JP5217926B2 - 電磁波測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、電子機器等から放射される妨害電磁波(EMI:Electro-magnetic Interference)を測定する場合に適用して好適な電磁波測定装置に関する。
従来、多くの電子機器(例えば、コンピュータ装置、レコーダ等のセット商品)が備える、CPU、バス及び外部メモリ等を駆動するためのクロック発振回路等から放射される電磁波は、他の電子機器等の機能を妨害する妨害電磁波(EMI)の原因となり得る。このため、国際無線障害特別委員会及び米国規格協会等の公的機関によりEMI関連工業規格が策定されている。そして、政府機関である、例えば米国連邦通信委員会(以下FCC:Federal Communications Commission)等によって電子機器のEMIレベルが規制されている。以下、国際無線障害特別委員会は、CISPR(The International Special committee on Radio Interference)と略記する。また、米国規格協会は、ANSI(American National Standards Institute)と略記する。
EMI評価設備(Open Area Test Siteと電波暗室を称する。)の特性は、CISPRやANSI等によって規定されるNSA(Normalized Site Attenuation)法により求められる。そして、GRP(Ground Reference Plane)等の諸規定と共に、理論値に対する実測特性の許容誤差が±4dB以内の条件を満たすEMI評価設備にて、各国法規制への適合評価、量産される電子機器の管理を実施している。EMI適合評価は以下の手順で行われる。まず、電子機器の360度全方位において受信アンテナの高さを1〜4mで可変して、受信する電磁波の最大値を取得する。次に、取得した電磁波の最大値にアンテナ特性や同軸ケーブルのロス等の補正を行って電界強度を算出する。そして、電界強度が所定の制限値の範囲内に収まることを立証する。
図19は、EMI適合評価を行う電磁波測定装置の一例として、従来のアンテナポジショナの例を示す。
図19Aは、従来のアンテナポジショナの第1の構成例を示す。
図19Bは、従来のアンテナポジショナの第2の構成例を示す。
図19Cは、従来のアンテナポジショナの第3の構成例を示す。
電子機器が発生する電磁波を測定する(以下、単にEMI測定とも略記する。)ために用いられるアンテナポジショナ100a〜100cは、EMI適合評価の際に用いられるEMI評価設備に設置される。平坦な床に設置されたアンテナポジショナ100a〜100cは、床を水平方向に移動可能なアンテナポジショナ・ベース部103a〜103cを備える。また、アンテナポジショナ100a〜100cは、アンテナポジショナ・ベース部103a〜103cに設置され、EMI測定を行う受信アンテナ101a〜101cを支持するアンテナマスト102a〜102cを備える。受信アンテナ101a〜101cには、測定する電子機器や電磁波の種類に応じて、様々な種類のアンテナが用いられる。
所定の位置にアンテナポジショナ・ベース部103a〜103cが静止すると、受信アンテナ101a〜101cは、アンテナマスト102a〜102cに沿って、床に対して垂直方向に移動する。そして、受信アンテナ101a〜101cは、所望の高さに停止して電子機器が発生する電磁波を測定する。
特許文献1には、受信アンテナの水平軸を中心90度だけ旋回し、所要の高さに上昇・下降するアンテナ昇降・旋回装置について開示されている。
特許文献2には、アンテナを昇降及び回動させて、電磁波を測定するアンテナ昇降装置について開示されている。
実開平5−82117号公報 実開平3−70379号公報
ところで、電子機器等が規格で求められる所定の制限値を超える場合、商品設計者によりEMI対策の検討、EMI対策および規格適合判定が繰り返し実施される。このうち、EMI対策の検討は、一般的に、商品設計者の勘と経験に頼ることが多かった。加えて、近年のデジタル電子機器のテクノロジーは多様化されているため、複数のクロック信号もしくはそれに同期するデジタル伝送信号等の基本波や高調波が複雑に重畳する傾向にある。このため、EMIの発生源や伝達経路の特定が困難であった。
一方、EMI評価設備に視点を変えると、その設備で活用されるアンテナポジショナの受信アンテナに対する電気的干渉(容量結合、電磁波反射、駆動部とそのドライバ、コントローラ部の発するEMI)によって、EMI評価誤差が生じてしまう。
例えば、受信アンテナ101a〜101cの高さが床から1m付近にある場合、アンテナマストを支持するマスト支持部やカバーケースといった金属部材が受信アンテナ101a〜101cに電気的な干渉を与えることがある。この電気的な干渉が加わると、アンテナ特性(指向性、インピーダンス等)を変えることがあり、電子機器のEMI評価誤差の一要因となる。
CISPRによって発行される規定書(CISPR 16−1−4)には、アンテナ特性評価、あるいは、電子機器からのEMI評価を行うサイトの規定がされ、アンテナポジショナ自体が電子機器のEMI評価誤差の一要因となる点について懸念が記されている。しかし、電気的に干渉する程度は容易に導出ができないため、規定には定性的な記述が含まれている。
CISPR 16−1−4の記載内容の概略は以下の通りである。
1.アンテナポジショナには、可能な限り金属物の使用を控えることによって、受信アンテナへの電気的な干渉を避けることとする。
2.受信アンテナに接続される同軸ケーブルは、少なくとも1m以上の離隔距離をおいて、受信アンテナへの電気的な干渉を避けることとする。
3.床(グランドプレーン)の平坦度は、例えば距離3mで1GHzを評価する場合は45mm以下とする。
上記1〜3の規定を総合的に考えると、アンテナポジショナの金属部に対する潜在的な要求事項が示唆される。つまり、受信アンテナから1m以内には少なくとも高さ45mmを超える金属製の凹凸物をなくす点、及び、受信アンテナから1m以上離れた場所において、電磁波の干渉が無視できる状態であることが望まれる点について示唆される。
しかし、電子機器のEMI対策設計技術に目を向けると、急速な高速デジタル処理技術の進歩に伴う設計課題に、EMI評価設備の一部を構成するアンテナポジショナが有する課題が加算される。このため、最適なEMI対策設計、そして確実な規制適合の立証を困難にしている。この結果、負の影響(ネガティブインパクト)が増大する傾向にある。この負の影響としては、例えば、過剰なEMI対策による電子機器のコストが高騰したり、商品設計者の負担が増すことによって開発スケジュールが遅延したり、電子機器の機能がEMI対策によって制限されたりする点が挙げられる。
また、図19A〜図19Cに示した従来のアンテナポジショナは、床に対して重心が比較的高いため、安定性に欠けていた。また、受信アンテナの位置を高くすると、受信アンテナ自身の重さによってアンテナマストが揺れやすく安定性を欠いていた。また、アンテナポジショナに多くの金属部位が露出していたり、アンテナポジショナと受信アンテナの距離が近接していたり、金属製の床との間で生じる電磁波が生じたりする。このため、測定対象となる電子機器が生じる電磁波以外のEMIが発生し、このEMIを受信アンテナが受信するため、電子機器のEMI測定の精度を落としていた。
また、従来のアンテナポジショナにおいて、床に対するアンテナポジショナ・ベース部の高さは100mm前後であった。このため、例えばアンテナポジショナ・ベース部の大きさが600mm×1000mmである場合、床10との間のインピーダンスについて、30MHzにて100Ω、100MHzにて30Ωにインピーダンスが変化してしまう。このインピーダンスの変化は、自己インダクタンスを無視した上で計算によって求められる。このため、アンテナポジショナ・ベース部自身が、サーボモータ等の動力制御部やそのコントローラで生じるEMI(30〜300MHz前後)の放射アンテナとして動作することがあった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、電子機器のEMI測定を行う場合に、電磁波測定装置自身が発生する電磁波がEMI測定に影響を与えないようにすることを目的とする。
