JP5255338B2 - 燃料電池システムおよびその故障時の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アノードガスおよびカソードガスが供給されて発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムおよびその故障時の制御方法に関する。
燃料電池では、発電する際に、アノードガスとカソードガスとが化学反応し、水が生成される。この水分が燃料電池のアノードガスおよびカソードガスのガス流路内に滞留し、ガス流路を閉塞させ、いわゆるフラッディングを起こす。フラッディングは、前記化学反応の進行を阻害し、燃料電池の出力電圧を低下させる。
そこで、水分をアノードガスとカソードガスのガス流路から排出するために、燃料電池から排出されるアノードオフガスの流路にはパージ弁が設けられ、パージ弁を開弁することでアノードオフガスといっしょに水分を排出し、水分をパージすることができる。しかし、パージ弁も他の部品同様、故障しないとは限らず、故障した場合を想定したフェイルセーフの考え方が提案されている。パージ弁が故障した場合には、フラッディングが生じるため、パージ弁の修理が必要であるが、燃料電池システムを搭載した燃料電池車両がサービス工場まで自走できるような燃料電池システムの制御方法が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
また、パージ弁を開弁するとアノードオフガスに含まれる未反応のアノードガスも排出されるので、未反応のアノードガスを再利用しつつ水分を排出するために、循環路と気液分離器とドレイン弁が、パージ弁に併設されている。水分を燃料電池からアノードオフガスの流路に流して気液分離器に溜め、溜まった水分をドレイン弁から排出するので、パージ弁による水分パージ(アノードオフガス排出)の頻度を減らすことができる。しかし、パージ弁が故障した場合にはフラッディングが生じるため、パージ弁の修理が必要である。そのため、すぐに修理ができない場合、ドレイン弁を開弁することで、気液分離器に貯留する水分を排出するだけでなく、アノードガスのガス流路とアノードに滞留する水分をパージするような燃料電池システムの制御方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−156282号公報 特開2003−92125号公報 特開2007−35436号公報
しかし、従来の制御方法では、故障時の一時的な走行とはいえ、その走行に対して燃料電池から出力される電力が充分でない場合があり、ドライバビリティーに悪影響を与える場合があった。また、故障は、パージ弁だけでなくドレイン弁でも発生しうるので、フェイルセーフの考え方のもとドレイン弁が故障した場合も、燃料電池から出力される電力を走行に必要な分確保し、良好なドライバビリティーを実現しなければならない。
本発明は、前記に鑑み、パージ弁又はドレイン弁が故障した場合に、燃料電池から出力される電力を走行に必要な分確保し、良好なドライバビリティーを実現できる燃料電池システムおよび燃料電池システムの故障時の制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、アノードガスおよびカソードガスが供給されて発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池から排出されるアノードオフガスから水分を分離し貯留する気液分離器と、前記気液分離器に貯留される前記水分を排出するドレイン弁と、前記水分分離後の前記アノードオフガスを、前記燃料電池に前記アノードガスを供給するアノード供給路に戻すバイパス路と、前記ドレイン弁の開弁時間を制御する制御部と、前記水分分離後の前記アノードオフガスを排出するパージ弁と、前記パージ弁が故障したか否かを判断する故障判断部と、前記燃料電池の発電状態を計測する発電状態計測装置と、を備え、
前記制御部は、前記パージ弁が故障したと前記故障判断部が判断するときに、前記ドレイン弁の前記開弁時間を前記判断前より増やすよう制御し、前記発電状態が状態閾値に達しているか否か判定し、前記ドレイン弁の開弁時間を増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することを特徴とする。
本発明によれば、ドレイン弁の開弁時間を増やすことで、気液分離器に貯留する水分を排出した後に引き続きアノードオフガスを排出することができるので、ドレイン弁は故障したパージ弁の機能も兼ねることができる。カソードガスの供給量を増やすのに先立って、ドレイン弁の開弁時間を増やすのは、ドレイン弁で水分排出しすぎからの乾燥による燃料電池の劣化は、カソードガスの供給量の増やしすぎからの乾燥による燃料電池の劣化より小さいからである。すなわち、燃料電池の劣化の危険性の低い方から順に選択肢を選んでいる。また、ドレイン弁の開弁時間を増やしておくことで、カソードガスの供給量の増加分を少なくでき、燃料電池を劣化させることなく、カソードガスの供給量を増やすことができる。なお、状態閾値は、正常に起動が完了したか否かを判定する起動完了電圧の値であり、この値を越えた時点で燃料電池の安定した運転が可能であると判定している。
また、水分は、厳密には、カソードで生成され、カソードガスのガス流路内に滞留すると共に、カソードからアノードへ拡散(ディフュージョン)し、アノードガスのガス流路内に滞留する。このため、カソードガスの供給量を増やすと、カソードガスのガス流路に滞留する水分を、故障の発生していないときより多く押し出し(パージし)外部に排出することができる。こうして、カソードガスのガス流路およびカソードに滞留する水分を減らすと、カソードからアノードへ拡散する水分を減らせるだけでなく、水分の濃度勾配が逆転してアノードよりカソードの方で水分濃度が低くなるので、一旦、アノードへ拡散した水分を逆拡散(バック・ディフュージョン)によりカソードに戻すことができる。そして、アノードおよびアノードガスのガス流路内の水分を減少させることができる。これにより、パージ弁とドレイン弁の開弁のインターバルが長くなるので、パージ弁の開弁をサービス工場に自走する間の時間において行わなくてもよくなり、パージ弁の故障にもかかわらず、通常運転に近い運転が可能となる。
