JP5256594B2 - 積鉄心変圧器およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主に電力用変圧器として使用される積鉄心変圧器ならびにその製造方法に関し、特に実機における鉄損特性の向上を図ろうとするものである。
Siを含有し、かつ結晶方位が(110)[001]方位や(100)[001]方位に配向した方向性電磁鋼板は、優れた磁気特性を有することから、特に電力用変圧器の鉄心材料として用いられている。電力用変圧器としては、その鉄心構造によって積鉄心変圧器と巻鉄心変圧器とに大別される。積鉄心変圧器とは、所望の形状に切断した鋼板を積層することによって鉄心を形成するものである。一方、巻鉄心変圧器とは、所望の幅にスリットした鋼帯を巻き重ねることにより鉄心を形成するものである。大容量用の変圧器としては、現在、専ら積鉄心変圧器が使用されている。
このような電力用変圧器に要求される特性の中で、特に重要なのは変圧器鉄損が小さいことである。この変圧器鉄損とは、変圧器鉄心が励磁された時に生じるエネルギー損失であり、できるだけ低減することが必要とされる。
したがって、鉄心の素材である方向性電磁鋼板に要求される特性としても、鉄損値が低いことが重要である。また、変圧器の励磁電流を少なくするため、方向性電磁鋼板は磁束密度が高いことも必要とされる。磁束密度の高い方向性電磁鋼板はヒステリシス損も低い場合が多く、鉄損特性上も優れていることが多い。このように変圧器鉄損を小さくするためには、一般には鉄心の素材である方向性電磁鋼板の鉄損を小さくすれば良いと考えられている。実際に、巻鉄心変圧器においては素材鉄損と変圧器鉄損がほぼ一致することから、素材の鉄損を小さくすることによって変圧器鉄損を小さくすることができる。
しかしながら、積鉄心変圧器、特に3脚または5脚を有する積鉄心変圧器では、素材鉄損と変圧器鉄損とが一定の対応関係とならず、このため素材鉄損が小さいからといって必ずしも変圧器鉄損が小さくなるとは限らない。
素材鉄損の測定法(エプスタイン試験:JIS C2550)における磁束は圧延方向の正弦波であり、巻鉄心変圧器における磁束は、ほぼ素材鉄損測定時と同様な磁束状態となるため、素材鉄損と変圧器鉄損がほぼ一致する。一方、積鉄心変圧器において、磁束は回転したり歪んだり、また圧延方向以外にも流れたりするため、磁束状態が素材鉄損測定時と異なってしまう。この現象は、これまでの研究により、三相積鉄心変圧器の場合、図1に示す斜線部分のT接合部1で最も大きいことが判っている。すなわち、T接合部以外2では、磁束はほとんど圧延方向に流れるので鉄損の大きな増大は招かないが、T接合部1では磁束は不可避的に圧延方向以外の方向へも流れざるを得ないため、鉄損の増大を招くわけである。また、T接合部では回転磁束を生じることが知られており、この回転鉄損の値は通常の交番鉄損の2〜3倍にも達するため、変圧器鉄損を一層劣化させる。
さらに、一般に、磁束密度の高い方向性電磁鋼板ほど圧延方向の鉄損には優れるものの、圧延方向以外の方向の鉄損は高く、また回転鉄損の値も高くなる傾向がある。従って、磁束密度の高い方向性電磁鋼板を用いて積鉄心変圧器を製造した場合、素材である方向性電磁鋼板の良好な鉄損特性が積鉄心変圧器の鉄損に反映されない場合が多い。これは、折角の良好な材料特性が変圧器の実機特性に活かせないことを意味し、問題となっている。
以上のような現状に対して、従来から、三相積鉄心変圧器のT接合部の鉄損を改善することによって積鉄心変圧器鉄損の低減を図ろうとする試みが種々なされている。
例えば、特許文献1には、三相積鉄心変圧器の回転磁束を生ずる部分にレーザービームを照射する方法が開示されている。この方法は、三相積鉄心変圧器のT接合部分の鋼板に、その圧延方向と平行にレーザービームを照射することによって、圧延方向と直角な方向の鉄損を改善しようとするものである。しかし、変圧器鉄損の改善率は3%強にすぎない。
