JP5212299B2 - 電子部品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品及びその製造方法に関し、より特定的には、導体層により構成されている回路素子を内蔵する積層体を備えている電子部品及びその製造方法に関する。
従来の電子部品としては、例えば、特許文献1に記載の積層インダクタが知られている。図7は、特許文献1に記載の積層インダクタの積層体502の分解斜視図である。
積層体502は、絶縁体層504(504a〜504i)、コイル用導体パターン506(506a〜506i)及びスルーホールb501〜b508を備えている。絶縁体層504は、長方形状をなしている磁性体層であり、積層体502を構成している。
コイル用導体パターン506b〜506hはそれぞれ、絶縁体層504b〜504h上に設けられており、1/2ターンのターン数を有している。コイル用導体パターン506aは、絶縁体層504a上に設けられており、該絶縁体層504aの短辺に引き出されている。また、コイル用導体パターン506iは、絶縁体層504i上に設けられており、該絶縁体層504iの短辺に引き出されている。コイル用導体パターン506a,506iは、積層方向から平面視したときに、互いに対向する短辺に引き出されており、それぞれ異なる端子電極(図示せず)に接続されている。
スルーホールb501〜b508はそれぞれ、絶縁体層504a〜504hを貫通しており、積層方向に隣り合うコイル用導体パターン506同士を接続している。これにより、積層体502内には、螺旋状のコイルLが内蔵されている。以上のような積層インダクタでは、コイル用導体パターン506aとコイル用導体パターン506iとが同じ形状を有している。よって、コイル用導体パターン506a,506iを同じスクリーン板を用いてスクリーン印刷によって形成することができる。その結果、積層インダクタの製造工程を簡素化できる。
しかしながら、特許文献1に記載の積層インダクタは、製造ばらつきによる特性ばらつきが大きいという問題を有している。より詳細には、コイル用導体パターン506iは、絶縁体層504iの主面に対する法線を中心として180度回転させると、コイル用導体パターン506aと一致する。すなわち、コイル用導体パターン506aとコイル用導体パターン506iとは、同じ形状を有し、かつ、異なる方向を向いている。したがって、積層インダクタの製造時には、コイル用導体パターン506aと同じコイル用導体パターン506iを絶縁体層504iに形成し、該絶縁体層504iを法線周りに180度回転させて積層している。
ここで、コイル用導体パターン506a〜506iを印刷するためのスクリーン板はそれぞれ、固有のばらつきを有している。よって、コイル用導体パターン506aは、固有のずれを有した状態で印刷される。一方、コイル用導体パターン506iには、コイル用導体パターン506aと同じスクリーン板が用いられるので、180度回転させる前の状態において、コイル用導体パターン506aと同じ固有のずれが発生する。ところが、コイル用導体パターン506iを180度回転させると、コイル用導体パターン506iの固有のずれの方向も、180度回転してしまう。その結果、集合基板の状態から個別の積層体502にカットする際に、コイル用導体パターン506a,506iのカット位置にばらつきが発生したり、積層ずれが発生したりしてしまう。その結果、特許文献1に記載の積層インダクタでは、直流抵抗値や浮遊容量、インダクタンス値等において特性ばらつきが発生してしまう。
特開2003−209016号公報
そこで、本発明の目的は、特性ばらつきの発生を抑制できる電子部品及びその製造方法を提供することである。
本発明の一形態に係る電子部品は、第2の絶縁体層、第1の絶縁体層及び第3の絶縁体層がこの順に並ぶように積層されてなる積層体と、前記積層体の表面に設けられている第1の外部電極及び第2の外部電極と、前記第1の絶縁体層上に設けられている第1の導体層により構成されている回路素子と、前記第2の絶縁体層上に設けられている第2の導体層であって、前記回路素子に対して電気的に接続され、かつ、前記第1の外部電極に接続されている第2の導体層と、前記第3の絶縁体層上に設けられている第3の導体層であって、前記回路素子に対して電気的に接続され、かつ、前記第2の外部電極に接続されている第3の導体層と、前記第2の絶縁体層上に設けられ、かつ、積層方向から平面視したときに、前記第3の導体層と一致した状態で重なっている第4の導体層と、前記第3の絶縁体層上に設けられ、かつ、積層方向から平面視したときに、前記第2の導体層と一致した状態で重なっている第5の導体層と、を備えていること、を特徴とする。
前記電子部品の製造方法であって、前記第1の絶縁体層、前記第2の絶縁体層及び前記第3の絶縁体層を準備する工程と、前記第1の導体層を前記第1の絶縁体層上に形成する工程と、前記第2の導体層及び前記第4の導体層を前記第2の絶縁体層上にマスクを介して形成する工程と、前記第2の導体層及び前記第4の導体層の形成に用いた前記マスクを用いて、前記第3の導体層及び前記第5の導体層を前記第3の絶縁体層上に形成する工程と、積層方向から平面視したときに、前記第2の導体層と前記第5の導体層とが重なり、かつ、前記第3の導体層と前記第4の導体層とが重なるように、前記第2の絶縁体層、前記第1の絶縁体層及び前記第3の絶縁体層をこの順に並べて積層して積層体を得る工程と、前記積層体の表面に第1の外部電極及び第2の外部電極を形成する工程と、を備えていること、を特徴とする。
本発明によれば、電子部品の特性ばらつきの発生を抑制できる。
本発明の実施形態に係る電子部品の外観斜視図である。 第1の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 図3(a)は、図1の電子部品をy軸方向から透視した図である。図3(b)は、図1の電子部品をx軸方向から透視した図である。 第2の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 第3の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 第4の実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 特許文献1に記載の積層インダクタの積層体の分解斜視図である。
以下に、本発明の実施形態に係る電子部品及びその製造方法について説明する。
(第1の実施形態)
(電子部品の構成)
第1の実施形態に係る電子部品について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電子部品10a〜10dの外観斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る電子部品10aの積層体12aの分解斜視図である。図3(a)は、図1の電子部品10aをy軸方向から透視した図である。図3(b)は、図1の電子部品10aをx軸方向から透視した図である。図3において、点線は、外部電極14a,14bを示している。以下、電子部品10aの積層方向をz軸方向と定義し、電子部品10aの長辺に沿った方向をx軸方向と定義し、電子部品10aの短辺に沿った方向をy軸方向と定義する。
電子部品10aは、図1及び図2に示すように、積層体12a、外部電極14(14a,14b)、引き出し導体20(20a,20b),22(22a,22b)(図1には図示せず)、コイル(回路素子)L(図1には図示せず)及びビアホール導体b1,B(図1には図示せず)を備えている。積層体12aは、直方体状をなしており、コイルLを内蔵している。外部電極14aは、x軸方向の負方向側に位置する積層体12aの側面(表面)に設けられている。外部電極14bは、x軸方向の正方向側に位置する積層体12aの側面(表面)に設けられている。すなわち、外部電極14a,14bは、積層体12aの互いに対向する側面に設けられている。
積層体12aは、図2に示すように、絶縁体層16(16a〜16m)がz軸方向の正方向側からこの順に並ぶように積層されてなる。絶縁体層16は、磁性体材料(例えば、Ni−Cu−Zn系フェライト)からなり、長方形状をなしている。なお、絶縁体層16は磁性体材料に限らず、非磁性体材料であってもよいし、非磁性体材料と磁性体材料の混合物であってもよい。
