JP5166742B2 - 制振ガスケット及びその製造方法、マニホールドガスケット - Google Patents

制振ガスケット及びその製造方法、マニホールドガスケット Download PDF

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Description

本発明は、制振機能を有するガスケットに関し、特にエラストマーとピアノ線等からなる環状のコイルスプリングとゴム等のエラストマーを組み合わせた制振ガスケットに関する。
従来、金属スプリングをエンドレス化した内層材の周囲にエラストマーを外層材として配置した複合Oリングの提案がある。このような複合Oリングは、Oリングに要求される数種の要求特性の内、何れか1つの要求特性を満足できる性能を有する一つの機能性材料と、他の何れかの要求特性を満足できる性能を有する他の機能材料を複合化するとの観点から提案されている。このような複合Oリングは、例えば、特許文献1に開示されている。このような複合Oリングはエンジン及びエンジンパーツ各部のガスケットとして用いられることがある。
実開昭63−119965号公報
例えば、前記のような複合Oリングをインジェクタ内に装着して用いるような場合、複合Oリングは高面圧となる繰り返し荷重を受ける。このような繰り返し荷重が加わる条件下では、その比較的初期の段階でシール機能及び振動減衰特性に大きな変化が生じることがある。また、高面圧下では、金属コイルスプリングの倒れや、潰れ、捩れの問題、さらに、金属コイルスプリングを環状に成形する際のジョイント部が外れるおそれがある問題がある。
このような問題が生じる理由は以下のように考えられる。前記のような複合Oリングに荷重がサイクリックに加わる条件下では、まずエラストマーの弾性変形が始まり、これに追随する形で金属スプリングの変形が始まる。最終的には金属スプリングのみの変形となる。この間に、エラストマーは容易に塑性域に達してしまう。塑性域に達したエラストマーは元の形状に復元できないことからOリングのシール機能は低下する。
また、複合Oリングの制振効果、特に、高周波域の制振効果は、エラストマーの周波数特性の寄与度が大きいと考えられる。従って、塑性域に達し、硬化したエラストマーは動バネ定数が高くなっており、高面圧を受ける環境下では、高周波域での制振効果が低下する問題がある。
このような問題は、複合Oリングをガソリンエンジンやディーゼルエンジンに用い、燃焼ガスや吸気系のシール機能を確保するために高荷重下で組み付けられる場合にも生じる。
そこで、本発明は、高いシール機能とともに、良好な振動減衰特性を得ることができる制振ガスケットを提供することを課題とする。
かかる課題を解決するための、本発明の制振ガスケットは、環状に成形されたコイルスプリングをエラストマーで包埋したガスケットであって、前記エラストマーは、前記コイルスプリングの内部にまで充填されており、前記ガスケットの荷重方向の上面と下面の少なくとも一方に前記エラストマーから露出する前記コイルスプリングの露出部を設けたことを特徴とする(請求項1)。本発明は、ガスケットに加わる振動を高い応答性、高い効率をもって熱エネルギーに変換し、振動及びこれに起因する騒音を低減させようとするものである。具体的には、ガスケットの受ける面圧に対し低バネ定数を得るためにコイルスプリングを用いた構造としている。また、熱エネルギーをできるだけ長い期間蓄積し、振動の運動エネルギの熱エネルギへの変換効率を高めるため、コイルスプリングを熱伝導率の低いエラストマーで包埋した構造としている。これにより、振動の外部への伝搬を遅延、減少させることができる。また、高い応答性を確保しつつ、ガスケットのヘタリによる制振機能の低下を防止するために振動伝達面、すなわち、当該ガスケットの荷重方向の上面と下面の少なくとも一方に前記エラストマーから露出する前記コイルスプリングの露出部を設けた構成としている。要は、荷重を受ける初期の段階からコイルスプリングが荷重を受け持つことのできる構成となっていればよい。なお、本発明の制振ガスケットは主としてOリングに分類されるものであるが、その形状はO状のものに限定されない。
このような制振ガスケットでは、コイルスプリングの断面形状、荷重が加わる以前の初期断面形状を略真円形状のみならず種々の形状とすることができる。例えば、ハート形(ガスケットの荷重方向の一端に2つの突起を有し、他端に1つの突起を有する形状)、矩形、台形、卵形、楕円形、三角形等とすることができる(請求項2〜請求項6)。コイルスプリングの断面形状をこのような形状とすることにより、高面圧下において制振ガスケットの高い反発力を得られる。制振ガスケットの選定に際しては、所望の反発力を得ることができる断面形状を選択することができる。また、前記露出部は凸状をなしている構成とすれば、当該凸状の露出部に荷重が集中し、この集中した荷重によってエラストマーの弾性を引き出すことができる(請求項9)。
また、このような制振ガスケットでは、コイルスプリングの倒れや、潰れ、捩れの問題を解消し、耐荷重向上を図るべく、種々の対策を施すことができる。例えば、圧潰した状態の前記コイルスプリングを前記エラストマーで包埋した構成とすることができる(請求項7)。また、前記露出部は研磨処理された構成とすることができる(請求項8)。コイルスプリングは、ステンレスやピアノ線に代表されるバネ鋼よりなる金属コイルスプリングとすることができる。このような金属コイルスプリングを成形する線材を研磨処理し、平滑に成形することによって耐荷重を向上させている。
また、本発明の制振ガスケットでは、ガスケットの荷重方向の上面と下面の少なくとも一方に前記露出部と当接する板体を備えた構成とすることができる(請求項10)。このような板体は、前記コイルスプリングの外径形状に沿った屈曲部を有する構成とすることができる(請求項11)。このような板体に荷重を分担させることによってさらなる高面圧に対応可能となる。前記板体と前記露出部とは溶着又は接着することができる(請求項12)。また、前記露出部を前記板体に食い込ませた構成とすることもできる(請求項13)。外径形状に沿った屈曲部を有する板体を用いた場合、いわゆるアンギュラータイプの荷重を受けた板体は、コイルスプリングを巻き込むように変形するのでコイルスプリングの姿勢を保つことができる。板体は、上面と下面のそれぞれに一枚ずつ配置することもできるし、上面及び下面の露出部と当接する一枚の板体とすることができる。すなわち、一枚の板体で上面及び下面を覆う構成とすることもできる。
前記のように本発明の構成要素であるコイルスプリングは、環状に成形される。コイルスプリングを環状に成形するために、1本のコイルスプリングの一端側の巻き径を小径とし、当該一端側を他端側へ重ねて両端部を結合することができる(請求項14)。このような接合とすることにより強固なコイルスプリングを得ることができる。
本発明の制振ガスケットでは、コイルスプリングを2重に設けた構成とすることができる。すなわち、前記コイルスプリングは第一コイルスプリングと、第二コイルスプリングである構成とすることができる(請求項15)。ここで、前記第一コイルスプリングと前記第二コイルスプリングとを、それぞれのコイルの中心線を一致させて配置した構成とすることができる(請求項16)。また、前記コイルスプリングを第一コイルスプリングと、当該第一コイルスプリングの内側へずらして配置された第二コイルスプリングとした構成とすることができる(請求項17)。第二コイルスプリングは完全に第一コイルスプリングの内側に配置された構成としてもよい。
このように第一コイルスプリングと第二コイルスプリングとを備えた構成とする場合、前記第一コイルスプリングの巻き方向と、前記第二コイルスプリングの巻き方向とを異ならせた構成とすることができる(請求項18)。このような構成とすることにより、コイルの変形ずれを相殺することができる。これによりコイルスプリングの姿勢を安定させることができ、振動減衰特性のバラツキを抑えることができる。
また、第一コイルスプリングと第二コイルスプリングとを備えた構成とする場合、前記第一コイルスプリングと前記第二コイルスプリングとを金属板で接続した構成とすることができる(請求項19)。例えば、断面をS字状に成形することにより、断面において2箇所の凹部が成形された板体を用いて第一コイルスプリングと第二コイルスプリングとを接続することができる。すなわち、断面をS字状に成形することによって上面側に成形される溝と下面側に成形される溝にそれぞれ第一コイルスプリング、第二コイルスプリングを設置した構成とすることができる。
また、前記第一コイルスプリングと、前記第二コイルスプリングとを荷重方向にずらし、荷重方向の上面及び下面に段部が成形されるように配置し、前記荷重方向の上面及び下面に前記第一コイルスプリング及び第二コイルスプリングの表面形状に沿った形状の板体を配置するとともに、前記段部に相当する部分の前記板体の表面に他の板体を配設した構成とすることができる(請求項20)。二つのコイルスプリングを荷重方向にずらし、段部を設けることにより高反発力を得ることができる。このような構成とすることにより荷重方向から90°となる向きのコイルスプリングの変形を拘束することができる。
さらに、前記第一コイルスプリングと第二スプリングとを金属板で包摂した構成とすることもできる(請求項21)。例えば、一枚の金属板で包摂するような形態とすることができる。このような構成とすることにより、上下面に板体を配した構成と同様の効果を得ることができる。
以上説明したような制振ガスケットでは、前記エラストマーにより前記コイルスプリングの周囲にシールリップを成形した構成とすることができる(請求項22)。コイルスプリングの周囲へシールリップを成形することにより装着対象物への装着時のシール性を向上することができる。また、熱伝導率が低いエラストマーの分量が増加することになるので、蓄熱効果が高まり、振動の減衰にも寄与することとなる。このようなシールリップは装着対象物への装着時に潰れ代となる拡張部を備えた構成とすることができる(請求項23)。さらに、環状に成形された前記コイルスプリングの内周側と外周側の少なくとも一方に向かって広がる延設板を備え、当該延設板の周囲に前記シールリップを成形した構成とすることもできる(請求項24)。ガスケットの外周端面、内周端面におけるシール機能を向上させることができる。また、前記シールリップの荷重方向の上面と下面の少なくとも一方に凹凸を設けた構成とすることができる(請求項25)。