特許文献2には、T接合部には二方向性電磁鋼板を配置し、それ以外の部分には一方向性電磁鋼板を配置する方法が開示されている。しかしながら特許文献2に記載の方法は、鉄心素材として二方向性電磁鋼板と一方向性電磁鋼板を必要とするため材料管理が煩雑になることに加え、二方向性電磁鋼板の製造が困難なことから、工業的に実用化されていない。
一方、鉄心の素材である方向性電磁鋼板そのものの鉄損を低減することにより上記問題を解決しようとする試みも、従来から多くなされている。
鉄損は概ねヒステリシス損と渦電流損の和で表わすことができる。このうち、ヒステリシス損ついては結晶方位をゴス方位、すなわち{110}<001>方位に高度に集積させることや、磁化したとき磁壁移動の際のピンニング因子の生成原因となる不純物元素を低減すること等により大幅に低減されてきた。また、渦電流損については、Si含有量を増加して電気抵抗を増大させること、鋼板板厚を薄くすること、鋼板地鉄表面に地鉄と熱膨張係数の異なる被膜を形成して地鉄に張力を付与すること、結晶粒の微細化により磁区幅を低減すること等によって低減が図られてきた。
渦電流損を低減すべく、鋼板の圧延方向と直角な方向に、特許文献3にはレーザー光を照射する方法が、特許文献4にはプラズマ炎を照射する方法がそれぞれ提案されている。これらの方法は、鋼板表面に線状又は点状に微小な熱歪みを導入することにより磁区を細分化し、鉄損を大幅に低減しようとするものである。ところがこれらの方法においては、磁区細分化後に高温での焼鈍を施すと、鉄損低減効果は消失してしまうため、照射処理後に歪取焼鈍を必要とする巻鉄心用素材として用いることはできなかった。
そこで歪取焼鈍にも耐え得る磁区細分化方法として、鋼板への溝形成を行う手法が種々提案されている。例えば、最終仕上げ焼鈍後即ち二次再結晶後の鋼板に局所的に溝を形成し、その反磁界効果によって磁区を細分化する方法がある。この溝の形成手段として、特許文献5には機械的な加工が開示されている。特許文献6にはレーザー光照射により絶縁被膜及び下地被膜を局所的に除去した後電解エッチングする方法が開示されている。また、特許文献7には、歯車型ロールで圧刻後、歪取焼鈍することで溝形成及び再結晶を達成して磁区を細分化する方法が開示されている。また、特許文献8には、最終仕上げ焼鈍前の鋼板に溝を形成する方法がそれぞれ開示されている。また、特許文献9には、積鉄心のT接合部に相当する部分の電磁鋼板に線状の歪を導入する方法が開示されている。
しかしながら、上記方向性電磁鋼板の素材そのものの鉄損を低減する技術は、主に圧延方向の鉄損低減に着目した技術であり、圧延直角方向の鉄損への影響は不明な点が多く、これらの技術による方向性電磁鋼板が積鉄心変圧器に適した材料であるとは言いがたい。すなわち、上記方向性電磁鋼板を積鉄心変圧器に用いたとしても、変圧器鉄損に反映されず、変圧器鉄損の低減は不十分である。
特開昭56-60005号公報 特開平6-251966号公報 特公昭57-2252号公報 特開昭62-96617号公報 特公昭50-35679号公報 特開昭63-76819号公報 特公昭62-53579号公報 特開昭59-197520号公報 特開2000-194432号公報
本発明は、かかる事情に鑑み、鉄損特性の良好な磁束密度の高い方向性電磁鋼板を材料として変圧器を製造した場合に所望の良好な鉄損値が得られないという問題を有利に解決し、鉄損が低減した積鉄心変圧器とその製造方法を提案することを目的とする。
