JP3086182B2 - 土壌浄化方法 - Google Patents

土壌浄化方法

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JP3086182B2 JP08284212A JP28421296A JP3086182B2 JP 3086182 B2 JP3086182 B2 JP 3086182B2 JP 08284212 A JP08284212 A JP 08284212A JP 28421296 A JP28421296 A JP 28421296A JP 3086182 B2 JP3086182 B2 JP 3086182B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汚染土壌の浄化方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の急速な科学技術の進歩は大量の化
学物質や化成品を生みだしている。これらの多くは元来
天然に存在しないためほとんど自然に分解することはな
く、環境中に徐々に蓄積しながら自然を汚染している。
なかでも、人類の生活の場である陸圏は人為的汚染の影
響を最も受けやすく、環境水が陸気水圏で循環している
ことを考えると、陸圏の環境汚染は地球レベルへと拡大
していく深刻な問題である。これまでによく知られた土
壊(陸圏)の汚染物質としては、ガソリンなどの有機化
合物、PCBなどの有機塩素化合物、ダイオキシンなど
の催奇性を有する農薬、あるいは放射性化合物などが挙
げられる。なかでもガソリンなどの燃料はガソリンスタ
ンドの地下タンクなどに広く大量に貯蔵され、タンクの
老朽化あるいはタンクの破損による土壌ヘの燃料漏洩が
大きな社会問題となっている。また、トリクロロエチレ
ンやテトラクロロエチレンなどの有機塩素化合物は精密
部品の洗浄やドライクリーニングにおいてかつて大量に
使用され、その漏洩により土壌や地下水の大規模な汚染
実体が明らかになりつつある。さらに、これら有機塩素
化合物の催奇性や発がん性が指摘され、生物界ヘも極め
て重大な影響を及ぼすことがわかったため、汚染源の遮
断はもちろん、すでに汚染が拡大した土壌や地下水の浄
化は早急に解決すべき課題となっている。
【0003】これら汚染物質で汚染された土壌の浄化方
法としては、汚染土壌を掘り起こして加熱処理する方
法、汚染土壌から汚染物質を真空抽出する方法、あるい
は汚染物質を分解する能力を有する微生物を利用する方
法などが挙げられる。加熱処理法ではほとんど完全に土
壌から汚染物質を取り除くことが可能であるが、土壌掘
削が必要であるから建造物下の浄化処理は困難であり、
また掘削・加熱処理に要する費用が膨大となるため広範
囲な汚染土壌の浄化には適用困難である。真空抽出法は
揮発性化合物に対する安価で簡便な浄化方法であるが、
数ppm以下の有機塩素化合物の除去効率が低く、その
浄化処理に年単位の時間が必要である。一方、微生物に
よる浄化方法は汚染土壌を掘削する必要がないため建造
物下の浄化が可能であり、また分解活性の高い微生物を
利用することにより汚染物質を短時間で分解浄化できる
ので、経済的で効率的な土壌浄化方法として注目されて
いる。
【0004】米国特許第5,133,625では伸長可
能な注入パイプを用いて注入圧力、流速および温度を測
定し、これにより注入圧力を制御し、それによって土壌
中の微生物濃度や栄養素濃度を制御して、効率的に土壌
浄化を行なう方法が述べられている。また米国特許第
4,442,895号や米国特許第5,032,042
号には、注入井から土壌中に気体や液体を加圧注入して
土壌にクラックを生じさせることで、例えば微生物を用
いた汚染土壌の、その場的な修復を効率的に行なう方法
が開示されている。米国特許第5,111,883で
は、注入井と抽出井の相対位置により土壌水平方向およ
び垂直方向において所定の領域に薬液を注入する方法が
述べられている。
【0005】ところで、汚染物質の分解能を有する微生
物により汚染土壌を修復するには、微生物を土壌に注入
し、あるいは微生物に対する栄養素、インデューサ、酸
素、その他の化学物質を土壌に注入することが不可欠で
ある。しかし、従来の注入技術は土壌空隙をほぼ充填す
る薬液量を注入要素から圧入する方法であり、広範囲の
修復処理においては膨大な薬液量が必要となる。この多
量の薬液注入は注入作業に要する時間、労力、および薬
液コストを引き上げ、総じて修復処理費用を増大させ
る。一方、微生物は他の化学物質とは異なり、栄養素な
どいくつかの生育条件を満たせば自ら増殖し、微生物を
増大させる。このため、微生物あるいは栄養素などを含
む薬液を広い土壌範囲にできる限り少量注入し、土壌中
で微生物を増殖させて汚染物質を分解すれば、浄化処理
に要する費用はかなり低減される。これら微生物あるい
は栄養素などの必要量を希釈し、これを広範な修復領域
に注入する方法では、希釈により注入する薬液量が増加
するため注入処理に要する時間や労力は軽減されない。
さらに、土壌空隙のほとんどを薬液で満たす方法は、土
壌が流動化して軟弱地盤となる可能性が高いため、重量
構造物下の浄化処理へは適用困難である。また、土壌空
隙を満たした薬液は自重によって時間とともに地下深層
部ヘ落下し、さらに地下水流にのって拡散する。従っ
て、移動性が高い微生物や栄養素などは目的とする修復
領域に留まらずに流失し、浄化処理のための再注入が必
要となるため、経済的な修復処理は困難である。さらに
微生物や栄養素の流失は環境への2次汚染の原因ともな
りかねない。従って、微生物による土壌浄化においては
