JP5200413B2 - 中間転写体と画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

中間転写体と画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、中間転写体に関するものである。
近年、フルカラー画像の複写やプリントが可能な電子写真方式の画像形成装置が実用化されている。特にフルカラー画像の転写材への転写方式としては、中間転写体を用いた2次転写方式が、ペーパーフリー性や全面コピーが可能等の点で有利であり、多用されている。
中間転写体2次転写方式とは、感光体等の静電潜像担持体上に順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色画像を、中間転写体上に順次重ね合わせて転写し、転写されたフルカラーのトナー像を一括して転写材に転写する方式であり、中間転写方式とも呼ばれるものである。
しかしながら、従来、中間転写体に用いられていた熱可塑性樹脂、例えばポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等は特に高温高湿環境において、十分な2次転写性が得られなかった。上記課題に対する解決策として、これまで、積層構造の中間転写体による改善が試みられ、特に表面層の低表面エネルギー化についての検討が行われてきた。しかし、2次転写率を向上させると、耐傷性が低下してしまうなど、十分な改善効果を得ることはできなかった(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開2003−330216号公報 特開2004−21188号公報 特開2004−4504号公報 特開2005−99182号公報
本発明は上記問題を解決する為になされた。即ち、本発明の目的は、2次転写性も良好で且つ表面層の耐傷性が高く、中間転写体とそれを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供することにある。
本発明者らは、十分な2次転写性を有し、かつ、耐傷性を向上させるためには、中間転写体の表面を硬くすることが有効であることを見いだした。特に2次転写性については、中間転写体の表面層を高硬度化すると、押圧に対する変形が少なくなるため、中間転写体からトナー像を2次転写体へ転写する際に、転写圧を加えても中間転写体があまり変形せず、このため、良好な2次転写性が得られるものと考えられる。種々の高硬度化を検討した結果、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、硬化アクリル樹脂、硬化メタアクリル樹脂など種々の表面硬度の高い樹脂の中でも、特に硬化アクリル系樹脂の2次転写性が優れていることを見出し本発明に至った。尚、硬化アクリル系樹脂とは、硬化アクリル樹脂、硬化メタアクリル樹脂の双方を意味する。
また表面層は、単に固くするだけでは長期にわたって使用している場合に、膜割れ、剥離等が発生するため、可とう性を有する事が好ましく、アクリル樹脂に長鎖アルキル基を有する樹脂であることが好ましいことを見出した。又、長鎖アルキル基を有する樹脂の場合、従来のトナーでのクリーニング性や転写性が十分でないために発生した、種々の問題に対しても良好な効果を示した。
即ち、本発明の目的は、下記構成を採ることにより達成される。
1.
静電潜像担体に担持されたトナー像を、中間転写体に1次転写した後、該トナー像を中間転写体から転写材へ2次転写する画像形成装置における、該中間転写体が、
少なくともベルト状樹脂基材上に表面層を設置した中間転写ベルトであり、
前記ベルト状樹脂基材が、前記表面層の塗布溶剤により溶解あるいは膨潤する樹脂と抵抗調整剤を含有し、
前記表面層の主要成分が硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂であり、前記硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂が、官能基を2個以上有するモノマーを反応させて形成された樹脂であり、前記モノマーはオリゴマーを含まないものであることを特徴とする中間転写体。

前記硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂が、官能基を5個以上有するモノマーを反応させて形成された樹脂であることを特徴とする1に記載の中間転写体。

前記表面層の硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂が、炭素数12以上のアルキル基を有することを特徴とする1又は2に記載の中間転写体。

前記表面層の硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂が、前記官能基を2個以上有するモノマーと2官能オリゴマーと反応させ形成された樹脂を主要成分として有することを特徴とする1〜のいずれか1項に記載の中間転写体。

1〜のいずれか1項に記載の中間転写体を用いたことを特徴とする画像形成方法。

に記載の画像形成方法を用いたことを特徴とする画像形成装置。
本発明において、表面層の主要成分とは中間転写体の基材層上に表面層塗膜を形成し、かつ、中間転写体の表面硬度を適正に保つのに主要な役割を果たしている成分という意味であり、これによりトナー像の転写性を上げることができる。従って、その機能を充分果たしていれば、成分比としては特に限定はないが、目安としては表面層を構成する全成分中の50質量%以上を占めるものである。
