JP5227835B2 - 摩擦伝動ベルト - Google Patents

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Description

本発明はベルト本体がプーリに接触するように巻き掛けられて動力を伝達する摩擦伝動ベルトに関する。
近年、自動車走行中のVリブドベルトの異音発生を防止するニーズが高まっている。Vリブドベルトの異音には多くの種類が含まれるが、その一つに被水時のベルトスリップ音がある。
これに対し、特許文献1には、摩擦伝動面となるリブ部を、エチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に対して、溶解度指数が8.3〜10.7(cal/cm1/2の可塑剤を10〜25重量部、及び無機充填剤を60〜110重量部それぞれ配合したゴム組成物で構成することが開示されている。
特許文献2には、伝動面を、ゴム100重量部に対して親水性無機充填材が5重量部以上含有されたゴム組成物で形成することが開示されている。
特許文献3には、圧縮ゴム層を、エチレン含量が50〜70重量%のエチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に対して、ポリアミド短繊維10〜40重量部、カーボンブラック30〜60重量部、金属炭酸塩及び/又は金属珪酸塩からなる無機充填剤10〜60重量部をそれぞれ配合し、周波数10Hz、温度0°Cにおける引張モードの動的粘弾性測定で得られたtanδが0.080以上であるゴム組成物で形成することが開示されている。
特許文献4には、摩擦伝動面となるリブ部を、エチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に対して、界面活性剤を1〜25重量部配合したゴム組成物で構成することが開示されている。
特許文献5には、摩擦伝動面となるリブ部を、エチレン−α−オレフィンエラストマー100重量部に対して、エーテルエステル系可塑剤を5〜25重量部配合したゴム組成物で構成することが開示されている。
特開2007−232205号公報 特開2007−120526号公報 特開2006−64174号公報 特開2008−185162号公報 特開2008−195914号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、可塑剤をブリードさせるため粘着摩耗や被水していないときに異音が発生しやすくなるという問題がある。
特許文献2の構成では、親水性無機充填材の水との濡れ性が十分でなく、高負荷条件においては異音抑制効果が十分とは言えない。
特許文献3の構成では、被水時のような非常にスリップ率の大きい状態おいて十分な異音抑制効果を発揮することができない。
特許文献4及び5では、ゴム表面の水との親和性が不十分なために十分な異音抑制効果を発揮することができない。
本発明の課題は、被水時における高い異音抑制効果を奏する摩擦伝動ベルトを得ることである。
本発明は、ベルト本体がプーリに接触するように巻き掛けられて動力を伝達する摩擦伝動ベルトであって、
上記ベルト本体の少なくともプーリ接触部分は、エチレン−α−オレフィンエラストマーを含む原料ゴム100質量部に対し、スメクタイト族、バーミュライト族、及びカオリン族から選ばれる少なくとも一種の層状珪酸塩が30〜80質量部配合されたゴム組成物で形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ベルト本体の少なくともプーリ接触部分が、エチレン−α−オレフィンエラストマーを含む原料ゴム100質量部に対し、スメクタイト族、バーミュライト族、及びカオリン族から選ばれる少なくとも一種の層状珪酸塩が30〜80質量部配合されたゴム組成物で形成されているので、被水時における高い異音抑制効果を得ることができる。
実施形態に係るVリブドベルトを示す斜視図である。 被水時異音評価用ベルト走行試験機のプーリレイアウトを示す図である。 耐熱耐久性評価用ベルト走行試験機のプーリレイアウトを示す図である。 摩耗性評価用ベルト走行試験機のプーリレイアウトを示す図である。
以下、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るVリブドベルトB(摩擦伝動ベルト)を示す。このVリブドベルトBは、例えば、自動車のエンジンルーム内に設けられる補機駆動ベルト伝動装置を構成するのに用いられるものであり、ベルト周長700〜3000mm、ベルト幅10〜36mm、及びベルト厚さ4.0〜5.0mmである。
