JP5259496B2 - 照明装置及び液晶表示装置 - Google Patents

照明装置及び液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5259496B2
JP5259496B2 JP2009131614A JP2009131614A JP5259496B2 JP 5259496 B2 JP5259496 B2 JP 5259496B2 JP 2009131614 A JP2009131614 A JP 2009131614A JP 2009131614 A JP2009131614 A JP 2009131614A JP 5259496 B2 JP5259496 B2 JP 5259496B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
light emission
liquid crystal
emitting diode
pulse
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009131614A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010278366A (ja
Inventor
達基 犬塚
俊明 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2009131614A priority Critical patent/JP5259496B2/ja
Publication of JP2010278366A publication Critical patent/JP2010278366A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5259496B2 publication Critical patent/JP5259496B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Led Devices (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Arrangement Of Elements, Cooling, Sealing, Or The Like Of Lighting Devices (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)
  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)

Description

本発明は、半導体発光素子(LED:Light Emitting Device)を有した照明装置、及び、半導体発光素子を有した照明装置をバックライトとして用いた液晶表示装置に関する。
半導体発光素子である発光ダイオード素子(LED:Light Emitting Diodes)は、小型軽量であり、多種類の発光色が選択でき、比較的に低い電圧で駆動できるなどの特徴から電球あるいは蛍光灯に代わり広く利用されるようになってきている。発光ダイオード素子の適用分野としては、室内照明のような明かりのほか、液晶表示装置のバックライトとしても利用されている。一般に、こういった照明装置の明かりの特性を示す指標として、明るさに関しては輝度、光束などの単位があり、また色の種類に関しては色度、色温度、演色などの単位があり、目的に応じて使い分けられている。
ここで液晶表示装置は、画素ごとの透過率を制御する液晶パネルと、バックライトとを組み合わせて構成されて、入力される映像信号に基づいて画像が表示される装置である。液晶表示装置のバックライトとして用いられる発光素子の特性は、表示画面の画質に影響を及ぼすこととなる。LEDがバックライトの発光素子として用いられる際に、表示画面の画質に影響を及ぼす発光素子の特性としては、輝度、色度、効率、応答速度、ばらつき、温度特性、などがある。
非特許文献1によれば、テレビジョンでは、NTSC方式、ハイビジョン方式などの規格により3原色の色度が定められており、例えば液晶表示装置のバックライトに用いられる照明装置では、発光素子の色度は安定していることが望ましい。このため特許文献1では、LEDの動作条件により発光色度が変化することから、駆動電流を制御することで発光色度の変動を抑える旨が開示されている。具体的には、特許文献1では、LEDの特性が変動するのを前提として、RGB3色のLEDの組み合わせで作る発光色の安定性を実現するために、各LEDの駆動信号を生成することが開示される。この特許文献1では、バックライト発光の色度(特に白色)を安定化させることを目的としている。
また、液晶表示装置のバックライトに用いられる照明装置においては、当該照明装置の発光輝度を表示画面の内容に応じて制御することで消費電力を低減することが知られている。この発光輝度の制御については、例えば、特許文献2においては、バックライトが備えたLEDを駆動する電流制御信号が発光輝度の制御のために生成され、この電流制御信号で、LEDを所定の明るさで点灯させる旨が開示されている。したがって、この特許文献2で開示された液晶表示装置では、LEDが電流値で制御されることにより、LEDバックライトの発光輝度が、液晶パネルに入力される映像信号に基づいて動的に制御される。
また、LEDの明るさを制御する方式としては、LEDの応答速度(駆動信号の入力から発光するまでの時間)が速いことを利用して、点灯パルスの周期と幅を制御することによって明るさを変えるPWM方式が一般的に知られている。PWM方式では、パルスの繰り返し周期(パルス周期)、若しくはパルスの周波数と、デューティー比(パルス周期とパルス幅の比率)と、を可変設定することで明るさが制御され、この明るさの制御では、0%から100%の範囲のデューティー比が用いられる。
LEDバックライト点灯回路では、上述の定電流のPWM方式は、色度の安定性と発光量の可変性の両者を実現する方式として広く採用されている。ここで定電流の設定値としては、デューティー比100%(直流点灯)におけるLED駆動電流の最大定格以下とすれば良い。
また、非特許文献2では、上記とは異なる観点から短時間パルス発光時の視覚心理的に感じる明るさを論じている。ここで図11A、図11B、図11Cは、非特許文献2における図1〜3に対応する図である。図11A、図11B、図11Cは、各デューティー比における投入電力と輝度の関係を示す実験結果を示す図であるが、非特許文献2では、パルス駆動するLEDの明るさを視覚心理に基づく解釈をしているに過ぎず、同図について詳細な検討はなされていない。
特開2008−135220号公報 特開2006−30588号公報
日本色彩学会編「新編 色彩科学ハンドブック(第2版)」東京大学出版会、1998年初版 森田、ほか「視覚心理的アプローチによるパルス駆動LEDの実効輝度の向上」、照明学会研究会資料、光の発生・関連システム研究専門部会、LS−08−07
図11A、図11B、図11C(非特許文献2の図1〜3)によれば、デューティー比が100%(直流点灯)から、70%、40%、10%と、デューティー比が低下するにしたがって輝度が低下する傾向が示されており、さらにデューティー比が10%と5%では、輝度がほぼ同じ値となっている。したがって、デューティー比が10%以下となる短時間パルス駆動の場合と、デューティー比が10%よりも大きいパルス駆動の場合とを比較すると、後者の発光効率が悪くなる。このため、0%から100%のデューティー比を用いて明るさを制御するPWM方式を用いると、発光効率を十分に向上させることが出来ないこととなる。
また、定電流のPWM方式では、電流値を一定とすることでLED発光の色度が安定することに着目して、駆動信号のデューティー比で明るさの制御が行われる。しかしLED発光の色度を変化させる要因には、電流値のみならず、温度、寿命等があり、色度を安定化させるには、これらの要因を考慮する必要があり、定電流PWM方式のみでは色度が安定した明るさ制御を十分に実現できるわけではない。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、発光効率を向上させるとともに色度を安定させた照明装置、及び、当該照明装置をバックライトとして用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る照明装置は、発光ダイオードと、発光パルスを供給することにより該発光ダイオードを駆動させる駆動回路と、を有する照明装置であって、前記駆動回路は、前記発光パルスを所定のデューティー比で周期的に発生させるパルス発生手段と、前記所定のデューティー比で発生された前記発光パルスの電流値を制御する電流値制御手段と、を有し、前記所定のデューティー比は、前記発光ダイオードの温度上昇が抑制されるデューティー比であって、前記発光ダイオードの発光量は、前記電流値制御手段によって制御される、ことを特徴とする。
また、本発明に係る照明装置の一態様では、発光する輝度の入力を受け入れる輝度入力受入手段を、さらに有し、前記パルス発生手段は、前記入力に応じて、前記発光ダイオードの温度上昇が抑制される範囲のデューティー比において前記所定のデューティー比を決定して、前記発光パルスを発生し、前記電流値制御手段は、前記所定のデューティー比で発生される前記発光パルスの電流値を、前記入力に応じて制御する、ようにしてもよい。
