JP5206338B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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本発明は、画像形成媒体に画像形成材を噴射して画像を形成する画像形成装置等に関し、特に、画像形成材を噴射する複数のノズルが形成されたヘッドを有し、画像形成媒体の搬送方向における異なる位置に配置された複数のヘッドモジュールを有する画像形成装置等に関する。
従来、画像形成材の一例であるインクを噴出して画像を形成させるインクジェットプリンタが知られている。このようなインクジェットプリンタとしては、インクを噴出させる複数のノズルが形成されたヘッドを搭載したキャリッジを用紙の搬送方向と直行する方向(用紙幅方向)に移動させて、用紙幅方向の印刷を行うものが一般的に知られている。
ヘッドを移動させて印刷するインクジェットプリンタにおいては、ヘッドを移動させて印刷する処理と、用紙を搬送する処理とを交互に実行することとなり、画像形成速度が遅いという問題がある。
そこで、近年、用紙幅方向の一列全体に対してインクを吐出させることのできるヘッドモジュールを備え、ヘッドの移動を伴わずに用紙幅方向の印刷が可能なラインインクジェットプリンタが登場している。このようなラインインクジェットプリンタにおいては、例えば、高画質化や多色化を実現するために、ヘッドモジュールを用紙搬送方向に複数並べているものがある。
例えば、このようなラインインクジェットプリンタにおいては、用紙搬送方向の上流側に設けられた1つの紙検出センサにより所定の位置に用紙が搬送されたことを検出し、紙検出センサが用紙を検出した後、当該用紙が各ヘッドモジュールによる駆動制御を開始させるそれぞれの位置に搬送された際(ヘッドモジュールに対応する所定量の搬送を行なった際)に、それぞれのヘッドモジュールのヘッドの駆動制御を開始してインクの噴出を制御させるようになっている。ここで、用紙の搬送量は、例えば、用紙を搬送するベルト上に設けられたエンコーダ用スケールをエンコーダにより検出して得られる信号のパルスのカウント値により把握することができる。
例えば、プリンタにおいて、被印刷体の搬送精度を高める技術として、プリンタ本体内に製品のばらつきによる搬送補正量を格納し、また、コンピュータ本体のプリンタードライバに紙種/印刷速度による搬送補正量を格納し、これら搬送補正量に基づいて搬送を制御する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−114618号公報
上記したラインインクジョットプリンタでは、用紙搬送方向の上流側に設けられた1つの紙検出センサによる用紙の検出時点を基準として、それ以降の用紙の搬送量を検出し、その搬送量に応じて、各ヘッドモジュールのヘッドの駆動制御を開始するようにしている。
例えば、用紙をベルトで搬送するような場合には、ベルト上での紙すべりが発生することがある。また、用紙の搬送量をエンコーダによって検出する場合には、エンコーダにより検出される搬送量に誤差が存在することもある。紙検出センサから用紙搬送方向の下流側に離れているヘッドモジュールになるほど、紙すべりの影響や、エンコーダによる検出誤差の影響が大きくなり、画像形成時の用紙における印刷位置の誤差が大きくなってしまい、画像形成精度が低下してしまう虞がある。
上記した特許文献2の技術は、間欠的に用紙を搬送させて印刷するプリンタにおいて、補正量に基づいて用紙の搬送量を制御するものであり、間欠的に用紙を搬送させて印刷させるプリンタ以外のプリンタ、例えば、一定速度で用紙を搬送しつつ印刷するようなプリンタには、適用することができない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、画像形成精度を向上することのできる技術を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明の第1の態様に係る画像形成装置は、画像形成媒体の搬送方向における異なる複数の検出位置において画像形成媒体が存在するか否かを検出する複数の媒体検出センサと、画像形成材を噴射する複数のノズルが形成されたヘッドを有し、搬送方向における異なる位置に配置された複数のヘッドモジュールとを備える画像形成装置であって、一の媒体検出センサの検出位置と、一の媒体検出センサより下流側の他の媒体検出センサの検出位置との間の設定に基づく距離に関するセンサ間設定距離値と、或る媒体検出センサの検出位置と1以上のヘッドモジュールのヘッドの駆動制御を開始させる基準とする画像形成媒体が位置すべき基準位置との間の設定に基づく距離に関する基準位置設定距離値とを記憶する距離記憶手段と、一の媒体検出センサの検出位置において画像形成媒体が存在すると検出されてから、他の媒体検出センサの検出位置において画像形成媒体が存在すると検出されるまでに、画像形成媒体が搬送された距離に関する値をセンサ間実測距離値として計測する計測手段と、センサ間設定距離値、センサ間実測距離値、及び基準位置設定距離値に基づいて、或る媒体検出センサの検出位置から基準位置までの間の距離として計測されると予想される基準距離値を推定する推定手段と、或る媒体検出センサの検出位置からの画像形成媒体の搬送された距離に関する搬送実測距離値が、基準距離値に到達したことに基づいて、基準位置に対応するヘッドモジュールによるヘッドの駆動制御を開始させる駆動開始手段とを有する。
係る画像形成装置によると、計測したセンサ間実測距離値と、センサ間設定距離値とにより、設定された値と実際に計測された値との対応関係を把握することができ、この対応関係に基づいて、或る媒体検出センサの検出位置から基準位置までの間の距離として計測されると予想される基準距離値を適切に推定することができる。従って、計測に含まれる誤差等の影響を考慮した基準距離値を推定することができる。このため、この基準距離値に基づいて、ヘッドモジュールによるヘッドの駆動制御を開始させることにより、画像形成媒体の適切な位置に画像を形成することができる。
また、上記画像形成装置において、複数の媒体検出センサの少なくとも1つの媒体検出センサは、搬送方向に連続して並ぶ2つのヘッドモジュールの間の略中間点に配置されていてもよい。係る画像形成装置によると、画像形成材を噴射するノズルから媒体検出センサの距離をできるだけ離すことができるので、ノズルから噴射された画像形成材によって媒体検出センサが汚れることを適切に低減することができる。
