JP5253916B2 - マスクレス露光方法 - Google Patents

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Description

本発明はマスクレス露光方法に係り、たとえば液晶パネル等の製造工程において用いられるマスクレス露光方法に関する。
たとえば液晶パネルにおいて、その大形化あるいは生産効率向上のため、使用するガラス基板(以下、基板と称する)は大形化されている。その大形基板に対する描画精度の要求は現状維持ではなく、むしろ向上する傾向にある。
基板の大形化に伴い、露光用のマスク自体も大形化し、マスクコストをいかに低減するかが、量産時の課題の一つとなってきた。そこで、マスクを用いずに光のON-OFFを制御しながら照射して直接レジストを塗布した基板にパターンを焼き付けるマスクレス露光が試みられてきた。
このマスクレス露光では、光変調素子により制御された光を発する描画ヘッドでステージに保持されて基板を走査しながら描画する。この時、基板を保持するステージは速度変動することなく高精度に移動することが要求される。このマスクレス露光では、ヘッドの位置、角度,ステージの速度変動・直進性・位置決め精度、描画開始のタイミング、露光光の描画倍率(幅の大きさ)を常に高精度に維持しなくては、製品の品質が劣化してしまう。その上に露光機本来の性能である、下地パターンに対して正確に位置決めして露光する高精度なアライメント精度が求められる。
ここで、図16と図17を用いて、従来のマスクレス露光機の校正に関する方法を示す。従来では、マスクレス露光での装置の描画位置精度の状態を図16に示す治具を用いる方法や、図17に示すような基準マークに対する露光パターンの位置ずれで校正を行っていた。なお、図16に示す方法は下記特許文献1に詳細に開示され、図17に示す方法は下記特許文献2に詳細に開示されている。
図16において、基板の代わりに露光機のステージ上に搭載する校正用プレート110を備え、走査方向と走査方向に交差する方向の2方向並んだラインセンサ111を格子状に配列したものである。この治具のラインセンサ111に対して校正用のパターンを投影光学系(図示せず)から照射することで、描画開始タイミング、露光光あるいは走査領域の位置ずれ、走査領域の傾きの検出・調整を行っている。
また、図17において、マスクレス露光機の調整が完了した段階で、アルミニウムやクロムなどを主面に成膜し、さらに感光性レジストをその上層に塗布した基板に対して基準パターン106を露光し(図17(A)参照)、現像処理、エッチング処理、レジスト剥離処理を行ない、校正用の基板を作成する。この基板に感光性レジストを塗布し、定期的にマスクレス露光機に投入して装置の調整状態を確認するものである。投入した基板周辺部のアライメントマークで位置決めし、基準パターン106と同一座標を中心にレジストが貫通するような穴パターン108を形成する(図17(B)参照)。露光後この穴パターン108の中心位置と、基準パターン106の中心位置との差が露光の位置ずれとして測定し、該位置ずれをなくすようにする(図17(C)参照)。
特開2005−43576号公報 特開2005−283893号公報
制御された光を放出する描画ヘッドを複数走査してレジスト膜にパターンを露光するマスクレス露光機では、寸法の基準となるマスクが無いため、描画自体の寸法の校正はもとより、露光機の機能検証・校正を定期的に実施し、精度を保証する必要がある。この精度保証が必要な項目として、走査を行うステージに関連するもので、直進性、ピッチ送り精度、速度均一性、描画の開始タイミング等があり、光学性に関連するもので、描画ヘッドの走査方向に対する傾き、複数の描画ヘッドを用いている場合のそれら描画ヘッドの間隔がある。これらが満足に構成された場合、下地層のパターンに対するアライメント精度が向上することになる。
これに対し、前記図16に示したように、校正用のプレート110を用いる方法は、プリント板を対象に開発されてきたが、液晶表示装置(LCD)や有機EL表示装置(OLED)などを対象にする場合、パターンに伴う配線の高精細化において、露光パターンのずれを検出するための高分解能なラインセンサ111の開発が必要であることと、校正用のプレートに対するラインセンサの位置決めも高精度化する必要があり、実現が困難である。また、製造現場においては、校正のたびに生産を中断して校正作業を行う必要があることが問題とされてきた。また、前記図17に示したように、校正用のテストパターン基板を用いる方法は、装置を開発中においては、他の校正が完了した露光機でテストパターンを露光する必要があり、基板を大形する場合などにその供給に問題が生じることと、テスト用の基板を絶えず保管する必要がある。また、校正完了状態であっても、露光位置のばらつきは多かれ少なかれ通常は必ず存在するため、それを基準に校正をかけることと、アライメント誤差分が2回目の露光時に上乗せされるため、精度管理に限界がある。更に、この場合も、製造現場においては校正のたびに生産を中断して校正作業を行う必要があることが問題とされてきた。
露光パターンを正確な位置に配置するためには、走査露光時に基板を載せて移動させるステージにおいてヨーイング補正を行い、投影光学系の配列を設計値通りに保ち走査露光する必要がある。露光した基板の特定個所のパターンのずれの状態を測定し、露光開始タイミングや投影光学系の配列調整を行うのは一般的に行われる。しかし、ステージの傾きがずれている場合は、投影光学系の整列状態が正常であっても、走査領域及び第1方向の座標により走査領域間のずれが生じてしまい。このため、投影光学系の配列状態は露光パターンのずれから判断しにくい。調整方法を誤る可能性がある。ステージの傾きのずれはステージの制御に用いられる測長系の原因が考えられる。一般的に露光機では、ステージの位置やヨーイング角(傾き)を計測するのにレーザ測長機が主に用いられる。レーザ測長機によるステージの傾きの測定では、ステージの端面にプレーンミラーを取り付け、所定間隔の2つのレーザ測長機をプレーンミラーに対向するように配置して、それぞれのレーザ測長機からレーザ光を照射し、プレーンミラーから反射したレーザ光をレーザ測長機内の検知部で検知させる。2つのレーザ測長機検知部では照射したレーザ光と入射するレーザ光を干渉させ、検知部では光路長が変化した時に生じる干渉縞の変化からステージの傾きを高精度に検知できる。これに基づき、ステージの傾きの補正が通常行われる。プレーンミラーは高精度な平面を持つ鏡を用いている。しかし、基板に伴いステージが大形化するとプレーンミラーも大形化し、その平面度の確保が難しくなる。また、ステージへの固定方法によっては、プレーンミラーがゆがむ可能性もある。しかも、ステージは第2方向にもピッチ送りすることにより、レーザ光がプレーンミラーに入射する位置は変化するので、ステージの傾き状態がない場合でも、傾きを誤検出してしまう可能性がある。走査露光時には、ステージをある一定の向きに保持するように制御するため、上記の理由により生じたステージの傾きの誤検出が生じると、それに伴いステージの傾きを誤補正してしまう。この傾きの誤補正は、干渉縞の変化をモニタリングしても確認できず、基板に測長用のパターンを露光して、測長した結果から判断するしかない。以上で示したように、露光したパターンの位置精度を向上させるためにはステージの傾きと露光開始タイミングと投影光学系の配置のずれをそれぞれに正確に分析し、補正をかけるひつようがある。従来は、基準となる治具や基準となるパターンが設けられた基板に検査用のパターンを露光することで測定点でのずれを検出し、それに従いパターンの露光位置を補正するものであった。しかし、ステージの傾きを含めた調整を行わなければ、露光開始タイミングと投影光学系の配列も不完全な調整となってしまい、結果として充分なパターンの位置精度が得られなかった。また、校正用の治具やテストパターン基板を用いる方法では、製造現場において装置の露光精度を確認する度に生産を中断しなければならないことが問題とであった。
本発明の目的は、生産の流れを阻害することなく、露光装置による描画を精度よくモニタリングし、そのデータから校正用データを抽出し、該露光装置にフィードバックできるマスクレス露光方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、生産の流れを阻害することなく、高精度にステージの傾きと露光開始タイミングと投影光学系の配列をモニタリングし、必要に応じて装置構成用データを抽出して露光装置にフィードバックするマスクレス露光方法を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
(1)本発明によるマスクレス露光方法は、たとえば、投影光学系に対し感光性レジスト膜が形成された基板が相対的に移動し、
その際に、前記投影光学系は、前記基板に対し、第1方向に走査し、該第1方向に交差する第2方向に走査領域がずらされた後、該第2方向に重なり部分を有するように第1方向に走査することによって、前記感光性レジスト膜上に回路パターンを描画するマスクレス露光方法であって、
重なり部分を有して隣接する一対の走査領域であって、前記重なり部分の近傍に前記回路パターンと異なる複数のマークを露光し、
前記マークは、少なくとも前記重なり部分の一方の側に2個および他方の側に2個で1セットをなすマークで構成され、
これら複数のマークの距離のずれの計測によって、互いに隣接する走査領域の前記第1方向と第2方向のずれと前記第一方向に対する前記投影光学系の露光光の傾きを検出し、この検出結果から校正データを得、
前記感光レジストの現像後に、前記1セットの各マークを同時に観察できる画像情報に基づき、
前記第1方向に対してマークのエッジが45°傾くように対峙する2個のマークの重心点間距離を前記マークのエッジ間距離測定に基づいて測定し、
この測定による重心点間距離と前記投影光学系に与えたマークの指令値における寸法情報の重心点間距離との差によって、隣接する各走査領域における前記第1方向および第2方向のずれの測定を行うことを特徴とする。
(2)本発明によるマスクレス露光方法は、たとえば、(1)の構成を前提とし、複数の走査領域において、前記第1方向に沿った中心軸上にマークを前記投影光学系により描画し、
前記感光レジストの現像後、同一投影光学系で描画した前記マークのうち2点における座標を計測し、その2点間の前記第1方向の距離と、測定した2点間の露光指令値における前記第1方向の距離の差から、隣接する走査領域あたりの前記第1方向のずれを演算し、
