JP5162925B2 - 燃料電池モジュールの製造方法および燃料電池の製造方法 - Google Patents

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本発明は燃料電池に関し、特に燃料電池の発電効率を向上させる技術に関する。
燃料電池の中には、反応ガスの流路として多孔体を用い、多孔体において反応ガスを拡散して、膜電極接合体に反応ガスを供給するものがある。多孔体は一般的に、組み付けられる際にガスケットと干渉しないように、ガスケットの内壁と隙間を空けて配置される。ガスケットと多孔体との隙間は通気抵抗が小さいため反応ガスが流れやすい。ガスケットと多孔体の隙間を流れる反応ガスは発電反応に用いられることなく排出されるため、ガスケットと多孔体の隙間を流れる反応ガス量が多くなると、燃料電池の発電効率が低下する。この隙間に反応ガスを流れにくくする技術としてガスケットと多孔体との隙間に液状シール剤を充填/硬化させる技術が知られている(特許文献1)。また、ガスケットと多孔体の隙間に熱可塑性樹脂を配置し、加圧下で加熱熔解し、冷却硬化させる技術が知られている(特許文献2)。
特開2005−174875号公報 特開2005−183210号公報
しかし、従来の技術では、燃料電池モジュールに液状シール剤を充填/硬化させるときには、燃料電池モジュールにかける荷重の大きさについては考慮されていなかった。その結果、燃料電池の燃料電池モジュールを積層して締結する時に、荷重が液状シール剤の充填部分にかかって電極部分の荷重の分担が減少し、燃料電池の性能が低下するという問題があった。また、ガスケットと多孔体との隙間は発電に寄与しないためできるかぎり狭くするのが好ましいが、設計上困難であった。
本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、電極部分への荷重分担を増し、燃料電池の発電効率を向上させることを目的とする。
本発明の第1の態様に係る燃料電池モジュールの製造方法は、膜電極接合体の少なくとも一方の面に、ガスケットと、ガス流路を形成する多孔体とを所定の間隔を開けて配置して発電体を形成し、前記ガスケットと前記多孔体によって形成される空間に液状シール剤を充填するための充填孔を有するプレートによって前記発電体を挟持し、燃料電池モジュールを積層して燃料電池を締結する時の締結荷重と同等以上の荷重を前記プレート間に加え、前記荷重下で前記充填孔から前記空間に液状シール剤を充填し、硬化させる。本発明の第1の態様に係る燃料電池モジュールによれば、荷重が電極部分にかかるので、燃料電池モジュールの性能を向上させることができる。なお、本明細書において、多孔体という場合には、多孔体にガス拡散層と多孔体とを含んでもよい。
本発明の第1の態様に係る燃料電池モジュールの製造方法において、前記プレートは前記充填孔を複数備え、前記液状シール剤の充填は前記複数の充填孔から液状シール剤を充填することにより実行されるのが好ましい。この態様によれば、前記空間へのシール剤の充填欠陥を抑制し、前記空間に反応ガスが流れることによる発電効率の低下を抑制できる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池は、外縁部にガスケットが配置されている膜電極接合体と、前記ガスケットの内壁と所定の間隔を空けて前記膜電極接合体の少なくとも一方の面に配置される多孔体とを有する発電体と、前記発電体を挟持するように配置されるセパレータと、前記セパレータを貫通する孔により形成されるマニホールドと、前記マニホールドと、前記ガスケットと前記多孔体によって形成される空間とを連通する連通路とを備える。本発明の第2の態様に係る燃料電池によれば、燃料電池に締結荷重を加えた後に液状シール剤を充填できるので、液状シール剤を硬化させても、荷重は充填部分にかからず電極部分にかかるので、燃料電池の性能を向上させることができる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記セパレータは、前記マニホールドおよび前記分岐路を形成するための第1の孔を有する第1のプレートと、前記第1のプレートの一方の面に面し、前記第1の孔と前記空間とをつなぐための第2孔と、前記マニホールドを構成するための第3の孔とを有する第2のプレートと、前記第1のプレートの他方の面に面し、前記マニホールドを構成するための第4の孔を有する第3のプレートとを備えるのが好ましい。この態様によれば、セパレータに用いるプレートを作るときに、液状シール剤の充填に用いる孔を同時に作成できる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記第2の孔は、前記第2のプレートに複数個備えられているのが好ましい。この態様によれば、前記空間へのシール剤の充填欠陥を抑制し、前記空間に反応ガスが流れることによる発電効率の低下を抑制できる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記連通路および前記空間の液状シール剤との接触部分は、フッ素樹脂により表面処理されているのが好ましい。この態様によれば、充填抵抗を小さくできるので、液状シール剤をスムーズに充填することができる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記空間に液状シール剤が充填され、硬化されているのが好ましい。この態様によれば、液状シール剤が充填されているので、前記空間に反応ガスが流れることを抑制し、燃料電池の発電効率の低下を抑制できる。
