JP5187737B2 - 電界効果トランジスタ、その製造方法及びそれに用いる化合物、並びに半導体デバイス作製用インク - Google Patents

電界効果トランジスタ、その製造方法及びそれに用いる化合物、並びに半導体デバイス作製用インク Download PDF

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本発明は、電界効果トランジスタに関する。更に詳しくは、本発明は特定の有機複素環化合物を半導体材料として用いる電界効果トランジスタ及びその製造方法に関する。
電界効果トランジスタは、一般に、基板上の半導体材料にソース電極、ドレイン電極、及びこれらの電極と絶縁体層を介してゲート電極等を設けた構造を有しており、論理回路素子として集積回路に使用されるほか、スイッチング素子などにも幅広く用いられている。現在、電界効果トランジスタには、シリコンを中心とする無機系の半導体材料が使われており、特にアモルファスシリコンを用いて、ガラスなどの基板上に作成された薄膜トランジスタがディスプレイ等に利用されている。このような無機の半導体材料を用いた場合、電界効果トランジスタの製造時に高温や真空で処理する必要があり、高額な設備投資や、製造に多くのエネルギーを要するため、コストが非常に高いものとなる。又、これらにおいては電界効果トランジスタの製造時に高温に曝されるために基板にはフィルムやプラスチックのような耐熱性が十分でない基板を利用する事が出来ず、その応用範囲が制限されている。
これに対して、電界効果トランジスタの製造時に高温での処理を必要としない有機の半導体材料を用いた電界効果トランジスタの研究、開発が行われている。有機材料を用いることにより、低温プロセスでの製造が可能になり、用い得る基板材料の範囲が拡大される。その結果、従来以上にフレキシブルであり、且つ軽量で、壊れにくい電界効果トランジスタの作成が実現可能となってきた。またさらに電界効果トランジスタの作成工程において、有機の半導体材料を含有する溶液を塗布したり、インクジェットなどによる印刷等の手法を採用する事により、大面積の電界効果トランジスタを低コストで製造できる可能性もある。
しかしながら、従来、有機の半導体材料として用いられた化合物は、その多くが有機溶媒に不溶、または極めて難溶性であり、上記の塗布やインクジェット印刷などの安価な手法を用いることができず、比較的コストの高い真空蒸着などの手法で半導体の基板上に薄膜を形成せざるを得ず、実用的に印刷に適する材料(化合物)は殆ど無かった。また有機溶媒に溶解する材料であっても、その半導体特性は実用的なものではなく、例えばキャリア移動度の低い材料しか無いのが現状であった。しかし塗布や印刷などによる半導体の作成を可能とするための半導体材料の開発は重要であり、いくつかの検討がなされている。
特許文献1には、ペンタセンを有機溶媒に分散後、100℃に加熱したシリコン基板に該分散液を塗布することによりペンタセンの薄膜及びトランジスタが形成されることが開示されている。
特許文献2には、ポルフィリン系の化合物を用い、上記の塗布の手法による有機トランジスタの作成法が開示されている。
特許文献3にはベンゾジセレノフェン(下記式(1)において、X及びXがセレン原子であり、R及びRが水素原子で表される化合物)及びベンゾジチオフェン(下記式(1)において、X及びXが硫黄原子であり、R及びRが水素原子で表される化合物)のアリール誘導体を用いた電界効果トランジスタが開示されている。
非特許文献1には、特定の置換基を導入し、有機溶媒に可溶なペンタセン誘導体などを用いた有機電界効果トランジスタが開示されている。
非特許文献2には、ベンゾジセレノフェン(下記式(1)において、X及びXがセレン原子であり、R及びRが水素原子で表される化合物)及びベンゾジチオフェン(下記式(1)において、X及びXが硫黄原子であり、R及びRが水素原子で表される化合物)のアリール誘導体を用いた電界効果トランジスタが開示されている。
しかし、該アルキル誘導体を電界効果トランジスタに用いた例は知られていない。
特開2005−281180号公報 特開2005−322895号公報 特開2005−154371号公報 J.AM.CHEM.SOC.2005,127,4986−4987 J.Am.Chem.Soc.2004,126,5084−5085
本発明は有機溶媒に溶解し実用的な印刷適性をもち、さらに優れたキャリア移動度などの半導体特性を有する、有機半導体材料を用いた安定性に優れた電界効果トランジスタを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、半導体材料として特定の構造を有する化合物を用いた場合に、この化合物が有機溶媒に可溶で印刷特性を有することにより、塗布法などによる作成が可能で、かつ優れたキャリア移動度を示す電界効果トランジスタが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
[1].半導体材料として下記式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする電界効果トランジスタ。
Figure 0005187737
(式(1)中、X及びX、同一であり、硫黄原子またはセレン原子を表す。R及びRはそれぞれ独立に無置換または置換C4−C20脂肪族炭化水素基を表す。)
].式(1)におけるX及びXがいずれも硫黄原子である[1]に記載の電界効果トランジスタ。
].式(1)におけるR及びRがそれぞれ独立に無置換の脂肪族炭化水素基である[1]または[2]に記載の電界効果トランジスタ。
].式(1)におけるR及びRがそれぞれ独立に飽和の脂肪族炭化水素基である[]に記載の電界効果トランジスタ。
].式(1)におけるR及びRがそれぞれ独立に直鎖の脂肪族炭化水素基である[]に記載の電界効果トランジスタ。
].[1]に記載の式(1)の化合物を含有することを特徴とする半導体デバイス作製用インク。
].[]に記載の半導体デバイス作製用インクを基板上に塗布し、乾燥させることにより半導体層を形成することを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
].大気中にて半導体層を形成することを特徴とする[]に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
].半導体層を形成後に熱処理を行うことを特徴とする[]または[]に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
10].熱処理温度が40−120℃であることを特徴とする[]に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
11].下記式[]で表される化合物。
Figure 0005187737
式(1)中、X 及びX は、同一であり、硫黄原子またはセレン原子を表す。R 及びR はそれぞれ独立に無置換または置換C4−C20脂肪族炭化水素基を表す。)
12].下記式(3)で表される、[11]に記載の化合物。
Figure 0005187737
(式(3)中、R及びRはそれぞれ独立にC2−C18脂肪族炭化水素基を表し、X及びX、同一であり、硫黄原子またはセレン原子を表す。)
上記式(1)〜(3)で表される特定の構造を有する化合物を半導体材料として用いることにより有機溶媒への溶解性が高く、印刷適性を有することにより、塗布や印刷などの方法により作成が可能で、優れたキャリア移動度を示し、かつ安定性に優れた電界効果トランジスタが得られることを見出し、優れた電界効果トランジスタを提供する事が出来た。
本発明を詳細に説明する。
本発明は特定の有機化合物を半導体材料として用いた有機系の電界効果トランジスタであり、該有機化合物として前記式(1)〜(3)で表される化合物を使用する。以下に上記式(1)〜(3)で示される化合物について説明する。
上記式(1)〜(3)中、X及びXはそれぞれ独立に硫黄原子、セレン原子、テルル原子を表す。好ましくは硫黄原子、セレン原子でありさらに好ましくは硫黄原子である。
上記式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に無置換または置換C1−C36脂肪族炭化水素基を表す。上記式(2)中、R及びRはそれぞれ独立にC4−C34脂肪族炭化水素基を表す。上記式(3)中、R及びRはそれぞれ独立にC2−C32脂肪族炭化水素基を表す。
脂肪族炭化水素基としては飽和又は不飽和の直鎖、分岐鎖又は環状の脂肪族炭化水素基が挙げられる。好ましくは直鎖、分岐鎖の脂肪族炭化水素基であり、さらに好ましくは直鎖の脂肪族炭化水素基である。
炭素数は通常C1−C36であり、好ましくはC2−C24、さらに好ましくはC4−C20である。