座標測定で得た隣接する走査領域あたりの前記第1方向のずれから投影光学系の走査開始タイミングの校正データを作成し、
隣接する走査領域間の第1方向のずれを複数の走査領域間で測定し、測定された前記第1方向のずれ測定値を平均化し、隣接する走査領域あたりの前記第1方向のずれを演算し、
複数の走査領域間の測定から得た隣接する走査領域あたりの前記第1方向のずれと座標測定から得た隣接する走査領域あたりの前記第1方向のずれの差から投影光学系の前記第1方向に対する傾きの校正データを作成し、
この前記各校正データによって、前記投影光学系の走査開始タイミングの修正および前記第1方向に対する投影光学系の傾きの調整を行うことを特徴とする。
)本発明によるマスクレス露光方法は、たとえば、(1)の構成を前提とし、1セットをなす前記マークは、前記第1方向に対し傾きを有する辺を持つ方形マークからなり、
前記重なり部分に対して一方の側の2個のマークの各重心位置と他方の側の2個のマークの各重心位置が、前記第1方向と平行な辺をもつ仮想の方形の各頂点に位置づけられるように、前記投影光学系に情報を与えて前記各マークを描画すること、
前記重なり部分に対して一方の側に対して、2個のマーク以外に前記マーク間若しくはその近傍に1個以上のマークを描画すること、
前記重なり部分に対して他方の側に対して、一方の側で追加したマークと初期の2個との相対的な位置関係と異なる位置に1つ以上のマークを描画する、または初期の2個以外に描画しないことを特徴とする。
)本発明によるマスクレス露光方法は、たとえば、回転機構と第1方向及び第1方向と直角な第2方向に移動可能な機構を有するステージに主面に感光性レジストを塗布した基板を載せ、基板主面上方に固定しかつ第2方向に等間隔で複数配列した投影光学系によって、第1方向に走査しながら基板上の感光性レジストに所定パターンを露光するマスクレス露光方法であって、
第1方向への走査によるパターンの露光が完了すると、第1方向に交差する第2方向へ走査領域をずらし、かつ第2方向に並ぶ一対の走査領域がお互いに重なる部分を形成するように露光し、
前記一対の走査領域内であってかつこれらが重なりあう部分の両側には投影光学系による露光で回路パターンとは異なる少なくとも1つのマークを基板上の感光性レジストに露光して形成させ、対をなして配置させ、
露光完了後の基板に対して現像処理を施し、
対を成して形成されたマークを測定点とし、第1方向の座標が同一、かつ時系列で先行して露光した走査領域が同一に露光され、遅れて露光した走査領域も同一に露光された測定点の組を測定グループとして取り扱い、
測定グループに属する各測定点において、測定点内のマーク間の位置関係から走査領域間の第1方向と第2方向の相対的なずれを計測し、
測定グループにおいて、先行して露光した走査領域と遅れて露光した走査領域の露光時に生じたそれぞれのステージ回転機構の角度ずれをパラメータとして設定し、両者の値は全測定点で共通の値とし、
各測定点におけるそれぞれの走査領域の角度ずれによる座標ずれを計算し、測定点における第1方向と第2方向の走査領域の相対的なずれ量を計算から求め、
測定グループは1組または複数組設定し、
各測定グループにおいて、仮定したそれぞれの走査領域露光時の角度ずれの値を変更し、上記の走査領域間のずれ計算結果と測定データとの差が測定点全体として減少するように探索して、走査領域露光時の角度ずれ算出し、
上記の測定グループの測定点を露光する際に、上記で求めたステージの角度ずれを低減させるようにステージに角度補正を施すことを特徴とする。
)本発明によるマスクレス露光方法は、たとえば、回転機構と第1方向及び第1方向と直角な第2方向に移動可能な機構を有するステージに主面に感光性レジストを塗布した基板を載せ、基板主面上方に固定しかつ第2方向に等間隔で複数配列した投影光学系によって、第1方向に走査しながら基板上の感光性レジストに所定パターンを露光するマスクレス露光方法であって、
第1方向への走査によるパターンの露光が完了すると、第1方向に交差する第2方向へ走査領域をずらし、かつ第2方向に並ぶ一対の走査領域がお互いに重なる部分を形成するように露光し、
前記一対の走査領域内であってかつこれらが重なりあう部分の両側には投影光学系による露光で回路パターンとは異なる少なくとも1つのマークを基板上の感光性レジストに露光して形成させ、対をなして配置させ、
露光完了後の基板に対して現像処理を施し、
対を成して形成されたマークを測定点とし、第1方向の座標が同一、かつ時系列で先行して露光した走査領域が同一に露光され、遅れて露光した走査領域が同一に露光され、さらに先行して露光した走査領域と遅れて露光した走査領域がそれぞれ隣接して位置した異なった投影光学系によって露光された測定点の組を測定グループとして取り扱い、
測定グループに属する各測定点において、測定点内のマーク間の位置関係から走査領域間の第1方向と第2方向の相対的なずれを計測し、
測定グループにおいて、先行して露光した走査領域と遅れて露光した走査領域の露光時に生じたそれぞれのステージ回転機構の角度ずれをパラメータとして設定し、両者の値は各測定グループ内の全測定点で共通の値とし、
隣接して位置した投影光学系において所定の間隔からの第1方向と第2方向の相対的なずれ量をパラメータとして設定し、測定グループによらず第2方向の座標が同一な各測定点の間で共通な値とすること、各測定点におけるそれぞれの走査領域の角度ずれによる座標ずれを計算したものと、隣接して位置した投影光学系の所定の間隔からの相対的なずれ量を加算して、全測定点における第1方向と第2方向の走査領域の相対的なずれ量を計算から求め、
測定グループは1組または複数組設定し、
各測定グループにおいて、仮定したそれぞれの走査領域露光時の角度ずれの値と隣接して位置した投影光学系の所定の間隔からの相対的なずれ量の値を変更し、上記の走査領域間のずれ計算結果と測定データとの差が測定点全体として減少するように探索して、走査領域露光時の角度ずれ算出し、
上記の測定グループの測定点を露光する際に、上記で求めたステージの角度ずれ及び投影光学系の配列のずれを低減させるように、ステージに角度補正、投影光学系の機械的な配列調整、及び第1方向の露光開始タイミングの修正を施すことを特徴する。
)本発明によるマスクレス露光方法は、たとえば、()において、
前記の測定グループを複数設定する際に、少なくとも1つの測定グループをステージ回転中心近傍に設定することを特徴とする。
)本発明によるマスクレス露光方法は、たとえば、()において、
隣接して位置した投影光学系において所定の間隔からの第1方向と第2方向の相対的なずれ量をパラメータに設定する際に、ステージ回転中心近傍に設定した測定グループにおける測定点の第2方向へのずれの測定値を初期値とすることを特徴する。
)本発明によるマスクレス露光方法は、たとえば、()〜()のいずれかにおいて、
前記の測定グループを複数設定する際に、少なくとも1つの測定グループを基板端近傍に設定することを特徴とする。
)本発明によるマスクレス露光方法は、たとえば、()〜()のいずれかにおいて、
基板端近傍に設定した測定グループにおける測定点の第1方向へのずれの測定値と測定点における角度ずれパラメータから計算した座標に基づく走査領域の第1方向へのずれとの差を隣接して位置した投影光学系における所定の間隔からの第1方向の相対的なずれ量のパラメータの初期値に設定することを特徴とする。
10)本発明によるマスクレス露光方法は、たとえば()〜()のいずれかにおいて、
)により求めた各測定グループ内の測定点におけるステージ角度ずれ及びその計算過程で求めた測定点毎の第1方向及び第2方向のずれを測定点毎にマッピングし、
測定点と測定点の間におけるステージ角度ずれ及び第1方向及び第2方向のずれを測定点のデータから補完または外挿して計算し、
上記計算に基づき、設計値に対する走査時ずれが低減するような軌道を得られるようにステージを制御することを特徴とする。
11)本発明によるマスクレス露光機モニタリング用露光パターンは、たとえば、()〜(10)のいずれかにおいて基板上に設けるマスクレス露光機モニタリング用露光パターンであって、
一対の走査領域内であり、かつこれらが重なりあう部分の両側にあり、表示装置の回路パターンとは異なる少なくとも1つのマークを基板上の感光性レジストに露光して形成させて、対をなして配置させ、
前記マークは同一の第1方向の座標でかつ第2方向に列をなしたものを複数有し、基板全面にわたり格子上に配置させ、
第2方向に列をなしたマーク群において、基板乃至ステージ回転中心近傍及び、基板端部近傍にマーク群を配置することを特徴とする。
なお、本発明は以上の構成に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した構成以外の本発明の構成の例は、本願明細書全体の記載または図面から明らかにされる。
本発明によるマスクレス露光方法によれば、生産の流れを阻害することなく、露光装置による描画を精度よくモニタリングし、そのデータから校正用データを抽出し、該露光装置にフィードバックできるようになる。
また、本発明によるマスクレス露光方法によれば、生産の流れを阻害することなく、高精度にステージの傾きと露光開始タイミングと投影光学系の配列をモニタリングし、必要に応じて装置構成用データを抽出して露光装置にフィードバックできるようになる。
本発明のその他の効果については、明細書全体の記載から明らかにされる。
本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。なお、各図および各実施例において、同一または類似の構成要素には同じ符号を付し、説明を省略する。
〈実施例1〉
図1は本発明のマスクレス露光方法の概要を示した図である。図1において、マスクレス露光は、CAD図面8からの情報(以下、図面情報8と称する)を制御装置9に入力することにより、感光性レジストを主面に塗布した基板2に前記図面情報8に基づく露光パターンを焼き付けるようになっている。
制御装置9はステージ制御部12に制御情報を送り、感光性レジストを塗布した基板2を固定したステージ1を駆動する。ステージ1を走査方向6に一定速度で移動させ、ステージ1上部の投影光学系3からの露光光4を走査方向と直交する帯状に照射して行く。走査は一方向の場合と双方向の場合があるが、どちらを採用してもかまわない。1ラインの走査領域20の露光が完了するとピッチ送り方向7に露光光4の幅よりも一定量小さい幅だけ動かして、再び走査を始める。このとき露光光4の幅よりも狭く動かすのは、走査領域20間に隙間ができ、その間に配線等が不連続になることを避けるためである。このため、各走査領域20は重複描画領域21を作りながら走査描画される。
