JP5265063B1 - 直流遮断器 - Google Patents

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Abstract

より高速な事故点の切り離しを実現可能とすると共に、小型化、低コスト化を図ることが可能な直流遮断器を得ること。コンデンサ5を含む転流部3とリアクトル2とにより構成される2つの直列回路6a,6bが逆並列に接続され構成されたブリッジ回路6と、各直列回路6a,6bのリアクトル2と転流部3との各接続点間に接続され、直流線路に定常電流が流れる通常時において閉状態であり、直流線路の事故発生後に開制御され、各リアクトル2を流れる電流と各転流部3を流れる電流とが互いに打ち消し合う電流零点において遮断する第1の遮断部1と、ブリッジ回路6と直列に接続され、通常時において閉状態であり、第1の遮断部1の遮断後に開制御され、各直列回路6a,6bに流れる各電流が互いに打ち消し合う電流零点において遮断する第2の遮断部4とを備える。

Description

本発明は、直流線路に流れる高電圧・大電流の直流電流を高速度で遮断する直流遮断器に関する。
直流線路に流れる直流電流を遮断する直流遮断器においては、直流電流は交流電流と異なり電流零点が存在しないため、コンデンサとリアクトルからなる転流回路から共振性電流を重畳することで電流零点を形成し、その電流零点で直流電流の遮断を行っている。このような電流零点の形成手法としては、遮断部と並列にコンデンサとリアクトルからなる転流回路を接続し、予め充電されたコンデンサの電荷を放電することによりリアクトルとの共振により生じる振動電流を直流電流に重畳することで電流零点を形成する強制転流方式や、遮断部と並列にコンデンサとリアクトルからなる共振回路を接続し、アークの負特性と共振回路の相互作用により電流振動を拡大して電流零点を形成する自励転流方式などがある。
近年、高電圧直流送電(HVDC;High−Voltage, Direct Current)網で使用する直流遮断器としては、事故発生から数ミリ秒で事故回線の切り離しをされることが望ましいとされている。直流電流を高速度で遮断する直流遮断器としては、例えば、2つのサイリスタを逆並列接続して半導体遮断部を構成し、強制転流方式を用いて電流零点を形成して電流を遮断する技術が開示されており(例えば、特許文献1)、上述した高電圧直流送電の分野においても、高電圧・大電流の直流電流を遮断可能な半導体遮断部や、半導体素子と高速断路器とを組み合わせたハイブリッド直流遮断器等の開発が進められている。
特開平9−17294号公報
しかしながら、上述した自励転流方式では、共振回路の相互作用によって電流振動が拡大するまで電流零点が形成できないため、事故発生から事故点の切り離しが完了するまでに相応の時間を要する、という問題があった。また、上述した強制転流方式では、転流回路のコンデンサを充電するために別途交流電源および整流器を含み構成される充電回路が必要であるため、直流遮断器が大型化、高コスト化する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、より高速な事故点の切り離しを実現可能とすると共に、小型化、低コスト化を図ることが可能な直流遮断器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる直流遮断器は、直流線路に流れる直流電流を遮断する直流遮断器であって、コンデンサを含む転流部とリアクトルとにより構成される2つの直列回路が逆並列に接続され構成されたブリッジ回路と、前記各直列回路の前記リアクトルと前記転流部との各接続点間に接続され、前記直流線路に定常電流が流れる通常時において閉状態であり、前記直流線路の事故発生後に開制御され、前記各リアクトルを流れる電流と前記各転流部を流れる電流とが互いに打ち消し合う電流零点において遮断する第1の遮断部と、前記ブリッジ回路と直列に接続され、前記通常時において閉状態であり、前記第1の遮断部の遮断後に開制御され、前記各直列回路に流れる各電流が互いに打ち消し合う電流零点において遮断する第2の遮断部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、より高速な事故点の切り離しを実現可能とすると共に、直流遮断器の小型化、低コスト化を図ることができる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1にかかる直流遮断器が挿入される直流線路の事故発生前後の電流経路を示す図である。 図3は、実施の形態1にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。 図4は、実施の形態1にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。 図5は、実施の形態1にかかる直流遮断器が挿入される直流線路の事故発生時における直流電流遮断制御タイミングの一例を示す図である。 図6は、実施の形態2にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。 図7は、実施の形態2にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。 図8は、実施の形態2にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。 図9は、実施の形態3にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。 図10は、実施の形態3にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。 