JP5247106B2 - タンパク質、タンパク質の固定方法、構造体、バイオセンサー、核酸、ベクター及び標的物質検出用キット - Google Patents
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Description
表し、R2は、水素原子またはハロゲン原子、アルコキシ基、又はアルキレンオキシドにより置換されていてもよいアルキル基を表す。)で表される反応性フェニルジアジリン誘導体からなる光架橋基を少なくとも認識する抗体からなることを特徴とするタンパク質である。
前記抗体としては、受託番号FERM BP−10762、FERM BP−10763またはFERM BP−10764、FERM BP−10825またはFERM BP−10826として寄託されたハイブリドーマにより産生されるものが挙げられる。
また、前記抗体としては、以下の(a)から(d)のいずれかのアミノ酸配列の組み合わせからなる相補性決定領域の組み合わせまたはこれと機能的に同等の相補性決定領域の組み合わせを有するものが挙げられる。
(a)配列番号:1、2および3のアミノ酸配列の組み合わせ
(b)配列番号:4、5および6のアミノ酸配列の組み合わせ
(c)配列番号:7、8および9のアミノ酸配列の組み合わせ
(d)配列番号:10、11および12のアミノ酸配列の組み合わせ
また、前記抗体としては、キメラ抗体、相補性決定領域移植抗体、一本鎖抗体、またはこれらの抗体断片からなる群より選択されるものが挙げられる。
を有し、前記第1の領域が、前述したタンパク質のいずれかまたはその一部からなり、前記第2の領域が認識する標的物質が、前述した反応性フェニルジアジリン誘導体からなる光架橋基と異なることを特徴とするタンパク質である。
1)基体表面に架橋基として反応性フェニルジアジリン誘導体からなる光架橋基を設ける工程と、
2)前述したタンパク質のいずれかを、前記基体表面の架橋基に、該タンパク質の該架橋基認識能を利用して反応させて、該タンパク質を該基体に固定する工程と、
3)前記反応後、あるいは同時に光を照射し、前記光架橋基を利用した光架橋反応により、前記基体と前記タンパク質との間に架橋構造を形成する工程と、
を有することを特徴とするタンパク質の固定方法である。
前記基体が表面の少なくとも一部に架橋基として反応性フェニルジアジリン誘導体を有し、前記タンパク質が前述したタンパク質のいずれかであることを特徴とする構造体である。
・Mouse−Mouse hybridoma 1E2−2H6−1A9
国際寄託番号:FERM BP−10762(FERM P−20855(受託日:平成18年3月29日)から平成19年1月19日に国際寄託へ移管)。
・Mouse−Mouse hybridoma 6A8−1C6−1B6
国際寄託番号:FERM BP−10763(FERM P−20856(受託日:平成18年3月29日)から平成19年1月19日に国際寄託へ移管)。
・Mouse−Mouse hybridoma 6C9−A5B10
国際寄託番号:FERM BP−10764(FERM P−20857(受託日:平成18年3月29日)から平成19年1月19日に国際寄託へ移管)
・Mouse−Mouse hybridoma 4G2−1E10−1F10
国際寄託番号:FERM BP−10825(受託日:平成19年5月10日)
・Mouse−Mouse hybridoma 6H11−F11F4
国際寄託番号:FERM BP−10826(受託日:平成19年5月10日)
また、この抗体としては、以下の(a)から(d)のいずれかのアミノ酸配列の組み合わせからなる相補性決定領域またはこれと機能的に同等の相補性決定領域を有する抗体を挙げることができる。
(a)配列番号:1、2、および3のアミノ酸配列の組み合わせ
(b)配列番号:4、5、および6のアミノ酸配列の組み合わせ
(c)配列番号:7、8、および9のアミノ酸配列の組み合わせ
(d)配列番号:10、11および12のアミノ酸配列の組み合わせ
(1)反応性フェニルジアジリン誘導体からなる光架橋基を認識する第1の領域の少なくとも一つ
(2)前記第1の領域と異なる物質を認識する第2の領域の少なくとも1つ
(3)前記第1の領域が、上記抗体からなるタンパク質またはその一部からなる
2)反応性フェニルジアジリン誘導体からなる光架橋基を少なくとも認識する抗体からなるタンパク質を、前記基体表面の架橋基に、該タンパク質の該架橋基認識能を利用して反応させて、該タンパク質を該基体に固定する工程
3)前記反応後、あるいは同時に光を照射し、前記光架橋基を利用した光架橋反応により、前記基体と前記タンパク質との間に架橋構造を形成する工程
(i)表面の少なくとも一部に光架橋基を有する基板
(ii)本発明の光架橋基認識複合タンパク質
(iii)本発明の光架橋基認識複合タンパク質が結合できる標的物質
(1)光架橋基認識能を有するタンパク質
・光架橋基
本発明の光架橋基認識能を有するタンパク質は、少なくとも光架橋基を認識する抗光架橋基抗体からなるものである。なお、該抗光架橋基抗体は、前記光架橋基を認識する抗体からなるタンパク質に相当する。この抗体が認識する光架橋基は、反応性フェニルジアジリン誘導体をその機能を損なうことなく基板等の所定の部位に設けられたものである。反応性フェニルジアジリン誘導体は、下記一般式Iで表される。
R1は、水素原子、または置換基を有してもよいアルキル基である。R1のアルキル基の置換基としては、フッ素原子などの電子吸引基を挙げることができる。置換基を有してもよいアルキル基としてはトリフルオロメチル基が特に好ましい。
本発明に係るタンパク質は、分子認識能として、少なくとも光架橋基認識能を有する。分子認識には、生体分子反応である抗体・抗原反応が含まれ、好ましくはこれらの複合体の解離定数KD値が10-4M以下である。KD値が10-4M以下であれば、非特異吸着性のタンパク質の吸着挙動と分子認識を十分に区別することが可能である。例えばカロリメトリーやSPR、QCMなどの生体分子相互作用計測装置により区別することができる。タンパク質の固定操作時間の短縮という点から解離定数は10-6M以下であることがより好ましい。
本発明において用いられる抗光架橋基抗体は、抗光架橋基抗体全体を用いて、あるいは、架橋基認識部位を含む部分を用いて形成することができる。抗光架橋基抗体としては、光架橋基(またはその誘導体)または光架橋基(またはその誘導体)を少なくとも含む部位に特異的に結合する抗体を用いることができる。例えば、脊椎動物のリンパ系細胞で産出することができる。また、それらのアミノ酸配列におけるアミノ酸の1個または数個が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列を有し、その構造・機能が維持されている抗体(抗体変異体)を用いることができる。抗体は、その特性(免疫学的または物理学的な)の分類において、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEに分類されるが、本発明において用いられる抗体はその何れの分類に属するものであってもよい。更には、これらが多量体を形成していてもよい。例えば、IgAは2量体、IgMは5量体を形成するが、金に結合しうる形状であれば何ら問題はない。また、その使用用途がin vitroである場合は哺乳類に限らず、IgW、IgYであっても問題ない。