以上のような制振ガスケットでは、前記コイルスプリングのコイル内部にまでエラストマーを充填した構成とすることが望ましい(請求項26)。これにより、ガスケットの蓄熱容量を増すことができる。
このように、コイル内部にまでエラストマーを充填した構成とした場合、前記コイル内部に充填したエラストマーの硬度を、前記コイルの外部のエラストマーの硬度よりも低くした構成とすることができる(請求項27)。本発明では高周波域の減衰特性を改善する種々の措置を施しているが、高周波域の減衰特性が向上するのと引き換えに低周波域の減衰特性が悪化する場合が想定される。エラストマーの弾性を発揮させ時間応答を遅らせることにより振動の低周波域の減衰特性を改善する趣旨である。
このような制振ガスケットでは、前記コイルスプリングのコイル内部に通した線材を備えた構成としたり(請求項28)、前記コイルスプリングに沿わせて配置した線材を備えたりする構成とすることもできる(請求項29)。これにより、過荷重が加わった際のコイルスプリングの塑性変形を抑制することができる。
また、このような制振ガスケットにおける前記板体はメッキ処理を施されている構成とすることができる(請求項30)。メッキ処理やコート処理を施すことによりシール性を向上させることができる。さらに、このような制振ガスケットでは、その内周面に突起を備えた構成とすることができる(請求項31)。
また、本発明のマニホールドガスケットは、基板に設けた流体流通孔の周囲に本発明のいずれかの制振ガスケットを装着して構成することができる(請求項32)。
次に、本発明の制振ガスケットの製造方法は、コイルスプリングを環状に成形する工程と、環状に成形したコイルスプリングの脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う工程と、コイルスプリングを金型にセットし、当該金型に未加硫ゴムを供給し、前記コイルスプリングの内部にまで前記未加硫ゴムを充填する工程と、未加硫ゴムに対しプレス加硫を行う工程と、を備えたことを特徴とする(請求項33)。このような工程を経ることにより、一部が露出するようにコイルスプリングをエラストマーで包埋した制振ガスケットを製造することができる。なお、本明細書において未加硫ゴムはプレス加硫を行うことによってエラストマーとなる種々の物質を含むものとする。
本発明の制振ガスケットには、エラストマーに包埋されたコイルスプリングと板体等の外装部材を組み合わせたものがある。このため、本発明の製造方法の発明は、外装部材を成形する工程や、その外装部材をコイルスプリングと組み合わせる工程、金型内に外装部材と組み合わせたコイルスプリング又は単独のコイルスプリングを金型にセットして未加硫ゴムを供給し、前記コイルスプリングの内部にまで前記未加硫ゴムを充填して、プレス加硫を行う等の工程を含んでいる。また、プレス加硫を行うための下準備となる脱脂、接着剤塗布、乾燥等の工程も含まれる。本発明の制振ガスケットの製造方法は、これらの工程を適宜組み合わせていることを特徴としている(請求項34〜請求項38)。
このような製造方法では、前記プレス加硫を行った後に、上下面の研磨処理又はブラスト処理を施すことができる(請求項39)。これにより、コイルスプリングや外装部材をエラストマーから十分露出させることができる。また、前記金型の深さは、当該金型にセットされるコイルスプリング又は外装部材と組み合わされたコイルスプリングの高さよりも浅くすることが望ましい(請求項40)。本発明の制振ガスケットは、荷重方向の上面及び下面はエラストマーから露出した構成となるが、金型の深さをコイルスプリング等の高さよりも浅くしておき、上金型をコイルスプリング等に当接させて圧縮し、未加硫ゴムを供給するようにすれば、制振ガスケットの荷重方向の上面及び下面にエラストマーが回り込まず、露出させることができる。
本発明によれば、環状に成形されたコイルスプリングをエラストマーで包埋したガスケットの荷重方向の上面と下面の少なくとも一方に前記エラストマーから露出する前記コイルスプリングの露出部を設けた構成としたので、ガスケットの耐荷重が向上し、高面圧の環境下、高周波域での制振機能を向上させることができる。また、耐荷重の向上により、エラストマーの塑性変形を回避してシール機能の向上を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本発明の制振ガスケットの構成について説明する。図1(a)は、金属コイルをエラストマーで包埋した本発明の制振ガスケット1の一部を破断した平面図である。また、図1(b)は、(a)におけるA−A線断面図である。図1(a)に現れているのは荷重方向の上面1aである。制振ガスケット1は、環状に成形されたコイルスプリング2をエラストマー3で包埋した構成となっている。さらに、荷重方向の上面1a及び下面1bにエラストマー3から露出するコイルスプリング2の露出部2aを設けた構成となっている。コイルスプリング2は、図1(b)に示したようにその断面形状は真円断面形状となっている。コイルスプリング2の材料は、ステンレス、ピアノ線といったバネ鋼の中から選択することができるが、本実施例では、SUS304材を選択している。コイルスプリング2は、図2(a)に示した直線状のコイルスプリング9の両端部9a、9bを組み合わせて環状に成形されている。この直線状のコイルスプリング9は一端側9aの巻き径を他の部分の巻き径よりも小径としている。この一端側9aと、他端側9bとを図2(b)に示すように交互に噛み合わせるようにして両者を組み合わせている。また、接合端にはスポット溶接が施されている。なお、このスポット溶接に代えて樹脂接合とすることもできる。
以上のように構成されるコイルスプリング2は、荷重方向の上面1a及び下面1bから露出部2aが臨むようにエラストマー3で包埋される。エラストマー3は、フッ素ゴム、ニトリルゴム、水素添加ニトリルゴム、フロロンシリコーンゴム等の中から適宜主原料となる物質を選択し、これに、カーボンブラック、シリカ、炭カルセライト等の充填剤、および、他の配合物に適した老化防止剤、加工助剤、加硫剤を配合してなる。このようなエラストマー3は、図1(b)に示したように、コイルスプリング2のコイル内部にまで充填されている。
以上のように構成される制振ガスケット1は、図3に示したようにディーゼルエンジンのシリンダヘッド4へインジェクタ5を装着する際に、シリンダヘッド4に設けた取付孔4aへ設置される。取付孔4aに設置された制振ガスケット1には、ディーゼルエンジンの運転時に繰り返しの高面圧に晒されることとなる。
しかし、本発明の制振ガスケット1は粘弾性を低く抑えることに成功していることから、繰り返し高面圧を受ける環境下においても小さな動バネ定数を保つことができる。従って、このような環境下であっても制振効果が大きい。また、本発明の制振ガスケット1は、高面圧を受けた際のエラストマー3の変形量が少ないので面圧の変化による動バネ定数の変化量も少なく、安定したシール機能を維持することができる。
このような制振ガスケット1は、高周波域における伝達関数の減衰効果が特に良好である。これは、前記のように制振ガスケット1の動バネ定数が低いことに起因しているものと考えられる。この一方で、低周波域における伝達関数が高めになってしまうことが懸念される。これは、高周波域で吸収した熱エネルギーを放出できないことに起因するものと考えられる。低周波域におけるこのような現象、すなわち、伝達関数が高めとなる現象に対しては、エラストマー3の粘弾性を低下させる等して制振ガスケット1の時間当たりの吸収エネルギを見かけ上、下げることによって解決できると考えられる。
次に、制振ガスケットの種々のバリエーションについて図4を参照しつつ説明する。図4(a)〜(e)は、それぞれ制振ガスケット11〜15の断面図である。断面とした箇所は、実施例1の制振ガスケット1について図1(b)で示した箇所に相当する。制振ガスケット11〜15が実施例1の制振ガスケット1と異なる点は、コイルスプリングの断面形状である。
図4(a)に示した制振ガスケット11のコイルスプリング16の断面形状は楕円形となっている。コイルスプリング16は、断面形状を楕円形としたことにより、コイルスプリング16の剛性が上がり、制振ガスケット11の耐荷重は向上している。コイルスプリング16は楕円形の断面形状を有することにより、図4(a)中、矢示21で示した上方からの荷重に対し、この荷重の方向と90°をなす方向に作用する反力を抑えることができる。これと同時に、矢示22〜25で示したような荷重方向、すなわち、矢示21で示した方向と同位相となるような反力を増すことができる。このような荷重の分布となることにより、実施例1の制振ガスケット1と比較して良好な制振効果、伝達関数の減衰効果を得ることができる。なお、コイルスプリング16の断面形状は、卵形とすることもできる。
図4(b)に示した制振ガスケット12のコイルスプリング17の断面形状はハート形となっている。コイルスプリング17は、断面形状をハート形としたことにより、荷重を分散することができ、この荷重の方向と90°をなす方向の変形を抑えることができる。すなわち、矢示26、27で示したように二カ所で荷重を受けることができ、矢示28、29で示したような反力を生じるので荷重の方向と90°をなす方向の変形を抑えることができる。これにより、高い反発力を発生させて高周波域の高い減衰効果を得ることができる。
