JP5224081B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
従来、非水電解質二次電池(以下、電池ともいう)の正極活物質としては、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物またはリチウムマンガン酸化物などのような、リチウムを含有する複合酸化物(以下、リチウム含有複合酸化物ともいう)が知られている。これらのなかでも、リチウムニッケル酸化物は高容量で比較的安価な正極活物質材料として期待されている。
しかし、リチウムニッケル酸化物を正極活物質として用いた電池には、高温環境下において、電解液との反応によってガスが発生したり、被膜が発生することで電池が膨張したり抵抗が増大することがある。それは、他のリチウム含有複合酸化物と比較して、リチウムニッケル酸化物と電解液との反応性が高いことが原因ではないかと考えられる。
上記の問題点を解決するために、特許文献1においては、電池の正極用活物質として、LiNiOの表面をLiMnOで被覆したものが提案されている。
特許第3111791号公報
上記特許文献1において提案されている正極用活物質を用いた電池においては、LiNiOと電解液との接触面が減少することから、抵抗増大という問題は緩和されるが、60℃を超える高温環境下において、電解液にマンガン(Mn2+)が溶出することで放電容量が低下し劣化が進み易いという問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、高温環境下においても抵抗増加が小さく、放電容量の維持率の高い非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を行った結果、正極活物質としてニッケルを含有するリチウム含有複合酸化物を用いた場合でも、結晶中のマンガンの平均価数が4価に近いリチウムマンガン複合酸化物で被覆することでマンガンの溶出が起こり難くなるという知見を得た。
これは、結晶中に3価のマンガンが多くなると以下の反応式で示すような不均化反応が起こりやすいが、4価のマンガンが多い場合には起こり難いのが一因であると考えられる。
2Mn3+→Mn4++Mn2+
そこで、請求項1の発明は、正極活物質を含有する正極合剤層を集電体上に形成させてなる正極を備えた非水電解質二次電池であって、前記正極活物質は、少なくともニッケルを含む層構造のリチウム遷移金属複合酸化物の粒子表面の少なくとも一部が、一般式(1)で示されるスピネル構造を有するリチウムマンガン系複合酸化物で被覆されたものであることを特徴とする非水電解質二次電池である。
Li(LiMn2−x−y)O(1)
(式中0.25≦x≦0.333,0≦y<0.2,0<z≦1,MはMn以外の遷移金属、アルカリ土類金属、BまたはAlである。)
なお、上記一般式(1)において、zは、このリチウムマンガン系複合酸化物の充放電状態によって変化する値である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記リチウム遷移金属複合酸化物は、一般式(2)で示される複合酸化物であるところに特徴を有する。
LiNiCoMn(2)
(式中0<a≦1.2,0<b≦0.85,0<c<1.0,0≦d≦0.5,b+c+d=1である。)
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記一般式(1)において、MがAl、B、Mg、Ti、Zr、FeまたはZnであるところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
本発明において正極活物質は、少なくともニッケルを含む層構造のリチウム遷移金属複合酸化物の粒子表面の少なくとも一部が、一般式(1)で示される、スピネル構造を有するリチウムマンガン系複合酸化物で被覆されたものである。
Li(LiMn2−x−y)O(1)
(式中0.25≦x≦0.333,0≦y<0.2,0<z≦1,MはMn以外の遷移金属、アルカリ土類金属、BまたはAlである。)
