JP5219949B2 - 金属フッ化物結晶及び真空紫外発光素子 - Google Patents

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本発明は、フォトリソグラフィー、半導体や液晶の基板洗浄、殺菌、次世代大容量光ディスク、及び医療(眼科治療、DNA切断)等に好適に使用できる新規な金属フッ化物結晶及び真空紫外発光素子に関する。
紫外発光素子は、先端技術を支える材料であり、近年では、より短波長で発光する紫外発光素子の開発が進められている。
当該紫外発光素子の中でも、特に紫外領域における波長可変レーザー媒質は、半導体分野、情報分野、医療分野等において好適に使用できるため開発が望まれている。
かかる紫外領域における波長可変レーザー媒質として、Ceを含有するLiSrAlFが提案されているが(特許文献1参照)、当該波長可変レーザー媒質のレーザー発振が可能な波長領域は285〜315nmであり、さらなる短波長化に向けて改善の余地があった。
特に波長が200nm以下の真空紫外領域においては、直接発振が可能なレーザー媒質としてはArF等のガスしか知られておらず、取り扱いの観点から固体レーザー媒質の開発が求められていた。
しかしながら、かかる真空紫外領域において固体レーザー媒質として使用することができる真空紫外発光素子を得ることは容易ではなく、わずかな例しか知られていないのが現状である(非特許文献1参照)。
真空紫外発光素子の開発が困難である要因としては、真空紫外線は多くの物質に吸収されてしまうため、自己吸収を起こさない材料が限られる点が挙げられる。
さらに、真空紫外領域における発光特性は、材料中の不純物の影響を受けやすく、また、たとえ真空紫外領域に発光のエネルギー準位を有する材料であっても、より低いエネルギー準位に基づく長波長での発光が支配的であったり、非輻射遷移による損失が甚大である等の理由により、所望の真空紫外発光を得られない場合が数多く見受けられる。
したがって、真空紫外領域における発光特性を予め予測することは極めて困難であり、このことが真空紫外発光素子の開発における大きな障壁となっている。
なお、本発明の金属フッ化物結晶に類似したLiLuFにネオジムをドープしてなる金属フッ化物結晶を真空紫外領域における固体レーザー媒質として用いる試みがなされており、その真空紫外領域における発光特性が開示されているが(非特許文献2参照)、当該金属フッ化物結晶の発光波長の幅は狭く、発光波長の幅の拡大において改善の余地があった。
米国特許第5487079号明細書
R.W.Waynant et al., "Vacuum ultraviolet laser emission from Nd3+:LaF3" Applied Physics Letters, 1985, 46, p.14−16 V. V. Semashko et al., "Regarding the possibilities of upconversion UV and VUV lasers based on 5d−4f transitions of rare−earth ions in wide−bandgap dielectric crystals" Proceedings of SPIE−The International Society for Optical Engineering, 2000, 4061, p.306−316
本発明は、真空紫外領域で高輝度発光し、フォトリソグラフィー、半導体や液晶の基板洗浄、殺菌、次世代大容量光ディスク、及び医療(眼科治療、DNA切断)等に好適に使用できる新たな金属フッ化物結晶及び真空紫外発光素子を提供することを目的とする。