一方、制御装置9は光学制御部11に描画情報を送信し、ステージ1の動きと同期しながら投影光学系3を制御し、線状の露光光4を部分的にON-OFFして、図面情報1に対応したパターンを基板2上に露光していく。この光源は紫外線光又は紫外線レーザ光を用い、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)やGLV(グレーティング・ライト・バルブ)といったデバイスを用いて露光光4の部分的なON-OFFを電気的に制御する。描画ヘッド3は、基板2と一定の間隔を保持し、露光光4が基板2上で正確に結像できる。投影光学系3は、図1に示すように、基板2が大面積であれば処理時間の短縮のために複数用いることが望ましい。
このような方法によって、マスクを用いることなく、基板2上にパターンを露光することが出来る。マスクを用いた露光では、マスクを描画寸法精度の基準として校正を行い、製品の品質を保証できる。しかし、マスクレス露光では、投影光学系3の位置、走査方向に対する角度,ステージ1の速度変動・直進性・位置決め精度、描画開始のタイミング、露光光4の描画倍率(幅の大きさ)を常に高精度に維持しなくては、製品の品質が劣化・変動してしまう。その上に露光機本来の性能である、下地層に対して正確に位置決めして露光する高精度なアライメント精度が求められる。
本発明では、露光光4の各走査領域20上の点線丸αの拡大図α'に示すように、測定用の4つのマーク23により形成する測定部22を描画し、これにより隣接する走査領域20間のずれを測定するようにしている。投影光学系3の露光により、一対の走査領域20の片側に回路パターンとは異なる2つのマーク23を、もう一方の走査領域20の側に同様の2つのマーク23を形成し、それぞれ対(セット22)をなすように形成する。例えば、走査領域20が図1において左から右に形成される場合、対をなす走査領域20において左側の走査領域20の2つのマーク23を基準に右側の走査領域の2つのマーク23のずれを検出するようにする。露光したマークは基板2主面に形成した感光性レジストを現像処理することで計測が可能となる。このマークのセット22から得られるずれの測定データから走査方向6とピッチ送り方向7のずれ量を得、そのずれ量に基づいて装置を校正する。
次に、図2及び図3を用いて、隣接する走査領域20間のずれを線幅測定装置を使って測定する方法を示す。線幅測定機は装置に設置されたカメラにより取得した画像によって線幅や特定のエッジ間の寸法を測定する装置であり、フラットパネル表示装置のパターン検査を行うために必須の装置となる。この線幅測定機は基板上におけるマーク座標を測定する長寸法測定機よりも一般的に高速である。また、高級な機能を持つ線幅測定機ではマーク23は2つあれば走査領域20間の走査方向6とピッチ送り方向7の相対ずれの測定を行うことが可能である。本発明では、新たな追加投資をせずに表示装置の製造現場で普及している線幅測定機を用いることを主眼にした。
図2及び図3では、マーク23は走査方向6に対して45°傾いた辺を持つ正方形とした。この正方形のマーク23は重複露光領域21の外側に位置し、走査方向6と平行な2辺を持つ仮想の正方形24の頂点上に正方形のマーク23の重心点29が位置する様に投影露光系3に指令値を与えて露光する。現像処理後の測定では、図において左下と右上の正方形23を第1のグループ、左上と右下の正方形23を第2のグループとしてグループ分けを行い、それぞれのグループにおいてマークの重心点間距離La336,Lb345を求める。重心点間距離を測定するにあたり、線幅測定機の機能を用いて測定するためには、図2又は図3に示すような正方形のエッジ間距離La1,La2及びLb1,Lb2を指定し、それぞれを平均すればマークの重心点間距離を求めることが出来る。このような測定では、露光条件が変動し、パターンの縮小に左右されずにマーク間の重心点間距離を測定することが可能である。
このようにして求めた重心間距離からピッチ送り方向7と走査方向6のずれの計算は以下の様に行う。ここで、ピッチ送り方向をx方向,走査方向をy方向とすると表記する。計算過程で三角関数の値域を考慮し、図18〜20に示す3つのケースに分類して計算を行った。
以下の計算では、仮想の正方形24の一辺の長さをL、仮想の正方形24の対角長さをd、重心間距離の指令値との差分をそれぞれΔd1=La3−d、Δd2=Lb3−dとする。また、マークのx方向、y方向の位置ずれ量をΔx、Δyとする。
(1)ケース1:La3=Lb3(Δy=0)
図18に幾何学的な関係を示す。図18の上側の図は4つの各マークのうち左下のマークと右上のマークの距離関係を示し、下側の図は左上のマークと右下のマークの距離関係を示している。符号220で示すマークは基準位置におけるマークを示しているのに対し、符号222で示すマークはずれた位置にあるマークを示している。また、符号30、33は、それぞれ、仮想正方形の辺の長さを示している。
このケースにおける幾何学的な関係より、ΔxとΔyは以下のように演算されるようになる。
Δx=(La3-d0)/cos(π/4)
Δy=0
(2)ケース2:La3>Lb3(Δy>0)
図19に幾何学的な関係を示す。図19は上述の図18と対応づけて描画している。
このケースにおける幾何学的な関係より、ΔxとΔyは以下のように演算されるようになる。
Δx=Rsinθ
Δy=Rcosθ
(3)ケース3:La3<Lb3(Δy<0)
図20に幾何学的な関係を示す。図20は上述の図18と対応づけて描画している。
このケースにおける幾何学的な関係より、ΔxとΔyは以下のように演算されるようになる。
Δx=Rsinθ
Δy=−Rcosθ
このように、4つの正方形の内の対角に位置する正方形のエッジを指定し、その間隔を線幅測定装置によって測定することにより、走査領域20間の走査方向のずれ、ピッチ送り方向7のずれを求めることが可能となる。
線幅測定機で上記の測定が可能であれば、図4に示すように、正方形からなるマーク23の角部が丸められた形状50(図4(a))、面取りされた形状51(図4(b))、切り欠きを施された形状52(図4(c))、それらの組み合わせ(図4(d)) あるいは平行な対峙する2辺53を少なくとも1組持つ多角形(図4(e))が適用されても、上記の測定は可能である。したがって、マーク23をこのような形状としてもよい。また、設備の組み立て直後などで走査領域20間のずれが大きい場合、図5に示すように正方形に代えて長方形のマーク23eを用いても構わない。このような長方形のマーク23eにおいても、測定に支障がない限り、図4に示したように、その角部において図4に示した形状としてもよい。
線幅測定機で測定する際に、検索用パターン登録を行い、測定時には撮影した画像内から登録した検索用パターンを照合し、測定すべき位置を正確に把握してからマーク間の計測を行う場合がある。その際に図1で示したような測定用マークのセット22と登録すると、走査領域20間でずれが生じると、パターン検索にエラーが生じ、測定に支障が生じることがある。また、正方形のマーク23を1つだけ登録しても、同じ形のマーク23が他に3個あるため、この場合にも支障が生じることがある。
このような場合、図21,22に例示する補助パターンを4つの正方形パターンの近傍に描画しておくと良い。例えば図21に示すように左側の走査領域20Lを測定の基準とする場合、左側の走査領域の正方形の間にパターン登録用に付加したマーク343を描画し、このマーク343及び走査領域20Lにある2個の正方形のパターン23eをひとまとめに検索用パターン344として登録する。これにより、左側の走査領域20Lと右側の走査領域20に配置した2個の正方形パターン23e識別が可能となる。図21では基準とする側の走査領域20にパターン登録用に付加したマーク343を描画したが、このマーク343が無い方を基準としても良い。図21では片側の走査領域にマーク343を描画したが、左側の走査領域20Lと右側の走査領域20の正方形マーク23eが識別可能にすることが趣旨であるため、図22に示すように例えば右側の走査領域20Rの正方形マーク23eの近傍に左側の走査領域20Lのマーク343とは異なるマーク345を描画しても同様な効果が得られる。要するに測定時の画像の中に検索用パターン344と同一あるいは類似したパターンが左右の走査領域20に観測されなければ、寸法測定エラーの防止が可能となる。
上述した測定用のマークのセット22は、走査領域の走査開始直後の位置、中央部の位置、走査終了部の位置に設けることにより、走査開始のタイミング、ステージの速度変動、ステージのヨーイングに起因するずれの傾向を観測することができる。これらの傾向は、測定用のマークのセット22の間隔はさらに細かくすることでより詳細に観測できる。露光機の組み立て直後には、調整専用に測定用のマークのセット22の間隔を狭めたパターンを露光することで精度の高い調整が可能となる。
〈実施例2〉
通常の露光機の状態をモニタリングするために、製品となる表示装置のパターンを露光する場合、測定用のマークのセット22も同時に露光し、製品パターンの線幅を測定する際に上記に示した測定を実施することで実現可能である。このような方法を用いることで、一定ロット間隔にテスト用の基板を着工したり、オフラインで測定することなく、露光機のモニタリングが可能となり、マスクレス露光方式で最も足かせとなってきた露光機の精度の保証が常時可能となる。
製品となる表示装置のパターンを露光する場合の測定用のマークのセット22の設置位置として、図6に示すように表示装置の表示領域55のパターンの外側に配置する方法と図7に示すように表示領域55の内側のパターンに配置する方法が考えられる。携帯電話などの高精細な製品については図6に示すような表示装置の表示領域のパターンの外側に配置する方法が簡便である。一方、大画面TVなどの用途に用いる表示装置では、図7に示すように画素56の面積が大きくなるため、画素56内に測定用のマークのセット22を設置してもよい。また、これまでの説明では、測定用のマークのセット22は表示装置のパターンと別なものとして述べてきたが、設計上の工夫として測定用のマークのセット22を電極パターンやトランジスタのパターンの一部に盛り込むことも可能である。これらはマスクレス露光機の状態を日々管理するためのモニタリングに用いるだけでなく、マスクレス露光機を用いて生産する表示装置の品質保証のためにも活用可能である。表示装置の表示むら等の不良が発生した場合、本発明による走査領域間のずれ測定用マーク22を確認することで、マスクレス露光機に起因するか否かの検証を後から行えるといった効果も得られる。
