JP5264151B2 - マルチピースソリッドゴルフボール - Google Patents

マルチピースソリッドゴルフボール Download PDF

Info

Publication number
JP5264151B2
JP5264151B2 JP2007290549A JP2007290549A JP5264151B2 JP 5264151 B2 JP5264151 B2 JP 5264151B2 JP 2007290549 A JP2007290549 A JP 2007290549A JP 2007290549 A JP2007290549 A JP 2007290549A JP 5264151 B2 JP5264151 B2 JP 5264151B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
hardness
cover
less
intermediate layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007290549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008136858A (ja
Inventor
淳志 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Sports Co Ltd
Original Assignee
Bridgestone Sports Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Sports Co Ltd filed Critical Bridgestone Sports Co Ltd
Publication of JP2008136858A publication Critical patent/JP2008136858A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5264151B2 publication Critical patent/JP5264151B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B37/00Solid balls; Rigid hollow balls; Marbles
    • A63B37/0003Golf balls
    • A63B37/005Cores
    • A63B37/006Physical properties
    • A63B37/0064Diameter
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B37/00Solid balls; Rigid hollow balls; Marbles
    • A63B37/0003Golf balls
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B37/00Solid balls; Rigid hollow balls; Marbles
    • A63B37/0003Golf balls
    • A63B37/005Cores
    • A63B37/006Physical properties
    • A63B37/0062Hardness
    • A63B37/0063Hardness gradient
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B37/00Solid balls; Rigid hollow balls; Marbles
    • A63B37/0003Golf balls
    • A63B37/007Characteristics of the ball as a whole
    • A63B37/0072Characteristics of the ball as a whole with a specified number of layers
    • A63B37/0075Three piece balls, i.e. cover, intermediate layer and core
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B37/00Solid balls; Rigid hollow balls; Marbles
    • A63B37/0003Golf balls
    • A63B37/005Cores
    • A63B37/006Physical properties
    • A63B37/0065Deflection or compression