コイルLは、図2に示すように、コイル導体(導体層)18(18a〜18e)及びビアホール導体b2〜b6により構成されている。より詳細には、コイルLは、コイル導体18a〜18e及びビアホール導体b2〜b6が接続されることにより構成されており、z軸方向と平行なコイル軸を有する螺旋状のコイルである。
コイル導体18a〜18eはそれぞれ、絶縁体層16e〜16iのz軸方向の正方向側の主面上に設けられている。コイル導体18はそれぞれ、互いに重なり合うことにより長方形状の環状の軌道Rを形成しており、3/4ターンのターン数を有している線状導体である。すなわち、コイル導体18は、前記軌道Rの1/4ターン分が切り欠かれた形状をなしている。以下では、コイル導体18において、z軸方向の正方向側から平面視したときに、反時計回りの上流側の端部を上流端とし、反時計回りの下流側の端部を下流端とする。なお、コイル導体18のターン数は、3/4ターンに限らない。よって、コイル導体18のターン数は、例えば、1/2ターンであってもよいし、7/8ターンであってもよい。
ビアホール導体b2〜b6は、絶縁体層16e〜16iをz軸方向に貫通するように設けられており、z軸方向に隣り合っているコイル導体18同士もしくはコイル導体18と引き出し導体20を接続している。具体的には、ビアホール導体b2は、絶縁体層16eをz軸方向に貫通し、コイル導体18aの下流端及びコイル導体18bの上流端に接続されている。ビアホール導体b3は、絶縁体層16fをz軸方向に貫通し、コイル導体18bの下流端及びコイル導体18cの上流端に接続されている。ビアホール導体b4は、絶縁体層16gをz軸方向に貫通し、コイル導体18cの下流端及びコイル導体18dの上流端に接続されている。ビアホール導体b5は、絶縁体層16hをz軸方向に貫通し、コイル導体18dの下流端及びコイル導体18eの上流端に接続されている。ビアホール導体b6は、絶縁体層16iをz軸方向に貫通し、コイル導体18eの下流端に接続されている。
引き出し導体20aは、図2に示すように、コイル導体18a〜18eが設けられている絶縁体層16e〜16iよりもz軸方向の正方向側に設けられている絶縁体層16dのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルLに対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体20aは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体18aの上流端と重なっている。特に、本実施形態では、引き出し導体20aは、z軸方向から平面視したときに、全てのコイル導体18a〜18eが重なり合っている部分(軌道Rの角部)と、重なっている。そして、ビアホール導体b1は、絶縁体層16dをz軸方向に貫通し、引き出し導体20aとコイル導体18aの上流端とに接続されている。これにより、ビアホール導体b1は、引き出し導体20aとコイルLとを接続している。
更に、引き出し導体20aは、絶縁体層16dのx軸方向の負方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14aに接続されている。
引き出し導体20bは、図2に示すように、コイル導体18a〜18eが設けられている絶縁体層16e〜16iよりもz軸方向の負方向側に設けられている絶縁体層16jのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルLに対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体20bは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体18eの下流端と重なっている。特に、本実施形態では、引き出し導体20bは、z軸方向から平面視したときに、全てのコイル導体18a〜18eが重なり合っている部分(軌道Rの角部)と、重なっている。これにより、引き出し導体20bは、ビアホール導体b6に対して接続されている
更に、引き出し導体20bは、絶縁体層16jのx軸方向の正方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14bに接続されている。
引き出し導体22aは、図2に示すように、絶縁体層16dのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体20bと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体22aは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体20bと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体22aは、コイルLには直接に接続されていないダミー導体である。
引き出し導体22bは、図2に示すように、絶縁体層16jのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体20aと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体22bは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体20aと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体22bは、コイルLには直接に接続されていないダミー導体である。
ビアホール導体Bは、図2に示すように、絶縁体層16jをz軸方向に貫通し、引き出し導体22bに接続されている。これにより、図3(a)及び図3(b)に示すように、ビアホール導体Bは、引き出し導体22bからz軸方向の負方向側に向かって突出した構造をとっている。更に、ビアホール導体Bは、z軸方向から平面視したときに、ビアホール導体b1と重なっている。これにより、絶縁体層16d、引き出し導体20a,22a及びビアホール導体b1と、絶縁体層16j、引き出し導体20b,22b及びビアホール導体Bとは、同じ構造をとっている。
更に、ビアホール導体Bは、図2に示すように、z軸方向から平面視したときに、絶縁体層16jの対角線C1,C2の交点Pとは重ならないように設けられている。更に、ビアホール導体Bは、図2に示すように、z軸方向から平面視したときに、絶縁体層16jの長辺に平行であって交点Pを通過する直線C3、及び、絶縁体層16jの短辺に平行であって交点Pを通過する直線C4にも重ならないように設けられている。
(電子部品の製造方法)
以下に、電子部品10aの製造方法について図2を参照しながら説明する。
まず、絶縁体層16となるべきセラミックグリーンシートを準備する。具体的には、酸化第二鉄(Fe23)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニッケル(NiO)及び酸化銅(CuO)を所定の比率で秤量したそれぞれの材料を原材料としてボールミルに投入し、湿式調合を行う。得られた混合物を乾燥してから粉砕し、得られた粉末を800℃で1時間仮焼する。得られた仮焼粉末をボールミルにて湿式粉砕した後、乾燥してから解砕して、フェライトセラミック粉末を得る。
このフェライトセラミック粉末に対して結合剤と可塑剤、湿潤材及び分散剤を加えてボールミルで混合を行い、その後、減圧により脱泡を行う。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により、キャリアシート上にシート状に形成して乾燥させ、絶縁体層16となるべきセラミックグリーンシートを作製する。
次に、絶縁体層16d〜16jとなるべきセラミックグリーンシートのそれぞれに、ビアホール導体b1〜b6,Bを形成する。具体的には、絶縁体層16d〜16jとなるべきセラミックグリーンシートにレーザビームを照射してビアホールを形成する。更に、ビアホールに対して、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などの導電性材料からなるペーストを印刷塗布などの方法により充填して、ビアホール導体b1〜b6,Bを形成する。
