JP5217881B2 - マイクロ波処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子を用いて構成したマイクロ波発生部を備えたマイクロ波処理装置に関するものである。
従来のこの種のマイクロ波処理装置は、一般には直方体形状の加熱室で構成され、一つあるいは複数の給電部を備えている。複数の給電部の構成としては、給電部を加熱室の上壁面と底壁面に設け、専用のマイクロ波発生部からそれぞれの給電部にマイクロ波を供給したものがある。
また、被加熱物の加熱の均一化を促進することを狙いとして加熱室を6面以上の多面体に形成し、各壁面の一部あるいは全部の面から給電部である放射アンテナを加熱室内に突出して配置したものがある(例えば、特許文献1参照)。そして、互いの放射アンテナを異なる面に配したことで、互いの干渉を防止できるとしている。さらには、放射アンテナがそれぞれ異なる方向を向いているので、放射された電波は加熱室内のあらゆる方向に伝播し、壁面にて反射して散乱するため、加熱室内で電波は均一に分布するとしている。
また、固体発振器が接続された各アンテナのうち、少なくとも2個のアンテナを加熱室の同一壁面に配置させるものがある(例えば、特許文献2参照)。そして、アンテナの設置数を増やすことにより加熱むらが少なくなり、均一加熱ができかつアンテナ相互の向き関係により反射波の影響をも無くす点が記載されている。
また、位相器を備えたものとして、半導体発振部と、発振部の出力を複数に分割する分配部と、分配された出力をそれぞれ増幅する複数の増幅部と、増幅部の出力を合成する合成部とを有し、分配部と増幅部との間に位相器を設けたものがある(例えば、特許文献3参照)。そして、位相器はダイオードのオンオフ特性によりマイクロ波の通過線路長を切
り替える構成としている。また、合成部は、90度および180度ハイブリッドを用いることで、合成部の出力電力を2つにすることができ、位相器を制御することで2出力の電力比を変化させたり、2出力間の位相を同相あるいは逆相にしたりできるとしている。
また、この種のマイクロ波処理装置は、一般には電子レンジに代表されるようにマイクロ波発生部にマグネトロンと称される真空管を用いている。
特開昭52−19342号公報 実開昭52−16654号公報 特開昭56−132793号公報
しかしながら、前記従来の複数給電部は、各給電部間の干渉を回避させるように配置させたものであり、それぞれの給電部から放射されたマイクロ波は、放射方向がそれぞれ異なっているが、加熱室壁面での反射に伴う散乱およびその散乱したマイクロ波が、壁面にぶつかってさらに散乱という繰返しにより広範囲の散乱になるので、他の放射アンテナから放射されたマイクロ波からの干渉を防止することは不可能である。
また、加熱室の同一壁面に、複数のアンテナを配置させるものにあっては、単純にアンテナ数を複数設けたものとの差異が明確でなく、同一壁面に設けることの効果の内容開示がなく、実現の可能性のみ記載されている。
さらに、位相器を備えたものにおいては、合成部の2つの出力から放射されるマイクロ波は、位相器によって位相を変化させることで、2つの放射アンテナからの放射電力比や位相差を任意にかつ瞬時に変化させることは可能だけれども、その放射によってマイクロ波が供給される加熱室内に収納された様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱することは難しいという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、複数の給電部それぞれから放射されるマイクロ波を最適に相互干渉させることで、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱するマイクロ波処理装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のマイクロ波処理装置は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配して出力する電力分配部と、前記電力分配部の少なくともひとつの出力位相を可変する位相可変部と、前記電力分配部および/または前記位相可変部の出力をそれぞれ電力増幅する増幅部と、前記増幅部の出力を前記加熱室に供給する給電部と、それぞれの