバ9が課金処理を行うようにしたが、実際は、サーバ9とは別にコンテンツ提供事業者Bに設置された他のサーバ(図示せず)が課金処理を行う。そのサーバは、顧客管理、課金及び決済の処理を行う。
通信ダウンローダ204は、DCI保持・解釈部203によるダウンロード制御情報(DCI)の解釈に従い、ユーザにより選択されたコンテンツ本体を取得するためのリクエストを通信処理部202に出力する。通信処理部202は、このリクエストを、ダウンロード制御情報(DCI)に含まれるコンテンツの所在情報に基づいて、所在先へ送信する。そして、通信処理部202は、コンテンツ配信サイトのサーバ9から蓄積装置10に蓄積されたコンテンツ本体を受信し、通信ダウンローダ204に出力する。通信ダウンローダ204は、通信処理部202からコンテンツ本体を入力し、前述したように、再生制御情報と共に蓄積装置21に蓄積する。このようにして、受信装置200は、ユーザにより選択された蓄積用コンテンツを取得する(ステップS1606)。
蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部205は、通信ダウンローダ204からECGメタデータを入力する。そして、ユーザにより選択された全ての蓄積用コンテンツのECGメタデータが、ECGナビ画面に蓄積用コンテンツ毎に表示される。
ユーザは、画面表示された複数の蓄積用コンテンツのECGメタデータ(例えば、コンテンツのタイトル名、概要、料金等)を参照して、表示された蓄積用コンテンツの中から、視聴用コンテンツを選択する(ステップS1607)。
蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部205は、ユーザによる視聴用コンテンツの選択操作により、選択されたコンテンツのライセンスを取得するためのリクエストを通信処理部202に出力する。通信処理部202は、このリクエストを、ダウンロード制御情報(DCI)に含まれるライセンスの所在情報に基づいて、所在先へ送信する。そして、通信処理部202は、コンテンツ配信サイトのサーバ9からライセンスを受信し、ライセンス管理部207に出力する。
ライセンス管理部207は、通信処理部202からライセンスを入力すると、ライセンス管理を行う。このようにして、ライセンス管理部207は、ユーザにより選択された視聴用コンテンツのライセンスを取得する(ステップS1608)。ここで、ライセンスは、コンテンツの暗号鍵(コンテンツ鍵)、利用開始日時及び利用終了日時、さらに、信号出力制限及びコピー制限に関わる情報を含む出力制御情報のことである。
デクリプタ208は、ライセンス管理部207により取得されたライセンスに従い、ユーザにより選択された視聴用コンテンツ及び再生制御情報を蓄積装置21から読み出し、視聴用コンテンツが暗号化されている場合には、ライセンスに含まれる暗号鍵を用いてその視聴用コンテンツを復号する。具体的には、暗号化ストリームを平文のストリームに復号する。AVプレイヤ209は、デクリプタ208により復号されたコンテンツを映像及び音声として出力する。具体的には、MPEG−2、H.264/AVC等で圧縮された平文のストリームを復号し、映像及び音声信号を取り出して出力する。
このようにして、ユーザは、蓄積用コンテンツが蓄積装置21に蓄積されて課金処理が完了した後、蓄積用コンテンツのECGメタデータの表示内容から視聴用コンテンツを選択し、ライセンスが取得され、所望の視聴用コンテンツを視聴することができる(ステップS1609)。
ところで、2011年から利用可能となるBS周波数によるデジタル放送の方式として、新たな高度BSデジタル放送の伝送方式が提案されている(非特許文献2を参照)。この新たな高度BSデジタル放送の伝送方式を用いることにより、テレビ放送サービスだけでなく、コンテンツダウンロードサービスの実現に向けた研究開発が進められている。高度BSデジタル放送によるコンテンツダウンロードサービスは、ユーザによる受信装置の操作に従って、ユーザが視聴するコンテンツを放送波から取得し、受信装置に蓄積するものである。
このような放送伝送路を利用したコンテンツダウンロードサービスの実現に伴い、前述したインターネット等の通信回線を利用したコンテンツダウンロードサービスとの間の共通化が実現されることが望ましい。そこで、放送伝送路と通信回線とを組み合わせてコンテンツダウンロードサービスの共通化を実現するために(放送伝送路からのコンテンツダウンロードサービスと通信回線からのコンテンツダウンロードサービスとを共通の仕組みで実現するために)、IPパケットを送受信する仕組みが検討されている(非特許文献3を参照)。また、映像及び音声信号をデジタル信号にて記録し再生する光磁気ディスク、磁気テープ等によるミニディスクシステムが、放送伝送路を利用してダウンロードされるコンテンツにも適用できるように、標準規格のバスを介してデータの送受信を行う仕組みも開発されている(特許文献1を参照)。
ARIB STD−B38「サーバ−型放送における符号化、伝送及び蓄積制御方式」、社団法人電波産業会
橋本、鈴木、筋誡、田中、木村、正源等、「高度BSデジタル放送の伝送方式」、電子情報通信学会、技術研究報告SAT2007−10、pp13−18、June 2007
青木秀一、西村敏、青木勝典、木村武史、「高度BSデジタル放送におけるIPパケット伝送方式の一検討」、映像情報メディア学会、2007年冬季大会3−3、Dec. 2007
特開2000−149407号公報
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。後述する実施例1及び実施例2は、放送伝送路と通信回線とを組み合わせてコンテンツダウンロードサービスの共通化を実現するために、放送伝送路から送信されるコンテンツについて、そのコンテンツのECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体をコンテンツの配信時刻に放送伝送路から取得し、課金処理のために必要な購入属性メタデータを課金処理の直前に通信回線から取得し、そのライセンスをコンテンツの視聴直前に通信回線から取得するものである。
実施例1は、デマンド型ダウンロードサービスを実現する例であり、ユーザが蓄積用コンテンツを選択するために必要なコンテンツリストを得るためのポータル用HTMLファイル、及びコンテンツの所在情報等を含むダウンロード制御情報(DCI)を通信回線から取得する。実施例2は、おまかせ型ダウンロードサービスを実現する例であり、ユーザが蓄積用コンテンツを選択するために必要な情報を得るために、ECGメタデータから切り分けたシンプルメタデータを放送伝送路から取得する。また、コンテンツの所在情報等を含むダウンロード制御情報(DCI)を放送伝送路から取得する。実施例3は、実施例1のデマンド型ダウンロードサービス及び実施例2のおまかせ型ダウンロードサービスの両サービスを実現する例である。実施例1〜3によれば、コンテンツダウンロードサービスの品質を低下させることなく、放送伝送路と通信回線とを組み合わせたサービスの共通化を実現することが可能となる。
〔伝送システム〕