薬液で土壌空隙を全て満たすことなく、少量の薬液を広
い土壌範囲に注入する薬液注入技術が望まれる。
【0006】微生物によって経済的かつ効率的に土壌浄
化を行うためには、微生物や栄養素などを含む少量の薬
液を広範な修復範囲に注入することが必要である。この
とき、栄養素や酸素などは薬液中に溶解し、微生物は薬
液中で浮遊している。薬液に可溶なこれらの成分は吸着
やイオン交換などによって一部土壌中での移動が阻害さ
れるが、通常注入薬液の到達位置まで移動させることが
できる。しかし、微生物は土壌空隙を通って移動しなけ
ればならず、多くの場合土壌粒子のろ過効果により注入
口から遠方まで移動させるのは困難である。さらに、粘
着性の高い微生物では、注入時に土壌粒子に付着するた
め土壌中での移動はあまり期待できない。このような、
土壌粒子のろ過効果と微生物の付着による土壌内の微生
物移動の問題は、注入した薬液をさらに強制的に移動さ
せることで解決できる。すなわち、薬液を注入した後、
所定の含水比以上においてさらに注入処理を行い、土壌
内で薬液を移動させることにより、微生物は土壌粒子間
隙を強制的に通過し、また土壌粒子に付着する前に注入
媒体とともに押し流される。しかし薬液注入後に液体を
注入して薬液を移動させる方法は、薬液濃度を低下させ
るとともに全注入液体量が著しく増大するため、自重に
よる地下深層部ヘの拡散が問題となる。また、注入処理
を施した土壌の含水率が大きくなるため、微生物の生育
に不可欠な酸素などの気体成分の供給も困難になる。
【0007】なお、微生物による土壌修復とは無関係の
土壌の固化技術に於て、土壌固化用の薬液の土壌への注
入と気体の注入とを交互に行なう処理は知られている。
例えば、ソビエト特許SU1203194Aでは、圧縮
ガスにより注入口周りの土壌中に空隙をつくるとともに
ガス圧力により薬液を土壌中に浸透させて土壌を圧縮固
化する方法について記載されている。また、土壌中に超
高圧水と圧縮空気、および硬化剤を注入して地盤改良を
行う公知の技術に、ジェットグラウト工法がある。この
工法は、水と空気の高圧エネルギーにより土壌を破砕
し、土壌の一部を地表へ排出しながら硬化剤を混合して
土壌を固化させるものである。しかしこれらの公知技術
に於ては、注入液体の気体による搬送という本願発明に
関する技術思想については何らの開示もない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
技術の問題点に鑑みなされたものであり、薬液の注入量
を抑えつつ、この薬液を土壌中へ広く分布させることに
よって効率良く汚染土壌の修復を行なう方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、注入要素から
土壌中への微生物や栄養素などを含む薬液の注入におい
て、薬液を注入した後、土壌の含水比が飽和含水比の
0.6倍以上のときに気体を注入することにより少量の
薬液を広範な土壌領域に分布させられることを見出した
ことに基づく。そして種々の含水比の土壌において気体
を注入し、この土壌の含水比が飽和含水比の0.6倍未
満では土壌内の水分がほとんど移動しないとの知見に基
づいている。また、注入工程において薬液注入と飽和含
水比の0.6倍以上のときの気体注入を繰り返すことに
より、さらに効果的に注入処理が行えることを見出した
ことに基づく。本発明は次のようである。 1 汚染物質を含む土壌を微生物を用いて浄化せしめる
方法において、該微生物を含む液体を浄化されるべき土
壌領域内の所定の箇所に注入する工程;及び該液体が注
入された箇所に気体を注入する工程;を含み、該気体の
注入工程は、該液体注入箇所の土壌の含水比が飽和含水
比の0.6倍以上のときに行なうことを特徴とする土壌
浄化方法。 2 該汚染物質がフェノールである上記1記載の土壌浄
化方法。 3 該汚染物質が塩素化有機脂肪族炭化水素化合物であ
る上記1記載の土壌浄化方法。 4 該汚染物質がトリクロロエチレンである上記1記載
の土壌浄化方法。 5 該微生物がJ1株(FERM BP−5102)で
ある上記1記載の土壌浄化方法。 6 該微生物がJM1株(FERM BP−5352)
である上記1記載の土壌浄化方法。 7 該液体が溶存酸素を含む上記1記載の土壌浄化方
法。 8 該気体が空気、酸素、窒素、二酸化炭素、メタンか
ら選ばれる少なくとも1つの気体を含む上記1記載の土
壌浄化方法。 9 該液体が該微生物の栄養素をさらに含む上記1記載
の土壌浄化方法。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
まず、微生物や栄養素などを含む薬液を土壌中ヘ圧入す
る場合、その注入範囲はおおむね土壌の透水係数と注入
量によって決まる。例えば、透水係数が大きな砂層では
薬液は土壌空隙を充填しながら注入口を中心にほぼ球状
に広がり、最終的には注入量と土壌空隙率で決まる球体
となりつつ、その一部は自重により自然落下していく。
また、透水係数が小さなローム層では注入薬液は構造的
に弱い土壌部分を脈状に広がっていく。どちらの場合
も、注入薬液は土壌空隙を充填しながら移動していくの
で、広範な土壌領域に薬液を注入分布させるためには多
量の薬液が必要となる。経済的かつ効率的に土壌修復を
行うには、できる限り少量の薬液を土壌中に広く注入分
布させることが好ましく、このためには注入した薬液を
希釈することなく土壌内において移動させることが好ま
しい。
【0011】このような薬液移動は、薬液を土壌に注入
した後、該土壌が該薬液の注入によって所定の含水比、
具体的には飽和含水比の0.6以上1.0以下の含水比
