JP5182997B1 - シート供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ロールの巻出し停止時(ロール切り替え時)においても、シート蓄積手段から下流側に引き出されるシートのテンション(張力)を精度よく管理できるシート供給装置を提供する。
【解決手段】ロール1Rからのシート1Sの通常巻出し時と、シート1Sの巻出しを停止してシートを延長する延長処理時との双方において、シート供給駆動手段50へと送り出されるシート1Sの張力が所定値に保持されるよう、ロール1Rからのシート1Sの巻出しと、延長処理時にシート1Sの巻出しが停止状態となるにあたって不足するシート1Sの巻出量を補うための、シート蓄積手段30に蓄積されたシート1Sの放出とのいずれかまたは双方を、検出されるシート1Sの張力に基づいて制御部100が能動的に制御する。
【選択図】 図1A
【解決手段】ロール1Rからのシート1Sの通常巻出し時と、シート1Sの巻出しを停止してシートを延長する延長処理時との双方において、シート供給駆動手段50へと送り出されるシート1Sの張力が所定値に保持されるよう、ロール1Rからのシート1Sの巻出しと、延長処理時にシート1Sの巻出しが停止状態となるにあたって不足するシート1Sの巻出量を補うための、シート蓄積手段30に蓄積されたシート1Sの放出とのいずれかまたは双方を、検出されるシート1Sの張力に基づいて制御部100が能動的に制御する。
【選択図】 図1A
Description
本発明は、シートを巻出して下流へ供給していった際に、空になる現ロールのシート端と次ロールのシート端とを継いで、現ロールから次ロールに切り替えることが可能なシート供給装置に関する。
例えば特許文献1に示すように、紙オムツ等の製品は、まずは、ロールに巻かれたワーク素材としての柔軟性のあるシートを巻出して下流へ供給し、その流れのまま下流において様々な加工処理が順次施される。下流での加工処理では、流れ方向に沿って複数の製品(または製品完成途中の中間物)が形成され、最終的には、それらの製品がそれぞれに切断・分離されることで製品として完成する。このように上流側でシートを巻出して下流側へ供給していくシート供給装置では、ロールに巻かれたシートが下流に供給されていく過程で、空になる現ロールのシート端と次ロールのシート端とを継いで、現ロールから次ロールに切り替えるシート継ぎ装置が必要となる。
従来のシート供給装置では、ロール切り替え時に、下流へのシートの送りを中断することなく連続して供給できるよう、ロールの下流にシート蓄積部を設けるものがある。つまり、シート継ぎを行うためにはロールからのシートの巻出しを停止する必要があるから、シート継ぎ装置は、そのシート巻出停止期間中、シート蓄積部に貯めておいたシートを下流に送り出すことにより時間を稼ぎ、シート継ぎが完了するに伴いシートの巻出しを再開して、通常の巻出し供給に復帰できるように構成される。簡単にいえば、シートの巻出し停止時(ロール切り替え時)に、シート蓄積部の「貯め」を放出することにより、下流側へのシート供給が中断することなく継続可能とされる。
この場合、従来のシート供給装置では、シートの巻出し停止時(ロール切り替え時)において、シート蓄積部において貯められているシートが引き出されていく際に、シートに対し流れとは逆向きにエアシリンダ又はウエイト(錘)により受動的な張力を加えて、ある程度のテンションを保った状態で下流に引き出されるようにしている。
ところが、上述のような従来のシート供給装置では、シートの巻出し停止時(ロール切り替え時)のシートのテンションは、下流からの引張に依存する。つまり、シート蓄積部のシートの下流への引き出しは、その下流側にて上流側のシートを引っ張って(引き込んで)下流へと送り出す駆動部によってなされるものであるから、シート蓄積部のシートのテンションは、その駆動部の引っ張り力(引き込み力)に依存する。このため、シート蓄積部のシートに対しその上流側でエアシリンダ又はウエイト(錘)等による受動的な張力を加えるだけでは、その駆動部の引っ張り力が変動した際に、場合によっては一時的にでも過大なテンションが掛かってしまう可能性もあり、シートに対し破れ等の破損を招く要因になる。
本発明の課題は、ロールの巻出し停止時(ロール切り替え時)においても、シート蓄積部から下流側に引き出されるシートのテンション(張力)を精度よく管理できるシート供給装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のシート供給装置は、
シートが巻かれたロールから、該シートを巻出すシート巻出駆動手段と、
シート巻出駆動手段によるシートを巻出しを制御するシート巻出制御手段と、
巻出されたシートが通過するシート蓄積経路を有するシート蓄積手段と、
シート蓄積経路の経路長を変化させる経路長可変駆動手段と、
シート蓄積経路を通過したシートを引き込んで、そのシートを下流側に所定の下流側張力を有する形で送り出すシート供給手段と、
ロールのロール径が反映される予め定められたロール径反映値をロール径取得手段により取得し、取得されるロール径反映値に基づいてロール径が予め定められた基準値を下回ると判定された場合に、シート延長処理として、シート巻出制御手段に、シート巻出駆動手段による該ロールからのシートの巻出しを停止させ、その停止状態において、シート蓄積手段の上流側で、該ロールのシート端に、次のロールのシート端を継ぐシート継ぎ処理を実行するシート延長手段と、
シート延長処理時にシートの巻出しが停止状態となってもシート供給手段へのシート送りが継続するように、経路長可変駆動手段によってシート蓄積経路の経路長を変化させて、蓄積されているシートを、その蓄積量を増減する形でシート供給手段へと送り出す蓄積シート放出制御手段と、
を備え、さらにシート供給手段に引き込まれるシートの張力を検出する張力検出手段を備え、シート延長処理時とシート延長処理がなされないシートの通常巻出し時において、シート供給手段に引き込まれるシートの張力が、所定の下流側張力に応じた上流側張力に保持されるように、検出されるシートの張力に基づいて、シート巻出制御手段によるシートの巻出し制御と蓄積シート放出制御手段による経路長の変化制御とが実行されることを特徴とする。
シートが巻かれたロールから、該シートを巻出すシート巻出駆動手段と、
シート巻出駆動手段によるシートを巻出しを制御するシート巻出制御手段と、
巻出されたシートが通過するシート蓄積経路を有するシート蓄積手段と、
シート蓄積経路の経路長を変化させる経路長可変駆動手段と、
シート蓄積経路を通過したシートを引き込んで、そのシートを下流側に所定の下流側張力を有する形で送り出すシート供給手段と、
ロールのロール径が反映される予め定められたロール径反映値をロール径取得手段により取得し、取得されるロール径反映値に基づいてロール径が予め定められた基準値を下回ると判定された場合に、シート延長処理として、シート巻出制御手段に、シート巻出駆動手段による該ロールからのシートの巻出しを停止させ、その停止状態において、シート蓄積手段の上流側で、該ロールのシート端に、次のロールのシート端を継ぐシート継ぎ処理を実行するシート延長手段と、
シート延長処理時にシートの巻出しが停止状態となってもシート供給手段へのシート送りが継続するように、経路長可変駆動手段によってシート蓄積経路の経路長を変化させて、蓄積されているシートを、その蓄積量を増減する形でシート供給手段へと送り出す蓄積シート放出制御手段と、
を備え、さらにシート供給手段に引き込まれるシートの張力を検出する張力検出手段を備え、シート延長処理時とシート延長処理がなされないシートの通常巻出し時において、シート供給手段に引き込まれるシートの張力が、所定の下流側張力に応じた上流側張力に保持されるように、検出されるシートの張力に基づいて、シート巻出制御手段によるシートの巻出し制御と蓄積シート放出制御手段による経路長の変化制御とが実行されることを特徴とする。
上記本発明の構成によれば、シート巻出し停止時に、巻出しに代わってシート蓄積手段から、貯めてているシートを放出する際に、放出されるシートに付与される張力が、錘やエアシリンダ等の受動荷重ではなく、駆動モータを用いて能動的に付与される。これにより、最適なタイミング及び速度で、シート蓄積手段に貯めてあるシートを下流に送ることができ、シート(資材)に過度のテンションが掛かることを回避するシートに優しい制御が可能になる。
以下、本発明の実施形態を、図1A及び図1Bを用いて説明する。
本実施形態におけるシート供給装置兼ロール径演算装置1は、巻出し対象に設定されている現ロール1Rからシート1Sを巻出すシート巻出駆動手段10と、シート巻出駆動手段10が現在巻出している現ロール1Rのシート端1t(図3E〜図3J)に次ロール1Rのシート端1sを継ぐシート継ぎ処理を行うシート延長駆動手段20と、シート巻出駆動手段10により巻出されたシート1Sが通過するシート蓄積経路3が形成されるシート蓄積手段30と、シート蓄積経路3の経路長を変化させる経路長可変駆動手段40と、シート蓄積経路3を通過したシート1Sを引き込んで、そのシート1Sを下流側に所定の下流側張力を有する形で送り出すシート供給駆動手段50と、シート供給駆動手段50に引き込まれるシート1Sの張力(テンション)を特定するための張力情報を検出する張力検出部60と、現在巻出しをしている現ロール1Rのロール径を特定するためのロール径情報を検出するロール径情報検出部70と、制御部100とを備える。
本実施形態の制御部100は、シート巻出駆動手段10によるシートを巻出しを制御するシート巻出制御手段と、シート延長駆動手段20に上記シート継ぎ処理を実行させてシート1Sを延長するシート延長制御手段と、経路長可変駆動手段40によってシート蓄積経路3の経路長を変化させる蓄積シート放出制御手段としての機能を有する。