発明者らは、上記課題を解決するために、鉄損低減のための磁区細分化処理、特にその中の処理方法の一つである「鋼板表面への溝形成」について着目し、詳細に調査、検討を行った。その結果、以下の知見を得、本発明を完成するに至った。
1)磁束状態が素材鉄損測定時と大きく異なる現象はT接合部で最も大きく、変圧器の実機特性を向上させるためには、T接合部の圧延直角方向の鉄損を下げることが重要である。
2)圧延直角方向の鉄損は溝形成条件に強く依存する。
3)圧延直角方向の鉄損低減に適正な溝形成条件は圧延方向の鉄損低減に適正な溝形成条件と異なる。
4)溝形成条件として、溝間隔を狭く(溝の密度を高く)すること、溝を深くすること、溝方向を圧延直角方向に近づけることが、圧延直角方向の鉄損低減に対してさらに有効である。
本発明は、以上の知見に基づきなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
]鉄心を電磁鋼板により構成しT接合部を有する積鉄心変圧器であって、前記T接合部の表面およびT接合部以外の表面にそれぞれ溝を有し、該溝が、平均幅:30〜300μm、平均深さ:5〜100μm、圧延方向に対する角度:60〜90°、及び圧延方向での平均間隔が1mm以上の範囲であり、前記T接合部の圧延直角方向の鉄損がT接合部以外の圧延直角方向の鉄損よりも低くなるように、前記T接合部の表面の溝が、T接合部以外の表面の溝とは異なる条件で形成されることを特徴とする積鉄心変圧器。
]前記[]において、前記T接合部の表面の溝は、下記a)〜c)の条件のうちの少なくとも一つ以上を満たすことを特徴とする積鉄心変圧器。
a)T接合部以外の表面の溝に比べ、密度が高い
b)T接合部以外の表面の溝に比べ、溝深さが深い
c)T接合部以外の表面の溝に比べ、溝と圧延直角方向とのなす角が小さい
]積鉄心を電磁鋼板により構成しT接合部を形成する積鉄心変圧器の製造方法であって、前記T接合部分となる電磁鋼板表面およびT接合以外の部分となる電磁鋼板表面にそれぞれ溝を形成し、その際、該溝を平均幅:30〜300μm、平均深さ:5〜100μm、圧延方向に対する角度:60〜90°、及び圧延方向での平均間隔が1mm以上の範囲とし、前記T接合部分となる電磁鋼板表面に溝を形成するにあたり、前記T接合部の圧延直角方向の鉄損がT接合部以外の圧延直角方向の鉄損よりも低くなるように、前記T接合部以外の部分となる電磁鋼板表面の溝形成とは異なる条件で行うことを特徴とする積鉄心変圧器の製造方法。
]前記[]において、下記a)〜c)の条件のうちの少なくとも一つ以上を満たすように、前記T接合部分となる電磁鋼板表面に溝を形成することを特徴とする積鉄心変圧器の製造方法。
a)T接合部以外の部分となる電磁鋼板表面の溝に比べ、密度が高い
b)T接合部以外の部分となる電磁鋼板表面の溝に比べ、溝深さが深い
c)T接合部以外の部分となる電磁鋼板表面の溝に比べ、溝と圧延直角方向とのなす角が
小さい
本発明によれば、T接合部の圧延直角方向の鉄損がT接合部以外の圧延直角方向の鉄損よりも低くなるように、T接合部の表面に溝を形成することにより、積鉄心変圧器の鉄損特性を従来に比べて格段に向上させることができる。このように、容易な方法で材料特性を変圧器の実機特性に活かせることになり、本発明は産業上有益な発明となりうる。
以下に、本発明の完成に至った経緯について、下記実験結果に基づき詳細に説明する。
磁区細分化処理としての鋼板表面への溝形成について、溝形成条件と圧延直角方向の鉄損との関係は、従来ほとんど調べられていない。そこで、発明者らは、溝形成条件と圧延直角方向の鉄損の関係を、圧延方向の鉄損と併せて実験により調査した。
試料は、通常の方向性電磁鋼板の製造方法で製造した板厚0.23mmの最終仕上焼鈍板を100mm×300mmの大きさにせん断した鋼板を用いた。なお、圧延方向の磁気特性評価用の試料は圧延方向を300mmに、圧延直角方向の磁気特性評価用の試料は圧延直角方向を300mmにした。