を保持している領域に気体を注入することにより達成で
きる。薬液に含まれる注入材料としては、例えば化学物
質を分解できる微生物材料、この微生物の増殖に必要な
増殖機能材料、微生物による分解活性を発現させる活性
維持機能材料、微生物が土壌内で安定に生息できる生残
機能材料、以上の材料を土壌中ヘ容易に浸透させるため
の浸透機能材料、土壌への浸透機能を高めるチャンネル
形成材料、さらにこれら材料の土壌中ヘの浸透が容易に
確認できる指標機能材料などが挙げられる。薬液はそれ
ぞれ単独の材料から構成されていてもよく、又は、、多
くは複数の材料、あるいは複数の機能をもつ材料から構
成されていても良い。
【0012】化学物質を分解する微生物材料としては、
例えば分解活性が確認されているSaccharomy
ces,Hansenula,Candida,Mic
rococcus,Staphylococcus,S
treptococcus,Leuconostoa,
Lactobacillus,Corynebacte
rium,Arthrobacter,Bacillu
s,Clostridium,Neisseria,E
scherichia,Enterbacter,Se
rratia,Achromobacter,Alca
ligenes,Flavobacterium,Ac
etobacter,Nitrosomonas,Ni
trobacter,Thiobacillus,Gl
uconobacter,Pseudomonas,X
anthomonas,Vibrio,Moraxel
laの属の公知の微生物が用いられる。
【0013】増殖機能材料とは微生物の栄養素であり、
これにより微生物は増殖生存し、土壌中の化学物質を分
解する。例えば、ブイヨン培地、M9培地、L培地、M
alt Extract、MY培地、硝化菌選択培地な
どが有用である。微生物から産生される分解酵素が構成
的に発現される場合は、活性維持機能材料をとくに必要
としないが、酸素活性が特定の誘導物質(インデューサ
ー)により発現される場合は誘導物質が活性維持機能材
料として必要である。誘導物質としてメタン資化菌では
メタン、芳香属資化菌ではトルエンやフェノール、クレ
ゾールなど、また硝化菌ではアンモニウム塩などであ
る。もちろん、土壌修復処理においては微生物のみなら
す、この分解酵素を直接利用することもできる。この場
合、酵素活性を発現維持させるためのエネルギー源やミ
ネラルなどが活性維持機能材料として要求される。
【0014】生残機能材料は有用微生物の快適な棲息空
間を与え、これにより他の微生物や微小生物による捕食
を妨害したり、あるいは有用微生物の地下水への拡散消
失を防ぐ目的を有している。生残機能材料としては、こ
れまで医薬品工業や食品工業あるいは廃水処理システム
などのバイオリアクターで利用されている多くの微生物
担体を用いることができる。例えば、多孔質ガラス、セ
ラミックス、金属酸化物、活性炭、カオリナイト、ベン
トナイト、ゼオライト、シリカゲル、アルミナ、アンス
ラサイトなどの粒子状担体、デンプン、寒天、キチン、
キトサン、ポリビニルアルコール、アルギン酸、ポリア
クリルアミド、カラギーナン、アガロース、ゼラチンな
どのゲル状担体、セルロース、グルタルアルデヒド、ポ
リアクリル酸、ウレタンポリマーなどの高分子樹脂やイ
オン交換樹脂などである。さらに、天然あるいは合成の
高分子化合物、例えばセルロースを主成分とする綿、
麻、パルプ材よりなる紙類、あるいは天然物を変性した
高分子アセテート、ポリエステル、ポリウレタンなどか
らなる布類も有効である。その他、増殖機能と生残機能
を兼ね備えた材料としては堆肥材料が有用であり、一例
として麦わらなど穀物類のわらやおがくす、米糠、おか
ら、砂糖黍の絞りかす、カニやエビの殻などが挙げられ
る。
【0015】チャンネル形成材としては、ドデシル硫酸
ナトリウムやトリトン−Xのような界面活性剤、あるい
は炭酸水素ナトリウムや炭酸アンモニウムなどの発泡剤
が挙げられる。
【0016】指標機能材料は薬液に容易に溶解あるいは
分散し、これが注入薬液とともに移動して移動地点で容
易に検出されるものが選ばれる。指標機能材料の例とし
ては、土壌の色調を変化させる水溶性の色素あるいは電
気伝導度を変化させる有機酸や塩などを用いることがで
きる。
【0017】注入する気体としては、例えば空気、酸
素、二酸化炭素、窒素、水素、ヘリウム、ネオン、アル
ゴン、一酸化炭素、メタン、一酸化窒素、二酸化窒素、
二酸化イオウなどを用いることができる。微生物や栄費
素などを含む薬液を土壌内に注入し、該土壌が飽和含水
比の0.6倍以上の含水比を保持している部位にこれら
の気体を注入することにより、土壌空隙に滞留している
薬液を押し出して、注入要素よりさらに遠方ヘ薬液を移
動させることができる。例えば飽和含水比の0.5倍程
度の含水比を有する細砂層に1リットルの薬液を注入し
た場合、薬液注入口を中心とする半径8cmの球体内の
土壌の含水比は、飽和含水比の0.8〜1倍となる。そ
して液体注入を行なわない場合には、薬液は自重によっ
て時間の経過と共に下方へ移動し、2〜3時間程度で該
球体内の土壌の含水比は飽和含水比の0.6倍未満とな
る。従って本発明においては、気体の注入は薬液の注入
直後、具体的には土壌の状態によっても異なるが、遅く
とも3時間以内、特には2時間以内に行なうことが好ま
しい。なお、土壌内の薬液を注入しようとする領域又は
その領域及び薬液を拡散させたい領域が薬液注入前に既
に高い含水比を有している場合注入薬液が希釈されてし
まう為、薬液注入前の薬液を注入しようとする領域の土
壌含水比は飽和含水比の0.5倍以下、好ましくは0.