図4(c)に示した制振ガスケット13のコイルスプリング18の断面形状は矩形となっている。コイルスプリング18は、断面形状を矩形としたことにより、荷重を分散することができ、この荷重の方向と90°をなす方向の変形を抑えることができる。すなわち、矢示30で示したよう荷重に対し、矢示31、32で示したような反力を生じるので荷重の方向と90°をなす方向の変形を抑えることができる。これにより、高い反発力を発生させて高周波域の高い減衰効果を得ることができる。また、下面側の露出部18aが直線状となることから装着時の安定性が高い。すなわち、コイルスプリング18は倒れにくく、安定した姿勢を保つことができる。
図4(d)に示した制振ガスケット14のコイルスプリング19の断面形状は三角形となっている。コイルスプリング19は、断面形状を三角形としたことにより、露出部19aの形状が凸状となる。このように露出部19aが凸状をなすと、矢示33で示すような荷重はコイルスプリング19の凸状の露出部19aへ集中して加わることとなる。このように荷重が狭い箇所に集中して加わるとコイルスプリング19内部のエラストマー3の粘弾性を十分に引き出すことができる。エラストマー3の粘弾性を活用することにより、低周波域での良好な振動減衰特性を得ることができる。実施例1の制振ガスケット1は、高周波域での制振効果が高い反面、低周波域での制振効果が低下するおそれがある。そこで、このような三角形の断面形状を有するコイルスプリング19を用い、エラストマー3におけるエネルギ蓄積の時間応答遅れを生じさせ、蓄熱量を確保することにより低周波域での振動減衰特性を向上させている。このように振動減衰特性を向上させることにより、低周波域における制振効果の低下分を補うことができる。
また、断面形状を三角形としたことにより、制振ガスケット14の下面側の面積が大きくなる。この点も、低周波域での減衰特性の向上に寄与する。
さらに、本実施例では、コイルスプリング19のコイル内部に充填したエラストマー3の硬度を、コイル外部のエラストマー3の硬度よりも低くしている。このような構成とすることにより、エラストマー3の粘弾性をさらに引き出すことができる。このような構成によっても、低周波域での減衰特性の向上させることができる。
図4(e)に示した制振ガスケット15のコイルスプリング20の断面形状は台形となっている。コイルスプリング18は、断面形状を台形としたことにより、断面形状を矩形とした制振ガスケット18、断面形状を三角形とした制振ガスケット19と類似の性質を有している。従って、このように断面形状を台形とすることによって、高周波域及び低周波域における高い減衰効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例3につき、図5を参照しつつ説明する。図5に示した制振ガスケット34は、圧潰した状態のコイルスプリング35をエラストマー3で包埋している。コイルスプリング35をエラストマー3で包埋する以前に圧潰し、その状態でエラストマー3内に設置してもよい。または、圧潰する以前にエラストマー3内に設置し、その後、エラストマー3の外部から力を加えてコイルスプリング35を圧潰してもよい。コイルスプリング35は、圧潰した状態でエラストマー3で包埋されていても、図に示したように露出部35aを備えている。
このようにコイルスプリング35を圧潰してエラストマー3内で包埋することにより、制振ガスケット34の耐荷重は、コイルスプリングを圧潰していない場合と比較して向上している。耐荷重が向上することにより、高い反発力を発生させて高周波域の高い減衰効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例4について、図6を参照しつつ説明する。図6に示した制振ガスケット36では、荷重方向の上面及び下面から露出部37aが臨むようにコイルスプリング37がエラストマー3で包埋されている。このような露出部37aは、研磨処理が施されており、荷重方向の上面及び下面は図6に示すようにそれぞれ平滑状態となっている。このように露出部37aに研磨処理を施すことによりコイルスプリング37の倒れや捩れ、潰れを抑え、耐荷重を向上させることができる。耐荷重が向上することにより、高い反発力を発生させて高周波域の高い減衰効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例5について、図7を参照しつつ説明する。図7(a)に示した制振ガスケット40は、荷重方向の上面及び下面から露出部41aが臨むようにコイルスプリング41がエラストマー3で包埋されている。このような露出部41aは、研磨処理が施されており、荷重方向の上面及び下面は示すようにそれぞれ平滑状態となっている。ここまでの構成は、実施例4の制振ガスケット35と同様である。本実施例の制振ガスケット40が実施例4の制振ガスケット35と異なる点は、荷重方向の上面及び下面に露出部41aと当接する金属板42をそれぞれ備えている点である。この金属板42は、本発明における板体に相当する。金属板42と、露出部41aとは、接着されている。このような構成の制振ガスケット40は、コイルスプリング36の倒れや捩れ、潰れを抑え、耐荷重を向上させることができる。耐荷重が向上することにより、高い反発力を発生させて高周波域の高い減衰効果を得ることができる。
また、荷重方向の上面及び下面に露出部と当接する金属板を備える構成とする場合、図7(b)に示す制振ガスケット43のような構成とすることもできる。制振ガスケット43では、荷重方向の上面及び下面から露出部44aが臨むようにコイルスプリング44がエラストマー3で包埋されている。ここで、露出部44aは、図7(a)に示した制振ガスケット40も露出部42aとは異なり、研磨処理は行われていない。このため、露出部44aは凸形状を保っている。制振ガスケット43の荷重方向の上面及び下面に金属板45を備えているが、金属板45には、図7(b)に示すように露出部44aが食い込んでいる。
このようにして金属板45を設置した制振ガスケット43も、図7(a)に示した制振ガスケット40と同様にコイルスプリング44の倒れや捩れ、潰れを抑え、耐荷重を向上させることができる。耐荷重が向上することにより、高い反発力を発生させて高周波域の高い減衰効果を得ることができる。
なお、コイルスプリング41、44の断面形状は、円形としているが、他の形状であってもよい。
次に、本発明の実施例6について、図8を参照しつつ説明する。実施例6に含まれる例は、いずれも荷重方向の上面及び下面に板体(金属板)を備えた制振ガスケットの変形例である。
まず、図8(a)に示した制振ガスケット50では、荷重方向の上面及び下面から露出部51aが臨むようにコイルスプリング51がエラストマー3で包埋されている。ここで、露出部51aは、図7(b)に示した制振ガスケット43と同様に凸形状を保っている。制振ガスケット50は、荷重方向の上面及び下面に当接する金属板52を備えている。ここで、この金属板52は、図7(b)に示した制振ガスケット43とは異なり、一枚の板体であり、コイルスプリング51をくるむようにして装着されている。露出部51aは、金属板52に食い込んでいる。
金属板52は、バネ特性を有する形状に成形されている。このため、金属板52の反発力がコイルスプリング51の反発力と合わさることにより、制振ガスケット50が発揮することのできる耐荷重が向上し、反発力も向上する。これにより、高周波域の高い減衰効果を得ることができる。また、このような構成とすることにより、ヘタリが少なく、耐久性を向上させることができる。
次に、図8(b)に示した制振ガスケット55について説明する。制振ガスケット55では、荷重方向の上面及び下面から露出部56aが臨むようにコイルスプリング56がエラストマー3で包埋されている。また、制振ガスケット55は、荷重方向の上面及び下面に露出部56aと当接する金属板57をそれぞれ備えているこの金属板57は、本発明における板体に相当する。金属板57は、コイルスプリング56の外径形状に沿った屈曲部57aを有している。このような構成の制振ガスケット55は、アンギュラータイプと称されることがある。このようなアンギュラータイプの制振ガスケット55に荷重が加わると、金属板57は、コイルスプリング56の外周形状に沿って変形する。図8(b)に示した配置とした場合には、上面側の金属板57は内側へ、下面側の金属板57は外側へ向かって、コイルスプリング56を巻き込むように変形する。
このような構成とすることにより、装着対象物へ装着した際の安定性が高く、良好な振動減衰特性を長期間安定的に確保することができる。
次に、図8(c)に示した制振ガスケット60について説明する。制振ガスケット60では、荷重方向の上面及び下面から露出部61aが臨むようにコイルスプリング61がエラストマー3で包埋されている。また、制振ガスケット60は、荷重方向の上面及び下面に当接する金属板62を備えている。ここで、この金属板62は、一枚の板体であり、コイルスプリング61をくるむようにして装着されている。また、金属板62は、コイルスプリング61の外径形状に沿った屈曲部62aを有している。このような構成の制振ガスケット60も、耐荷重が向上し、反発力も向上する。これにより、高周波域の高い減衰効果を得ることができる。また、このような構成とすることにより、ヘタリが少なく、耐久性を向上させることができる。さらに、装着対象物へ装着した際の安定性が高く、良好な振動減衰特性を長期間安定的に確保することができる。
次に、図8(d)に示した制振ガスケット70について説明する。この制振ガスケット70は、第一コイルスプリング711と第二コイルスプリング712を有している。第一コイルスプリング711は、図9(a)に示したように巻き方向が左巻きとなっている。一方の第二コイルスプリング712の巻き方向は図9(b)に示したように右巻きとなっている。このような第一コイルスプリング711及び第二コイルスプリング712は、図8(d)、図9(c)に示したように第二コイルスプリング712は、第一コイルスプリング711の内側へずらして配置されている。この際、両者は、噛み合った状態となっている。
このように配置された第一コイルスプリング711及び第二コイルスプリング712は、露出部711a及び露出部712aが荷重方向の上面及び下面から臨むようにエラストマー3で包埋されている。さらに、制振ガスケット70は、荷重方向の上面及び下面に当接する金属板72を備えている。ここで、この金属板72は、一枚の板体であり、第一コイルスプリング711及び第二コイルスプリング712をくるむようにして装着されている。露出部711a、712aは、金属板72に食い込んでいる。
