JP5181979B2 - 作業車両の変速装置 - Google Patents
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Description
このように、特許文献1記載の発明においては、クラッチペダルの操作によってセンサによって検出されたクラッチペダル位置に応じた作動圧まで短時間で、且つショックが大きくならないように制御される。そして、クラッチペダルを急速に操作した場合はクラッチペダルの踏み込み位置によって指示される作動圧が高くなってクラッチ内の入り操作用の作動圧も上昇するが、このようにクラッチペダルの踏み込み位置に応じた作動圧が高い場合も、指示された作動圧(指示圧力)まで一気に上昇する。
すなわち、入り状態位置G1ではオペレーターはクラッチペダルから足を離しているので、これ以上は加速しないという認識でいる。しかし、このようなときに、油圧の立ち上がりの遅れ等で急に加速してしまうとオペレーターの感覚とは食い違ってしまい、操作性に劣る。
したがって、クラッチペダルの位置に応じて決定される指示圧力のみで変速制御した場合、未だ操作性や安全性に優れているとは言えない。
請求項1記載の発明は、駆動源(62)と、該駆動源(62)の動力により作動する走行装置(61,63)と、該駆動源(62)の動力を非接続状態から接続状態まで、供給又は排出される内部の作動油の油圧に応じて連続的に接続状態を変化させて駆動源(62)の回転動力を走行装置(61,63)に伝達したり非伝達状態にしたりする主クラッチの代わりとして機能する前後進油圧クラッチ(D)と、該前後進油圧クラッチ(D)内部の作動油の油圧圧力を操作量により調整するクラッチペダル(119)と、該クラッチペダル(119)による操作量を検出するクラッチ操作量検出センサ(119a)と、前記クラッチペダル(119)の操作によってクラッチ操作量検出センサ(119a)から検出される検出値に応じた前後進油圧クラッチ(D)の作動油の油圧圧力にする処理を行う指示圧力処理機能部(X)と、前記クラッチ操作量検出センサ(119a)の検出値に応じた油圧クラッチ(D)の作動油の油圧圧力の変化速度が所定値以上の場合は、該作動油の油圧圧力の変化速度を規制する処理を行う指示圧力規制処理機能部(Y)とを有すると共に、前記クラッチペダル(119)の操作によってクラッチ操作量検出センサ(119a)から検出される検出値に応じた作動油の油圧圧力の変化速度が所定値以上の場合であって、作動油の油圧圧力が上昇するときは前記指示圧力規制処理機能部(Y)を選択する一方、作動油の油圧圧力が下降するときは前記指示圧力処理機能部(X)を選択する処理を行う選択機能部を有する制御装置(100)を設け、該制御装置(100)により制御される、クラッチペダル(119)を完全に踏み込んでからクラッチペダル(119)を戻す場合の前後進油圧クラッチ(D)内の作動油の油圧圧力の変化は、先ず制御装置(100)の不感帯部分の領域(F)から前後進油圧クラッチ(D)の油圧を昇圧するための前後進昇圧ソレノイド(90)及び、前進側の切り替え用の前進ソレノイド(86F)又は後進側の切り替え用の後進ソレノイド(86R)に信号を出力することで作動圧を上昇させ、その後上昇時よりも時間を掛けて作動圧を下降させることで作動圧が安定する、前後進油圧クラッチ(D)が非接続状態の領域(Q)、更に、クラッチペダル(119)を続けて戻していくと、作動圧が上昇する半クラッチ状態の領域(R)、続けて完全にクラッチペダル(119)を離すと、応答時間が遅れて作動圧が上昇する領域(J)、その後作動圧が略一定となり、完全に前後進油圧クラッチ(D)が接続状態となる領域に順に変化する構成とし、制御装置(100)によって指示圧力規制処理機能部(Y)を選択して作動させるのは、走行装置(61,63)が動き始めてその後加速する前記半クラッチ状態の領域(R)のみとした作業車両の変速装置である。
請求項3記載の発明は、前記半クラッチ状態の領域(R)の圧力の変化速度を複数設定するにあたり、牽引負荷の違いに応じて圧力変化速度を設定した請求項2記載の作業車両の変速装置である。