また、本発明に係る照明装置の一態様では、発光する輝度の入力を受け入れる輝度入力受入手段と、前記輝度の入力に対して、前記発光パルス発生手段が発生する発光パルスのデューティー比と電流値とを関連付けたテーブルを保持するテーブル保持手段と、をさらに有し、前記パルス発生手段は、前記輝度の入力と前記テーブルにしたがって、前記所定のデューティー比を決定して前記発光パルスを発生し、前記電流値制御手段は、前記輝度の入力と前記テーブルにしたがって、前記発光パルスの電流値を制御する、ようにしてもよい。
また、本発明に係る照明装置の一態様では、前記所定のデューティー比は、10%以下のデューティー比である、ようにしてもよい。
また、本発明に係る照明装置の一態様では、前記電流値制御手段は、前記発光パルスの電流値の所定期間の平均値が、前記発光ダイオードの定格電流を超えないように制御される、ようにしてもよい。
また、本発明に係る照明装置の一態様では、前記発光ダイオードは、緑色、もしくは青色に発光する発光ダイオードである、ようにしてもよい。
また、本発明に係る照明装置の一態様では、該照明装置は、複数個の発光ダイオードを有し、前記駆動回路は、前記発光パルスの位相が異なるように前記発光ダイオードの各々に前記発光パルスを供給する、ようにしてもよい。
また、本発明に係る照明装置の一態様では、前記所定のデューティー比は、10%以下のデューティー比であり、前記発光パルスは、60Hz以上の周期で前記発光ダイオードに供給される、ようにしてもよい。
上記課題を解決するため、本発明に係る液晶表示装置は、発光ダイオードと、発光パルスを供給することにより該発光ダイオードを駆動させる駆動回路と、を有するバックライトと、2枚の基板の間に挟持された液晶層を映像信号に従って駆動させて、前記バックライトから供給される光を選択的に透過させることにより画像を表示させる液晶パネルと、を含む液晶表示装置であって、前記駆動回路は、前記発光パルスを所定のデューティー比で周期的に発生させるパルス発生手段と、前記所定のデューティー比で発生された前記発光パルスの電流値を制御する電流値制御手段と、を有し、前記所定のデューティー比は、前記発光ダイオードの温度上昇が抑制されるデューティー比であって、前記発光ダイオードの発光量は、前記電流値制御手段によって制御される、ことを特徴とする。
また、本発明に係る液晶表示装置の一態様では、前記液晶パネルは、前記駆動回路から、前記発光ダイオードを発光させる条件を取得する発光条件取得手段を有し、前記発光条件取得手段によって取得された前記条件に従って、前記映像信号を補償することにより、前記バックライトが前記画像に与える色度を補償する、ようにしてもよい。
また、本発明に係る液晶表示装置の一態様では、前記発光ダイオードに供給される前記発光パルスは、前記所定のデューティー比又は前記電流値が、前記バックライトの色度を白色に近づけるように補償される、ようにしてもよい。
また、本発明に係る液晶表示装置の一態様では、前記バックライトは、前記映像信号から、表示する画像の色度情報を取得する色度情報取得手段を有し、前記駆動回路は、前記色度情報に従って前記バックライトの色度をRGBのいずれかに近づけるように補償して、前記発光パルスを前記発光ダイオードに供給し、前記液晶パネルは、RGBのいずれかに色度が近づけるように補償される前記バックライトの光に応じて、前記液晶層を駆動させて前記画像を表示する、ようにしてもよい。
また、本発明に係る液晶表示装置の一態様では、前記液晶パネルは、所定のフレーム周期に従って前記液晶層を駆動させ、前記駆動回路は、前記所定のデューティー比によって複数の前記発光パルスを周期的に前記発光ダイオードに供給する点灯期間と、前記発光パルスの前記発光ダイオードへの供給を停止する消灯期間と、を有するように、前記発光パルスを前記発光ダイオードに供給するとともに、前記フレーム周期のうちの1つにおける前記点灯期間と、該1つとは異なるフレーム周期における前記点灯期間とを、それぞれのフレーム周期に対してタイミングをずらして開始させる、ようにしてもよい。
また、本発明に係る液晶表示装置の一態様では、前記駆動回路は、前記発光ダイオードが発光する輝度の目標値を順次受け入れる輝度目標値受入手段と、複数の前記発光パルスを前記発光ダイオードに前記所定のデューティー比によって周期的に供給する点灯期間と、前記発光パルスの前記発光ダイオードへの供給を停止する消灯期間と、を有するように、前記発光パルスを前記発光ダイオードに供給するスイッチング手段と、前記発光ダイオードに供給される前記発光パルスによる発光量を累積して、その累積量を記憶する累積量記憶手段と、前記点灯期間における前記累積量が、前記目標値以上となったか否かを判断する比較手段と、を有し、前記スイッチング手段は、前記輝度目標値受入手段が前記目標値を受入れた際に前記点灯期間を開始して、前記累積量が前記目標値以上となったと前記比較手段が判断した場合に、前記点灯期間を終了させ、前記累積量記憶手段は、前記比較手段が前記累積量が前記目標値以上となったと判断した場合に、該累積量と前記目標値との差分を残存させて、該差分を次の点灯期間に繰り越す、ようにしてもよい。
本発明に係る照明装置によれば、発光効率を向上させるとともに色度を安定させることができる。また、本発明に係る液晶表示装置によれば、バックライトの発光効率を向上して色度を安定させることができる。
実施形態1に係る液晶表示装置の概略構成を示す図である。 発光ダイオードのデューティー比と許容順電流との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る液晶表示装置において、液晶パネルとバックライトとに映像信号が供給される様子を示す図である。 入力する映像信号に基づいて発光パルスが供給された発光ダイオードの輝度と、所定の適宜な時間幅における移動平均の一例を示す図である。 実施形態1にかかるパルス生成手段と、電流値設定手段の回路構成例を示す図である。 実施形態1にかかるパルス生成手段と、電流値設定手段の回路構成例を示す図である。 発光ダイオードをN個備えたバックライトまたは照明装置において、それぞれの発光ダイオードのパルス周期の位相がずらされて、デューティー比が低い発光パルスで順番に点灯させることにより発光する様子を示している図である。 フレーム周期毎に液晶パネルの透過率を0%と100%に切り替える映像信号の様子と、この映像信号に対応する液晶分子の応答と、フレーム周期に同期して発光パルスが出力される様子を示す図である。 実施形態2にかかるバックライトの駆動回路の機能的構成の一例を示す図である。 複数の発光パルスからなる点灯期間において輝度目標値に対して生じた誤差を、次の点灯期間に繰り越してキャンセルする様子を示す模式図である。 RGB3原色を組み合わせて発光させる場合において、輝度目標値に対して生じた誤差を累積してキャンセルする様子を示す模式図である。 青色LEDの各デューティー比における電力と光束特性の関係を示す図である。 緑色LEDの各デューティー比における電力と光束特性の関係を示す図である。 赤色LEDの各デューティー比における電力と光束特性の関係を示す図である。
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す図であり、当該液晶表示装置は、バックライト100、液晶パネル200を含んで構成される。そして特に、バックライト100は面状に光を発光させる照明装置であって、1又は複数の発光ダイオード101と、発光ダイオード101に接続されたフレキシブルプリント基板109(FPC基板)を有している。そして、発光ダイオード101を駆動させる駆動回路は、例えば、フレキシブルプリント基板109において実装されることにより、バックライト100に含まれる。一方、液晶パネル200は、上偏光板201と、下偏光板202と、これらの間に介在する液晶セル203とを含んで構成されている。そして液晶セル203は、2枚のガラス基板と、これらの間に挟持された液晶層を有しており、2枚のガラス基板のうち一方には、マトリクス状に複数の画素が区画された画素回路が形成され、他方のガラス基板にはカラーフィルタ層が形成される。また、液晶セル203は、画素回路に映像信号や走査信号を供給する周辺回路を有しており、周辺回路からマトリクス状に区画された各画素の画素電極及び対向電極に信号が供給されることにより、各画素の透過率が制御されることとなる。また、バックライト100の発光ダイオード101で発光した光は、導光板や拡散部材等の光学部材を経て液晶パネル200に供給されて、液晶パネル200の透過率が制御された各画素をバックライト100の光が透過することにより、画像が表示されることとなる。
図2は、発光ダイオード101のデューティー比と許容順電流との関係を示すグラフである。図2に示されるグラフでは、横軸はデューティー比(%)、縦軸は電流値(mA)であり、実線10は、発光ダイオード101における典型的な設定可能な最大定格を示している。また、従来の、定電流PWM方式の動作線は、図中の破線11で示される。破線11の場合には、電流値が、デューティー比100%(直流点灯)時の最大定格に入るように固定設定されて、発光ダイオード101に入力される輝度の目標値に基づいてデューティー比が可変設定されて、LEDの駆動信号が出力される。
本実施形態では、発光ダイオード101のパルス幅を、所定期間のパルス周期(1つのパルスを送信してから次のパルスを送信するまでの時間)の10%以下のデューティー比となるように設定する。図2には等輝度曲線(LEDの発光輝度が等しくなる電流値とデューティー比のプロットしたもの)は記載しないが、入力される目標値(輝度)を実現する電流値とデューティー比の組み合わせは一意ではなく、複数の組み合わせが存在する。このため、デューティー比を10%以下のいずれかの値に固定設定して、デューティー比10%における最大定格電流を駆動電流の上限として設定し、その上限以下の電流値を適宜に設定することで明るさを制御することで入力される目標値を実現するようにする。そして入力する目標値としては、表示画像を表示するための発光輝度(表示画像のうち最も高い輝度を必要とする画素を基準とする)を目標値として設定し、固定設定されたデューティー比において該目標値を実現する電流値を算出して、駆動回路はLEDの駆動信号として発光パルスを出力する。