直鎖または分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素基の例としてはメチル、エチル、プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、t−ペンチル、sec−ペンチル、n−ヘキシル、iso−ヘキシル、n−ヘプチル、sec−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、sec−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル、ドコシル、n−ペンタコシル、n−オクタコシル、n−トリコンチル、5−(n−ペンチル)デシル、ヘネイコシル、トリコシル、テトラコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、ノナコシル、n−トリアコンチル、スクアリル、ドトリアコンチル、ヘキサトリアコンチル等が挙げられる。
又、環状の飽和脂肪族炭化水素基の例としては、シクロヘキシル、シクロペンチル、アダマンチル、ノルボルニル等が挙げられる。
直鎖または分岐鎖の不飽和脂肪族炭化水素基の例としてはビニル、アリル、エイコサジエニル、11,14−エイコサジエニル、ゲラニル(トランス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−イル)、ファルネシル(トランス,トランス−3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−イル)、4−ペンテニル、1−プロピニル、1−ヘキシニル、1−オクチニル、1−デシニル、1−ウンデシニル、1−ドデシニル、1−テトラデシニル、1−ヘキサデシニル、1−ノナデシニル等が挙げられる。
直鎖、分岐鎖及び環状の脂肪族炭化水素基のうち、好ましいものは直鎖または分岐鎖のものであり、さらに好ましいものは直鎖のものである。
飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基とは、飽和のものを表すアルキル、炭素−炭素二重結合を含むアルケニル及び炭素−炭素三重結合を含むアルキニルが含まれる。脂肪族炭化水素残基としては、これらが組み合わされたもの、すなわち脂肪族炭化水素基中の一部に炭素−炭素二重結合、炭素−炭素三重結合を同時に含む場合なども全て含まれる。より好ましくはアルキルまたはアルキニルであり、さらに好ましくはアルキルである。
上記式(1)または式(2)で表されるR〜Rで表される脂肪族炭化水素残基が不飽和脂肪族炭化水素基である場合、その不飽和炭素−炭素結合は、R〜Rが置換したベンゼン環と共役する位置、すなわち不飽和炭素−炭素結合の一方の炭素原子が該ベンゼン環に直結しているものがさらに好ましい。この場合も上記と同様にアルケニルよりはアルキニルの方がより好ましい。
置換の脂肪族炭化水素基とは、上記の脂肪族炭化水素基の任意の位置が、任意の数かつ任意の種類の置換基で置換されているものを意味する。
置換基の例としては、特に制限はないが置換基を有してもよい脂肪族炭化水素基(置換基として例えば芳香族基(例えばフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ピラジル基、フリル基、チエニル基、カルバゾリル基など)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、アルコキシル基、アルキル置換アミノ基、アリール置換アミノ基、非置換アミノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、イソシアノ基、ニトロ基、チオアルキル基等が挙げられる。このなかでも芳香族基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基等が好ましい。
なお、上記の基のうち、式(1)におけるR及びRとしては、炭素−炭素三重結合を含む無置換不飽和脂肪族炭化水素基又は無置換直鎖飽和脂肪族炭化水素基が好ましく、後者がより好ましい。この場合の炭素数は、上記の通りである。また、R及びRは、それぞれ独立の基であるよりも、同一の基である方が好ましい。また、該炭素−炭素三重結合を含む場合には、該三重結合は上記ベンゼン環と共役する位置に一つ含む場合が好ましい。
また、式(1)で表される化合物として好ましいものが式(2)又は式(3)で表される化合物である。式(2)におけるR、式(3)におけるRは、式(1)におけるRに対応し、式(2)におけるR、式(3)におけるRは、式(1)におけるRにそれぞれ対応する。従って、好ましい基等については、式(1)において対応するR及びRと同じでよい。
上記式(3)中、R及びRで表される無置換または置換脂肪族炭化水素基は、上記式(1)または式(2)で表される化合物におけるR、R、R及びRにおいて、ベンゼン環に結合する炭素原子、及び、該炭素原子に結合する炭素原子とが炭素−炭素三重結合を形成したものである。従って、R及びRで表される脂肪族炭化水素基の具体例は、上記R及びRとして挙げた基のうち、C1−C34のものであれば、同一の基が挙げられる。
また好ましい基としてもC1−C34で構成されるものであれば同一の基をあげることができる。なお、炭素数の範囲についてもR〜Rに従う。
上記式(1)で表される化合物は、例えば非特許文献2に記載の公知の方法により合成することができる。また例えば、特許文献3に記載の方法に準じて得ることもできる。
すなわち原料の1,4−ジブロモベンゼン(4)を硫酸中ヨウ素と共に加熱することで下記式(5)を得、触媒存在下でトリメチルシリルアセチレン(TMSアセチレン)とソノガシラカップリング反応させ、下記式(6)を得る。下記式(6)をt−ブチルリチウムでリチオ化した後、硫黄やセレンと反応、精製することで下記式(207)を得る。これに塩化ヨウ素などのハロゲン化物を反応させ、ジヨード体(208)などのハロゲン体を得さらにこのジヨード体(208)とアセチレン誘導体を作用させ、カップリング反応を行うことにより、上記式(3)の化合物を得る。
さらに得られた式(3)の化合物を定法により還元(水素付加)することにより、上記式(1)において、RまたはRが、不飽和の脂肪族炭化水素基(アルケニル)または飽和の脂肪族炭化水素基(アルキル)である化合物が得られる。上記式(3)で表される化合物中のX及びXがセレン原子であれば、同様に上記式(2)の化合物が得られる。
下記式(3)は、下記式(4)とアセチレン誘導体とのカップリング反応を示したが、エチレン誘導体とのカップリング反応も同様に進行し、この場合には下記式(3)における炭素−炭素三重結合の代わりに、この部分が炭素−炭素二重結合であるアルケニル誘導体が得られる。このアルケニル化合物も、上記式(1)の化合物に含まれる。
下記式(3)の化合物の還元反応の条件、例えば還元反応に用いる反応試薬の種類及び量、及び反応溶媒、及びこれらの組合せを適宜選択すれば、還元反応を炭素−炭素二重結合まで進行させた状態で止めることも、また飽和の脂肪族炭化水素となるまで進行させることも可能である。
Figure 0005187737
(上記式(207)及び(208)の化合物中、X及びXは、上記式(1)におけるのと同じ意味を表す。)
上記式(1)〜式(3)で表される化合物の精製方法は、特に限定されず、再結晶、カラムグロマトグラフィー、及び真空昇華精製等の公知の方法が採用できる。また必要に応じてこれらの方法を組合わせて用いてもよい。
下記表1に上記式(1)〜(3)で表される化合物の具体例を示す。Phとはフェニル基、Npとはナフチル基、Thとはチエニル基を示す。なお、便宜上、表中の化合物は上記式(1)で表される化合物に基づいて表記する。
Figure 0005187737
Figure 0005187737
Figure 0005187737
Figure 0005187737
本発明の電界効果トランジスタ(Field effect transistor、以下FETと略することがある)は、半導体に接して2つの電極、すなわちソース電極及びドレイン電極があり、その電極間に流れる電流を、ゲート電極と呼ばれるもう一つの電極に印加する電圧で制御するものである。
一般に、電界効果トランジスタはゲート電極が絶縁膜で絶縁されている構造(Metal−Insulator−Semiconductor;MIS構造)がよく用いられる。絶縁膜に金属酸化膜を用いるものはMOS構造と呼ばれる。他には、ショットキー障壁を介してゲート電極が形成されている構造(MES構造)のものもあるが、有機半導体材料を用いたFETの場合、MIS構造がよく用いられる。
以下、図を用いて本発明の電界効果トランジスタについてより詳細に説明するが、本発明はこれらの構造には限られない。