45倍以下であることが好ましい。又、含水比の高い土
壌領域に薬液を注入し、拡散させる場合には例えば薬液
注入前に気体の注入を行なうことによって土壌の含水を
下げることが好ましい。この事前の気体注入は、薬液を
注入する為の土壌間隙を予め確保することもできる。ま
た、薬液注入と所定の含水比以上における気体注入を交
互に繰り返すことにより、薬液が浸透しにくい土壌領域
ヘ薬液を注入分布させることができるので、結果として
薬液中に含まれる微生物や栄養素などをより均一に分布
させることができる。さらに、薬液注入と所定の含水比
以上における気体注入を交互に繰り返す過程において、
薬液成分あるいは気体成分の濃度を順次変化させること
により土壌中で意図的に濃度分布させた薬液注入も可能
になる。この注入過程において、薬液成分あるいは気体
成分の種類を順次変化させることにより、各種の注入成
分を土壌中で意図的に濃度分布させた薬液注入も可能で
ある。このような注入方法により土壌内における注入成
分の濃度分布を変化させ、微生物の分解活性を外部から
制御することが可能である。
【0018】土壌に薬液を注入した後、所定の含水比以
上においてさらに気体を注入して注入薬液を移動させる
方法は、土壌空隙のほとんどを薬液で満たすことなし
に、即ち土壌中に気体空隙を残しながら広範な土壌領域
に薬液を注入分布させることができる。つまり、注入後
の土壌の含水率を飽和含水率まで上昇させることなく注
入処理が行えるので、自重による薬液の自然落下が起こ
りにくく、微生物の栄養素などの流失やこれらによる2
次汚染の影響も小さい。さらに、注入気体に微生物の生
育あるいは増殖に必要なガス、例えば酸素やメタンなど
を含むガスを用いれば、微生物や栄養素などの注入分布
とともに微生物へのガス供給を同時に行うことができ
る。
【0019】本発明による薬液注入装置の一例を図1に
示す。注入装置は、薬液を貯留する薬液タンク1、薬液
を圧送するポンプ2、注入する気体を貯留するガスタン
ク3、気体を土壌中へ圧送するポンプ4、および注入管
5から成っている。土壌中へ注入した薬液をより遠くへ
移動させるには、ポンプ2を所定時間運転して薬液を注
入した後、土壌の含水比が該薬液の注入によって達成さ
れる飽和含水比の0.6倍以上の含水比を維持している
状態においてポンプ4を所定時間運転して気体を注入し
て薬液を押し流す。このとき、薬液注入量および気体注
入量は処理すべき土壌領域の広さ、汚染物質の濃度、微
生物の汚染物質分解能等に応じてポンプ2および4の運
転時間で調整する。また、薬液注入工程と気体注入工程
を繰り返す場合、それぞれのポンプを繰り返し動作させ
る。薬液あるいは気体の濃度あるいは成分を変化させる
場合は、タンク1および3において濃度あるいは注入成
分を調整する。さらに、気液両用のポンプを用いれば、
一台のポンプにより薬液および気体を土壌中へ注入する
ことができる。注入管5には先端あるいは側方に圧入の
ための開口部をもつ単管が利用できる。また、注入深さ
をかえて繰り返し注入作業を行いたい場合、図1に示し
たようなゴムスリーブ6をもつマンシェット管7とパッ
カー8をもつスリーブパイプ9を組み合わせる方法が有
用である。つまり、スリーブパイプ9を上下方向に移動
させて所定の位置で上下のパッカー8を膨張させる。上
下のパッカー8ではさまれた部分にスリーブパイプ9を
通して薬液を圧送し、ゴムスリーブ6を通して土壌中に
圧入する。その後、スリーブパイプ9を通して気体を注
入し、土壌中の薬液を移動させる。
【0020】以下に、実施例をもって本発明を説明する
が、これらは本発明の範囲をなんら限定するものではな
い。
【0021】
【実施例】 実施例1 薬液注入直後の空気注入によるカラム内の微生物の移動
と含水比の変化内径5.0cm、長さ100cmのカラ
ム下部に5cmの玉砂利層をもうけて、その上部に含水
比10%の細砂を2900g充填した。なお、この細砂
の飽和含水比は23%であった。さらに充填した細砂上
に5cmの玉砂利層をもうけて実験に供した。ここで細
砂が充填された部分は90cmとなる。微生物の移動試
験にはJ1株(生命工学工業技術研究所受託番号:FE
RM BP−5102号)を供し、M9培地に0.1%
酵母エキスを加えた培養液で終夜培養したものを用い
た。培養後の微生物数は寒天平板培地上のコロニー数よ
り5×108cells/mlであった。この培養液を
純水で500倍に希釈し1×106cells/mlと
したものを薬液としてカラムに注入した。薬液注入はペ
リスタポンプにより行い、注入の際のポンプ流量は50
ml/min.とした。薬液注入はカラム下部より行
い、砂層の下端より45cmに達した時点で薬液の注入
を停止し、直ちにこの状態から1kg/cm2の圧力で
空気を注入し、目視により細砂の水分が砂層上端に達す
るまで空気の注入を行った。なお薬液注入直後のカラム
の下部50cmに充填されている土壌の含水比は、約2
2〜23%であった。薬液注入直後の土壌含水比の測定
は、別途用意した上記と同様のカラムを用い、サンプル
を120℃で終夜乾燥させて、乾燥前の重量との比較に
より求めた。
【0022】空気注入後直ちに細砂層をカラムより抜き