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、弾性コア、中間層及びカバーを具備したマルチピースソリッドゴルフボールに関するものであり、更に詳述すると、打感が良好であり、そのうえアイアン打撃時の飛距離が向上したゴルフボールに関するものである。
従来より、多層構造、特にスリーピース構造とするゴルフボールは、ワンピースやツーピースゴルフボールに比べて飛距離を大きく伸ばすことができ、ゴルフボールプレイヤーに有利なゴルフボールとして知られている。このようなスリーピースゴルフボールとして、例えば、中間層及びカバーを比較的軟らかく形成したもの(特許第3505922号公報)、カバーを比較的厚くしたもの(特許第3685248号公報)、カバーを比較的硬くしたもの(特開2005−218858号公報,特許第3685245号公報)、コアを小さく形成したもの(特許第2614791号公報)、コアの初速度が比較的速いもの(特願2005−367321号、未公開)、そのほか、特開2002−764号公報、特開2002−765号公報及び特開2002−315848号公報など様々な硬度や層厚が設計されたスリーピースソリッドゴルフボールが提案されている。
しかしながら、上記のゴルフボールでは、ドライバーによる飛距離を重視する反面、アイアンによる打感や飛距離につきプレイヤーが満足する設計がなされていない。ドライバーをボールに打撃した場合とロフト角の大きいアイアンでボールを打撃した場合とでは、ボールの挙動が異なり、ドライバーではボール全体が変形し、一方、アイアンではボール表面及び該ボール表面から2〜3mm付近が変形するため、ボール表面付近の構造が重要となる。
即ち、ドライバーによる飛距離を稼ぐために従来から提案されたディスタンス系のボールでは、カバーを硬くして打撃時初速度を上げ、低スピン化を実現させているものの、アイアンの打感・コントロール性に劣っていた。そこで、従来のディスタンス系のゴルフボールの設計から、カバーを軟らかくしてアイアン性能を改善しようとすると今度はドライバーのスピンが増加してしまい、飛距離が低減してしまう。
そのため、ドライバーによる飛距離を満足させつつ、アイアンショットにより所望の距離を確実に得られるボールやアイアンショット時の打感が良好なゴルフボールを開発し、プレイヤーに提供することが望まれていた。
特許第3505922号公報 特許第3685248号公報 特開2005−218858号公報 特許第3685245号公報 特許第2614791号公報 特開2002−764号公報 特開2002−765号公報 特開2002−315848号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、ドライバーによる飛距離を満足させつつアイアンのコントロール性・飛距離・打感を向上させたマルチピースソリッドゴルフボールを提供するものである。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、コアの硬度傾斜を大きくさせることがドライバー等の打撃時のボールスピン量を低くさせて飛距離を大きくさせることを知見し、さらに反発の良いアイオノマー系の材料を中間層やカバーに使用することに着目し、カバーを中硬度まで軟らかくした場合でも、ドライバー打撃時のボールが低スピンの状態にあり、さらにアイアンの打感・飛距離が向上することを知見し、本発明をなすに至ったものである。
即ち、一般にドライバー飛距離を重視しているディスタンス系ボールはアイアンによる打感及び飛距離を満足させていないが、本発明では、そのようなディスタンス系ボールでありながらアイアンの打感・飛距離を著しく向上させた多機能ゴルフボールである。その方法としては、アイアンのコントロール性を向上させるために、中硬度のカバーを使用することを特徴とする。なお、中硬度のカバーは高硬度のカバーに対しスピン増加になるが、本発明では、コアの硬度傾斜を大きくしてドライバーによる低スピン化を実現させ、更に、中間層とカバーの硬さ・ゲージを最適化することにより上記の低スピン化をアイアンの使用の際にも発揮させることを発見したものである。また更に、硫黄を含むコアとアイオノマー系材料にて形成した中間層及びカバーとの高反発性効果により、アイアン打撃時の初速を大きくさせ、硬度・ゲージの最適化により打感が良好でアイアンの飛距離が向上することを知見し、本発明を下記のとおりに構成したものである。
本発明は、下記のマルチピースソリッドゴルフボールを提供する。
[1]ゴム材を基材とする単層構造のコアに順次、中間層及びカバーを被覆したマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、上記コアがゴム基材100質量部に対して硫黄を0.05〜0.5質量部含有してなり、上記コアの表面と中心との硬度差がJIS−C硬度で21以上30以下、コアの初期荷重98N(10kgf)から終荷重1275N(130kgf)に負荷したときのたわみ量が3.0〜4.5mmで、そのコアの直径が36〜40mmであり、上記中間層のショアD硬度(ASTM D−2240に準ずる)が47以上60以下であり、その厚さが0.5〜2.0mmであり、上記カバーのショアD硬度(ASTM D−2240に準ずる)が53以上59以下であり、その厚さが0.6〜1.5mmであると共に、上記中間層及びカバーについて、下記式
120≦〔中間層のショアD硬度×中間層の厚さ(mm)〕+〔カバーのショアD硬度×カバーの厚さ(mm)〕≦150
を満たし、かつUSGAのドラム回転式の初速度計と同方式の初速測定器を用いて測定したゴルフルールに規定された方法でのコアの初速度とボールの初速度との差が
〔コアの初速度(m/sec)〕−〔ボールの初速度(m/sec)〕≦−0.2(m/sec
であることを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール。
本発明のマルチピースソリッドゴルフボールによれば、ドライバーによる飛距離を十分に満足させるとともに、ミドルアイアンやロングアイアンのいずれのアイアンにおいても打感や飛距離を向上させることができ、ゴルフプレイヤーに有利なゴルフボールである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明は、上記のとおり、ゴム材を基材とするコアと中間層とカバーとを含有したマルチピースソリッドゴルフボールである。
本発明におけるコアは、基材ゴムを主材として常法に従って製造されるものである。例えば、シス−1,4−ポリブタジエン100質量部に対し、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−モノエチレン不飽和カルボン酸又はその金属イオン中和物、トリメチロールプロパンメタクリレートなどの官能性モノマーなどの架橋剤から選ばれる1種を単独で又は2種以上を混合したものを10質量部以上60質量部以下、酸化亜鉛、硫酸バリウムなどの充填剤を5質量部以上30質量部以下、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物を0.5質量部以上5質量部以下、その他必要に応じて老化防止剤を0質量部以上1質量部以下配合し、このゴム組成物に対してプレス架橋した後、140℃以上170℃以下で10分以上40分以下で加熱圧縮して球状に形成する等の方法によりソリッドコアを成形し得る。
上記コアの主材である基材ゴムに硫黄を含有させることが必要である。この硫黄としては、特に制限はないが粉末硫黄を挙げることができ、具体的には、亜鉛華混合硫黄(鶴見化学工業社製)等の市販品を用いることができる。
硫黄の配合量については、コアの基材ゴム100質量部に対して0.05質量部以上とすることが好ましく、より好ましいのは0.1質量部以上である。上限値としては0.5質量部以下とすることが好ましく、より好ましいのは0.3質量部以下である。硫黄の配合量が少なすぎるとコアの表面と中心との硬度差を一定以上に大きくすること、即ち、硬度傾斜を一定以上に大きくすることができなくなる場合がある。また、硫黄の配合量が多すぎると、ゴム成形体に割れが出易くなるか、或いはコアに硬さが出なくなり、反発弾性が低くなるおそれがある。
また、ゴルフボールの反発性を向上させる点から、上記コアの主材である基材ゴムに有機硫黄化合物を含有させることが好ましい。有機硫黄化合物としては、ゴルフボールの反発性を向上させ得るものであれば特に制限されないが、例えばチオフェノール類、チオナフトール類、ハロゲン化チオフェノール類又はそれらの金属塩等が挙げられる。より具体的には、ペンタクロロチオフェノール、ペンタフルオロチオフェノール、ペンタブロモチオフェノール、パラクロロチオフェノール、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩、ペンタフルオロチオフェノールの亜鉛塩、ペンタブロモチオフェノールの亜鉛塩、パラクロロチオフェノールの亜鉛塩、硫黄数が2〜4のジフェニルポリスルフィド、ジベンジルポリスルフィド、ジベンゾイルポリスルフィド、ジベンゾチアゾイルポリスルフィド、ジチオベンゾイルポリスルフィド等が挙げられ、特に、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩、ジフェニルジスルフィドが好適に用いられる。
このような有機硫黄化合物の配合量は、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは0.05質量部以上、更に好ましくは0.1質量部以上、最も好ましくは0.2質量部以上である。配合量が少なすぎると、反発性の改善効果が期待できない。また、上限値としては、好ましくは5質量部以下、更に好ましくは4質量部以下、最も好ましくは2質量部以下である。配合量が多すぎると、コアが軟らかくなりすぎてしまい、打感が悪くなったり、繰り返し打撃した時の割れ耐久性が悪くなることがある。
コアの直径は、36mm以上、好ましくは37mm以上、上限として40mm以下、好ましくは39mm以下である。コアの直径は、上記範囲よりも小さいと、中間層及びカバーが厚くなるのでアイアンによる打感が悪くなり、特にミドルアイアン以上の打感が悪くなってしまい、また、スピンが増加して飛距離が低下する。コアの直径が上記範囲よりも大きいと、中間層及びカバーが薄くなるので割れ耐久性や耐擦過傷性が悪くなる。さらに中間層が薄くなるとサイドスピン低減効果が低下し、アイアンショット時にサイドスピンが掛かり易くなりコントロール性に劣る。