図11は、実施の形態3にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。 図12は、実施の形態4にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。 図13は、実施の形態4にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。 図14は、実施の形態4にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。 図15は、実施の形態5にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。 図16は、実施の形態6にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。 図17は、実施の形態6にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。 図18は、実施の形態6にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。 図19は、実施の形態7にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。 図20は、実施の形態7にかかる直流遮断器において、遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。 図21は、実施の形態7にかかる直流遮断器において、遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態にかかる直流遮断器について説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる直流遮断器は、コンデンサ5を含む転流部3とリアクトル2とにより構成される2つの直列回路6a,6bを逆並列に接続され構成されたブリッジ回路6と、各直列回路のリアクトル2と転流部3との各接続点間に接続される第1の遮断部1と、ブリッジ回路6と直列に接続される第2の遮断部4とを備えている。
つぎに、実施の形態1にかかる直流遮断器が挿入される直流線路の事故発生時における動作について、図1〜図5を参照して説明する。
図2は、実施の形態1にかかる直流遮断器が挿入される直流線路の事故発生前後の電流経路を示す図である。図2(a)は、直流線路に定常電流が流れる通常時における電流経路を示している。また、図2(b)は、図中に示す事故点において地絡事故が発生した場合の電流経路を示し、図2(c)は、第1の遮断部1による事故電流遮断後の電流経路を示している。
図3は、実施の形態1にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。図3(a)は、図2に示す経路Aに流れる電流波形を示し、図3(b)は、図2に示す経路Bに流れる電流波形を示している。また、図3(c)は、第1の遮断部1に流れる電流波形を示している。
図4は、実施の形態1にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。図4(a)は、第1の遮断部1に流れる電流波形を示し、図4(b)は、第2の遮断部4に流れる電流波形を示している。
図2(a)に示すように、直流線路に定常電流が流れる通常時には、第1の遮断部1および第2の遮断部4は閉状態であり、実線矢印で示す経路Aに定常電流が流れる。この定常電流は直流電流であるので、コンデンサ5には電流が流れず、転流部3は絶縁状態となっている。
例えば、図2(b)中に示す事故点において地絡事故が発生すると、コンデンサ5のキャパシタンス値、配線の抵抗分、インダクタンス分に応じて、図3(b)に示すような振動電流が破線矢印で示す経路Bに流れる。一方、経路Aに流れる電流は、図3(a)に示すように、リアクトル2のインダクタンス値に応じて徐々に大きくなる。
このとき、第1の遮断部1には、図2(b)に示すように、経路Aを流れる電流(つまり、第1の遮断部1を介して各リアクトル2を流れる電流)と経路Bを流れる電流(つまり、第1の遮断部1を介して各転流部3を流れる電流)とが流れ、これらの電流が互いに打ち消し合う複数の電流零点が生じるので、これら複数の零点のうちの任意の零点で第1の遮断部1を遮断することにより、事故電流を遮断することができる。
図4に示す例では、転流部3により生じる振動電流の半周期目の電流零点で第1の遮断部1を遮断している(図4(a)参照)。これにより、図2(c)に示す経路C(直列回路6a)および経路D(直列回路6b)に残留電流が流れ、第2の遮断部4にこれらの加算電流が流れる。この加算電流は、リアクトル2のインダクタンス値およびコンデンサ5のキャパシタンス値に応じた振動電流となり、経路Cに流れる残留電流と経路Dに流れる残留電流とが打ち消し合う複数の電流零点が生じるので(図4(b)参照)、これら複数の電流零点のうちの任意の電流零点で第2の遮断部4を遮断することにより、事故点の切り離しが完了する。
つぎに、実施の形態1にかかる直流遮断器の事故発生時における直流電流遮断制御タイミングについて、図2および図5を参照して説明する。図5は、実施の形態1にかかる直流遮断器が挿入される直流線路の事故発生時における直流電流遮断制御タイミングの一例を示す図である。
図5に示す例では、図2(a)に実線矢印で示したように、直流線路に定常電流が流れる通常時において直流遮断器の左端側から右端側に向けて定常電流が流れる例を示している。なお、図5に示す例では、図4に示す例と同様に、転流部3により生じる振動電流の半周期目の電流零点で第1の遮断部1を遮断する例を示している。