本発明に係る電磁波測定装置は、所定の距離だけ隔てて置かれた電子機器から生じる電磁波を受信する受信アンテナと、受信アンテナを保持するアンテナマストを備える。
また、床に対して垂直方向にアンテナマストの一端が固定され、床及び床に対向する平坦な底面の隙間が2mm以下であって、床との間で容量性結合されるベース部と、を備える。
ベース部は、床に対する垂直方向の高さが45mm以内に形成され、アンテナマストの一端を固定するマスト固定部と、受信アンテナから離隔された位置に配置され、動力を発生する動力部を備える。
また、動力部が発生した動力を受信アンテナに伝達し、アンテナマストに沿って受信アンテナを垂直方向に動かす動力伝達部を備える。
このようにしたことで、床に対して容量性結合がされるベース部によって、動力部等から生じるEMI(30〜300MHz前後)等の不要な電磁波が放射されなくなる。
本発明によれば、電磁波測定装置が備える動力部等の周囲を適切に遮蔽することによって、電磁波測定装置自身が生じる電磁波の影響を抑えて電子機器のEMI測定を行うことができる。このとき、ベース部の厚みは、床及び床に対向する平坦な底面の隙間が2mm以下であるため、規格で規定される床に対する凹凸トレランスの範囲と同一視できる。また、マスト固定部は、床に対する垂直方向の高さが45mm以内に形成されており、マスト固定部は床と同一視されるため、電子機器のEMI測定に影響を及ぼさないという効果がある。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする。)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(アンテナポジショナの使用例及び構成例)
2.第2の実施の形態(アンテナポジショナ・ベース部の薄型化、低重心化の例)
3.第3の実施の形態(動力部、動力制御部及びコントローラからのEMI抑制の例)
4.変形例
<1.第1の実施の形態>
[アンテナポジショナの使用例及び構成例]
まず、本発明の第1の実施の形態について、図1〜図15を参照して説明する。
本実施の形態では、電子機器(セット商品)等から放射される妨害電磁波(EMI)を測定する電磁波測定装置の一例としてアンテナポジショナ1に適用した例について説明する。本例において、EMI測定が行われる電子機器とアンテナポジショナ1は、EMI評価設備の内部に設置される。
図1は、本例のアンテナポジショナ1の使用例を示す。
GRPと呼ばれる床10上に設置されるアンテナポジショナ1は、電子機器12が生じる電磁波を測定する受信アンテナ2と、受信アンテナ2を垂直方向に移動可能に保持するアンテナマスト4を備える。また、アンテナポジショナ1は、アンテナマスト4の一方の端部を固定するアンテナポジショナ・ベース部6を備える。アンテナマスト4には、受信アンテナ2を固定するハウジング3が設けられ、ハウジング3は、受信アンテナ2を床10に対して水平方向に移動可能とするアンテナブーム5を支持する。
受信アンテナ2は、所定の距離だけ隔てて置かれた電子機器12から生じる電磁波を受信する。受信アンテナ2が受信する電磁波には、主にEMIが含まれる。受信アンテナ2の高さは、アンテナポジショナ1によって可変である。アンテナマスト4は、4m以上の長さを有するため、受信アンテナ2は、床10に対して垂直方向に1m〜4mの範囲内で移動可能である。
アンテナポジショナ1と電子機器12の測定距離は、3m〜10mの範囲内とする。電子機器12は、床10に形成されたターンテーブル11上に設置される。ターンテーブル11は、床10に向かって左右ともに回転可能である。このため、ターンテーブル11上に置かれたEMI測定の対象物である電子機器12も床10に向かって左右ともに回転する。
受信アンテナ2の高さを変える際、アンテナマスト4に揺れが生じる場合がある。アンテナマスト4の揺れを抑制するためには、アンテナマスト4とアンテナポジショナ・ベース部6を接合する箇所に、一定の強度を持った支持部を設ける必要がある。一般に支持部には、金属製の加工部材が用いられる。
本例のアンテナポジショナ・ベース部6は、アンテナポジショナ1が設置される床10に対して垂直方向にアンテナマスト4の一端を固定する第1のマスト支持部33と第2のマスト支持部61を備える(後述する図10及び図11参照)。第1のマスト支持部33と第2のマスト支持部61は、床10に対する垂直方向の高さが45mm以内に形成される部材である。また、アンテナポジショナ・ベース部6は、床10及び床10に対向する平坦な底面の隙間が2mm以下とされ、床10との間で容量性結合される。
アンテナポジショナ・ベース部6は、床10に対して水平方向に移動させるキャスタ部40(後述する図6及び図7参照)を備える。キャスタ部40は、金属より導電性が低い物質で形成される車輪7を備える。キャスタ部40は、任意の方向に回転可能であり、キャスタ部40が向いた方向にアンテナポジショナ1を移動させることができる。
アンテナブーム5は、同軸ケーブル13を備える。EMI測定に影響を与えない位置に設置される測定装置14は、アンテナブーム5から引き出された同軸ケーブル13を介して受け取る受信アンテナ2のEMI測定データに基づいて、EMIの解析等を行う。アンテナポジショナ・ベース部6は、EMIの発生源となりうる各部の周囲を覆うカバーケース31を備える。
[アンテナポジショナ・ベース部の内部構成例]
図2は、アンテナポジショナ・ベース部6の内部構成例を示す。
アンテナポジショナ・ベース部6は、アンテナポジショナ・ベース部6は、所定の回転数で動力を発生する動力部25と、動力部25の駆動(例えば、回転数)を制御する動力制御部24を備える。また、アンテナポジショナ・ベース部6は、受信アンテナ2の現在の高さを判断して、目的の高さに受信アンテナ2を移動させる指示を、制御コマンドを発行することによって行うシステムコントローラ21を備える。また、アンテナポジショナ・ベース部6は、システムコントローラ21から制御コマンドを受信するインタフェース22と、インタフェース22で受信された制御コマンドに基づいて動力制御部24に動作指示を行うコントローラ23を備える。動力部25には、例えば、サーボモータが用いられ、動力制御部24には、例えば、サーボモータ・ドライバが用いられる。コントローラ23、動力制御部24及び動力部25は、受信アンテナ2から離隔された位置に配置される。
また、アンテナポジショナ・ベース部6は、動力部25が発生した動力を受信アンテナ2に伝達し、アンテナマスト4に沿って受信アンテナ2を垂直方向に動かす動力伝達部26を備える。動力伝達部26には、例えば、トルクコンバータや機械的位置ずれの小さな金属製歯車が用いられる。また、アンテナポジショナ・ベース部6は、受信アンテナ2の高さを変える高さ可変部28を備える。高さ可変部28には、例えば、プーリ、タイミングベルトが用いられる。また、アンテナポジショナ・ベース部6は、受信アンテナ2の高さを検出する高さ検出部29を備える。高さ検出部29には、例えばロータリエンコーダが用いられる。高さ検出部29とシステムコントローラ21は、通信線30によって接続される。通信線30には、例えば光ファイバーが用いられており、EMIの発生を抑制しつつ、制御情報を高速に通信することができる。このため、通信線30を介して行われる通信に伴うEMIの発生と伝達を抑制することができる。高さ検出部29が検出した受信アンテナ2の高さは、随時、システムコントローラ21に送られる。