上記コアのたわみ量、即ち、初期荷重98N(10kgf)から終荷重1275N(130kgf)まで負荷したときの圧縮たわみ量を適正化することは、アイアン打撃時のコアの低スピン効果を高め、かつ良好な打感を与えるために推奨される。その値は、好ましくは3.0mm以上、より好ましくは3.3mm以上であり、上限値としては、好ましくは4.5mm以下、より好ましくは4.0mm以下の範囲である。上記の値が小さすぎる、即ち、コアが硬すぎるとアイアン打撃時のコアの変形量が足りず、そのため低スピン効果が出なくなったり、打感が硬くなるおそれがある。逆に、上記の値が大きすぎる、即ち、コアが軟らかすぎると、ドライバー打撃時にボールが変形しすぎてしまい、反発が良くない場合がある。
更に、コア表面硬度としては、特に制限はないが、JIS−C硬度で75以上であることが好適であり、より好ましくは80以上であり、上限として90以下であることが好適であり、より好ましくは85以下である。コア表面が上記範囲を超えると、打感が悪く、割れ耐久性が悪くなる場合がある。また、コア表面が上記範囲よりも低いとドライバー及びアイアン打撃時のスピン量が増えすぎる場合がある。
一方、コア中心硬度については特に制限はないが、JIS−C硬度で50以上であることが好適であり、より好ましくは55以上であり、上限として65以下であることが好適であり、より好ましくは60以下である。コア中心が上記範囲を超えると、中心と表面との硬度差が小さくなるので打撃時のスピン量が増加しすぎる場合がある。一方、上記範囲よりも小さくなると、コアが軟らかくなりすぎ反発及び割れ耐久性が低下する場合がある。
上記コアの表面と中心との硬度差[(コア表面)−(コア中心)]は、JIS−C硬度で21以上、好ましくは23以上、上限として30以下、好ましくは28以下である。この値が小さいとスピンが増加し、飛距離が低減する。また、上記の値が大きくなると、耐久性が悪くなったり、反発性も大きく低下してしまう。
本発明における中間層及び/又はカバーの材料としては、特に制限はないが、アイオノマーを使用することが好適である。このように、より表面に近い中間層・カバーに反発性の良いアイオノマーを使用することでアイアンの打撃時の初速が上がるものである。
更には、上記中間層及び/又はカバーの材料としては、下記のアイオノマーを含有した混合材料I〜IIIを用いることがより好ましい。
混合材料I
(a)オレフィン−不飽和カルボン酸ランダム共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステルランダム共重合体 100質量部、
(b)分子量が280以上の脂肪酸又はその誘導体 5〜80質量部、
(c)上記(a)、(b)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物
0.1〜10質量部
を含有してなり、メルトインデックスが1.0dg/min以上である加熱混合物。
混合材料II
(d)オレフィン−不飽和カルボン酸ランダム共重合体及び/又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステルランダム共重合体の金属イオン中和物
100質量部、
(b)分子量が280以上の脂肪酸又はその誘導体 5〜80質量部、
(c)上記(d)、(b)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物
0.1〜10質量部
を含有してなり、メルトインデックスが1.0dg/min以上である加熱混合物。
混合材料III
上記(a)成分と(d)成分との混合物 100質量部、
(b)分子量が280以上の脂肪酸又はその誘導体 5〜80質量部、
(c)上記(d)、(b)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物
0.1〜10質量部
を含有してなり、メルトインデックスが1.0dg/min以上である加熱混合物。
ここで、上記(a)成分中のオレフィンは、好ましくは炭素数2以上、上限として8以下、特に6以下のものが好ましく、具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン等が挙げられ、特にエチレンであることが好ましい。
また、不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等を挙げることができ、特にアクリル酸、メタクリル酸であることが好ましい。
更に、不飽和カルボン酸エステルとしては、上述した不飽和カルボン酸の低級アルキルエステルが好適で、具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等を挙げることができ、特にアクリル酸ブチル(n−アクリル酸ブチル、i−アクリル酸ブチル)であることが好ましい。
(a)成分のランダム共重合体は、上記成分を公知の方法に従ってランダム共重合させることにより得ることができる。ここで、ランダム共重合体中に含まれる不飽和カルボン酸の含量(酸含量)は、2質量%以上、好ましくは6質量%以上、更に好ましくは8質量%以上、上限としては25質量%以下、好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下であることが推奨される。酸含量が少ないと反発性が低下する可能性があり、多いと加工性が低下する可能性がある。
一方、(d)成分のランダム共重合体の中和物は、上記ランダム共重合体中の酸基を部分的に金属イオンで中和することによって得ることができる。ここで、酸基を中和する金属イオンとしては、例えば、Na+、K+、Li+、Zn++、Cu++、Mg++、Ca++、Co++、Ni++、Pb++等が挙げられるが、好ましくはNa+、Li+、Zn++、Mg++等が好適に用いられ、更に好ましくはZn++であることが推奨される。これら金属イオンのランダム共重合体の中和度は特に限定されるものではない。このような中和物は公知の方法で得ることができ、例えば、上記ランダム共重合体に対して、上記金属イオンのギ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、水酸化物及びアルコキシド等の化合物を使用して導入することができる。
上記(a)成分のランダム共重合体としては、例えば、ニュクレルAN4311、同AN4318、同1560(いずれも三井・デュポンポリケミカル社製)等が、また(d)成分のランダム共重合体の中和物としては、例えば、ハイミラン1554、同1557、同1601、同1605、同1706、同1855、同1856、同AM7316(いずれも三井・デュポンポリケミカル社製)、サーリン6320、同7930、同8120(いずれもデュポン社製)等が挙げられ、特に、亜鉛中和型アイオノマー樹脂(ハイミランAM7316等)を好適に使用できる。
なお、上記(a)成分のランダム共重合体及び/又は上記(d)成分の中和物をベース樹脂として使用することができ、使用することができるが、両成分を併用配合する場合の配合比は特に制限されるものではない。
上記(b)成分は、分子量280以上の脂肪酸又はその誘導体であり、加熱混合物の流動性向上に寄与する成分で、上記(a)成分の熱可塑性樹脂と比較して分子量が極めて小さく、混合物の溶融粘度の著しい増加に寄与するものである。また、本発明の脂肪酸(誘導体)は、分子量が280以上で高含量の酸基(誘導体)を含むため、添加による反発性の損失が少ないものである。
上記(b)成分の脂肪酸又はその誘導体は、アルキル基中に二重結合又は三重結合を含む不飽和脂肪酸(誘導体)であっても、アルキル基中の結合が単結合のみにより構成される飽和脂肪酸(誘導体)であってもよいが、1分子中の炭素数は、好ましくは18以上、上限として好ましくは80以下、特に40以下であることが推奨される。炭素数が少ないと、本発明の目的である耐熱性の改善が達成できないばかりでなく、酸基の含量が多すぎてベース樹脂に含まれる酸基との相互作用により流動性の改善の効果を少なくする場合がある。一方、炭素数が多い場合には、分子量が大きくなるため流動性改質の効果を少なくする可能性がある。
(b)成分の脂肪酸としては、具体的には、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、リグノセリン酸などが挙げられ、特に、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸を好適に用いることができる。
また、(b)成分の脂肪酸誘導体は、脂肪酸の酸基に含まれるプロトンを置換したものが挙げられ、このような脂肪酸誘導体としては、金属イオンにより置換した金属せっけんが例示できる。金属せっけんに用いられる金属イオンとしては、例えば、Li+、Ca++、Mg++、Zn++、Mn++、Al+++、Ni++、Fe++、Fe+++、Cu++、Sn++、Pb++、Co++が挙げられ、特にCa++、Mg++、Zn++が好ましい。
(b)成分の脂肪酸誘導体として、具体的には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、アラキジン酸マグネシウム、アラキジン酸カルシウム、アラキジン酸亜鉛、ベヘニン酸マグネシウム、ベヘニン酸カルシウム、ベヘニン酸亜鉛、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸カルシウム、リグノセリン酸亜鉛等が挙げられ、特にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、アラキジン酸マグネシウム、アラキジン酸カルシウム、アラキジン酸亜鉛、ベヘニン酸マグネシウム、ベヘニン酸カルシウム、ベヘニン酸亜鉛、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸カルシウム、リグノセリン酸亜鉛を好適に使用することができる。
なお、上述した(a)成分及び/又は(d)成分、及び(b)成分の使用に際し、公知の金属せっけん変性アイオノマー(USP5312857,USP5306760,WO98/46671公報等)を使用することもできる。
