JP5304901B2 - 生体情報処理装置、生体情報処理方法及び生体情報処理用コンピュータプログラム - Google Patents

生体情報処理装置、生体情報処理方法及び生体情報処理用コンピュータプログラム Download PDF

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Description

ここに開示される実施形態は、生体画像に表された生体情報を生体認証に利用する生体情報処理装置、生体情報処理方法及び生体情報処理用コンピュータプログラムに関する。
近年、手または指の静脈のパターン、指紋または掌紋などの生体情報を表した生体画像に基づいて、装置またはシステムの利用者を認証する生体認証技術が開発されている。そのような生体認証技術を利用した生体認証装置は、例えば、生体認証装置を使用しようとする利用者の生体情報を表す生体画像を入力生体画像として取得する。そして生体認証装置は、入力生体画像に表された利用者の入力生体情報を、予め登録された登録利用者の生体画像に表された生体情報である登録生体情報と照合する。生体認証装置は、照合処理の結果に基づいて、入力生体情報と登録生体情報が一致すると判定した場合、その利用者を正当な権限を有する登録利用者として認証する。そして生体認証装置は、認証された利用者が生体認証装置が組み込まれた装置または生体認証装置と接続された他の装置を使用することを許可する。
生体認証における一般的な問題として、同一人物の生体情報であっても、登録生体画像に表された生体情報と入力生体画像に表された生体情報が必ずしも一致しないということがある。この理由は、登録時と照合時とで、センサに対する生体情報を含む部位のポジショニングが異なったり、その生体情報を含む部位の状態が異なることが挙げられる。そして登録時と照合時とで、部位の状態が異なっていると、例えば、照合時に取得された生体画像から抽出される特徴量が、登録時に取得された生体画像から抽出される特徴量と異なることがある。
例えば、生体情報として、指紋が利用される場合、登録時と照合時とで、指の肌荒れ、または乾燥の程度が異なっていたり、汗、水またはハンドクリーム等による指の表面の湿潤度合いが異なることがある。そして場合によっては、照合時において取得された指紋画像の一部の領域が不鮮明となってしまい、その指紋画像から抽出される特徴量が、登録時において取得された指紋画像から抽出される特徴量と異なってしまうことがある。
このような場合、両方の画像から抽出された特徴量が完全に一致しないので、照合精度が低下するおそれがある。
そこで、取得された生体画像に表された生体情報が一定の品質を持つか否か判定する技術が開発されている(例えば、特許文献1〜4を参照)。
そのような公知技術の一例では、装置は、入力指紋画像を細分化した各領域中に隆線と谷線からなる指紋が存在するか否かを判定するとともに、細分化した領域での皮膚表面の状態を判定することで、入力指紋画像が認証に適した指紋画像か否か判定する。また、指紋が存在するか否か、及び皮膚表面の状態の判定については、明るい画素/暗い画素の連結度合いまたは比率が用いられる。
また、他の公知技術では、指紋照合装置は、指紋センサにより読み取られた画像データより濃淡度を算出し、算出した濃淡度に基づいて画像データにおける画像の品質を判定する。
さらに他の公知技術では、指紋照合装置は、被験者の採取指紋画像データから採取指紋の隆線を強調したエッジ抽出画像データまたは各画素についての濃淡変化方向を示したグラデーション方向抽出画像データを生成する。そしてこの指紋照合装置は、エッジ画像の重心と画像中心間のずれ量またはグラデーション方向抽出画像データ中の部分領域ごとの濃淡変化の方向パターンから算出される方向パターンごとの合計数に基づいて、画像データの登録可否を決定する。
さらに他の公知技術では、生体情報検出装置は、採取された画像において生体情報が存在する領域の画素値の平均値と標準偏差に基づいて採取された画像の状態を判定する。
特開2002−298126号公報 特開2002−208001号公報 特開2004−86463号公報 国際公開第2004/102481号パンフレット
生体認証装置は、生体画像に表された生体情報の品質を測定し、その品質が悪い場合には、生体情報を再度読み取ることにより生体画像を再生成することで、認証精度が低下することを防止できる。
しかし、例え、生体画像上の一部の領域が不鮮明であっても、その不鮮明な領域に照合処理にとって有用な特徴が含まれていなければ、生体認証装置は、その生体画像を用いても、入力生体情報と登録生体情報を正確に照合できる。しかし従来技術では、生体認証装置は、生体情報が表された画像について、照合処理において有用な特徴とは無関係に、同一の基準で適正か否かを判定していた。そのため、従来技術を採用した生体認証装置は、照合処理を正確に実行するために必要な情報が生体画像に含まれている場合でも、その画像を照合処理に使用するには不適切と判定してしまうことがあった。このような場合、本来であれば、利用者は、生体情報を再度読み取らせなくてよいにもかかわらず、生体情報を再入力することが求められ、その結果、生体認証処理に余計な時間が掛かってしまうおそれがあった。
そこで、本明細書は、照合に適した生体情報を取得できるとともに、生体情報の無用な再取得を防止可能な生体情報処理装置、生体情報処理方法及び生体情報処理用コンピュータプログラムを提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、生体情報処理装置が提供される。この生体情報処理装置は、利用者の生体情報を取得して、その生体情報を表す入力生体画像を生成する生体情報取得部と、処理部とを有する。その処理部は、入力生体画像に第1の画像処理を行うことにより、第1の中間画像を生成する第1中間画像生成機能と、入力生体画像に第1の画像処理と異なる第2の画像処理を行うことにより、第2の中間画像を生成する第2中間画像生成機能と、第1の中間画像及び第2の中間画像から、入力生体画像に表された利用者の生体情報である入力生体情報の特徴的な点である特異点に対応する点をそれぞれ特異点候補として検出する特異点検出機能と、入力生体情報における同一の特異点に対応する、第1の中間画像から検出された特異点候補と、第2の中間画像から検出された特異点候補間の距離を算出する特異点候補間距離算出機能と、特異点候補間の距離が小さいほど高い値となるように入力生体画像の品質指標を算出し、その品質指標が所定の閾値よりも高いか否か判定する良否判定機能と、品質指標が閾値以下である場合、生体情報取得部に利用者の生体情報を再取得させることを利用者に促すガイダンス機能とを実現する。
さらに他の実施形態によれば、生体情報処理方法が提供される。この生体情報処理方法は、利用者の生体情報を取得して、その生体情報を表す入力生体画像を生成し、入力生体画像に第1の画像処理を行うことにより、第1の中間画像を生成し、入力生体画像に第1の画像処理と異なる第2の画像処理を行うことにより、第2の中間画像を生成し、第1の中間画像及び第2の中間画像から、入力生体画像に表された利用者の生体情報である入力生体情報の特徴的な点である特異点に対応する点をそれぞれ特異点候補として検出し、入力生体情報における同一の特異点に対応する、第1の中間画像から検出された特異点候補と、第2の中間画像から検出された特異点候補間の距離を算出し、特異点候補間の距離が小さいほど高い値となるように入力生体画像の品質指標を算出し、その品質指標が所定の閾値よりも高いか否か判定し、品質指標が閾値以下である場合、生体情報取得部に利用者の生体情報を再取得させることを利用者に促すことを含む。
さらに他の実施形態によれば、生体情報の処理をコンピュータに行わせるコンピュータプログラムが提供される。このコンピュータプログラムは、生体情報取得部により生成された、利用者の生体情報を表す入力生体画像に第1の画像処理を行うことにより、第1の中間画像を生成し、入力生体画像に第1の画像処理と異なる第2の画像処理を行うことにより、第2の中間画像を生成し、第1の中間画像及び第2の中間画像から、入力生体画像に表された利用者の生体情報である入力生体情報の特徴的な点である特異点に対応する点をそれぞれ特異点候補として検出し、入力生体情報における同一の特異点に対応する、第1の中間画像から検出された特異点候補と、第2の中間画像から検出された特異点候補間の距離を算出し、特異点候補間の距離が小さいほど高い値となるように入力生体画像の品質指標を算出し、その品質指標が所定の閾値よりも高いか否か判定し、品質指標が閾値以下である場合、生体情報取得部に利用者の生体情報を再取得させることを利用者に促す、ことをコンピュータに実行させる命令を有する。
本発明の目的及び利点は、請求項において特に指摘されたエレメント及び組み合わせにより実現され、かつ達成される。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
本明細書に開示された生体情報処理装置、生体情報処理方法及び生体情報処理用コンピュータプログラムは、照合に適した生体情報を取得できるとともに、生体情報の無用な再取得を防止することができる。
図1は、第1の実施形態による、生体情報処理装置の概略構成図である。 図2は、第1の実施形態による、利用者に対する生体認証処理を実行するために実現される機能を示す、生体情報処理装置が有する処理部の機能ブロック図である。 図3は、指紋上に存在する特異点の一例を示す図である。 図4(a)〜(c)は、それぞれ、入力生体画像、第1中間画像、第2中間画像の例を示す図である。 図5は、処理部上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、生体認証処理の動作フローチャートを示す図である。 図6は、処理部上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、生体認証処理の動作フローチャートを示す図である。 図7は、第2の実施形態による、利用者に対する生体認証処理を実行するために実現される機能を示す、生体情報処理装置が有する処理部の機能ブロック図である。 図8は、処理部上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、入力生体画像の良否判定処理の動作フローチャートを示す図である。 図9は、第3の実施形態による、利用者の生体情報を登録するために実現される機能を示す、生体情報処理装置が有する処理部の機能ブロック図である。 図10は、処理部上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、入力生体画像の登録処理の動作フローチャートを示す図である。 図11は、3個の中間画像を生成する機能を有する処理部の機能ブロック図である。