本発明の第2の態様に係る燃料電池において、前記マニホールドおよび連通路は、前記空間のうち、燃料ガスが流れるアノード側多孔体につながるアノード側マニホールドおよびアノード側連通路と、酸化ガスが流れるカソード側多孔体に隣接する第2の空間につながるカソード側マニホールドおよびカソード側連通路とが独立して備えられているのが好ましい。この態様によれば、マニホールドと連通路を介してアノード側の第1の空間とカソード側の第2の空間が繋がることはないので、燃料ガスと酸化ガスの混和を抑制できる。
本発明の第3の態様に係る燃料電池の製造方法は、外縁部にガスケットが配置されている膜電極接合体の少なくとも一方の面に前記ガスケットの内壁と所定の間隔を空けて多孔体を配置して燃料電池モジュールを構成し、セパレータ用プレートにマニホールドと連通路を形成するための孔を形成し、セパレータ用プレートからセパレータを組み立て、前記発電体と前記セパレータ交互に積層して燃料電池を組み立て、前記前記ガスケットと前記多孔体によって形成される空間に前記マニホールドおよび前記連通路を介して液状シール剤を充填して硬化させる。本発明の第3の態様に係る燃料電池の製造方法によれば、燃料電池を構成してから液状シール剤を充填し硬化させることができる。従って、荷重が電極部分にかかるので、燃料電池モジュールの性能を向上させることができる。
A.第1の実施例:
図1を用いて本発明の第1の実施例に係る燃料電池の外観構成について説明する。図1は第1の実施例に係る燃料電池の外観構成を模式的に示す斜視図である。図1(a)は第1の実施例に係る燃料電池を正面から見た斜視図であり、図1(b)は背面から見た斜視図である。
燃料電池100は燃料電池モジュール200を積層して構成される。燃料電池100は外縁部に積層方向に貫通する複数のマニホールドを備える。すなわち、燃料電池100は、燃料ガスを供給する燃料ガス供給マニホールド110と、未反応の燃料ガスを排出する燃料ガス排出マニホールド120と、酸化ガスを供給する酸化ガス供給マニホールド130と、未反応の酸化ガスおよび電気化学反応により生成する水を排出する酸化ガス排出マニホールド140と、燃料電池100を冷却するための冷却媒体を供給するための冷却媒体供給マニホールド150と、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出マニホールド160とを備える。
燃料電池モジュール200は、発電部(図示せず)を支持するフレーム400と、発電部およびフレーム400を挟持するアノードプレート310およびカソードプレート320とを備える。アノードプレート310は外縁部に液状シール剤を充填するためのアノード側シール剤充填口376を備える。カソードプレート320は外縁部に液状シール剤を充填するためのカソード側シール剤充填口386を備える。
図2を用いて燃料電池モジュールの断面構造について説明する。図2は図1に示す1−1切断線で切断したときの燃料電池モジュールの断面を模式的に示す説明図である。
燃料電池モジュール200は、フレーム400と、電解質膜210と、アノード側触媒層212と、カソード側触媒層214と、アノード側ガス拡散層222と、カソード側ガス拡散層224と、アノード側多孔体232と、カソード側多孔体234と、アノードプレート310と、カソードプレート320と、アノード側ガスケット252と、カソード側ガスケット254と、アノード側シール部262と、カソード側シール部264とを備える。
フレーム400は、樹脂材料で構成されている略四角形状の平板であり、中央部に電解質膜210を支持するための開口部を有する。
電解質膜210はプロトン伝導性の膜であり、プロトン(水素イオン)をアノード側触媒層212からカソード側触媒層214に移動させる。本実施例では、電解質膜210として、例えば高分子材料、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマなどのフッ素系樹脂からなるプロトン伝導性のイオン交換膜が用いられている。
アノード側触媒層212およびカソード側触媒層214は、電気化学反応を促進する触媒、例えば、白金触媒、あるいは白金と他の金属とからなる白金合金触媒をカーボンに担持した触媒を備える層である。アノード側触媒層212およびカソード側触媒層214は、電解質膜210の外縁部を除いた部分に形成される。本実施例では、電解質膜210とアノード側触媒層212およびカソード側触媒層214とを合わせて膜電極接合体216という。
アノード側ガス拡散層222は、アノード側触媒層212の上に配置され、燃料電池100に用いられる燃料ガスを拡散する。カソード側ガス拡散層224は、カソード側触媒層214の上に配置され燃料電池100に用いられる酸化ガスを拡散する。本実施例では、アノード側ガス拡散層222およびカソード側ガス拡散層224として、カーボン繊維を織ったカーボンクロスやカーボンペーパーが用いられている。燃料ガスはアノード側ガス拡散層222を流れながら拡散し、アノード側触媒層212に移動する。一方、酸化ガスはカソード側ガス拡散層224を流れながら拡散し、カソード側触媒層214に移動する。