本発明者等は、真空紫外領域で発光し、且つ広範囲な波長域での発光を呈する波長可変レーザー媒質として好適な材料について、鋭意検討を行った。その結果、フッ化リチウムルテチウム(LiLuF)結晶のルテチウムの一部又は全部を、ネオジム、及び、ツリウム又はエルビウムで置換することにより、約160〜170nm及び175〜190nmの広範囲な波長域において、高輝度の真空紫外発光が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、化学式LiLu1−x−yNdで表わされ、MがTmまたはErであり、xが0.0001〜0.2、yが0.0001〜(1−x)の範囲であることを特徴とする金属フッ化物結晶、及び当該金属フッ化物結晶からなる真空紫外発光素子である。
本発明の金属フッ化物結晶は、約160〜170nm及び175〜190nmの広範囲な波長域において、高輝度の真空紫外発光を呈するので、本発明の金属フッ化物からなる真空紫外発光素子は、波長可変レーザー媒質として好適に使用できる。かかる波長可変レーザー媒質は、フォトリソグラフィー、半導体や液晶の基板洗浄、殺菌、次世代大容量光ディスク、及び医療(眼科治療、DNA切断)等に好適に使用することができる。
本図は、実施例1、3及び5の金属フッ化物単結晶からなる真空紫外発光素子の発光特性を表わす発光スペクトルである。 本図は、実施例2、4及び6の金属フッ化物単結晶からなる真空紫外発光素子の発光特性を表わす発光スペクトルである。 本図は、比較例1〜3の金属フッ化物単結晶からなる真空紫外発光素子の発光特性を表わす発光スペクトルである。 本図は、マイクロ引き下げ法による製造装置の概略図である。
本発明の金属フッ化物結晶は、化学式LiLu1−x−yNdで表わされ、MがTmまたはErであり、xが0.0001〜0.2、yが0.0001〜(1−x)の範囲である、フッ化リチウムルテチウム結晶(LiLuF)のルテチウムの一部又は全部をネオジム、及びツリウム又はエルビウムで置換した金属フッ化物結晶(以下、(Nd,Tm/Er):LLFともいう)である。
前記化学式中のx及びyは、それぞれルテチウムに対するネオジム、及び、ツリウム又はエルビウムの置換率を表わし、本発明において当該x及びyは、ともに0.0001以上である。当該x及びyが0.0001未満である場合には、前記Ndイオン、及び、Tmイオン又はErイオンを励起する際の励起効率が低下し、発光の輝度が低下する。また、xは0.2以下である。xが0.2を超える場合には、Tmイオン又はErイオンの発光が妨げられ、広範囲な波長にわたる発光が得られない。なお、yの上限は(1−x)であって、このときルテチウムの全部がネオジム、及びツリウム又はエルビウムで置換され、化学式LiNd1−xで表わされる。
なお、前記励起効率を特に高めるために、前記x及びyを、それぞれ0.001以上及び0.005以上とすることが好ましく、0.002以上及び0.01以上とすることが特に好ましい。一方、自己吸収あるいは濃度消光による発光の減退を避けるために、前記x及びyを、それぞれ0.1以下及び0.5以下とすることが好ましく、0.05以下及び0.2以下とすることが特に好ましい。
なお、本発明において、前記yに対するxの比、すなわちx/yは、0.01〜1とすることが好ましく、0.1〜0.4とすることが特に好ましい。x/yをかかる範囲とすることによって、Ndイオン、及び、Tmイオン又はErイオンの両者からの発光をバランス良く取り出すことができる。
前記(Nd,Tm/Er):LLFを真空紫外線照射等の適当な励起方法で励起することにより、(Nd,Tm/Er):LLF中のNdイオン、及び、Tmイオン又はErイオンが励起され、それぞれのイオンの5d−4f遷移に由来する発光を得ることができる。当該(Nd,Tm/Er):LLF中のNd、Tm、及びErイオンの発光は、発光波長がそれぞれ約175nm〜190nm、約160〜170nm、及び約160〜170nmであって、従来公知の発光素子に比較して極めて短く、且つ発光の輝度も高い。さらに、本発明の金属フッ化物結晶においては、Ndイオン、及び、Tmイオン又はErイオンの発光を同時に得ることができるため、発光の波長が約160nm〜190nmと広範囲にわたる。したがって、本発明の金属フッ化物結晶は真空紫外発光素子として好適に使用できる。