上記試料を用いて、まず、溝形成前の磁気特性を評価するため、これらの試料に対して、窒素中で800℃、3時間の歪取り焼鈍を施し、その後、磁気特性を単板磁気試験器により測定した。
次に、これらの試料表面に0.7J/cm2のエネルギー密度のパルスレーザー光を、種々の条件にて線状に照射して被膜を線状に除去した後、NaCl電解液中で試料を陽極、平板状電極を陰極として電解エッチングした。溝の幅は約100μmであった。
その後、これらの試料に対して、窒素中で800℃、3時間の歪取り焼鈍を施した後、磁気特性を単板磁気試験器により測定した。
以上により、得られた結果を図2〜4に示す。なお、評価にあたっては、一般に方向性電磁鋼板の鉄損は、50Hzの周波数で1.7Tに磁化させた時の損失でW17/50(W/kg)で表わされるので、圧延方向の鉄損はW17/50(W/kg)を用いた。一方、圧延直角方向の鉄損は、圧延直角方向と結晶の磁化容易軸のなす角が約45°で圧延直角方向に磁化されにくいこと、および積鉄心変圧器のT接合部においても圧延直角方向の磁束密度は比較的小さいことから、50Hzの周波数で1.0Tに磁化させた時の損失W10/50(W/kg)を用いた。また、図2〜4において、縦軸の鉄損変化量とは、変化量=溝形成前の試料鉄損値−溝形成後の試料鉄損値を示すものである。図2〜4より、圧延方向の鉄損低減には適正な溝形成条件が存在することがわかる。すなわち、溝間隔は3mm程度、溝深さは30μm程度、また溝方向は圧延直角方向に近い場合に圧延方向の鉄損低減が顕著になる。この圧延方向の鉄損の溝形成条件依存性は、従来の知見とほぼ同様である。
一方、圧延直角方向の鉄損も溝形成条件に強く依存し適正な溝形成条件が存在しうることがわかる。しかし、その溝形成条件は圧延方向の鉄損低減に適正な溝形成条件とは明らかに異なっている。圧延直角方向の鉄損を低減するには、溝間隔を狭く(線状溝の密度を高く)すること、溝を深くすること、また、溝方向を圧延直角方向に近づけることが有効であることがわかる。
なお、圧延方向および圧延直角方向の磁束密度を変更した場合の鉄損でも、鉄損の溝形成条件依存性は上記と同様の結果が得られた。
ここで、従来の方法として、特許文献9には、積鉄心のT接合部に相当する部分の電磁鋼板に線状の歪を導入する方法が開示されている。そこで、従来の線状歪導入の効果と本発明の溝形成の効果を比較するため、上述の溝形成前と同様な試料を用い、種種の条件で線状歪を加えた後、歪取り焼鈍を実施せずに磁気測定を行った。得られた結果を上述の実験結果と併せて図5に示す。図5より、圧延方向の鉄損が同じ場合は、溝形成の方が歪導入よりも、圧延直角方向の鉄損低減効果が大きいことがわかる。さらには歪導入の場合は圧延直角方向の鉄損が改善される一方で圧延方向の鉄損は劣化する傾向にあるものの、溝形成の場合には、圧延方向の鉄損と圧延直角方向の鉄損を共に低減することが可能であることがわかる。なお、図5においては、上述の溝形成条件の他に、のこぎり状および矩形状等の溝形成の実験結果も加えてある。
以上の実験の結果から、1)圧延直角方向の鉄損は溝形成条件に強く依存すること、2)圧延直角方向の鉄損低減に適正な溝形成条件は圧延方向の鉄損低減に適正な溝形成条件と異なること、3)溝形成条件として、溝間隔を狭く(線状溝の密度を高く)すること、溝を深くすること、溝方向を圧延直角方向に近づけることが、圧延直角方向の鉄損低減に対して有効であること、が新たに判明した。