アノード側多孔体232は、例えば金属製の略長方形状の多孔体であり、アノード側ガス拡散層222の外縁部を除いた部分の上にフレーム400と間隔を空けて配置され、燃料電池100に用いる燃料ガスの流路を形成する。本実施例では、アノード側多孔体232は、フレーム400の開口部の大きさよりも小さく作られている。これはアノード側多孔体232とフレーム400の加工精度のバラツキによる相互干渉を避けるためである。その結果、アノード側多孔体232とフレーム400との間には隙間空間(以下「アノード側隙間空間242」という。)が生じる。なお、カソード側についても、アノード側多孔体232と同様な構造のカソード側多孔体234が配置され、カソード側隙間空間244が生じる。ここでアノード側隙間空間242とカソード側隙間空間244とは間に電解質膜210があるため、互いに通じていない。
アノードプレート310はアノード側多孔体232の上に配置される略四角形状をした金属製の平板セパレータである。アノードプレート310は、燃料ガスが燃料電池モジュール200の積層方向に漏れることを抑制する。アノードプレート310は、アノード側隙間空間242の真上にあたる位置に、アノード側隙間空間242に液状シール剤を充填するためのアノード側シール剤充填口376を有する。アノードプレート310はアノード側シール剤充填口376を複数個備えることが好ましい。アノード側隙間空間242への液状シール剤の充填欠陥が発生しにくくなるからである。カソードプレート320はカソード側多孔体234の上に配置される略四角形状をした金属製の平板セパレータである。カソードプレート320は、酸化ガスが燃料電池モジュール200の積層方向に漏れることを抑制する。カソードプレート320は、カソード側隙間空間244の真上にあたる位置に、カソード側隙間空間244に液状シール剤を充填するためのカソード側シール剤充填口386を有する。カソードプレート320はカソード側シール剤充填口386を複数個備えることが好ましい。カソード側隙間空間244への液状シール剤の充填欠陥が発生しにくくなるからである。
アノード側ガスケット252は、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム等の樹脂材料により構成され、フレーム400とアノードプレート310の間に配置される。アノード側ガスケット252は、燃料電池モジュール200を組み立てるときの締結圧力により、フレーム400およびアノードプレート310に密着し、燃料ガスがアノードプレート310に沿って燃料電池モジュール200の外に漏れることを抑制する。同様にフレーム400とカソードプレート320の間には、カソード側ガスケット254が配置される。
アノード側シール部262はアノード側隙間空間242に充填された液状シール剤が硬化して形成された物である。アノード側シール部262は燃料ガスがアノード側隙間空間242に流れることを抑制する。カソード側シール部264はカソード側隙間空間に充填された液状シール剤が硬化して形成された物である。カソード側シール部264は酸化ガスがカソード側隙間空間244に流れることを抑制する。
図3および図4を用いて燃料電池モジュールの製造方法について説明する。図3は燃料電池モジュールの製造方法を説明するフローチャートである。図4は製造途中の燃料電池モジュールの断面構造を模式的に示す説明図である。
電解質膜210の一方の面にアノード側触媒層212を形成し、他方の面にカソード側触媒層214を形成し、膜電極接合体216を形成する(ステップS100、図4(a))。電解質膜210上へのアノード側触媒層212およびカソード側触媒層214の形成は、例えば、カーボンに担持された触媒を含む触媒インクを電解質膜210に塗布し、乾燥させることにより実行される。塗布の方法として、例えば、スプレー法が用いられる。
膜電極接合体216の外縁部にフレーム400を形成する(ステップS110、図4(b))。フレーム400は、例えば射出成形により、電解質膜210と一体に形成される。
アノード側触媒層212の上にアノード側ガス拡散層222を配置し、アノード側ガス拡散層222の上にアノード側多孔体232を配置する、一方、カソード側触媒層214の上にカソード側ガス拡散層224を配置し、カソード側ガス拡散層224の上にカソード側多孔体234を配置する(ステップS120、図4(c))。アノード側ガス拡散層222およびアノード側多孔体232は、フレーム400の開口部の大きさよりも小さいので、アノード側多孔体232とフレーム400の間には、アノード側隙間空間242が形成される。同様に、カソード側多孔体234とフレーム400の間には、カソード側隙間空間244が形成される。ここで、アノード側多孔体232、カソード側多孔体234をフレーム400の開口部の大きさよりも小さくしているのは、アノード側多孔体232、カソード側多孔体234とフレーム400との干渉を抑制するためである。
フレーム400のアノード側にアノード側ガスケット252を配置し、アノード側多孔体232の上にアノードプレート310を配置する。一方、フレーム400のカソード側にカソード側ガスケット254を配置し、カソード側多孔体234の上にカソードプレート320を配置する(ステップS130)。