尚、硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂の化学構造に係わる説明については後記するが、該樹脂を用いることにより、他の樹脂と比較して、表面層を構成する様々な構成物質との相溶性に優れ、硬化膜を形成した際の内容物質の均一分散性が優れていることにより、良好な転写性と共に高い膜強度がえられると考えられる。
又、前記表面層の塗布溶媒によって、溶解或いは膨潤するとは下記の基準によった。溶解するとは、溶媒1L(リットル)に1gの樹脂を添加して撹拌し、液を200μmメッシュの濾布で濾過した液をを乾燥した時、0.01g以上存在していることをいう。膨潤するとは以下の評価方法で定める。100±50μmの肉厚で100mm×10mmの短冊状の試料片を、対象とする溶媒500mlに沈める。温度は22±1℃に保つ。この状態で1分間撹拌した後、樹脂を引き上げ、表面、裏面の溶剤をよくふき取った後、平面の台上に試料を置き、上から厚さ2mmのガラスをかぶせ、樹脂の長さ方向を測定するこのとき、溶剤に浸漬する前の長さに対し0.5%以上伸びた場合を膨潤したものと判断した。
さらに積層構造の場合、基材層に使用する樹脂が複素化合物であると、表面層との相互作用が増し、相溶性を高めることができる。これは、樹脂中の炭素原子以外の原子の、非共有電子対による分子間力などが作用しているものと考えられる。
また、長期の耐久性を得るためには、中間転写体表面のみを硬くしすぎると、長期使用末期でのクラック発生やひび割れも懸念される。その点から、さらに好ましくは2官能のアクリル系モノマーや長鎖アルキル基を有するモノマーを用いたり、アクリレートオリゴマーを組み込むなど、自由体積を大きくして可撓性を持たせたりすることが好ましい。表面層の極表面付近は硬く、表面層全体ではある程度柔軟な構造の中間転写体は、耐傷性や2次転写性以外に耐久性にも優れている。
なお、複素化合物とは炭素、水素原子以外の元素原子(窒素、酸素、硫黄など)を含む化合物を指し、具体的な化学構造としては、エステル結合、ウレタン結合、イミド結合、アミド結合、エーテル結合、スルフィド結合などを有するものである。樹脂の具体例としてはポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリブチレンサクシネートなどがある。
好ましくは、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、より好ましくはポリフェニレンスルフィドである。
本発明により、2次転写性も良好で且つ表面層の耐傷性が高く、中間転写体とそれを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
次に、本発明に用いられる化合物、あるいは画像形成方法・装置についてさらに説明する。
〔中間転写体の層構成〕
本発明の中間転写体の層構成は、基材層上に表面層を有する構成が好ましく、必要に応じ基材層と表面層の間に、基材層と表面層の接着性をより良くする目的で中間層を設けても良い。図1は、中間転写体の層構成の一例を示す概念断面図である。
図1において、70は中間転写体、701は基材層、702は表面層を示す。
本発明の中間転写体の製造方法は、熱線、活性光線、電子線の少なくとも1種を照射して表面層を硬化する工程を有する方法が好ましい。
中間転写体の厚さは、その使用目的などに応じて適宜決定しうるが、一般には強度や柔軟性等の機械特性を満足する5〜500μmが好ましく、10〜300μmがより好ましく、20〜200μmが更に好ましい。
尚、本発明において、表面とは静電潜像担持体に担持されたトナー像が転写される面のことをいう。
次に、本発明の中間転写体の基材層、表面層の組成、中間転写体の作製方法について説明する。
以下、中間転写体を構成する各層について説明する。
〔基材層〕
本発明に係る基材層は特に限定されず、公知の材料を用い、公知の形成方法で作製することができる。
公知の材料としては、金属でも良いが、好ましくは、例えばポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテル、ポリエーテルケトン等の樹脂材料、或いはこれらの混合物あるいは共重合物が挙げられる。
形成方法としては、樹脂を溶剤に溶解した塗布液を塗布して形成する方法、樹脂を直接製膜する方法が挙げられるが、樹脂を直接製膜する方法が好ましい。
樹脂を直接製膜して基材層を形成する方法としては、押し出し成形、インフレーション成形等がある。何れの場合も樹脂材料と各種導電性物質を溶融混練して、押し出し機の場合は樹脂を押し出して冷却成形し、インフレーション法の場合は型内で溶融樹脂を筒状とし、その中にブロアーで空気を吹き込み、冷却して無端ベルト形状に成形することにより作製することができる。
以下、ポリフェニレンサルファイドを主成分とする樹脂を用いる基材層を、押し出し成形法で作製する方法について具体的に説明する。
ポリフェニレンサルファイドを主成分とする基材層は、ポリフェニレンサルファイド、エポキシ基含有オレフィン共重合体とビニル系(共)重合体とからなるグラフト共重合体、導電性フィラー及び滑材から形成されている。
本発明で使用されるポリフェニレンサルファイド(PPS)は、フェニレン単位と硫黄原子が交互に並んでなる構造を有する熱可塑性のプラスチックである。