まず、実施例1〜3によるコンテンツダウンロードサービスを行う伝送システムについて説明する。図1は、本発明の実施形態による受信装置を含む伝送システムの全体構成を示す図である。この伝送システム1は、受信装置2と、コンテンツ提供事業者Aのコンテンツ配信サイトに設けられた送信装置3及びサーバ6と、ポータルサイトに設けられたサーバ8と、コンテンツ提供事業者Bのコンテンツ配信サイトに設けられたサーバ9とを備えて構成される。コンテンツ提供事業者Aにおける送信装置3の送信アンテナ5から送信されるデータは、放送波が伝搬する放送伝送路11を介して、受信装置2の受信アンテナ20により受信される。また、受信装置2と、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6、ポータルサイトのサーバ8及びコンテンツ提供事業者Bのサーバ9とは、インターネット等の通信回線12を介して接続される。ここで、放送伝送路11は、放送波を伝搬させて一方向の伝送を行う伝送路であり、通信回線12は、TCP/IP等の所定の通信プロトコルにより双方向の伝送を行うインターネット等の回線である。
コンテンツ提供事業者Aの送信装置3には蓄積装置4が接続されており、サーバ6には蓄積装置7が接続されている。後述する実施例1,3において、蓄積装置4には、放送伝送路11を介してダウンロードされるコンテンツのECGメタデータ(購入属性メタデータは含まない)、再生制御情報及びコンテンツ本体が蓄積されている。また、蓄積装置7には、コンテンツのダウンロード制御情報(DCI)、購入属性メタデータ及びライセンスデータが蓄積されている。一方、後述する実施例2,3において、蓄積装置4には、放送伝送路11を介してダウンロードされるコンテンツのシンプルメタデータ、ダウンロード制御情報(DCI)、ECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体が蓄積されている。また、蓄積装置7には、コンテンツの購入属性メタデータ及びライセンスデータが蓄積されている。
コンテンツ提供事業者Bのサーバ9には蓄積装置10が接続されており、蓄積装置10には、通信回線12を介してダウンロードされるコンテンツのダウンロード制御情報(DCI)、購入属性メタデータを含むECGメタデータ、再生制御情報、コンテンツ本体及びライセンスデータが蓄積されている。
ポータルサイトのサーバ8は、ポータル用HTMLファイルを保持している。実施例1,3においては、ポータル用HTMLファイルには、コンテンツ提供事業者Aの送信装置3に接続された蓄積装置4に蓄積されているコンテンツ、及び、コンテンツ提供事業者Bのサーバ9に接続された蓄積装置10に蓄積されているコンテンツのそれぞれの名称、コンテンツID、及び、各コンテンツのダウンロード制御情報(DCI)が保存されている場所を示す所在情報等が含まれる。また、実施例2においては、ポータル用HTMLファイルには、コンテンツ提供事業者Bのサーバ9に接続された蓄積装置10に蓄積されているコンテンツのそれぞれの名称等が含まれる。
受信装置2は、ユーザの操作に従って、コンテンツ提供事業者A及びコンテンツ提供事業者B等から蓄積用コンテンツをダウンロードして蓄積する蓄積装置21、ユーザの所望する視聴用コンテンツを読み出して復号するデクリプタ208、映像及び音声データとして出力するAVプレイヤ209等を備えている。
受信装置2は、コンテンツ提供事業者Aのコンテンツを、放送伝送路11を介してダウンロードしてユーザに視聴させる場合、ユーザによりコンテンツが選択され、またはユーザにより予め設定されたキーワード等がコンテンツの情報に合致し、さらに、コンテンツの配信時刻になったときに、放送伝送路11からECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を取得して蓄積する。そして、ユーザがコンテンツを視聴するときに、受信装置2は、購入属性メタデータを通信回線12から受信して課金処理を行い、ライセンスを取得する。このようにして、放送伝送路11と通信回線12とを組み合わせてコンテンツダウンロードサービスの共通化を実現する。
〔実施例1〕
次に、実施例1について説明する。この実施例1は、デマンド型ダウンロードサービスを実現する例である。デマンド型ダウンロードサービスとは、コンテンツリストの中からユーザにより選択された蓄積用コンテンツをダウンロードして蓄積し、蓄積用コンテンツの中からユーザが所望する視聴用コンテンツをユーザに視聴させるサービスをいう。
図2は、実施例1による受信装置の構成を示す図である。また、図3は、実施例1によるデマンド型ダウンロードサービスの処理を示すフローチャートであり、図4は、その情報の流れを示す図である。図2を参照して、この受信装置2−1は、蓄積装置21、デジタル放送チューナ22、放送ダウンローダ23、予約リスト管理部24、時計25、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26、デマンド型用予約処理部30、DCI保持・解釈部31、通信処理部202、通信ダウンローダ204、購入処理部206、ライセンス管理部207、デクリプタ208及びAVプレイヤ209を備えている。
受信装置2−1は、放送伝送路11を利用したコンテンツダウンロードサービス及び通信回線12を利用したコンテンツダウンロードサービスを実現する。通信回線12を利用したコンテンツダウンロードサービスは、デマンド型用予約処理部30、DCI保持・解釈部31、蓄積装置21、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26、通信処理部202、通信ダウンローダ204、購入処理部206、ライセンス管理部207、デクリプタ208及びAVプレイヤ209により実現される。これは、図15に示した従来の受信装置200による処理と同様であるから、ここでは説明を省略する。尚、受信装置2−1のデマンド型用予約処理部30、DCI保持・解釈部31及び蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、図15に示した通信回線サービス処理部201、DCI保持・解釈部203及び蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部205と同様の処理をそれぞれ行い、さらに後述する処理も行う。
以下、放送伝送路11を利用したコンテンツダウンロードサービスのうちのデマンド型ダウンロードサービスについて説明する。
受信装置2−1を用いてユーザが放送伝送路11を利用したコンテンツダウンロードサービスを受ける場合、ユーザによるキーボード、マウスまたはリモコン等の操作により、デマンド型用予約処理部30は、ポータルサイトからポータル用HTMLファイルを取得するためのリクエストを通信処理部202に出力する。
通信処理部202は、デマンド型用予約処理部30からリクエストを入力し、通信回線12を介してポータルサイトのサーバ8へ送信する。ポータルサイトのサーバ8は、リクエストを受信し、保持しているポータル用HTMLファイルを、通信回線12を介して通信処理部202へ送信する。