アノードプレート310の上にアノード側荷重用プレート510を配置し、カソードプレート320の上にカソード側荷重用プレート520を配置する(ステップS140、図4(d))。アノード側荷重用プレート510は、アノードプレート310のアノード側シール剤充填口376と重なる位置にアノード側シール剤充填口576を有する。アノードプレート310のアノード側シール剤充填口376とアノード側荷重用プレート510のアノード側シール剤充填口576とを重ねることにより、液状シール剤のアノード側隙間空間242への充填抵抗を小さくできる。同様に、カソード側荷重用プレート520は、カソードプレート320のカソード側シール剤充填口386と重なる位置にカソード側シール剤充填口586を有する。
アノード側荷重用プレート510とカソード側荷重用プレート520との間に燃料電池100を締結するときの締結荷重以上の荷重をかける(ステップS150)。これによりアノード側ガスケット252はアノードプレート310およびフレーム400に密着する。その結果、アノードプレート310に沿った燃料ガスの漏洩が抑制される。一方、カソード側ガスケット254はカソードプレート320およびフレーム400に密着する。その結果、カソードプレート320に沿った酸化ガスの漏洩が抑制される。
締結荷重を維持した状態で、アノード側シール剤充填口576およびカソード側シール剤充填口586から液状シール剤を充填し硬化させる(ステップS160)。液状シール剤として、例えば、熱硬化性樹脂を用いることができる。この場合、液状シール剤を充填したあと、加熱処理を行うことにより、液状シール剤を硬化させる。また、液状シール剤として熱可塑性樹脂を用いることができる。この場合、締結荷重を維持した状態で燃料電池モジュール200を加熱し、別途加熱して柔らかくした熱可塑性樹脂をアノード側シール剤充填口576およびカソード側シール剤充填口586から充填し、充填後、燃料電池モジュール200を冷却することにより、液状シール剤を硬化させる。締結荷重を維持した状態で、液状シール剤を充填し、硬化させることにより、燃料電池モジュール200を積層して燃料電池100を組み立てた時に、荷重は、アノード側シール部262にかからず、アノード側触媒層212およびカソード側触媒層214部分にかかる。その結果、アノード側触媒層212部分の接触抵抗が少なくなり、燃料電池モジュールの性能を向上させることができる。カソード側についても同様である。
アノード側荷重用プレート510とカソード側荷重用プレート520を取り外すことにより燃料電池モジュールが完成する(ステップS170)。なお、アノード側荷重用プレート510とカソード側荷重用プレート520を取り外したとき、アノードプレート310およびカソードプレート320の表面からアノード側シール部262がはみ出ている場合がある。この場合には、例えば、はみ出ている部分を削ることにより、アノードプレート310およびカソードプレート320の表面を滑らかにすることが好ましい。アノード側シール部262がはみ出ていると、燃料電池モジュール200を積層したときに、隣接するアノードプレート310とカソードプレート320との間の密着度が低下し、接触抵抗が大きくなって、燃料電池100の発電効率が低下するからである。
燃料電池モジュール200を積層し、締結する(ステップS180)。燃料電池モジュールを直列に積層し、例えば、ボルト(図示せず)等を用いて締結する。これにより、燃料電池100を製造することができる。
以上、本実施例によれば、締結荷重を維持した状態で、アノード側シール剤充填口576およびカソード側シール剤充填口586から液状シール剤を充填し硬化させる。したがって、燃料電池モジュール200を積層して締結するときの締結荷重は、主としてアノード側触媒層212およびカソード側触媒層214部分にかかる。その結果、燃料電池100の発電効率を高めることができる。
本実施例によれば、液状シール剤を充填するためのアノード側シール剤充填口376およびカソード側シール剤充填口386を複数個備える。その結果、液状シール剤の充填欠陥を抑制し、燃料ガスがアノード側隙間空間242を流れること、および、酸化ガスがカソード側隙間空間244を流れることを抑制できる。従って燃料電池100の発電効率の低下を抑制できる。
B.第2の実施例:
図5を用いて、本発明の第2の実施例について説明する。図5は、第2の実施例に係る燃料電池の外観構成を模式的に示す斜視図である。なお、第2の実施例の説明において、第1の実施例と同じ構成については同じ符号を付し、一部説明を省略する。
燃料電池101はセパレータ300とフレーム400とを交互に積層して構成される。燃料電池100は、積層方向に貫通するマニホールドとして、燃料ガスを供給する燃料ガス供給マニホールド110と、未反応の燃料ガスを排出する燃料ガス排出マニホールド120と、酸化ガスを供給する酸化ガス供給マニホールド130と、未反応の酸化ガスおよび電気化学反応により生成する水を排出する酸化ガス排出マニホールド140と、燃料電池100を冷却するための冷却媒体を供給するための冷却媒体供給マニホールド150と、冷却媒体を排出するための冷却媒体排出マニホールド160と、アノード側隙間空間242に液状シール剤を充填するためのアノード側シール剤供給マニホールド170と、カソード側隙間空間244に液状シール剤を充填するためのカソード側シール剤供給マニホールド180と備える。