前記給電部から前記増幅部方向に反射するマイクロ波電力を検出する電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記位相可変部の位相量を制御する制御部とを備え、前記給電部は、前記加熱室の底壁面に4ヶ所以上の偶数ヶ所に配置され、1つの軸上の点に対し略対称に2つの前記給電部の組合せを複数設け、前記給電部の組合せを構成する2つの前記給電部間を結ぶ線が前記複数の給電部の組合せにおいて交差するように配置され、前記給電部の組合せは前記加熱室へ放射するマイクロ波電界の励振方向が一致するように配置され、前記制御部は、前記給電部から供給するマイクロ波の位相を、前記複数の給電部の組合せ間で、相対的に制御する構成としたものであり、略対称に配置した複数の給電部の組合せから放射した小電力のマイクロ波が強く相互干渉して、さらに指向性の強い大電力のマイクロ波電力の分布を加熱室内に発生させ、加熱室内に収納する被加熱物を効率よく加熱し、相対的に位相を制御したマイクロ波間の相互干渉で発生する、強い指向性のマイクロ波電力の分布は、位相差により分布位置を移動できるので、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を最適に加熱する装置を提供できる
本発明のマイクロ波処理装置は、複数の給電部それぞれから略対称な放射特性でマイクロ波を加熱室内に放射して、最適に相互干渉させることで、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を所望の状態に加熱するマイクロ波処理装置を提供することができる。
第1の発明は、被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配して出力する電力分配部と、前記電力分配部の少なくともひとつの出力位相を可変する位相可変部と、前記電力分配部および/または前記位相可変部の出力をそれぞれ電力増幅する増幅部と、前記増幅部の出力を前記加熱室に供給する給電部と、それぞれの前記給電部から前記増幅部方向に反射するマイクロ波電力を検出する電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記位相可変部の位相量を制御する制御部とを備え、前記給電部は、前記加熱室の底壁面に4ヶ所以上の偶数ヶ所に配置され、1つの軸上の点に対し略対称に2つの前記給電部の組合せを複数設け、前記給電部の組合せを構成する2つの前記給電部間を結ぶ線が前記複数の給電部の組合せにおいて交差するように配置され、前記給電部の組合せは前記加熱室へ放射するマイクロ波電界の励振方向が一致するように配置され、前記制御部は、前記給電部から供給するマイクロ波の位相を、前記複数の給電部の組合せ間で、相対的に制御する構成としたものであり、略対称に配置した複数の給電部の組合せから放射した小電力のマイクロ波が強く相互干渉して、さらに指向性の強い大電力のマイクロ波電力の分布を加熱室内に発生させ、加熱室内に収納する被加熱物を効率よく加熱し、相対的に位相を制御したマイクロ波間の相互干渉で発生する、強い指向性のマイクロ波電力の分布は、位相差により分布位置を移動できるので、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を最適に加熱することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の略対称配置された給電部組合せの対称の中心点は、加熱室の被加熱物設置水平面の略中心を通る垂直軸上に設けた構成としたものであり、給電部配置中心と被加熱物設置面中心を一致させることで、放射したマイクロ波の相互干渉により、被加熱物設置面中心に強い指向性のマイクロ波電力の分布を発生することができ、被加熱物設置面の中央に設置される被加熱物に効率的に吸収させることで、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を高効率に加熱することができる。