請求項1に記載の発明によれば、正極活物質の材料としてニッケルを含有するリチウム含有複合酸化物を用い、その表面の少なくとも一部をマンガンの平均価数が3.7〜4.0となるようなリチウムマンガン系複合酸化物で被覆しているから、ニッケルと電解液とが接触して反応するのを防止し、マンガンの溶出が起こりにくく、高温環境下においても抵抗増加を抑えることができ、放電容量の維持率が高い非水電解質二次電池を提供することができる。
<請求項2の発明>
本発明においては、充電時の結晶構造が安定し、電池の安全性が向上するという観点から、リチウム遷移金属複合酸化物として、一般式(2)で示される複合酸化物が好適に用いられる。
LiNiCoMn(2)
(式中0<a≦1.2,0<b≦0.85,0<c<1.0,0≦d≦0.5,b+c+d=1である。)
<請求項3の発明>
リチウムマンガン系複合酸化物として、LiおよびMn以外にAl、B、Mg、Ti、Zr、FeまたはZnを含むものは、これらの元素が結晶構造中で3価以下の価数で安定して存在可能であることから、少量置換するだけで3価のマンガンを減らしてMnの平均価数を4.0に近づけることができる。したがって、請求項3に記載の発明によれば、放電容量の維持率がより高い電池を提供することができる。
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態について説明する。
図2は、本発明の一実施形態である角形の非水電解質二次電池1の概略断面図である。この非水電解質二次電池1は、アルミニウム箔からなる正極集電体に正極合剤を塗布してなる正極板3と、銅箔からなる負極集電体に負極合剤を塗布してなる負極板4とがセパレータ5を介して渦巻状に巻回された発電要素2と、非水電解液とを電池ケース6に収納してなる。
電池ケース6には、安全弁8を設けた電池蓋7がレーザー溶接によって取り付けられ、負極板4は負極リード11を介して電池ケース6の上部にある負極端子9と接続され、正極板3は正極リード10を介して電池蓋7と接続されている。
非水電解液は非水溶媒に電解質塩を溶解してなり、非水溶媒は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、スルホラン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラン、メチルアセテート、ビニレンカーボネートなどの極性溶媒を単独でまたは二種以上混合して使用することができる。
非水溶媒に溶解する電解質塩は、LiPF、LiClO、LiBF、LiAsF、LiCFCO、LiCF(CF、LiCF(C、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SOCFCF、LiN(COCF、LiN(COCFCF、LiPF(CFCF等の塩を単独でまたは二種以上混合して使用することができる。
電池ケース6内に収容された発電要素2は、正極板3と負極板4とをセパレータ5を挟んで巻回されて構成されている。
セパレータ5としては、織布、不織布、合成樹脂微多孔膜等を用いることができ、特に合成樹脂微多孔膜を好適に用いることができる。なかでも、ポリエチレン及びポリプロピレン製微多孔膜、またはこれらを複合した微多孔膜等のポリオレフィン系微多孔膜が、厚さ、膜強度、膜抵抗等の面で好適に用いることができる。
次に、負極板4について説明する。負極板4は、銅などの金属により形成された厚さ5ないし30μmの銅箔からなる負極集電体の両面に、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質を含有する負極合剤層を備えている。負極集電体のうち負極合剤層の形成されていない部分には、負極リード11が超音波溶着により溶着されている。
負極合剤層に含有される負極活物質としては、Al、Si、Pb、Sn、Zn、Cd等とリチウムとの合金、LiFe、WO、MoO、SiO、CuO等の金属酸化物、グラファイト、カーボン等の炭素質材料、Li(LiN)等の窒化リチウム、もしくは金属リチウム、またはこれらの混合物を用いることができる。
正極板3は、アルミニウムなどの金属により形成された厚さ10〜50μmの正極集電体の両面に、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質(後述する)を含有する正極合剤層を備えている。正極集電体のうち正極合剤層の形成されていない部分には正極リード10が超音波溶着により溶着されている。