したがって、実際の油圧クラッチ内の動力伝達作動(油圧の立ち上がり)とオペレーターの操作との間にずれ(時間のずれ)が生じたとしても、作業車両が動き出す時に、クラッチペダル(119)の操作量によって指示された作動圧(指示圧力という場合がある)の変化速度が規制されて、指示圧力に一定の変化速度で変化するため、一気にトルク伝達がされるようなことが無く安全性が向上すると共に、オペレーターの操作の際のフィーリングが合致し、オペレーターにとっても操作性に優れる。
クラッチ操作量検出センサ(119a)によって検出される検出値に応じた前後進油圧クラッチ(D)内の作動油の油圧圧力の変化速度が所定値以上であっても、クラッチを踏み込む方向にクラッチペダル(119)による操作を急速に行った場合は、クラッチペダル(119)の操作の通りの指示圧力でクラッチを切るようにする。
一方、作動油の油圧圧力が上昇する場合は、クラッチペダル(119)の操作量によって指示された作動圧の変化速度が規制されることで、作業車両の急発進を防止して、より安全性を高めている。
そして、制御装置(100)によって指示圧力規制処理機能部(Y)を選択し、作動させるのは、作業車両が動き始めて、その後加速する半クラッチ状態の領域(Rの領域)のみとすることで、オペレーターのクラッチペダル(119)の操作指示による応答性が悪くなってしまうことを防止して、前後進油圧クラッチ(D)が接続状態となるまでに時間がかからないようにすることができる。
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1に記載の発明の効果に加えて、規制圧力変化速度を変化可能にしておくことで、作業内容、オペレーターなどの様々な条件に適した規制圧力変化速度とすることができ、各種作業の作業効率や作業車両の操作性、走行性が向上する。
請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、クラッチペダル(119)の操作による指示圧力が一気に上昇する場合でも、牽引負荷に応じて適切な規制圧力変化速度に変更することで、牽引負荷が変わっても、オペレーターは同じような感覚で発進、操作できるため、作業車両の操作性、走行性が向上する。
エンジン62は後側に突出のエンジン軸1を有し、このエンジン軸1をクラッチハウジング部の入力軸2に連結する。ミッションケース65内の伝動機構を介して後端部の出力軸3及びPTO軸14を連動すると共に、ミッションケース65の下部に設けた前輪出力軸5を連動する構成としている。この出力軸3はミッションケース65内の後部の略中央部において前後方向に沿うように軸受されて後端にドライブピニオンギヤ53を有し、リヤデフ45のデフリングギヤ46に噛合し、リヤアクスルハウジングに沿って軸装されたリヤデフ軸10と後輪軸11を遊星減速機構を介して連動する。また、前輪出力軸5はミッションケース65の下部からエンジン62の下部を経て、フロントアクスルハウジングの中央部に設けられるフロントデフ47の入力軸26に連結され、このフロントアクスルハウジングに沿って軸装されるフロントデフ軸12及び遊星減速機構等を介して前輪軸13へ連動する構成としている。なお、入力軸2から油圧ポンプ80(図3)への動力取り出し用のギヤ駆動軸15,17が入力軸2に並列配置されている。
クラッチぺダル119を操作することで、クラッチぺダル119の操作量(操作位置)に応じた作動圧となるように、後述するコントローラ(制御装置)100の指示圧力処理機能部(X)(図4)によって、前後進油圧クラッチDに供給又は排出する作動油の油圧圧力(前後進油圧クラッチD内部の作動油の油圧圧力)を調整することができる。