出し、微生物の移動ならびに含水比の変化を求めた。砂
層でのサンプリングは砂層下端より5cmの位置から1
0cmおきに85cmまでの計9点について行い、各サ
ンプリングポイントでの微生物数は20gのサンプルに
20mlの純水を加えた後30秒間ボルテックスし、適
宜希釈の後に寒天平板培地上でのコロニー数より求め
た。また、含水比は適当重量のサンプルを120℃で終
夜乾燥させて、乾燥前の重量との比較により求めた。各
サンプリングポイントでの微生物数を図2に、含水比を
図3に示す。これらの結果から、含水比が飽和含水比の
0.6倍以上における空気圧送により土壌内で微生物お
よび水分を効率よく移動できることがわかった。また、
カラム内の部分的な含水比上昇を抑制し、カラム全体で
含水比を平滑化できることがわかった。 実施例2 薬液注入と薬液注入直後の空気注入の繰り返しによるカ
ラム内の微生物の移動と含水比の変化 内径5.0cm、長さ130cmのカラム下部に5cm
の玉砂利層をもうけて、その上部に含水比10%の細砂
を3867g充填した。なお、この細砂の飽和含水比は
23%であった。さらに充填した細砂上に5cmの玉砂
利層をもうけて実験に供した。ここで細砂が充填された
部分は120cmとなる。微生物の移動試験にはJ1株
(FERM BP−5102)を供し、M9培地に0.
1%酵母エキスを加えた培養液で終夜培養したものを用
いた。培養後の微生物数は寒天平板培地上のコロニー数
より5×108cells/mlであった。この培養液
を純水で500倍に希釈し1×106cells/ml
としたものを薬液としてカラムに注入した。
【0023】薬液注入はペリスタポンプにより行い、注
入の際のポンプ流量は50ml/min.とした。薬液
注入はカラム下部より行い、砂層の下端より30cmに
達した時点で薬液の注入を停止し、直ちに1kg/cm
2の圧力で空気を注入し、目視により細砂の水分が砂層
下端から60cmに達するまで空気の注入を行った。次
いで直ちに1回目の薬液注入の際と同じポンプ流量で薬
液を再注入し、薬液が砂層の下端より60cmに達した
時点で注入を停止し、直ちに再度1kg/cm 2の圧力
で空気を注入することにより、目視により細砂の水分を
砂層下端から90cmまで押し上げた。2回目の薬液注
入ならびに空気圧送と同様にして3回目の薬液注入なら
びに空気圧送を行い、細砂の水分を砂層下端から120
cmまで押し上げた。なお別途調製した3本の土壌充填
カラムを用いて上記各気体注入工程直前の気体注入領域
の土壌含水比を測定したところ、何れも22〜23%で
あった。
【0024】空気注入後の細砂層をカラムより抜き出
し、微生物の移動ならびに含水比の変化を求めた。砂層
でのサンプリングは砂層下端より5cmの位置から10
cmおきに115cmまでの計12点について行い、各
サンプリングポイントでの微生物数は20gのサンプル
に20mlの純水を加えた後30秒間ボルテックスし、
適宜希釈の後に寒天平板培地上でのコロニー数より求め
た。また、含水比は適当重量のサンプルを120℃で終
夜乾燥させて、乾燥前の重量との比較により求めた。各
サンプリングポイントでの微生物数を図4に、含水比を
図5に示す。これらの結果から、薬液注入と含水比が飽
和含水比の0.6倍以上における空気圧送の繰り返しに
より土壌内で微生物および水分を効率よく移動できるこ
とがわかった。また、カラム内での部分的な含水比上昇
を抑制し、カラム全体で含水比を平滑化できることがわ
かった。 比較例1 薬液注入のみによる微生物のカラム内の移動と含水比の
変化実施例1に於てペリスタポンプを用いた薬液の注入
を、薬液がカラムの上端に達するまで行ない、空気の注
入を行なわなかった以外は実施例1と同様にしてカラム
内の微生物の移動及び細砂の含水比の変化を観察した。
各サンプリングポイントでの微生物数を図6に、含水比
を図7に示す。これらの結果から、単に薬液を注入する
のみでは土壌内の含水比を増大させるだけで、微生物を
効率よく移動できないことがわかった。 比較例2 土壌中への気体注入を薬液注入から24時間経過後に行
なった以外は、実施例1と同様にして空気注入によるカ
ラム内の微生物の移動と含水比の変化を観察した。な
お、薬液注入してから24時間経過することによりカラ
ム内の水はほとんど排出され、カラム下端の細砂層の含
水比は飽和含水比の0.5倍程度であった。
【0025】空気注入後の細砂層中の微生物の移動およ
び含水比の変化を図8および図9に示す。 実施例3 薬液注入直後の空気注入によるポット内の微生物の移動
と含水比の変化内径32cm、長さ30cmのステンレ
スポット下部に5cmの玉砂利層をもうけて、その上部
に含水比10%の細砂を30kg充填し、実験に供し
た。なお、この細砂の飽和含水比は23%であった。ま
た、この時の砂層の高さは25cmであった。微生物の
移動試験にはJ1株を供し、M9培地に0.1%酵母エ
キスを加えた培養液で終夜培養したものを用いた。培養
後の微生物数は寒天平板培地上のコロニー数より5×1
8cells/mlであった。この培養液を純水で5
00倍に希釈し1×106cells/mlとしたもの
を薬液としてポットに注入した。薬液注入はぺリスタポ