また、上記画像形成装置において、推定手段は、基準距離値を(センサ間実測距離値−センサ間設定距離値)/センサ間設定距離値×基準位置設定距離値+基準位置設定距離値によって算出するようにしてもよい。係る画像形成装置によると、基準距離値を容易且つ適切に算出することができる。
また、上記画像形成装置において、推定手段は、他の媒体検出センサよりも下流側のヘッドモジュールに対応する基準位置までの距離として計測されると予想される基準距離値を推定し、開始制御手段は、推定された基準距離値を用いてヘッドモジュールのヘッドの駆動制御を開始するようにしてもよい。係る画像形成装置によると、搬送している画像形成媒体に対して後続して画像形成を行うこととなるヘッドモジュールについて、適切な基準距離値に基づいて駆動制御を開始させることができる。
また、上記画像形成装置において、推定手段は、他の媒体検出センサよりも上流側のヘッドモジュールに対応する基準位置までの距離として計測されると予想される基準距離値を推定し、開始制御手段は、推定された基準距離値を用いて、次に搬送される画像形成媒体に対するヘッドモジュールのヘッドの駆動制御を開始するようにしてもよい。係る画像形成装置によると、次に搬送される画像形成媒体に対して、適切な基準距離値に基づいて上流側のヘッドモジュールの駆動制御を開始させることができる。従って、画像形成精度を向上させることができる。
また、上記画像形成装置において、測定手段は、次の画像形成媒体が搬送される毎に、センサ間実測距離値を測定し、推定手段は、測定手段によりセンサ間実測距離値が測定される毎に、基準距離値を推定するようにしてもよい。係る画像形成装置によると、画像形成における状況に応じた基準距離値を逐次推定することができ、ヘッドモジュールの駆動制御の開始を状況に応じて適切に制御することができる。
上記目的達成のため、本発明の第2の態様に係る画像形成方法は、画像形成媒体の搬送方向における異なる複数の検出位置において画像形成媒体が存在するか否かを検出する複数の媒体検出センサと、画像形成材を噴射する複数のノズルが形成されたヘッドを有し、搬送方向における異なる位置に配置された複数のヘッドモジュールとを備える画像形成装置による画像形成方法であって、一の媒体検出センサの検出位置と、一の媒体検出センサより下流側の他の媒体検出センサの検出位置との間の設定に基づく距離に関するセンサ間設定距離値と、或る媒体検出センサの検出位置と1以上のヘッドモジュールのヘッドの駆動制御を開始させる基準とする画像形成媒体が位置すべき基準位置との間の設定に基づく距離に関する基準位置設定距離値とを記憶する距離記憶ステップと、一の媒体検出センサの検出位置において画像形成媒体が存在すると検出されてから、他の媒体検出センサの検出位置において画像形成媒体が存在すると検出されるまでに、画像形成媒体が搬送された距離に関する値をセンサ間実測距離値として計測する計測ステップと、センサ間設定距離値、センサ間実測距離値、及び基準位置設定距離値に基づいて、或る媒体検出センサの検出位置から基準位置までの間の距離として計測されると予想される基準距離値を推定する推定ステップと、或る媒体検出センサの検出位置からの画像形成媒体の搬送された距離に関する搬送実測距離値が、基準距離値に到達したことに基づいて、基準位置に対応するヘッドモジュールによるヘッドの駆動制御を開始させる駆動開始ステップとを有する。
係る画像形成方法によると、計測したセンサ間実測距離値と、センサ間設定距離値とにより、設定された値と実際に計測された値との対応関係を把握することができ、この対応関係に基づいて、或る媒体検出センサの検出位置から基準位置までの間の距離として計測されると予想される基準距離値を適切に推定することができる。従って、計測に含まれる誤差等の影響を考慮した基準距離値を推定することができる。このため、この基準距離値に基づいて、ヘッドモジュールによるヘッドの駆動制御を開始させることにより、画像形成媒体の適切な位置に画像を形成することができる。
また、上記画像形成方法において、計測ステップにおいて、ヘッドモジュールによるヘッドの駆動制御の開始しないようにして前記画像形成媒体を搬送させて、前記センサ間実測距離値を計測し、駆動開始ステップは、画像形成媒体の印刷可能範囲が最も上流側のヘッドモジュールよりも上流側に位置するように戻し、画像形成媒体を再び搬送させ、その後、搬送実測距離値が基準距離値に到達したことに基づいて、基準位置に対応するヘッドモジュールによるヘッドの駆動制御を開始させるようにしてもよい。係る画像形成方法によると、画像形成媒体に画像を形成することなく、すなわち、画像形成媒体を無駄にすることなく基準距離値を推定し、その後、画像形成媒体に画像を形成することができる。このため、より多くの画像形成媒体に対する画像形成精度を向上することができる。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
まず、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例としてのラインインクジェットプリンタを説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るラインインクジェットプリンタの一部側面図であり、図2は、本発明の一実施形態に係るラインインクジェットプリンタの一部上面図である。
ラインインクジェットプリンタ1(プリンタ1ともいう。)には、図示しない給紙トレイから供給される紙、OHPシート、布等の画像形成媒体(用紙Mという。)を搬送するベルト2が備えられている。ベルト2は、用紙搬送部3のローラ3a、3b、3cに掛け渡されており、図示しないモータにより駆動される。ベルト2は、用紙Mに印刷を行う際には、用紙Mを用紙搬送方向X、すなわち、上流側(図1左側)から下流側(図1右側)に略一定の速度で搬送する。
プリンタ1においては、複数のサイズの用紙Mに印刷を行うことができるようになっている。本実施形態では、プリンタ1においては、図2に示すように幅W2(最大印刷可能幅)までの種々のサイズの用紙Mの印刷が可能である。本実施形態のプリンタ1は、用紙のサイズによらず、用紙Mの用紙幅方向Yの略中心がベルト2の用紙幅方向Yの略中心を搬送されるように構成されており、幅W1の用紙Mであれば、図2に示すようにベルト2の略中心を通るように搬送される。