また、本発明においては、制御部は、前記パージ弁が故障したと前記故障判断部が判断した場合、前記ドレイン弁の開弁時間を前記判断前よりも増やすとともに、前記ドレイン弁のインターバル毎の開弁時間を徐々に増加させ、前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、前記ドレイン弁の開弁時間を徐々に増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすことが好ましい。
また、本発明においては、制御部は、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御した後に、前記発電状態が前記状態閾値に達しているか否か再度判定し、再度の判定で、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記状態閾値を小さくし、前記燃料電池が負荷に供給する電力の上限値を減らすことが好ましい。
前記状態閾値を小さくしたり、前記燃料電池が負荷に供給する電力の上限値を減らしたりすることにより、起動完了電圧が低く設定でき、燃料電池での前記化学反応が制限されるので、生成される水分が減り、アノードガスのガス流路とアノードに滞留する水分量を減らすことができる。これにより、パージ弁とドレイン弁の開弁のインターバルを長くできるので、パージ弁の開弁をサービス工場に自走する間の時間において行わなくてもよくなり、パージ弁の故障にもかかわらず、通常運転に近い運転が可能となる。
また、本発明は、アノードガスおよびカソードガスが供給されて発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池から排出されるアノードオフガスから水分を分離し貯留する気液分離器と、前記気液分離器に貯留される前記水分を排出するドレイン弁と、前記水分分離後の前記アノードオフガスを、前記燃料電池に前記アノードガスを供給するアノード供給路に戻すバイパス路と、前記水分分離後の前記アノードオフガスを排出するパージ弁と、前記パージ弁の開弁時間を制御する制御部と、前記ドレイン弁が故障したか否かを判断する故障判断部と、前記燃料電池の発電状態を計測する発電状態計測装置と、を備え、
前記制御部は、前記ドレイン弁が故障したと前記故障判断部が判断するときに、前記パージ弁の前記開弁時間を前記判断前より増やすよう制御し、前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、前記パージ弁の開弁時間を増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することを特徴とする。
本発明によれば、パージ弁の開弁時間を増やすことで、気液分離器に貯留する水分の一部を排出した後に引き続きアノードオフガスを排出することができるので、パージ弁は故障したドレイン弁の機能も兼ねることができる。
また、カソードガスの供給量を増やすと、カソードガスのガス流路に滞留する水分を、故障の発生していないときより多く押し出し(パージし)外部に排出することができる。こうして、カソードガスのガス流路およびカソードに滞留する水分を減らすと、カソードからアノードへ拡散する水分を減らせ、かつ、アノードへ拡散した水分を逆拡散によりカソードに戻すことができる。そして、アノードおよびアノードガスのガス流路内の水分を減少させることができる。これにより、パージ弁とドレイン弁の開弁のインターバルを長くできるので、ドレイン弁の開弁をサービス工場に自走する間の時間において行わなくてもよくなり、ドレイン弁の故障にもかかわらず、通常運転に近い運転が可能となる。
また、本発明においては、前記制御部は、前記ドレイン弁が故障したと前記故障判断部が判断した場合、前記パージ弁の開弁時間を前記判断前よりも増やすとともに、前記パージ弁のインターバル毎の開弁時間を徐々に増加させ、前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、前記パージ弁の開弁時間を徐々に増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することが好ましい。
また、本発明においては、制御部は、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御した後に、前記発電状態が前記状態閾値に達しているか否か再度判定し、再度の判定で、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記状態閾値を小さくし、前記燃料電池が負荷に供給する電力の上限値を減らすことが好ましい。
前記状態閾値を小さくしたり、前記燃料電池が負荷に供給する電力の上限値を減らしたりすることにより、起動完了電圧が低く設定でき、燃料電池での前記化学反応が制限されるので、生成される水分が減り、アノードガスの流路とアノードに滞留する水分量を減らすことができる。これにより、パージ弁とドレイン弁の開弁のインターバルが長くなるので、ドレイン弁の開弁をサービス工場に自走する間の時間において行わなくてもよくなり、ドレイン弁の故障にもかかわらず、通常運転に近い運転が可能となる。
また、本発明においては、掃気時の前記アノードガスの供給停止後に、開弁して、前記アノードガスに替えて前記カソードガスを前記燃料電池に供給する掃気用導入弁と、前記掃気時の前記アノードガスの供給停止後に、開弁して、前記気液分離器を経由せずに前記燃料電池から前記アノードガスを排出する掃気用排出弁と、を備え、