このVリブドベルトBは、ベルト内周側の圧縮ゴム層11と中間の接着ゴム層12とベルト外周側の背面ゴム層13との三重層に構成されたVリブドベルト本体10を備えており、接着ゴム層12には、ベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように配された心線14が埋設されている。
圧縮ゴム層11は、プーリ接触部分を構成する複数のVリブ15がベルト内周側に垂下するように設けられている。これらの複数のVリブ15は、各々がベルト長さ方向に延びる断面略逆三角形の突条に形成されていると共に、ベルト幅方向に並設されている。各Vリブ15は、例えば、リブ高さが2.0〜3.0mm、基端間の幅が1.0〜3.6mmに形成されている。また、リブ数は、例えば、3〜6個である(図1では、リブ数が6)。圧縮ゴム層11は、原料ゴムに種々の配合剤が配合されて混練された未架橋ゴム組成物を加熱及び加圧して架橋剤により架橋させたゴム組成物で形成されている。
圧縮ゴム層11を形成するゴム組成物の原料ゴムはエチレン−α−オレフィンエラストマーを含む。エチレン−α−オレフィンエラストマーとしては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)、エチレン−プロピレンコポリマー(EPM)、エチレン−ブテンコポリマー(EBM)、エチレン−オクテンコポリマー(EOM)等が挙げられる。原料ゴムに含まれるエチレン−α−オレフィンエラストマーは、単一種で構成されていてもよく、また、複数種がブレンドされて構成されていてもよい。エチレン−α−オレフィンエラストマーのエチレンの含有量は例えば50〜80質量%である。
原料ゴムにおけるエチレン−α−オレフィンエラストマーの含有量は、60質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、100%であること、つまり、原料ゴムがエチレン−α−オレフィンエラストマーのみで構成されていることが最も好ましい。原料ゴムに含まれる他のゴムとしては、例えば、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、水素添加アクリロニトリルゴム(H−NBR)等が挙げられる。
配合剤としては、カーボンブラックなどの補強材、層状珪酸塩、加硫促進剤、架橋剤、老化防止剤、軟化剤等が挙げられる。
補強材としては、カーボンブラックでは、例えば、チャネルブラック;SAF、ISAF、N−339、HAF、N−351、MAF、FEF、SRF、GPF、ECF、N−234などのファーネスブラック;FT、MTなどのサーマルブラック;アセチレンブラックが挙げられる。補強剤としてはシリカも挙げられる。補強剤は、単一種で構成されていてもよく、また、複数種で構成されていてもよい。補強材は、耐摩耗性及び耐屈曲性のバランスが良好となるという観点から、原料ゴム100質量部に対する配合量が30〜80質量部であることが好ましい。
層状珪酸塩は、スメクタイト族、バーミュライト族、及びカオリン族から選ばれる少なくとも一種で構成されている。従って、層状珪酸塩は、スメクタイト族、バーミュライト族、及びカオリン族のうちのいずれかの単一種で構成されていてもよく、また、スメクタイト族、バーミュライト族、及びカオリン族のうちのいずれかの複数種で構成されていてもよく、さらに、スメクタイト族の少なくとも一種、バーミュライト族の少なくとも一種、及びカオリン族の少なくとも一種から選ばれる複数種で構成されていてもよい。
スメクタイト族としては、例えば、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト等が挙げられる。バーミュライト族としては、例えば、3八面体型バーミュライト、2八面体型バーミュライト等が挙げられる。カオリン族としては、例えば、カオリナイト、ディッカイト、ハロイサイト、リザーダイト、アメサイト、クリソタイル等が挙げられる。層状珪酸塩は、これらのうちスメクタイト族のモンモリロナイトが好ましい。
層状珪酸塩は、粒径が0.05〜120μmであることが好ましく、0.5〜80μmであることがより好ましい。層状珪酸塩は、原料ゴム100質量部に対する配合量が30〜80質量部であり、30〜60質量部であることが好ましく、30〜45質量部であることがより好ましい。