フェニレン単位は置換基を有していても良いo−フェニレン単位、m−フェニレン単位又はp−フェニレン単位であり、それらが混合されていても良い。好ましいフェニレン単位は少なくともp−フェニレン単位を含み、その含有量は全フェニレン単位に対して50%以上である。フェニレン単位は特に無置換p−フェニレン単位のみからなっていることが好ましい。
本発明に使用される導電性フィラーとしては、カーボンブラックを使用することができる。カーボンブラックとしては、中性カーボンブラックを使用することができる。導電性フィラーの使用量は、使用する導電性フィラーの種類によっても異なるが中間転写体の体積抵抗値及び表面抵抗値が所定の範囲になるように添加すれば良く、通常、ポリフェニレンサルファイド100質量部に対して10〜20質量部、好ましくは10〜16質量部である。
本発明に使用される滑材は、中間転写体への成形加工性を改良させるものであり、例えば、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス等の脂肪族炭化水素系、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸、該高級脂肪酸のナトリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩等の高級脂肪酸金属塩等である。これらの滑材は単独で用いても良く、また二種以上のものを併用しても良い。滑材の使用量はポリフェニレンサルファイド100質量部に対して0.1〜0.5質量部、好ましくは0.1〜0.3質量部が好適である。
本発明に係る基材層は、単軸押し出し機に環状ダイスを取り付け、該押出機に上記した材料からなる混合物を投入し、環状ダイス先端のシームレスベルト形状の樹脂吐出口より溶融樹脂組成物を押し出し、その後冷却機構を有する冷却筒に外挿することにより樹脂を固化させて、シームレス円筒形状に容易に成形することができる。
このとき、結晶化を起させない工夫として、金型からベルトが吐出された直後に水、エアー、冷却された金属ブロック等で冷却を行うことが好ましい。具体的には金型に断熱材を挟んで付設された冷却筒を用い、これによりベルトの熱を急速に奪う。冷却筒の内側には常に30℃以下に温度調整された水を循環させている。また、金型から吐出されたベルトを高速で引き取ることにより、薄膜化して冷却速度を高めても良い。この場合、引き取り速度は1m/分以上、特に2〜7m/分が好ましい。
環状ダイスの径Dと冷却筒の径dの比、D/dが0.9〜1.1である場合に環状ダイスから冷却筒へ押し出された樹脂を外挿入しながら引き取り装置により引き取る。その際、D/dが0.9〜0.98の場合は冷却筒に樹脂を沿わすために環状ダイスから冷却筒の間に真空引きすることが必要となる。しかし、D/dが0.99〜1.02の場合は環状ダイスから冷却筒の間での真空引きをすることなく冷却筒に樹脂を沿わすことができ、また真空引きでの脈動が起こらず、引き取り方向での膜厚変動が起こり難いという利点がある。
尚、基材層用樹脂としては、この他に例えばポリイミド樹脂を用いても無論同様に作製することが出来る。ポリイミド樹脂による基材形成方法としては、例えば、特開2004−123774号公報、特開2005−14440号公報に記載されている方法等が用いられる。
〔表面層〕
本発明に係る表面層に樹脂としては、その主要成分として硬化アクリル樹脂、硬化メタアクリル樹脂を用いる。
硬化アクリル系樹脂の表面層は、例えば硬化メタアクリルモノマーまたは硬化アクリルモノマー、あるいはこれらのオリゴマーと重合開始剤を含有する塗膜層を形成後、例えば、紫外線を照射して得ることができる。
硬化メタアクリルモノマーまたは硬化アクリルモノマー、あるいはこれらのオリゴマーとしては、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)、あるいはメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)COO−)を複数有する化合物である。
これらの化合物には硬度と可とう性を両立するため、分子内にアルキル鎖、シリコーン鎖、ウレタン鎖等の滑り成分を組み込むことが好ましい、さらに離型性やクリーニング性を付与するために、長鎖のアルキル鎖を有することが好ましく、より好ましくは炭素数12以上のアルキル鎖を有することが好ましい。この部位が離型部位、滑り性付与部位として長期の実写使用時の画像安定性に寄与する。
アルキル基の炭素数とは、非炭素で囲まれた結合の炭素数を意味する。「化7、8」には各モノマーのアルキル基の炭素の最大値を示す。
前記表面層の硬化を光によって行う場合は、照射光を吸収しない調整剤を用いることが出来る。調整剤としては、シリコーンオイル、分散助剤、酸化防止剤等がある。
代表的なモノマーを挙げれば、下記構造のものを挙げることが出来る。
Figure 0005200413
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Figure 0005200413
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Figure 0005200413
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但し、R及びR′は、下記で示される。
Figure 0005200413