図5に示すように、クラッチペダル119の上部には戻しスプリング120が接続し、下部には戻しガスダンパ121が接続しており、これら戻しスプリング120及び戻しガスダンパ121によってクラッチぺダル119は上方に付勢されている。そして、クラッチぺダル119を矢印L方向に踏み込み又は戻し操作をする際にクラッチぺダル119の操作位置(操作量に対応する)がクラッチペダルセンサ119a(ポテンショメータなど)により検出される。
さらに副変速軸20と同軸上には有効径の異なる3つの副変速ギヤ35を有する出力軸3が配置されている。出力軸3は副変速ギヤ35により三段変速する構成としている。この三段変速可能なギヤ35の構成を副変速ギア伝動機構Cということにする。
この走行動力伝達系では、PTO正逆切替ギヤ37機構を備えたPTO連動軸4を回転する伝動形態である正逆転PTOを設けている。
図3の油圧回路図では左右の後輪63を独立して制動する左右のブレーキシリンダ83、前輪61へ伝達する動力を「等速」もしくは「増速」に切り換える四駆切換クラッチシリンダ99、ステアリングハンドル73の回転操作により作動するパワーステアリング装置103、PTOクラッチシリンダ104、PTOクラッチ切替弁105、PTOクラッチ比例圧力制御弁106などが設けられている。なお、一点鎖線部分の回路101はメイン油圧回路(作業機昇降・作業機水平や外部油圧取出しなど)となり、サブ回路(走行・ブレーキ・デフロック・PTO側回路)とあまり関係がないため、回路図の図示を省略している。
また、減圧弁81bを経由する作動油は、デフロック制御弁97を経てフロントデフ47用の前輪デフロックシリンダ98a及びリアデフ45用の後輪デフロックシリンダ98bに分岐される。
同様に、減圧弁81bを経由する作動油は、PTO用バルブ105,106を介してPTOクラッチシリンダ104に供給され、PTOクラッチEの圧力を調整する。
また図3に示す油圧ポンプ80からの油圧は、パワステアリングハンドル73の操作で作動される操舵油圧分配器107に作動油を供給する構成である。
トラクタの操縦席16の左側には、トラクタの前進と後進の切り替えを行う前後進切替レバー115や駐車ブレーキ172、前方側のPTOチェンジレバー173a(2速−N(中立)−1速にチェンジ可能)、後方側のPTOチェンジレバー173b等を配置している。後方側のPTOチェンジレバー173bは、型式によって3種類ある(機能が異なるだけで図は同じである)。
副変速レバー179の位置が低速では、ギア137がギア139に噛み合い、伝動の流れは、副変速軸20、副変速ギヤ35、副変速カウンタギヤ38、ギア134、ギア140、ギア135、クリープカウンタギヤ49a、クリープカウンタギヤ49b、ギア136、ギア139、ギア137、出力軸3となる。
副変速レバー179の位置が高速では、ギア131がギア130に噛み合い、伝動の流れは副変速軸20、副変速ギヤ35、ギア130、ギア131、出力軸3となる。
路上走行速では副変速のレバー位置の変更はなく、高速位置の状態であり、高速の上側4段(5速〜8速)を使用する。
(表1)
ドラフト比 1 5
調整ダイヤル (左回し) (右回し)
耕深 浅くする ←→ 深くする
土質 軽い ←→ 重い
走行ローダは、路上走行やローダ作業時に使用し、通常は2輪駆動である。しかし、トラクタがぬかるみに入ったり、急な坂道、凹凸道になった場合は、自動的に4輪駆動になる。そして、ブレーキをかけると自動的に4輪駆動になったり、運転中に停止すると4輪駆動になる。すなわち、4輪駆動になることで2輪駆動の場合と比べて走行ブレーキ機能がより発揮され、安定して走行停止ができるようになる。
また、PTO入り切りスイッチ187を押しながら右側に回すとPTOが入りになってロータリ耕耘装置が作動し、PTOが入り状態の時に押すと自動でPTOが切りに戻るとロータリ耕耘装置が停止する。更に、PTO手動自動スイッチ188を左側に回すと手動になり、ロータリ耕耘装置の作動を手動で設定して操作する。この場合は、PTO入り切りスイッチ187により、PTO変速が入っているとロータリ耕耘装置が常時作動する。
