JP5184751B2 - ビスフェノールaの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ビスフェノールAとフェノールとの付加物を含むスラリーの固液分離において、ろ布の寿命が長く、かつ安定したろ過性能を発揮させることのできるろ布を装着した水平ベルトフィルターを用いるビスフェノールAの製造方法に関する。
近年、エンジニアリングプラスチックとして需要が伸びているポリカーボネートの原料として用いられているビスフェノールAは、過剰量のフェノールとアセトンとを酸性触媒の存在下、縮合反応させることにより製造されている。
得られた反応混合物からビスフェノールAを取り出す方法として、反応混合物からアセトン及び水を除去した後、濃縮・冷却することでビスフェノールAとフェノールの付加物を析出させ、固液分離する方法が一般的であり、ドラムフィルター、遠心分離機、水平ベルトフィルター等を用いる固液分離法が知られている。
例えば、特許文献1,2には、固液分離法として、水平ベルトフィルターを用いることが記載されている。水平ベルトフィルターには、ろ布が装着されており、1〜5m/分で駆動し、その上にスラリーが供給され、ろ過、洗浄が行われ、ビスフェノールAとフェノールの付加体をケークとして排出する。一方、ろ液若しくは洗浄に使用した洗浄液は、1分間に数回、前後に駆動する真空トレイの中を通って真空トレイに接続されているホースから排出される構造になっている。
厚いケークが乗ったろ布と真空トレイは、絶えず接しており、真空トレイが前後進を繰り返す度にろ布は、真空トレイとの摩擦により磨耗することとなる。
また、水平ベルトフィルターの本体は加温された酸性のフェノールガスにさらされており、金属や種々の繊維素材に対し腐食性が高く、過酷な条件となっている。
特開平7−47209号公報 特開2004−137197公報
本発明は、上記のような状況下における問題点を解決するためになされたもので、ビスフェノールAとフェノールとの付加物を含むスラリーの固液分離において、ろ布の寿命が長く、かつ安定したろ過性能を発揮させることのできるろ布を装着した水平ベルトフィルターを用いるビスフェノールAの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた。その結果、ろ布として、均一糸径の糸で織られ、通気度が50〜100ml/cm2・秒であるろ布を装着した水平ベルトフィルターを用いることにより、上記の目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)酸触媒の存在下にフェノールとアセトンとを反応させて得られるビスフェノールAのフェノール溶液からビスフェノールAとフェノールとの付加物を晶析させ、生成したスラリーを固液分離するのに使用する水平ベルトフィルターにおいて、均一糸径の糸で織られ、通気度が50〜100ml/cm2・秒であるろ布であって、ステンレス製フック又はニッケル合金製フック及びステンレス製ワイヤーでろ布が接合されているレーシング部を有し、該フックの打ち込み部分のろ布部に、マレイン化ポリプロピレンホットメルト接着剤が塗布されているろ布を用いることを特徴とするビスフェノールAの製造方法、
(2)糸径の偏差が、±0.1mm以下の糸で織られたろ布である上記(1)に記載のビスフェノールAの製造方法、
(3)縦糸径が、0.20〜0.40mm、横糸径が0.6〜0.8mmの糸で織られたろ布である上記(1)又は(2)に記載のビスフェノールAの製造方法、
(4)ろ布が、縦糸2本、横糸2本の杉綾織のろ布である上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のビスフェノールAの製造方法、
(5)糸が、熱可塑性樹脂繊維又は天然繊維からなる糸である上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のビスフェノールAの製造方法、
(6)熱可塑性樹脂繊維からなる糸が、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン又はポリテトラフルオロエチレン繊維からなる糸である上記(5)に記載のビスフェノールAの製造方法、