前記故障判断部が、前記パージ弁と前記ドレイン弁の両方が故障したと判断したときは、前記制御部は、前記アノードガスの前記燃料電池への供給中に、前記掃気用排出弁を開弁するよう制御することが好ましい。前記掃気用排出弁の開弁によっても、アノードオフガスを排出してしまうものの、水分をパージすることができ、フラッディングを防止することができる。
また、本発明においては、燃料電池システムは前記燃料電池内の圧力を計測する圧力計を備え、前記故障判断部は、前記燃料電池の停止時に前記パージ弁に開弁の制御を所定時間行い、前記パージ弁の開弁の前後における前記燃料電池内の圧力の減少圧が、圧閾値を超えているか否か判定することが好ましい。また、本発明においては、燃料電池システムは前記燃料電池内の圧力を計測する圧力計を備え、前記故障判断部は、前記燃料電池の停止時に前記ドレイン弁に開弁の制御を所定時間行い、前記ドレイン弁の開弁の前後における前記燃料電池内の圧力の減少圧が、圧閾値を超えているか否か判定することが好ましい。
本発明によれば、燃料電池の停止時、すなわち、燃料電池システムの停止時に、掃気等により、燃料電池内のガス流路に、大気圧よりも高圧でガスが封入されているところ、パージ弁とドレイン弁が正常に開閉してガスが大気中に放出され燃料電池内の圧力が低下することで、パージ弁とドレイン弁は故障していないと判定することができる。逆に、その圧力の減少圧を計測することで、パージ弁とドレイン弁が故障か否か判定することができ、減少圧が圧閾値を超えていなければ、故障であると判定することができる。なお、燃料電池内の圧力が、大気圧まで下がりきらないうちに、パージ弁の故障判断とドレイン弁の故障判断とを別々に行うことができる。
また、本発明においては、燃料電池システムは前記燃料電池が出力する電圧を計測する電圧計を備え、前記故障判断部は、前記燃料電池の起動時に前記パージ弁に開弁の制御を所定時間行い、アノードガスで前記燃料電池内を置換し、前記パージ弁の開弁後の前記電圧が、電圧閾値を超えているか否か判定することが好ましい。また、本発明においては、燃料電池システムは前記燃料電池が出力する電圧を計測する電圧計を備え、前記故障判断部は、前記燃料電池の起動時に前記ドレイン弁に開弁の制御を所定時間行い、アノードガスで前記燃料電池内を置換し、前記ドレイン弁の開弁後の前記電圧が、電圧閾値を超えているか否か判定することが好ましい。
本発明によれば、燃料電池の起動時、すなわち、燃料電池システムの起動時には、アノードガスで前記燃料電池内を置換するので、燃料電池の出力電圧が上昇する。アノードガスで前記燃料電池内を置換するために、アノードガスを燃料電池内に導入するだけでなく、パージ弁とドレイン弁を開弁して燃料電池内に封入されていたガスを排出する必要がある。このことから、逆に、燃料電池の出力電圧の上昇から、燃料電池内に封入されていたガスが排出され、パージ弁とドレイン弁が開弁したことを確認することができる。そして、出力電圧が電圧閾値を超えていなければ、開弁が不十分であるとみなして、故障であると判定することができる。
また、本発明は、アノードガスおよびカソードガスが供給されて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池から排出されるアノードオフガスから水分を分離し貯留する気液分離器と、前記気液分離器に貯留される前記水分を排出するドレイン弁と、前記水分分離後の前記アノードオフガスを、前記燃料電池に前記アノードガスを供給するアノード供給路に戻すバイパス路と、前記ドレイン弁の開弁時間を制御する制御部と、前記水分分離後の前記アノードオフガスを排出するパージ弁と、前記パージ弁が故障したか否かを判断する故障判断部と、前記燃料電池の発電状態を計測する発電状態計測装置と、を備えた燃料電池システムの故障時の制御方法であって、
前記制御部は、前記パージ弁が故障したと前記故障判断部が判断するときに、前記ドレイン弁の前記開弁時間を前記判断前より増やすよう制御し、前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、前記ドレイン弁の開弁時間を増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することを特徴とする。
前記同様、本発明によれば、ドレイン弁の開弁時間を増やすことで、気液分離器に貯留する水分を排出した後に引き続きアノードオフガスを排出することができるので、ドレイン弁は故障したパージ弁の機能も兼ねることができる。また、カソードガスのガス流路およびカソードに滞留する水分を減らすと、カソードからアノードへ拡散する水分を減らせるだけでなく、水分の濃度勾配が逆転してアノードよりカソードの方で水分濃度が低くなるので、一旦、アノードへ拡散した水分を逆拡散によりカソードに戻すことができる。そして、アノードおよびアノードガスのガス流路内の水分を減少させることができる。これにより、パージ弁とドレイン弁の開弁のインターバルが長くなるので、パージ弁の開弁をサービス工場に自走する間の時間において行わなくてもよくなり、パージ弁の故障にもかかわらず、通常運転に近い運転が可能となる。
また、本発明は、アノードガスおよびカソードガスが供給されて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池から排出されるアノードオフガスから水分を分離し貯留する気液分離器と、前記気液分離器に貯留される前記水分を排出するドレイン弁と、前記水分分離後の前記アノードオフガスを、前記燃料電池に前記アノードガスを供給するアノード供給路に戻すバイパス路と、前記水分分離後の前記アノードオフガスを排出するパージ弁と、前記パージ弁の開弁時間を制御する制御部と、前記ドレイン弁が故障したか否かを判断する故障判断部と、前記燃料電池の発電状態を計測する発電状態計測装置と、を備えた燃料電池システムの故障時の制御方法であって、