上記の材料は、(c)成分として上記(a)成分及び/又は(d)成分、及び(b)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機充填剤を配合してなるものであるが、従来例でも挙げたように、(a)成分及び/又は(d)成分、及び(b)成分のみ、特に金属変性アイオノマー樹脂のみ(例えば、上記特許公報に記載された金属せっけん変性アイオノマー樹脂のみ)を加熱混合すると、下記に示すように金属せっけんとアイオノマーに含まれる未中和の酸基との交換反応により脂肪酸が発生する。この発生した脂肪酸は熱的安定性が低く、成形時に容易に気化するため、成形不良の原因となるばかりでなく、発生した脂肪酸が成形物の表面に付着した場合、塗膜密着性が著しく低下する原因になる。
Figure 0005264151
このような問題を解決すべく、(c)成分として、上記(a)成分及び/又は(d)成分と(b)成分中に含まれる酸基を中和する塩基性無機金属化合物を必須成分として配合する。(c)成分の配合で、上記(a)成分及び/又は(d)成分と(b)成分中の酸基が中和され、これら各成分配合による相乗効果により、加熱混合物の熱安定性が高まると同時に、良好な成形性が付与され、ゴルフボール用材料としての反発性が向上するという優れた特性が付与されるものである。
上記(c)成分は、上記(a)成分及び/又は(d)成分、及び(b)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物であり、好ましくは一酸化物であることが推奨され、アイオノマー樹脂との反応性が高く、反応副生成物に有機物を含まないため、熱安定性を損なうことなく、加熱混合物の中和度を上げることができる。
ここで、塩基性無機金属化合物に使われる金属イオンとしては、例えば、Li+、Na+、K+、Ca++、Mg++、Zn++、Al+++、Ni+、Fe++、Fe+++、Cu++、Mn++、Sn++、Pb++、Co++等が挙げられ、無機金属化合物としては、これら金属イオンを含む塩基性無機金属化合物、具体的には、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム等が挙げられるが、上述したように一酸化物が好適で、特に、アイオノマー樹脂との反応性の高い酸化マグネシウムを好適に使用できる。
上記アイオノマー系混合材料は、上述したように(a)成分、(d)成分、(b)成分及び(c)成分を配合してなり、熱安定性、成形性、反発性の向上が図れるものであるが、これら成分の配合量は(a)成分及び/又は(d)成分(以下、ベース樹脂という)100質量部に対し、(b)成分の配合量を5質量部以上、上限として80質量部以下、好ましくは40質量部以下、更に好ましくは20質量部以下、(c)成分の配合量を0.1質量部以上、上限としては10質量部以下、好ましくは5質量部以下にする必要がある。(b)成分の配合量が少ない場合、溶融粘度が低くなり加工性が低下し、多いと耐久性が低下する。また、(c)成分の配合量が少ない場合、熱安定性、反発性の向上が見られず、多い場合、過剰の塩基性無機金属化合物により組成物の耐熱性がかえって低下する。
上記の混合材料は、上述した材料をそのまま使用しても、該混合物に他の材料を適宜配合してもよいが、いずれにしても、加熱混合物としてのメルトインデックス(JIS−K6760(試験温度190℃、試験荷重21N(2.16kgf)にて測定))を1.0dg/min以上、好ましくは1.5dg/min以上、更に好ましくは2.0dg/min以上にする必要があり、上限としては20dg/min以下、好ましくは15dg/min以下であることが推奨される。加熱混合物のメルトインデックスが少ないと加工性が著しく低下してしまう。
上記混合材料は、赤外吸収測定において通常検出される1690〜1710cm-1のカルボニル伸縮振動に帰属する吸収ピークの吸光度に対する、1530〜1630cm-1のカルボキシラート伸縮振動に帰属する吸収ピークにおける相対吸光度(カルボキシラート伸縮振動に帰属する吸収ピークの吸光度/カルボニル伸縮振動に帰属する吸収ピークの吸光度)として特定されたものであることが好ましい。
ここで、カルボキシラート伸縮振動はプロトンを解離したカルボキシル基(金属イオンにより中和されたカルボキシル基)を、カルボニル伸縮振動は未解離のカルボキシル基の振動をそれぞれ示すが、それぞれのピークの強度比は中和度に依存する。一般的に用いられる中和度が約50モル%のアイオノマー樹脂の場合、それぞれのピークの吸光度比は約1:1である。
上記混合材料は、材料としての熱安定性、成形性、反発性を改良するために、カルボキシラート伸縮振動に帰属するピークの吸光度が、カルボニル伸縮振動によるピークの吸光度の少なくとも1.5倍以上であることが推奨され、好ましくは2倍以上であり、更に好ましくはカルボニル伸縮振動に帰属するピークが存在しないものであることが推奨される。
また、上記混合材料は、熱安定性を熱重量測定により測定することができるが、加熱混合物は、熱重量測定において、25℃における重量を基準とした250℃における減量率が、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1.5重量%以下、更に好ましくは1重量%以下であることが推奨される。
なお、上記混合材料自体の比重は、特に制限されるものではないが、好ましくは0.9以上、上限として好ましくは1.5以下、より好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.1以下であることが推奨される。
上記混合材料は、上述した(a)成分及び/又は(d)成分、(b)成分及び(c)成分が加熱混合され、メルトインデックスが適正化されるものであるが、加熱混合物中の酸基の70モル%以上、好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上が中和されていることが推奨され、高中和化により上述したベース樹脂と脂肪酸(誘導体)のみを使用した場合に問題となる交換反応をより確実に抑制し、脂肪酸の発生を防ぐことができ、熱的な安定性が著しく増大し、成形性が良好で、従来のアイオノマー樹脂と比較して反発性の著しく増大した材料になり得る。
ここで、上記混合材料の中和化は、高中和度と流動性をより確実に両立するために、上記加熱混合物の酸基が遷移金属イオンと、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属イオンとで中和されていることが推奨され、遷移金属イオンがアルカリ(土類)金属イオンと比較してイオン凝集力が弱いため、加熱混合物中の酸基の一部を中和し、流動性の著しい改良を図ることができる。
この場合、遷移金属イオンと、アルカリ(土類)金属イオンのモル比は適宜調整されるが、好ましくは10:90〜90:10、特に20:80〜80:20であることが好ましい。遷移金属イオンのモル比が少ないと、流動性を改善する効果が十分に得られない可能性があり、モル比が高いと、反発性が低下する可能性がある。
ここで、上記金属イオンとして、具体的には、遷移金属イオンとしては、亜鉛イオン等、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンとしては、ナトリウムイオン、リチウムイオン及びマグネシウムイオンから選ばれる少なくとも1種のイオン等が挙げられる。
なお、酸基が遷移金属イオンとアルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンとで中和された加熱混合物を得る方法は、特に制限されるものではなく、例えば、遷移金属イオン(亜鉛イオン)により中和する方法の具体的な例として、脂肪酸に亜鉛せっけんを用いる方法、(d)成分として亜鉛中和物をベース樹脂(例えば、亜鉛中和型アイオノマー樹脂)に含める方法、(c)成分の塩基性無機金属化合物に亜鉛酸化物を用いる方法などが挙げられる。
上記混合材料には、必要に応じて種々の添加剤を調整することにより得ることができるが、例えば、カバー材として使用する場合、上記加熱混合物に、更に、顔料、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などを加えることができる。また、本発明の材料中には、打撃時のフィーリングを改善するために上記必須成分に加え、種々の非アイオノマー熱可塑性エラストマーを配合することができ、このような非アイオノマー熱可塑性エラストマーとして、例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー等が挙げられ、特にオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマーの使用が好ましい。
また、上記中間層又はカバーの製法については特に制限はなく、例えば、上記材料を配合してカバー材を得るには、加熱混合条件として、例えば、加熱温度150〜250℃、混合機として、例えば、混練型二軸押出機、バンバリー、ニーダー等のインターナルミキサーなどを用いて混練する。この場合、カバー材料は、必須成分以外の各種添加剤を配合する方法について制限はなく、上記必須成分と共に配合して同時に加熱混合する方法、上記必須成分を予め加熱混合をした後、任意の添加剤を加えて更に加熱混合する方法等を挙げることができる。
上記中間層の材料硬度については、ショアD硬度(ASTM D2240に基づくタイプDデュロメーターによる測定値と同値である。)で47以上、好ましくは50以上、上限として60以下、好ましくは58以下である。中間層が上記硬度範囲よりも軟らかすぎるとスピンが増加して飛距離が低下する。又は、反発も低下してしまい、特にアイアンの打撃時初速が低下して飛ばないという不都合がある。逆に、中間層が上記範囲よりも硬いと打感が悪くなる。
また、中間層の厚さは0.5mm以上、好ましくは0.8mm以上、より好ましくは1.0mm以上、上限として2.0mm以下、好ましくは1.7mm以下、更に好ましくは1.5mm以下である。中間層が上記範囲よりも薄すぎると割れ耐久性が悪くなるおそれがある。さらにアイアンショット時にサイドスピンが掛かり易くなりコントロール性に劣ることがある。逆に、中間層が上記範囲よりも厚いとスピンが増えてしまい、打感が悪くなることがある。
カバーは、上記中間層を被覆し、ボール表面側の位置する最外層と定義される。このカバーの材料硬度については、ショアD硬度で53以上、好ましくは55以上、上限としては60以下、好ましくは59以下、より好ましくは58以下である。カバーが上記硬度範囲よりも軟らかすぎると、スピンが増加して飛距離が低下するおそれがある。さらに反発も低下し、特にアイアンの打撃時初速が低下して飛ばないという不都合がある。逆に、カバーが上記範囲よりも硬いと打感が悪くなり、特にアイアンの打感が悪くなる。