システムコントローラ21は、高さ検出部29から受け取った受信アンテナ2の高さの情報に合わせて各部の動作を制御し、受信アンテナ2が目標の高さになるよう制御する。このように、アンテナポジショナ・ベース部6とシステムコントローラ21ではフィードバック制御が行われている。
アンテナポジショナ1を構成するにあたって、受信アンテナ2から1m以内の範囲では金属部材の使用を可能な限り避けるべきである。例えば、アンテナブーム5を支えるハウジング3が備える不図示のローラや、高さ可変部28に含まれるタイミングベルトの荷重を受ける支持部等の回転部には、セラミックス製ベアリング等を用いる。これにより、不要なEMIの発生を抑えるとともに、受信アンテナ2が受信する電子機器12のEMIに対して電気的な干渉を抑制することができる。
EMI法規制に基づくEMI評価においては、水平偏波と垂直偏波の結果が共に規定を満たすことを立証する必要がある。このため、作業効率を高める観点から、アンテナポジショナ・ベース部6は、偏波機構部27を備える場合がある。偏波機構部27には、例えば電磁クラッチが用いられる。偏波機構部27は、動力部25から供給される動力を高さ可変部28に伝える機能を有する。高さ可変部28は、床10に対する受信アンテナ2の角度を変える不図示の角度可変部を備える。そして、角度可変部の作用によって、受信アンテナ2の角度が変わり、偏波を検出できる。
FCCによって規定されるFCCルールによれば、アンテナポジショナ1は、最高40GHzまでのEMI測定を行って、EMI評価を実施することが必要とされる。通常、電子機器12に加える電圧の周波数が高くなるにつれて、電子機器12から放射されるEMIの直接波と、床10からの反射波の位相が干渉することによって生じる受信レベルの強弱(ハイトパターン)が微細となる。このため、受信アンテナ2の高さを数cm変えるだけで、Peak(直接波と反射波が同相)とNull(直接波と反射波が逆相)が観測されてしまう。
このため、EMIと反射波の位相が、同相又は逆相に変化したことを的確に検出し、的確に応答することが求められており、受信アンテナ2の高さ方向の分解能を高める必要がある。本例では、動力伝達部26に、例えば、トルクコンバータや機械的位置ずれの小さな歯車を用いることによって、受信アンテナ2の高さ方向の分解能を高めている。なお、受信アンテナ2の高さ方向の位置検出の精度をより高めるため、コントローラ23と独立したロータリエンコーダ等を設置し、その位置検出情報を活用する場合もある。
また、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23からは、それ自体が放射するEMIが強いため、電子機器12のEMI評価をする場合に悪影響を及ぼす場合がある。このため、遮蔽部でアンテナポジショナ・ベース部6の周囲を覆う。具体的には、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23を、金属製のカバーケース31によって覆うことによって、自機が発生するEMIを遮蔽する。これにより、アンテナポジショナ1自身から生じるEMI評価誤差を抑制できる。
図3は、アンテナポジショナ・ベース部6の構成例を示す。
図3Aは、カバーケース31で覆われたアンテナポジショナ・ベース部6の構成例を示す。
コントローラ23、動力制御部24、動力部25及び動力伝達部26は、金属製のカバーケース31によって完全に覆われる。
図3Bは、カバーケース31を外したアンテナポジショナ・ベース部6の構成例を示す。
アンテナポジショナ・ベース部6には、動力伝達部26の一例としてプーリ32が設置される。また、アンテナポジショナ・ベース部6の中央付近には、アンテナマスト4を2方向から支持する第1のマスト支持部33が設置される。アンテナマスト4と第1のマスト支持部33は、アンテナポジショナ・ベース部6にボルト、ナット等で固定される。この様子は、図10と図11を参照して後述する。
図3Cは、カバーケース31を外したアンテナポジショナ・ベース部6の全体構成例を示す。
コントローラ23,動力制御部24,動力部25,動力伝達部26は、アンテナポジショナ・ベース部6上に設置される。床10に対するアンテナポジショナ・ベース部6の高さは、少なくとも第1のマスト支持部33を除く各部の床に対する垂直方向の厚みができるだけ薄く(10mm以内)形成される。これにより、アンテナポジショナ・ベース部6を低重心化している。
[アンテナポジショナ・ベース部の薄型化、低重心化]
アンテナポジショナ・ベース部6の構造例は、大別して2つ考えられる。
第1の構造例は、アンテナポジショナ・ベース部6を1枚の金属板で形成する場合である。この場合、アンテナポジショナ・ベース部6は、厚さ10mm以内のステンレス鋼(例えばSUS304)等によって形成され、ねじれ剛性を高めることができる。
第2の構造例は、アンテナポジショナ・ベース部6を複数の金属板を組み合わせて構成する場合である。この場合、アンテナポジショナ・ベース部6は、2〜3mm厚程度の金属板をグリッド状に溶接した構造体として形成される。あるいは、アンテナポジショナ・ベース部6は、1m厚程度の角柱等が溶接された構造体に、底板として1〜2mm程度の鋼板が溶接接合されることによって形成される。このような構成としても、アンテナポジショナ・ベース部6のねじれ剛性を高めることができる。
いずれの構造例を採用しても、アンテナポジショナ・ベース部6の厚さが10mm以内に収まるのであれば、規格で規定される床10(GRP)に対する凹凸トレランス範囲と同一視できる。
図4は、上面視した場合におけるアンテナポジショナ・ベース部6の外部構成例を示す。アンテナポジショナ・ベース部6の基本的な構成は、上述した図2及び図3を参照して説明した内容と同様である。なお、高さ検出部29,通信線30等は図示を省略する。
アンテナポジショナ・ベース部6には、アンテナマスト4、インタフェース22、コントローラ23、動力制御部24及び動力部25、動力伝達部26等が設置される。また、アンテナポジショナ・ベース部6には、コントローラ23、動力制御部24及び動力部25に電力を供給する電源35が設置される。電源35から供給される電力によって、インタフェース22,コントローラ23,動力制御部24,動力部25,動力伝達部26が動作する。動力伝達部26は、高さ可変部28を駆動し、受信アンテナ2は、アンテナマスト4に沿って垂直方向に移動する。
なお、アンテナポジショナ・ベース部6の厚さは、アンテナマスト4を指示する第1のマスト支持部33の取り付け構造に伴って調整を要する。ここで、床10に対する取り付け部の金属部材の高さ上限は45mmで定まる。これは、CISPR 16−1−4の規定に則った値であるといえる。
ここで、アンテナポジショナ・ベース部6の大きさは、600mm×1000mm程度であることを想定している。アンテナポジショナ・ベース部6をこのような大きさとしたのは、アンテナブーム5を長く取りたい場合に安定性を確保する等の理由による。そして、アンテナポジショナ・ベース部6の面積を大きくとる必要がある場合には、アンテナポジショナ・ベース部6の上面に補強用の鋼板等をビス止めして剛性を高めることが望ましい。
[アンテナポジショナ・ベース部の薄型化、低重心化]
ところで、本例のアンテナポジショナ・ベース部6を薄型化、かつ、低重心化するための前提条件として、アンテナポジショナ1が設置される近傍の床10の平坦度が十分に実現されることが必要である。ここでは、アンテナポジショナを断面視した図5を参照して、従来のアンテナポジショナ100と本実施の形態に係るアンテナポジショナ1の構成を比較することによって、相違点を説明する。
図5Aは、従来のアンテナポジショナ100を断面視した例を示す。