シート延長制御手段としての制御部100は、ロール1Rのロール径が反映される予め定められたロール径反映値をロール径情報検出部70により取得し、取得されるロール径反映値に基づいてロール径が予め定められた基準値を下回ると判定された場合に、シート延長処理として、シート巻出駆動手段10による該ロール1Rからのシート1Rの巻出しを停止させ、その停止状態において、シート蓄積手段30の上流側で、該ロール1Rのシート端1tに、次のロール1Rのシート端1sを継ぐ上記シート継ぎ処理を実行させる。なお、図中では、現ロール1Rはロール1RA、次ロール1Rはロール1RBとしているが、これらはシート継ぎが生じるたびに入れ替わる。
蓄積シート放出制御手段としての制御部100は、シート延長処理時にシート1Sの巻出しが停止状態となってもシート供給駆動手段50へのシート送りが継続するように、経路長可変駆動手段40によってシート蓄積経路3の経路長を変化させて、蓄積されているシート1Sを、その蓄積量を増減する形でシート供給駆動手段50へと送り出す。
さらに本実施形態の制御部100は、シート延長処理時と、シート延長処理がなされないシート1Sの通常巻出し時との双方において、シート巻出駆動手段10に対するシート1Sの巻出し制御と、シート蓄積経路3の経路長の変化制御とを、シート供給駆動手段50に引き込まれるシート1Sの張力(テンション)が、所定の下流側張力に応じた上流側張力に保持されるように、検出されるシート1Sの張力(テンション)に基づいて実行する張力制御手段としての機能も有する。
ここで本実施形態のシート供給装置兼ロール径演算装置1についてさらに詳細に説明する。
シート巻出駆動手段10は、ロール1Rからシート1Sを巻出す巻出駆動機構11と、巻出駆動機構11に巻出し駆動をさせる巻出駆動源12と、を有する。本実施形態の巻出駆動機構11は、ロール1Rを回転自在な形で配置する巻出軸部13(フリーローラ)と、その巻出軸部13に回転自在に配置されたロール1Rの外周面を内向きに押し付ける回転体14と、その回転体14に対しロール1Rの外周面を内向きに押し付ける押圧力を付与する押圧力付与手段15と、を有し、その押し付け状態(押圧状態)の回転体14が、押し付けているロール1Rからシート1Sを巻出す巻出回転方向に回転するよう駆動源12を駆動することにより、ロール1Rから押し出される形でシート1Sを巻出す。
ここでの回転体14は、2つの軸部16,17を外周側から取り囲む形で張られた環状の回転ベルトである。一方の軸部16は、駆動源12であるサーボモータの回転が伝達されて自身の軸線周りを回転可能な回転軸部(回転ローラ)であり、その回転を回転ベルト14に伝達して回転ベルト14を回転させる回転伝達軸部としても機能する。他方の軸部17は回転自在の軸部(フリーローラ)であり、回転ベルト14の回転により自身の軸線周りをフリー回転する。この回転ベルト14がロール1Rの外周面を内向きに押し付けられていると、回転ベルト14の回転がロール1Rを回転させて、その回転によりロール1Rからシート1Sが巻出される。
なお、2つの軸部16,17はそれぞれの軸線周りに回転可能な形で揺動部材18(図1B参照)に固定される。揺動部材18は、回転軸部(回転ローラ)をなす軸部16を揺動軸部とする形で、軸部16の軸線(揺動軸線)周りに、他方の軸部17側を揺動回転可能に構成される。揺動軸部16を中心にして他方の軸部17側が揺動回転することにより、他方の軸部17側に位置する回転ベルト14がロール1R側へと接近可能となっている。さらに揺動部材18は、上記揺動回転によって他方の軸部17側が巻出軸部13側に接近するよう、押圧力付与手段15(ここではエアシリンダ)により押圧付勢されている。これにより、他方の軸部17側の回転ベルト14がロール1Rの外周面を内向きに押し付けた状態に保持される。
ところで本実施形態においては、巻出駆動機構11をロール切り替え用に複数有する。ここでは第一の巻出駆動機構11Aと第二の巻出駆動機構11Bとを有し、双方の機構11A,11Bが上記のようにして同様に構成される。第一の巻出駆動機構11Aに配置されるロール1Rを第一のロール1RAとし、第二の巻出駆動機構11Bに配置されるロール1Rを第二のロール1RBとすると、制御部100によって、それらのうちの一方が巻出し対象に設定され、駆動源12であるサーボモータの回転駆動により、巻出し対象に設定されたロール1Rからシート1Sが巻出される。駆動源12は双方の機構11A,11Bにそれぞれ用意されてもよい。
巻出し対象の切り替えは、制御部100が切替手段24を制御する形で行う。本実施形態においては、その切り替えによって、駆動源12から出力される回転の伝達対象を、第一の巻出駆動機構11Aの回転体14(具体的には回転伝達軸部をなす揺動軸部16)と、第二の巻出駆動機構11Bの回転体14(具体的には回転伝達軸部をなす揺動軸部16)との間で切り替える。
具体的にいえば、図1Aに示すように、第一の巻出駆動機構11Aと第二の巻出駆動機構11Bとの双方の揺動軸部16,16に対しそれぞれ一体回転可能な形で連結する回転軸部27,27が設けられ、それら回転軸部27,27の双方を外周側から取り囲む形で環状の回転ベルト25が張られる。さらに、その環状の回転ベルト25内に、駆動源12をなすサーボモータの回転によって自らの軸線周りを回転し、その回転により該ベルト25を回転駆動させる回転伝達軸部26が設けられる。なお、駆動源12をなすサーボモータの回転は、図9に示すように、減速機120を介して回転伝達軸部26に伝達される。回転ベルト25は、この回転伝達軸部26の回転によって回転し、これによって回転軸部27,27を回転させる。ただし、回転軸部27は、揺動軸部16に対し切替手段24を介してを介して連結しており、自らの回転を揺動軸部16に伝達してその揺動軸部16を一体回転させる連結状態と、自らの回転を揺動軸部16に伝達せずフリー回転する非連結状態との間でを切り替え可能とされている。
本実施形態の切替手段24は、上述の連結状態と非連結状態とを切り替える電磁クラッチであり、ここでは双方の揺動軸部16,16に電磁クラッチ24C,24D(図2及び図9参照:ここでは符号24Cが図1等における左側の揺動軸部16の電磁クラッチであり、符号24Dが右側の揺動軸部16の電磁クラッチである)が設けられている。制御部100は、一方の揺動軸部16が連結状態の時には他方の揺動軸部16が非連結となるよう、それら切替手段24C,24Dを切り替えることで、第一のロール1RAと第二のロール1RBのいずれか一方を巻出し対象に設定する。
シート延長駆動手段20は、シート巻出駆動手段10によりシート1Sの巻出しが行われている現ロール1Rのロール径が所定基準値(設定値)を下回ったときに、その現ロール1Rからのシート1Sの巻出しを停止し、その巻出し停止状態において、現ロール1Rのシート端1tに、次ロールのシート端sを継ぐシート継ぎ処理を行うシート継ぎ駆動手段である。ここでのシート延長駆動手段20はさらに、シート継ぎ処理完了後、巻出し対象のロール1Rを次ロール1Rに切り替えさせるロール切替駆動手段としても機能し、この次ロール1Rを新たな巻出し対象として、そのロール1Rからのシート1Sの巻出しを継続させる。そしてまたしばらくして、その新たに巻出し対象となったロール1Rのロール径が再び所定基準値を下回ったときには、そのロール1Rからのシート1Sの巻出しを停止して、そのシート1Sのシート端1tに、さらに次のロールのシート端1sを継ぐという、上記と同様のシート継ぎ処理を行うことができる。
本実施形態のシート延長駆動手段20は、上記のような巻出し停止状態時に、巻出し対象である現ロール1Rから既に下流に巻出されているシート1Sの停止状態を保持する停止保持手段21(図2参照)と、停止保持手段21の上流側でそのシート1Sを切断する切断手段22と、切断により形成されたシート1Sの下流側のシート端1tと次ロール1Rのシート端1sとを接着して継ぐ接着手段23と、シート巻出駆動手段10の巻出し対象ロールを現ロール1Rから次ロール1Rに切り替える切替手段24と、を有する。なお、ローラ1Rから巻出されてシート延長駆動手段20に送り込まれるシート1Sは、該シート1Sの経路を変更させる方向変換ガイド19(ガイドローラ)によって方向変換された後に、シート延長駆動手段20へと送り込まれている。ここでの方向変換ガイド19(ガイドローラ)はフリーローラである。
接着手段23は、現ロール1Rから巻出されて停止しているシート1Sに、次ロール1Rから巻出されたシート1Sのシート端1sが対面する区間にて、現ロール1Rのシート端1tと次ロール1Rのシート端1sとを密着させる形で、それらシート端1t,1sを押付けて挟圧する押付けプレート23A,23Bと、それら両プレート23A,23Bが互いに接近して押付け合うよう駆動させる押付駆動部(プレート駆動部:例えばエアシリンダや電動駆動部をなすサーボモータ等)23C,23Dと、を有し、制御部100によって、押付駆動部23C,23Dが駆動制御される。現ロール1Rのシート端1tは、切断手段22による切断により形成されるシート末端である。次ロール1Rのシート端1sは、次ロール1Rとして巻かれたシート1Sの巻出し先端であり、その巻出し先端1sには接着面が予め形成されている。押付けプレート23A,23Bによる上記の挟圧がなされると、その接着面がシート端1tに接触して接着固定され、現ロール1Rのシート1Sに、次ロール1Rのシート1Sが接着して繋がった状態となる。
なお、押付けプレート23A,23Bによる双方のシート1S,1Sを押付けて挟圧している状態は、それら双方のシート1S,1Sを停止保持しているともいえるため、本実施形態の接着手段23は停止保持手段21としても機能しているが、それぞれを別に設けてもよい。
また、ここでの押付けプレート23A,23Bはサクションプレートであり、それぞれの側のシート1Sを吸着保持した状態で互いを接近させて押付け、接着する。また、ここでのシート1S,1Sの接着は、次ロール1Rのシート先端1sに予め形成されている接着面によってなされるが、接着面は、次ロール1Rのシート先端1sに両面接着テープを貼付したり接着剤を塗布して形成することができる。また、シート1S,1Sの接着は、押付けプレート23A,23Bによる押付け時に熱溶着によって接着してもよい。