前記制御部は、前記ドレイン弁が故障したと前記故障判断部が判断するときに、前記パージ弁の前記開弁時間を前記判断前より増やすよう制御し、前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、前記パージ弁の開弁時間を増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することを特徴とする。
本発明によれば、パージ弁の開弁時間を増やすことで、気液分離器に貯留する水分の一部を排出した後に引き続きアノードオフガスを排出することができるので、パージ弁は故障したドレイン弁の機能も兼ねることができる。
本発明によれば、パージ弁又はドレイン弁が故障した場合に、燃料電池から出力される電力を走行に必要な分確保し、良好なドライバビリティーを実現できる燃料電池システムおよび燃料電池システムの故障時の制御方法を提供できる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1に、本発明の実施形態に係る燃料電池システム1の構成図を示す。燃料電池システム1は、アノードガスおよびカソードガスが供給されて発電を行う燃料電池(スタック)5を備えている。燃料電池5では、発電する際に、アノードガスとカソードガスとが電気化学反応し、水が生成される。水分は、カソードで生成され、カソードガスのガス流路内に滞留すると共に、カソードからアノードへ拡散(ディフュージョン)し、アノードガスのガス流路内に滞留する。
アノードガスとしては、例えば水素(H)を用いることができる。アノードガスは、エゼクタ6を経由して、燃料電池5のアノードガスのガス経路さらにはアノードに供給される。アノードで未反応のアノードガスや生成・滞留する水分等は、アノードオフガスとして、燃料電池5のアノードガスのガス経路から排出される。気液分離器(キャッチタンク)7において、アノードオフガスの水分の一部を液体成分としてアノードガス等のガス成分から分離される。分離された水分は気液分離器7に貯留される。貯留される水分は、ドレイン弁8が開弁されると、希釈器10を経由して、燃料電池システム1の外部に排出される。
水分分離後のアノードオフガスは、エゼクタ6で発生する負圧によりエゼクタ6に吸引され、バイパス路19を経由して、燃料電池5にアノードガスを供給するアノード供給路に戻される。このような、いわゆるアノード循環により、未反応のアノードガスを減らし、アノードガスの反応効率を高めている。
また、水分の一部は、ガス成分として、水分分離後のアノードオフガスに含まれている。未循環のアノードガスは乾燥しているのでアノードから水分を奪い乾燥させる傾向があるところ、アノードオフガスに含まれる水分はアノードに戻ることになるので、アノードの乾燥を防止することができる。なお、このことは、逆にフラッディングの防止に利用でき、アノードオフガスを排出することは、水分をいわゆる直接パージするだけでなく、アノードオフガスを排出すれば、替わりに乾燥した未循環のアノードガスが、高圧水素タンク等から供給され、アノードから水分を奪い、滞留する水分を減少させる。
水分分離後のアノードオフガスは、パージ弁9が開弁されると、希釈器10を経由して、燃料電池システム1の外部に排出される。パージ弁9が開弁されると、加圧されている燃料電池5のアノードガスのガス経路の圧力も一気に下がって気流が生じ、燃料電池5のアノードガスのガス経路およびアノードに滞留する水分をパージして、外部に排出することができる。
カソードガスには、例えば、空気(Air)、厳密には、空気に含まれる酸素を用いることができる。空気(カソードガス)は、燃料電池システム1の外部の大気から取り入れられ、エアコンプレッサ11で圧送されて、インタクーラ12と加湿器14を経由して、燃料電池5のカソードガスのガス経路さらにはカソードに供給される。インタクーラ12は、エアコンプレッサ11で断熱圧縮により昇温したカソードガスを冷却している。
カソードで未反応のカソードガスや滞留する水分等は、カソードオフガスとして、燃料電池5のカソードガスのガス経路から排出される。カソードオフガスは、加湿器14に送られる。加湿器14は、カソードオフガスに含まれる水分で、燃料電池5に供給するカソードガスを加湿する。未加湿のカソードガスは乾燥しているのでカソードから水分を奪い乾燥させる傾向があるところ、カソードガスを加湿することで、カソードの乾燥を防止することができる。カソードガスが増量されると乾燥する方向に向かう。背圧弁15は、燃料電池5のカソードガスのガス経路の圧力を、安定して昇圧している。カソードオフガスは、加湿器14、背圧弁15、希釈器10を経由して、燃料電池システム1の外部に排出される。希釈器10は、パージ弁9、ドレイン弁8、掃気用排出弁13から流入するアノードオフガスを、カソードオフガスで希釈して、外部に排出している。
また、燃料電池システム1には、掃気時のアノードガスの供給停止後に、開弁して、アノードガスに替えてカソードガスを燃料電池5に供給する掃気用導入弁18と、掃気時のアノードガスの供給停止後に、開弁して、前記気液分離器7を経由せずに燃料電池5からアノードガスを排出する掃気用排出弁13とを備えている。
また、燃料電池システム1には、燃料電池5の発電状態を計測する発電状態計測装置5aが設けられている。発電状態計測装置5aは、燃料電池5の温度を計測する温度計16や、燃料電池5の出力電圧を計測する電圧計17を含み、燃料電池5の出力電流を計測する電流計を含んでいてもよい。燃料電池システム1には、燃料電池5のアノードガスのガス流路内の圧力を計測する圧力計20が設けられている。
また、燃料電池システム1には、ECU(電子制御ユニット)2を備え、ECU2は制御部3と、故障判断部4とを有している。詳細は後記するが、制御部3ではドレイン弁8とパージ弁9の開弁時間を制御し、故障判断部4ではドレイン弁8とパージ弁9が故障したか否かを判断することができる。
図2に、本発明の実施形態に係る燃料電池システム1の故障時の制御方法のフローチャートを示す。