ここで、図2のグラフにおいては、本実施形態の発光ダイオード101の動作線を実線12で示している。本実施形態における発光ダイオード101の駆動方式では、駆動する際の局所的な発熱による温度上昇が起きる前に、発光メカニズムを完了するような短時間のパルスとなっているため、高い発光効率によって発光する。各パルス周期においてデューティー比が10%以下に固定設定されることにより、発光パルスが出力されている期間に対して発光パルスが出力されない期間が長く確保される。発光パルスが出力されている期間が短いことにより発光ダイオード101の発熱が少なくなり、発光パルスが出力されない期間が長いことで主に伝熱による放熱期間が長くなって、発熱と放熱による温度変化が比較的低い温度で均衡することとなる。こうして、短時間パルスの繰り返しによる発光による、視覚的には常時点灯である明かりにおいて、発光効率を向上させることができる。
また本実施形態では、入力する目標値(輝度)を実現する電流値とデューティー比を設定する際に、デューティー比が10%以下となる範囲における複数のデューティー比から選択されるように固定設定する。この目標値に対して電流値とデューティー比とが選択されるようにする手段としては、例えば入力する目標値に、電流値及びデューティー比の設定値が関連付けられたテーブルを用意することにより選択されるようにすれば良いし、あるいは、目標値に対してデューティー比及び電流値を算出する演算式を用意するようにしてもよい。こうして10%以下のデューティー比と、10%以下のデューティー比において設定可能な電流値とを組み合わせて、発光ダイオード101の温度上昇を抑制しつつ発光させることができて、発光効率が向上することとなる。なお、本実施形態ではデューティー比を10%以下としているが、発光ダイオード101が有する特性によってこの値は変化するため、本発明はこの値によっては限定されず、最大定格の電流値においても低い温度で均衡するようなデューティー比を用いるようにすればよい。
図3は、本実施形態に係る液晶表示装置において、液晶パネル200とバックライト100とに映像信号110が供給される様子を示す図であり、本実施形態に係る液晶表示装置のハードウェア構成と機能的構成とが示される。
図3で示されるように、まず、映像信号分離手段301は、外部から入力された映像信号110に従って、バックライト100の輝度の目標値を設定してバックライト100に出力するとともに、液晶パネル200の各画素の透過率も設定して液晶パネル200に出力する。バックライト100は、発光ダイオード101と、発光ダイオード101を発光させる駆動回路102と、輝度入力取得手段103と、テーブル保持手段104とを含んで構成される。輝度入力取得手段103およびテーブル保持手段104は、駆動回路102とともに発光ダイオード101に接続されたフレキシブルプリント基板109に含まれて構成される。映像信号分離手段301から出力された輝度の目標値は、バックライト100の輝度入力110Aとして輝度入力取得手段103に取得される。そして、輝度入力取得手段103は、輝度入力110Aから、バックライト100における各発光ダイオード101の輝度の入力をさらに取得し、LED輝度入力112を駆動回路102に供給する。
テーブル保持手段104は、発光ダイオード101の輝度の目標値であるLED輝度入力112と、発光ダイオード101のデューティー比及び電流値とが関連付けられたテーブルを保持する。駆動回路102は、LED輝度入力112に対応するデューティー比及び電流値をテーブル保持手段104に問い合わせて、これらを取得する。そして、パルス発生手段102Aは、テーブル保持手段104から得られたデューティー比の発光パルスを発生させて、発光ダイオード101に供給する。また、発光ダイオード101に供給される発光パルスは、電流値設定(制御)手段102Bによって、テーブル保持手段104から同様にして取得された電流値に制御される。当該発光パルスは、発光ダイオード101を駆動させるLED駆動信号115として供給されて、この発光ダイオード101はLED駆動信号115によって、10%以下のデューティー比によって発光されて温度上昇が抑制されることとなる。
また、液晶パネル200は、表示信号処理手段210と画素回路220とを含んで構成される。表示信号処理手段210は、例えば、液晶セル203における周辺回路において実装されて、映像信号分離手段301から出力された各画素の透過率目標値110Bを受入れる。そして、表示信号分離手段210は、各画素における透過率目標値110Bに応じて画素駆動信号116を発生させて画素回路220に供給する。
なお、バックライト100は、外部環境の明るさをセンサで別途取得する外部環境検知手段を含んでもよく、この場合には、輝度入力取得手段103が受入れた輝度の入力に対して、外部環境検知手段が検知した明るさを反映してバックライト100の輝度(発光ダイオード101の輝度)が設定される。
また、映像信号110はNTSCなどの規格に基づく同期信号を含む信号とする。輝度入力取得手段103は、映像信号分離手段301からバックライトの輝度入力110Aを受入れる。映像信号分離手段301は、液晶パネル200が表示する1フレーム内の映像信号の最大値を検出し、該最大値をバックライトの輝度値として、バックライト100に出力する。映像信号の振幅範囲が0から255であり、検出された1フレーム内の最大値が100であるならば、当該フレーム期間におけるバックライトの輝度値を100/255とする。なお、簡単のため信号のガンマ特性は無視して説明する。ここで、液晶パネル101の各画素において設定される透過率を0%〜100%とすると、当該フレーム期間において、映像信号の最大値100に対応する画素は、その透過率を100%となるように設定する。すなわち、映像信号分離手段301は、映像信号を(100/(映像信号の輝度の振幅最大値))倍にして、各画素の透過率を算出し表示信号処理手段210に透過率目標値110Bを出力する。これにより映像信号の最大値をとる画素の透過率が100%となる。
駆動回路102は、輝度入力取得手段103から取得したLED輝度入力112から、発光パルス(LED駆動信号115)の生成条件を導出する。本実施形態では、駆動回路102は、当該輝度の入力値に対応するデューティー比および電流値をテーブル保持手段104に問い合わせて導出するが、例えば、輝度の入力値やデューティー比、電流値等の関係式を用いて決定するようにしてもよい。この場合には、例えば、輝度の入力値に応じてデューティー比が決定される関係式と、さらに輝度の入力値とデューティー比とに応じて電流値が決定される関係式との2つの関係式が記録手段によって保持される。駆動回路102におけるパルス生成手段102Aは、テーブル保持手段104から得られたデューティー比の発光パルスを生成し、当該発光パルスの電流値は、電流値設定手段102Bによって制御される。このようにして、発光ダイオード101には、発光パルスが提供されて発光され、バックライト100が発光する光を液晶パネル200が選択的に透過させることによって表示画像が形成される。なお、本実施形態では、液晶表示装置において映像信号分離手段301を設けているが、映像信号分離手段301を設けずに、輝度入力取得手段103や表示信号処理手段210において映像信号を直接受け取るようにしてもよい。この場合には、輝度入力取得手段103は、各フレーム毎に映像信号の最大値を識別することにより各発光ダイオード101の輝度目標値を算出して取得するようにすれば良い。
ここで、発光ダイオード101は、駆動電流値や温度、経過時間等を組み合わせた駆動条件により、発光の色度は変化することとなる。例えば液晶表示装置のバックライト100として、発光ダイオード101を用いた照明手段を利用する場合において、色度の変化は画質劣化の要因となる。バックライト100としては、RGB(赤青緑)3色の発光ダイオード101を組み合わせた照明手段、あるいはW(白色)の発光ダイオード101による照明手段などがある。発光ダイオード101の特性変動によって生じる液晶表示装置の画質劣化としては、RGB3原色の色度変化、白色の色度変化、輝度の変化、などがある。
本実施形態では、デューティー比10%以下の短時間パルス発光とすることで、素子の温度上昇が低減する効果により色度の変化は少なくなることが期待できるが、上記の全ての要因を無くすものではないし、その一方で、PWM方式等よりも駆動電流値が変動する範囲が大きくなることで、色度の変化が生じうる。そこで表示信号処理手段210には、発光ダイオード101の駆動電流の設定値等に基づいて、色度変化を補償する色度補償手段210Aがさらに設けられる。表示信号処理手段210は、バックライト100における駆動回路102から電流設定値等の発光情報113を、発光ダイオード101を発光させる条件の情報として取得する。すなわち、表示信号処理手段210は、発光ダイオード101が発光する条件の情報を取得する発光条件取得手段を有している。そして、取得された発光情報113に基づいて、色度補償手段210Aがバックライト100における色度変化を補償する。さらに表示信号処理手段210は、色度変化が補償された画素駆動信号116を発生させて画素回路220に供給し、バックライト100において発生する色度変化は、液晶パネル200における各画素の透過率によって各色毎に補償されることとなる。なお、本実施形態における発光情報113は、LED駆動信号115における電流値の情報であるが、LED輝度入力112の情報や発光ダイオード101の温度等の情報、あるいは、電流値の情報とともにデューティー比の情報が発光情報113として表示信号処理手段210に受け入れられて色度変化を補償するようにしても良い。なお、色度補償手段210Aが色度変化を補償する際には、液晶パネル200において別途保持された色度補償テーブル(透過率目標値110Bと電流値情報113とに対して、透過率補償量が各色毎に関連付けられた表)を参照するようにしてもよい。