図1に、本発明の電界効果トランジスタのいくつかの態様例を示す。各例において、1がソース電極、2が半導体層、3がドレイン電極、4が絶縁体層、5がゲート電極、6が基板をそれぞれ表す。尚、各層や電極の配置は、素子の用途により適宜選択できる。A〜Dは基板と並行方向に電流が流れるので、横型FETと呼ばれる。Aはボトムコンタクト構造、Bはトップコンタクト構造と呼ばれる。また、Cは有機単結晶のFET作成によく用いられる構造で、半導体層上にソース及びドレイン電極、絶縁体層を設け、さらにその上にゲート電極を形成している。Dはトップ&ボトムコンタクト型トランジスタと呼ばれる構造である。Eは縦型の構造をもつFET、すなわち静電誘導トランジスタ(SIT)の模式図である。このSIT構造によれば、電流の流れが平面状に広がるので一度に大量のキャリアが移動できる。またソース電極とドレイン電極が縦に配されているので電極間距離を小さくできるため応答が高速である。従って、大電流を流す、あるいは高速のスイッチングを行うなどの用途に好ましく適用できる。なお図1中のEには、基板を記載していないが、通常の場合、図1E中の1および3で表されるソース及びドレイン電極の外側には基板が設けられる。
各態様例における各構成要素につき説明する。
基板6は、その上に形成される各層が剥離することなく保持できることが必要である。例えば樹脂板やフィルム、紙、ガラス、石英、セラミックなどの絶縁性材料、金属や合金などの導電性基板上にコーティング等により絶縁層を形成した物、樹脂と無機材料など各種組合せからなる材料等が使用しうる。使用しうる樹脂フィルムの例としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、ポリエーテルイミドなどが挙げられる。樹脂フィルムや紙を用いると、半導体素子に可撓性を持たせることができ、フレキシブルで、軽量となり、実用性が向上する。基板の厚さとしては、通常1μm〜10mmであり、好ましくは5μm〜5mmである。
ソース電極1、ドレイン電極3、ゲート電極5には導電性を有する材料が用いられる。例えば、白金、金、銀、アルミニウム、クロム、タングステン、タンタル、ニッケル、コバルト、銅、鉄、鉛、錫、チタン、インジウム、パラジウム、モリブデン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、リチウム、カリウム、ナトリウム等の金属及びそれらを含む合金;InO、ZnO、SnO、ITO等の導電性酸化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリジアセチレン等の導電性高分子化合物;シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素等の半導体;カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素材料等が使用できる。また、導電性高分子化合物や半導体にはドーピングが行われていても良い。その際のドーパントとしては、例えば、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、PF、AsF、FeCl等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、リチウム、ナトリウム、カリウム等の金属原子等が用いられる。また、上記材料にカーボンブラックや金、白金、銀、銅などの金属粒子などを分散した導電性の複合材料も用いられる。
各電極1、3、5には配線が連結されるが、配線も電極とほぼ同様の材料により作製される。
絶縁体層4としては絶縁性を有する材料が用いられる。例えば、ポリパラキシリレン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリスルホン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のポリマー及びこれらを組み合わせた共重合体;二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化タンタル等の酸化物;SrTiO、BaTiO等の強誘電性酸化物;窒化珪素、窒化アルミニウム等の窒化物;硫化物;フッ化物などの誘電体、あるいは、これら誘電体の粒子を分散させたポリマー等が使用しうる。絶縁体層4の膜厚は、材料によって異なるが、通常0.1nm〜100μm、好ましくは0.5nm〜50μm、より好ましくは5nm〜10μmである。
半導体層2の材料としては、前記式(1)〜(3)で表される化合物が用いられる。半導体の材料としては、上記式(1)で言えば、そのアルケニル誘導体及びアルキニル誘導体よりもアルキル誘導体が好ましい。
半導体層2の材料としては上記式(1)〜(3)で表される化合物の数種類を混合して用いても良いが、式(1)〜(3)で表される化合物を総量で50重量%以上、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは95重量%以上含むことが必要である。電界効果トランジスタの特性を改善したり他の特性を付与するために、必要に応じて他の有機半導体材料や各種添加剤が混合されていても良い。また半導体層2は複数の層から成っても良い。
半導体層2の膜厚は、必要な機能を失わない範囲で、薄いほど好ましい。A、B及びDに示すような横型の電界効果トランジスタにおいては、所定以上の膜厚があれば半導体素子の特性は膜厚に依存しない一方、膜厚が厚くなると漏れ電流が増加してくることが多いため膜厚が適当な範囲にあることが好ましい。半導体が必要な機能を示すために半導体層の膜厚は、通常、0.1nm〜10μm、好ましくは0.5nm〜5μm、より好ましくは1nm〜3μmである。
本発明の電界効果トランジスタには上記した各層の間や、半導体素子の外面に必要に応じて他の層を設けることができる。例えば、半導体層上に直接または他の層を介して、保護層を形成すると、湿度などの外気の影響を小さくすることができ、また、デバイスのON/OFF比を上げることが出来るなど、電気的特性を安定化できる利点もある。
保護層の材料としては特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、ポリオレフィン等の各種樹脂からなる膜や、酸化珪素、酸化アルミニウム、窒化珪素等、無機酸化膜や窒化膜等の誘電体からなる膜が好ましく用いられ、特に、酸素や水分の透過率や吸水率の小さな樹脂(ポリマー)が好ましい。近年、有機ELディスプレイ用に開発されている保護材料も使用が可能である。保護層の膜厚は、その目的に応じて任意の膜厚を採用できるが、通常100nm〜1mmである。
また半導体層が積層される基板または絶縁体層上などに予め表面処理を行うことにより、デバイスの特性を向上させることが可能である。例えば基板表面の親水性/疎水性の度合いを調整することにより、その上に成膜される膜の膜質を改良しうる。特に、有機半導体材料は分子の配向など膜の状態によって特性が大きく変わることがある。そのため、基板などへの表面処理によって、基板などとその後に成膜される半導体層との界面部分の分子配向が制御されること、また基板や絶縁体層上のトラップ部位が低減されることにより、キャリア移動度等の特性が改良されるものと考えられる。トラップ部位とは、未処理の基板に存在する例えば水酸基のような官能基をさし、このような官能基が存在すると、電子が該官能基に引き寄せられ、この結果としてキャリア移動度が低下する。従って、トラップ部位を低減することもキャリア移動度等の特性改良には有効な場合が多い。このような基板処理としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、シクロヘキセン、オクタデシルトリクロロシラン等による疎水化処理、塩酸や硫酸、酢酸等による酸処理、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等によるアルカリ処理、オゾン処理、フッ素化処理、酸素やアルゴン等のプラズマ処理、ラングミュア・ブロジェット膜の形成処理、その他の絶縁体や半導体の薄膜の形成処理、機械的処理、コロナ放電などの電気的処理、又繊維等を利用したラビング処理等が挙げられる。
これらの態様において各層を設ける方法としては、例えば真空蒸着法、スパッタ法、塗布法、印刷法、ゾルゲル法等が適宜採用できる。コストや手間の問題を考慮すると、塗布法や、例えばインクジェット印刷などを用いる印刷法を使用するのが好ましい。
次に、本発明の電界効果トランジスタの製造方法について、図1の態様例Aに示すボトムコンタクト型電界効果トランジスタ(FET)を例として、図2に基づき以下に説明する。
この製造方法は前記した他の態様の電界効果トランジスタ等にも同様に適用しうるものである。
(基板及び基板処理)
本発明の電界効果トランジスタは、基板6上に必要な各種の層や電極を設けることで作製される(図2(1)参照)。基板としては上記で説明したものが使用できる。この基板上に前述の表面処理などを行う事も可能である。基板6の厚みは、必要な機能を妨げない範囲で薄い方が好ましい。材料によっても異なるが、通常1μm〜10mmであり、好ましくは5μm〜5mmである。又、必要により、基板に電極の機能を持たせるようにしてもよい。
(ゲート電極の形成)