(7)天然繊維からなる糸が、綿製又は麻製の糸である上記(5)に記載のビスフェノールAの製造方法、
)ろ布のレーシング部に熱可塑性樹脂繊維からなる糸が挿入されている上記(1)〜(7)のいずれか1項に記載のビスフェノールAの製造方法、
)ろ布のレーシング部に挿入されている熱可塑性樹脂繊維からなる糸が、ポリプロピレン繊維からなる糸である上記()に記載のビスフェノールAの製造方法、
である。
本発明によれば、ビスフェノールAとフェノールとの付加物を含むスラリーの固液分離において、ろ布の寿命が長く、かつ安定したろ過性能を発揮させることのできるろ布を装着した水平ベルトフィルターを用いるビスフェノールAの製造方法を提供することができる。
本発明のビスフェノールAの製造方法は、ビスフェノールAとフェノールとの付加物を含むスラリーの固液分離において、ろ布の寿命が長く、かつ安定したろ過性能を発揮させることのできるろ布を装着した水平ベルトフィルターを用いることを特徴とする。
本発明のビスフェノールAの製造方法においては、(A)フェノールとアセトンの反応工程、(B)副生水および未反応原料の低沸点物質除去工程、(C)ビスフェノールAの濃縮工程、(D)晶析・固液分離工程、(D’)フェノールアダクト結晶の溶解、晶析・固液分離工程、(E)加熱溶融工程、(F)ビスフェノールAの脱フェノール工程および(G)造粒工程を経てビスフェノールAが製造される。
本発明においては上記の(D)および/又は(D’)工程の固液分離工程において、水平ベルトフィルターを用い、該ベルトフィルターに装着され、長寿命でかつ安定したろ過性能を持つろ布を用いることにより、安定したビスフェノールAの製造方法を提供するものである。
ビスフェノールAの製造方法における各工程について以下に説明する。
(A)反応工程
この反応工程においては、酸触媒の存在下、過剰のフェノールとアセトンを縮合させて、ビスフェノールAを生成させる。上記酸触媒としては、酸型イオン交換樹脂を用いることができる。この酸型イオン交換樹脂としては、特に制限はなく、従来、ビスフェノールAの触媒として慣用されているものを用いることができるが、特に触媒活性などの点から、スルホン酸型陽イオン交換樹脂が好適であり、該スルホン酸型陽イオン交換樹脂については、スルホン酸基を有する強酸性陽イオン交換樹脂であればよく特に制限されず、例えばスルホン化スチレン−ジビニルベンゼンコポリマー、スルホン化架橋スチレンポリマー、フェノールホルムアルデヒド−スルホン酸樹脂、ベンゼンホルムアルデヒド−スルホン酸樹脂などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本工程においては、上記酸型イオン交換樹脂と共に、通常、助触媒として、メルカプタン類が併用される。このメルカプタン類は、分子内にSH基を遊離の形で有する化合物を指し、かかる化合物としては、アルキルメルカプタンや、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基などの置換基の一種以上を有するアルキルメルカプタン類、例えばメルカプトカルボン酸、アミノアルカンチオール、メルカプトアルコールなどを用いることができる。かかるメルカプタン類の例としては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン、チオグリコール酸、β−メルカプトプロピオン酸などのチオカルボン酸、2−アミノエタンチオールなどのアミノアルカンチオール、メルカプトエタノールなどのメルカプトアルコールなどが挙げられるが、これらの中で、アルキルメルカプタンが助触媒としての効果の点で、特に好ましい。また、これらのメルカプタン類は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのメルカプタン類は、前記酸型イオン交換樹脂上に固定化させ、助触媒として機能させることもできる。
上記メルカプタン類の使用量は、一般に原料のアセトンに対して、0.1〜20モル%、好ましくは、1〜10モル%の範囲で選定される。
