JP5248690B2 - 濃縮液状毛髪洗浄剤組成物 - Google Patents

濃縮液状毛髪洗浄剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は濃縮液状毛髪洗浄剤組成物、特に、カチオン性ポリマーによる析出の生じない濃縮液状毛髪洗浄剤組成物とその製造方法に関する。
イオン性界面活性剤を利用している毛髪洗浄剤組成物には、液状の他に、固形石鹸やシンデットバーのような固形状、もしくは洗顔フォームのようなクリーム状の組成物が存在する。固形状またはクリーム状の毛髪洗浄剤組成物は、親水基部分がカルボン酸となっているアニオン性界面活性剤を主成分としていたが、毛髪や皮膚に適用した際の使用感、または硬水での泡立ち・洗浄力が良くなかった。また、親水基部分がカルボン酸ではないアニオン性界面活性剤を主成分とする固形状またはクリーム状の毛髪洗浄剤組成物も知られていたが、使用感や使い易さが良くなかった。そのため、使い易さの点からも、毛髪洗浄剤組成物の剤形は、液状とするものが多い。そして、このような液状毛髪洗浄剤組成物は、一般的にイオン性界面活性剤を10〜20%配合しつつ、水を60〜80%含んだ組成であった。
一方で、近年、毛髪洗浄剤組成物の生産及び物流量は、化粧品分野において圧倒的な割合を占めており、多量(60〜80%)の含水によるその重量や嵩高さにより、物流にかかるエネルギーが高すぎることが問題となっている。このような課題への取り組みとしては、例えば、運輸技術・手段の向上(ロジスティックの効率化、モーダルシフト、商品梱包技術の改良等)や、容器の軽量化(容器重量の削減、レフィル商品の販売等)などの努力が既に行われている。
このようなエネルギー削減のための別手段としては、液状の毛髪洗浄剤組成物に含まれる水分を低減し、濃縮タイプとすることが考えられる。しかしながら、従来の液状の毛髪洗浄剤組成物を単に濃縮した場合、洗浄剤組成物に汎用される成分の一つであるカチオン性ポリマーが析出してしまうという問題があった。
カチオン性ポリマーは、増粘性や安定性の他、コンディショニング効果を付与する目的から、シャンプー等の毛髪洗浄剤組成物を含む多くのヘアケア製品に配合されている。シャンプーなどのアニオン性界面活性剤を主成分とする洗浄剤組成物の場合、洗浄剤組成物を髪に適用し、洗い流す際にカチオン性ポリマーがアニオン性界面活性剤と複合体を形成し、これが毛髪表面に析出して薄い皮膜となる。この皮膜は、通常、洗浄剤組成物を洗い流して乾燥させた後も硬化した状態で毛髪に保持され、しなやかさや滑らかさといったコンディショニング効果をもたらすことが知られている。
このようなカチオン性ポリマーの溶解度は、アニオン性界面活性剤の濃度が低い領域と高い領域において低下し、これらの領域では、上記のようにカチオン性ポリマーとアニオン性界面活性剤の複合体が析出することが分かっている。一方、アニオン性界面活性剤濃度が前記両領域の中間にある場合は、カチオン性ポリマーは高溶解度を維持し、複合体の析出は見られない。したがって、液状毛髪洗浄剤組成物では、通常、複合体の析出が起こらないよう、アニオン性界面活性剤が前記中間の濃度領域となるようにされ、これがすすぎにより低い濃度領域にシフトして複合体が析出するように調整されているのである。
ここで、上記のような一般的なカチオン性ポリマーを含有する通常の液状毛髪洗浄剤組成物を濃縮すると、当然のことながらアニオン性界面活性剤の濃度は著しく増加する。すなわち、濃縮によりアニオン性界面活性剤は上記した高い濃度領域に入り、製品状態ではカチオン性ポリマーとの複合体が析出し、沈殿物が生じてしまうことになる。
従来使用されるカチオン性ポリマーには、天然多糖類からの半合成品であるカチオン化セルロース、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化グアガム、カチオン化デンプンなどや、合成品であるジアリル四級アンモニウム塩のホモポリマー、ジアリル四級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合体、四級化ポリビニルピロリドン誘導体、ポリグリコールポリアミン縮合物、ビニルイミダゾリウムトリクロライド・ビニルピロリドン共重合体、ヒドロキシエチルセルロース・ジメチルジアリルアンモニウムクロライド共重合体、ビニルピロリドン・四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン・アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン・アルキルアミノアクリレート・ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン・メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド・アクリレート・アルキルアミノアルキルアクリルアミド・ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アジピン酸・ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合体など多くの種類が知られているが、いずれも上記析出の問題のため濃縮タイプの液状毛髪洗浄剤には不適合であった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、カチオン化ポリマーによる析出物の生じない濃縮液状毛髪洗浄剤組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討をした結果、特定構造を有するカチオン性ポリマーを用いることにより、カチオン性ポリマーとアニオン性界面活性剤の複合体が析出することなく、濃縮された液状毛髪洗浄剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物は、(A)0.1〜5質量%の下記一般式(1)で表される構造を有するカチオン性ポリマー、(B)40〜60質量%のアニオン性界面活性剤、(D)45質量%以下の水、を含むことを特徴とする。
(上記式(1)中、Rは1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基、ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは上記構造を電気的に中性とする数の1価の陰イオンを示す。)
また、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の別の形態は、(A)0.1〜5質量%の上記一般式(1)で表される構造を有するカチオン性ポリマー、(B)アニオン性界面活性剤、(C)両性界面活性剤、(D)45質量%以下の水、を含み、(B)及び(C)の合計量が40〜60質量%であることを特徴とする。
また、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物において、(A)カチオン性ポリマーが、塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム重合体;アクリルアミド・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド共重合体;ポリクオタニウム−74(アクリル酸・塩化メタクリルアミドプロピルジメチルアンモニウム・ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム共重合体)から選択されるいずれかであることが好適である。
また、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物において、さらに、(E)5〜25質量%の1価又は2価のアルコール、(F)5〜20質量%のIOB0.8〜1.1で分子量が500以下のノニオン性界面活性剤、を含み、配合比(E):(F)が3.5:1〜1:2.5であり、且つ、前記組成物を(B)及び(C)の濃度が15質量%となるまで希釈した際の粘度が30℃において300mPa・s以上であることが好適である。
また、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物において、(F)ノニオン性界面活性剤が、平均炭素数10〜14の長鎖脂肪酸N−メチルエタノールアミド及び/又は平均炭素数10〜14の長鎖脂肪酸ジエチレングリコールであることが好適である。
また、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物において、(B)アニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩型界面活性剤を含むものであることが好適である。
また、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物において、さらに、有機性または無機性の塩を含むことが好適である。
また、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の使用方法は、水と混合することを特徴とする。