ベルト2の上方には、ベルト2と対向するようにベルト2の移動量(ベルト2による用紙Mの搬送量に相当)を検出するためのエンコーダ8が設けられている。ベルト2の用紙Mが搬送されない領域(図2の下端側近傍)には、用紙搬送方向Xに一定の間隔で図示しないエンコーダ用パターンが形成されている。エンコーダ8は、ベルト2に対して光を照射し、ベルト2からの反射光を受けて、受光状態に応じた信号を出力する。ベルト2が駆動されている場合には、エンコーダ用パターンと、パターン以外の部分との反射光の違いから、エンコーダ8からはパルス信号が出力される。このパルス信号によると、通過したパターン数がパルスの数として把握できるので、ベルト2の移動量を把握することができる。
また、プリンタ1には、用紙搬送方向Xに並んで複数のヘッドモジュール4(4A、4B)が配置されている。ヘッドモジュール4は、複数のヘッド5を有する。ヘッドモジュール4は、プリンタ1から取り外して、同様なヘッドモジュールと交換することができるようになっており、プリンタ1の修理等が容易である。
ヘッド5は、画像形成材の一例としてのインクを噴射する複数のノズル5aが、用紙Mが搬送される側(図1下方)に向けて設けられている。本実施形態では、ヘッド5には、例えば、用紙搬送方向Xに垂直な用紙幅方向Y(図1の図面奥行き方向)に複数個(例えば、180個)のノズル5aが並んだノズル列が形成され、このノズル列が用紙搬送方向Xに複数列(例えば、8列)並んで形成されている。プリンタ1が例えば、4色のインクにより印刷を行うものであれば、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色にそれぞれ2本のノズル列が割り当てられ、同一の色のノズル列は、用紙幅方向Yにおける各ノズルの位置が所定量(例えば、ノズル列におけるノズルピッチの半分)ずれるように配置されている。
ヘッドモジュール4(4A、4B)は、図2に示すように、用紙幅方向Yに複数個のヘッド5が並べられたヘッド列を備え、このヘッド列を用紙搬送方向Xに複数列(例えば、2列)備えており、複数のヘッド5が用紙幅方向Yに対して千鳥状(互い違い)に並ぶようになっている。第1列目(上流側からの順で示す。以下、同様)の複数のヘッド5は、所定の間隔をあけて用紙幅方向Yに沿って配列されている。第2列目の複数のヘッド5のそれぞれは、最大印刷可能幅において第1列目のヘッド5によって印刷できない部分(例えば、第1列目の各ヘッド5の間)の印刷を補うように配置されている。この第1列目及び第2列目のヘッド5によって、用紙幅方向Yの最大印刷可能幅の全体に亘って所定の解像度(例えば、360dpi)によりインクを噴射できるようになっている。
第1ヘッドモジュール4A(上流側のヘッドモジュール)と、第2ヘッドモジュール4B(下流側のヘッドモジュール)とは、同様な構成となっているが、第1ヘッドモジュール4Aと、第2ヘッドモジュール4Bとは、それぞれの対応するノズルの位置が、用紙幅方向Yにおいて所定量(例えば、ノズル列におけるノズルピッチの1/4)ずれるように配置されている。このように、第1ヘッドモジュール4Aと、第2ヘッドモジュール4Bとの対応するノズルの用紙幅方向Yの位置が所定量ずれているので、最大印刷可能範囲の用紙幅方向Yの範囲(最大印刷可能幅)の全体に亘る解像度を1つのヘッドモジュール4で実現できる解像度の2倍(例えば、720dpi)にすることができる。
また、プリンタ1は、媒体検出センサの一例としての紙検出センサ6を複数有している。上流側の紙検出センサ6(第1紙検出センサ6A)は、第1ヘッドモジュール4Aの上流側に設けられ、その直下のベルト2上の位置(第1検出位置A)において、用紙Mが存在するか否かを検出するようになっている。本実施形態では、第1検出位置Aは、ベルト2の用紙幅方向Yの略中心の位置、すなわち、サイズに関わらずに用紙Mの用紙幅方向Yの略中心が通過する位置となっているので、サイズに関わらず用紙Mが存在するか否かを適切に検出することができる。
下流側の紙検出センサ6(第2紙検出センサ6B)は、第1ヘッドモジュール4Aと第2ヘッドモジュール4Bとの用紙搬送方向Xにおける略中間に設けられ、その直下のベルト2上の位置(第2検出位置C)において、用紙Mが存在するか否かを検出するようになっている。本実施形態では、第2検出位置Cは、ベルト2の用紙幅方向Yの略中心の位置、すなわち、サイズに関わらずに用紙Mの用紙幅方向の略中心が通過する位置となっているので、サイズに関わらず用紙Mが存在するか否かを適切に検出することができる。また、第2紙検出センサ6Bは、第1ヘッドモジュール4Aと、第2ヘッドモジュール4Bとの用紙搬送方向Xにおける略中間点に設けられているので、第2紙検出センサ6Bと各ヘッドモジュール4A、4Bとの距離を比較的長く確保することができ、各ヘッドモジュール4A、4Bのヘッド5から噴射されるインクミストによる汚染の影響を低減することができる。
次に、プリンタ1の機能構成を説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係るラインインクジェットプリンタの機能構成図である。
プリンタ1は、用紙搬送部3と、複数のヘッドモジュール4(4A、4B)と、エンコーダ8と、複数の紙検出センサ6(6A、6B)と、プリンタコントローラ11とを有する。
プリンタコントローラ11は、通信インターフェース部(通信I/F部)12と、制御部13と、インターフェース部(I/F部)14と、RAM(Random Access Memory)15と、ヘッド駆動回路16と、距離記憶手段の一例としてのEEPROM17とを有する。
通信I/F部12は、図示しないホスト装置と制御部13との間の印刷データ等の交換の仲介を行う。I/F部14は、制御部13と、エンコーダ8、用紙搬送部3、及び複数の紙検出センサ6(6A、6B)との間のデータや信号のやり取りを仲介する。本実施形態では、I/F部14は、制御部13から用紙搬送部3へ用紙搬送を制御するための信号を送信する。また、I/F部14は、エンコーダ8からの信号を制御部13に送信する。また、I/F部14は、複数の紙検出センサ6からの信号を制御部13に送信する。