そして、PTO手動自動スイッチ188が手動側に設定されている場合は、PTO入り切りスイッチ187が入りの状態で、チェンジが入っていると(PTOチェンジレバー173が中立以外の時の状態をいう)常時PTO軸14が回転する。PTO手動自動スイッチ188が自動側に設定されている場合は、クラッチペダル119を踏んだり、ロータリ耕耘装置を上昇させることにより回転が止まる。この機能は、主に水田作業で利用する。
そして、操縦席16右側のアームレスト部30には作業機の昇降位置をコントロールするための作業機ポジションレバー190が配置されており、作業機ポジションレバー190を後側に倒すと作業機は上昇し、前側に倒すと作業機は下降する。この作業機ポジションレバー190の操作角度をポテンショメータ(図示せず)により検出することでその検出値に応じて作業機は昇降する。
ATシフト作業スイッチ200を入りにすると、後述する自動変速(オートドライブ)が作用するが、ATシフト作業感度ダイヤル196は、この自動的に車速を増減速する自動変速の感度を変更するダイヤルであり、右側に回すと感度がアップし、左側に回すと感度がダウンする。なお、スイッチボックス180内のスイッチを操作しない場合は蓋211を閉じてスイッチボックス180内に埃などが入ることを防いでいる。
また、接続感度PTOスイッチ202を牧草1あるいは牧草2にすると、PTOクラッチEのつながりが緩やかになる。牧草1と牧草2で2種類の変速が可能である。主に牧草作業機やスノーブロワーなどPTOクラッチEの接続をゆっくり行う作業機で使用する。接続感度PTOスイッチ202をロータリにした場合と同様にPTO軸14で使用する。
図9の横軸は時間(t)を示し、縦軸は作動圧(kgf/cm2)を示している。また、図9は、クラッチペダル119を完全に踏み込んでから(前後進切替クラッチパック60、60が非接続状態であって、このときの時間(t)=0とする)、クラッチペダル119を戻す場合の前後進油圧クラッチD内の作動油の油圧圧力の変化を示している。
また、クラッチペダル119の操作によってクラッチペダルセンサ119aから検出される検出値に応じた油圧クラッチD内の作動圧の変化速度が所定値以上の場合であって、該検出値に応じた作動圧が上昇する場合(指示圧力の変化速度を示す直線Pが正の勾配となる場合)は、前記指示圧力規制処理機能部(Y)が選択されて、クラッチペダルセンサ119aによって検出される検出値に応じた作動圧が下降する場合(指示圧力の変化速度を示す直線Pの傾きが負の勾配となる場合)は、前記指示圧力処理機能部(X)を選択する処理を行う機能部をコントローラ100に設けても良い。
図10の直線Hは、クラッチペダル119の非操作時、すなわち前後進切替クラッチパック60、60が接続状態であって、トラクタが走行している場合を示している。
そして、トラクタが停止する際に、クラッチペダル119を非操作状態から踏み込むと、クラッチペダル119の指示圧力(直線P2で示す)が下降する。このクラッチペダル119の踏み込み操作時には、油圧クラッチD内の作動圧の変化速度が所定値以上であっても、すなわちクラッチペダル119の指示圧力の変化速度を示す直線Pの勾配が急である場合(直線Kよりも直線Pの方が傾き(絶対値)が大きい場合)でも、指示圧力処理機能部(X)が選択されることで、迅速にクラッチペダル119の指示圧力になるようにコントローラ100により制御される。
図11は、クラッチペダル119を完全に踏み込んでから(前後進切替クラッチパック60、60が非接続状態であって、このときの時間(t)=0とする)、クラッチペダル119を戻す場合の前後進油圧クラッチD内の作動油の油圧圧力の変化を示している。 まず、図中のFの領域はコントローラ100の不感帯部分を示し、時間(t)=0〜t0までは、作動圧は0であり、変化しない。そして、時間(t)=t0〜t1にかけてコントローラー100により前後進昇圧ソレノイド90及び前進ソレノイド86F又は後進ソレノイド86Rに信号を出力することで作動圧が上昇して(曲線G1)、その後若干作動圧が下降することで作動圧が安定する(曲線G2)。この間の領域Qの時間t2((t)=0〜t2)は約0.1秒〜0.3秒程度の短時間であり、コントローラー100によって曲線G1、G2のように制御される。曲線G2に示すように、作動圧はわずかな上昇と下降を繰り返して安定する。