切断手段22は、上記のように停止保持されているシート1S,1Sをそれぞれ切断するカッター22A,22B(刀部)と、それら両カッター22A,22Bを対応するシート1S,1Sに接近させて押付けるように駆動させる切断駆動部22C,22D(ここではエアシリンダ)とを有し、制御部100によって、切断駆動部22C,22Dが駆動制御される。具体的にいえば、制御部100は、巻出し対象のロール1Rに対応するカッター22A又は22Bにより、巻き出されて停止状態となっている対応するシート1Sを切断して、切断したシート1Sの下流側にシート末端1tを形成する。
切替手段24は、シート巻出駆動手段10の駆動源12による巻出し対象とされている現ロール1Rを次ロール1Rに切り替えるものである。ここでの切替手段24は上述の電磁クラッチ24C,24Dであり、制御部100によって、それぞれのON/OFFの切替制御がなされる。
シート蓄積手段30は、シート巻出駆動手段10により巻出されたシート1Sが通過するシート蓄積経路3を、その経路長を可変可能な形で有する。本実施形態のシート蓄積手段30には、シート蓄積経路3として、繰り返し往復して方向変換するシートの往復経路が形成される。この往復経路3は、該往復経路3の第一側での通過するシート1Sの方向変換をガイドする複数の方向変換ガイド31(ガイドローラ)からなる第一側方向変換ガイド群33と、第一側とは逆の第二側でのシート1Sの方向変換をガイドする複数の方向変換ガイド32(ガイドローラ)からなる第二側方向変換ガイド群34とを有して形成される。この往復経路3には、下流側への送りが可能な形で、巻出し対象に設定されたロール1Rから巻出されたシート1Sが配置され、配置されたシート1Sを蓄積する。
経路長可変駆動手段40は、シート蓄積経路3の経路長を可変させる駆動部であり、制御部70によって、その経路長を可変する経路長可変駆動制御が実行される。本実施形態の経路長可変駆動手段40は、第一側方向変換ガイド群33(方向変換ガイド31)を第二側方向変換ガイド群34(方向変換ガイド32)に対し接近ないし離間させるためのガイド群移動機構41と、そのガイド群移動機構41に対し該接近ないし該離間をさせるためのガイド群移動駆動源42とを有したガイド群駆動部であり、該接近ないし該離間が実行されることにより、シート蓄積経路3の経路長を増減できる。シート蓄積経路3の経路長が短くなるときは蓄積できるシート量が減るから、蓄積できなくなったシート1Sがそのまま下流へと送られる。他方、シート蓄積経路3の経路長が長くなるときは、蓄積できるシート量が増すから、下流に送られるはずのシート1Sの一部が、送られずに蓄積される。
また、本実施形態の往復経路3は平行に並ぶ複数の直線経路3Lを有し、第一側及び第二側方向変換ガイド群33,34のうち他方の方向変換ガイド群34に接近する方向変換ガイド群33は、属する複数の方向変換ガイド31が単一の固定部材35に対し固定されている。その固定部材35は、直線経路3Lに沿って他方の方向変換ガイド群34に接近可能に構成される。また、その固定部材35は、平行に並ぶ複数の直線経路3Lに沿った直線移動をガイドする直線移動ガイド43,43を、それら直線経路3Lの並び方向両側に有する。
本実施形態の直線移動ガイド43,43は、自身の軸線周りに回転するボールネジのネジ軸部43,43であり、それらネジ軸部43,43双方に、駆動源42をなすサーボモータの出力軸部44の回転が回転ベルト45,45を介して伝達され、双方が連動して回転する。他方、固定部材35はその両端側で、それら双方のネジ軸部43,43の連動回転に応じて該ネジ軸部43,43の軸線方向にスライドするよう、それらネジ軸部43,43に対しボールを介した形でナット部(図示なし)により固定される。つまり、モータ42の回転によって、ネジ軸部43,43をそれら自身の軸線周りの順逆いずれかの方向に回転させることで、ネジ軸部43,43上で固定部材35(スライダ)の位置を前後させることができ、その結果、固定部材35上の方向変換ガイド群33(方向変換ガイド31)がネジ軸部43,43上で前後に移動して、シート蓄積経路3の経路長(ここでは直線経路3Lの長さ)が増減する。
また、固定部材35を直線経路3Lに沿って直線移動させる構成については、上記ボールネジ以外の構成を作用してもよい。例えば、図17に示すように、複数のフリーローラ49Rを取り囲む形で環状のベルト49Bを張るとともに、そのベルト49Mを駆動ローラ49Dの順逆双方向への回転により、環状のベルト49Bを直線経路部49Lにおいて往復動作させることができる。駆動ローラ49Dは、サーボモータ42によって駆動される駆動モータ49Mとすることができる。方向変換ガイド群33が固定される固定部材35は、直線経路部49L上のベルト49Bに固定され、ベルト49Bと共に移動する。つまり、方向変換ガイド群33を直線経路部49Lに沿って往復移動させることができ、これにより、直線経路3Lの経路長を増減することが可能となっている。
なお、本実施形態においては、固定部材35の移動方向(ネジ軸部43の軸線方向)における、固定部材35の位置を検出する位置検出部46,47が設けられている。固定部材35の移動方向における現在位置を間接あるいは直接検出するロータリーエンコーダやリニアエンコーダを用いてもよいが、ここでは、固定部材35の原点位置(待機位置)とその手前の所定位置の検出及びオーバーラン防止のために上記移動方向における予め定められて位置に固定設置された位置検出部46,47,48として周知の近接センサを有する。
シート供給駆動手段50は、シート蓄積経路3を通過したシート1Sを引き込んで、下流側に所定の下流側張力を有する形で送り出す駆動手段である。本実施形態のシート供給駆動手段50は、互いが近接配置された回転自在の対をなす回転軸部51,51(フィードローラ)と、回転軸部51,51のいずれか又は双方を回転駆動させるシート供給駆動源(送出駆動源)52とを備える。回転軸部51,51の間には、シート蓄積経路3を通過したシート1Sが挟圧される形で配置され、駆動源52が、挟圧されたシート1Sを下流側に押し出すよう駆動することで、スリップが生じない形でシート1Sが下流側へと送り出される。
具体的にいえば、駆動源52はサーボモータであり、その出力軸部と一方の回転軸部51とを外周側から取り囲む形で環状の回転ベルト54が張られている。他方の回転軸部51は回転自在の軸部であり、フリー回転する。サーボモータ52の出力軸部が回転すると、回転ベルト54が回転して、その回転により一方の回転軸部51を回転させる。これにより、他方の回転軸部51との間で挟圧されているシート1Sは、一方の回転軸部51の回転方向へと押し出される。
なお、回転軸部51,51の間のシート1Sを挟圧状態は、一方の回転軸部51を他方の回転軸部51に定常的に押し付ける押圧力を付与する押圧力付与手段53(ここではエアシリンダ)によって保持されている。
張力検出部60は、シート供給駆動手段50に上流側から引き込まれるシート1Sの張力を算出するために、該張力が反映されている予め定められた張力情報を検出する検出機構である。本実施形態の張力検出部60は、所定の回転軸周りに回転可能な回転部材61(アーム)と、該回転部材61の外周側に固定され、シート蓄積手段30(シート蓄積経路3)からシート供給駆動手段50までの間の区間に存在するシート1Sを、該回転部材61の回転方向第一側からその逆の回転方向第二側へと方向変換させる方向変換ガイド62(ガイドローラ)と、該方向変換ガイド62での該シート1Sの方向変換送りが生じるに伴い該回転部材61に生じる回転方向第二側への回転が抑制されるように、該回転部材61に対し回転方向第一側への回転抑制力(ここでは一定のエア圧(ばね力も可):この一定のエア圧は設定値であり、ワークに応じて調整可能)を付与する回転抑制手段63と、その回転抑制力に抗して回転した該回転部材61の回転角度を検出する回転角度検出部64(ロータリーエンコーダ等)とを備える。即ち、本実施形態の張力検出部60は、該回転抑制力に抗して生じる該回転部材の回転移動量(回転移動距離,回転角度ともいえる)を、シート1Sの張力が反映される張力情報(張力反映値)として検出し、検出された張力情報に基づいて制御部(張力検出手段)100が張力を算出する。
なお、本実施形態の回転抑制手段63はエアシリンダであり、シート1Sに張力を加えたまま、一定の可動範囲内で回転部材61を回転変位させることができる。つまり、回転抑制手段63は、シート1Sに対し、上述の経路長変化のように能動的に張力を与えるものではなく、あくまで受動的に張力を与えるものであり、急な過度の張力変化が急に生じた場合(特にシート延長駆動手段20の下流側でシート1Sに急な張力変化が生じた場合)に、自らの移動によってその張力を逃がす・吸収する役割を果たし、シート1Sに過度な張力の印加や抜けを防いでいる。また、本実施形態において、方向変換ガイド62(ガイドローラ)に送られるシート1Sは、シート蓄積経路3の下流で方向変換ガイド9(ガイドローラ)によって方向変換されている(ここでは2回の方向変換をしている)。
また、本実施形態の回転抑制手段63をなすエアシリンダは、内部のエア圧に応じてピストン63Pに圧力を与える形で回転部材61にその回転方向への力を伝達して上記回転抑制力を発生させる。このエア圧は、シート1Sが送り出されている駆動中において一定となるように保持される一方、非駆動時にはその値をワークに応じて調整可能とされている。ここでのエアシリンダ63は、図18に示すように、内部のエア圧に応じて動作するピストン63Pを有するエアシリンダ63に対し、そのエアシリンダ63内にピストン63Pを駆動するためのエア供給を行うエア供給源としてのコンプレッサ63Cと、エアシリンダ63内のエア圧が自らに固定的に設定された設定値(設定圧)に一定保持されるようコンプレッサ63Cからエアシリンダ63内へのエア供給量及びエアシリンダ63からのエア吐出量を調整する調圧部をなすレギュレータ63Rと、を有した調圧手段630が設けられている。そして、調圧部をなすレギュレータ63Rは、エアシリンダ63内で一定保持されるエア圧(設定圧)の大きさをユーザー操作により調整可能とする調整操作部63Bを有する。調整操作部63Bを、ダイアル操作部のような操作部として、その操作量に応じて一定保持される上記エア圧(設定圧)の大きさが調整される手動調整手段として構成されてもよいが、ここでは一定保持される上記エア圧の大きさを数値入力により受け付ける操作部(例えばタッチパネル)63Bとされており、入力される設定値(設定圧)に基づいて制御部63Aが電空レギュレータ63Rを駆動制御する形で、電気的に調整される電動調整手段として構成される。