RAM15は、プログラムやデータを記憶する領域として、或いは、制御部13による処理に使用しているデータを格納する作業領域として利用される。本実施形態では、RAM15は、図示しないホスト装置から受け取った印刷データを格納する。印刷データは、用紙Mに対して各ヘッド5により印刷するドットのデータを含んでいる。本実施形態では、プリンタ1は、用紙Mに対して全面に印刷可能である(所謂、ふちなし印刷が可能である)ので、各ヘッド5のそれぞれについての用紙Mの一面全体についてのドットのデータが含まれている。なお、本実施形態では、各ヘッドモジュール4には、用紙搬送方向の位置が異なるヘッド5が存在するので、下流側のヘッド5のデータには、最も上流側のヘッド5との位置のずれを考慮したデータ、すなわち、ズレに相当する距離を用紙Mが搬送される間に、インクを吐出しないようにするデータが含まれている。また、RAM15は、後述する第1基準値S1及び第2基準値S2を記憶する。
ヘッド駆動回路16は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)によって構成され、各ヘッドモジュール4の各ヘッド5に対して、ヘッド5を駆動するための各種信号を供給する。また、ヘッド駆動回路16は、必要な印刷データをRAM15から自身のバッファに適宜転送する。
EEPROM17は、処理に利用する種々の値を記憶する。
図4は、本発明の一実施形態に係るラインインクジェットプリンタの処理に利用する種々の値を説明する図である。
プリンタ1においては、図4に示すように、用紙搬送方向Xの上流側から順に、第1紙検出センサ6Aにより用紙Mが存在するか否かが検出される検出位置A、第1ヘッドモジュール4Aのヘッド5の駆動制御を開始する基準とする基準位置B、第2紙検出センサ6Bにより用紙Mが存在するか否かが検出される検出位置C、第2ヘッドモジュール4Bのヘッド5の駆動制御を開始する基準とする基準位置Dが並んでいる。
ここで、各基準位置(B、D)とは、用紙Mがこの位置に搬送された時点を基準として、各ヘッドモジュール4(4A、4B)において所定の駆動制御を開始することにより、用紙Mの印刷可能範囲の最先(最も下流側)の位置に、各ヘッドモジュール4の最も上流側のノズル5aによるインク滴を吐出することができるという位置である。本実施形態では、基準位置は、例えば、プリンタ1が用紙Mに対して印刷可能な範囲の最先の位置を、所定の駆動制御を開始させてからノズル5aによるインクが用紙Mに到達するまでに要する時間に用紙Mが搬送されることとなる距離分だけ、上流側のノズル5aのインクが吐出された場合に到達する位置から上流側に移動させたときに、用紙Mの下流側の先端が存在することとなる位置又はその近傍の位置としている。
EEPROM17は、第1紙検出センサ6Aにより用紙Mが検出される検出位置Aと、第1ヘッドモジュール4Aのヘッド5の駆動制御を開始する基準とする用紙Mの基準位置Bとの間のプリンタ1の設定に基づく距離に関する基準位置設定距離値(規定カウント数H)と、第1紙検出センサ6Aにより用紙Mが検出される検出位置Aと、第2紙検出センサ6Bにより用紙Mが検出される検出位置Cとの間のプリンタ1の設定に基づく距離に関するセンサ間設定距離値(規定カウント数I)と、第1紙検出センサ6Aにより用紙Mが検出される検出位置Aと、第2ヘッドモジュール4Bのヘッド5の駆動制御を開始する基準とする用紙Mの基準位置Dとの間のプリンタ1の設定に基づく距離に関する基準位置設定距離値(規定カウント数J)とを記憶する。本実施形態では、これらの距離値としては、その距離に対応すると想定されるエンコーダ8による信号のパルスのカウント数を用いている。
図3の説明に戻り、制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)や、ROM(Read Only Memory)等によって構成され、各部12、14、15、16、17の動作を制御する。制御部13は、ROMに格納されているプログラムを読み出して実行することにより、紙検出判定部13a、計測手段の一例としての搬送量計測部13b、推定手段の一例としての推定部13c、駆動開始手段の一例としての印刷制御部13d、及び用紙搬送制御部13eを構成する。
紙検出判定部13aは、第1紙検出センサ6Aからの用紙Mの検出位置Aにおける存在有無を示す信号を受信し、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aに用紙Mが搬送されてきたか否かを判定し、用紙Mが搬送されてきたことを検出した場合には、搬送量計測部13bにその旨を通知する。また、紙検出判定部13aは、第2紙検出センサ6Bからの用紙Mの検出位置Cにおける存在有無を示す信号を受信し、第2紙検出センサ6Bの検出位置Cに用紙Mが搬送されてきたか否かを判定し、用紙Mが搬送されてきたことを検出した場合には、推定部13cにその旨を通知する。
搬送量計測部13bは、紙検出判定部13aによって第1紙検出センサ6Aの検出位置Aに用紙Mが搬送されたことが検出された後から用紙Mの搬送量の計測を開始する。本実施形態では、搬送量計測部13bは、紙検出判定部13aによって第1紙検出センサ6Aの検出位置Aに用紙Mが搬送されてきたことが検出された以降のエンコーダ8の信号のパルスのカウント数(ベルト2の移動量、すなわち用紙Mの搬送量)を計測する。ここで、搬送量計測部13bにより、第2紙検出センサ6Bにより用紙Mが搬送されたことが検出されるまでに計測されるカウント数が、検出位置Aと検出位置Cとの間の距離に関するセンサ間実測距離値(測定カウント数i)となる。
推定部13cは、紙検出判定部13aから用紙Mが検出位置Cに搬送されてきた旨の通知を受けた場合には、搬送量計測部13bからエンコーダ8のカウント数(測定カウント数i)を取得する。また、推定部13cは、EEPROM17の規定カウント数Hと、規定カウント数Iと、規定カウント数Jとを取得する。
また、推定部13cは、測定カウント数iと、規定カウント数Iと、規定カウント数Jとに基づいて、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aから基準位置Dまでの間の距離として計測されると予想される基準距離値(第2基準値S2)を推定する。本実施形態では、推定部13cは、第2基準値S2を式(1)に従って算出する。