(1)疎水性アミノ酸(A、I、L、M、F、P、W、Y、V)
(2)親水性アミノ酸(R、D、N、C、E、Q、G、H、K、S、T)
(3)脂肪族側鎖を有するアミノ酸(G、A、V、L、I、P)
(4)水酸基含有側鎖を有するアミノ酸(S、T、Y)
(5)硫黄原子含有側鎖を有するアミノ酸(C、M)
(6)カルボン酸及びアミド含有側鎖を有するアミノ酸(D、N、E、Q)
(7)塩基含有側鎖を有するアミノ離(R、K、H)
(8)芳香族含有側鎖を有するアミノ酸(H、F、Y、W)
本発明では、種々の抗体分子の提示を目的として人為的に改変した遺伝子組換え型抗体、例えば、キメラ(Chimeric)抗体、ヒト化(Humanized)抗体などを使用できる。これらの改変抗体は、既知の方法を用いて製造することができる。キメラ抗体は、抗体の可変領域と定常領域が互いに異種である抗体などが挙げられ、例えばマウス抗体の重鎖、軽鎖の可変領域をヒト抗体の重鎖、軽鎖の定常領域に導入した抗体が挙げられる。このような抗体は、マウス抗体の可変領域をコードするDNAをヒト抗体の定常領域をコードするDNAと連結し、これを発現ベクターに組み込んで宿主に導入し産生させることにより得ることができる。
riable fragment of antibody)、scFv(singlechain Fv)、dsFv(disulphide stabilised Fv)あるいは可変領域(VH)または軽鎖可変領域(VL)からなる単ドメインdAb(single domain antibody)等が挙げられる。
本発明にかかる光架橋基認識能を有する抗体(抗光架橋基抗体)の取得は、従来行われてきた抗血清調製技術、および細胞融合によるモノクローン抗体作製技術を適宜選択して行うことができる。例えば、結合対象となる光架橋基は低分子化合物であるため、光架橋基を有するハプテンを作製し、キャリアタンパク質KLH(Keyhole Limpet Haemocyanin:スカシ貝ヘモシアニン)と結合した免疫原を調製して適当な免疫動物に免疫する。抗体価の上昇を確認したところで血清中から抗体を回収することができる。前記免疫は、免疫原となる光架橋基キャリアタンパク質コンジュゲートを適当な溶媒、例えば生理食塩水などで適当な濃度に希釈し、この溶液を静脈内や腹腔内に投与することにより行うことができる。更に、必要に応じてフロイント完全アジュバントを併用投与してもよい。動物に1〜2週間間隔で3〜4回程度投与する方法が一般的である。このようにして免疫された動物を最終免疫後3日目に解剖し、摘出した脾臓から得られた脾臓細胞を免疫細胞として使用する。また、本発明の光架橋基は紫外線(350nm)で失活するので、免疫するまでは暗室などで行うことが望ましい。
本発明で述べる抗体断片とは、モノクローナル抗体の一部分の領域を意味し、具体的にはF(ab’)2、Fab’、Fab、Fd、Fv(variable fragmen
t of antibody)、scFv(single chain Fv)、dsFv(disulphide stabilised Fv)あるいは可変領域(VH)または軽鎖可変領域(VL)からなる単ドメインdAb(single domain antibody)等が挙げられる。
H鎖)間に存在するジスルフィド結合の前後で消化されて生成される抗体フラグメントを意味する。この抗体フラグメントは、タンパク分解酵素であるペプシンあるいはパパイン等で抗体を処理することにより得ることができる。例えば、IgGをパパインで処理すると、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の上流で切断される。その結果、軽鎖可変領域(VL)と軽鎖定常領域(CL)からなる軽鎖(L鎖)、及び重鎖可変領域(VH)と重鎖定常領域1(CH1)とからなる重鎖(H鎖)フラグメントがC末端領域でジスルフィド結合により結合した相同な2つのフラグメントが得られる。これら2つの相同な抗体フラグメントを各々Fab’という。またIgGをペプシンで処理する
と、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の下流で切断されて前記2つのFab’がヒンジ領域でつながったものよりやや大きい抗体フラグメントを製造する
ことができる。この抗体フラグメントをF(ab’)2という。
ってもよい。また、VHと前記CH1を結合したFd断片であっても構わない。
PM1−VH CDR
配列番号1:(H鎖CDR1)
S H N M L
配列番号:2(H鎖CDR2)
G I Y P G D G D T S Y N Q N F K G
配列番号:3(H鎖CDR3)
W D L L C F D Y
PM2−VH CDR
配列番号:4(H鎖CDR1)
S Y W M H
配列番号:5(H鎖CDR2)
Y I N P S T G Y T E Y N Q K F
配列番号:6(H鎖CDR3)
N G N G Y
PM1−VL CDR
配列番号:7(L鎖CDR1)
R A S S S I S Y M H
配列番号:8(L鎖CDR2)
A S Q S I S
配列番号:9(L鎖CDR3)
Q Q W S N S P P Y T
PM2−VL CDR
配列番号:10(L鎖CDR1)
T A S Q S I S Y V V
配列番号:11(L鎖CDR2)
S A S N L A S
配列番号:12(L鎖CDR3)
G Q G Y S P L T
これらの配列番号:1〜12のアミノ配列のそれぞれの一個もしくは数個のアミノ酸が、欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列を一つ以上含み、光架橋基結合性を有している抗体断片も機能的に同等であれば同様に利用できる。
・酵素処理による取得
また、上記抗体をある種の酵素処理することで、前記抗体の抗原結合部位及び抗原結合能をある程度有した抗体断片を得ることもできる。例えば、前記得られた抗体をパパイン処理することによりFab断片またはその類似体を得るができ、ペプシン処理によってF(ab’)2断片またはその類似体が得られる。前記抗体断片は、前記酵素的手法の他に
化学的分解して作製する方法もある。これら抗体断片も光架橋基に対して結合能を有するものであれば、何ら問題なく使用することができる。
伝工学的な手法を用いた取得も可能である。例えば、前記VHまたはVL遺伝子ライブラリーを作製し、それらをタンパク質として網羅的に発現させて、その遺伝子と対応させながら、光架橋基または標的物質に対する結合性により選択する方法がある。前記遺伝子ライブラリーは、たとえば、臍帯血、扁桃、骨髄、あるいは末梢血細胞や脾細胞等から得ることができる。例えば、ヒト末梢血細胞からmRNAを抽出し、cDNAを合成する。次に、ヒトVH、VLをコードする配列をプローブとして、ヒトVHまたはVLのcDNAライブラリーを作製する。例えば、ヒトVHファミリー(VH1乃至7)をファミリー毎に幅広く増幅することができるプライマーやヒトVLを増幅できるプライマーは公知である。これらVH、VL毎にプライマーを組み合わせてRT−PCRを行い、VH、VLをコードした遺伝子を取得する。また、ファージディスプレー法を用いることも可能である。ファージディスプレー法では、VH、VLまたはそれら含む複合体(例えば、Fab、scFv)をコードした遺伝子ライブラリーを、ファージ外殻タンパクをコードした遺伝子と結合し、ファージミドライブラリーを作製する。それらを大腸菌に形質転換し、種々のVHまたはVLを外殻タンパクの一部として有するファージとして発現させる。それらのファージを用いて、上記同様にして光架橋基また標的物質に対する結合性により選択することができる。ファージに融合タンパクとして提示されたVHまたはVLをコードする遺伝子は、ファージ内にファージミドにコードされているのでDNAシークエンス解析をすることにより、特定することができる。