紫外線硬化樹脂の重合開始剤としては、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、チオキサントン、ベンゾブチルエーテル、アシロキシムエステル、ジベンゾスロベン、ビスアシルフォスフィンオキサイド等を挙げることができる。
尚、表面層は、必要に応じ導電性物質、無機フィラーなどの抵抗調整剤等の添加剤を添加して形成することができる。
表面層の特性は、紫外線硬化アクリルモノマー又はオリゴマーの種類、とその組成比、紫外線硬化条件等により影響される。
即ち、中間転写体表面層は、形成する硬化(メタ)アクリル樹脂が、2官能以上の官能基を有するモノマーを反応して作製された樹脂であるのが好ましく、5官能以上の官能基を有するモノマーを反応して形成された樹脂、及び、炭素数12以上のアルキル基を有する硬化(メタ)アクリル酸によって造られていること、或いは、2官能オリゴマーと反応してなる樹脂を主要成分として含有することで特によい特性を発揮する。
この理由は、転写性の向上には表面硬度アップが好ましく、表面の硬度を上げるためには、官能基の数が多い事が好ましいためである。2官能以上であれば、架橋膜になり、表面硬度が高くなり好ましく、高転写生を実現するより好ましい態様は、5官能以上の高架橋密度タイプの原料を使うことである。ただし、硬度を上げることにより、膜がもろく割れやすくなる可能性も増すため、分子中に分子鎖の長い構造を有していることが好ましい。炭化水素の場合は、炭素数が12個以上のアルキル鎖を有する化合物を硬化することにより、転写性の向上できる微小領域の硬度と、割れに強いマクロ的な可とう性を有する表面層が得られる。
さらにトナーの離型性、クリーニング性、転写性の観点からも炭素数が2個以上のアルキル鎖を有する化合物を硬化することが好ましい。
硬化するモノマー或いはオリゴマー成分は前記特性を実現するためには、複数種混合した液を硬化し塗膜を形成することが好ましく、例えば、硬度を引き出す官能基を2個以上有する成分と、それ以外の成分の混合、より好ましくは3個以上の成分と、それ以外の成分の混合が好ましい。好ましい混合比としては、官能基を2個以上有する成分が40%以上90%以下、より好ましくは50%以上80%以下の組成の場合が好ましい。本範囲の場合は、硬度と可とう性が両立し、高い2次転写性と耐ひび割れ性が非常に長期間にわたって両立できる効果がある。
基材層の上に表面層を設ける方法としては、表面層用塗布液を基材層上にスプレー塗布して塗膜を形成し、塗膜の流動性が無くなる程度まで1次乾燥した後、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化し、更に塗膜中の揮発性物質の量を規定量にするため2次乾燥を行って作製する方法が好ましい。
スプレー塗布液は、紫外線硬化アクリルモノマー又はオリゴマーと重合開始剤、希釈溶剤、必要に応じ導電性物質、無機フィラー、抵抗調整剤等を混合後、サンドミルや撹拌装置を用いて分散して作製することができる。
希釈溶剤としては、紫外線硬化アクリルモノマー又はオリゴマーと重合開始剤を溶解するものであれば特に限定されず、具体的にはn−ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等を挙げることができる。これらの溶剤の中、基材層が溶解、あるいは膨潤する溶剤を使用した場合は、塗膜形成後の表面層と基材層の接着性が向上して好ましい。
紫外線を照射する装置としては、紫外線硬化樹脂を硬化させるのに用いられている公知の装置を用いることができる。
樹脂を紫外線硬化させる紫外線の量(mJ/cm2)は、紫外線照射強度と照射時間で制御することが好ましい。
〔抵抗調整剤〕
前記した如く、必要により基材層や表面層に抵抗調整剤が添加されるのが好ましい。抵抗調整剤としては、導電性物質の粒子、各種フィラーなどがある。表面抵抗値が109〜1011Ω・cm2がよく、あまり低すぎるとトナー散りが、また高過ぎると転写ムラが発生する傾向がある。
導電性粒子としては、金属、金属酸化物、導電性ポリマー及びカーボンブラック等が挙げられる。金属としては、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、ステンレス及び銀等があり、これら金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したもの等が挙げられる。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化スズ或いは酸化ジルコニウム等が挙げられる。又、導電性ポリマーとしては、ポリアセチレン、ポリチオフェン或いはポリピロール等が挙げられる。
前記表面層の硬化を光によって行う場合には、照射光の吸収が少ない調整剤が好ましく、UV硬化の場合は、酸化スズ、酸化アンチモン等が好ましい。
〔画像形成方法、画像形成装置〕
次に、本発明に係る画像形成方法、画像形成装置について説明する。
画像形成装置は、静電潜像担持体(代表的には電子写真感光体であり、以下、単に感光体いうことがある)上に、帯電手段、露光手段、小径トナーを含む現像剤による現像手段、現像手段により形成したトナー像を中間転写体を介して転写材に転写する転写手段とを有するものである。
具体的には、複写機やレーザプリンタ等が挙げられるが、特に、5000枚以上の連続プリントが可能な画像形成装置が好ましい。この様な装置では、短時間に大量のプリント作成を行ため転写に係わる故障が出やすく、安定した2次転写が得られる本発明の中間転写体を用いると特に好ましい結果が得られる。