第2基準値S2=規定カウント数J+(測定カウント数i−規定カウント数I)/規定カウント数I×測定カウント数J・・(1)。
ここで、(測定カウント数i−規定カウント数I)/規定カウント数Iが第1紙検出センサ6Aと第2紙検出センサ6Bとの間の規定の1カウントに対する実測時の誤差のカウント数を示し、この値に測定カウント数Jを乗算すると、基準位置Dにおける規定カウント数との誤差のカウント数であると想定される。したがって、誤差のカウント数に規定カウントJを加算すると、基準位置Dにおける測定カウント数として想定される第2基準値S2となる。
また、推定部13cは、測定カウント数iと、規定カウント数Iと、規定カウント数Hとに基づいて、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aから基準位置Bまでの間の距離として計測されると予想される基準距離値(第1基準値S1)を推定する。本実施形態では、推定部13cは、第1基準値S1を式(2)に従って算出する。
第1基準値S1=規定カウント数H+(測定カウント数i−規定カウント数I)/規定カウント数I×測定カウント数H・・(2)。
ここで、(測定カウント数i−規定カウント数I)/規定カウント数Iが第1検出センサ6Aと第2紙検出センサ6Bとの間の規定の1カウントに対する実測時の誤差のカウント数を示し、この値に測定カウント数Hを乗算すると、基準位置Bにおける規定カウント数との誤差のカウント数であると想定される。したがって、基準位置Bにおける誤差のカウント数に規定カウントHを加算すると、基準位置Bにおける測定カウント数として想定される第1基準値S1となる。
印刷制御部13dは、図示しないホスト装置から印刷データを受信した場合には、印刷データをRAM15に格納する。また、印刷制御部13dは、第1紙検出センサ6Aにより用紙Mが検出された以降に搬送量計測部13bにより計測されたパルスのカウント数(搬送実測距離値)が、第1基準値S1に到達したか否かを判定し、到達したと判定した場合には、第1ヘッドモジュール4Aのヘッド5の駆動制御をヘッド駆動回路16に開始させる指示を行う。また、印刷制御部13dは、第1紙検出センサ6Aにより用紙Mが検出された以降に搬送量計測部13bにより計測されたパルスのカウント数(搬送実測距離値)が、第2基準値S2に到達したか否かを判定し、到達したと判定した場合には、第2ヘッドモジュール4Bのヘッド5の駆動制御をヘッド駆動回路16に開始させる指示を行う。
用紙搬送制御部13eは、用紙搬送部3を制御することにより、給紙トレイから用紙Mを取り出して、ベルト2上に搬送させ、ベルト2を駆動させて用紙Mを搬送させ、ベルト2上から図示しない排紙トレイに用紙Mを搬送させる。なお、本実施形態では、用紙搬送制御部13eは、ベルト2を反対方向に駆動させて、用紙Mを用紙搬送方向の上流側、すなわち、戻す方向に搬送することができる。
次に、本発明の一実施形態に係る印刷処理について説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係る印刷処理のフローチャートである。
印刷処理は、例えば、制御部13が、通信I/F部12を介して図示しないホスト装置から印刷データを受信した場合に開始される。
用紙搬送制御部13eは、用紙搬送部3により図示しない給紙トレイから印刷データに指定されているサイズ及び種類の用紙Mを取り出してベルト2上に搬送し、ベルト2を駆動させて、用紙Mの搬送を開始させる(ステップS1)。なお、以降においては、印刷に必要な枚数の用紙Mが間隔をあけて逐次搬送されることとなる。
次いで、紙検出判定部13aがI/F部14を介して第1紙検出センサ6Aからの信号を取得し、信号に基づいて用紙Mが新たに検出されたか否か、すなわち用紙Mが搬送されてきたか否かを判定する(ステップS2)。
この結果、用紙Mを新たに検出していない場合には、ステップS2を繰り返し実行する一方、用紙Mを新たに検出した場合には、用紙毎印刷処理(図6参照)を開始する(ステップS3)。
次いで、印刷制御部13dが必要な枚数の用紙Mの印刷の実行を完了しているか否かを判定し(ステップS4)、印刷に必要な枚数の用紙Mの印刷の実行を完了していない場合には、ステップS2に戻る一方、必要な枚数の用紙Mの印刷の実行を完了している場合には、最後の用紙Mの排紙が完了したか否かを判定する(ステップS5)。
この結果、最後の用紙Mの排紙が完了していない場合には、用紙Mの排紙が完了するまで待つ一方、用紙の排紙が完了した場合(ステップS5:YES)には、用紙搬送制御部13eが用紙搬送部3による搬送を停止し(ステップS6)、処理を終了する。
図5は、本発明の一実施形態に係る用紙毎印刷処理のフローチャートである。
用紙毎印刷処理が開始されると、搬送量測定部13bはエンコーダ8からI/F部14を介して受信した信号に基づいて、パルスのカウントを開始する(ステップS11)。
次いで、印刷制御部13dは、搬送量測定部13bからパルスのカウント数(搬送量)を取得し(ステップS12)、第1基準値S1と一致するか否か(カウント数が第1基準値S1に到達しているか否か)を判定する(ステップS13)。ここで、本実施形態では、第1基準値S1は、初期値では規定カウント数Hとなっている。この判定の結果、一致していない場合(ステップS13:NO)には、用紙Mが第1ヘッドモジュール4Aを駆動させる基準位置Bに搬送されていないことを意味しているので、印刷制御部13dは、処理をステップS12に進める。
一方、パルスのカウント数と第1基準値S1とが一致する場合(ステップS13:YES)には、用紙Mが基準位置Bに搬送されていることを意味しているので、印刷制御部13dがヘッド駆動回路16に第1ヘッドモジュール4Aのヘッド5の駆動制御を開始させる(ステップS14)。これにより、用紙Mに対して第1ヘッドモジュール4Aの各ヘッド5による印刷データに従った印刷が開始されることになる。
次いで、紙検出判定部13aがI/F部14を介して第2紙検出センサ6Bからの信号を取得し、信号に基づいて用紙Mが第2紙検出センサ6Bの検出位置Cで新たに検出されたか否か、すなわち用紙Mが第2紙検出センサ6Bの検出位置Cに搬送されてきたか否かを判定する(ステップS15)。