ロール径情報検出部70は、現在巻出しているロール1Rのロール径反映値(ロール径そのものを含む)を算出するために用いる予め定められたロール径情報を検出する検出機構である。本実施形態においては、巻出し対象に設定されているロール1Rから巻出されるシート1Sの巻出長さ(巻出量)の特定を可能とする予め定められた巻出長情報をロール径情報として検出する巻出長検出部71(巻出量検出部)と、当該ロール1Rの回転角度の特定を可能とする回転角度情報をロール径情報として検出する回転角度検出部72とを備え、それらの検出結果に基づいて制御部(ロール径反映値取得手段)100がロール径反映値を算出・取得する。
巻出長検出部71は、上記巻出長情報として、自らの回転によりロール1Rからシート1Sを巻出す回転ベルト14(回転体)の回転移動距離(回転量)が反映される、回転伝達軸部26の回転角度を検出する回転角度検出部(回転量検出部)である。ここではその回転ベルト14(回転体)に駆動源12をなすサーボモータの回転を伝達する回転伝達軸部26と、それとは別の回転自在に回転軸部76(フリーローラ)とに、それらの外周側から取り囲む形で環状の回転ベルト75が張られ、それら軸部26,76を連動回転可能とされており、巻出長検出部71は、回転軸部76の回転角度(回転量)を検出するために回転軸部76に設けられたロータリーエンコーダである。回転伝達軸部26はロール1Rからシート1Sを巻出した分だけ回転し、回転軸部76は回転伝達軸部26と連動して回転するから、回転軸部76の回転角度(回転量)を検出することで、ロール1Rから巻出されたシート1Sの巻出長さ(巻出量)を特定できる。具体的にいえば、巻出長検出部71は、回転軸部76が所定角度回転するごとにパルス信号を上記巻出長情報として出力して制御部100に入力し、制御部(巻出長検出手段)100は、そのパルス数からシート1Sの巻出長さを特定できる。
他方、回転角度検出部72は、上記回転角度情報として、ロール1Rが配置される巻出軸部13の回転角度を検出する回転角度検出部である。ここではその巻出軸部13と、それとは別の回転自在の回転軸部73(フリーローラ)とに、それらの外周側から取り囲む形で環状の回転ベルト74が張られ、それら軸部13,73を連動回転可能とされており、回転角度検出部72は、回転軸部76が所定回転角度(回転量)だけ回転したことを検出するために回転軸部76に設けられた回転センサ(例えば光学式又は磁気式の回転センサや周知のロータリーエンコーダ)である。巻出軸部13はロール1Rからシート1Sを巻出した分だけ回転し、回転軸部73は巻出軸部13と連動して回転するから、回転軸部73の回転量(回転角度)が所定角度回転したことを検出することで、巻出軸部13も所定角度回転したと回転角度したと特定できる。具体的にいえば、巻出軸部13の回転角度が所定角度回転するに伴いパルスが制御部100に出力され、制御部(回転角度検出手段)100は、そのパルスから、巻出軸部13が所定角度回転したこと、つまりはロール1Rの所定角度回転したタイミングを特定できる。
ここで本実施形態のシート供給装置兼ロール径演算装置1の電気的構成を図2を用いて説明する。
制御部100(制御手段)は、予め定められた一連のプログラムを実行可能である一方、一連のプログラムの実行中であっても、予め定められた優先プログラムを優先的に実行させるための割込み信号のダイレクト入力がなされた場合には、その入力を起点に予め定められた優先プログラムを実行可能な主制御部101(主制御手段)を有する。
ここでの主制御部101は、外部からの入力情報を受け付ける入力処理と、入力処理完了後に該入力処理で受け付けた入力情報に基づいて予め定められた一連のプログラムを実行する主処理と、該主処理後に該主処理に基づいて出力情報を送信する送信処理とを順に実行するリフレッシュ方式の入出力制御方式を採用可能なPLC−CPUユニット(PLC:Programmable Logic Controller)である。
即ち、ここでの主制御部101はプログラムコントローラであって、入力処理時に外部からの入力情報を受け付けるI/O部101A(入出力情報記憶部)を有する。プログラマブルコントローラ101は、プログラムで定められた順序や条件等に従い機器を駆動制御する制御手段であって、設計されたユーザプログラムがI/Oメモリ領域の情報を読み書きしながら、命令を先頭から最後まで1つずつ順に実行していく形で処理を行う。I/Oメモリ領域(入出力情報記憶領域)は、プログラマブルコントローラ内臓のI/O部101Aに形成されている。I/O部101Aには、センサやスイッチ等の外部入力機器を直接接続してもよいし、別体のI/Oユニットを介してそれら外部入力機器を接続してもよい。接続された外部入力機器からI/O部101Aに送られてくる入力情報(データ)は、あるタイミングで、I/Oメモリ領域の記憶情報と一括して交換される(上記入力処理:I/Oリフレッシュ動作)。この一括交換は、設計されたユーザプログラムの前に実行され、一括交換後のI/Oメモリ領域の記憶情報に基づいてユーザプログラムは処理を実行する。その後、ユーザプログラムは順に必要な処理を行い、それらが全て完了すると、再び外部入力機器からの入力情報とI/Oメモリ領域の記憶情報とを一括交換し、一括交換後のI/Oメモリ領域の記憶情報に基づいてユーザプログラムは処理を実行して、次のサイクルが開始される。そしてこのサイクルが繰り返し実行される。つまり、ここでの主制御部101はI/Oメモリ領域の記憶情報の交換が完了しなければユーザプログラム(図12及び図13のメインプログラムのこと)の処理は発生せず、その後、I/Oメモリ領域に別の情報が入力されても、次のI/Oメモリ領域の記憶情報の交換がなされるまでは、ユーザプログラムには反映されない。
ただし、ここでの主制御部101は、外部信号入出力部101A(I/O)と共に、それとは別の割込み信号入力部101Bを有する(ここではそれらを内臓している)CPUユニットである。
本実施形態においては、割込み信号入力部101Bに回転角度検出部72から信号入力がなされるよう接続されている。回転角度検出部(タイミング検出手段)72は、巻出し対象のロール1Rが所定回転角度ずつ回転するタイミングで、所定のタイミング検出信号を出力し、そのタイミング検出信号を上記割込み信号としてCPUユニット101に入力する。この入力に伴いCPUユニット101は上記優先プログラムを実行して、上記所定回転角度の回転中に巻出されたロール1Rの巻出長さに基づいて該ロール1Rのロール径が反映される予め定められたロール径反映値を算出する演算処理と、算出されたロール径反映値に基づいて、ロール径が予め定められた基準値を下回るか否かを判定する判定処理と、その判定結果に基づいて、外部装置(外部の各種駆動部)に指令信号を送信する指令処理とがなされる。
なお、本実施形態の回転角度検出部72は光学式の回転検出装置であり、例えば光学式回転センサ(例えばロータリーエンコーダや光電センサ)として構成されるものを用いることができる。具体的にいえば、発光部から出力される検出光の受光部での受光状態が、所定回転角度おきに受光状態と非受光状態との間で切り替わり、その切り替わりを示す信号を検出信号として上記タイミング検出信号を出力する。このタイミング検出信号は、図7に示すように、受光状態と非受光状態との切り替わりのタイミングで出力されるパルス信号(図7の軸回転検出パルス)のエッジ信号(立ち上がり信号又は立ち下がり信号)としてもよいし、図14に示すように、受光状態と非受光状態との切り替わりのタイミングでON/OFFが切り替わる出力信号(図11の回転センサ入力信号)のエッジ信号(立ち上がり信号又は立ち下がり信号)としてもよい。ここでは後者が採用されるものとし、検出信号(出力信号)を出力する検出回路720として、図11に示すように、上記検出光を外部出力する配線部として光ファイバーを有するファイバーユニット722と、該光ファイバーを介して検出光の入力を受け、その入力に基づいて上記切り替わりタイミング時に電気信号としての検出信号を外部出力するアンプ部721とを備える。なお、図11は従来の構成を示すものであり、本実施形態では図11の構成を変更して図14のように構成されるが、回転センサ72から出力される検出信号は図11と同じである。
また、制御部100は、巻出長検出部71が逐次検出する巻出長情報に基づいて巻出長さを逐次記憶・更新する高速カウンタ部103(巻出長記憶手段)として、高速カウンタユニットを有する。本実施形態の高速カウンタ部103は、巻出し対象のロール1Rが所定長さ巻出されるごとに1パルス信号を出力する巻出長検出部71に対し、外部信号入出力部(内臓I/O)を介して接続し、当該パルス信号が入力されるごとにカウント値を1つカウントアップする。そのため、そのカウント値は、巻出されたシート1Sの総巻出長さを反映する値となっている。特に、本実施形態の巻出長検出部71は、回転ベルト25の回転距離を検出するものであり、回転ベルト25は、巻出し対象のロール1Rがロール1RAであってもロール1RBであっても回転するから、ロールチェンジがあったとしても、その前後でカウントが途切れること無い。
また、制御部100は、主制御部101から外部の駆動部10(12),22(22C,22D),23(23C,23D),24(24C,24D),40(42)への制御指令信号の入力を受け、その入力に基づく駆動信号を、外部信号入出力部(内臓I/O)を介して、それら外部の駆動部10(12),22(22C,22D),23(23C,23D),24(24C,24D),40(42)に出力し、駆動させる出力制御部(出力制御手段)102として、ここでは出力ユニットを有する。
なお、本実施形態においては、主制御部101と高速カウンタ部103と出力制御部102とはそれぞれが異なるユニットとして存在しており、図2に示すように、主制御部101は、高速カウンタ部103と出力制御部102に対しデータバス104を介して接続すると共に、互いの外部信号入出力部(内臓I/O)に外部配線105が直接接続され、その外部直接配線105を介しても接続する。
ここで本実施形態において実行される優先プログラムの処理の流れを、図4〜図6を用いて説明する。
回転角度検出部72は、巻出し対象のロール1Rが所定回転角度したことを検出するに伴い、そのタイミングを特定可能な上記タイミング検出信号を出力し(タイミング検出手段)、このタイミング検出信号が主制御部101の割込み信号入力部101Bに割込み信号としてダイレクト入力される。これにより、主制御部101は、巻出し対象のロール1Rが所定角度回転したことを認識する。その上で、主制御部101は、図5に示すように、主制御部101は、この割込み信号の割込み信号入力部101Bへのダイレクト入力に伴い優先プログラムを実行し、まずは図5に示すロール径の演算処理を強制的に開始する。
ロール径の演算処理を開始した主制御部101は、図5に示すように、まずはこの割込み信号の割込み信号入力部101Bへの入力に伴い高速カウンタ部103に指令信号として、インプットキャプチャ指令信号(内部プログラムを経由しなくても、高速カウンタ部103において定義された入力端子に入力をすると、入力時点における高速カウンタ部103の現カウント値を自動且つ高速に独自のレジスタに格納させる指令)を、ダイレクト出力(プログラムで命令を実行した時点で直ちに出力をシーケンサ外部に出力すること)する(S21)。ここでの高速カウンタ部103は、外部直接配線105を介してこのインプットキャプチャ指令信号の入力を受け付け、該インプットキャプチャ指令信号の立ち上がりを検出するに伴いそのときのカウント値(レジスタに格納されている値)をデータバス104を介して主制御部101に送信する。一方で、主制御部101は、上記インプットキャプチャ指令信号をダイレクト出力するに伴い高速カウンタ部103からのカウント値の受信待機状態となり(S22)、データバス104を介してカウント値を受信した、あるいは高速カウンタ部103からのカウント値の送信完了通知を受信した場合に(S23:Yes)、現在巻出し対象に設定されているロール1Rのロール径の演算処理(径演算処理)を開始する(S24)。
従来のロール径の演算処理は、演算が開始されるまでに無駄な時間が費やされる傾向があり、その時間のぶれによって定時制の確保が難しかった。つまり、図10に示すように、プログラマブルコントローラは、内部の一連のプログラムに従い、入力ユニットへの入力信号に応じて状況を判断しながら出力ユニットに対し出力指令を出す内部処理(スキャン)を、繰り返し行っている。具体的に言えば、図11に示すように、プログラマブルコントローラは、内部処理(スキャン)を実行するにあたって、まずは入力処理としてプログラムで使用される入力デバイスのセットと更新を実行し、次にその入力条件に従いメインプログラム処理(主処理)を実行する。メインプログラム処理終了後は、出力処理として出力デバイスの出力内容(指令信号)の確定処理を行って、最後に出力ユニットに対しての確定された出力内容の信号送信を含むリフレッシュ動作を行う為のEND処理を行う。これにより、1つの内部処理(スキャン)が完了し、その完了に伴い次の内部処理(スキャン)を新たに実行する。
この内部処理(スキャン)時に入力される入力信号の入力タイミングには、図13のようなパターン(入力信号A〜D)が存在する。ところが、これらのパターンでの入力信号A〜Dがメインプログラムに入力として受け付けられるのは、次の内部処理(スキャン)の入力処理であって、今回の内部処理(スキャン)の入力処理には採用されない。つまり、入力処理において入力信号の信号内容が一度確定されてしまえば、その後のメインプログラム処理、出力処理、及びEND処理の途中で、入力信号の信号内容が変更されたとしても、その変更は、次の内部処理(スキャン)時にしか反映されない。これは通信ユニットでの内部処理(スキャン)についても同様である。
このため、従来のロール径の演算処理は、回転角度検出部72からのパルス入力があっても、プログラマブルコントローラでの現在の内部処理(スキャン)が完了して、次の内部処理(スキャン)が実行されるまでは、当該パルス入力に基づくロール径の演算処理はなされず、その待ち時間の分だけ時間が遅れてしまうため、演算精度に問題があった。具体的にいえば、ロール径演算において必要となる高速カウンタ部103のカウント値を、回転角度検出部72からのパルス入力があったタイミングで読み出したいにもかかわらず、従来の構成では、回転角度検出部72からのパルス入力があったタイミングの次の入力処理を待たなければ読み出すことができないため、その入力処理で読み出した高速カウンタ部103のカウント値は、本来読み出したかったタイミングの値よりも、待った時間の文だけカウントを増した値となってしまい、ロール径演算の演算結果は望む値に対しずれが生じてしまう。しかしながら、本実施形態では、図14に示すようなダイレクト入出力機能を利用する構成とすることにより、割込み信号のダイレクト入力により直ちに高速カウンタ部103のカウント値を読み出して径演算処理が開始するとともに、径演算処理の演算結果に基づく処理の中で、外部機器(各種駆動部駆動源)への指令信号の送信が決定される伴い(その処理の終了を待つことなく)直ちにその指令信号がダイレクト出力されるから、内部処理時間(スキャンタイム)をほぼ無視することが可能となり、演算精度を高く確保している。
ここでロール径の演算処理で実行されるロール径(ロール厚)の具体的な演算手順(算出方法)について説明する。
図7に示すように、巻出長検出部71は、ロール1Rからのシート1Sの巻出長さに応じた数のパルス(移動距離検出パルス)を出力し、回転角度検出部72は、ロール1Rが所定角度回転するに伴い上記タイミング検出信号を出力するが、回転角度検出部72が出力するタイミング検出信号の出力間隔は、ロール1Rの径が小となるほど短い周期で出力される。図8A及び図8Bは、ロール1Rから同じ長さのシート1Sが巻出されて下流へと送り出されていくときの、ロール1Rの回転角度の大きさを矢印で示しており、同じ巻出長さでも、ロール1Rのロール径が大きくなるほどロール1Rの回転角度が小さく(図8A)、ロール径が小さくなるほどロール1Rの回転角度が大きい(図8B)ことがわかる。つまり、ロール1Rが同じ回転角度だけ回転したならば、ロール1Rのロール径が大きくなるほどロール1Rからの巻出長さが長く、ロール径が小さくなるほどロール1Rの巻出長さが短くなるといえる。
このような傾向のもと、本実施形態におけるロール径は、現在巻出し対象とされたロール1Rが所定回転角度回転したときの巻出長さLを、その所定回転角度Rで除して、所定定数(減速定数)Kを乗じて算出される。巻出長さLは、高速カウンタ部103から取得した最新のカウント値からその直前に取得したカウント値を差し引いた値である。一方、所定回転角度Rはタイミング検出信号の数である。タイミング検出信号が到来するごとに演算処理をするのであれば、タイミング検出信号の数は1である。
なお、本実施形態の回転角度検出部72は、上記割込み信号としてのタイミング検出信号が、等角度(ここでは1回転よりも小さい角度)回転するごとに出力されるよう構成されるから、主制御部101は、そのように出力されるタイミング検出信号に基づいて、所定回数だけ連続してロール径を算出し、その所定回数分のロール径の値の平均値を、最終的なロール径としている。さらに、その最終的なロール径を、算出される所定回数分のロール径の単純な平均値としてもよいが、本実施形態では、その所定回数分のロール径から、最大側の所定数(任意の数であって1以上もしくは複数:算出精度の観点から2以上である方が望ましい)の値と最小側の所定数(任意の数であって1以上もしくは複数:算出精度の観点から2以上である方が望ましい)の値を除いた残余の複数のロール径の値の平均値を、最終的なロール径とするものとする。これにより、イレギュラーな異常値を除外することで、算出精度を高めている。
具体的に言えば、回転角度検出部72を、巻出し対象のロール1Rが30度だけ回転するごとに上記割込み信号としてのタイミング検出信号を、主制御部101の割込み信号入力部101Bにダイレクト入力するよう構成し、主制御部101は、図16に示すように、まずは連続する8回のタイミング検出信号の信号間における巻出長さをそれぞれ特定して、それらの巻出長さに基づいてそれぞれロール径を算出し、それらの算出結果を記憶するデータテーブルを作成する。そして、主制御部101は、作成されたデータテーブルの全データ値(ロール径の値)を加算して合計値を算出する。一方で、主制御部101は、そのデータテーブルを、内蔵するメモリの異なる2つの記憶領域にコピーする。そして、主制御部101は、コピーされたデータテーブルの一方では、テーブル内の最大のデータ値と、その次に大きいデータ値を抽出し、それらをレジスタに保管する。他方のテーブルでは、テーブル内の最小のデータ値と、その次に小さいデータ値を抽出し、それらをレジスタに保管する。その後、主制御部101は、先に算出された全データの合計値から、抽出されたデータ値を引き算する。メインテーブルの格納データ数は7個で、そこから大小2個ずつ削除したので、残りのデータ数は3個だから、主制御部101は、引き算後の合計値を3で除算し、得られた値を最終的なロール径とする。つまり、それら7回の算出結果のロール径のうち、最大値とその次に大きい値(ここでは計2つ)と、最小値とその次に小さい値(ここでは計2つ)とを除いた3つのロール径の平均値を、最終的なロール径とする。なお、図16では、当該手法による平均の算出結果(通常の平均演算結果)と、従来の移動平均による平均の算出結果(今回の平均演算結果)とが同じ値となっているが、実際には両者の間で間で大幅な精度向上が確認されている。
なお、ロール径の演算処理では必ずしもロール径そのものを算出する必要は無く、ロール径が反映されるロール径反映値が算出されればよい。例えば、巻出長さLを、その所定回転角度Rで除しただけの値としてもよい。
図5に戻る。主制御部101は、ロール径の演算処理(S24)が終了すると、算出されたロール径(ここでは最終的に算出された上記平均値としてのロール径)が予め定められた基準値を下回るか否かを判定する判定処理を実行する(S25)。主制御部101は、予め定められた基準値を下回らないと判定した場合には、シート巻出駆動手段10に対し通常巻出処理を継続させる(S26)。
通常巻出処理とは、上述のシート延長処理200がなされていない時に、シート供給駆動手段50によって引き込まれるシート1Sの張力が、上述の所定の下流側張力に応じた上流側張力に保持されるように、張力検出部60の検出情報(シート1Sの張力情報(テンション情報))に基づいて主制御部101が当該シート1Sの張力を検出し(張力検出手段)、さらに、検出した張力に基づいてシート1Sの巻出し制御を行う。具体的にいえば、シート供給駆動手段50から下流に送り出されるシート1Sの張力が、シート供給駆動手段50の下流に設けられた加工装置(加工駆動部)90の要望を満たす所定の下流側張力とするように、制御手段500(ここでは制御手段100とは異なるCPU:図2参照)が張力情報検出部80の検出結果に基づいてシート供給駆動手段50(駆動源52)を駆動制御しており、その中で、通常巻出処理を実行する主制御部101は、シート供給駆動手段50に上流側から送られていくシート1Sが、上記所定の下流側張力でシート供給駆動手段50が送り出すために必要な最適な張力(上流側張力)を算出し、算出された上流側張力となるよう、シート巻出駆動手段10による当該シート1Sの巻出速度、つまりは駆動源12の回転速度を制御している。この通常巻出処理時において経路長可変駆動手段40(駆動源42)は停止状態である(図3A参照)。
なお、張力情報検出部80は、回転部材81(アーム)と、該回転部材81の外周側に固定される方向変換ガイド82(ガイドローラ)と、該回転部材81に対し回転抑制力を付与する回転抑制手段83と、該回転部材81の回転角度を検出する回転角度検出部84(ロータリーエンコーダ等)とを備え、上記張力検出部60と同様に構成されている。
他方、主制御部101は、予め定められた基準値を下回ると判定した場合には、ここでは図6に示すシート延長処理200をシート延長駆動手段20に実行させるための指令信号の出力を行う(S27)。その出力の結果、主制御部101は、I/Oメモリ領域の各種記憶情報に含まれる、シート延長処理200の実行/非実行を示すシート延長処理実行情報を、非実行を示す情報から実行を示す情報へと切り替える。これにより、次の入力処理によってこのシート延長処理実行情報が読み込まれると、その直後のメインプログラムによってシート延長処理200が実行され、図6に示す処理が開始する。
ここでシート延長処理について図6と図3A〜図3Jと図4を用いて説明する。
なお、このシート延長処理時において主制御部101は、シート巻出駆動手段10(駆動源12)を駆動制御して巻出し対象のロール1Rからのシート1Sの巻出量(巻出速度)を様々に変化させる一方で、その変化に応じて増減するシート供給駆動手段50へのシートの送り出し量を調整するために、経路長可変駆動手段40(駆動源42)を駆動制御してシート蓄積経路3の経路長を変化させているが、この経路長可変駆動手段40(駆動源42)の駆動制御(経路長可変制御)400は、このシート蓄積経路3を経由して(シート蓄積手段30を介して)シート供給駆動手段50へと送り出されるシート1Sの張力が上記所定の上流側張力を有するよう、張力検出部60の検出情報(シート1Sの張力(テンション情報))に基づいて行われることが前提であり、シート供給駆動手段50へと送り出されるシート1Sの張力が継続的に調整される。
図6に示すように、主制御部101は、直前の入力処理でシート延長処理を実行する情報を読み出すと、まずはシート巻出駆動手段10(駆動源12)を駆動制御して、巻出し対象のロール1Rからのシート1Sの巻出し(巻出速度)を減速させるとともに(S41:図3B参照)、シート1Sの巻出しの減速が開始して停止状態(速度ゼロ)となる過程で、不足するシート供給駆動手段50へのシートの送り量が補われるように、経路長可変駆動手段40を駆動制御して、シート蓄積経路3の経路長を短くさせてそこに蓄積されているシート1Sをその蓄積量を減じる形でシート供給駆動手段50へと送り出す(S42:図3B参照)。なお、本実施形態におけるここでの原則は、予め定められた減速変化をトレースする形で実行され(ここでは特に減速度(加速度)一定の減速変化)、シート1Sの張力は全て、経路長変化によって調整される。
次に主制御部101は、シート1Sの巻出し(巻出速度)が停止したか否かを判定する(S43:判定処理)。この判定は、巻出長検出部71の検出結果に基づいて行うことができる。停止と判定された場合(巻出し停止状態時:S43:Yes)、主制御部101は、シート延長駆動手段20にシート延長処理200を実行させる。シート延長処理200では、既に述べたように、主制御部101が停止保持手段21(押付駆動部23C,23D)を駆動制御して、巻出し対象である現ロール1Rから既に下流に巻出されているシート1Sの停止状態を保持させるとともに、その停止保持により、該シート1Sの停止保持位置よりも下流側のシート端1t(この段階ではシート端部ではなくシート中間部をなす)と次ロール1Rのシート端1sとを接着させる(S44:図3C参照)。さらに、その停止保持状態で主制御部101は、切断手段22(切断駆動部22C,22D)を駆動制御して、停止保持手段21の上流側で、現ロール1R側のシート1Sを切断させてシート端1tを形成するとともに(S45:図3D参照)、その後、切替手段24(24C,24D)を駆動制御して、シート巻出駆動手段10の巻出し対象ロールを現ロール1Rから次ロール1Rに切り替えさせる(S46:図3E参照)。そして、ロール切替後に主制御部101は、停止保持手段21によって、シート1Sの停止保持状態を解除し、継がれたシート1Sを送り出し可能状態とする(S47:図3F参照)。
主制御部101は、シート継ぎ処理(S44、S45)及びロール切替処理(S46)が完了してシート1Sの停止保持状態が解除(S47)された後、経路長可変駆動手段40を駆動制御して、シート蓄積経路3の経路長短縮は継続しつつも、シート巻出駆動手段10(駆動源12)による新たに巻出し対象とされたロール1Rからのシート1Sの巻出し(巻出速度)を、停止状態から加速状態に移行させる(S48:図3G参照)。なお、本実施形態におけるここでの加速は、予め定められた加速変化をトレースする形で実行され(ここでは特に加速度一定の加速変化)、シート1Sの張力は全て、経路長変化によって調整される。
そして主制御部101は、シート巻出駆動手段10(駆動源12)による次ロール1Rからのシート1Sの巻出し(巻出速度)が通常巻出し時と同レベルの速度(予め定められた通常巻出速度)になった場合に、その巻出し(巻出速度)を一旦、加速停止状態とする(S49)。これに伴い経路長可変駆動手段40によるシート蓄積経路3の経路長短縮変化も停止し、シート1Sの張力調整のためのシート蓄積経路3の経路長変化のみとなる。この加速停止状態への移行に伴い主制御部101は内蔵のタイマーを起動し、所定時間が経過した後、シート1Sの巻出し(巻出速度)を再加速状態とする。
ところが、この再加速によって、シート1Sの巻出し(巻出速度)は通常巻出し時よりも速い高速巻出し状態(シート蓄積速度)となる(図3H参照)。主制御部101は、この高速巻出し状態において過剰となるシート供給駆動手段50へのシート1Sの送り量が吸収されるように、シート蓄積経路3の経路長を長くしてその蓄積量を増す形で、蓄積されているシートをシート供給駆動手段50へと送り出す(S50:図3H参照)。つまり、シート1Sの巻出し速度が通常巻出し時よりも高速となることで、シート蓄積経路3に巻出されてくるシート1Sは過剰状態となり、このときシート蓄積経路3の経路長を長くなるよう変化させることで、過剰に巻出されてくるシート1Sは、その一部がシート蓄積経路3に吸収・蓄積され、残余分のみをシート供給駆動手段50に送り出すことができる。なお、ここでの高速巻出し状態では、シート1Sの巻出速度が所定速度まで到達するとその速度で一定となるよう保持される。
次に主制御部101は、位置検出部48によりシート蓄積経路3が所定の最長手前状態となる、固定部材35の待機位置手前の所定位置への到達が検知された場合には(S51:Yes)、シート巻出駆動手段10(駆動源12)による次ロール1Rからのシート1Sの巻出しを、最長状態が検知されるときのシート1Sの巻出し(巻出速度)が通常巻出時と同じ通常巻出し状態となるよう漸近させる漸近状態(ここでは減速状態)に移行させ、その漸近状態において過剰となるシート供給駆動手段50へのシート1Sの送り量が吸収されるように、シート蓄積経路3の経路長を長くしてその蓄積量を増す形で、蓄積されているシート1Sをシート供給駆動手段50へと送り出す(S52:図3I参照)。
そして主制御部101は、位置検出部46によりシート蓄積経路3が所定の最長状態となる、固定部材35の待機位置の所定位置への到達が検知された場合には(S53:Yes)、シート巻出駆動手段10(駆動源12)による次ロール1Rからのシート1Sの巻出しを、通常巻出時と同じ通常巻出し状態となるようにし、かつ経路長可変駆動手段40(駆動源42)によるシート蓄積経路3の経路長変化を、固定部材5が待機状態となったときに停止させる(S54:図3J参照)。これにより、次回のシート延長処理では、トラブルが生じない限りシート厚が予め定められた基準値を下回ることは無いので、上述の通常巻出処理(図5のS26)に復帰する。
このように本実施形態のシート供給装置兼ロール径演算装置1は、ロール1Rからシート1Sを巻出すシート巻出駆動手段10と、巻き出されたシート1Sが予め定められたシート搬送経路(上記シート蓄積経路を含む)8に沿って下流に送られるよう当該経路の様々な地点に配置されて当該シート1Sの方向変換をガイドする各種の方向変換ガイド9,19,31,32,62,51(ガイドローラ)と、当該経路のシート1Sに対し下流へと送り出す駆動力を付与するシート供給駆動手段50と、を備え、ロールに巻かれたワーク素材としての柔軟性のあるシート1Sをシート巻出駆動手段10により巻出し、巻出されたシート1Sを、下流側のシート供給駆動手段50により下流へ送り出していく(供給していく)過程で、空になる現状のロール1Rのシート端1sと次のロール1Rのシート端1sとを、シート停止状態とした上で継いで、現状のロール1Rから次のロール1Rに切り替える。
その切り替え時に、シート供給駆動手段50へのシート1Sの送りを中断することなく連続して供給し続けるために、ロール1Rの下流にシート1Sの貯めを作るシート蓄積手段30を設け、シート継ぎに要するシート巻出し停止時(シート未巻出し時間中)には、シート蓄積手段30に貯めたシートを下流に送り出して時間を稼ぎ、シート継ぎが完了してロールの巻出しが再開されると、通常の巻出し供給に復帰する。シート蓄積手段30は、シート1Sを繰り返し往復状に方向変換させてシート長を大きくして貯めを作っており、その往復状の基端側に位置する複数の方向変換ロール31が、他端側に固定的に位置する複数の方向変換ロール32に接近(前進)することにより貯めが放出され、通常の巻出し供給に戻る際には、元の位置へ離間(後退)し、次のシート継ぎに備える。
仮に、シート蓄積手段30におけるの基端側の方向変換ロール31が、エアシリンダ又はウエイト(錘)により受動的に移動するよう構成された場合、シート継ぎ時にロール1Rの巻出しを停止しても、下流側のシート供給駆動手段50が上流側のシート1Sを引き込んで下流へ送り出す(供給する)駆動が継続するため、上流側のシート1Sへの引っ張りは常に継続される。ところが、上流側でのシート1Sの巻出しは停止しているから、引っ張り力がは徐々に増していき、その結果、基端側の方向変換ロール31ごとシート1Sを下流側に引っ張って、他方の方向変換ロール32に接近することにより、シート蓄積手段30の「貯め」が放出される。つまり、この構成の場合、シート継ぎ時のシート1Sのテンションは下流からの引っ張りに依存し、場合によって一時的にでも過大なテンションがシート1Sに掛る場合もあり、シート蓄積手段30より下流のラインにおけるシート1Sのテンションを精度よく管理することが難しい。
しかしながら、上記実施形態の構成とすることにより、シート蓄積手段30の「貯め」の放出のための基端側方向変換ロール31の移動は、エアシリンダ又はウエイト(錘)のような受動荷重ではなく駆動モータ35を用いている。この駆動モータ35は、能動的にシート蓄積手段30における基端側の方向変換ロール31を他端側の方向変換ロール32に接近させることにより、最適なタイミング及び速度で貯めてあるシート1Sを下流に送ることができるから、シート(資材)1Sに過度のテンションが掛ることを回避できるシート1Sに優しい制御ができる。さらに、シート蓄積手段30の下流に張力検出部60を設けて、シート継ぎ時のテンション情報(テンション信号)を張力検出部60から駆動モータ35へ送信し、その駆動モータ35がシート継ぎ時にシート1Sが適切なテンションを保つように駆動されれば、シート1Sのテンションを精度よく管理できる。なお、通常巻出し(通常運転)時には、張力検出部60のテンション情報がロール1Rの巻出し駆動部モータ12へ送られ、巻出されるシート1Sに所定のテンションが生じるよう、巻出しモータ12のフィードバック制御がなされる。
なお、張力検出部60の下流にシート供給駆動手段50があるが、このシート供給駆動手段50は、同シート供給駆動手段50より下流にある加工ラインの張力情報検出部80のテンション情報(テンション信号)で、同シート供給駆動手段50の駆動モータ55がフィードバック制御される。なお、シート供給駆動手段50より下流には、様々な加工ラインを採用することができる。
また、上記した本実施形態のシート供給装置兼ロール径演算装置1は、巻出し対象のロール1Rのロール径(ロール1Rの外径)が所定基準値(限界値:軸径+Δα)に達したら、シート巻出駆動手段10によってそのロール1Rの回転を止めて(正確にはロール停止のための減速を開始して)、シート継ぎ処理を行う。この場合、最適なシート継ぎタイミング(シート1Sの巻出しの減速開始タイミング)の決定が重要であるため、本実施形態においては、割込み信号によるダイレクト入力を起点にロール径の演算処理を優先的に開始するよう構成した。これにより、プログラマブルコントローラ101の内部処理時間(スキャンタイム)をほぼ無視することが可能となり、内部処理の終了を待つような無駄な待ち時間が発生することがないから、演算精度を高く確保できる。その結果、最適なシート継ぎタイミングの決定が可能になり、シートの節約、廃棄物減による環境負荷の軽減が可能となっている。
ところで、本実施形態の主制御部(主制御手段)101は、上記優先プログラムと上記メインプログラムを含む一連のプログラムとの双方を実行する1つの制御装置であり、上記一連のプログラムとして、少なくとも入力処理、メインプログラム処理、出力処理をこの順で実行するとともに、これら一連の処理を繰り返す形で実行する。上記割込み信号としてのタイミング検出信号の入力周期はロール径の減少に従い徐々に短くなっていくが、上記径演算処理は、割込み信号の入力タイミングで実行される優先プログラムとして実行されるから、繰り返されるそれら一連のプログラムの1サイクル分のプログラム実行期間よりも短い周期で実行可能である。ただし、運用において必ずしも、優先プログラムを一連のプログラムの1サイクル分のプログラム実行期間よりも短い周期で実行させることを必須とする必要はない。
ここで、メインプログラムの処理(図12及び図13参照)の一例を説明する。メインプログラムは、直前の入力処理で取得された各種入力情報に基づいて実行される予め定められた一連のプログラムであり、例えば本シート供給装置兼ロール径演算装置1と下流の加工装置(加工駆動部)90との統合的駆動制御(装置1及び装置90のいずれかでの検出結果を他方の駆動に反映させる制御等)や、異常検出に基づく警報出力や緊急停止等の異常検出処理ないし異常対処処理のいずれか又は双方である。本実施形態においては、図1A及び図1Bに示すように、巻出されるシート1Sの異常を検出する異常検出部9(ここでは符号9a,9b)が設けられ、メインプログラムとして、その異常が検出された場合に、警報を出力する、あるいはシート1Sの巻き出しを停止させる異常対処処理を実行するプログラムが含まれている。具体的にいえば、主制御部101は、異常検出部9の検出情報を入力処理において取得して(異常検出手段)、取得した検出情報が異常を示す異常情報であれば、メインプログラムにおいて、所定の警報出力を行うとともに駆動源12,52を停止してロール1Rからのシート1Sの巻き出し・送り出しを強制停止させる(異常対処手段)。なお、ここでの異常検出部9aは、送り出されていくシート1Sの切れの有無を検出するものであり、異常検出部9bは、送り出されていくシート1Sの、上記シート継ぎ処理により形成される継ぎ目(接着部:例えば接着に用いられた両面テープ等)の有無を検出するものである。シート1Sが切れていれば当然異常であるし、シート1Sの継ぎ目の前後も製品形成が不可能なシート部分となる。また、カメラなどの画像撮影手段による撮影画像に基づいて外観異常(めくれや汚れ、形状異常、位置ずれ等)を検出する異常検出部9を設けてもよい。シート1Sの継ぎ目やその他の異常に関しては、ここでは下流の加工装置(加工駆動部)90において、異常が生じたワークのみが排出されるよう、上記統合的制御の一部に利用されている。
なお、上述の径演算処理(図5参照)は上述のように優先プログラムとして実行されるが、S25の判定以降は、メインプログラムに組み込むようにしてもよい。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではない。例えば上記実施形態において一部の構成要件を省略する、さらには他の構成要件を追加する等、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
例えば上記実施形態においては、図6の処理において、制御部101は、シート巻出駆動手段10への巻出速度を、各ステップにおいて予め決められている速度変化をトレースするよう指示し、経路長可変駆動手段40への経路長変化速度の指示によって、シート供給駆動手段50に送り出されるシート1Sの張力を調整しているが、逆に、経路長可変駆動手段40への経路長変化速度を、各ステップにおいて予め決められている速度変化をトレースするよう指示し、シート巻出駆動手段10への巻出速度の指示によって、シート供給駆動手段50に送り出されるシート1Sの張力を調整してもよい。また、制御部101は、各ステップにおいてそれら双方の速度を、シート供給駆動手段50に送り出されるシート1Sの張力を調整するために、変化させてもよい。
また、上記実施形態は、ロール1Rからシート1Sの巻出しを行って、ロール径が小となった場合には次のロール1Rを継いでシート1Sを延長するとともに、シート1Sの延長時に巻出しを停止する場合に、巻出されていたシート1Sに代わって、経路3に蓄積されているシート1Sを送り出すとともに、そのシートの張力を検出して調整するよう構成されたシート供給装置であるが、この構成に関していえば、ロール径(ロール径反映値)を算出する径演算処理に、他の方法の演算を採用してもよいし、演算のための構成も他の構成を採用してもよい。