液晶表示装置において補償する対象の信号としては、バックライト100を構成する発光ダイオード101を駆動するLED駆動信号115と、各画素の透過率を制御する画素駆動信号116とがある。発光ダイオード101の特性変化に基づく補償動作としては、画素駆動信号116のみで色度変化を補償する方法と、LED駆動信号115と画素駆動信号116との両方で色度変化を補償する方法と、がある。本実施形態では、画素駆動信号116が上記のように電流値情報113によって補償されるとともに、LED駆動信号115においても色度変化が補償されるようにする。このLED駆動信号115における補償は、例えば、RGB3色の発光ダイオード101の組み合わせによる白色の色度(ホワイトポイント)が一定に保たれるようにするものであり、例えば、テーブル保持手段104が保持するテーブルにおいて補償された値が保持されることで、LED駆動信号115が補償される。なお、LED駆動信号115は、液晶表示装置が表示する1フレーム内の色度に応じて補償されるものであってもよい。この場合には、まず、バックライト100は、表示する画像がRGBのいずれの色度が高いかを示す色度情報を、映像信号110から別途取得する。(バックライト100が、RGB各色の発光ダイオード101の透過率目標値110Bを別途取得して、これらの透過率目標値110Bから、表示する画像の色度を判断しても良い。)そして、その色度情報にしたがって、バックライト100は色度をRGB3色のいずれかに近づけて発光し、色度補償手段210Aは、バックライト100が発光する色度に従って各画素の透過率をさらに補償するようにしてもよい。
また、一般に発光ダイオードの仕様書には、設定したデューティー比において素子の破壊を招かないLED駆動電流の最大定格が定められている。したがって、発光ダイオードの利用時には、これらの最大定格を守る使い方をすることが求められる。ところで液晶表示装置のバックライト100の発光手段として発光ダイオード101を利用する場合に、表示画面の明るさとしては、入力する映像信号110の最大値を表示できるように設定すれば良い。しかし、実用上において映像信号110は、様々な値をとる振幅を持つのが一般的である。この振幅は、画面の2次元座標、及び、フレーム毎にも変化して、振幅の平均値は映像信号110の内容に依存する。なお、映像信号のフォーマット自体はNTSCなどの規格で定まっているが、映像信号の内容、および、それを表示画面に映し出すときの明るさを決める規格はない。
そこで本実施形態では、バックライト100における発光ダイオード101の駆動電流を、平均的に最大定格以下となるように、電流値設定手段102Bが設定する。図4は、入力する映像信号に基づいて発光ダイオード101に供給される発光パルスの電流値(実線)と、所定の時間幅における移動平均(破線)の一例を示す図である。入力される映像信号の瞬間的なピークによって発光ダイオード101に供給される発光パルスが最大定格を超えることがあっても、平均としては発光ダイオード101に供給される発光パルスは最大定格よりも低い値となる。本実施形態では、上述のように所定期間の発光パルスにおいて最大定格以下となるように、LED駆動信号115を設定する。ここで平均値を算出する方法は特に限定するものではなくて、例えば時間幅としては1秒、1分などを適宜に設定して良い。なお、本実施形態ではLED駆動電流の最大定格が平均的に最大定格以下となるように設定しているが、最大定格の電流値に関わらず、発光ダイオード101の素子の温度が一定値以下となるような電流値に平均的に維持されるようにしても良い。
なお、発光ダイオード101の温度は、例えば温度センサを用いてLED素子の温度を測定することができる。あるいは、LED発光量を輝度センサを用いて測定するとともに、発光量の変動と素子温度の関係式を用いることで、素子温度を導出することができる。あるいは、LEDに掛かる電圧と流れる電流とを測定することで、LED素子の電圧と電流と素子温度の関係式を用いることで、素子温度を導出することができる。
図5Aおよび図5Bは、パルス発生手段102Aと、電流値設定手段102Bの回路構成例を示す図であり、デジタル信号によって発光パルスの電流値が制御される。本実施形態におけるパルス発生手段102Aは、電圧源601との接続が、パルス駆動スイッチ602よって、所定の周波数及び10%以下となるデューティー比でオンオフされることで、パルス信号が生成される。パルス駆動スイッチ602としては、トランジスタあるいはFETなどの半導体素子を利用できる。また、本実施形態における電流値設定手段102Bとしては、電流制限素子603、および切り替えスイッチ604であり、発光ダイオード101に流れる電流は、これらによって決定される。電流制限素子603には、複数個の抵抗あるいは定電流ダイオードなどが用いられ、図5Aでは前者、図5Bでは後者が用いられている。切り替えスイッチ604は、複数個のトランジスタあるいはFETなどの半導体素子が用いられる。切り替えスイッチ604は、入力する電流値を設定するデジタル信号によってオンオフすることで、電流制限素子603の組み合わせを切り替える。ここで入力する電流値の設定信号がNビットのデジタル信号であるとき、2のN乗個が、電流制限素子603による電流値の設定の組み合わせ数の上限となるので、Nが大きいほど細かな設定ができる。簡単な例示として、入力するデジタル信号Dinは5ビットの電流切り替え信号とする。図中に示す電流制限素子603として5個の定電流ダイオードを利用する場合に、1個あたりの定電流ダイオードの電流IDとすれば、このデジタル信号Dinを用いて、切り替えスイッチ604をオンオフすることで、切り替えスイッチ604による定電流ダイオードの組み合わせ個数を0から5個の範囲で可変設定して、発光ダイオード101に流れる電流を切り替えることができる。ここで各ビットに対応する電流制限素子603の電流制限値を2のべき乗の重みで設定しておくならば、2進表現による電流値を設定できる。このようにDinの設定でLED駆動信号115の電流値を切り替えることにより、例えば照明の明るさを切り替えるような使い方として利用できる。電流値設定手段102Bによる電流値制御の精度を高めるには電流制限素子603の個数を増やすとともに、切り替えをするための信号Dinのビット数を増やせば良い。
なお、本実施形態では、10%以下のデューティー比で周期的に発光パルスを発生させて、当該発光パルスの電流値が制御されることにより発光量が制御される照明装置が、液晶表示装置において含んで構成されるバックライト100として用いられている。しかし、液晶表示装置のバックライト100以外の照明装置に、本実施形態に係る照明装置を用いてもよいのは、いうまでもない。本発明は、上記の実施形態1の記載、および、後述する実施形態2以降の記載によっては限定されず、その技術的思想の範囲内において当業者によって様々な変更および修正が可能である。また、これらの各実施形態において開示されている形態を組み合わせた形態も、その技術的思想の範囲内において本発明に含まれるものとする。
また、RGB各色の発光ダイオードを有するバックライトや照明装置において、いずれかの発光色の発光ダイオードを上述のようなLED駆動信号115を用いて温度上昇を抑制しつつ駆動して、残りの発光ダイオードについてはPWM方式等で駆動するようにしても良い。特に、図11A、図11B、図11Cで示すように、赤色の発光ダイオードについては、デューティー比が低くなっても発光効率が向上しないことから、赤色の発光ダイオードはPWM方式で駆動し、青色および緑色の発光ダイオードについては、上述のようなLED駆動信号115を用いる方式で駆動させても良い。
また、図6は、発光手段としての発光ダイオード101をN個備えたバックライト100または照明装置が、それぞれのパルス周期の位相をずらして、デューティー比が低い発光パルスで順番に点灯させることにより発光させる様子を示している図である。同図においては、各発光手段のパルス周期の位相が、2π/N周期ずつずれるようにされて設けられている。
図6に示されるような構成では、個々の発光ダイオード101は、上記で説明したように発光のデューティー比を低く抑えることで発光の効率を高く設定すると共に、複数個の発光手段を組み合わせた全体としては、点灯周期が短くなることに相当するのでデューティー比が相対的に高くなることになる。これにより、輝度の低下が防がれ、また、点灯周期によるちらつきを低減することができる。
複数個の発光手段のそれぞれのパルス周期あるいは位相関係はランダムに設定してよいが、ランダムである場合には、照明装置が長期間発光する状況においては位相が揃う場合が有るため、そのときは点灯のちらつきとなる。したがって、あらかじめそれぞれの発光手段のパルス周期の位相が一致しないように駆動回路102を構成することが望ましい。これを実現するには、パルスカウンタ、シフトレジスタ、などのデジタル的なパルス発生回路を組み合わせて構成してもよいし、あるいはアナログ的なパルス発生回路を利用しても良い。