アンテナポジショナ100は、平板状のアンテナポジショナ・ベース部101を備える。また、アンテナポジショナ100は、アンテナポジショナ・ベース部101に設置されたアンテナマスト102と不図示の受信アンテナ2をアンテナマスト102に沿って垂直方向に移動させる高さ可変部103を備える。また、アンテナポジショナ・ベース部101は、動力を発生する動力部104と、動力部104で生じた動力を高さ可変部103に伝達する動力伝達部105を備える。アンテナポジショナ・ベース部101の底面と床108の間隔は、数cmから10数cm程度空けてある。従来は、アンテナポジショナ・ベース部101の底面と床108との間隔が広く、この間に形成される容量が極めて小さいために、アンテナポジショナ・ベース部101自体がEMIを発するアンテナとなっていた。このため、EMI測定の精度が悪くなりやすかった。
図5Bは、図4を参照して説明したアンテナポジショナ・ベース部6を、A−A′線において断面視した例を示す。
アンテナポジショナ1において、キャスタ部40は、アンテナポジショナ・ベース部6に埋め込むように構成される。また、キャスタ部40は、アンテナポジショナ・ベース部6の底面と床10の間隔が2mm以下となるように車輪7の車軸の位置が調整される。このため、アンテナポジショナ・ベース部6の底面と床10の間隔は2mm以内となり、この間に形成される容量を大きくしてEMI放射を抑制することができる。
図6は、キャスタ部40を断面視した例を示す。
キャスタ部40は、車輪7の車軸44(後述する図7参照)を固定する車軸固定部41を備える。キャスタ部40とアンテナポジショナ・ベース部6は、強度および捻れ剛性を確保する目的で、端面に曲げを有する車軸固定部41によって接合される。キャスタ部40が備える車輪7は、アンテナポジショナ・ベース部6に埋め込まれた状態で設置される。車輪7を支える車軸固定部41は、金属ビス42によってアンテナポジショナ・ベース部6に固定される。床10の平坦度が±0.5mm以下の高い精度で実現されている場合、アンテナポジショナ・ベース部6の下部(裏面)を平坦にする。そして、床10及び床10に対向する平坦な底面の隙間を2mm以下に設定して、床10との間で容量性結合を実現する。
本例のアンテナポジショナ・ベース部6には、SUS304が用いられる。キャスタ部40がアンテナポジショナ・ベース部6に接合される箇所の電位差を抑制するためには、アンテナポジショナ・ベース部6に用いられるのと同種の金属ビス42が用いられる。
例えば、アンテナポジショナ・ベース部6を亜鉛めっき鋼板等によって形成する場合にも、SUS304を用いる場合と同様にアンテナポジショナ・ベース部6の端面に若干の曲げを設けることによって剛性を高める。亜鉛めっき鋼板を用いる場合もキャスタ部40とアンテナポジショナ・ベース部6が接合される箇所の電位差を抑制するための配慮が必要である。ただし、キャスタ部40をアンテナポジショナ・ベース部6に直接溶接してもよい。
図7は、車輪7の構成例を示す。
図7Aは、図6における矢印43方向から視認した場合におけるキャスタ部40の構成例を示す。
キャスタ部40は、車輪7が取り付けられる車軸44と、車軸44を支持する車軸支持部45と、車軸支持部45を固定する車軸固定部41を備える。車軸44は、車輪7の内周径より小さな径で形成される外周面を有し、車輪7の中心に固定される。車輪7は、金属より導電性が低い物質として、例えばポリアミド系合成繊維(例えば、MCナイロン(登録商標))によって形成される。
図7Bは、図7Aを参照して説明した車軸支持部45を、B−B′線において断面視した例を示す。
キャスタ部40は、車軸44と、車軸支持部45に連結する軸受け部46を備える。アンテナポジショナ1を移動させる車輪7は、可搬性向上と低重心化を両立させるために、アンテナポジショナ・ベース部6と独立させた構成とする。軸受け部46は、車軸44の外周径より大きな径で形成される内周面を有し、内周面及び車軸44の外周面の間に入れられるセラミックス製のベアリング47を介して、車軸44を支持する。
車軸44と軸受け部46の間には、複数個の球状のベアリング47が入れられる。ベアリング47は、例えば、セラミックスで形成される。ベアリング47によって、車軸44は、軸受け部46に対して摩擦力が低い状態で滑らかに回転する。また、耐荷重を高めるために車輪7の高さが45mmを超えても、受信アンテナ2に及ぼす電気的な干渉を軽微にすることができる。
図8は、アンテナポジショナ・ベース部6の端部の例を示す。
ここでは、アンテナポジショナ・ベース部6の厚みを増す場合について検討する。例えば、アンテナポジショナ・ベース部6の厚みが20mmを超えると、アンテナポジショナ・ベース部6の先端部において急激な空間インピーダンス特性の変化を招いてしまう。そして、受信アンテナ2との距離、周波数によっては、その影響が受信アンテナ2に観測される可能性がある。このような弊害を避けるため、アンテナポジショナ・ベース部6の端部に特別な加工を施す。
アンテナポジショナ・ベース部6の電子機器12に対向する端部は、アンテナポジショナ・ベース部6の底面に対して所定の傾斜角θを有するテーパ部51が形成される。傾斜角θの範囲は、7度〜15度である。そして、テーパ部51の端部52には、安全対策のために若干の丸み加工が施される。これは、シャープエッジとすると取り扱い上の安全性が低くなるおそれがあるからである。なお、端部52には、低誘電率の保護部を設けてもよい。このような構成としても、インピーダンスを緩やかに変化させることができる。
[アンテナマストと第2のマスト支持部の構成例]
図9は、上面視した場合におけるアンテナマスト4の構成例を示す。アンテナマスト4は、それ自体が垂直に支持されることの他に、受信アンテナ2が昇降する時に伴う揺れや偏荷重に耐えられる構造を要する。
図9Aは、第2のマスト支持部61によって固定されるアンテナマスト4の構成例を示す。
アンテナマスト4は、2個の第2のマスト支持部61によって支持される。また、第2のマスト支持部61は、第3のマスト支持部64によってアンテナポジショナ・ベース部6に固定される。同様に、アンテナマスト4は、2個の固定部66によってアンテナポジショナ・ベース部6に固定される。
図9Bは、アンテナマスト4の他の構成例を示す。
この例では、アンテナマスト4は、4個の固定部66によって固定される。
図9Aと図9Bに示されるいずれの構成であっても、アンテナマスト4はアンテナポジショナ・ベース部6に確実に固定される。このため、重い受信アンテナ2がアンテナマスト4に沿って移動しても、アンテナマスト4のたわみ変形や振動を抑えることができる。
[アンテナポジショナと第1のマスト支持部の構成例]
図10は、図9Aを参照して説明したアンテナマスト4を、C−C′線において断面視した例を示す。
アンテナマスト4は、金属より導電性が低いGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)、FRP(Fiber Reinforced Plastics)等の強化繊維で形成されており強度が高い。また、アンテナマスト4は非金属化される。アンテナマスト4には、アンテナマスト4の荷重を支えるための第1のマスト支持部33が取り付けられる。第1のマスト支持部33は、取付け部57によって、アンテナマスト4とアンテナポジショナ・ベース部6に固定される。取付け部57には、例えば、金属ワッシャとボルトが含まれる。2枚の金属板56は、アンテナマスト4を挟むようにしてアンテナポジショナ・ベース部6に取り付けられる。第1のマスト支持部33は金属製であり、3〜5mm程度の厚みを有する亜鉛めっき鋼鈑等で形成される。第1のマスト支持部33の幅は、アンテナマスト4の内側と外側のそれぞれのサイズに合わせてあり、高さは40mm前後を基本構成とする。
[アンテナポジショナと第2のマスト支持部の非金属化]
図11は、図10で示したアンテナマスト4を、図9の矢印53方向から視認した例を示す。