まず、ステップS1で、例えば、燃料電池システム1が車両に搭載されている場合には、制御部3は、イグニションスイッチ(IG)がオン(ON)されたか否か判定する。イグニションスイッチがオンされていれば(ステップS1、Yes)、ステップS2に進み、イグニションスイッチがオンされていなければ(ステップS1、No)、燃料電池システム1の故障時の制御方法をストップする。
次に、ステップS2で、故障判断部4が、パージ弁9が故障しているか否か判断する。故障判断部4による故障の判断方法は、パージ弁9でもドレイン弁8でも同じであり、故障判断部4は、燃料電池5の停止時にパージ弁9とドレイン弁8に開弁の制御を所定時間行い、パージ弁9とドレイン弁8の開弁の前後における燃料電池5内の圧力(図1の圧力計20で計測)の減少圧が、圧閾値を超えているか否か判定することによって、故障の判断を行っている。減少圧が圧閾値を超えていれば故障していないと判定し、減少圧が圧閾値を超えていなければ故障していると判定する。
また、後記する故障の判断方法を採用してもよく、故障判断部4は、燃料電池5の起動時にパージ弁9とドレイン弁8に開弁の制御を所定時間行い、アノードガスで燃料電池5内を置換し、パージ弁9とドレイン弁8の開弁後の出力電圧(図1の電圧計17で計測)が、電圧閾値を超えているか否か判定する。出力電圧が電圧閾値を超えていれば故障していないと判定し、出力電圧が電圧閾値を超えていなければ故障していると判定する。
パージ弁9が故障していれば(ステップS2、Yes)、ステップS4に進み、パージ弁9が故障していなければ(ステップS2、No)、ステップS3に進む。
ステップS4で、故障判断部4が、ドレイン弁8が故障しているか否か判断する。ドレイン弁8が故障していれば(ステップS4、Yes)、ステップS5に進み、ドレイン弁8が故障していなければ(ステップS4、No)、ステップS8に進む。
ステップS8では、パージ弁9は故障しているが、ドレイン弁8は故障していないので、制御部3は、ドレイン弁8の開弁時間を故障判断の前より増やす。
図3に、パージ弁9の閉故障時における燃料電池システム1の状況を示している。ドレイン弁8は、パージ弁9より低い高さに配置されている。また、気液分離器7に接続されている高さも、ドレイン弁8の方がパージ弁9より低くなっている。なお、掃気用排出弁13は、ドレイン弁8とパージ弁9より高いところに配置されている。また、燃料電池5と気液分離器7とを接続する配管は、燃料電池5から気液分離器7へ近づく程低くなるように配置され、液化した水分の燃料電池5から気液分離器7への移動を妨げないようになっている。同様に、パージ弁9の両端に接続される配管も、気液分離器7から希釈器10へ近づく程低くなるように配置され、液化した水分の気液分離器7から希釈器10への移動を妨げないようになっている。
そして、図3に示すように、ドレイン弁8の開弁時間を増やすことで、気液分離器7に貯留する水分を排出し、貯留する水分の水位がドレイン弁8の接続する配管の高さまで下がった後に、引き続きアノードオフガスを排出することができるので、ドレイン弁8は、故障したパージ弁9の機能も兼ねることができる。
図4(a)に示すように、時間当たりの水分の生成される水分量は一定であるので、パージ弁9でもドレイン弁8でもそれぞれ、インターバル毎に開弁し、開弁における開弁時間が設定されている。そこで、ドレイン弁8の開弁時間を増やすには、また、後記するパージ弁9の開弁時間を増やす場合も同様であるが、図4(b)に示すように、インターバル毎の開弁時間を長くすればよい。また、図4(b)から図4(c)へ示すように、インターバル毎の開弁時間を時刻の推移と共に変化させ長くしていくことも有効である。最終的に開弁時間をインターバルの時間に一致させると、常時開の状態いわゆる全開に固定することができる。このように徐々に開弁時間を長くしてゆくと、全開になる前に後記する給電可能な状態になる場合もあるので、最初から全開にする場合に比べ、アノードを乾燥させ難くすることができる。
ステップS5では、パージ弁9とドレイン弁8の両方が故障しているので、制御部3は、アノードガスの燃料電池5への供給中に、掃気用排出弁13を開弁させる。掃気用排出弁13の開弁によっても、アノードオフガスを排出してしまうものの、水分をパージすることができ、フラッディングを防止することができる。
ステップS3で、故障判断部4が、ドレイン弁8が故障しているか否か判断する。ドレイン弁8が故障していれば(ステップS3、Yes)、ステップS6に進み、ドレイン弁8が故障していなければ(ステップS3、No)、パージ弁9とドレイン弁8の両方が故障していない状態であり、ステップS9に進む。
ステップS6で、制御部3は、ドレイン弁8から水分を排出するために、開弁する必要があるか否か判定する。制御部3は、直前の燃料電池システム1の停止時に掃気を実施したか否かを記憶しておく。制御部3は、直前の燃料電池システム1の停止時に掃気を実施していればドレイン弁8の開弁不要と判定し、直前の燃料電池システム1の停止時に掃気を実施していなければドレイン弁8の開弁必要と判定する。ドレイン弁8の開弁が不要であれば(ステップS6、不要)、ステップS9に進み、ドレイン弁8の開弁が必要であれば(ステップS7、必要)、ステップS7に進む。
ステップS7では、ドレイン弁8は故障しているが、パージ弁9は故障していないので、制御部3は、パージ弁9の開弁時間を故障判断の前より増やす。
図5に、ドレイン弁8の閉故障時における燃料電池システム1の状況を示している。図5に示すように、パージ弁9の開弁時間を増やすことで、気液分離器7に貯留する水分を排出し、貯留する水分の水位がパージ弁9の接続する配管の高さまで下がった後に、引き続きアノードオフガスを排出することができるので、パージ弁9は、故障したドレイン弁8の機能も兼ねることができる。
ステップS9で、発電状態計測装置5aが、燃料電池5の発電状態の計測を実施する。具体的には、電圧計17によるスタック電圧(OCV:オープンサーキットボルテージ)の計測や、必要に応じて、温度計16による燃料電池5の温度の計測、電流計による出力電流の計測を行う。
