JP5196010B2 - 生体情報登録装置、生体情報登録方法及び生体情報登録用コンピュータプログラムならびに生体認証装置、生体認証方法及び生体認証用コンピュータプログラム - Google Patents

生体情報登録装置、生体情報登録方法及び生体情報登録用コンピュータプログラムならびに生体認証装置、生体認証方法及び生体認証用コンピュータプログラム Download PDF

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Description

ここに開示される実施形態は、対象者の生体情報に関するデータを取得する生体情報登録装置、生体情報登録方法及び生体情報登録用コンピュータプログラムに関する。またここに開示される実施形態は、生体画像に表された生体情報を予め登録された生体情報と照合することにより、対象者を認証するか否かを判定する生体認証装置、生体認証方法及び生体認証用コンピュータプログラムに関する。
近年、指紋または掌紋などの生体情報を表した生体画像を使用して、装置またはシステムの利用者を認証する生体認証技術が開発されている。そのような生体認証技術を利用した生体認証装置は、例えば、生体認証装置を使用しようとする利用者の生体情報を表す生体画像を入力生体画像として取得する。そして生体認証装置は、入力生体画像に表された利用者の入力生体情報を、登録生体画像に表された、予め登録された登録利用者の登録生体情報と照合する。生体認証装置は、照合処理の結果に基づいて、入力生体情報と登録生体情報が一致すると判定した場合、その利用者を正当な権限を有する登録利用者として認証する。そして生体認証装置は、認証された利用者が生体認証装置または生体認証装置と接続された他の装置を使用することを許可する。
このような生体認証技術は、高精度で利用者を照合するために、入力生体画像及び登録生体画像において、生体情報の特徴的な構造が鮮明に写っていることが望ましい。しかしながら、入力される生体情報の状態、または生体情報を入力するための装置に対する利用者の操作によっては、局所的あるいは全体的に不鮮明な入力生体画像あるいは登録生体画像が得られてしまう。
例えば、生体認証装置が生体情報を表す生体画像として利用者の特定の指の指紋画像を取得する場合、その特定の指の表面に汗が付着していると、その汗が隆線間に溜まることにより、不鮮明な領域を含む指紋画像が生体認証装置に入力されてしまう。また、利用者が、指紋センサに対して指を過度に押し付けると、その押し付けられた部分において隆線と谷線の高低差が小さくなってしまうので、不鮮明な領域を含む指紋画像が生体認証装置に入力されてしまう。一方、生体認証装置は、例えば、照合用特徴点として、隆線の端点あるいは分岐点を特徴点として抽出するので、このような不鮮明な領域から特徴点を正確に抽出することは困難である。そのため、生体認証装置は、その不鮮明な領域に関して、予め登録された指紋画像の特徴点と入力された指紋画像の特徴点との一致度合いを正確に調べることができなくなり、その結果として照合精度が低下してしまう。そこで、入力された生体情報を表す画像から、このような不鮮明な領域を検出したり、そのような不鮮明な領域を補正する技術が開発されている。
例えば、特許文献1に開示された認証装置は、画像採取手段に対して相対的に移動する被検体から、その画像採取手段により複数の部分画像を連続的に採取する。そしてその認証装置は、その複数の部分画像中に含まれる移動しないパターンの画像を除去することにより、センサ面に付着した皮脂、汗、水蒸気などの像を部分画像から除去する。
また、特許文献2に開示された縞状パターン抽出システムは、画像から縞状パターンを構成する線要素の局所的な方向角を所定数抽出し、その抽出された方向角の信頼性評価値を算出する。そしてこの縞状パターン抽出システムは、並行な線が所定の条件より多く存在しない画素の信頼性評価値を抑制することで、かすれ、ベタ等による曖昧な隆線を補正することを可能とする。
さらに、特許文献3に開示された指紋掌紋画像処理システムは、指掌紋画像を複数の小領域に分割し、各小領域に対して周波数変換を行うことにより、各小領域を代表する複数の周波数成分を求める。そしてこの指紋掌紋画像処理システムは、小領域の中心部を周波数変換した結果と小領域の周辺部を含めて周波数変換した結果に差が有るか否かにより、その小領域が微細な構造を持つ領域か否か判定する。これにより、この指紋掌紋画像処理システムは、指掌紋領域中に不鮮明な部分が存在する場合でも正しく指掌紋領域を判定可能とする。
さらに、特許文献4に開示された入力指紋状態判定装置は、入力指紋画像を細分化した各領域中で隆線と谷線とからなる指紋が存在するかどうかを判定するとともに、細分化した領域での皮膚表面の状態を判定する。特にこの入力指紋状態判定装置は、細分化した各領域について、隆線を表す画素が存在する比率と谷線または背景を表す画素が存在する比率に基づいて、各領域が湿潤状態か乾燥状態かを判断する。そしてこの入力指紋状態判定装置は、全領域に対する湿潤状態の領域と乾燥状態の領域の比率などに応じて指紋状態を判定する。
国際公開第2004−26139号パンフレット 特開2005−10842号公報 国際公開第2005−86091号パンフレット 特開2002−298126号公報
上記のように、生体情報を表す画像内に不鮮明な領域ができる原因は一つではない。そして、その原因が異なれば、不鮮明な領域の特徴も異なるものとなり得る。例えば、指の表面に汗などの液体が付着したことが原因である場合、一つの不鮮明な領域内でも、液体層の厚さによって不鮮明さの度合いが変わる。一方、指が指紋センサに対して過度に押圧されたことが原因である場合、その過度に押圧された領域のみが不鮮明となるので、不鮮明さの度合いは比較的一様となる。
しかしながら、上記の何れの先行技術も、不鮮明な領域ができる原因を区別することはできない。そのため、上記の先行技術を採用した生体認証装置は、不鮮明な領域ができる原因に応じた対策を講じることはできなかった。
そこで、本明細書は、生体情報を表す生体画像に含まれる不鮮明な領域の原因を利用者に報知した上で生体画像を再取得することにより、不鮮明な領域が含まれる可能性の少ない生体画像を利用可能な生体情報登録装置及び生体認証装置を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、生体情報登録装置が提供される。この生体情報登録装置は、利用者の生体情報を取得して、その生体情報を表す生体画像を生成する生体情報取得部と、利用者の識別情報を取得する入力部と、記憶部と、処理部とを有する。その処理部は、生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出する低不鮮明領域検出機能と、生体画像から第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出する高不鮮明領域検出機能と、高不鮮明領域が検出され、かつ高不鮮明領域に隣接する探索領域内で低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により高不鮮明領域及び低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、高不鮮明領域が検出され、かつ探索領域以外で低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、高不鮮明領域及び低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、第1の原因と異なる第2の原因により高不鮮明領域または低不鮮明領域が発生したと判定する不鮮明原因判定機能と、第1の原因または第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知する警告処理機能と、最初に取得された生体画像から、高不鮮明領域または低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、警告メッセージの報知後に生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された生体画像に表された利用者の生体情報に関するデータを、利用者の識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる登録機能とを実現する。
また他の実施形態によれば、生体認証装置が提供される。この生体認証装置は、利用者の入力生体情報を取得して、その入力生体情報を表す入力生体画像を生成する生体情報取得部と、予め登録された少なくとも一人の登録利用者の登録生体情報に関するデータを記憶する記憶部と、処理部とを有する。その処理部は、入力生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出する低不鮮明領域検出機能と、入力生体画像から第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出する高不鮮明領域検出機能と、高不鮮明領域が検出され、かつ高不鮮明領域に隣接する探索領域内で低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により高不鮮明領域及び低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、高不鮮明領域が検出され、かつ探索領域以外で低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、高不鮮明領域及び低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、第1の原因と異なる第2の原因により高不鮮明領域または低不鮮明領域が発生したと判定する不鮮明原因判定機能と、第1の原因または第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知する警告処理機能と、最初に取得された入力生体画像から、高不鮮明領域または低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、警告メッセージの報知後に生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された入力生体画像に表された入力生体情報と登録生体情報を照合する照合処理機能とを実現する。
また他の実施形態によれば、利用者の生体情報を取得して、その生体情報を表す生体画像を生成する生体情報取得部と、利用者の識別情報を取得する入力部と、記憶部と、処理部とを有する装置に、生体情報を登録させるコンピュータプログラムが提供される。このコンピュータプログラムは、生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出し、生体画像から第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出し、高不鮮明領域が検出され、かつ高不鮮明領域に隣接する探索領域内で低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により高不鮮明領域及び低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、高不鮮明領域が検出され、かつ探索領域以外で低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、高不鮮明領域及び低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、第1の原因と異なる第2の原因により高不鮮明領域または低不鮮明領域が発生したと判定し、第1の原因または第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知し、最初に取得された生体画像から、高不鮮明領域または低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、警告メッセージの報知後に生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された生体画像に表れされた利用者の生体情報に関するデータを、利用者の識別情報と関連付けて記憶部に記憶させることを処理部に実行させる命令を有する。
さらに他の実施形態によれば、利用者の入力生体情報を取得して、入力生体情報を表す入力生体画像を生成する生体情報取得部と、登録利用者の登録生体情報に関するデータを記憶する記憶部と、処理部とを有する装置に、入力生体情報と登録生体情報との生体認証を行わせるコンピュータプログラムが提供される。このコンピュータプログラムは、入力生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出し、入力生体画像から第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出し、高不鮮明領域が検出され、かつ高不鮮明領域に隣接する探索領域内で低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により高不鮮明領域及び低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、高不鮮明領域が検出され、かつ探索領域以外で低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、高不鮮明領域及び低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、第1の原因と異なる第2の原因により高不鮮明領域または低不鮮明領域が発生したと判定し、第1の原因または第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知し、最初に取得された入力生体画像から、高不鮮明領域または低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、警告メッセージの報知後に生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された入力生体画像に表された入力生体情報と登録生体情報を照合する、ことを処理部に実行させる命令を有する。
さらに他の実施形態によれば、利用者の生体情報を取得して、生体情報を表す生体画像を生成する生体情報取得部と、利用者の識別情報を取得する入力部と、記憶部とを有する装置において、生体情報を登録する生体情報登録方法が提供される。この生体情報登録方法は、生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出し、生体画像から第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出し、高不鮮明領域が検出され、かつ高不鮮明領域に隣接する探索領域内で低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により高不鮮明領域及び低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、高不鮮明領域が検出され、かつ探索領域以外で低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、高不鮮明領域及び低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、第1の原因と異なる第2の原因により高不鮮明領域または低不鮮明領域が発生したと判定し、第1の原因または第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知し、最初に取得された生体画像から、高不鮮明領域または低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、警告メッセージの報知後に生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された生体画像に表れされた利用者の生体情報に関するデータを、利用者の識別情報と関連付けて記憶部に記憶させることを含む。
さらに他の実施形態によれば、利用者の入力生体情報を取得して、入力生体情報を表す入力生体画像を生成する生体情報取得部と、登録利用者の登録生体情報に関するデータを記憶する記憶部とを有する装置において、入力生体情報と登録生体情報との生体認証を行う生体認証方法が提供される。この生体認証方法は、入力生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出し、入力生体画像から第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出し、高不鮮明領域が検出され、かつ高不鮮明領域に隣接する探索領域内で低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により高不鮮明領域及び低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、高不鮮明領域が検出され、かつ探索領域以外で低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、高不鮮明領域及び低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、第1の原因と異なる第2の原因により高不鮮明領域または低不鮮明領域が発生したと判定し、第1の原因または第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知し、最初に取得された入力生体画像から、高不鮮明領域または低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、警告メッセージの報知後に生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された入力生体画像に表された入力生体情報と登録生体情報を照合することを含む。
本発明の目的及び利点は、請求項において特に指摘されたエレメント及び組み合わせにより実現され、かつ達成される。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
本明細書に開示された生体情報登録装置及び生体認証装置は、生体情報を表す生体画像に含まれる不鮮明な領域の原因を利用者に報知した上で生体画像を再取得することにより、不鮮明な領域が含まれる可能性の少ない生体画像を利用できるという効果を奏する。
図1は、一つの実施形態による、生体認証処理を実行するコンピュータの概略構成図である。 図2は、不鮮明な領域を有する指紋画像の概要を示す図である。 図3は、一つの実施形態による、利用者に対する生体認証処理を実行するために実現される機能を示す、コンピュータが有する処理部の機能ブロック図である。 図4は、一つの実施形態による、処理部上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、指紋画像入力処理の動作フローチャートを示す図である。 図5は、処理部上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、指紋画像登録処理の動作フローチャートを示す図である。 図6は、処理部上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、生体認証処理の動作フローチャートを示す図である。 図7は、処理部上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、生体認証処理の他の例の動作フローチャートを示す図である。 図8は、処理部上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、生体認証処理の他の例の動作フローチャートを示す図である。
以下、図を参照しつつ、一つの実施形態による、生体認証処理を実行するコンピュータについて説明する。
一つの実施形態によるコンピュータは、コンピュータを利用しようとする利用者がコンピュータにログインする際、利用者の生体情報を入力生体情報として取得する。そしてこのコンピュータは、入力生体情報を、コンピュータに予め登録された登録利用者のうち、利用者により入力された識別情報に対応する登録利用者の登録生体情報と照合する。このコンピュータは、照合処理の結果に基づいて、入力生体情報と登録生体情報が一致すると判定した場合、利用者を登録利用者として認証する。そしてこのコンピュータは、認証された利用者がそのコンピュータにログインすることを許可する。
ここで、このコンピュータは、接触式のセンサにより利用者の生体情報を取得する。そしてこのコンピュータは、入力生体情報を表す入力生体画像または登録生体情報を表す登録生体画像を取得したときに、その入力生体画像または登録生体画像上の不鮮明な領域を検出する。その際、このコンピュータは、不鮮明な領域の特性が、原因に応じて異なる点に着目することにより、指紋画像上で不鮮明領域が生じた原因を特定する。
なお、本実施形態では、コンピュータは生体認証の対象となる生体情報として指紋を利用する。しかし、生体認証の対象となる生体情報は、掌紋または鼻紋など、接触式のセンサで取得可能な、人体の表面に存在する他の生体情報であってもよい。
また、本明細書において、「照合処理」という用語は、入力生体情報と登録生体情報の類似度合いを表す類似度を算出する処理を示すために使用される。また、「生体認証処理」という用語は、照合処理だけでなく、照合処理により求められた類似度を用いて、利用者を認証するか否かを決定する処理を含む、認証処理全体を示すために使用される。
図1は、生体認証処理を実行するコンピュータの概略構成図を示す。図1に示されるように、このコンピュータ1は、入力部2と、表示部3と、生体情報取得部4と、記憶部5と、処理部6とを有する。コンピュータ1は、利用者がコンピュータ1にログインしようとするときに、利用者の指紋を表す指紋画像を用いて生体認証処理を実行する。そしてコンピュータ1は、生体認証処理の結果、利用者がコンピュータ1に予め登録された登録利用者の何れかであるとして認証した場合、ログイン処理を実行する。そしてコンピュータ1は、その利用者がコンピュータ1を使用することを許可する。
入力部2は、例えば、キーボード、マウス、またはタッチパッドなどの入力デバイスを有する。そして入力部2は、利用者がコマンド、データなどを入力するために使用される。また入力部2は、利用者の識別情報をコンピュータ1に入力するための識別情報入力部としても機能する。なお、利用者の識別情報は、例えば、英数字または記号を含む文字列または利用者の氏名とすることができる。入力部2を介して入力されたコマンド、データ、あるいは利用者の識別情報は、処理部6へ渡される。
表示部3は、例えば、液晶ディスプレイまたはCRTモニタなどの表示装置を有する。そして表示部3は、入力部2を介してコンピュータ1に入力されたコマンド、データ若しくは利用者の識別情報、または、処理部7により実行されたアプリケーションに関連する各種情報などを表示する。
生体情報取得部4は、コンピュータ1に正規の利用者が登録されるときに、生体認証処理の基準となる、その利用者の指紋を表す登録指紋画像を生成する。また生体情報取得部4は、利用者がコンピュータ1にログインしようとするときに、その利用者の指紋を表す入力指紋画像を生成する。そのために、生体情報取得部4は、例えば、スイープ式の指紋センサを有する。この指紋センサは、例えば、光学式、静電容量式、電界式または感熱式の何れかの方式を採用したセンサとすることができる。また生体情報取得部4は、エリアセンサを利用する、何れかの接触式の指紋センサを有してもよい。そして生体情報取得部4は、生成した指紋画像を処理部6へ渡す。
なお、入力部2と生体情報取得部4は、一体的に形成されていてもよい。
利用者が入力部2を介してログインを求める操作を行うと、コンピュータ1は、例えば、表示部3に、利用者の識別情報を入力することを促すメッセージと、生体情報取得部4に指を載せることを促すメッセージとを表示させる。コンピュータ1は、生体情報取得部4を介して利用者の入力指紋画像を取得すると、その入力指紋画像を入力部2を介して入力された利用者の識別情報と関連付ける。また利用者が入力部2を介してコンピュータ1に登録する操作を行うと、コンピュータ1は、例えば、表示部3に、利用者の識別情報を入力することを促すメッセージと、生体情報取得部4に指を載せることを促すメッセージとを表示させる。コンピュータ1は、生体情報取得部4を介して利用者の登録指紋画像を取得すると、その登録指紋画像を入力部2を介して入力された利用者の識別情報と関連付ける。
記憶部5は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、または光ディスク装置のうちの少なくとも何れか一つを有する。そして記憶部5は、コンピュータ1で使用されるアプリケーションプログラム、少なくとも一人の登録利用者の識別情報及び個人設定情報、各種のデータ等を記憶する。また記憶部5は、生体認証処理を実行するためのプログラムを記憶する。さらに記憶部5は、登録利用者それぞれについて、登録利用者の特定の指の指紋に関するデータを記憶する。この指紋に関するデータは、登録指紋画像から抽出された照合処理用の特徴量、登録指紋画像そのものまたはその部分領域とすることができる。あるいは、この指紋に関するデータは、照合処理用の特徴量と、登録指紋画像全体あるいはその部分領域との両方であってもよい。なお、登録指紋画像の部分領域は、例えば、指紋の渦の中心近傍の領域など、個人ごとに特徴的な領域とすることができる。
さらに、記憶部5は、登録指紋画像それぞれについて、不鮮明な領域に関する情報を記憶してもよい。
また記憶部5は、不鮮明な領域が検出されたときに、利用者に対して報知される警告メッセージを記憶する。
処理部6は、1個または複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。そして処理部6は、入力部2を介して入力されたコマンドまたは各種のアプリケーションを実行する。また処理部6は、コンピュータ1に対する利用者のログイン及びログアウト、利用者の登録などの処理を実行する。ここで処理部6は、入力部2を介して利用者からコンピュータ1へのログイン処理を実行することが要求されると、生体情報取得部4から取得した、その利用者の指紋が表された入力指紋画像を用いた生体認証処理を実行する。また処理部6は、入力部2を介して利用者からコンピュータ1への登録処理を実行することが要求されると、生体情報取得部4から取得した、その利用者の指紋画像を登録指紋画像とする。そして処理部6は、その登録指紋画像から特徴量を抽出し、抽出された特徴量を記憶部5に保存する。
また、入力指紋画像あるいは登録指紋画像が取得されるときに、指の表面が発汗などによって濡れていると、入力指紋画像あるいは登録指紋画像上において、指の濡れている部分に相当する領域では、隆線と谷線のコントラストが不鮮明になる。また、利用者が指を生体情報取得部4に対して過度に押圧すると、隆線と谷線の高低差が減少する。そのため、入力指紋画像あるいは登録指紋画像上において、利用者が指を生体情報取得部4に対して過度に押圧した部分に相当する領域では、隆線と谷線のコントラストが不鮮明になる。また、指の表面が柔らかい場合も、入力指紋画像あるいは登録指紋画像上において、その柔らかい部分に相当する領域では、指が過度に押圧された場合と同様に、隆線と谷線のコントラストが不鮮明になる。
このようなコントラストが不鮮明な領域の存在は、照合精度を低下させる要因となる。さらにコントラストが不鮮明となる要因に応じて、不鮮明さの度合いも変わる。
図2は、不鮮明な領域を有する指紋画像の概略図である。図2に示された指紋画像200において、点線201は隆線を表す。また領域210は、指の表面が濡れていることに起因して、隆線と谷線のコントラストが不鮮明となった領域を表す。さらに領域210は、その中央に位置する主領域211と、指紋画像の取得時において生体情報取得部4に対して指が移動する方向に沿って主領域211に隣接する二つの副領域212、213を含む。主領域211は、その主領域211に対応する指の表面部分に比較的多くの液体が付着することにより形成される。そのため、主領域211の不鮮明度は高い。一方、二つの副領域212、213は、利用者が指を移動させることにより、主領域211に対応する指の表面に付着した液体が広がった領域に対応する。そのため、副領域212、213に対応する指の表面部分に付着した液体の量は、一般的に主領域211に対応する指の表面部分に付着した液体の量よりも少ない。そのため、副領域212、213の不鮮明度は、主領域211の不鮮明度よりも低くなる。
また、指の腹が平らでないこと、または、利用者が指をスライドするときの指にかかる力が一定ではないことによっても、液体の広がり方が変わるため、指の表面部分に付着した液体の量が場所によって変わる。そのため、主領域211の周囲に、主領域211よりも不鮮明度の低い副領域212、213が生じ得る。
また領域220は、利用者が指を生体情報取得部4に対して過度に押圧したことに起因して、隆線と谷線のコントラストが不鮮明となった領域を表す。この領域220では、指が過度に押圧されている部分のみが不鮮明となるので、領域220内の不鮮明度は、領域210と比較して、一様になる。また領域220の不鮮明度は、指の押圧度合いに応じて変化する。そのため、その押圧度合いが少なければ、領域220の不鮮明度は主領域211の不鮮明度よりも小さくなる。なお、指の表面の柔らかさに起因して不鮮明となる領域の特性は、領域220の特性と類似する。
そこで処理部6は、入力指紋画像あるいは登録指紋画像に含まれる不鮮明な領域の特性に応じてその不鮮明な領域が生じた原因を推定する。そして処理部6は、その原因を示す警告メッセージを利用者に通知した上で、再度指紋を生体情報取得部4に読み取らせる。
図3は、利用者に対する生体認証処理及び指紋画像の登録処理を実行するために実現される機能を示す処理部6の機能ブロック図である。図3に示されるように、処理部6は、高不鮮明領域検出部11と、低不鮮明領域検出部12と、不鮮明原因判定部13と、警告処理部14と、補正処理部15と、特徴量抽出部16と、登録処理部17と、照合部18と、認証判定部19とを有する。処理部6が有するこれらの各部は、処理部6が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、処理部6が有するこれらの各部は、ファームウェアとしてコンピュータ1に実装されてもよい。さらに、処理部6は、ログイン処理あるいはログアウト処理を実行するモジュール及び各種アプリケーションを実行するためのモジュールを有してもよい。しかしログイン処理あるいはログアウト処理を実行するモジュールなど、図3に示された各部以外のモジュールは、生体認証処理及び指紋画像登録処理に直接関係しないため、ここでは図3に示された各部についてのみ説明する。
また、高不鮮明領域検出部11、低不鮮明領域検出部12、不鮮明原因判定部13、警告処理部14及び補正処理部15は、入力指紋画像及び登録指紋画像の何れに対しても同じ処理を実行する。そこで、これらの各部に関しては、入力指紋画像及び登録指紋画像を単に指紋画像と呼ぶ。
高不鮮明領域検出部11は、生体情報取得部4により生成された指紋画像から、図2に示された主領域211のように、不鮮明度が高い高不鮮明領域を検出する。
高不鮮明領域検出部11は、例えば、画素値、コントラスト、局所的な隆線方向情報あるいは周波数情報の何れかに基づいて高不鮮明領域を検出できる。
例えば、高不鮮明領域検出部11は、画素値に基づいて高不鮮明領域を検出する場合、指紋画像を複数の小領域に分割する。その小領域のサイズは、例えば、指紋画像全体を縦8×横8あるいは縦16×横16に分割することにより得られる領域のサイズとすることができる。次に高不鮮明領域検出部11は、各小領域の平均画素値及び標準偏差を算出する。そして高不鮮明領域検出部11は、小領域ごとに、以下の式に従って、不鮮明度が高いか否かを判定するための閾値ThpHを決定する。
Figure 0005196010
ここでPavは、小領域の平均画素値を表し、σは小領域の画素値の標準偏差を表す。またαは係数である。係数αは、指の表面に液体が付着したり、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されることにより、画素値が低くなる場合には、例えば、−3に設定される。逆に、指の表面に液体が付着したり、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されることにより、画素値が高くなる場合には、係数αは、例えば3に設定される。なお、液体の付着などによって画素値が高くなるか低くなるかは、生体情報取得部4が有する指紋センサの特性によって決まる。
高不鮮明領域検出部11は、小領域ごとに、その小領域内の各画素の画素値を閾値ThpHと比較する。そして高不鮮明領域検出部11は、画素値が閾値ThpHよりも平均画素値Pavから離れる場合、その画素を高不鮮明候補画素とする。そして高不鮮明領域検出部11は、指紋画像全体に対して得られた高不鮮明候補画素に対してラベリング処理を行い、高不鮮明候補画素が連結された高不鮮明候補領域を検出する。そして高不鮮明領域検出部11は、高不鮮明候補領域が所定のサイズ以上である場合、その高不鮮明候補領域を高不鮮明領域とする。なお、所定のサイズは、例えば、複数本の隆線が含まれる程度のサイズに設定される。また高不鮮明領域検出部11は、高不鮮明候補領域または高不鮮明領域に対してモルフォロジーのクロージング演算あるいはオープニング演算を実行することにより、ノイズを除去してもよい。なお、高不鮮明領域検出部11は、小領域ごとに閾値ThpHを求める代わりに、指紋画像全体から閾値ThpHを求めてもよい。
また、高不鮮明領域検出部11は、コントラストに基づいて高不鮮明領域を検出する場合も、指紋画像を複数の小領域に分割する。ただし、この場合には、高不鮮明領域検出部11は、各小領域のサイズを、少なくとも1組の隆線と谷線を含み、かつ、検出しようとする高不鮮明領域のサイズ以下の領域とする。そして高不鮮明領域検出部11は、小領域ごとに画素値のヒストグラムを求める。次に高不鮮明領域検出部11は、そのヒストグラムに対して中央値を求める。そして高不鮮明領域検出部11は、中央値よりも上側のピークと中央値よりも下側のピークを求める。高不鮮明領域検出部11は、上側のピークと下側のピーク間の距離Δdが所定の閾値ThdHよりも短ければ、その小領域を高不鮮明候補領域とする。なお、所定の閾値ThdHは、例えば、指紋画像が鮮明なときの隆線に相当する画素の平均画素値と谷線に相当する画素の平均画素値の差の絶対値の1/4とすることができる。
高不鮮明領域検出部11は、高不鮮明候補領域に対してラベリング処理を行い、高不鮮明候補領域が1以上連結された領域を高不鮮明領域として検出する。
さらに、高不鮮明領域検出部11は、局所的な隆線方向情報に基づいて高不鮮明領域を検出する場合も、指紋画像を複数の小領域に分割する。この場合も、高不鮮明領域検出部11は、各小領域のサイズを、少なくとも1組の隆線と谷線を含み、かつ、検出しようとする高不鮮明領域のサイズ以下の領域とする。
この場合、高不鮮明領域検出部11は、各小領域に対して高速フーリエ変換あるいはウェーブレット変換などの周波数変換処理を実行する。そして高不鮮明領域検出部11は、次式に従ってその小領域の隆線方向θを算出する。
Figure 0005196010
ここでfh及びfvは、それぞれ、隆線間隔に相当する周波数以上の周波数の水平方向成分の平均強度及び垂直方向成分の平均強度である。
また高不鮮明領域検出部11は、各小領域に対してガウシアンフィルタなどの平滑化フィルタを用いて、隆線間隔に相当する周波数よりも高い周波数成分を低減させるよう平滑化処理を実行した後、その平滑化された小領域に対して周波数変換処理を実行する。そして高不鮮明領域検出部11は、平滑化された小領域から算出された隆線間隔に相当する周波数の水平方向成分の強度及び垂直方向成分の強度を(2)式に入力することにより、平滑化された小領域の隆線方向θsを算出する。
高不鮮明領域検出部11は、隆線方向θとθsの差の絶対値が、所定の閾値ThaHよりも大きい場合、その小領域を高不鮮明候補領域とする。これは、その小領域内で隆線と谷線のコントラストが明瞭であれば、平滑化フィルタ処理が実行されたか否かにかかわらず、θとθsは類似すると考えられるためである。なお、所定の閾値ThaHは、例えば、指紋画像が鮮明なときの隆線方向θとθsの差の絶対値の平均値の4倍とすることができる。
高不鮮明領域検出部11は、高不鮮明候補領域に対してラベリング処理を行い、高不鮮明候補領域が1以上連結された領域を高不鮮明領域として検出する。
さらに、高不鮮明領域検出部11は、周波数情報に基づいて高不鮮明領域を検出する場合も、指紋画像を複数の小領域に分割する。この場合も、高不鮮明領域検出部11は、各小領域のサイズを、少なくとも1組の隆線と谷線を含み、かつ、検出しようとする高不鮮明領域のサイズ以下の領域とする。
この場合も、局所的な隆線方向情報が用いられる場合と同様に、高不鮮明領域検出部11は、各小領域に対して高速フーリエ変換あるいはウェーブレット変換などの周波数変換処理を実行する。そして高不鮮明領域検出部11は、例えば、隆線間隔に相当する周波数の水平方向成分の強度及び垂直方向成分の強度の二乗和、あるいはバイアス成分を除いた最大パワースペクトルを周波数強度として算出する。高不鮮明領域検出部11は、その周波数強度が所定の閾値ThfHよりも小さければ、その小領域を高不鮮明候補領域とする。なお、所定の閾値ThfHは、例えば、指紋画像が鮮明なときに指紋画像全体に対して求めた周波数強度の統計値の1/4とすることができる。
高不鮮明領域検出部11は、高不鮮明候補領域に対してラベリング処理を行い、高不鮮明候補領域が1以上連結された領域を高不鮮明領域として検出する。
高不鮮明領域検出部11は、検出された高不鮮明領域を示す情報、例えば、高不鮮明領域に含まれる画素とその他の領域に含まれる画素とで値が異なる2値画像を処理部6へ渡す。
低不鮮明領域検出部12は、生体情報取得部4により生成された指紋画像から、図2に示された副領域212、213あるいは領域220のように、不鮮明ではあるが、高不鮮明領域よりも不鮮明度が低い低不鮮明領域を検出する。
低不鮮明領域検出部12も、高不鮮明領域検出部11と同様に、画素値、コントラスト、局所的な隆線方向情報あるいは周波数情報の何れかに基づいて低不鮮明領域を検出できる。さらに、低不鮮明領域検出部12は、何れの情報に基づいて低不鮮明領域を検出するときも、高不鮮明領域検出部11が同じ情報に基づいて高不鮮明領域を検出する処理と同じ処理を実行する。ただし、低不鮮明領域検出部12は、高不鮮明領域検出部11よりも不鮮明な領域の検出条件を緩やかに設定する。
例えば、低不鮮明領域検出部12は、画素値に基づいて低不鮮明領域を検出する場合、不鮮明度が高いか否かを判定するための画素値に関する閾値ThpLを、閾値ThpHと同様に(1)式に従って決定する。ただし、係数αの絶対値は、閾値ThpHを決定するときよりも低い値、例えば2に設定される。
また低不鮮明領域検出部12は、コントラストに基づいて低不鮮明領域を検出する場合、ヒストグラムのピーク間の距離に関する閾値ThdLの値を、閾値ThdHよりも大きい値に設定する。例えば、閾値ThdLの値は、指紋画像が鮮明なときの隆線に相当する画素の平均画素値と谷線に相当する画素の平均画素値の差の絶対値の1/2に設定される。
さらに低不鮮明領域検出部12は、局所的な隆線方向情報に基づいて低不鮮明領域を検出する場合、隆線方向間の角度差に関する閾値ThaLの値を、閾値ThaHよりも小さい値に設定する。例えば、閾値ThaLの値は、指紋画像が鮮明なときの隆線方向θとθsの差の絶対値の平均値の2倍に設定される。
さらに低不鮮明領域検出部12は、周波数情報に基づいて低不鮮明領域を検出する場合、周波数強度に関する閾値ThfLの値を、閾値ThfHよりも大きい値に設定する。例えば、閾値ThfLの値は、指紋画像が鮮明なときに指紋画像全体に対して求めた周波数強度の統計値の1/2に設定される。
低不鮮明領域検出部12は、検出された低不鮮明領域を示す情報、例えば、低不鮮明領域に含まれる画素とその他の領域に含まれる画素とで値が異なる2値画像を処理部6へ渡す。
不鮮明原因判定部13は、指紋画像上で検出された不鮮明領域の原因が、指の表面に付着した液体によるものか、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによるものか判定する。
再度図2を参照すると、指の表面に付着した液体による不鮮明領域210については、比較的多くの液体が付着しているために不鮮明度が高い高不鮮明領域に隣接して、その液体が広がったことによる相対的に不鮮明度の低い低不鮮明領域が形成される。一方、利用者が指を生体情報取得部4に対して過度に押圧したことによる不鮮明領域220の不鮮明度は、領域210の不鮮明度よりも一様になる。
そこで不鮮明原因判定部13は、指紋画像上で検出される不鮮明領域が指の表面に付着した液体によるものか否か判定するために、高不鮮明領域検出部11により検出された高不鮮明領域に隣接した探索領域内で低不鮮明領域が検出されたか否かを調べる。
この場合、不鮮明原因判定部13は、低不鮮明領域の探索領域のサイズを、予め設定された固定サイズにしてもよく、あるいは、高不鮮明領域のサイズまたは位置に応じて変更してもよい。探索領域が固定サイズに設定される場合、探索領域は、液体が指の表面に沿って広がり得る範囲、例えば、高不鮮明領域の重心を中心とする、指紋画像全体の横1/8×縦1/8のサイズの領域とすることができる。
また探索領域のサイズが高不鮮明領域の位置に応じて変更される場合、不鮮明原因判定部13は、利用者が指を生体情報取得部4に対してスライドさせる方向に沿った高不鮮明領域の重心から探索領域の端部までの長さを次式に従って決定してもよい。
Figure 0005196010
ここでφは、指をスライドさせる方向と、高不鮮明領域近傍の隆線方向の差の絶対値である。なお、隆線方向は、高不鮮明領域近傍の領域を周波数変換することで得られた水平方向の周波数成分及び垂直方向の周波数成分を(2)式に入力することにより算出される。またLは予め設定される長さであり、例えば、指を生体情報取得部4に対してスライドさせる方向に沿った指紋画像の長さの1/8に設定される。さらにWoffsetは、オフセット値であり、例えば、指をスライドさせる方向に沿った高不鮮明領域の長さに設定される。(3)式から明らかなように、指をスライドさせる方向と、高不鮮明領域近傍の隆線方向の差の絶対値が小さいほど、探索領域は広くなる。この理由は、隆線方向が指を生体情報取得部4に対してスライドさせる方向と平行であれば、指の表面に付着した液体は谷線に沿って広がり易いためである。一方、隆線方向と指を生体情報取得部4に対してスライドさせる方向とのなす角が直角に近いほど、隆線が液体に対する障壁の役割を果たすので、液体は広がり難い。
なお、指を生体情報取得部4に対してスライドさせる方向と直交する方向に沿った探索領域の幅は、例えば、その方向と平行な高不鮮明領域の幅と等しくなるように設定される。
さらに、探索領域のサイズが高不鮮明領域のサイズに応じて変更される場合、不鮮明原因判定部13は、高不鮮明領域が広いほど探索領域のサイズを大きく設定する。例えば、不鮮明原因判定部13は、利用者が指を生体情報取得部4に対してスライドさせる方向に沿った高不鮮明領域の重心から探索領域の端部までの長さを、その方向に沿った高不鮮明領域の長さに所定の係数を乗じた値とすることができる。所定の係数は、1以上の値、例えば2に設定される。これは、高不鮮明領域が広いほど、指の表面に液体が多く付着しているため、液体が広がる領域も大きくなると推定されるためである。
なお、指を生体情報取得部4に対してスライドさせる方向と直交する方向に沿った探索領域の幅は、例えば、その方向と平行な高不鮮明領域の幅と等しくなるように設定される。
不鮮明原因判定部13は、まず、指紋画像上で高不鮮明領域が検出されたか否か判定する。高不鮮明領域が検出されていなければ、不鮮明原因判定部13は、指の表面に付着した液体による不鮮明領域は検出されていないと判定する。
一方、高不鮮明領域が検出されている場合、不鮮明原因判定部13は、その高不鮮明領域に隣接して設定された探索領域内で低不鮮明領域が検出されたか否か判定する。そしてその探索領域内に低不鮮明領域が検出されている場合、不鮮明原因判定部13は、その高不鮮明領域及び低不鮮明領域は、指の表面に付着した液体によるものと判定する。
しかし、探索領域内に低不鮮明領域が検出されなかった場合、不鮮明原因判定部13は、その高不鮮明領域は、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによるものと判定する。また不鮮明原因判定部13は、高不鮮明領域及びその高不鮮明領域に隣接する探索領域以外で低不鮮明領域が検出された場合、その低不鮮明領域も、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによるものと判定する。
不鮮明原因判定部13は、検出された不鮮明領域の原因を表す原因情報を生成する。その原因情報は、例えば、一つの数値を有する。そして原因情報は、何れかの不鮮明領域が指の表面に付着した液体によるものである場合、1の値を有し、何れかの不鮮明領域が指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによるものである場合、2の値を有する。また一つの指紋画像に対して複数の不鮮明領域が検出されており、それぞれ、原因が異なる場合、原因情報は3の値を有する。
不鮮明原因判定部13は、それぞれの原因に対応する原因情報を警告処理部14に通知する。
警告処理部14は、不鮮明原因判定部13から通知された原因情報にしたがって、利用者に対する警告メッセージを決定する。例えば、警告処理部14は、原因情報が、不鮮明領域として、指の表面に付着した液体による不鮮明領域のみが検出されていることを示す場合、記憶部5から指の表面に液体が付着していることを示す警告メッセージを読み込む。その警告メッセージは、例えば、「指が濡れている可能性があります。指を拭いてから、もう一度やり直して下さい。」といった、不鮮明領域の原因を除去することを利用者に促すメッセージとすることができる。
また、警告処理部14は、原因情報が、不鮮明領域として、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによる不鮮明領域のみが検出されていることを示す場合、記憶部5から指が過度に押圧されたことを示す警告メッセージを読み込む。その警告メッセージは、例えば、「指を押し付けすぎです。センサに指を軽く触れるようにして、もう一度やり直して下さい」といった、不鮮明領域の原因を除去することを利用者に促すメッセージとすることができる。
さらに警告処理部14は、原因情報が、指の表面に付着した液体による不鮮明領域と指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによる不鮮明領域の両方が検出されたことを示す場合、記憶部5から両方の原因に対応する警告メッセージをそれぞれ読み込む。
警告処理部14は、読み込んだ警告メッセージを表示部3に表示させることにより、利用者に対して、不鮮明領域の原因を除去した上で指紋の読み取りを再試行することを促す。また、コンピュータ1がスピーカを有している場合、その警告メッセージを、スピーカを介して音声により利用者に報知してもよい。
図4は、処理部6上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、指紋画像入力処理の動作フローチャートを示す。
図4に示されるように、まず、入力部2を介して利用者の登録要求あるいはログイン要求がなされると、処理部6は入力処理を開始する。そして処理部6は、生体情報取得部4により生成された利用者の指紋画像を取得する(ステップS101)。
次に、処理部6の高不鮮明領域検出部11は、指紋画像から、不鮮明度合いの高い高不鮮明領域を検出する(ステップS102)。そして高不鮮明領域検出部11は、検出された高不鮮明領域を示す情報を処理部6に渡す。次に、処理部6の低不鮮明領域検出部12は、指紋画像中の高不鮮明領域が検出されなかった領域から、高不鮮明領域よりも不鮮明度合いの低い低不鮮明領域を検出する(ステップS103)。そして低不鮮明領域検出部12は、検出された低不鮮明領域を示す情報を処理部6に渡す。
処理部6は、高不鮮明領域を示す情報及び低不鮮明領域を示す情報を、処理部6の不鮮明原因判定部13に渡す。不鮮明原因判定部13は、指紋画像上で高不鮮明領域が検出されたか否か判定する(ステップS104)。高不鮮明領域が検出されていなければ(ステップS104−No)、不鮮明原因判定部13は、指紋画像上で低不鮮明領域が検出されたか否か判定する(ステップS105)。そして低不鮮明領域が検出されていれば(ステップS105−Yes)、不鮮明原因判定部13は、その低不鮮明領域は、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによるものと判定する(ステップS106)。そして不鮮明原因判定部13は、その低不鮮明領域は、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによるものであることを表す原因情報を生成し、その原因情報を警告処理部14に通知する。一方、低不鮮明領域が検出されていなければ(ステップS105−No)、不鮮明原因判定部13はその旨を処理部6に通知し、処理部6は入力処理を終了する。その後処理部6は、入力された指紋画像を用いて登録処理あるいは照合処理を実行する。
一方、ステップS104において、高不鮮明領域が検出されている場合(ステップS104−Yes)、不鮮明原因判定部13は、その高不鮮明領域に隣接して設定された探索領域内で低不鮮明領域が検出されたか否か判定する(ステップS107)。そして探索領域内で低不鮮明領域が検出されていれば(ステップS107−Yes)、不鮮明原因判定部13は、その高不鮮明領域及び高不鮮明領域に隣接した探索領域内の低不鮮明領域は、指の表面に液体が付着したことによるものと判定する(ステップS108)。さらに不鮮明原因判定部13は、高不鮮明領域及び探索領域以外で低不鮮明領域が検出されたか否か判定する(ステップS109)。低不鮮明領域が検出されていなければ(ステップS109−No)、不鮮明原因判定部13は、指の表面に液体が付着したことにより不鮮明領域が検出されたことを表す原因情報を生成し、その原因情報を警告処理部14に通知する(ステップS110)。
一方、低不鮮明領域が検出されていれば(ステップS109−Yes)、不鮮明原因判定部13は、指の表面に液体が付着したことによる不鮮明領域と、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによる不鮮明領域の両方が検出されたことを表す原因情報を生成する。そして不鮮明原因判定部13は、その原因情報を警告処理部14に通知する(ステップS111)。
一方、探索領域内で低不鮮明領域が検出されていなければ(ステップS107−No)、不鮮明原因判定部13は、その高不鮮明領域は、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによるものと判定する(ステップS106)。そして不鮮明原因判定部13は、その高不鮮明領域は、指が生体情報取得部4に対して過度に押圧されたことによるものであることを表す原因情報を生成し、その原因情報を警告処理部14に通知する。
ステップS106、S110またはS111の後、警告処理部14は、通知された原因情報に対応する警告メッセージを記憶部5から読み出す。そして警告処理部14は、その警告メッセージを表示部3に表示させる(ステップS112)。そして処理部6は、待機状態となり、利用者が再度生体情報取得部4に指紋を読み取らせると、制御をステップS101に戻す。なお、無限ループに陥ることを防止するために、処理部6は、予め設定された所定回数だけステップS101〜S112の処理が繰り返された場合、それまでに取得された指紋画像から、高不鮮明領域及び低不鮮明領域の合計面積が最も小さい指紋画像を用いて、照合処理及び登録処理を行うようにしてもよい。この場合、処理部6は、生体情報取得部4から指紋画像を取得するたびに、一時的にその指紋画像を記憶部5に保存する。また処理部6は、上記のステップS102の処理とステップS103の処理の実行順序を入れ替えてもよい。この場合、処理部6は、検出された低不鮮明領域において高不鮮明領域を検出する処理を実行すればよい。
補正処理部15は、取得された指紋画像から高不鮮明領域または低不鮮明領域が検出されている場合、処理部6から指紋画像と、その指紋画像に対して検出された高不鮮明領域を示す情報及び低不鮮明領域を示す情報を受け取る。そして補正処理部15は、高不鮮明領域及び低不鮮明領域に対して隆線と谷線のコントラストを大きくするような補正処理を実行する。例えば、補正処理部15は、高不鮮明領域及び低不鮮明領域に含まれる画素の最小画素値と最大画素値の差を拡大するような階調曲線に従って、高不鮮明領域及び低不鮮明領域に含まれる画素の画素値を階調変換してもよい。その際、補正処理部15は、高不鮮明領域に対して適用する階調曲線の傾きを、低不鮮明領域に対して適用する階調曲線の傾きよりも大きくしてもよい。これにより、補正処理部15は、不鮮明度に応じた適切な補正を行える。そのため、補正処理部15は、低不鮮明領域に対して過剰な補正が行われることによるアーティファクトの発生を抑制し、かつ高不鮮明領域に対して行われる補正が不足することによる、隆線と谷線のコントラスト不足を抑制できる。
また補正処理部15は、低不鮮明領域及び高不鮮明領域に対して周波数変換処理を用いることにより、補正処理を実行してもよい。この場合、補正処理部15は、低不鮮明領域及び高不鮮明領域をそれぞれ周波数変換する。そして補正処理部15は、隆線の周期に相当する周波数成分に対する係数が、その他の周波数成分に対する係数よりも大きいフィルタを用いて、低不鮮明領域及び高不鮮明領域を周波数変換した空間周波数画像をフィルタリングする。その後補正処理部15は、フィルタリング処理された空間周波数画像を周波数逆変換する。この場合も、補正処理部15は、高不鮮明領域に対して使用するフィルタの隆線の周期に相当する周波数成分に対する係数を、高不鮮明領域に対して使用するフィルタのその周波数成分に対する係数よりも大きくしてもよい。
あるいは、補正処理部15は、補正処理によるアーティファクトの発生を抑制するために、低不鮮明領域に対して隆線と谷線のコントラストを大きくするような補正処理を実行し、高不鮮明領域に対してはそのような補正処理を実行しなくてもよい。
補正処理部15は、補正処理が行われた指紋画像を処理部6に渡す。
処理部6は、指紋画像を登録する場合、その補正処理が行われた指紋画像を登録指紋画像として特徴量抽出部16に渡す。また処理部6は、その登録指紋画像に関連付けて、その登録指紋画像から検出された高不鮮明領域を示す情報及び低不鮮明領域を示す情報を登録処理部17に渡す。一方、処理部6は、照合処理を実行する際、その補正処理が行われた指紋画像を入力指紋画像として照合部18に渡す。また処理部6は、その入力指紋画像とともに、その入力指紋画像から検出された高不鮮明領域を示す情報及び低不鮮明領域を示す情報を照合部18に渡してもよい。
特徴量抽出部16は、登録生体情報に関するデータを登録する際に、そのデータとして、登録指紋画像から照合処理用の特徴量を抽出する。あるいは、特徴量抽出部16は、照合処理の実行時に、入力指紋画像から照合処理用の特徴量を抽出する。
特徴量抽出部16は、例えば、隆線の分岐点及び端点などのマニューシャ(特徴点)を、特徴量として抽出する。そこで特徴量抽出部16は、隆線の分岐点及び端点を入力指紋画像から抽出するために、例えば、局所閾値法を用いて、入力指紋画像を2値化する。次に、特徴量抽出部16は、2値化された入力指紋画像に対して細線化処理を行う。その後、特徴量抽出部16は、複数のマスクパターンを用いて細線化された入力指紋画像の部分領域を走査することにより、何れかのマスクパターンと一致するときの、入力指紋画像上の位置を検出する。そして特徴量抽出部16は、検出された位置の中心画素を、特徴点として抽出する。なお、マスクパターンは、例えば、3×3画素で表され、隆線の分岐点または端点に対応する2値パターンを持つ。さらに特徴量抽出部16は、抽出された特徴点の位置、及びその特徴点近傍の隆線方向を、特徴点を表す情報として求める。なお、特徴量抽出部16は、特徴点近傍の隆線方向を求めるために、隆線方向を求める公知の何れかの方法を利用することができる。特徴量抽出部16は、登録指紋画像に対しても、入力指紋画像に対して行う処理と同様の処理を行って、登録指紋画像から特徴点を抽出する。そして特徴量抽出部16は、抽出された特徴点の位置及び特徴点近傍の隆線方向を求める。なお、特徴量抽出部16は、隆線の端点または分岐点を特徴点として求める公知の他の方法を用いて、入力指紋画像及び登録指紋画像から特徴点を抽出してもよい。
特徴量抽出部16は、登録生体情報に関するデータを登録する際、そのデータとして、登録指紋画像から抽出した複数の特徴点などの特徴量を登録処理部17へ渡す。また特徴量抽出部16は、照合処理の実行時、入力指紋画像から抽出した複数の特徴点などの特徴量を照合部18へ渡す。
なお、後述するように、照合処理部18が、特徴量を使用しない照合方法、例えば、パターンマッチングを用いて照合処理を実行する場合、特徴量抽出部18は省略されてもよい。
登録処理部17は、登録生体情報に関するデータを記憶部5に記憶する。そこで登録処理部17は、生体情報取得部4により登録指紋画像として取得された指紋画像から特徴量抽出部16によって抽出された複数の特徴点などの特徴量に、入力部2を介して入力された利用者の識別情報を関連付ける。そして登録処理部17は、その特徴量を、利用者の識別情報とともに記憶部5に記憶する。ただし、登録処理部17は、警告処理部14により、利用者に対して警告メッセージを報知する処理が実行された場合、その警告メッセージの報知後において生体情報取得部4により再取得された指紋画像を登録指紋画像とする。そして登録処理部17は、再取得された登録指紋画像から抽出された複数の特徴点などの特徴量を、登録生体情報に関するデータとして記憶部5に記憶する。
このように、登録指紋画像の特徴量を予め記憶部5に記憶しておくことにより、照合部18は、照合処理を行う際に、記憶部5から登録指紋画像の特徴点の情報を読み出して利用できるので、照合処理に要する時間を短縮することができる。
また、登録処理部17は、登録指紋画像そのもの、あるいは登録指紋画像の部分領域を、その登録指紋画像から抽出された特徴量とともに、記憶部5に記憶してもよい。さらにまた、登録処理部17は、後述するように、照合処理部18が特徴量を使用しない照合方法、例えば、パターンマッチングを用いて照合処理を実行する場合、登録指紋画像そのもの、あるいは登録指紋画像の部分領域を、登録生体情報に関するデータとして、利用者の識別情報とともに記憶部5に記憶する。この場合も、登録処理部17は、警告処理部14により、利用者に対して警告メッセージを報知する処理が実行された場合、その警告メッセージの報知後において生体情報取得部4により再取得された指紋画像を登録指紋画像とする。
また登録処理部17は、登録生体情報に関するデータに関連付けて、その登録生体情報に対応する登録指紋画像から検出された高不鮮明領域を示す情報及び低不鮮明領域を示す情報を記憶部5に保存してもよい。
図5は、処理部6上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、指紋画像登録処理の動作フローチャートを示す。
図5に示されるように、まず、入力部2を介して利用者の登録要求がなされると、処理部6は登録処理を開始する。そして処理部6は、入力部2を介して入力された登録しようとする利用者の識別情報を取得する(ステップS201)。また処理部6は、図4に示された指紋画像の入力処理に従って、生体情報取得部4により生成された利用者の指紋画像を取得する(ステップS202)。
その後、処理部6は、補正処理部15に指紋画像と高不鮮明領域を示す情報及び低不鮮明領域を示す情報を渡す。そして補正処理部15は、高不鮮明領域に対して、その領域に含まれる隆線と谷線のコントラストを強調する補正処理を実行する(ステップS203)。また補正処理部15は、低不鮮明領域に対して、その領域に含まれる隆線と谷線のコントラストを強調する補正処理を実行する(ステップS204)。ただし、低不鮮明領域に対する強調度合いは、高不鮮明領域に対する強調度合いよりも低い。そして補正処理部15は、補正処理がなされた指紋画像を処理部6に渡す。
その後、処理部6の特徴量抽出部16は、補正処理がなされた指紋画像から、隆線の端点、分岐点などの複数の特徴点を特徴量として抽出する(ステップS205)。そして処理部6の登録処理部17は、指紋画像から抽出された特徴量を登録生体情報に関するデータとして記憶部5に保存する(ステップS206)。この場合、登録処理部17は、登録生体情報に関するデータに、入力部2を介して入力された登録しようとする利用者の識別情報を関連付け、その識別情報も記憶部5に保存する。そして処理部6は、指紋画像登録処理を終了する。
なお、ステップS206において、上記のように、登録処理部17は、特徴量とともに、その特徴量が抽出された指紋画像またはその部分領域を、登録指紋画像またはその部分領域として記憶部5に記憶してもよい。また、照合処理部18が特徴量を使用しない照合方法、例えば、パターンマッチングを用いて照合処理を実行する場合、ステップS205の処理は省略されてもよい。この場合、登録処理部17は、ステップS206において、ステップS204において補正処理がなされた指紋画像またはその部分領域を登録生体情報を表す登録指紋画像あるいはその部分領域として、利用者の識別情報とともに記憶部5に記憶する。
照合部18は、入力指紋画像に表された入力指紋と登録指紋画像に表された登録指紋を照合する。そして照合部18は、照合処理の結果として、入力指紋が登録指紋に類似している度合いを表す類似度を求める。
照合部18は、照合処理として、例えば、入力指紋画像と登録指紋画像とのマニューシャマッチング、あるいはパターンマッチングを用いることができる。
照合部18は、マニューシャマッチングにより入力指紋と登録指紋を照合する場合、特徴量抽出部16によって入力指紋画像から抽出された特徴点と、記憶部5に登録生体情報に関するデータとして記憶されている、登録指紋画像から抽出された複数の特徴点を使用する。例えば、照合部18は、登録指紋画像の中心付近に位置する特徴点を、第1の基準特徴点として選択する。また照合部18は、入力指紋画像から抽出された特徴点のうちの一つを第2の基準特徴点として選択する。そして照合部18は、第2の基準特徴点を第1の基準特徴点と一致させるように、入力指紋画像を平行移動させる。その後、照合部18は、入力指紋画像を回転させながら、登録指紋画像の特徴点と一致する入力指紋画像の特徴点の個数を求める。照合部18は、第1の基準特徴点と第2の基準特徴点の組み合わせを変えつつ、上記の処理を繰り返して、登録指紋画像の特徴点と一致する入力指紋画像の特徴点の個数の最大値を求める。
最後に、照合部18は、その個数の最大値を、入力指紋画像から抽出された特徴点の総数で割った値を類似度として求める。したがって、この場合、類似度は0〜1の値を持ち、入力指紋画像と登録指紋画像の類似度合いが高い程、類似度の値は1に近づく。
なお、登録指紋画像の特徴点と一致する入力指紋画像の特徴点を検出するために、照合部18は、入力指紋画像の着目特徴点の位置から所定範囲内に、登録指紋画像の特徴点が存在するか否か調べる。ここで、所定範囲は、例えば、隣接する2本の隆線の平均間隔に相当する値とすることができる。照合部18は、着目特徴点の位置から所定範囲内に、登録指紋画像の特徴点が存在する場合、それら特徴点近傍の隆線方向の角度差を求める。そして隆線方向の角度差の絶対値が所定角度範囲内に含まれる場合、照合部18は、その登録指紋画像の特徴点を、入力指紋画像の着目特徴点と一致すると判定する。なお所定角度範囲は、着目特徴点近傍の隆線方向と対応する登録指紋画像の特徴点近傍の隆線方向とが一致しているとみなせる許容限界に対応する値であり、例えば、10度とすることができる。なお、照合部18は、着目特徴点の位置から所定範囲内に、着目特徴点と同じ種類の登録指紋画像の特徴点が存在する場合にのみ、入力指紋画像の着目する特徴点と一致する登録指紋画像の特徴点が存在すると判定してもよい。また、照合部18は、入力指紋画像の部分領域の特徴点と一致する登録指紋画像の特徴点の個数を求める公知の他の方法を利用してもよい。
また、照合部18は、各特徴点に対して、不鮮明領域に含まれるか否かに基づいて信頼度を設定してもよい。そして照合部18は、登録指紋画像の特徴点と一致する入力指紋画像の特徴点の個数の代わりに、登録指紋画像の特徴点に一致すると判定された入力指紋画像の特徴点の信頼度の合計を算出してもよい。
この場合、照合部18は、高不鮮明領域に含まれる特徴点の信頼度を最も低く設定する。さらに照合部18は、低不鮮明領域に含まれる特徴点の信頼度を、高不鮮明領域に含まれる特徴点の信頼度よりも高く、かつ、何れの不鮮明領域にも含まれない特徴点の信頼度よりも低く設定する。例えば、照合部18は、高不鮮明領域に含まれる特徴点の信頼度を0.4に設定し、低不鮮明領域に含まれる特徴点の信頼度を0.7に設定し、何れの不鮮明領域にも含まれない特徴点の信頼度を1に設定する。
これにより、照合部18は、照合結果に対する不鮮明度合いが高い領域から得られた特徴点の影響を軽減できる。そのため、照合部18は、画像が不鮮明なために偽の特徴点が検出されても、その偽の特徴点による照合精度の低下を抑制できる。
また照合部18は、高不鮮明領域からは特徴点を抽出しないようにしてもよい。さらに照合部18は、この場合も、低不鮮明領域に含まれる特徴点の信頼度を何れの不鮮明領域にも含まれない特徴点の信頼度よりも低く設定してもよい。これにより、照合部18は、不鮮明度が非常に高く、特徴点を正確に抽出できない可能性のある領域のみを特徴点を抽出する領域から除外できる。そのため、照合部18は、照合に利用できる特徴点の数が極度に減少することを防止しつつ、偽の特徴点が照合に用いられることを防止できる。そのため、照合部18は、照合精度の低下を抑制できる。
また、照合部18は、パターンマッチングにより入力指紋と登録指紋を照合する場合、補正処理部15により補正処理がなされた入力指紋画像と、記憶部5に登録生体情報に関するデータとして記憶されている登録指紋画像またはその部分領域を使用する。そして照合部18は、入力指紋画像と登録指紋画像またはその部分領域の相対的な位置を様々に変えつつ、下記の式を用いて、入力指紋画像と登録指紋画像またはその部分領域との間の相関値c(i,j)を算出する。
Figure 0005196010
ここで、I(x,y)は、入力指紋画像に含まれる、水平座標x、垂直座標yの画素の画素値を表す。またT(x-i,y-j)は、登録指紋画像またはその部分領域に含まれる、水平座標(x-i)、垂直座標(y-j)の画素の画素値を表す。また、Iavは、入力指紋画像に含まれる画素の平均画素値であり、Tavは、登録指紋画像またはその部分領域に含まれる画素の平均画素値である。なお、i及びjは、それぞれ、入力指紋画像と登録指紋画像の水平方向及び垂直方向のずれ量を表す。さらにc(i,j)は、入力指紋画像が、登録指紋画像に対して水平方向にi画素かつ垂直方向にj画素ずれているときの相関値を表す。この相関値c(i,j)は、-1〜1の間に含まれる値をとり得る。入力指紋画像と登録指紋画像とが完全に一致している場合、相関値c(i,j)は1となる。一方、入力指紋画像と登録指紋画像とが完全に反転している場合、相関値c(i,j)は-1となる。
この場合、照合部18は、入力指紋画像あるいは登録指紋画像から高不鮮明領域を除いて相関値c(i,j)を算出してもよい。
照合部18は、算出された類似度を認証判定部19へ渡す。
認証判定部19は、照合部18により算出された類似度を所定の照合判定閾値と比較する。そして認証判定部19は、類似度が照合判定閾値よりも大きい場合、入力指紋と登録指紋は一致すると判定する。そして、認証判定部19は、コンピュータ1にログインしようとした利用者を、その利用者により入力された利用者の識別情報と対応する登録利用者として認証する。認証判定部19は、利用者を認証すると、その認証結果を処理部6へ通知する。そして処理部6はログイン処理を実行し、認証された利用者がコンピュータ1を利用することを許可する。
一方、認証判定部19は、類似度が照合判定閾値以下である場合、入力指紋と登録指紋は一致しないと判定する。この場合には、認証判定部19は、ログインしようとした利用者を認証しない。そして認証判定部19は、利用者の認証に失敗したことを示す認証結果を処理部6へ通知する。そのため、処理部6は、ログイン処理を中止する。そして処理部6は、認証されなかった利用者がコンピュータ1を使用することを拒否する。例えば、処理部6は、表示部3に、ログインに失敗したことを示すメッセージを表示させる。
照合判定閾値は、登録利用者本人がログインしようとした利用者である場合にのみ、認証判定部19が認証に成功するような値に設定されることが好ましい。そして照合判定閾値は、登録利用者とは異なる他人がログインしようとした利用者である場合には、認証判定部19が認証に失敗するような値に設定されることが好ましい。例えば、照合判定閾値は、類似度の最大値と最小値の差に0.7を乗じた値を、類似度の最小値に加えた値とすることができる。
図6は、処理部6上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、生体認証処理の動作フローチャートを示す。
図6に示されるように、まず、入力部2を介して利用者からログイン要求がなされると、処理部6は生体認証処理を開始する。そして処理部6は、入力部2を介して入力されたログインしようとする利用者の識別情報を取得する(ステップS301)。その後、処理部6は、ステップS302〜ステップS304の処理を実行する。なお、ステップS302〜S304の処理は、処理対象となる指紋画像が入力指紋画像であることを除いて、それぞれ、図5に示された指紋画像登録処理の動作フローチャートにおけるステップS202〜S204の処理と同じである。そのため、ステップS302〜S304の処理の説明は省略する。
ステップS304の後、処理部6は、入力部2を介して入力された利用者の識別情報に対応する登録指紋に関するデータを記憶部5から読み込む(ステップS305)。そして処理部6は、入力指紋画像及び登録指紋に関するデータを処理部6の照合部18に渡す。
照合部18は、例えば、マニューシャマッチングあるいはパターンマッチングにより、入力指紋画像に表された入力指紋と登録指紋を照合することにより、入力指紋と登録指紋の類似度を算出する(ステップS306)。そして照合部18は、算出された類似度を処理部6の認証判定部19に渡す。
認証判定部19は、算出された類似度が照合判定閾値よりも大きいか否か判定する(ステップS307)。類似度が照合判定閾値よりも大きい場合(ステップS307−Yes)、認証判定部19は、入力指紋と登録指紋は一致すると判定する。そして認証判定部19は、ログインしようとした利用者を、その利用者により入力された利用者の識別情報に対応する登録利用者として認証する(ステップS308)。認証判定部19は、認証結果を処理部6へ通知する。そして処理部6は、ログイン処理を実行する。
一方、類似度が照合判定閾値以下である場合(ステップS307−No)、認証判定部19は、入力指紋と登録指紋は一致しないと判定する。この場合には、認証判定部19は、ログインしようとした利用者を認証しない(ステップS309)。認証判定部19は、認証結果を処理部6へ通知する。そして処理部6は、ログイン処理を中止する。
ステップS308またはS309の後、処理部6は、生体認証処理を終了する。
図7及び図8は、処理部6上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、生体認証処理の他の例の動作フローチャートを示す。この動作フローでは、処理部6は、マニューシャマッチングを用いて照合処理を実行するとともに、特徴点の抽出に関する処理を、その特徴点が何れかの不鮮明領域に含まれるか否かによって変更する。
図7に示されるように、まず、入力部2を介して利用者からログイン要求がなされると、処理部6は生体認証処理を開始する。そして処理部6は、入力部2を介して入力されたログインしようとする利用者の識別情報を取得する(ステップS401)。また処理部6は、図4に示された指紋画像の入力処理に従って、生体情報取得部4により生成された利用者の入力指紋を表す指紋画像を入力指紋画像として取得する(ステップS402)。
次に、処理部6は、入力部2を介して入力された利用者の識別情報に対応する登録指紋画像から、特徴量として予め抽出された複数の特徴点を記憶部5から読み込む(ステップS403)。そして処理部6は、入力指紋画像、登録指紋画像から抽出された複数の特徴点及び入力指紋画像についての高不鮮明領域を示す情報及び低不鮮明領域を示す情報を照合部18に渡す。
照合部18は、入力指紋画像に対して高不鮮明領域が検出されているか否か判定する(ステップS404)。入力指紋画像に対して高不鮮明領域が検出されている場合(ステップS404−Yes)、照合部18は、入力指紋画像全体から高不鮮明領域を除いた領域を、特徴点の抽出処理が実行される特徴点探索領域に設定する(ステップS405)。一方、入力指紋画像に対して高不鮮明領域が検出されていない場合(ステップS404−No)、照合部18は、入力指紋画像全体を特徴点探索領域に設定する(ステップS406)。
ステップS405またはS406の後、照合部18は、入力指紋画像の特徴点探索領域から、隆線の端点または分岐点などの特徴点を抽出する(ステップS407)。
図8に示されるように、照合部18は、入力指紋画像から抽出された特徴点のうち、着目する特徴点について、低不鮮明領域に含まれるか否か判定する(ステップS408)。そして着目する特徴点が低不鮮明領域に含まれない場合(ステップS408−No)、照合部18は、着目する特徴点の信頼度を、信頼度が高いことを表す値、例えば1に設定する(ステップS409)。一方、着目する特徴点が低不鮮明領域に含まれる場合(ステップS408−Yes)、照合部18は、着目する特徴点の信頼度を、いずれの不鮮明領域にも含まれない特徴点に対する信頼度よりも信頼度が低いことを示す値、例えば0.7に設定する(ステップS410)。その後、照合部18は、抽出された全ての特徴点について信頼度を設定したか否か判定する(ステップS411)。何れかの特徴点に対して信頼度が設定されていない場合(ステップS411−No)、照合部18は、信頼度が設定されていない特徴点を着目する特徴点とする。そして照合部18は、制御をステップS408に戻す。
一方、全ての特徴点に対して信頼度が設定されている場合(ステップS411−Yes)、照合部18は、マニューシャマッチングにより、入力指紋画像から抽出された特徴点のうち、登録指紋画像から抽出された特徴点の何れかと一致する特徴点を求める。そして照合部18は、その一致する特徴点に対して設定された信頼度の合計を算出する(ステップS412)。そして照合部18は、信頼度の合計値を、入力指紋画像から抽出された特徴点の総数で割った値を類似度として求める(ステップS413)。そして照合部18は、算出された類似度を処理部6の認証判定部19に渡す。
認証判定部19は、算出された類似度が照合判定閾値よりも大きいか否か判定する(ステップS414)。類似度が照合判定閾値よりも大きい場合(ステップS414−Yes)、認証判定部19は、入力指紋と登録指紋は一致すると判定する。そして認証判定部19は、ログインしようとした利用者を、その利用者により入力された利用者の識別情報に対応する登録利用者として認証する(ステップS415)。認証判定部19は、認証結果を処理部6へ通知する。そして処理部6は、ログイン処理を実行する。
一方、類似度が照合判定閾値以下である場合(ステップS414−No)、認証判定部19は、入力指紋と登録指紋は一致しないと判定する。この場合には、認証判定部19は、ログインしようとした利用者を認証しない(ステップS416)。認証判定部19は、認証結果を処理部6へ通知する。そして処理部6は、ログイン処理を中止する。
ステップS415またはS416の後、処理部6は、生体認証処理を終了する。
なお、照合部18は、高不鮮明領域からも特徴点を抽出してもよい。この場合には、上記のステップS404及びS405の処理は省略される。代わりに照合部18は、高不鮮明領域に含まれる特徴点についても、上記のステップS408〜S411の処理と同様の処理を実行する。ただしこの場合、高不鮮明領域に含まれる特徴点に対して設定される信頼度は、低不鮮明領域に含まれる特徴点に対して設定される信頼度よりも低いことが好ましい。
以上に説明してきたように、一つの実施形態による、生体認証処理を実行するコンピュータは、高不鮮明領域に隣接する探索領域内に低不鮮明領域が検出されたか否かにより、指紋画像上で不鮮明領域が生じた原因を特定する。そしてこのコンピュータは、原因に応じた警告メッセージを利用者に対して報知し、指紋画像の入力を再試行する。そのため、このコンピュータは、指紋画像上で不鮮明領域が検出された原因を利用者に知らせることができるので、利用者がその原因を解決した上で、再度指紋画像を取得できる。したがって、このコンピュータは、不鮮明領域が含まれる指紋画像が取得される可能性を低減することができる。
またコンピュータは、隆線と谷線のコントラストの不鮮明度が高い高不鮮明領域と不鮮明度が低い低不鮮明領域を異なる条件を用いて検出する。そのため、このコンピュータは、隆線と谷線のコントラストが不鮮明な領域を精度よく検出することができる。さらにこのコンピュータは、指紋画像上に不鮮明領域が残ったとしても、不鮮明度に応じて、隆線と谷線のコントラストの強調度合いを変えた補正処理を実行できるので、その補正処理によるアーティファクトの発生を抑制しつつ、適切に隆線を強調できる。さらにこのコンピュータは、不鮮明度が高い領域ほどその領域に含まれる特徴点の信頼度を低く設定するので、不鮮明度が高い領域ほど照合処理に対する影響を抑制することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、コンピュータは、利用者の登録指紋画像を生成するためだけに使用される場合、処理部の各機能のうち、照合部及び認証判定部は省略されてもよい。逆に、コンピュータは、他の装置により登録された登録指紋に関するデータを用いて生体認証処理を実行する場合、登録処理部は省略されてもよい。また補正処理部は省略されてもよい。さらに、コンピュータは、ログイン時以外のタイミングで生体認証処理を実行してもよい。例えば、コンピュータは、利用者が記憶部の特定のメモリ領域にアクセスしようとしたとき、あるいは、管理者権限が必要なアプリケーションを実行するときに、生体認証処理を実行してもよい。
さらに、コンピュータは、入力指紋画像に表された入力指紋を、記憶部に記憶されている全ての登録利用者のそれぞれの登録指紋と照合してもよい。この場合、コンピュータは、利用者を、その照合処理により最も類似度が高いと判定された登録指紋に対応する登録利用者として認証するか否か判定する。
また、各実施形態における処理部が有する全ての機能あるいはその一部の機能をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な媒体に記録された形で提供されてもよい。
さらに、本明細書に開示された生体認証装置及び生体認証方法は、利用者が何らかの操作を行うために、利用者の生体情報と、予め登録された生体情報間で生体認証処理を実行する、各種の装置またはシステムにも適用可能である。例えば、そのような装置またはシステムには、1台以上の端末とサーバが通信ネットワークを介して接続されたコンピュータシステム、あるいはAutomated Teller Machine System(現金自動預け払い機システム、ATMシステム)が含まれる。この場合、各端末に生体情報取得部が設けられ、その生体情報取得部により取得された生体画像は、サーバへ送信される。そしてサーバは、上記の実施形態の処理部の機能を実行することにより、生体画像の登録処理あるいは生体認証処理を実行する。あるいは、生体情報取得部と、記憶部と、処理部と、Universal Serial Busなどの規格に準じたデータ伝送用インターフェースとが一体として形成された可搬メモリ装置の処理部が、上記の実施形態におけるコンピュータの処理部の各機能を有していてもよい。
ここに挙げられた全ての例及び特定の用語は、読者が、本発明及び当該技術の促進に対する本発明者により寄与された概念を理解することを助ける、教示的な目的において意図されたものであり、本発明の優位性及び劣等性を示すことに関する、本明細書の如何なる例の構成、そのような特定の挙げられた例及び条件に限定しないように解釈されるべきものである。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
1 コンピュータ
2 入力部
3 表示部
4 生体情報取得部
5 記憶部
6 処理部
11 高不鮮明領域検出部
12 低不鮮明領域検出部
13 不鮮明原因特定部
14 警告処理部
15 補正処理部
16 特徴量抽出部
17 登録処理部
18 照合部
19 認証判定部

Claims (12)

  1. 利用者の生体情報を取得して、該生体情報を表す生体画像を生成する生体情報取得部と、
    利用者の識別情報を取得する入力部と、
    記憶部と、
    処理部であって、
    前記生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出する低不鮮明領域検出機能と、
    前記生体画像から前記第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出する高不鮮明領域検出機能と、
    前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記高不鮮明領域に隣接する探索領域内で前記低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記探索領域以外で前記低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、前記第1の原因と異なる第2の原因により前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域が発生したと判定する不鮮明原因判定機能と、
    前記第1の原因または前記第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知する警告処理機能と、
    最初に取得された前記生体画像から、前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、前記警告メッセージの報知後に前記生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された前記生体画像に表された利用者の生体情報に関するデータを、前記利用者の識別情報と関連付けて前記記憶部に記憶させる登録機能と、
    を実現する処理部とを有する生体情報登録装置。
  2. 前記処理部は、前記生体画像から、利用者の生体情報に関する特徴を表す複数の特徴点を抽出する特徴量抽出機能をさらに実現し、
    前記登録機能は、前記特徴量抽出機能により再生成された前記生体画像から抽出された前記複数の特徴点を、前記利用者の生体情報に関するデータとして前記記憶部に記憶させる、請求項1に記載の生体情報登録装置。
  3. 前記生体情報は指紋あるいは掌紋であり、前記生体情報取得部は、前記生体情報に対応する利用者の部位を前記生体情報取得部に対してスライドさせることにより前記生体情報を取得するスイープ型センサであり、
    前記不鮮明原因判定機能は、前記高不鮮明領域近傍の隆線方向と前記スライド方向のなす角が小さいほど、前記スライド方向に沿った前記探索領域のサイズを大きくする、請求項1または2に記載の生体情報登録装置。
  4. 前記第1の原因は前記生体情報に対応する利用者の部位に液体が付着した、または当該部位から液体が分泌されたことであり、
    前記警告処理機能は、前記生体情報に対応する利用者の部位に液体が付着したことを示す警告メッセージを利用者に対して報知する、請求項1〜3の何れか一項に記載の生体情報登録装置。
  5. 前記第2の原因は前記生体情報に対応する利用者の部位を前記生体情報取得部に対して過度に押圧したことであり、
    前記警告処理機能は、前記生体情報に対応する利用者の部位を前記生体情報取得部に対して過度に押圧したことを示す警告メッセージを利用者に対して報知する、請求項1〜4の何れか一項に記載の生体情報登録装置。
  6. 利用者の入力生体情報を取得して、該入力生体情報を表す入力生体画像を生成する生体情報取得部と、
    予め登録された少なくとも一人の登録利用者の登録生体情報に関するデータを記憶する記憶部と、
    処理部であって、
    前記入力生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出する低不鮮明領域検出機能と、
    前記入力生体画像から前記第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出する高不鮮明領域検出機能と、
    前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記高不鮮明領域に隣接する探索領域内で前記低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記探索領域以外で前記低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、前記第1の原因と異なる第2の原因により前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域が発生したと判定する不鮮明原因判定機能と、
    前記第1の原因または前記第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知する警告処理機能と、
    最初に取得された前記入力生体画像から、前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、前記警告メッセージの報知後に前記生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された前記入力生体画像に表された入力生体情報と前記登録生体情報を照合する照合処理機能と、
    を実現する処理部と、
    を有する生体認証装置。
  7. 前記処理部は、前記入力生体画像から前記入力生体情報の特徴を表す複数の入力特徴点を抽出する特徴量抽出機能をさらに実現し、
    前記記憶部は、前記登録利用者の登録生体情報に関するデータとして当該登録生体情報の特徴を表す複数の登録特徴点を記憶し、
    前記照合処理機能は、前記入力生体画像から抽出された複数の入力特徴点のうち、前記複数の登録特徴点の何れかと一致した前記入力特徴点の信頼度の合計に基づいて前記入力生体情報と前記登録生体情報を照合し、かつ前記低不鮮明領域に含まれる入力特徴点に対する第1の信頼度を前記高不鮮明領域に含まれる入力特徴点に対する第2の信頼度よりも高く設定する、請求項6に記載の生体認証装置。
  8. 前記処理部は、前記入力生体画像のうちの前記高不鮮明領域を除いた領域から前記入力生体情報の特徴を表す複数の入力特徴点を抽出する特徴量抽出機能をさらに実現し、
    前記記憶部は、前記登録利用者の登録生体情報を表すデータとして当該登録生体情報の特徴を表す複数の登録特徴点を記憶し、
    前記照合処理機能は、前記複数の入力特徴点のうち、前記複数の登録特徴点の何れかと一致した前記入力特徴点の信頼度の合計に基づいて前記入力生体情報と前記登録生体情報を照合し、かつ前記低不鮮明領域に含まれる入力特徴点に対する第1の信頼度を前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域以外の領域に含まれる入力特徴点に対する第3の信頼度よりも低く設定する、請求項6に記載の生体認証装置。
  9. 利用者の生体情報を取得して、該生体情報を表す生体画像を生成する生体情報取得部と、利用者の識別情報を取得する入力部と、記憶部と、処理部とを有する装置に、該生体情報を登録させるコンピュータプログラムであって、
    前記生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出し、
    前記生体画像から前記第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出し、
    前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記高不鮮明領域に隣接する探索領域内で前記低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記探索領域以外で前記低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、前記第1の原因と異なる第2の原因により前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域が発生したと判定し、
    前記第1の原因または前記第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知し、
    最初に取得された前記生体画像から、前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、前記警告メッセージの報知後に前記生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された前記生体画像に表された利用者の生体情報に関するデータを、前記利用者の識別情報と関連付けて前記記憶部に記憶させる、
    ことを前記処理部に実行させるコンピュータプログラム。
  10. 利用者の入力生体情報を取得して、該入力生体情報を表す入力生体画像を生成する生体情報取得部と、登録利用者の登録生体情報に関するデータを記憶する記憶部と、処理部とを有する装置に、該入力生体情報と該登録生体情報との生体認証を行わせるコンピュータプログラムであって、
    前記入力生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出し、
    前記入力生体画像から前記第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出し、
    前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記高不鮮明領域に隣接する探索領域内で前記低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記探索領域以外で前記低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、前記第1の原因と異なる第2の原因により前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域が発生したと判定し、
    前記第1の原因または前記第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知し、
    最初に取得された前記入力生体画像から、前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、前記警告メッセージの報知後に前記生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された前記入力生体画像に表された入力生体情報と前記登録生体情報を照合する、
    ことを前記処理部に実行させるコンピュータプログラム。
  11. 利用者の生体情報を取得して、該生体情報を表す生体画像を生成する生体情報取得部と、利用者の識別情報を取得する入力部と、記憶部とを有する装置において、該生体情報を登録する生体情報登録方法であって、
    前記生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出し、
    前記生体画像から前記第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出し、
    前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記高不鮮明領域に隣接する探索領域内で前記低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記探索領域以外で前記低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、前記第1の原因と異なる第2の原因により前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域が発生したと判定し、
    前記第1の原因または前記第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知し、
    最初に取得された前記生体画像から、前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、前記警告メッセージの報知後に前記生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された前記生体画像に表された利用者の生体情報に関するデータを、前記利用者の識別情報と関連付けて前記記憶部に記憶させる、
    ことを含む方法。
  12. 利用者の入力生体情報を取得して、該入力生体情報を表す入力生体画像を生成する生体情報取得部と、登録利用者の登録生体情報に関するデータを記憶する記憶部とを有する装置において、該入力生体情報と該登録生体情報との生体認証を行う生体認証方法であって、
    前記入力生体画像から第1の不鮮明度を有する低不鮮明領域を検出し、
    前記入力生体画像から前記第1の不鮮明度よりも高い第2の不鮮明度を有する高不鮮明領域を検出し、
    前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記高不鮮明領域に隣接する探索領域内で前記低不鮮明領域が検出された場合、第1の原因により前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域が発生したと判定し、一方、前記高不鮮明領域が検出され、かつ前記探索領域以外で前記低不鮮明領域が検出された場合、あるいは、前記高不鮮明領域及び前記低不鮮明領域の何れか一方のみが検出された場合、前記第1の原因と異なる第2の原因により前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域が発生したと判定し、
    前記第1の原因または前記第2の原因に応じて異なる警告メッセージを利用者に対して報知し、
    最初に取得された前記入力生体画像から、前記高不鮮明領域または前記低不鮮明領域の少なくとも一方が検出されると、前記警告メッセージの報知後に前記生体情報取得部が利用者の生体情報を再取得することにより再生成された前記入力生体画像に表された入力生体情報と前記登録生体情報を照合する、
    ことを含む生体認証方法。
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