また、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の製造方法は、(B)アニオン性界面活性剤の水溶液及び(A)カチオン性ポリマーを混合し、その後(C)両性界面活性剤の水溶液を混合する工程を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る液状毛髪洗浄剤組成物の製造方法は、前記濃縮液状毛髪洗浄剤組成物と、水とを混合することを特徴とする。
本発明は、カチオン性ポリマーを配合した濃縮液状毛髪洗浄剤組成物を、沈殿物を生じることなく製造することを可能とする。これにより、従来不可能であったカチオン性ポリマーによる良好なコンディショニング効果等を十分に有した濃縮タイプの液状毛髪洗浄剤組成物を得ることができる。品質の良い濃縮タイプの製品の提供により、製造時及び輸送時のエネルギー低減、及び容器・外装の使用・廃棄に要するエネルギーの低減が可能となることから、本発明による地球環境の向上に対する寄与が期待できる。
洗浄成分の希釈倍率による粘度変化を示すグラフである。
本願において、「濃縮」液状洗浄剤は、通常の液状洗浄剤よりも(D)水分の量が少なく、洗浄成分である(B)アニオン性界面活性剤、あるいは(B)アニオン性界面活性剤及び(C)両性界面活性剤が相対的に高濃度化されたもの、すなわち、通常の液状洗浄剤の濃縮物を表している。
本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物は、前記濃縮液状洗浄剤をベースにし、そこに(A)特定構造を含むカチオン性ポリマーを配合した組成物である。
まず、本発明の前記必須成分について各々説明する。
(A)カチオン性ポリマー
本発明に配合されるカチオン化ポリマーは、下記一般式(1)で表される構造を有する。
上記式(1)において、Rは1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基、ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を示す。また、Xは上記構造を電気的に中性とする数の1価の陰イオンを示す。
上記において、1級アミノ基は−NH、2級アミノ基は−NHR、3級アミノ基は−NHR、4級アンモニウム基は−Nを表し、R〜Rはそれぞれ炭素数1〜3のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基のいずれかである。
したがって、式(1)のRとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム基(−CHCH(OH)CH(CH)、ヒドロキシプロピルジメチルアミノ基(−CHCH(OH)CHN(CH)、ヒドロキシプロピルモノメチルアミノ基(−CHCH(OH)CHNHCH)、ヒドロキシプロピルアミノ基(−CHCH(OH)CHNH)、ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウム基(−CHCH(OH)CH(CHCH)、ヒドロキシプロピルジエチルアミノ基(−CHCH(OH)CHN(CHCH)、ヒドロキシプロピルモノエチルアミノ基(−CHCH(OH)CHNHCHCH)、ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウム基(−CHCH(OH)CH(CHCHCH)、ヒドロキシプロピルジプロピルアミノ基(−CHCH(OH)CHN(CHCHCH)、ヒドロキシプロピルモノプロピルアミノ基(−CHCH(OH)CHNHCHCHCH)、トリメチルプロピルアンモニウム基(−CHCHCH(CH)、ジメチルプロピルアミノ基(−CHCHCHN(CH)、メチルプロピルアミノ基(−CHCHCHNHCH)、プロピルアミノ基(−CHCHCHNH)、ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム基(−CH(OH)CH(CH)、ヒドロキシエチルジメチルアミノ基(−CH(OH)CHN(CH)、ヒドロキシエチルモノメチルアミノ基(−CH(OH)CHNHCH)、ヒドロキシエチルアミノ基(−CH(OH)CHNH)、ヒドロキシエチルトリエチルアンモニウム基(−CH(OH)CH(CHCH)、ヒドロキシエチルジエチルアミノ基(−CH(OH)CHN(CHCH)、ヒドロキシエチルモノエチルアミノ基(−CH(OH)CHNHCHCH)、ヒドロキシエチルトリプロピルアミノ基(−CH(OH)CH(CHCHCH)、ヒドロキシエチルジプロピルアミノ基(−CH(OH)CHN(CHCHCH)、ヒドロキシエチルモノプロピルアミノ基(−CH(OH)CHNHCHCHCH)、トリメチルエチルアンモニウム基(−CHCH(CH)、ジメチルエチルアミノ基(−CHCHN(CH)、モノメチルエチルアミノ基(−CHCHNHCH)、エチルアミノ基(−CHCHNH)、ヒドロキシメチルトリメチルアンモニウム基(−CH(OH)N(CH)、ヒドロキシメチルジメチルアミノ基(−CH(OH)N(CH)、ヒドロキシメチルモノメチルアミノ基(−CH(OH)NHCH)、ヒドロキシメチルアミノ基(−CH(OH)NH)、ヒドロキシメチルトリエチルアンモニウム基(−CH(OH)N(CHCH)、ヒドロキシメチルジエチルアミノ基(−CH(OH)N(CHCH)、ヒドロキシメチルモノエチルアミノ基(−CH(OH)NHCHCH)、ヒドロキシメチルトリプロピルアンモニウム基(−CH(OH)N(CHCHCH)、ヒドロキシメチルジプロピルアミノ基(−CH(OH)N(CHCHCH)、ヒドロキシメチルモノプロピルアミノ基(−CH(OH)NHCHCHCH)、トリメチルメチルアンモニウム基(−CH(CH)、ジメチルメチルアミノ基(−CHN(CH)、モノメチルメチルアミノ基(−CHCHNHCH)、メチルアミノ基(−CHNH)が挙げられる。
本発明においては、Rが、特にメチル基、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム基であることが好ましい。
に適する1価の陰イオンとしては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メチル硫酸、エチル硫酸等のイオンが挙げられる。なお、前記陰イオンの数は、式(1)中の陽イオンの数に応じ、電気的に中性となるように設定される。
上記式(1)は、例えば、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(MAPTAC)、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム(AAPTAC)などの構成モノマーとして、単独重合させる、あるいは一般的なビニル系ないしアクリル系モノマーなどと共重合させることによって、ポリマーの側鎖として導入することができる。共重合体の場合、式(1)で表される構造を有する構成モノマーは、モル比で1%以上、好ましくは10%以上含まれていればよい。
上記式(1)に示す構造を有するカチオン性ポリマーとしては、例えば、塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム重合体;アクリルアミド・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド共重合体;ポリクオタニウム−74(アクリル酸・塩化メタクリルアミドプロピルジメチルアンモニウム・ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム共重合体)が挙げられ、これらの1種又は2種以上を好適に用いることができる。
前記化合物の市販品としては、例えば、マーコート2001及びマーコート2003(ナルコジャパン株式会社製)、ダイヤスリークC−822(三菱化学株式会社製)、ポリクオタニウム−74(ローディア株式会社製)等が挙げられる。
(B)アニオン性界面活性剤
本発明に配合されるアニオン性界面活性剤は、通常化粧品や医薬品等に使用されるものを用いることができる。本発明に適したアニオン性界面活性剤としては、例えば、下記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が挙げられる。
上記一般式(I)において、Rは直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を示し、その炭素数は好ましくは10〜16、より好ましくは12〜14である。また、nは1〜3の整数を示す。Xとしては、水素原子の他、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、低級アルカノールアミンカチオン、低級アルキルアミンカチオン、塩基性アミノ酸カチオンが挙げられる。
上記のようなポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、例えば、POE(1〜3)アルキルエーテル硫酸ナトリウム、POE(1〜3)アルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POE(1〜3)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POE(1〜3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