パニングにより抗光架橋基抗体断片を選択する際に用いる被結合対象物としては、少なくともその表面の一部に光架橋基を有する物質から種々選択して用いることができる。パニングにより選択する場合は、光架橋基以外の物質に対して吸着するタンパク質の混入を除くために被結合対象物表面は光架橋基のみであることがより望ましい。表面以外の内部コア基材となる材料は、既知の種々の材料から選択して用いることができる。光架橋基を含む分子を直接、または間接的に固定できる被結合対象物表面であればどんなものでも良い。また、被結合対象物に、非特異吸着を抑制する処理を施すことができる。また、パニング選択中は、本発明の光架橋基が失活するのを防ぐため、極力暗室または紫外線をカットするイエローカーテン内で行うことが望ましい。
から選択して、設計することが可能である。ひとつの発現用ベクターに複数の前記断片をコードする場合、それぞれの抗体断片が独立した個々のポリペプチド鎖として発現させることができる。また、ドメイン間を連続して結合またはアミノ酸を介して結合させた一つのポリペプチド鎖として発現ベクターの構成とすることも可能である。
pelBに代表される従来既知のシグナルペプチドをコードする核酸を配することにより、光架橋基認識抗体を分泌発現させることができる。
る核酸を配置し、分泌を促すことができる。更に、または一以上のドメインからなるポリペプチド鎖として発現させる場合、前記ポリペプチド鎖の5’末端に同様にしてpelB
をコードする核酸を配置することにより分泌を促すことができる。このようにシグナルペプチドをN末端に融合した本発明の光架橋基認識抗体は、ペリプラズマ画分及び培地上清から精製することができる。
販の精製タグ導入用ベクターを使用するなどが挙げられる。
コードする核酸を配することにより細胞質外に分泌発現しやすい構成にすることができる。
ドする核酸を配置することで、発現時に細胞質外への分泌を促すことができる。このようにシグナルペプチドをN末端に融合した光架橋基認識抗体は、ペリプラズマ画分及び培地上清から精製することができる。精製方法としては、精製タグがHisタグの場合、ニッケルキレートカラムやGSTの場合、グルタチオン固定化カラムを使用することで精製することができる。
光架橋基認識抗体をコードするDNAを、所望の制限酵素、例えば上記の例ではNcoI/NheIにより切断して光架橋基認識抗体断片コードDNAを得る。これを宿主細胞に応じた従来公知のタンパク発現用プラスミドに導入することで抗体断片を得ることができる。例えば、大腸菌の場合、菌体外発現またはペリプラズム画分から目的の抗体断片を回収したい場合、前記抗体断片コード遺伝子の上流に従来既知のシグナルペプチドを導入することができる。シグナルペプチドとしては、pelB等が挙げられる。また、発現後、培養上清または菌体画分から目的タンパクを精製を容易にするために、従来既知の精製用タグを融合してもよい。具体的には、ヒスチジン6残基(His×6)やグルタチオン−S−トランスフェラーゼのグルタチオン結合部を導入し、融合タンパクとすることができる。これらは、Hisタグの場合、ニッケル等の金属キレートカラムなどにより精製することが容易にできる。GSTタグの場合は、グルタチオンをセファロース等に担体に固定化したカラムにより精製することが可能である。
HまたはVLまたは前記それらの複合体等のアミノ酸配列において、一もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸配列であっても光架橋基結合性を示すものであれば本発明の範囲から超えるものではない。
抗光架橋基抗体と、表面の少なくとも一部が光架橋基から形成されている基体とから各種の用途に使用し得る構造体を得ることができる。この基体は、その表面の少なくとも一部に光架橋基が配置されたものであり、本発明の構造体を形成しうるものであればいかなる材質、形状のものも利用可能である。光架橋基の基体上への形成に関しては、公知の反応が利用できる。反応の例として、ガラス表面とシランカップリング剤との反応、プラスティップ表面の官能基と活性ハロゲン化物との反応、セルロース系樹脂とイソシアネート類との反応、物理吸着などが挙げられる。予め基体表面に導入された基との反応例としては、求核性基(アミノ基、ヒドロキシル基など)と電子受容基(カルボキシル基、エステル基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、共役ケトン、アクリル酸エステル、ビニルスルホン、酸無水物、アシルハライド、スルホニルハライドなど)との組み合わせ、生体反応を利用した組み合わせ(ビオチン−アビジン、基質―酵素)、金−チオールの組合せなど、基体の種類により適宜選択することができる。また、上記反応を行うための材料を基体の一部分に配置することが可能である。この配置は、例えば、スタンパーの利用やパターニングにより達成できる。基体の材質は、本発明の構造体を形成しうるものであればいかなる材質でもよく、金属、金属酸化物、無機半導体、有機半導体、ガラス類、セラミクス、天然高分子、合成高分子、プラスチックから選ばれる何れか1以上或いはその複合体を含んでなる材質である。本発明に用いる基体の形状は、本発明の構造体を形成しうるものであればいかなる形状でもよく、板状、粒子状、多孔体状、突起状、繊維状、筒状、網目状から選ばれる何れか1以上の形状を含んでなる形状である。
本発明にかかる抗光架橋基抗体に標的物質との結合性を付加した構成を用いて、標的物質検出用のキットを得ることができる。例えば、上記の構造体を形成するための基体及び抗光架橋基抗体と、該構造体への標的物質の結合を検出するための検出手段と、を有する標的物質検出用キットを構成することができる。抗光架橋基抗体を基体へ光照射により架橋固定化する方法は後述する。本キットにおける抗光架橋基抗体は、例えば種々の抗体に結合する糖鎖提示体として用いることができる。つまり、標的物質が抗体の糖鎖結合物質であることができる。標的物質と抗体との結合の形成を物理的あるいは化学的な手法で検出することによって標的物質の検出を行うことができる。更に、例えば、光学的な変化、電気的な変化、あるいは熱的な変化などにおける物理量の変化によって標的物質と抗光架橋基抗体との結合を検出することができる。
なお、光架橋基認識能を有するタンパク質への標的物質の結合は、例えば、従来既知の表面プラズモン共鳴(SPR)測定装置や水晶発振子マイクロバランス(QCM)などで定量的に測定することができる。表面プラズモン共鳴は、一般にガラス基板上に設けた金薄膜上の屈折率変化を全反射角以下でガラス側から入射させた光によりガラス/金界面で生じるエバネセント波と金薄膜上の自由電子の共鳴(表面プラズモン共鳴)によって生じる共鳴角変化から測定する方法である。測定された屈折率変化を、標的物質の結合量として換算し、評価できる。光架橋基を化学的或は物理的に金薄膜上に形成したチップを作製し評価することができる。QCMは一般的に水晶発振子上の金電極面で行われる生体分子相互作用を水晶の周波数変化を指標に定量評価が可能である。その結果、周波数変化を被対象タンパク質の金への結合量として評価できる。SPR同様光架橋基を化学的或は物理的に金薄膜上に形成したチップを作製し評価することができる。