さて、正極合剤層に含有される正極活物質としては、少なくともニッケルを含む、空間群R3−m群に属する層構造のリチウム遷移金属複合酸化物からなる粒子(以下、芯材ともいう)の表面の少なくとも一部を一般式(1)に示すスピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物(以下、被覆材ともいう)で被覆したものが用いられる。
正極活物質の芯材として用いられるリチウム遷移金属複合酸化物は、コバルトおよびニッケルに加えてマンガンを含むものが、結晶構造を安定化させて電池1の安全性を向上させる観点から好適に用いられる。この複合酸化物にはコバルト、ニッケルおよびマンガン以外の元素(以下、第4元素という)として、遷移金属、アルカリ土類金属、BまたはAlを含んでいても良い。これらの、リチウム遷移金属複合酸化物は、一般式(3)で示される。
LiNiCoMn(3)
(式中、0<a≦1.2,0<b≦0.85,0<c<1.0,0≦d≦0.5,0≦e<0.2,b+c+d+e=1,MはNi,Co,Mn以外の遷移金属、アルカリ土類金属、BまたはAlである。)
第4元素(一般式(3)中のM)の置換量eは、ニッケル、コバルト、マンガンおよび第4元素の総モル数に対して0.5〜5%であることが好ましい。0.5%未満の場合には第4元素で置換しても結晶構造が安定せず第4元素の置換による効果が現れ難く、5%よりも多いと放電容量が低下する。
本発明においては、上記一般式(3)で示されるリチウム遷移金属複合酸化物のうち、特に一般式(2)で示されるものが好適に用いられる。
LiNiCoMn(2)
(式中、0<a≦1.2,0<b≦0.85,0<c<1.0,0≦d≦0.5,b+c+d=1である。)
なお、上記一般式(2)および(3)において、aはこのリチウム遷移金属複合酸化物の充放電状態によって変化する値である。負極活物質に炭素系材料を用いる非水電解質二次電池では、通常、電池組立時は放電状態にある。したがって、aが0.9未満では放出するリチウムが不足するために放電容量が低下し、リチウム層に遷移金属が置換されるため充放電時の結晶構造が不安定になることからサイクル寿命特性が低下するおそれがあり、aが1.2を超えると単一相が得られず放電容量が低下するおそれがある。
また、bが0.85を超えると充電時の結晶構造が不安定になり、電池1の安全性が低下するおそれがある。
さらに、0<dの場合には、マンガンによって結晶構造が安定化され、充電時の正極活物質の熱安定性に優れるが、dが0.5を超えると単一相が得られなくなったり、放電容量及びサイクル寿命特性が低下することがある。
なお、酸素量は一般式(2)および(3)に示すように、かならず2である必要はなくある程度の不定比性を有していてもよい。
正極活物質の被覆材としては、一般式(1)で示されるスピネル構造を有するリチウムマンガン系複合酸化物が用いられる。
Li(LiMn2−x−y)O(1)
(式中、0.25≦x≦0.333,0≦y<0.2,0<z≦1,MはMn以外の遷移金属、アルカリ土類金属、BまたはAlである。)
本発明においては、一般式(1)で示されるもののうち、一般式(4)で表されるもの(一般式(1)においてy=0の場合)と、Li及びMn以外の元素M(以下、第3元素ともいう)を含むもの(後述する)とが、好適に用いられる。
Li(LiMn2−x)O(4)
一般式(1)および(4)において、xの値は0.15以上0.333未満であることが、好ましい。xが0.15未満であるとマンガンの平均価数が小さくなるためマンガンの溶出を効果的に抑え難くなり0.333を越えると未反応のリチウム化合物が残るために電池1にしたときにガスを発生して電池特性が低下する可能性がある。
リチウムマンガン系複合酸化物に含まれるLiおよびMn以外の第3元素(一般式(1)におけるM)としては、Al、B、Mg、Ti、Zr、FeまたはZnが好ましい。これらの元素で置換することにより結晶構造が安定化するのでマンガンの溶出を抑制することができる。また、これらの元素は、結晶構造中で3価以下の価数で安定して存在可能であることから、少量置換するだけで3価のマンガンを減らしてMnの平均価数を4.0に近づけることができるので好適である。
第3元素の置換量yは、0.01≦y<0.2であることが好ましい。yが0.01未満であると第3元素で置換することによるマンガン溶出抑制効果が小さくなり、yが0.2以上になると被膜層の結晶構造が不安定になりリチウムイオンの拡散が阻害され抵抗が大きくなる傾向にある。