このように表示領域22間のずれ測定データをマスクレス露光機の校正データとして活用することで、装置の性能の維持・管理を行うことが出来る。投影光学系3の露光光4が走査方向6に対して直交する場合には、単純にx方向のずれはピッチ送り方向7のずれとして、y方向のずれは走査方向6における走査開始タイミングとして校正を掛けられる。
〈実施例3〉
図8ないし図10に、y方向(走査方向6)の基本的なずれ方と本発明による測定用マークのセット22から検出されるずれの例を示す。図8は、走査領域20が交互にずれている場合を示し(図8(a)参照)、一つおきにd、-d、d、-d、……と測定値が得られるケースである(図8(b)参照)。この場合、奇数番の走査開始タイミング、または偶数番の走査開始タイミングのどちらか一方を長さに換算してdだけ調整することで解消可能である。
図9は、走査領域22がたとえば図中左側から右側にかけて段差dを生じながら露光されるケースで(図9(a)参照)、走査方向のずれ量は常に一定となっている(図9(b)参照)。この場合、一方向走査であれば、常に一定量の走査開始タイミングのずれが生じていることを意味し、それぞれ一定時間だけ走査開始タイミングをずらして調整することができる。双方向走査の場合は例えば指令値に対して、奇数番の走査開始タイミングが長さ換算でd/2早く、偶数番の走査タイミングが長さ換算でd/2遅くなるケースが考えられ、それに応じて捜査開始タイミングを調整することで解消できる。基板面積が大きく、複数の投影露光系3を用いる場合では、図10に示すように、それぞれの投影露光系3の担当するエリア(ヘッド描画領域)の間で、投影露光系の機械的な取り付け誤差や捜査開始タイミングのずれにより段差80が生じることがあり、これらについても、本発明による走査領域20間のずれ測定マークのセット22を用いた測定が可能であり、その結果を基に、機械的あるいは電気的に走査タイミングが揃うように調整を行える。
しかし、例えば1番目の走査領域とn番目の走査領域にマークを設け、指令値からの測定した2つのマーク座標の誤差の差分と本発明のマークのセット22による走査領域20間のずれを積算した場合とでは、測定誤差以上の明確な差が生じることがある。これは装置の機械的な調整状態が不完全な場合や機械的な障害が発生した場合に生じる。
x方向では、露光光4のピッチ送り方向の幅が規定した寸法通りになっていないためピッチ送り精度を合わせ込んでも、座標間で見ると誤差が生じてしまうものである。x方向に関してはピッチ送り方向7の誤差を修正した後、指令値からの測定した2つのマーク座標の誤差の差分と本発明のマークのセット22による走査領域20間のずれを積算したずれを計算して、両者の1走査領域幅あたりの差を露光光4の幅の調整量として、露光光4の幅を修正することが可能である。
y方向の走査において、投影光学系が走査方向6に対して傾いている場合、図11に示すように、露光光4が走査方向6に対して直交しなくなっている場合がある(図11(a)参照)。図11において、本発明による走査領域20間のずれ測定用マークでのy方向のずれは、常にdとなる(図11(b)参照)。この状態を図9に示した状態と判断して、走査タイミングを調整しても、走査領域20間のずれは解消できる。しかし、1番目の走査領域とn番目の走査領域にマークを設け、その2者間の座標測定を行うと、両者のy座標の差を測定値と指令値で比較すると、調整前より差が開き、悪化してしまう。このため、短期間で調整を完了するためには、露光光4の傾きなのか、走査開始タイミングのずれに起因するものかを見極める必要が生じる。
そこで、図12に示すように、走査方向6に平行な走査領域20の中心線上の走査方向における一定の場所に座標検出用のマーク57も露光するようにする。現像処理後にこれを座標測定することと走査領域20間測定用のマークのセット22の測定を併用することで、露光光4の傾きと、走査開始タイミングのずれを切り分ける。
以下、図13を用いて、露光光4の傾きと、走査開始タイミングのずれを切り分ける方法を示す。
図13(a)は、並列して形成される走査領域20間のずれ累積と走査開始タイミングのずれを示し、図13(b)は各走査領域20を座標測定用マーク57とともに示している。図13(b)において、1番目とn番目の走査領域20における座標測定用マーク57の座標を長寸法測定機で測定し、y方向の座標の差分をとる。座標測定用マーク57のy方向の座標は一定になるように露光しているため、両者の間のy座標のずれDは走査開始領域n-1本分の幅w(n−1)における走査開始タイミングずれの累積とみなせる。この平均値を走査開始タイミングのずれの補正量として調整を行う。調整の精度を高めるために、座標の測定は複数の座標測定用マーク57の組を選んで行い、その平均で補正量を算出することが望ましい。次に、走査領域間のずれを測定するマーク22の線幅測定機によるずれの測定を行い、1番目からn番目の走査領域20間で走査方向のずれ測定結果の累積を行う。図13(a)において、この累積状態の一例を示している。測定誤差などで走査領域間のずれの累積変化状態(符号67で示す)は一直線にならない。そこでたとえば最小二乗法等による近似曲線28を求め、これに基づき、露光光4の傾きの校正データを計算する。1番目からn番目の走査領域20間の累積のずれをDとすると、この間の走査タイミングずれの累積はDであるから、露光光4の傾きによる成分はD−Dとなる。従って1本分の走査領域20あたりの露光光4の傾きは(D−D)/(n-1)として求まり、傾きを調整することができる。
図14は、図13に示した方法を用いた作業のフロー図を示している。図14において、露光・現像を行い(ステップS1)、走査領域間境界の走査方向のずれ・座標測定を行う(ステップS2)。この後、座標間差・描画領域間ずれの平均値を求め、その平均値から求めた描画タイミングを調整し(ステップS3)、さらにヘッド傾き角を調整する(ステップS4)。この後、ヘッド間描画タイミング調整を行い(ステップS5)、露光・現象を行う(ステップS6)。そして、走査領域間の走査方向のずれ・座標測定を行い(ステップS7)、そのずれが所定値以下か否かの判定を行う(ステップS8)。前記ずれが所定値以下の場合、校正を終了し、所定値以下でない場合は前記ステップS3に戻ることになる。
このような修正は投影光学系3毎に行うが、複数の投影光学系3を有する場合には、最後に隣接する投影光学系3間でのx方向,y方向に関して上記で求めた走査領域20間のずれと同様に投影光学系3間のずれデータに基づき調整を行う。調整後に新たにテストパターンを感光性レジストを塗布した基板に露光し、現像処理後に再度測定し、ずれが改善されたかを確認する。
なお、全体的な座標のずれや走査領域20間でのずれが少ないとみなせる場合は、座標測定を用いずに、走査領域20間測定用のマークのセット22の測定をのみで行うことも可能である。このときの作業のフロー図を図15に示す。すなわち、図15において、まず、露光・現像を行い(ステップS1)、走査領域間境界における走査方向のずれ・座標測定を行う(ステップS2)。この後、走査領域間のずれの平均値を計算し(ステップS3)、走査領域間のずれを一定にさせるように走査開始タイミングを調整する(ステップS4)。この後、走査領域間のずれが0になるように投影光学系の傾き角を調整し(ステップS5)、さらに、投影光学系間の走査開始タイミングを調整する(ステップS6)。この後、露光・現象を行い(ステップS7)、走査領域間の走査方向のずれ・座標測定を行う(ステップS8)。そして、該ずれが所定値以下か否かの判定を行い(ステップS9)。該ずれが所定値以下の場合、校正を終了し、所定値以下でない場合は前記ステップS3に戻ることになる。このフロー図から明らかとなるように、走査領域20間の測定後、図11に示したように個々の走査領域20間での走査開始タイミングが揃う様に調整し、その後のy方向ずれを露光光4の傾きを修正している。
なお、図14又は図15に示すようなフローにおいて、図1に示すマスクレス露光機の調整を行う場合、寸法測定方法で得たずれデータを上述した方法でマスクレス露光機の走査開始タイミング、ピッチ送り量、露光光4の幅調整、投影光学系3の位置調整及び傾きの校正データに変換するようにし、それらを修正するための手段を設けることにより、自動的に性能を維持管理するシステムを構築できる。
〈実施例4〉
図23を用いて、本発明のマスクレス露光方式の実施例4の概要を示す。このマスクレス露光ではCADによる図面情報8を制御装置9に入力することにより、感光性レジストを主面に塗布した基板2図面情報8に基づき光のパターンを形成し、基板2の主面に塗布した感光性レジスト膜上に所定のパターンを露光するものである。
制御装置9はステージ制御部10に制御情報を送り、感光性レジストを塗布した基板2を固定したステージ1を駆動する。図23では走査方向6(以下、y方向)に一定速度で移動させ、ステージ1上部に設けた投影光学系3からy方向6と直交する帯状の露光光4を照射して行く。走査は一方向の場合と双方向の場合があるが、どちらを採用してもかまわない。
1ラインの走査領域20の露光が完了するとピッチ送り方向7(以下x方向)に露光光4の幅よりも一定量小さい幅だけ動かして、再び走査を始める。走査領域20間に隙間が出来て、その間に配線等が不連続になることを避けるため、x方向へのピッチ送りは露光光4の幅よりも所定量小さく動かす。つまり、重複露光領域21を作りながら走査露光する。
一方、制御装置9は光学制御部11に露光パターン情報を送信し、ステージ1の動きと同期しながら投影光学系3を制御し、線状の露光光4を部分的にON-OFFして、図面情報8に対応したパターンを基板2上に露光していく。この光源は紫外線光又は紫外線レーザ光を用い、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)やGLV(グレーティング・ライト・バルブ)といったデバイスを用いて露光光4の部分的なON-OFFを電気的に制御する。投影光学系3には、基板2と一定の間隔を保持し、露光光4が基板2上で正確に結像できるようにする。投影光学系3は処理時間の短縮のために複数用いることが望ましい。
露光が完了したら基板主面の感光性レジスト膜に対して現像処理を行い、不要な感光性レジストの排除を行い、所望のパターンを得る。本発明ではこの時の感光性レジストのパターンまたはその後工程において感光性レジストの下層膜をエッチングした後に感光性レジストの剥離が終わった状態でパターンを検出し、走査領域のずれを検出する。