図6から図10を用いて、燃料電池101の内部の構成について説明する。図6は、フレームを模式的に示す平面図である。図7はアノードプレートを模式的に示す平面図である。図8はカソードプレートを模式的に示す平面図である。図9は、中間プレートを模式的に示す平面図である。図10は、図6から図9に示す各部材を重ねた後、2−2切断線により切った断面を模式的に示す断面図である。
フレーム400は、例えば、略長方形状の平板であり、中央部に電解質膜210を支持するため開口部490と、外縁部に図5で説明した各種マニホールドを形成するための開口部(燃料ガス供給マニホールド孔412、燃料ガス排出マニホールド孔422、酸化ガス供給マニホールド孔432、酸化ガス排出マニホールド孔442、冷却水供給マニホールド孔452、冷却水排出マニホールド孔462、アノード側シール剤供給マニホールド孔472、カソード側シール剤供給マニホールド孔482)を有する。本実施例において、フレーム400は樹脂材料でできており、例えば射出成形により、電解質膜210と一体に形成される。
フレーム400のアノード側には、それぞれの開口部を囲うようにアノード側ガスケット252が配置される。アノード側ガスケット252は、燃料電池101を組み立てるときの締結圧力により、フレーム400およびアノードプレート310に密着し、燃料ガスがプレートに沿って燃料電池モジュール200の外に漏れることを抑制する。図6では隠れているが、フレーム400のカソード側には、同様に、開口部を囲うようにカソード側ガスケット254が配置されている。
開口部490の内部について説明する。開口部490の内部には電解質膜210が配置されている。電解質膜210のアノード側にはアノード側触媒層212が形成され、カソード側にはカソード側触媒層214が形成されている。アノード側触媒層212の上にはアノード側ガス拡散層222が配置され、カソード側触媒層214の上にはカソード側ガス拡散層224が配置されている。アノード側ガス拡散層222の上にはアノード側多孔体232が配置され、カソード側ガス拡散層224の上にはカソード側多孔体234が配置されている。フレーム400とアノード側多孔体232との間にはアノード側隙間空間242が形成され、フレーム400とカソード側多孔体234との間にはカソード側隙間空間244が形成されている。なお、これらは第1の実施例の構成と同様であるので説明を省略する。
本実施例ではセパレータ300はアノードプレート310とカソードプレート320と中間プレート330の3枚のプレートから構成されている。以下、セパレータ300を構成する各プレートについて説明する。
アノードプレート310は燃料電池101のアノード側に配置される例えば略四角形平面の金属製薄板である。アノードプレート310は、外縁部に図5で説明した各種マニホールドを形成するための開口部(燃料ガス供給マニホールド孔312、燃料ガス排出マニホールド孔322、酸化ガス供給マニホールド孔332、酸化ガス排出マニホールド孔342、冷却媒体供給マニホールド孔352、冷却媒体排出マニホールド孔362、アノード側シール剤供給マニホールド孔372、カソード側シール剤供給マニホールド孔382)を有する。
アノードプレート310は、さらに、燃料ガス供給マニホールド孔312のアノードプレート310内部側に形成される燃料ガス供給口316と、燃料ガス排出マニホールド孔322のアノードプレート310内部側に形成される燃料ガス排出口326と、アノード側シール剤供給マニホールド孔372のアノードプレート310内部側に形成されるアノード側シール剤充填口376とを有する。燃料ガス供給口316は燃料ガス供給マニホールド110に供給された燃料ガスを、セパレータ300内部を通過させてアノード側多孔体232に供給する。燃料ガス排出口326はアノード側多孔体232で未使用になった燃料ガスを、セパレータ300内部を通過させて燃料ガス排出マニホールド120に排出する。アノード側シール剤充填口376はアノード側シール剤供給マニホールド170に供給された液状シール剤を、セパレータ300内部を通過させてアノード側隙間空間242に供給する。
カソードプレート320は燃料電池100のカソード側に配置される例えば略四角形平面の金属製薄板である。カソードプレート320は、外縁部に図5で説明した各種マニホールドを形成するための開口部(燃料ガス供給マニホールド孔312、燃料ガス排出マニホールド孔322、酸化ガス供給マニホールド孔332、酸化ガス排出マニホールド孔342、冷却媒体供給マニホールド孔352、冷却媒体排出マニホールド孔362、アノード側シール剤供給マニホールド孔372、カソード側シール剤供給マニホールド孔382)を有する。
カソードプレート320は、さらに、酸化ガス供給マニホールド孔332のカソードプレート320内部側に形成される酸化ガス供給口336と、酸化ガス排出マニホールド孔342のカソードプレート320内部側に形成される酸化ガス排出口346と、カソード側シール剤供給マニホールド孔382のカソードプレート320内部側に形成されるカソード側シール剤充填口386とを有する。酸化ガス供給口336は酸化ガス供給マニホールド130に供給された酸化ガスを、セパレータ300内部を通過させてカソード側多孔体234に供給する。酸化ガス排出口346はカソード側多孔体234で未使用になった酸化ガスおよび反応により生じた水を、セパレータ300内部を通過させて酸化ガス排出マニホールド140に排出する。カソード側シール剤充填口386はカソード側シール剤供給マニホールド180に供給された液状シール剤を、セパレータ300内部を通過させてカソード側隙間空間244に供給する。