フェノールとアセトンとの使用割合については特に制限はないが、生成するビスフェノールAの精製の容易さや経済性などの点から、未反応のアセトンの量はできるだけ少ないことが望ましく、したがって、フェノールを化学量論量よりも過剰に用いるのが有利である。通常、アセトン1モル当たり、3〜30モル、好ましくは5〜15モルのフェノールが用いられる。また、このビスフェノールAの製造においては、反応溶媒は、反応液の粘度が高くなるか、凝固して運転が困難になるような低温で反応させる以外は、一般に必要でない。
フェノールとアセトンとの縮合反応は、回分式及び連続式のいずれであってもよいが、酸型イオン交換樹脂を充填した反応塔に、フェノールとアセトンとメルカプタン類(メルカプタン類が酸型イオン交換樹脂に固定化されていない場合)を連続的に供給して反応させる固定床連続反応方式を用いるのが有利である。この際、反応塔は1基でもよく、また、2基以上を直列に配置してもよいが、工業的には、酸型イオン交換樹脂を充填した反応塔を2基以上直列に連結し、固定床多段連続反応方式を採用するのが、特に有利である。
この固定床連続反応方式における反応条件について説明する。
まず、アセトン/フェノールのモル比は、通常1/30〜1/3、好ましくは1/15〜1/5の範囲で選ばれる。このモル比が1/30より小さい場合、反応速度が遅くなりすぎるおそれがあり、1/3より大きいと不純物の生成が多くなり、ビスフェノールAの選択率が低下する傾向がある。一方、メルカプタン類が酸型イオン交換樹脂に固定化されていない場合、メルカプタン類/アセトンのモル比は、通常0.1/100〜20/100、好ましくは1/100〜10/100の範囲で選ばれる。このモル比が0.1/100より小さい場合、反応速度やビスフェノールAの選択率の向上効果が十分に発揮されない恐れがあり、20/100より大きいとその量の割には効果の向上が認められない。
また、反応温度は、通常40〜150℃、好ましくは60〜110℃の範囲で選ばれる。該温度が40℃未満では反応速度が遅い上、反応液の粘度が極めて高く、場合により、固化するおそれがあり、150℃を超えると反応制御が困難となり、かつ、ビスフェノールA(p,p′−体)の選択率が低下する上、触媒の酸型イオン交換樹脂が分解又は劣化することがある。さらに、原料混合物のLHSV(液空間速度)は、通常0.2〜30hr-1、好ましくは0.5〜10hr-1の範囲で選ばれる。
(B)低沸点物質除去工程
低沸点物質除去工程においては、前記の(A)工程の反応工程で得られたビスフェノールAを含む反応混合液を、実質上酸型イオン交換樹脂が含まれない状態、すなわち回分反応方式の場合は該触媒をろ過などにより除去し、固定床連続反応方式の場合は、そのままの状態で低沸点物質除去処理が施される。
この工程においては、通常、まず、蒸留塔を用いた減圧蒸留法により、未反応アセトン、副生水及びアルキルメルカプタンなどの低沸点物質を除去することが行われる。減圧蒸留は、一般に圧力6.5〜80kPa程度、温度70〜180℃程度の条件で実施される。この際、未反応フェノールが共沸し、その一部が上記低沸点物質と共に、蒸留塔の塔頂より系外へ抜き出される。この蒸留においては、ビスフェノールAの熱分解を防止するために、使用する加熱源の温度は190℃以下とすることが望ましい。また、機器の材料としては、一般にSUS304、SUS316及びSUS316Lが用いられる。
(C)濃縮工程
反応混合物から低沸点物質を除いた塔底液には、ビスフェノールA及びフェノールなどが含まれており、減圧蒸留によりフェノールを留去させ、ビスフェノールAを濃縮する。
この濃縮条件については特に制限はないが、通常、温度100〜170℃程度及び圧力5〜70kPa程度の条件で行なわれる。この温度が100℃より低いと高真空が必要となり、170℃より高いと次の晶析工程で余分の除熱が必要となる。濃縮液中のビスフェノールAの濃度は、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは20〜40質量%の範囲である。この濃度が20質量%未満ではビスフェノールAの回収率が低く、50質量%を超えると晶析後のスラリー移送が困難となる恐れがある。
(D)晶析・固液分離工程
