JP5081651B2 - 電子写真用中間転写媒体及び該中間転写媒体を用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
図5は中間転写方式を採用する画像形成装置である。図5において、プリンタ本体10は電子写真方式によるカラー画像形成を行なうための、画像書込部12、画像形成部13、給紙部14から構成されている。画像信号を元に画像処理部で画像処理して画像形成用の黒(BK)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)の各色信号に変換し、画像書込部12に送信する。画像書込部12は、例えば、レーザ光源と、回転多面鏡等の偏向器と、走査結像光学系、及びミラー群からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部13の各色毎に設けられた像担持体(感光体)21BK、21M、21Y、21Cに各色信号に応じた画像書込を行う。この装置は、4連タンデム構成の中間転写方式の画像形成装置にあたる。
(1)導電性のポリマーシートを表・裏面と垂直な面で0.1〜1.0μmの厚さに切削して切片を得、この切片を実質的に導電性のプレートに切削面を表にして貼着し、露呈した切削面を帯電器により一定の極性に帯電し、帯電した表面を表面電位顕微鏡で観察し、前記導電性ポリマーシートの電位分布を測定する方法に依拠して測定された電気抵抗分布が、前記導電性ポリマーシートの膜厚方向では極大値(Rmax)と極小値(Rmin)を有し、前記導電性ポリマーシートの面方向では実質的に同一であること。
(2)前記電気抵抗分布の極大値(Rmax)と極小値(Rmin)の比率Rmax/Rminが5〜100であること。
(3)前記極大値(Rmax)の位置で分割した膜厚方向におけるポリマーシートのトナー像を転写する面側の膜厚(Tt)と裏面側の膜厚(Tb)の比率Tt/Tbが、1.5〜4であること。
本発明は、上述のように、電子写真用中間転写媒体であって、前記中間転写媒体が導電性粒子を分散してなる導電性のポリマーシートであり、かつ、下記(1)から(3)の要件を備えていることによって、トナー像の担持と転写のむらが軽減・改良されると共に、駆動に伴う反復の屈曲に対して特に転写面の伸張や変質が低減された、高耐久性を有する中間転写媒体を得たものである。
(1)導電性のポリマーシートを表・裏面と垂直な面で0.1〜1.0μmの厚さに切削して切片を得、この切片を実質的に導電性のプレートに切削面を表にして貼着し、露呈した切削面を帯電器により一定の極性に帯電し、帯電した表面を表面電位顕微鏡で観察し、前記導電性ポリマーシートの電位分布を測定する方法に依拠して測定された電気抵抗分布が、前記導電性ポリマーシートの膜厚方向では極大値(Rmax)と極小値(Rmin)を有し、前記導電性ポリマーシートの面方向では実質的に同一であること。
前記中間転写媒体の面方向では実質的に同一であること。
(2)前記電気抵抗分布の極大値(Rmax)と極小値(Rmin)の比率Rmax/Rminが5〜100であること。
(3)前記極大値(Rmax)の位置で分割した膜厚方向におけるポリマーシートのトナー像を転写する面側の膜厚(Tt)と裏面側の膜厚(Tb)の比率Tt/Tbが、1.5〜4であること。
本発明の画像形成用中間転写媒体は、ポリマー中に導電性材料を分散してなる構成を有している。そしてポリマーとしては、機械的特性とハザードに対する安定性、さらにエンジニアリングプラスチックとしての種々の実績に裏付けられた信頼性から、ポリイミド系樹脂がもっとも好適に用いられる。また、導電性粒子としては、安定性や低価格に加えて、基本特性、その制御、修飾等に関して、公知技術を含め、きわめて多くの知見が得られている、カーボンブラックがもっとも好適に用いられる。
まず、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気下において、1種あるいは複数種のジアミンを上記の有機溶媒に溶解、あるいはスラリー状に拡散させる。この溶液に、前記した少なくとも1種以上の芳香族多価カルボン酸無水物或いはその誘導体を、固体の状態または有機溶媒溶液の状態あるいはスラリー状態で添加すると、発熱を伴って開環重付加反応が起こり、急速に重合溶液の粘度の増大が見られ、高分子量のポリアミック酸溶液を得る。この時の反応温度は、−20℃から100℃、望ましくは、60℃以下である。反応時間は、30分から12時間である。