このような構成の制振ガスケット70では、第一コイルスプリング711の変形ズレと第二コイルスプリング712の変形ズレとが相殺する関係となる。このため、第一コイルスプリング711及び第二コイルスプリング712の姿勢を安定した状態に保つことができる。ひいては、振動減衰特性のバラツキを抑えることができる。また、2本のコイルスプリングを備えていることにより高い反発力を得ることができる。さらに、金属板72を装着していることにより、金属板72の反発力が第一コイルスプリング711及び第二コイルスプリング712の反発力と合わさり、制振ガスケット70が発揮することのできる耐荷重が向上し、反発力も向上する。これにより、高周波域の高い減衰効果を得ることができる。また、このような構成とすることにより、ヘタリが少なく、耐久性を向上させることができる。
なお、コイルスプリングの巻き方向は、第一コイルスプリング711と第二コイルスプリング712とで入れ換えてもよい。
次に、図8(e)に示した制振ガスケット75について説明する。制振ガスケット75を構成する第二コイルスプリング762は、第一コイルスプリング762の内側に両者が重複することがないようにずらすとともに、荷重方向にずらして配置されている。このように配置された第一コイルスプリング761及び第二コイルスプリング762は、露出部761a及び露出部762aが荷重方向の上面及び下面から臨むようにエラストマー3で包埋されている。これにより、荷重方向の上面及び下面に段部77が成形されている。また、制振ガスケット75は、荷重方向の上面及び下面に第一コイルスプリング761及び第二コイルスプリング762の表面形状に沿った形状の金属板78を備えている。さらに、段部77に相当する部分の金属板78の表面に他の金属板79を備えている。この金属板は、荷重方向の上面及び下面を平滑にするためのものである。
このような制振ガスケット75では、第一コイルスプリング761及び第二コイルスプリング762の表面形状に沿った形状の金属板78が荷重方向に対して90°方向の制振ガスケット75の変形を拘束する。このため、安定した状態で反発力を発生することができる。また、コイルスプリングを2本にしたのみならず、第一コイルスプリング761及び第二コイルスプリング762を前記のようにずらして配置し、段部77を設けたのでさらなる高反発力を得ている。
次に本発明の実施例7について図10、図11を参照しつつ説明する。図10(a)及び(b)に示した制振ガスケット80、85は、いずれも、2本のコイルスプリングを備えている。
図10(a)に示した制振ガスケット80は、第一コイルスプリング811及び第二コイルスプリング812を備えており、両者は、それぞれのコイルの中心線を一致させて配置されている。このように配置された第一コイルスプリング811及び第二コイルスプリング812は、エラストマー3で包埋されている。このような形状の制振ガスケット80を、「ダブル」と称することとする。
一方、図10(b)に示した制振ガスケット85は、第一コイルスプリング861及び第二コイルスプリング862を備えており、第二コイルスプリング862は第一コイルスプリング861の内側に配置されている。このように配置された第一コイルスプリング861及び第二コイルスプリング862は、エラストマー3で包埋されている。さらに、制振ガスケット85は、荷重方向の上面及び下面に金属板87を備えている。このような形状の制振ガスケット85を、「シングル並列」と称することとする。
これらの弾性域の荷重限界特性を図11のグラフに示す。制振ガスケットは、塑性域に入ってしまうとシール機能や制振機能が低下する。そこで、図11のグラフによって、制振ガスケットが塑性域に入ることのない弾性域での荷重限界を比較する趣旨である。グラフ中、シングルと表記したものは、図1に示した実施例1の制振ガスケット1である。図11のグラフに示した制振ガスケットは、比較のためコイルスプリングのコイル径を同一としている。また、コイルスプリングの線材は、シングルのみSUS304材とピアノ線のものを試験し、他はSUS304材を用いて試験している。
図11から明らかなように、制振ガスケットの形状をシングルとした場合、コイルスプリングの線材をSUS304材としたときよりもピアノ線としたときの方が弾性域の荷重限界が高くなる。すなわち、線材としてはSUS304材よりもピアノ線を用いた方が高い荷重限界を得ることができる。
SUS304材を用い、図10(a)で示した制振ガスケット80(ダブル)は、コイルスプリングの線材をピアノ線としたシングルの制振ガスケットよりも荷重限界が高くなっている。また、SUS304材を用い、図10(b)で示した制振ガスケット85は(シングル並列)、さらに高い荷重限界を示している。
このように、コイルスプリングを複数にしたり、配置を変更したりすることで、荷重限界、すなわち、耐荷重を向上させることができる。耐荷重の向上により反発力も向上する。これにより、高周波域の高い減衰効果を得ることができる。
次に本発明の実施例8について、図12を参照しつつ説明する。図12に示した制振ガスケット90は、第一コイルスプリング911及び第二コイルスプリング912を備えており、第二コイルスプリング912は第一コイルスプリング911の内側に配置されている。このように配置された第一コイルスプリング911及び第二コイルスプリング912は、図12に示したようにS字状の金属板93で接続されている。金属板93で接続された第一コイルスプリング911及び第二コイルスプリング912は、エラストマー3で包埋されている。
以上のように構成される制振ガスケット90は、2本のコイルスプリングを備えることによって耐荷重が向上している。また、S字状に屈曲成形された金属板93のバネ効果による耐荷重の向上もみられる。さらに、第一コイルスプリング911及び第二コイルスプリング912は、金属板93によって拘束されることになるので倒れや捩れ、潰れを抑え、耐荷重を向上させることができる。
次に本発明の実施例9について図13を参照しつつ説明する。図13(a)〜(e)に示した制振ガスケット100、110、120、130、140は、いずれも、エラストマーによってコイルスプリングの周囲にシールリップが成形されている。以下、その構成を個別に説明する。
まず、図13(a)に示した制振ガスケット100について説明する。制振ガスケット100は、エラストマー3で包埋されたコイルスプリング101を備えている。また、制振ガスケット100は、コイルスプリング101の下面側に当接するとともにコイルスプリング101の内周側及び外周側に向かって広がる延設板102を備えている。さらに、延設板102の内周端及び外周端には、エラストマーよりなり、荷重方向の上面側及び下面側に広がる拡張部103が成形されている。コイルスプリング101を覆うエラストマー3から延設板102に沿って配置されたエラストマー104、さらには、拡張部103までがシールリップを成形している。延設板102は、シールリップの補強及び保形の役割を担っている。拡張部103は、制振ガスケット100の装着対象物への装着時に潰れ代となる。すなわち、制振ガスケット100を装着対象物に装着した際に、拡張部103は潰れ、拡張部103とコイルスプリング101との間に成形された溝部105を埋める。これにより、シール機能の向上を図っている。
次に、図13(b)に示した制振ガスケット110について説明する。制振ガスケット110は、コイルスプリング111を備えている。また、このコイルスプリング111の周囲に密着させて設置した断面C字状の金属板112を備えている。このようにして金属板112と一体となったコイルスプリング111は、エラストマー3で包埋されている。エラストマー3は、コイルスプリング111の外周側へ延接されるとともに、荷重方向の上面側及び下面側に広がる拡張部113が成形されている。この拡張部113は、シールリップを成形している。拡張部113は、制振ガスケット110の装着対象物への装着時に潰れ代となる。すなわち、制振ガスケット110を装着対象物に装着した際に、拡張部113は潰れ、拡張部113とコイルスプリング111との間に成形された溝部114を埋める。これにより、シール機能の向上を図っている。
次に、図13(c)に示した制振ガスケット120について説明する。制振ガスケット120は、コイルスプリング121を備えている。このコイルスプリング121は、エラストマー3で包埋されている。エラストマー3は、コイルスプリング121の外周側へ延接されるとともに、荷重方向の上面側及び下面側に広がる拡張部123が成形されている。この拡張部123は、シールリップを成形している。拡張部123は、制振ガスケット120の装着対象物への装着時に潰れ代となる。すなわち、制振ガスケット120を装着対象物に装着した際に、拡張部123は潰れ、拡張部123とコイルスプリング121との間に成形された溝部124を埋める。これにより、シール機能の向上を図っている。
次に、図13(d)に示した制振ガスケット130について説明する。制振ガスケット130は、コイルスプリング131を備えている。また、このコイルスプリング131の下面側に当接するとともにコイルスプリング131の内周側及び外周側に向かって広がる延設板132を備えている。この延設板132は、内周側端部を荷重方向下面側に屈曲成形され、外周側端部を荷重方向上面側に屈曲成形されている。このようなコイルスプリング131及び延設板132は、エラストマー3で包埋されている。エラストマー3は、内周壁及び外周壁に突起状の拡張部133を備えている。拡張部133は、シールリップに相当し、制振ガスケット130を装着対象物に装着した際のシール機能の向上に寄与している。
