JP2016107429A - 検査装置、画像形成装置、及び検査方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像の検査を精度良く行うことができる検査装置を提供する。【解決手段】搬送手段の搬送速度を取得する取得手段と、記録媒体に印刷される所定のパターン画像を読み取るための読取手段と、取得手段で取得した搬送速度と、記録媒体に印刷する画像に関する情報を示す印刷情報に基づいて、所定のパターン画像の読取部による読取動作を制御する制御手段とを備える、検査装置。【選択図】図6
Description
本発明は、記録媒体を搬送しながら、前記記録媒体に印刷される所定のパターン画像を読み取ることで、前記記録媒体の印刷状態を検査する検査技術に関するものである。
一般的なインクジェットプリンタにおいては、各ノズル列の間には間隔があることから、この間隔によって生じるインクの吐出タイミングのズレを調整している。フルライン型のインクジェットプリンタの場合、各色の記録ヘッドが記録媒体の搬送方向に複数配置されているので、各色の記録ヘッド間の距離が大きくなり、搬送誤差を生じた場合の吐出タイミングのズレは大きくなる。それによって、線画像の乱れや色味の変化等の画像弊害を生じる。
搬送誤差は、例えば、環境温度に応じた変化するローラ径、搬送する記録媒体のサイズに応じたピンチローラの押圧力、記録媒体の種類によるローラとの摩擦力等が原因である。そのため、ローラの偏心に対する補正と、記録媒体の搬送速度に対応する補正を行って、記録媒体に記録を行うことができる記録装置及び記録方法を提供するという先行技術(特許文献1)がある。
また、記録媒体の搬送速度が変化したときに、環境検出部が検出した環境データ及びデータ生成部により生成された吐出制御データに基づき、液滴の吐出タイミングを調整し、液滴の着弾位置のズレを補正するという先行技術(特許文献2)がある。
ロール状に巻かれた連続シートに印刷を行うプリンタにおいて、記録媒体の搬送誤差は、インクジェットヘッドが吐出したインクの着弾位置に影響を与え画像弊害を生じさせる原因となる。そこで、特許文献1のような方法でインクジェットヘッドの吐出タイミングに補正を加え画像弊害を良化させている。しかし、プリンタの印刷状態を検査する検査部を有するプリンタにおいて、搬送誤差は検査部の画像読取位置にも同様に影響を与えるため検査部が正確な位置で画像を読み取ることができなくなる。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、画像の検査を精度良く行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明による検査装置は以下の構成を備える。即ち、
記録媒体を搬送しながら、前記記録媒体に印刷される所定のパターン画像を読み取ることで、前記記録媒体の印刷状態を検査する検査装置であって、
前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段の搬送速度を取得する取得手段と、
前記記録媒体に印刷される前記所定のパターン画像を読み取るための読取手段と、
前記取得手段で取得した搬送速度と、前記記録媒体に印刷する画像に関する情報を示す印刷情報に基づいて、前記所定のパターン画像の前記読取手段による読取動作を制御する制御手段と
を備える。
記録媒体を搬送しながら、前記記録媒体に印刷される所定のパターン画像を読み取ることで、前記記録媒体の印刷状態を検査する検査装置であって、
前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段の搬送速度を取得する取得手段と、
前記記録媒体に印刷される前記所定のパターン画像を読み取るための読取手段と、
前記取得手段で取得した搬送速度と、前記記録媒体に印刷する画像に関する情報を示す印刷情報に基づいて、前記所定のパターン画像の前記読取手段による読取動作を制御する制御手段と
を備える。
本発明によれば、画像の検査を精度良く行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1に画像形成装置の1つであるプリンタ(記録装置)1000の構成例を示す。