アンテナマスト4は、略台形の第2のマスト支持部61によって支持される。第2のマスト支持部61は、例えば、熱硬化樹脂、フェノール樹脂(例えば、ベークライト(登録商標))又はセラミックスによって形成される。第2のマスト支持部61は、床10からの高さが30〜40mm以内となるように形成される。第2のマスト支持部61は、導電性が低い樹脂ボルト62によって、アンテナマスト4に固定される。また、第2のマスト支持部61には、ビス用ホールが形成してあり、直径が3〜4mm程度の金属ビス63(SUS304等)によってアンテナポジショナ・ベース部6に固定される。
アンテナマスト4の下部には、上述した金属板56を支持する第3のマスト支持部64が設置される。第3のマスト支持部64は、金属より導電性が低いABS(Acrylonitrilebutadiene styrene)樹脂等によって形成され、取付け部65によってアンテナマスト4に固定される。取付け部65には、金属ワッシャやボルトが含まれる。これにより、アンテナマスト4の揺れやたわみ変形を抑えることができ、重さがある受信アンテナ2は、アンテナマスト4が揺れると定位置に固定することができる。また、取付け部65の高さは低いため、受信アンテナ2のEMI測定に影響を与えない。
上述したように、アンテナマスト4を金属板56で挟むことによって、アンテナマスト4がアンテナポジショナ・ベース部6に固定される。また、第2のマスト支持部61は、アンテナマスト4の揺れや偏荷重に対する耐力を備えるために設けられる。第2のマスト支持部61の材料として、強度、剛性の観点から、金属より導電性が低い熱硬化性樹脂(フェノール樹脂等)やセラミックス等を用いて非金属化してもよい。留意点としては、第2のマスト支持部61の厚みを可能な限り薄くし、アンテナブーム5の方向を軸とした誘電体部材の総量を減らすことである。
[動力部、動力制御部及びコントローラからのEMI抑制]
上述したように、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23は、駆動時にEMIを発生するEMI発生源となる。そして、これらのEMI発生源は、法規適合評価をする電子機器12よりも受信アンテナ2への距離が近いため、距離減衰(距離に応じて拡散されて、EMIのレベルが低下する効果)が微小である。このため、電子機器12からのEMIと相対的差異が小さくなり、EMIが検出されることがある。
アンテナポジショナ1は、自身が生じるEMIを検出しないためには、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23が発生するわずかなEMIを抑制する2つの施策が必要である。
EMIを抑制する第1の施策は、アンテナポジショナ・ベース部6へ密接接合するドライバケースを配置することである。このとき、コントローラ23の基板とアンテナポジショナ・ベース部6を、例えば3〜5mm程度の高さとして電気的に多点で接合する。このような構成とする。この構成により、床10の静電容量によって低インピーダンス化されたアンテナポジショナ・ベース部6を、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23から発生するノンディファレンシャル(コモン)モード電流のリターンパスとして機能させることができる。
なお、コントローラ23のプリント基板は多層基板を用い、高速クロックは板端を避けた上で、高速配線はガードグランドを設けて配線する。このとき、グランド層でコントローラ23を挟む等のEMI対策を施して、不図示の基板やコネクタ部における伝送信号のモード変換を抑制する設計が必要である。
[受信アンテナに対する動力部、動力制御部及びコントローラの離隔]
EMIを抑制する第2の施策は、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23と受信アンテナ2の物理的な距離を空けることである。アンテナポジショナ1の実用状態を考慮すると、EMI対策検討用の設備において受信アンテナ2から最低1m、法規への適合評価等を行う設備においては、1.5〜2mの離隔距離をおいて配置することが適切である。
本実施の形態に係るアンテナポジショナ・ベース部6において、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23は、受信アンテナ2から1m以上離隔して配置する。これにより、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23が放射・発生するEMIを抑制する。この時に、動力制御部24と動力部25との接合側に不図示の絶縁部を設ける。これにより、高周波が伝導して他の部位からEMIが放射されることを抑制できるという効果がある。
また、アンテナポジショナ・ベース部6を薄型化、かつ低重心化することによって、アンテナポジショナ・ベース部6自身が持つ電波の放射効率が激減する。さらに、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23が発生するEMIを抑制しつつ、EMIそのものを低減できる。これらの相乗効果により動力部25、動力制御部24及びコントローラ23からのEMI抑制が実現できる。この結果、図3に示したような金属製のカバーケース31を不要とすることができる。さらに、受信アンテナ2が受信する電子機器12の電磁波と、動力部25が生じるEMIの電気的な干渉をなくすことによって、EMI評価誤差の抑制を達成できる。
ところで、コントローラ23は動力制御部24とのインタフェース等を持っており、コントローラ23に設置される基板単体からのEMIが放射されやすい場合がある。この場合、インタフェース22の不図示のコネクタ部を、動力制御部24にマウントされているLSI等を放熱するために必要最小限の開口部をもったカバーケース31に収める。これにより、コントローラ23と動力制御部24の基板からのEMI放射を抑制する。この場合、カバーケース31の高さは、20mm程度に抑えることが望ましい。
図12は、従来のアンテナポジショナと、本実施の形態に係るアンテナポジショナ1の周波数に対するインピーダンスの変化の例を示す。
このグラフでは、横軸を電子機器12に流す電流の周波数、縦軸をインピーダンスとした場合について示している。この例では、各アンテナポジショナ・ベース部の底板のサイズを600mm×1000mmとした場合における周波数毎のインピーダンスを求めている。
従来のアンテナポジショナでは、床に対してアンテナポジショナ・ベース部が100mm程度浮いた状態で設置される。このため、周波数が低いほど、インピーダンスが高くなる。ところで、モータ等の動力部25のノイズは、印加電圧の周波数が20MHz付近で発生し、CPU等のコントローラ23のノイズは、印加電圧の周波数が30MHz付近で発生する。これらのノイズは、インピーダンスを高めるため意図しないEMIとなる可能性がある。このため、低い周波数帯域の電子機器12をEMI測定する際に、アンテナポジショナ・ベース部自身から生じるEMIの影響が顕著であった。
一方、本実施の形態に係るアンテナポジショナ1では、床に対してアンテナポジショナ・ベース部6が2mm以内の隙間を隔てた状態で設置される。このため、周波数の多少に関わらず、インピーダンスが極めて低い。また、コントローラ23や動力部25のノイズの影響によるインピーダンスの上昇も抑えられる。このため、アンテナポジショナ・ベース部6から生じるEMIは無視できる程度となり、EMI評価誤差の要因とならない。
図13は、一定の周波数(例えば、30MHz)の電流を電子機器12に流した場合における、床10からアンテナポジショナ・ベース部6の底面を離した場合におけるインピーダンスの理論変化とEMIの実測値の変化の例を示す。このグラフでは、横軸を床10に対するアンテナポジショナ・ベース部6の底面の離隔距離、縦軸をインピーダンスの変化とした場合について示している。
インピーダンスの理論変化は、離隔距離を2mmから100mmに変えた場合、ほぼ直線上に変わる。一方、EMIの実測値の変化は、ある程度インピーダンスの理論変化に沿うものの、離隔距離が2mmの場合に最も変化量が少ない。このため、床10に対するアンテナポジショナ・ベース部6の底面の離隔距離は、2mm以下であることが望ましい。