本発明の中間転写媒体は、つなぎ目のない、いわゆるシームレスベルトとして製造される。前記したポリイミド前駆体を含む塗工液を用いてシームレスベルトを製造する場合、概略次の工程を基本工程として製造される。すなわち、(1)当該塗工液を支持体(成形用の型)に塗布・流延する工程、(2)支持体に塗布・流延された塗膜中の溶媒を加熱により除去する工程、(3)昇温加熱して塗膜中に含まれる前駆体のイミド化を促進する工程、(4)形成された薄膜を支持体から離型し、シームレスベルトとする工程、により製造することができる。
予め十分に脱泡されたポリアミック酸塗料を塗料パンに流し込む。金属ローラの下部を塗料中に浸漬し、例えば40mm/secの非常にゆっくりとした速度で金属ローラ表面に塗料を付着させつつ上方に汲み上げていく。その後、金属ローラ上部に設置され、金属ローラと任意の隙間を調整することが出来る偏芯ローラにより、金属ローラ上の塗料厚が調整される。次に金属ローラとの隙間を例えば0.4mmに調整され、金属ローラとは逆方向に回転するワーク(金型)上に金型ローラから塗料が転移し、金型上に所定膜厚の塗料が付着される。
まず、本発明の背景技術となる、導電性ポリマーの評価法のCross−sectional SPoMについて、本発明に則して説明する。ただし、その上位技術である走査型プローブ顕微鏡(SPM;Scanning Probe Microscope)および原子間力顕微鏡(AFM;Atomic Force Microscope)については、関係する学会、業界、研究者、技術者に知られた技術であり説明を省略する。SPMの総説は、例えば、森田清三編著:走査型プローブ顕微鏡 基礎と未来予測、丸善(2003)に詳しい。SPoMそのものについては、例えば、Veeco社のアプリケーションノートAN27,10/99に原理と事例の解説がなされている。なお、前述したように、本技術は、トナーの内部構造の解析手段として発明者らが独自に開発したCross−sectional SPoM(SPoM;Surface Potential Microscopy)を、中間転写媒体に用いられる導電性ポリマーシートの測定・評価方法に応用展開した新規技術である。そして、かかる測定・評価方法に基づいて、トナー像の転写むらなどの軽減にとって好適な中間転写媒体を構成し得ることを見出し、先に出願したことは先述のとおりである。
301は中間転写媒体であって、これよりダイヤモンド・ミクロトームで厚さ100から1000nmの切片302が、媒体の表・裏と垂直な面で切削される。切片の厚みは200nmが最も好適である。切片の長さは0.2〜2mmの程度の範囲であればよい(幅は膜厚に相当する)。中間転写媒体では多くの場合、切削に際しての試料の樹脂による包埋は省略できるが、必要により包埋処理を採用してもよい。切り取った切片302は十分に平滑で実質的に導電性である材料の薄板303に貼着される。この薄板は金属でもよく、静電荷をリークする程度の抵抗ならば非金属でもよい。例えば、イーエムジャパン株式会社から販売されている超薄シリコンマウント0.5mm厚、5×5mmが好適に使用できる。清浄なシリコンウエハー片でもよい。ここでは、測定の際に磁力固定する便宜から、さらに導電性のカーボンテープ304を介して、軟鉄のディスク305に貼りつけている。なお、ダイヤモンド・ミクロトームでの切削は通常ウエットな状態でなされるが、本測定においてもその条件は排除されない。切り出した薄片は基板に分子間力で接着剤なしに張り付けることができる。貼着後の試料は乾燥デシケータ中に8時間以上保存後に測定することが望ましい。
塗工液は共通で、シームレスベルトA、Eが実施例、シームレスベルトB〜Dが比較例である。なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、像担持体として感光体ドラムを用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、感光体ベルトなど全ての像担持体に適用可能である。また、本実施形態では、黒、イエロー、シアン、マゼンタ色別に専用の感光体ドラムを用いる、いわゆる4連タンデム型のフルカラー画像形成システム形態であるが、像担持体を一つのみ持ち、その像担持体で各色について画像を形成するいわゆるリボルバ方式でも適用は可能である。また、本実施形態では、一次転写手段として転写ローラを用いたが、回転型転写ブラシなどの回転型接触転写方式は勿論のこと、転写ブラシ、転写ブレード、転写プレートなどの接触転写方式を用いた画像形成装置であれば本発明を適用可能である。
ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとの各等モルをN−メチルピロリドン溶媒中で重合反応させ、ポリアミック酸溶液を得た。これに、予めビーズミルにてN−メチル−2−ピロリドン中に分散させたカーボンブラック(キャボット製BP−L)分散液を、カーボン含有率がポリアミック酸固形分の18重量%になるように調合し、よく攪拌混合して塗工液Aを作製した。
カーボン含有率がポリアミック酸固形分の15重量%とした以外は塗工液Aと同様として塗工液Bを作製した。
内径100mm、長さ300mmの内面を鏡面仕上げした金属製円筒を型として用い、25℃の雰囲気でこの円筒型を70rpm(回/分)で回転させながら、所望最終膜厚に基づく計算全量の7/10相当量の上記塗工液Aを、円筒内面に均一に流延するように流して塗布した。初回の塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を40rpmに下げ、8分間回転状態を続けた。次いで雰囲気温度を50℃まで上げ、次いで、前記計算全量の3/10相当量の塗工液Bを塗工液Aと同様に重ねて流延塗布し、上記塗工液Bによる塗膜がまんべんなく広がった時点で、熱風循環乾燥機に投入して120℃まで徐々に昇温して30分加熱した。その後回転を停止し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に投入し、350℃まで昇温して30分加熱処理(焼成)した。所定時間処理して加熱を停止した後、常温まで徐冷してから型を取り出し、形成された膜を円筒内面から剥離し、膜厚77μmの〔ポリイミド製シームレスベルトA〕を得た。
内径100mm、長さ300mmの内面を鏡面仕上げした金属製円筒を型として用い、25℃の雰囲気でこの円筒型を70rpm(回/分)で回転させながら、所望最終膜厚に基づく計算全量の3/10相当量の上記塗工液Aを、円筒内面に均一に流延するように流して塗布した。初回の塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を40rpmに下げ、8分間回転状態を続けた。次いで雰囲気温度を50℃まで上げ、次いで、前記計算全量の7/10相当量の塗工液Bを塗工液Aの塗布面に重ねて流延塗布し、上記塗工液Bによる塗膜がまんべんなく広がった時点で、熱風循環乾燥機に投入して120℃まで徐々に昇温し30分加熱した。その後回転を停止し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に投入し、350℃まで昇温して30分加熱処理(焼成)した。所定時間処理して加熱を停止した後、常温まで徐冷してから型を取り出し、形成された膜を円筒内面から剥離し、膜厚79μmの〔ポリイミド製シームレスベルトB〕を得た。
内径100mm、長さ300mmの内面を鏡面仕上げした金属製円筒を型として用い、25℃の雰囲気でこの円筒型を70rpm(回/分)で回転させながら、所望最終膜厚に基づく計算全量の5/10相当量の上記塗工液Aを、円筒内面に均一に流延するように流して塗布した。初回の塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を40rpmに下げ、8分間回転状態を続けた。次いで雰囲気温度を50℃まで上げ、次いで、前記計算全量の5/10相当量の塗工液Bを塗工液Aの塗布面に重ねて流延塗布し、上記塗工液Bによる塗膜がまんべんなく広がった時点で、熱風循環乾燥機に投入して120℃まで徐々に昇温して30分加熱した。その後回転を停止し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に投入し、350℃まで昇温して30分加熱処理(焼成)した。所定時間処理して加熱を停止した後、常温まで徐冷してから型を取り出し、形成された膜を円筒内面から剥離し、膜厚79μmの〔ポリイミド製シームレスベルトC〕を得た。
内径100mm、長さ300mmの内面を鏡面仕上げした金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、上記塗工液Aと塗工液Bとの等量混合液の所望最終膜厚に基づく計算全量相当を円筒内面に均一に流延するように流して塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を150rpmに上げ、熱風循環乾燥機に投入して、120℃まで徐々に昇温して30分加熱した。その後回転を停止し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に投入し、350℃まで昇温して30分加熱処理(焼成)した。所定時間処理して加熱を停止した後、常温まで徐冷してから型を取り出し、形成された膜を円筒内面から剥離し、膜厚81μmの〔ポリイミド製シームレスベルトD〕を得た。