図5に示すように、時刻t1において事故(ここでは、例えば図2(b)に示す直流遮断器の右端側の地絡事故)が発生すると、第1の遮断部1には、上述したように、経路Aを流れる電流と経路Bを流れる電流とが流れ、これらの電流が互いに打ち消し合う複数の電流零点が生じる(図2(b)参照)。
時刻t2において図示しない制御回路が事故を検出すると、時刻t3において第1の遮断部1に開制御信号が出力され、第1の遮断部1に流れる電流の零点において事故電流が遮断される(時刻t4)。
その後、第1の遮断部1の遮断後の時刻t5において第2の遮断部4に開制御信号が出力され、第2の遮断部4に流れる電流の零点において残留電流が遮断され、事故点の切り離しが完了する(時刻t6)。
本実施の形態の構成では、事故発生時点で、転流部3のコンデンサ5のキャパシタンス値、配線の抵抗分、インダクタンス分に応じた振動電流が発生し、この振動電流が事故電流の遮断責務を有している第1の遮断部1を流れる電流に重畳することにより、第1の遮断部1の電流零点を形成するようにしている。このため、遮断部の動作後のアークの負特性と共振回路の相互作用により電流振動を拡大して電流零点を形成する従来の自励転流方式よりも早く電流零点を形成することが可能である。したがって、例えば、第1の遮断部1として、IGBTやサイリスタ等の半導体素子を用いて構成された高速動作が可能な半導体遮断部を用いた構成に適している。
また、上述したように、高電圧直流送電(HVDC;High−Voltage, Direct Current)網で使用する直流遮断器としては、事故発生から数ミリ秒(例えば、5ms以内)で事故回線の切り離しをされることが望ましいとされている。このような高電圧直流送電網において使用される直流遮断器として構成する場合、一般的な真空遮断器のような機械式の遮断器では動作時間が長いため(例えば、30ms等)、高電圧・大電流の直流電流を遮断可能な半導体遮断部や、半導体素子と高速断路器とを組み合わせたハイブリッド直流遮断器等の開発が進められている。
本実施の形態の構成は、このような高電圧直流送電網で使用する直流遮断器として適用しても好適である。例えば、高電圧直流送電網において、事故発生から5ms以内で事故回線の切り離しを行う場合には、第1の遮断部1、あるいは第1の遮断部1および第2の遮断部4の双方に、上述したような高電圧・大電流の直流電流を遮断可能な半導体遮断部やハイブリッド直流遮断器等を適用し、事故発生から第2の遮断部4の遮断時刻までの時間が5ms以下となるように、リアクトル2のインダクタンス値およびコンデンサ5のキャパシタンス値を設定すればよい。
また、本実施の形態の構成では、従来の強制転流方式のように、遮断部に重畳する振動電流を生成するためのコンデンサを充電する充電回路が不要であるので、低コストで小型の直流遮断器を構成することができる。
さらに、本実施の形態の構成では、事故発生から電流零点形成までの時間を短縮するためには、リアクトル2のインダクタンス値やコンデンサ5のキャパシタンス値をより小さくすればよいので、従来の自励転流方式よりも小型化が容易となる。
以上説明したように、実施の形態1の直流遮断器によれば、コンデンサを含む転流部とリアクトルとにより構成される2つの直列回路を逆並列に接続され構成されたブリッジ回路と、各直列回路のリアクトルと転流部との各接続点間に接続される第1の遮断部と、ブリッジ回路と直列に接続される第2の遮断部とを備え、事故発生時点で転流部に発生する振動電流を第1の遮断部に流れる電流に重畳して、第1の遮断部を介して各リアクトルを流れる電流と第1の遮断部を介して各転流部を流れる電流とが互いに打ち消し合う電流零点において、第1の遮断部を遮断することにより事故電流を遮断し、第1の遮断部の遮断後に、各直列回路に流れる各電流が互いに打ち消し合う電流零点において、第2の遮断部を遮断することにより事故点の切り離しを行うようにしたので、第1の遮断部、あるいは第1の遮断部および第2の遮断部の双方に、半導体素子を用いて構成された高速動作が可能な半導体遮断部を用いることにより、従来の自励転流方式よりも高速な事故点の切り離しを実現可能としつつ、従来の自励転流方式および強制転流方式よりも直流遮断器の小型化、低コスト化を図ることができる。
なお、上述した実施の形態1では、転流部により生じる振動電流の半周期目の電流零点で第1の遮断部を遮断する例を示したが、第1の遮断部を遮断する電流零点はこれに限らず、第1の遮断部の動作時間に応じた電流零点で遮断するように構成すればよいことは言うまでもない。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。なお、実施の形態1と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、実施の形態2にかかる直流遮断器の事故発生時における直流電流遮断前後の電流経路は、実施の形態1と同一であるので、ここでは説明を省略する。
本実施の形態では、図6に示すように、実施の形態1において説明した転流部3に代えて、コンデンサ5と抵抗7とが直列接続されて構成された転流部3aを備えた構成としている。
図7は、実施の形態2にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。図7(a)は、図2に示す経路Aに流れる電流波形を示し、図7(b)は、図2に示す経路Bに流れる電流波形を示している。また、図7(c)は、第1の遮断部1に流れる電流波形を示している。