組み合わせる発光手段の個数は限定するものではないが、たとえば2個の組み合わせであれば輝度は2倍に、N個であれば輝度はN倍になるので輝度向上に大きな効果が得られる。複数個の発光手段は、単一のケースに全ての発光手段が実装されてもよいし、位置的に分散する独立したケースに1又は複数個ずつ分割されて実装されてもよい。ここでは、上記のケースの意味を限定するものではないが、このケースは、例えば台座を共有する一つの閉じた系とすることができる。そして例えば、室内照明として天井に複数個の発光手段を配置するとき、発光手段を格納する複数個のケースを天井の全面に渡るように個別に配置するならば、天井全体の発光手段の組み合わせを、室内全体を照明する室内照明とすることができる。それぞれの発光手段を、前記したように位相の異なる発光パルスで駆動することで、ちらつきを低減しながら発光の効率を高め、すなわち消費電力低減の効果を得ることができる。ここで、複数個のケースについてパルス発生回路を共有することで、位相関係を保ちながら駆動する。具体的には、パルス発生回路から複数個の発光手段への信号線を用意して、複数個の発光タイミングを指示する制御信号を多重化することで複数個の発光手段の発光タイミングを制御できる。あるいは、新たな制御のための信号線を用いることなく、電源線に制御信号を多重化しておくこともできる。あるいは、発光手段と光学的なセンサを組み合わせて、照明光に制御信号を多重化する光学的な伝送系を構成することができる。
なお、上記の実施形態1の説明では、発光ダイオード101のパルス周期において発光パルスが占める比率をデューティー比として決めており、パルス発生手段102Aが所定の周波数によって10%以下となるデューティー比で発光パルスを周期的に発生させるとしている。デューティー比自体は、パルス周期(周波数の逆数)を決める数値ではなく、デューティー比が同じである場合には周期が長くなるほど、視覚的にちらつきが観察されやすくなる。一般的にテレビジョン受像機では視覚的なちらつきを抑えるために60Hz以上で画面の書き換え(飛び越し走査としてはNTSC規格で30Hz)が行われる。したがって、本実施形態における発光手段としての発光ダイオード101のパルス周期は、60Hz以上であることが望ましい。このようなデューティー比と周期(あるいは周波数)を規定する発光パルスを生成する回路は、デジタル回路あるいはアナログ回路で適宜に作製することができる。
[実施形態2]
上記の実施形態1では、発光パルス115を出力するタイミングと液晶パネル200の表示画像を切り替えるフレーム周期との関係が特に規定されていない。一方、実施形態2では、まず、10%以下のデューティー比の複数の発光パルス(パルス群)が出力される点灯期間が設けられる。そして、この点灯期間は、映像信号110におけるフレーム周期において1又は複数存在して、点灯期間と点灯期間の間には発光パルスが出力されない消灯期間が設けられる。そして特に、いずれかのフレーム周期における点灯期間と、当該フレーム周期と異なるフレーム周期における点灯期間とでは、互いにタイミングがずれるように発光パルス群が発生される。具体的には、図7において示されるように、隣接する2つのフレーム周期において、点灯期間のタイミングがずらされて開始するようになっている。この点以外については、実施形態2は実施形態1と略同様である。
図7は、フレーム周期毎に液晶パネルの透過率を0%と100%に切り替える1フレーム周期を1/60秒とする60Hzの映像信号の様子と、この映像信号に対応する液晶分子の応答と、フレーム周期に同期して出力されるLED駆動信号115の一例の様子を示す図である。映像信号110は、フレーム周期で繰り返して1画面のデータを伝送する。同図は、説明の便宜上、フレーム周期毎に透過率100%と0%を繰り返すような例が示されている(図7(A))。このため液晶パネル200は、映像信号110に基づいて白と黒の繰り返し表示を行うが、画素ごとの液晶素子の応答速度は有限であって、即座に立ち上がりあるいは立下りするものではない。図7(B)では液晶応答を近似的にEXP関数を用いて示しているが、十分に応答が速ければステップ関数に近づくことになる。
バックライト100を点灯させる点灯期間は、フレーム周期♯1においては3個の点灯期間が配置されて、フレーム周期♯2では点灯期間と消灯期間とを反転して、2個の点灯期間が配置されている。このように消灯期間が設けられることにより液晶表示装置の動画表示特性が向上する。そして、互いに異なる2つのフレーム周期において点灯期間のタイミングがずれることで、バックライト100が点滅するタイミングにおける液晶素子の駆動状態の偏りが解消されることとなり、動画特性がさらに向上することとなる。
図7(C)は、図7(B)における矢印部分の範囲にある2つの点灯期間を拡大した様子を示す図である。点灯期間は、図7(C)に示すように、複数の発光パルスを発光パルス群として配置して構成される。発光パルスは、バックライト点灯期間内でバックライトを点灯する最小単位のパルス信号を指し、点灯期間中は、発光ダイオード101は10%以下のデューティー比で発光する。そして、実施形態2では、点灯期間の波形が維持されるとともに、該点灯期間内に配置する発光パルス115の電流値やパルス幅(デューティー比)が調整されてバックライト100の発光輝度が調整される。そして実施形態2においても実施形態1と同様に、発光ダイオード101は、デューティー比が10%以下の短時間パルスで発光し、複数の発光パルスによって発光パルス群が構成される。
なお、実施形態2では隣接する2つのフレーム周期において、点灯期間のタイミングがずらされて開始するようになっており、点灯期間と消灯期間とが反転して設けられているが、点灯期間および消灯期間をフレーム周期に同期させるのではなく、フレーム周期に非同期に設定してもよい。後者の場合には、フレーム周期に対して点灯期間および消灯期間が完全にランダムとなるように開始させるのが望ましく、このようにすることで、バックライト100が点滅するタイミングにおける液晶素子の駆動状態の偏りが解消されることとなる。
図8は、実施形態2における駆動回路102の機能的構成の一例を示す図である。実施形態2では、点灯期間を維持しながら、設定された明るさの条件を満たすように、点灯期間内に発光パルスを配置する。明るさの条件を満たすため、発光パルスのデューティー比を0%〜10%の範囲で可変とし、さらに発光パルス電流値を0mA〜定格電流の範囲で可変とする。発光パルス幅(パルス幅は、発光パルスの周波数とデューティー比とから導出される)と発光パルス電流値とを掛け算した値で、点灯期間内の明るさが制御されることとなる。まずパルス発生手段102Aは、外部から入力された発光パルスの周波数情報119と、LED輝度入力112を受入れる。パルス発生手段102Aは、これらの受入れた情報に応じて発光パルス数と、デューティー比とを決定して、タイミング制御手段102Dには発光パルス数と発光パルスの周波数情報を出力する。そして、パルス発生手段102Aは、電流値設定手段102Bに発光パルスを順次発生させて出力し、電流値設定手段102Bは、発光パルスの電流値を制御してスイッチ手段102Cに出力する。また、点灯期間は消灯期間を挟んで繰り返して出力されるが、これらのタイミングについては、タイミング制御手段102Dによって発光パルス群からなる点灯期間の出力と消灯期間の挟み込みが管理され、スイッチ手段102Cを用いて発光パルス群の出力のオンオフを切り替える。スイッチ手段102Cによって点灯期間と消灯期間とが切り替えられることにより、LED駆動信号115が発光ダイオード101に供給される期間と供給されない期間とが制御される。画素クロック生成手段102Eは、水平同期信号117や、発光パルスのクロック信号118を受け取って、タイミング制御手段102Dにクロック信号を提供する。また、実施形態2では、タイミング制御手段102Dは、液晶表示装置のフレーム周期と点灯期間および消灯期間が設けられるタイミングとの同期を取る。なお、LED輝度入力112の目標値が大きい場合は、点灯期間内の発光パルスのデューティー比および電流振幅は大きくし、発光パルス数も多くすれば良い(フレーム周期において灯期間が長くなるようにすればよい)。LED輝度入力112の目標値が小さい場合は、発光パルス数を少なくしたり、点灯期間内の発光パルスのデューティー比および電流振幅を低く設定したりする。なお、LED駆動信号115における周波数は、実施形態2では、発光ダイオード101を駆動させるのに適した範囲の周波数が用いられ、上記の実施形態1と同様に60Hz以上の周波数を用いるのが望ましい。
[実施形態3]
上記の実施形態1および2では、発光パルスによって発光したバックライト100や発光ダイオード101の輝度目標値の誤差について特に考慮していないが、実施形態3では、これらの輝度目標値と発光ダイオード101の発光量との誤差(差分)について考慮する。実施形態3は、この点以外については実施形態2と略同様である。
ここで、複数の発光パルスからなる点灯期間は、高速に周期的に繰り返すことから、単一の点灯期間において若干の誤差があっても、累積として誤差をキャンセルすれば、誤差による画質劣化への影響が抑えられる。
図9は、複数の発光パルスからなる点灯期間において、輝度目標値に対して生じた誤差を次の点灯期間に繰り越して(伝播して)キャンセルする様子を示す模式図である。横軸は、時間軸を模式的に示しており、点灯期間1〜5が図中左側から順番に設けられて、さらに各点灯期間の間には消灯期間が存在している。点灯期間は、適宜な消灯期間と組み合わせることで、バックライト100は周期的に点滅する。この周期の逆数は点灯周波数になる。また、縦軸は、発光ダイオード101の発光量であり、図9では、各点灯期間における発光パルスによる発光量の累積値が示されており、LED輝度入力112における目標値は、点灯期間における複数の発光パルスによる発光量の累積値によって達成される。