以上より、本発明においては、T接合部の圧延直角方向の鉄損がT接合部以外の圧延直角方向の鉄損よりも低くなるように、T接合部における電磁鋼板表面に溝を形成することとする。これは本発明において、最も重要な要件である。このような構成により、磁束状態が素材鉄損測定時と異なる現象が最も大きく、圧延直角方向をはじめとした圧延方向以外に磁束が流れ得るT接合部において、鉄損を低減することができ、積鉄心変圧器の鉄損を低減することが可能となる。
また、T接合部以外でも表面に溝を形成する場合は、T接合部の表面の溝は、T接合部以外の表面の溝とは異なる条件で形成されることが好ましく、さらには、a)T接合部以外の表面の溝に比べ、密度が高い、b)T接合部以外の表面の溝に比べ、溝深さが深い、c)T接合部以外の表面の溝に比べ、溝と圧延直角方向とのなす角が小さい、の条件のうち少なくとも一つ以上を満たすことが好ましい。
このように本発明では、T接合部にのみ溝を形成するか、もしくはT接合部以外にも溝を形成する場合はT接合部の溝形成条件を変更するかのいずれかによって、T接合部の圧延直角方向の鉄損をT接合部以外の圧延直角方向の鉄損より低減することが重要である。
なお、変圧器の部分的な鉄損は、その部分の溝と同様な溝があり、かつ、変圧器を構成している電磁鋼板と同様な電磁鋼板から通常の試験片を採取し、その試験片を通常の測定方法(エプスタイン試験、単板磁気)で測定した値とすることができる。すなわち、溝形成条件から変圧器の部分的な鉄損を換算することが可能となる。
積方向により溝形成条件が異なる場合には、それぞれの溝形成条件から鉄損を換算し、それぞれの溝形成条件で溝形成した面積で重み付けした平均値を用いることとする。例えばT接合部において、T接合部鋼板表面の面積が積方向に依らず一定で500cm2、鉄損が1W/kgである溝形成条件の鋼板が100枚、鉄損が0.9W/kgである溝形成条件の鋼板が90枚、鉄損が0.8W/kgである溝形成条件の鋼板が80枚である場合、T接合部の鉄損は(500cm2×100枚×1W/kg+500cm2×90枚×0.9W/kg+500cm2×80枚×0.8W/kg)÷(500cm2×100枚+500cm2×90枚+500cm2×80枚)となる。
なお、一般に方向性電磁鋼板の鉄損は、50Hzの周波数で1.7Tに磁化させた時の損失でW17/50(W/kg)で表わされるので、圧延方向の鉄損はW17/50(W/kg)で評価することとする。一方、圧延直角方向の鉄損は、圧延直角方向と結晶の磁化容易軸のなす角が約45°で圧延直角方向に磁化されにくいこと、および積み鉄心変圧器のT接合部においても圧延直角方向の磁束密度は比較的低いことから、50Hzの周波数で1.0Tに磁化させた時の損失W10/50(W/kg)で評価することとする。
溝の形状は特に限定しない。しかし、生産上の理由から線状であることが好ましい。特に等間隔で平行な直線郡が適する。なお、ここで、線状とは、直線および曲線を含み、完全に連続した線だけでなく点線や破線、さらには鎖線等の不完全な線をも含めた呼称を意味する。また、線状溝は、平均幅:30〜300μmおよび平均深さ:5〜100μmで、圧延方向に対して60〜90°の角度で延び、この線状溝を圧延方向に1mm以上の平均間隔で配列することが好ましい。すなわち、平均深さが5μm未満では圧延方向および圧延直角方向の鉄損の低減が十分でなく、100μmを超えると磁束密度の低下が大きくなる。また、線状溝の間隔が1mm未満では圧延方向の鉄損低減が不十分となる。
また、T接合部以外にも溝を形成する場合は、前述の通り、T接合部以外の表面の溝よりも、T接合部の表面の溝の条件を、溝の密度が高い、かつ/あるいは、溝が深い、かつ/あるいは、溝と圧延直角方向とのなす角を小さくすることが有効である。なお、溝が線状溝である場合は、その密度は、線状溝に直角な方向の単位長さ当たりの線状溝の本数であり、溝が曲線状である場合は、その密度は単位面積当たりの溝の長さである。また、これら以外の点状等の形状になる溝を含む場合を考慮すれば、溝の密度は単位面積当たりの溝の縁の長さの半分(円形の溝では円周の長さの半分、線状の溝では溝の長さを2倍した半分)と一般化できる。