このように本実施形態に係るVリブドベルトでは、Vリブドベルト本体10のプーリ接触部分を構成するVリブ15が形成された圧縮ゴム層11が、エチレン−α−オレフィンエラストマーを含む原料ゴム100質量部に対し、スメクタイト族、バーミュライト族、及びカオリン族から選ばれる少なくとも一種の層状珪酸塩が30〜80質量部配合されたゴム組成物で形成されているので、被水時における高い異音抑制効果を得ることができる。
加硫促進剤としては、酸化マグネシウムや酸化亜鉛(亜鉛華)などの金属酸化物、金属炭酸塩、ステアリン酸などの脂肪酸及びその誘導体等が挙げられる。加硫促進剤は、単一種で構成されていてもよく、また、複数種で構成されていてもよい。加硫促進剤は、原料ゴム100質量部に対する配合量が例えば0.5〜8質量部である。
架橋剤としては、例えば、硫黄、有機過酸化物が挙げられる。架橋剤として、硫黄を用いたものでもよく、また、有機過酸化物を用いたものでもよく、さらには、それらの両方を併用したものでもよい。架橋剤は、硫黄の場合、原料ゴム100質量部に対する配合量が0.5〜4.0質量部であることが好ましく、有機過酸化物の場合、原料ゴム100質量部に対する配合量が例えば0.5〜8質量部である。
老化防止剤としては、アミン系、キノリン系、ヒドロキノン誘導体、フェノール系、亜リン酸エステル系のものが挙げられる。老化防止剤は、単一種で構成されていてもよく、また、複数種で構成されていてもよい。老化防止剤は、原料ゴム100質量部に対する配合量が例えば0〜8質量部である。
軟化剤としては、例えば、石油系軟化剤、パラフィンワックスなどの鉱物油系軟化剤、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落下生油、木ろう、ロジン、パインオイルなどの植物油系軟化剤が挙げられる。軟化剤は、単一種で構成されていてもよく、また、複数種で構成されていてもよい。石油系軟化剤以外の軟化剤は、原料ゴム100質量部に対する配合量が例えば2〜30質量部である。
圧縮ゴム層11を形成するゴム組成物には短繊維16が配合されていることが好ましい。短繊維16は、ベルト幅方向に配向するように設けられ、一部分がVリブ15表面に露出して突出していることが好ましい。
短繊維16としては、例えば、ナイロン短繊維、ビニロン短繊維、アラミド短繊維、ポリエステル短繊維、綿短繊維が挙げられる。短繊維16は、例えば、レゾルシン・ホルマリン・ラテックス水溶液(以下「RFL水溶液」という。)等に浸漬した後に加熱する接着処理が施された長繊維を長さ方向に沿って所定長に切断して製造される。短繊維16は、例えば、長さが0.2〜5.0mm、繊維径が10〜50μmである。短繊維16は、原料ゴム100質量部に対する配合量が例えば3〜50質量部である。なお、短繊維16がゴム組成物に配合された構成ではなく、Vリブ15表面に短繊維が植毛された構成であってもよい。
圧縮ゴム層11を形成するゴム組成物は、水に1分間浸漬したときの質量変化率が0.1%以上であることが好ましく、0.2%以上であることがより好ましい。圧縮ゴム層11を形成するゴム組成物は、水に10時間浸漬したときの質量変化率が0.3%以上であることが好ましく、0.4%以上であることがより好ましい。なお、この質量変化率は、JIS K6258に準じた試験片を水に1分間或いは10時間両面浸漬する試験を行い、JIS K6258に準じた計算方法により算出することができる。
接着ゴム層12は、断面横長矩形の帯状に構成され、例えば、厚さ1.0〜2.5mmに形成されている。背面ゴム層13も、断面横長矩形の帯状に構成され、例えば、厚さ0.4〜0.8mmに形成されている。接着ゴム層12及び背面ゴム層13は、原料ゴムに種々の配合剤が配合されて混練された未架橋ゴム組成物を加熱及び加圧して架橋剤により架橋させたゴム組成物で形成されている。なお、背面ゴム層13の代わりに、例えば、綿、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維等の糸で形成された織布、編物、不織布等で構成された補強布が設けられていてもよい。