図1において、プリンタ(記録装置)1000は、記録媒体として、例えば、ロール状に巻かれた連続シート(以下、単に、シートと称する)に印刷を行う。図1は、特に、プリンタ1000の内部構成を示す断面の概略図となっている。プリンタ1000の内部は、シート供給部1、デカール部2、斜行矯正部3、印刷部4、検査部5、カッタ部6、情報記録部7、乾燥部8、シート巻取部9、排出搬送部10、ソータ部11、排出トレイ12及び制御部13を備える。シートは、図中の実線で示したシート搬送経路に沿ってローラ対やベルトからなる搬送機構で搬送され、プリンタ1000を構成する各種構成要素で処理がなされる。
シート供給部1は、ロール状に巻かれたシートを収納して供給する。シート供給部1は、2つのロールR1、R2を収納することが可能であり、択一的にシートを引き出して供給する構成となっている。尚、収納可能なロールは2つであることに限定はされず、1つ、あるいは3つ以上を収納するものであってもよい。
デカール部2は、シート供給部1から供給されたシートのカール(反り)を軽減させる動作を行う。デカール部2は、1つの駆動ローラに対して2つのピンチローラを用いて、カールの逆向きの反りを与えるようにシートを湾曲させてしごくことでカールを軽減させる。
斜行矯正部3は、デカール部2を通過したシートの斜行(本来の進行方向に対する傾き)を矯正する。斜行矯正部3は、基準となる側のシートの端部をガイド部材に押し付けることにより、シートの斜行を矯正する。
印刷部4は、搬送されるシートに対して記録ヘッド14によりシートの上に画像を形成するユニットである。印刷部4は、シートを搬送する複数の搬送ローラ(搬送部材)も備えている。
記録ヘッド14は、使用が想定されるシートの最大幅をカバーする範囲でインクジェット方式のノズル列が形成されたライン型記録ヘッドを有する。記録ヘッド14は、複数の記録ヘッドが記録媒体搬送方向に沿って平行に並べられている。本実施形態では、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色に対応した4つの記録ヘッドを有する。尚、色数及び記録ヘッドの数は、4つに限定されるものではない。インクジェット方式は、記録素子として電気熱変換体を用いる方式、ピエゾ素子を用いる方式、静電素子を用いる方式、MEMS素子を用いる方式等の各種方式を採用することができる。記録剤である各色のインクは、インクタンクからそれぞれインクチューブを介して記録ヘッド14に供給される。
画像検査装置として機能する検査部5は、印刷部4でシートに印刷された所定のパターン画像(検査パターン画像)や画像を光学的に読み取って、記録ヘッド14のノズルの状態、シート搬送状態、画像位置等の各種状態を検査する。検査部5は、実際に画像を読み取る読取部としてのスキャナ部104と、その読取画像を解析して印刷部4へ解析結果を返す画像解析部107より構成されている。
カッタ部6は、印刷後のシートを所定長にカットする機械的なカッタである。カッタ部6は、シートを次工程に送り出すための複数の搬送ローラも備えている。情報記録部7は、カットされたシートの裏面に印刷回数を示すシリアル番号や日付等の印刷情報を記録する。乾燥部8は、印刷部4で印刷されたシートを加熱して、付与されたインクを短時間に乾燥させる。また、乾燥部8は、シートを次工程に送り出すための搬送ベルト及び搬送ローラも備えている。
シート巻取部9は、両面印刷を行う際に表面印刷が終了した連続シートを一時的に巻き取る。排出搬送部10は、カッタ部6でカットされ乾燥部8で乾燥させられたシートを搬送して、ソータ部11までシートを受け渡す。ソータ部11は必要に応じて印刷済シートをグループ毎に排出トレイ12の異なるトレイに振り分けて排出する。
制御部13は、プリンタ全体を制御する。制御部13は、CPU100、プリンタ1000を制御するための制御プログラムを保持するメモリ200、コントローラ15、インタフェース170を有する。制御部13は、インタフェース170を介して外部機器16と通信を行う。尚、メモリ200には、制御プログラムに加えて、各種処理を実行するためのパラメータや設定情報等のデータを記憶したり、処理を実行するための一時作業領域としても機能する。
図2は記録媒体に印刷を行う印刷部4の説明図である。