実施の形態1に示した図1の構成のように、転流部3をコンデンサ5のみで構成した場合、図3(b)に示すように、事故発生後に経路Bを流れる振動電流(つまり、第1の遮断部1を介して各転流部3aを流れる電流)の減衰量が小さく、ピーク値が高い状態が維持される。振動電流のピーク値が高い場合には、遮断部に開制御信号が出力されてから電流零点に達するまでの間に、遮断部に過大な電流が流れることとなり、電流遮断が困難となる。
本実施の形態では、コンデンサ5に抵抗7を直列接続して転流部3aを構成することにより、図7(b)に示すように、事故発生後に第1の遮断部1を介して各転流部3aを流れる振動電流の減衰量を大きくすることができる。本実施の形態においても、事故発生後に経路Bを流れる振動電流のピーク値が経路Aを流れる電流値よりも大きい期間に生じる複数の電流零点のうちの任意の零点で第1の遮断部1を遮断することにより、事故電流を遮断することができる。
図8は、実施の形態2にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。図8(a)は、第1の遮断部1に流れる電流波形を示し、図8(b)は、第2の遮断部4に流れる電流波形を示している。この図8では、実施の形態1において説明した図4よりも事故発生後に経路Bを流れる振動電流のピーク値が小さく、減衰量が大きくなっている。
図8に示す例では、実施の形態1において説明した図4と同様に、転流部3aにより生じる振動電流の半周期目の電流零点で第1の遮断部1を遮断している(図8(a)参照)。これにより、図2(c)に示す経路C(直列回路6a)および経路D(直列回路6b)に残留電流が流れ、第2の遮断部4にこれらの加算電流が流れる。この加算電流は、リアクトル2のインダクタンス値、コンデンサ5のキャパシタンス値、および抵抗7の抵抗値に応じた振動電流となり、実施の形態1と同様に、経路Cに流れる残留電流と経路Dに流れる残留電流とが打ち消し合う複数の電流零点が生じるので(図8(b)参照)、これら複数の電流零点のうちの任意の電流零点で第2の遮断部4を遮断することにより、事故点の切り離しが完了する。
以上説明したように、実施の形態2の直流遮断器によれば、コンデンサに抵抗を直列接続して転流部を構成することにより、事故発生後に第1の遮断部を介して各転流部を流れる振動電流の減衰量を大きくすることができるので、第1の遮断部による電流遮断が容易となる。また、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、第1の遮断部、あるいは第1の遮断部および第2の遮断部の双方に、半導体素子を用いて構成された高速動作が可能な半導体遮断部を用いることにより、従来の自励転流方式よりも高速な事故点の切り離しを実現可能としつつ、従来の自励転流方式および強制転流方式よりも直流遮断器の小型化、低コスト化を図ることができる。
なお、上述した実施の形態2では、実施の形態1と同様に、転流部により生じる振動電流の半周期目の電流零点で第1の遮断部を遮断する例を示したが、第1の遮断部を遮断する電流零点はこれに限らず、第1の遮断部の動作時間に応じた電流零点で遮断するように構成すればよいことは言うまでもない。
実施の形態3.
図9は、実施の形態3にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。なお、実施の形態1と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、実施の形態3にかかる直流遮断器の事故発生時における直流電流遮断前後の電流経路は、実施の形態1と同一であるので、ここでは説明を省略する。
本実施の形態では、図9に示すように、実施の形態1において説明した転流部3に代えて、コンデンサ5と転流リアクトル8とが直列接続されて構成された転流部3bを備えた構成としている。
図10は、実施の形態3にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。図10(a)は、図2に示す経路Aに流れる電流波形を示し、図10(b)は、図2に示す経路Bに流れる電流波形を示している。また、図10(c)は、第1の遮断部1に流れる電流波形を示している。
実施の形態1に示した図1の構成のように、転流部3をコンデンサ5のみで構成した場合、実施の形態2において説明したように、事故発生後に経路Bを流れる振動電流(つまり、第1の遮断部1を介して各転流部3bを流れる電流)の減衰量が小さく、ピーク値が高い状態が維持されるのに加え、電流零点における電流勾配di/dtが大きくなる。この電流零点における電流勾配di/dtが大きい場合も、電流遮断が困難となる要因の一つとなる。
本実施の形態では、コンデンサ5に転流リアクトル8を直列接続して転流部3bを構成することにより、図10(b)に示すように、事故発生後に第1の遮断部1を介して各転流部3bを流れる振動電流の減衰量を大きくすると共に、この振動電流の周波数も低減することができるので、電流零点における電流勾配di/dtを小さくすることができる。本実施の形態においても、事故発生後に経路Bを流れる振動電流のピーク値が経路Aを流れる電流値よりも大きい期間に生じる複数の電流零点のうちの任意の零点で第1の遮断部1を遮断することにより、事故電流を遮断することができる。
図11は、実施の形態3にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。図11(a)は、第1の遮断部1に流れる電流波形を示し、図11(b)は、第2の遮断部4に流れる電流波形を示している。この図11では、実施の形態1において説明した図4よりも事故発生後に経路Bを流れる振動電流のピーク値が小さく、減衰量が大きく、且つ、周波数が低くなり電流零点における電流勾配di/dtが小さくなっている。