「解離定数(KD)」とは、「解離速度(kd)」値を「結合速度(ka)」値で除して求められる値である。これらの定数は、モノクローナル抗体またはそれらの断片が光架橋基に対する親和性を表す指標として用いることができる。この定数は、種々の方法に従って解析することができるが、本発明においては、測定機器であるBiacore2000(ビアコア社製)を用い、この装置に添付された解析ソフトに従って、得られた結合曲線から解析して得た。
本発明にかかる光架橋基認識複合タンパク質は、2以上のドメインから構成され、1以上のドメインが上記の構成の抗光架橋基抗体を有するものとして提供することができる。但し、全ドメインが抗光架橋基抗体を有することはなく、少なくとも1つのドメインが標的物質認識能を有する標的物質結合部位を成すドメインとして提供される。本複合タンパク質において、標的物質結合部位を成すドメインは標的物質を特異的に認識結合できればどんな構造の分子でも良い。タンパク質、糖鎖、核酸、脂質及びこれらの複合体などを用いることができる。タンパク質の場合、例えば抗体を超える親和性や抗体が認識できない分子認識などが期待される非抗体構造を有し且つ遺伝子工学的改変を施し標的物質に特異的に結合することが可能である分子、それらの断片、または誘導体も利用でき、少なくとも抗体の一部を有しているものが好ましい。かかる分子としては、アンキリン構造分子(Andreas Pluckthun et al., Nature Biotechnology Vol22, No.5, 575−582(2004))、アフィリン分子(Sci Protein社)、アフィボディー分子(Per−Ake Nygren et al., Proteins:Structure,Function, and Genetics 48, 454−462(2002)))、フィブロネクチンTypeIII 10th、リポカリン、GFP、レクチン、チオレドキシン、Omp(アウターメンブレンタンパク質)分子などを挙げることができる。また、それらの断片、または誘導体があり、少なくとも抗体の一部を有しているものも挙げることができる。
複合タンパク質には以下の構成のものが例示できる。
(a)上記構成の抗光架橋基抗体を含む第一のドメインと、標的物質に対する結合部位を有するタンパク質を含む第二のドメインと、を有する複合タンパク質
(b)上記の第一のドメインと第二のドメインに加えて、第一のドメインと複合体を形成する第三のドメイン及び前記第二のドメインと複合体を形成する第四のドメインの少なくとも一方を更に有する複合タンパク質
(1)第一のドメインと第二のドメインが一本のポリペプチド鎖を形成している構成
(2)第一のドメインと第二のドメインが一以上のアミノ酸を介して結合されている構成
(3)第三のドメインと第四のドメインが一本のポリペプチド鎖を形成する構成
(4)第三のドメインと第四のドメインが一以上のアミノ酸を介して結合されている構成
(5)第一のドメインと第二のドメインを含んでなる第一のポリペプチド鎖と、第三のドメインと第四のドメインを含んでなる第二のポリペプチド鎖とからなる構成
(6)第一のドメインと第二のドメインを含んでなる第一のポリペプチド鎖と、第三のドメインと第二のドメインを含んでなる第三のポリペプチド鎖とからなる構成
(7)第一のドメインと第二のドメインを含んでなる第一のポリペプチド鎖と、第一のドメインと第四のドメインを含んでなる第四のポリペプチド鎖と、からなる構成
(8)少なくとも第一のドメインと第二のドメイン、及び第三のドメインを含んでなる一つのポリペプチド鎖からなる構成
(9)少なくとも第一のドメインと第二のドメイン、第四のドメインを含んでなる一つのポリペプチド鎖からなる構成
(10)第一〜第四のドメインを含んでなる一つのポリペプチド鎖からなる構成
抗体重鎖可変領域(VH)、抗体軽鎖可変領域(VL)は、前述したように抗体重鎖及び抗体軽鎖が有する可変領域である。抗体重鎖可変領域(VH)、抗体軽鎖可変領域(VL)は、一般的には各々アミノ酸約110個からなり、筒状の構造をとり、逆平行の向きに配置されたβシート群による層状構造が形成されている。この層状構造をひとつのSS結合により結合し、非常に安定した構造体を形成している。また、可変領域(VHまたはVL)は、抗体の多様な抗原への結合を決定する相補的決定領域(complementarity determining region:CDR)と呼ばれる部分を有することが知られている。CDRは、VHまたはVLにそれぞれ3つあり、比較的に多様性の少ないアミノ酸配列であるフレームワーク領域により分離されて配置され、対象となる認識部位の官能基の空間配置を認識することにより、より高度な特異的な分子認識を可能としている。
あるpelBに代表される従来既知のシグナルペプチドをコードする核酸を配することにより、これを分泌発現させることができる。また、ひとつのベクター中に光架橋基認識複合タンパク質を構成する各ドメインまたは複数のドメインから構成されるポリペプチド鎖をそれぞれ独立して複数挿入することも可能である。この場合、各ドメインまたはポリペプチド鎖をコードする核酸の5’側にpelBをコードする核酸を配置し、これらの分泌
を促すことができる。更に、または一以上のドメインからなるポリペプチド鎖として発現させる場合、前記ポリペプチド鎖の5’末端に同様にしてpelBをコードする核酸を配
置することにより、その分泌を促すことができる。このようにシグナルペプチドをN末端に融合した光架橋基認識複合タンパク質、あるいはその構成用途してのドメインは、ペリプラズマ画分及び培地上清から精製することができる。また、発現させたタンパク精製時の作業の簡便さを考慮して、独立した各ドメインもしくは複数のドメインが結合して形成されたポリペプチド鎖のNまたはC末端に精製用のタグを遺伝子工学的に配置することが可能である。精製用タグとしては、ヒスチジンが6残基連続したヒスチジンタグ(以下、His×6)やグルタチオン−S−トランスフェラーゼのグルタチオン結合部位などが挙げられる。タグの導入方法としては、発現ベクターにおける光架橋基認識複合タンパク質をコードする核酸の5’または3’末端に精製タグをコードする核酸を挿入する方法や市
販の精製タグ導入用ベクターを使用するなどが挙げられる。
のシグナルペプチドをコードする核酸を配することにより細胞質外に分泌発現しやすい構成にすることができる。ひとつの発現ベクターで光架橋基認識複合タンパク質を構成する各ドメインを得るための複数のポリペプチド鎖を発現させる場合、各ポリペプチド鎖をコードする核酸の5’側にpelBをコードする核酸を配置し、発現時に細胞質外への分泌
を促すことができる。このようにシグナルペプチドをN末端に融合した光架橋基認識複合タンパク質は、ペリプラズマ画分及び培地上清から精製することができる。精製方法としては、精製タグがHisタグの場合、ニッケルキレートカラムやGSTの場合、グルタチオン固定化カラムを使用することで精製することができる。タンパク質の発現誘導以降の操作は可能な限り暗室またはイエローカーテン内で行うことが望ましい。