通信処理部202は、ポータルサイトのサーバ8からポータル用HTMLファイルを受信し、デマンド型用予約処理部30に出力する。このようにして、受信装置2−1は、ポータル用HTMLファイルを取得する(ステップS301)。そして、受信装置2−1のブラウザにより、ポータル用HTMLファイルが画面表示される。
ユーザは、画面表示された複数のコンテンツ名称等が示されたコンテンツリストの中から、蓄積装置21にダウンロードして蓄積するための蓄積用コンテンツを選択する(ステップS302)。
デマンド型用予約処理部30は、ユーザによる蓄積用コンテンツの選択操作により、選択されたコンテンツのダウンロード制御情報(DCI)を取得するためのリクエストを通信処理部202に出力する。このリクエストには、ユーザにより選択された蓄積用コンテンツのコンテンツID、ダウンロード制御情報(DCI)の所在情報等が含まれる。コンテンツID及びダウンロード制御情報(DCI)の所在情報は、ポータル用HTMLファイルから取り出される。
通信処理部202は、デマンド型用予約処理部30からリクエストを入力し、リクエストに含まれるダウンロード制御情報(DCI)の所在情報をあて先として、そのリクエストをコンテンツ提供事業者Aのサーバ6へ送信する。コンテンツ提供事業者Aのサーバ6は、リクエストを受信し、リクエストに含まれるコンテンツIDをキーにして、蓄積装置7からダウンロード制御情報(DCI)を読み出し、通信処理部202へ送信する。
通信処理部202は、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6からダウンロード制御情報(DCI)を受信し、デマンド型用予約処理部30に出力する。このようにして、受信装置2−1は、ユーザにより選択された蓄積用コンテンツのダウンロード制御情報(DCI)を取得する(ステップS303)。
図5は、ダウンロード制御情報(DCI)の構成を示す図である。ダウンロード制御情報(DCI)は、1つのコンテンツに対応した情報であり、コンテンツの所在情報、コンテンツの配信開始時刻及び配信終了時刻、コンテンツID、ライセンスID、ECGメタデータの所在情報、再生制御情報の所在情報、購入属性メタデータの所在情報、ライセンスの所在情報等により構成される。このようなダウンロード制御情報(DCI)は、コンテンツ提供事業者Aの蓄積装置7に蓄積されており、サーバ6により送信される。尚、ダウンロード制御情報(DCI)は、放送伝送路11からダウンロードされるコンテンツに適用されるだけでなく、通信回線12からダウンロードされるコンテンツにも適用される。通信回線12からダウンロードされるコンテンツに適用される場合は、ダウンロード制御情報(DCI)は、コンテンツ提供事業者Bの蓄積装置10に蓄積されている。ここで、コンテンツの所在情報は、コンテンツが放送伝送路11からダウンロードされる場合(コンテンツがコンテンツ提供事業者Aから提供される場合)、例えば、放送局のチャネルに相当するサービスIDである。一方、コンテンツが通信回線12からダウンロードされる場合(コンテンツがコンテンツ提供事業者Bから提供される場合)、サーバ9のIPアドレス及びポート番号等である。
図2、図3及び図4に戻って、デマンド型用予約処理部30は、取得したダウンロード制御情報(DCI)をDCI保持・解釈部31に出力する。DCI保持・解釈部31は、デマンド型用予約処理部30からダウンロード制御情報(DCI)を入力し、ダウンロード制御情報(DCI)を保持して解釈する。DCI保持・解釈部31は、ダウンロード制御情報(DCI)のうちのコンテンツの所在情報に基づいて、コンテンツが放送伝送路11からダウンロードされるか、または通信回線12からダウンロードされるかを判断する。DCI保持・解釈部31は、コンテンツが放送伝送路11からダウンロードされると判断した場合、ダウンロード制御情報(DCI)を予約リスト管理部24に出力する。一方、コンテンツが通信回線12からダウンロードされると判断した場合、ダウンロード制御情報(DCI)を通信ダウンローダ204に出力する。コンテンツが通信回線12からダウンロードされる処理は、図15及び図16に示した従来の処理と同様である。
予約リスト管理部24は、DCI保持・解釈部31からダウンロード制御情報(DCI)を入力し、ダウンロード制御情報(DCI)のうちの、コンテンツの配信開始時刻及び配信終了時刻に基づいて、コンテンツ予約リストを作成し管理する。そして、予約リスト管理部24は、時計25から現在の時刻を読み出し、コンテンツの配信時刻の直前になるまで待つ。予約リスト管理部24は、コンテンツの配信時刻の直前になったことを判断すると、ユーザにより選択された蓄積用コンテンツのダウンロード処理を行うための指示を、その蓄積用コンテンツのコンテンツIDと共に放送ダウンローダ23に出力する。
放送ダウンローダ23は、予約リスト管理部24から、蓄積用コンテンツのダウンロード処理を行うための指示を入力すると、その指示に含まれるコンテンツIDのコンテンツに関する情報(ECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体)の入力を待つために、ダウンロード処理を開始する。
コンテンツの配信時刻になると、コンテンツ提供事業者Aの送信装置3は、蓄積装置4からそのコンテンツのECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を読み出し、送信アンテナ5から放送伝送路11を介して送信する。デジタル放送チューナ22は、受信アンテナ20からECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を受信し、放送ダウンローダ23に出力する。
放送ダウンローダ23は、デジタル放送チューナ22からECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を入力し、ECGメタデータを蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26に出力すると共に、再生制御情報及びコンテンツ本体を蓄積装置21に蓄積する。このようにして、受信装置2−1は、ユーザにより選択された蓄積用コンテンツのECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を取得する(ステップS304)。
図6は、ECGメタデータの構成を示す図である。ECGメタデータは、1つのコンテンツに対応した情報であり、コンテンツ属性メタデータ、グループ属性メタデータ、ライセンス属性メタデータ及びコンテンツ参照属性メタデータから構成される。ここで、図15に示した従来の伝送システム100におけるECGメタデータと、図6に示すECGメタデータとを比較すると、両ECGメタデータには、コンテンツ属性メタデータ、グループ属性メタデータ、ライセンス属性メタデータ及びコンテンツ参照属性メタデータが含まれる点で共通する。しかし、従来のECGメタデータには購入属性メタデータが含まれ、図6のECGメタデータには購入属性メタデータが含まれない点で相違する。つまり、購入属性メタデータは、後述するように、ECGメタデータから切り分けられている。