晶析・固液分離工程は、上記(C)工程の濃縮工程で得られた濃縮液からビスフェノールAとフェノールとの1:1付加物(以下、フェノールアダクト結晶ということがある)を晶析・分離する工程である。この工程においては、まず、上記濃縮液を40〜70℃程度に冷却し、フェノールアダクト結晶を晶析させ、スラリーとする。この際の冷却は、外部熱交換器を用いて行ってもよく、また、濃縮液に水を加え、減圧下での水の蒸発潜熱を利用して冷却する真空冷却晶析法によって行ってもよい。この真空冷却晶析法においては、該濃縮液に、水を3〜20質量%程度添加し、通常、温度40〜70℃程度、圧力4〜16kPa程度の条件で晶析処理が行われる。上記水の添加量が3質量%未満では除熱能力が十分ではなく、20質量%を超えるとビスフェノールAの溶解ロスが大きくなる恐れがある。
晶析処理において、晶析温度が40℃未満では晶析液の粘度の増大や固化をもたらす恐れがあり、70℃を超えるとビスフェノールAの溶解ロスが大きくなる恐れがある。
次に、晶析されたフェノールアダクト結晶を含むスラリーを、減圧下、加温した不活性ガス気流中で水平ベルトフィルター上に導入し、該フィルター上にフェノールアダクト結晶層を形成させる。
水平ベルトフィルターを用いることによりろ過が連続的に行なわれ、また大きな重力を掛けずにろ過を行なうことができるので有利である。
この際に、フェノールアダクト結晶の平均粒径は、0.05〜1mm程度とすることが好ましい。平均粒径が0.05mm未満であるとフェノールアダクト結晶と母液との分離が困難となり、濾材の目詰まりが起こり、処理効率の低下をきたす。1mmより大きいと結晶内に不純物を含んだ母液が取り込まれフェノールアダクト結晶の純度が低下する。
水平ベルトフィルターを介して該フェノールアダクト結晶層に含まれる母液を分離することにより、該フェノールアダクト結晶層の含液率を30質量%以下、好ましくは25質量%以下にする。水平ベルトフィルターから分離する際にケーク状で、自重により自然落下させるためには、該フェノールアダクト結晶層の含液率を30質量%以下とすることが好ましく、フィルター上に堆積した付加物の含液率は、低い方が後工程への負荷が小さくなる。
減圧下でろ過することで母液とフェノールアダクト結晶とを効率よく分離することができ、該フェノールアダクト結晶層の含液率を下げることができる。しかし、減圧にし過ぎると、場合によっては、母液の温度が低下し、微少結晶が発生し、ろ布の目詰まり等の原因となりトラブルを促進する恐れがある。好ましい減圧度は60〜95kPa程度である。
該フェノールアダクト結晶層の含液率は、水平ベルトフィルターの進行速度(ベルト速度)に影響されるので、水平ベルトフィルターの減圧度とベルト速度を調節することにより、フェノールアダクト結晶層の含液率を30質量%以下とすることができる。
該水平ベルトフィルター上に含液率が30質量%以下のフェノールアダクト結晶が堆積するのであれば、該フェノールアダクト結晶層の厚さは制限されないが、余り厚くすると単位面積当たりの質量が増し、装置に負担がかかることになる。なお、フェノールアダクト結晶層を水平ベルトフィルター上から自重により分離する前に、該フェノールアダクト結晶層に含まれている不純物や微量の酸触媒を可能な限り除去するために該フェノールアダクト結晶層に洗浄液をふりかけて洗浄することが好ましい。洗浄液としては、フェノール、水、水−フェノール混合液、またはこれらにビスフェノールAが溶解した液が使用される。
該フェノールアダクト結晶層の厚さと減圧吸引している時間はベルト速度で調節できる。ベルト速度を遅くする程堆積したフェノールアダクト結晶層は厚くなるが、反面、より長時間減圧下に曝すことができる。ろ過の際に晶析されたフェノールアダクト結晶を含むスラリーをスラリー状に保つためには温度を80℃以下とする必要があり、また、母液や洗浄液の凝固が起こる可能性があるので、フィルターを含む雰囲気の温度を30〜80℃程度、好ましくは45〜60℃程度に保つことが重要である。
分離された母液は、全部又は一部を反応器へリサイクルするか、全部又は一部を異性化処理することにより、晶析工程へリサイクルすることもできる。この(D)晶析・固液分離工程は、高純度の製品を得るために、複数回繰り返すことが有効である。すなわち、晶析後、固液分離によって得られたフェノールアダクト結晶に対して、次の(D’)フェノールアダクト結晶の溶解、晶析・固液分離工程を1回以上繰り返した後、(E)加熱溶融工程へ移すことが好ましい。