免疫やパニング等により光架橋基認識複合タンパク質を選択する際に用いる被結合対象物としては、先に抗光架橋基抗体の場合に例示したものが利用できる。
本発明に係る光架橋基認識複合タンパク質は、基体との組み合わせることで種々の用途に利用できる構造体を得ることができる。この用途に利用できる基体としては、先に抗光架橋基抗体の場合に例示したものが利用できる。
本発明にかかる光架橋基認識複合タンパク質を、光架橋基と結合性を有するドメインと、標的物質に対して結合性を有するドメインとが含まれるように構成することで、標的物質検出用の複合タンパク質として利用することが可能となる。この検出対象としての標的物質としては、抗原抗体反応を用いた各手法によって抗原となり得る物質であれば如何なる分子も用いることが可能である。例えば、標的物質は、非生体物質と生体物質に大別される。
本発明にかかる光架橋基認識複合タンパク質を用いて標的物質検出用のキットを構成することができる。例えば、第二ドメイン及び必要に応じて用いられる第四ドメインに標的物質に対して特異的に結合する抗体又はその変異体を用いた光架橋基認識複合タンパク質を用いる。この光架橋基認識複合タンパク質と、光架橋基を含む表面を有する基体と、必要に応じて、基体上に光架橋基認識複合タンパク質を介して固定された標的物質を検出するための検出手段と、を含む標的物質検出用のキットを構成することができる。光架橋基を含む基体上に光架橋基認識複合タンパク質を介して固定された標的物質の検出には、例えば、前記基体が金基板であり、その基板表面に光架橋基を設けていれば、前述の表面プラズモン共鳴測定装置を用いて測定することが可能である。
本発明における抗光架橋基抗体を取得するため、免疫原として4−(1−Azi−2,2,2−trifluoroethyl)benzoic acid−KHL conjugate (株式会社矢内原研究所製)を用いてマウスに6回免疫した。免疫する前の免疫原溶液の取扱いはイエローカーテン内で行った。
下記(1)、(2)の異なる方法により、実施例1で部分採血したサンプルの抗体価を従来既知のELISA法により測定した。また、下記に示す操作のすべては可能な限り暗所にて行った。
(1)ヤギ抗マウスIgG(Fc)抗体固定による測定法
抗原サンプルとして、4−(1−Azi−2,2,2−trifluoroethyl)benzoyl−Arg−Arg−NHNH−biotin(株式会社矢内原研究所製)を用いた。ヤギ抗マウスIgG(Fc)抗体を固相化した96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに、以下の各成分を添加した。
(1)0.01ng/ml〜10μg/mlに希釈した抗原サンプル溶液50μl
(2)2000〜1600倍希釈した抗血清(4回及び5回免疫後部分採血抗血清)50
μl
その状態で、室温で3時間反応させた。次に、96ウェルタイタープレートを洗浄後、3000倍に希釈したSA−HRP溶液(ONCOGENE社製 Cat No.OR03L)100μlを分注し室温で2時間反応させた。更にプレートを洗浄して基質溶液(OPD;SIGMA社製 Cat No.UK−B25)100μlを分注し室温で20分間反応させた。最後に2N硫酸溶液100μlを加えて反応を停止し、OD492nmの吸収をマイクロプレートリーダーで測定した。
抗原サンプルとして、4−(1−Azi−2,2,2−trifluoroethyl)benzoic acid−BSA conjugate (株式会社矢内原研究所製)を用いた。まず、0.1M NaHCO3溶液を用いて1μg/mlの抗原サンプル溶液を調製し、96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに0.1mlずつ添加し、4℃で一晩静置した。溶液を捨てブロックエース(4倍希釈液)0.3mlを分注し、4℃更に一晩静置し、プレート内の溶液を除きデシケーター内で2日間乾燥させ抗原サンプルを固相化した96ウェルマイクロタイタープレートを作製した。使用まで4℃で保存した。上記プレートのウェルに3000〜375000倍希釈した抗血清(4回及び5回免疫後部分採血抗血清)100μlを添加し、室温で3時間反応させた。次に、96ウェルタイタープレートを洗浄後、10000倍に希釈したヤギ抗マウス抗体―HRPコンジュゲート(conjugate)溶液(ICN社製 Code No.674281)100μlを分注し室温で2時間反応させた。更にプレートを洗浄して基質溶液(OPD;SIGMA社製 Cat No.UK−B25)100μlを分注し室温で20分間反応させた。最後に2N硫酸溶液100μlを加えて反応を停止し、OD492nmの吸収をマイクロプレートリーダーで測定した。
実施例2の部分採血抗体価測定の結果より、マウスNo.3及びNo.5をハイブリドーマ作製のサンプルとした。まず、5cmシャーレに培養液(RPMI 1640: ICN社製)5mlを加え、火炎滅菌したスチールメッシュを入れた。マウスより摘出した脾臓をメッシュ上で磨り潰し、単離脾細胞を得た。脾細胞を50ml遠心チュ−ブに移し、20mlの培養液で2回洗浄した。あらかじめ培養してあるP3U1ミエローマ細胞を20mlの培養液で2回洗浄した。それぞれの細胞数をカウントし、脾細胞とミエローマ細胞を10:1の割合で混合し、遠心した。細胞沈査にPEG溶液HYBRI−MAX(SIGMA社製)2mlを30秒間かけて加えた後、30秒間ゆっくりと混合した。培養液5mlを2分間かけて加え、さらに培養液5mlを加えた。そして、37℃で3分間インキュベートした。その後、800rpmで5分間遠心した。細胞沈査にHAT培地(invitrogen社製)をゆっくりと加え、脾臓細胞数で2〜3×105/0.2ml/wellに調整した。その後更に、96ウェル培養用プレートの各ウェルに0.2mlずつ分注した。その後、CO2インキュベーター内で10日間培養して、細胞融合を完了した。
実施例2の(2)に記載の抗体価測定法と同様に実施例3で得たハイブリドーマに関して測定を行い、抗体価の上昇確認することでハイブリドーマのスクリーニングを完了した。2次スクリーニングまで行い抗体価の高いハイブリドーマ細胞を得た。その結果、マウスNo.3より4−(1−Azi−2,2,2−trifluoroethyl)benzoic acid−BSA conjugateを固相化したプレートに反応する抗体を産生するハイブリドーマ2株、マウスNo.5より4株の計6株を得た。得られたハイブリドーマ株6種類の名を6H11−F11F4、6C9−A5B10、6A8−1C6−1B6、1E2−2H6−1A9、4G2−1E10−1F10、3E12−1B6−1A5と定めた。
マウスの胸腺を摘出し、胸腺細胞を調製した。胸腺細胞を培養液で5×106細胞/mlに調整し、その100μlを96ウェル培養プレートの各ウェルへ入れた。実施例4の2次スクリーニングで選択したハイブリドーマ細胞をそれぞれ培養液で10細胞/mlに希釈し、その細胞希釈液100μlを上記調製した培養プレートの各ウェルへ入れた。10日間培養後各ウェルのコロニーを観察し、1コロニーのみのウェルを確認した。次に培養上清を回収し、抗体価の測定方法により陽性ウェルをO.D.値の高いものより順次選択した。クローン細胞約5×106個をあらかじめプリスタン0.5mlを腹腔内に投与したヌードマウス2匹ずつに投与し、約10日後より腹水を採取した。