本発明の中間転写体の使用が可能な画像形成装置は、画像情報に応じた静電潜像を形成する感光体、感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置、感光体上のトナー像を中間転写体上に転写する1次転写手段、中間転写体上のトナー像を紙やOHPシートなどの転写材上に転写する2次転写手段等を有する。そして、中間転写体として本発明の中間転写体を有することにより、2次転写時に転写不良を発生させずに安定したトナー画像形成を行える。
本発明の中間転写体が使用可能な画像形成装置としては、単色のトナーで画像形成を行うモノクロ画像形成装置にも用いることが出来る。しかし、感光体上のトナー像を中間転写体に順次転写するカラー画像形成装置、各色毎の複数の感光体を中間転写体上に直列配置させたタンデム型カラー画像形成装置等に用いるのがより好ましい。
本発明の中間転写体は、特にタンデム型のカラー画像形成に用いると有効であり、図2は、本発明の中間転写体が使用可能な画像形成装置の一例を示す断面構成図である。
図2において、1Y、1M、1C、1Kは感光体、4Y、4M、4C、4Kは現像手段、5Y、5M、5C、5Kは1次転写手段としての1次転写ローラ、5Aは2次転写手段としての2次転写ローラ、6Y、6M、6C、6Kはクリーニング手段、7は中間転写体ユニット、24は熱ロール式定着装置、70は中間転写体を示す。
この画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、主な構成は、複数組の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、転写部として無端ベルト状中間転写ベルトを初めとする中間転写体ユニット7と、記録部材Pを搬送する給紙搬送手段22A〜22D及び定着手段としての熱ロール式定着装置24とを有する。画像形成装置の本体Aの上部には、原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
各感光体に形成される異なる色のトナー像の1つとして、イエロー色の画像を形成する画像形成部10Yは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1Y、該感光体1Yの周囲に配置された帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y、1次転写手段としての1次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Yを有する。また、別の異なる色のトナー像の1つとして、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部10Mは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1M、該感光体1Mの周囲に配置された帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M、1次転写手段としての1次転写ローラ5M、クリーニング手段6Mを有する。また、更に別の異なる色のトナー像の1つとして、シアン色の画像を形成する画像形成部10Cは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1C、該感光体1Cの周囲に配置された帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C、1次転写手段としての1次転写ローラ5C、クリーニング手段6Cを有する。また、更に他の異なる色のトナー像の1つとして、黒色画像を形成する画像形成部10Kは、第1の感光体としてのドラム状の感光体1K、該感光体1Kの周囲に配置された帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K、1次転写手段としての1次転写ローラ5K、クリーニング手段6Kを有する。
無端ベルト状中間転写体ユニット7は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持された中間転写エンドレスベルト状の第2の像担持体としての中間転写体70を有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kより形成された各色の画像は、1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kにより、回動する無端ベルト状中間転写体70上に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。給紙カセット20内に収容された転写材として用紙等の記録部材Pは、給紙搬送手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、2次転写手段としての2次転写ローラ5Aに搬送され、記録部材P上にカラー画像が一括転写される。カラー画像が転写された記録部材Pは、熱ロール式定着装置24により定着処理され、排紙ローラ25に挟持されて機外の排紙トレイ26上に載置される。
一方、2次転写ローラ5Aにより記録部材Pにカラー画像を転写した後、記録部材Pを曲率分離した中間転写体70は、クリーニング手段6Aにより残留トナーが除去される。