更に、クラッチペダル119を続けて戻していくと、作動圧が上昇し(領域R)、時間(t)=t2〜t3にかけて半クラッチ状態となり、(t)=t3の時点で完全にクラッチペダル119を離すと、多少応答時間が遅れて作動圧が上昇し(領域J)、(t)=t4の時点で完全に前後進切替クラッチパック60、60は接続状態になり(直線H)、エンジン動力が伝達される。
例えば、トラクタが動き始めの時点では、規制圧力の変化速度を小さく、すなわち直線K1の傾き(勾配)を緩やかにすることで作動圧がそのように規制されてトラクタがゆっくりと発進し、発進時のショックを軽減できる。一方、その後は規制圧力の変化速度を大きく、直線K2の傾き(勾配)を急にすることで、トラクタがスムーズに加速されてオペレーターのクラッチペダル119の操作指示による応答性が悪くならないようにし、前後進切替クラッチパック60、60が接続状態となるまでに時間がかからないようにすることができる。
ロータリ耕耘装置等の牽引系の作業などの時には、作業の種類や作業量によって牽引負荷の違いがあること、またオペレーターの操作の際の感覚が個人個人で異なること、更には作業内容によっては同じ作動圧変化として適した場合とそうでない場合などがある。例えば、スキ作業は大きな負荷が作用するが、圃場の硬さによって負荷は大きく変わる。
例えば、規制圧力変化速度が遅い(作動圧の上昇が遅い)と感じる場合は規制圧力変化速度を速くするように図9〜図11などの直線Kの傾き(勾配)を急にすればよいし、規制圧力変化速度が速い(作動圧の上昇が速い)と感じる場合は規制圧力変化速度を遅くするように図9〜図11などの直線Kの傾き(勾配)を緩やかにすればよい。
また、規制圧力変化速度の変更、設定は、直線Kの傾きのみならず、クラッチペダル119の操作時間(横軸t)に応じて、ジグザグ状、階段状などに作動圧が変化するような直線又は曲線とすることもできる。
そして、この規制圧力変化速度を副変速レバー179及び主変速増減速スイッチ192a,192bによって操作される変速位置に応じて変更、設定できるようにしても良い。変速位置は上述の副変速レバー179の位置が低速、中速、高速で各8段の変速が可能である。したがって、合計24段の変速段が可能なわけであるが、図12には一例として、高速5段(5速)、中速5段(5速)、低速5段(5速)の規制圧力変化速度を設定した場合を示している。
例えば、副変速レバー179が低速位置にもかかわらず、速い指示圧力(作動圧の上昇が速い)で接続すると、変速ショックが生じる。また、副変速レバー179が高速位置にもかかわらず、遅い指示圧力(作動圧の上昇が遅い)で接続すると反応遅れとなる。 しかし、本構成を採用することにより、規制圧力変化速度を副変速レバー179及び主変速増減速スイッチ192a,192bによって操作される変速位置に応じて適正な規制圧力変化速度に変更されるように、数種類の変化速度パターンを設定しておくことで、変速位置が異なる場合でも、油圧クラッチDが繋がるショックや操作の応答性の差などを吸収できる。
また、上記変速位置のみならず、ロータリ耕耘装置等の牽引負荷の違いに応じて規制圧力変化速度を変更、設定できるようにしても良い。牽引負荷は、ロワーリンクにかかる荷重を検出するセンサ(図示せず)によって検出、測定できる。
そこで、図13に示すように、牽引負荷が大きい場合は立ち上がりの作動圧を高くし、牽引負荷が小さい場合は立ち上がりの作動圧を低くして、その後の作動圧の変化速度(直線Kの傾き)は同じになるように設定する。
更に、上記変速位置や牽引負荷のみならず、エンジン回転数に応じて規制圧力変化速度を変更できるようにしても良い。
本構成を採用することにより、クラッチペダル119の操作による指示圧力Pが一気に上昇する場合でも、エンジン回転数に応じて規制圧力変化速度を変更できるようにすることで、エンジン回転数の大小によって生じる上記のようなフィーリングの差を吸収でき、トラクタの操作性、走行性が向上する。