以下、図を参照しつつ、第1の実施形態による、生体認証処理を実行する生体情報処理装置について説明する。
この生体情報処理装置は、利用者に対する生体認証処理を実行するために、利用者の生体情報を表した画像である入力生体画像を取得する。この生体情報処理装置は、入力生体画像に対して2種類の互いに異なる画像処理を実行し、その画像処理結果として得られた2種類の中間画像から、それぞれ、利用者の生体情報の特徴的な点である特異点を抽出する。そしてこの生体情報処理装置は、2種類の中間画像からそれぞれ抽出された特異点の一致度合いにより、入力生体画像の良否を判定する。
本実施形態では、生体情報処理装置は、生体認証の対象となる生体情報として指の指紋を利用する。しかし、生体認証の対象となる生体情報は、掌紋、鼻紋、静脈パターン、掌形、顔貌、耳介または網膜パターンなど、静止画像に表される他の生体情報であってもよい。
また、本明細書において、「照合処理」という用語は、入力生体情報と登録生体情報の類似度合いを表す類似度を算出する処理を示すために使用される。また、「生体認証処理」という用語は、照合処理だけでなく、照合処理により求められた類似度を用いて、利用者を認証するか否かを決定する処理を含む、認証処理全体を示すために使用される。
図1は、生体情報処理装置の概略構成図を示す。図1に示されるように、この生体情報処理装置1は、表示部2と、生体情報取得部3と、入力部4と、記憶部5と、処理部6とを有する。生体情報処理装置1は、生体情報取得部3により利用者の指の指紋を表す入力生体画像を生成し、その入力生体画像を用いて生体認証処理を実行する。そして生体情報処理装置1は、生体認証処理の結果、利用者を登録利用者の何れかとして認証した場合、生体情報処理装置1が実装された装置をその利用者が使用することを許可する。あるいは、生体情報処理装置1は、図示しない他の装置へ、利用者が認証された旨を表す信号を送信して、その利用者が他の装置を使用することを許可する。
表示部2は、例えば、液晶ディスプレイまたはCRTモニタなどの表示装置を有する。そして表示部2は、生体情報取得部3が適正な入力生体画像を取得可能な位置へ、指を配置させるためのガイダンスメッセージを利用者に対して表示する。また表示部2は、処理部6により実行されたアプリケーションに関連する各種情報などを表示する。
生体情報取得部3は、利用者の指紋を表す入力生体画像を生成する。そのために、生体情報取得部3は、例えば、スイープ式の指紋センサを有する。この指紋センサは、例えば、光学式、静電容量式、電界式または感熱式の何れかの方式を採用したセンサとすることができる。また生体情報取得部3は、エリアセンサを利用する、何れかの指紋センサを有してもよい。そして生体情報取得部3は、生成した入力生体画像を処理部6へ渡す。
なお生体情報取得部3は、表示部2または入力部4と一体的に形成されていてもよい。
入力部4は、例えば、キーボード、マウス、またはタッチパッドなどのユーザインターフェースを有する。そして入力部4を介して利用者により入力されたコマンド、データ、あるいは利用者の識別情報は、処理部6へ渡される。ただし、利用者が生体情報以外の情報を生体情報処理装置1に対して入力する必要がない場合、この入力部4は省略されてもよい。
記憶部5は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、または光ディスク装置のうちの少なくとも何れか一つを有する。そして記憶部5は、生体情報処理装置1で使用されるアプリケーションプログラム、少なくとも一人の登録利用者の識別情報及び個人設定情報、各種のデータ等を記憶する。また記憶部5は、生体認証処理を実行するためのプログラムを記憶する。さらに記憶部5は、登録利用者それぞれについて、登録利用者の登録生体情報である特定の指の指紋に関するデータを記憶する。この登録生体情報に関するデータは、例えば、登録利用者の特定の指の指紋を撮影した画像である登録生体画像とすることができる。あるいは、この登録生体情報に関するデータは、登録生体画像そのものまたはその部分領域から抽出された照合処理用の特徴量であってもよい。
また記憶部5は、生体情報取得部3が適正な入力生体画像を取得可能な位置へ、指を配置させるためのガイダンスメッセージを記憶する。
処理部6は、1個または複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。そして処理部6は、生体情報取得部3から取得した、その利用者の指紋である入力生体情報が表された入力生体画像を用いた生体認証処理を実行する。
図2は、生体認証処理を実行するために実現される機能を示す処理部6の機能ブロック図である。図2に示されるように、処理部6は、第1中間画像生成部11と、第2中間画像生成部12と、特異点候補検出部13と、特異点候補間距離算出部14と、良否判定部15と、ガイダンス処理部16と、照合部17と、認証判定部18とを有する。処理部6が有するこれらの各部は、処理部6が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、処理部6が有するこれらの各部は、ファームウェアとして生体情報処理装置1に実装されてもよい。
第1中間画像生成部11は、入力生体画像に対して、入力生体画像中の不鮮明な領域を補正する画像処理を実行することにより、第1中間画像を生成する。そのような画像処理として、例えば、コントラスト補正処理あるいは周波数強調処理が用いられる。
第1中間画像生成部11は、コントラスト補正処理として、例えば、入力生体画像中の入力生体情報が写っている生体領域内の画素値の最大値と最小値が、それぞれ、所定値(例えば、最大値が255、最小値が0)となるように、入力生体画像を階調変換する。そして第1中間画像生成部11は、階調変換された入力生体画像を第1中間画像とする。なお、生体領域は、例えば、入力生体画像全体を所定の閾値で2値化することにより検出できる。例えば、入力生体画像上で指が接触していない部分である背景領域内の画素値は、一般に、非常に低い値または非常に高い値となる。そのため、背景領域内の画素値の分布は、生体領域内の画素値の分布と異なる。そこで、第1中間画像生成部11は、入力生体画像全体の画素値のヒストグラムに対する判別分析により、所定の閾値を決定できる。
あるいは、第1中間画像生成部11は、周波数強調処理として、例えば、入力生体画像を高速フーリエ変換する。第1中間画像生成部11は、高速フーリエ変換により得られた周波数画像に対して、隆線間隔に相当する周波数成分を強調する。そして第1中間画像生成部11は、周波数強調された周波数画像に対して逆高速フーリエ変換することにより、第1中間画像を生成する。なお、第1中間画像生成部11は、高速フーリエ変換の変わりに、ウェーブレット変換を用いてもよい。また第1中間画像生成部11は、入力生体画像に対して、コントラスト補正処理と周波数強調処理をそれぞれ実行することにより、第1中間画像を生成してもよい。
第1中間画像生成部11は、第1中間画像を特異点候補検出部13へ渡す。
第2中間画像生成部12は、入力生体画像に対して、入力生体画像中のノイズを除去する画像処理を実行することにより、第2中間画像を生成する。そのような画像処理として、例えば、ガウシアンフィルタあるいはメディアンフィルタなどを用いたマスク処理が用いられる。あるいは、第2中間画像生成部12は、入力生体画像に対して、モルフォロジーのオープニング演算あるいはクロージング演算を行ってもよい。なお、第2中間画像生成部12は、入力生体画像をそのまま第2中間画像としてもよい。
第2中間画像生成部12は、第2中間画像を特異点候補検出部13へ渡す。
なお、第1中間画像生成部11及び第2中間画像生成部12により行われる画像処理は、入力生体情報に含まれる、隆線の各端点、各分岐点あるいは後述する特異点間の相対的な位置関係が変化しない処理であることが好ましい。
特異点候補検出部13は、入力生体情報において特徴的な点である特異点に対応する点を、第1の中間画像及び第2の中間画像からそれぞれ検出する。このような特異点が正確に検出できれば、この入力生体画像には、利用者の入力生体情報の特徴的な部分が写っていると考えられる。そのため、入力生体画像の品質は、照合処理に利用できる程度に良好であると考えられる。
本実施形態では、入力生体情報は指紋である。そこで、指紋を特徴付ける代表的な特異点を例示する。
図3は、指紋上に存在する特異点の一例を表す図である。図3に示される指紋画像300において、黒い線は隆線を表し、白い線は谷線を表す。また指紋画像300の上側が、指の先端側となる。そして指紋上では、隆線が渦状に形成されるので、その渦の中心が特異点となる。例えば、上に凸な隆線の渦の中心301は上凸コアと呼ばれる。また、指紋によっては、下に凸な隆線の渦の中心302が形成される。この下に凸な隆線の渦の中心302は下凸コアと呼ばれる。また、指紋によっては、隆線が三角州状に形成される。このような点303、304も、一つの指紋において通常2個以下しか存在しない。そこで隆線が三角州状に形成された点303、304は、デルタ特異点と呼ばれる。
そこで特異点候補検出部13は、特異点候補として、上凸コア及び下凸コアと、デルタ特異点に対応する点を検出する。
特異点候補検出部13は、例えば、各中間画像から各画素のポアンカレ指数を算出し、そのポアンカレ指数が所定の条件を満たす画素を、上凸コア、下凸コアあるいはデルタ特異点の候補として検出する。なお、ポアンカレ指数を用いて特異点を検出する方法は、例えば、D.Maltoni他、「指紋認識ハンドブック」、Springer Science, p.100、あるいは、河越他、「指紋パターン分類」、パターン認識、1984年、Vol.17、no.3、pp.295-303に開示されている。
また、特異点候補検出部13は、以下の手順に従って、特異点の候補を検出してもよい。
先ず、特異点候補検出部13は、局所閾値法を用いて各中間画像を2値化することにより、隆線に対応する画素と谷線に対応する画素が異なる値を持つ2値化中間画像を作成する。次に、特異点候補検出部13は、隆線が一つの画素の幅で表されるように、2値化中間画像に対して細線化処理を行う。その後、特異点候補検出部13は、上凸コアに対応する少なくとも一つのテンプレートと、細線化された2値化中間画像との間でテンプレートマッチングを実行することにより、相関値を求める。その際、特異点候補検出部13は、細線化された2値化中間画像に対するテンプレートの相対的な位置を変更しつつ、細線化された2値化中間画像上の各位置についてテンプレートとの相関値を求める。そして特異点候補検出部13は、細線化された2値化中間画像上で、求められた相関値が所定値(例えば、0.9)以上となる場合、特異点候補検出部13は、その相関値に対応する位置に上凸コアの候補が存在すると判定する。
同様に、特異点候補検出部13は、細線化された2値化中間画像と、下凸コアまたはデルタ特異点に対応するテンプレートとのテンプレートマッチングを行うことにより、各中間画像から下凸コア及びデルタ特異点の候補を抽出する。
ただし、細線化された2値化中間画像と上凸コアに対応するテンプレートとの相関値の最大値が所定値未満であれば、特異点候補検出部13は、上凸コアの候補を検出しない。同様に、細線化された2値化中間画像と下凸コアまたはデルタ特異点に対応するテンプレートとの相関値の最大値が所定値未満であれば、特異点候補検出部13は、下凸コアまたはデルタ特異点の候補を検出しない。
なお、各テンプレートは、例えば、複数の隆線が含まれる程度の大きさを持つ。そして上凸コアに対応するテンプレートには、上凸コアに対応する2値パターン、例えば、略同心円状の上側に凸な複数の円弧が表される。同様に、下凸コアに対応するテンプレートには、下凸コアに対応する2値パターン、例えば、略同心円状の下側に凸な複数の円弧が表される。さらに、デルタ特異点に対応するテンプレートには、一つの画素から3本向へ隆線が伸びるパターンが表される。
特異点候補検出部13は、上凸コアの候補が検出された場合、細線化された2値化中間画像上の、上凸コアが検出された位置周辺で、上凸コアよりも下方に存在する領域に含まれる複数の隆線の方向を求めてもよい。そのような領域は、例えば、水平方向について、上凸コアが検出された位置を水平方向の中心として、隆線が複数本含まれる幅を有するとともに、垂直方向について、上凸コアが検出された位置を上端として、隆線が複数本含まれる幅を有する。特異点候補検出部13は、その領域内の複数の隆線の方向の平均値を、上凸コアを形成する隆線の方向とする。同様に、下凸コアの候補が検出された場合、特異点候補検出部13は、下凸コアが検出された位置周辺で、下凸コアよりも上方に存在する領域に含まれる複数の隆線の方向を求めてもよい。さらに、特異点候補検出部13は、デルタ特異点に合流する3方向からの隆線の方向をそれぞれ求めてもよい。
なお、特異点候補検出部13は、上凸コア、下凸コア及びデルタ特異点などの特異点を検出する公知の他の方法を用いて、各中間画像からそれらの特異点候補を抽出してもよい。また、特異点候補検出部13は、特異点候補の周囲の隆線の方向を求めるために、隆線方向を求める公知の何れかの方法を利用することができる。
特異点候補検出部13は、各中間画像から検出された特異点候補について、その特異点の種別(すなわち、上凸コア、下凸コアまたはデルタ特異点)を識別する情報及びその特異点候補が検出された中間画像上の位置を特異点候補間距離算出部14へ渡す。また、特異点候補の周囲の隆線の方向が求められている場合には、特異点候補検出部13は、特異点候補の周囲の隆線方向も特異点候補間距離算出部14へ渡す。さらに特異点候補検出部13は、上凸コアと下凸コアの両方の特異点候補が検出されている場合には、上凸コアに対する特異点候補に関する情報とともに、上凸コアから下凸コアへの方向ベクトルを上凸コアの方向として特異点候補間距離算出部14へ渡してもよい。同様に、特異点候補検出部13は、下凸コアに対する特異点候補に関する情報とともに、下凸コアから上凸コアへの方向ベクトルを下凸コアの方向として特異点候補間距離算出部14へ渡してもよい。
さらに、特異点候補算出部13は、特異点の種別ごとに、各中間画像から検出された特異点候補の数を、良否判定部15へ通知する。
特異点候補間距離算出部14は、入力生体情報の特異点に対応する、第1中間画像から検出された特異点候補と、第2中間画像から検出された特異点候補間の距離を、特異点候補間距離として算出する。
第1中間画像及び第2中間画像は何れも入力生体画像から生成されているので、もし入力生体画像が十分に鮮明な画像であれば、第1中間画像と第2中間画像の同じ位置に、同じ種類の特異点候補が検出される可能性が高い。しかし、入力生体画像の一部または全部が不鮮明な場合、第1中間画像の生成に利用される画像処理と第2中間画像の生成に利用される画像処理の違いにより、その不鮮明な領域の特徴が異なることがある。
図4(a)〜(c)は、それぞれ、入力生体画像、第1中間画像、第2中間画像の例を示す図である。
図4(a)に示された入力生体画像400では、上凸コア401が含まれる領域402が不鮮明となっている。また、図4(b)に示された第1中間画像410では、不鮮明領域402内の隆線は、入力生体画像400における不鮮明領域402の隆線と同じように見える。そのため、上凸コアの候補403は、入力生体画像400における上凸コア401と同じ位置で検出される。一方、図4(c)に示された第2中間画像420では、画像処理の結果、不鮮明領域402内の隆線構造が入力生体画像400の不鮮明領域402内の隆線構造と異なっている。そのため、上凸コアの候補404は、入力生体画像400における上凸コア401と異なる位置で検出される。
このように、入力生体情報の何れかの特異点に対して、各中間画像から検出される特異点候補の位置または種別などが異なってしまうことがある。あるいは、一方の中間画像から、その特異点に対応する特異点候補が検出されないこともある。そこで、特異点候補距離は、入力生体画像の品質を測定する有用な情報となる。
例えば、特異点候補間距離算出部14は、第1中間画像から検出された特異点候補のうちの着目する特異点候補と、第2中間画像から検出された特異点候補のうち、その着目特異点候補に最も近い特異点候補とをペアにする。その際、特異点候補間距離算出部14は、他方の中間画像から検出された特異点候補の何れかと既にペアを形成している、一方の中間画像の特異点候補を、他方の中間画像の他の特異点候補とのペアを形成しないようにしてもよい。また特異点候補間距離算出部14は、互いに種別が異なる特異点候補をペアとしないようにしてもよい。
特異点候補間距離算出部14は、ペアとなった特異点候補間のユークリッド距離を、特異点候補間距離とする。また、特異点候補間距離算出部14は、ペアを形成する二つの特異点候補間の水平方向及び垂直方向の位置の差、方向の差、周囲の隆線の方向の差をそれぞれ要素とする多次元ベクトルの距離を、特異点候補間距離としてもよい。
さらに、特異点候補間距離算出部14は、ペアを形成できなかった特異点候補の数を、特異点の種別ごとに数える。
特異点候補間距離算出部14は、ペアごとに算出された特異点候補間距離と、ペアを形成できなかった特異点候補の数とを、良否判定部15へ渡す。
良否判定部15は、生体情報取得部3により生成された入力生体画像が照合処理に使用するのに適正か否か判定する。そこで良否判定部15は、特異点間候補距離、検出された特異点候補の種別ごとの数、及び特異点候補のペアを形成できなかった特異点候補の数に基づいて、入力生体画像の品質を表す指標を算出する。
例えば、良否判定部15は、次式に従って入力生体画像の品質指標Qを算出する。
Figure 0005304901
ここでNは、特異点候補のペアの数であり、δiは、特異点候補のペアi(i=0,1,...,N-1)の特異点候補間距離を表す。またδmaxは、特異点候補間距離の正規化基準値であり、例えば、入力生体画像上の一つの特異点に対して実験的に求められた特異点候補間距離の最大値に設定される。またN1、N2は、それぞれ、第1中間画像から検出された特異点候補の数及び第2中間画像から検出された特異点候補の数である。そして関数max(N1,N2)は、N1とN2のうちの大きい方の値を出力する関数である。さらにAは、ペアが形成されなかった特異点候補の数または誤って検出されたと考えられる特異点候補の数に従って決定される係数である。
なお、(1)式において、δmaxの代わりに、例えば、照合時において、入力生体画像と登録生体画像とが最も良好に一致する位置を探索する際の探索範囲に相当する、両画像の最大位置ずれ量が用いられてもよい。例えば、水平方向の最大位置ずれ量をLx、垂直方向の最大位置ずれ量をLyとしたとき、LxまたはLyのうちの大きいほうの値をδmaxの代わりに用いることができる。
係数Aは、例えば、各中間画像から検出された特定の種別の特異点候補の数が、一般に存在するその種別の特異点の最大数よりも大きくなるほど、小さな値に設定される。例えば、上凸コアは、一般に、指紋に一つしか存在しない。また下凸コア及びデルタ特異点は、それぞれ、一般に指紋に2個以下しか存在しない。そこで、良否判定部15は、第1中間画像及び第2中間画像からそれぞれ検出された、特異点の種別ごとの特異点候補の数のうち、大きい方の数を特異点の種別ごとの一般に存在する最大数と比較する。そして良否判定部15は、例えば、特異点の種別ごとに、最大数を超えた特異点候補の合計数Neと0.1の積を1から引いた値(1-0.1×Ne)を、基準値A0(例えば1)に乗じることで得られた値を係数Aとする。なお、最大数を超えた特異点候補の合計数Neが0であれば、良否判定部15は、基準値A0自体を係数Aとする。
また良否判定部15は、ペアが形成されなかった特異点候補の数Nfと0.1の積を1から引いた値(1-0.1×Nf)を、基準値A0に乗じることで得られた値を係数Aとしてもよい。あるいは、良否判定部15は、最大数を超えた特異点候補の合計数Neとペアが形成されなかった特異点候補の数Nfとの和と0.1の積を1から引いた値(1-0.1×(Ne+Nf))を、基準値A0に乗じることで得られた値を係数Aとしてもよい。
良否判定部15は、算出された品質指標Qを所定の閾値Tと比較する。そして良否判定部15は、品質指標Qが閾値T以上であれば、入力生体画像は照合処理に使用するのに適していると判定する。一方、品質指標Qが閾値T未満であれば、良否判定部15は、入力生体画像は照合処理に使用するのに適していないと判定する。なお、所定の閾値Tは、例えば、生体画像を照合処理に用いたときの本人棄却率が許容範囲内となる、その生体画像に対する品質指標Qの限界値として、実験的に決定される。
良否判定部15は、良否判定結果を示す情報を処理部6へ渡す。
ガイダンス処理部16は、処理部6から入力生体画像が照合処理に使用するのに不適切であるとの判定結果を通知されると、利用者に入力生体情報の再入力を促すガイダンスメッセージを記憶部5から読み出す。
そしてガイダンス処理部16は、読み込んだガイダンスメッセージを表示部2に表示させる。なお、ガイダンス処理部16は、生体情報処理装置1がスピーカを有している場合、ガイダンスメッセージを、スピーカを介して音声により利用者に報知させてもよい。
またガイダンス処理部16は、利用者にとって再読み取りの際の部位のポジショニングの参考となるように、不適切と判定された入力生体画像あるいは何れかの中間画像を表示部2に表示させてもよい。
照合部17は、処理部6から入力生体画像及び利用者の識別情報を受け取ると、利用者の識別情報に対応する登録生体情報に関するデータを記憶部5から読み込む。そして照合部17は、入力生体情報と、読み込んだデータに表された登録生体情報を照合する。そして照合部17は、照合処理の結果として、入力生体情報が登録生体情報に類似している度合いを表す類似度を求める。なお、照合部17は、入力生体画像の代わりに、第1中間画像または第2中間画像を用いてもよい。
照合部17は、照合処理として、例えば、マニューシャマッチング、あるいはパターンマッチングを用いることができる。
照合部17は、マニューシャマッチングにより入力生体情報と登録生体情報を照合する場合、入力生体画像から照合用の特徴点を抽出する。そして照合部17は、入力生体画像から抽出された特徴点と、記憶部5に登録生体情報に関するデータとして記憶されている、登録生体画像から抽出された複数の特徴点を使用する。
照合部17は、照合用の特徴点(マニューシャ)として、例えば、隆線の端点、分岐点を抽出する。そこで照合部17は、隆線の分岐点及び端点を入力生体画像から抽出するために、入力生体画像から隆線が細線化された2値化画像を生成する。そして、照合部17は、複数のマスクパターンを用いて細線化された入力生体画像を走査することにより、何れかのマスクパターンと一致するときの、入力生体画像上の位置を検出する。そして照合部17は、検出された位置の中心画素を、特徴点として抽出する。なお、マスクパターンは、例えば、3×3画素で表され、隆線の分岐点または端点に対応する2値パターンを持つ。さらに照合部17は、抽出された特徴点の位置、及びその特徴点近傍の隆線方向を、特徴点を表す情報として求める。なお、照合部17は、特徴点近傍の隆線方向を求めるために、隆線方向を求める公知の何れかの方法を利用することができる。
登録生体画像に対しても、入力生体画像に対して行う処理と同様の処理を行って、登録生体画像から特徴点が抽出され、抽出された特徴点の位置及び特徴点近傍の隆線方向が記憶部5に記憶される。
なお、照合部17は、隆線の端点または分岐点を特徴点として求める公知の他の方法を用いて、入力生体画像から特徴点を抽出してもよい。
照合部17は、登録生体画像のうち、登録生体情報が写っている領域の中心付近に位置する特徴点を、第1の基準特徴点として選択する。また照合部17は、入力生体画像から抽出された特徴点のうちの一つを第2の基準特徴点として選択する。そして照合部17は、第2の基準特徴点を第1の基準特徴点と一致させるように、入力生体画像を平行移動させる。なお、照合部17は、上凸コア、下凸コアなどの特異点を、第1の基準特徴点及び第2の基準特徴点としてもよい。その後、照合部17は、入力生体画像を回転させながら、登録生体画像の特徴点と一致する入力生体画像の特徴点の個数を求める。照合部17は、第1の基準特徴点と第2の基準特徴点の組み合わせを変えつつ、上記の処理を繰り返して、登録生体画像の特徴点と一致する入力生体画像の特徴点の個数の最大値を求める。
最後に、照合部17は、その個数の最大値を、入力生体画像から抽出された特徴点の総数で割った値を類似度として求める。したがって、この場合、類似度は0〜1の値を持ち、入力生体情報と登録生体情報の類似度合いが高い程、類似度の値は1に近づく。
なお、登録生体情報の特徴点と一致する入力生体情報の特徴点を検出するために、照合部17は、入力生体情報の着目特徴点の位置から所定範囲内に、登録生体情報の特徴点が存在するか否か調べる。ここで、所定範囲は、例えば、隣接する2本の隆線の平均間隔に相当する値とすることができる。照合部17は、着目特徴点の位置から所定範囲内に登録生体情報の特徴点が存在する場合、それら特徴点近傍の隆線方向の角度差を求める。そして隆線方向の角度差の絶対値が所定角度範囲内に含まれる場合、照合部17は、その登録生体情報の特徴点を、入力生体情報の着目特徴点と一致すると判定する。なお所定角度範囲は、着目特徴点近傍の隆線方向と対応する登録生体情報の特徴点近傍の隆線方向とが一致しているとみなせる許容限界に対応する値であり、例えば、10度とすることができる。なお、照合部17は、着目特徴点の位置から所定範囲内に、着目特徴点と同じ種類の登録生体情報の特徴点が存在する場合にのみ、入力生体情報の着目する特徴点と一致する登録生体情報の特徴点が存在すると判定してもよい。また、照合部17は、入力生体情報の特徴点と一致する登録生体情報の特徴点の個数を求める公知の他の方法を利用してもよい。
また、照合部17は、パターンマッチングにより入力生体情報と登録生体情報を照合する場合、入力生体画像と、記憶部5に登録生体情報に関するデータとして記憶されている登録生体画像を使用する。そして照合部17は、入力生体画像と登録生体画像の相対的な位置を様々に変えつつ、下記の式を用いて、入力生体画像と登録生体画像間の相関値c(i,j)を算出する。
Figure 0005304901
ここで、I(x,y)は、入力生体画像に含まれる、水平座標x、垂直座標yの画素の画素値を表す。またT(x-i,y-j)は、登録生体画像に含まれる、水平座標(x-i)、垂直座標(y-j)の画素の画素値を表す。また、Iavは、入力生体画像に含まれる画素の平均画素値であり、Tavは、登録生体画像に含まれる画素の平均画素値である。なお、i及びjは、それぞれ、入力生体画像と登録生体画像の水平方向及び垂直方向のずれ量を表す。さらにc(i,j)は、入力生体画像が、登録生体画像に対して水平方向にi画素かつ垂直方向にj画素ずれているときの相関値を表す。この相関値c(i,j)は、-1〜1の間に含まれる値をとり得る。入力生体画像と登録生体画像とが完全に一致している場合、相関値c(i,j)は1となる。一方、入力生体画像と登録生体画像とが完全に反転している場合、相関値c(i,j)は-1となる。
照合部17は、算出された類似度を登録利用者の識別情報とともに認証判定部18へ渡す。
認証判定部18は、類似度が認証判定閾値以上となる場合、入力生体情報と登録生体情報は一致すると判定する。そして認証判定部18は、利用者を、入力部4を介して入力された識別情報に対応する登録利用者として認証する。認証判定部18は、利用者を認証すると、その認証結果を処理部6へ通知する。そして処理部6は、認証された利用者が生体認情報処理装置1が実装された装置あるいは生体認情報処理装置1が接続された装置を利用することを許可する。
一方、認証判定部18は、類似度が認証判定閾値未満となる場合、入力生体情報と登録生体情報は一致しないと判定する。この場合には、認証判定部18は、利用者を認証しない。認証判定部18は、利用者の認証に失敗したことを示す認証結果を処理部6へ通知する。そして処理部6は、認証されなかった利用者が生体認情報処理装置1が実装された装置あるいは生体認情報処理装置1が接続された装置を使用することを拒否する。また処理部6は、表示部2に、認証に失敗したことを示すメッセージを表示させる。
認証判定閾値は、登録利用者本人が利用者である場合にのみ、認証判定部18が認証に成功するような値に設定されることが好ましい。そして認証判定閾値は、登録利用者とは異なる他人が利用者である場合には、認証判定部18が認証に失敗するような値に設定されることが好ましい。例えば、認証判定閾値は、類似度の取りうる最大値と最小値の差に0.7を乗じた値を、類似度の最小値に加えた値とすることができる。
図5及び図6は、処理部6上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、生体認証処理の動作フローチャートを示す。
図5に示されるように、処理部6は、生体情報取得部3から、利用者の入力生体情報を表す入力生体画像を取得する(ステップS101)。そして処理部6は、入力生体画像を処理部6の第1中間画像生成部11及び第2中間画像生成部12へ渡す。
第1中間画像生成部11は、入力生体画像に対して、入力生体画像中の不鮮明な領域を補正するような画像処理を実行することにより、第1中間画像を生成する(ステップS102)。また第2中間画像生成部12は、入力生体画像に対して、入力生体画像中のノイズを除去するような画像処理を実行することにより、第2中間画像を生成する(ステップS103)。第1中間画像生成部11及び第2中間画像生成部12は、それぞれ、生成した中間画像を処理部6の特異点候補検出部13へ渡す。
特異点候補検出部13は、第1中間画像及び第2中間画像から、それぞれ特異点候補を検出する(ステップS104)。そして特異点候補検出部13は、各中間画像から検出された特異点候補に関する情報(例えば、特異点候補の位置、種別、方向及び特異点候補周囲の隆線方向)を、処理部6の特異点候補間距離算出部14へ渡す。また特異点候補検出部13は、特異点の種別ごとの特異点候補の数を処理部6の良否判定部15へ渡す。
特異点候補間距離算出部14は、第1中間画像から検出された特異点候補と第2中間画像から検出された特異点候補のうち、入力生体画像上の同一の特異点に対応する特異点候補をペアとする。そして特異点候補間距離算出部14は、一つのペアに含まれる特異点候補間の距離を、特異点候補間距離として算出する(ステップS105)。そして特異点候補間距離算出部14は、ペアごとに算出された特異点候補間距離と、ペアを形成できなかった特異点候補の数とを、良否判定部15へ渡す。
良否判定部15は、ペアごとに算出された特異点候補間距離、特異点の種別ごとの特異点候補の数及びペアを形成できなかった特異点候補の数に基づいて、入力生体画像に対する品質指標Qを算出する(ステップS106)。そして良否判定部15は、その品質指標Qが所定の閾値T以上か否か判定する(ステップS107)。
品質指標Qが所定の閾値T未満である場合(ステップS107−No)、良否判定部15は、入力生体画像は照合処理に用いるのに不適切であると判定する。そして良否判定部15は、良否判定結果を処理部6に返す。
処理部6は、ガイダンス処理部16に対して、入力生体画像は、照合処理に使用するには不適正であると判定されたことを通知する。ガイダンス処理部16は、処理部6からその通知を受け取ると、入力生体画像が不適正となったことを示すガイドメッセージを記憶部5から読み込む。そしてガイダンス処理部16は、そのガイドメッセージを表示部2に表示させる(ステップS108)。その後、処理部6は、制御をステップS101に戻し、生体情報取得部3から、利用者の部位を再度読み取ることにより再生成された入力生体画像を取得する。そして処理部6は、ステップS101以降の処理を繰り返し実行する。
一方、品質指標Qが所定の閾値T以上である場合(ステップS107−Yes)、良否判定部15は、入力生体画像は照合処理に用いるのに適切であると判定する。そして良否判定部15は、良否判定結果を処理部6に返す。
図6に示されるように、処理部6は、入力生体画像と利用者の識別情報を照合部17に渡す。照合部17は、入力生体画像と利用者の識別情報を受け取ると、利用者の識別情報に対応する登録生体情報に関するデータを記憶部5から読み出す。そして照合部17は、入力生体画像に表された入力生体情報を、読み込んだデータに表された登録生体情報と照合する。そして照合部17は、入力生体情報と登録生体情報の類似度を算出する(ステップS109)。照合部17は、算出された類似度を利用者の識別情報とともに処理部6の認証判定部18へ渡す。
認証判定部18は、類似度が認証判定用閾値以上となるか否か判定する(ステップS110)。
類似度が認証判定用閾値以上である場合(ステップS110−Yes)、認証判定部18は利用者を入力された識別情報に対応する登録利用者として認証する(ステップS111)。
一方、類似度が認証判定用閾値未満である場合(ステップS110−No)、認証判定部18は利用者を認証しない(ステップS112)。
ステップS111またはS112の後、処理部6は、生体認証処理を終了する。
なお、処理部6は、ステップS102及びS103の処理を同時に実行してもよい。あるいは、ステップS102の処理とS103の処理の順序は入れ替えられてもよい。
以上に説明してきたように、第1の実施形態による、生体情報処理装置は、入力生体画像に対して異なる画像処理を行って得られた2種類の中間画像から、それぞれ生体情報の特徴的な点である特異点の候補を検出する。そしてこの生体情報処理装置は、入力生体情報の同一の特異点に対応すると考えられる特異点候補間の距離が大きいと、入力生体画像は照合処理に使用するのに適さないと判定する。そのため、この生体情報処理装置は、入力生体情報上の照合処理に有用な部分が鮮明に写っているか否かを知ることができるので、照合処理に適した生体情報を取得できるとともに、生体情報の無用な再取得を防止できる。
次に、第2の実施形態による、生体認証処理を実行する生体情報処理装置について説明する。第2の実施形態による生体情報処理装置は、第1中間画像から不鮮明な領域を抽出する。そしてこの生体情報処理装置は、不鮮明な領域内から検出される特異点候補に対する信頼度を下げ、あるいは不鮮明な領域から特異点候補を検出しないことにより、入力生体画像の良否判定精度を向上する。
なお、第2の実施形態による生体情報処理装置は、第1の実施形態による情報処理装置と比較して、処理部の機能の一部のみが相違する。そこで、以下では、第2の実施形態による生体情報処理装置の処理部の機能のうち、第1の実施形態による情報処理装置の処理部の機能と相違する点について説明する。
図7は、第2の実施形態による、生体情報処理装置が有する処理部の機能ブロック図である。図7に示されるように、処理部6は、第1中間画像生成部11と、第2中間画像生成部12と、特異点候補検出部13と、特異点候補間距離算出部14と、良否判定部15と、ガイダンス処理部16と、照合部17と、認証判定部18と、不鮮明領域抽出部19と、不鮮明領域補間部20とを有する。図7において、処理部6の各機能ブロックには、図2に示された処理部6の対応する機能ブロックと同じ参照番号を付した。
不鮮明領域抽出部19は、第1中間画像に基づいて、入力生体情報が写っている領域のうち、不鮮明となっている領域を抽出する。本実施形態では、生体情報は指紋である。そのため、例えば、指を過度にセンサに押圧したり、指の皮膚の表面がかすれていたり、あるいは、指の表面に汗などが付着していると、指の表面の凹凸が減少するので、指紋が写っている領域が不鮮明となり得る。すなわち、このような不鮮明な領域では、隆線に相当する画素の画素値と谷線に相当する画素の画素値との差が小さくなる。
そこで、不鮮明領域抽出部19は、第1中間画像を複数の小領域に分割し、各小領域内の画素値の統計量に基づいて、その小領域が不鮮明か否か判定する。なお、小領域のサイズは、例えば、数本〜十数本の隆線が含まれるサイズとすることが好ましい。また、統計量として、小領域内の平均画素値、分散、最大画素値と最小画素値の差などが算出される。例えば、不鮮明領域抽出部19は、着目小領域内の分散が、画素値が狭い範囲に分布していることを示す低分散閾値未満である場合、着目する小領域は不鮮明領域であると判定し、分散が低分散閾値以上である場合、着目する小領域は鮮明領域と判定してもよい。そして不鮮明領域抽出部19は、着目小領域ごとに、不鮮明領域か否かを表す不鮮明フラグを割り当てる。
また不鮮明領域抽出部19は、着目する小領域内の平均画素値が明るい方に偏っていることを示す明閾値よりも高く、かつ、分散が低分散閾値未満である場合に、着目する小領域は明不鮮明領域であると判定してもよい。さらに、不鮮明領域抽出部19は、着目する小領域内の平均画素値が暗い方に偏っていることを示す暗閾値未満であり、かつ、分散が低分散閾値未満である場合に、着目する小領域は暗不鮮明領域であると判定してもよい。この場合、不鮮明領域抽出部19は、明不鮮明領域と暗不鮮明領域を区別して、明不鮮明領域と暗不鮮明領域に異なる不鮮明フラグの値を割り当ててもよい。さらに、不鮮明領域抽出部19は、分散が低分散閾値未満であり、平均画素値が暗閾値以上かつ明閾値以下である小領域を、中不鮮明領域とし、明不鮮明領域及び暗不鮮明領域と区別してもよい。この場合も、不鮮明領域抽出部19は、鮮明領域、明不鮮明領域、暗不鮮明領域、中不鮮明領域に対して、それぞれ異なる値を持つ不鮮明フラグを割り当てる。なお、各閾値は、例えば、実験的に最適化される。
さらに、不鮮明領域抽出部19は、第1中間画像上で生体情報が写っていない領域を背景領域として、他の領域と区別してもよい。なお、不鮮明領域抽出部19は、例えば、第1中間画像において生体領域の画素の最大値以上また最小値以下となる画素からなる領域を、背景領域とする。
また、不鮮明領域抽出部19は、画素ごとに、鮮明か不鮮明を判定してもよい。この場合には、不鮮明領域抽出部19は、着目する画素を含む小領域について、上記と同様に画素値の統計量を算出し、その統計量が上記の何れかの不鮮明領域とみなすための判定基準を満たす場合、着目する画素は不鮮明領域に含まれると判定する。
不鮮明領域抽出部19は、ラベリング処理を実行することにより、隣接する小領域あるいは画素のうち、同一の値の不鮮明フラグが割り当てられたものを連結する。そして不鮮明領域抽出部19は、不鮮明な小領域または画素が連結されることにより作成された個々の不鮮明領域ごとに、異なるラベルを付す。
さらに、不鮮明領域抽出部19は、同一の値のラベルが付された不鮮明領域ごとに、不鮮明度を算出する。例えば、不鮮明度ALは次式に従って算出される。
Figure 0005304901
ただし、Bmaxは、不鮮明領域内の最大画素値であり、Bminは、不鮮明領域内の最小画素値である。またLmaxは、第1中間画像全体における生体領域の画素の最大値であり、Lminは、第1中間画像全体における生体領域の画素の最小値である。この不鮮明度ALは、BmaxとBminが等しい場合、すなわち、不鮮明領域内の画素値が均一な場合、最も高い値(1)となり、一方、BmaxとBminの差が最も大きい場合、すなわち、不鮮明領域内のコントラストが第1中間画像全体のコントラストと等しい場合に、最も低い値(0)となる。なお、第1中間画像において、隆線に相当する領域の画素値が谷線に相当する領域の画素値よりも高い場合、(3)式において、Bmaxは隆線に相当する画素の平均画素値あるいは中央値であり、Bminは谷線に相当する画素の平均画素値あるいは中央値でもよい。この場合、不鮮明領域抽出部19は、例えば、不鮮明領域内の画素値のヒストグラムを判別分析することにより求めた閾値よりも高い画素値を持つ画素を隆線に相当する画素とし、その閾値以下の画素値を持つ画素を谷線に相当する画素とする。
また、不鮮明領域抽出部19は、(3)式の代わりに、次式に従って不鮮明度ALを算出してもよい。
Figure 0005304901
ここでσBは、着目する不鮮明領域内の画素値の標準偏差であり、αは係数である。例えば、αは2に設定される。また(4)式に従って算出された不鮮明度ALが0を下回った場合、不鮮明領域抽出部19は、不鮮明度ALを0としてもよい。このように、標準偏差を用いて不鮮明度ALを決定することにより、不鮮明領域抽出部19は、不鮮明領域内に含まれるノイズによる不鮮明度ALへの影響を軽減できる。また不鮮明領域抽出部19は、標準偏差の代わりに、分散値を用いてもよい。
さらに、不鮮明領域抽出部19は、着目する不鮮明領域内の隆線の方向の信頼度に基づいて、不鮮明度ALを算出してもよい。例えば、不鮮明領域抽出部19は、特開平08−7097号公報に開示されているように、次式のように規定される、着目する不鮮明領域内の各画素における水平方向の微分値及び垂直方向の微分値に基づいて求められる行列Vの固有値と、行列Mの固有値を求める。
Figure 0005304901
ただし、f(x,y)は、水平方向の座標値x、垂直方向の座標値yにおける第1中間画像の画素値を表す。またfx(x,y)は、水平方向の座標値x、垂直方向の座標値yにおける水平方向の微分値を表す。さらにfy(x,y)は、水平方向の座標値x、垂直方向の座標値yにおける垂直方向の微分値を表す。また、fxav(x,y)、fyav(x,y)は、それぞれ、着目する不鮮明領域C内におけるfx(x,y)、fy(x,y)の平均値である。そしてNtotalは、着目する不鮮明領域C内の画素数である。
行列Vの固有値と、行列Mの固有値のうち、絶対値が小さい方の固有値をλ1、他方をλ2とすると、着目する不鮮明領域内のノイズが多いほど、水平方向の微分値と垂直方向の微分値がばらつくため、λ1とλ2の差は小さくなる。そこで不鮮明領域抽出部19は、着目する不鮮明領域の局所的な隆線方向の信頼度に基づく不鮮明度ALを次式に従って算出してもよい。
Figure 0005304901
さらに不鮮明領域抽出部19は、着目する不鮮明領域近傍の大域的な隆線方向の信頼度に基づいて不鮮明度を算出するために、着目する不鮮明領域内の隆線方向と、その周囲の領域の隆線方向の差の二乗和が大きいほど大きな値となるように、不鮮明度を算出してもよい。
また不鮮明領域抽出部19は、着目領域について、(3)、(4)、(7)式に従ってそれぞれ算出された不鮮明度を加重平均した値を、着目する不鮮明領域に対する不鮮明度としてもよい。あるいは、不鮮明領域抽出部19は、着目する不鮮明領域について、(3)、(4)、(7)式に従ってそれぞれ算出された不鮮明度のうちの最大値を、着目する不鮮明領域に対する不鮮明度としてもよい。
また、不鮮明領域抽出部19は、コントラストに基づく不鮮明度AL1と、局所的な隆線方向の信頼度に基づく不鮮明度AL2と、大域的な隆線方向の信頼度に基づく不鮮明度AL3を加重平均した値を、着目領域に対する不鮮明度としてもよい。この場合、コントラストに基づく不鮮明度AL1は、(3)式または(4)式に従って算出される。また、局所的な隆線方向の信頼度に基づく不鮮明度AL2は、(7)式に従って算出される。
あるいは、不鮮明領域抽出部19は、AL1、AL2、AL3のうちの最大値を着目する不鮮明領域に対する不鮮明度としてもよい。何れの場合も、不鮮明領域抽出部19は、不鮮明度ALを、0〜1の間となるように正規化された値とすることができる。
なお、不鮮明領域抽出部19は、第1中間画像を複数に分割した小領域または画素ごとに、不鮮明度ALを算出してもよい。そして不鮮明領域抽出部19は、不鮮明度ALが所定の閾値以上となる小領域または画素に対してラベリング処理を実行することにより、隣接する小領域あるいは画素のうち、不鮮明度ALの差の絶対値が所定範囲内に収まるものを連結する。不鮮明領域抽出部19は、ラベリング処理により、連結された小領域または画素の集合を、一つの不鮮明領域とする。そして不鮮明領域抽出部19は、各不鮮明領域の不鮮明度を、その不鮮明領域に含まれる各小領域または画素ごとに算出された不鮮明度を平均した値とする。この場合、所定の閾値は、例えば、特異点の検出に失敗する確率が許容限界を超える不鮮明度に対応する値として、実験的に決定される。また所定範囲は、二つの領域の不鮮明の度合いが同一であるとみなせる範囲であり、例えば、不鮮明度の最大値の1/10に設定される。
不鮮明領域抽出部19は、各不鮮明領域を表す情報及び各不鮮明領域の不鮮明度を、不鮮明領域補間部20、特異点候補検出部13及び良否判定部15へ渡す。なお、不鮮明領域を表す情報は、例えば、第1中間画像と同じサイズの画像であり、かつ、画素ごとに対応する不鮮明領域に相当するラベル番号を画素値として持つ画像とすることができる。
不鮮明領域補間部20は、第1中間画像上の不鮮明領域のうち、所定の条件を満たす領域を、その周囲の領域の情報を用いて補間する。例えば、不鮮明領域補間部20は、所定の閾値以上の不鮮明度を持つ不鮮明領域を、補間対象となる領域の候補である補間候補領域とする。この場合、所定の閾値は、例えば、上記のように、特異点の検出に失敗する確率が許容限界を超える不鮮明度に対応する値として実験的に決定され、例えば、不鮮明度の最大値の1/2に設定される。
また、第1中間画像が全体的に不鮮明となり、第1中間画像を、鮮明領域と不鮮明領域のように区別することは難しいこともある。このような場合、不鮮明領域補間部20は、不鮮明度の高い領域を補間対象とするように、補間候補領域を抽出するための不鮮明度に対する閾値を設定する。例えば、不鮮明領域補間部20は、大津の閾値自動決定法を用いて、補間候補領域内の不鮮明度の分散とそれ以外の領域内の不鮮明度の分散が小さく、補間候補領域とそれ以外の領域間の不鮮明度の分散が大きくなるように閾値を決定する。そして不鮮明領域補間部20は、決定された閾値よりも高い不鮮明度を持つ不鮮明領域を補間候補領域とする。
不鮮明領域補間部20は、補間候補領域の面積が所定値以下であり、補間候補領域の全周が鮮明領域に囲まれている場合、その補間候補領域を補間対象領域とする。ここで面積の所定値は、例えば、補間対象領域内において補間により擬似的に表された隆線と、実際の隆線との位置の差の最大値が、隆線のピッチの2〜3倍以下となるように、実験的に決定される。
また、補間候補領域の全周が鮮明領域に囲まれないこともある。例えば、亀裂状の深い皺または傷が指紋上に一文字状あるいは十文字状に存在したり、数本の谷線が汗などの液体により満たされている場合、補間候補領域は、指紋が写っている領域の一端から他端まで連続する細長い領域となる。このような場合、不鮮明領域補間部20は、補間候補領域内に着目する小領域あるいは画素を設定する。そして不鮮明領域補間部20は、着目小領域あるいは画素を挟んで対向する二つの鮮明領域間の距離が所定距離以下であれば、補間候補領域を補間対象領域としてもよい。この場合、所定距離は、例えば、隆線のピッチの数倍程度に設定される。
補間対象領域が決定されると、不鮮明領域補間部20は、その補間対象領域内の隆線または谷線が、補間対象領域周囲の領域の隆線または谷線と連続するように、補間対象領域を補間する。例えば、不鮮明領域補間部20は、補間対象領域の周囲の領域における各隆線の位置及び方向を算出する。例えば、不鮮明領域補間部20は、補間対象領域の周囲の領域を、隆線に相当する画素値を有する画素と谷線に相当する画素値を有する画素に2値化する。そして不鮮明領域補間部20は、補間対象領域との境界における、隆線に相当する画素の位置、及び隆線に相当する画素が連続している方向を調べることで、補間対象領域の周囲の領域における各隆線の位置及び方向を算出できる。
不鮮明領域補間部20は、例えば、スプライン補間を用いて各隆線に相当する多次元多項式を決定することにより、補間対象領域の周囲の領域における各隆線が補間対象領域において延長されるべき方向を決定する。また不鮮明領域補間部20は、補間対象領域の周囲から内部へ向かうように、繰り返し補間処理を実行することで、補間対象領域内の隆線の位置及び方向を決定してもよい。
さらに、不鮮明領域補間部20は、補間された隆線同士が重なることのないように、補間対象領域周囲の十分に広い領域から複数の隆線の位置及び方向を求めてもよい。そして不鮮明領域補間部20は、それら複数の隆線の位置及び方向を多次元多項式に当てはめることによって、補間対象領域内の隆線の位置及び方向を決定してもよい。
また、補間対象領域内であっても、隆線の位置及び方向が算出できることもある。そこで不鮮明領域補間部20は、補間対象領域内において隆線の方向を、補間される隆線方向の決定に利用してもよい。例えば、不鮮明領域補間部20は、次式にしたがって、補間対象領域内の着目する領域の隆線方向を決定してもよい。
Figure 0005304901
ただし、φは、着目する領域において補間された隆線の方向を表す。またφiは、着目する領域から算出した隆線の方向を表し、一方、φeは、着目する領域の周囲の鮮明領域から、上記のようにスプライン補間などを用いて推定した着目領域内の隆線の方向を表す。またALは、着目する領域の不鮮明度である。このALは、0〜1の範囲の値となるように正規化されている。なお、(8)式において、ALの代わりに、着目する領域の不鮮明度ALからφeを求めた鮮明領域の不鮮明度を引いた値を用いてもよい。
このように、不鮮明領域補間部20は、補間対象領域から推定された隆線の方向も、不鮮明度が低いほど反映されるように隆線の方向を決定することで、より正確に補間対象領域を補間できる。特に、補間対象領域が広く、かつ補間対象領域内でも隆線の方向がある程度判別できる場合、補間対象領域は正確に補間される。
また不鮮明領域補間部20は、隆線を基準として補間対象領域を補間する代わりに、谷線を基準として補間対象領域を補間してもよい。
不鮮明領域補間部20は、補間処理が行われた第1中間画像を、特異点候補検出部13に渡す。また不鮮明領域補間部20は、補間されなかった不鮮明領域を示す情報を特異点候補検出部13に渡してもよい。
特異点候補検出部13は、第1の実施形態と同様に、補間処理が行われた第1中間画像と第2中間画像から、それぞれ特異点を検出する。ただし、特異点候補検出部13は、不鮮明度が所定の閾値よりも高い不鮮明領域、あるいは補間されなかった不鮮明領域からは、特異点を検出しなくてもよい。なお、所定の閾値は、例えば、特異点の検出精度が許容限界以下となる不鮮明度に対応する値として、実験的に決定される。
特異点候補間距離算出部14も、第1の実施形態と同様に、同一の特異点に対応する、第1中間画像から検出された特異点候補と、第2中間画像から検出された特異点候補間の距離を、それぞれ特異点候補間距離として算出する。そして特異点候補間距離算出部14は、ペアごとに算出された特異点候補間距離と、ペアを形成できなかった特異点候補の数とを、良否判定部15へ渡す。
良否判定部15は、第1の実施形態と同様に、入力生体画像に対する品質指標Qを算出し、その品質指標Qに基づいて入力生体画像の良否を判定する。本実施形態では、良否判定部15は、特異点が検出された領域の不鮮明度が高いほど、品質指標Qの値が低下するように品質指標Qを算出する。例えば、良否判定部15は、(1)式の代わりに、次式に従って品質指標Qを算出する。
Figure 0005304901
ここでNは、特異点候補のペアの数であり、δiは、特異点候補のペアi(i=0,1,...,N-1)の特異点候補間距離を表す。またδmaxは、特異点候補間距離の正規化基準値であり、例えば、入力生体画像上の一つの特異点に対して実験的に求められた特異点候補間距離の最大値に設定される。またALiは、特異点候補のペアiについて、第1中間画像から検出された特異点が含まれる領域の不鮮明度を表す。なお、特異点が属する領域が鮮明領域であり、その領域に対する不鮮明度が求められていない場合には、良否判定部15はその領域の不鮮明度を0とする。またN1、N2は、それぞれ、第1中間画像から検出された特異点候補の数及び第2中間画像から検出された特異点候補の数である。そして関数max(N1,N2)は、N1とN2のうちの大きい方の値を出力する関数である。さらにAは、ペアが形成されなかった特異点候補の数または誤って検出されたと考えられる特異点候補の数に従って決定される係数であり、(1)式の係数Aと同様に決定される。
なお、(9)式においても、δmaxの代わりに、例えば、照合時において、入力生体画像と登録生体画像とが最も良好に一致する位置を探索する際の探索範囲に相当する、両画像の最大位置ずれ量が用いられてもよい。
良否判定部15は、第1の実施形態と同様に、算出された品質指標Qを所定の閾値Tと比較する。そして良否判定部15は、品質指標Qが閾値T以上であれば、入力生体画像は照合処理に使用するのに適していると判定する。一方、品質指標Qが閾値T未満であれば、良否判定部15は、入力生体画像は照合処理に使用するのに適していないと判定する。そして良否判定部15は、良否判定結果を示す情報を処理部6へ渡す。
ガイダンス処理部16は、処理部6から入力生体画像が照合処理に使用するのに不適切であるとの判定結果を通知されると、利用者に入力生体情報の再入力を促すガイダンスメッセージを記憶部5から読み出す。そしてガイダンス処理部16は、ガイダンスメッセージを表示部2に表示させる。
図8は、処理部6上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、入力生体画像の良否判定処理の動作フローチャートを示す。
処理部6は、生体情報取得部3から、利用者の入力生体情報を表す入力生体画像を取得する(ステップS201)。そして処理部6は、入力生体画像を処理部6の第1中間画像生成部11及び第2中間画像生成部12へ渡す。
第1中間画像生成部11は、入力生体画像に対して、入力生体画像中の不鮮明な領域を補正するような画像処理を実行することにより、第1中間画像を生成する(ステップS202)。そして第1中間画像生成部11は、第1中間画像を処理部6の不鮮明領域抽出部19へ渡す。不鮮明領域抽出部19は、第1中間画像から不鮮明領域を検出し、各不鮮明領域の不鮮明度を算出する(ステップS203)。そして不鮮明領域抽出部19は、各不鮮明領域を表す情報及び各不鮮明領域の不鮮明度を、処理部6の不鮮明領域補間部20、特異点候補検出部13及び良否判定部15へ渡す。不鮮明領域補間部20は、不鮮明領域のうち所定の条件を満たす領域を補間する(ステップS204)。なお、所定の条件は、不鮮明領域補間部20に関して上記に詳述したとおりである。不鮮明領域補間部20は、補間処理が行われた第1中間画像を、特異点候補検出部13に渡す。
また第2中間画像生成部12は、入力生体画像に対して、入力生体画像中のノイズを除去するような画像処理を実行することにより、第2中間画像を生成する(ステップS205)。第2中間画像生成部12は、第2中間画像を特異点候補検出部13へ渡す。
特異点候補検出部13は、第1中間画像及び第2中間画像から、それぞれ特異点候補を検出する(ステップS206)。そして特異点候補検出部13は、各中間画像から検出された特異点候補に関する情報(例えば、特異点候補の位置、種別、方向及び特異点候補周囲の隆線方向)を、処理部6の特異点候補間距離算出部14へ渡す。また特異点候補検出部13は、特異点の種別ごとの特異点候補の数を処理部6の良否判定部15へ渡す。
特異点候補間距離算出部14は、第1中間画像から検出された特異点候補と第2中間画像から検出された特異点候補のうち、入力生体画像上の同一の特異点に対応すると想定される特異点候補をペアとする。そして特異点候補間距離算出部14は、一つのペアに含まれる特異点候補間の距離を、特異点候補間距離として算出する(ステップS207)。そして特異点候補間距離算出部14は、ペアごとに算出された特異点候補間距離と、特異点の種別ごとのペアを形成できなかった特異点候補の数とを、良否判定部15へ渡す。
良否判定部15は、ペアごとに算出された特異点候補間距離、特異点の種別ごとの特異点候補の数、ペアを形成できなかった特異点候補の数とともに特異点候補が属する領域の不鮮明度に基づいて、入力生体画像に対する品質指標Qを算出する(ステップS208)。そして良否判定部15は、その品質指標Qが所定の閾値T以上か否か判定する(ステップS209)。
品質指標Qが所定の閾値T未満である場合(ステップS209−No)、良否判定部15は、入力生体画像は照合処理に用いるのに不適切であると判定する。そして良否判定部15は、良否判定結果を処理部6に返す。
処理部6は、ガイダンス処理部16に対して、入力生体画像は、照合処理に使用するには不適正であると判定されたことを通知する。ガイダンス処理部16は、処理部6からその通知を受け取ると、入力生体画像が不適正となったことを示すガイドメッセージを記憶部5から読み込む。そしてガイダンス処理部16は、そのガイドメッセージを表示部2に表示させる(ステップS210)。
その後、処理部6は、制御をステップS201に戻し、生体情報取得部3から、利用者の部位を再度読み取ることにより再生成された入力生体画像を取得する。そして処理部6は、ステップS201以降の処理を繰り返し実行する。
一方、品質指標Qが所定の閾値T以上である場合(ステップS210−Yes)、良否判定部15は、入力生体画像は照合処理に用いるのに適切であると判定する。そして良否判定部15は、良否判定結果を処理部6に返す。
その後、処理部6は、図6に示したステップS109〜S112の処理を実行することにより、入力生体画像を用いて利用者の生体認証処理を実行する。その際、ステップS109において、照合部17は、入力生体画像の代わりに、不鮮明領域が補間された第1中間画像を用いてもよい。
なお、ステップS202〜S204の処理と、ステップS205の処理の順序は入れ替えられてもよく、あるいは、ステップS202〜S204の処理と、ステップS205の処理は並列に実行されてもよい。
以上に説明してきたように、第2の実施形態による、生体情報処理装置は、入力生体画像に対して異なる画像処理を行って得られた2種類の中間画像のうち、一方の局所的な不鮮明度を、入力生体画像の品質を評価するための一つの指標として利用する。そのため、この生体情報処理装置は、入力生体画像の品質をより正確に評価できるので、入力生体画像の再取得が必要か否かをより正確に判定できる。さらにこの生体情報処理装置は、不鮮明な領域を、その周囲の鮮明な領域で補間した画像を照合処理に用いることができるので、認証精度を向上することができる。
なお、第2の実施形態の変形例として、生体情報処理装置は、第1中間画像から抽出された不鮮明領域の補間を行わなくてもよい。この場合、不鮮明領域補間部20の機能は省略される。
次に、第3の実施形態による、生体情報の登録処理を実行する生体情報処理装置について説明する。第3の実施形態による生体情報処理装置は、登録利用者の登録生体情報を表す登録生体画像を生成し、その登録生体画像から、照合処理に利用するための登録生体情報に関するデータを作成する。
なお、第3の実施形態による生体情報処理装置は、第2の実施形態による情報処理装置と比較して、処理部の機能の一部のみが相違する。そこで、以下では、第3の実施形態による生体情報処理装置の処理部の機能のうち、第2の実施形態による情報処理装置の処理部の機能と相違する点について説明する。
図9は、第3の実施形態による、生体情報処理装置が有する処理部の機能ブロック図である。図9に示されるように、処理部6は、第1中間画像生成部11と、第2中間画像生成部12と、特異点候補検出部13と、特異点候補間距離算出部14と、良否判定部15と、ガイダンス処理部16と、不鮮明領域抽出部19と、不鮮明領域補間部20と、登録部21とを有する。図9において、処理部6の各機能ブロックには、図7に示された処理部6の対応する機能ブロックと同じ参照番号を付した。
登録部21は、処理部6から、良否判定部15によって入力生体画像が照合処理に使用するのに適切と判定された入力生体画像を受け取る。そして登録部21は、照合処理に使用するのに適切と判定された入力生体画像を登録生体画像とし、その登録生体画像に表された生体情報を登録生体情報とする。
図10は、処理部6上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、入力生体画像の登録処理の動作フローチャートを示す。なおこの処理は、図8に示された良否判定処理のステップS210において、良否判定部15が、入力生体画像は照合処理に用いるのに適切であると判定した後に実行される。
登録部21は、登録生体画像から、照合処理に利用される、登録生体情報に関するデータを作成する(ステップS301)。なお、登録生体情報に関するデータは、例えば、登録生体画像そのものとすることができる。あるいは、登録生体情報に関するデータは、登録生体画像そのものまたはその部分領域から抽出された照合処理用の特徴量であってもよい。なお、登録生体情報に関するデータが照合処理用の特徴量である場合、登録部21は、例えば、第1の実施形態による生体情報処理装置1の照合部17と同様に、登録生体画像そのものまたはその部分領域から照合処理用の特徴量を抽出する。
また登録部21は、入力部6を介して、登録利用者の識別情報を取得する(ステップS302)。なお、登録利用者の識別情報は、入力生体画像の取得時、またはそれ以前に取得されてもよい。そして登録部21は、登録生体情報に関するデータを、その登録利用者の識別情報と関連付けて記憶部5に記憶する(ステップS303)。
以上に説明してきたように、第3の実施形態による、生体情報処理装置は、登録利用者の生体情報を登録する際、照合処理に適した生体情報を取得できるとともに、生体情報の無用な再取得を防止して、処理時間の増加を防止することができる。
また、上記の各実施形態による生体情報処理装置の変形例として、生体情報処理装置の処理部は、入力生体画像から互いに異なる画像処理が施された3個以上の中間画像を生成してもよい。
図11は、3個の中間画像を生成する機能を有する処理部の機能ブロック図である。図11に示されるように、処理部6は、第1中間画像生成部11と、第2中間画像生成部12と、第3中間画像生成部22と、特異点候補検出部13と、特異点候補間距離算出部14と、良否判定部15と、ガイダンス処理部16と、照合部17と、認証判定部18と、不鮮明領域抽出部19と、不鮮明領域補間部20とを有する。
図11において、処理部6の各機能ブロックには、図2に示された処理部6の対応する機能ブロックと同じ参照番号を付した。以下では、第1の実施形態による生体情報処理装置の処理部の機能と異なる点についてのみ説明する。
第3中間画像生成部22は、第1中間画像及び第2中間画像と異なる中間画像を作成する。例えば、第3中間画像生成部22は、第2中間画像が、入力生体画像にノイズ除去処理を行ったものである場合、入力生体画像そのものを第3中間画像としてもよい。あるいは、第3中間画像生成部22は、入力生体画像に対して、第2中間画像の生成に利用したノイズ除去処理と異なるノイズ除去処理を行ったものとしてもよい。あるいは、第3中間画像生成部22は、入力生体画像をコントラスト補正することにより第1中間画像が生成されている場合、入力生体画像に周波数強調処理を施した画像を第3中間画像としてもよい。
この場合、特異点候補検出部13は、各中間画像から、それぞれ特異点候補を検出する。そして特異点候補間距離算出部14は、同一の特異点に対応する各中間画像から検出された特異点候補間で、それぞれ特異点候補間距離を算出する。そして特異点候補検出部14は、着目する特異点に対して算出された複数の特異点候補間距離の平均値、中央値または最大値を、その着目する特異点に対する特異点候補間距離とする。これにより、この生体情報処理装置は、画像処理の違いによる特異点候補間距離の統計的に評価することができるので、その特異点候補間距離に基づく品質指標について、画像処理の違いによるばらつきをなくすことができる。そのため、この生体情報処理装置は、入力生体画像の良否を安定的に評価することができる。
また、第2または第3の実施形態による生体情報処理装置の変形例として、処理部は、第1中間画像から検出された特異点候補が属する領域の不鮮明度に基づいて、入力生体画像の品質を評価してもよい。この場合、処理部の良否判定部は、特異点候補が属する領域の不鮮明度が低いほど、品質指標Qの値が高くなるように、品質指標Qを算出する。例えば、良否判定部は、次式に従って品質指標Qを算出できる。
Figure 0005304901
ここでN1は、第1中間画像から検出された特異点候補の数である。またALiは、特異点候補i(i=0,1,...,N1-1)が含まれる領域の不鮮明度を表す。なお、特異点が属する領域が鮮明領域であり、その領域に対する不鮮明度が求められていない場合には、良否判定部はその領域の不鮮明度を0とする。さらにAは、誤って検出されたと考えられる特異点候補の数に従って決定される係数である。例えば、係数Aは、特異点の種別ごとに、基準数を超えた特異点候補の合計数Neと0.1の積を1から引いた値(1-0.1×Ne)を、さらに基準値A0(例えば1)に乗じることで得られた値とする。なお、基準数を超えた特異点候補の合計数Neが0であれば、良否判定部15は、基準値A0自体を係数Aとする。
この場合、処理部において、第2中間画像生成部及び特異点候補間距離算出部の機能は省略される。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、他の実施形態では、生体情報処理装置の処理部は、図2または図7に示した機能に加えて、図9に示した登録部の機能を有してもよい。これにより、生体情報処理装置は、照合処理に利用する生体情報を予め登録しておき、登録した生体情報を用いて生体認証処理を実行することができる。この場合、処理部の良否判定部は、入力生体画像の品質指標Qと比較する閾値Tを、照合時と登録時で異ならせてもよい。例えば、登録時の閾値Trは、照合時の閾値Tiよりも高い値であってもよい。これにより、生体情報処理装置は、生体認証処理の規準となる登録生体情報に関するデータを作成する場合には、品質の高い生体画像のみを受容することで、生体認証処理の精度を向上できる。一方、生体情報処理装置は、照合時には、照合処理に使用するのに十分なレベルの品質を持つ生体画像を受容することで、生体情報の読み取りが無用に繰り返されることを防止できる。
なお、上記の生体情報処理装置は、入力生体情報と照合すべき登録生体情報が事前に特定されない、いわゆる1対N照合を行ってもよい。この場合、処理部の照合部は、入力生体情報を、記憶部に記憶された全ての登録利用者のそれぞれに対する登録生体情報と照合する。そして照合部は、各登録生体情報について算出された類似度のうち、最も高い類似度及びその最高類似度に対応する登録利用者の識別情報を特定する。そして認証判定部は、最高類似度が認証判定閾値よりも高ければ、利用者をその最高類似度に対応する登録利用者として認証する。一方、最高類似度が認証判定閾値以下であれば、認証判定部は、利用者を認証しない。
さらに、本明細書に開示された生体情報処理装置及び生体情報処理方法は、利用者が何らかの操作を行うために、利用者の生体情報と、予め登録された生体情報間で生体認証処理を実行する、各種の装置またはシステムに適用可能である。例えば、そのような装置またはシステムには、1台以上の端末とサーバが通信ネットワークを介して接続されたコンピュータシステムが含まれる。この場合、各端末に生体情報取得部が設けられ、その生体情報取得部により取得された生体画像は、サーバへ送信される。そしてサーバは、上記の実施形態の処理部の機能を実行することにより、生体画像の登録処理あるいは生体認証処理を実行する。
さらに、各端末のプロセッサが、上記の各実施形態の処理部の機能のうち、各中間画像生成部、特異点候補検出部、特異点候補間距離算出部、良否判定部及びガイダンス処理部の機能を実行し、サーバのプロセッサが、残りの機能を実行してもよい。これにより、サーバのプロセッサに対する処理の負荷が軽減できる。
また、生体情報取得部と、記憶部と、処理部と、Universal Serial Busなどの規格に準じたデータ伝送用インターフェースとが一体として形成された可搬メモリ装置の処理部が、上記の実施形態におけるコンピュータの処理部の各機能を有していてもよい。
また、上記の各実施形態による処理部の機能をコンピュータに実現させる命令を有するコンピュータプログラムは、記録媒体に記録された形で提供されてもよい。
ここに挙げられた全ての例及び特定の用語は、読者が、本発明及び当該技術の促進に対する本発明者により寄与された概念を理解することを助ける、教示的な目的において意図されたものであり、本発明の優位性及び劣等性を示すことに関する、本明細書の如何なる例の構成、そのような特定の挙げられた例及び条件に限定しないように解釈されるべきものである。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
1 生体情報処理装置
2 表示部
3 生体情報取得部
4 入力部
5 記憶部
6 処理部
11 第1中間画像生成部
12 第2中間画像生成部
13 特異点候補検出部
14 特異点候補間距離算出部
15 良否判定部
16 ガイダンス処理部
17 照合部
18 認証判定部
19 不鮮明領域抽出部
20 不鮮明領域補間部
21 登録部
22 第3中間画像生成部

Claims (7)

  1. 利用者の生体情報を取得して、該生体情報を表す入力生体画像を生成する生体情報取得部と、
    処理部であって、
    前記入力生体画像に第1の画像処理を行うことにより、第1の中間画像を生成する第1中間画像生成機能と、
    前記入力生体画像に前記第1の画像処理と異なる第2の画像処理を行うことにより、第2の中間画像を生成する第2中間画像生成機能と、
    前記第1の中間画像及び前記第2の中間画像から、前記入力生体画像に表された利用者の生体情報である入力生体情報の特徴的な点である特異点に対応する点をそれぞれ特異点候補として検出する特異点検出機能と、
    前記入力生体情報における同一の特異点に対応する、前記第1の中間画像から検出された特異点候補と、前記第2の中間画像から検出された特異点候補間の距離を算出する特異点候補間距離算出機能と、
    前記特異点候補間の距離が小さいほど高い値となるように前記入力生体画像の品質指標を算出し、該品質指標が所定の閾値よりも高いか否か判定する良否判定機能と、
    前記品質指標が前記閾値以下である場合、前記生体情報取得部に利用者の生体情報を再取得させることを利用者に促すガイダンス機能と、
    を実現する処理部と、
    を有する生体情報処理装置。
  2. 前記処理部は、
    前記第1の中間画像を複数の小領域に分割し、小領域ごとに不鮮明度を算出する不鮮明領域抽出機能をさらに実現し、
    前記良否判定機能は、前記品質指標を、前記第1の中間画像から検出された特異点候補が属する小領域の不鮮明度が高いほど低くする、請求項1に記載の生体情報処理装置。
  3. 前記良否判定機能は、前記第1の中間画像から検出された特異点候補及び前記第2の中間画像から検出された特異点候補のうち、同一の特異点に対応する特異点候補として関連付けることができない特異点候補の数が多いほど、前記品質指標を低くする、請求項1または2に記載の生体情報処理装置。
  4. 前記良否判定機能は、前記第1の中間画像から検出された特定の種別の特異点に対応する特異点候補の数及び前記第2の中間画像から検出された当該特定の種別の特異点に対応する特異点候補の数のうちの大きい方の数から、当該特定の種別の特異点が前記入力生体情報に存在する可能性のある最大数を引いた差が大きいほど、前記品質指標を低くする、請求項1〜の何れか一項に記載の生体情報処理装置。
  5. 利用者の識別情報を取得する入力部と、
    予め登録された少なくとも一人の登録利用者の登録生体情報に関するデータを、該登録利用者の識別情報とともに記憶する記憶部とをさらに有し、
    前記処理部は、
    前記品質指標が前記閾値よりも高い場合、前記利用者の識別情報に対応する前記登録生体情報に関するデータを前記記憶部から読み込み、読み込んだデータに表された登録生体情報と前記入力生体情報を照合する照合処理機能をさらに実現する、
    請求項1〜の何れか一項に記載の生体情報処理装置。
  6. 利用者の生体情報を取得して、該生体情報を表す入力生体画像を生成し、
    前記入力生体画像に第1の画像処理を行うことにより、第1の中間画像を生成し、
    前記入力生体画像に前記第1の画像処理と異なる第2の画像処理を行うことにより、第2の中間画像を生成し、
    前記第1の中間画像及び前記第2の中間画像から、前記入力生体画像に表された利用者の生体情報である入力生体情報の特徴的な点である特異点に対応する点をそれぞれ特異点候補として検出し、
    前記入力生体情報における同一の特異点に対応する、前記第1の中間画像から検出された特異点候補と、前記第2の中間画像から検出された特異点候補間の距離を算出し、
    前記特異点候補間の距離が小さいほど高い値となるように前記入力生体画像の品質指標を算出し、該品質指標が所定の閾値よりも高いか否か判定し、
    前記品質指標が前記閾値以下である場合、生体情報取得部に利用者の生体情報を再取得させることを利用者に促す、
    ことを含む生体情報処理方法。
  7. 生体情報取得部により生成された、利用者の生体情報を表す入力生体画像に第1の画像処理を行うことにより、第1の中間画像を生成し、
    前記入力生体画像に前記第1の画像処理と異なる第2の画像処理を行うことにより、第2の中間画像を生成し、
    前記第1の中間画像及び前記第2の中間画像から、前記入力生体画像に表された利用者の生体情報である入力生体情報の特徴的な点である特異点に対応する点をそれぞれ特異点候補として検出し、
    前記入力生体情報における同一の特異点に対応する、前記第1の中間画像から検出された特異点候補と、前記第2の中間画像から検出された特異点候補間の距離を算出し、
    前記特異点候補間の距離が小さいほど高い値となるように前記入力生体画像の品質指標を算出し、該品質指標が所定の閾値よりも高いか否か判定し、
    前記品質指標が前記閾値以下である場合、前記生体情報取得部に利用者の生体情報を再取得させることを利用者に促す、
    ことをコンピュータに実行させる生体情報処理用コンピュータプログラム。
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