ステップS10で、制御部3が、計測した発電状態に基づいて、燃料電池5で発電されている電力が負荷へ給電可能か否か判定する。給電可能であれば(ステップS10、Yes)、ステップS11に進み、給電可能でなければ(ステップS10、No)、ステップS12に進む。具体的には、発電状態(スタック電圧)が状態閾値(起動完了電圧)に達しているか否かで判定し、達していれば給電可能と判定し、達していなければ給電可能でないと判定する。なお、計測したスタック電圧を、計測した燃料電池5の温度で補正した値を判定に用いてもよい。また、後記する燃料電池5の出力を制限する際には、スタック電圧と計測した出力電流から算出した出力電力に基づいて制限を行うことができる。
ステップS11で、制御部3は、例えば、コンタクタをオンにするために、給電開始信号を送信し、燃料電池システム1の故障時の制御方法をストップさせる。
ステップS12で、カソードガスの供給量を故障判断の前より増やす。カソードガスの供給量を増やすと、カソードガスのガス流路に滞留する水分を排出(パージ)することができる。こうして、カソードガスのガス流路およびカソードに滞留する水分を減らすと、水分の濃度勾配が逆転してアノードよりカソードの方で水分濃度が低くなるので、アノードへ拡散した水分を逆拡散(図1参照、バック・ディフュージョン)によりカソードに戻すことができる。そして、アノードおよびアノードガスのガス流路内の水分を減少させることができる。これにより、パージ弁9とドレイン弁8の開弁のインターバルが長くなるので、パージ弁9とドレイン弁8の開弁をサービス工場に自走する間の時間において行わなくてもよくなり、パージ弁9とドレイン弁8の故障にもかかわらず、燃料電池5から出力される電力を走行に必要な分確保でき、通常運転に近い運転が可能となる。そして、良好なドライバビリティーを実現できる
ステップS13で、ステップS9と同様に、発電状態計測装置5aが、燃料電池5の発電状態の計測を実施する。
ステップS14で、ステップS10と同様に、制御部3が、計測した発電状態に基づいて、燃料電池5で発電されている電力が負荷へ給電可能か否か判定する。給電可能であれば(ステップS14、Yes)、ステップS11に進み、給電可能でなければ(ステップS14、No)、ステップS15に進む。
ステップS15で、制御部3が、状態閾値を低減し、燃料電池5が負荷に供給する電力や電流を、パージ弁9やドレイン弁8が故障していないと故障判断部4が判断するときより制限し減らす。具体的には、制御部3は、燃料電池5の出力制限信号を発生(ON)させ、この出力制限信号に基づいて、前記制限を行う。状態閾値を小さくしたり、燃料電池5が負荷に供給する電力を減らしたりすることにより、燃料電池5での電気化学反応が制限されるので、生成される水分が減り、アノードガスの流路とアノードに滞留する水分量を減らすことができる。これにより、パージ弁9とドレイン弁8の開弁のインターバルを長く設定できるので、走行距離が長くないときにはパージ弁9とドレイン弁8の開弁をサービス工場に自走する間の時間において行わなくてもよくなり、パージ弁9とドレイン弁8の故障にもかかわらず、通常運転に近い運転が可能となる。
ステップS16で、ステップS9と同様に、発電状態計測装置5aが、燃料電池5の発電状態の計測を実施する。
ステップS17で、ステップS10と同様に、制御部3が、計測した発電状態に基づいて、燃料電池5で発電されている電力が負荷へ給電可能か否か判定する。給電可能であれば(ステップS17、Yes)、ステップS11に進み、給電可能でなければ(ステップS17、No)、ステップS18に進む。
ステップS18で、制御部3は、燃料電池5が負荷に給電可能な状態でないことを表示部に表示等して、燃料電池システム1の使用者に警告し、燃料電池システム1の故障時の制御方法をストップさせる。
図6に、パージ弁9の閉故障時のタイムチャートの一例を示す。ステップS8までは、図6(a)に示すようにスタック電圧(燃料電池5の出力電圧)は、パージ弁9の故障により、上昇していない。ステップS8以降で、図6(b)に示すように、ドレイン弁8の開弁時間が増加している。ステップS10で、図6(a)に示すように、スタック電圧は起動完了電圧(状態閾値)に達していないので、ステップS12以降で、図6(c)に示すように、エアコンプレッサ11の増速信号のON時間を増加させカソードガスの供給量を増加させている。ステップS14で、図6(a)に示すように、スタック電圧は起動完了電圧に達していないので、ステップS15以降で、図6(d)に示すように、燃料電池5の出力制限信号をオン(ON)し、図6(a)に示すように、起動完了電圧(状態閾値)を低減させている。ステップS17で、図6(a)に示すように、スタック電圧は低減した起動完了電圧に達するので、ステップS11で、図6(e)に示すように、発電許可指令信号(給電開始信号)をオン(ON)にし、燃料電池5から負荷への給電を開始させることができる。
図7に、ドレイン弁8の閉故障時のタイムチャートの一例を示す。ステップS7までは、図7(a)に示すようにスタック電圧(燃料電池5の出力電圧)は、ドレイン弁8の故障により、上昇していない。ステップS7以降で、図7(b)に示すように、パージ弁9の開弁時間が増加している。ステップS10で、図7(a)に示すように、スタック電圧は起動完了電圧(状態閾値)に達していないので、ステップS12以降で、図7(c)に示すように、エアコンプレッサ11の増速信号のON時間を増加させカソードガスの供給量を増加させている。ステップS14で、図7(a)に示すように、スタック電圧は起動完了電圧に達していないので、ステップS15以降で、図7(d)に示すように、燃料電池5の出力制限信号をオン(ON)し、図7(a)に示すように、起動完了電圧(状態閾値)を低減させている。