実施例5で得た腹水に脱脂処理を行い、等量の硫酸アンモニウムを徐々に滴下した後、4℃で1時間放置した。懸濁液を3500rpmで30分遠心し、上清を除いた後沈査を元の腹水量のダルベッコPBS(−)(日水製薬株式会社)に溶解した。生理食塩水(5L×2)で透析し、−30℃で凍結保存した。実施例5で各種ハイブリドーマから得られたモノクローナル抗体名もハイブリドーマ株と同様の名前とし、各々の採取腹水量と抗体精製量について表1に示した。
精製したモノクローナル抗体のアイソタイプをMouse Antibody Isotyping Kit(大日本製薬株式会社:Code No.MMT1)を用いて決定した。培養液150μlをキット添付のチューブへ入れ、30秒間静置した後、攪拌した。キット添付のスティックをチューブに入れ反応した。各抗体のアイソタイプを表1にまとめた。取得したすべてのモノクローナル抗体はIgMであり、詳細として、3E12−1B6−1A5は、IgM(λ)であり、その他抗体6H11−F11F4、6C9−A5B10,6A8−1C6−1B6、1E2−2H6−1A9、4G2−1E10−1F10はIgM(κ)であった。
実施例2の(2)に記載の抗体価測定法と同様に行い抗体の反応性を評価した。実施例2における抗血清の代わりに実施例6で得た精製モノクローナル抗体6種類について濃度希釈系列を作製し、測定をした。その結果、図12〜14に示すとおり、6種類すべてのモノクローナル抗体において、BSAコントロールプレートではほとんど反応せず(○)、抗原提示BSAプレートにおいて濃度に依存して有意に反応する(●)ことが解った。
(1)Total RNAの調製
実施例4で得たハイブリドーマ細胞6種の内、3種類(1E2−2H6−1A9、6A8−1C6−1B6、6C9−A5B10)のモノクローナル抗体について遺伝子解析を行った。以下の実施例において、上記3種の産生するモノクローナル抗体を改めてPM1、PM2、PM3と命名した(同順)。PM1及びPM2を産生する2種のハイブリドーマ細胞を1種毎に回収し処理した後、それぞれについてTrizol試薬(Invitrogen社製)中において、ホモジナイズにより破砕した。以降の操作は、Trizol試薬のプロトコールに準じた条件で作業を行い、Total RNAの抽出・精製を行った。Total RNAをDNase I(タカラバイオ)で処理し、残存するDNAを分解した後、精製した。
(2)RT−PCR反応
(1)で調製したTotal RNAを鋳型にして、RT−PCR反応を行った。RT反応には、High Fidelity RNA PCR Kit(タカラバイオ)を使用して、PCRにはTaKaRa Ex Taq(タカラバイオ)を使用した。RT反応に用いた各H鎖、L鎖増幅用primerは、Mouse scFv Module Recombinant Phage Antibody system(アマシャムバイオサイエンス)添付のPrimerセット(Light Primer Mix(アマシャム 27−1583−01)、Heavy Primers(アマシャム 27−1586−01))を用いた。以下に反応組成と反応条件を示す。
<RT反応液組成>
2×Bca 1st Buffer 10.0μl
25mM MgSO4 4.0μl
dNTP Mixure 1.0μl
RNase Inhibitor 0.5μl
Bca PLUS RTase 1.0μl
Oligo dT−Adaptor Primer FB 1.0μl
RNA 1.0μl
RNase Free H2O Up to 20.0μl
<RT反応条件>
65℃ 1min.
30℃ 1min.
30→65℃ 15min.(30℃→65℃を15分かけて行った)
65℃ 30min.
98℃ 5min.
5℃ 5min.
< PCR反応液組成>
10×Ex Taq Buffer 2.0μl
2.5mM dNTPs 1.6μl
Primer(注)
RT Product 1.0μl
Ex Taq(5U/μl) 0.1μl
RNase Free H2O Up to 20.0μl
(注)L鎖を増幅する場合、Light Primer Mix(アマシャムバイオサイエンス)を0.8μl、
H鎖を増幅する場合、Heavy Primer1,2(アマシャムバイオサイエンス)を各0.4μl添加した。
96℃ 5min.
94℃ 30sec.→55℃ 30sec.→72℃ 1min. 30サイクル
72℃ 5min.
4℃
RT―PCR反応液を1%アガロース電気泳動によりcDNA由来の増幅をすべて確認した。
RT−PCR反応により得られた各増幅産物をゲルから切り出し、MinEluteGel Extract Kit(キアゲン)を用いてプライマーを除去して精製した。精製物を、DNA Ligation Kit v2.1(タカラバイオ)を用いて、pT7 Blue−T vector(タカラバイオ)とライゲーション反応を行った。その後、ライゲーション産物を用いて大腸菌DH5α(タカラバイオ)を形質転換した。得られた白コロニーについて、ベクター上のプライマー(M13−47、RV−M(タカラバイオ))を用いてころにーPCRを行い、推定分子量の増幅産物が確認されたそれぞれ8クローンをシークエンス解析に使用した。
選択したクローンについてプラスミドDNAを調製し、M13−47およびRV−Mプライマーを使用してシークエンス解析を行った。シークエンス反応には、BigDye Terminator v1.1 CycleSequencing Kit(Applied Biosystems)を使用し、Kit添付のプロトコールに準じた条件で反応を行った。シークエンス反応物は、Sephadex G50 Fineを用いてゲルろ過精製した。精製物を用いてABI PRISM3100を用いて電気泳動を行い解析し、ハイブリドーマ2種が産生するモノクローナル抗体(PM1、PM2)の各抗体可変領域(VH、VL)の塩基配列を決定した。(PM1−VH 配列番号:13、PM1−VL 配列番号:14、PM2−VH 配列番号:15、PM2−VL 配列番号:16)
実施例10(細胞寄託)
前記PM1、PM2、PM3モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマに関して、特許生物寄託センターに寄託を行い、各々受託番号FERM P−20855(FERM BP−10762)、FERM P−20856(FERM BP−10763)およびFERM P−20857(FERM BP−10764)を得た。また、4G2−1E10−1F10、6H11−F11F4を産生するハイブリドーマに関して、特許生物寄託センターに寄託して、各々受託番号FERM BP−10825及びFERM BP−10826を得た。