次に、図13(e)に示した制振ガスケット140について説明する。制振ガスケット140は、コイルスプリング141を備えている。また、このコイルスプリング141の周囲に密着させて設置した断面C字状の金属板142を備えている。このようにして金属板142と一体となったコイルスプリング141は、エラストマー3で包埋されている。エラストマー3は、荷重方向の上面側及び下面側に凹凸143が成形されている。凹凸143は、制振ガスケット140の装着対象物への装着時に拡がってシール機能の向上に寄与する。
次に本発明の実施例10について、図14及び図15を参照しつつ説明する。図14は、本発明のマニホールドガスケット150の平面図であり、図15は、図14中、A−A線で断面とした図で、マニホールドガスケット150の製造過程を説明する図である。
マニホールドガスケット150は、金属薄板からなる基板151に、実施例1で説明した制振ガスケット1を装着して構成されている。基板151は、第一基板151aと第二基板151bからなる。第一基板151aには流体流通孔152が成形され、第二基板151bにも流体流通孔153が成形されている。第一基板151aに成形された流体流通孔152の周囲には制振ガスケット1が装着されている。このように構成されるマニホールドガスケット150は、第一基板151aと第二基板151bを重ねた状態で使用される。
このようなマニホールドガスケット150における、第一基板151aへの制振ガスケット1の装着について図15を参照しつつ説明する。まず、第一基板151aには、図15(a)で示したように、打ち抜き加工によって流体流通孔152が成形される。また、これに引き続き、打ち抜いた板体に絞り加工を施し、ガスケット装着部154を成形する。このガスケット装着部154に制振ガスケット1を嵌める。その後、図15(b)に示すように曲げ加工によるグロメット成形をすることにより、制振ガスケット1を固定する。以上の行程により制振ガスケット1を流体流通孔152の周囲への制振ガスケット1の装着が完了する。
以上、説明したマニホールドガスケット150によれば、マニホールドにおける高い制振機能、シール機能を得ることができる。
次に、本発明の実施例11について図17を参照しつつ説明する。
図17(a)、(b)に示した制振ガスケット170、180はいずれも中実の線材173、183を備えた構成となっている。
図17(a)に示した制振ガスケット170は、第一コイルスプリング1711とこの第一コイルスプリング1711の内側に配置された第二コイルスプリング1712を備えている。さらに、この第二コイルスプリング1712のコイル内部に線材173が挿通されて配置されている。このように配置された第一コイルスプリング1711、第二コイルスプリング1712、線材173は、エラストマー3に包埋されている。また、第一コイルスプリング1711、第二コイルスプリング1712の荷重方向上下面に金属板172が配置されている。
一方、図17(b)に示した制振ガスケット180は、コイルスプリング181とこのコイルスプリング181の内周に沿わせて線材183が配置されている。このように配置された第一コイルスプリング181、線材183は、エラストマー3に包埋されている。また、コイルスプリング181と線材183の荷重方向上下面に金属板182が配置されている。
このような制振ガスケット170、180は、いずれも過荷重が加わったときに線材173、183が荷重を受け持つのでコイルスプリングが塑性変形することを回避することができる。
なお、線材の配置はこれらの配置に限られず、例えば、第一コイルスプリング1711内に挿通して配置したり、コイルスプリング181の外周側に沿わせて配置したりすることができる。
次に本発明の実施例12について図18を参照しつつ説明する。
実施例12の制振ガスケット190が実施例1の制振ガスケット1と異なる点は、実施例12の制振ガスケット190がその内周面190bに三個の突起190aを備えた点である。このような突起190aを備えることにより制振ガスケット190を装着対象物に装着した際の脱落防止となる。また、装着時に正確に中心出しを行うための位置決めにも寄与する。
なお、突起190aは制振ガスケット190を装着対象物に安定して装着することができるように三個以上配置されていれば良い。
このような突起は、本発明のいずれの制振ガスケットにも備えることができる。
次に本発明の制振ガスケット194の製造方法について図19を参照しつつ説明する。なお、図19は、制振ガスケットの製造方法を説明する工程図であるが、コイルスプリングや金型は断面とされた状態の一部が表されている。
まず、環状に成形したコイルスプリング191を準備する。環状に成形される以前のコイルスプリングは図2に示すような直線状をなしており、一端側の巻き径を他の部分の巻き径よりも小径としている。このようなコイルスプリングはSUS304材からなる。巻き径を小径とした一端側と、他端側とを交互に噛み合わせるようにして両者を組み合わせ環状に成形する。その後、後処理として熱処理を行う。
なお、コイルスプリングの材質は、硬鋼線、ピアノ線、炭素鋼オイルテンパー線、Cr−V鋼オイルテンパー線、Si―Mn鋼オイルテンパー線、ステンレス鋼線、銅及び銅合金線、ベリリウム線、リン青銅、洋白の線等から適宜選択することができる。また、前記熱処理は、必要に応じて焼入れ焼き戻し、高周波焼入れ、浸炭及び窒化、加工熱処理を行うことができる。さらに、後処理として低温焼鈍、ショットピーニングを行うことができる。これらの後処理は、コイルスプリングの強度を調整するために環状に成形する前に行っても良い。また、コイルスプリングの一端部と他端部とを交互に噛み合わせた後、結合を強固にするためにスポット溶接、樹脂結合、かしめをしても良い。環状に成形されたコイルスプリング191は、外周側で線材間に隙間が生じており、後の工程で行われる未加硫ゴムの充填がスムーズに行われる。
次に、環状に成形したコイルスプリング191の脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う。脱脂は、接着強度を確保するための処理で、メチルエチルケトンを溶剤として用いた溶剤脱脂を行う。その後、フェノール系の接着剤をコイルスプリング191に塗布する。接着剤の塗布を行った後は乾燥させる。
なお、脱脂は、コイルスプリング191の材質や他の条件に応じてアルカリ脱脂、界面活性剤脱脂、電解脱脂、超音波脱脂、回転研磨式脱脂等の処理の中から適宜選択することができる。同様に、接着剤もエポキシ系、シラン系等のものを選択することもできる。さらに、乾燥工程も、選択した接着剤の種類等に適した乾燥方法(温度RT〜250℃、時間1乃至60分)を選択する。
コイルスプリング191の脱脂、接着剤塗布、乾燥を行った後は、コイルスプリング191を金型192にセットし、金型192内に未加硫ゴム193を供給する。金型192の深さはコイルスプリング191の高さよりも浅くなっており、上金型192aをコイルスプリング191の上部に当接させつつ圧縮成形を行うようになっている。このような圧縮成形を行うことによりコイルスプリング191の荷重方向上下面に未加硫ゴム193が回り込むことを回避することができる。すなわち、成型後にコイルスプリングの上下面をエラストマーから露出させることができる。
ここで、未加硫ゴム193はフッ素ゴム(FKM)が選択されている。この未加硫ゴム193はロール成形によってシート状に成形されており、図19に示すように上金型192aとコイルスプリング191との間に配置され、上金型192aを押し下げることによって金型192内へ供給される。未加硫ゴム193は金型192の締圧によって金型192内を流動し、コイルスプリング191の内部にも線材の間を通じて供給、充填される。
金型192を閉じた後は圧力を加えつつ、ゴム加硫を行い、加硫が終了した状態のコイルスプリング191を取り出せば、本発明の制振ガスケット194を得ることができる。ただし、本実施例では、金型192から取り出した成形品である制振ガスケット194に対し、荷重方向上下面のコイルスプリング191の露出を確実なものとするためにブラスト処理を行っている。このブラスト処理は、ウェットブラスト、ドライブラストを適宜選択することができる。また、研磨機を用いて研磨することによってコイルスプリング191を露出させるようにしてもよい。これらの処理により、成形品の上下面を平滑に成形しても良い。
なお、未加硫ゴム193の材質は、天然ゴム、ブタンジエンスチレンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、イソプレンゴム(IR)、シリコーンゴム(VMQ)、フロロシリコーンゴム(FVMQ)、水添加アクリロニトリルブタジエンゴム(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、液化シリコーン等の中から適宜選択することができる。また、加硫後の硬度が40°乃至90°となるように成分を調整することもできる。また、加硫加工は、選択した材料に応じて、温度120℃〜250℃、時間10秒〜60分の間で適宜設定することができる。さらに、選択した材質によっては、二次加硫を行うこともある(温度150℃〜300℃、時間〜24時間)。
本実施例における未加硫ゴムの供給、成形は、図19に示すようにシート状の未加硫ゴムを上金型192aとコイルスプリング191との間に配置し、上金型192aを押し下げることによって行っているが、いわゆる射出成形やトランスファー成形と称される方法によっても行うことができる。すなわち、図20に示すように上金型192aをコイルスプリング191に当接させ、コイルスプリング191を圧縮しつつ上金型192aを閉じ、その後、金型192内へ未加硫ゴムを射出することによって金型192内へ未加硫ゴムを供給することができる。このとき、射出圧により、金型192内の全域、コイルスプリング191内部へ未加硫ゴムを供給することができる。
以上のような工程を経ることにより、制振ガスケット194を得ることができる。
次に本発明の実施例14について説明する。実施例14では、コイルスプリング201の周囲に外装部材204を配置した制振ガスケット200の製造方法について図21を参照しつつ説明する。