カバーの厚さは0.6mm以上、好ましくは0.8mm以上、上限として1.5mm以下、好ましくは1.4mm以下である。カバーが上記範囲よりも薄すぎると、ボールの割れ耐久性や耐擦過傷性が悪くなる。さらにアイアンショット時にサイドスピンが掛かり易くなりコントロール性に劣ってしまう。逆に、カバーが上記範囲よりも厚いとスピンが増えてしまい、打感が悪くなることがある。
本発明においては、さらに、上記中間層及びカバーの硬度・厚さは下記式
120≦(中間層のショアD硬度×中間層の厚さ)+(カバーのショアD硬度×カバーの厚さ)≦150
を満たすことが必要とされる。
ここで、上記式は、中間層とカバーとを合わせたコア被覆体の全体の硬さの指数を表し、この値が小さいと軟らかく、大きいと硬いという意味である。上記の値よりも小さいと、アイアン打撃時におけるコアの低スピン化の効果が出やすいが、カバーのスピン増大の方が勝ってしまい、その結果、スピンは増えてしまう。また、上記値より大きいと、アイアン打撃時においてコアの低スピン効果が出にくくなりスピン増になり、その結果、飛距離が低下し、打感も硬くなる。
本発明のゴルフボールの形成方法は特に制限されるものではなく、中間層、カバーのいずれも、例えば、射出成形やコンプレッション成形等で形成できる。射出成形法を採用する場合には、射出成形用金型の所定位置に予め作製したソリッドコアを配備した後、上記材料を該金型内に導入する方法が採用できる。また、コンプレッション成形法を採用する場合には、上記材料で一対のハーフカップを作り、このカップでコアを直接又は中間層を介してくるみ、金型内で加圧加熱する方法を採用できる。
また、本発明においては、コアと、該コアを被覆する中間層と、該中間層を被覆するカバーとを備えたゴルフボールを上述した各素材を用いて形成するものであり、本発明のコアの初速度及びゴルフボールの初速度の関係を満たすことができる。
上記のコア及びボールの初速度(m/s)については、R&Aの承認する装置であるUSGAのドラム回転式の初速度計と同方式の初速測定器を用いて測定した測定値である。即ち、ボールを23±1℃環境下で3時間以上温調した後、室温23±2℃の部屋でテストしたものであり、250ポンド(113.4kg)のヘッド(ストライキングマス)を用いて打撃速度143.8ft/s(43.83m/s)にてボールを打撃し、1ダースのボールを各々4回打撃して6.28ft(1.91m)の間を通過する時間を測定して初速度(m/s)を算出したものである。なお、約15分間でこのサイクルを行なう。
ここで、上記の差は、下記式
(コアの初速度)−(ボールの初速度)
の値が0未満であること、好ましくは−0.2以下、さらに好ましくは−0.4以下となるように調整することが好ましい。即ち、ボールの方がコアよりも速いということは、中間層及びカバーの反発が良いということを意味する。アイアン打撃時には表面付近の反発が良い方がボールの打撃初速は速くなる傾向にある。また、表面付近の反発が悪いとアイアン打撃時の接触時間が長くなりボールが重く感じるという不都合がある。したがって、コアの初速度よりもボールの初速度の方が大きいことが本発明の効果を十分に確保することができる。
また、上記ゴルフボールのたわみ量、即ち、初期荷重98N(10kgf)から終荷重1275N(130kgf)まで負荷したときの圧縮たわみ量については特に制限はないが、2.5mm以上とすることが好適であり、より好ましくは2.8mm以上である。上限値としては、好ましくは4.0mm以下、より好ましくは3.5mm以下の範囲である。上記の値が小さすぎる、即ち、ボールが硬すぎるとアイアン打撃時のコアの変形量が足りず、そのため低スピン効果が出なくなったり、打感が硬くなるおそれがある。逆に、ボールが軟らかすぎると、ドライバー打撃時にボールが変形しすぎてしまい、反発が良くない場合がある。
なお、本発明のゴルフボールの直径は、通常42.67mm以上、好ましくは42.67〜43.00mm、重さは通常45.0〜45.93gに形成することができる。また、本発明は、その目的から、2006年のR&Aのゴルフ規則に適合するものであること、即ち、1)ボールが42.672mmのリングを通過しないこと、2)ボール重量が45.93g以下であること、及び3)ボール初速が77.724m/s以下であることが望まれる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〜3、参考例1、比較例1〜9〕
実施例1〜3、参考例1及び比較例1〜9におけるゴルフボールを作成するに際し、下記表1に示す配合のゴム材料を用意した。このゴム組成物をニーダー又はロールにて適宜混練した後、いずれも155℃、15分にて加硫して各例のソリッドコアを作成した。なお、下記表中の各材料の数字は質量部で表される。
Figure 0005264151
上記の材料の説明は下記の通りである。上記の数字は質量部を示す。
※1 ポリブタジエンゴム…商品名「BR01」(JSR社製)
※2 過酸化物(1)…ジクミルパーオキサイド 商品名「パークミルD」
(日本油脂社製)
※3 過酸化物(2)…1,1ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンとシリカとの
混合物 商品名「パーヘキサC−40」(日本油脂社製)
※4 硫黄…亜鉛華混合硫黄(鶴見化学工業社製)
※5 老化防止剤…商品名「ノクラックNS−6」(大内新興化学工業社製)
次に、上記コアの周囲に下記表2に示す中間層材料を射出成形して、中間層被覆体を形成した。さらに、この中間層被覆体表面に下記表3に示す1カバーを射出成形してスリーピースソリッドゴルフボールを製造した。
Figure 0005264151
※ 数字は質量部を示す。
AM7318:三井デュポンポリケミカル社製 Naイオン中和エチレン−メタクリル酸
共重合体のアイオノマー樹脂
S8150:デュポン社製 Naイオン中和エチレン−メタクリル酸共重合体のアイオノ
マー樹脂
S8120:デュポン社製 Naイオン中和エチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステ
ル共重合体のアイオノマー樹脂
S8320:デュポン社製 Naイオン中和エチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステ
ル共重合体のアイオノマー樹脂
DR6100P:JSR社製 水添ポリマー(オレフィン系熱可塑性エラストマー)
ベヘニン酸:日本油脂社製 商品名「NAA−222S(粉末)」
Ca(OH)2:白石カルシウム社製 「CLS−B」
Figure 0005264151
※ 数字は質量部を示す。
H1605:三井デュポンポリケミカル社製 Naイオン中和エチレン−メタクリル酸
共重合体のアイオノマー樹脂
H1706:三井デュポンポリケミカル社製 Znイオン中和エチレン−メタクリル酸
共重合体のアイオノマー樹脂
H1601:三井デュポンポリケミカル社製 Naイオン中和エチレン−メタクリル酸
共重合体のアイオノマー樹脂
H1557:三井デュポンポリケミカル社製 Znイオン中和エチレン−メタクリル酸
共重合体のアイオノマー樹脂
AM7331:三井デュポンポリケミカル社製 Naイオン中和エチレン−メタクリル酸
−アクリル酸エステル共重合体のアイオノマー樹脂
H1855:三井デュポンポリケミカル社製 Znイオン中和エチレン−メタクリル酸
−アクリル酸エステル共重合体のアイオノマー樹脂
ベヘニン酸:日本油脂社製 商品名「NAA−222S(粉末)」
Ca(OH)2:白石カルシウム社製 「CLS−B」
酸化チタン:石原産業社製 商品名「タイペークR550」
Ultramarine Blue EP-62: HOLLIDAY PIGMENTS社製
上記スリーピースソリッドゴルフボールの構造及び性能評価は下記のとおりである。
Figure 0005264151
※1=(中間層D硬度×中間層ゲージ)+(カバーD硬度×カバーゲージ)
Figure 0005264151
※1=(中間層D硬度×中間層ゲージ)+(カバーD硬度×カバーゲージ)
各ボールの性能評価は下記の試験法により行われた。
たわみ変形量
(1)コアに対し、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷したときまでの変形量(mm)を計測した。
(2)ボール球体に対し、初期荷重98N(10kgf)を負荷した状態から終荷重1275N(130kgf)を負荷したときまでの変形量(mm)を計測した。
コア表面及びコア中心のJIS−C硬度
コア表面については、硬度計の針をコア曲面に対して垂直になるようにして、JIS−C硬度に準じて測定した。コア中心についてはコアを2分割し、その断面の中心部分をJIS−C硬度に準じて測定した。
中間層及びカバーのショアD硬度(材料硬度)
カバー用組成物を約2mmの厚さに熱プレスで成型し、得られたシートを23℃で2週間保存した後、ASTM D−2240に準じて測定した。
ボール初速度
R&Aの承認する装置であるUSGAのドラム回転式の初速度計と同方式の初速測定器を用いて球体対象物(ボール又はコア)の初速度を測定した。ボールを23±1℃環境下で3時間以上温調した後、室温23±2℃の部屋でテストした。250ポンド(113.4kg)のヘッド(ストライキングマス)を用いて打撃速度143.8ft/s(43.83m/s)にてボールを打撃し、1ダースのボールを各々4回打撃して6.28ft(1.91m)の間を通過する時間を測定して初速度(m/s)を算出した。約15分間でこのサイクルを行なった。
飛び性能
(1)ドライバー(ブリヂストンスポーツ社製 TourStage X-Drive Type405 9.5°)をスウィングロボット(ミヤマエ社製)に装着し、HS45で打撃した時の飛距離を測定した。初速・スピンは打撃直後のボールを高速カメラを使用して測定した値である。
(2)アイアン(ブリヂストンスポーツ社製 TourStage New X-BLADE CB I#6)をスウィングロボット(ミヤマエ社製)に装着し、HS45で打撃した時の飛距離を測定した。初速・スピンは打撃直後のボールを高速カメラを使用して測定した値である。
打感
アマチュアゴルファー(ハンディキャップ10未満の上級者)5人が打撃後、以下の基準で評価した採点結果を平均し、それを3段階で判断した。
5点 非常に軟らかい
4点 軟らかい
3点 普通
2点 やや硬い
1点 非常に硬い