この結果、用紙Mを検出していない場合には、ステップS15を繰り返し実行する一方、用紙Mを新たに検出した場合には、紙検出判定部13aは、用紙Mが検出位置Cに搬送されてきた旨の通知を推定部13cに送り、その通知を受けた推定部13cは、搬送量計測部13bからエンコーダ8のカウント数(測定カウント数i)を取得する(ステップS16)。
次いで、推定部13cは、EEPROM17から規定カウント数Hと、規定カウント数Iと、規定カウント数Jとを取得し、測定カウント数iと、規定カウント数Iと、規定カウント数Jとに基づいて、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aから基準位置Dまでの間の距離として計測されると予想される第2基準値S2を算出し、RAM15に格納する(ステップS17)。これによって、第2基準値S2に対して、実際の測定結果が適切に反映させることができ、以降の第2ヘッドモジュール4Bによる印刷を高精度に行うことができるようになる。次いで、推定部13cは、測定カウント数iと、規定カウント数Iと、規定カウント数Hとに基づいて、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aから基準位置Bまでの間の距離として計測されると予想される第1基準値S1を算出し、RAM15に格納する(ステップS18)。これによって、第1基準値S1に対して、実際の測定結果を適切に反映させることができ、以降の第1ヘッドモジュール4Aによる印刷、すなわち、後続して搬送される用紙Mに対する印刷を高精度に行うことができるようになる。
次いで、印刷制御部13dは、搬送量計測部13bから測定カウント数を取得し(ステップS19)、RAM15に格納された第2基準値S2と一致するか否かを判定し(ステップS20)、一致していない場合(ステップS20:NO)には、用紙Mが第2ヘッドモジュール4Bを駆動させる基準位置Dに搬送されていないことを意味しているので、ステップS19に進む。
一方、測定カウント数と第2基準値S2とが一致する場合(ステップS20:YES)には、用紙Mが第2ヘッドモジュール4Bの基準位置Dに搬送されていることを意味しているので、印刷制御部13dがヘッド駆動回路16に第2ヘッドモジュール4Bのヘッド5の駆動制御を開始させ(ステップS21)、処理を終了する。これにより、用紙Mに対して第2ヘッドモジュール4Bの各ヘッド5による印刷が開始されることになる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限られず、他の様々な態様に適用可能である。
例えば、上記実施形態の図5に示す印刷処理を開始する前に、第1基準値S1又は第2基準値S2の少なくとも一方を決定する処理を行うようにしてもよく、例えば、図7に示す予備搬送処理を実行するようにしてもよい。
図7は、本発明の変形例に係る予備搬送処理のフローチャートである。
予備搬送処理において、まず、用紙搬送制御部13eは、用紙搬送部3により図示しない給紙トレイから印刷データに指定されているサイズ及び種類の用紙Mを取り出してベルト2上に搬送し、ベルト2を駆動させて、用紙Mの搬送を開始させる(ステップS31)。
次いで、紙検出判定部13aがI/F部14を介して第1紙検出センサ6Aからの信号を取得し、信号に基づいて用紙Mが新たに検出されたか否か、すなわち用紙Mが搬送されてきたか否かを判定する(ステップS32)。この結果、用紙Mを新たに検出していない場合には、ステップS32を繰り返し実行する一方、用紙Mを新たに検出した場合には、搬送量測定部13bはエンコーダ8からI/F部14を介して受信した信号に基づいて、パルスのカウントを開始する(ステップS33)。
次いで、紙検出判定部13aがI/F部14を介して第2紙検出センサ6Bからの信号を取得し、信号に基づいて用紙Mが第2紙検出センサ6Bの検出位置Cで新たに検出されたか否か、すなわち用紙Mが第2紙検出センサ6Bの検出位置Cに搬送されてきたか否かを判定する(ステップS34)。
この結果、用紙Mを検出していない場合には、ステップS34を繰り返し実行する一方、用紙Mを新たに検出した場合には、紙検出判定部13aは、用紙Mが検出位置Cに搬送されてきた旨の通知を推定部13cに送り、その通知を受けた推定部13cは、搬送量計測部13bからエンコーダ8のカウント数(測定カウント数i)を取得する(ステップS35)。
次いで、推定部13cは、EEPROM17から規定カウント数Hと、規定カウント数Iと、規定カウント数Jとを取得し、測定カウント数iと、規定カウント数Iと、規定カウント数Jとに基づいて、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aから基準位置Dまでの間の距離として計測されると予想される第2基準値S2を算出し、RAM15に格納する(ステップS36)。これによって、第2基準値S2に対して、実際の測定結果を適切に反映させることができ、第2ヘッドモジュール4Bによる印刷を高精度に行うことができるようになる。次いで、推定部13cは、測定カウント数iと、規定カウント数Iと、規定カウント数Hとに基づいて、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aから基準位置Bまでの間の距離として計測されると予想される第1基準値S1を算出し、RAM15に格納する(ステップS37)。これによって、第1基準値S1に対して実際の測定結果を適切に反映させることができ、第1ヘッドモジュール4Aによる印刷を高精度に行うことができるようになる。
この後、用紙搬送制御部13eは、用紙搬送部3によりベルト2上の用紙Mを少なくとも第1ヘッドモジュー4の基準位置Bよりも上流側(例えば、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aよりも上流側)にくるように戻し搬送させる(ステップS38)。この後、図5に示す印刷処理が実行されることとなる。これによって、最初に印刷する用紙Mに対して、測定結果が反映された第1基準値S1を用いて第1ヘッドモジュール4Aのヘッド5により印刷することができ、印刷精度を向上することができる。