図6において、コンテンツ属性メタデータは、コンテンツID、コンテンツが属するグループのグループID、コンテンツのタイトル名、コンテンツの属するジャンル、コンテンツが有するAV属性、コンテンツの概要、コンテンツのキーワード等である。グループ属性メタデータは、コンテンツが属するグループに関するデータであり、具体的には、グループID、グループタイプ、グループのタイトル名等である。ライセンス属性メタデータは、コンテンツのライセンスID、ライセンスタイプ、コンテンツの利用条件等である。コンテンツ参照メタデータは、コンテンツ属性メタデータ、グループ属性メタデータ及びライセンス属性メタデータにおけるデータを参照するときに用いられるデータである。このようなECGメタデータは、コンテンツ提供事業者Aの蓄積装置4に蓄積されており、送信装置3により送信される。
図7は、再生制御情報の構成を示す図である。再生制御情報は、前述したように、特殊再生及びジャンプ等を行うためのマッピング情報を提供する情報、対象コンテンツが暗号化コンテンツであるか否かの識別情報、及びコンテンツのライセンスまたは権利保護に関連する情報から構成される。このような再生制御情報は、コンテンツ提供事業者Aの蓄積装置4に蓄積されており、送信装置3により送信される。
図2、図3及び図4に戻って、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、放送ダウンローダ23からECGメタデータを入力する。尚、図15及び図16に示したように、通信回線12からダウンロードされる蓄積用コンテンツをユーザが選択した場合には、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、通信回線12からダウンロードされるコンテンツのECGメタデータを、通信ダウンローダ204から入力する。そして、ユーザにより選択された全ての蓄積用コンテンツのECGメタデータが、ECGナビ画面に蓄積用コンテンツ毎に表示される(ステップS305)。
蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、後述するステップS307においてユーザが視聴用コンテンツを選択する前に、ユーザの操作によってまたはECGナビ画面の表示に伴って、放送伝送路11からダウンロードされた蓄積用コンテンツの購入属性メタデータを取得するためのリクエストを、コンテンツIDと共に通信処理部202に出力する。通信処理部202は、このリクエストを入力し、DCI保持・解釈部31において解釈されたダウンロード制御情報(DCI)に含まれる購入属性メタデータの所在情報をあて先として、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6へそのリクエストを送信する。コンテンツ提供事業者Aのサーバ6は、リクエストを受信し、リクエストに含まれるコンテンツIDをキーにして、蓄積装置7から購入属性メタデータを読み出し、日時またはユーザ等に対応した料金を設定し、通信処理部202へ送信する。
通信処理部202は、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6から購入属性メタデータを受信し、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26及び購入処理部206に出力する。このようにして、受信装置2−1は、ユーザにより選択された蓄積用コンテンツの購入属性メタデータを取得し、蓄積用ECGナビ画面に表示する(ステップS306)。
図8は、購入属性メタデータの構成を示す図である。購入属性メタデータは、1つのコンテンツに対応した情報であり、購入ID、グループID、コンテンツを視聴する場合の料金、購入タイプ(単品、見放題等)、購入ページURL、購入可能期間、コンテンツID等により構成される。このような購入属性メタデータは、コンテンツ提供事業者Aの蓄積装置7に蓄積されており、サーバ6により送信される。
ユーザは、画面表示された複数の蓄積用コンテンツのECGメタデータ(例えば、コンテンツのタイトル名、概要、料金等)を参照して、表示された蓄積用コンテンツの中から、視聴用コンテンツを選択する(ステップS307)。
図2、図3及び図4に戻って、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、ユーザによる視聴用コンテンツの選択操作により、選択されたコンテンツの課金処理を行うための指示、及びコンテンツのライセンスを取得するためのリクエストを、コンテンツIDと共に通信処理部202に出力する。通信処理部202は、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26から入力した課金処理を行うための指示を購入処理部206に出力する。購入処理部206は、通信処理部202から課金処理のための指示を入力し、その指示に含まれるコンテンツIDをキーにして、既に入力した購入属性メタデータを特定し、その購入属性メタデータに基づいて課金処理を行う(ステップS308)。
通信処理部202は、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26からライセンスを取得するためのリクエストを入力し、DCI保持・解釈部31において解釈されたダウンロード制御情報(DCI)に含まれるライセンスの所在情報をあて先として、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6へそのリクエストを送信する。コンテンツ提供事業者Aのサーバ6は、リクエストを受信し、リクエストに含まれるコンテンツIDをキーにして、蓄積装置7からライセンスを読み出し、通信処理部202へ送信する。
通信処理部202は、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6からライセンスを受信し、ライセンス管理部207に出力する。ライセンス管理部207は、通信処理部202からライセンスを入力すると、ライセンス管理を行う。このようにして、受信装置2−1は、ユーザにより選択された視聴用コンテンツのライセンスを取得する(ステップS309)。
図9は、ライセンスデータの構成を示す図である。ライセンスデータは、1つのコンテンツに対応した情報であり、ライセンスID、コンテンツを復号するときに必要なコンテンツ鍵、コンテンツの利用条件(利用開始日時、利用終了日時、信号出力制限、コピー制限等)、コンテンツID等により構成される。このようなライセンスデータは、コンテンツ提供事業者Aの蓄積装置7に蓄積されており、サーバ6により送信される。
図2、図3及び図4に戻って、デクリプタ208は、ライセンス管理部207により取得されたライセンスに従い、ユーザにより選択された視聴用コンテンツ及び再生制御情報を蓄積装置21から読み出す。そして、デクリプタ208は、再生制御情報に含まれるライセンスIDによって、ライセンス管理部207により取得されたライセンスを照合し、利用条件に合致する範囲でコンテンツ鍵によりコンテンツの復号を行う。AVプレイヤ209は、デクリプタ208により復号されたコンテンツを映像及び音声として出力する。