2次転写ローラ5Aは、ここを記録部材Pが通過して2次転写が行われる時にのみ、中間転写体70に圧接する。
また、装置本体Aから筐体8を支持レール82L、82Rを介して引き出し可能にしてあり、筐体8は、画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7とを有する。
画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、垂直方向に縦列配置されている。感光体1Y、1M、1C、1Kの図示左側方には無端ベルト状中間転写体ユニット7が配置されている。中間転写体ユニット7は、ローラ71、72、73、74、76を巻回して回動可能な無端ベルト状中間転写体70、1次転写ローラ5Y、5M、5C、5K及びクリーニング手段6Aとからなる。
実際の画像形成に当たっては、感光体1Y、1M、1C、1K上に帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、無端ベルト状中間転写体70上で各色のトナー像を重ね合わせ、一括して記録部材Pに転写し、熱ロール式定着装置24で加圧及び加熱により定着する。トナー像を記録部材Pに転移させた後の中間転写体70は、クリーニング装置6Aで転写時に中間転写体に残されたトナーを清掃した後、上記の帯電、露光、現像のサイクルに入り、次の像形成が行われる。
〔記録部材〕
本発明に用いられる記録部材としては、トナー画像を保持する支持体で、通常画像支持体、転写材或いは転写紙といわれるものである。具体的には薄紙から厚紙までの普通紙、アート紙やコート紙等の塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、OHP用のプラスチックフィルム、布等の各種転写材を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
〔本発明にて使用される現像剤〕
トナー像形成のための現像剤については、乾式現像に用いるものであれば特に限定はない。現像方式も特に限定はないので、キャリアとトナーより構成される2成分現像剤でも、トナーだけで構成される1成分現像剤でもよい。但し、1成分現像剤による場合は、ブラックトナー(Bkトナー)以外は、磁性体を含まない非磁性トナーを用いる非磁性1成分現像トナーが好ましいことはいうまでもない。
トナーを構成する結着樹脂もスチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂を始めとする公知のものを用いることができる。トナーの製造方法についても粉砕法・重合法いずれでもよい。
又、トナーの粒径は体積メディアン径(D50)で、2.5〜7.0μm程度のものが好ましい。
次に、本発明の望ましい実施態様とその性能を示し、更に本発明の説明を行う。しかし、無論、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。尚、文中「部」とは「質量部」を表す。
1.中間転写体の作製
中間転写体1の作製
(1)基材層の作製
基材層1の作製
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)とp−フェニレンジアミン(PDA)とからなるポリアミド酸のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液(宇部興産製ユーワニスS(固形分18質量%))に、導電剤をポリイミド系樹脂固形分100質量部に対して、23質量部になるよう添加して、衝突型分散機(シーナス製GeanusPY)を用い、圧力200MPaで、最小面積が1.4mm2で2分割後衝突させ、再度2分割する経路を5回通過させて混合し、基材層用の導電剤入りポリアミド酸溶液を得た。
基材層用の導電剤入りのポリアミド酸溶液を円筒状金型内面に、ディスペンサーを介して0.5mmに塗布し、1500rpmで15分間回転させて均一な厚みを有する展開層とした後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あてた後、150℃で60分間加熱した。その後、360℃まで2℃/分の昇温速度で昇温し、さらに360℃で30分加熱して溶媒の除去、閉環脱水除去、及びイミド転化反応の完結を行った。その後室温に戻し、金型から剥離し、目的とする無端ベルト状の基材層を得た。この基材層1の総厚は100μmであった。
基材層2の作製
ポリフェニレンサルファイド樹脂「E2180」(東レ社製) 100部
導電フィラー「ファーネス#3030B」(三菱化学社製) 16部
グラフト共重合体「モディパーA4400」(日本油脂社製) 1部
滑材(モンタン酸カルシウム) 0.2部
上記材料を単軸押し出し機に投入し、溶融混練させて樹脂混合物とした。単軸押し出し機の先端にはスリット状でシームレスベルト形状の吐出口を有する環状ダイスが取り付けてあり、混練された上記樹脂混合物を、シームレスベルト形状に押し出した。押し出されたシームレスベルト形状の樹脂混合物を、吐出先に設けた円筒状の冷却筒に外挿させて冷却し、固化することによりシームレス円筒状の厚さ150μmの「基材層2」を作製した。尚、環状ダイスの径Dと冷却筒の径dの比D/dは1.00とした。
基材3の作製
基材層の作製にポリウレタンを用いた。