中間プレート330はアノードプレート310とカソードプレート320に挟持される、例えば略四角形平面の金属製あるいは樹脂製の薄板である。中間プレート330は、外縁部に沿って図5で説明した各種マニホールドを形成するための開口部(燃料ガス供給マニホールド孔312、燃料ガス排出マニホールド孔322、酸化ガス供給マニホールド孔332、酸化ガス排出マニホールド孔342、冷却媒体供給マニホールド孔352、冷却媒体排出マニホールド孔362、アノード側シール剤供給マニホールド孔372、カソード側シール剤供給マニホールド孔382)を有する。
中間プレート330は、燃料ガス供給マニホールド孔312の内側から中間プレート330の内部方向に向かう櫛状に開口した燃料ガス供給流路314と、燃料ガス排出マニホールド孔322の内側から中間プレート330の内部方向に向かう櫛状に開口した燃料ガス排出流路324と、酸化ガス供給マニホールド孔332の内側から中間プレート330の内部方向に向かう櫛状に開口した酸化ガス供給流路334と、酸化ガス排出マニホールド孔342の内側から中間プレート330の内部方向に向かう櫛状に開口した酸化ガス排出流路344と、冷却媒体供給マニホールド孔352と冷却媒体排出マニホールド孔362とをつなぐ冷却媒体流路354と、アノード側シール剤供給マニホールド孔372の内側から中間プレート330の内部方向に向かうアノード側シール剤供給流路374と、カソード側シール剤供給マニホールド孔382の内側から中間プレート330の内部方向に向かうカソード側シール剤供給流路384とを有する。
燃料ガス供給流路314は、燃料ガス供給マニホールド110に供給された燃料ガスを燃料ガス供給口316に導く。燃料ガス排出流路324は、燃料ガス排出口326に排出された未反応の燃料ガスを燃料ガス排出マニホールド120に導く。酸化ガス供給流路334は、酸化ガス供給マニホールド130に供給された酸化ガスを酸化ガス供給口336に導く。酸化ガス排出流路344は、酸化ガス排出口346に排出された未反応の酸化ガスおよび反応により生成した水を酸化ガス排出マニホールド140に導く。冷却媒体流路354は、冷却媒体供給マニホールド150に供給された冷却媒体を流して燃料電池101を冷却し、冷却媒体排出マニホールド160に導く。アノード側シール剤供給流路374は、アノード側シール剤供給マニホールド170に供給された液状シール剤をアノード側シール剤充填口376に導く。カソード側シール剤供給流路384は、カソード側シール剤供給マニホールド180に供給された液状シール剤をカソード側シール剤充填口386に導く。
燃料電池101は、アノード側シール剤供給マニホールド170およびアノード側シール剤供給流路374およびアノード側シール剤充填口376を複数個備えることが好ましい。複数個備えることにより、液状シール剤の充填欠陥を抑制することができる。カソード側シール剤供給マニホールド180およびカソード側シール剤供給流路384およびカソード側シール剤充填口386についても同様である。
燃料電池101は、アノード側シール剤供給マニホールド170およびアノード側シール剤供給流路374およびアノード側シール剤充填口376とカソード側シール剤供給マニホールド180およびカソード側シール剤供給流路384およびカソード側シール剤充填口386とを独立して備えるのが好ましい。共用すると、マニホールドを介して燃料ガスと酸化ガスとが混和するおそれがある。
図11を用いて、第2の実施例に係る燃料電池の製造方法について説明する。図11は、第2の実施例に係る燃料電池の製造方法を説明するフローチャートである。
電解質膜210の一方の面にアノード側触媒層212を形成し、他方の面にカソード側触媒層214を形成し、膜電極接合体216を形成する(ステップS200)。膜電極接合体216の外縁部にフレーム400を形成する(ステップS210)。アノード側触媒層212の上にアノード側ガス拡散層222を配置し、アノード側ガス拡散層222の上にアノード側多孔体232を配置する、一方、カソード側触媒層214の上のカソード側ガス拡散層224を配置し、カソード側ガス拡散層224の上にカソード側多孔体234を配置する(ステップS220)。ステップS200からステップS220については第1の実施例で説明したステップS100からステップS120と同様なので、詳しい説明を省略する。
アノードプレート310、カソードプレート320、中間プレート330を形成する(ステップS230)。アノードプレート310は、例えば、略四角形状の金属板を金型により打ち抜くことにより形成される。このとき、アノード側シール剤供給マニホールド孔372およびアノード側シール剤充填口376は、他の開口部、例えば、燃料ガス供給マニホールド孔312等と同時に形成される。すなわち、特別な工程を付加することなく金型を変えるだけで形成できる。カソードプレート320ついても同様に金型を変えるだけで形成できる。中間プレート330が金属製の場合も同様に金型を変えるだけで形成できる。また、中間プレート330が樹脂製の場合でも、射出成形の金型を変えることにより、中間プレート330を容易に形成できる。
アノードプレート310、中間プレート330、カソードプレート320を重ねて加圧し、セパレータ300を組み立てる(ステップS240)。
ステップS220で形成したフレーム400とセパレータ300とを交互積層し、締結荷重を加えて燃料電池を締結する(ステップS250)。このときフレーム400とセパレータ300の間にはアノード側ガスケット252とカソード側ガスケット254が配置される。締結荷重が加えられることにより、アノード側ガスケット252はアノードプレート310およびフレーム400に密着する。その結果、アノードプレート310に沿った燃料ガスの漏洩が抑制される。一方、カソード側ガスケット254はカソードプレート320およびフレーム400に密着する。その結果、カソードプレート320に沿った酸化ガスの漏洩が抑制される。
アノード側隙間空間242およびカソード側隙間空間に液状シール剤を充填し硬化させる(ステップS260)。アノード側シール剤供給マニホールド170に供給された液状シール剤は、各セパレータ300において分岐し、中間プレート330に形成されているアノード側シール剤供給流路374に流れる。液状シール剤はアノードプレート310に空けられているアノード側シール剤充填口376を通り、アノード側隙間空間242に流れ込む。液状シール剤が熱硬化性樹脂の場合には、液状シール剤がアノード側隙間空間に十分に充填された後、燃料電池101を加熱することにより液状シール剤を硬化させる。一方、液状シール剤が熱可塑性樹脂の場合には、燃料電池101を加熱した状態で、加熱して柔らかくなった液状シール剤を充填し、液状シール剤がアノード側隙間空間に十分に充填された後、燃料電池101を冷却することにより液状シール剤を硬化させる。燃料電池101に荷重がかけられ締結された状態で液状シール剤が硬化するので、締結荷重は硬化部分にはかからず、アノード側触媒層212およびカソード側触媒層214部分にかかる。その結果、燃料電池101の発電効率を高めることができる。カソード側についても同様である。
以上、本実施例によれば、燃料電池を締結した後で液状シール剤を充填して硬化させるので、荷重は主としてアノード側触媒層212およびカソード側触媒層214部分にかかる。その結果、燃料電池101の発電効率を高めることができる。なおカソード側についても同様である。
本実施例によれば、燃料電池101は、アノード側シール剤供給マニホールド170およびアノード側シール剤供給流路374およびアノード側シール剤充填口376とカソード側シール剤供給マニホールド180およびカソード側シール剤供給流路384およびカソード側シール剤充填口386とを独立して備えるので、液状シール剤充填用のマニホールドを介した燃料ガスと酸化ガスの混和を抑制できる。
本実施例によれば、アノード側シール剤供給マニホールド孔372、アノード側シール剤供給流路374、アノード側シール剤充填口376は、アノードプレート310および中間プレート330の製造に用いる金型を変えることにより製造工程を変えずに容易に形成することができる。カソード側シール剤供給マニホールド孔382、カソード側シール剤供給流路384、カソード側シール剤充填口386についても同様である。
本実施例によれば、アノード側シール剤供給マニホールド孔372、アノード側シール剤供給流路374、アノード側シール剤充填口376を通して、液体の液状シール剤がアノード側隙間空間242に充填される。固体の熱可塑性樹脂をアノード側隙間空間242にあらかじめ入れておく必要がないので、アノード側隙間空間242のフレーム400とアノード側多孔体232の間の間隔を広げる必要が無く、設計が容易になる。
C.変形例:
(1)変形例1
第2の実施例では、アノード側シール剤供給マニホールド170とアノード側シール剤供給マニホールド孔372とアノード側シール剤供給流路374とアノード側シール剤充填口376を2組備えているが、そのうち一方をガス抜き路として用いてもよい。これにより、液状シール剤を充填するときにアノード側隙間空間242に詰まっている空気を排出できるので、液状シール剤の充填が容易になる。なお、ガス抜き路を別途備えてもよいことはいうまでもない。カソード側も同様である。
(2)変形例2
第1の実施例および第2の実施例ではアノード側シール剤充填口376とカソード側シール剤充填口386とを燃料電池100または燃料電池101の四隅に形成しているが、アノード側シール剤充填口376とカソード側シール剤充填口386とを、例えば燃料電池100または燃料電池101の長辺上あるいは短辺上に形成してもよい。
(3)変形例3
第1の実施例および第2の実施例では、フレーム400とアノード側ガスケット252およびカソード側ガスケット254とを異なる部材としているが、フレームをガスケットと一体構造にしてもよい。この場合には、アノード側多孔体232はガスケットと所定の間隔を空けて配置され、ガスケットとアノード側多孔体232の間にアノード側隙間空間242が形成される。
(4)変形例4
アノード側シール剤供給マニホールド170およびアノード側シール剤供給流路374およびアノード側シール剤充填口376およびアノード側隙間空間242の液状シール剤との接触部分はフッ素樹脂により表面処理されているのが好ましい。フッ素樹脂による表面処理により、液状シール剤の充填抵抗が小さくなるので、充填が容易になる。
(5)変形例5
第1の実施例および第2の実施例では、アノード側多孔体232あるいはカソード側多孔体234を用いたが、反応ガスを拡散させるものであれば多孔体層に限られない。例えば、セパレータ300に溝を掘って反応ガスを流し、反応ガスを拡散させるようにしてもよい。