また、本発明に適した別のアニオン性界面活性剤としては、下記一般式(II)で表されるアルキル硫酸塩が挙げられる。
上記一般式(II)において、Rは直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を示し、その炭素数は好ましくは10〜16、より好ましくは12〜14である。Xとしては、水素原子の他、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、低級アルカノールアミンカチオン、低級アルキルアミンカチオン、塩基性アミノ酸カチオンが挙げられる。
上記のようなアルキル硫酸塩としては、例えば、ラウリル硫酸アンモニウム、ミリスチル硫酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸トリエタノールアミン等が挙げられる。
さらに、本発明に適した別のアニオン性界面活性剤としては、下記一般式(III)で表されるN−アシルタウリン塩が挙げられる。
上記一般式(III)において、Rは直鎖又は分岐状のアルキル基を示し、その炭素数は好ましくは10〜16、より好ましくは12〜14である。X1は、水素原子またはメチル基を示す。また、Xとしては、水素原子の他、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、低級アルカノールアミンカチオン、低級アルキルアミンカチオン、塩基性アミノ酸カチオンが挙げられる。
上記のようなN−アシルタウリン塩としては、例えば、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム、N−ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等が挙げられる。
さらに、本発明に適した別のアニオン性界面活性剤としては、下記一般式(IV)及び(V)で表されるN−アシルアミノ酸塩が挙げられる。
上記一般式(IV)及び(V)において、Rは直鎖又は分岐状のアルキル基を示し、その炭素数は好ましくは10〜16、より好ましくは12〜14である。Xとしては、水素原子の他、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、低級アルカノールアミンカチオン、低級アルキルアミンカチオン、塩基性アミノ酸カチオンが挙げられる。
上記のようなN−アシルアミノ酸塩としては、例えば、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンカリウム等が挙げられる。
さらに、本発明に適した別のアニオン性界面活性剤としては、下記一般式(VI)で表されるヒドロキシエーテルカルボン酸塩が挙げられる。
上記一般式(VI)において、Rは直鎖又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示し、その炭素数は好ましくは4〜34、より好ましくは8〜25である。アルキル基又はアルケニル基の炭素数が4未満または34を超える場合、十分な起泡性、使用感が得られないことがある。
1、X2の少なくとも一方は −CH2COOM、または −CH2CH2COOMであり、他方は水素原子であってもよい。Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、低級アルカノールアミンカチオン、低級アルキルアミンカチオン、または塩基性アミノ酸カチオンである。
上記のようなヒドロキシエーテルカルボン酸塩としては、例えば、ドデカン−1,2−ジオール−1,2−ジ酢酸エーテルナトリウム(ジ体、1−モノ体、2−モノ体)等が挙げられる。
さらに、本発明に適した別のアニオン性界面活性剤としては、下記一般式(VII)で表されるエーテルカルボン酸塩が挙げられる。
上記一般式(VII)において、Rは直鎖又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示し、その炭素数は好ましくは4〜34、より好ましくは8〜25である。また、nは0または1以上の整数である。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはアルカノールアミン等の塩形成性陽イオンを示す。
上記のようなエーテルカルボン酸塩としては、例えば、POE(4.5)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、POE(10)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、POE(3)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム等が挙げられる。
さらに、本発明に適した別のアニオン性界面活性剤としては、下記一般式(VIII)で表される長鎖アシルイセチオン酸塩が挙げられる。
上記一般式(VIII)において、Rは直鎖又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を示し、その炭素数は好ましくは4〜34、より好ましくは8〜25である。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはアルカノールアミン等の塩形成性陽イオンを示す。上記のような長鎖アシルイセチオン酸塩としては、例えば、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、パーム油脂肪酸イセチオン酸トリエタノールアミン、ココイルイセチオン酸マグネシウム、ラウロイルイセチオン酸マグネシウム等が挙げられる。
上記アニオン性界面活性剤のうち、本発明においては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩またはポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩が好適であり、より好適にはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、特に好適にはPOE(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムである。前記物質としては、例えば、Texapon N70(コグニス社製)やシノリンSPE−1250(新日本理化社製)等の市販品を利用することができる。
なお、長鎖アシルイセチオン酸塩の市販品としては、ココイルイセチオン酸ナトリウムとしてJORDAPON CI Pwd.(BASF社製)等が挙げられる。また、ヒドロキシエーテルカルボン酸塩の市販品としては、ドデカン−1,2−ジオール−1,2−ジ酢酸エーテルナトリウムとしてレボンHSA−3(P)(三洋化成社製)等が挙げられる。また、N−アシルタウリン塩の市販品としては、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウムとしてLMT(日光ケミカルズ株式会社製)等が挙げられる。
本発明にかかる濃縮洗浄剤組成物においては、洗浄剤として(B)アニオン性界面活性剤を単独で用いることができる。また、(B)アニオン性界面活性剤を後述の(C)両性界面活性剤と組み合わせて配合し、さらに洗浄性を付与してもよい。
(B)アニオン性界面活性剤を単独で用いる場合は、その配合量を組成物に対し純分で40〜60質量%とする。
また、(C)両性界面活性剤と組み合わせる場合、(B)アニオン性界面活性剤は、組成物に対し純分で20〜40%、好ましくは25〜30質量%、より好ましくは26〜28質量%配合することができる。この場合、(B)成分の配合量が組成物に対して純分で20質量%に満たない、もしくは40質量%を超えた場合、希釈前の組成物の粘度が高いものとなり調製が困難になる、希釈中に組成物の粘度が著しく増大し希釈が困難になる、もしくは、希釈後の組成物の粘度が著しく低くなり取り扱い難くなることがある。
なお、前述のような市販のアニオン性界面活性剤原料は、25〜40%、または65〜75%濃度の流動性のある水溶液、または水を含まず85〜100%濃度の固形状として市場へ供給されており、通常、濃縮されていない液状洗浄剤組成物の製造においては、25〜40%濃度の水溶液となった原料が使用されている。本発明においては、濃縮された組成物を得るという観点から、アニオン性界面活性剤がより高濃度、好適には50%以上の原料を用いることが好ましい。また、アニオン性界面活性剤として乾燥・粉末化された原料ではなく、液状に溶解された原料の方が、生産しやすさの面からより好ましい。前記原料中の活性剤濃度純分が高濃度であるほど、アニオン性界面活性剤を濃厚に含む濃縮洗浄剤組成物を効率よく得ることができる。
(C)両性界面活性剤
本発明に配合される両性界面活性剤に関しても、通常化粧品や医薬品等に使用されるものを用いることができる。本発明に適した両性界面活性剤としては、例えば、下記一般式(IX)及び(X)で表される酢酸ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。