搬送路を搬送されてくる記録媒体に対する記録ヘッド14の上流側に、搬送部材としてのメイン搬送ローラ21とメインピンチローラ22が配置されている。そして、記録ヘッド14の下流側に、サブ搬送ローラ19とサブピンチローラ20が配置されている。また、メイン搬送ローラ21の上流側に、プレメイン搬送ローラ(不図示)とプレメインピンチローラ(不図示)が配置されている。これらのローラにより記録媒体は矢印の方向(記録媒体搬送方向)に搬送される。メイン搬送ローラ21にはロータリエンコーダ17が装着されており、メイン搬送ローラ21の回転位相を検知する。また、記録ヘッド14の下方には、搬送されてくるシートの端部(先端あるいは後端)を検知するための検知センサ26が配置されている。
図3は連続シートに印刷される各種画像の状態を示している。
31は先頭パターンであり、印刷開始にあたって必要な余白や吐出性能回復のための印刷パターンである。32はカットするためのカットマークや画像間における吐出性能回復のための非画像パターンである。33は画像パターン(図中では、画像A〜E)であり、34、35は検査パターンである。
プリンタ1000は、数mから数100mといった連続シートに長時間に渡って連続して印刷を行うことができる。連続での記録時間(印刷時間)が経過するにつれて、記録ヘッドの吐出量の変化・不吐出ノズルの発生・媒体搬送速度の変化等が発生し、印刷品位が低下する場合がある。そのため、印刷品位が低下したまま印刷動作を続けてしまうのを防ぐことが望ましい。そこで、プリンタ1000には、画像パターン33の間に、非画像の検査パターン34、35を挿入し、検査部5で非画像の検査パターンを読み取り、読取情報を元に、印刷状態を判断する機能が設けられている。このとき検知した印刷状態を制御部13にフィードバックすることで、プリンタ1000は、画像弊害を抑制したり、画像弊害が大きい場合には印刷動作を停止することが可能となる。
検査パターンにはいくつか種類が考えられる。代表的なものとしては、記録ヘッドの吐出状態の正常・異常を判定するための不吐出検査パターン、記録ヘッドの位置に依存した吐出量のバラツキによる濃度ムラを検知するための濃度ムラ検査パターン等がある。更には、検査パターンには、記録ヘッドの位置に依存した吐出量のバラツキによる色味ムラを検知するための色味ムラ検査パターン、記録ヘッドから吐出されたインクのシート上の着弾位置(記録位置)のズレ(着弾ズレ)を検知するための着弾ズレ検査パターン等がある。
図4に、検査パターンの一例として、着弾ズレ検査パターンを図示する。
図4(a)において、40は検知マークであり、検査部5は、この検知マーク40を検出して解析を開始する。41、42、43、44はパターンマッチングに用いるタイルパターンを示しており、例えば、タイルパターン41はブラック、タイルパターン42はシアン、タイルパターン43はマゼンタ、タイルパターン44はイエローで形成されている。タイルパターン41〜44は全て同一のパターンで形成され、例えば、図4(b)のようなパターンで構成される。タイルパターン41〜44は、各色の記録ヘッド内で対応する位置に配置されたチップ内における所定の位置に配置されたノズル列を用いて記録される。
記録ヘッド毎に着弾ズレが発生していると、図4(c)あるいは図4(d)のように、タイルパターン41〜44が記録媒体搬送方向に対して目標位置からズレてシート上に印刷される。タイルパターン41〜44は、全て同一のパターンで記録されているため、タイルパターン間でパターンマッチングを行ない、算出したタイルパターン間の画素数との差から各色の着弾ズレ量を算出する。
尚、パターンマッチング方法には、例えば、特開2010−105203号公報に開示されているような一般的な手法を採用すれば良い。検出した着弾ズレ量は、制御部13にフィードバックされ、記録ヘッド14の吐出タイミングや吐出データをズラすことで着弾ズレを補正することができる。
図5に、検査パターンの一例として、濃度ムラ検査パターンを図示する。
図5(a)において、50は検知マークであり、検査部5は、この検知マーク50を検出して解析を開始する。51、52、53、54は4つの記録ヘッド14それぞれによって記録される1色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)毎のベタパターンであり、記録媒体搬送方向に検査部5が読み取れる十分な長さが確保されている。
ここで、各色の記録ヘッド14が備えるノズルは、例えば、記録媒体搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に8つのノズルを備えているとする。その場合での図5(a)のベタパターン51〜54を拡大したものが、図5(b)である。