ステップS17で、図7(a)に示すように、スタック電圧は低減した起動完了電圧に達するので、ステップS11で、図7(e)に示すように、発電許可指令信号(給電開始信号)をオン(ON)にし、燃料電池5から負荷への給電を開始させることができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムの故障時の制御方法のフローチャートである。 パージ弁閉故障時における燃料電池システムの状況を示す燃料電池システムの主要弁の配置図である。 (a)は弁(パージ弁、ドレイン弁)の通常の開タイミングを示すタイムチャートであり、(b)は弁(パージ弁、ドレイン弁)の頻度アップした開タイミングを示すタイムチャートであり、(c)は弁(パージ弁、ドレイン弁)の頻度最大(MAX)にした開タイミングを示すタイムチャートである。 ドレイン弁閉故障時における燃料電池システムの状況を示す燃料電池システムの主要弁の配置図である。 パージ弁閉故障時のタイムチャートであり、(a)は起動時の燃料電池のスタック電圧の推移を示すグラフであり、(b)はドレイン弁の開タイミングを示し、(c)はエアコンプレッサの増速信号の送信のタイミングを示し、(d)は燃料電池の出力制限信号の送信のタイミングを示し、(e)は発電許可指令信号の送信のタイミングを示している。 ドレイン弁増速閉故障時のタイムチャートであり、(a)は起動時の燃料電池のスタック電圧の推移を示すグラフであり、(b)はパージ弁の開タイミングを示し、(c)はエアコンプレッサの増速信号の送信のタイミングを示し、(d)は燃料電池の出力制限信号の送信のタイミングを示し、(e)は発電許可指令信号の送信のタイミングを示している。
符号の説明
1 燃料電池システム
2 ECU
3 制御部
4 故障判断部
5 燃料電池(スタック)
5a 発電状態計測装置
6 エゼクタ
7 気液分離器(キャッチタンク)
8 ドレイン弁
9 パージ弁
10 希釈器
11 エアコンプレッサ
12 インタクーラ
13 掃気用排出弁
14 加湿器
15 背圧弁
16 温度計
17 電圧計
18 掃気用導入弁
19 バイパス路
20 圧力計

Claims (13)

  1. アノードガスおよびカソードガスが供給されて発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池から排出されるアノードオフガスから水分を分離し貯留する気液分離器と、
    前記気液分離器に貯留される前記水分を排出するドレイン弁と、
    前記水分分離後の前記アノードオフガスを、前記燃料電池に前記アノードガスを供給するアノード供給路に戻すバイパス路と、
    前記ドレイン弁の開弁時間を制御する制御部と、
    前記水分分離後の前記アノードオフガスを排出するパージ弁と、
    前記パージ弁が故障したか否かを判断する故障判断部と、
    前記燃料電池の発電状態を計測する発電状態計測装置と、を備え、
    前記制御部は、
    前記パージ弁が故障したと前記故障判断部が判断するときに、前記ドレイン弁の前記開弁時間を前記判断前より増やすよう制御し、
    前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、
    前記ドレイン弁の開弁時間を増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記制御部は、
    前記パージ弁が故障したと前記故障判断部が判断した場合、前記ドレイン弁の開弁時間を前記判断前よりも増やすとともに、前記ドレイン弁のインターバル毎の開弁時間を徐々に増加させ、
    前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、
    前記ドレイン弁の開弁時間を徐々に増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御部は、
    前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御した後に、前記発電状態が前記状態閾値に達しているか否か再度判定し、
    再度の判定で、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、
    前記状態閾値を小さくし、前記燃料電池が負荷に供給する電力の上限値を減らすことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. アノードガスおよびカソードガスが供給されて発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池から排出されるアノードオフガスから水分を分離し貯留する気液分離器と、
    前記気液分離器に貯留される前記水分を排出するドレイン弁と、
    前記水分分離後の前記アノードオフガスを、前記燃料電池に前記アノードガスを供給するアノード供給路に戻すバイパス路と、
    前記水分分離後の前記アノードオフガスを排出するパージ弁と、
    前記パージ弁の開弁時間を制御する制御部と、
    前記ドレイン弁が故障したか否かを判断する故障判断部と
    前記燃料電池の発電状態を計測する発電状態計測装置と、を備え、
    前記制御部は、
    前記ドレイン弁が故障したと前記故障判断部が判断するときに、前記パージ弁の前記開弁時間を前記判断前より増やすよう制御し、
    前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、
    前記パージ弁の開弁時間を増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することを特徴とする燃料電池システム。
  5. 前記制御部は、
    前記ドレイン弁が故障したと前記故障判断部が判断した場合、前記パージ弁の開弁時間を前記判断前よりも増やすとともに、前記パージ弁のインターバル毎の開弁時間を徐々に増加させ、
    前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、