3 出力軸 4 PTO連動軸
5 前輪出力軸 6 走行カウンタ軸
7 前輪駆動軸 8 バックカウンタ軸
9 PTOカウンタ軸 10 リヤデフ軸
11 後輪軸 12 フロントデフ軸
13 前輪軸 14 PTO軸
15,17 ギヤ駆動軸 16 操縦席
18 PTO変速軸 19 主変速軸
20 副変速軸 21 クリープカウンタ軸
22 PTO正逆切替軸 23 PTO減速軸
24 PTO逆回転軸 25 前輪連動軸
26 入力軸 27 副変速カウンタ軸
28 前輪連動軸 30 アームレスト
31 入力ギヤ 32 PTO変速ギヤ
33 主変速ギヤ 34 高低速切替ギヤ
35 副変速ギヤ 36 前輪取出ギヤ
37 PTO正逆切替ギヤ 38 副変速カウンタギヤ
39 主変速カウンタギヤ 40 高低速切替ギヤ
41 前輪駆動切換ギヤ 42 前後進切替ギヤ
43 バックカウンタギヤ 44 PTO変速カウンタギヤ
45 リヤデフ 46 デフリングギヤ
47 フロントデフ 48 入力ギヤ
49 クリープカウンタギヤ
50 PTO減速ギヤ 51 前輪連動ギヤ
52 PTO逆回転ギヤ 53 ドライブピニオンギヤ
54 前輪連動ギヤ 55 前輪ギヤ
56 切替駆動カウンタギヤ
59 カウンタ軸 60 前後進切替クラッチパック
61 前輪 62 エンジン
63 後輪 65 ミッションケース
66 PTOクラッチパック
67 前輪駆動クラッチパック
73 ステアリングハンドル
76 クラッチパック
80 油圧ポンプ 81a,81b 減圧弁
82a ブレーキバルブ 82b 圧力制御弁
83 ブレーキシリンダ
85 前後進クラッチシリンダ
86 前後進クラッチ比例圧力制御弁(切替弁)
86F、86R ソレノイド
89 主変速(2−4)クラッチ比例圧力制御弁
90 前後進昇圧ソレノイド
87,88,91,92 油圧クラッチシリンダ
93 主変速(1−3)クラッチ比例圧力制御弁
94 切替制御弁
95 ハイ・ロー油圧クラッチシリンダ
96a,96b 制御弁 97 デフロック制御弁
98a 前輪デフロックシリンダ
98b 後輪デフロックシリンダ
99 四駆切替クラッチシリンダ
100 制御処理装置(コントローラ)
100a メモリ 101 メイン油圧回路
103 パワーステアリング装置
104 PTOクラッチシリンダ
105,106 PTOクラッチ比例圧力制御弁(PTO用バルブ)
107 操舵油圧分配器 110 前進側クラッチ圧力センサ
111 後進側クラッチ圧力センサ
112 エンジン回転センサ
115 前後進切替レバー 119 クラッチペダル
119a クラッチペダルセンサ
120 戻しスプリング 121 戻しガスダンパ
129 オン・オフ制御弁
130,131,133〜137,139,140 ギア
145、146 圧力センサ
167 前後進レバーセンサ
172 駐車ブレーキ 173 PTOチェンジレバー
175 アクセルペダル 175a アクセルポジションセンサ
176 アクセルレバー
177a、177b エンジン回転数記憶スイッチ
178a、178b サブコントロールレバー
179 副変速レバー 179a レバーガイド
179b 副変速路上速位置
179c 副変速高速位置 179d 副変速中速位置
179e 副変速低速位置
180 スイッチボックス 182 ドラフト比調整ダイヤル
183 上げ調整ダイヤル 184 傾き調整ダイヤル
185 4WD切替スイッチ
186 手動上げ下げスイッチ
187 PTO入り切りスイッチ
188 PTO手動自動スイッチ
189 デフロックスイッチ
190 作業機ポジションレバー
191 昇降用スイッチ(作業機昇降スイッチ)
192a、192b 主変速増減速スイッチ
194 シガーライター 195 作業機上昇・下降モニターランプ
196 ATシフト作業感度ダイヤル
197 下げ速度ダイヤル 198 ブレーキ調整ダイヤル