第3の発明は、特に、第1または2の発明の略対称配置された給電部組合せの対称の中心点が存在する1つの軸上に中心を持つ1つの正多角形の頂点位置全てに給電部を配置した構成としたものであり、略対称配置中心点から各給電部までの距離が等しく、中心点に対して均等な方向に給電部が配置され、中心点に対する給電部の位置の影響を相互補完でき、放射したマイクロ波の相互干渉により、より強い指向性のマイクロ波電力の分布を発生し、加熱室に放射したマイクロ波を被加熱物に効率的に吸収させることができ、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を高効率に加熱することができる。
第4の発明は、特に、第1の発明の複数の給電部は、略対称配置の中心点から2分の1波長以下の位置に配置した構成としたものであり、複数の給電部から放射したマイクロ波の相互干渉を強くし、さらに強い指向性のマイクロ波電力の分布を発生し、加熱室に放射したマイクロ波を効率的に被加熱物に吸収させることができ、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を高効率に加熱することができる。
第5の発明は、特に、第1から3のいずれか1つの発明の略対称配置された給電部組合せの対称の中心点が存在する1つの軸上に中心を持つ複数の正多角形の頂点位置全てに給電部を配置した構成としたものであり、それぞれの正多角形頂点に配置した給電部組合せ
から放射したマイクロ波の相互干渉により、発生する強い指向性のマイクロ波電力の分布を重ね合わせたり、複数ヶ所に分散させたり、加熱室に放射したマイクロ波を被加熱物に効率的に吸収させることができ、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を高効率に加熱することができる。
第6の発明は、特に、第1から3のいずれか1つの発明の略対称配置された給電部組合せの対称の中心点が存在する1つの軸上に、中心を持つ正多角形の頂点位置全てに配置した給電部と、略対称配置と異なる位置に配置した給電部を混在させる構成としたものであり、正多角形頂点に配置した給電部組合せから放射したマイクロ波の相互干渉により、発生する強い指向性のマイクロ波電力の分布を、ずれた位置に配置した複数の給電部から放射するマイクロ波電力で補完することで、マイクロ波電力の分布を容易に制御でき、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を高効率に加熱することができる。
7の発明は、特に、第1の発明の略対称に配置された組合せの給電部から加熱室へ放射するマイクロ波の放射方向は、給電部組合せ間を結ぶ線に垂直な面に対し、略対称とする構成としたものであり、略対称に配置した組合せの給電部間の相互干渉を強くし、発生するマイクロ波電力の分布の制御を効果的にし、加熱室に放射したマイクロ波を効率的に被加熱物に吸収させることができ、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を高効率に加熱することができる。
8の発明は、特に、第1の発明の略対称に配置した給電部組合せ毎に、給電部組合せの略対称配置中心点が存在する1つの軸方向にずらして配置させる構成としたものであり、加熱室底壁面の凹凸などで給電部を同一面内に配置できない場合、給電部組合せ毎に配置をずらせば位置の違いによる影響を最小限にでき、加熱室に放射したマイクロ波を効率的に被加熱物に吸収させることができ、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物を高効率に加熱することができる。
9の発明は、特に、第1から8のいずれか1つの発明の制御部は、略対称に配置した給電部の複数の組合せに対し、同時に同じ位相差で制御する構成としたものであり、相対的位相を制御する給電部の組合せを複数選択し同時に制御することで、マイクロ波電力の分布位置を移動させる方向をより詳細に操作でき、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を最適に加熱することができる。
10の発明は、特に、第1から8のいずれか1つの発明の制御部は、略対称に配置した給電部の複数の組合せに対し、それぞれ異なる位相差で制御をする構成としたものであり、相対的位相を制御する給電部の組合せを複数選択し同時に異なる位相差で制御することで、マイクロ波電力の分布位置を移動させる方向をより広範囲に操作でき、さまざまな形状・種類・量の異なる被加熱物を最適に加熱することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態におけるマイクロ波処理装置の構成図である。