次に、絶縁体層16e〜16iとなるべきセラミックグリーンシート上に、導電性材料からなるペーストをスクリーン印刷法又はフォトリソグラフィ法で塗布することにより、コイル導体18a〜18eを形成する。また、絶縁体層16dとなるべきセラミックグリーンシート上に、導電性材料からなるペーストをスクリーン印刷法又はフォトリソグラフィ法で塗布することにより、引き出し導体20a,22aを形成する。更に、引き出し導体20a,22aの形成に用いたスクリーン板(マスク)を用いて、絶縁体層16jとなるべきセラミックグリーンシート上に、導電性材料からなるペーストをスクリーン印刷法又はフォトリソグラフィ法で塗布することにより、引き出し導体20b,22bを形成する。該導電性材料からなるペーストは、例えば、Agに、ワニス及び溶剤が加えられたものである。なお、コイル導体18a〜18e及び引き出し導体20a,20b,22a,22bを形成する工程とビアホールに対して導電性材料からなるペーストを充填する工程とは、同じ工程において行われてもよい。
次に、絶縁体層16となるべきセラミックグリーンシートを積層して未焼成のマザー積層体を得る。具体的には、絶縁体層16a〜16mとなるべきセラミックグリーンシートを1枚ずつ積層及び仮圧着する。圧着条件は、100トン〜120トンの圧力及び3秒間から30秒間程度の時間である。なお、この際、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体20aと引き出し導体22bとが重なり、かつ、引き出し導体22aと引き出し導体20bとが重なるように、絶縁体層16a〜16mとなるべきセラミックグリーンシートを積層する。この後、未焼成のマザー積層体に対して、静水圧プレスにて本圧着を施す。
次に、マザー積層体をカット刃により所定寸法(2.5mm×2.0mm×1.2mm)の積層体12aにカットする。これにより未焼成の積層体12aが得られる。この未焼成の積層体12aには、脱バインダー処理及び焼成がなされる。脱バインダー処理は、例えば、低酸素雰囲気中において500℃で2時間の条件で行う。焼成は、例えば、870℃〜900℃で2.5時間の条件で行う。
以上の工程により、焼成された積層体12aが得られる。積層体12aには、バレル加工が施されて、面取りが行われる。その後、Agを主成分とする導電性材料からなる電極ペーストを、積層体12aの表面に塗布する。そして、塗布した電極ペーストを約800℃の温度で1時間の条件で焼き付ける。これにより、外部電極14となるべき銀電極を形成する。
最後に、銀電極の表面に、Niめっき/Snめっきを施すことにより、外部電極14を形成する。以上の工程を経て、図1に示すような電子部品10aが完成する。なお、電子部品10aを印刷法によって作製してもよい。
(効果)
電子部品10a及びその製造方法によれば、以下に説明するように、特性ばらつきの発生を抑制できる。より詳細には、特許文献1に記載の積層インダクタの製造時には、コイル用導体パターン506aと同じコイル用導体パターン506iを絶縁体層504iに形成し、該絶縁体層504iを主面に対する法線周りに180度回転させて積層している。よって、コイル用導体パターン506aの形成とコイル用導体パターン506iの形成には、同じスクリーン板を使用できる。その結果、特許文献1に記載の積層インダクタの製造工程を簡素化できる。
しかしながら、コイル用導体パターン506iを180度回転させると、コイル用導体パターン506iのずれの方向(所定方向)も、180度回転してしまう。その結果、個別の積層体502にカットする際に、コイル用導体パターン506a,506iのカット位置にばらつきが発生してしまう。その結果、特許文献1に記載の積層インダクタでは、直流抵抗値や浮遊容量、インダクタンス値等において特性ばらつきが発生してしまう。また、コイル導体パターン506iを180度回転させる場合、回転という作業が必要となり、工程が煩雑となる。
一方、電子部品10a及びその製造方法では、引き出し導体20a,22bが一致した状態で重なっており、かつ、引き出し導体20b,22aが一致した状態で重なっている。すなわち、絶縁体層16d上に設けられている導体層と、絶縁体層16j上に設けられている導体層とは同じ形状をなしている。よって、引き出し導体20a,22aの形成と、引き出し導体20b,22bの形成には、同じスクリーン板を使用できる。そのため、特許文献1に記載の積層インダクタと同様に、電子部品10aの製造工程を簡素化できる。更に、電子部品10aでは、引き出し導体20b,22bを180度回転させていない。そのため、引き出し導体20a,20b,22a,22bにずれが発生したとしても、引き出し導体20a,20b,22a,22bは同じスクリーン板を用いて形成されるので、同じ方向に同じ大きさだけずれる。その結果、電子部品10a及びその製造方法では、特許文献1に記載の積層インダクタに比べて、引き出し導体20a,20b,22a,22bのカット位置のばらつき及び積層ずれを抑制でき、直流抵抗値や浮遊容量、インダクタンス値等において特性ばらつきを抑制できる。
更に、電子部品10a及びその製造方法では、ビアホール導体b1とビアホール導体Bとは、z軸方向から平面視したときに、重なっている。そのため、絶縁体層16d、引き出し導体20a,22a及びビアホール導体b1と、絶縁体層16j、引き出し導体20b,22b及びビアホール導体Bとは、同じ構造をとっており、同じ製造工程にて製造可能である。よって、電子部品10aの製造工程がより簡素化される。
また、電子部品10a及びその製造方法では、以下に説明するように、X線を用いた透視により電子部品10aのz軸方向の方向を識別できる。より詳細には、コイルLは、図3(a)に示すように、y軸方向から平面視したときに、積層体12aの側面の対角線の交点を中心として点対称な構造をなしている。また、コイルLは、図3(b)に示すように、x軸方向から平面視したときに、積層体12aの側面の対角線の交点を通過するy軸方向に平行な直線に関して線対称な構造を有している。よって、ビアホール導体Bが設けられていなければ、x軸方向又はy軸方向からコイルLの構造をX線により透視しても、電子部品10aのz軸方向の方向を識別することが困難である。
そこで、電子部品10a及びその製造方法では、コイルLよりもz軸方向の負方向側に設けられている絶縁体層16jをz軸方向に貫通するビアホール導体Bが設けられている。これにより、図3(a)及び図3(b)に示すように、x軸方向又はy軸方向から積層体12aをX線により透視して、ビアホール導体Bの位置を確認することによって、電子部品10aのz軸方向を識別できるようになる。すなわち、図3(a)及び図3(b)に示す状態を、電子部品10aの正立状態とした場合には、ビアホール導体BがコイルLよりもz軸方向の負方向側に位置しているときには、電子部品10aが正立状態にあることが分かり、ビアホール導体BがコイルLよりもz軸方向の正方向側に位置しているときには、電子部品10aが倒立状態にあることが分かる。その結果、電子部品10aをプリント基板に正確に実装できるようになる。そして、電子部品10aを正確に実装できるので、電子部品10aのコイルLと他のコイルとが正確にカップリング又はデカップリングするようになり、これらのコイルの合成インダクタンスの設定や評価なども正確にできるようになる。
また、電子部品10a及びその製造方法では、以下に説明するように、x軸方向又はy軸方向からのX線を用いた透視により電子部品10aのz軸方向に加えてx軸方向又はy軸方向の少なくとも一方の方向を識別できる。仮にビアホール導体が、z軸方向から平面視したときに交点Pと重なっていると、図3(a)及び図3(b)では、積層体12aのx軸方向及びy軸方向の中点において絶縁体層16jからz軸方向の負方向側に突出するようになる。そのため、ビアホール導体Bの位置を確認しても、電子部品10aのx軸方向及びy軸方向の方向を識別できない。