実施形態3では説明の便宜上、点灯期間内における発光パルスの周波数およびデューティー比を一定にすることにより、パルス幅を固定し、さらに電流値をも一定の値に固定するようにしている。そして、各点灯周期1〜5におけるLED輝度入力112の目標値も一定となっている。発光パルスの周波数、デューティー比、電流値、輝度入力112による目標値が一定であるのは、実施形態3における説明の便宜上にすぎないものであり、発光パルス群ごとにこれらが異なるように設定されてもよいし、点灯期間中の発光パルスにおいてもデューティー比等を意図的に変動させて発光量を制御させてもよい。
なお、発光ダイオード101の単一発光パルスによる発光量(輝度値)は、その電流値もしくはパルス幅と、ほぼ比例関係にある。すなわち、縦軸に示す発光の目標値は、駆動電流およびパルス幅の積の値に換算できる。そして、発光ダイオード101の発光量の大きさを決める最小単位としては、パルス幅が一定の場合には、DA変換器に接続された電流設定回路で決まる最小単位である電流値によって換算できる。このとき発光ダイオード101の発光量の大きさの設定段数は、DA変換器のビット数(つまり設定段数)と同じとなり、高い精度で明るさを制御するには、高い精度のDA変換器が必要となる。
ここで、実施形態3において一定である電流値およびパルス幅との積を、発光量Wとし、この発光量Wを最小単位として累積することで、LED輝度入力112によって入力される目標値に対応する発光量を、ひとつの点灯期間において発光ダイオード101に発光させるようにしている。
図9では、縦軸方向に、点灯周期毎の発光量Wの積み上げ個数を(1)(2)(3)・・・と番号付けをしている。ここで各点灯期間におけるLED輝度入力112から得られる発光ダイオード101の光量の目標値をWtとする。そして、この目標値を達成するように、縦軸方向に発光量Wを積み上げると、これを実現する発光量Wの積み上げ個数Pwは、目標値Wtを発光量Wで割って得られる整数値となる(式(1))。
Figure 0005259496
ここでINTは整数化演算であり、切り上げとする。実際の発光量はPwとWを掛け算した値になり、目標値Wtと誤差が生じて、その大きさは、下記の式(2)で表される。
Figure 0005259496
実施形態3では、ある点灯期間で発生する誤差Ewが、その次の点灯期間に伝播される。
実施形態3においては、駆動回路102は、まず、発光パルスの各々による発光量を累積する累積量記憶手段と、発光パルスが発光して発光量が累積される毎に累積量と目標値とを比較して、累積量が目標値以上となったか否かを判断する比較手段とを有している。そして比較手段において累積量が目標値以上となった場合には、累積量記憶手段に、記憶された累積量と目標値の差分を、次の点灯期間における累積量として繰り越させる。また、累積量が目標値以上となった場合には、パルス発生手段102Aによる発光ダイオード101への発光パルスの供給をスイッチ手段102Cに終了させて、消灯期間を挟みこむ。そして、タイミング制御手段102Dがスイッチ手段102Cに次の点灯期間を開始させるときに、次の点灯期間における発光ダイオード101に発光させる発光量の目標値は、繰り越された発光量を減じたものとなる。なお、この場合において、発光量を検知して累積量記憶手段に累積させる発光量検知手段をバックライト100が有していても良い。
図9では、誤差Ewが次の点灯期間に伝播される(点灯期間における発光量と、発光量の目標値との差分が、次の点灯期間に繰り越される)様子を矢印で示してある。誤差成分は伝播元となる点灯期間で既に発光済みであり、伝播先となった点灯期間で発光するわけではないが、その大きさを伝播先となった点灯期間において発光したものとみなして積み上げる。伝播先の点灯期間において、伝播した誤差Ewを初期値として、当該点灯期間における各発光パルスによる発光量Wを積み上げていく。そして、累積値が目標値Wtを上回れば、再び誤差伝播の手順を行う。この手順を繰り返すことで、平均的に目標値を達成することができる。実施形態3では、目標値Wt、および発光量Wを一定として説明したが、これらを点灯期間毎に変更させることができることは言うまでも無い。
また、上記のような誤差伝播型のパルス生成手順は、RGB(赤青緑)、あるいはRGBW(赤青緑白)などの多色光源を組み合わせたバックライト100の点灯制御にも利用できる。ここで、RGB3色の発光ダイオード101を用いて、白色発光の明るさを制御するバックライト駆動の発光パルスの生成手順を示す。
図10は、RGB3原色を組み合わせて発光させる場合において、輝度目標値に対して生じた誤差を累積してキャンセルする様子を示す模式図である。発光ダイオード101の発光波長分布は、人間の視覚感度を考慮すれば、三刺激値X,Y,Zに置き換えることが出来ることが知られている。RGB3色の発光ダイオード101の発光波長分布を三刺激値XYZに変換した数値を、パルス生成手順における演算対象とする。XYZそれぞれについての、累積値と目標値の比較、そして比較結果に基づいて発光パルスを出力する動作手順は、上記の白色LEDの場合と同様であり、XYZ特性値のそれぞれがRGB3色の発光ダイオード101の発光量に応じて累積される点で相違している。ここで、三刺激値の目標値をXt、Yt、Ztとする(説明の便宜上、図10ではXt、Yt、Ztは共通の値として表示されているが、異なる値であってもよいのはいうまでもない)。このXt、Yt、Ztは、RGB3色のLEDを点灯して白色(ホワイトポイント)を実現する特性値である。そしてRGB各色の発光ダイオード101が、デューティー比が100%(直流点灯)のときの発光量をXYZの単位で表わして、赤色LEDの特性値をXr、Yr、Zr、緑色LEDの特性値をXg、Yg、Zg、青色LEDの特性値をXb、Yb、Zb、とする。
そして、精度の高いLED駆動信号115とするためには、簡単にはパルスの周波数を上げればよい。一方、実施形態3では複数のパルスの組あわせで高い精度を実現するために、XYZ変換された信号において上記式(1)および(2)のような誤差伝播の計算が行われる。電流値およびパルス幅の積が最小0、最大1の大きさを持つパルス駆動信号(発光パルス)Pを用意して、赤色LEDのパルス駆動信号をPr、緑色LEDのパルス駆動信号をPg、青色LEDのパルス駆動信号をPb、とすれば、RGB3色の各発光ダイオード101の出力は、赤緑青の発光手段の駆動信号とXYZ特性マトリクスの積で表現できる。
Figure 0005259496
そして、出力の目標値を実現するためのRGB各色の発光ダイオード101の駆動信号(Pr,Pg,Pb)は、目標値にXYZ特性マトリクスのインバースを掛けることで算出できる。
Figure 0005259496
しかし、マトリクスのインバースの計算は複雑であり、特性値が温度等の様々な発光条件で変動することを考慮すると簡易な装置構成には適さない。そこで実施形態3では、XYZ特性マトリクスの成分を直接利用して駆動信号を得るために、上述のような累積量記憶手段や、累積量と目標値とを比較する手段を用いる。実施形態3において、具体的な駆動信号を算出するために、最小単位とする駆動信号pr、pg、pbを用いて、その積み上げを行うことで実際の駆動信号を求める。最小単位とする駆動信号pr、pg、pbによる赤色LEDの発光特性XYZの特性値は、Xpr、Ypr、Zprであり、緑色LEDの発光特性XYZの特性値は、Xpg、Ypg、Zpgであり、青色LEDの発光特性XYZの特性値はXpb、Ypb、Zpbである。
この駆動信号pr、pg、pbは、パルス幅と電流値の積の大きさに換算することができ、積み上げた回数がDA変換器のデジタルデータに相当して、積み上げ回数の最大がビット幅に相当する。そして実施形態3では、比較的に少ないビット幅、すなわち比較的に粗いDA変換信号でありながら、複数のDA変換信号の組み合わせとして、高い精度を実現する。駆動信号pr、pg、pbによって発光した明かりの、Xの累積値をXa、Yの累積値をYa、Zの累積値をZa、とし、目標値Xt,Yt、Ztと、累積値Xa,Ya、Zaの大きさを比較して、目標値に累積値が達してなければ、上述した白色LEDの場合と同様にパルス駆動信号pr、pg、pbを個別に出力する。
書き換えれば、
IF(Xt>Xa) pr=1
ELSE pr=0
IF(Yt>Ya) pg=1
ELSE pg=0
IF(Zt>Za) pb=1
ELSE pb=0
そして、パルス駆動信号pr=1なら、累積値XaにXpr、累積値YaにYpr、累積値ZaにZpr、を加算して、
パルス駆動信号pg=1なら、累積値XaにXpg、累積値YaにYpg、累積値ZaにZpg、を加算して、
パルス駆動信号pb=1なら、累積値XaにXpb、累積値YaにYpb、累積値ZaにZpb、を加算する。
書き換えれば、
IF(pr==1) {Xa+=Xpr、Ya+=Ypr、Za+=Zpr}
IF(pg==1) {Xa+=Xpg、Ya+=Ypg、Za+=Zpg}
IF(pb==1) {Xa+=Xpb、Ya+=Ypb、Za+=Zpb}
図10の点灯期間1で示すように、単一の点灯期間内において上記の処理を繰り返し行い、累積値Xa,Ya、Zaが目標値Xt,Yt、Ztをそれぞれ上回った時点でパルス駆動信号の生成手順を完了する。積み上げたパルス駆動信号pr、pg、pbの個数を、当該点灯期間における電流設定するDA変換器のデジタル値として利用する。そして、累積値と目標値を比較して、誤差分を次の点灯期間に伝播する。誤差算出は3色のそれぞれについて行う(式(5))。
Figure 0005259496