図1において、マイクロ波発生部は半導体素子を用いて構成した発振部1a、1c、発振部1a、1cの出力を2分配する電力分配部2a、2c、電力分配部2a、2cそれぞれの出力を増幅する半導体素子を用いて構成した増幅部4a〜4d、増幅部4a〜4dによって増幅されたマイクロ波出力を加熱室内に放射する給電部5a〜5d、および電力分配部2a、2cと増幅部4a〜4dを接続するマイクロ波伝播路に挿入され入出力に任意
の位相差を発生させる位相可変部3a〜3d、増幅部4a〜4dと給電部5a〜5dを接続するマイクロ波伝播路に挿入され、給電部5a〜5dから増幅部4a〜4d方向に反射するマイクロ波反射電力を検出する電力検出部6a〜6d、電力検出部6a〜6dによって検出される反射電力に応じて発振部1a、1cの発振周波数と位相可変部3a〜3dの位相量を制御する制御部7とで構成している。
また、本発明のマイクロ波処理装置は、被加熱物9を収納する略直方体構造からなる加熱室8を有し、加熱室8は金属材料からなる壁面および被加熱物9を収納するために開閉する開閉扉(図示していない)と、被加熱物9を載置する載置台12にて、供給されるマイクロ波を内部に閉じ込めるように構成している。そして、発振部1a、1cで発生したマイクロ波出力が伝播され、加熱室8内に放射供給する4ヶ所の給電部5a〜5dは全て加熱室8を構成する壁面の底壁面に配置されている。
増幅部4a〜4dは、低誘電損失材料から構成した誘電体基板の片面に形成した導電体パターンにて回路を構成し、各増幅部4a〜4dの増幅素子である半導体素子を良好に動作させるべく各半導体素子の入力側と出力側にそれぞれ整合回路を配している。電力分配部2a、2cは、例えばウィルキンソン型分配器のような出力間に位相差を生じない同相分配器であってもよいし、ブランチライン型やラットレース型のような出力間に位相差を生じる分配器であっても構わない。
この電力分配部2a、2cによって、各々の出力には発振部1a、1cから入力されたマイクロ波電力の略1/2の電力が伝播される。位相可変部3a〜3dは、印加電圧に応じて容量が変化する容量可変素子を用いて構成し、各々の位相可変範囲は、0度から略180度の範囲としている。これによって位相可変部3a〜3dより出力されるマイクロ波電力の位相差は、0度から±180度の範囲を制御することができる。
電力検出部6a〜6dは、給電部5a〜5dから増幅部4a〜4d方向に反射するマイクロ波、いわゆる反射波の電力を抽出するものであり、電力結合度を例えば約40dBとし、反射電力の約1/10000の電力量を抽出する。この電力信号は、それぞれ検波ダイオード(図示していない)で整流化しコンデンサ(図示していない)で平滑処理し、その出力信号を制御部7に入力させている。
制御部7は、使用者が直接入力する被加熱物9の加熱条件、あるいは加熱中に被加熱物9の加熱状態から得られる加熱情報と、電力検出部6a〜6dの検出情報とに基づいて、マイクロ波発生部の構成要素である発振部1a、1cと増幅部4a〜4dのそれぞれに供給する駆動電力の制御や位相可変部3a〜3dに供給する電圧を制御し、加熱室8内に収納された被加熱物9を最適に加熱する。
以上のように構成されたマイクロ波処理装置について、以下その動作、作用を説明する。
まず被加熱物9を加熱室8に収納し、その加熱条件を操作部(図示していない)から入力し、加熱開始キーを押す。加熱開始信号を受けた制御部7の制御出力信号によりマイクロ波発生部が動作を開始する。制御手段7は、駆動電源(図示していない)を動作させて発振部1a、1cに電力を供給する。この時、発振部1a、1cの初期の発振周波数は、例えば2400MHzに設定する電圧信号を供給し、発振が開始する。発振部1a、1cを動作させると、その出力は電力分配部2a、2cにて各々略1/2分配され、4つのマイクロ波電力信号となる。以降、駆動電源を制御して増幅部4a〜4dを動作させる。
そして、それぞれのマイクロ波電力信号は、並列動作する増幅部4a〜4d、電力検出
部6a〜6dを経て、給電部5a〜5dにそれぞれ出力され、加熱室8内に放射される。加熱室8内に供給されるマイクロ波電力が、被加熱物9に100%吸収されると、加熱室8からの反射電力は0Wになるが、被加熱物9の種類・形状・量により、加熱室8のインピーダンスが変わり、マイクロ波電力供給側との整合ずれなどにより、給電部5a〜5dから増幅部4a〜4d方向に伝播するマイクロ波反射電力が生じる。