本発明における正極活物質は、例えば、以下に例示する方法によって製造することができる。
あらかじめ合成しておいた芯材と被覆材とを使用して正極活物質を製造する場合には、芯材の粒子と被覆材の粒子とを混合して得られる混合粉末を圧縮摩砕して、芯材粒子の表面に被覆材の粒子を付着させ、メカノケミカル反応をおこさせることで一体化する方法、高速気流中に芯材粒子と被覆材粒子の混合物を分散し衝撃操作を繰り返し行って芯材の表面に被覆材粒子を付着させる方法などが用いられる。
別の方法としては、芯材を合成した後、芯材表面に被覆材の前駆体となる材料を被覆した後これらを焼成することで芯材に被覆材を被覆する方法を用いることもできる。具体的には、マンガンを溶解した溶液に芯材を浸漬し、pHを一定に保ちながらアルカリ溶液を滴下することで芯材表面に水酸化マンガンを析出する方法などにより被覆材の前駆体を形成する。次に、この被覆材の前駆体に、炭酸リチウムなどのLi源を加えた後、例えば、空気雰囲気下、750℃で12時間焼成することで芯材に被覆材を被覆することもできる。
さらなる、別の方法としては、被覆材の分散溶液に芯材を投入して乾燥させ、乾燥品をメタノールなどに分散させて乾燥焼成することで被覆材を芯材に被覆する方法を用いることもできる。
正極活物質の結晶構造は、例えば、粉末X線回折によって確認することができる。具体的には芯材の結晶構造として、空間群R3−mに属する層構造の回折線を確認することができ、被覆材としてスピネル構造の回折線を非常に弱いピークであるが確認することができる。
被覆の状況は、活物質粒子をエポキシ樹脂で含浸した後、ミクロトームで粒子の断面を切りだし、この断面についてEPMAにて元素分析を行うことで、粒子表面にMn元素の濃度の高い層が確認することができる。
正極活物質には、導電剤、結着剤等を添加することもできる。導電剤としては、無機化合物、有機化合物を用いることができる。無機化合物としては、カーボンブラック、グラファイトなどを用いることができ、有機化合物としては、例えばポリアニリン等の導電性ポリマーなどを用いることができる。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、ポリアクリロニトリルなどを単独で、あるいは混合して用いることができる。
<実施例1〜12、参考例1〜12および比較例1〜15>
以下、本発明の実施例1〜12、参考例1〜12および比較例1〜15を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
1.電池1の作製
(1)正極板3の作製
結着剤のポリフッ化ビニリデン7重量部と、導電剤のアセチレンブラック4重量部と、LiNiCoMnの粒子(芯材)の表面をLi(LiMn2−x−y)O(被覆材)で被覆してなる正極活物質89重量部とを混合したものに、N−メチル−2−ピロリドンを加えて分散させ、スラリーを調製した。なお、実施例1〜12、参考例1〜12および比較例1〜15において使用された芯材および被覆材は表1に記載した。
このスラリーを、厚さが20μmのアルミニウム製の正極集電体の両面にドクターブレードで均一に塗布し、乾燥させた後、ロールプレスで厚みが130μm(集電体を含む)になるように圧縮成形して、長さ640mm、幅30mmの正極板3を作製した。合剤層非形成部には正極リード10を超音波溶着にて備え付けた。
(2)負極板4の作製
難黒鉛化性炭素90重量部と、結着剤のポリフッ化ビニリデン10重量部とを混合したものに、N−メチル−2−ピロリドンを加えて分散させスラリーを調製した。
このスラリーを、厚さが10μmの銅箔製の負極集電体の両面にドクターブレードで均一に塗布し、乾燥させた後、ロールプレスで厚みが140μm(集電体を含む)になるように圧縮成形して、長さ600mm、幅31mmの負極板4を作製した。合剤層非形成部には負極リード11を超音波溶着にて備え付けた。
(3)電池1の作製
セパレータ5として長さ1300mm、幅34mm、厚み25μmのポリエチレン微多孔膜を用い、非水電解質としてエチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DMC):エチルメチルカーボネート(EMC)=25:35:40(体積比)の混合溶媒にLiPFを1mol/L溶解した溶液を用いた。