○:軟らかい(5人の平均点が4点以上)
△:普通(5人の平均点が2〜4点)
×:硬い(5人の平均点が2点以下)
割れ耐久性
ゴルフ打撃ロボットにW#1をつけてヘッドスピード40m/sにて繰り返し打撃した時のボール表面にひびが入り始めた時の回数で評価した。各ボールN=3としてその平均値でみた。実施例2のボールの初速が初期10回平均の初速対比で97%以下になった時の回数を100として下の指標により判断した。
○:指数110以上
△:指数90以上110未満
×:指数90未満
上記表5の結果から各比較例のゴルフボールは実施例に比べて下記に示すとおりボール性能が劣る。
比較例1では、コアの硬度分布が小さいため、#1・I#6共にスピンが多く、打感も硬くなる。
比較例2では、上記硬さ式(※1)の値が小さいため、#1・I#6共にスピンが多く飛ばない。
比較例3では、硬さ式(※1)の値が大きいため、I#6のスピンが多く飛ばなくなり、アイアンの打感も硬くなる。
比較例4では、中間層が軟らかすぎるため、I#6のスピンが多く飛ばない。
比較例5では、中間層が硬すぎるため、#1・I#6共に打感が硬い。また割れ耐久性も悪くなる。
比較例6では、カバーが軟らかすぎるため、#1・I#6共にスピンが多く飛ばない。
比較例7では、カバーが硬すぎるため、#1・I#6共に打感が硬い。またI#6のスピンが多く飛ばない。
比較例8では、コアが小さく、硬さ式(※1)の値が大きいため、#1・I#6共にスピンが多く飛ばなく、打感も硬い。
比較例9では、カバーの反発が悪く、I#6の初速が上がらないため飛ばない。また、アイアン打撃時の接触時間が長くなりボールが重く感じる。