そこで、ビアホール導体Bは、図2に示すように、z軸方向から平面視したときに、絶縁体層16jの対角線C1,C2の交点Pとは重ならないように設けられている。これにより、x軸方向又はy軸方向から積層体12aをX線により透視した場合に、ビアホール導体Bは、図3(a)又は図3(b)の少なくともいずれか一方において、積層体12aのx軸方向及びy軸方向の中点からずれた位置にて絶縁体層16jからz軸方向の負方向側に突出するようになる。よって、電子部品10aでは、x軸方向又はy軸方向からのX線を用いた透視によりビアホール導体Bの位置を確認することで電子部品10aのz軸方向に加えてx軸方向又はy軸方向の少なくとも一方の方向を識別できる。
更に、電子部品10a及びその製造方法では、以下に説明するように、x軸方向又はy軸方向からのX線を用いた透視により、電子部品10aのx軸方向及びy軸方向の両方の方向を識別できる。つまり、電子部品10aについて、全方向を識別できる。仮にビアホール導体Bが、z軸方向から平面視したときに直線C3又は直線C4と重なっていると、図3(a)又は図3(b)のいずれか一方において、積層体12aのx軸方向又はy軸方向の中点において絶縁体層16jからz軸方向の負方向側に突出するようになる。そのため、ビアホール導体Bの位置を確認しても、電子部品10aのx軸方向又はy軸方向のいずれか一方の方向しか識別できない。
そこで、ビアホール導体Bは、図2に示すように、z軸方向から平面視したときに、直線C3及び直線C4に重ならないように設けられている。これにより、x軸方向又はy軸方向から積層体12aをX線により透視した場合に、ビアホール導体Bは、図3(a)及び図3(b)の両方において、積層体12aのx軸方向及びy軸方向の中点からずれた位置にて絶縁体層16jからz軸方向の負方向側に突出するようになる。よって、電子部品10a及びその製造方法では、x軸方向又はy軸方向からのX線を用いた透視により電子部品10aのx軸方向及びy軸方向の両方の方向を識別できる。
なお、電子部品10a及びその製造方法では、電子部品10aの方向を容易に識別できる。仮に、電子部品10aの方向の識別用に別の導体層を用いることが考えられる。しかしながら、導体層は、x軸方向又はy軸方向に広がっており、導体層を非常に薄く形成した場合は、x軸方向又はy軸方向からX線により透視した際に視認できないおそれがある。一方、電子部品10aでは方向の識別にビアホール導体Bを用いている。ビアホール導体Bは、z軸方向に延在しているので、x軸方向又はy軸方向からX線により透視した際に、導体層に比べて容易に視認できる。よって、電子部品10a及びその製造方法では、電子部品10aの方向を容易に識別することが可能となる。
また、電子部品10a及びその製造方法では、ビアホール導体Bは、z軸方向から平面視したときに、軌道Rと重なる位置に設けられている。よって、ビアホール導体Bは、コイルLが発生した磁束を殆ど妨げない。その結果、電子部品10a及びその製造方法では、高いインダクタンス値を得ることが可能である。
また、電子部品10a及びその製造方法では、引き出し導体20aは、z軸方向から平面視したときに、全てのコイル導体18a〜18eが重なり合っている部分(軌道Rの角部)と、重なっている。そのため、コイル導体18aと引き出し導体20aとの間に、新たなコイル導体18を追加したとしても、新たなコイル導体18と引き出し導体20aとをビアホール導体b1により接続することができる。すなわち、電子部品10a及びその製造方法では、引き出し導体20aの形状を変更することなく、コイルLのターン数を増加させることができる。なお、電子部品10aでは、同じ理由により、コイルLのターン数を減少させることもできる。
なお、電子部品10a及びその製造方法では、引き出し導体20aは、全てのコイル導体18a〜18eが重なり合っている部分と、重なっている。しかしながら、引き出し導体20aは、複数のコイル導体18が重なり合っている部分と、重なっていればよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る電子部品について図面を参照しながら説明する。図4は、第2の実施形態に係る電子部品10bの積層体12bの分解斜視図である。電子部品10bの外観斜視図については、図1を援用する。
電子部品10bは、図1及び図4に示すように、積層体12b、外部電極14(14a,14b)、引き出し導体30(30a〜30d),32(32a〜32d)(図1には図示せず)、コイル(回路素子)L(図1には図示せず)及びビアホール導体b11,B1〜B6(図1には図示せず)を備えている。積層体12bは、直方体状をなしており、コイルLを内蔵している。外部電極14aは、x軸方向の負方向側に位置する積層体12bの側面(表面)に設けられている。外部電極14bは、x軸方向の正方向側に位置する積層体12bの側面(表面)に設けられている。すなわち、外部電極14a,14bは、積層体12bの互いに対向する側面に設けられている。
積層体12bは、図4に示すように、絶縁体層26(26a〜26m)がz軸方向の正方向側からこの順に積層されてなる。絶縁体層26は、磁性体材料(例えば、Ni−Cu−Zn系フェライト)からなり、長方形状をなしている。
コイルLは、図4に示すように、コイル導体(導体層)28(28a〜28c)及びビアホール導体b12〜b14により構成されている。より詳細には、コイルLは、コイル導体28a〜28c及びビアホール導体b12〜b14が接続されることにより構成されており、z軸方向と平行なコイル軸を有する螺旋状のコイルである。
コイル導体28a〜28cはそれぞれ、絶縁体層26f〜26hのz軸方向の正方向側の主面上に設けられている。コイル導体28はそれぞれ、互いに重なり合うことにより長方形状の環状の軌道Rを形成しており、3/4ターンのターン数を有している線状導体である。すなわち、コイル導体28は、前記軌道Rの1/4ターン分が切り欠かれた形状をなしている。以下では、コイル導体28において、z軸方向の正方向側から平面視したときに、反時計回りの上流側の端部を上流端とし、反時計回りの下流側の端部を下流端とする。なお、コイル導体28のターン数は、3/4ターンに限らない。よって、コイル導体28のターン数は、例えば、1/2ターンであってもよいし、7/8ターンであってもよい。
ビアホール導体b12〜b14は、絶縁体層26f〜26hをz軸方向に貫通するように設けられており、z軸方向に隣り合っているコイル導体28同士を接続している。具体的には、ビアホール導体b12は、絶縁体層26fをz軸方向に貫通し、コイル導体28aの下流端及びコイル導体28bの上流端に接続されている。ビアホール導体b13は、絶縁体層26gをz軸方向に貫通し、コイル導体28bの下流端及びコイル導体28cの上流端に接続されている。ビアホール導体b14は、絶縁体層26hをz軸方向に貫通し、コイル導体28cの下流端に接続されている。
引き出し導体30a,30bはそれぞれ、図4に示すように、コイル導体28a〜28cが設けられている絶縁体層26f〜26hよりもz軸方向の正方向側に設けられている絶縁体層26d,26eのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルLに対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体30a,30bは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体28aの上流端と重なっている。そして、ビアホール導体b11は、絶縁体層26eをz軸方向に貫通し、引き出し導体30bとコイル導体28aの上流端とに接続されている。更に、ビアホール導体B2は、絶縁体層26dをz軸方向に貫通し、引き出し導体30aと引き出し導体30bとに接続されている。これにより、ビアホール導体b11,B2は、引き出し導体30a,30bとコイルLとを接続している。なお、本実施形態では、ビアホール導体b11とビアホール導体B2とは、z軸方向から平面視したときに、重なるように設けられている。
更に、引き出し導体30a,30bは、絶縁体層26d,26eのx軸方向の負方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14aに接続されている。