溝の形成方法は特に指定しない。例えば、最終冷間圧延後に溝形成部以外の部分にレジスト剤を塗布(非腐食部)した後、電解エッチング法等の電気化学的方法や酸洗等の化学的方法等で溝を形成することができる。また、最終仕上焼鈍板または製品板の表面の被膜をレーザー照射等により除去した後、電解エッチング法等の電気化学的方法および酸洗等の化学的方法等で溝を形成することができる。
上記のようにT接合部の圧延直角方向の鉄損を低減することによって、変圧器のT接合部における鉄損を低減でき、その結果、変圧器全体の鉄損の低減が達成される。
次に、本発明の変圧器について述べる。
本発明では、積鉄心変圧器を対象とする。巻鉄心変圧器には磁束の流れの乱れがなく、鉄心の素材鉄損と変圧器鉄損がほぼ一致するので、本発明の対象外とする。また、変圧器の脚の本数は、3脚または5脚である。というのは、2脚変圧器には、この発明の対象とするT接合部が存在せず、この発明で目的とする鉄損低減効果が認められないからである。
また、本発明において、T接合部とは、図1に斜線で示した鉄心領域を指し、この接合部において、ヨーク部の鋼板と脚部の鋼板が接合されている。接合方法ついては、λ接合やV接合など公知の方法があるが、いずれも本発明に適合する。
次に、本発明の積鉄心変圧器の製造方法について述べる。
積鉄心変圧器の製造工程は、通常、鉄心の積層、組み立て工程と銅線コイルの加工、組み立て工程およびこれらの結合工程ならびにケーシングなどその他の部品の付設工程からなる。この時、本発明において特に重要なのは、積層時の鉄心の構造である。すなわち、鉄心を構成しT接合部分に対応する電磁鋼板であっては、溝を形成し、溝を形成するにあたっては圧延直角方向の鉄損を低減するように溝形成条件を変更することが重要となる。そして、溝形成後、積層する。
上記を実施する有効な方法の一つとして、鋼板の斜角切断の後に、T接合部に対応する部分の鋼板表面の被膜をレーザー照射等により除去した後酸洗する方法がある。
なお、本発明において、素材であり、鉄心を構成する方向性電磁鋼板としては、従来公知の成分組成および製造方法のものを適合することができる。
実施例1は、T接合部の圧延直角方向の鉄損がT接合部以外の圧延直角方向の鉄損よりも低くなるように、T接合部表面のみに溝を形成する場合の実施例である。
Si:3.25mass%を含み、板厚が0.23mmで、W17/50:0.86W/kg、B8:1.93Tの磁気特性(圧延方向)を有する方向性電磁鋼板(溝形成なし)を用いて、3相3脚、鉄心の長さ:1000mm、幅:1200mm、厚み:200mm、ヨークおよび脚の幅:150mmのモデル変圧器を2台作製した。この時、T接合部の接合はV接合方式とし、鋼板の積み方式は2枚ずつ、5段階のステップラップとした。
このうち1台の変圧器では、鋼板を斜角切断した後にT接合部対応する部分に対して、試料表面に0.7J/cm2のエネルギー密度のパルスレーザー光を、圧延方向に3mm間隔で、直線状に照射して被膜を直線状に除去した後、NaCl電解液中で試料を陽極、平板状電極を陰極として電解エッチングし、幅が約100μm、深さが約18μmの溝を形成した。また単板磁気測定用に採取した試験片に、同様の溝を形成したときの圧延直角方向のW10/50は1.62W/kgであり、一方溝形成前の圧延直角方向のW10/50は1.78W/kgであった。
以上より得られた変圧器の鉄損特性は、溝を形成しなかった変圧器(比較例)ではW17/50:1.04W/kgであったのに対し、T接合部に溝を形成した変圧器(本発明例)ではW17/50:0.98W/kgであった。