ンプにより行い、注入の際のポンプ流量は200ml/
min.とした。薬液注入はポット中央、深さ8cmで
行い、5分間送液の後に注入を停止し直ちに薬液注入口
から1kg/cm2の圧力で約40リットルの空気を3
分間注入した。なお、薬液注入前の薬液注入口を中心と
して半径8cmの球体内の6点の土壌の含水比を別途用
意した土壌充填ポットを用いて測定したところ、約22
〜23%であった。
【0026】空気注入直後の細砂層中をポットより抜き
出し、微生物の移動ならびに含水比の変化を求めた。砂
層でのサンプリングは、水平方向においてはポット中央
より半径方向に6cm、9cm、12cmの計3点につ
いて行い、さらにこの水平方向3ポイントにおいて、土
壌表面から深さ2cm、8cm、14cm、20cmの
4点についてサンプリングした。各サンプリングポイン
トでの微生物数はサンプル重量に同量の純水を加えた後
30秒間ボルテックスし、適宜希釈の後に寒天平板培地
上でのコロニー数より求めた。また、含水比は適当重量
のサンプルを120℃で終夜乾燥させて、乾燥前の重量
との比較により求めた。各サンプリングポイントでの微
生物数を図10に、含水比を図11に示す。これらの結
果から、含水比が飽和含水比の0.6倍以上における空
気圧送により土壌内で微生物および水分を効率よく移動
できることがわかった。また、ポット内の同深度におけ
る半径方向の砂の部分的な含水比上昇を抑制し、半径方
向で含水比を平滑化できることがわかった。 実施例4 薬液注入と薬液注入直後の空気注入の繰り返しによる微
生物のポット内の移動と含水比の変化実施例3と同様に
して細砂の充填されたポット及び薬液を用意した。薬液
注入はペリスタポンプにより行い、注入の際のポンフ流
量は200ml/min.とした。薬液注入はポット中
央、深さ8cmで行い、3分間送液の後に注入を停止し
直ちに薬液注入口から1kg/cm2の圧力で約40リ
ットルの空気を3分間注入した。空気注入終了後すぐに
1回目の薬液注入の際と同様にして薬液を再注入し、3
分間送液の後に注入を停止し、直ちに再度1kg/cm
2の圧力で空気を3分間注入した。これをさらに2回繰
り返した。各気体注入工程直前の土壌含水比を別途調製
した土壌充填ポットを用いて測定したところ、何れも2
2〜23%であった。
【0027】空気注入後の細砂層中の微生物の移動なら
びに含水比の変化を実施例3と同様にして求めた。各サ
ンプリングポイントでの微生物数を図12に、含水比を
図13に示す。これらの結果から、薬液注入と含水比が
飽和含水比の0.6倍以上における空気圧送の繰り返し
により土壌内で微生物および水分を効率よく移動できる
ことがわかった。また、ポット内の同深度における半径
方向の砂の部分的な含水比上昇を抑制し、半径方向の含
水比を平滑化できることがわかった。 比較例3 土壌中への気体注入を薬液注入から24時間経過後に行
った以外は、実施例3と同様にして空気注入によるポッ
ト内の微生物の移動と含水比の変化を観察した。なお、
薬液注入してから24時間後の薬液注入口を中心とする
半径8cmの球体の6点の土壌をサンプリングしてその
含水比を測定したところ、最大でも飽和含水比の0.5
倍程度であった。
【0028】空気注入後の細砂層中の微生物の移動およ
び含水比の変化を図14および図15に示す。 比較例4 薬液注入のみによるポット内の微生物の移動と含水比の
変化空気注入を行なわない以外は実施例3と同様にして
ポット内の微生物の移動と含水比の変化を観察した。各
サンプリングポイントでの微生物数を図16に、含水比
を図17に示す。これらの結果から、単に薬液を注入す
るのみでは土壌内の含水比を偏移させ、微生物を効率よ
く移動できないことがわかった。 実施例5 薬液注入直後の空気注入によるカラム内のフェノールの
分解実施例1と同様にして細砂が充填されたカラムを用
意した。この細砂中のフェノール濃度が10ppm程度
になるようにフェノールで汚染させて試験に供した。微
生物の移動試験にはJ1株を供し、M9培地に0.1%
酵母エキスを加えた培養液で終夜培養したものを用い
た。培養後の微生物数は寒天平板培地上のコロニー数よ
り5×108cells/mlであった。これを前記培
養液で500倍に希釈し1×106cells/mlと
したものを薬液としてカラムに注入した。薬液注入はペ
リスタポンプにより行い、注入の際のポンプ流量は50
ml/min.とした。薬液注入はカラム下部より行
い、砂層の下端より45cmに達した時点で薬液の注入
を停止し、直ちに1kg/cm2の圧力で空気を注入
し、目視により細砂の水分が砂層上端に達するまで空気
の注入を行った。実施例1と同様に測定した薬液注入直
後の空気注入領域の土壌含水比は約22〜23%であっ
た。
【0029】2本のカラムにおいて上記注入操作を行
い、一方は空気注入直後、他方は空気注入後カラムをテ
フロンシールで密閉し5日後に細砂層をカラムより抜き
出し、フェノール濃度を求めた。砂層でのサンプリング
は砂層下端より5cmの位置から10cmおきに85c
mまでの計9点について行い、各サンプリングポイント
でのフェノール濃度はJIS法(JISK0102−1
993,28.1)に従い測定した。各サンプリングポ