接着ゴム層12及び背面ゴム層13を形成するゴム組成物の原料ゴムとしては、例えば、エチレン−α−オレフィンエラストマー、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、水素添加アクリロニトリルゴム(H−NBR)等が挙げられる。接着ゴム層12の原料ゴムは圧縮ゴム層11の原料ゴムと同一であることが好ましい。
配合剤としては、圧縮ゴム層11と同様、例えば、カーボンブラックなどの補強材、加硫促進剤、架橋剤、老化防止剤、軟化剤等が挙げられる。
圧縮ゴム層11、接着ゴム層12、及び背面ゴム層13は、別配合のゴム組成物で形成されていてもよく、また、同じ配合のゴム組成物で形成されていてもよい。
心線14は、ポリエステル繊維(PET)、ポリエチレンナフタレート繊維(PEN)、アラミド繊維、ビニロン繊維等の撚り糸で構成されている。心線14は、Vリブドベルト本体10に対する接着性を付与するために、成形加工前にRFL水溶液に浸漬した後に加熱する接着処理及び/又はゴム糊に浸漬した後に乾燥させる接着処理が施されている。
そして、本実施形態に係るVリブドベルトBは、例えば、補機駆動ベルト伝動装置におけるクランクシャフトプーリ、パワーステアリングプーリ、ACジェネレータプーリ、テンショナプーリ、ウォーターポンププーリ、及びエアコンプーリに巻き掛けられて用いられる。
また、本実施形態に係るVリブドベルトBは公知の方法により製造することができる。
なお、本実施形態では、VリブドベルトBとしたが、特にこれに限定されるものではなく、ローエッジタイプのVベルトであってもよい。
(ゴム組成物)
以下のゴム組成物1〜14を調製した。それぞれの構成を表1及び2にも示す。
<ゴム組成物1>
EPDM(三井化学社製 商品名:EPT3045)を原料ゴムとし、その原料ゴム100質量部に対して、HAFカーボンブラック(東海カーボン社製 商品名:シーストSO)60質量部、モンモリロナイト(ホージュン社製 商品名:ベンゲルA)30質量部、酸化亜鉛(堺化学工業社製 商品名:亜鉛華2号)5質量部、老化防止剤(大内新興化学社製 商品名:ノクラックMB)2質量部、パラフィン系オイル(出光興産社製 商品名:ダイアナプロセスオイルPS−90)10質量部、硫黄(細井化学社製 商品名:オイルサルファー)2.3質量部、加硫促進剤(三新化学社製 商品名:TET、EZ、MSA)1.4質量部、及び短繊維(旭化成社製 商品名:レオナ66、繊維長1mm)30質量部を配合して密閉式混練機で約5分間混練して得た未架橋ゴム組成物をゴム組成物1とした。
<ゴム組成物2>
モンモリロナイトの代わりにヘクトライト(クニミネ工業社製 商品名:スメクトンHE)を原料ゴム100質量部に対して30質量部配合したことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物2とした。
<ゴム組成物3>
モンモリロナイトの代わりにカオリナイト(白石カルシウム工業社製 商品名:ハードトップクレー)を原料ゴム100質量部に対して30質量部配合したことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物3とした。
<ゴム組成物4>
モンモリロナイトの配合量を原料ゴム100質量部に対して45質量部としたことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物4とした。
<ゴム組成物5>
HAFカーボンブラック及びモンモリロナイトの配合量を原料ゴム100質量部に対してそれぞれ55質量部及び45質量部としたことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物5とした。
<ゴム組成物6>
HAFカーボンブラック及びモンモリロナイトの配合量を原料ゴム100質量部に対してそれぞれ60質量部及び60質量部としたことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物6とした。
<ゴム組成物7>
HAFカーボンブラック及びモンモリロナイトの配合量を原料ゴム100質量部に対してそれぞれ50質量部及び60質量部としたことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物7とした。
<ゴム組成物8>
HAFカーボンブラック及びモンモリロナイトの配合量を原料ゴム100質量部に対してそれぞれ45質量部及び80質量部としたことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物8とした。