図5(b)では、各色の記録ヘッド14が備える8つのノズルから吐出されたインクがシート上に着弾してドットが形成された様子を示している。ベタパターン51〜54それぞれを構成する8つのドットは、各色の記録ヘッド14の8つのノズルそれぞれから吐出されるインクによって形成されたものである。
図5(b)では、8つのノズルによって形成されるドットの内、4つのノズルによって形成されるドット(図中、下半分の4つのドット)が、標準の吐出量よりも多い吐出量のインクによってシート上に形成されている状態の濃度ムラ検査パターンを示している。
そして、この濃度ムラ検査パターンを検査部5で測定して得られる画素値情報(例えば、RGB情報)を、各ノズルに対応したエリア毎の吐出量情報として取得する。各ノズルに対応したエリア毎に得られた吐出量情報から、予め用意しておいた記録特性テーブルパラメータを使用して、制御部13によって吐出量や吐出数を補正することによって、記録ヘッド14が形成する画像の濃度を均一に補正することができる。
図6は図1の印刷部4と検査部5の内部構成の一部を示している。
タイミング信号生成部604は、メイン搬送ローラ21及びメインピンチローラ22(図2)の近傍に配置されたロータリエンコーダ17(図2)からのエンコーダ信号と、検知センサ26(図2)からの検知信号を受信する。そして、タイミング信号生成部604のパルス間隔生成部611は、受信したエンコーダ信号と検知信号に基づいて、記録ヘッド14が印刷できる解像度のパルスからなる搬送同期信号を生成して、各色の記録ヘッド毎の駆動制御部606〜609へ出力する。
駆動制御部606〜609は、例えば、外部機器16で生成された印刷データを、印刷データ入力部(不図示)を介して受信する。そして、駆動制御部606〜609は、印刷制御部605から制御信号を受信すると、タイミング信号生成部604からの搬送同期信号に同期して、印刷データを記録ヘッド14が受信できる駆動データに加工して、各色の記録ヘッド14を駆動する。ここで、各色の記録ヘッド14とは、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)のインクを吐出する記録ヘッドであるとする。
ここで、各色の記録ヘッド14は、検知センサ26から記録媒体搬送方向に対して一定間隔離れた場所に配置されている。そして、駆動制御部606〜609の制御の下、記録ヘッド14は、メイン搬送ローラ21近傍に配置されたロータリエンコーダ17からの同期信号を元にタイミング信号生成部604が生成した搬送同期信号に同期してインクを吐出する。駆動制御部606〜609は、印刷タイミング信号パルスである搬送同期信号を一定量カウントし、記録媒体搬送方向について、各色(CMYK)の記録ヘッドが備える記録素子の距離分だけずらしたタイミングで各色の記録ヘッドの駆動を開始する。これによって、記録媒体搬送方向について各色の記録ヘッドが離れた場所に配置されていてもCMYK4色のインクが記録媒体上の同じ位置に着弾するように動作する。ロータリエンコーダ17からのエンコーダ信号に対して記録媒体の搬送速度がズレる場合には、タイミング信号生成部604は、搬送速度変動情報取得部603から搬送速度変動情報を取得して、パルス間隔補正部612で補正を行った後に搬送同期信号として出力する。
画像読取制御部610は、検査部5(図1)内に配置され、印刷制御部605からの印刷情報とタイミング信号生成部604からの搬送同期信号を元に所定の検査パターンの読取を行う。画像読取制御部610は、読み取った検査パターンのデータを解析した後、その解析結果である解析情報を印刷制御部605にフィードバックすることで、印刷制御部605の印刷制御に反映する。
次に、画像読取制御部610内の読取センサ617で検知する画像読取位置ズレについて説明する。記録ヘッド14は、色毎に記録媒体搬送方向に一定距離を隔てて並べられ、更にその後部に、画像読取制御部610内の読取センサ617が配置されている。各色の記録ヘッド14の配下を記録媒体が搬送される際に各色の記録ヘッド14から記録媒体にインクが吐出され画像を形成する。