基板6上にゲート電極5を形成する(図2(2)参照)。電極材料としては上記で説明したものが用いられる。電極膜を成膜する方法としては、各種の方法を用いることが出来、例えば真空蒸着法、スパッタ法、塗布法、熱転写法、印刷法、ゾルゲル法等が採用される。成膜時又は成膜後、所望の形状になるよう必要に応じてパターニングを行うのが好ましい。パターニングの方法としても各種の方法を用いうるが、例えばフォトレジストのパターニングとエッチングを組み合わせたフォトリソグラフィー法等が挙げられる。又、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法、及びこれら手法を複数組み合わせた手法を利用し、パターニングすることも可能である。ゲート電極5の膜厚は、材料によっても異なるが、通常0.1nm〜10μmであり、好ましくは0.5nm〜5μmであり、より好ましくは1nm〜3μmである。又、ゲート電極と基板を兼ねる場合は上記の膜厚より大きくてもよい。
(絶縁体層の形成)
ゲート電極5上に絶縁体層4を形成する(図2(3)参照)。絶縁体材料としては上記で説明したもの等が用いられる。絶縁体層4を形成するにあたっては各種の方法を用いうる。例えばスピンコーティング、スプレイコーティング、ディップコーティング、キャスト、バーコート、ブレードコーティングなどの塗布法、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット等の印刷法、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、イオンクラスタービーム法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、大気圧プラズマ法、CVD法などのドライプロセス法が挙げられる。その他、ゾルゲル法やアルミニウム上のアルマイトのように金属上に酸化物膜を形成する方法等が採用される。
尚、絶縁体層と半導体層が接する部分においては、両層の界面で半導体を構成する分子、例えば上記式(1)〜(3)で表される化合物の分子を良好に配向させるために、絶縁体層に所定の表面処理を行うこともできる。表面処理の手法は、基板の表面処理と同様のものを用いうる。絶縁体層4の膜厚は、その機能を損なわない範囲で薄い方が好ましい。通常0.1nm〜100μmであり、好ましくは0.5nm〜50μmであり、より好ましくは5nm〜10μmである。
(ソース電極及びドレイン電極の形成)
ソース電極1及びドレイン電極3の形成方法等はゲート電極5の場合に準じて形成することが出来る(図2(4)参照)。
(半導体層の形成)
半導体材料としては上記で説明したように、前記式(1)〜(3)で表される化合物、または数種の該化合物の混合物を総量で50重量%以上含む有機材料が使用される。半導体層を成膜するにあたっては、各種の方法を用いることが出来る。スパッタリング法、CVD法、分子線エピタキシャル成長法、真空蒸着法等の真空プロセスでの形成方法と、ディップコート法、ダイコーター法、ロールコーター法、バーコーター法、スピンコート法等の塗布法、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、マイクロコンタクト印刷法などの溶液プロセスでの形成方法に大別される。以下、半導体層の形成方法について詳細に説明する。
まず、有機材料を真空プロセスによって成膜し有機半導体層を得る方法について説明する。
前記有機材料をルツボや金属のボート中で真空下、加熱し、蒸発した有機材料を基板(絶縁体層、ソース電極及びドレイン電極の露出部)に付着(蒸着)させる方法(真空蒸着法)が好ましく採用される。この際、真空度は、通常1.0×10−1Pa以下、好ましくは1.0×10−4Pa以下である。また、蒸着時の基板温度によって有機半導体層(膜)、ひいては電界効果トランジスタの特性が変化するので、注意深く基板温度を選択するのが好ましい。蒸着時の基板温度は通常、0〜200℃、好ましくは10〜150℃である。また、蒸着速度は、通常0.001nm/秒〜10nm/秒であり、好ましくは0.01nm/秒〜1nm/秒である。有機材料から形成される有機半導体層の膜厚は、通常0.1nm〜10μm、好ましくは0.5nm〜5μm、より好ましくは1nm〜3μmである。
尚、有機半導体層形成のための有機材料を加熱、蒸発させ基板に付着させる方法に代えて、加速したアルゴン等のイオンを材料ターゲットに衝突させて材料原子を叩きだし基板に付着させるスパッタリング法を用いてもよい。
次に、有機半導体材料を溶液プロセスによって成膜し有機半導体層を得る方法について説明する。本発明における半導体材料は、有機溶媒に溶解しやすく、この溶液プロセスにより実用的な半導体特性が得られる。塗布による製造方法は製造時の環境を真空や高温状態にする必要が無い為、大面積の電界効果トランジスタを低コストで実現できるため有利であり、各種の半導体層を作製する方法の中でも好ましい。
まず式(1)〜(3)の化合物を溶媒に溶解することで半導体デバイス作製用のインクを調製する。この時の溶媒としては化合物が溶解し、基板上に成膜することが出来れば特に限定されるものではない。溶媒としては有機溶媒が好ましく、具体的にはクロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタンなどのハロゲノ炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール系溶媒;オクタフルオロペンタノール、ペンタフルオロプロパノールなどのフッ化アルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸エチル、炭酸ジエチルなどのエステル系溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒;テトラヒドロフラン、ジイソブチルエーテルなどのエーテル系溶媒などを用いることが出来る。これらは単独でも、混合して使用することも出来る。
インク中における上記式(1)〜(3)の化合物またはこれらの混合物の総量の濃度は、溶媒の種類や、作製する半導体層の膜厚によって異なるが、0.001%から50%程度、好ましくは0.01%から20%程度が挙げられる。
半導体層の成膜性の向上や、後述のドーピングなどの為に添加剤や他の半導体材料を混合することも可能である。
インクを使用する際には半導体材料などの材料を上記の溶媒に溶解させ、必要であれば加熱溶解処理を行う。さらに得られた溶液をフィルターを用いてろ過し、不純物などの固形分を除去することにより、半導体デバイス作製用のインクが得られる。このようなインクを用いると、半導体層の成膜性の向上が見られ、半導体層を作製する上で好ましい。
上記のようにして調製した半導体デバイス作製用のインクを、基板(絶縁体層、ソース電極及びドレイン電極の露出部)に塗布する。塗布の方法としては、キャスティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ブレードコーティング、ワイヤバーコーティング、スプレーコーティング等のコーティング法や、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷・グラビア印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法等、さらにはこれらの手法を複数組み合わせた方法を採用しうる。更に、塗布方法に類似した方法として水面上に上記のインクを滴下することにより作製した半導体層の単分子膜を基板に移し積層するラングミュアプロジェクト法、液晶や融液状態の材料を2枚の基板で挟んだり毛管現象で基板間に導入する方法等も採用出来る。この方法により作製される有機半導体層の膜厚は、機能を損なわない範囲で、薄い方が好ましい。膜厚が大きくなると漏れ電流が大きくなる懸念がある。有機半導体層の膜厚は、通常0.1nm〜10μm、好ましくは0.5nm〜5μm、より好ましくは1nm〜3μmである。
このように作製された半導体層(図2(5)参照)は、後処理によりさらに特性を改良することが可能である。例えば、熱処理により、成膜時に生じた膜中の歪みが緩和されること、ピンホール等が低減されること、膜中の配列・配向が制御できると考えられていること等の理由により、半導体特性の向上や安定化を図ることができる。本発明の電界効果トランジスタの作成時にはこの熱処理を行うことが特性の向上の為には効果的である。本熱処理は半導体層を形成した後に基板を加熱することによって行う。熱処理の温度は特に制限は無いが通常、室温から150℃程度で、好ましくは40℃から120℃、さらに好ましくは45℃から100℃である。この時の時間については特に制限は無いが通常1分から24時間、好ましくは2分から3時間程度である。その時の雰囲気は大気中でも良いが、窒素やアルゴンなどの不活性雰囲気下でも良い。
熱処理は半導体層が形成されていればどの段階で行ってもよいが、半導体層に加えて電極を形成した後に熱処理を行う方が、電極の形成前に行うよりもより好ましい。