Claims (1)

  1. ゴム材を基材とする単層構造のコアに順次、中間層及びカバーを被覆したマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、上記コアがゴム基材100質量部に対して硫黄を0.05〜0.5質量部含有してなり、上記コアの表面と中心との硬度差がJIS−C硬度で21以上30以下、コアの初期荷重98N(10kgf)から終荷重1275N(130kgf)に負荷したときのたわみ量が3.0〜4.5mmで、そのコアの直径が36〜40mmであり、上記中間層のショアD硬度(ASTM D−2240に準ずる)が47以上60以下であり、その厚さが0.5〜2.0mmであり、上記カバーのショアD硬度(ASTM D−2240に準ずる)が53以上59以下であり、その厚さが0.6〜1.5mmであると共に、上記中間層及びカバーについて、下記式
    120≦〔中間層のショアD硬度×中間層の厚さ(mm)〕+〔カバーのショアD硬度×カバーの厚さ(mm)〕≦150
    を満たし、かつUSGAのドラム回転式の初速度計と同方式の初速測定器を用いて測定したゴルフルールに規定された方法でのコアの初速度とボールの初速度との差が
    〔コアの初速度(m/sec)〕−〔ボールの初速度(m/sec)〕≦−0.2(m/sec
    であることを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール。
JP2007290549A 2006-12-01 2007-11-08 マルチピースソリッドゴルフボール Active JP5264151B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/606,980 2006-12-01
US11/606,980 US7445565B2 (en) 2006-12-01 2006-12-01 Multi-piece solid golf ball