そして、(1)で得られた正極板3と、セパレータ5と、(2)で得られた負極板4とを順に重ね合わせ、これをポリエチレン製の長方形状の巻芯の周囲に長円渦状に巻回して発電要素2とした。
次いで、この発電要素2を角形アルミニウム製の電池ケース6に収納し、正極リード10を正極集電体から導出して電池蓋7に、負極リード11を負極集電体から導出して負極端子9に溶接してから、電解液を注液した。次に電池蓋7と電池ケース6をレーザー溶接し電池1内の気密性を保持させ、公称容量が500mAhの非水電解質二次電池1を作製した。
2.電池性能試験
作製した非水電解質二次電池1について以下の試験を行った。
(1)高温放置試験
実施例1〜12、参考例1〜12および比較例1〜15の電池1について、一時間率(1CA=500mA)の充電電流で4.2Vまで定電流充電した後、引き続き4.2Vで合計3時間となるように定電圧充電した。その後、1Cの放電電流で2.5Vまで放電し、放置試験前の放電容量と電池1の厚さを測定した。次に、1Cの充電電流で30分間充電することにより、50%の充電状態まで定電流充電し、温度70℃の恒温槽中で7日間放置した。
放置後の電池1を1Cの放電電流で2.5Vまで放電した後、放置前と同様に1Cの充電電流で4.2Vまで定電流充電し、引き続き4.2Vで合計3時間となるように定電圧充電した。その後、1Cの放電電流で2.5Vまで放電した電池1について、放置試験後の放電容量と電池1の厚さを測定した。
放置試験前の放電容量に対する放置試験後の放電容量の割合(%)を算出して容量維持率とした。
放置試験前後における電池1の厚さの差を求め、電池厚さ増加量(mm)とした。
(2)直流抵抗測定試験
高温放置試験時の抵抗増加について評価するために、(1)の高温放置試験の前と後においてそれぞれ下記の直流抵抗測定試験を行った。
実施例1〜12、参考例1〜12および比較例1〜15の電池1について、一時間率(1C)の充電電流で4.2Vまで定電流充電した後、引き続き4.2Vで合計3時間となるように定電圧充電した。その後、0.2Cの放電電流で10秒間放電して10秒目の電池電圧を測定した。放電電流が0.5C、1Cの場合についても同様に10秒間放電して10秒目の電池電圧を測定した。
横軸に放電電流、縦軸に10秒目の電池電圧をとって測定値をプロットし、得られた直線の傾きから直流抵抗を算出した。
次に高温放置試験後の直流抵抗値と高温放置試験前の直流抵抗値との差を算出し、高温放置試験前の直流抵抗値に対する比を求めて直流抵抗増加率(%)とした。
表1に、使用された正極活物質の芯材と被覆材の組み合わせとともに容量維持率(%)、電池厚さ増加量(mm)および直流抵抗増加率(%)を記載した。
表1中、b、c、dは、式LiNiCoMn中のb、c、dにそれぞれ対応しており、x、2−x−y、y、Mは、式Li(LiMn2−x−y)O中のx、2−x−y、y、Mにそれぞれ対応している。
Figure 0005224081
また、実施例1〜3、参考例1〜3および比較例1〜6の電池における、被覆材に用いた一般式(5)(一般式(1)においてy=0、z=1のもの)のxと放電容量維持率との関係を図1に示す。
Li(LiMn2−x)O(5)
図1に示すように、放電容量の維持率は、xの値が0から0.12未満においては緩やかに上昇するが、0.12以上になると、急激に上昇し、良好な結果(放電容量の維持率が高い)が得られた。上記一般式(3)に示されるリチウムマンガン系複合酸化物におけるマンガンの価数を算出すると、xが0.12の場合、マンガンの平均価数は約3.7であり、xが0.333の場合、マンガンの平均価数は約4.0になる。すなわちマンガンの平均価数が3.7〜4.0の場合に、放電容量の維持率が急激に上昇することを意味する。
3.試験結果と考察
(1)本発明の電池1(実施例1〜12)の全てにおいて、容量維持率が80%以上で、電池厚さ増加量が1.5mm以下でかつ直流抵抗増加率が20%以下であるという良好な結果が得られた。
(2)被覆材により被覆されていない正極活物質を使用したもの(比較例6ないし15)と比較すると、本発明の電池1は、特に抵抗増加率、電池厚さ増加量において、良好な結果が得られた。また、本発明の電池1の中でも、b値が0.85未満のもの(実施例1〜、実施例9〜12)において特に抵抗増加率および電池厚さ増加量に関し良好な結果が得られた。