電力検出器6a〜6dは、このマイクロ波反射電力を検出し、その反射電力量に比例した検出信号を制御部7に送る。制御部7は、反射電力が最も小さくなる発振周波数と位相差の条件で、発振部1a、1cおよび位相可変部3a〜3dを制御するとともに、入力された加熱条件に対応した出力が得られるように発振出力を制御する。制御部7の制御に応じた発振周波数のマイクロ波は、増幅部4a〜4dで、制御に応じた電力となり、それぞれの給電部5a〜5dに制御に応じた位相差で供給され、さらに加熱室8内に放射される。
次に、給電部の配置とマイクロ波電力の分布の関係について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態におけるマイクロ波処理装置の斜視図である。
図2において、加熱室8の載置台12下側の底壁面に、4ヶ所の給電部5a〜5dが、正四角形配置14の頂点全てに配置され、給電部5a、5bおよび給電部5c、5dが、加熱室中心軸13上の中心点10に対して、2分の1波長以下の距離で、略対称な位置となっている。更に、給電部5a、5bのマイクロ波放射方向は、給電部5a、5bの組合せ間を結ぶ直線に垂直な面に対し略対称で、放射マイクロ波電界の励振方向11aが同じ向きとなるよう設置され、給電部5a、5bからのマイクロ波は、加熱室中心軸13に対して、略対称な放射特性となる。略対称な放射特性の給電部5a、5bそれぞれから放射された小電力のマイクロ波が、相互干渉して合成した大電力になり、指向性の強いマイクロ波分布を加熱室内に発生させる。
給電部5a、5b間の相対的位相をずらすと、給電部5a、5bそれぞれから放射されたマイクロ波の相互干渉位置が給電部5a、5bを結ぶ線方向に変動し、強いマイクロ波分布の位置を操作することができる。給電部5c、5dも同様にマイクロ波放射方向が略対称で、励振方向11cが同じ向きとなるよう設置され、略対称な放射特性となり、相互干渉により発生するマイクロ波分布の位置を相対的位相制御で操作することができる。
4ヶ所の給電部5a〜5d全てを合成したマイクロ波分布は、励振方向11a、11cの向きにより特性が決まる。励振方向11a、11cが直交している場合、給電部5a、5bの相互干渉で発生したマイクロ波分布と給電部5c、5dの相互干渉で発生したマイクロ波分布は、相互の干渉がほとんど無く、給電部5a、5bおよび給電部5c、5dそれぞれのマイクロ波分布を単純に重ね合わせた加熱が行なわれる。励振方向11a、11cが直交しない場合は、その角度の直角からのずれに見合った相互干渉が起こり、給電部5a、5bおよび給電部5c、5dそれぞれのマイクロ波分布が合成され、より指向性の強いマイクロ波分布を加熱室8内に発生させる。
以上説明のように、給電部5a〜5dが正四角形配置14の頂点に配置され、給電部5a、5bおよび給電部5c、5dのそれぞれの組合せ内では、周波数および出力値をほぼ一致させ、略対称な放射特性にしているので、給電部5a、5bおよび給電部5c、5dのそれぞれの組合せ内での相対的位相を同時に同じ制御および異なる制御を行うことにより、マイクロ波分布の位置を操作でき、両者のマイクロ波分布を重ね合わせまたは合成して、強いマイクロ波分布の位置を2次元方向へ広範囲に操作することができる。このように動作することで、強いマイクロ波分布の操作ができ、加熱室8に放射したマイクロ波を
効率的に被加熱物9に吸収させることができ、様々な形状・種類・量の異なる被加熱物9を高効率で最適に加熱することができる。
本実施の形態では4ヶ所給電の構成を示しているが、本実施の形態に拘束されるものではなく、給電部5a〜5dを増やしたり、正多角形配置数を増やしたりした場合も同様にそれぞれの励振方向角度に見合った相互干渉が起こり、マイクロ波分布を合成または単純に重ね合わせたマイクロ波分布を加熱室8内に発生させることができ、同様に相対的位相制御をすることで、発生するマイクロ波分布の位置を操作することができる。加熱室8底壁面の凹凸形状などにより、給電部5a〜5dを同一面内に配置できない場合は、略対称配置した給電部5a、5bおよび給電部5c、5d毎に配置中心軸の方向にずらして再配置することで、位置の違いによる影響を最小限にできる。