図14は、床10からの高さ1mに設置された受信アンテナ2のインピーダンスの差の例を示す。
この実験では、始めに、全ての機器を取り外した状態で、床10に対する受信アンテナ2のインピーダンスを測定する。このインピーダンスは、基準インピーダンスとされる。インピーダンスの測定は、所定の周波数の信号を送信する不図示のネットワークアナライザを用いて行われる。そして、様々な条件(第1のケース〜第3のケース)で床10にアンテナポジショナ・ベース部6を設置し、基準インピーダンスに対する各インピーダンスの相対的な差を測定している。この例においても、底板のサイズを600mm×1000mmとしたアンテナポジショナ・ベース部6を用いている。
図14Aは、第1のケース〜第3のケースにおける基準インピーダンスに対する差の例を示す。
このグラフでは、後述する第1のケース〜3における基準インピーダンスに対する差のグラフを重ねた状態で示している。以下、ケース毎にグラフの説明を行う。
図14Bは、第1のケースにおける基準インピーダンスに対する差の例を示す。
この場合、床10に対して、アンテナポジショナ・ベース部6の底面の離隔距離は2mmとしている。このとき、周波数の変化に対して、ほとんど差が生じない。
図14Cは、第2のケースにおける基準インピーダンスに対する差の例を示す。
この場合、床10に対して、アンテナポジショナ・ベース部の底面の離隔距離は10cmとしている。また、アンテナポジショナ・ベース部の厚みも10cmとしている。このアンテナポジショナ・ベース部は、金属製のシャーシで形成される。このとき、周波数が140〜180MHz付近で大きく差が生じる。
図14Dは、第3のケースにおける基準インピーダンスに対する差の例を示す。
この場合、床10に対して、アンテナポジショナ・ベース部の底面の離隔距離は10cmとしている。また、アンテナポジショナ・ベース部の厚みも10cmとしている。このアンテナポジショナ・ベース部は、金属製のシャーシで形成される。さらに、アンテナポジショナ・ベース部の上部には、厚みを20cmとした金属製のシャーシが設置される。このとき、周波数が140〜180MHz付近で大きく差が生じる。
このように、床10に対するアンテナポジショナ・ベース部6の高さが高くなったり、アンテナポジショナ・ベース部6上に金属体が存在していたりすると受信アンテナ2の特性を変えてしまい、誤差が生じやすくなることが分かる。基準インピーダンスに対する差を生じさせないためには、第1のケースに示したように、床10に対して、アンテナポジショナ・ベース部6の底面の離隔距離は2mmとし、厚みをできるだけ薄くすることが有効であることが示される。つまり、アンテナポジショナ・ベース部6を薄型化、かつ、低重心化することによって、基準インピーダンスに対する差を生じさせないことが分かる。
図15は、EMIの発生源となるコントローラ23、動力制御部24及び動力部25が設置されたアンテナポジショナ・ベース部6の高さを、床10に対して垂直方向に変えた場合におけるEMIレベルの例を示す。
図15Aは、床10に対するアンテナポジショナ・ベース部6の離隔距離を2〜150mmに変えた場合におけるEMIレベルの例を示す。
このグラフでは、離隔距離を2〜150mmにした場合におけるEMIレベルのグラフを重ねた状態で示している。以下、離隔距離毎にグラフの説明を行う。
図15Bは、離隔距離が2mmの場合におけるEMIレベルの例を示す。この場合、周波数が60MHz付近でレベルGが10dB程度下がるものの、どの周波数帯域(30〜300MHz)でも平坦であると言える。
図15Cは、離隔距離が5mmの場合におけるEMIレベルの例を示す。
図15Dは、離隔距離が10mmの場合におけるEMIレベルの例を示す。
図15Eは、離隔距離が20mmの場合におけるEMIレベルの例を示す。
図15C〜図15Eより、周波数が150MHz付近で徐々にEMIレベルが高くなっていることが示される。
図15Fは、離隔距離が50mmの場合におけるEMIレベルの例を示す。
図15Gは、離隔距離が100mmの場合におけるEMIレベルの例を示す。
図15Hは、離隔距離が150mmの場合におけるEMIレベルの例を示す。
図15F〜図15Hより、周波数が150MHz付近のみならず、30MHz,90MHz,240MHz及び300MHz付近においても徐々にレベルが高くなっていることが示される。
このように、EMIの発生源となるコントローラ23等が、床10に対して高さが高くなると、レベルが上がるため、EMIを遮蔽するケースに入れる必要がある。一方、離隔距離が2mm以内である場合に最もレベルの変動が少なく、EMIの影響が抑えられる。この場合、コントローラ23等をケースに入れなくても受信アンテナ2に影響を及ぼさないことが示される。
以上説明した第1の実施の形態によれば、アンテナポジショナ1が発生する電磁波を抑制することによって、測定対象となる電子機器12の電磁波を好適に測定することができる。このため、アンテナポジショナ1に起因する意図しないEMIの発生を抑制し、商品設計が本来行うべきEMI対策設計への注力、そして確実な法規制適合保証を実現することができるという効果がある。
また、本実施の形態に係るアンテナポジショナ1は、アンテナポジショナ・ベース部6の幅や長さを同条件としてものの、床10との離隔距離を2mmとして計算されるインピーダンスが30MHzで2Ω程度となる。また、周波数が高くなるにつれて、インピーダンスがより下がる。このため、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23から生じるEMIの周波数帯域であっても、床10と電気的に良好な接続状態を達成することが可能となる。また、アンテナポジショナ・ベース部6は、EMI電流に対して良好なリターンパスを形成するため、放射アンテナとしてほとんど作用しない状態を実現できる。また、アンテナポジショナ・ベース部6を低重心化することによって、受信アンテナ2の高さを可変した場合における揺れの発生や微振動を抑制できる。この結果、長期的視点において受信アンテナ2への機械的ダメージを防止することができるという効果がある。
また、マスト固定部は、床に対する垂直方向の高さが45mm以内に形成されており、マスト固定部は床と同一視されるため、電子機器のEMI測定に影響を及ぼさないという効果がある。また、マスト固定部の高さが45mm以内であることは、CISPRによって発行される規定書(CISPR 16−1−4)の内容に合致する。
また、受信アンテナ2に対して十分に距離を空け、アンテナポジショナ・ベース部6を低重心化することによって、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23から生じるEMIを遮るためのカバーケース31を不要にすることもできる。ただし、アンテナポジショナ・ベース部6の周囲を覆うように非金属性の、例えばABS樹脂のカバーケース31を設けてもよい。
また、受信アンテナ2の高さ1m近傍、特に垂直偏波におけるエレメントと第2のマスト支持部61との電気的な干渉を抑制することができる。このため、高さ1m程度にて電磁波が測定される電子機器12からの最大EMI放射が得られる周波数(ハイトパターンの理論計算上、例えば10m法における400MHz以下)のEMI評価誤差を抑制できるという効果がある。
また、電子機器12とこの電子機器12に接続される周辺接続機器と組み合わせた状態(EMI評価テストシステム)で、測定距離が規定される。受信アンテナ2の間に床10に凹凸を設けることなくアンテナポジショナ1のベース部を床10と電気的に良好な接続状態を達成することができ、様々な大きさのEMI評価テストシステムに対応することが可能となる。また、床10に凹凸ができないようになだらかな面を形成することによって、床10による電波の反射波の拡散を抑制することができる。このため、NSA等の電波伝搬特性の劣化を回避することが実現できる。