(6)変形例6
第2の実施例では、セパレータ300は3層構造のセパレータを用い、膜電極接合体216に対向する表面が平坦形状であるとしているが、セパレータ300の構成および形状は他の任意の構成および形状とすることが可能である。例えば、表面に溝が形成された形状のカーボン製セパレータを用いてもよい。
(7)変形例7
第1の実施例及び第2の実施例では、膜電極接合体216とアノード側多孔体232の間にアノード側ガス拡散層222を備えているが。膜電極接合体216の上にアノード側多孔体232を配置する構成にしてもよい。カソード側についても同様である。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
第1の実施例に係る燃料電池の外観構成を模式的に示す斜視図。 図1に示す1−1切断線で切断したときの燃料電池モジュールの断面を模式的に示す説明図。 燃料電池モジュールの製造方法を説明するフローチャート。 製造途中の燃料電池モジュールの断面構造を模式的に示す説明図。 第2の実施例に係る燃料電池の外観構成を模式的に示す斜視図。 フレームを模式的に示す平面図。 アノードプレートを模式的に示す平面図。 カソードプレートを模式的に示す平面図。 中間プレートを模式的に示す平面図。 図6から図9に示す各部材を重ねた後2−2切断線により切った断面を模式的に示す断面図。 第2の実施例に係る燃料電池の製造方法を説明するフローチャートである。
符号の説明
100…燃料電池
101…燃料電池
110…燃料ガス供給マニホールド
120…燃料ガス排出マニホールド
130…酸化ガス供給マニホールド
140…酸化ガス排出マニホールド
150…冷却媒体供給マニホールド
160…冷却媒体排出マニホールド
170…アノード側シール剤供給マニホールド
180…カソード側シール剤供給マニホールド
200…燃料電池モジュール
210…電解質膜
212…アノード側触媒層
214…カソード側触媒層
216…膜電極接合体
222…アノード側ガス拡散層
224…カソード側ガス拡散層
232…アノード側多孔体
234…カソード側多孔体
242…アノード側隙間空間
244…カソード側隙間空間
252…アノード側ガスケット
254…カソード側ガスケット
262…アノード側シール部
264…カソード側シール部
300…セパレータ
310…アノードプレート
312…燃料ガス供給マニホールド孔
314…燃料ガス供給流路
316…燃料ガス供給口
320…カソードプレート
322…燃料ガス排出マニホールド孔
324…燃料ガス排出流路
326…燃料ガス排出口
330…中間プレート
332…酸化ガス供給マニホールド孔
334…酸化ガス供給流路
336…酸化ガス供給口
342…酸化ガス排出マニホールド孔
344…酸化ガス排出流路
346…酸化ガス排出口
352…冷却媒体供給マニホールド孔
354…冷却媒体流路
362…冷却媒体排出マニホールド孔
372…アノード側シール剤供給マニホールド孔
374…アノード側シール剤供給流路
376…アノード側シール剤充填口
382…カソード側シール剤供給マニホールド孔
384…カソード側シール剤供給流路
386…カソード側シール剤充填口
400…フレーム
412…燃料ガス供給マニホールド孔
422…燃料ガス排出マニホールド孔
432…酸化ガス供給マニホールド孔
442…酸化ガス排出マニホールド孔
452…冷却水供給マニホールド孔
462…冷却水排出マニホールド孔
472…アノード側シール剤供給マニホールド孔
482…カソード側シール剤供給マニホールド孔
490…開口部
510…アノード側荷重用プレート
520…カソード側荷重用プレート
576…アノード側シール剤充填口
586…カソード側シール剤充填口

Claims (3)

  1. 燃料電池モジュールの製造方法であって、
    膜電極接合体の少なくとも一方の面に、ガスケットと、ガス流路を形成する多孔体とを所定の間隔を開けて配置して発電体を形成し、
    前記ガスケットと前記多孔体によって形成される空間に液状シール剤を充填するための充填孔を有するプレートによって前記発電体を挟持し、
    燃料電池モジュールを積層して燃料電池を締結する時の締結荷重と同等以上の荷重を前記プレート間に加え、
    前記荷重下で前記充填孔から前記空間に液状シール剤を充填し、硬化させる、燃料電池モジュールの製造方法。
  2. 請求項1に記載の燃料電池モジュールの製造方法において、
    前記プレートは前記充填孔を複数備え、
    前記液状シール剤の充填は前記複数の充填孔から液状シール剤を充填することにより実行される、燃料電池モジュールの製造方法。
  3. 燃料電池の製造方法であって、
    外縁部にガスケットが配置されている膜電極接合体の少なくとも一方の面に前記ガスケットの内壁と所定の間隔を空けて多孔体を配置して燃料電池モジュールを構成し、
    セパレータ用プレートにマニホールドおよび連通路を形成するための孔を形成し、
    セパレータ用プレートからセパレータを組み立て、
    前記発電体と前記セパレータを交互に積層して燃料電池を組み立て、
    前記ガスケットと前記多孔体によって形成される空間に前記マニホールドおよび連通路を介して液状シール剤を充填して硬化させる、燃料電池の製造方法。
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