本発明の(Nd,Tm/Er):LLFは、フッ化リチウムルテチウム型の結晶構造を有し、空間群I41/aに属する正方晶であって、粉末X線回折等の手法によって容易に同定することができる。また、良好な化学的安定性を有しており、通常の使用においては短期間での性能の劣化は認められない。さらに、機械的強度、及び加工性も良好であり、所望の形状に加工して用いることが容易である。
本発明の(Nd,Tm/Er):LLFを真空紫外発光素子として用いる際には、結晶体の中でも単結晶として用いることが好ましい。単結晶として用いることによって、粒界における光の散逸や非輻射遷移による損失を生じることなく、高い発光強度を得ることができる。
本発明において、(Nd,Tm/Er):LLFの製造方法は特に限定されず、公知の製造方法によって製造することができるが、マイクロ引き下げ法、チョクラルスキー法、或いはブリッジマン法等の融液成長法によって、(Nd,Tm/Er):LLFの単結晶を製造することが好ましい。
融液成長法で製造することにより、発光特性等の品質に優れた(Nd,Tm/Er):LLFを製造することができる。特にマイクロ引下げ法によれば、所望の形状の単結晶を直接製造することができ、しかも短時間で製造することができる。一方、チョクラルスキー法、或いはブリッジマン法によれば、直径が数インチの大型の単結晶を安価に製造することが可能となる。
なお、前記融液成長法による単結晶の製造に際して、フッ素原子の欠損あるいは熱歪等に起因する結晶欠陥を除去する目的で、単結晶の製造後にアニール操作を行っても良い。
以下、マイクロ引き下げ法によって(Nd,Tm/Er):LLFの単結晶を製造する際の、一般的な方法について、図4を用いて説明する。
まず、所定量の原料を、底部に孔を設けた坩堝5に充填する。坩堝底部に設ける孔の形状は、特に限定されないが、直径が0.5〜5mm、長さが0〜2mmの円柱状とすることが好ましい。
なお、原料としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ルテチウム(LuF)、フッ化ネオジム(NdF)、フッ化ツリウム(TmF)、及びフッ化エルビウム(ErF)等の金属フッ化物が用いられる。かかる原料の純度は特に限定されないが、99.99%以上とすることが好ましい。このような純度の高い混合原料を用いることにより、得られる(Nd,Tm/Er):LLFの純度を高めることができ、発光強度等の特性が向上する。原料は、粉末状あるいは粒状の原料を用いても良く、あらかじめ焼結或いは溶融固化させてから用いても良い。
なお、前記化学式LiLu1−x−yNd中のx及びyは、シンチレーターを製造する際の原料に含まれるルテチウム、ネオジム、及びツリウム又はエルビウムの量を調整することにより、所望の値に調整することができる。なお、金属フッ化物結晶を製造する際に、偏析が起こり、原料に含まれるルテチウム、ネオジム、及びツリウム又はエルビウムの量と、金属フッ化物結晶に含まれるルテチウム、ネオジム、及びツリウム又はエルビウムの量との間に差異が生じる場合があるが、かかる偏析が起こる場合においても、予め偏析係数を求めておき、当該偏析係数を加味して、原料に含まれるルテチウム、ネオジム、及びツリウム又はエルビウムの量を調整することにより、所望のx及びyの値を有する金属フッ化物結晶を得ることができる。
次いで、上記原料を充填した坩堝5、アフターヒーター1、ヒーター2、断熱材3、及びステージ4を図3に示すようにセットする。真空排気装置を用いて、チャンバー6の内部を1.0×10−3Pa以下まで真空排気した後、高純度アルゴン等の不活性ガスをチャンバー内に導入してガス置換を行う。ガス置換後のチャンバー内の圧力は特に限定されないが、大気圧が一般的である。このガス置換操作によって、原料或いはチャンバー内に付着した水分を除去することができ、かかる水分に由来する(Nd,Tm/Er):LLFの特性の低下を妨げることができる。