引き出し導体30c,30dはそれぞれ、図4に示すように、コイル導体28a〜28cが設けられている絶縁体層26f〜26hよりもz軸方向の負方向側に設けられている絶縁体層26i,26jのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルLに対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体30c,30dは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体28cの下流端と重なっている。そして、ビアホール導体B3は、絶縁体層26iをz軸方向に貫通し、引き出し導体30cと引き出し導体30dとに接続されている。これにより、引き出し導体30c,30dは、ビアホール導体b14に対して電気的に接続されている
更に、引き出し導体30c,30dは、絶縁体層26i,26jのx軸方向の正方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14bに接続されている。
引き出し導体32a,32bはそれぞれ、図4に示すように、絶縁体層26d,26eのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体30c,30dと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体32a,32bは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体30c,30dと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体32a,32bは、コイルLには直接に接続されていないダミー導体である。
引き出し導体32c,32dは、図4に示すように、絶縁体層26i,26jのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体30a,30bと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体32c,32dは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体30a,30bと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体32c,32dは、コイルLには直接に接続されていないダミー導体である。
ビアホール導体B1は、絶縁体層26dをz軸方向に貫通し、引き出し導体32aと引き出し導体32bとに接続されている。ビアホール導体B3は、絶縁体層26iをz軸方向に貫通し、引き出し導体30cと引き出し導体30dとに接続されている。ビアホール導体B5は、絶縁体層26jをz軸方向に貫通し、引き出し導体30dに接続されている。ビアホール導体B1,B3,B5は、z軸方向から平面視したときに重なるように設けられている。
ビアホール導体B4は、絶縁体層26iをz軸方向に貫通し、引き出し導体32cと引き出し導体32dとに接続されている。ビアホール導体B6は、絶縁体層26jをz軸方向に貫通し、引き出し導体32dに接続されている。ビアホール導体B2,B4,B6は、z軸方向から平面視したときに重なるように設けられている。
以上のような電子部品10bでは、ビアホール導体B5,B6は、引き出し導体30d,32dからz軸方向の負方向側に向かって突出した構造をとっている。
(効果)
以上のような構成を有する電子部品10bは、電子部品10aと同じ作用効果を奏することができる。更に、電子部品10bは、引き出し導体30a,30bが並列接続されていると共に、引き出し導体30c,30dが並列接続されている。そのため、電子部品10bの外部電極14a,14b間の直流抵抗を低減することができる。なお、第2の実施形態に係る電子部品10bの製造方法は、電子部品10aの製造方法と同様であるので、説明を省略する。
なお、電子部品10bにおいて、ビアホール導体B1〜B6は、必ずしも設けられていなくてもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る電子部品について図面を参照しながら説明する。図5は、第3の実施形態に係る電子部品10cの積層体12cの分解斜視図である。電子部品10cの外観斜視図については、図1を援用する。
電子部品10cは、図1及び図5に示すように、積層体12c、外部電極14(14a,14b)、引き出し導体40(40a〜40d),42(42a〜42d)(図1には図示せず)、コイル(回路素子)L1,L2(図1には図示せず)及びビアホール導体b21,b25,B7,B8(図1には図示せず)を備えている。積層体12cは、直方体状をなしており、コイルL1,L2を内蔵している。外部電極14aは、x軸方向の負方向側に位置する積層体12cの側面に設けられている。外部電極14bは、x軸方向の正方向側に位置する積層体12cの側面に設けられている。すなわち、外部電極14a,14bは、積層体12cの互いに対向する側面に設けられている。
積層体12cは、図5に示すように、絶縁体層36(36a〜36p)がz軸方向の正方向側からこの順に積層されてなる。絶縁体層36は、磁性体材料(例えば、Ni−Cu−Zn系フェライト)からなり、長方形状をなしている。
コイルL1は、図5に示すように、コイル導体(導体層)38(38a〜38c)及びビアホール導体b22〜b24により構成されている。より詳細には、コイルL1は、コイル導体38a〜38c及びビアホール導体b22〜b24が接続されることにより構成されており、z軸方向と平行なコイル軸を有する螺旋状のコイルである。
コイル導体38a〜38cはそれぞれ、絶縁体層36e〜36gのz軸方向の正方向側の主面上に設けられている。コイル導体38はそれぞれ、互いに重なり合うことにより長方形状の環状の軌道Rを形成している線状導体である。すなわち、コイル導体38は、前記軌道Rの1/4ターン分が切り欠かれた形状をなしている。以下では、コイル導体38において、z軸方向の正方向側から平面視したときに、反時計回りの上流側の端部を上流端とし、反時計回りの下流側の端部を下流端とする。なお、コイル導体38のターン数は、3/4ターンに限らない。よって、コイル導体38のターン数は、例えば、1/2ターンであってもよいし、7/8ターンであってもよい。
ビアホール導体b22〜b24は、絶縁体層36e〜36gをz軸方向に貫通するように設けられており、z軸方向に隣り合っているコイル導体38同士を接続している。具体的には、ビアホール導体b22は、絶縁体層36eをz軸方向に貫通し、コイル導体38aの下流端及びコイル導体38bの上流端に接続されている。ビアホール導体b23は、絶縁体層36fをz軸方向に貫通し、コイル導体38bの下流端及びコイル導体38cの上流端に接続されている。ビアホール導体b24は、絶縁体層36gをz軸方向に貫通し、コイル導体38cの下流端に接続されている。
引き出し導体40aはそれぞれ、図5に示すように、コイル導体38a〜38cが設けられている絶縁体層36e〜36gよりもz軸方向の正方向側に設けられている絶縁体層36dのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルL1に対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体40aは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体38aの上流端と重なっている。そして、ビアホール導体b21は、絶縁体層36dをz軸方向に貫通し、引き出し導体40aとコイル導体38aの上流端とに接続されている。これにより、ビアホール導体b21は、引き出し導体40aとコイルL1とを接続している。
更に、引き出し導体40aは、絶縁体層36dのx軸方向の負方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14aに接続されている。