上記一般式(IX)及び(X)において、Rは直線又は分岐状のアルキル基を示し、その炭素数は好ましくは10〜16、より好ましくは12〜14である。
上記のような酢酸ベタイン型両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム核油アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
さらに、本発明に適した別の両性界面活性剤としては、下記一般式(XI)で表されるイミダゾリウム型界面活性剤が挙げられる。
上記一般式(XI)において、Rは直線又は分岐状のアルキル基を示し、その炭素数は好ましくは10〜16、より好ましくは12〜14である。
上記のようなイミダゾリウム型界面活性剤としては、例えば、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、2−ウンデシル−N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム等が挙げられる。
さらに、本発明に適した別の両性界面活性剤としては、下記一般式(XII)で表される第三級アミンオキシドが挙げられる。
上記一般式(XII)において、Rは炭素数8〜22の直鎖又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基、R及びRはそれぞれメチル基又はエチル基を示す。
上記のような第三級アミンオキシドとしては、例えばヤシ油脂肪酸ジメチルアミンオキシド、ラウリン酸ジメチルアミンオキシド、テトラデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジメチルアミンオキシドなどが挙げられる。
上記両性活性剤のうち、本発明において特に好適な両性界面活性剤は、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム核油アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウムである。前記物質として、例えば、アノンBL−SF(日油社製)、レボン2000−SF(三洋化成社製)、Genagen Cab 818J(クラリアントジャパン社製)、TEGO Betain C60(Degussa社製)、Dehyton PK45(コグニス社製)、ニッサンアノンBDC−SF(日本油脂製)、オバゾリン662N(東邦化学社製)等の市販品を利用することができる。
本発明における(C)両性界面活性剤の配合量は、(B)アニオン性界面活性剤を単独で洗浄剤として用いる場合は0質量%であり、(B)及び(C)成分を併用する場合は、組成物に対し純分で10〜40質量%、好ましくは10〜25質量%、より好ましくは15〜22質量%である。この場合、(C)成分の配合量が組成物に対して10質量%に満たないと、希釈後の溶液の粘度が著しく低くなることがある。また、40質量%を超えると、希釈前の組成物の粘度が高いものとなり調製が困難になる、もしくは、希釈中に組成物の粘度が著しく増大し希釈が困難になることがある。
なお、前述のような市販の両性界面活性剤原料は、通常、25〜40%水溶液として市場へ供給されている。本発明においては、濃縮された組成物を得るという観点から、両性界面活性剤がより高濃度、好適には35%以上の原料を用いることが好ましい。前記原料中の活性剤濃度純分が高濃度であるほど、両性界面活性剤を濃厚に含む濃縮洗浄剤組成物を効率よく得ることができる。
また、本発明において、洗浄成分である上記(B)成分と(C)成分の合計配合量は、組成物に対して純分で40〜60質量%である。これら界面活性剤の合計の配合量が純分で40質量%に満たないと、濃厚組成物としてのメリットが希薄化して、魅力に欠ける。一方、60質量%を超すと、水で希釈しやすい組成物が得られない。
(D)水
本発明にかかる濃縮洗浄剤組成物は、45質量%以下の水を含む。本発明において、水は単独の成分として適宜添加することも可能であるが、通常は、界面活性剤原料の溶媒として含まれる水としての配合で足る。一般的に、アニオン性界面活性剤や両性界面活性剤等は、25〜40%程度の高濃度水溶液として市販されている。したがって、これらの界面活性剤を前記水溶液の状態で用いることで、本発明における水の配合を兼ねることができる。
45質量%を超える水の存在は、製品の製造や運搬にかかるエネルギー削減観点から好ましくない。特に、本発明における水の含有量は、好ましくは組成物に対し10〜30質量%、より好ましくは20〜30質量%である。
なお、本発明のような濃縮洗浄剤組成物では、製造工程において濃縮された界面活性剤成分(洗浄剤)がゲル化し、成分混合が困難になることがある。そのため、一般的には、添加物として塩などのゲル化抑制剤などを用い、通常の液状毛髪洗浄剤組成物と同程度の取り扱い易い粘度となるよう濃縮物を調整する。しかし、このようにして得られた濃縮組成物は、水による希釈に伴ってさらに粘度が低下するため、使用時に垂れ落ち等の問題を伴うことが多い。
もちろん、単に洗浄剤であるアニオン性及び両性界面活性剤をそれぞれ多量に配合する、あるいは乾燥により洗浄剤の水分量を減らすなどの手法によって、濃縮物を得ることも不可能ではない。しかし、そのようにして得られた組成物を水で希釈した場合、希釈過程に粘度が著しく上昇する領域が現れることがある。例えば、図1の試験例1には、洗浄成分として一般的なPOEラウリルエーテルスルホン酸ナトリウム(以下LES)の70%水溶液(Texapon N70、コグニス社製)を様々な倍率で希釈した場合の組成物粘度(30℃)の変化が示されている。
図1によれば、前記LES70%水溶液は、希釈開始から粘度が急激に上昇し、希釈倍率が1.5倍の時にピーク(約100万mPa・s)を迎える。さらに、希釈倍率が2倍を超えると粘度は急激に下降し、希釈倍率2.5倍では約100mPa・sまで落ち込む。つまり、洗浄成分としてアニオン性界面活性剤が通常の3倍濃度で配合された濃縮液状洗浄剤は、薄めようとすると、まず混合困難な程に硬くなり、続いて急激に緩くなるという不安定な挙動を示す。
また、図1の試験例2は、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液、アルキル(8〜16)グルコシドを含み、アニオン性界面活性剤の濃度が約45質量%。界面活性剤の総量が約64質量%である洗浄剤の混合基剤(Plantapon611C、コグニス社製)の希釈による粘度変化を示している。試験例2の組成物も試験例1と同様、希釈倍率に伴って粘度が急上昇・下降し、希釈して使用する濃縮物としては極めて取り扱い難いものとなる。
このような洗浄成分の希釈による粘度変化は、活性剤の会合構造の変化によるものと考えられる。
一般に、界面活性剤は溶媒(水)中での臨界ミセル濃度(以下cmc)を超えると紐状ミセルを形成し、さらに濃度を上げていくと、ヘキサゴナル液晶を経てラメラ液晶へと会合体構造が変化することが知られている。したがって、高濃度の界面活性剤を単に水で希釈する場合、その会合体構造はラメラ液晶→ヘキサゴナル液晶→紐状ミセルと変化することになる。この内、ラメラ液晶及びヘキサゴナル液晶は粘度の高いゲル状構造物であり、特にヘキサゴナル液晶は非常に硬いゲルである。つまり、図1の試験例1、2によって示される高粘度領域は、界面活性剤の会合体構造がラメラ液晶またはヘキサゴナル液晶となる領域であると考えられる。
一方、洗浄成分の溶媒として溶解度の高いアルコールを添加すると、cmcが上昇し、界面活性剤は高濃度の状態でも紐状ミセルの構造を維持するようになる。図1の試験例3は、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウムを純分で32質量%、両性界面活性剤を純分で8質量%含む洗浄剤の混合基剤に、ジプロピレングリコールを8質量%配合した系における粘度変化である。試験例3が示すように、界面活性剤は紐状ミセルを維持しているため、ラメラ液晶及びヘキサゴナル液晶への変化に起因する粘度上昇は認められない。しかしながら、希釈倍率が上がるとすぐに減粘してしまい、洗浄に適した粘度(約300mPa・s)を維持することはできない。そのため、洗浄剤組成物として使用するには、使用しにくいものとなってしまう。このような減粘は、アルコールがミセルにおける親水基のパッキング状態を弱め、流動性を高めたために生じると考えられる。
そこで、本発明においては、さらにコサーファクタントとしてノニオン性界面活性剤を配合することが好ましい。コサーファクタントは、アルコールが親水基のパッキングを弱めるのに対し、徐々に会合体に入り込み、疎水性相互作用を強める効果を発揮する。したがって、図1の試験例3にノニオン性界面活性剤であるヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド(アミノーンC−11S、花王社製)を配合した試験例4が示すように、紐状ミセルは水による希釈によっても流動性が上がることなく、適度な粘度を維持し続ける。