これらの誤差値Xe、Ye、Zeを、次の点灯期間の累積値Xa、Ya、Zaの初期値として利用してRGB3色の各発光ダイオード101の波長分布を考慮にいれたパルス駆動信号の生成と出力を実現できる。目標値をXYZ形式で設定できるので、任意の刺激値となる発光色を設定できる特徴がある。また、光源の特性が何らかの要因で変化する場合には、特性値Xpr、Ypr、Zpr等のXYZ値を任意のタイミングで変更するだけでよい。例えば、温度によるLED発光のXYZ値が変動するならば、変動にあわせてXYZ値を修正していけば良い。同様に、寿命などによるLED発光のXYZ値の変動があれば、変動にあわせてXYZ値を修正していけば良い。もし式(4)のインバース演算を利用しているならば、特性値の変化を反映するには膨大な演算負荷が掛かるのに比べて、極めて簡単に実現できる。
また、上記のバリエーションとして、赤緑青(RGB)3色に白色(W)を加えた4色の発光に適用できる。Wは、XYZそれぞれの特性値Xw、Yw、Zwを持つ。そして、白色LEDのパルス駆動信号の最小単位によるXYZ値を、Xpw、Ypw、Zpwとする。XYZの目標値と累積値の比較を行い、XYZの全てについて累積値が目標値に達してなければ、Wをパルス出力する。
書き換えれば、
IF((Xt>Xa)& (Yt>Ya)&(Zt>Za)) pw=1
ELSE pw=0
そして、XYZそれぞれの累積値Xa、Ya、ZaにXpw、Ypw、Zpwを加算する。
書き換えれば、
IF(pw==1) {Xa+=Xpw、Ya+=Ypw、Za+=Zpw}
このように、RGBW4色を用いて、目標値を実現するためのパルス駆動信号を算出する。
実施形態3では、特性マトリクスのインバース算出手段を用いずに簡易な装置構成で、パルス周期を短くして回路を高い周波数で動作させることなく、上述のような誤差伝搬によって、出力信号の精度向上を実現できる効果がある。
上記の実施形態3においては、発光パルスの周波数、デューティー比、電流値、輝度入力112による目標値が一定とされて、各発光パルスによる発光量Wが同一となっている。しかし実際には、点灯期間毎にこれらが変動して設定されて、発光量Wも点灯期間毎に異なることとなり得るし、同一の点灯期間においても、各発光パルスの周波数、デューティー比、電流値を意図的に変動させて用いられる場合も生じる。また、上記の実施形態3においては、各発光パルスによる発光量に誤差が生じる場合を考慮せず、発光量の最小単位である発光量Wの累積量に対して、差分が生じるような目標値が設定されている。しかし、発光量が発光パルス毎に異なる場合、あるいは、発光パルスの発光量に誤差が生じる場合であっても、上記の実施形態3と同様に、発光量の累積量が目標値以上となるときに誤差を次の点灯期間に繰り越す。これにより、単一のパルスの電流値とパルス幅には誤差を許容して、複数の発光パルス毎に誤差を累積して、目標値を超えた発光量を次の目標値の初期値として繰り越す。このため、簡易な回路構成で、発光ダイオード101の発光量の平均的な出力として高い精度を実現する回路構成が実現される。なお、実施形態3では点灯期間の間に消灯期間を随時挟むようにしているが、LED輝度入力112を順次パルス発生手段102Aに提供することで、消灯期間を設けずとも目標値となる発光量を発効させる点灯期間が連続的に設けられても良い。
10 発光ダイオードにおける最大定格、11 定電流PWM方式の動作線、12 実施形態1に係る発光ダイオードの動作線、100 バックライト、101 発光ダイオード、102 駆動回路、102A パルス発生手段、102B 電流値設定手段、102C スイッチ手段、102D タイミング制御手段、102E 画素クロック生成手段、103 輝度入力取得手段、104 テーブル保持手段、109 フレキシブルプリント基板、110 映像信号、110A 輝度入力(バックライト輝度入力)、110B 透過率目標値、112 LED輝度入力、113 発光情報(電流値情報)、115 LED駆動信号(発光パルス)、116 画素駆動信号、117 水平同期信号、118 発光パルスのクロック信号、119 周波数情報、200 液晶パネル、201 上偏光板、202 下偏光板、203 液晶セル、210 表示信号処理手段、210A 色度補償手段、220 画素回路、301 映像信号分離手段、601 電圧源、602 パルス駆動スイッチ、603 電流制限素子、604 切り替えスイッチ。

Claims (6)

  1. 発光ダイオードと、発光パルスを供給することにより該発光ダイオードを駆動させる駆動回路と、を有するバックライトと、
    2枚の基板の間に挟持された液晶層を映像信号に従って駆動させて、前記バックライトから供給される光を選択的に透過させることにより画像を表示させる液晶パネルと、を含む液晶表示装置であって、
    前記駆動回路は、
    前記発光パルスを所定のデューティー比で周期的に発生させるパルス発生手段と、
    前記所定のデューティー比で発生された前記発光パルスの電流値を制御する電流値制御手段と、
    発光する輝度の入力を受け入れる輝度入力受入手段と、を有し、
    前記所定のデューティー比は、10%以下のデューティー比であって、
    前記パルス発生手段は、前記入力に応じて、10%以下のいずれかの値に設定することにより前記所定のデューティー比を決定して、前記発光パルスを発生し、
    前記発光ダイオードの発光量は、前記電流値制御手段によって制御されて、前記電流値制御手段は、前記所定のデューティー比で発生される前記発光パルスの電流値を、前記入力に応じて制御し、
    複数の前記発光パルスを前記発光ダイオードに前記所定のデューティ比で周期的に供給する点灯期間は、前記液晶パネルにおいて前記液晶層を駆動するフレーム周期と同期するように構成される、
    ことを特徴とする液晶表示装置
  2. 請求項の液晶表示装置において、
    前記液晶パネルは、
    前記駆動回路から、前記発光ダイオードを発光させる条件を取得する発光条件取得手段を有し、
    前記発光条件取得手段によって取得された前記条件に従って、前記映像信号を補償することにより、前記バックライトが前記画像に与える色度を補償する、
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 請求項の液晶表示装置において、
    前記発光ダイオードに供給される前記発光パルスは、前記所定のデューティー比又は前記電流値が、前記バックライトの色度を白色に近づけるように補償される、
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  4. 請求項の液晶表示装置において、
    前記バックライトは、
    前記映像信号から、表示する画像の色度情報を取得する色度情報取得手段を有し、
    前記駆動回路は、前記色度情報に従って前記バックライトの色度をRGBのいずれかに近づけるように補償して、前記発光パルスを前記発光ダイオードに供給し、
    前記液晶パネルは、
    RGBのいずれかに色度が近づけるように補償される前記バックライトの光に応じて、前記液晶層を駆動させて前記画像を表示する、
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  5. 請求項の液晶表示装置において、
    記駆動回路は、
    前記点灯期間と、前記発光パルスの前記発光ダイオードへの供給を停止する消灯期間と、を有するように、前記発光パルスを前記発光ダイオードに供給するとともに、
    前記フレーム周期のうちの1つにおける前記点灯期間と、該1つとは異なるフレーム周期における前記点灯期間とを、それぞれのフレーム周期に対してタイミングをずらして開始させる、
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  6. 請求項の液晶表示装置において、
    前記駆動回路は、
    前記発光ダイオードが発光する輝度の目標値を順次受け入れる輝度目標値受入手段と、
    前記点灯期間と、前記発光パルスの前記発光ダイオードへの供給を停止する消灯期間と、を有するように、前記発光パルスを前記発光ダイオードに供給するスイッチング手段と、
    前記発光ダイオードに供給される前記発光パルスによる発光量を累積して、その累積量を記憶する累積量記憶手段と、
    前記点灯期間における前記累積量が、前記目標値以上となったか否かを判断する比較手段と、を有し、
    前記スイッチング手段は、前記輝度目標値受入手段が前記目標値を受入れた際に前記点灯期間を開始して、前記比較手段が前記累積量が前記目標値以上となったと判断した場合に、前記点灯期間を終了させ、
    前記累積量記憶手段は、前記累積量が前記目標値以上となったと前記比較手段が判断した場合に、該累積量と前記目標値との差分を残存させて、該差分を次の点灯期間に繰り越す、
    ことを特徴とする液晶表示装置。
JP2009131614A 2009-05-29 2009-05-29 照明装置及び液晶表示装置 Expired - Fee Related JP5259496B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009131614A JP5259496B2 (ja) 2009-05-29 2009-05-29 照明装置及び液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009131614A JP5259496B2 (ja) 2009-05-29 2009-05-29 照明装置及び液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010278366A JP2010278366A (ja) 2010-12-09
JP5259496B2 true JP5259496B2 (ja) 2013-08-07

Family