このようにして、ユーザは、蓄積用コンテンツが蓄積装置21に蓄積され、購入属性メタデータが取得された後、蓄積用コンテンツのECGメタデータの表示内容から視聴用コンテンツを選択する。そして、課金処理が完了した後、ライセンスが取得され、所望の視聴用コンテンツを視聴することができる(ステップS310)。
以上のように、実施例1の受信装置2−1によれば、ユーザが蓄積用コンテンツを選択するために必要なポータル用HTMLファイル及びダウンロード制御情報(DCI)を通信回線12から取得し、放送伝送路11から送信されるコンテンツのECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体をコンテンツの配信時刻に放送伝送路11から取得し、課金処理のために必要な購入属性メタデータを課金処理の直前に通信回線12から取得し、ライセンスをコンテンツの視聴直前に通信回線12から取得するようにした。これにより、コンテンツ提供事業者Aの送信装置3は、ECGメタデータを配信時刻に送信すればよいから、常に送信する必要はない。また、受信装置2−1は、ユーザが蓄積用コンテンツを選択するためにポータル用HTMLファイルを受信すればよいから、ECGメタデータを常に受信し更新する必要もない。したがって、放送伝送路11の帯域を浪費することはない。
また、全てのユーザが共通に用いることができるECGメタデータ(図6)と、個々のユーザに対応して設定される料金に関する購入属性メタデータ(図8)とを分けるようにした。具体的には、コンテンツ提供事業者Aの送信装置3は、ECGメタデータを、コンテンツ本体の送信タイミングと同じタイミングで放送伝送路11を介して送信し、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6は、購入属性メタデータを、課金処理の直前のタイミングで通信回線12を介して送信する。これにより、ECGメタデータを取得するためのリクエストは存在せず、コンテンツ本体の配信終了タイミングに集中することがないから、通信回線12が輻輳状態になることはない。
また、受信装置2−1は、課金処理のために必要な購入属性メタデータを課金処理の直前に通信回線12から取得するようにした。これにより、課金処理のための最新の購入属性メタデータを取得することができるから、利便性が低下することはない。
このように、放送伝送路11と通信回線12とを組み合わせてコンテンツダウンロードサービスの共通化を実現することが可能となる。すなわち、情報伝送は1方向のみであるが全国一斉に安定した伝送が可能な放送伝送路11と、個別に双方向の情報伝送は可能であるが輻輳に弱い通信回線12との両者の特徴を生かすことができ、サービス品質が低下することのないコンテンツダウンロードサービスを実現することが可能となる。
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。この実施例2は、おまかせ型ダウンロードサービスを実現する例である。おまかせ型ダウンロードサービスとは、ユーザにより予め設定されたキーワード等に合致する蓄積用コンテンツをダウンロードして蓄積し、蓄積用コンテンツの中からユーザが所望する視聴用コンテンツをユーザに視聴させるサービスをいう。
図10は、実施例2による受信装置の構成を示す図である。また、図11は、実施例2によるおまかせ型ダウンロードサービスの処理を示すフローチャートであり、図12は、その情報の流れを示す図である。図10を参照して、この受信装置2−2は、蓄積装置21、デジタル放送チューナ22、放送ダウンローダ23、予約リスト管理部24、時計25、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26、カルーセル受信処理部40、おまかせ型用予約処理部41、DCI保持・解釈部42、通信回線サービス処理部201、通信処理部202、通信ダウンローダ204、購入処理部206、ライセンス管理部207、デクリプタ208及びAVプレイヤ209を備えている。
受信装置2−2は、放送伝送路11を利用したコンテンツダウンロードサービス及び通信回線12を利用したコンテンツダウンロードサービスを実現する。通信回線12を利用したコンテンツダウンロードサービスは、通信回線サービス処理部201、DCI保持・解釈部42、蓄積装置21、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26、通信処理部202、通信ダウンローダ204、購入処理部206、ライセンス管理部207、デクリプタ208及びAVプレイヤ209により実現される。これは図15に示した従来の受信装置200による処理と同様であるから、ここでは説明を省略する。尚、受信装置2−2のDCI保持・解釈部42及び蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、図15に示したDCI保持・解釈部203及び蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部205と同様の処理をそれぞれ行い、さらに後述する処理も行う。
以下、放送伝送路11を利用したコンテンツダウンロードサービスのうちのおまかせ型ダウンロードサービスについて説明する。
受信装置2−2を用いてユーザが放送伝送路11を利用したコンテンツダウンロードサービスを受ける場合、まず、ユーザは、蓄積装置21にダウンロードする蓄積用コンテンツを選択するためのキーワードを入力する(ステップS1101)。尚、ここではキーワードを入力するようにしているが、コンテンツのタイトル名、ジャンル等を入力するようにしてもよい。要するに、ユーザにより入力されるデータは、受信装置2−2が蓄積用コンテンツを特定してコンテンツ予約リストを作成するために、後述するシンプルメタデータに含まれるデータであればよい。また、ユーザによる入力操作に代えて、受信装置2−2は、ユーザが過去に視聴したコンテンツに基づいて、そのユーザが好むジャンル等を推定するようにしてもよい。例えば、ユーザが過去に視聴したコンテンツのジャンルを、ユーザが好むジャンルとする。この場合、推定したジャンル等に基づいて、後述するステップS1103において、蓄積用コンテンツを特定するための合致処理が行われる。
受信装置2−2は、コンテンツ提供事業者Aの送信装置3から放送伝送路11を介して、シンプルメタデータ及びダウンロード制御情報(DCI)を定期的に受信する。この場合、送信装置3は、蓄積装置4からシンプルメタデータ及びダウンロード制御情報(DCI)を読み出し、所定の期間内にダウンロードされるコンテンツに関するシンプルメタデータ及びダウンロード制御情報(DCI)を、カルーセル処理の周期で送信する。
受信装置2−2のデジタル放送チューナ22が、放送伝送路11を介して受信アンテナ20からシンプルメタデータ及びダウンロード制御情報(DCI)を含む放送データを受信すると、カルーセル受信処理部40は、デジタル放送チューナ22から放送データを入力し、カルーセル受信処理によりシンプルメタデータ及びダウンロード制御情報(DCI)を特定し、シンプルメタデータ及びダウンロード制御情報(DCI)をおまかせ型用予約処理部41に出力する。このようにして、受信装置2−2は、シンプルメタデータ及びダウンロード制御情報(DCI)を取得する(ステップS1102)。