    前記パージ弁の開弁時間を徐々に増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記制御部は、
    前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御した後に、前記発電状態が前記状態閾値に達しているか否か再度判定し、
    再度の判定で、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、
    前記状態閾値を小さくし、前記燃料電池が負荷に供給する電力の上限値を減らすことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 掃気時の前記アノードガスの供給停止後に、開弁して、前記アノードガスに替えて前記カソードガスを前記燃料電池に供給する掃気用導入弁と、
    前記掃気時の前記アノードガスの供給停止後に、開弁して、前記気液分離器を経由せずに前記燃料電池から前記アノードガスを排出する掃気用排出弁と、を備え、
    前記故障判断部が、前記パージ弁と前記ドレイン弁の両方が故障したと判断したときは、前記制御部は、前記アノードガスの前記燃料電池への供給中に、前記掃気用排出弁を開弁するよう制御することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池内の圧力を計測する圧力計を備え、
    前記故障判断部は、
    前記燃料電池の停止時に前記パージ弁に開弁の制御を所定時間行い、
    前記パージ弁の開弁の前後における前記燃料電池内の圧力の減少圧が、圧閾値を超えているか否か判定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 前記燃料電池内の圧力を計測する圧力計を備え、
    前記故障判断部は、
    前記燃料電池の停止時に前記ドレイン弁に開弁の制御を所定時間行い、
    前記ドレイン弁の開弁の前後における前記燃料電池内の圧力の減少圧が、圧閾値を超えているか否か判定することを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  10. 前記燃料電池が出力する電圧を計測する電圧計を備え、
    前記故障判断部は、
    前記燃料電池の起動時に前記パージ弁に開弁の制御を所定時間行い、アノードガスで前記燃料電池内を置換し、
    前記パージ弁の開弁後の前記電圧が、電圧閾値を超えているか否か判定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  11. 前記燃料電池が出力する電圧を計測する電圧計を備え、
    前記故障判断部は、
    前記燃料電池の起動時に前記ドレイン弁に開弁の制御を所定時間行い、アノードガスで前記燃料電池内を置換し、
    前記ドレイン弁の開弁後の前記電圧が、電圧閾値を超えているか否か判定することを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  12. アノードガスおよびカソードガスが供給されて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池から排出されるアノードオフガスから水分を分離し貯留する気液分離器と、
    前記気液分離器に貯留される前記水分を排出するドレイン弁と、
    前記水分分離後の前記アノードオフガスを、前記燃料電池に前記アノードガスを供給するアノード供給路に戻すバイパス路と、
    前記ドレイン弁の開弁時間を制御する制御部と、
    前記水分分離後の前記アノードオフガスを排出するパージ弁と、
    前記パージ弁が故障したか否かを判断する故障判断部と、
    前記燃料電池の発電状態を計測する発電状態計測装置と、を備えた燃料電池システムの故障時の制御方法であって、
    前記制御部は、
    前記パージ弁が故障したと前記故障判断部が判断するときに、前記ドレイン弁の前記開弁時間を前記判断前より増やすよう制御し、
    前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、
    前記ドレイン弁の開弁時間を増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することを特徴とする燃料電池システムの故障時の制御方法。
  13. アノードガスおよびカソードガスが供給されて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池から排出されるアノードオフガスから水分を分離し貯留する気液分離器と、
    前記気液分離器に貯留される前記水分を排出するドレイン弁と、
    前記水分分離後の前記アノードオフガスを、前記燃料電池に前記アノードガスを供給するアノード供給路に戻すバイパス路と、
    前記水分分離後の前記アノードオフガスを排出するパージ弁と、
    前記パージ弁の開弁時間を制御する制御部と、
    前記ドレイン弁が故障したか否かを判断する故障判断部と
    前記燃料電池の発電状態を計測する発電状態計測装置と、を備えた燃料電池システムの故障時の制御方法であって、
    前記制御部は、
    前記ドレイン弁が故障したと前記故障判断部が判断するときに、前記パージ弁の前記開弁時間を前記判断前より増やすよう制御し、
    前記発電状態が前記燃料電池の発電状態を判断する状態閾値に達しているか否か判定し、
    前記パージ弁の開弁時間を増加させた後であって、前記発電状態が前記状態閾値に達していないときに、前記燃料電池に供給する前記カソードガスの供給量を前記判断前より増やすよう制御することを特徴とする燃料電池システムの故障時の制御方法。
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