ID=43425027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009131614A Expired - Fee Related JP5259496B2 (ja) 2009-05-29 2009-05-29 照明装置及び液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5259496B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7108792B2 (ja) 2018-12-31 2022-07-28 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. 半導体検出器及びこれを製造する方法

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5384862B2 (ja) * 2008-06-27 2014-01-08 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置
JP2012151051A (ja) 2011-01-20 2012-08-09 Panasonic Liquid Crystal Display Co Ltd バックライト装置
JP2013048792A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Fujifilm Corp 内視鏡装置
US8850714B2 (en) 2011-09-30 2014-10-07 Nec Display Solutions, Ltd. Chromaticity correction device, chromaticity correction method, and display device
WO2013069515A1 (ja) * 2011-11-07 2013-05-16 シャープ株式会社 表示装置およびその駆動方法
WO2013099165A1 (ja) * 2011-12-26 2013-07-04 シャープ株式会社 液晶表示装置
JP5952630B2 (ja) * 2012-04-27 2016-07-13 ローム株式会社 バックライト用ledストリングの駆動回路および駆動方法、ならびにそれを用いたバックライト装置および電子機器
JP6206757B2 (ja) * 2013-08-02 2017-10-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 照明器具及びそれに用いる点灯装置
JP6302854B2 (ja) * 2015-02-13 2018-03-28 公益財団法人鉄道総合技術研究所 鉄道における輝度制御装置および輝度制御方法
JP6983125B2 (ja) * 2018-07-30 2021-12-17 株式会社日立製作所 無線端末、センサデータ収集システム及びセンサデータ収集方法
CN111615242B (zh) * 2020-06-03 2022-09-23 深圳爱克莱特科技股份有限公司 灯具、控制器及灯具调光方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3129774B2 (ja) * 1991-07-31 2001-01-31 日本電産コパル株式会社 発光装置
JPH06301304A (ja) * 1993-02-19 1994-10-28 Minolta Camera Co Ltd 定着装置
JPH09331245A (ja) * 1996-06-13 1997-12-22 Fujitsu Ltd 媒体検出回路
JP4373114B2 (ja) * 2002-04-03 2009-11-25 株式会社半導体エネルギー研究所 発光装置および電子機器
JP3873845B2 (ja) * 2002-08-07 2007-01-31 三菱電機株式会社 映像表示装置
JP2005227436A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 液晶表示装置
US20060097978A1 (en) * 2004-10-22 2006-05-11 Ng Kee Y Field-sequential color display with feedback control
JP4737978B2 (ja) * 2004-12-03 2011-08-03 東芝モバイルディスプレイ株式会社 照明装置、平面表示装置及び照明方法
US7375476B2 (en) * 2005-04-08 2008-05-20 S.C. Johnson & Son, Inc. Lighting device having a circuit including a plurality of light emitting diodes, and methods of controlling and calibrating lighting devices
JP2008191248A (ja) * 2007-02-01 2008-08-21 Sharp Corp 液晶ディスプレイ用バックライト装置
JP4951369B2 (ja) * 2007-02-23 2012-06-13 パナソニック株式会社 照明装置及び照明システム
JP2008262966A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Rohm Co Ltd 発光ダイオード駆動装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7108792B2 (ja) 2018-12-31 2022-07-28 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. 半導体検出器及びこれを製造する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010278366A (ja) 2010-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5259496B2 (ja) 照明装置及び液晶表示装置
US10373568B2 (en) Display device
JP5301400B2 (ja) バックライト装置並びに表示装置
JP5368465B2 (ja) 画像表示用発光装置の電力制御方法、画像表示用発光装置、表示装置、及びテレビ受信装置
JP4912597B2 (ja) 液晶表示装置
US7397195B2 (en) Apparatus of light source and adjustable control circuit for LEDs
KR101329967B1 (ko) 백 라이트 유닛과 이를 이용한 액정 표시장치 및 그의 구동방법
KR101164245B1 (ko) 발광 소자 구동 장치 및 표시 장치
WO2014017384A1 (ja) 表示装置
EP2012560A2 (en) Control device and control method, and planar light source and control method of planar light source
KR101282997B1 (ko) 액정표시장치와 그 액정표시장치의 백라이트 구동방법
WO2015066973A1 (zh) 一种液晶显示装置及其背光驱动方法
JP2012118313A (ja) 輝度制御装置、該輝度制御装置を備えた表示装置、及び照明装置
JP5438217B2 (ja) 表示信号発生器、表示装置、及び画像表示方法
JP2007322945A (ja) 表示制御装置、表示装置及び表示制御方法
KR20110105298A (ko) 디밍 신호를 이용한 dc-dc 컨버터용 pwm 신호 발생회로 및 방법과 이를 구비한 백라이트용 led 구동 회로
JP2008268890A (ja) フィールドシーケンシャル照明システムにおける定色点のための色管理制御装置
WO2008047856A1 (fr) Appareil de projection d'image
JP2009199833A (ja) 光源システムおよび光源装置ならびに光源制御方法
WO2010044308A1 (ja) 画像表示用発光装置、表示装置、及びテレビ受信装置
JP6080430B2 (ja) 照明装置、その制御方法、及びバックライト装置
TWI388222B (zh) 色序法顯示器中調整白平衡之裝置及方法
JP2010113072A (ja) 駆動回路および液晶表示装置
KR20050085772A (ko) Lcd 디스플레이 패널용 스크롤링 백라이트 디바이스
WO2011125351A1 (ja) 表示装置およびその表示方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121023

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121024

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130326

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130424

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160502

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees