JP5199681B2 - ブラシ装置 - Google Patents
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Description
例えば、車載用モータに利用して有効なブラシ装置に関する。
従来のこの種のブラシ装置においては、ブラシとコミテータとの摺動の摩擦によるブラシの熱膨張を考慮して、クリアランスがブラシとブラシホルダの間に設けられている。
しかし、クリアランスが存在することにより、ブラシとコミテータとの摺動時に、ブラシがブラシホルダ内で暴れて(振動して)しまうために、異音が発生する。
(1)ブラシの後端を斜めに形成することにより、スプリングからブラシに付勢される押圧力の方向を分力させて、ブラシをブラシホルダ内側面に押し付ける構造。
(2)ブラシホルダにブラシを保持させる構造。
また、前記(2)の構造においては、ブラシがブラシホルダに保持されているために、ブラシをコミテータと押接させるには、スプリングの弾性力を強く設定しなければならないという問題点がある。
(1)一端面に係止溝が形成され、他端面にコミテータへの給電用摺接面が設けられ略四角柱形状に形成されたブラシと、
該ブラシを摺動自在に保持するブラシホルダと、
該ブラシホルダに係止する反力側端部を一端部に有し、前記係止溝に係止する作用側端部を他端部に有するトーションスプリングと、を備えているブラシ装置であって、
前記係止溝は前記ブラシの一対の側面に対して傾斜しており、
前記係止溝の前記側面に対する傾斜角度は、5度以上20度以下に設定されている、ことを特徴とするブラシ装置。
(2)一端面に係止溝が形成され、他端面にコミテータへの給電用摺接面が設けられ略四角柱形状に形成されたブラシと、
該ブラシを摺動自在に保持するブラシホルダと、
該ブラシホルダに係止する反力側端部を一端部に有し、前記係止溝に係止する作用側端部を他端部に有するトーションスプリングと、を備えているブラシ装置であって、
前記ブラシは、前記係止溝の最も深い位置を繋いで形成された溝底を有し、該溝底が前記側面に対して傾斜しており、
前記係止溝の前記溝底の前記側面に対する傾斜角度は、5度以上20度以下に設定されている、ことを特徴とするブラシ装置。
(3)一端面に係止溝が形成され、他端面にコミテータへの給電用摺接面が設けられ略四角柱形状に形成されたブラシと、
該ブラシを摺動自在に保持するブラシ収容室が形成されたブラシホルダと、
該ブラシホルダに係止する反力側端部を一端部に有し、前記係止溝に係止する作用側端部を他端部に有するトーションスプリングと、を備えているブラシ装置であって、
前記ブラシ収容室は前記ブラシを前記ブラシホルダの底面に対して傾斜して保持するように形成されており、
前記ブラシ収容室の前記ブラシホルダ底面に対する傾斜角度は、5度以上20度以下に設定されている、ことを特徴とするブラシ装置。
(4)一端面に係止溝が形成され、他端面にコミテータへの給電用摺接面が設けられ略四角柱形状に形成されたブラシと、
該ブラシを摺動自在に保持するブラシホルダと、
該ブラシホルダに係止する反力側端部を一端部に有し、前記係止溝に係止する作用側端部を他端部に有するトーションスプリングと、を備えているブラシ装置であって、
前記トーションスプリングの前記作用側端部は、前記ブラシの一対の側面に対して傾斜しており、
前記トーションスプリングの前記作用側端部の前記ブラシの前記一対の側面に対する傾斜角度は、5度以上20度以下に設定されている、ことを特徴とするブラシ装置。
し付けられるので、ブラシがブラシホルダ内で暴れるのを防止することができる。
プラス側ブラシホルダ13とマイナス側ブラシホルダ14とは同一形状に形成されて、コミテータ挿通部12の中心線を基準に対称形状にそれぞれ配置されているので、以下、構成は一方のプラス側ブラシホルダ13について代表的に説明する。
図2に示されているように、プラス側ブラシホルダ13は本体15を備えており、本体15は正方形筒形状に形成されている。本体15はステー11の上面に直角に立設されており、本体15は筒心をコミテータ挿通部12の法線に一致するように配されている。
本体15の筒内径はブラシ収容室16を形成している。ブラシ収容室16は後記するブラシを筒心方向(以下、内外方向とする。)に摺動自在に嵌入されて保持し得る大きさに形成されている。ブラシ収容室16は内外両端面をそれぞれ開放している。
本体15はピグテール引出し用切欠部17を天井壁に一体的に開設されており、ピグテール引出し用切欠部17は内外方向に延在している。本体15はトーションスプリング用切欠部18を片方の側壁に一体的に開設されており、トーションスプリング用切欠部18は内外方向に延在している。ピグテール引出し用切欠部17およびトーションスプリング用切欠部18は外側端をそれぞれ開口している。
トーションスプリング22は断面が円形の弾性線材をコイル形状にプレス加工されたブラシスプリングであり、一端部が作用側端部22aを構成し、他端部が反力側端部22bを構成する。
ステー11の上面には、一対のトーションスプリング係止柱(以下、係止柱という。)21、21がそれぞれ直角に突設されており、両係止柱21、21は一対の保持柱20、20に隣接した位置にそれぞれ配置されている。両係止柱21、21には各トーションスプリング22の反力側端部22bがそれぞれ係止されている。
係止溝26はブラシ24の一対の側面である上面と下面とに対して傾斜している。係止溝26の上面および下面に対する傾斜角度αは、5度以上20度以下(5≦α≦20)の範囲内の所定角度に設定されている。
このとき、ブラシ24の係止溝26が上面および下面に対して傾斜しているので、ブラシ24はブラシ収容室16内でトーションスプリング22の作用側端部22aの弾性力によって傾けられることにより、四隅をブラシ収容室16の内面に弾性力によって強制的に押し付けられる。
このようにして、四隅をブラシ収容室16の内面にトーションスプリング22の弾性力によって押し付けられたブラシ24は、クリアランスの存在にかかわらず、ブラシ収容室16内で暴れることはない。
この際、トーションスプリング22の作用側端部22aの弾性力はコミテータ23と接線方向に作用するので、力の変動に対して耐久性が低下することはない。
また、トーションスプリング22の作用側端部22aの弾性力はブラシ24をブラシ収容室16内で傾けさせれば済むため、トーションスプリング22の弾性力を強化する程ではない。
他方、ブラシ24とブラシ収容室16との間のクリアランスは確保されているので、ブラシ24が摩擦熱によって膨張しても、ブラシ24とブラシ収容室16との間の摺動抵抗は適正に維持することができる。
反対に、係止溝26の上面および下面に対する傾斜角αを20度超に設定すると、トーションスプリング22の作用側端部22aによってブラシ24をブラシ収容室16内面に押し付ける弾性力が過大になるために、ブラシ24とブラシ収容室16との間の摺動抵抗を適正に維持することができなくなる。
本実施の形態が前記実施形態と異なる点は、ブラシ24AはV字溝に形成された係止溝27を備えており、V字溝の最も深い位置を繋いで形成された溝底27aがブラシ24Aの上面および下面に対して傾斜している点である。
なお、係止溝27の溝底27aの上面および下面に対する傾斜角度αは、5度以上20度以下に設定されている。
本実施形態においても、ブラシ24Aをブラシ収容室16内で傾けて、四隅をブラシ収容室16の内面に弾性力によって強制的に押し付けることができるので、ブラシ24Aがブラシ収容室16内で暴れる現象が発生するのを防止することができる。
他方、ブラシ24Aとブラシ収容室16との間のクリアランスは確保することができるので、ブラシ24Aが摩擦熱によって膨張しても、ブラシ24Aとブラシ収容室16との間の摺動抵抗を適正に維持することができる。
本実施の形態が前記実施形態と異なる点は、ブラシ24Bの係止溝28を上面および下面と平行に形成するとともに、ブラシ収容室16Bを係止溝28に対して傾斜するように形成することにより、ブラシ収容室16Bがブラシ24Bを傾斜して保持するように構成した点である。
本実施形態においても、ブラシ24Bをブラシ収容室16B内で傾けて四隅をブラシ収容室16Bの内面に弾性力によって強制的に押し付けることができるので、ブラシ24Bがブラシ収容室16B内で暴れる現象が発生するのを防止することができる。
他方、ブラシ24Bとブラシ収容室16Bとの間のクリアランスは確保することができるので、ブラシ24Bが摩擦熱によって膨張しても、ブラシ24Bとブラシ収容室16Bとの間の摺動抵抗を適正に維持することができる。
本実施の形態が前記実施形態と異なる点は、ブラシ24Cの係止溝29が上面および下面に平行に形成されているとともに、トーションスプリング22Cの作用側端部22aがブラシ収容室16Cの上面および下面に対して傾斜するように屈曲されている点である。
本実施形態においても、ブラシ24Cをブラシ収容室16C内で傾けて四隅をブラシ収容室16Cの内面に弾性力によって強制的に押し付けることができるので、ブラシ24Cがブラシ収容室16C内で暴れる現象が発生するのを防止することができる。
他方、ブラシ24Cとブラシ収容室16Cとの間のクリアランスは確保することができるので、ブラシ24Cが摩擦熱によって膨張しても、ブラシ24Cとブラシ収容室16Cとの間の摺動抵抗を適正に維持することができる。
15…本体、16、16A、16B、16C…ブラシ収容室、17…ピグテール引出し用切欠部、18…トーションスプリング用切欠部、
20…トーションスプリング保持柱、21…トーションスプリング係止柱、
22、22C…トーションスプリング、22a…作用側端部、22b…反力側端部、
23…コミテータ、
24、24A、24B、24C…ブラシ、25…外側端面、
26…係止溝(トーションスプリング係止溝)、
27…係止溝、27a…溝底、
28…係止溝、
29…係止溝、
30…ピグテール。
Claims (4)
- 一端面に係止溝が形成され、他端面にコミテータへの給電用摺接面が設けられ略四角柱形状に形成されたブラシと、
該ブラシを摺動自在に保持するブラシホルダと、
該ブラシホルダに係止する反力側端部を一端部に有し、前記係止溝に係止する作用側端部を他端部に有するトーションスプリングと、を備えているブラシ装置であって、
前記係止溝は前記ブラシの一対の側面に対して傾斜しており、
前記係止溝の前記側面に対する傾斜角度は、5度以上20度以下に設定されている、ことを特徴とするブラシ装置。 - 一端面に係止溝が形成され、他端面にコミテータへの給電用摺接面が設けられ略四角柱形状に形成されたブラシと、
該ブラシを摺動自在に保持するブラシホルダと、
該ブラシホルダに係止する反力側端部を一端部に有し、前記係止溝に係止する作用側端部を他端部に有するトーションスプリングと、を備えているブラシ装置であって、
前記ブラシは、前記係止溝の最も深い位置を繋いで形成された溝底を有し、該溝底が前記一対の側面に対して傾斜しており、
前記係止溝の前記溝底の前記側面に対する傾斜角度は、5度以上20度以下に設定されている、ことを特徴とするブラシ装置。 - 一端面に係止溝が形成され、他端面にコミテータへの給電用摺接面が設けられ略四角柱形状に形成されたブラシと、
該ブラシを摺動自在に保持するブラシ収容室が形成されたブラシホルダと、
該ブラシホルダに係止する反力側端部を一端部に有し、前記係止溝に係止する作用側端部を他端部に有するトーションスプリングと、を備えているブラシ装置であって、
前記ブラシ収容室は前記ブラシを前記ブラシホルダの底面に対して傾斜して保持するように形成されており、
前記ブラシ収容室の前記ブラシホルダ底面に対する傾斜角度は、5度以上20度以下に設定されている、ことを特徴とするブラシ装置。 - 一端面に係止溝が形成され、他端面にコミテータへの給電用摺接面が設けられ略四角柱形状に形成されたブラシと、
該ブラシを摺動自在に保持するブラシホルダと、
該ブラシホルダに係止する反力側端部を一端部に有し、前記係止溝に係止する作用側端部を他端部に有するトーションスプリングと、を備えているブラシ装置であって、
前記トーションスプリングの前記作用側端部は、前記ブラシの一対の側面に対して傾斜しており、
前記トーションスプリングの前記作用側端部の前記ブラシの前記一対の側面に対する傾斜角度は、5度以上20度以下に設定されている、ことを特徴とするブラシ装置。
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