実施例6で精製したモノクローナル抗体(PM1、PM2、PM3)を実施例2の(2)に記載の抗体価測定法と同様にして作製した抗原サンプルを固相化したプレートに分注する。なお、抗原サンプルは、4−(1−Azi−2,2,2−trifluoroethyl)benzoic acid−BSA conjugateである。分注後、室温で3時間反応させる。次に、96ウェルタイタープレートを洗浄後、UVクロスリンカー CL−1000L(フナコシ)で上記プレートに365nm波長の光を20mW/cm2程度照射する。その後、洗浄と光照射を4回繰り返し行う。更に、各工程のプレートに、それぞれ10000倍に希釈したヤギ抗マウス抗体―HRPコンジュゲート溶液(ICN社製 Code No.674281)100μlを分注する。分注後、室温で2時間反応させる。更にプレートを洗浄して基質溶液(OPD;SIGMA社製 Cat No.UK−B25)100μlを分注し、室温で20分間反応させる。最後に2N硫酸溶液100μlを加えて反応を停止し、OD492nmの吸収をマイクロプレートリーダーで測定する。対照実験として光照射をせず同数洗浄したプレートを用意する。結果として、MP1〜3のすべてのモノクローナル抗体において、光照射したプレートはほぼ100%抗体が保持されているのに対して光照射しない対照プレートでは洗浄により脱落していく様子が見える(図15)。
(1)抗光架橋基抗体可変領域VHコード核酸断片の調製
抗光架橋基抗体可変領域VH(PM2−VH 配列番号:15)の5末端側に制限酵素NcoI切断部位、3’末端側に制限酵素NheIを配置したベクター導入用の抗光架橋
基抗体可変領域VH(以下、VHp)を作製する。そのために、プライマーとして、以下のものを用意する。
PM2−VH−F(配列番号:17):
5’−NNNNNCCATGGCCCAGGTGCAGCTGCAGGAGCTGGG−3’
PM2−VH−B(配列番号:18):
5’−NNNNNGCTAGCTGAGGAGACGGTGACCGTGG−3’
(2)抗光架橋基抗体可変領域VLコード核酸断片の調製
抗光架橋基抗体可変領域VL(PM2−VL 配列番号:16)の5末端側に制限酵素NheI部位及びリンカー(GGGGS)をコードする核酸、3’末端側にHis×6の
上流に制限酵素SacIIを配置したベクター挿入用の抗光架橋基抗体可変領域VL(以下、VLp)を作製する。そのために、プライマーとして以下のものを用意する。
PM2−VL−F(配列番号:19):
5’−NNNNNGCTAGCGGTGGCGGTGGCTCTGATATCGTCCTGACCCAGAGC−3’
PM2−VL−B(配列番号:20):
5’−NNNNNCCGCGGATTTCAGCTCCAGCTTGGTCC−3’
上記2種の核酸断片用いてを2つの発現ベクターを以下の構成で構築する。
(1)VHp−VLh発現用ベクター(pPHEL)の作製
(i)VHpの挿入
特開2005−312446号公報に開示されているベクターpGHEL(金結合性VH−HyHEL10認識VL)を、制限酵素NcoI/NheI(ともにNew England Biolabs社)で切断する。得られた断片混合物を、スピンカラム400HR(アマシャムバイオサイエンス)で処理する。次に、同様に実施例12で増幅したPCR産物(VHp)を制限酵素NcoI/NheIにて切断する。得られた切断断片を、市販のゲル精製キット(SV Gel and PCR Clean−up system: Promega社)を使用して精製する。上記二つの断片を、市販のT4リガーゼキット(Roche社)を業者推奨の方法にて調合しライゲーションを行う。ライゲーション溶液をJM109コンピテントセル(Promega社)40μLにヒートショック法により形質転換する。その後、LB/アンピシリン(amp.)プレートに撒き、37℃にて一晩静置する。次に、プレート中から任意のコロニーをLB/amp. 3mL液体培地に植え継ぎ、37℃にて一晩振盪培養を行う。その後、市販のMiniPrepsキット(Plus Minipreps DNA Purification System:Promega社)を使用して、プラスミドを回収する。得られたプラスミドを、MP1−VH−Fと−Bを使用して前記シークエンス方法にて塩基配列を確認したところ、目的の断片が挿入されていることを確認することができ、結果として抗光架橋基抗体可変領域VH−HyHEL10認識VLコンストラクトが得られる。
(ii)VLpの挿入
特開2005−312446号公報に開示されているベクターpHGOLD(HyHEL10認識性VH−金結合VL)を、制限酵素NheI/SacII(ともにNew England Biolabs社)で切断する。得られた断片混合物を、スピンカラム400HR(アマシャムバイオサイエンス)で処理する。次に、同様に実施例12で増幅したPCR産物(VLp)を制限酵素NheI/SacIIにて切断する。得られた切断断片を市販のゲル精製キット(SV Gel and PCR Clean−up system: Promega社)を使用して精製する。上記二つの断片を、市販のT4リガーゼキット(Roche社)を業者推奨の方法にて調合しライゲーションを行う。ライゲーション後、前記のように形質転換を行う。得られたプラスミドが目的のVHh−VLp発現用ベクターpHPHOTOであることを(1)と同様にして確認する。(確認用プライマーは、MP1−VL−F、−B)
実施例14(タンパク発現及び精製)
上記実施例13の(i)で得られたVHp−VLh、及び実施例13の(ii)で得られたVHh−VLpのポリペプチドを発現する発現ベクターを用いて、個別の系において以下に記すタンパク発現及び精製工程を行う。そうして、それぞれポリペプチド鎖VHp−VLh及びVHh−VLpとして取得する。下記に示すリフォールディング完了以降は暗所またはイエローカーテン内で操作を行う。
1)形質転換
上記2つの発現ベクターを用いて、それぞれ異なる大腸菌BL21株を形質転換する(BL21(DE3)コンピテントセル溶液40μL)。形質転換は、ヒートショック(氷中→42℃×90sec→氷中)でおこなう。ヒートショックにより形質転換した上記BL21溶液にLB培地750μLを加え、一時間37℃にて振盪培養を行った。その後、6000rpm×5分間遠心を行い、培養上清650μLを廃棄し、残った培養上清と沈殿となった細胞画分を攪拌し、LB/amp.プレートに撒き、一晩37℃にて静置する。
2)予備培養
プレート上のコロニーを無作為に選択し、3.0mL LB/amp.培地にて28℃にて一晩振盪培養を行う。
3)本培養
上記予備培養溶液を2×YT培地 750MLに植え継ぎ、更に培養を28℃にて継続した。OD600が0.8を越えた時点で、終濃度が1mMとなるようにIPTGを加え、更に28℃にて終夜培養を行う。
4)精製
目的のポリペプチド鎖を不溶性顆粒画分から以下の工程により精製する。
(i)不溶性顆粒の回収
上記3)で得られた培養液を6000rpm×30minにて遠心し、沈殿を菌体画分として得る。得られた菌体をトリス溶液(20mM トリス/500mM NaCl)15mlに氷中にて懸濁する。得られた懸濁液をフレンチプレスにて破砕し、菌破砕液を得る。次に、菌破砕液を12,000rpm×15minで遠心を行い、上清を除き、沈殿を不溶性顆粒画分として得る。
(ii)不溶性顆粒画分の可溶化
上記(i)で得られた不溶性画分を6M 塩酸グアニジン/トリス溶液10mLを加えて、一晩浸漬する。次に、12,000rpm×10minで遠心し、上清を可溶化溶液として得る。
(iii)金属キレートカラム
金属キレートカラム担体として、His−Bind(Novagen社製)を用いる。カラム調製やサンプル負荷、及び洗浄工程は、前記業者の推奨方法に準拠し、室温(20℃)にて行う。目的であるHisタグ融合のポリペプチドの溶出は60mMイミダゾール/Tris溶液にて行う。溶出液のSDS−PAGE(アクリルアミド15%)の結果、単一バンドであり、精製されていることを確認する。