まず、環状に成形したコイルスプリング201を準備する。環状に成形したコイルスプリング201を準備する工程については、実施例13の場合と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
次に、コイルスプリング201の周囲に配置する外装部材204を成形する工程について説明する。外装部材204は、金属板205を絞り加工することによって成形する。なお、この外装部材204を成形する工程は、コイルスプリング201を環状に成形する工程と、その前後を問わず、同時に行うこともできる。外装部材204は、図22に示すように、パイプ材206に対し絞り加工を施すことによって得ることもできる。また、本実施例における外装部材204は、ステンレス鋼よりなるが、純鉄、軟鋼、クロム鋼、銅、真鍮、アルミニウム、鉛、ニッケル、チタン、タンタル、その他の金属及び合金から適宜選択することができる。
環状に成形したコイルスプリング201の成形と外装部材204の成形を行った後は、両者を組み合わせる。すなわち、外装部材204の所定位置にコイルスプリング201を載置し、コイルスプリング201の上下面に外装部材204が当接し、外装部材204でコイルスプリング201を包み込むように外装部材204に曲げ加工を施し、コイルスプリング201と外装部材204とを組み合わせる。なお、外装部材204の材質として比較的柔らかい銅等を選択した場合には、曲げ加工と同時あるいは曲げ加工後に、上下方向に圧縮荷重を加え、外装部材204にコイルスプリング201を食い込ませることもできる。この食い込みにより、使用時のコイルスプリング201の姿勢を保ち、コイルスプリング201の倒れ、ねじれ、を抑え、耐荷重を向上させることができる。また、外装部材204の曲げ加工前、又は、曲げ加工後にコイルスプリング201と同様の熱処理、ショットピーニングなどにより、外装部材204の強度調整を行っても良い。
コイルスプリング201と外装部材204とを組み合わせた後は、組み合わせた状態の外装部材204とコイルスプリング201の脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う。脱脂、接着剤塗布、乾燥については実施例13においてコイルスプリング191に対して施した処理とほぼ同様であるのでその詳細な説明は省略する。
次に、外装部材204を組み合わせたコイルスプリング201を金型202にセットし、金型202に未加硫ゴム203を供給する工程について説明する。金型202はその深さが外装部材204と組み合わせたコイルスプリング201の高さよりも浅くなっているものを準備する。このような金型202内に外装部材204を組み合わせたコイルスプリング201をセットし上金型202aを外装部材204の上部に当接させつつ圧縮成形を行うようになっている。このような圧縮成形を行うことにより外装部材204の荷重方向上下面に未加硫ゴム203が回り込むことを回避することができる。すなわち、成形後に外装部材204の上下面をエラストマーから露出させることができる。
ここで、未加硫ゴム203は実施例13の場合と同様に、フッ素ゴム(FKM)が選択されている。この未加硫ゴム203はロール成形によってシート状に成形されており、図21に示すように上金型202aと外装部材204との間に配置され、上金型202aを押し下げることによって金型202内へ供給される。未加硫ゴム203は金型202の締圧によって金型202内を流動し、コイルスプリング201の内部にも線材の間を通じて供給、充填される。これらの点も実施例13の場合と同様である。
金型202を閉じた後は圧力を加えつつ、ゴム加硫を行い、加硫が終了した状態の外装部材204及びコイルスプリング201を取り出せば、本発明の制振ガスケット200を得ることができる。本実施例では、この後、実施例13の場合と同様にブラスト処理を行っている。このブラスト処理は、ウェットブラスト、ドライブラストを適宜選択することができ、また、研磨機を用いて研磨することができる点も実施例13の場合と同様である。
なお、未加硫ゴム203の材質や加硫加工についても実施例13の場合と同様であるので、その詳細な説明は省略する。また、いわゆる射出成形やトランスファー成形と称される方法によっても未加硫ゴム203の供給、成形を行うことができる点も同様である。
次に本発明の実施例15について説明する。実施例15では、実施例13において説明した製造方法によって製造された制振ガスケット194の周囲に、外装部材211を備えた制振ガスケット210の製造方法について図23を参照しつつ説明する。
本実施例の製造方法は、コイルスプリング191をエラストマーに包埋してなる制振ガスケット194を予め準備しておき、この制振ガスケット194と外装部材211とを組み合わせることによって制振ガスケット210を製造するものである。従って、外装部材211と組み合わされる制振ガスケット194は、実施例13における方法と同様の方法で製造される。このため詳細な説明は省略する。
次に、外装部材211の製造方法について説明する。外装部材211は、金属板212を絞り加工することによって成形する。なお、この外装部材211を成形する工程は、制振ガスケット194を製造する工程と、その前後を問わず、同時に行うこともできる。外装部材211は、パイプ材に対し絞り加工を施すことによって得ることもできる。本実施例における外装部材211は、ステンレス鋼よりなるが、純鉄、軟鋼、クロム鋼、銅、真鍮、アルミニウム、鉛、ニッケル、チタン、タンタル、その他の金属及び合金から適宜選択することができる。
制振ガスケット194の製造と外装部材211の成形を行った後は、両者を組み合わせる。すなわち、外装部材211の所定位置に制振ガスケット194を載置し、制振ガスケット194の上下面から露出するコイルスプリング191の上下面に外装部材211が当接し、外装部材211で制振ガスケット194を包み込むように外装部材211に曲げ加工を施し、制振ガスケット194と外装部材211とを組み合わせる。なお、外装部材211の材質として比較的柔らかい銅等を選択した場合には、曲げ加工と同時あるいは曲げ加工後に、上下方向に圧縮荷重を加え、外装部材204にコイルスプリング201を食い込ませることもできる。この食い込みにより、使用時のコイルスプリング191の姿勢を保ち、コイルスプリング191の倒れ、ねじれ、を抑え、耐荷重を向上させることができる。また、外装部材211の曲げ加工前、又は、曲げ加工後にコイルスプリング191と同様の熱処理、ショットピーニングなどにより、外装部材211の強度調整を行っても良い。
次に、本発明の実施例16について図24を参照しつつ説明する。この実施例16の製造方法により製造される制振ガスケット220は、凹部を有する下側外装部材225内に第一コイルスプリング221と第二コイルスプリング222とが収納されており、第一コイルスプリング221の上面と第二コイルスプリング222の上面とに当接するプレート状の上側外装部材224を備えている。下側外装部材225内、及び第一コイルスプリング221、第二コイルスプリング222内にはエラストマーが充填されている。
このような制振ガスケット220は、まず、環状に成形した第一コイルスプリング221、第二コイルスプリング222を準備する。環状に成形したコイルスプリング221、222を準備する工程については、実施例13の場合と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
このような環状に成形したコイルスプリング221、222の準備と共に、又はこれと前後して上側外装部材224及び下側外装部材225を成形する。上側外装部材224は、金属板226に対し曲げ加工を施すことによって得られる。また、下側外装部材225は、金属板226に対し絞り加工を施すことによって得られる。
このようにして得られるコイルスプリング221、222、上側外装部材224、下側外装部材225は、それぞれ脱脂、接着剤塗布、乾燥工程へ回された後、図に示すように接着剤を用いて組み合わされる。脱脂、接着剤塗布、乾燥工程については、実施例13においてコイルスプリング191に対して施した処理とほぼ同様であるのでその詳細な説明は省略する。
次に、コイルスプリング221、222、上側外装部材224、下側外装部材225を組み合わせたものを金型227にセットし、金型227に未加硫ゴム228を供給する工程について説明する。金型227はその深さがコイルスプリング221、222、上側外装部材224、下側外装部材225を組み合わせたものの高さよりも浅くなっているものを準備する。このような金型227内にコイルスプリング221、222、上側外装部材224、下側外装部材225を組み合わせたものをセットし上金型227aを上側外装部材224に当接させつつ圧縮成形を行うようになっている。このような圧縮成形を行うことにより上側外装部材224の荷重方向上面と、下側外装部材225の荷重方向下面とに未加硫ゴム228が回り込むことを回避することができる。すなわち、成形後に上側外装部材224の荷重方向上面と、下側外装部材225の荷重方向下面とをエラストマーから露出させることができる。
ここで、未加硫ゴム228は実施例13の場合と同様に、フッ素ゴム(FKM)が選択されている。この未加硫ゴム228はロール成形によってシート状に成形されており、図24に示すように上金型227aと上側外装部材224との間に配置され、上金型227aを押し下げることによって金型227内へ供給される。未加硫ゴム228は金型227の締圧によって金型227内を流動し、下側外装部材225内に供給され、さらに、コイルスプリング221、222の内部にも線材の間を通じて供給、充填される。
金型227を閉じた後は圧力を加えつつ、ゴム加硫を行い、加硫が終了した状態のコイルスプリング221、222、上側外装部材224、下側外装部材225を組み合わせたものを取り出せば、本発明の制振ガスケット220を得ることができる。本実施例では、この後、実施例13の場合と同様にブラスト処理を行っている。このブラスト処理は、ウェットブラスト、ドライブラストを適宜選択することができ、また、研磨機を用いて研磨することができる点も実施例13の場合と同様である。