<ゴム組成物9>
モンモリロナイトの代わりにタルク(日本タルク社製 商品名:ミクロエースP−8)を原料ゴム100質量部に対して30質量部配合したことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物9とした。
<ゴム組成物10>
モンモリロナイトの代わりに酸化マグネシウム(協和化学工業社製 商品名:MgO−EL)を原料ゴム100質量部に対して30質量部配合したことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物10とした。
<ゴム組成物11>
モンモリロナイトの代わりに亜鉛粉末(白水テック社製 商品名:亜鉛末R)を原料ゴム100質量部に対して30質量部配合したことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物11とした。
<ゴム組成物12>
モンモリロナイト及びパラフィン系オイルの代わりに可塑剤(ADEKA社製 商品名:アデカサイザーRS700)を原料ゴム100質量部に対して10質量部配合したことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物12とした。
<ゴム組成物13>
モンモリロナイトの代わりに界面活性剤(ラインケミージャパン社製 商品名:アフラックス54)を原料ゴム100質量部に対して10質量部配合したことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物13とした。
<ゴム組成物14>
モンモリロナイトの代わりに吸水性樹脂1(住友精化社製 商品名:アクアキープ10SH−NF)を原料ゴム100質量部に対して10質量部配合したことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物14とした。
<ゴム組成物15>
モンモリロナイトの代わりに吸水性樹脂2(住友精化社製 商品名:アクアコークTWB)を原料ゴム100質量部に対して10質量部配合したことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物15とした。
<ゴム組成物16>
モンモリロナイトの配合量を原料ゴム100質量部に対して3質量部としたことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物16とした。
<ゴム組成物17>
モンモリロナイトの配合量を原料ゴム100質量部に対して15質量部としたことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物17とした。
<ゴム組成物18>
モンモリロナイトの配合量を原料ゴム100質量部に対して25質量部としたことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物18とした。
<ゴム組成物19>
モンモリロナイトの配合量を原料ゴム100質量部に対して90質量部としたことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物19とした。
<ゴム組成物20>
モンモリロナイトを配合していないことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物20とした。
<ゴム組成物21>
モンモリロナイトの代わりに炭酸カルシウム(白石カルシウム工業社製 商品名:白艶華CC)を原料ゴム100質量部に対して30質量部配合したことを除いてゴム組成物1と同一構成の未架橋ゴム組成物をゴム組成物21とした。
Figure 0005227835
Figure 0005227835
(Vリブドベルト)
ゴム組成物1〜8を用いて圧縮ゴム層を形成したVリブドベルトをそれぞれ実施例1〜8とした。また、ゴム組成物9〜21を用いて圧縮ゴム層を形成したVリブドベルトをそれぞれ比較例1〜13とした。
なお、接着ゴム層及び背面ゴム層を他のEPDMのゴム組成物、心線をポリエチレンテレフタレート繊維(PET)製の撚り糸でそれぞれ構成し、ベルト周長を1200mm、ベルト幅を21.36mm及びベルト厚さを4.3mmとし、そして、リブ数を6個とした。
(試験評価方法)
<質量変化率>