マスクを用いた露光では、マスクをパターン寸法精度の基準として校正を行い、製品の品質を保証できる。しかし、マスクレス露光では、投影光学系3に関して位置精度・走査方向に対する角度、またステージに関しては速度変動・真直性・露光時の傾き・位置決め精度、露光開始のタイミング、露光光4の倍率(幅の大きさ)を常に高精度に維持しなくては、製品の品質が劣化・変動してしまう。その上に露光機本来の性能である、下地層に対して正確に位置決めして露光する高精度なアライメント精度が求められる。本発明では、露光時のステージの傾きや隣り合う走査露光領域間の相対的なずれまたは露光タイミングずれを間走査領域のずれの測定結果から分析する。
隣接する走査領域20間のずれは、図27から図29に示すように、長方形や正方形などのマーク23を格子状に配置するように露光して、マークの状態からずれを測定する。
図27、図28に示すように、投影光学系3の露光により、一対の走査領域20の片側に回路パターンとは異なるマーク23を形成し、もう一方の走査領域20の側に形成されたマーク23と対をなして形成する。例えば、走査領域20が図23において左から右に形成される場合、対をなす走査領域20において左側の走査領域20のマーク23を基準に右側の走査領域のマーク23のずれを検出するものである。露光したマーク23は基板2主面に形成した感光性レジストを現像処理することで計測が可能となる。このマークのセット22から得られるずれの測定データからy方向6とx方向7のずれを測定する。測定に際して、FPD製造工程にある線幅測定機を用いる。線幅測定機では、対になるマークのエッジ間または重心間の計測を行うことで隣接する走査領域20間のずれを測定する。測定用のマークについて、線幅測定機の能力に応じて適宜形状や数量を変更しても構わない。
図29に示すように、各走査領域20の幅に対しする所定の位置に十字形の測定用マーク23を露光する場合、長寸法測定機を用いて測定する。長寸法測定機では測定用マーク23の重心を検出し、基板2おける座標の測定を行い、走査領域20間のずれは得られたマーク23間の座標の差分とする。
次に、露光時のステージの傾きと投影光学系の配列状態または露光開始タイミングの分析方法を示す。図24において、ステージ1のピッチ送り前を(a)に、ステージ1のピッチ送り後を(b)に示す。また、(a)、(b)のそれぞれの上側は、ステージ1の平面図を、下側には基板2の平面図を示す。
図24に示すように、露光中、ステージ1は走査方向に対して傾きを持たせずに走査する。一般的に露光機で用いる。ステージ1はヨーイングを低減させ、ステージの傾きの変動が生じないように機械精度を向上させている。しかし、表示装置に用いるマスクレス露光機では1μm程度の歪みが生じても、製品化すると表示むらなどの不具合が生じると言う問題があるため、更に高精度なステージの姿勢の管理が必要となる。
そこでステージ1のヨーイングを制御するための手段が必要となる。ステージ1は少なくともx軸、y軸、θ軸の3駆動軸で構成され、それぞれの軸の動きをセンサで検知することにより制御する。走査露光するのにy軸を動作させ、ピッチ送りを行うのにx軸を動作させ、ステージ1の傾きを制御するのにθ軸を動作させる。
ステージ1のヨーイングを取り除くには、走査露光でy軸を動作させながら、真直誤差分をx軸の動作によって補正し、θ軸により更にステージ1の傾きを抑えるものである。y方向に走査を行う場合、進行方向に対する真直に関してはxステージで、ステージの傾きに関してはθ軸で補正をしながら露光することで、走査領域20の直線性を高精度に確保する。
一般的に回転を制御するθステージ1の角度補正制御には、左右2本のレーザ測長機300を用い、θステージの側面にレーザを反射するためのプレーンミラー302を設置する。ステージ1に固定されたプレーンミラー302に正対するように2つのレーザ測長機300は水平方向にかつ平行に並べられ、プレーンミラー302からの反射光をレーザ測長機300で検知し、左右でのレーザ光の光路差の変化を検知することで回転を検知する。プレーンミラー302は極力平坦に製作されるが、製作過程での歪みや取り付けによる歪みがあるため、角度補正制御に微小角度のずれが生じる可能性がある。プレーンミラー302が歪むと走査露光領域の直線性は確保できなくなり、露光パターンの位置ずれを引き起こす。
図25にプレーンミラーが変形した場合の問題点を示す。図25は図24と対応して描いている。図25は放物線状にプレーンミラー302が歪んだケースであるが、ピッチ送り前にステージ中央にレーザ測長機300のセットがある場合、左右のレーザ光301の光路長は等しくなるため、ステージ1の傾きは生じず、走査領域20aを露光できる。次にステージ1を左側にピッチ送りしてから露光する場合を考える。ステージ1の制御は左右のレーザ測長機300でのレーザ光301に光路長に差が生じるため、この差を解消するようにステージ1が右側に傾く。結果として、制御系は正常に動作しているにもかかわらず、ここで露光した走査領域20bは先に露光した20aに対して傾いてしまう。
基板2がある程度位置決めされてステージ1上に置かれるのであれば、特定の走査露光時にレーザ測長機300がプレーンミラー302にレーザ光301を当てる位置はほぼ一定の場所である。このため、プレーンミラーが302局所的なゆがみを生じていることがステージの傾き342を引き起こす原因であれば、露光した走査領域の傾き370は再現性を有する。従って、プレーンミラー302が歪んでいても、露光した基板2(ステージ1)の傾き342を正確に測定することができれば、その測定結果からステージの傾き342を補正することが可能となる。
本発明では、感光性レジストを塗布した基板2の走査領域20に測定用のマーク23を露光、現像後に測定用マーク間23のずれを測定し、以下に示す方法によって、ステージの傾き342や投影露光系の配列状態またはその露光タイミングのずれ304を求める。
図27から図29に示したように測定用マーク23を格子状に露光し、現像後、線幅測定機または長寸法測定機によって測定する。
図26は、ステージ1が微少角度傾いた場合に生じる走査領域間のずれの蛍光を示す図である。なお、図26(a)は、基板2傾きのない正常な場合を示している。
図26に示すように、重複露光領域に設定した測定点では左側の走査領域に露光される計測用マークと右側の走査領域にそれぞれ計測用マークを設けるので、それぞれの走査領域の測定点部分を露光中にθステージにそれぞれ別々の角度ずれθ,θ(基板2の傾き342に相当)が生じると、θステージの回転中心から測定点までの距離とそれぞれの回転角θ,θに比例した位置ずれが発生し、測定点の計測用マークでは左右の走査領域は別々に異なったずれを生じるため、測定点ではそこでのずれとして観測される。さらに左右の走査領域20が別の投影光学系3で露光している場合には、投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態を反映したずれ304が加算されて観測される。
回転角度が微小である場合には、図26(d)、(e)に示すように<回転中心340から充分にy方向の距離が離れている位置313eでは、投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態304を反映したずれを除けば、x方向のずれとして観測される。また、図26(b)、(c)に示すように回転中心340に対してy方向の距離が近い場合には、投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態を反映したずれ304を除けば、x方向にはほとんど変化することなく、y方向のずれとして観測される。
このため、図34に示すように、同一y座標となる複数の測定点を走査領間の境界部に設定し、前述の計測用マークを露光して得られたx方向とy方向のずれ測定結果から走査露光中のステージ1の角度ずれ342を求めることが可能である。以下、この測定方法を説明する。
1.同一投影光学系3で露光した走査領域20間を測定点312とする場合を以下に示す。図35に示すフローチャートに従い、以下の操作を実施する。
(1)図34に示す様に、同一のy座標を持つ測定点312を測定グループ313とし、そのグループ313の中で同時に露光した測定点の計測用マーク23を選び、以下に示すx方向のずれ、およびy方向のずれの測定を行う。(最大投影光学系の数だけの測定点があるが、できるだけ多い方が好ましい。)
x方向のずれ:Δx ,…, Δx
y方向のずれ:Δy ,…, Δy
(n:測定点番号)
(2)基板2の回転中心340座標(x,y)から対象となる測定点312(設計値)までの距離rを、下記の式を用いて、それぞれ計算する。
= (x−x+(y−y
(3)図25と図26で示したように、対象となる測定点の左側の走査領域20Lを露光中に+Δθ,右側の走査領域20Rを露光中に−Δθだけステージに傾き342を生じている場合を想定する。図25(b)で示したように、ステージの傾き342と走査領域の傾きは逆になる。これは、投影光学系3が固定で基板2側が回転ずれを起こすため、本来露光すべき測定点の位置から観測すると逆方向に回転ずれを起こしたように見える。
基板2から観測すると、左側の走査領域20Lに設ける測定用マークの位置から割り出した測定点の座標は(xnL,ynL)、右側の走査領域20Rに設ける測定用マークの位置から割り出した測定点の座標は(xnR,ynR)に移動する。なお、対象とする各測定点は、同一時期に露光した計測用マーク23であるため、どの測定点312においても、同一のステージの傾き342となり、同一のΔθが当てはまる。xnL、ynL、xnR、ynRは、それぞれ、以下の式で表される。
nL=r(cos(−(+Δθ))−sin(−(+Δθ))),
nL=r(sin(−(+Δθ))+cos(−(+Δθ))),
nR=r(cos(−(-Δθ))−sin(−(-Δθ)),
nR=r(sin(−(-Δθ)+cos(−(-Δθ)),
(4)(3)で想定したステージの傾き342があることによって生じる測定点における走査領域20間のずれを求める。x方向のずれの計算値Δxc、y方向のずれの計算値Δycは下記の通りである。本実施例では左側の走査領域20Lの計測用マーク23を基準にして計算する。
x方向のずれの計算値Δxc=xnR−xnL
y方向のずれの計算値Δyc=ynR−ynL
(5)計算上求めたずれと、実際の測定点を計測して得られたずれを用いて最小2乗法に用いる評価関数をe,eを、下記のように定義する。
=Σ(Δxc−Δx
=Σ(Δyc−Δy
(6)最小2乗法により、e,eを最小にするΔθを探索する。この時、図34に示す基板端の測定グループ313bではeに重点をおくと精度が高まり、y座標が回転中心340の近傍である測定点グループ313aではeに重点をおくと精度が高まる。