ここで、記録媒体を搬送する際の搬送速度が変動すると、各色の記録ヘッド14から吐出されるインクの記録媒体上の着弾位置が記録媒体搬送方向に対してズレる着弾ズレが発生することになる。着弾ズレが大きいと文字や罫線における色ズレが視認される他、複数色で形成している画像の色味の変動等の画像弊害を生ずる。そこで、特許文献1や特許文献2に示すような方法で、実際の記録媒体の搬送速度に合わせたタイミングで記録素子を駆動させることでインクの着弾ズレを補正することができる。
一方で、搬送速度の変動によって、記録ヘッド14から吐出されるインクの着弾ズレが発生するのと同様に、画像読取制御部610内の読取センサ617の画像読取位置にもズレが発生する。図7は搬送速度変動がある場合の検査パターンの読取位置を示している。搬送同期信号は、記録媒体の搬送量に同期した信号である。搬送同期信号の解像度が記録ヘッド14の駆動解像度や読取センサ617の解像度と異なる場合は、駆動制御部606〜609や画像読取制御部610で搬送同期信号は変換されて使用される。
搬送ローラ(例えば、メイン搬送ローラ21)は、一定速で回転しているが、上述のように実際の記録媒体の搬送速度とは一致しない場合がある。回転速度は、メイン搬送ローラ21に取り付けられたロータリエンコーダ17からのエンコーダ信号で検知できるが、実際の記録媒体の搬送速度はエンコーダ信号とは完全には同期しない。例えば、図7において、画像の区間が記録媒体搬送方向に対して搬送同期信号60パルス分、検査パターンの区間が8パルス分であると仮定する。検査部5に対して、画像Aの先端から検査パターンが形成された記録媒体を搬送する間に搬送速度変動があったとすると、例えば、搬送同期信号(補正後)のような同期信号を元に記録ヘッド14は記録を行うことで着弾ズレを補正している。
ここで、検査部5が搬送速度の変動を考慮せずに読取動作を行う場合を考える。検査部5は、搬送同期信号(補正前)をカウントすることによって画像Aが搬送され終わる位置を判断する。例えば、搬送誤差がない時に搬送同期信号60パルス分をカウントした後に8パルス分の区間に相当する検査パターンが検査部5の配下に搬送される状況で、搬送誤差が発生した場合には、搬送同期信号(補正前)60パルス分を数えて搬送速度を判断すると問題が発生する。これは、記録媒体の速度変動量によっては検査パターンの読取開始位置がズレるからである。仮に、搬送速度が本来の搬送速度よりも速くなった場合では、検査部5が検査パターンを読み取り始めた時には既に検査パターンの一部が検査部5を通り過ぎてしまい、必要な検査パターンを読み取り逃す可能性がある。また、検査パターン自体の読取内容にも速度変動の影響が表れてしまう。
また、読取センサ617で採用されているCCDやCMOS等の一般的な光学ラインセンサでは、1ラインの読取時間を一定間隔に保たないと読み取った画像の品位が安定しないことが知られている。光学ラインセンサは、読取対象となる記録媒体からの反射光を受光して光電変換された電気信号を画像として検知している。1ラインの読取時間は電荷蓄積時間であるため、1ライン毎に読取時間が変動すると電荷の蓄積時間が変わってしまい読取画像に影響を与える。また、電荷蓄積時間内で光源の点灯時間を一定区間に限定し、光学ラインセンサに光が入射しない状態でも暗電流が流れることで電荷の蓄積量が変動してしまう場合がある。
そこで、本実施形態では、画像読取制御部610の画像読取タイミングとして、タイミング信号生成部604から受信する、搬送速度変動を加味した搬送同期信号(補正後)を用いて読取を行う。
検査パターンとして、記録媒体上のインクの着弾位置を正確に読み取りたい場合(図8の検査パターンA(着弾ズレ検査パターン(図4))、読取開始位置判定部613で搬送同期信号(補正後)をカウントすることで検査パターンの開始位置を正確に判定する。そして、駆動タイミング生成部615は、検査パターン読取中の読取センサ617の読取タイミングも搬送同期信号(補正後)に同期させて読取を行う。このとき、検査パターン読取中は1ラインの画像読取間隔は一定にならないが、画像読取位置は搬送速度の変動に合わせた読取位置で読み取ることができる。
また、検査パターンとして、記録媒体上の記録量(濃度や色味)を正確に読み取りたい場合(図9の検査パターンB(濃度ムラ検知パターン(図5))、読取開始位置判定部613で搬送同期信号(補正後)をカウントすることで検査パターンの開始位置を正確に判定する。そして、駆動タイミング生成部615は、検査パターン読取中、周期タイマ616で生成した一定間隔の信号(画像読取タイミング)を用いて読取動作を行う。このとき、検査パターン読取中の読取位置は記録媒体の搬送速度変動を反映しないため正確ではないが、読取部の電荷蓄積時間を一定にできるため、より正確な濃度や色味を読み取ることが可能である。