また、アンテナマスト4と第2のマスト支持部61を、金属より導電性が低い物質で形成して非金属化することによって、EMI測定に影響を与えないという効果がある。
また、車輪7の高さを下げることで、可能な限り床10とアンテナポジショナ・ベース部6の底面との隙間を小さくし、この隙間を一定の距離を保つ。これにより、アンテナポジショナ・ベース部6のインピーダンスは、1〜2Ω程度となり、床10とアンテナポジショナ・ベース部との間で固有の共振周波数の電磁波が生じない。このため、受信アンテナ2のEMI測定に影響を与えないという効果がある。
また、アンテナポジショナ・ベース部6の端部にテーパ部51を形成すると共に、テーパ部51には丸み加工を施す。これにより、アンテナポジショナ・ベース部6の端部におけるインピーダンスの急激な変化を抑えることができる。
また、アンテナポジショナ・ベース部6は、床10に対して水平方向にアンテナポジショナ・ベース部6を移動させるキャスタ部40を備える。これにより、重量が大きいアンテナポジショナ1を容易に所望の位置まで移動させることができる。
<2.第2の実施の形態>
[アンテナポジショナ・ベース部の薄型化、低重心化]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図16を参照して説明する。以下の説明において、既に第1の実施の形態で説明した図面に対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
ここでは、アンテナポジショナ1が設置される近傍の床10の平坦度が不十分な場合、その離隔距離を2mm超過(例えば5mm)した場合について検討する。この場合、コントローラ23やサーボモータ等の動力部25で生じるEMIの周波数帯域に応じて、その周波数帯域において可能な限り大きな誘電率を持つ誘電体をアンテナポジショナ・ベース部6の底板の下部に敷設する。このとき、敷設される誘電体の厚さ、敷設範囲は床10の突起物に当たらないようにする。これにより、アンテナポジショナ・ベース部6を低インピーダンス化することができる。また、アンテナポジショナ・ベース部6が持つアンテナとしての放射効率を低減させる効果と、動力部25とそのドライバ、およびコントローラ23のリターンパスとしての効果を引き出すことが可能となる。
図16は、側面視した状態におけるアンテナポジショナ・ベース部6と床10の例を示す。上述した第1の実施の形態において、アンテナポジショナ・ベース部6をできるだけ薄型化・低重心化したが、車輪7と床10に注目することでさらに薄型化・低重心化することが可能である。
アンテナポジショナ1が設置される位置が固定される場合、床10の所定の位置に数mm程度の深さのくぼみを有する受け部71を形成する。一般的にアンテナマスト4の長さは4mを超える。このため、受け部71の深さは利便性、安全性の観点から数mmの範囲にとどめるべきである。EMI測定時には、受け部71に車輪7がはめられてアンテナポジショナ・ベース部6が所定の位置に停止し、固定される。また、アンテナポジショナ・ベース部6の底板と床10との離隔距離を2mm以内に保つことができる。
このように床10を形成することによって、受信アンテナ2とアンテナマスト4を支えるアンテナポジショナ・ベース部6を薄型化・低重心化することが可能となる。これにより、EMI評価設備の金属製の床10との容量性結合を高め、30MHz以上の高周波において受信アンテナ2への電気的干渉を抑制できるという効果がある。同時に受信アンテナ2の高さを可変した場合における揺れや微振動を抑制して、受信アンテナ2への機械的ダメージを防止できるという効果がある。
なお、このように構成したアンテナポジショナ・ベース部6を床10の所定の位置に静止させた後、車輪7のみを取り外してもよい。この場合、アンテナポジショナ・ベース部6の底面には、電流を絶縁する絶縁部を数mm程度の厚さで形成しておく。そして、アンテナポジショナ・ベース部6が床10の所定の位置に移動された場合に、車輪7が取り外され、絶縁部及び床10が接触することによってアンテナポジショナ・ベース部6を停止させる。これにより、アンテナポジショナ・ベース部6と床10の接触面積が増し、静止摩擦力が強くなるためアンテナポジショナ1の位置を確実に固定することができる。
<3.第3の実施の形態>
[動力部、動力制御部及びコントローラからのEMI抑制]
次に、本発明の第3の実施の形態について、図17と図18を参照して説明する。以下の説明において、既に第1の実施の形態で説明した図面に対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
図17は、上面視した場合におけるアンテナポジショナ・ベース部80の外部構成例を示す。
アンテナポジショナ・ベース部80の基本的な構成は、上述した第1の実施の形態で説明したアンテナポジショナ・ベース部6と同様である。本例のアンテナポジショナ・ベース部80は、厚みが薄い底面鋼鈑81を補強するフレーム82を備える。フレーム82によって、アンテナポジショナ・ベース部80の強度が保たれ、歪み変形を防ぐことができる。また、インタフェース22,コントローラ23及び動力制御部24がインタフェースケーブル83により接続される。同様に、インタフェース22,コントローラ23及び電源35がインタフェースケーブル83により接続される。インタフェースケーブル83は、各構造部材の合間を活用しつつ、底面鋼鈑81に密着するように配線される。これにより、インタフェースケーブル83からのEMI放射を抑制できる。
図18は、図17を参照して説明したアンテナポジショナ・ベース部80を、C−C′線において断面視した例を示す。
本例のアンテナポジショナ・ベース部80は、底面鋼鈑81を補強するフレーム82と、フレーム82の上にかぶせられる上面鋼鈑84を備える。フレーム82と上面鋼鈑84は、アンテナマスト4の荷重を支持するアンテナマスト荷重支持剛性構造部85を構成する。また、アンテナポジショナ・ベース部80は、インタフェース22とコントローラ23から発生するEMIを遮るEMI遮蔽部87を備える。インタフェース22とコントローラ23と、電源35は、電源フィルタ86によって接続される。EMI遮蔽部87は、板金等で形成される部材である。
また、アンテナポジショナ・ベース部80は、上面鋼鈑84、EMI遮蔽部87、動力制御部24及び動力部25の上面を覆うメカ機構保護部89を備える。メカ機構保護部89は、例えば、ABS樹脂やFRPによって形成される部材であり、動力制御部24、動力部25等に加わる外部からの衝撃を緩和する。底面鋼鈑81、フレーム82、上面鋼鈑84、EMI遮蔽部87及びメカ機構保護部89は、アンテナポジショナ・ベース部6の剛性を高めるアンテナポジショナ・ベース部剛性構造部90を構成する。また、アンテナポジショナ・ベース部80は、電源35に接続される電源ソケット88を備える。電源ソケット88の一部は、メカ機構保護部89の外部に露出する。
このように、アンテナポジショナ・ベース部80は、アンテナマスト荷重支持剛性構造部85とアンテナポジショナ・ベース部剛性構造部90によって剛性が高まる。また、動力部25、動力制御部24及びコントローラ23を受信アンテナ2から離し、アンテナポジショナ・ベース部80へ密接に接合することによって電気的に良好な結合状態を達成する。これにより、床10の静電容量によって低インピーダンス化されたアンテナポジショナ・ベース部80を各構造部材から発生するEMIのリターンパスとして活用することができる。また、アンテナポジショナ・ベース自身の持つEMI放射効率を激減させるという効果がある。
<4.変形例>
[アンテナマスト支持部の非金属化]