よって、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物には、希釈前後において取り扱い易い粘度を維持する観点から、(E)1価又は2価のアルコールと、(F)IOB0.8〜1.1で分子量が500以下のノニオン性界面活性剤を配合することが好適である。
以下、各成分について説明する。
(E)1価又は2価のアルコール
本発明に使用する1価又は2価のアルコールは特に限定されないが、濃縮洗浄剤組成物としての保存安定性や、希釈時の取り扱い易さを考慮すれば、該組成物の保存・使用が想定される50℃未満において液状を呈するものが好ましい。
このようなものしては、例えば、一価アルコールとしてエタノール、イソステアリルアルコール、ホホバアルコール、二価アルコールとしてジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、イソプレングリコール、ヘキシレングリコール、1,2−オクタンジオール等が挙げられる。中でも特に好ましくは、エタノール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコールである。
本発明における(E)1価又は2価のアルコールの配合量は、組成物に対し5〜25質量%、より好ましくは10〜20質量%である。(E)成分の配合量が組成物に対して5質量%に満たないと、希釈前の組成物の粘度が高いものとなり調製が困難になる、もしくは、希釈中に組成物の粘度が著しく増大し希釈が困難になることがある。また、配合量が25質量%を超えると、希釈後の溶液の粘度が著しく低くなり取り扱い難くなることがある。
(F)IOB0.8〜1.1で分子量が500以下のノニオン性界面活性剤
本発明にかかる濃縮洗浄剤組成物に使用されるノニオン性界面活性剤は、有機概念図におけるIOBが0.8〜1.1で分子量が500以下となる化合物である。
このようなノニオン性界面活性剤としては、例えば、長鎖脂肪酸ジエチレングリコール、長鎖脂肪酸プロピレングリコール、長鎖脂肪酸ジエタノールアミド、長鎖脂肪酸脂肪酸N−メチルエタノールアミド、長鎖脂肪酸(POE)2モノエタノールアミド等のうち、前記IOB範囲と前記分子量範囲を満たすものが挙げられる。IOBが0.8を下回る、またはIOBが1.1を上回ると、希釈中に著しい粘度上昇を生じる、希釈後の粘度が著しく小さくなる、または希釈後の溶液組成物が1相ではなくなる。また、分子量が500を超えると希釈後の組成物の粘性の粘度が著しく低くなる。本発明において特に好ましくは、平均炭素数10〜14の脂肪酸ジエチレングリコール、平均炭素数10〜14の脂肪酸N−メチルエタノールアミドである。
また、市販のノニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリン酸ジエチレングリコールとして、ゲナポールDEL(クラリアントジャパン社製)を、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドとして、アミノーンC−11S(花王社製)を好適に使用することができる。
本発明における(F)ノニオン性界面活性剤の配合量は、組成物に対し5〜20質量%、より好ましくは10〜15質量%である。(F)成分の配合量が組成物に対して5質量%に満たないと、希釈後の溶液の粘度が著しく低くなることがある。また、配合量が20質量%を超えると、希釈前の組成物の粘度が高いものとなり調製が困難になる、もしくは、希釈中に組成物の粘度が著しく増大し希釈が困難になることがある。
また、本発明において、上記(E)成分と(F)成分の合計配合量は、(B)成分及び(C)成分を純分で40質量%以上含む組成物に対し、好ましくは20〜30質量%、より好ましくは22〜24質量%であり、特に(E)と(F)の配合比は、質量比で(E):(F)=3.5:1〜1:2.5、好ましくは2:1〜1:1.5である。前記合計配合量が20質量%に満たない、すなわち(B)成分及び(C)成分の割合が大きすぎると、濃縮洗浄剤組成物が水で希釈され難いことがある。また、前記合計配合量が30質量%を超える、すなわち(B)成分及び(C)成分の割合が小すぎると、濃縮洗浄剤組成物の水への希釈は容易であるものの、希釈後の溶液の粘性が低くなりすぎることがある。
本発明に係る濃縮洗剤組成物は公知の方法により製造することができ、例えば、(B)アニオン性界面活性剤の水溶液に(A)カチオン性ポリマーを加えて混合した後、必要に応じて(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて混合することにより得られる。
また、溶媒及びコサーファクタントとして(E)及び(F)成分を配合する場合は、例えば、(B)アニオン性界面活性剤の水溶液及び(A)カチオン性ポリマーの混合液に、(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を加えて混合した後、必要に応じて(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて混合することにより、組成物から水を低減させた際に生じる高粘度領域に直面することなく容易に濃縮洗浄剤組成物を製造することができる。
なお、上記製法において、(B)成分の水溶液に(E)及び(F)成分を加えて混合し、(A)成分を加えて混合してもよい。
具体的には、例えば、室温において(B)アニオン性界面活性剤の水溶液と(A)カチオン性ポリマー水溶液を混合した後、必要に応じて(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤の水溶液を加えて均一になるまで混合する。この際、粘度が増大し、混合による泡を巻き込みやすい状態となった場合は加熱してもよい。その後、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて撹拌することにより本発明の組成物を得ることができる。
従来の含水量の多い液状毛髪洗浄剤組成物を製造する際は、構成成分を混合する順序が組成物の製造に大きな影響を与えることはない。しかしながら、(A)〜(F)成分を含む濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の製造においては、添加順が上記と異なると著しく粘度が上昇し、組成物の製造が困難になることがある。
このような構成成分及び製造方法によって成る本発明の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物は、水と混合することにより、通常の液状毛髪洗浄剤組成物となる。したがって、本発明は例えば、使用時に適量を水等と混合し、希釈することによって、従来のヘアシャンプーと同様に使用できる、ヘアシャンプー前駆組成物として用い得る。本発明の具体的な希釈倍率は上記必須成分の配合量及びそれらの配合比により適宜調節することが可能であるが、通常、上記(B)成分及び(C)成分の合計濃度が純分で15質量%となるまで希釈することで、従来の液状ヘアシャンプーと同程度の洗浄効果を得ることができる。したがって、例えば、(B)+(C)の配合量が組成物に対して純分で40質量%である場合は、適当な希釈倍率は約2.6となる。
なお、本願では、(B)成分及び(C)成分の合計濃度が純分で15質量%となるまで水で希釈する間における、組成物の粘度変化の幅、および、同希釈後の組成物の粘度について評価を行ったが、これは15質量%を標準的な希釈倍率として用いたに過ぎず、本発明の濃縮洗浄剤組成物の希釈倍率を限定するものではない。
また、希釈する水の温度は、高温になるほど希釈速度が速まるが、室温(20〜30℃)の水でも十分に希釈することができる。また、希釈する水の硬度は、希釈速度にほとんど影響を与えず、希釈方法によっては硬度が高くても十分に希釈することができる。
また、本発明にかかる濃縮液状毛髪洗浄剤組成物は、使用する毎に必要量を掌上で希釈して用いても、使用前に予め適当な大きさの容器にまとめて希釈し、使用してもよい。
また、(E)及び(F)成分を配合した場合、本発明の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物には、含水量に依存する高粘度領域が存在しないため、希釈前−希釈中−希釈後に亘って扱い易い粘度が維持される。
一般に、液状の組成物は、30℃におけるB型粘度計による粘度が20000mPa・s以下であると容易に混合することができ、50000mPa・sを超えると混合が困難になると考えられる。したがって、上記した本発明の組成物(原液)の液粘度、及び、該組成物を前記(B)成分及び(C)成分の合計濃度が純分で15質量%となるまで水で希釈する間の液粘度は、30℃、常圧下において50000mPa・s以下、好ましくは20000mPa・s以下である。
さらに、本発明の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の希釈後の液粘度は30℃、常圧下において300mPa・s以上とする。希釈後、すなわち使用時の組成物の粘度が300mPa・sに満たないと、粘度が低すぎて扱い難く、組成物を髪全体に塗布することが難しくなる。特に、希釈後の液粘度は、洗浄剤としての使用時の扱い易さを考慮し、300〜20000mPa・s(30℃)となるように調整することが好ましい。使用時の粘度が20000mPa・sを超えてしまうと、粘度が高すぎて洗浄対象への塗布及び容器への出し入れが困難となる。