ポリオール100部を80℃に加温し、導電性カーボン(ケッチェンブラック600JD)10部を添加して撹拌機で1時間分散し、これに80℃に加温されたイソシアネート60部を加えて3分間撹拌機で分散させた。この分散液を遠心成形機に投入し、2000rpm、120℃にて、3時間加熱硬化させた。
その後、80℃、15時間の条件でエージングを行ってから常温まで自然冷却を行い、成形機より成形品を取り出して端部切除を行い、基材層3を作製した。
[溶解性・膨潤性テスト]
基材層1、2及び3の溶媒による膨潤度を、前記した測定方法で測定した結果を下記に示す。
溶媒はMIBK/MEK=8/2(質量比)を用いた。
MIBK:メチルイソブチルケトン、MEK:メチルエチルケトン
基材層1 膨潤度(%)0.1>
基材層2 膨潤度(%)1.1
基材層3 膨潤度(%)0.3
(2)表面層の形成
表面層用塗膜組成物
樹脂原料「KAYARAD PET30」(日本化薬) 100部
重合開始剤「Irgacure184」(チバスペシャリティケミカルズ)1.0部
導電性物質「T−1」(酸化アンチモンドープ酸化スズ 固形分濃度20%:三菱マテリアル) 50部
無機フィラー「MEK Siゾル」(固形分濃度50%:日産化学) 20部
潤滑剤「PTFE分散液 NS−10S」(喜多村化学) 30部
レベリング剤「ポリジメチルシロキサン」 1.0部
溶剤「MIBK/MEK(8/2)」 1500部
上記、表面層用塗膜組成物を、混合、撹拌して表面層用塗布液を作製した。前記基材層の円筒ベルトを2軸の回転装置に張架し、回転しながら、表面層用塗布液をにスプレー塗布し、その後30℃のオーブン中で30分1次乾燥を行った後、紫外線強度1kW/cm2の水銀灯でベルト面の平均照射量で、2000mJ/cm2の積算光量を照射し硬化を行い、中間転写体1を作製した。
Figure 0005200413
Figure 0005200413
中間転写体2の作製
中間転写体1の作製において、樹脂原料をKAYARAD DPHA(6官能アクリルモノマー:日本化薬)70部とKAYARAD PEG400DA(2官能 アクリルモノマー:日本化薬)30部の混合物に変えた以外は同様にして「中間転写体2」を作製した。
中間転写体3の作製
中間転写体1の作製において、樹脂原料をKAYARAD DPHA(日本化薬)70部とブレンマーLA(1官能アクリルモノマー ラウリルアクリレート:日本油脂)30部の混合物に変えた以外は同様にして「中間転写体3」を作製した。
中間転写体4の作製
中間転写体1の作製において、樹脂原料をKAYARAD DPHA(日本化薬)70部とKAYARAD MANDA(2官能アクリルモノマー:日本化薬)30部の混合物に変えた以外は同様にして「中間転写体4」を作製した。
中間転写体5の作製
中間転写体1の作製において、樹脂原料をKAYARAD D310(5官能アクリルモノマー:日本化薬)に変えた以外は同様にして「中間転写体5」を作製した。
中間転写体6の作製
中間転写体1の作製において、樹脂原料をKAYARAD DPHA(日本化薬)70部とUX8101(2官能ウレタンアクリレートオリゴマー:日本化薬)30部の混合物に変えた以外は同様にして「中間転写体6」を作製した。
中間転写体7作製
中間転写体1の作製において、基材層にニッケル製のシームレスフィルムを用いた以外は同様にして「中間転写体7」を作製した。
中間転写体8の作製
中間転写体1の作製において、表面層を設置しないこと以外は同様にして「中間転写体8」を作製した。
中間転写体9の作製
中間転写体1の作製において、樹脂原料としてシリコーン系のKP854(信越化学工業)100部を用い、90℃120分のオーブン中で硬化した以外は同様にして「中間転写体9」を作製した。
中間転写体10の作製
中間転写体1の作製において、樹脂原料をポリメタアクリル酸メチル(PMMA 粘度平均分子量3万)60部を用い、70分のオーブン中で60分間乾燥した以外は同様にして「中間転写体10」を作製した。
中間転写体11〜14(PPS基材層)
前記基材層2上に中間転写体1〜4の表面層と同じ条件で設置して、中間転写体11〜14を作製した。
中間転写体15
前記基材層2上に、中間転写体5のD−310の代わりにPEG400DAを用いた以外は、中間転写体5と同様にして中間転写体15を作製した。
中間転写体16、17(中間転写ローラー)
得られた基材3の弾性層上に中間転写体1、2の表面層と同じ条件で設置し、中間転写体16〜17を作製した。
中間転写体18
中間転写体13と同様にして作製したが、ブレンマーLAをブレンマーSAに変更して、中間転写体18を作製した。
画像評価
上記で作製した「中間転写体1〜18」をコニカミノルタビジネステクノロジーズ社製「C250」を改良して搭載し評価を行った。
尚、画像形成には体積メジアン径(D50)が4.5μmのトナーと60μmのコートキャリアよりなる2成分現像剤を使用した。プリント環境は高温高湿(33℃、80%RH)と低温低湿(10℃、20%RH)で行った。出力媒体はA4版上質紙を用いた。
プリント原稿はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色の印字率がそれぞれ5%の文字画像、カラーハーフトーン画像、べた白画像、べた画像がそれぞれ1/4等分にある画像を用いた。
画像評価は、下記の項目について行った。尚、評価基準は、◎、○は実用上問題はなく、△は実用可能であり何とか合格であるが、×は実用上問題があり、不合格である。
〈転写性〉