これは、ニッケルを含有するリチウム遷移金属複合酸化物を、被覆材により被覆したことで、ニッケルと電解液との反応を抑えることができたからではないかと考えられる。また、本発明の電池1の中でも、b値が0.85未満のものはニッケルの含有量が適量であるから、ニッケルを多く含むもの(b値が0.85の実施例)と比較して、電解液との反応が起こり難く充電時の結晶構造が安定しているので良好な結果が得られたのではないかと考えられる。
(3)被覆材により被覆されているが、被覆材のxの値が0.12以下のものを備えるもの(比較例1ないし比較例5)と比較すると、本発明の電池1は容量維持率が高かった。また、本発明の電池1の中でもx値が0.333に近いもの(実施例1)ほど容量保持率が良好であった。
これは、被覆材のマンガンの平均価数を4.0に近づけることで、被覆材に含有されるマンガンの溶出を防ぎ、高温放置による電池容量の低下を抑えることができたからではないかと考えられる。
(4)参考例の電池の中でも被覆材においてリチウムとマンガン以外の第3元素を含んでいるもの(参考例4〜12)は、x値が0.333に近くなくても、良好な電池特性を示した。
これは、第3元素として含まれている元素は、結晶構造中で3価以下の価数で安定して存在可能であることから、少量置換するだけで3価のマンガンを減らしてMnの平均価数を4.0に近づけることができるからではないかと考えられる。
4.まとめ
以上より、本発明によれば、高温環境下においても抵抗増加が小さく、放電容量の維持率の高い非水電解質二次電池1を提供することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本発明においては、非水電解液のみならず固体電解質を用いてもよく、両者を併用することもできる。固体電解質としては、公知の固体電解質を用いることができ、例えば無機固体電解質、ポリマー固体電解質を用いることができる。また、ゲル状の高分子固体電解質を用いる場合には、ゲルを構成する電解液と、電極板の活物質の細孔中などに含有されている電解液とが異なっていてもよい。また、合成樹脂微多孔膜と高分子固体電解質等を組み合わせて使用することもできる。
(2)実施形態1においては角形の電池ケースを使用したが、電池ケースは長円形、円形または袋形のものであってもよいし素材も金属ラミネート樹脂フィルムなどであってもよい。
(3)上記実施例においては、芯材としてニッケル、コバルト、マンガンを含むリチウム遷移金属複合酸化物を使用したが、ニッケル、コバルト、マンガン以外の第四元素を含むもの、例えば、Al、B、Mg、Ti、Zrなどをふくむものであってもよい。
被覆材のx値と放電容量維持率との関係を示すグラフ 実施形態1の電池の断面図
符号の説明
1…非水電解質二次電池
3…正極板
4…負極板
5…セパレータ
6…電池ケース
9…負極端子
10…正極リード
11…負極リード

Claims (3)

  1. 正極活物質を含有する正極合剤層を集電体上に形成させてなる正極を備えた非水電解質二次電池であって、
    前記正極活物質は、少なくともニッケルを含む層構造のリチウム遷移金属複合酸化物の粒子表面の少なくとも一部が、一般式(1)で示されるスピネル構造を有するリチウムマンガン系複合酸化物で被覆されたものであることを特徴とする非水電解質二次電池。
    Li(LiMn2−x−y)O(1)
    (式中0.25≦x≦0.333,0≦y<0.2,0<z≦1,MはMn以外の遷移金属、アルカリ土類金属、BまたはAlである。)
  2. 前記リチウム遷移金属複合酸化物は、一般式(2)で示される複合酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
    LiNiCoMn(2)
    (式中0<a≦1.2,0<b≦0.85,0<c<1.0,0≦d≦0.5,b+c+d=1である。)
  3. 前記一般式(1)において、MがAl、B、Mg、Ti、Zr、FeまたはZnであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非水電解質二次電池。
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