また、上記変形例では、予備搬送処理を行った後に、図6に示す用紙毎印刷処理を実行するようにして、第1基準値S1及び第2基準値S2を逐次更新して利用するようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、予備搬送処理をした後においては、予備搬送処理によって算出された第1基準値S1及び第2基準値S2を更新せずに使用するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、用紙毎印刷処理において、第2紙検出センサ6Bにより新たな用紙Mが搬送されたことが検出される毎に、第2基準値S2及び第1基準値S1を算出するようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、第2紙検出センサ6Bにより新たな用紙Mが搬送されたことが複数回検出された際に、第2基準値S2及び第1基準値S1を算出するようにしてもよく、また、所定時間経過した後に、第2紙検出センサ6Bにより新たな用紙Mが搬送されたことが検出された際に、第2基準値S2及び第1基準値S1を算出するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、印刷対象の用紙Mの種類や、サイズを変更した場合において、予備搬送処理を行うようにしてもよいし、また、所定時間おきに予備搬送処理を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態における第2基準値S2は、上記した式により算出されたものに限られず、例えば、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aと第2紙検出センサ6Bの検出位置Cとの間の距離に対応する測定カウント数iから、規定カウント数Iを減算し、その数に、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aから第2ヘッドモジュール4Bの基準位置Dまでの規定カウント数Jを加算したものとすることができる。このようにすると、第2紙検出センサ6Bの検出位置Cまでに発生した測定したカウント値と設定されているカウント値とのずれの影響を適切に除去することができる。
上記実施形態では、各距離値として、エンコーダによるパルスのカウント数を用いていたが、本発明はこれに限られず、例えば、μm、mm等を単位とする距離値を用いてもよく、要は、距離に関する値であればどのようなものを用いてもよい。
また、上記実施形態では、各ヘッドモジュール4のヘッド5の駆動制御の開始を、第1紙検出センサ6Aの検出位置Aからの用紙Mの搬送量(測定パルス数)に基づいて判定するようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、各ヘッドモジュール4のヘッド5の駆動制御の開始を、各ヘッドモジュール4の上流側の直近の紙検出センサによる検出位置からの用紙Mの搬送量に基づいて判定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、各紙検出センサ6(6A、6B)をベルト2の用紙幅方向の略中心に備えるようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、プリンタ1において、用紙Mのサイズに関わらずに用紙Mの幅方向の一端(例えば、用紙Mの下端)を基準として(用紙Mの一端側が同一の線上を通るように)、用紙Mを搬送する場合には、サイズに関わらず用紙Mが通過することとなる領域(ベルト2の用紙幅方向の端部領域)に対向して紙検出センサ6(6A、6B)を備えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ヘッドモジュール4(4A、4B)は、最大印刷範囲(最大画像形成範囲)の用紙幅方向の幅(最大印刷可能幅)の全体を印刷可能にするために、最大印刷可能幅の一部のみを印刷可能なヘッドを複数備えるとともに、これらヘッドを最大印刷可能幅の全体の印刷を可能にするように配置していたが、本発明はこれに限られず、最大印刷可能幅の全体を印刷可能な1つのヘッド、すなわち、最大印刷可能幅の全体を印刷できるように複数のノズルが配置されている1つのヘッドを備えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、用紙搬送方向に2つのヘッドモジュール4A、4Bを備えるようにしていたが、本発明はこれに限られず、用紙搬送方向に3以上のヘッドモジュール4を備えるようにしてもよい。また、上記実施形態では、1つのヘッドモジュール4で複数色のインクを吐出するようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、1つのヘッドモジュールは、所定の1色のインクを吐出するようにし、吐出するインクの色が異なる複数のヘッドモジュールを備えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてラインインクジェットプリンタを例に説明していたが、本発明はこれに限られず、インク以外の液体を噴射させる画像形成装置や、トナー等の粉状体を飛翔させる画像形成装置にも適用できる。
本発明の一実施形態に係るラインインクジェットプリンタの一部側面図である。 本発明の一実施形態に係るラインインクジェットプリンタの一部上面図である。 本発明の一実施形態に係るラインインクジェットプリンタの機能構成図である。 本発明の一実施形態に係るラインインクジェットプリンタの処理に利用する種々の値を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る印刷処理のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る用紙毎印刷処理のフローチャートである。 本発明の変形例に係る予備搬送処理のフローチャートである。
符号の説明
1 ラインインクジェットプリンタ、2 ベルト、3 用紙搬送部、3a,3b,3c ローラ、4 ヘッドモジュール、4A 第1ヘッドモジュール、4B 第2ヘッドモジュール、5 ヘッド、5a ノズル、6 紙検出センサ、6A 第1紙検出センサ、6B 第2紙検出センサ、8 エンコーダ、11 プリンタコントローラ、12 通信I/F部、13 制御部、13a 紙検出判定部、13b 搬送量測定部、13c 推定部、13d 印刷制御部、13e 用紙搬送制御部、14 I/F部、15 RAM、16 ヘッド駆動回路、17 EEPROM、M 用紙。