以上のように、本発明にかかるマイクロ波処理装置は、偶数ヶ所でかつ4ヶ所以上の給電部全てを加熱室の底壁面に略対称に配置し、略対称配置給電部間の位相差制御によりマイクロ波分布を操作できるので、電子レンジで代表されるような誘電加熱を利用した加熱装置や生ゴミ処理機、あるいは半導体製造装置であるプラズマ電源のマイクロ波電源などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるマイクロ波処理装置の構成図 本発明の実施の形態1におけるマイクロ波処理装置の斜視図
1a、1c 発振部
2a、2c 電力分配部
3a〜3d 位相可変部
4a〜4d 増幅部
5a〜5d 給電部
6a〜6d 電力検出部
7 制御部
8 加熱室
9 被加熱物
10 中心点
11a、11c 励振方向
12 載置台
13 加熱室中心軸
14 正四角形配置

Claims (10)

  1. 被加熱物を収容する加熱室と、発振部と、前記発振部の出力を複数に分配して出力する電力分配部と、前記電力分配部の少なくともひとつの出力位相を可変する位相可変部と、前記電力分配部および/または前記位相可変部の出力をそれぞれ電力増幅する増幅部と、前記増幅部の出力を前記加熱室に供給する給電部と、それぞれの前記給電部から前記増幅部方向に反射するマイクロ波電力を検出する電力検出部と、前記発振部の発振周波数と前記位相可変部の位相量を制御する制御部とを備え、
    前記給電部は、前記加熱室の底壁面に4ヶ所以上の偶数ヶ所に配置され、1つの軸上の点に対し略対称に2つの前記給電部の組合せを複数設け、前記給電部の組合せを構成する2つの前記給電部間を結ぶ線が前記複数の給電部の組合せにおいて交差するように配置され、前記給電部の組合せは前記加熱室へ放射するマイクロ波電界の励振方向が一致するように配置され、
    前記制御部は、前記給電部から供給するマイクロ波の位相を、前記複数の給電部の組合せ間で、相対的に制御する構成としたマイクロ波処理装置。
  2. 略対称配置された給電部組合せの対称の中心点は、加熱室の被加熱物設置水平面の略中心を通る垂直軸上に設けた請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  3. 略対称配置された給電部組合せの対称の中心点が存在する1つの軸上に中心を持つ1つの正多角形の頂点位置全てに前記給電部を配置した構成とした請求項1または2に記載のマイクロ波処理装置。
  4. 複数の給電部は、略対称配置中心点から2分の1波長以下の位置に配置した請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  5. 略対称配置された給電部組合せの対称の中心点が存在する1つの軸上に中心を持つ複数の正多角形の頂点位置全てに前記給電部を配置した構成とした請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  6. 略対称配置された給電部組合せの対称の中心点が存在する1つの軸上に中心を持つ正多角
    形の頂点位置全てに配置した給電部と、前記略対称配置と異なる位置に配置した前記給電部を混在させる構成とした請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  7. 略対称に配置された組合せの給電部から記加熱室へ放射するマイクロ波の放射方向は、前記給電部組合せ間を結ぶ直線に垂直な面に対し、略対称とする構成とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  8. 略対称に配置した前記給電部組合せ毎に、前記給電部組合せの略対称配置中心点が存在する1つの軸方向にずらして配置させる構成とした請求項1に記載のマイクロ波処理装置。
  9. 制御部は、略対称に配置した前記給電部の複数の組合せに対し、同時に同じ位相差で制御する構成とした請求項1から8のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
  10. 制御部は、略対称に配置した給電部の複数の組合せに対し、それぞれ異なる位相差で制御をする構成とした請求項1から8のいずれか1項に記載のマイクロ波処理装置。
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