(D’)フェノールアダクト結晶の溶解、晶析・固液分離工程
この工程は、(D)工程で晶析・分離されたフェノールアダクト結晶を、フェノール含有溶液を用いて溶解する工程である。この工程において用いられるフェノール含有溶液としては特に制限はなく、例えば、前記(C)工程の濃縮工程で得られた回収フェノール、(D)工程の晶析・固液分離工程で生成するフェノールアダクト結晶の洗浄液、本(D’)工程以降の工程で生成する、晶析したフェノールアダクト結晶の固液分離後の母液や該フェノールアダクト結晶の洗浄液などを挙げることができる。
この工程においては、(D)工程で得られたフェノールアダクト結晶に上記フェノール含有溶液を加え、80〜110℃程度に加熱し、該フェノールアダクト結晶を加熱溶解させ、晶析操作に好ましいビスフェノールA濃度を有するビスフェノールA含有溶液を調製する。このようにして調製されたビスフェノールA含有溶液は、比較的低い温度でも粘度が低くて取扱いが比較的容易であり、水平ベルトフィルターでろ過するのに適している。
このようにビスフェノールA含有溶液から、フェノールアダクト結晶を晶析・固液分離し、さらに当該フェノールアダクト結晶をフェノール含有溶液で溶解したのち、(D)工程の晶析・固液分離する操作を1回以上繰り返す。
本工程で固液分離された母液や該フェノールアダクト結晶の洗浄液は、前記(D)工程の固液分離器におけるアダクト結晶洗浄液に再利用してもよいし、前記(D)工程で真空蒸発晶析が行われた場合の水のかわりに再利用してもよい。
本発明で用いる水平ベルトフィルターは、エンドレス状に加工され、数本のローラーで張力を与えることによってろ布が支持され、該ろ布が真空トレイの上を走行し、真空トレイの上のろ布の一端にスラリーを供給してフェノールアダクト結晶をろ過すると共に、得られたフェノールアダクト結晶のケークの洗浄を行なうものであり、ケークは自重により排出される。水平ベルトフィルターのろ布には、熱可塑性樹脂繊維からなる糸、例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン繊維からなる糸又は天然繊維からなる糸、例えば、綿製、麻製等の糸で織られた多孔性織布が用いられるが、耐フェノール性に優れ、安価でかつ汎用性があるポリプロピレン繊維からなる糸を素材にしたろ布が特に好ましい。
該真空トレイは、15秒間程度前進(ろ布の進行方向と同方向)し、5秒間程度で後退(ろ布の進行方向と逆方向)する動きを繰り返しており、水平ベルトフィルターに内蔵されたドラムロールで絶えず移動しているろ布上には、厚み数十ミリのフェノールアダクト結晶のケークが乗っているため、常に、ろ布と真空トレイとは摩擦が繰り返されることになる(図1参照)。このため、ろ布を織る糸径にむらがあれば、その部分が膨らみ局部的に摩擦されて磨耗し、破れ、最終的にはろ布が破断して、ビスフェノールA製造装置を停止せざるを得ないといった重大な問題を引き起こすこととなる。一方、磨耗を避けるために、糸を密に織ったろ布を選定すると、通気度が不足し、期待し得るろ過性能を発揮することができないという問題が生じる。
本発明で用いるろ布は、ろ布の寿命が長く、かつ安定したろ過性能を発揮させることのできるろ布であり、具体的には、ろ布が均一糸径の熱可塑性樹脂繊維からなる糸、例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン繊維からなる糸又は天然繊維からなる糸、例えば綿製、麻製等の糸、特に好ましくはポリプロピレン繊維からなる糸で織られており、その通気度が50〜100ml/cm2・秒(JIS L−1096に準拠)のろ布であり、さらに好ましくは65〜75ml/cm2・秒のろ布である。通気度が50ml/cm2・秒より小さいろ布は、ろ布の抵抗が大きく通ガス量が不足してろ過性能が低下する。一方、100ml/cm2・秒を超えるろ布は、ろ布の目から洩れる結晶が、徐々に真空トレイを閉塞させ、ろ液、ガスの流れを阻害するがため、生産を中止し、水平ベルトフィルターを停止させて、結晶をフェノールといった溶剤にて、溶解除去する操作を行わなければならず、連続運転性に問題がある。