199 ATシフト路上スイッチ
200 ATシフト作業スイッチ
201 接続感度変速スイッチ
201a ランプ 202 接続感度PTOスイッチ
203 水平感度スイッチ 204 バックアップ入切スイッチ
205 オートリフト入切スイッチ
206 オートブレーキ入切スイッチ
207 水平切換スイッチ 208 3点切換スイッチ
209 オートアクセルスイッチ
211 蓋 213 メータパネル
215 表示部 A 主変速油圧クラッチ
B ハイ・ロー変速クラッチ
C 副変速ギア伝動機構 D 前後進クラッチ
E PTOクラッチ T トラクタ車体
X 指示圧力処理機能部 Y 指示圧力規制処理機能部
Claims (3)
- 駆動源(62)と、
該駆動源(62)の動力により作動する走行装置(61,63)と、
該駆動源(62)の動力を非接続状態から接続状態まで、供給又は排出される内部の作動油の油圧に応じて連続的に接続状態を変化させて駆動源(62)の回転動力を走行装置(61,63)に伝達したり非伝達状態にしたりする主クラッチの代わりとして機能する前後進油圧クラッチ(D)と、
該前後進油圧クラッチ(D)内部の作動油の油圧圧力を操作量により調整するクラッチペダル(119)と、
該クラッチペダル(119)による操作量を検出するクラッチ操作量検出センサ(119a)と、
前記クラッチペダル(119)の操作によってクラッチ操作量検出センサ(119a)から検出される検出値に応じた前後進油圧クラッチ(D)の作動油の油圧圧力にする処理を行う指示圧力処理機能部(X)と、前記クラッチ操作量検出センサ(119a)の検出値に応じた油圧クラッチ(D)の作動油の油圧圧力の変化速度が所定値以上の場合は、該作動油の油圧圧力の変化速度を規制する処理を行う指示圧力規制処理機能部(Y)とを有すると共に、前記クラッチペダル(119)の操作によってクラッチ操作量検出センサ(119a)から検出される検出値に応じた作動油の油圧圧力の変化速度が所定値以上の場合であって、作動油の油圧圧力が上昇するときは前記指示圧力規制処理機能部(Y)を選択する一方、作動油の油圧圧力が下降するときは前記指示圧力処理機能部(X)を選択する処理を行う選択機能部を有する制御装置(100)を設け、
該制御装置(100)により制御される、クラッチペダル(119)を完全に踏み込んでからクラッチペダル(119)を戻す場合の前後進油圧クラッチ(D)内の作動油の油圧圧力の変化は、
先ず制御装置(100)の不感帯部分の領域(F)から前後進油圧クラッチ(D)の油圧を昇圧するための前後進昇圧ソレノイド(90)及び、前進側の切り替え用の前進ソレノイド(86F)又は後進側の切り替え用の後進ソレノイド(86R)に信号を出力することで作動圧を上昇させ、その後上昇時よりも時間を掛けて作動圧を下降させることで作動圧が安定する、前後進油圧クラッチ(D)が非接続状態の領域(Q)、
更に、クラッチペダル(119)を続けて戻していくと、作動圧が上昇する半クラッチ状態の領域(R)、
続けて完全にクラッチペダル(119)を離すと、応答時間が遅れて作動圧が上昇する領域(J)、
その後作動圧が略一定となり、完全に前後進油圧クラッチ(D)が接続状態となる領域に順に変化する構成とし、
制御装置(100)によって指示圧力規制処理機能部(Y)を選択して作動させるのは、走行装置(61,63)が動き始めてその後加速する前記半クラッチ状態の領域(R)のみとしたことを特徴とする作業車両の変速装置。 - 前記半クラッチ状態の領域(R)の圧力の変化速度を少なくとも2種類以上設定し、この圧力変化速度を変更可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の作業車両の変速装置。
- 前記半クラッチ状態の領域(R)の圧力の変化速度を複数設定するにあたり、牽引負荷の違いに応じて圧力変化速度を設定したことを特徴とする請求項2記載の作業車両の変速装置。
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