引き出し導体40bはそれぞれ、図5に示すように、コイル導体38a〜38cが設けられている絶縁体層36e〜36gよりもz軸方向の負方向側に設けられている絶縁体層36hのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルL1に対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体40bは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体38cの下流端と重なっている。これにより、引き出し導体40bは、ビアホール導体b24に対して電気的に接続されている。
更に、引き出し導体40bは、絶縁体層36hのx軸方向の正方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14bに接続されている。
引き出し導体42aは、図5に示すように、絶縁体層36dのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体40bと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体42aは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体40bと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体42aは、コイルL1には直接に接続されていないダミー導体である。
引き出し導体42bは、図5に示すように、絶縁体層36hのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体40aと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体42bは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体40aと同じ形状及び同じ位置に設けられている。
コイルL2は、図5に示すように、コイル導体(導体層)38(38d〜38f)及びビアホール導体b26〜b28により構成されている。より詳細には、コイルL2は、コイル導体38d〜38f及びビアホール導体b26〜b28が接続されることにより構成されており、z軸方向と平行なコイル軸を有する螺旋状のコイルである。
コイル導体38d〜38fはそれぞれ、絶縁体層36j〜36lのz軸方向の正方向側の主面上に設けられている。コイル導体38はそれぞれ、互いに重なり合うことにより長方形状の環状の軌道Rを形成している線状導体である。すなわち、コイル導体38は、前記軌道Rの1/4ターン分が切り欠かれた形状をなしている。以下では、コイル導体38において、z軸方向の正方向側から平面視したときに、反時計回りの上流側の端部を上流端とし、反時計回りの下流側の端部を下流端とする。なお、コイル導体38のターン数は、3/4ターンに限らない。よって、コイル導体38のターン数は、例えば、1/2ターンであってもよいし、7/8ターンであってもよい。
ビアホール導体b26〜b28は、絶縁体層36j〜36lをz軸方向に貫通するように設けられており、z軸方向に隣り合っているコイル導体38同士を接続している。具体的には、ビアホール導体b26は、絶縁体層36jをz軸方向に貫通し、コイル導体38dの下流端及びコイル導体38eの上流端に接続されている。ビアホール導体b27は、絶縁体層36kをz軸方向に貫通し、コイル導体38eの下流端及びコイル導体38fの上流端に接続されている。ビアホール導体b28は、絶縁体層36lをz軸方向に貫通し、コイル導体38fの下流端に接続されている。
引き出し導体40cは、図5に示すように、コイル導体38d〜38fが設けられている絶縁体層36j〜36lよりもz軸方向の正方向側に設けられている絶縁体層36iのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルL2に対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体40cは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体38dの上流端と重なっている。そして、ビアホール導体b25は、絶縁体層36iをz軸方向に貫通し、引き出し導体40cとコイル導体38dの上流端とに接続されている。これにより、ビアホール導体b25は、引き出し導体40cとコイルL2とを接続している。
更に、引き出し導体40cは、絶縁体層36iのx軸方向の負方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14aに接続されている。
引き出し導体40dは、図5に示すように、コイル導体38d〜38fが設けられている絶縁体層36j〜36lよりもz軸方向の負方向側に設けられている絶縁体層36mのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルL2に対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体40dは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体38fの下流端と重なっている。これにより、引き出し導体40dは、ビアホール導体b28に対して電気的に接続されている。
更に、引き出し導体40dは、絶縁体層36mのx軸方向の正方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14bに接続されている。
引き出し導体42cは、図5に示すように、絶縁体層36iのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体40dと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体42cは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体40dと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体42cは、コイルL2には直接に接続されていないダミー導体である。
引き出し導体42dは、図5に示すように、絶縁体層36mのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体40cと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体42dは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体40cと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体42dは、コイルL2には直接に接続されていないダミー導体である。
ビアホール導体B7は、絶縁体層36hをz軸方向に貫通し、引き出し導体40cと引き出し導体42bとに接続されている。これにより、引き出し導体40cと引き出し導体42bとは並列接続されている。また、ビアホール導体B8は、絶縁体層36mをz軸方向に貫通し、引き出し導体42dに接続されている。ビアホール導体b21、B7,b25,B8は、z軸方向から平面視したときに重なるように設けられている。これにより、絶縁体層36d、引き出し導体40a,42a及びビアホール導体b21と、絶縁体層36h、引き出し導体40b,42b及びビアホール導体B7と、絶縁体層36i、引き出し導体40c,42c及びビアホール導体b25と、絶縁体層36m、引き出し導体40d,42d及びビアホール導体B8とは、同じ構造をとっている。
以上のような構成を有する電子部品10cでは、コイルL1,L2が外部電極14a,14b間に並列接続されている。
(効果)
以上のような構成を有する電子部品10cは、電子部品10aと同じ作用効果を奏することができる。更に、電子部品10cは、引き出し導体42b,40cが並列接続されている。そのため、電子部品10cの外部電極14a,14b間の直流抵抗を低減することができる。なお、第3の実施形態に係る電子部品10cの製造方法は、電子部品10aの製造方法と同様であるので、説明を省略する。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る電子部品について図面を参照しながら説明する。図6は、第4の実施形態に係る電子部品10dの積層体12dの分解斜視図である。電子部品10dの外観斜視図については、図1を援用する。