図11に示す例では、実施の形態1において説明した図4と同様に、転流部3bにより生じる振動電流の半周期目の電流零点で第1の遮断部1を遮断している(図11(a)参照)。これにより、図2(c)に示す経路C(直列回路6a)および経路D(直列回路6b)に残留電流が流れ、第2の遮断部4にこれらの加算電流が流れる。この加算電流は、リアクトル2のインダクタンス値、コンデンサ5のキャパシタンス値、および転流リアクトル8のインダクタンス値に応じた振動電流となり、実施の形態1と同様に、経路Cに流れる残留電流と経路Dに流れる残留電流とが打ち消し合う複数の電流零点が生じるので(図11(b)参照)、これら複数の電流零点のうちの任意の電流零点で第2の遮断部4を遮断することにより、事故点の切り離しが完了する。
以上説明したように、実施の形態3の直流遮断器によれば、コンデンサに転流リアクトルを直列接続して転流部を構成することにより、事故発生後に第1の遮断部を介して各転流部を流れる振動電流の減衰量を大きく、且つ、電流零点における電流勾配di/dtを小さくすることができるので、実施の形態2よりもさらに第1の遮断部による電流遮断が容易となる。また、本実施の形態においても、実施の形態1および2と同様に、第1の遮断部、あるいは第1の遮断部および第2の遮断部の双方に、半導体素子を用いて構成された高速動作が可能な半導体遮断部を用いることにより、従来の自励転流方式よりも高速な事故点の切り離しを実現可能としつつ、従来の自励転流方式および強制転流方式よりも直流遮断器の小型化、低コスト化を図ることができる。
なお、上述した実施の形態3では、コンデンサに転流リアクトルを直列接続して転流部を構成した例について説明したが、実施の形態2において説明した抵抗も加えて、コンデンサと抵抗と転流リアクトルとを直列接続して転流部を構成してもよい。このように構成することにより、事故発生後に第1の遮断部を介して各転流部を流れる振動電流の減衰量および電流零点における電流勾配di/dtをより最適化することができる。
また、上述した実施の形態3では、実施の形態1および2と同様に、転流部により生じる振動電流の半周期目の電流零点で第1の遮断部を遮断する例を示したが、第1の遮断部を遮断する電流零点はこれに限らず、第1の遮断部の動作時間に応じた電流零点で遮断するように構成すればよいことは言うまでもない。
実施の形態4.
図12は、実施の形態4にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。なお、実施の形態1と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、実施の形態4にかかる直流遮断器の事故発生時における直流電流遮断前後の電流経路は、実施の形態1と同一であるので、ここでは説明を省略する。
本実施の形態では、図12に示すように、実施の形態1において説明した転流部3に代えて、コンデンサ5とスイッチ10とが直列接続されて構成された転流部3cを備えた構成としている。
図13は、実施の形態4にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。図13(a)は、図2に示す経路Aに流れる電流波形を示し、図13(b)は、図2に示す経路Bに流れる電流波形を示している。また、図13(c)は、第1の遮断部1に流れる電流波形を示している。
本実施の形態の構成では、直流線路に定常電流が流れる通常時にはスイッチ10を開制御しておき、事故発生から第1の遮断部1の開制御後の所定時間経過後に、スイッチ10を閉制御して投入する。これにより、スイッチ10の投入時点で、図2(b)に示す経路B、つまり、各転流部3cに振動電流が流れ始める(図13(b)参照)。
図14は、実施の形態4にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。図14(a)は、第1の遮断部1に流れる電流波形を示し、図14(b)は、第2の遮断部4に流れる電流波形を示している。
本実施の形態では、事故発生後に図示しない制御回路から第1の遮断部1の開制御信号を出力しておき、事故発生から第1の遮断部1の開制御後の所定時間経過後に、スイッチ10を閉制御して投入する。このように制御することにより、振動電流の流れ始めの最初の電流零点で第1の遮断部1を遮断することができ、第1の遮断部1に流れる電流のピーク値を下げることができる(図14(a)参照)。その後、実施の形態1〜3と同様に、第2の遮断部4に生じる電流零点のうちの任意の零点で第2の遮断部4を遮断することにより、事故点の切り離しが完了する(図14(b)参照)。
以上説明したように、実施の形態4の直流遮断器によれば、コンデンサにスイッチを直列接続して転流部を構成し、直流線路に定常電流が流れる通常時にはスイッチを開制御しておき、事故発生後に第1の遮断部に開制御信号を出力しておき、事故発生から第1の遮断部の開制御後の所定時間経過後に、スイッチを閉制御して投入することにより、振動電流の流れ始めの最初の電流零点で第1の遮断部を遮断することができ、第1の遮断部に流れる電流のピーク値を下げることができるので、実施の形態2および3と同様に、第1の遮断部による電流遮断が容易となる。また、本実施の形態においても、実施の形態1〜3と同様に、第1の遮断部、あるいは第1の遮断部および第2の遮断部の双方に、半導体素子を用いて構成された高速動作が可能な半導体遮断部を用いることにより、従来の自励転流方式よりも高速な事故点の切り離しを実現可能としつつ、従来の自励転流方式および強制転流方式よりも直流遮断器の小型化、低コスト化を図ることができる。
なお、上述した実施の形態4では、コンデンサにスイッチを直列接続して転流部を構成した例について説明したが、実施の形態2において説明した抵抗や実施の形態3において説明したリアクトル等も加えて転流部を構成してもよいことは言うまでもない。
実施の形態5.