すなわち、本願において「希釈前後とも取り扱い易い」組成物とは、界面活性剤の会合体構造の影響などによる前記希釈中の粘度上昇(粘度変化)が50000mPa・s、好ましくは20000mPa・sまでであり、前記希釈後(使用時)における粘度が300mPa・s以上、好ましくは300〜20000mPa・sとなるものを意味することとする。
さらに、本発明の組成物及びその希釈物の相状態は、1相であることが好ましい。2相に分離した状態であると、組成物の取り扱い易さだけでなく、安定性の点においても好ましくない。
さらに、本発明にかかる濃縮液状毛髪洗浄剤組成物においては、高粘度領域にある組成物の粘度を低下させ、より水へ希釈し易くするため、有機性または無機性の塩を配合することが好適である。
塩としては、有機酸塩、アミノ酸塩、無機塩などが挙げられる。有機酸塩としては、例えば、クエン酸、乳酸、シュウ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、スルホン酸等の塩酸塩、金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アミン塩などが挙げられる。アミノ酸塩としては、グリシン、アラニン、プロリン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩酸塩、金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)、アミン塩などが挙げられる。
無機塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウム等の炭酸塩、リン酸塩、硝酸塩、ホウ酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩、ハロゲン化合物(塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム等)などが挙げられる。
本発明において、塩の配合量は、組成物に対し0.1〜5.0質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜2.0質量%であり、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、又はクエン酸ナトリウムを配合することが好ましい。
本発明にかかる濃縮洗浄剤組成物には、上記成分に加え、本発明の効果を損ねない範囲において、通常化粧品や医薬品に用いられる他の成分を配合することができる。
他の成分としては、例えば、油分、カチオン性界面活性剤、粉末成分、天然高分子、合成高分子、増粘剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等が挙げられる。
油分としては、液体油脂、固体油脂、炭化水素油、シリコーン油が挙げられる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、ポリエーテル・アルキル共変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン共重合変性ポリシロキサン、直鎖アミノポリエーテル変性ポリシロキサン、アミドアルキル変性ポリシロキサン、アミノグリコール変性ポリシロキサン、アミノフェニル変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、ポリグリセリン変性ポリシロキサン、ポリグリセリン・アルキル共変性ポリシロキサン等)、ジメチコノール、アクリルシリコーン類等が挙げられる。シリコーン油の配合条件としては、組成物中で可溶化されていても、乳化されていてもよく、また乳化した場合の好適な粒子径も、通常の洗浄剤組成物の技術と同一である。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POEアルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等) ; ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202 号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3 号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。また、これらの誘導体(POE・POP変性、アルキル変性、カチオン化、アニオン化、シリル化類)も挙げられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末及びこれら高分子の疎水変性化合物<例:一部をステアロキシ変性>及びこれら高分子のカチオン変性化合物等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等);ペクチン酸ナトリウム等が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等);ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムハライド)型カチオン性高分子(例えば、マーコート100(Merquat 100)米国メルク社製);ジメチルジアリルアンモニウムハライドとアクリルアミドの共重合体型カチオン性ポリマー(例えば、マーコート550(Merquat 550)米国メルク社製);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;その他の(A)成分以外のカチオン性ポリマー;ケイ酸AlMg(ビーガム);ポリクオタニウム−39等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等);3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー;2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール;2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジアニソイルメタン;4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン;5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン等);トリアジン系紫外線吸収剤(例えば、2−4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等)が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン、1,2−アルカンジオール(炭素鎖長6〜14)及びその誘導体、フェノキシエタノール、メチルクロロイソチオゾリンオン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキョウ、ショウキョウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等);芳香族アルコール(ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール等)等が挙げられる。
本発明の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物は、頭髪用シャンプー、ボディ用洗浄料、洗顔料、乳幼児用シャンプー、乳幼児用ボディ洗浄料、台所用洗浄剤、医療用洗剤、その他各種の洗浄剤組成物にかかる用途に利用することができ、それぞれの使用形態は特に限定されない。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に記載のない限り、配合量については全て質量%(純分)で示す。
まず、本実施例で用いた濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の評価方法を説明する。
濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の評価方法
濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の各サンプルの目視観察による外観と、実使用した際(濃縮組成の場合は、洗浄剤濃度が15%となるように希釈して使用)のコンディショニング効果とを下記基準に従って評価した。
(1)外観
○:白色沈殿が認められない
×:白色沈殿が生じている
(2)コンディショニング効果
○:あり
×:なし
下記表1において、(a)は洗浄剤濃度を15%程度とした通常のシャンプー、(b)は洗浄剤を高濃度化(40%以上)した濃縮シャンプーの組成を示している。各組成において、(A)カチオン性ポリマーとして下記試験例1−1〜7の化合物を用いた場合の外観及びコンディショニング効果を評価した。結果を表2に示す。
(製造方法)