更に、ろ布を織っている糸径の偏差が±0.1mm以下の均一糸径のろ布を用いることが好ましい。また、ろ布の織り方は、縦糸2本、横糸2本の杉綾織のろ布が好ましい。縦糸2本、横糸2本の2本を組み合わせた杉綾織りで製作されたろ布は、水平ベルトフィルターでのろ布の走行安定性(しわがよりにくく、ろ布の蛇行が防止される)を生み出し、かつ、ろ布の強度を保つことができる。
ビスフェノールAの製造に使用される水平ベルトフィルターは、大型の機種であり、かかる大型機種に装着されるろ布は、ろ布幅が3〜5m程度と広く、ろ布の長さも20〜40m程度と長く、かつ、高いろ過性能を得るための前記通気度を有し、耐久性が高いことが必要である。
かかる条件を満足するろ布として、ろ布の縦糸径が0.20〜0.40mm、横糸径が0.6〜0.8mmの糸で織られたろ布が好ましい。かかる糸径の糸で織られたろ布は、しわを防止し、強度を保ちつつ、必要な前記通気度が得ることができるとともに、フェノールアダクト結晶との剥離性にも問題のないろ布となる。なお、かかる糸径は、ダイヤルゲージを用いて測定される。
均一な糸径の糸で織られたろ布は、水平ベルトフィルターに装着され、ろ布の両端を接合する必要がある。このろ布の接合は、樹脂製フック、ニッケル合金製フック、ステンレス製フック、ファスナー等によって行われる。
ろ布の接合がステンレス製フック又はニッケル合金製フックによって行われる場合、その両端同士のフックを交差させ、その交差させた部分にステンレス製ワイヤーを通して接合する(以下、この接合部をレーシング部ということがある)。この場合、該フックは、強大な力で引っ張られており、該フックが徐々に摩耗し、最終的にフックが破断してはずれてしまう場合がある。このため、ろ布に該フックを打ち込んだ部分にマレイン化ポリプロピレンホットメルト接着剤を塗布することが好ましく、これによりろ布レーシング部の寿命即ちろ布の寿命をより延ばすことができる。
該フックの脱落により、ワイヤーの脱落を引き起こし、ろ布がはずれ、水平ベルトフィルターが運転不能につながる場合があり、ビスフェノールA製造装置の停止に至る重大な問題を引き起こす。
なお、具体的には、ステンレス製フックとして、SUS316L、SUS316等が挙げられ、ニッケル合金製フックとしては、ハステロイC等が挙げられる(図2参照)。
上記、ろ布のレーシング部には3〜5mm程度の隙間が生じる。この隙間には、フェノールアダクト結晶のケークが乗らずに、ガスだけが通過してしまう。即ち、フェノールアダクト結晶のケーク層を通過して、フェノールアダクト結晶のろ過に寄与すべきガスが、この隙間を通過してしまうことで、ろ過性能が低下してしまう。
このため、ろ布のろ過性能を向上させるために、該ろ布のレーシング部の隙間に熱可塑性樹脂繊維からなる糸、好ましくはポリプロピレン繊維からなる糸を挿入し、隙間を埋めることが好ましい。
(E)加熱溶融工程
加熱溶融工程は、上記(D)又は(D’)工程で晶析・分離されたフェノールアダクト結晶を加熱溶融する工程である。この工程では、フェノールアダクト結晶が100〜160℃程度に加熱・溶融され液状混合物となる。
(F)脱フェノール工程
脱フェノール工程は、減圧蒸留法によって上記(E)工程で加熱溶融されたフェノールアダクト溶融液からフェノールを留去し、溶融状態のビスフェノールAを回収する工程である。上記減圧蒸留は、一般に圧力1.3〜13.3kPa程度、温度150〜190℃程度の範囲の条件で実施される。残存フェノールは、さらにスチームストリッピングにより除去することができる。
(G)造粒工程
造粒工程においては、上記(F)工程で得られた溶融状態のビスフェノールAを、スプレードライヤーなどの造粒装置により、液滴にし、冷却固化して製品とする工程である。該液滴は噴霧、散布などの方法で形成され、窒素や空気などによって冷却される。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって、なんら限定されるものではない。
実施例1