図15は、実施の形態5にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。なお、実施の形態4と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、実施の形態5にかかる直流遮断器の事故発生時における直流電流遮断前後の電流経路は、実施の形態1と同一であるので、ここでは説明を省略する。
本実施の形態では、図15に示すように、実施の形態4において説明した転流部3cのスイッチ10に代えて、放電ギャップ11を具備した転流部3dを備えた構成としている。
本実施の形態の構成でも、実施の形態4と同様に、事故発生後に図示しない制御回路から第1の遮断部1の開制御信号を出力しておき、事故発生から第1の遮断部1の開制御後の所定時間経過後に、放電ギャップ11を投入する。このように制御することにより、振動電流の流れ始めの最初の電流零点で第1の遮断部1を遮断することができ、第1の遮断部1に流れる電流のピーク値を下げることができる。その後、実施の形態1〜4と同様に、第2の遮断部4に生じる電流零点のうちの任意の零点で第2の遮断部4を遮断することにより、事故点の切り離しが完了する。
以上説明したように、実施の形態5の直流遮断器によれば、実施の形態4において説明した転流部のスイッチに代えて、放電ギャップを具備した転流部を備えた構成としても、実施の形態4と同様に、事故発生後に第1の遮断部に開制御信号を出力しておき、事故発生から第1の遮断部の開制御後の所定時間経過後に、放電ギャップを投入することにより、振動電流の流れ始めの最初の電流零点で第1の遮断部を遮断することができ、第1の遮断部に流れる電流のピーク値を下げることができるので、実施の形態2〜4と同様に、第1の遮断部による電流遮断が容易となる。また、本実施の形態においても、実施の形態1〜4と同様に、第1の遮断部、あるいは第1の遮断部および第2の遮断部の双方に、半導体素子を用いて構成された高速動作が可能な半導体遮断部を用いることにより、従来の自励転流方式よりも高速な事故点の切り離しを実現可能としつつ、従来の自励転流方式および強制転流方式よりも直流遮断器の小型化、低コスト化を図ることができる。
なお、上述した実施の形態4では、コンデンサに放電ギャップを直列接続して転流部を構成した例について説明したが、実施の形態4と同様に、実施の形態2において説明した抵抗や実施の形態3において説明したリアクトル等も加えて転流部を構成してもよいことは言うまでもない。
実施の形態6.
図16は、実施の形態6にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。なお、実施の形態1と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、実施の形態6にかかる直流遮断器の事故発生時における直流電流遮断前後の電流経路は、実施の形態1と同一であるので、ここでは説明を省略する。
本実施の形態では、図16に示すように、実施の形態1において説明した第2の遮断部4に代えて、コンデンサ5に第2の遮断部12を直列接続し、転流部3eを構成している。
図17は、実施の形態6にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。図17(a)は、図2に示す経路Aに流れる電流波形を示し、図17(b)は、図2に示す経路Bに流れる電流波形を示している。また、図17(c)は、第1の遮断部1に流れる電流波形を示している。
本実施の形態の構成では、直流線路に定常電流が流れる通常時には第2の遮断部12を開状態に制御しておき、事故発生から第1の遮断部1の開制御後の所定時間経過後に、第2の遮断部12を閉制御して投入する。これにより、第2の遮断部12の投入時点で、図2(b)に示す経路B、つまり、各転流部3eに振動電流が流れ始める(図17(b)参照)。
図18は、実施の形態6にかかる直流遮断器において、第1の遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。図18(a)は、図2に示す経路Cに流れる電流波形を示し、図18(b)は、図2に示す経路Dに流れる電流波形を示している。また、図18(c)は、第1の遮断部1に流れる電流波形を示している。
本実施の形態では、事故発生後に図示しない制御回路から第1の遮断部1の開制御信号を出力しておき、事故発生から第1の遮断部1の開制御後の所定時間経過後に、第2の遮断部12を閉制御して投入する。このように制御することにより、振動電流の流れ始めの最初の電流零点で第1の遮断部1を遮断することができ、第1の遮断部1に流れる電流のピーク値を下げることができる(図18(c)参照)。
