JP5246536B2 - 印刷用紙の製造方法及び印刷用紙 - Google Patents
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(1)木材パルプを主原料とした原紙に、サイズ定着剤として硫酸アルミニウムを含む表面処理剤を、スプレー塗布装置により下塗り塗布した後、アニオン性表面サイズ剤を含む表面処理剤を上塗り塗布することを特徴とする印刷用紙の製造方法。
(2)原紙が中性抄造されたことを特徴とする(1)記載の印刷用紙の製造方法。
ワイヤー部としては、両面脱水機構を有しているギャップフォーマー、ハイブリッドフォーマー、オントップフォーマーなどが望ましいが、これに限定されるものではない。プレス部としては、ストレートスルー型、インバー型、リバース型の何れでも、また何れの組み合わせでも使用でき、また、これらを組み合わせた、ツインバー+3P型、トライニップ+4P型、トライベント+4P型、バイニッププレスなど一般の抄紙機に使われているものなどが使用でき、脱水方式としては、通常行われているサクションロール方式やグルーブドプレス方式などの方法が使用でき、シュープレスの使用も可能である。乾燥部としては、蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダードライヤー等の方法が用いられる。塗工部としては、2ロールサイズプレス、メタリングサイズプレス、ゲートロールコーター、バーコーター、ブレードコーターなどの装置を使用する。カレンダー部としては、チルドカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー、グロスカレンダーなどの一般に使用されているカレンダー装置が使用できる。
本発明で使用する填料としては、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、酸化チタン、水和珪酸などを単独または併用で使用することができる。
なお、本発明では紙の保存性を向上させるために、原紙のpHが6〜8になるように中性抄造されていることが好ましい。
原紙には、サイズ定着剤を含む表面処理剤を下塗り塗布する。サイズ定着剤としては、硫酸アルミニウムや、カチオン化澱粉、ポリアクリルアミドなどを単独または併用で使用することができる。サイズ定着剤と併用する組成物しては剥離剤、粘度調整剤、防腐剤などを塗布することができる。
ここで、サイズ定着剤と表面サイズ剤の組み合わせは任意に設定できるが、下塗りのサイズ定着剤が硫酸アルミニウムであり、上塗りの表面サイズ剤がアニオン性表面サイズ剤であることが好ましい。硫酸アルミニウムは安価であり、希釈が容易であるので表面処理剤として、ハンドリング、作業性が良く、本発明で使用するサイズ定着剤として好適である。また、アニオン性表面サイズ剤を使用することで、サイズ効果が良好に発現する。さらに、サイズ定着剤が外添のため、原料に炭酸カルシウムを多く含む場合であっても、炭酸カルシウムによるサイズ定着剤の不活性化が起こらず、内添サイズ剤と表面サイズ剤のサイズ効果の発現に有効に働く。
さらにまた、サイズ定着剤と表面サイズ剤を混合せず、別々に原紙に塗布するので、イオン性の異なるサイズ定着剤と表面サイズ剤を使用しても凝集物を形成するトラブルを起こすことがない。
以上のようにして、本発明の印刷用紙の製造方法が得られる。
(実施例1)新聞古紙脱墨パルプ(DIP、カナダ標準ろ水度200mlCSF)70重量部とサーモメカニカルパルプ(TMP、カナダ標準ろ水度90mlCSF)30重量部をパルプ原料として使用し、パルプ原料に対し、ロジンエマルジョンサイズ剤(商品名:CC−1404、星光PMC社製)を0.3%、カチオン系紙力剤(商品名:CATO304、日本エヌエスシー社製)を0.1%、硫酸アルミニウム(アルミナ換算濃度8%品:有姿、自社製)2%添加し、填料としてホワイトカーボンを1.5%(自社製)添加して抄紙した。これに第一乾燥部の途中でスプレー塗布装置を用いて硫酸アルミニウム(アルミナ換算8%濃度:有姿、自社製)を1%(両面合計)塗布した後、ゲートロールコーターで酸化澱粉(商品名:王子エースA、王子コーンスターチ社製)を塗布量0.6g/m2(両面合計)、アニオン性スチレン系表面サイズ剤(商品名:ポリマロンNS−25、荒川化学工業製)0.04g/m2(両面合計)で塗布して、坪量43.0g/m2の印刷用紙を製造した。製造時の白水のpHおよび得られた印刷用紙のサイズ度の測定結果を表1に示す。
なお、サイズ度はJAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.32−2:2000「紙−吸水性試験方法−第2部:滴下法」に準拠し、滴下水量5μlでの吸水試験を表裏各2回行い、吸水に要する時間の平均値をいう。ただし、試験片の前処理として、熱風乾燥機で105℃、20分間キュアリング後、23℃、50%で調湿して測定した。
実施例2・比較例2は、それぞれ実施例1・比較例1に比べ、脱墨古紙パルプの配合が多く、サイズ発現しづらい条件である。このとき下塗りを施した実施例2は比較例2に比べサイズ度が高くサイズ発現が良好となっている。
実施例3・比較例3は、それぞれ実施例1・比較例1に比べ、内添サイズ剤を減少させたとき、サイズ効果を保つため表面サイズ剤を増加することでカバーしたが、この場合でも実施例3は比較例3に比べサイズ度が高くサイズ発現が良好となっている。
実施例4・比較例4は、それぞれ実施例1・比較例1に比べ、アニオン性オレフィン系の表面サイズ剤を用いたが、この場合でも実施例4は比較例4に比べサイズ度が高くサイズ発現が良好となっている。
実施例5・比較例5は、それぞれ実施例1・比較例1に比べ、内添サイズ剤にAKDサイズ剤を用いたが、この場合でも実施例5は比較例5に比べサイズ度が高くサイズ発現が良好となっている。
比較例6は、実施例1に比べ、カチオン性スチレン系表面サイズ剤を同量塗工したが、サイズ度は低く、サイズ発現性が良好とはいえなかった。
比較例7は、実施例1に比べ、カチオン性スチレン系表面サイズ剤を多く塗工したので薬品コストが高いものになったが、実施例に比べサイズ発現が低いものになった。
Claims (2)
- 木材パルプを主原料とした原紙に、サイズ定着剤として硫酸アルミニウムを含む表面処理剤を、スプレー塗布装置により下塗り塗布した後、アニオン性表面サイズ剤を含む表面処理剤を上塗り塗布することを特徴とする印刷用紙の製造方法。
- 原紙が中性抄造されたことを特徴とする請求項1記載の印刷用紙の製造方法。
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