電子部品10dは、図1及び図6に示すように、積層体12d、外部電極14(14a,14b)、引き出し導体50(50a〜50d),52(52a〜52d)(図1には図示せず)、コイル(回路素子)L3,L4(図1には図示せず)及びビアホール導体b31,b34,B9,B10(図1には図示せず)を備えている。積層体12dは、直方体状をなしており、コイルL3,L4を内蔵している。外部電極14aは、x軸方向の負方向側に位置する積層体12dの側面に設けられている。外部電極14bは、x軸方向の正方向側に位置する積層体12dの側面に設けられている。すなわち、外部電極14a,14bは、積層体12dの互いに対向する側面に設けられている。
積層体12dは、図6に示すように、絶縁体層46(46a〜46n)がz軸方向の正方向側からこの順に積層されてなる。絶縁体層46は、磁性体材料(例えば、Ni−Cu−Zn系フェライト)からなり、長方形状をなしている。
コイルL3は、図6に示すように、コイル導体(導体層)48(48a,48b)及びビアホール導体b32,b33により構成されている。より詳細には、コイルL3は、コイル導体48a,48b及びビアホール導体b32,b33が接続されることにより構成されており、z軸方向と平行なコイル軸を有する螺旋状のコイルである。
コイル導体48a,48bはそれぞれ、絶縁体層46e,46fのz軸方向の正方向側の主面上に設けられている。コイル導体48はそれぞれ、互いに重なり合うことにより長方形状の環状の軌道Rを形成している線状導体である。すなわち、コイル導体48は、前記軌道Rの1/4ターン分が切り欠かれた形状をなしている。以下では、コイル導体48において、z軸方向の正方向側から平面視したときに、時計回りの上流側の端部を上流端とし、時計回りの下流側の端部を下流端とする。なお、コイル導体48のターン数は、3/4ターンに限らない。よって、コイル導体48のターン数は、例えば、1/2ターンであってもよいし、7/8ターンであってもよい。
ビアホール導体b32,b33は、絶縁体層46e,46fをz軸方向に貫通するように設けられており、z軸方向に隣り合っているコイル導体48同士を接続している。具体的には、ビアホール導体b32は、絶縁体層46eをz軸方向に貫通し、コイル導体48aの下流端及びコイル導体48bの上流端に接続されている。ビアホール導体b33は、絶縁体層46fをz軸方向に貫通し、コイル導体48bの下流端に接続されている。
引き出し導体50aは、図6に示すように、コイル導体48a,48bが設けられている絶縁体層46e,46fよりもz軸方向の正方向側に設けられている絶縁体層46dのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルL3に対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体50aは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体48aの上流端と重なっている。そして、ビアホール導体b31は、絶縁体層46dをz軸方向に貫通し、引き出し導体50aとコイル導体48aの上流端とに接続されている。これにより、ビアホール導体b31は、引き出し導体50aとコイルL3とを接続している。
更に、引き出し導体50aは、絶縁体層46dのx軸方向の正方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14bに接続されている。
引き出し導体50bはそれぞれ、図6に示すように、コイル導体48a,48bが設けられている絶縁体層46e,46fよりもz軸方向の負方向側に設けられている絶縁体層46gのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルL3に対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体50bは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体48bの下流端と重なっている。これにより、引き出し導体50bは、ビアホール導体b33に対して電気的に接続されている。
更に、引き出し導体50bは、絶縁体層46gのx軸方向の負方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14aに接続されている。
引き出し導体52aは、図6に示すように、絶縁体層46dのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体50bと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体52aは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体50bと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体52aは、コイルL3には直接に接続されていないダミー導体である。
引き出し導体52bは、図6に示すように、絶縁体層46gのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体50aと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体52bは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体50aと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体52bは、コイルL3には直接に接続されていないダミー導体である。
コイルL4は、図6に示すように、コイル導体(導体層)48(48c,48d)及びビアホール導体b35,b36により構成されている。より詳細には、コイルL4は、コイル導体48c,48d及びビアホール導体b35,b36が接続されることにより構成されており、z軸方向と平行なコイル軸を有する螺旋状のコイルである。
コイル導体48c,48dはそれぞれ、絶縁体層46i,46jのz軸方向の正方向側の主面上に設けられている。コイル導体48はそれぞれ、互いに重なり合うことにより長方形状の環状の軌道Rを形成している線状導体である。すなわち、コイル導体48は、前記軌道Rの1/4ターン分が切り欠かれた形状をなしている。以下では、コイル導体48において、z軸方向の正方向側から平面視したときに、反時計回りの上流側の端部を上流端とし、反時計回りの下流側の端部を下流端とする。なお、コイル導体48のターン数は、3/4ターンに限らない。よって、コイル導体48のターン数は、例えば、1/2ターンであってもよいし、7/8ターンであってもよい。
ビアホール導体b35,b36は、絶縁体層46i,46jをz軸方向に貫通するように設けられており、z軸方向に隣り合っているコイル導体48同士を接続している。具体的には、ビアホール導体b35は、絶縁体層46iをz軸方向に貫通し、コイル導体48cの下流端及びコイル導体48dの上流端に接続されている。ビアホール導体b36は、絶縁体層46jをz軸方向に貫通し、コイル導体48dの下流端に接続されている。
引き出し導体50cはそれぞれ、図6に示すように、コイル導体48c,48dが設けられている絶縁体層46i,46jよりもz軸方向の正方向側に設けられている絶縁体層46hのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルL4に対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体50cは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体48cと重なっている。そして、ビアホール導体b34は、絶縁体層46hをz軸方向に貫通し、引き出し導体50cとコイル導体48cとに接続されている。これにより、ビアホール導体b34は、引き出し導体50cとコイルL4とを接続している。