図13は、シンプルメタデータの構成を示す図である。シンプルメタデータは、1つのコンテンツに対応した情報であり、従来のECGメタデータのうち、コンテンツの選択及び予約のために必要な情報のみから構成される。具体的には、図13に示すように、コンテンツID、グループID、タイトル名、ジャンル、AV属性、概要、キーワード等により構成される。このようなシンプルメタデータは、コンテンツ提供事業者Aの蓄積装置4に記憶されており、送信装置3によりカルーセル処理の周期で送信される。
図10、図11及び図12に戻って、おまかせ型用予約処理部41は、所定の期間内にダウンロードされる予定のコンテンツに関するシンプルメタデータ及びダウンロード制御情報(DCI)を入力し、ステップS1101においてユーザにより入力されたキーワードと、シンプルメタデータに含まれるキーワードとを比較し、キーワードが合致するコンテンツを蓄積用コンテンツとして特定する。すなわち、両キーワードが合致した場合、シンプルメタデータにおけるそのコンテンツIDのコンテンツを蓄積用コンテンツとして特定する(ステップS1103)。そして、おまかせ型用予約処理部41は、特定した蓄積用コンテンツのダウンロード制御情報(DCI)をDCI保持・解釈部42に出力する。
尚、ここでは、キーワードに基づいて蓄積用コンテンツを特定するようにしたが、キーワード以外のデータに基づいて特定するようにしてもよいし、受信装置2−2がシンプルメタデータを画面表示し、ユーザがその画面表示を参照して、蓄積用コンテンツを直接選択するようにしてもよい。
DCI保持・解釈部42は、おまかせ型用予約処理部41から、蓄積用コンテンツのダウンロード制御情報(DCI)を入力し、ダウンロード制御情報(DCI)を保持して解釈する。また、DCI保持・解釈部42は、図15及び図16にて説明したように、蓄積用コンテンツが通信回線12からダウンロードされる場合には、通信回線サービス処理部201からダウンロード制御情報(DCI)を入力し、ダウンロード制御情報(DCI)を保持して解釈する。DCI保持・解釈部42は、ダウンロード制御情報(DCI)のうちのコンテンツの所在情報に基づいて、コンテンツが放送伝送路11からダウンロードされるか、または通信回線12からダウンロードされるかを判断する。DCI保持・解釈部42は、コンテンツが放送伝送路11からダウンロードされると判断した場合、ダウンロード制御情報(DCI)を予約リスト管理部24に出力する。一方、コンテンツが通信回線12からダウンロードされると判断した場合、ダウンロード制御情報(DCI)を通信ダウンローダ204に出力する。コンテンツが通信回線12からダウンロードされる処理は、図15及び図16に示した従来の処理と同様である。
予約リスト管理部24は、DCI保持・解釈部42からダウンロード制御情報(DCI)を入力し、ダウンロード制御情報(DCI)のうちの、コンテンツの配信開始時刻及び配信終了時刻に基づいて、コンテンツ予約リストを作成し管理する。そして、予約リスト管理部24は、時計25から現在の時刻を読み出し、コンテンツの配信時刻の直前になるまで待つ。予約リスト管理部24は、コンテンツの配信時刻の直前になったことを判断すると、蓄積用コンテンツのダウンロード処理を行うための指示を、その蓄積用コンテンツのコンテンツIDと共に放送ダウンローダ23に出力する。
放送ダウンローダ23は、予約リスト管理部24から、蓄積用コンテンツのダウンロード処理を行うための指示を入力すると、その指示に含まれるコンテンツIDに関する情報(ECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体)の入力を待つために、ダウンロード処理を開始する。
実施例1と同様に、コンテンツの配信時刻になると、デジタル放送チューナ22は、コンテンツ提供事業者Aの送信装置3から放送伝送路11を介してECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を受信し、放送ダウンローダ23に出力する。
放送ダウンローダ23は、デジタル放送チューナ22からECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を入力し、ECGメタデータを蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26に出力すると共に、再生制御情報及びコンテンツ本体を蓄積装置21に蓄積する。このようにして、受信装置2−2は、蓄積用コンテンツのECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を取得する(ステップS1104)。
蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、放送ダウンローダ23からECGメタデータを入力する。尚、図15及び図16に示したように、ユーザが通信回線12からダウンロードされる蓄積用コンテンツを選択した場合には、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、通信回線12からダウンロードされるコンテンツのECGメタデータも通信ダウンローダ204から入力する。そして、全ての蓄積用コンテンツのECGメタデータが、ECGナビ画面に蓄積用コンテンツ毎に表示される(ステップS1105)。
蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、後述するステップS1107においてユーザが視聴用コンテンツを選択する前に、ユーザの操作によってまたはECGナビ画面の表示に伴って、放送伝送路11からダウンロードされた蓄積用コンテンツの購入属性メタデータを取得するためのリクエストを、コンテンツIDと共に通信処理部202に出力する。実施例1と同様に、通信処理部202は、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6から購入属性メタデータを受信し、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26及び購入処理部206に出力する。このようにして、受信装置2−2は、ユーザにより選択された蓄積用コンテンツの購入属性メタデータを取得し、蓄積用ECGナビ画面に表示する(ステップS1106)。
ユーザは、画面表示された複数の蓄積用コンテンツのECGメタデータ(例えば、コンテンツのタイトル名、概要、料金等)を参照して、表示された蓄積用コンテンツの中から、視聴用コンテンツを選択する(ステップS1107)。
蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、ユーザによる視聴用コンテンツの選択操作により、選択されたコンテンツの課金処理を行うための指示、及びコンテンツのライセンスを取得するためのリクエストを、コンテンツIDと共に通信処理部202に出力する。通信処理部202は、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26から入力した課金処理を行うための指示を購入処理部206に出力する。購入処理部206は、通信処理部202から課金処理のための指示を入力し、その指示に含まれるコンテンツIDをキーにして、既に入力した購入属性メタデータを特定し、その購入属性メタデータに基づいて課金処理を行う(ステップS1108)。