図3で説明したように、連続シート上に画像を連続して印刷を行う場合、画像と画像の間に挿入される検査パターンは、インクの着弾位置を正確に読み取るための検査パターンと、濃度や色味を正確に読み取るための検査パターンとの両方を必要とすることがある。そのため、画像読取制御部610では、読取対象の検査パターンの種類を判別する検査パターン判別部614を設け、その判別結果によって得られる読取対象の検査パターンに従って、図8及び図9を用いて説明した2種類の読取方法(検査方法)を切り替える。検査パターンの判別方法は、例えば、印刷制御部605から受信する印刷情報から判別する。印刷制御部605は、画像読取制御部610に対して、検査パターンが到達するまでの搬送同期信号(パルス)の数と検査パターンの種類を送信しておき、画像読取制御部610は入力された搬送同期信号の数をカウントして、所定数に到達したら、読取動作を開始する。
記録媒体上のインクの着弾位置を正確に読み取りたい場合(図8の検査パターンA)、画像読取制御部610内の駆動タイミング生成部615は、タイミング信号生成部604から出力される搬送同期信号を元にして、読取センサ617への駆動信号を生成する。ここで、読取センサ617との解像度が異なる場合には、駆動タイミング生成部615は、解像度を変換して読取センサ617への駆動信号を生成する。また、記録媒体上の濃度や色味を正確に読み取りたい場合(図9の検査パターンB)、駆動タイミング生成部615は、画像読取制御部610内の周期タイマ616で予め設定された一定周期を元にして読取センサ617への駆動信号を生成する。
図10は検査部5が実行する画像検査処理を示すフローチャートである。
尚、この処理は、制御部13のCPU100がメモリ200に記憶されるプログラムを読み出し実行して、検査部5を制御することで実現される。また、以下の処理では、検査パターンとして、図4に示す検査パターン(検査パターンA)あるいは図5に示す検査パターン(検査パターンB)が印刷される場合を例に挙げて説明する。
CPU100は、印刷部4によって印刷を開始する(S101)。CPU100は、検査部5によって印刷制御部605から送信される、検査パターンを読み取るための情報を含む印刷情報を取得する(S102)。この印刷情報は、検査パターンを読み取るための情報が含まれている。この印刷情報は、記録媒体上で記録媒体搬送方向の600ppi何ライン後(搬送同期信号(補正後)が示すパルスの何パルス後)に検査パターンが記録媒体に印刷されるか、検査パターンが何ライン分か、検査パターンの種類が何であるか等を示す情報が含まれる。
CPU100は、検査部5によって、受信する印刷情報に検査パターンが含まれるか否かを判定する。受信する印刷情報に検査パターンが含まれていない場合(S103でNO)、次の印刷情報を取得するために、S102に戻る。一方、受信する印刷情報に検査パターンが含まれている場合(S103でYES)、CPU100は、検査部5によって、タイミング信号生成部604から受信する搬送同期信号(補正後)が示すパルスを所定数カウントする。この所定数は、入力した搬送同期信号(補正後)の最初のパルスから、検査パターンの読取開始位置に相当するパルスまでのパルス数である。
CPU100は、検査部5によって、搬送同期信号(補正後)が示すパルスを所定数カウントすると、検査パターンの読取を開始する(S105)。CPU100は、検査部5によって、印刷情報に基づいて、検査パターンの種類が検査パターンA(図4に示す着弾ズレ検査パターン)であるか否かを判別する(S106)。
判別の結果、検査パターンが検査パターンAである場合(S106でYES)、CPU100は、検査部5によって、読取位置を優先する読取方法として、搬送同期信号(補正後)を読取センサ617の同期信号として読取動作を行う(S107)。
一方、判別の結果、検査パターンが検査パターンAでない場合(S106でNO)、CPU100は、検査部5によって、検査パターンの種類が検査パターンB(図5に示す濃度検査パターン)であるか否かを判別する(S108)。判別の結果、検査パターンが検査パターンBでない場合(S108でNO)、次の印刷情報を取得するために、S102に戻る。