外径100mm、長さ300mmの外面を鏡面仕上げした金属製円筒を図4のロールコート塗工装置のワークとして取り付けた。シームレスベルトAの作製と同じ塗工液Bをパンに流し込み、25℃環境で金属ローラの回転速度35mm/secで塗料を汲み上げ、偏芯ローラギャップ0.3mmで金属ローラ上の塗料厚みを制御した。金型ワークを35mm/secに制御して、金属ローラギャップ0.2mmで塗料を均一に金型上に塗布した後、熱風循環乾燥機に投入して、60℃まで徐々に昇温して30分加熱した。その後金型を取り出し、常温まで冷却後再度上記と同様にシームレスベルトAの作製と同じ塗工液Aを金属ローラギャップ0.4mmとして塗工し、その後熱風循環乾燥機に投入して、130℃まで徐々に昇温して40分加熱した。その後、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に投入し、350℃まで昇温して30分加熱処理(焼成)した。形成された膜を円筒外面から剥離し、膜厚81μmの〔ポリイミド製シームレスベルトE〕を得た。
[シームレスベルトFの作製]
内径100mm、長さ300mmの内面を鏡面仕上げした金属製円筒を型として用い、25℃の雰囲気でこの円筒型を85rpm(回/分)で回転させながら、所望最終膜厚に基づく計算全量の6/10相当量の上記塗工液Aを、円筒内面に均一に流延するように流して塗布した。初回の塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を35rpmに下げ、18分間回転状態を続けた。次いで雰囲気温度を50℃まで上げ、次いで、前記計算全量の4/10相当量の塗工液Bを塗工液Aと同様に重ねて流延塗布し、上記塗工液Bによる塗膜がまんべんなく広がった時点で、熱風循環乾燥機に投入して100℃まで徐々に昇温して45分加熱した。その後回転を停止し、高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に投入し、350℃まで昇温して30分加熱処理(焼成)した。所定時間処理して加熱を停止した後、常温まで徐冷してから型を取り出し、形成された膜を円筒内面から剥離し、膜厚79μmの〔ポリイミド製シームレスベルトF〕を得た。
リコー社製カラー複写機Imagio Neo C600改造機を用いて、上記の中間転写ベルトを搭載し、該転写ベルト上の画像評価を実施した。なお、Imagio Neo C600改造機は、現像は二成分現像方式、転写は中間転写ベルト方式で、外部信号によって任意のタイミングで作像動作を途中で止められるようにした。感光体ドラム上に複数のベタ画像及び細線画像の潜像を書き込み、一次転写の途中で作像プロセスを止め、感光体ドラムユニットと転写ベルトユニットを複写機から取り出し、感光体ドラム上のベタ画像部のパイルハイトを測定し、転写ベルト上の細線部の画像評価を実施した。なお、単位面積当たりのトナー重量M/Aは約0.7mg/cm2に設定した。また、本改造機の上記転写ベルト及び感光体を始めとする各部材の表面線速は250mm/secとした。
前記Imagio Neo C600改造機の中間転写体を用い、2×2ドットパターンを作像し、中間転写ベルト上の画像状態を超深度形状測定顕微鏡(VK8500;キーエンス社製)により観察した。この画像を画像解析ソフト(MediaCybernetics社製、ImagePro)を用いて二値化画像に編集後、ソリッドパターンからトナーが抜けて白抜けとなった部分の面積を定量化し、全面積中の白抜け画像を以下のようにランク評価した。
《濃度むら,白抜けの評価》
◎ 出力画像上に、濃度ムラ・白抜けが発生しない。
○ 出力画像上に、わずかに濃度ムラ・白抜けが発生するも画質上での問題ない。
× 出力画像上に、濃度ムラ・白抜けが発生し、画質上に問題あり。
ベルトサンプルを、前記リコー社製カラー複写機Imagio Neo C600改造機の中間転写ベルトとして使用し、連続50万枚出力した後の、転写ベルトの状態を目視にて評価した。その時の評価基準を、以下に示す。
《ベルトの耐久性の評価》
◎ 転写ベルトに破断が全く発生しない。
△ 転写ベルトに軽微な破断が発生する。
× 転写ベルトに目立つ破断が発生する。