陽イオン交換樹脂〔三菱化学(株)製、「ダイヤイオンSK104H」〕のスルホン酸基を2−メルカプトエチルアミンを用いて20モル%、部分中和した触媒を充填した固定床反応塔に、フェノールとアセトン(フェノール:50t/hr,アセトン:2t/hr)を連続的にLHSV3hr-1で通液し、75℃で反応を行った。得られた反応混合液を減圧蒸留塔へ導入し、塔底温度170℃、圧力67kPaの条件で減圧蒸留によりアセトン、水等を除去した後、さらに温度130℃、圧力14kPaの条件で減圧蒸留し、フェノールを留去させて、ビスフェノールA濃度が40質量%になるまで濃縮し、次に、水4t/hrを加え、減圧下で50℃に冷却保持することにより、ビスフェノールA・フェノールアダクト結晶を晶析させてスラリー濃度35質量%,母液中の2,4−異性体濃度6質量%のスラリー溶液40t/hrを得た。
得られたスラリーは、70℃の窒素気流下でケーシング内に収められ、進行速度が2m/分で動いているポリプロピレン製ろ布の水平ベルトフィルター上に注ぎ、60kPaの減圧下で5秒かけてフェノールアダクト結晶と母液とを分離した。母液から分離された該フェノールアダクト結晶は、厚さ80mmのケーク層を形成した。付着母液を脱液した後、フェノールで10秒間の洗浄を2回(洗浄比0.75)実施して脱液・乾燥し、水平ベルトフィルターの折り返し端から自重で落下させ、湿潤フェノールアダクト結晶を得た。
なお、用いたポリプロピレン製ろ布の仕様は次の通りである。即ち、通気度70ml/cm2・秒、縦糸製造規格0.28mm(糸径の偏差±0.05mm)に合格した縦糸2本と横糸製造規格0.7mm(糸径の偏差±0.05mm)に合格した横糸2本を用いて杉綾織にて製作した幅3.5m、長さ30mのろ布で、ろ布レーシング部には、ステンレス(SUS316L)製フックを打ち込みステンレス(SUS316)製ワイヤーにて結合した。ろ布のフックの打ち込み部には、マレイン化ポリプロピレンホットメルト接着剤を塗布した。ろ布レーシング部には、ポリプロピレンの糸を4本挿入し、隙間を埋めた。
比較例1
通気度40ml/cm2・秒のろ布を用いる以外は、ろ布の仕様、運転状況は実施例1と同様にして実施した。
比較例2
通気度150ml/cm2・秒のろ布を用いる以外は実施例1と同様に実施した。
比較例3
ろ布仕様として、縦糸製造規格0.28mm(糸径の偏差±0.2mm)、横糸製造規格0.7mm(糸径の偏差±0.4mm)の均一糸径でない糸で織ったろ布を使用した以外は、実施例1と同様にして実施した。
実施例2
ろ布仕様として、ろ布のフックの打ち込み部に、マレイン化ポリプロピレンホットメルト接着剤を塗布しなかった以外は、ろ布の仕様及び装置の運転状況は、実施例1と同様にして実施した。
実施例3
ろ布仕様で、ろ布レーシング部にポリプロピレン繊維からなる糸を装入しなかった以外は、ろ布の仕様及び装置の運転状況は、実施例1と同様に実施した。
実施例、比較例で使用したろ布の仕様、ろ過性能、1年連続運転性、ろ布の破れの有無、フックの脱落の有無、ケ−クの脱落の有無、ろ布の磨耗性等をまとめて表1に示した。
Figure 0005184751
表1から明らかなように、実施例1では、ろ過性能として、該湿潤フェノールアダクト結晶の含液率が25質量%、得られた該膨潤フェノールアダクト結晶中の2,4−異性体の濃度が0.10質量%であり、1年間連続運転が可能であった。ろ布は、1年間破れることがなく、ろ布の磨耗は、均一であり、ステンレス製フックの脱落はなく、ろ布レーシング部からのケークの脱落も認められなかった。
ろ布のフックの打ち込み部に、マレイン化ポリプロピレンホットメルト接着剤を塗布しなかった実施例2では、ろ過性能としては、湿潤フェノールアダクト結晶の含液率は、26質量%、得られた膨潤付加物中の2,4−異性体濃度は0.11質量%であり、1年間連続運転が可能であった。ろ布は1年間破れることなく、ろ布の磨耗は均一であったが、1年間の運転終了時に、レーシング部のステンレス製フックの一部の脱落が認められた。
ろ布レーシング部にポリプロピレン繊維からなる糸を装入しなかった実施例3では、ろ過性能としては、湿潤フェノールアダクト結晶の含液率は、27質量%、得られた膨潤フェノールアダクト結晶中の2,4−異性体の濃度は0.12質量%であり、ろ布は、1年間連続運転が可能であった。ろ布は1年間破れることなく、ろ布の磨耗は均一であり、ステンレス製フックの脱落も認められなかった。