1.隣接する別の投影光学系3で露光した走査領域20間の測定点312とする場合を以下に示す。
この場合は、投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態を反映したずれ304も同時に求める必要がある。このずれが無いように調整されている場合には上記1.の項で示した計算方法でステージの傾き342を求めることができる。一方、露光装置の調整過程か、投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態を反映したずれ304を確認する場合などには以下の方法で求めることができる。ただし、測定点のある2つの走査領域間の傾き342を求める際に、投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態を反映したずれ304も求める必要があり、精度を向上するためには、図34に示すように、同一時に露光した測定点312を複数用意することが望ましい。つまり、1つの測定点のグループでは同一のy座標であるが、複数のy座標の測定点のデータを取り込む方が精度向上につなげられる。さらに、測定グループ313のうち、回転中心340の近傍のy座標を持つ測定グループ313aや基板端近傍の測定グループ313bの測定データが得られれば、より投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態を反映したずれ304を求めやすい。
図36のフローチャートに従い、以下の操作を実施する。
(1)図34に示すように、隣接する走査領域20が隣接する2つの投影光学系3で露光される測定点の計測用マーク23を選び、以下に示すx方向のずれ、およびy方向のずれの測定を行う。複数の測定グループ313がある場合には、各グループ313で同様な計算を行う。(最大投影光学系3の数−1だけの測定点312があるが、できるだけ多い方が好ましい。)
x方向のずれ:Δx ,…, Δx
y方向のずれ:Δy ,…, Δy
(n:測定点番号)
(2)基板の回転中心340座標(x,y)から対象となる測定点312(設計値)までの距離rを、下記の式を用いて、それぞれ計算する。
rn= (x−x+(y−y
(3)図25と図26で示したように、測定グループmにおいて対象となる測定点の左側の走査領域20Lを露光中に+Δθm、右側の走査領域20Rが−Δθmだけステージに傾き342を生じている場合を想定する。図25(b)で示したように、ステージの傾き342と走査領域の傾きは逆になる。これは、投影光学系3が固定で基板2側が回転ずれを起こすため、本来露光すべき測定点の位置から観測すると逆方向に回転ずれを起こしたように見える。
基板2から観測すると、左側の走査領域20Lに設ける測定用マークの位置から割り出した測定点の座標は(xnmL,ynmL)、右側の走査領域20Rに設ける測定用マークの位置から割り出した測定点の座標は(xnmR,ynmR)に移動する。なお、対象とする各測定点は、同一時期に露光した計測用マーク23であるため、どの測定点312においても、同一の測定グループm313内では同一のステージの傾き342となり、同一のΔθが当てはまる。xnmL、ynmL、xnmR、ynmRは、それぞれ、以下の式で表される。
nmL=r(cos(−(+Δθm))−sin(−(+Δθm))),
nmL=r(sin(−(+Δθm))+cos(−(+Δθm))),
nmR=r(cos(−(-Δθm))−sin(−(-Δθm)),
nmR=r(sin(−(-Δθm)+cos(−(-Δθm)),
(m:測定点のグループの番号、n:グループmにおける測定点の番号)
(4)隣接する投影光学系間における投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態を反映したずれ304をパラメータとして設定する。
x方向の投影光学系配列の相対的なずれ:Δxnh
y方向の投影光学系配列の相対的なずれ
及び投影光学系毎の走査タイミングによるずれ:Δynh
ここで取り扱う測定グループ313の測定点は、左右の走査領域20は隣接する2つの投影光学系3により別々に露光される。上記は、左側の投影光学系3を基準に右側の投影光学系の相対的なずれを示すものである。また、(3)とは異なり、投影光学系3の側がずれるため、基板2から観測すると、上記のずれは、符号が変わらず、そのまま観測される。
上記は測定グループ313を問わず、同一のx座標を持つ測定点の間では一定の値となる。初期値としては、0としても構わないが、x方向に関しては図26に示す回転中心近傍に測定グループ313aがある場合、Δxnhをそのグループ313aの測定結果とすると、最小2乗法による演算の収束を早め、精度を向上させることができる。
(5)図26に示したように、ステージの傾き342があることによる測定点312において生じる走査領域20間のずれと隣接する投影光学系間における投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態を反映したずれ304を加算し、計算上での走査領域20間のずれを求める。本実施例では図26における左側の走査領域20Lの計測用マーク23を基準にして計算する。x方向のずれの計算値Δxnmcおよびy方向のずれの計算値Δynmcは下記の通りである。
x方向のずれの計算値Δxnmc=xnmR−xnmL+Δxnh
y方向のずれの計算値Δynmc=ynmR−ynmL+Δynh
(6)各測定グループ313において計算上で求めたずれと、実際の測定点312を計測して得られたずれを用いて最小2乗法に用いる評価関数exm,eymを下記のように定義する。
xm=Σ(Δxnmc−Δxnm
ym=Σ(Δynmc−Δynm
(7)回転中心からy座標が充分離れた測定グループ313bを対象に、その測定グループ313でのexmを評価関数として最小2乗法の演算を行い、測定グループにおける傾き角θmを探索する。
(8)(7)で対象としたすべての測定グループ313bにおいて(6)におけるeymを加算して得た評価関数Eyを最小にするy方向の投影光学系配列の相対的なずれ及び投影光学系毎の走査タイミングによるずれΔynhを最小2乗法により探索する。
(9)(1)〜(8)までの操作で得られたパラメータをもとに、回転中心近傍のy座標を持つ測定点のグループに対して、対象となる測定点のグループのeym和Ey若しくはexmとeymの和をExyとし、これを評価関数として、対象となる回転中心近傍のy座標を持つ測定グループ313aでのそれぞれの測定点312におけるステージの傾き342θmを最小2乗法で探索する。(上記で示したように回転中心近傍のy座標を持つ測定グループ313aでは、微小な傾き角の場合ではx方向に生じるずれが小さいため、y方向の測定結果に重点を置いた方が好ましい。)
(10)すべての測定グループ313において(6)で求めたexm、eymすべて加算した値Exyを評価関数とし、それぞれの測定グループ313におけるステージの傾きθm342と隣接する投影光学系間における投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態を反映したずれ304Δxnh,Δynhを最小2乗法で探索する。
上記の1.と2.の測定では最小2乗法を用いてそれぞれの評価関数を最小化する、いわゆる最小化問題を解く例を示したが、それ以外の方法で解を求めても構わない。
また、上記の2.では基本的な計算の流れを示したが、概略の装置状態を把握するのであれば(7)〜(9)に関しては、行わなくても走査領域20の傾き角342を求めることが可能である。
以上のようにして、隣接する走査露光領域間でのステージの傾き342及び投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングずれ304の状態が把握できる。これにより得られた値からマスクレス露光装置に対して、走査領域20毎にステージの傾き補正をかけ、投影光学系配列の配列ずれ及び投影光学系毎の走査タイミングずれ304の補正を行うことにより、高精度な走査露光領域の直線性を確保することが可能である。
本実施では、隣接する走査領域間でのステージの傾き342においても、隣接する投影光学系間における投影光学系配列のずれと投影光学系毎の走査タイミングの状態を反映したずれ304に関しても相対値として計算される。そこで、例えば、一番左側の投影光学系3の位置を基準として、本実施例で計算した相対的なずれが解消するように左から右の投影光学系3に補正を施し、設計値通りに露光できるようにする。走査方向と直交するx方向に関しては機械的にしか調整はできないが、走査方向と平行なy方向に関しては露光走査開始の信号を電気的にずらすことでも調整可能である。
〈実施例5〉
実施例4を応用した、量産時におけるマスクレス露光装置の管理・調整方法を示す。
実施例4で示した図27〜29の計測用マーク23ではマスクレス露光機の調整専用に露光する形態をとっていた。しかし、これらの露光を行うと製品とする表示装置の生産が滞ってしまう。そこで、図30、図31に示すように、表示装置の表示領域55となるパターン郡の外側に配置したり、図32、図33に示すように、表示装置の表示領域55となるパターン郡内において回路の一部として線幅測定機や長寸法測定機で測定可能な形状のパターンを露光する。このようにすれば、製品の検査データからステージの傾き342や投影光学系配列の配列ずれ及び投影光学系毎の走査タイミングずれ304が計測でき、マスクレス露光機の生産を停滞させずに、常時モニタリング可能である。
ずれの測定方法とその結果から解析した隣接する走査露光領域間のステージの傾き342及び投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングずれ304は実施例4において記述した通りである。
測定点312間でのステージの傾き342や投影光学系配列の相対的なずれと投影光学系毎の走査タイミングずれ304の変動が緩やかであれば、関数近似を行うことができ、測定点312の数を減らして管理することも可能となり、量産の検査工程の不可を減らすことも可能となる。
実施例4に基づく検査方法とこの実施例5の調整方法を組み合わせれば、量産品を通して、生産を停滞させずに自動的にマスクレス露光装置のモニタリングし、調整を行うシステムを構築することもできる。
〈実施例6〉
マスクレス露光機のステージ1にセンサを取り付け、投影光学系の位置精度の校正を行うことがある。この場合、ステージの真直性や位置精度を保証する必要がある。以下では、図27〜図29及び図37を用いステージの真直性や位置精度の補正への本発明の適用例を示す。