また、第1のマスト支持部33は、セラミックス製のベース部材をNC(Numerical Control machining)加工することで、必要強度を維持しながら非金属化してもよい。例えば、長さが15cm前後であるセラミックス製の支柱を作り、この支柱にアンテナマスト4の下部を差し込む。アンテナマスト4と第1のマスト支持部33が非金属化されることによって導電率が低下する。このため、受信アンテナ2への電気的干渉を抑制できるという効果がある。また、第1のマスト支持部33に取り付ける金属板56は不要となる。このため、アンテナポジショナ1を構成する部品点数が少なくなり、作成が容易となるという効果がある。
本発明の第1の実施の形態におけるアンテナポジショナの使用例を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態におけるアンテナポジショナ・ベース部の内部構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態におけるアンテナポジショナ・ベース部の内部構成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における上面視した場合におけるアンテナポジショナ・ベース部の外部構成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における断面視した場合におけるアンテナポジショナ・ベース部の内部構成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態におけるキャスタ部の構成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における車輪の構成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態におけるアンテナポジショナ・ベース部の端部の構成例の構成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における上面視した場合におけるアンテナマストの構成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態におけるアンテナマストの構成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態におけるアンテナマストの構成例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態におけるアンテナポジショナの周波数に対するインピーダンスの変化の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態におけるアンテナポジショナ・ベース部と床の離隔距離に対するインピーダンスの理論変化とEMIの実測値の変化の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における基準インピーダンスに対する差の例を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における離隔距離を変えた場合におけるEMIレベルの例を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態における床の構成例を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態における上面視した場合におけるアンテナポジショナ・ベース部の構成例を示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態における断面視した場合におけるアンテナポジショナ・ベース部の構成例を示す説明図である。 従来のアンテナポジショナの構成例を示す説明図である。
符号の説明
1…アンテナポジショナ、2…受信アンテナ、3…ハウジング、4…アンテナマスト、5…アンテナブーム、6…アンテナポジショナ・ベース部、7…車輪、10…床、11…ターンテーブル、12…電子機器、13…同軸ケーブル、14…測定装置、21…システムコントローラ、22…インタフェース、23…コントローラ、24…動力制御部、25…動力部、26…動力伝達部、27…偏波機構部、28…高さ可変部、29…高さ検出部、30…通信線、31…カバーケース、32…プーリ、33…第1のマスト支持部、35…電源、40…キャスタ部、41…車軸固定部、42…金属ビス、44…車軸、45…車軸支持部、46…軸受け部、47…ベアリング、51…テーパ部、52…端部、56…金属板、61…第2のマスト支持部、62…樹脂ボルト、63…金属ビス、64…第3のマスト支持部、66…固定部、71…受け部、80…アンテナポジショナ・ベース部、81…底面鋼鈑、82…フレーム、83…インタフェースケーブル、84…上面鋼鈑、85…アンテナマスト荷重支持剛性構造部、86…電源フィルタ、87…EMI遮蔽部、88…電源ソケット、89…メカ機構保護部、90…アンテナポジショナ・ベース部剛性構造部

Claims (8)

  1. 所定の距離だけ隔てて置かれた電子機器から生じる電磁波を受信する受信アンテナと、
    前記受信アンテナを保持するアンテナマストと、
    自機が設置される床に対して垂直方向に前記アンテナマストの一端が固定され、前記床及び前記床に対向する平坦な底面の隙間が2mm以下とされ、前記床との間で容量性結合されるベース部と、を備え、
    前記ベース部は、
    前記床に対する垂直方向の高さが45mm以内に形成され、前記アンテナマストの一端を固定するマスト固定部と、
    前記受信アンテナから離隔された位置に配置され、動力を発生する動力部と、
    前記動力部が発生した動力を前記受信アンテナに伝達し、前記アンテナマストに沿って前記受信アンテナを垂直方向に動かす動力伝達部と、を備える
    電磁波測定装置。
  2. 請求項1記載の電磁波測定装置において、
    前記ベース部は、
    前記受信アンテナから離隔された位置に配置され、前記動力部の駆動を制御する動力制御部と、
    前記受信アンテナから離隔された位置に配置され、前記動力制御部に動作指示を行うコントローラと、
    前記ベース部の周囲を覆い、前記動力部、前記動力制御部及び前記コントローラから生じる電磁波を遮る遮蔽部と、を備える
    電磁波測定装置。
  3. 請求項2記載の電磁波測定装置において、
    前記ベース部は、
    前記床に対して水平方向に前記ベース部を移動させるキャスタ部を備え、
    前記キャスタ部は、
    金属より導電性が低い物質で形成される車輪と、
    前記車輪の内周径より小さな径で形成される外周面を有し、前記車輪の中心に固定される車軸と、
    前記車軸の外周径より大きな径で形成される内周面を有し、前記内周面及び前記車軸の外周面の間に入れられるセラミックス製のベアリングを介して、前記車軸を支持する軸受け部と、を備える
    電磁波測定装置。
  4. 請求項3記載の電磁波測定装置において、
    前記ベース部の端部には、前記ベース部の底面に対して所定の角度を有するテーパ部が形成され、前記テーパ部には、丸み加工が施される
    電磁波測定装置。
  5. 請求項4記載の電磁波測定装置において、
    前記ベース部は、各部の前記床に対する垂直方向の厚みが10mm以内に形成される
    電磁波測定装置。
  6. 請求項5記載の電磁波測定装置において、
    前記アンテナマスト及び前記マスト固定部は、金属より導電性が低い物質で形成される
    電磁波測定装置。
  7. 請求項3記載の電磁波測定装置において、
    前記ベース部は、前記車輪が前記床に形成された窪みにはめられて停止する
    電磁波測定装置。
  8. 請求項3記載の電磁波測定装置において、
    前記ベース部は、
    前記ベース部の歪み変形を防ぐフレームを備える
    電磁波測定装置。
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