通気度40ml/cm2・秒のろ布を用いた比較例1では、ろ布の抵抗が大きく通ガス量が不足した結果、ろ過性能としては、該湿潤フェノールアダクト結晶の含液率は35質量%で、実施例1のろ過性能の25質量%には、はるかに及ばず、得られた膨潤フェノールアダクト結晶中の2,4−異性体濃度は0.17質量%で、実施例1の実に1.7倍であった。
通気度150ml/cm2・秒のろ布を用いた比較例2では、運転開始直後のろ過性能としては、該湿潤フェノールアダクト結晶の含液率は24質量%で、得られた膨潤フェノールアダクト結晶中の2,4−異性体の濃度は0.09質量%であった。しかし、ろ布の通気度が150ml/cm2・秒と大きいため、ろ布の目から洩れる結晶が徐々に真空トレイを閉塞させ、水平ベルトフィルターを通過するガス量が低下し、ろ過性能も悪化した。そのため、2カ月に1回、2日間、装置を停止し、真空トレイをフェノールで洗浄し、真空トレイに堆積した結晶を溶解除去するという煩雑な操作を行った。従って、1年間連続運転性は不良で、連続運転は2ケ月のみであった。ろ布は、断続的に使用する場合において1年間使用しても磨耗が均一で、ステンレス製のフックの脱落がなかったものの、上記の理由により1年間の連続運転は不可能であった。
均一糸径でない糸で織られたろ布を使用した比較例3では、運転を開始して、6ヶ月経過した時点でろ布に大きな破れが発生し、運転の継続が不可能であったため、ビスフェノールAの製造装置を停止し、ろ布を交換した。ろ布の磨耗を点検したところ、糸径が均一でなく、ろ布を織っている横糸の一部の径が周囲の横糸の径よりも極端に大きく、この太い部分が局部的な摩擦により縦糸が磨耗してしまい、破れが発生し、それが、一気に拡大し大きな破れにいたっていた。再度、同じ仕様のろ布を装着し運転を再開し、6ヶ月後に装置を停止して、ろ布を確認したところ、ろ布には同様に破れが確認された。
本発明の水平ベルトフィルターを用いた固液分離装置の模式図である。 本発明の水平ベルトフィルターのろ布の接合部を例示した図である。
符号の説明
1:フェノールアダクト結晶
2:ろ布
3:真空トレイ
4:液排出ライン
5:フック
6:ステンレス製ワイヤー
7:熱可塑性樹脂繊維糸
8:マレイン化ポリプロピレンホットメルト接着剤

Claims (9)

  1. 酸触媒の存在下にフェノールとアセトンとを反応させて得られるビスフェノールAのフェノール溶液からビスフェノールAとフェノールとの付加物を晶析させ、生成したスラリーを固液分離するのに使用する水平ベルトフィルターにおいて、均一糸径の糸で織られ、通気度が50〜100ml/cm2・秒であるろ布であって、ステンレス製フック又はニッケル合金製フック及びステンレス製ワイヤーでろ布が接合されているレーシング部を有し、該フックの打ち込み部分のろ布部に、マレイン化ポリプロピレンホットメルト接着剤が塗布されているろ布を用いることを特徴とするビスフェノールAの製造方法。
  2. 糸径の偏差が、±0.1mm以下の糸で織られたろ布である請求項1に記載のビスフェノールAの製造方法。
  3. 縦糸径が、0.20〜0.40mm、横糸径が0.6〜0.8mmの糸で織られたろ布である請求項1又は2に記載のビスフェノールAの製造方法。
  4. ろ布が、縦糸2本、横糸2本の杉綾織のろ布である請求項1〜3のいずれか1項に記載のビスフェノールAの製造方法。
  5. 糸が、熱可塑性樹脂繊維又は天然繊維からなる糸である請求項1〜4のいずれか1項に記載のビスフェノールAの製造方法。
  6. 熱可塑性樹脂繊維からなる糸が、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン又はポリテトラフルオロエチレン繊維からなる糸である請求項5に記載のビスフェノールAの製造方法。
  7. 天然繊維からなる糸が、綿製又は麻製の糸である請求項5に記載のビスフェノールAの製造方法。
  8. ろ布のレーシング部に熱可塑性樹脂繊維からなる糸が挿入されている請求項1〜7のいずれか1項に記載のビスフェノールAの製造方法。
  9. ろ布のレーシング部に挿入されている熱可塑性樹脂繊維からなる糸が、ポリプロピレン繊維からなる糸である請求項に記載のビスフェノールAの製造方法。
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