図27〜図29に示すように格子状に走査領域の境界部を跨ぐように測定点312を設定し、それぞれの走査領域20に対して測定点312の両脇に走査領域間のずれの計測用マークを露光する。基板を現像処理した後、基板上に露光された計測用マーク23を線幅測定機又は長寸法測定機を用いて走査領域間20のずれを計測する。この測定結果から実施例4、5に基づき、走査領域20間の傾き角を計測する。図27又は図28に示すような、走査領域20の境界近傍に計測用マーク23を露光する場合、線幅測定機を用い、図29のように走査領域20の中央部などの特定の位置に計測マーク23を露光する場合、長寸法測定機を用いるとよい。
以上の結果に基づき、図37に示すように格子状に設定した測定点312に対するx方向,y方向のずれ測定結果381からずれベクトル382求め、誤差マップ380を作成する。格子状に設定した測定点312については、この誤差マップ381によりステージ制御に補正をかけることで露光することで、パターンが設計通りに露光される。
さらに、図37に示すように周囲の測定点312に囲まれた位置の座標、つまり測定点格子の内分点383でのずれを補正する場合に関しては、周囲の測定点312のa〜dのずれベクトル382を内分比率に応じたて加算し、測定点格子の内分点383のずれベクトルを求める方法で補完して、補正量を算出することで、ステージの真直性や位置精度を保証することが可能である。上記では露光した範囲での精度補正を規定するものであるが、測定点312格子の外周にある測定点格子外分点384関しては近傍の測定点(例えばa〜d)のずれベクトルの変化から測定点の範囲を超えた範囲でのずれベクトルを予測するいわゆる外挿により補正値を算出する。
例えば、ステージにカメラを固定し、投影光学系3の位置精度の検証や基板2の位置決めを行うためのアライメントマークの検出を行うアライメントカメラの位置精度の検証を行うのに、基板2の露光範囲を超えてステージ1を動作させ、高精度に位置決めする必要がある場合に有効となる。
以上の方法により、ステージ1や投影光学系3以外でも、マスクレス露光機に関する高精度な校正が可能となる。
以上、本発明を実施例を用いて説明してきたが、これまでの各実施例で説明した構成はあくまで一例であり、本発明は、技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更可能である。また、それぞれの実施例で説明した構成は、互いに矛盾しない限り、組み合わせて用いてもよい。
本発明の適用としては、プリント板上の回路パターン形成におけるマスクレス露光、あるいは液晶パネルまたはOLEDパネルのTFT成膜工程におけるマスクレス露光に利用できる。また、基板に塗布した感光性レジストへの露光を示したが、インクジェットによるダイレクト印刷による液晶パネルのカラーフィルタ成膜などにも適用できる。
本発明によるマスクレス露光方法の一実施形態を示す概略説明図である。 測定マークのセットを用いて走査領域間のずれを線幅測定機で測定する方法の一例を示す説明図である。 測定マークのセットを用いた走査領域間のずれを線幅測定機で測定する方法の他の例を示す説明図である。 測定マークの形状の実施例で正方形をベースとしたマークの一例を示す説明図である。 測定マークの形状の他の実施例で長方形の形状を採用したマークの一例を示す説明図である。 表示装置の製造の過程において測定マークを該表示装置の表示領域の外側に配置させた例を示す図である。 表示装置の製造の過程において測定マークを該表示装置の表示領域の内側に配置させた例を示す図である。 本発明の測定にあって、周期的な走査タイミングずれによって計測される走査方向のずれの結果の傾向を示す説明図である。 本発明の測定にあって、同一方向の走査タイミングずれによって計測される走査方向のずれの結果の傾向を示す説明図である。 複数の投影光学系を用いる場合の投影光学系単位で生じる走査方向のずれを示す説明図である。 投影光学系の走査方向に対する傾きが生じている場合の露光状態と本発明の測定方法で観測される走査方向のずれの傾向を示す説明図である。 投影光学系の傾き角を検出するためのマークの設置方法を示す説明図である。 座標測定を併用した投影光学系の傾き角の検出方法を示す説明図である。 座標測定を併用した場合における投影光学系の傾き角の調整を行う方法を示したフロー図である。 座標測定を併用しない場合における投影光学系の傾き角の調整を行う方法を示したフロー図である。 従来のマスクレス露光機の校正方法の一例を示す説明図である。 従来のマスクレス露光機の校正方法の他の例を示す説明図である。 測定用マークのセットにおける2ヶ所の重心間距離から走査領域間のずれ(第1態様)を求める方法を幾何学的に示す図である。 測定用マークのセットにおける2ヶ所の重心間距離から走査領域間のずれ(第2態様)を求める方法を幾何学的に示す図である。 測定用マークのセットにおける2ヶ所の重心間距離から走査領域間のずれ(第3態様)を求める方法を幾何学的に示す図である。 線幅測定機における測定の際にパターンマッチングにより撮影した画像内から正確に測定個所を認識するためのマークの形状及び参照パターンの登録方法を示す図である。 線幅測定機における測定の際にパターンマッチングにより撮影した画像内から正確に測定個所を認識するためのマークの形状及び参照パターンの登録方法を示す図である。 本発明におけるマスクレス露光方法の他の実施形態を示す図である。 ステージの傾きがない正常な状態で露光した場合の走査領域の配置を示す図である。 レーザ側長におけるプレーンミラーの歪みが生じた場合に発生するステージの傾きと、露光領域の傾きの関係を示す図である。 ステージが微少角度傾いた場合に生じる走査領域間のずれの傾向を示す図である。 本発明によるマスクレス露光方法で用いるステージの傾きや投影光学系のずれを検出するための露光パターンの例を示す図である。 本発明によるマスクレス露光方法で用いるステージの傾きや投影光学系のずれを検出するための露光パターンの他の例を示す図である。 本発明によるマスクレス露光方法で用いるステージの傾きや投影光学系のずれを検出するための露光パターンの他の例を示す図である。 本発明によるマスクレス露光方法で量産用の基板に用いるステージの傾きや投影光学系のずれを検出するための露光パターンを表示装置となるパターンの外側に配置した他の例を示す図である。 本発明によるマスクレス露光方法で量産用の基板に用いるステージの傾きや投影光学系のずれを検出するための露光パターンを表示装置の画素内回路パターンと兼ねた場合の例を示す図である。 本発明によるマスクレス露光方法で量産用の基板に用いるステージの傾きや投影光学系のずれを検出するための露光パターンを表示装置となるパターンの内側に配置した例を示す図である。 本発明によるマスクレス露光方法で量産用の基板に用いるステージの傾きや投影光学系のずれを検出するための露光パターンを表示装置となるパターンの内側に配置した他の例を示す図である。 本発明によるマスクレス露光方法で用いるステージの傾きや投影光学系のずれを検出するための露光パターンの例を示す図である。 本発明によるマスクレス露光方法で用いるステージの傾きや投影光学系のずれを検出するための作業手順の例を示すフロー図である。 本発明によるマスクレス露光方法で用いるステージの傾きや投影光学系のずれを検出するための作業手順の他の例を示すフロー図である。 本発明によるマスクレス露光方法により得られたステージの傾きや走査領域間のずれの情報に基づく誤差マップとステージ位置決め時に生じる誤差の予測方法を示す図である。
符号の説明
1…ステージ、2…基板、3…投影光学系、4…露光光、6…走査方向、7…ピッチ送り方向、8…図面情報、9…制御装置、10…ステージ制御部、20…走査領域、21…重複露光領域、22…走査領域間ずれ測定用マークのセット、23…走査領域間ずれ測定用マーク、24…仮想正方形、29…重心点、30…仮想正方形の辺の長さ、26…校正データ解析装置、31…x方向(ピッチ送り方向)のずれ、33…仮想正方形の辺の長さ、35…y方向(走査方向)のずれ、36…重心点間距離、45…重心点間距離、50…角R部、51面取り部、52…切り欠き部、55…表示装置の表示領域、56…画素部、57…座標測定用マーク、106…基準マーク、108…測定用マーク、110…校正用プレート、111…ラインセンサ、220…走査領域間ずれ測定用マーク(基準位置)、222…走査領域間ずれ測定用マーク(ずれた位置)、300…レーザ測長機、301…レーザ光、302…プレーンミラー、303…ヘッド間隔(設計値)、304…ヘッドずれ、310…露光基板、311…現像後の基板、312…測定点、313…測定グループ、314…各測定でのずれ点、315…最適計算装置、316…パラメータ設定、317…測定点の座標ずれ計算、318…パラメータに基づく測定点での走査領域のずれ計算、319…測定値に関する実測値と計算値に基づく評価関数計算、320…収束判定、321…パラメータ修正、322…パラメータ(ステージ傾きと投影光学系ずれ)、323…計算結果(ステージ傾きと投影光学系ずれ)、324…装置校正情報作成、325…装置校正情報(ステージ傾きと投影光学系ずれ)、330…露光パターン情報、331…ステージ制御情報、332…光学系制御情報、333…ステージ駆動信号、334…光学系制御信号、340…回転中心、342…ステージの傾き、343…認識用付加パターン、344…パターンマッチングによるサーチ用登録パターン、345…識別用のマーク、370…走査領域の傾き、372…ステージに傾きが無い状態でのマークの状態、373…回転中心近傍の測定グループで回転中心に近い位置におけるマークのずれ、374…回転中心近傍の測定グループで回転中心から遠い位置におけるマークのずれ、375…基板端近傍の測定グループで回転中心に近いx座標でのマークのずれ、376…基板端近傍の測定グループで角部に近い位置でのマークのずれ、380…誤差マップ、381…ずれ測定結果、382…ずれベクトル、383…測定点格子内分点、384…測定点外分点。

Claims (11)

  1. 投影光学系に対し感光性レジスト膜が形成された基板が相対的に移動し、
    その際に、前記投影光学系は、前記基板に対し、第1方向に走査し、該第1方向に交差する第2方向に走査領域がずらされた後、該第2方向に重なり部分を有するように第1方向に走査することによって、前記感光性レジスト膜上に回路パターンを描画するマスクレス露光方法であって、