制振ガスケット220は、図25にその工程を示した方法や、図26に工程を示した方法によって製造することができる。
図25に示す製造方法は、第一コイルスプリング221と第二コイルスプリング222を下側外装部材225と組み合わせ、これを金型229内へセットし、加熱、圧縮成形工程(プレス加硫)へ移る。ここで、金型229は、金型227と比較してその深さが浅くなっている。これは、図25に示す製造方法では金型229内へセットされる対象物に上側外装部材224が含まれていないことを考慮したものである。加熱、圧縮成形工程の後はブラスト処理を行い、金属板226から曲げ加工によって得た上側外装部材224を装着すれば、ほぼ同様の制振ガスケット220を得ることができる。
図26に示す製造方法は、第一コイルスプリング221と第二コイルスプリング222をこれらの高さに合わせた深さを有する金型230内にセットすると共に未加硫ゴムを供給し、加熱、圧縮成形工程(プレス加硫)における処理を行う。加熱、圧縮成形工程の後はブラスト処理を行っておく。その後、別途準備した上側外装部材224、下側外装部材225を組み合わせればほぼ同様の制振ガスケット220を得ることができる。このような製造方法を採用する場合も、第一コイルスプリング221、第二コイルスプリング222、上側外装部材224や下側外装部材225に脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う工程、絞り加工や曲げ加工を行う工程は他の実施例の場合と同様である。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
例えば、図16に示した制振ガスケット160のような構成とすることもできる。図16に示した制振ガスケット160は、第一コイルスプリング1601及び第二コイルスプリング1602を備えており、第二コイルスプリング1602は第一コイルスプリング1601の内側に配置されている。このように配置された第一コイルスプリング1601及び第二コイルスプリング1602は、金属板161で包摂され、また、エラストマー3で包埋されている。このような構成としても高い制振機能、シール機能を得ることができる。
また、実施例5における金属板42や実施例6における金属板52、その他の外装部材の表面にSnメッキ(錫メッキ)やMoS(二硫化モリブデン)コートを施すことができる。このとき、メッキやコート後の表面粗さを調節することによりシール性を向上させる。例えば、メッキ面、コート面が当接する相手面の表面粗さの2倍程度とすることができる。
さらに、金型の形状を変更することによってシールリップを設けることもできる。図27(a)は、実施例14における金型202の形状を変更した金型202’を用い、シールリップ200aを備えた制振ガスケット200’を製造する例を示すものである。また、図27(b)は、実施例15における金型192の形状を変更した金型192’を用い、シールリップ210aを備えた制振ガスケット210’を製造する例を示したものである。
さらに、図28〜図30は、第一コイルスプリング221、第二コイルスプリング222を備え、外装部材を荷重方向の上下に配置された板部材241、242とし、さらに、シールリップ243を備えた制振ガスケット240の製造方法の一例を示すものである。図28〜図30に示すように各工程を入れ換えても同一の制振ガスケット240を得ることができる。すなわち、図28に示す例では、第一コイルスプリング221、第二コイルスプリング222、金属板226からプレス加工により得た板部材を準備し、これらにそれぞれ脱脂、接着剤塗布、乾燥を行った後、組み合わせ、これらを金型にセットして加熱、圧縮成形することによって制振ガスケット240を製造している。これに対し、図29に示す製造方法では、一面側の板部材242のみを第一コイルスプリング221、第二コイルスプリング222と組み合わせて金型244にセットし、加熱、圧縮成形を施し、その後、他面側の板部材241を組み合わせることによって制振ガスケット240を製造している。さらに、図30に示す製造方法では、第一コイルスプリング221、第二コイルスプリング222のみを金型にセットして加熱、圧縮成形を施し、その後、板部材241、242を組み合わせることによって制振ガスケット240を製造している。
以上説明したように、本発明の制振ガスケットは種々の形態を採ることができ、また、その製造方法も、各工程の順序を種々入れ換えることができる。
(a)は、本発明の制振ガスケットの一部を破断した平面図である。(b)は、(a)におけるA−A線断面図である。 (a)は、直線状のコイルスプリングの平面図である。(b)は、直線状のコイルスプリングを環状に成形し、コイルスプリングの両端を交互に噛み合わせた状態を示す断面図である。 制振ガスケットをシリンダヘッドに設けた取付孔4aへ設置した状態を示す説明図である。 (a)〜(e)は、それぞれ、実施例2における断面形状の異なる制振ガスケットの断面図である。 実施例3の制振ガスケットの断面図である。 実施例4の制振ガスケットの断面図である。 (a)、(b)は、それぞれ、実施例5における断面形状の異なる制振ガスケットの断面図である。 (a)〜(e)は、それぞれ、実施例6における断面形状の異なる制振ガスケットの断面図である。 巻き方向の異なる第一コイルスプリングと第二コイルスプリングとを組み合わせる様子を示した説明図である。 (a)、(b)は、それぞれ、実施例7における断面形状の異なる制振ガスケットの断面図である。 制振ガスケットの弾性域の荷重限界を示したグラフである。 実施例8の制振ガスケットの断面図である。 (a)〜(e)は、それぞれ、実施例9における断面形状の異なる制振ガスケットの断面図である。 実施例10のマニホールドガスケットの平面図である。 マニホールドガスケットにおける、第一基板への制振ガスケットを装着する行程を示す説明図である。 他の実施例の制振ガスケットの断面図である。 線材を備えた制振ガスケットの断面図である。 内周面に突起を備えた本発明の制振ガスケットの一部を破断した平面図である。 本発明の制振ガスケットの製造方法の一例を示す工程図である。 射出成形の例を示す説明図である。 本発明の他の制振ガスケットの製造方法を示す工程図である。 外装部材をパイプ材から成形する例を示す説明図である。 本発明のさらに他の制振ガスケットの製造方法を示す工程図である。 本発明のさらに他の制振ガスケットの製造方法を示す工程図である。 本発明のさらに他の制振ガスケットの製造方法を示す工程図である。 本発明のさらに他の制振ガスケットの製造方法を示す工程図である。 本発明のさらに他の制振ガスケットの製造方法を示す工程図である。 本発明のさらに他の制振ガスケットの製造方法を示す工程図である。 本発明のさらに他の制振ガスケットの製造方法を示す工程図である。 本発明のさらに他の制振ガスケットの製造方法を示す工程図である。
符号の説明
1 制振ガスケット
2 コイルスプリング
3 エラストマー
4 シリンダブロック
5 インジェクタ
6 ウォータージャケット
42、45 金属板
103、113、123、133、143 拡張部
150 マニホールドガスケット
151 基板
152、153 流体流通孔

Claims (40)

  1. 環状に成形されたコイルスプリングをエラストマーで包埋したガスケットであって、
    前記エラストマーは、前記コイルスプリングの内部にまで充填されており、
    前記ガスケットの荷重方向の上面と下面の少なくとも一方に前記エラストマーから露出する前記コイルスプリングの露出部を設けたことを特徴とする制振ガスケット。
  2. 請求項1記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイルスプリングの断面形状は、ガスケットの荷重方向の一端に2つの突起を有し、他端に1つの突起を有することを特徴とする制振ガスケット。
  3. 請求項1記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイルスプリングの断面形状を矩形としたことを特徴とする制振ガスケット。
  4. 請求項1記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイルスプリングの断面形状を台形としたことを特徴とする制振ガスケット。
  5. 請求項1記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイルスプリングの断面形状を卵形又は楕円形としたことを特徴とする制振ガスケット。
  6. 請求項1記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイルスプリングの断面形状を三角形としたことを特徴とする制振ガスケット。
  7. 請求項1記載の制振ガスケットにおいて、
    圧潰した状態の前記コイルスプリングを前記エラストマーで包埋したことを特徴とする制振ガスケット。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記露出部は研磨処理されていることを特徴とする制振ガスケット。
  9. 請求項1記載の制振ガスケットにおいて、
    前記露出部は凸状をなしていることを特徴とする制振ガスケット。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    当該ガスケットの荷重方向の上面と下面の少なくとも一方に前記露出部と当接する板体を備えたことを特徴とする制振ガスケット。
  11. 請求項10記載の制振ガスケットにおいて、
    前記板体は、前記コイルスプリングの外径形状に沿った屈曲部を有することを特徴とした制振ガスケット。
  12. 請求項10又は11記載の制振ガスケットにおいて、
    前記板体と前記露出部とを溶着又は接着したことを特徴とする制振ガスケット。