またその他の半導体層の後処理方法として、酸素や水素等の酸化性あるいは還元性の気体や、酸化性あるいは還元性の液体などと処理することにより、酸化あるいは還元による特性変化を誘起することもできる。これは例えば膜中のキャリア密度の増加あるいは減少の目的で利用するものである。
また、ドーピングと呼ばれる手法において、微量の元素、原子団、分子、高分子を半導体層に加えることにより、半導体層特性を変化させることができる。例えば、酸素及び水素など、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、PF、AsF、FeCl等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、カリウム等の金属原子等をドーピングすることが出来る。これは、半導体層に対して、これらのガスを接触させたり、溶液に浸したり、電気化学的なドーピング処理をすることにより達成できる。これらのドーピングは半導体層の作製後でなくても、半導体材料の合成時に添加したり、半導体デバイス作製用のインクを用いて半導体層を作製するプロセスでは、そのインクに添加したり、さらに例えば特許文献2に開示された前駆体薄膜を形成する工程段階などで添加することができる。また蒸着時に半導体層を形成する材料に、ドーピングに用いる材料を添加して共蒸着したり、半導体層を作製する時の周囲の雰囲気に混合したり(ドーピング材料を存在させた環境下で半導体層を作製する)、さらにはイオンを真空中で加速して膜に衝突させてドーピングすることも可能である。
これらのドーピングの効果は、キャリア密度の増加あるいは減少による電気伝導度の変化、キャリアの極性の変化(p型、n型)、フェルミ準位の変化等が挙げられる。この様なドーピングは、特にシリコンなどの無機系の材料を用いた半導体素子では良く利用されているものである。
(保護層)
半導体層上に保護層7を形成すると、外気の影響を最小限にでき、又、有機電界効果トランジスタの電気的特性を安定化できるという利点がある(図2(6)参照)。保護層材料としては前記のものが使用される。
保護層7の膜厚は、その目的に応じて任意の膜厚を採用できるが、通常100nm〜1mmである。
保護層を成膜するにあたっては各種の方法を採用しうるが、保護層が樹脂からなる場合は、例えば、樹脂を含有する溶液を塗布後、乾燥させて樹脂膜とする方法、樹脂モノマーを塗布あるいは蒸着したのち重合する方法などが挙げられる。成膜後に架橋処理を行ってもよい。保護層が無機物からなる場合は、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の真空プロセスでの形成方法や、ゾルゲル法等の溶液プロセスでの形成方法も用いることができる。
本発明の電界効果トランジスタにおいては半導体層上の他、各層の間にも必要に応じて保護層を設けることが出来る。それらの層は有機電界効果トランジスタの電気的特性の安定化に役立つ場合がある。
本発明は、有機材料を半導体材料として用いているため比較的低温プロセスでの製造が可能である。従って、高温にさらされる条件下では使用できなかったプラスチック板、プラスチックフィルム等フレキシブルな材質も基板として用いることができる。その結果、軽量で柔軟性に優れた壊れにくい素子の製造が可能になり、ディスプレイのアクティブマトリクスのスイッチング素子等として利用することができる。ディスプレイとしては、例えば液晶ディスプレイ、高分子分散型液晶ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ、ELディスプレイ、エレクトロクロミック型ディスプレイ、粒子回転型ディスプレイ等が挙げられる。さらに本発明の電界効果トランジスタは塗布などの溶液プロセスでの製造が可能であることから、これまでの蒸着等の真空プロセスを用いなければ製造できなかった材料に比べても、大面積ディスプレイの製造にも適しており、従来のものと比較して非常に低コストで電界効果トランジスタを得ることが出来る。
本発明の電界効果トランジスタは、メモリー回路素子、信号ドライバー回路素子、信号処理回路素子などのデジタル素子やアナログ素子としても利用できる。さらにこれらを組み合わせることによりICカードやICタグの作製が可能となる。更に、本発明の電界効果トランジスタは化学物質等の外部刺激によりその特性に変化を起こすことができるので、FETセンサーとしての利用も可能である。
電界効果トランジスタの動作特性は、半導体層のキャリア移動度、電導度、絶縁層の静電容量、素子の構成(ソース・ドレイン電極間距離及び幅、絶縁層の膜厚等)などにより決まる。電界効果トランジスタに用いる半導体材料のうち、半導体層の材料としては、キャリア移動度の高いものほど好ましい。上記式(1)〜(3)の化合物、特に上記式(1)の化合物は半導体層材料として用いた場合に成膜性が良く、大面積への適用性がある。また該化合物は低コストで製造できる。さらにペンタセン誘導体などは、大気中においては大気に含まれる水分などにより分解を生じるなど、不安定で取扱が難しい化合物であるが、本発明の上記式(1)〜(3)で表される化合物を半導体層の材料として用いた場合には、半導体層の作製後においても安定性が高く寿命が長いという利点がある。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例中、部は特に指定しない限り質量部を、また%は質量%をそれぞれ表す。又、記号Arはアルゴンを表す。
合成例にて得られた各種の化合物は、必要に応じてH−NMR、13C−NMR(NMRは核磁気共鳴スペクトル)、MS(質量分析スペクトル)、mp(融点)、及び元素分析の各種の測定を行うことによりその構造式を決定した。測定機器は以下の通りである。
NMR :JEOL Lambda 400 spectrometer
MS :Shimadzu QP−5050A
元素分析:Parkin Elmer2400 CHN型元素分析計
合成例1
1,4−Dibromo−2,5−diiodobenzene (5)の合成
Figure 0005187737
1,4−ジブロモベンゼン(4)(34.8g,148mmol)、ヨウ素(144g,583mmol)を98%濃硫酸溶液(480ml)に加え、6時間125〜135℃で加熱した。それを亜硫酸水素ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順に洗浄し、一晩乾燥した。ベンゼンから再結晶することで無色針状晶を得た。(53g,74%)
H−NMR(60MHz,CDCl)δ7.97(s,2H,3,6位)
m.p.158−165℃
合成例2
1,4−Dibromo−2,5−bis(trimethylsilylethynyl)benzene (6)の合成
Figure 0005187737
窒素雰囲気下、上記式(5)(10g,21mmol)を無水ジイソプロピルアミン(30mL)と無水ベンゼン(120mL)に溶解後、脱気を30分行った。室温でPd(PPh(0.7g,610μmol)、CuI(0.2g,1.1mmol)、TMSA(5.8mL,41mmol)を加え、5時間室温で攪拌した。攪拌終了後、水(300ml)で反応を終了させ、クロロホルム(50mL×3)で抽出し、水(200mL×3)で洗浄した後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムを減圧下で留去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、バッチ、Rf=0.6)により精製した。ヘキサンから再結晶することで無色針状晶を得た。(6.40g,73%)
H−NMR(60MHz,CDCl)δ7.59(s,2H,3,6位)0.26(s,18H,TMS)
m.p. 127−132
合成例3
2.6−Ditrimethylsirylbenzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (7)の合成
Figure 0005187737
窒素雰囲気下、上記式(6)(2.0g,4.7mmol)を無水エーテル(40mL)に溶解後、−78℃まで冷却し1.59M t−ブチルリチウム・ペンタン溶液(12.8mL,20.4mmol)を加え、その温度で1時間攪拌し、−30℃に昇温して、硫黄粉末(0.370g,11.5mmol)を加え室温まで昇温した。無水エタノール(20mL)で処理した後、3時間攪拌し、クロロホルム(30mL×3)により抽出し、水(200mL×3)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧下で溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:塩化メチレン=3:1、バッチ、Rf=0.8)により精製した。ヘキサンから再結晶することで黄色針状晶を得た。(1.1g,67%)
H−NMR(60MHz,CDCl)δ8.19(s,2H,4,8位)7.39(s,2H,3,7位)0.39(s,18H,TMS)
m.p. 195−200℃
合成例4
2,6−Diiodobenzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (8)の合成
Figure 0005187737
窒素雰囲気下、上記式(7)(4g,12mmol)を無水塩化メチレン(120mL)に溶解し、1M一塩化ヨウ素・塩化メチレン溶液(28.8mL)を−15℃で滴下した。滴下終了後、12時間攪拌した。その後、析出した固体を濾取し、エタノール(100mL)で洗浄した。クロロベンゼンから再結晶することで無色板状晶を得た。(3.8g,71%)
H−NMR(400MHz,CDCl)δ8.09(s,2H,4,8位)7.55(s,2H,4,8位)
M.S.(70eV,EI)m/z 442(M
m.p.>300℃
合成例5
2,6−Bis(Octyn−1−yl)benzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (化合物No.88)の合成
Figure 0005187737
窒素雰囲気下、上記式(8)(1g,2.26mmol)を無水ジイソプロピルアミン(15mL)と無水ベンゼン(15mL)に溶解後、Arバブリングで脱気を30分行った。室温でPdCl(PPh(159mg,227μmol)、CuI(86mg,450μmol)、1−octyne(0.73ml,5.0mmol)、を加え、5時間室温で攪拌した。攪拌終了後、水(60mL)で反応を終了させ、クロロホルム(10mL×3)で抽出し、水(100mL×3)で洗浄した後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムを減圧下で留去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:塩化メチレン=3:1、バッチ、原点)により精製した。ヘキサンから再結晶することで無色板状晶を得た。(775mg,85%)
H−NMR(400MHz,CDCl)δ8.05(s,2H)7.33(s,2H) 2.47(t,J=7.2Hz,4H)1.65−1.24(m,16H)0.88(t,J=6.4Hz,6H)
MS(70eV,EI)m/z=406(M
m.p. 137.5〜138.5℃
Anal. Calcd for C2630:C,76.79;H,7.44
Found :C,76.95;H,7.51
合成例6
2,6−Dioctylbenzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (化合物No.16)の合成
Figure 0005187737
Ar置換後、上記式(化合物No.88)(300mg,0.75mmol)とPd/C(100mg)を無水トルエン(15mL)に加えた。水素ガス置換を3回行った後、常温水素ガス雰囲気下で3日間攪拌した。反応溶液を濾過することによってPd/Cを取り除き、濾液の溶媒を減圧下で留去した後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、バッチ、原点)により精製した。ヘキサンより再結晶することで無色板状結晶を得た。(285mg,91%)
H−NMR(400MHz,CDCl)δ8.01(s,2H)6.98(s,2H)2.89(t,J=7.2Hz,4H)1.77−1.27(m,24H)0.88(t,J=6.4Hz,6H)
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ14.267,22.823,29.322,29.388,29.512,31.106,31.231,32.008,115.565,119.543,136.715,137.429,146.800
MS(70eV,EI)m/z=414(M
m.p. 133.5〜134.5℃
Anal. Calcd for C2638:C,75.30;H,9.24
Found :C,75.07;H,9.21
合成例7
2,6−Bis(Dodecyn−1−yl)benzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (化合物No.91)の合成
Figure 0005187737
窒素雰囲気下、上記式(8)(1g,2.26mmol)を無水ジイソプロピルアミン(15mL)と無水ベンゼン(15mL)に溶解後、Arバブリングで脱気を30分行った。室温でPdCl(PPh(159mg,227μmol)、CuI(86mg,450μmol)、1−dodecyne(1.1ml,5.0mmol)、を加え、5時間室温で攪拌した。攪拌終了後、水(60mL)で反応を終了させ、クロロホルム(10mL×3)で抽出し、水(100mL×3)で洗浄した後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムを減圧下で留去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:塩化メチレン=3:1、バッチ、原点)により精製した。ヘキサンから再結晶することで無色板状晶を得た。(1.04g,89%)
H−NMR(400MHz,CDCl)δ8.04(s,2H)7.33(s,2H) 2.47(t,J=7.2Hz,4H)1.67−1.23(m,32H) 0.88(t,J=6.4Hz,6H)
MS(70eV,EI)m/z=518(M
m.p. 114.5〜115.5℃
Anal. Calcd for C3446:C,78.70;H,8.94
Found :C,78.96;H,8.99
合成例8
2,6−Didodecylbenzo[1,2−b:4,5−b’]dithiophene (化合物No.20)の合成
Figure 0005187737
Ar置換後、上記式(化合物No.91)(400mg,0.77mmol)とPd/C(100mg)を無水トルエン(20mL)に加えた。水素ガス置換を3回行った後、常温水素ガス雰囲気下で3日間攪拌した。反応溶液を濾過することによってPd/Cを取り除き、濾液の溶媒を減圧下で留去した後、ヘキサンより再結晶することで無色板状結晶を得た。(365mg,90%)
H−NMR(400MHz,CDCl)δ8.01(s,2H)6.98(s,2H)2.89(t,J=7.2Hz,4H)1.75−1.22(m,40H)0.88(t,J=6.4Hz,6H)
MS(70eV,EI)m/z=526(M
m.p. 127.5〜128.5℃
Anal. Calcd for C3454:C,77.50;H,10.33
Found :C,77.35;H,10.37
合成例9
2,6−bis(octyn−1−yl)benzo[1,2−b:4.5−b’]diselenophene(化合物No.95)の合成
Figure 0005187737
窒素雰囲気下、2,6−diiodo[1,2−b:4,5−b’]diselenophene(上記式(208)において、X=X=Se)(0.25g,0.5mmol)を無水ジイソプロピルアミン(5mL)と無水ベンゼン(5mL)に溶解後、Arバブリングで脱気を30分行った。室温でPdCl(PPh(35mg,0.05mol)、CuI(19mg,0.1mmol)、1−octyn(0.15ml,1.0mmol)、を加え、20時間室温で攪拌した。攪拌終了後、水(50mL)で反応を終了させ、クロロホルム(50mL×3)で抽出し、水(150mL×3)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムを減圧下で留去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、Rf=0.3)により精製し、無色固体(化合物No.95)を得た。(169mg, 72%)
m.p.151.3〜151.8℃
H−NMR(400 MHz,CDCl)δ 8.08(s,2H,ArH)7.49(s,2H,ArH)2.47(t,J=7.2 Hz,4H,CH)1.64〜1.32(m,16H,CH)0.91(t,J=7.0 Hz,6H,CH
EIMS(70 eV)m/z=502(M
IR(KBr)ν 869cm−1,2215cm−1 (C≡C),2856〜2951cm−1 (C−H)
Anal.Calcd for C2630Se:C,62.40;H,6.04% Found C,62.39;H,6.03%
合成例10
2,6−dioctylbenzo[1,2−b:4,5−b’]diselenophene(化合物No.47)の合成
Figure 0005187737
Ar置換後、上記式(化合物No.95)(100mg,0.20mmol)とPd/C(35mg)を無水トルエン(5mL)に溶解させた。水素ガス置換を3回行った後、常温水素ガス雰囲気下で20時間攪拌した。反応溶液を濾過することによってPd/Cを取り除き、濾液の溶媒を減圧下で留去した後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、Rf=0.3)により精製し無色固体を得た。(82mg,81%).
m.p.143.0〜143.8℃
H−NMR(400 MHz,CDCl)δ 8.05(s,2H,ArH)7.13(s,2H,ArH)2.93(t,J=7.2 Hz,4H,CH)1.73(quint,J=7.2 Hz,4H,CH)1.40〜1.27(m,20H,CH)0.88(t,J=7.0 Hz,6H,CH
13C−NMR(100 MHz,CDCl)δ 150.63 139.51 137.21 123.01 120.69 33.45 31.83 31.77 29.35 29.21 29.10 22.65 14.11
EIMS(70 eV)m/z=510(M
Anal.Calcd for C2638Se:C,61.41;H,7.53%Found C,61.56;H,7.53%
合成例11
2,6−bis(decyn−1−yl)benzo[1,2−b:4.5−b’]diselenophene(化合物No.96)の合成
Figure 0005187737
窒素雰囲気下、2,6−diiodo[1,2−b:4,5−b’]diselenophene(上記式(208)において、X=X=Se)(0.25g,0.5mmol)を無水ジイソプロピルアミン(5mL)と無水ベンゼン(5mL)に溶解後、Arバブリングで脱気を30分行った。室温でPdCl(PPh(35mg,0.05mol)、CuI(19mg,0.1mmol)、1−decyne(0.19ml,1.0mmol)、を加え、20時間室温で攪拌した。攪拌終了後、水(50mL)で反応を終了させ、クロロホルム(50mL×3)で抽出し、水 (150mL×3)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムを減圧下で留去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、Rf=0.3)により精製し無色固体(化合物No.96)を得た。(220mg,84%)
m.p.136.2〜137.0℃
H−NMR(400 MHz,CDCl)δ 8.08(s,2H,ArH)7.49(s,2H,ArH)2.47(t,J=7.2 Hz,4H,CH)1.65〜1.28(m,24H,CH)0.89(t,J=7.0 Hz,6H,CH
13C−NMR(68 MHz,CDCl)δ 140.22 138.70 130.62 125.98 121.57 99.50 76.45 31.90 29.24 29.04 28.53 22.72 20.05 14.15
EIMS(70 eV)m/z=558(M
IR(KBr)ν 871cm−1,2215cm−1 (C≡C),2851〜2952cm−1 (C−H)
Anal.Calcd for C3038Se:C,64.74;H,6.88% Found C,64.71;H,6.92%
合成例12
2,6−didecylbenzo[1,2−b:4,5−b’]diselenophene(化合物No.49)の合成
Figure 0005187737
Ar置換後、上記式(化合物No.96)(100mg,0.18mmol)とPd/C(35mg)を無水トルエン(5mL)に溶解させた。水素ガス置換を3回行った後、常温水素ガス雰囲気下で20時間攪拌した。反応溶液を濾過することによってPd/Cを取り除き、濾液の溶媒を減圧下で留去した後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、Rf=0.3)により精製し無色固体を得た。(88mg,87%).
m.p.133.8〜135.0℃
H−NMR(400 MHz,CDCl)δ 8.05(s,2H,ArH)7.13(s,2H,ArH)2.93(t,J=7.2 Hz,4H,CH)1.73(quint,J=7.2 Hz,4H,CH)1.40〜1.27(m,28H,CH)0.88(t,J=7.0 Hz,6H,CH
13C−NMR(100 MHz,CDCl)δ 150.99 139.87 137.56 123.37 121.05 33.82 32.25 32.13 29.94 29.90 29.75 29.68 29.46 23.04 14.48
EIMS(70 eV)m/z=566(M
Anal.Calcd for C3046Se:C,63.82;H,8.21% Found C,63.73;H,8.08%
合成例13
2,6−bis(dodecyn−1−yl)benzo[1,2−b:4.5−b’]diselenophene(化合物No.97)の合成
Figure 0005187737
窒素雰囲気下、2,6−diiodo[1,2−b:4,5−b’]diselenophene(上記式(208)において、X=X=Se)(0.25g,0.5mmol)を無水ジイソプロピルアミン(5mL)と無水ベンゼン(5mL)に溶解後、Arバブリングで脱気を30分行った。室温でPdCl(PPh(35mg,0.05mol)、CuI(19mg,0.1mmol)、1−dodecyne(0.22ml,1.0mmol)、を加え、20時間室温で攪拌した。攪拌終了後、水(50mL)で反応を終了させ、クロロホルム(50mL×3)で抽出し、水(150mL×3)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。クロロホルムを減圧下で留去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、Rf=0.3)により精製し無色固体(化合物No.97)を得た。(245mg,85%)
m.p.128.0〜129.0℃
H−NMR(400 MHz,CDCl)δ 8.08(s,2H,ArH)7.49(s,2H,ArH)2.47(t,J=7.2 Hz,4H,CH)1.63〜1.28(m,32H,CH)0.88(t,J=7.0 Hz,6H,CH
13C−NMR(68 MHz,CDCl)δ 140.07 138.56 130.49 125.86 121.46 99.43 76.45 32.06 29.73 29.66 29.48 29.29 29.14 28.63 22.84 20.16 14.27
EIMS(70 eV)m/z=612(M
IR(KBr)ν 871cm−1,2214cm−1 (C≡C),2850〜2953cm−1 (C−H)
Anal.Calcd for C3446Se:C,66.66 H,7.57% Found C,66.84;H,7.65%
合成例14
2,6−didodecylbenzo[1,2−b:4,5−b’]diselenophene(化合物No.51)の合成
Figure 0005187737
Ar置換後、上記式(化合物No.97)(100mg,0.16mmol)とPd/C(35mg)を無水トルエン(5mL)に溶解させた。水素ガス置換を3回行った後、常温水素ガス雰囲気下で20時間攪拌した。反応溶液を濾過することによってPd/Cを取り除き、濾液の溶媒を減圧下で留去した後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン、Rf=0.3)により精製し無色固体を得た。(84mg,83%).
m.p.127.0〜128.5℃
H−NMR(400 MHz,CDCl)δ 8.05(s,2H,ArH)7.13(s,2H,ArH)2.93(t,J=7.2 Hz,4H,CH)1.73(quint,J=7.2 Hz,4H,CH)1.42〜1.26(m,36H,CH)0.88(t,J=7.0 Hz,6H,CH
13C−NMR(100 MHz,CDCl)δ 151.02 139.88 137.57 123.38 121.03 33.82 32.27 32.14 29.99 29.90 29.72 29.72 29.45 23.05 14.50
EIMS(70 eV)m/z=620(M
Anal.Calcd for C3454Se:C,65.79 H,8.77% Found C,65.58;H,8.55%
実施例1
上記の合成例5で得た化合物No.88の化合物を0.6%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクをOTS(オクタデシルトリクロロシラン)処理を行った200nmのSiO熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(4000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下80℃で30分熱処理を行った。
次いでこの基板を真空蒸着装置内に設置し、装置内の真空度が1.0×10−3Pa以下になるまで排気し、抵抗加熱蒸着法によって、金の電極(ソース及びドレイン電極、チャネル長50μm、チャネル幅1500μm)を80nmの厚さに蒸着し本発明の電界効果トランジスタを得た。本実施例における電界効果トランジスタにおいては、熱酸化膜付きnドープシリコンウェハーにおける熱酸化膜が絶縁層(4)の機能を有し、nドープシリコンウェハーが基板(6)及びゲート層(5)の機能を有している(図3を参照)。
得られた電界効果トランジスタをプローバー内に設置し、半導体パラメーターアナライザーを用いて半導体特性を大気下において測定した。半導体特性はゲート電圧を20Vから−100Vまで20Vステップで走査し、又ドレイン電圧を10Vから−100Vまで走査し、ドレイン電流−ドレイン電圧を測定した。その結果、電流飽和が観測され、得られた電圧電流曲線より、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は3×10−4cm/Vsであった。オン/オフ比は1x10であり、閾値電圧は−30Vであった。
実施例2
化合物No.12を0.4%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(4000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下110℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は4×10−5cm/Vsであった。オン/オフ比は1x10であり、閾値電圧は−30Vであった。
なお、化合物No.12は、合成例5で使用した1−octyneを、1−hexyneに代える以外は同様にして、合成例5及び6の方法に従って合成できる。得られた化合物No.12の融点は144.5〜145.5℃であった。
実施例3
合成例6で得られた化合物No.16を0.4%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(4000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下100℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は1×10−2cm/Vsであった。オン/オフ比は1x10であり、閾値電圧は−30Vであった。
実施例4
化合物No.18を0.4%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(4000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下110℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は2.5×10−2cm/Vsであった。オン/オフ比は1x10であり、閾値電圧は−20Vであった。
なお、化合物No.18は、合成例5の1−octyneを1−decyneに代える以外は同様にして、合成例5及び6の方法に従って合成できる。得られた化合物No.18の融点は121.2〜122.1℃であった。
実施例5
合成例8で得られた化合物No.20を0.4%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(4000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下100℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は2.6×10−2cm/Vsであった。オン/オフ比は1x10であり、閾値電圧は−20Vであった。
実施例6
合成例10で得られた化合物No.47を0.8%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(3000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下80℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は0.03cm/Vsであった。オン/オフ比は1x10であり、閾値電圧は−25Vであった。
実施例7
合成例12で得られた化合物No.49を1.0%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(3000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下80℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は0.01cm/Vsであった。オン/オフ比は1x10であり、閾値電圧は−15Vであった。
実施例8
合成例14で得られた化合物No.51を1.2%の濃度になるようにクロロホルムに溶解させ、半導体デバイス作製用インクを調製した。
得られたインクを200nmのSiO熱酸化膜付きnドープシリコンウェハー(面抵抗0.02Ω・cm以下)上に塗布し、スピンコート法(3000rpm、25秒)を用いて半導体薄膜(層)を形成し、さらにこの薄膜をアルゴン下100℃で30分熱処理を行った。この基板に実施例1と同様に電極を作成し、本発明の電界効果トランジスタを得た。同様に半導体特性の測定を行ったところ、本素子はp型半導体を示した。キャリア移動度は0.03cm/Vsであった。オン/オフ比は1x10であり、閾値電圧は−20Vであった。
各実施例に記載した半導体特性より、本発明の電界効果トランジスタは大気中で安定に動作し、半導体特性も高く、また特別な設備などを必要とする蒸着法を用いることなく、スピンコートなどの塗布法などにより簡便かつ安価に作製できることが確認された。従って、本発明の電界効果トランジスタは極めて有用なものである。
本発明の電界効果トランジスタの構造態様例を示す概略図である。 本発明の電界効果トランジスタの一態様例を製造する為の工程の概略図である。 実施例1で得られた本発明の電界効果トランジスタの概略図である。
符号の説明
図1〜図3において同じ名称には同じ番号を付すものとする。
1 ソース電極
2 半導体層
3 ドレイン電極
4 絶縁体層
5 ゲート電極
6 基板
7 保護層

Claims (12)

  1. 半導体材料として下記式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする電界効果トランジスタ。
    Figure 0005187737

    (式(1)中、X及びX、同一であり、硫黄原子またはセレン原子を表す。R及びRはそれぞれ独立に無置換または置換C4−C20脂肪族炭化水素基を表す。)
  2. 式(1)におけるX及びXがいずれも硫黄原子である請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  3. 式(1)におけるR及びRがそれぞれ独立に無置換の脂肪族炭化水素基である請求項1または2に記載の電界効果トランジスタ。
  4. 式(1)におけるR及びRがそれぞれ独立に飽和の脂肪族炭化水素基である請求項3に記載の電界効果トランジスタ。
  5. 式(1)におけるR及びRがそれぞれ独立に直鎖の脂肪族炭化水素基である請求項4に記載の電界効果トランジスタ。
  6. 請求項1に記載の式(1)の化合物を含有することを特徴とする半導体デバイス作製用インク。
  7. 請求項6に記載の半導体デバイス作製用インクを基板上に塗布し、乾燥させることにより半導体層を形成することを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
  8. 大気中にて半導体層を形成することを特徴とする請求項7に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
  9. 半導体層を形成後に熱処理を行うことを特徴とする請求項7または8に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
  10. 熱処理温度が40−120℃であることを特徴とする請求項9に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
  11. 下記式()で表される化合物。
    Figure 0005187737

    式(1)中、X 及びX は、同一であり、硫黄原子またはセレン原子を表す。R 及びR はそれぞれ独立に無置換または置換C4−C20脂肪族炭化水素基を表す。)
  12. 下記式(3)で表される、請求項11に記載の化合物。
    Figure 0005187737

    (式(3)中、R及びRはそれぞれ独立にC2−C18脂肪族炭化水素基を表し、X及びX、同一であり、硫黄原子またはセレン原子を表す。)
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