以上から、本発明に従って製作された変圧器の鉄損値は大きく向上していることが分かる。
実施例2は、T接合部およびT接合部以外にも表面に溝を形成する場合で、T接合部の圧延直角方向の鉄損がT接合部以外の圧延直角方向の鉄損よりも低くなるように、T接合部以外の表面の溝とは異なる条件で、T接合部の表面に溝を形成する場合の実施例である。
T接合部およびT接合部以外の電磁鋼板表面に溝を形成
C:0.06mass%、Si:3.4mass%、Mn:0.07mass%、Se:0.02mass%、Al:0.026mass%、およびN:0.009mass%を含有する珪素鋼スラブを、1360℃で1時間加熱後、熱間圧延を行い2.4mm厚の熱延板とした。次いで、1000℃で40分間のノルマ焼鈍を行った。その後、1100℃で1分間の中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延を施して0.23mm厚の最終冷延板とした。
上記により得られた最終冷延板の表面に、線状溝の形状に対応する形状の非塗布部を残してレジストインキを塗布しマスキングした。レジストインキの塗布は、グラビアオフセット印刷によって行い、アルキド系樹脂を主成分とするグラビアインキを用いた。ここで、非塗布部は直線状とし、その方向は圧延直角方向とのなす角が10°となるようにした。このような直線状の非塗布部を、3mm間隔で平行線状に残した。
次に、上記鋼板にNaCl浴を用いた電解エッチング処理を施すことにより、深さ16μmの直線状の溝を鋼板表面に形成した。なお、電解エッチングはNaCl水溶液中で電流密度10A/dm2および電解時間20sの条件で行った。
その後、レジスト剤を除去し、通常の方法で脱炭焼鈍、仕上焼鈍を施したのち、張力コーティングを塗布焼き付けした。
変圧器製作
上記の張力コーティングを焼き付けした後の電磁鋼板を用いて、3相3脚、鉄心の長さ:1000mm、幅:1200mm、厚み:200mm、ヨークおよび脚の幅:150mmのモデル変圧器を2台製作した。この時、T接合部の接合はλ接合方式とし、鋼板の積み方式は2枚ずつの交互積みとした。
このうち、1台は、T接合部およびT接合部以外の表面の溝が全て同じである比較例として、斜角切りの後、そのまま積層し変圧器を製作した。
もう1台の変圧器では、本発明例として、鋼板を斜角切断した後にT接合部に対応する部分に対して、試験片表面に0.8J/cm2のエネルギー密度のパルスレーザー光を、既にある直線上溝の中間に照射して被膜を直線状に除去した後、NaCl電解液中で試料を陽極、平板状電極を陰極として電解エッチングし、幅が約80μm、深さ約20μmの直線状の溝を新たに形成した。即ち、直線状の溝の間隔を1.5mmとした。その後、そのまま積層し変圧器を製作した。
以上により得られた変圧器の鉄損特性は、溝間隔が3mmの変圧器(比較例)ではW17/50:0.92W/kgであったのに対し、T接合部の溝間隔を1.5mmにした変圧器(本発明例)ではW17/50:0.86W/kgであった。
以上から、本発明に従って製作された変圧器の鉄損値は大きく向上していることが分かる。
なお、上記のように、T接合部の圧延直角方向の鉄損がT接合部以外の圧延直角方向の鉄損よりも低くなるように、T接合部の表面に溝を、T接合部以外の表面の溝とは異なる条件で形成するに際しては、以下に示す方法により、変圧器を構成する電磁鋼板と同様の鋼板から試験片を採取し、あらかじめ試験片の鉄損値を測定することによりT接合部の溝形成条件を決定した。
溝形成条件および各方向における鉄損特性