通信処理部202は、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26からライセンスを取得するためのリクエストを入力し、DCI保持・解釈部42において解釈されたダウンロード制御情報(DCI)に含まれるライセンスの所在情報をあて先として、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6へそのリクエストを送信する。通信処理部202は、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6からライセンスを受信し、ライセンス管理部207に出力する。
ライセンス管理部207は、通信処理部202からライセンスを入力すると、ライセンス管理を行う。このようにして、ライセンス管理部207は、ユーザにより選択された視聴用コンテンツのライセンスを取得する(ステップS1109)。
デクリプタ208は、ライセンス管理部207により取得されたライセンスに従い、ユーザにより選択された視聴用コンテンツ及び再生制御情報を蓄積装置21から読み出す。そして、デクリプタ208は、再生制御情報に含まれるライセンスIDによって、ライセンス管理部207により取得されたライセンスを照合し、利用条件に合致する範囲でコンテンツ鍵によりコンテンツの復号を行う。AVプレイヤ209は、デクリプタ208により復号されたコンテンツを映像及び音声として出力する。
このようにして、ユーザは、蓄積用コンテンツが蓄積装置21に蓄積され、購入属性メタデータが取得された後、蓄積用コンテンツのECGメタデータの表示内容から視聴用コンテンツを選択する。そして、課金処理が完了した後、ライセンスが取得され、所望の視聴用コンテンツを視聴することができる(ステップS1110)。
以上のように、実施例2の受信装置2−2によれば、ECGメタデータから切り分けたシンプルメタデータ及びダウンロード制御情報(DCI)を放送伝送路11から取得し、シンプルメタデータによってユーザが所望する蓄積用コンテンツを特定するようにした。また、放送伝送路11から送信されるコンテンツのECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体をコンテンツの配信時刻に放送伝送路11から取得し、課金処理のために必要な購入属性メタデータを課金処理の直前に通信回線12から取得し、ライセンスをコンテンツの視聴直前に通信回線12から取得するようにした。これにより、コンテンツ提供事業者Aの送信装置3は、ECGメタデータを配信時刻に送信すればよいから、常に配信予定の全てのコンテンツのECGメタデータを送信する必要はない。また、受信装置2−2は、シンプルメタデータを所定の周期により受信し、シンプルメタデータを用いて蓄積用コンテンツを特定するようにしたから、ECGメタデータを常に受信して更新する必要がない。したがって、放送伝送路11の帯域を浪費することはない。
また、実施例1と同様に、全てのユーザが共通に用いることができるECGメタデータ(図6)と、個々のユーザに対応して設定される料金に関する購入属性メタデータ(図8)とを分けるようにした。具体的には、コンテンツ提供事業者Aの送信装置3は、ECGメタデータを、コンテンツ本体の送信タイミングと同じタイミングで放送伝送路11を介して送信し、コンテンツ提供事業者Aのサーバ6は、購入属性メタデータを、課金処理の直前のタイミングで通信回線12を介して送信する。これにより、ECGメタデータを取得するためのリクエストは存在せず、コンテンツ本体の配信終了タイミングに集中することがないから、通信回線12が輻輳状態になることはない。
また、実施例1と同様に、受信装置2−2は、課金処理のために必要な購入属性メタデータを課金処理の直前に通信回線12から取得するようにした。これにより、課金処理のための最新の購入属性メタデータを取得することができるから、利便性が低下することはない。
このように、放送伝送路11と通信回線12とを組み合わせてコンテンツダウンロードサービスの共通化を実現することが可能となる。すなわち、情報伝送は1方向のみであるが全国一斉に安定した伝送が可能な放送伝送路11と、個別に双方向の情報伝送は可能であるが輻輳に弱い通信回線12との両者の特徴を生かすことができ、サービス品質が低下することのないコンテンツダウンロードサービスを実現することが可能となる。
〔実施例3〕
次に、実施例3について説明する。この実施例3は、実施例1のデマンド型ダウンロードサービス及び実施例2のおまかせ型ダウンロードサービスの両サービスを実現する例である。
図14は、実施例3による受信装置の構成を示す図である。この受信装置2−3は、蓄積装置21、デジタル放送チューナ22、放送ダウンローダ23、予約リスト管理部24、時計25、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26、デマンド型用予約処理部30、カルーセル受信処理部40、おまかせ型用予約処理部41、DCI保持・解釈部50、通信処理部202、通信ダウンローダ204、購入処理部206、ライセンス管理部207、デクリプタ208及びAVプレイヤ209を備えている。
受信装置2−3は、放送伝送路11を利用したコンテンツダウンロードサービス及び通信回線12を利用したコンテンツダウンロードサービスを実現する。通信回線12を利用したコンテンツダウンロードサービスは、デマンド型用予約処理部30、DCI保持・解釈部50、蓄積装置21、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26、通信処理部202、通信ダウンローダ204、購入処理部206、ライセンス管理部207、デクリプタ208及びAVプレイヤ209により実現される。これは図15に示した従来の受信装置200による処理と同様であるから、ここでは説明を省略する。
また、放送伝送路11を利用したコンテンツダウンロードサービスのうち、デマンド型ダウンロードサービスは、デマンド型用予約処理部30、DCI保持・解釈部50、蓄積装置21、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26、デジタル放送チューナ22、放送ダウンローダ23、予約リスト管理部24、時計25等により実現される。これは図2に示した実施例1の受信装置2−1による処理と同様であるから、ここでは説明を省略する。
また、放送伝送路11を利用したコンテンツダウンロードサービスのうち、おまかせ型ダウンロードサービスは、おまかせ型用予約処理部41、カルーセル受信処理部40、DCI保持・解釈部50、蓄積装置21、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26、デジタル放送チューナ22、放送ダウンローダ23、予約リスト管理部24、時計25等により実現され、図10に示した実施例2の受信装置2−2による処理と同様であるから、ここでは説明を省略する。