(B)アニオン性界面活性剤の水溶液に、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合し、さらにそこへ(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を混合した後、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて混合する。その後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
(A)カチオン性ポリマー
試験例1−1:カチオン化セルロース
試験例1−2:カチオン化グアガム
試験例1−3:塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体(マーコート550、ナルコジャパン社製)
試験例1−4:アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム(45mol/45mol/10mol)共重合体(マーコート2001、ナルコジャパン社製)
試験例1−5:アクリルアミド・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム(20mol/80mol)共重合体
試験例1−6:プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド(ダイヤスリークC−822、三菱化学社製)
試験例1−7:ポリクオタニウム−74(ローディア株式会社製)
表2に示すように、上記一般式(1)に示す構造を有するカチオン性ポリマーを用いた試験例1−4〜7は、洗浄剤を一般的な液状毛髪洗浄剤組成物の濃度とした組成においても、洗浄剤を高濃度化した濃縮液状毛髪洗浄剤組成物においても、白色沈殿を生じず、カチオン性ポリマーによるコンディショニング効果を示した。
一方、前記構造を有さないカチオン性ポリマーとした試験例1−1〜3では、濃縮組成とした場合にポリマーによる白色沈殿が生じ、コンディショニング効果が発揮されなかった。
以上の結果から、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物においては、上記一般式(1)に示す構造を有するカチオン性ポリマーを使用することが好適である。
さらに、下記表3に示す組成による濃縮液状毛髪洗浄剤組成物について、上記評価を行った。結果を表3に示す。
(製造方法)
(B)アニオン性界面活性剤の水溶液に、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合し、さらにそこへ(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を混合した後、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて加熱混合する。その後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
表3に示すように、上記一般式(1)に示す構造を有するカチオン性ポリマーを用いた場合、洗浄剤として(B)アニオン性界面活性剤及び(C)両性界面活性剤の両方を用いた試験例2−1〜3は、外観及びコンディショニング効果に優れる組成物となった。また、該ポリマーを用いた場合、洗浄剤として(B)アニオン性界面活性剤を単独で用いても良好な濃縮液状毛髪洗浄剤組成物が得られたが(試験例2−4)、(C)両性界面活性剤を単独で用いるとポリマーによる白色沈殿が生じ、コンディショニング効果は得られなかった(試験例2−5)。
一方、特定構造をもたないカチオン化グアガムをカチオン性ポリマーとして用いた場合、(B)、(C)いずれを単独で用いても白色沈殿を生じた(試験例2−6、2−7)。
以上の結果から、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物においては、洗浄剤として、アニオン性界面活性剤、あるいはアニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤を高濃度で配合することが好適である。
さらに、下記表4に示す組成による濃縮液状毛髪洗浄剤組成物について、上記評価を行った。結果を表4に示す。
(製造方法)
試験例3−1および3−2においては、ラウロイルメチルタウリンナトリウムおよびヤシ油イセチオン酸ナトリウムをそれぞれ、(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を混合した後、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液を加えた。さらに、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合し、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて加熱混合する。その後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
試験例3−3および3−4においては、(B)アニオン性界面活性剤の水溶液に、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合し、さらにそこへ(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を混合した後、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて加熱混合する。その後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
表4に示すように、一般式(1)に示す構造を有するカチオン性ポリマーを用いた本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物においては、試験例3−4のように(B)アニオン性界面活性剤を1種で使用した場合、及び試験例3−1〜3のように2種以上を組み合わせて使用した場合のいずれにおいても、白色沈殿を生じず、コンディショニング効果に優れる結果となった。また、このような(B)アニオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩をはじめ、N−ラウロイルアシルメチルタウリン塩、長鎖アシルイセチオン酸塩、又はヒドロキシエーテルカルボン酸塩等、あらゆるアニオン性界面活性剤を用い得ることが明らかである。同様に、(C)両性界面活性剤についても、例えば表4に示すように、酢酸ベタイン型のものを組み合わせ、好適に用いることができる。
さらに、下記表5に示す組成による濃縮液状毛髪洗浄剤組成物について、上記評価を行った。結果を表5に示す。
(製造方法)
(B)アニオン性界面活性剤の水溶液に、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合し、さらにそこへ(E)1価又は2価のアルコール及び(F)ノニオン性界面活性剤を混合した後、(C)両性界面活性剤の水溶液を加えて加熱混合する。その後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
表5に示すように、特定構造を有するカチオン性ポリマーを0.01質量%配合した試験例4−1では、ポリマーの沈殿は生じなかったものの、コンディショニング効果が不十分であった。また、前記ポリマーを10質量%配合した試験例4−5は、カチオン化ポリマーによる曳糸性が強く働き、扱いが困難なものであった。さらに、洗浄剤の濃縮によって白色沈殿が認められ、コンディショニング効果も低下した。
これらに対し、前記ポリマーを0.1〜5.0質量%の範囲で配合した試験例4−2〜4は、良好な評価を示した。
以上の結果から、本発明に係る濃縮液状毛髪洗浄剤組成物においては、特定構造を有するカチオン性ポリマーを0.1〜5質量%配合することが好適である。
さらに、下記表6に示す組成による濃縮液状毛髪洗浄剤組成物について、上記評価を行った。結果を表6に示す。
(製造方法)
(B)アニオン性界面活性剤の(D)水溶液に、(A)カチオン性ポリマーを加えて混合した後、その他の成分を添加混合し、組成物を得る。
表6に示すように、(A)0.1〜5質量%の特定構造を有するカチオン性ポリマー、(B)40〜60質量%のアニオン性界面活性剤、及び(D)45質量%以下の水を備え、両性及びノニオン性界面活性剤や1価又は2価アルコールを含まない濃縮液状毛髪洗浄剤組成物もまた、外観及びコンディショニング効果に優れたものであった。
以下に本発明の処方例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
<処方例1:濃縮ヘアシャンプー>
(成分) (質量%)
70%ポリオキシエチレン(2)ラウリル硫酸ナトリウム溶液(Texapon N70、コグニス社製) 20.0
70%ラウリル硫酸アンモニウム溶液(Texapon ALS70、コグニス社製) 15.0
ラウロイルメチルタウリンナトリウム 1.0
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.3
39%コカミドプロピルベタイン溶液(Dehyton PK45、コグニス社製、塩化ナトリウム6%含有) 37.0
ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド 8.3
ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド 0.5
ジプロピレングリコール 11.0
ソルビトール 1.5
プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド
1.7
ポリクオタニウム−10 0.1
クエン酸 0.5
クエン酸ナトリウム 0.5
(ビスイソブチルPEG−14/アモジメチコン)コポリマー 0.1
ミリスチルアルコール 0.5
メントール 0.4
フェノキシエタノール 0.8
POP(70)デカグリセリルエーテル(ベルタモールDG−25、日油社製)
0.1
香料 0.7

(製造方法)
ラウロイルメチルタウリンナトリウムおよびN−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウムに、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミドとジプロピレングリコールを撹拌混合する。その後、ポリオキシエチレン(2)ラウリル硫酸ナトリウム溶液およびラウリル硫酸アンモニウム溶液を加え、さらに、プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミドおよびポリクオタニウム−10を配合し、その他の成分を混合し、組成物を得る。
得られる組成物は、水に容易に希釈することができ、水で2.68倍に希釈することによってヘアシャンプーとして好適に使用することができる。
<処方例2:濃縮ヘアシャンプー>
(成分) (質量%)
90%ラウレス−4カルボン酸(Empicol CBC、ハンツマン社製)
30.0
30%イミダゾリウムベタイン(オバゾリン 662N、東邦化学社製)
10.0
40%ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(ニッサンアノンBL−SF、日油社製)
30.0
ラウリン酸ジエチレングリコール(クラリアントジャパン社製) 10.5
ジプロピレングリコール 5.5
エタノール 6.0
30%アンモニア水 4.0
カチオン化グアガム(カチナールCG−100S、東邦化学社製) 0.1
ポリクオタニウム−74 1.7
塩化ナトリウム 0.5
フェノキシエタノール 0.8
POP(70)デカグリセリルエーテル(ベルタモールDG−25、日油社製)
0.1
香料 0.8
(製造方法)
ラウレス−4カルボン酸、アンモニア水にラウリン酸ジエチレングリコールとジプロピレングリコール、エタノールを撹拌混合する。次に、カチオン化グアガム(カチナールCG-100S、東邦化学社製)、ポリクオタニウム−74を混合し、さらに、その他成分を混合し、組成物を得る。
得られる組成物は、水に容易に希釈することができ、水で2.8倍に希釈することによってヘアシャンプーとして好適に使用することができる。
<処方例3 濃縮シャワージェル>
(成分) (質量%)
70%ポリオキシエチレン(1)ラウリル硫酸ナトリウム(シノリンSPE1150、新日本理化社製) 34.6
90%ラウレス−4カルボン酸(Empicol CBC、ハンツマン社製)
3.0
30%アンモニア水 0.4
40%ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(ニッサンアノンBL−SF、日油社製)
31.0
85%コカミドプロピルベタイン(TEGO Betain CK D、デガッサ社製、塩化ナトリウム15%) 7.0
ラウリン酸ジエチレングリコール(クラリアントジャパン社製) 7.0
POE(1)−1,2−ドデカンジオール 1.0
ジプロピレングリコール 12.0
カチオン化ローカストビーンガム 0.1
アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム(45mol/45mol/10mol)共重合体 1.8
フェノキシエタノール 0.8
安息香酸ナトリウム 0.2
乳酸 0.2
PPG(70)グリセリル 0.1
香料 0.8
(製造方法)
ラウレス−4カルボン酸、アンモニア水にラウリン酸ジエチレングリコール、POE(1)−1,2−ドデカンジオールとジプロピレングリコールを撹拌混合する。次に、カチオン化ローカストビーンガム、アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体を混合し、さらに、その他成分を混合し、組成物を得る。
得られる組成物は、水に容易に希釈することができ、水で3.02倍に希釈することによってシャワージェルとして好適に使用することができる。

Claims (9)

  1. (A)0.1〜5質量%の下記一般式(1)で表される構造を有するカチオン性ポリマー、
    (B)40〜60質量%のアニオン性界面活性剤、
    (D)45質量%以下の水、
    を含み、
    (B)成分が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩型界面活性剤を含むものであることを特徴とする濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
    (上記式(1)中、Rは1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基、ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは上記構造を電気的に中性とする数の1価の陰イオンを示す。)
  2. (A)0.1〜5質量%の下記一般式(1)で表される構造を有するカチオン性ポリマー、
    (B)アニオン性界面活性剤、
    (C)両性界面活性剤、
    (D)45質量%以下の水、
    を含み、(B)及び(C)の合計量が40〜60質量%であり、(B)成分が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩型界面活性剤を含むものであることを特徴とする濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
    (上記式(1)中、Rは1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基、ヒドロキシル基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは上記構造を電気的に中性とする数の1価の陰イオンを示す。)
  3. (A)カチオン性ポリマーが、塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム重合体;アクリルアミド・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;プロピルトリモニウムクロリドアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド共重合体;ポリクオタニウム−74から選択されるいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
  4. さらに、
    (E)5〜25質量%の1価又は2価のアルコール、
    (F)5〜20質量%のIOB0.8〜1.1で分子量が500以下のノニオン性界面活性剤、
    を含み、配合比(E):(F)が質量比で3.5:1〜1:2.5であり、且つ、前記組成物を(A)及び(B)の濃度が15質量%となるまで希釈した際の粘度が30℃において300mPa・s以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
  5. (F)ノニオン性界面活性剤が、平均炭素数10〜14の長鎖脂肪酸N−メチルエタノールアミド及び/又は平均炭素数10〜14の長鎖脂肪酸ジエチレングリコールであることを特徴とする請求項4に記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
  6. さらに、有機性または無機性の塩を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物。
  7. 水と混合することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の使用方法。
  8. (B)アニオン性界面活性剤の水溶液及び(A)カチオン性ポリマーを混合し、その後(C)両性界面活性剤の水溶液を混合する工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物の製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の濃縮液状毛髪洗浄剤組成物と、水とを混合することを特徴とする液状毛髪洗浄剤組成物の製造方法。
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