  13. 請求項10又は11のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記露出部を前記板体に食い込ませたことを特徴とする制振ガスケット。
  14. 請求項1乃至13のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイルスプリングは一端側の巻き径を小径とし、当該一端側を他端側へ重ねて両端部を結合し、環状に成形したことを特徴とする制振ガスケット。
  15. 請求項1乃至14のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイルスプリングは第一コイルスプリングと、第二コイルスプリングであることを特徴とする制振ガスケット。
  16. 請求項15記載の制振ガスケットにおいて、
    前記第一コイルスプリングと前記第二コイルスプリングとを、それぞれのコイルの中心線を一致させて配置したことを特徴とする制振ガスケット。
  17. 請求項15記載の制振ガスケットにおいて、
    前記第二コイルスプリングは、前記第一コイルスプリングの内側へずらして配置されていることを特徴とした制振ガスケット。
  18. 請求項15乃至17のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記第一コイルスプリングの巻き方向と、前記第二コイルスプリングの巻き方向とを異ならせたことを特徴とする制振ガスケット。
  19. 請求項15、17、又は、18のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記第一コイルスプリングと前記第二コイルスプリングとを金属板で接続したことを特徴とする制振ガスケット。
  20. 請求項15、17、又は、18のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記第一コイルスプリングと、前記第二コイルスプリングとを荷重方向にずらし、荷重方向の上面及び下面に段部が成形されるように配置し、
    前記荷重方向の上面及び下面に前記第一コイルスプリング及び第二コイルスプリングの表面形状に沿った形状の板体を配置するとともに、前記段部に相当する部分の前記板体の表面に他の板体を配設したことを特徴とする制振ガスケット。
  21. 請求項15、17、又は、18のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記第一コイルスプリングと第二スプリングとを金属板で包摂したことを特徴とする制振ガスケット。
  22. 請求項1乃至21のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記エラストマーにより前記コイルスプリングの周囲にシールリップを成形したことを特徴とする制振ガスケット。
  23. 請求項22記載の制振ガスケットにおいて、
    前記シールリップは装着対象物への装着時に潰れ代となる拡張部を備えたことを特徴とする制振ガスケット。
  24. 請求項22又は23記載の制振ガスケットにおいて、
    環状に成形された前記コイルスプリングの内周側と外周側の少なくとも一方に向かって広がる延設板を備え、当該延設板の周囲に前記シールリップを成形したことを特徴とした制振ガスケット。
  25. 請求項20乃至24のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、前記シールリップの荷重方向の上面と下面の少なくとも一方に凹凸を設けたことを特徴とする制振ガスケット。
  26. 請求項1乃至25のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイルスプリングのコイル内部にまでエラストマーを充填したことを特徴とする制振ガスケット。
  27. 請求項26記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイル内部に充填したエラストマーの硬度を、前記コイルの外部のエラストマーの硬度よりも低くしたことを特徴とする制振ガスケット。
  28. 請求項1乃至25のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイルスプリングのコイル内部に通した線材を備えたことを特徴とする制振ガスケット。
  29. 請求項1乃至25のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    前記コイルスプリングに沿わせて配置した線材を備えたことを特徴とする制振ガスケット。
  30. 請求項10記載の制振ガスケットにおいて、
    前記板体はメッキ処理を施されていることを特徴とした制振ガスケット。
  31. 請求項1乃至30のいずれか一項記載の制振ガスケットにおいて、
    その内周面に突起を備えたことを特徴とする制振ガスケット。
  32. 基板に設けた流体流通孔の周囲に請求項1乃至31のいずれか一項記載の制振ガスケットを装着したことを特徴とするマニホールドガスケット。
  33. コイルスプリングを環状に成形する工程と、
    当該コイルスプリングの脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う工程と、
    当該コイルスプリングを金型にセットし、当該金型に未加硫ゴムを供給し、前記コイルスプリングの内部にまで前記未加硫ゴムを充填する工程と、
    未加硫ゴムに対しプレス加硫を行う工程と、
    を備えたことを特徴とする制振ガスケットの製造方法。
  34. コイルスプリングを環状に成形する工程と、
    当該コイルスプリングの周囲に配置する外装部材を成形する工程と、
    環状に成形したコイルスプリングと前記外装部材とを組み合わせる工程と、
    当該外装部材と前記コイルスプリングの脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う工程と、
    当該外装部材を組み合わせたコイルスプリングを金型にセットし、当該金型に未加硫ゴムを供給し、前記コイルスプリングの内部にまで前記未加硫ゴムを充填する工程と、
    未加硫ゴムに対しプレス加硫を行う工程と、
    を備えたことを特徴とする制振ガスケットの製造方法。
  35. コイルスプリングを環状に成形する工程と、
    当該コイルスプリングの脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う工程と、
    コイルスプリングを金型にセットし、当該金型に未加硫ゴムを供給し、前記コイルスプリングの内部にまで前記未加硫ゴムを充填する工程と、
    未加硫ゴムに対しプレス加硫を行う工程と、
    外装部材を成形する工程と、
    プレス加硫を行ったコイルスプリングと前記外装部材とを組み合わせる工程と、
    を備えたことを特徴とする制振ガスケットの製造方法。
  36. コイルスプリングを環状に成形する工程と、
    上側外装部材及び下側外装部材を成形する工程と、
    前記コイルスプリング、前記上側外装部材及び前記下側外装部材の脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う工程と、
    前記コイルスプリングと前記上側外装部材及び前記下側外装部材とを組み合わせる工程と、
    前記上側外装部材及び前記下側外装部材と組み合わせた前記コイルスプリングを金型にセットし、当該金型に未加硫ゴムを供給し、前記コイルスプリングの内部にまで前記未加硫ゴムを充填する工程と、
    未加硫ゴムに対しプレス加硫を行う工程と、
    を備えたことを特徴とする制振ガスケットの製造方法。
  37. コイルスプリングを環状に成形する工程と、
    上側外装部材及び下側外装部材を成形する工程と、
    前記コイルスプリング、前記下側外装部材の脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う工程と、
    前記コイルスプリングと前記下側外装部材とを組み合わせる工程と、
    前記下側外装部材と組み合わせた前記コイルスプリングを金型にセットし、当該金型に未加硫ゴムを供給し、前記コイルスプリングの内部にまで前記未加硫ゴムを充填する工程と、
    未加硫ゴムに対しプレス加硫を行う工程と、
    当該プレス加硫を行った後の前記コイルスプリングと前記上側外装部材とを組み合わせる工程と、
    を備えたことを特徴とする制振ガスケットの製造方法。
  38. コイルスプリングを環状に成形する工程と、
    環状に成形したコイルスプリングの脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う工程と、
    コイルスプリングを金型にセットし、当該金型に未加硫ゴムを供給し、前記コイルスプリングの内部にまで前記未加硫ゴムを充填する工程と、
    未加硫ゴムに対しプレス加硫を行う工程と、
    上側外装部材及び下側外装部材を成形する工程と、
    当該上側外装部材及び下側外装部材の脱脂、接着剤塗布、乾燥を行う工程と、
    当該上側外装部材及び下側外装部材とプレス加硫後の前記コイルスプリングとを組み合わせる工程と、
    を備えたことを特徴とする制振ガスケットの製造方法。
  39. 請求項33乃至38のいずれか一項記載の制振ガスケットの製造方法において、
    前記プレス加硫を行った後に、上下面の研磨処理又はブラスト処理を施すことを特徴とした制振ガスケットの製造方法。
  40. 請求項33乃至38のいずれか一項記載の制振ガスケットの製造方法において、
    前記金型の深さは、当該金型にセットされるコイルスプリング又は外装部材と組み合わされたコイルスプリングの高さよりも浅いことを特徴とした制振ガスケットの製造方法。
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