T接合部およびT接合部以外の表面に溝(3mm間隔、深さ16μm、圧延直角方向とのなす角が10°)を形成した電磁鋼板からエプスタイン試験片を、その長手方向が圧延方向および圧延直角方向になるように切り出し、800℃で3時間の歪取焼鈍後、磁気特性を測定した。その結果、圧延方向の鉄損はW17/50:0.78W/kg、圧延直角方向の鉄損はW10/50:1.55W/kgであった。
次いで、上記エプスタイン試験片に対し、試験片表面に0.8J/cm2のエネルギー密度のパルスレーザー光を、既にある直線上溝の中間に照射して被膜を直線状に除去した後、NaCl電解液中で試料を陽極、平板状電極を陰極として電解エッチングし、幅が約80μm、深さ約20μmの直線状の溝(T接合部に形成される溝に対応)を新たに形成した。即ち、直線状の溝の間隔を1.5mmとした。このようにして得られたエプスタイン試験片を、800℃で3時間の歪取焼鈍後、磁気特性を測定した結果、圧延方向の鉄損はW17/50:0.80W/kg、圧延直角方向の鉄損はW10/50:0.94W/kgであった。
本発明の積鉄心変圧器は、その変圧器鉄損が素材鉄損とがほぼ一致し低いため、エネルギー効率が高く、電力用変圧器を中心に、幅広い用途での使用が期待される。
ヨーク、脚からなる3脚変圧器の鉄心構造とT接合部の位置を示す図である。 溝間隔と溝形成による鉄損の変化量との関係を示す図である。 溝方向と溝形成による鉄損の変化量との関係を示す図である。 溝深さと溝形成による鉄損の変化量との関係を示す図である。 T接合部分に相当する電磁鋼板表面に溝形成もしくは歪導入を行った際の、圧延方向および圧延直角方向の鉄損変化量を示す図である。
符号の説明
1 T接合部分
2 T接合部分以外の部分

Claims (4)

  1. 鉄心を電磁鋼板により構成しT接合部を有する積鉄心変圧器であって、前記T接合部の表面およびT接合部以外の表面にそれぞれ溝を有し、該溝が、平均幅:30〜300μm、平均深さ:5〜100μm、圧延方向に対する角度:60〜90°、及び圧延方向での平均間隔が1mm以上の範囲であり、前記T接合部の圧延直角方向の鉄損がT接合部以外の圧延直角方向の鉄損よりも低くなるように、前記T接合部の表面の溝が、T接合部以外の表面の溝とは異なる条件で形成されることを特徴とする積鉄心変圧器。
  2. 前記T接合部の表面の溝は、下記a)〜c)の条件のうちの少なくとも一つ以上を満たすことを特徴とする請求項に記載の積鉄心変圧器。
    a)T接合部以外の表面の溝に比べ、密度が高い
    b)T接合部以外の表面の溝に比べ、溝深さが深い
    c)T接合部以外の表面の溝に比べ、溝と圧延直角方向とのなす角が小さい
  3. 積鉄心を電磁鋼板により構成しT接合部を形成する積鉄心変圧器の製造方法であって、前記T接合部分となる電磁鋼板表面およびT接合以外の部分となる電磁鋼板表面にそれぞれ溝を形成し、その際、該溝を平均幅:30〜300μm、平均深さ:5〜100μm、圧延方向に対する角度:60〜90°、及び圧延方向での平均間隔が1mm以上の範囲とし、前記T接合部分となる電磁鋼板表面に溝を形成するにあたり、前記T接合部の圧延直角方向の鉄損がT接合部以外の圧延直角方向の鉄損よりも低くなるように、前記T接合部以外の部分となる電磁鋼板表面の溝形成とは異なる条件で行うことを特徴とする積鉄心変圧器の製造方法。
  4. 下記a)〜c)の条件のうちの少なくとも一つ以上を満たすように、前記T接合部分となる電磁鋼板表面に溝を形成することを特徴とする請求項に記載の積鉄心変圧器の製造方法。
    a)T接合部以外の部分となる電磁鋼板表面の溝に比べ、密度が高い
    b)T接合部以外の部分となる電磁鋼板表面の溝に比べ、溝深さが深い
    c)T接合部以外の部分となる電磁鋼板表面の溝に比べ、溝と圧延直角方向とのなす角が
    小さい
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