一方、判別の結果、検査パターンが検査パターンBである場合(S108でYES)、CPU100は、検査部5によって、周期タイマ616からの信号を読取センサ617の同期信号として一定間隔の電荷蓄積時間を維持した状態で読取動作を行う(S109)。
CPU100は、検査部5によって、画像読取後、その読取画像の解析を行う(S110)。CPU100は、検査部5によって、読取画像が検査パターンAである場合はズレ量を示す解析情報を、読取画像が検査パターンBである場合は記録ヘッドのノズルのエリア毎の濃度情報を示す解析情報を、印刷制御部605に送信する(S111)。印刷制御部605は、この解析情報を元に、印刷データや印刷制御に補正を加えて印刷品位を保ったり、検査パターンの状態がひどい場合には動作を停止したりする。
以上説明したように、本実施形態によれば、記録媒体の搬送に用いる搬送同期信号を用いて、検査用の検査パターンの開始位置を正確に判定することができる。また、検査パターン読取中は、検査パターンの種類によって、インクの着弾位置を正確に読み取る方法と濃度や色味を正確に読み取る方法を選択的に切り替えることができるため、検査パターンを正確かつ精度良く読み取ることができる。また、その読取結果を、搬送制御系にフィードバックすることで、その後、搬送制御の精度を向上することが可能となる。
尚、本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
17:ロータリエンコーダ、26:検知センサ、603:搬送速度変動情報取得部、604:タイミング信号生成部、611:パルス間隔生成部、612:パルス間隔補正部、605:印刷制御部、610:画像読取制御部、613:読取開始位置判定部、614:検査パターン判別部、615:駆動タイミング生成部、616:周期タイマ、617:読取センサ、606〜609:制御駆動部、14:記録ヘッド
Claims (13)
- 記録媒体を搬送しながら、前記記録媒体に印刷される所定のパターン画像を読み取ることで、前記記録媒体の印刷状態を検査する検査装置であって、
前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段の搬送速度を取得する取得手段と、
前記記録媒体に印刷される前記所定のパターン画像を読み取るための読取手段と、
前記取得手段で取得した搬送速度と、前記記録媒体に印刷する画像に関する情報を示す印刷情報に基づいて、前記所定のパターン画像の前記読取手段による読取動作を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする検査装置。 - 前記制御手段は、前記印刷情報に基づいて、前記記録媒体に印刷される前記所定のパターン画像の種類を判別する判別手段を備え、
前記制御手段は、前記搬送速度と、前記判別手段の判別結果とに基づいて、前記所定のパターン画像の前記読取手段による読取動作を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。 - 前記制御手段は、前記印刷情報に基づいて、前記搬送速度に同期させて、前記所定のパターン画像の前記読取手段による読取動作を制御する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。 - 前記制御手段は、前記印刷情報に基づいて、一定間隔の信号に同期させて、前記所定のパターン画像の前記読取手段による読取動作を制御する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の検査装置。 - 前記所定の検査パターン画像は、前記記録媒体への印刷に使用する記録剤の記録媒体上での記録位置を検出するための第1の検査パターン画像、あるいは前記記録媒体への印刷に使用する記録剤の記録媒体上での記録量を検出するための第2の検査パターン画像を少なくとも含む
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の検査装置。 - 前記制御手段は、
前記所定の検査パターン画像が、前記記録媒体への印刷に使用する記録剤の記録媒体上での記録位置を検出するための第1の検査パターンである場合は、前記搬送速度に同期させて、前記所定のパターン画像の前記読取手段による読取動作を制御し、