ゴム組成物1〜21のそれぞれについて、JIS K6258に準じた試験片を加硫成型し、それを蒸留水に1分間及び10時間両面浸漬する試験を行い、JIS K6258に準じた計算方法により質量変化率を算出した。
<被水時異音評価>
図2は被水時異音評価用ベルト走行試験機20のプーリレイアウトを示す。
被水時異音評価用ベルト走行試験機20は、プーリ径が140mmのリブプーリである駆動プーリ21を備え、その駆動プーリ21の右方にプーリ径が75mmのリブプーリである第1従動プーリ22が設けられ、また、第1従動プーリ22の上方で駆動プーリ21の右斜め上方にプーリ径が50mmのリブプーリである第2従動プーリ23が設けられ、さらに、駆動プーリ21と第2従動プーリとの中間にプーリ径が75mmの平プーリであるアイドラプーリ24が設けられている。そして、この被水時異音評価用ベルト走行試験機20は、VリブドベルトBのVリブ側がリブプーリである駆動プーリ21、第1及び第2従動プーリ22,23に接触すると共に背面側が平プーリであるアイドラプーリ24に接触して巻き掛けられるように構成されている。
実施例1〜8及び比較例1〜13のそれぞれについて、上記被水時異音評価用ベルト走行試験機20にセットし、1リブ当たり49Nのベルト張力が負荷されるようにプーリ位置決めを行い、第2従動プーリ23にそれが取り付けられたオルタネータに60Aの電流が流れるように抵抗を与え、常温下、駆動プーリ21を800rpmの回転数で回転させ、VリブドベルトBの駆動プーリ21への進入部においてVリブドベルトBのVリブ側に毎分1000mlの割合で水を滴下した。そして、ベルト走行時の異音発生状況を、A:異音の発生が全くない。B:僅かに異音が発生する。C:異音が発生する。の三段階で評価した。
<耐熱耐久性評価>
図3は耐熱耐久性評価用ベルト走行試験機30のプーリレイアウトを示す。
耐熱耐久性評価用ベルト走行試験機30は、各々、プーリ径が120mmのリブプーリである大径従動プーリ31及び駆動プーリ32が上下に間隔をおいて設けられ、また、それらの上下方向中間にプーリ径が70mmの平プーリであるアイドラプーリ33が設けられ、さらに、アイドラプーリ33の右方にプーリ径が55mmのリブプーリである小径従動プーリ34が設けられている。そして、この耐熱耐久性評価用ベルト走行試験機30は、VリブドベルトBのVリブ側がリブプーリである大径従動プーリ31、駆動プーリ32、及び小径従動プーリ34に接触すると共に背面側が平プーリであるアイドラプーリ33に接触して巻き掛けられるように構成されている。なお、アイドラプーリ33及び小径従動プーリ34のそれぞれはVリブドベルトBの巻き掛け角度が90°となるように位置付けられている。
実施例1〜8及び比較例1〜13のそれぞれについて、上記耐熱耐久性評価用ベルト走行試験機30にセットし、大径従動プーリ31に11.8kWの回転負荷を与え、ベルト張力が負荷されるように小径従動プーリ34に側方に834Nのデッドウェイトを負荷し、雰囲気温度120℃の下、駆動プーリ32を4900rpmの回転数で回転させてベルト走行させた。そして、VリブドベルトBの圧縮ゴム層にクラックが発生し、それが心線に達するまでの走行時間を測定した。
<摩耗性評価>
図4は摩耗性評価用ベルト走行試験機40のプーリレイアウトを示す。
摩耗性評価用ベルト走行試験機40は、左右に配置して設けられたプーリ径が60mmのリブプーリである駆動プーリ41及び従動プーリ42を備えている。そして、この摩耗性評価用ベルト走行試験機40は、VリブドベルトBのVリブ側がリブプーリである駆動プーリ41及び従動プーリ42に接触して巻き掛けられるように構成されている。
実施例1〜8及び比較例1〜13のそれぞれについて、上記摩耗性評価用ベルト走行試験機40にセットし、従動プーリ42に3.82kWの回転負荷を与えると共にベルト張力が負荷されるように側方に1177Nのデッドウェイトを負荷し、常温下、駆動プーリ41を3500rpmの回転数で回転させて24時間ベルト走行させた。そして、ベルト走行前のベルト質量からベルト走行後のベルト質量を減じたベルト質量変化をベルト走行前のベルト質量で除して摩耗率を算出した。
(試験評価結果)
試験結果を表3及び4に示す。
Figure 0005227835