ここで、DCI保持・解釈部50は、デマンド型用予約処理部30から、通信回線12を介して送信されるコンテンツ(従来のダウンロードサービスのコンテンツ)のダウンロード制御情報(DCI)または放送伝送路11を介して送信されるコンテンツ(デマンド型ダウンロードサービスのコンテンツ)のダウンロード制御情報(DCI)を入力すると共に、おまかせ型用予約処理部41から、放送伝送路11を介して送信されるコンテンツ(おまかせ型ダウンロードサービスのコンテンツ)のダウンロード制御情報(DCI)を入力し、ダウンロード制御情報(DCI)の保持及び解釈を行う。
以上のように、実施例3の受信装置2−3によれば、実施例1及び実施例2と同様の効果を奏する。すなわち、配信予定の全てのコンテンツのECGメタデータが常に放送伝送路11に送信されることがないから、放送伝送路11の帯域を浪費することはない。また、放送伝送路11を利用するコンテンツダウンロードサービスでは、ECGメタデータを取得するためのリクエストは存在しないから、そのリクエストがコンテンツ本体の配信終了タイミングに集中することがなく、通信回線12が輻輳状態になることはない。また、課金処理の直前に最新の購入属性メタデータを取得することができるから、利便性が低下することはない。このように、放送伝送路11と通信回線12とを組み合わせてコンテンツダウンロードサービスの共通化を実現することが可能となる。
以上、実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。前記実施例では、コンテンツを提供する事業者としてコンテンツ提供事業者A,Bの2者を挙げて説明したが、本発明はコンテンツ提供事業者の数に限定されるものではなく、送信装置3の数及びサーバ6,8,9の数にも限定されるものではない。
また、前記実施例1,3では、受信装置2−1,2−3がポータルサイトのサーバ8からポータル用HTMLファイルを受信するようにしたが、本発明はHTMLファイルに限定されるものではなく、例えばBML(Broadcast Markup Language)ファイルであってもよい。
また、前記実施例では、シンプルメタデータを、ECGメタデータから切り分けたメタデータであるとして説明した。しかしながら、ARIB STD−B10「デジタル放送に使用する番組配列情報」に規定されるEIT(Event Information Table:番組の名称、放送日時、内容の説明等を含む、番組に関する情報の指示に用いるテーブル)をそのまま、またはその一部をシンプルメタデータとして用いるようにしてもよい。また、ECGメタデータは、シンプルメタデータより詳細なメタデータとして、前述した非特許文献1のARIB STD−B38に示されるメタデータの他、コンテンツを紹介するための映像、音声または静止画を含むようにしてもよい。また、ECGメタデータは、前述したARIB STD−B10に規定される情報を含んだ上で、さらに、詳細な情報や映像・音声・静止画を加えたメタデータとするようにしてもよい。このように、本発明は、ECGメタデータの形式及び内容、シンプルメタデータの形式及び内容によって限定されるものではない。
また、前記実施例では、受信装置2−1〜2−3が、ダウンロード制御情報(DCI)に含まれるライセンスの所在情報が示すコンテンツ提供事業者Aのサーバ6から、コンテンツのライセンスを取得するようにした。しかしながら、受信装置2−1〜2−3は、ユーザにより当該受信装置2−1〜2−3に接続されたリムーバブルメディアから、コンテンツのライセンスを取得するようにしてもよい。この場合、ダウンロード制御情報(DCI)に含まれるライセンスの所在情報は、リムーバブルメディアが接続される当該受信装置2−1〜2−3を示している。
具体的には、図9に示したライセンスデータが格納されたリムーバブルメディアを、ユーザが受信装置2−1〜2−3に接続した後、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26は、ユーザによる視聴用コンテンツの選択操作により、コンテンツのライセンスを取得するためのリクエストを、コンテンツIDと共に通信処理部202に出力する。通信処理部202は、蓄積コンテンツ用ECGナビゲーション処理部26からライセンスを取得するためのリクエスト及びコンテンツIDを入力し、DCI保持・解釈部31において解釈されたダウンロード制御情報(DCI)に含まれるライセンスの所在情報を判定する。通信処理部202は、ライセンスの所在情報が当該受信装置2−1〜2−3を示していると判定した場合、受信装置2−1〜2−3に接続されたリムーバブルメディアから、コンテンツIDをキーにしてライセンスを読み出し、ライセンス管理部207に出力する。ライセンス管理部207は、通信処理部202からライセンスを入力すると、ライセンス管理を行う。このようにして、受信装置2−1〜2−3は、ユーザにより選択された視聴用コンテンツのライセンスをリムーバブルメディアから取得する。ここで、リムーバブルメディアは補助記憶装置の一種であり、受信装置2−1〜2−3から容易に取り外すことができる記録媒体をいい、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、MO(光磁気ディスク)、CD−R、メモリカード、フラッシュメモリ等が含まれる。
また、前記実施例において、コンテンツ提供事業者Aの送信装置3は、ECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を、それぞれ独立したファイルとして送信するようにしてもよいし、これらをISOベースメディアファイルフォーマットまたはMP4コンテナファイルフォーマットでコンテナ化し、1つのコンテナファイルとして送信するようにしてもよい。コンテンツ提供事業者Aの送信装置3から受信装置2−1〜2−3へコンテナファイルが送信された場合、受信装置2−1〜2−3の放送ダウンローダ23は、コンテナファイルからECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を抽出する。
また、前記実施例において、ダウンロード制御情報(DCI)のうちのコンテンツの配信開始時刻及び配信終了時刻は、1回のみのコンテンツ配信の時刻であってもよいし、カルーセル処理、アプリケーションレイヤでのFEC方式(AL−FEC)等により冗長性を持つ形でのコンテンツ配信の時間帯であってよい。この場合、コンテンツ提供事業者Aの送信装置3は、コンテンツ配信の時間帯において、ECGメタデータ、再生制御情報及びコンテンツ本体を、カルーセル処理、AL−FEC方式等により冗長性を持つ形で送信する。受信装置2−1〜2−3は、受信データをとりこぼしたとしても、そのコンテンツ配信の時間帯であれば、都合の良いときに受信することができる。
また、図1に示した伝送システム1において、通信回線12は、TCP/IP等の所定の通信プロトコルにより双方向の有線伝送を行うインターネット等の回線であってもよいし、無線伝送を行う回線であってもよい。また、受信装置2−1〜2−3は、携帯電話等の携帯型端末装置であってもよく、この場合、通信回線12は無線伝送を行う回線となる。