前記所定の検査パターン画像が、前記記録媒体への印刷に使用する記録剤の記録媒体上での記録量を検出するための第2の検査パターン画像である場合は、一定間隔の信号に同期させて、前記所定のパターン画像の前記読取手段による読取動作を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の検査装置。 - 前記制御手段は、前記一定間隔の信号を生成するタイマを備える
ことを特徴とする請求項6に記載の検査装置。 - 前記記録媒体への印刷を制御する印刷制御手段を更に備え、
前記制御手段は、前記所定の検査パターン画像を前記読取手段による読取動作によって得られる読取画像を解析し、その解析結果を前記印刷制御手段へ出力する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の検査装置。 - 前記記録媒体へ記録剤を吐出して印刷を行う印刷手段を更に備え、
前記読取手段は、前記記録媒体が搬送される搬送方向に対して、前記印刷手段よりも下流に配置されている
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の検査装置。 - 前記記録媒体への印刷は、インクジェット方式による印刷であり、
前記記録媒体は、ロール状に巻かれた連続シートである
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の検査装置。 - 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の検査装置を備える画像形成装置。
- 記録媒体を搬送しながら、前記記録媒体に印刷された所定のパターン画像を読み取ることで、前記記録媒体の印刷状態を検査する検査方法であって、
前記搬送手段の搬送速度を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した搬送速度と、前記記録媒体に印刷する画像に関する情報を示す印刷情報に基づいて、前記所定のパターン画像の読取部による読取動作を制御する制御工程と
を備えることを特徴とする検査方法。 - コンピュータを、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の検査装置の各手段として機能させるための、または請求項11に記載の画像形成装置の各手段として機能させるための、または請求項12に記載の検査方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014244380A JP2016107429A (ja) | 2014-12-02 | 2014-12-02 | 検査装置、画像形成装置、及び検査方法、プログラム |
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JP2014244380A JP2016107429A (ja) | 2014-12-02 | 2014-12-02 | 検査装置、画像形成装置、及び検査方法、プログラム |
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018151320A (ja) * | 2017-03-14 | 2018-09-27 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置およびその制御方法、検査方法 |
US10529069B2 (en) | 2017-08-08 | 2020-01-07 | Konica Minolta, Inc. | Image inspection apparatus and image inspection apparatus control program |
-
2014
- 2014-12-02 JP JP2014244380A patent/JP2016107429A/ja active Pending
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JP2018151320A (ja) * | 2017-03-14 | 2018-09-27 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置およびその制御方法、検査方法 |
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