第1の遮断部1による事故電流遮断後、図2(c)に示す経路C(直列回路6a)および経路D(直列回路6b)に残留電流が流れる。これらの残留電流は、リアクトル2のインダクタンス値およびコンデンサ5のキャパシタンス値に応じた振動電流となり、それぞれ複数の電流零点が生じるので(図18(a),(b)参照)、これら複数の電流零点のうちの任意の電流零点で各第2の遮断部12を開制御することにより、事故点の切り離しが完了する。
以上説明したように、実施の形態6の直流遮断器によれば、コンデンサに第2の遮断部を直列接続して転流部を構成し、直流線路に定常電流が流れる通常時には第2の遮断部を開制御しておき、事故発生後に第1の遮断部に開制御信号を出力しておき、事故発生から第1の遮断部の開制御後の所定時間経過後に、第2の遮断部を閉制御して投入することにより、振動電流の流れ始めの最初の電流零点で第1の遮断部を遮断することができ、第1の遮断部に流れる電流のピーク値を下げることができるので、第1の遮断部による電流遮断が容易となる。また、本実施の形態においても、半導体素子を用いて構成された高速動作が可能な半導体遮断部を用いることにより、従来の自励転流方式よりも高速な事故点の切り離しを実現可能としつつ、従来の自励転流方式および強制転流方式よりも直流遮断器の小型化、低コスト化を図ることができる。
実施の形態7.
図19は、実施の形態7にかかる直流遮断器の一構成例を示す図である。なお、実施の形態6と同一または同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、実施の形態7にかかる直流遮断器の事故発生時における直流電流遮断前後の電流経路は、実施の形態1と同一であるので、ここでは説明を省略する。
本実施の形態では、図19に示すように、実施の形態6において説明した第2の遮断部12に代えて、コンデンサ5に例えばMOA(Metal Oxide Arrester)等の避雷器13を直列接続し、転流部3fを構成している。また、本実施の形態では、実施の形態1〜6における第1の遮断部1を遮断部1としている。
図20は、実施の形態7にかかる直流遮断器において、遮断部による事故電流遮断を実施しなかった場合の電流波形を示す図である。図20(a)は、図2に示す経路Aに流れる電流波形を示し、図20(b)は、図2に示す経路Bに流れる電流波形を示している。また、図20(c)は、遮断部1に流れる電流波形を示している。
本実施の形態の構成では、直流線路に定常電流が流れる通常時には避雷器13の両端電圧が動作値以下であり、転流部3fは絶縁状態となっている(図2(a)参照)。
例えば、図2(b)中に示す事故点において地絡事故が発生すると、リアクトル2に過電圧が生じ、避雷器13の両端電圧が動作値を超えると、避雷器13が動作して、コンデンサ5のキャパシタンス値、配線の抵抗分、インダクタンス分に応じた振動電流が経路Bに流れ(図2(b)参照)、遮断部1に電流零点が生じる。ここで、遮断部1の遮断を実施しなかった場合には、避雷器13に電流が流れることによりリアクトル2の過電圧が解消して避雷器13の両端電圧が動作値以下となり、それ以降は経路Bに電流は流れない。
図21は、実施の形態7にかかる直流遮断器において、遮断部による事故電流遮断を実施した場合の電流波形を示す図である。図21(a)は、図2に示す経路Cに流れる電流波形を示し、図21(b)は、図2に示す経路Dに流れる電流波形を示している。また、図21(c)は、遮断部1に流れる電流波形を示している。
本実施の形態では、事故発生後にリアクトル2に生じる過電圧により避雷器13が動作して経路Bに振動電流が流れ、これにより遮断部1に生じる電流零点で事故電流遮断を実施する(図21(c)参照)。
遮断部1による事故電流遮断後、図2(c)に示す経路C(直列回路6a)および経路D(直列回路6b)にリアクトル2のインダクタンス値およびコンデンサ5のキャパシタンス値に応じた振動電流が流れ、これらの振動電流の電流零点において避雷器13の両端電圧が動作点以下となり、各直列回路6a,6bが開放状態となることにより、事故点の切り離しが完了する。
以上説明したように、実施の形態7の直流遮断器によれば、コンデンサに避雷器を直列接続して転流部を構成することにより、事故発生後にリアクトルに生じる過電圧により避雷器の両端電圧が動作値を超えて転流部に振動電流が流れ、このときに遮断部に生じる電流零点で事故電流遮断を実施し、事故電流遮断後に各直列回路に流れる振動電流の電流零点において避雷器の両端電圧が動作点以下となることにより、自動的に事故点の切り離しが完了する。また、本実施の形態においても、半導体素子を用いて構成された高速動作が可能な半導体遮断部を用いることにより、従来の自励転流方式よりも高速な事故点の切り離しを実現可能としつつ、従来の自励転流方式および強制転流方式よりも直流遮断器の小型化、低コスト化を図ることができる。