転写性は、感光体上に形成されたトナー画像が中間転写体を介して出力媒体上に定着されたときのべた画像の濃度で評価した。具体的には、高温高湿環境(33℃、80%RH)で10000枚のプリントを行い、10000枚目のプリント画像のべた画像部濃度を濃度計で測定し転写性の評価を行った。
◎:べた画像濃度が1.40以上で転写性は良好であり、問題なし
○:べた画像濃度が1.25以上1.40未満で、上記よりは転写率がやや低下するが 、実用上問題ないレベル
△:べた画像濃度が1.20以上1.25未満で、転写性が低下するが一応実用可能な レベル
×:べた画像濃度が1.2未満で転写率は悪く、実用上問題となるレベル
〈中抜け性〉
文字を拡大観察し、中抜けの発生の有無を目視にて観察した。
評価基準は、下記によった。
◎:10万枚のプリント終了まで、顕著な中抜けの発生なし
○:5万枚のプリント終了まで、顕著な中抜けの発生なし
△:5枚未満で軽微な中抜け発生あり
×:5万枚未満のプリントで、顕著な中抜け発生あり
〈ハーフトーンムラによる傷の有無〉
高温高湿環境(33℃、80%RH)で10000枚のプリントを行い、10000枚目のプリント画像のハーフトーン部濃度を目視で観察し、傷の有無の評価を行った。
◎:ハーフトーンムラなし、問題なし
○:ハーフトーンムラ1箇所、実用上問題ないレベル
△:ハーフトーンムラ2箇所で、実用可能なレベル
×:ハーフトーンムラ3箇所以上、実用上問題となるレベル
〈中間転写体の耐久性〉
中間転写体の耐久性評価は、低温低湿環境(10℃、20%RH)で3万枚のプリントを行い、1万回転毎に中間転写体表面を目視観察し、ひび割れの発生状態を目視で観察することにより行った。
〈中間転写体表面層の接着性〉
中間転写体の接着性は碁盤目試験にて評価した。1mm角の碁盤目が10×10になるように表面層のみカッターナイフで切り込みをいれ、切り込み部にニチバン社製セロハンテープを丸みのある棒などでこすってテープに十分貼り付ける。テープの一端を45°程度の角度で強く引き剥がす。引き剥がしたテープに付着した碁盤目の数により接着性を評価する。
◎:碁盤目剥離数0〜2個以下で接着性問題なし
○:碁盤目剥離数3〜5個以下で実用上問題ないレベル
△:碁盤目剥離数6〜10個以下で実用可能なレベル
×:碁盤目剥離数11個上で実用上問題となるレベル
Figure 0005200413
表1に示したように、硬化アクリル系樹脂の表面層を設置した中間層は転写性が良好で、かつ耐久性が良好なのに対し、表面層がない中間転写体の転写性は悪く、中抜け故障や耐久性においても悪い。又、シリコーン樹脂の表面層を設置した中間転写体では、接着性、耐傷性が硬化アクリル系樹脂に比べて低く、耐久性が不十分であった。
中間転写体の層構成の一例を示す概念断面図。 本発明の中間転写体が使用された画像形成装置の一例を示す断面構成図。
符号の説明
1Y、1M、1C、1K 感光体(静電潜像担持体)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6A クリーニング手段
7 中間転写体ユニット
8 筐体
10Y、10M、10C、10K 画像形成部
70 中間転写体
701 基材層
702 表面層
A 装置本体
P 記録部材

Claims (6)

  1. 静電潜像担体に担持されたトナー像を、中間転写体に1次転写した後、該トナー像を中間転写体から転写材へ2次転写する画像形成装置における、該中間転写体が、
    少なくともベルト状樹脂基材上に表面層を設置した中間転写ベルトであり、
    前記ベルト状樹脂基材が、前記表面層の塗布溶剤により溶解あるいは膨潤する樹脂と抵抗調整剤を含有し、
    前記表面層の主要成分が硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂であり、前記硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂が、官能基を2個以上有するモノマーを反応させて形成された樹脂であり、前記モノマーはオリゴマーを含まないものであることを特徴とする中間転写体。
  2. 前記硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂が、官能基を5個以上有するモノマーを反応させて形成された樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写体。
  3. 前記表面層の硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂が、炭素数12以上のアルキル基を有することを特徴とする請求項1または2に記載の中間転写体。
  4. 前記表面層の硬化メタアクリル樹脂または硬化アクリル樹脂が、前記官能基を2個以上有するモノマーと2官能オリゴマーとを反応させ形成された樹脂を主要成分として含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の中間転写体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の中間転写体を用いたことを特徴とする画像形成方法。
  6. 請求項5に記載の画像形成方法を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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