(iv)透析
上記溶出液に対して、外液を6M塩酸グアニンジン/Tris溶液として4℃にて透析を行い、溶出液中のイミダゾールの除去を行い、上記それぞれのポリペプチド鎖溶液を得る。
(v)リフォールディング
上記と同様にして、VHp−VLh及びVHh−VLpのそれぞれのポリペプチド鎖溶液を以下の工程により別個に、脱塩酸グアニンジンを透析(4℃)にて行いながらタンパク質のリフォールディングを行う。
(a)6M塩酸グアニジン/Tris溶液を用い、それぞれのポリペプチド鎖のモル吸光係数とΔO.D.(280nm−320nm)値から濃度7.5μMのサンプル(希釈後体積10ml)を調製する。次にβ−メルカプトエタノール(還元剤)を終濃度375μM(タンパク濃度50倍)になるよう添加、室温、暗所で4時間還元を行う。このサンプル溶液を透析バック(MWCO:14,000)に入れ、透析用サンプルとする。
(b)透析外液を6M塩酸グアニンジン/トリス溶液として、透析サンプルを浸漬し、緩やかに攪拌しながら6時間透析する。
(c)外液の塩酸グアニジン濃度を3M、2Mと段階的に下げる。それぞれの外液濃度において、6時間透析する。
(d)酸化型グルタチオン(GSSG)を終濃度375μM、L−Argを終濃度0.4M)となるようにトリス溶液に加え、上記(c)の2Mの透析外液を加え、塩酸グアニジン濃度が1Mとし、pHをNaOHで、pH8.0(4℃)に調製した溶液にて、12時間緩やかに攪拌しながら透析する。
(e)上記(d)と同様の作業にて塩酸グアニジン濃度0.5Mの含L−Argトリス溶液を整し、更に12時間透析する。
(f)最後にトリス溶液にて12時間透析する。
(g)透析終了後、10000rpmで約20分遠心分離し凝集体と上清を分離する。
(vi)2量化画分の精製
上記(v)で得られた個々の5μMポリペプチド(VHp−VLh、VHh−VLp)溶液を混合し、4℃にて一晩する。次に、セファデックス75カラム(カラム:バッファー 20mM トリス、500mM NaCl、流速 1ml/min)にて二量体化した60kDa相当(インジェクションから約18分)のフラクションを得る。これを相互作用測定用サンプルとする。
水晶発振子マイクロバランス(QCM)により、本複合タンパク質の固定能と標的物質としてのHELの結合能を評価できる。QCM装置として、AFFINIXQ(イニシアム社製)を用いる。
i)基板の前処理
まず、QCM発振子(イニシアム社製)の金電極上をピランハ溶液(過酸化水素水:濃硫酸=1:3)で5分間×2回洗浄し、蒸留水で再度洗浄し、1mMジチオジプロピオン酸エタノール溶液に発振子を浸す。蒸留水で洗浄後、100mg/mlEDC(1−3−(Dimethylaminopropyl)−3−ethylcarbodiimide hydrochloride)水溶液および100mg/mlNHS(N−Hydroxysuccinimide)水溶液を等量混合する。発振子表面に得られた混合液の100μlをキャストし20分放置する。そして、1mMHEPESバッファー(pH8.5)で発振子を洗浄後、0.15mg/mlストレプトアビジン水溶液を発振子表面にキャストし、1時間以上放置する。更にバッファーで洗浄後、1Mエタノールアミン水溶液100μlを発振子表面にキャストし20分放置し、最終的に結合評価に使用するバッファーPBS(pH7.4)に置換する。
上記前処理をした発振子表面に4−(1−Azi−2,2,2−trifluoroethyl)benzoyl−Arg−Arg−NHNH−biotin溶液(1mg/ml)100μlをキャストし1時間以上放置する。バッファーで洗浄後、実施例14で作製した光架橋基およびHEL認識複合タンパク質を100μlキャストし、UVクロスリンカー CL−1000L(フナコシ)で365nm波長の光を20mW/cm2程度照射する。AFFINIXQに上記発振子を接続し、PBSバッファーが入っているガラスセルに浸し、振動数を安定化させる。光照射により複合タンパク質は架橋固定するので振動数の変化がほとんどないことが確認できる。
前記ガラスセルに最終濃度が50nM、200nM、500nMになるようにHEL溶液を添加し、10分後の各々周波数の変化を測定し、回帰線から反応速度定数を算出する。その結果、両固定法ともHELの結合力が十分に保持されていることが確認できる。
2 第二のドメイン
3 第三のドメイン
4 第四のドメイン
5 リンカー
6 リンカー
Claims (12)
- 前記光架橋基のみを認識する抗体からなることを特徴とする請求項1に記載のタンパク質。
- 前記抗体がFERM BP−10762、FERM BP−10763またはFERM BP−10764、FERM BP−10825またはFERM BP−10826として寄託されたハイブリドーマにより産生される請求項1または2に記載のタンパク質。
- 前記抗体が以下の(a)から(d)のいずれかのアミノ酸配列の組み合わせからなる相補性決定領域の組み合わせ、またはこれと機能的に同等の相補性決定領域の組み合わせを有する請求項1乃至3のいずれかに記載のタンパク質。
(a)配列番号:1、2および3のアミノ酸配列の組み合わせ
(b)配列番号:4、5および6のアミノ酸配列の組み合わせ
(c)配列番号:7、8および9のアミノ酸配列の組み合わせ
(d)配列番号:10、11および12のアミノ酸配列の組み合わせ - 前記抗体がキメラ抗体、相補性決定領域移植抗体、一本鎖抗体、またはこれらの抗体断片からなる群より選択される請求項1から4のいずれかに記載のタンパク質。
- タンパク質の架橋基認識能と架橋反応を利用して該タンパク質を基体に固定する方法であって、
1)基体表面に架橋基として下記一般式I(R 1 は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R 2 は、水素原子またはハロゲン原子、アルコキシ基、又はアルキレンオキシドにより置換されていてもよいアルキル基を表す。)で表される反応性フェニルジアジリン誘導体からなる光架橋基を設ける工程と、
2)請求項1から6のいずれかに記載のタンパク質を、前記基体表面の架橋基に、該タンパク質の該架橋基認識能を利用して反応させて、該タンパク質を該基体に固定する工程と、
3)前記反応後、あるいは同時に光を照射し、前記光架橋基を利用した光架橋反応により、前記基体と前記タンパク質との間に架橋構造を形成する工程と、
を有することを特徴とするタンパク質の固定方法。
- 基体とタンパク質を有する構造体であって、
前記基体が表面の少なくとも一部に架橋基として反応性フェニルジアジリン誘導体からなる光架橋基を有し、
前記タンパク質が請求項1から6のいずれかに記載されたタンパク質であることを特徴とする構造体。 - 請求項8に記載の構造体を有するバイオセンサー。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載のタンパク質をコードする核酸。
- 請求項10記載の核酸を含むベクター。
- 標的物質を検出するための検出用キットであって、請求項8に記載の構造体を形成するための基体とタンパク質と、を有することを特徴とする標的物質検出用キット。
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