イントでのフェノール濃度を表1に示す。これらの結果
から、含水比が飽和含水比の0.6倍以上における空気
圧送により微生物および水分を効率よく移動させ、土壌
内のフェノールを効率よく分解できることがわかった。
【0030】
【表1】 表1 空気注入直後及び5日後のカラム内のフェノール濃度/ppm 比較例5 薬液注入のみによるカラム内のフェノールの分解 実施例1と同様にして作製した、細砂が充填されたカラ
ムに実施例5と同様にして薬液の注入を行なった。
【0031】薬液注入後、カラムをテフロンシールで密
閉し、5日後に細砂層をカラムより抜き出し、フェノー
ル濃度を求めた。砂層でのサンプリングは砂層下端より
5cmの位置から10cmおきに85cmまでの計9点
について行い、各サンプリングポイントでのフェノール
濃度はJIS法(JISK0102−1993,28.
1)に従い測定した。各サンプリングポイントでのフェ
ノール濃度を表2に示す。これらの結果から、薬液注入
のみでは微生物を効率よく移動させることができず、土
壌内のフェノールを効率よく分解できないことがわかっ
た。
【0032】
【表2】 表2 薬液注入のみによるカラム内のフェノール濃度/ppm 実施例6 薬液注入後の空気注入によるカラム内のトリクロロエチ
レンの分解 実施例1と同様にして細砂が充填されたカラムを用意し
た。
【0033】この細砂中のトリクロロエチレン(TC
E)濃度が10ppm程度になるようにTCEで汚染さ
せて試験に供した。微生物の移動試験にはJM1株(生
命工学工業技術研究所受託番号:FERM BP−53
52号)を供し、M9培地に0.1%酵母エキスを加え
た培養液で終夜培養したものを用いた。培養後の微生物
数は寒天平板培地上のコロニー数より5×108cel
ls/mlであった。これを前記培養液で500倍に希
釈し1×106cells/mlとしたものを薬液とし
てカラムに注入した。薬液注入はペリスタポンプにより
行い、注入の際のポンプ流量は50ml/min.とし
た。薬液注入はカラム下部より行い、砂層の下端より4
5cmに達した時点で薬液の注入を停止し、直ちに1k
g/cm2の圧力で空気を注入し、目視により細砂の水
分が砂層上端に達するまで空気の注入を行った。実施例
1と同様にして測定した薬液注入直後の気体注入領域の
土壌含水比は22〜23%であった。
【0034】2本のカラムにおいて上記注入操作を行
い、一方は空気注入直後、他方は空気注入後カラムをテ
フロンシールで密閉し5日後に細砂層をカラムより抜き
出し、TCE濃度を求めた。砂層でのサンプリングは砂
層下端より5cmの位置から10cmおきに85cmま
での計9点について行い、各サンプリングポイントでの
TCE濃度はn−ヘキサンを用いた溶媒抽出法によっ
た。各サンプリングポイントでのTCE濃度を表3に示
す。
【0035】これらの結果から、含水比が飽和含水比の
0.6倍以上における空気圧送により微生物および水分
を効率よく移動させ、土壌内のTCEを効率よく分解で
きることがわかった。
【0036】
【表3】 表3 空気注入直後及び5日後のカラム内のTCE濃度/ppm 比較例6 薬液注入のみによるカラム内のTCEの分解 空気注入を行なわない以外は、実施例6と同様にしてカ
ラム内のTCE分解を観察した。各サンプリングポイン
トでのTCE濃度を表4に示す。これらの結果から、薬
液注入のみでは微生物を効率よく移動させることができ
ず、土壌内のTCEを効率よく分解できないことがわか
った。
【0037】
【表4】 表4 薬液注入のみによるカラム内のTCE濃度/ppm 実施例7 薬液注入後の空気注入によるポット内のTCEの分解 実施例3と同様にして細砂か充填されたポットを用意し
た。この細砂中のTCE濃度が10ppm程度になるよ
うにTCEで汚染させて試験に供した。微生物の移動試
験にはJM1株を供し、M9培地に0.1%酵母エキス
を加えた培養液で終夜培養したものを用いた。培養後の
微生物数は寒天平板培地上のコロニー数より5×108
cells/mlであった。これを前記培養液で500
倍に希釈し1×106cells/mlとしたものを薬
液としてポットに注入した。薬液注入はペリスタポンプ
により行い、注入の際のポンプ流量は200ml/mi
n.とした。薬液注入はポット中央、深さ8cmで行
い、5分間送液の後に注入を停止し直ちに薬液注入口か
ら1kg/cm2の圧力で約40リットルの空気を3分
間注入した。実施例3と同様にして測定した薬液注入直
後の土壌含水比は22〜23%であった。
【0038】2個のポットにおいて上記注入操作を行
い、一方は空気注入直後、他方は空気注入後ポットをテ
フロンシートで密閉し5日後に細砂層をポットより抜き
出し、TCE濃度を求めた。砂層でのサンプリングは、
水平方向においてはポット中央より半径方向に6cm、
9cm、12cmの計3点について行い、さらにこの水
平方向3ポイントにおいて、土壌表面から深さ2cm、
8cm、14cm、20cmの4点についてサンプリン
グした。各サンプリングポイントでのTCE濃度はn−
ヘキサンを用いた溶媒抽出法によった。各サンプリング
ポイントでのTCE濃度を表5及び表6に示す。これら
の結果から、含水比が飽和含水比の0.6倍以上におけ