上記ガス置換操作によっても除去できない水分による悪影響を避けるため、水分との反応性の高いスカベンジャーを用いて、水分を除去することが好ましい。かかるスカベンジャーとしては、フッ化亜鉛等の固体スカベンジャー或いは四フッ化メタン等の気体スカベンジャーを好適に用いることができる。なお、固体スカベンジャーを用いる場合には原料中に予め混合しておく方法が好適であり、気体スカベンジャーを用いる場合には上記不活性ガスに混合してチャンバー内に導入する方法が好適である。
ガス置換操作を行った後、高周波コイル7、及びヒーター2によって原料を加熱して溶融せしめる。加熱方法は特に限定されず、例えば上記高周波コイルとヒーターの構成に替えて、抵抗加熱式のカーボンヒーター等を適宜用いることができる。
次いで、溶融した原料融液を、引き下げロッド8を用いて坩堝底部の孔から引き出し、(Nd,Tm/Er):LLFの製造を開始する。なお、原料融液を坩堝底部の孔から円滑に引き出す目的で、前記引下げロッドの先端に金属ワイヤーを設けることが好ましい。当該金属ワイヤーとしては、例えば、W−Re合金からなる外径約0.5mmのワイヤー等が好適に使用できる。
(Nd,Tm/Er):LLFの製造を開始した後、高周波コイルの出力を適宜調整しながら一定の速度で連続的に引き下げることにより、所期の(Nd,Tm/Er):LLFの単結晶を得ることができる。かかる連続的に引き下げる際の速度は、特に限定されないが、0.5〜50mm/hrの範囲とすることによって、クラックのない(Nd,Tm/Er):LLFを得ることができるため好ましい。
本発明の(Nd,Tm/Er):LLFは、良好な加工性を有しており、所望の形状に加工して用いることが容易である。加工に際しては、公知のブレードソー、ワイヤーソー等の切断機、研削機、或いは研磨盤を何ら制限無く用いること事ができる。
(Nd,Tm/Er):LLFは所望の形状に加工して真空紫外発光素子とすることができる。この真空紫外発光素子は、Fレーザー等の適当な励起源と組み合わせることにより、真空紫外光発生装置とすることができる。かかる真空紫外光発生装置は、フォトリソグラフィー、殺菌、次世代大容量光ディスク、及び医療(眼科治療、DNA切断)等の分野において、好適に使用される。
以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
実施例1〜6
(金属フッ化物結晶の製造)
図3に示すマイクロ引下げ法による結晶製造装置を用いて、(Nd,Tm/Er):LLFの単結晶を製造した。原料としては、純度が99.99%以上のフッ化リチウム、フッ化ルテチウム、フッ化ネオジム、及び、フッ化ツリウム又はフッ化エルビウムを用いた。なお、アフターヒーター1、ヒーター2、断熱材3、ステージ4、及び坩堝5は、高純度カーボン製のものを使用し、坩堝底部に設けた孔の形状は直径2.2mm、長さ0.5mmの円柱状とした。
まず、前記各原料を表1に示すとおりにそれぞれ秤量し、よく混合し、得られた混合原料を坩堝5に充填した。
原料を充填した坩堝5を、アフターヒーター1の上部にセットし、その周囲にヒーター2、及び断熱材3を順次セットした。次いで、油回転ポンプ及び油拡散ポンプからなる真空排気装置を用いて、チャンバー6内を5.0×10−4Paまで真空排気した後、5vol%の四フッ化メタンを含むアルゴンガスをチャンバー6内に大気圧まで導入し、ガス置換を行った。
高周波コイル7に高周波電流を印加し、誘導加熱によって原料を加熱して溶融せしめ、引き下げロッド8の先端に設けたW−Reワイヤーを、坩堝5底部の孔上記孔に挿入し、原料の融液を上記孔より引き下げ、結晶化を開始した。高周波の出力を調整しながら、3mm/hrの速度で連続的に引き下げ、(Nd,Tm/Er):LLFを得た。当該(Nd,Tm/Er):LLFは直径が2.2mm、長さが約40mmであり、白濁やクラックの無い良質な単結晶であった。
(金属フッ化物結晶の同定)
・X線回折測定