    重なり部分を有して隣接する一対の走査領域であって、前記重なり部分の近傍に前記回路パターンと異なる複数のマークを露光し、
    前記マークは、少なくとも前記重なり部分の一方の側に2個および他方の側に2個で1セットをなすマークで構成され、
    これら複数のマークの距離のずれの計測によって、互いに隣接する走査領域の前記第1方向と第2方向のずれと前記第一方向に対する前記投影光学系の露光光の傾きを検出し、この検出結果から校正データを得、
    前記感光レジストの現像後に、前記1セットの各マークを同時に観察できる画像情報に基づき、
    前記第1方向に対してマークのエッジが45°傾くように対峙する2個のマークの重心点間距離を前記マークのエッジ間距離測定に基づいて測定し、
    この測定による重心点間距離と前記投影光学系に与えたマークの指令値における寸法情報の重心点間距離との差によって、隣接する各走査領域における前記第1方向および第2方向のずれの測定を行うことを特徴とするマスクレス露光方法。
  2. 複数の走査領域において、前記第1方向に沿った中心軸上にマークを前記投影光学系により描画し、
    前記感光レジストの現像後、同一投影光学系で描画した前記マークのうち2点における座標を計測し、その2点間の前記第1方向の距離と、測定した2点間の露光指令値における前記第1方向の距離の差から、隣接する走査領域あたりの前記第1方向のずれを演算し、
    座標測定で得た隣接する走査領域あたりの前記第1方向のずれから投影光学系の走査開始タイミングの校正データを作成し、
    隣接する走査領域間の第1方向のずれを複数の走査領域間で測定し、測定された前記第1方向のずれ測定値を平均化し、隣接する走査領域あたりの前記第1方向のずれを演算し、
    複数の走査領域間の測定から得た隣接する走査領域あたりの前記第1方向のずれと座標測定から得た隣接する走査領域あたりの前記第1方向のずれの差から投影光学系の前記第1方向に対する傾きの校正データを作成し、
    この前記各校正データによって、前記投影光学系の走査開始タイミングの修正および前記第1方向に対する投影光学系の傾きの調整を行うことを特徴とする請求項1に記載のマスクレス露光方法。
  3. 1セットをなす前記マークは、前記第1方向に対し傾きを有する辺をもつ方形マークからなり、
    前記重なり部分に対して一方の側の2個のマークの各重心位置と他方の側の2個のマークの各重心位置が、前記第1方向と平行な辺をもつ仮想の方形の各頂点に位置づけられるように、前記投影光学系に情報を与えて前記各マークを描画すること、
    前記重なり部分に対して一方の側に対して、2個のマーク以外に前記マーク間若しくはその近傍に1個以上のマークを描画すること、
    前記重なり部分に対して他方の側に対して、一方の側で追加したマークと初期の2個との相対的な位置関係と異なる位置に1つ以上のマークを描画する、または初期の2個以外に描画しないことを特徴とする請求項1に記載のマスクレス露光方法。
  4. 回転機構と第1方向及び第1方向と直角な第2方向に移動可能な機構を有するステージに主面に感光性レジストを塗布した基板を載せ、基板主面上方に固定しかつ第2方向に等間隔で複数配列した投影光学系によって、第1方向に走査しながら基板上の感光性レジストに所定パターンを露光するマスクレス露光方法であって、
    第1方向への走査によるパターンの露光が完了すると、第1方向に交差する第2方向へ走査領域をずらし、かつ第2方向に並ぶ一対の走査領域がお互いに重なる部分を形成するように露光し、
    前記一対の走査領域内であってかつこれらが重なりあう部分の両側には投影光学系による露光で回路パターンとは異なる少なくとも1つのマークを基板上の感光性レジストに露光して形成させ、対をなして配置させ、
    露光完了後の基板に対して現像処理を施し、
    対を成して形成されたマークを測定点とし、第1方向の座標が同一、かつ時系列で先行して露光した走査領域が同一に露光され、遅れて露光した走査領域も同一に露光された測定点の組を測定グループとして取り扱い、
    測定グループに属する各測定点において、測定点内のマーク間の位置関係から走査領域間の第1方向と第2方向の相対的なずれを計測し、
    測定グループにおいて、先行して露光した走査領域と遅れて露光した走査領域の露光時に生じたそれぞれのステージ回転機構の角度ずれをパラメータとして設定し、両者の値は全測定点で共通の値とし、
    各測定点におけるそれぞれの走査領域の角度ずれによる座標ずれを計算し、測定点における第1方向と第2方向の走査領域の相対的なずれ量を計算から求め、
    測定グループは1組または複数組設定し、
    各測定グループにおいて、仮定したそれぞれの走査領域露光時の角度ずれの値を変更し、上記の走査領域間のずれ計算結果と測定データとの差が測定点全体として減少するように探索して、走査領域露光時の角度ずれ算出し、
    上記の測定グループの測定点を露光する際に、上記で求めたステージの角度ずれを低減させるようにステージに角度補正を施すことを特徴としたマスクレス露光方法。
  5. 回転機構と第1方向及び第1方向と直角な第2方向に移動可能な機構を有するステージに主面に感光性レジストを塗布した基板を載せ、基板主面上方に固定しかつ第2方向に等間隔で複数配列した投影光学系によって、第1方向に走査しながら基板上の感光性レジストに所定パターンを露光するマスクレス露光方法であって、
    第1方向への走査によるパターンの露光が完了すると、第1方向に交差する第2方向へ走査領域をずらし、かつ第2方向に並ぶ一対の走査領域がお互いに重なる部分を形成するように露光し、
    前記一対の走査領域内であってかつこれらが重なりあう部分の両側には投影光学系による露光で回路パターンとは異なる少なくとも1つのマークを基板上の感光性レジストに露光して形成させ、対をなして配置させ、
    露光完了後の基板に対して現像処理を施し、
    対を成して形成されたマークを測定点とし、第1方向の座標が同一、かつ時系列で先行して露光した走査領域が同一に露光され、遅れて露光した走査領域が同一に露光され、さらに先行して露光した走査領域と遅れて露光した走査領域がそれぞれ隣接して位置した異なった投影光学系によって露光された測定点の組を測定グループとして取り扱い、
    測定グループに属する各測定点において、測定点内のマーク間の位置関係から走査領域間の第1方向と第2方向の相対的なずれを計測し、
    測定グループにおいて、先行して露光した走査領域と遅れて露光した走査領域の露光時に生じたそれぞれのステージ回転機構の角度ずれをパラメータとして設定し、両者の値は各測定グループ内の全測定点で共通の値とし、
    隣接して位置した投影光学系において所定の間隔からの第1方向と第2方向の相対的なずれ量をパラメータとして設定し、測定グループによらず第2方向の座標が同一な各測定点の間で共通な値とすること、各測定点におけるそれぞれの走査領域の角度ずれによる座標ずれを計算したものと、隣接して位置した投影光学系の所定の間隔からの相対的なずれ量を加算して、全測定点における第1方向と第2方向の走査領域の相対的なずれ量を計算から求め、
    測定グループは1組または複数組設定し、
    各測定グループにおいて、仮定したそれぞれの走査領域露光時の角度ずれの値と隣接して位置した投影光学系の所定の間隔からの相対的なずれ量の値を変更し、上記の走査領域間のずれ計算結果と測定データとの差が測定点全体として減少するように探索して、走査領域露光時の角度ずれ算出し、
    上記の測定グループの測定点を露光する際に、上記で求めたステージの角度ずれ及び投影光学系の配列のずれを低減させるように、ステージに角度補正、投影光学系の機械的な配列調整、及び第1方向の露光開始タイミングの修正を施すことを特徴としたマスクレス露光方法。
  6. 請求項5に示したマスクレス露光方法であって、
    前記の測定グループを複数設定する際に、少なくとも1つの測定グループをステージ回転中心近傍に設定することを特徴としたマスクレス露光方法。
  7. 請求項5に示したマスクレス露光方法であって、
    隣接して位置した投影光学系において所定の間隔からの第1方向と第2方向の相対的なずれ量をパラメータに設定する際に、ステージ回転中心近傍に設定した測定グループにおける測定点の第2方向へのずれの測定値を初期値とすることを特徴としたマスクレス露光方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載のマスクレス露光方法であって、
    前記の測定グループを複数設定する際に、少なくとも1つの測定グループを基板端近傍に設定することを特徴としたマスクレス露光方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載のマスクレス露光方法であって、
    基板端近傍に設定した測定グループにおける測定点の第1方向へのずれの測定値と測定点における角度ずれパラメータから計算した座標に基づく走査領域の第1方向へのずれとの差を隣接して位置した投影光学系における所定の間隔からの第1方向の相対的なずれ量のパラメータの初期値に設定することを特徴としたマスクレス露光方法。
  10. 請求項4〜9のいずれか1項に記載のマスクレス露光方法であって、
    請求項1により求めた各測定グループ内の測定点におけるステージ角度ずれ及びその計算過程で求めた測定点毎の第1方向及び第2方向のずれを測定点毎にマッピングし、
    測定点と測定点の間におけるステージ角度ずれ及び第1方向及び第2方向のずれを測定点のデータから補完または外挿して計算し、
    上記計算に基づき、設計値に対する走査時ずれが低減するような軌道を得られるようにステージを制御することを特徴としたマスクレス露光方法。
  11. 請求項4〜10のいずれか1項に記載の基板上に設けるマスクレス露光機モニタリング用露光パターンであって、
    一対の走査領域内であり、かつこれらが重なりあう部分の両側にあり、表示装置の回路パターンとは異なる少なくとも1つのマークを基板上の感光性レジストに露光して形成させて、対をなして配置させ、
    前記マークは同一の第1方向の座標でかつ第2方向に列をなしたものを複数有し、基板全面にわたり格子上に配置させ、
    第2方向に列をなしたマーク群において、基板乃至ステージ回転中心近傍及び、基板端部近傍にマーク群を配置することを特徴としたマスクレス露光機モニタリング用露光パターン。
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