る空気圧送により微生物および水分を効率よく移動さ
せ、土壌内のTCEを効率よく分解できることがわかっ
た。
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】 表6 空気注入5日後のポット内のTCE濃度/ppm 比較例7 薬液注入のみによるポット内のTCEの分解 空気注入を行なわない以外は実施例7と同様にして薬液
注入5日後のポット内のTCE分解を観察した。各サン
プリングポイントでのTCE濃度を表7に示す。これら
の結果から、薬液注入のみでは微生物を効率よく移動さ
せることができず、土壌内のTCEを効率よく分解でき
ないことがわかった。
【0041】
【表7】
【0042】
【発明の効果】本発明によって、汚染土壌の効率的な浄
化が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる薬液注入装置の一例の模式
図である。
【図2】実施例1におけるサンプリングポイントでの微
生物数を示す図である。
【図3】実施例1におけるサンプリングポイントでの含
水比を示す図である。
【図4】実施例2におけるサンプリングポイントての微
生物数を示す図である。
【図5】実施例2におけるサンプリングポイントでの含
水比を示す図である。
【図6】比較例1におけるサンプリングポイントでの微
生物数を示す図である。
【図7】比較例1にぉけるサンプリングポイントでの含
水比を示す図である。
【図8】比較例2におけるサンプリングポイントでの微
生物数を示す図である。
【図9】比較例2におけるサンプリングポイントでの含
水比を示す図である。
【図10】実施例3におけるサンプリングポイントでの
微生物数を示す図である。
【図11】実施例3におけるサンプリングポイントでの
含水比を示す図である。
【図12】実施例4におけるサンプリングポイントでの
微生物数を示す図である。
【図13】実施例4におけるサンプリングポイントでの
含水比を示す図である。
【図14】比較例3におけるサンプリングポイントでの
微生物数を示す図である。
【図15】比較例3におけるサンプリングポイントでの
含水比を示す図である。
【図16】比較例4におけるサンプリングポイントでの
微生物数を示す図である。
【図17】比較例4におけるサンプリングポイントでの
含水比を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09K 103:00 (72)発明者 千秋 由里 東京都千代田区九段北4丁目2番35号 ライト工業株式会社内 (72)発明者 川畑 祐司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 矢野 哲哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 東家 良行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 古崎 眞也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 今村 剛士 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−276894(JP,A) 特開 平8−294387(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00 ZAB A62D 3/00 ZAB C12N 1/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚染物質を含む土壌を微生物を用いて浄
    化せしめる方法において、該微生物を含む液体を浄化さ
    れるべき土壌領域内の所定の箇所に注入する工程;及び
    該液体が注入された箇所に気体を注入する工程;を含
    み、 該気体の注入工程は、該液体注入箇所の土壌の含水比が
    飽和含水比の0.6倍以上のときに行なうことを特徴と
    する土壌浄化方法。
  2. 【請求項2】 該汚染物質がフェノールである請求項1
    記載の土壌浄化方法。
  3. 【請求項3】 該汚染物質が塩素化有機脂肪族炭化水素
    化合物である請求項1記載の土壌浄化方法。
  4. 【請求項4】 該汚染物質がトリクロロエチレンである
    請求項1記載の土壌浄化方法。
  5. 【請求項5】 該微生物がJ1株(FERM BP−5
    102)である請求項1記載の土壌浄化方法。
  6. 【請求項6】 該微生物がJM1株(FERM BP−
    5352)である請求項1記載の土壌浄化方法。
  7. 【請求項7】 該液体が溶存気体を含む請求項1記載の
    土壌浄化方法。
  8. 【請求項8】 該気体が空気、酸素、窒素、二酸化炭
    素、メタンから選ばれる少なくとも1つの気体を含む請
    求項1記載の土壌浄化方法。
  9. 【請求項9】 該液体が該微生物の栄養素をさらに含む
    請求項1記載の土壌浄化方法。
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