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浸漬時間1分での質量変化率は、実施例1〜8に対応するゴム組成物1が0.35%、ゴム組成物2が0.33%、ゴム組成物3が0.21%、ゴム組成物4が0.42%、ゴム組成物5が0.43%、ゴム組成物6が0.50%、ゴム組成物7が0.52%、及びゴム組成物8が0.59%であり、並びに、比較例1〜13に対応するゴム組成物9が0.10%、ゴム組成物10が0.09%、ゴム組成物11が0.03%、ゴム組成物12が−0.03%、ゴム組成物13が0.01%、ゴム組成物14が−0.11%、ゴム組成物15が−0.03%、ゴム組成物16が0.09%、ゴム組成物17が0.20%、ゴム組成物18が0.22%、ゴム組成物19が0.53%、ゴム組成物20が−0.08%、及びゴム組成物21が−0.02%であった。
浸漬時間10時間での質量変化率は、実施例1〜8に対応するゴム組成物1が0.41%、ゴム組成物2が0.46%、ゴム組成物3が0.26%、ゴム組成物4が0.45%、ゴム組成物5が0.45%、ゴム組成物6が0.63%、ゴム組成物7が0.66%、及びゴム組成物8が0.78%であり、並びに、比較例1〜13に対応するゴム組成物9が0.25%、ゴム組成物10が0.15%、ゴム組成物11が0.23%、ゴム組成物12が0.07%、ゴム組成物13が0.09%、ゴム組成物14が0.31%、ゴム組成物15が0.56%、ゴム組成物16が0.15%、ゴム組成物17が0.30%、ゴム組成物18が0.38%、ゴム組成物19が0.80%、ゴム組成物20が0.07%、及びゴム組成物21が0.04%であった。
被水時異音評価は、実施例1〜8及び比較例11がA、比較例1〜7及び比較例13がB、並びに比較例8〜10及び比較例12がCであった。
耐熱耐久性評価は、実施例1が442時間、実施例2が412時間、実施例3が420時間、実施例4が401時間、実施例5が425時間、実施例6が390時間、実施例7が418時間、及び実施例8が283時間、並びに比較例1が399時間、比較例2が408時間、比較例3が448時間、比較例4が386時間、比較例5が406時間、比較例6が432時間、比較例7が398時間、比較例8が440時間、比較例9が440時間、比較例10が440時間、比較例11が182時間、比較例12が445時間、及び比較例13が342時間であった。
摩耗性評価は、実施例1が1.8%、実施例2が1.9%、実施例3が1.8%、実施例4が2.0%、実施例5が1.8%、実施例6が2.3%、実施例7が1.9%、及び実施例8が2.8%、並びに比較例1が1.8%、比較例2が1.7%、比較例3が2.0%、比較例4が3.2%、比較例5が3.8%、比較例6が1.8%、比較例7が1.9%、比較例8が1.5%、比較例9が1.6%、比較例10が1.8%、比較例11が3.5%、比較例12が1.7%、及び比較例13が2.6%であった。
以上より、実施例1〜8は、比較例1〜13と比較して、被水時異音発生抑制効果が高いことが分かる。また、実施例1〜3は、比較例1や2と同等の耐熱耐久性を有することも分かる。
本発明はベルト本体がプーリに接触するように巻き掛けられて動力を伝達する摩擦伝動ベルトについて有用である。
10 Vリブドベルト本体
11 圧縮ゴム層
12 接着ゴム層
13 背面ゴム層
14 心線
15 Vリブ

Claims (3)

  1. ベルト本体がプーリに接触するように巻き掛けられて動力を伝達する摩擦伝動ベルトであって、
    上記ベルト本体の少なくともプーリ接触部分は、エチレン−α−オレフィンエラストマーを含む原料ゴム100質量部に対し、スメクタイト族、バーミュライト族、及びカオリン族から選ばれる少なくとも一種の層状珪酸塩が30〜80質量部配合されたゴム組成物で形成されていることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  2. 請求項1に記載された摩擦伝動ベルトにおいて、
    上記層状珪酸塩がスメクタイト族のモンモリロナイトを含むことを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  3. 請求項1又は2に記載された摩擦伝動ベルトにおいて、
    上記プーリ接触部分を形成するゴム組成物は、水に1分間浸漬したときの質量変化率が0.1%以上であることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
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