Claims (8)

  1. 画像形成媒体の搬送方向における異なる複数の検出位置において前記画像形成媒体が存在するか否かを検出する複数の媒体検出センサと、画像形成材を噴射する複数のノズルが形成されたヘッドを有し、前記搬送方向における異なる位置に配置された複数のヘッドモジュールとを備え、前記画像形成媒体に前記画像形成材を噴射して画像を形成する画像形成装置であって、
    前記画像形成媒体を搬送するための搬送手段に設けられたエンコーダスケールを検出するエンコーダと、
    一の前記媒体検出センサの前記検出位置と、前記一の媒体検出センサより下流側の他の前記媒体検出センサの前記検出位置との間の距離値として、前記エンコーダスケールに応じて予め設定されたセンサ間設定距離値と、或る媒体検出センサの前記検出位置と1以上の前記ヘッドモジュールの前記ヘッドの駆動制御を開始させる基準とする前記画像形成媒体が位置すべき基準位置との間の距離値として、前記エンコーダスケールに応じて予め設定された基準位置設定距離値とを記憶する距離記憶手段と、
    前記一の媒体検出センサの前記検出位置において前記画像形成媒体が存在すると検出されてから、前記他の媒体検出センサの前記検出位置において前記画像形成媒体が存在すると検出されるまでの間に、前記エンコーダで検出されたエンコーダスケールに応じた距離値を、センサ間実測距離値として計測する計測手段と、
    前記センサ間設定距離値、前記センサ間実測距離値、及び前記基準位置設定距離値に基づいて、前記基準位置設定距離値を補正することで基準距離値を推定する推定手段と、
    前記或る媒体検出センサの前記検出位置から前記画像形成媒体の搬送された距離に関する搬送実測距離値が、前記基準距離値に到達したことに基づいて、前記基準位置に対応する前記ヘッドモジュールによる前記ヘッドの駆動制御を開始させる駆動開始手段と
    を有する画像形成装置。
  2. 複数の前記媒体検出センサの少なくとも1つの媒体検出センサは、前記搬送方向に連続して並ぶ2つの前記ヘッドモジュールの間の略中間点に配置されている
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記推定手段は、前記基準距離値を(センサ間実測距離値−センサ間設定距離値)/センサ間設定距離値×基準位置設定距離値+基準位置設定距離値によって算出する
    請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記推定手段は、前記他の媒体検出センサよりも下流側の前記ヘッドモジュールに対応する基準位置までの距離として計測されると予想される前記基準距離値を推定し、
    前記開始制御手段は、推定された前記基準距離値を用いて前記ヘッドモジュールのヘッドの駆動制御を開始する
    請求項1乃至請求項3に記載のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記推定手段は、前記他の媒体検出センサよりも上流側の前記ヘッドモジュールに対応する基準位置までの距離として計測されると予想される前記基準距離値を推定し、
    前記開始制御手段は、推定された前記基準距離値を用いて、次に搬送される前記画像形成媒体に対する前記ヘッドモジュールのヘッドの駆動制御を開始する
    請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記測定手段は、次の前記画像形成媒体が搬送される毎に、前記センサ間実測距離値を測定し、
    前記推定手段は、前記測定手段により前記センサ間実測距離値が測定される毎に、前記基準距離値を推定する
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 画像形成媒体の搬送方向における異なる複数の検出位置において前記画像形成媒体が存在するか否かを検出する複数の媒体検出センサと、画像形成材を噴射する複数のノズルが形成されたヘッドを有し、前記搬送方向における異なる位置に配置された複数のヘッドモジュールとを備える画像形成装置による画像形成方法であって、
    前記画像形成媒体を搬送するための搬送手段に設けられたエンコーダスケールを検出するエンコーダと、
    一の前記媒体検出センサの前記検出位置と、前記一の媒体検出センサより下流側の他の前記媒体検出センサの前記検出位置との間の距離値として、前記エンコーダスケールに応じて予め設定されたセンサ間設定距離値と、或る媒体検出センサの前記検出位置と1以上の前記ヘッドモジュールの前記ヘッドの駆動制御を開始させる基準とする前記画像形成媒体が位置すべき基準位置との間の距離値として、前記エンコーダスケールに応じて予め設定された基準位置設定距離値とを記憶する距離記憶ステップと、
    前記一の媒体検出センサの前記検出位置において前記画像形成媒体が存在すると検出されてから、前記他の媒体検出センサの前記検出位置において前記画像形成媒体が存在すると検出されるまでの間に、前記エンコーダで検出されたエンコーダスケールに応じた距離値を、センサ間実測距離値として計測する計測ステップと、
    前記センサ間設定距離値、前記センサ間実測距離値、及び前記基準位置設定距離値に基づいて、前記基準位置設定距離値を補正することで基準距離値を推定する推定ステップと、
    前記或る媒体検出センサの前記検出位置からの前記画像形成媒体の搬送された距離に関する搬送実測距離値が、前記基準距離値に到達したことに基づいて、前記基準位置に対応する前記ヘッドモジュールによる前記ヘッドの駆動制御を開始させる駆動開始ステップと
    を有する画像形成方法。
  8. 前記計測ステップにおいて、前記ヘッドモジュールによる前記ヘッドの駆動制御の開始しないようにして前記画像形成媒体を搬送させて、前記センサ間実測距離値を計測し、
    前記駆動開始ステップは、前記画像形成媒体の印刷可能範囲が最も上流側の前記ヘッドモジュールよりも上流側に位置するように戻し、前記画像形成媒体を再び搬送させ、その後、前記搬送実測距離値が前記基準距離値に到達したことに基づいて、前記基準位置に対応する前記ヘッドモジュールによる前記ヘッドの駆動制御を開始させる
    請求項7に記載の画像形成方法。
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