なお、上述した実施の形態では、第1の遮断部(遮断部)、あるいは第1の遮断部および第2の遮断部の双方に、半導体素子を用いて構成された高速動作が可能な半導体遮断部を用いる例について説明したが、従来よりも動作時間が短い真空遮断器等の機械式の遮断器を用いた構成であってもよいことは言うまでもない。
また、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
1 第1の遮断部(遮断部)、2 リアクトル、3,3a,3b,3c,3d,3e,3f 転流部、4 第2の遮断部、5 コンデンサ、6 ブリッジ回路、6a,6b 直列回路、7 抵抗、8 転流リアクトル、10 スイッチ、11 放電ギャップ、12 第2の遮断部、13 避雷器。

Claims (12)

  1. 直流線路に流れる直流電流を遮断する直流遮断器であって、
    コンデンサを含む転流部とリアクトルとにより構成される2つの直列回路が逆並列に接続され構成されたブリッジ回路と、
    前記各直列回路の前記リアクトルと前記転流部との各接続点間に接続され、前記直流線路に定常電流が流れる通常時において閉状態であり、前記直流線路の事故発生後に開制御され、前記各リアクトルを流れる電流と前記各転流部を流れる電流とが互いに打ち消し合う電流零点において遮断する第1の遮断部と、
    前記ブリッジ回路と直列に接続され、前記通常時において閉状態であり、前記第1の遮断部の遮断後に開制御され、前記各直列回路に流れる各電流が互いに打ち消し合う電流零点において遮断する第2の遮断部と、
    を備えることを特徴とする直流遮断器。
  2. 前記転流部は、前記コンデンサに抵抗を直列接続して構成されることを特徴とする請求項1に記載の直流遮断器。
  3. 前記転流部は、前記コンデンサに転流リアクトルを直列接続して構成されることを特徴とする請求項1に記載の直流遮断器。
  4. 前記転流部は、前記コンデンサに前記直流線路の事故発生から前記第1の遮断部の開制御後の所定時間経過後に投入するスイッチを直列接続して構成されることを特徴とする請求項1に記載の直流遮断器。
  5. 前記転流部は、前記コンデンサに前記直流線路の事故発生から前記第1の遮断部の開制御後の所定時間経過後に投入する放電ギャップを直列接続して構成されることを特徴とする請求項1に記載の直流遮断器。
  6. 前記第1の遮断部は、半導体素子を用いて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の直流遮断器。
  7. 前記第2の遮断部は、半導体素子を用いて構成されていることを特徴とする請求項6に記載の直流遮断器。
  8. 直流線路に流れる直流電流を遮断する直流遮断器であって、
    コンデンサを含む転流部とリアクトルとにより構成される2つの直列回路が逆並列に接続され構成されたブリッジ回路と、
    前記各直列回路の前記リアクトルと前記転流部との各接続点間に接続され、前記直流線路に定常電流が流れる通常時において閉状態であり、前記直流線路の事故発生後に開制御され、前記各リアクトルを流れる電流と前記各転流部を流れる電流とが互いに打ち消し合う電流零点において遮断する第1の遮断部と、
    前記コンデンサと直列に接続され、前記通常時において開状態であり、前記事故発生から前記第1の遮断部の開制御後の所定時間経過後に閉制御され、前記第1の遮断部の遮断後に開制御され、前記各直列回路に流れる各電流の電流零点において遮断する第2の遮断部と、
    を備える
    ことを特徴とする直流遮断器。
  9. 前記第1の遮断部は、半導体素子を用いて構成されていることを特徴とする請求項8に記載の直流遮断器。
  10. 前記第2の遮断部は、半導体素子を用いて構成されることを特徴とする請求項9に記載の直流遮断器。
  11. 直流線路に流れる直流電流を遮断する直流遮断器であって、
    コンデンサを含む転流部とリアクトルとにより構成される2つの直列回路が逆並列に接続され構成されたブリッジ回路と、
    前記各直列回路の前記リアクトルと前記転流部との各接続点間に接続され、前記直流線路に定常電流が流れる通常時において閉状態であり、前記直流線路の事故発生後に開制御され、前記各リアクトルを流れる電流と前記各転流部を流れる電流とが互いに打ち消し合う電流零点において遮断する遮断部と、
    前記コンデンサと直列に接続され、前記直流線路の事故発生時に動作し、前記第1の遮断部の遮断後に前記各直列回路に流れる各電流の電流零点において開放状態となる避雷器と、
    を備える
    ことを特徴とする直流遮断器。
  12. 前記遮断部は、半導体素子を用いて構成されていることを特徴とする請求項11に記載の直流遮断器。
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