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008136858A JP2008136858A (ja) 2008-06-19
JP5264151B2 true JP5264151B2 (ja) 2013-08-14

Family

ID=38896297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007290549A Active JP5264151B2 (ja) 2006-12-01 2007-11-08 マルチピースソリッドゴルフボール

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7445565B2 (ja)
JP (1) JP5264151B2 (ja)
GB (1) GB2444365B (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8216090B2 (en) 2009-05-21 2012-07-10 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball
JP4927934B2 (ja) * 2009-12-28 2012-05-09 Sriスポーツ株式会社 ゴルフボール
US20130045819A1 (en) * 2010-04-09 2013-02-21 Bridgestone Sports Co., Ltd. Multi-piece solid golf ball
US20110287868A1 (en) * 2010-05-18 2011-11-24 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball
JP5394327B2 (ja) * 2010-06-09 2014-01-22 ダンロップスポーツ株式会社 ゴルフボール
US20120302371A1 (en) * 2011-05-27 2012-11-29 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball
JP5924948B2 (ja) * 2012-01-17 2016-05-25 ダンロップスポーツ株式会社 ゴルフボール
US20140171221A1 (en) * 2012-12-17 2014-06-19 Bridgestone Sports Co., Ltd. Multi-piece solid golf ball
US20160175662A1 (en) * 2014-12-19 2016-06-23 Acushnet Company Multi-layer golf ball
US9839814B2 (en) * 2014-12-30 2017-12-12 Acushnet Company Multi-layer golf ball
JP6596842B2 (ja) * 2015-03-02 2019-10-30 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフボール及びその製造方法
US10279221B2 (en) 2015-03-02 2019-05-07 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball
JP2020058602A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフボール
JP7388115B2 (ja) * 2019-10-15 2023-11-29 ブリヂストンスポーツ株式会社 マルチピースソリッドゴルフボール
JP7484159B2 (ja) * 2019-12-20 2024-05-16 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフボール及びその製造方法

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR920006255B1 (ko) 1990-06-01 1992-08-01 일야실업 주식회사 세겹으로 이루어진 골프공
US5312857A (en) * 1992-01-09 1994-05-17 Lisco, Inc. Golf ball cover compositions containing high levels of metal stearates
US5306760A (en) * 1992-01-09 1994-04-26 Lisco, Inc. Improved golf ball cover compositions containing high levels of fatty acid salts
JP3008844B2 (ja) * 1996-02-16 2000-02-14 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフボール
US5830085A (en) * 1996-03-29 1998-11-03 Bridgestone Sports Co., Ltd. Three-piece solid golf ball
JP3505922B2 (ja) 1996-03-29 2004-03-15 ブリヂストンスポーツ株式会社 スリーピースソリッドゴルフボール
US6100321A (en) 1997-04-15 2000-08-08 E. I. Du Pont De Nemours And Company Stearic-modified ionomers for golf balls
JP3685245B2 (ja) 1999-09-30 2005-08-17 ブリヂストンスポーツ株式会社 マルチピースソリッドゴルフボール
JP3374819B2 (ja) * 1999-12-20 2003-02-10 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフボール
JP3685248B2 (ja) * 2000-02-08 2005-08-17 ブリヂストンスポーツ株式会社 マルチピースソリッドゴルフボール
JP3772252B2 (ja) * 2000-02-10 2006-05-10 ブリヂストンスポーツ株式会社 マルチピースゴルフボールの製造方法
JP2002000765A (ja) * 2000-06-26 2002-01-08 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
JP2002000764A (ja) 2000-06-26 2002-01-08 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール
US6746345B2 (en) * 2000-09-11 2004-06-08 Bridgestone Sports Co., Ltd. Multi-piece solid golf ball
JP3861983B2 (ja) 2001-04-24 2006-12-27 ブリヂストンスポーツ株式会社 マルチピースソリッドゴルフボールの製造方法
US6702694B1 (en) * 2002-09-05 2004-03-09 Bridgestone Sports Co., Ltd. Multi-piece solid golf ball
JP2004180797A (ja) * 2002-11-29 2004-07-02 Bridgestone Sports Co Ltd マルチピースソリッドゴルフボール
US7086967B2 (en) * 2004-01-28 2006-08-08 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball
US7066836B2 (en) * 2004-02-04 2006-06-27 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball
US7276560B2 (en) * 2004-12-15 2007-10-02 Bridgestone Sports Co., Ltd. Solid golf ball
US7300363B2 (en) * 2005-02-07 2007-11-27 Bridgestone Sports Co., Ltd. Golf ball
JP4535271B2 (ja) * 2005-02-24 2010-09-01 ブリヂストンスポーツ株式会社 マルチピースソリッドゴルフボール
US7294068B2 (en) * 2005-05-24 2007-11-13 Bridgestone Sports Co., Ltd. Multi-piece solid golf ball

Also Published As

Publication number Publication date
GB2444365B (en) 2011-09-28
US7445565B2 (en) 2008-11-04
GB0722358D0 (en) 2007-12-27
JP2008136858A (ja) 2008-06-19
US20080132358A1 (en) 2008-06-05
GB2444365A (en) 2008-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5264151B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
US7270611B2 (en) Golf ball
US6565455B2 (en) Multi-piece golf ball
US6565456B2 (en) Multi-piece golf ball
US8216090B2 (en) Golf ball
JP4535271B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
JP5740829B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
US7625301B2 (en) Golf ball
JP6287397B2 (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
US8414425B2 (en) Golf ball
US8545346B2 (en) Multi-piece solid golf ball
US20070142128A1 (en) Golf ball
JP4055016B2 (ja) マルチピースゴルフボール
US8597140B2 (en) Multi-piece solid golf ball
JP2008149131A (ja) マルチピースソリッドゴルフボール
US7838584B2 (en) Golf ball
US20130274032A1 (en) Golf ball
JP5170374B2 (ja) ゴルフボール
JP5320773B2 (ja) ゴルフボール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100702

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120620

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120725

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121023

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20121031

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20121207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130430

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5264151

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250