得られた(Nd,Tm/Er):LLFの単結晶を粉砕して粉末にし、粉末X線回折測定に供した。なお、分析装置はブルカー社製DiscoverD8を用いた。粉末X線回折法によって得られた回折パターンを解析した結果から、実施例1〜6の金属フッ化物結晶はフッ化リチウムルテチウム型の結晶からなることが分かった。
・蛍光X線測定
得られた(Nd,Tm/Er):LLFの単結晶を粉砕した粉末をプレス成型してペレットにし、蛍光X線測定に供した。なお、分析装置はパナリティカル社製波長分散型蛍光X線測定装置Axiosを用いた。
まず、所定量のフッ化ルテチウム、フッ化ネオジム、及び、フッ化ツリウム又はフッ化エルビウムを混合し、プレス成型して、ルテチウム、ネオジム、及び、ツリウム又はエルビウムの元素比が既知のペレットを作成し、当該ペレットについて、波長分散型蛍光X線測定を行い、検量線を作成した。
次いで、前記(Nd,Tm/Er):LLFの単結晶を粉砕し、プレス成型してなるペレットについて、蛍光X線測定を行い、前記検量線と比較してx及びyの値を求めた。
前記粉末X線回折測定、及び蛍光X線測定の結果から、実施例1〜6の金属フッ化物結晶は、それぞれ表1に示す化学式で表わされる金属フッ化物結晶からなることが分かった。
Figure 0005219949
(真空紫外発光素子の製造)
得られた(Nd,Tm/Er):LLFの単結晶を、ダイヤモンドワイヤーを備えたワイヤーソーによって15mmの長さに切断した後、研削し、長さ15mm、幅2mm、厚さ1mmの直方体に加工した。かかる直方体の長さ15mm、幅2mmの2つの面を真空紫外線の出射面とし、当該真空紫外線の出射面に光学研磨を施して、真空紫外発光素子を得た。
(真空紫外発光素子の発光特性の評価)
前記真空紫外発光素子を、155nmの真空紫外線で励起した際の発光特性を以下の方法によって測定した。なお、当該測定は、装置内部を窒素で置換して実施した。
重水素ランプより生じた紫外線を分光器(分光計器製、KV201型極紫外分光器)にて単色化し、得られた155nmの真空紫外線を真空紫外発光素子の紫外線出射面に照射し、真空紫外発光素子を励起した。
真空紫外発光素子より生じた発光を集光ミラーで集光し、分光器にて分光し、157〜210nmの範囲の各波長における発光の強度を記録して真空紫外発光素子より生じた発光のスペクトルを得た。実施例1,3,5で得られた発光のスペクトルを図1に、実施例2,4,6で得られた発光のスペクトルを図2に示す。
上記測定の結果、本発明の真空紫外発光素子は、いずれも約160nm〜190nmの広範囲な波長において、極めて強く発光することが確認された。
比較例1〜3
表1に示すとおりの原料を用いて、実施例と同様にして比較例1〜3の金属フッ化物結晶を製造した。得られた金属フッ化物について、実施例と同様にして同定した結果、比較例1〜3の金属フッ化物結晶は、それぞれ表1に示す化学式で表わされる金属フッ化物結晶からなることが分かった。
比較例1〜3の金属フッ化物結晶を用いて、実施例と同様にして真空紫外発光素子を製造した。得られた真空紫外発光素子について、実施例と同様にして発光特性を評価した。得られた発光のスペクトルを図3に示す。
上記測定の結果、比較例1、比較例2、及び比較例3の真空紫外発光素子は、いずれも充分な輝度の発光を呈するものの、発光波長の幅は、それぞれ約175〜190nm、約160nm〜170nm、及び約160nm〜170nmであり、本発明の金属フッ化物結晶からなる真空紫外発光素子に比較して狭いことが分かった。
1 アフターヒーター
2 ヒーター
3 断熱材
4 ステージ
5 坩堝
6 チャンバー
7 高周波コイル
8 引き下げロッド

Claims (2)

  1. 化学式LiLu1−x−yNdで表わされ、MがTmまたはErであり、xが0.0001〜0.2、yが0.0001〜(1−x)の範囲であることを特徴とする金属フッ化物結晶。
  2. 請求項1記載の金属フッ化物結晶からなることを特徴とする真空紫外発光素子。
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