ベルトサンプルを、前記リコー社製カラー複写機Imagio Neo C600改造機)の中間転写ベルトとして使用した際に、出力画像上を目視にて評価した。その時の評価基準を、以下に示す。
《位置ズレ・色ズレの評価》
◎ 出力画像上に、位置ズレ・色ズレが発生しない。
○ 出力画像上に、位置ズレ・色ズレがわずかに発生するも画質上で問題ない。
× 出力画像上に、位置ズレ・色ズレが発生し、画質上に問題あり。
10℃、15%RHの低温低湿環境(L/L環境)でのベルトの体積抵抗率と、30℃、85%RHの高温高湿環境(H/H環境)での体積抵抗率との常用対数値の差の絶対値を、ベルトの体積抵抗の環境変動幅とした。なお、ベルトの体積抵抗率の測定は、下記のように行った。
ベルトの体積抵抗率は、JIS K 6911に準じた、三菱化学株式会社製ハイレスタMCP−HT450型(プローブ:HR−100)を用い、500V印加、30秒後の電流値より求めた。
ベルトの引張強度及びヤング率は、JIS K7127に準じた引張試験方法により測定した。
新規に開発したCross−sectional SPoMによる測定を行った。以下に測定法を説明する。
図2の401は上から見た試料の薄片で、像の左右の縁がシート部材の表裏に相当し転写面は右側、裏面は左側になる。横方向の筋は切削時の割れで観察時に避ければ問題にならない。
転写面側の膜厚(Tt)と裏面側の膜厚(Tb)の分割面(Rmaxの部分)は、光学顕微鏡観察によりコントラストの偏倚部として確認できる。すなわち、適当な任意の観察倍率で得た画像の長さ比率からTt/Tbが計量できる。図2の402の矩形はSPMの観察領域であり、ほぼその中央にコントラストの偏倚部が現れている。当然に、その位置は後に示すSPoM観察による電位の極大部と一致する。図2に示すシームレスベルトAのTt/Tbは2.3に分割されている。
303 切り取った薄片
303 導電性の板
304 カーボンテープ
305 軟鉄ディスク
401 観察試料の薄片
402 SPMの観察領域
Claims (5)
- 像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する電子写真用中間転写媒体であって、前記中間転写媒体が導電性粒子を分散してなる導電性のポリマーシートであり、かつ、下記(1)から(3)の要件を備えていることを特徴とする電子写真用中間転写媒体。
(1)導電性のポリマーシートを表・裏面と垂直な面で0.1〜1.0μmの厚さに切削して切片を得、この切片を実質的に導電性のプレートに切削面を表にして貼着し、露呈した切削面を帯電器により一定の極性に帯電し、帯電した表面を表面電位顕微鏡で観察し、前記導電性ポリマーシートの電位分布を測定する方法に依拠して測定された電気抵抗分布が、前記導電性ポリマーシートの膜厚方向では極大値(Rmax)と極小値(Rmin)を有し、前記導電性ポリマーシートの面方向では実質的に同一であること。
(2)前記電気抵抗分布の極大値(Rmax)と極小値(Rmin)の比率Rmax/Rminが5〜100であること。
(3)前記極大値(Rmax)の位置で分割した膜厚方向におけるポリマーシートのトナー像を転写する面側の膜厚(Tt)と裏面側の膜厚(Tb)の比率Tt/Tbが、1.5〜4であること。 - 体積抵抗が108〜1012Ω・cmであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用中間転写媒体。
- 前記ポリマーシートのポリマーがポリイミド系樹脂であり、導電性粒子がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用中間転写媒体。
- 静電潜像が形成され、かつ、トナー像が担持される像担持体と、前記像担持体上に形成される静電潜像をトナーで現像する現像手段と、前記現像手段により現像されたトナー像が一次転写される中間転写媒体と、前記中間転写媒体上に担持されたトナー像を記録媒体に二次転写する転写手段とを少なくとも備えた電子写真方式の画像形成装置であって、前記中間転写媒体として請求項1から3のいずれかに記載の電子写真用中間転写媒体を用いることを特徴とする画像形成装置。
- 複数色のトナーの重ね合わせによってフルカラー画像を形成する画像形成装置であって、各色の現像手段に対応する複数の像担持体を直列に配置してなることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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