また、上記実施形態は、主制御部101への割込み信号によって径演算処理を開始するロール径演算装置であるが、この構成に関していえば、ロールを巻出す他の装置にも採用してもよい。
1 シート供給装置、ロール径演算装置
1R ロール
1S シート
10 シート巻出駆動手段(シート巻出駆動手段)
12 巻出駆動源
20 シート延長駆動手段(シート継ぎ手段、シート延長手段)
21 停止保持手段
22 切断手段
23 接着手段
24 切替手段(切替手段)
30 シート蓄積手段(シート蓄積手段)
3 シート蓄積経路
3L 直線経路
31,32 方向変換ガイド(ガイドローラ)
33 第一側方向変換ガイド群
34 第二側方向変換ガイド群
35 固定部材(ボールネジのスライダ)
40 経路長可変駆動手段(経路長可変駆動手段)
43 直線移動ガイド(ボールネジのネジ軸)
46,47,48 位置検出部
50 シート供給駆動手段(シート供給手段)
52 シート供給駆動源(送出駆動源)
60 張力検出手段(張力検出手段)
70 ロール径取得手段
80 張力検出手段(張力検出手段)
100 制御部(制御手段:シート巻出制御手段、蓄積シート放出制御手段、シート延長制御手段、張力制御手段)
101 主制御部(CPUユニット:主制御手段)
102 出力制御部(出力ユニット:出力制御手段)
103 高速カウンタ部(巻出長記憶手段)
500 制御手段(シート供給手段)
1R ロール
1S シート
10 シート巻出駆動手段(シート巻出駆動手段)
12 巻出駆動源
20 シート延長駆動手段(シート継ぎ手段、シート延長手段)
21 停止保持手段
22 切断手段
23 接着手段
24 切替手段(切替手段)
30 シート蓄積手段(シート蓄積手段)
3 シート蓄積経路
3L 直線経路
31,32 方向変換ガイド(ガイドローラ)
33 第一側方向変換ガイド群
34 第二側方向変換ガイド群
35 固定部材(ボールネジのスライダ)
40 経路長可変駆動手段(経路長可変駆動手段)
43 直線移動ガイド(ボールネジのネジ軸)
46,47,48 位置検出部
50 シート供給駆動手段(シート供給手段)
52 シート供給駆動源(送出駆動源)
60 張力検出手段(張力検出手段)
70 ロール径取得手段
80 張力検出手段(張力検出手段)
100 制御部(制御手段:シート巻出制御手段、蓄積シート放出制御手段、シート延長制御手段、張力制御手段)
101 主制御部(CPUユニット:主制御手段)
102 出力制御部(出力ユニット:出力制御手段)
103 高速カウンタ部(巻出長記憶手段)
500 制御手段(シート供給手段)
Claims (10)
- シートが巻かれたロールから該シートを巻出すシート巻出駆動手段と、
前記シート巻出駆動手段によるシートの巻出しを制御するシート巻出制御手段と、
巻出されたシートが通過するシート蓄積経路を有するシート蓄積手段と、
前記シート蓄積経路の経路長を変化させる経路長可変駆動手段と、
前記シート蓄積経路を通過したシートを引き込んで、そのシートを下流側に所定の下流側張力を有する形で送り出すシート供給手段と、
前記ロールのロール径が反映される予め定められたロール径反映値をロール径取得手段により取得し、取得されるロール径反映値に基づいて前記ロール径が予め定められた基準値を下回ると判定された場合に、シート延長処理として、前記シート巻出制御手段に、前記シート巻出駆動手段による該ロールからのシートの巻出しを停止させ、その停止状態において、前記シート蓄積手段の上流側で、該ロールのシート端に、次のロールのシート端を継ぐシート継ぎ処理を実行するシート延長手段と、
前記シート延長処理時に前記シートの巻出しが停止状態となっても前記シート供給手段へのシート送りが継続するように、前記経路長可変駆動手段によって前記シート蓄積経路の経路長を変化させて、蓄積されているシートを、その蓄積量を増減する形で前記シート供給手段へと送り出す蓄積シート放出制御手段と、
を備え、さらに前記シート供給手段に引き込まれるシートの張力を検出する張力検出手段を備え、前記シート延長処理時と前記シート延長処理がなされない前記シートの通常巻出し時において、前記シート供給手段に引き込まれるシートの張力が、前記所定の下流側張力に応じた上流側張力に保持されるように、検出されるシートの張力に基づいて、前記シート巻出制御手段による前記シートの巻出し制御と前記蓄積シート放出制御手段による前記経路長の変化制御とが実行されることを特徴とするシート供給装置。 - 前記蓄積シート放出制御手段は、前記シート延長処理時に前記シートの巻出しの減速が開始して停止状態となる過程で不足する前記シート供給手段へのシートの送り量が補われるように、前記シート蓄積経路の経路長を短くする制御を行い、前記シート蓄積経路に蓄積されているシートをその蓄積量を減じる形で前記シート供給手段へと送り出させる請求項1に記載のシート供給装置。
- 前記シート延長手段は、前記シート延長処理として、前記シート継ぎ処理が完了した後、前記シート巻出制御手段に、前記シート巻出駆動手段による前記次ロールからのシートの巻出しを、前記停止状態から加速状態に移行させ、
前記蓄積シート放出制御手段は、前記シート継ぎ処理の完了後の前記加速状態において不足する前記シート供給手段へのシートの送り量が補われるように、前記シート蓄積経路の経路長を短くする制御を行い、前記シート蓄積経路に蓄積されているシートをその蓄積量を減じる形で前記シート供給手段へと送り出させる請求項2に記載のシート供給装置。 - 前記シート延長手段は、前記シート延長処理として、前記シート継ぎ処理の完了後、前記シート巻出制御手段に、前記シート巻出駆動手段による前記次ロールからのシートの巻出しを、前記通常巻出し時よりも速い高速巻出し状態に移行させ、
前記蓄積シート放出制御手段は、前記シート継ぎ処理の完了後の前記高速巻出し状態において過剰となる前記シート供給手段へのシートの送り量が吸収されるように、前記シート蓄積経路の経路長を長くする制御を行い、前記シート蓄積経路に蓄積されているシートを前記シート蓄積経路の蓄積量を増す形で前記シート供給手段へと送り出させる請求項2又は請求項3に記載のシート供給装置。 - 前記シート蓄積経路の経路長が予め定められた最長状態となることを検知する最長状態検知部と、前記シート蓄積経路の経路長が前記最長状態よりも短い最長手前状態となることを検知する最長手前状態検知部と、を備え、
前記シート延長手段は、前記シート継ぎ処理の完了後、前記シート蓄積経路の前記最長手前状態が検知された場合に、前記シート巻出制御手段に、前記シート巻出駆動手段による前記次ロールからのシートの巻出しを、前記最長状態が検知されるときの前記シートの巻出しが前記通常巻出時と同じ通常巻出し状態となるよう漸近させる漸近状態に移行させ、
前記蓄積シート放出制御手段は、前記シート継ぎ処理の完了後の前記漸近状態において過剰となる前記シート供給手段へのシートの送り量が吸収されるように、前記シート蓄積経路の経路長を長くする制御を行い、前記シート蓄積経路に蓄積されているシートをその蓄積量を増す形で前記シート供給手段へと送り出させる請求項3又は請求項4に記載のシート供給装置。 - 前記シート蓄積手段には、繰り返し往復して方向変換する前記シートの往復経路が、該往復経路の第一側での前記シートの方向変換をガイドする複数の方向変換ガイドからなる第一側方向変換ガイド群と、前記第一側とは逆の第二側での前記シートの方向変換をガイドする複数の方向変換ガイドからなる第二側方向変換ガイド群とを有して形成され、当該往復経路に前記シートが下流側への送りが可能な形で配置され、配置される前記シートが蓄積されるものであり、
前記経路長可変駆動手段は、前記第一側方向変換ガイド群を前記第二側方向変換ガイド群に対し接近ないし離間させるガイド群駆動部であり、該接近ないし該離間により、前記シート蓄積経路の経路長を増減させるものである請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のシート供給装置。 - 前記シート蓄積手段の前記往復経路は平行に並ぶ複数の直線経路を有し、前記第一側及び前記第二側方向変換ガイド群のうち他方に接近する方向変換ガイド群は、属する複数の方向変換ガイドが単一の固定部材に対し固定され、該固定部材が前記直線経路に沿って他方に接近可能に構成されている請求項6に記載のシート供給装置。
- 前記固定部材は、平行に並ぶ複数の前記直線経路に沿った直線移動をガイドする直線移動ガイドを、それら直線経路の並び方向両側に設けられている請求項7に記載のシート供給装置。
- 前記張力検出手段は、
所定の回転軸周りに回転可能な回転部材と、
該回転部材の外周側に固定され、前記シート蓄積手段から前記シート供給手段までに存在する前記シートを、該回転部材の回転方向第一側からその逆の回転方向第二側へと方向変換させる方向変換ガイドと、
該方向変換ガイドでの該シートの方向変換送りに伴い該回転部材に生じる前記回転方向第二側への回転移動が抑制されるように、該回転部材に対し回転抑制力を付与する回転抑制手段と、
該回転抑制力に抗して生じる該回転部材の回転移動量を、前記張力が反映される張力反映値として検出する回転量検出部と、
を備える請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のシート供給装置。 - 前記シート延長手段は、取得される前記ロール径反映値に基づき得られる前記ロール径が予め定められた基準値を下回る場合に、前記シート巻出駆動手段の現ロールからの前記シートの巻出しを停止してそのシートを切断し、切断されたシートの下流側のシート端と次ロールのシート端とを継いだ上で、前記シート巻出駆動手段の巻出し対象ロールを現ロールから次ロールに切り替える切替手段である請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のシート供給装置。
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