更に、引き出し導体50cは、絶縁体層46hのx軸方向の負方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14aに接続されている。
引き出し導体50dはそれぞれ、図6に示すように、コイル導体48c,48dが設けられている絶縁体層46i,46jよりもz軸方向の負方向側に設けられている絶縁体層46kのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、コイルL4に対して電気的に接続されている。具体的には、引き出し導体50dは、z軸方向から平面視したときに、コイル導体48dの下流端と重なっている。これにより、引き出し導体50dは、ビアホール導体b36に対して電気的に接続されている。
更に、引き出し導体50dは、絶縁体層46kのx軸方向の正方向側の短辺に引き出されることにより、外部電極14bに接続されている。
引き出し導体52cは、図6に示すように、絶縁体層46hのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体50dと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体52cは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体50dと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体52cは、コイルL4には直接に接続されていないダミー導体である。
引き出し導体52dは、図6に示すように、絶縁体層46kのz軸方向の正方向側の主面に設けられ、かつ、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体50cと一致した状態で重なっている。すなわち、引き出し導体52dは、z軸方向から平面視したときに、引き出し導体50cと同じ形状及び同じ位置に設けられている。ただし、引き出し導体52dは、コイルL4には直接に接続されていないダミー導体である。
ビアホール導体B9は、絶縁体層46gをz軸方向に貫通し、引き出し導体50bと引き出し導体50cとに接続されている。これにより、引き出し導体50bと引き出し導体50cとは並列接続されている。また、ビアホール導体B10は、絶縁体層46kをz軸方向に貫通し、引き出し導体52dに接続されている。ビアホール導体B9,b34,B10は、z軸方向から平面視したときに重なるように設けられている。これにより、絶縁体層46g、引き出し導体50b,52b及びビアホール導体B9と、絶縁体層46h、引き出し導体50c,52c及びビアホール導体b34と、絶縁体層46k、引き出し導体50d,52d及びビアホール導体B10とは、同じ構造をとっている。
以上のような構成を有する電子部品10dでは、コイルL3,L4が外部電極14a,14b間に並列接続されている。
(効果)
以上のような構成を有する電子部品10dは、電子部品10aと同じ作用効果を奏することができる。更に、電子部品10dは、引き出し導体50b,50cが並列接続されている。そのため、電子部品10dの外部電極14a,14b間の直流抵抗を低減することができる。なお、第4の実施形態に係る電子部品10dの製造方法は、電子部品10aの製造方法と同様であるので、説明を省略する。
なお、電子部品10dにおいて、ビアホール導体B9,B10は、必ずしも設けられていなくてもよい。
本発明は、電子部品及びその製造方法に有用であり、特性ばらつきの発生を抑制できる点において優れている。
B,B1〜B10,b1〜b6,b11〜b14,b21〜b28,b31〜b36
ビアホール導体
C1,C2 対角線
C3,C4 直線
L,L1〜L4 コイル
P 交点
R 軌道
10a〜10d 電子部品
12a〜12d 積層体
14a,14b 外部電極
16a〜16m,26a〜26m,36a〜36p,46a〜46n 絶縁体層
18a〜18e,28a〜28c,38a〜38f,48a〜48d コイル導体
20a,20b,22a,22b,30a〜30d,32a〜32d,40a〜40d,42a〜42d,50a〜50d,52a〜52d 引き出し導体

Claims (7)

  1. 第2の絶縁体層、第1の絶縁体層及び第3の絶縁体層がこの順に並ぶように積層されてなる積層体と、
    前記積層体の表面に設けられている第1の外部電極及び第2の外部電極と、
    前記第1の絶縁体層上に設けられている第1の導体層により構成されている回路素子と、
    前記第2の絶縁体層上に設けられている第2の導体層であって、前記回路素子に対して電気的に接続され、かつ、前記第1の外部電極に接続されている第2の導体層と、
    前記第3の絶縁体層上に設けられている第3の導体層であって、前記回路素子に対して電気的に接続され、かつ、前記第2の外部電極に接続されている第3の導体層と、
    前記第2の絶縁体層上に設けられ、かつ、積層方向から平面視したときに、前記第3の導体層と一致した状態で重なっている第4の導体層と、
    前記第3の絶縁体層上に設けられ、かつ、積層方向から平面視したときに、前記第2の導体層と一致した状態で重なっている第5の導体層と、
    を備えていること、
    を特徴とする電子部品。
  2. 前記第2の絶縁体層に設けられ、かつ、前記第2の導体層と前記回路素子とを接続する第1のビアホール導体を、
    更に備えていること、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記第3の絶縁体層に設けられ、かつ、積層方向から平面視したときに、前記第1のビアホール導体と重なっている第2のビアホール導体を、
    更に備えていること、
    を特徴とする請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記第3の絶縁体層は、長方形状をなしており、かつ、前記第1の絶縁体層よりも積層方向の下側に設けられ、
    前記第2のビアホール導体は、積層方向から平面視したときに、前記第3の絶縁体層の対角線の交点と重ならないように設けられていること、
    を特徴とする請求項3に記載の電子部品。
  5. 前記回路素子は、複数の前記第1の導体層が接続されることにより構成されている螺旋状のコイルであり、
    前記複数の第1の導体層は、積層方向から平面視したときに、重なり合うことによって環状の軌道を形成しており、
    前記第2の導体層及び前記第3の導体層は、積層方向から平面視したときに、複数の前記第1の導体層が重なり合っている部分と、重なっていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電子部品。
  6. 前記第2の導体層及び前記第3の導体層は、積層方向から平面視したときに、全ての前記第1の導体層が重なり合っている部分と、重なっていること、
    を特徴とする請求項5に記載の電子部品。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子部品の製造方法であって、
    前記第1の絶縁体層、前記第2の絶縁体層及び前記第3の絶縁体層を準備する工程と、
    前記第1の導体層を前記第1の絶縁体層上に形成する工程と、
    前記第2の導体層及び前記第4の導体層を前記第2の絶縁体層上にマスクを介して形成する工程と、
    前記第2の導体層及び前記第4の導体層の形成に用いた前記マスクを用いて、前記第3の導体層及び前記第5の導体層を前記第3の絶縁体層上に形成する工程と、
    積層方向から平面視したときに、前記第2の導体層と前記第5の導体層とが重なり、かつ、前記第3の導体層と前記第4の導体層とが重なるように、前記第2の絶縁体層、前記第1の絶縁体層及び前記第3の絶縁体層をこの順に並べて積層して積層体を得る工程と、
    前記積層体の表面に第1の外部電極及び第2の外部電極を形成する工程と、
    を備えていること、
    を特徴とする電子部品の製造方法。
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